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  • フェルスタッペン代理人 F1去就報道を否定「2028年までレッドブルに残る意思」

    フェルスタッペン代理人 F1去就報道を否定「2028年までレッドブルに残る意思」

    マックス・フェルスタッペンのマネージャーであるレイモンド・フェルミューレンが、去就を巡る憶測について口を開き、2028年までレッドブルとの契約を全うする意向を明らかにした。

    フェルスタッペンにはマクラーレンとの接触や契約解除条項の存在など様々な報道が続いているが、マネジメント側は現時点で条項を行使する考えはないと強調した。

    マネージャーが去就報道を否定
    レイモンド・フェルミューレンはオーストリア紙『OE24』の取材に対し、フェルスタッペンは現在の契約を尊重する考えだと説明した。

    「様々なことが書かれているが、事実はマックスがレッドブルでの時間を最後まで全うしたいと思っているということだ。彼は2028年まで契約があり、それを履行したいと考えている」

    また、契約解除条項についても、存在することと実際に行使することは別問題だと語った。

    「この条項があるからといって、それを発動するという意味ではない。過去数年でも発動できたが、そうはしなかった」

    マクラーレン移籍説が浮上
    フェルスタッペンの将来を巡っては、マネジメント陣がマクラーレンと予備的な協議を行ったと報じられ、移籍の可能性が大きな話題となっていた。

    一方で、マクラーレンCEOのザク・ブラウンはランド・ノリスとオスカー・ピアストリのラインアップを維持する方針を繰り返し示しており、フェルスタッペン加入の可能性を事実上否定している。

    フェルスタッペンは2028年末までレッドブルと契約しているものの、一定の成績条件を満たさない場合に契約を解除できる条項が含まれているとされ、その適用時期は10月になると報じられている。

    アムステルダムでの会合にも説明
    フェルミューレンは、父ヨス・フェルスタッペンやヘルムート・マルコとアムステルダムで会談したことについても、特別な意味はないと説明した。

    「以前から予定されていたプライベートな集まりだった。それに、マックスの妹の結婚式もあった」

    フェルスタッペン本人もイギリスGPの週末にはマクラーレン移籍説についてコメントを避けていた。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    レッドブルでは信頼性問題が続く
    2026年シーズンのフェルスタッペンは、マシンの信頼性にも苦しめられている。

    オーストリアGP予選では高速域でリアウイングが破損してクラッシュ。続くイギリスGP決勝でも、3位走行中に再びリアウイングのトラブルが発生しリタイアを喫した。

    レース後、フェルスタッペンは次のように不満をあらわにしている。

    「オーストリアでも運が良かったし、ここでも運が良かった。でも、こんなことが続けば本当にうんざりする」

    今回のマネージャーの発言により、現時点ではフェルスタッペン陣営が2028年までレッドブルに残留する意向であることが改めて示された。ただし、契約には解除条項が存在するとされており、今後のチーム状況やマシン開発の行方が引き続き注目される。

  • アストンマーティン・ホンダF1 大改良目前も課題「スペアパーツは十分ではない」

    アストンマーティン・ホンダF1 大改良目前も課題「スペアパーツは十分ではない」

    アストンマーティンF1は、2026年シーズンの巻き返しを懸けた大規模アップデートをハンガリーGPで投入する計画だ。しかし、その裏では新パーツの製造がギリギリまで続いており、十分なスペアパーツを用意できるかという課題も抱えている。

    今季のアストンマーティンはホンダ製パワーユニットとシャシーの統合に苦戦し、振動やバッテリー関連のトラブルへの対応を優先。その結果、空力開発を後回しにせざるを得ず、予選ではキャデラックに約1秒遅れを取る状況にまで後退した。

    そうした状況を打開するため、チームは夏休み前最後のレースとなるハンガリーGPで、大規模なアップグレードパッケージを投入する予定となっている。

    ハンガリーGP投入へ「全力」で新パーツを製造
    アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、新パーツの製造はチーム全体を挙げた大規模なプロジェクトになっていると説明した。

    「全員がパーツを用意し、マシンを準備するために全力を尽くしている。このような形でアップデートを投入すると決めれば、とても大きな取り組みになる」

    「開発では、いつも締め切りをできるだけ後ろまで引き延ばそうとする。だから今、AMRTC(アストンマーティン・レーシング・テクノロジー・センター)では大きな努力が続いている。私は前向きな人間だ」

    クラックは、2台ともアップデート仕様で走らせられると考えている一方、十分なスペアパーツまでは用意できない可能性を認めた。

    「2台とも準備できると思っている。ただ、正直に言えば、それぞれのパーツを5セットもスペアとして用意できるとは思っていない」

    一部パーツが間に合わなくても対応策を準備
    クラックは、仮に一部のパーツが完成しなかったとしても、アップグレード全体が機能しなくなるわけではないと説明する。

    「常に複数のシナリオを用意している。このパーツはあるが、こちらはない、といった場合だ。1つの部品が届かなかっただけで何もできなくなるような状況にはできない」

    「そのため『これがなければ、この仕様で走れるか』という計画を準備している。もちろん、すべてに十分なバックアップがあるわけではない」

    「チーム全員がリスクを減らすために本当に良い仕事をしてくれている。そして、1つか2つの部品が間に合わなかった場合に備えたプランも整えている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    性能向上への期待は慎重「まず現状を把握したい」
    一方でクラックは、新しい空力パッケージに対する期待が過度に高まることには慎重な姿勢を示した。

    「期待値については注意しなければならない。我々はトップ勢からかなり離されているだけでなく、中団グループからも後れを取っている。だから、まずはハンガリーでマシンをコースに出してみることが重要だ」

    「まず本当にすべてが揃っているか確認しなければならない。スケジュールは非常に厳しい。そのうえで、自分たちがどこにいるのかを見極めたい」

    さらに、コースごとに勢力図は変化するとし、現時点で結果を予測するのは難しいと語った。

    「我々にとって最も重要なのは、再び他チームと戦える状態に戻ることだ。それがチーム全員の目標だ。その先で、どこまで戦えるのかを見ていく」

    「予測を立てるのは難しい。ご存じのようにサーキットごとに特徴は異なる。弱点が大きく表れるコースもあれば、逆に強みが生きるコースもある。だからシーズンを通じて状況は変わるだろう。それでも、マシンを改善し、その成果を確かめることを楽しみにしている」

    アストンマーティンにとってハンガリーGPは、今季初の本格的な性能改善を試す重要な一戦となる。まずは2台分のアップデートを無事投入できるかが焦点となり、その後にようやくAMR26Bが中団争いへ近づけるかどうかが明らかになりそうだ。

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    ・アストンマーティン・ホンダF1 新PUは何馬力アップ?「40~50馬力説」の真相

  • ピエール・ガスリー F1ベルギーGPで故ユベールら追悼「Run for Anthoine」開催

    ピエール・ガスリー F1ベルギーGPで故ユベールら追悼「Run for Anthoine」開催

    アルピーヌF1は、今週末に開催されるF1ベルギーGPを前に、ピエール・ガスリーが主催する追悼イベント「Run for Anthoine」を今年も実施することを発表した。

    このイベントは2019年にスパ・フランコルシャンで命を落としたアントワーヌ・ユベール、そして2023年に同地で亡くなったディラーノ・ファン・ト・ホフを追悼する恒例行事となっている。

    木曜日の夕方に開催されるこのランイベントには、F1、F2、F3パドックの関係者が参加予定。参加者はサーキットを走る、または歩きながら、2人の若きドライバーへ敬意を表する。

    ガスリーが親友ユベールを偲ぶ恒例イベント
    アントワーヌ・ユベールは、ルノー・スポール・アカデミー出身で、2019年FIA F2ベルギー大会のフィーチャーレースで発生した多重クラッシュにより22歳で亡くなった。

    事故はオー・ルージュからラディオンへ向かう区間で発生。先行車のアクシデントを避けきれずクラッシュしたユベールのマシンに、後続のファン・マヌエル・コレアが高速で衝突する悲劇となった。コレアは重傷を負ったが生還し、ユベールは搬送先のメディカルセンターで死亡が確認された。

    この事故を受け、ユベールが使用していたカーナンバー「19」はFIA F2で永久欠番となっている。

    ユベールとは幼少期から親交が深かったピエール・ガスリーは、毎年スパで献花を行ってきた。そして2023年からは、サーキットを一周する追悼ラン「Run for Anthoine」を主催し、多くのドライバーやチーム関係者が参加する恒例行事へと発展している。

    今年もF1・F2・F3パドック全体が参加
    アルピーヌF1はベルギーGPを前に、今年のイベント概要を発表した。

    チームは声明で次のように説明している。

    「チームは今年もスパに戻るにあたり、アントワーヌ・ユベールへ敬意を表します」

    「2019年のFIA F2レースで悲劇的に命を落としたアントワーヌ、そして2023年に亡くなったディラーノ・ファン・ト・ホフを追悼するため、7月16日木曜日の夕方に恒例の『Run for Anthoine』を開催します」

    「F1、F2、F3のすべてのパドックメンバーが参加できます。午後6時にスタート・フィニッシュストレートから出発し、アントワーヌを偲んでオー・ルージュへ、そしてディラーノを追悼するためケメルストレートで立ち止まります」

    ガスリー「今年も彼との思い出を振り返る」
    イベントを前にガスリーは、スパへ戻るたびに特別な思いを抱いていると語った。

    「毎年スパへ戻ると、アントワーヌのことを思い出します。僕だけでなく、多くの人にとって感情的な週末です」

    「木曜日の夜には今年も『Run for Anthoine』を開催します。今年で4回目になりますが、彼との数々の思い出を振り返る特別な時間です」

    ディラーノ・ファン・ト・ホフも追悼
    2023年7月1日には、FRECA(フォーミュラ・リージョナル欧州選手権)のレース中、18歳のディラーノ・ファン・ト・ホフが豪雨のスパ・フランコルシャンで事故死した。

    ファン・ト・ホフはラディオン出口でマシンのコントロールを失い、ケメルストレート上でアダム・フィッツジェラルドのマシンに側面から衝突された。事故現場はユベールの事故現場と同じ区間であり、モータースポーツ界に再び大きな衝撃を与えた。

    今年の「Run for Anthoine」では、ユベールだけでなくファン・ト・ホフにも敬意が捧げられる予定だ。

    ベルギーGPは、F1史上でも屈指の伝統を誇る一方で、数々の悲劇を経験してきたサーキットでもある。毎年続けられているこの追悼イベントは、安全性向上への歩みを忘れず、若くして命を落としたドライバーたちの記憶を未来へつないでいく重要な機会となっている。

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    ・2026年F1ベルギーGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • メルセデスF1 フェラーリ急接近に警戒「信頼性問題はもう許されない」

    メルセデスF1 フェラーリ急接近に警戒「信頼性問題はもう許されない」

    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、ベルギーGPを前に、タイトル争いでフェラーリとの差が縮まりつつある現状に危機感を示した。2026年シーズンはマシン性能で優位に立ちながらも、相次ぐ信頼性トラブルによって大量ポイントを失っており、「これ以上は許されない」とチームに改善を求めている。

    コンストラクターズ選手権では依然としてメルセデスが首位を維持しているものの、フェラーリが急速に差を詰めており、ドライバーズ選手権でもルイス・ハミルトンが優勝争いに加わるなど、タイトル争いは激しさを増している。

    メルセデスF1 最大の敵は信頼性トラブル
    メルセデスは今季序盤にキミ・アントネッリが5連勝を飾るなど圧倒的な強さを見せたが、その後は信頼性問題が相次いだ。

    アントネッリはスペインGPでトップ争いを演じながらマシントラブルでリタイア。イギリスGPでもホイールカバーの破損に見舞われ、いずれもフェラーリ勢との勝負の最中に勝機を失った。

    さらにジョージ・ラッセルもカナダGPでトラブルによって貴重なポイントを取りこぼしており、速さを結果につなげられないレースが続いている。

    こうした状況を受け、コンストラクターズランキングでメルセデスのリードは78ポイントまで縮小。フェラーリが現実的なタイトル争いのライバルとして迫ってきている。

    トト・ヴォルフ「速さだけでは意味がない」
    ベルギーGPから始まる2連戦は、F1が夏休みに入る前の最後の連戦となる。

    トト・ヴォルフは、この重要な2レースで確実に結果を残す必要があると強調し、チームへ次のように呼びかけた。

    「ここ数戦で、我々の強みと改善すべき点の両方が明らかになった」

    「我々のマシンには優勝争いをし、多くのポイントを獲得できる力がある。しかし、そのポテンシャルを最高の結果へと結び付けることができていない」

    「信頼性の問題によってポイントを失ってきた。このような接戦の選手権では、それは決して許されることではない。速さがあっても結果を持ち帰れなければ意味はない」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ベルギーGPはエネルギーマネジメントも重要
    ヴォルフは、スパ・フランコルシャンではシルバーストン同様にエネルギーマネジメントが重要になる一方で、コース特性は大きく異なると説明した。

    「スパはカレンダーの中でも最も難しいサーキットのひとつだ」

    「シルバーストンと同様にエネルギーマネジメントが重要になるが、サーキットの特性によって求められるものは異なる。ここではオーバーテイクの機会も多く、予選も非常に重要な戦いになる」

    さらに夏休み前の締めくくりとして、チームに完璧なレース運営を求めた。

    「夏休み前最後の2連戦を良い形で終えたい。我々の目標はミスなくレースを運び、必要な信頼性を確保し、マシンの性能を確実にポイントへ結び付けることだ」

    「最近は取りこぼしが多すぎた。同じことを今週末から繰り返してはならない」

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    ・2026年F1ベルギーGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • レッドブルF1 フェルスタッペン連続クラッシュで「マカレナ」ウイング撤去

    レッドブルF1 フェルスタッペン連続クラッシュで「マカレナ」ウイング撤去

    レッドブルF1は、ベルギーGPで話題となっていた「マカレナ」リアウイングの使用を見送ることを決めた。マックス・フェルスタッペンがオーストリアGPとイギリスGPで相次いで高速クラッシュを喫したことを受け、安全性を最優先した判断とみられる。

    チームは原因究明を進めており、改良が完了すれば今季中にも再投入される可能性がある。一方で、同様のコンセプトを採用するフェラーリは継続使用しており、各チームで開発状況に違いが見られている。

    フェルスタッペンのクラッシュを受け「マカレナ」ウイングを外す決断
    レッドブル・レーシングは、ベルギーGPで回転式リアウイング、通称「マカレナ」ウイングの使用を取りやめた。

    このウイングは、ストレート用の低ドラッグ形状とコーナリング用の高ダウンフォース形状を切り替える可動式リアウイングで、レッドブルはマイアミGPでフェラーリと同時に実戦投入していた。

    しかし、マックス・フェルスタッペンはオーストリアGP予選とイギリスGP決勝で、このウイングの切り替えに関連するとみられるトラブルに見舞われ、高速域で相次いでクラッシュ。「非常に危険だ」と強い懸念を示していた。

    具体的にどの部分で問題が発生しているかは明らかになっていないものの、ストレートモードからコーナーモードへ移行する際の挙動に異常があったとみられている。

    メキース代表が約束した原因究明を実施
    イギリスGPでの事故後、レッドブル・レーシングのローラン・メキース代表は、この問題について徹底的な調査を行う考えを示し、「マカレナ」ウイングの使用中止も選択肢から排除しないと説明していた。

    そしてベルギーGP開幕を前に、レッドブルは実際にこのウイングをマシンから取り外す判断を下した。

    『The Race』によると、このウイングが完全に廃止されるわけではなく、必要な改良を施したうえで今季中に再投入される可能性があるという。

    フェラーリは継続使用 マクラーレンも改良版を開発中
    同様の回転式リアウイングを採用するフェラーリは、マイアミGPで実戦投入するまでに十分な走行テストを実施しており、導入以降は継続して使用している。

    一方、マクラーレンも同コンセプトのリアウイングを開発していたが、オーストリアGPで予定していたテストを中止。ベルギーGPには新しいリアウイングを投入するものの、それは回転式リアウイングとは別仕様となる。

    ただし、マクラーレンも改良版の回転式リアウイングを今季後半に再投入する可能性があるとされており、この分野の開発競争は今後も続きそうだ。

    今回のレッドブルの判断は、空力性能の追求よりも安全性と信頼性を優先したものといえる。改良版が再び投入されるのか、そして他チームとの開発競争がどのような展開を見せるのかが注目される。

  • ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格 マクラーレンがPU交換を決断

    ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格 マクラーレンがPU交換を決断

    ランド・ノリスが、今週末のF1ベルギーGPで10グリッド降格ペナルティを受けることが決まった。マクラーレンは2026年シーズン4基目となるパワーエレクトロニクス(PE)を投入するため、年間使用上限を超過し、自動的にグリッド降格処分が科される。

    この決断は今季相次いだPEトラブルを受けた信頼性向上策によるものだ。マクラーレンは追い抜きが比較的容易なスパ・フランコルシャンでペナルティを消化し、その後のハンガリーGPとオランダGPへの影響を抑える狙いがある。

    マクラーレンF1が信頼性向上を優先してPE交換を決断
    ランド・ノリスのマシンには、ベルギーGPで4基目となるパワーエレクトロニクスが搭載される。2026年シーズンの使用上限は3基のため、自動的に10グリッド降格ペナルティが適用される。

    今回の交換は、シーズン序盤から続いたトラブルへの対応でもある。

    開幕序盤の中国GPではPEの致命的なトラブルによりスタートできず、日本GPではフリー走行中の不具合によって2基目を使用停止。そのため予定外で3基目へ交換を余儀なくされた。

    その後、日本GPで使用を取りやめたユニットは修復されたものの、モナコGPのフリー走行2回目で再び故障し、最終的に年間使用可能なプールから外されることになった。

    こうした経緯から、マクラーレンは改良版PEへの交換を決断した。

    チームは声明で次のように説明した。

    「日本GPで投入し、マイアミ以降すべてのセッションで使用してきたパワーエレクトロニクスは、信頼性に問題なく機能していた。しかし、メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズは、その後、新しいパワーエレクトロニクスに複数の信頼性改善を施した」

    「この改良版を使用するためには新しいユニットを投入する必要があり、その結果としてランドのマシンは10グリッド降格ペナルティを受けることになる。追い抜きが比較的可能なベルギーで消化することを選択し、ハンガリーやザントフォールトでの影響を避ける判断を下した」

    「この4基目のユニットをシーズン終了まで使用し、信頼性を最大化するとともに、今後のスポーツ面でのペナルティを最小限に抑えたい」

    ランド・ノリス(マクラーレン) F1 ベルギーGP

    タイトル防衛は厳しい状況 ベルギーGPは巻き返しの試金石
    2025年のF1ワールドチャンピオンであるランド・ノリスだが、2026年シーズンは苦戦が続いている。

    マクラーレンはコンストラクターズランキング3位に低迷し、首位メルセデスとは154ポイント差。ドライバーズランキングでもノリスは首位アンドレア・キミ・アントネッリに82ポイント差の5位につけている。

    今回のペナルティは痛手ではあるものの、マクラーレンは追い抜きのチャンスが多いスパ・フランコルシャンで消化することで、シーズン後半の巻き返しにつなげたい考えだ。

    ただし、今後さらにパワーユニット関連の部品交換が必要になれば、追加のグリッド降格ペナルティを受ける可能性も残されており、信頼性との戦いはシーズン終盤まで続くことになりそうだ。

    【関連】
    ・2026年F1ベルギーGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • アストンマーティン・ホンダF1 クラックが明かすアップデート開発の舞台裏

    アストンマーティン・ホンダF1 クラックが明かすアップデート開発の舞台裏

    アストンマーティン・ホンダF1は、ハンガリーGPで大規模な空力アップデート、続くオランダGPでホンダ製パワーユニットの改良版投入を予定している。

    その舞台裏では、新パーツの投入計画だけでなく、シルバーストンでのデータ収集や作業効率の改善など、アップデートを最大限機能させるための準備が着実に進められている。

    イギリスGP後、サーキット責任者のマイク・クラックとホンダF1プロジェクトリーダーの折原慎太郎氏が一部メディアの取材に応じ、アップデート開発の考え方や新パワーユニット投入へ向けた取り組みについて語った。

    アップデートは数か月前から準備が始まる
    今季のアストンマーティンは、ハンガリーGPで大規模な空力アップデート、オランダGPではホンダ製パワーユニットの改良版投入を予定している。

    一方で、フェラーリなどがシーズン中に小規模なアップデートを重ねていることについて問われると、クラックは各チームで開発方針そのものが異なると説明した。

    「それは各チームの計画次第だ。最終的には、かなり前の段階で決定されている」

    「我々は以前から、毎戦アップデートを投入する計画ではないと説明してきた。フェラーリの計画が違うのであれば、それは単に異なる戦略ということだ」

    さらに、レースごとの結果を受けて翌週すぐに新パーツを投入できるわけではないと強調した。

    「毎週新しいアップグレードを投入するのであれば、それは何か月も前から計画されていなければならない」

    「『オーストリアでうまくいかなかったから、来週のシルバーストンには新しいアップデートを持っていこう』というようなことはできない」

    クラックは、設計だけでなく製造や物流、さらに各サーキットの特性まで考慮した長期的な計画の中でアップデートは準備されていると説明した。

    「すべては長期間にわたる計画に基づいている。物流や製造、各サーキットの技術的な要求など、多くの要素を考慮しなければならない」

    「各チームにはそれぞれ独自の戦略があり、それぞれの制約の中で仕事をしている」

    シルバーストンはアップデートへ向けた重要な学習の場
    アストンマーティンはシルバーストンが苦戦するサーキットになることを事前に把握しており、今回の週末は結果だけでなく、データ収集や作業効率の改善にも重点を置いていた。

    オーストリアGPで改善が見られたドライバビリティやシフトダウンのフィーリングについて問われると、クラックは改善に終わりはないと語る。

    「そうした課題が完全に解決することはない。1000回シフトチェンジすれば、そのうち数回は理想通りではない場面が見つかる。トルクの受け渡しも同じだ。常に改善を続けていかなければならない」

    さらに、シルバーストンでは高速レイアウトならではの課題が浮き彫りになったという。

    「このサーキットは高速コーナーが多く、強いブレーキングが少ないため、ドライバビリティの問題は比較的出にくい。その代わり、今回はエネルギーマネジメントがより大きな課題になった」

    「あるサーキットではエネルギー管理が課題になり、別のサーキットではドライバビリティが課題になることもある。時には両方同時に問題になる。これらは今後も改善を続けていかなければならない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    折原慎太郎「新PU投入へ重要な経験になった」
    ホンダF1プロジェクトリーダーの折原慎太郎氏も、今回の週末はオランダGPで投入予定の新パワーユニットへ向けた重要な準備になったと説明した。

    アロンソは予選後、マシンの一貫性が改善されたと評価していたが、その背景について折原氏は次のように語った。

    「その通りです。今週末は初日のフリー走行から、ドライバビリティやエネルギーマネジメントに関する調整が必要だと判断し、週末を通して最適化を進めました」

    「その結果としてフェルナンドからポジティブなコメントを得られたことは非常に良い成果でした」

    さらに、その成果は新パワーユニット投入時の作業にもつながるという。

    「このコメントは私たちにとって非常に前向きなものです。新しいパワーユニットを投入する際には、データ解析とサーキットでの作業効率を高め、短期間で最適化しなければなりません」

    「新しいパワーユニットには異なる特性があるため、データパラメータを素早く調整して性能を最大限引き出す必要があります。より効率的な作業方法を学び続けており、フェルナンドのコメントは、その改善が進んでいる証拠だと考えています」

    タイヤやチーム運営にも多くの収穫
    クラックはシルバーストンで得られた成果は、エネルギーマネジメントだけではないと振り返った。

    「チーム内で異なる戦略を試したことで、エネルギー管理や防御の方法について多くを学ぶことができた」

    「レース中の社内コミュニケーションについても改善すべき点が見つかった」

    また、タイヤについても重要な知見を得られたという。

    「今回はソフトタイヤをうまく機能させることが非常に難しかった。以前はより柔らかいコンパウンドでも結果を出せていたので、今後に向けた重要な学習材料になった」

    ハンガリーGPで投入されるアップデートへの期待については、慎重な姿勢を崩さなかった。

    「シミュレーションと実際のサーキットでは結果が違うことはよくある。まずはコースで走らせ、自分たちがどの位置にいるのか確認するしかない」

    一方、折原氏はベルギーGPも新パワーユニット投入へ向けた重要なデータ収集の場になると位置付けている。

    「スパはパワーユニットへの負荷が非常に大きく、運用も難しいサーキットです。そのような厳しい条件でデータを蓄積し、最適化を進められることは非常に重要です」

    アストンマーティン・ホンダF1にとって、ハンガリーGPの空力アップデートとオランダGPでの新パワーユニット投入は、シーズン後半戦の巻き返しを左右する重要な節目となる。その裏では、数か月前から進められてきた開発計画に加え、シルバーストンや今後のベルギーGPで得られるデータを活用しながら、アップデートの効果を最大限引き出すための準備が続けられている。

  • アウディF1は勝つために誕生 ビノット「ブランド変更だけでは勝てない」

    アウディF1は勝つために誕生 ビノット「ブランド変更だけでは勝てない」

    アウディF1プロジェクトを率いるマッティア・ビノットは、チームが将来的なタイトル獲得を目標に掲げる一方で、短期間で競争力を完成させることはできないと強調した。

    シャシー面ではすでに高いポテンシャルが確認されているものの、パワーユニット開発や人材、設備、組織体制の構築にはまだ時間が必要だという。

    フェラーリでチーム代表やパワーユニット部門の責任者を務めたビノットは、アウディの組織拡大、2026年F1パワーユニット規則、追加開発機会制度のADUO、圧縮比を巡る議論、次世代エンジン、ドライバー体制、イギリスの技術拠点、そして2030年までの長期目標について語った。

    アウディF1の拡張計画は予定どおり進行
    アウディは数年にわたる準備期間を経て、2026年からワークスチームとしてF1に参戦している。ビノットによると、現在の拡張計画は当初設定したスケジュールに沿って進められている。

    「順調だ。我々が定めた計画に沿って進んでおり、現時点までに設定していた目標に関しては、すべて予定どおりだ」

    「最も重要なプロジェクトはすべて始動している。もちろん、始動したからといって、すでに完成しているという意味ではない。まだ構築しなければならないものは多いが、すべて計画していたとおりに組み立てられている」

    アストンマーティンやウィリアムズのように、組織を拡大しているチームが一時的にパフォーマンス面で代償を払うケースもある。しかし、ビノットは他チームとの単純な比較を避け、アウディには独自の事情があると説明した。

    「他のチームとは比較したくない。僕が知っているのは我々のプロジェクトであり、他のチームの内情ではないからだ」

    「アウディは非常に明確な野心を持って生まれた。それは勝てるチームになることだ。その意味で、我々の道のりは特別なものになる」

    「短期的に何らかの代償を払っていると言うより、奇跡を期待することはできないと言った方が正しい」

    「ブランドとカラーを変えるだけでは勝てない」
    ビノットは、アウディという名称やワークス体制への移行だけで、組織の能力が即座に変わるわけではないと強調した。

    「必要な人材、ツール、スペースがすべてそろっていないのであれば、一日で並外れた結果を求めることはできない」

    「実際のところ、現在の我々は、昨年のザウバーに、今まさに構築しているものを追加している段階だ」

    「オーナーやブランド、マシンのカラーリングを変えたからといって、突然300人のスタッフが増え、新しい施設や優れたツールが手に入るわけではない。本当の挑戦はまさにそこにある」

    高い目標を掲げながら、現実的な成長速度も受け入れなければならない。それが現在のアウディが置かれている状況だという。

    「一方には非常に高い野心があり、もう一方では成長には時間がかかるという事実を受け入れる必要がある」

    「僕自身、できるだけ早く結果を出し、このチームに何ができるのかを示したいと思っている。しかし、短期的には、現在持っているリソースで可能なことしかできない」

    「忍耐強くならなければならないし、ある程度のフラストレーションを管理することも学ばなければならない」

    シャシーはトップ4級もパワーユニットは発展途上
    ビノットは以前、アウディのシャシーがF1でトップ4に入る水準にあるとの見方を示していた。一方、パワーユニットについては、参入初年度から一定の遅れが生じることを想定していたという。

    「パワーユニットに関しては驚いていない。完全に新しい能力と知識を構築しているため、ある程度の遅れを抱えてスタートすることは分かっていた」

    「これは長期的なプロジェクトだ。数シーズンのうちに、アウディがトップレベルのパワーユニットを手にすることになると確信している」

    対照的に、シャシー部門の進歩には大きな手応えを感じている。

    「シャシーについては非常に満足している。このプロジェクトの構築を数年前に始め、現在は最初の成果が見え始めている」

    「このチームがすでに成し遂げたことは大きな成功であり、自信を与えてくれる。勝てるチームをつくるために必要な人材がいることを意味している」

    現在のアウディが純粋な競争力で4番手なのか、5番手なのかを明確に判断することは難しい。それでも、コーナリング性能については他チームのドライバーからも高く評価されているという。

    「現在の競争力が4番手なのか5番手なのかを判断するのは難しい。しかし、他チームのドライバーのコメントを聞くだけでもいい。誰もが我々のマシンはコーナーで非常に強いと認めている」

    「データ分析でもそれは確認できる。ストレートで失っているものの大部分を、コーナーで取り戻すことができている」

    勝者のメンタリティとは組織文化
    ビノットはアウディ加入後、繰り返し「勝者のメンタリティ」の重要性を語ってきた。ただし、その言葉は精神論ではなく、組織の文化や人間関係、連携の質を意味している。

    「勝者のメンタリティという表現は頻繁に使われる。しかし、最終的には文化であり、人々がどのように一緒に働き、どのように関わり合うかということだ」

    「現在、シャシー部門とパワーユニット部門を合わせると、我々も他のF1トップチームと同じように1000人を超える組織になっている」

    規模が同程度になれば、最終的な差を生むのは人数ではなく、組織としての機能性になる。

    「最終的な違いを決めるのは、人間関係の質、部門間の調整、そして全員が同じ方向へ進む能力だ」

    「僕にとって勝者のメンタリティとは、全員に野心的な挑戦を受け入れてもらい、共通の目標に向かって一緒に働けるようにすることだ」

    ADUO本来の目的は後れたメーカーの救済
    ビノットはフェラーリ時代にエンジン部門を率いた経験を持つ。その立場から、2026年に導入されたパワーユニットの追加開発機会制度ADUOについても見解を示した。

    ADUOは、各パワーユニットメーカーの性能を一定期間ごとに評価し、基準を下回ったメーカーに追加の開発機会を与える制度である。

    「FIAが行った作業を疑問視するつもりはない。FIAには評価に必要なツールとデータがすべてそろっている。もちろん、どのような測定システムにも避けられない限界はある」

    「ただし、ADUOの本来の目的が何だったのかを思い出すことは重要だと思う」

    制度が最初に議論された段階では、新規則の導入直後に大きく出遅れたメーカーを救済するセーフティネットとして構想されていた。

    「最初にこの制度が議論されたとき、その考え方は一種のセーフティネットだった」

    「規則サイクルの序盤でメーカーが大きく後れた場合、規則が事実上凍結され、開発の可能性もほとんどない状況では、その不利を5年間にわたって抱え続ける危険がある」

    そのために導入されたのが、パワーユニット性能の収束を促す仕組みだった。

    「そこからパフォーマンス・コンバージェンスという概念が生まれた。後れたメーカーに、追いつくためのより大きな可能性を与えるものだ」

    「基本的にはシャシーや空力ですでに採用されている原則と同じだ。選手権で下位にいるチームには、より多くの風洞使用時間が与えられる」

    「同様に、パワーユニットで後れたメーカーには、他メーカーとの差を縮め、選手権をより均衡させるための追加開発機会が与えられる」

    アウディ F1

    コース上の性能だけでは実力を測れない
    ビノットが問題視しているのは、ADUOの評価が実際にコース上で発揮されたパフォーマンスを中心に行われる点だ。

    総合的に優れたマシンを持つチームは、パワーユニットを常に最大出力で使用する必要がない可能性がある。その場合、本来は高いポテンシャルを持つパワーユニットでも、評価上は性能が低く見える恐れがある。

    「僕の考えでは、限界はコース上で発揮されたパフォーマンスだけを測定していることだ」

    「マシン全体に優位性があれば、パワーユニットのポテンシャルを完全に引き出さずに走ることができる」

    「例えば、メルセデスがより高いポテンシャルを持つエンジンを持っていたとしても、マシンによる優位性があれば、限界まで使う必要がなかった可能性がある」

    「仮にそうであれば、追加の開発マージンまで得られた可能性がある」

    ビノットは、パワーユニットの本当の能力をより正確に評価できるよう、制度を再検討する必要があると主張する。

    「その点で規則を見直す必要があると思う」

    「ADUOの本来の意図は、本当に後れたメーカーを助けることだった。パワーユニットの実際のポテンシャルを評価することが難しくなるような状況を生み出すことではない」

    圧縮比のグレーゾーンは2027年規則で明確化
    2026年のF1では、パワーユニットの圧縮比を巡る規則解釈も議論の対象になった。ビノットによると、この論争が以前ほど大きく取り上げられなくなったのは、2027年に向けた規則変更について合意が形成されたためだ。

    「最終的に規則変更について合意したため、議論は少し落ち着いた」

    「今年中の対応も予定されていたが、本当に重要な変更は2027年に関するものだ。そのため、この問題はある意味で沈静化した」

    技術者、メーカー、チームの間では、2027年から圧縮比に関する規則上のグレーゾーンが明確化されるとの共通認識がある。

    「技術者、メーカー、チームは、グレーゾーンを明確にする規則上の目標があることを理解している」

    「圧縮比が技術的なアドバンテージになり得ることは明らかだ。しかし、2027年からは規則がこの領域をより明確に扱うことも分かっている」

    「それまでの間、現在アドバンテージを持っているメーカーは、当然ながら2026年もそれを最大限に活用しようとするだろう」

    次世代F1エンジンでアウディは効率を重視
    F1ではすでに、2030年代に導入する可能性がある次世代パワーユニットについて議論が始まりつつある。自然吸気V8を支持する案がある一方、アウディはターボを維持する方向を望んでいるとも伝えられている。

    ただし、ビノットは現時点で正式な議論は始まっていないと説明した。

    「現在はまだ正式な議論が存在していない」

    「まずアウディは、FIAや他のメーカーと同じテーブルに着き、どのような選択肢があるのかを理解したい。そして、全員で最善のフォーマットをつくることに貢献したい」

    「何が最善の解決策なのか。それこそが、これから議論すべきテーマだ」

    アウディが重視しているのは、パワーユニットの効率と市販車への技術移転である。

    「アウディは常に効率の重要性を支持してきた」

    「高効率なエンジンを実現する技術は、その後、市販車にも応用される。効率について話すとき、それは燃料消費、排出量、モータースポーツと量産車の間の技術移転を意味する」

    一方で、現行パワーユニットの複雑さや重量、コストは、次世代規則で改善すべき課題になる。

    「本当の挑戦は、高い効率を維持しながら、より複雑ではなく、より軽く、持続可能なコストで運用できるF1エンジンをどのように設計するかを理解することだ」

    FIAとメーカーの双方が必要
    2026年の新パワーユニット規則は、導入初期にメーカー間の性能差や複数の技術論争を生んだ。こうした経験が次の規則策定に影響する可能性について、ビノットはFIAが議論を主導すべきだと述べた。

    「規制当局であるFIAには、この議論を導く役割があると思う」

    「F1にはメーカーが必要であり、メーカーにもF1が必要だ」

    「最終的には、これまでと同じように、単なる妥協ではなく、全員にとって可能な限り最善の解決策を見つけなければならない」

    ヒュルケンベルグとボルトレトを高く評価
    アウディは経験豊富なニコ・ヒュルケンベルグと若手のガブリエル・ボルトレトを起用している。両者は2027年も残留する可能性が高いとみられている。

    ただし、ビノットは2人を単純に「若手とベテラン」の組み合わせとして見るべきではないと語った。

    「このコンビは、若手とベテランの組み合わせとして表現されることが多い。しかし、僕は非常に速い2人のドライバーだと表現したい」

    「年齢よりも先に、僕にとって重要なのは速さだ」

    「若手と経験豊富なドライバーをそろえていても、競争力がなければ意味はない」

    「僕には非常に速い2人のドライバーがいると思っている。それには満足している。2人とも自分たちの価値を示しており、非常に良い仕事をしている」

    フェラーリとアウディで責任の重さは変わらない
    ビノットは長年、フェラーリで大きなプレッシャーの中に置かれてきた。現在は世界有数の自動車グループを背景に持つアウディのF1プロジェクトを率いているが、責任から生じるプレッシャーの本質は変わらないという。

    「プレッシャーは常に責任と結びついていると思う」

    「ブランドに対する責任、結果に対する責任、一緒に働く人々に対する責任がある」

    「その観点では、フェラーリとアウディで大きく変わることはない」

    プレッシャーへの向き合い方は人によって異なる。ビノットは外部の報道から距離を取り、組織の仕事に集中する方法を選んでいる。

    「それぞれが自分なりの方法でプレッシャーを管理している」

    「僕は単純に、ジャーナリストの記事をあまり読まず、やらなければならない仕事に集中するようにしている」

    技術論争もF1の競争の一部
    2026年シーズンは、ADUO、圧縮比、規則解釈を巡る論争が相次いだ。ビノットは、こうした話題がメディアによって増幅されているだけではなく、実際の技術競争が背景にあると指摘する。

    「現在の競争は、あらゆる分野で行われている」

    「コース上で競争するだけでなく、技術面や規則面でも競争している」

    「今年のように、シャシーとパワーユニットの両方で完全に新しい規則が導入されれば、全員があらゆる細部や解釈の可能性を利用しようとするのは避けられない」

    論争が生じるのは、それだけ各チームやメーカーが技術的、スポーツ的に激しく競っている証拠でもある。

    「論争が起きるのは自然なことだ。しかし、それは本当の技術的、スポーツ的な戦いが存在しているからだ」

    「最終的には、それもポジティブな側面だと思う」

    ビノットが特に驚いたのは、大幅な規則変更が行われたにもかかわらず、シーズン序盤から複数のチームが上位争いに加わっていることだった。

    「過去とは大きく異なる規則が導入されたにもかかわらず、わずか数戦の段階ですでに多くのチームがポールポジションや優勝を争えていることには驚いた」

    「見ていて素晴らしいスペクタクルだ」

    イギリス拠点は人材獲得のための技術アンテナ
    アウディはスイスのヒンウィルをシャシー部門の中心拠点としながら、イギリスにもサテライト拠点を設置している。

    ビノットによると、イギリス拠点の主な目的は、F1関連企業や人材が集中する地域で、新たな技術者を採用しやすくすることにある。

    「我々のシャシー拠点はスイスにあり、それは長所であると同時に短所でもある」

    「一度スイスに人材を呼び込むことができれば、その人が離れることは少ない。非常に安定しており、生活の質も高い」

    「一方で、地理的な位置によって、新しい人材を引きつけることはより難しくなる」

    イギリスのモータースポーツ産業に近い場所へ拠点を置くことで、人材や技術情報へのアクセスを改善できる。

    「イギリスに一種の技術アンテナを置くことで、専門知識や技術により近づき、優秀な人材を見つけやすくなる」

    2030年にF1タイトルを争えるチームへ
    アウディの長期目標は、2026年や2027年の短期的な成績だけを基準に設定されているわけではない。ビノットは2030年を重要な基準として挙げた。

    「実際には、2026年や2027年よりもはるか先を見据えた目標を定めている」

    「我々の基準は2030年だ。選手権を争えるチームをつくりたい」

    2030年までの道のりには、いくつかの重要な段階がある。ビノットは、そのひとつが2028年になるとの見通しを示した。

    「この道のりの中には、重要なステップがあることも理解している」

    「我々にとって最初の大きな段階は、おそらく2028年になる。そこで、さらに大きな質的進歩を遂げたい」

    そのため、2026年と2027年は、純粋なレース結果だけで評価するシーズンではなく、組織を構築する期間として位置づけられている。

    「2026年と2027年は、スポーツ面の結果だけで判断される年というより、主に構築の年だと考えている」

    「この段階で僕が最も見たいのは、会社と組織が成長していることだ」

    サーキットの約100人を1400人が支える
    グランプリの現場で働くスタッフは、アウディF1プロジェクト全体の一部にすぎない。ビノットによると、シャシーとパワーユニットを合わせた組織全体では約1400人が働いている。

    「サーキットで働いているのは100人強だが、その背後では、シャシーとパワーユニットを合わせて約1400人が毎日働いている」

    「多くの場合、人々が見ているのはサーキットへ行くチームだけだ。しかし、それはプロジェクトの目に見える部分にすぎない」

    ビノットはレース結果をケーキの上に載せる飾りに例え、まずはそれを支える組織を完成させなければならないと説明した。

    「サーキットはケーキの上の飾りだ。しかし、その前にケーキそのものをつくらなければならない」

    「僕にとって、今後2年間で最も重要な成果は、組織の成長に関するものになる」

    アウディは勝利とF1タイトルを最終目標に掲げているが、ビノットはブランド変更だけでその目標に到達できるとは考えていない。2026年と2027年を組織構築の期間、2028年を次の成長段階と位置づけ、2030年に選手権を争える体制を完成させることが、アウディF1プロジェクトの長期的な道筋となっている。

  • レッドブルF1代表がハジャーを高評価「フェルスタッペンから多くを学んでいる」

    レッドブルF1代表がハジャーを高評価「フェルスタッペンから多くを学んでいる」

    アイザック・ハジャーはF1イギリスGPでフロントウイングのトラブルに見舞われ、上位争いのチャンスを逃した。しかし、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、結果以上にハジャーの着実な成長を高く評価している。

    予選では現王者マックス・フェルスタッペンを上回る5番手を獲得し、決勝でも力強い走りを見せていたハジャー。マシントラブルによって結果は伸びなかったものの、メキースは「レースを重ねるたびに前進している」と手応えを語った。

    フロントウイングの損傷が上位進出を阻む
    シルバーストンではハジャーのマシンにフロントウイングの損傷が発生し、本来のペースを発揮できない状況となった。修理のために追加ピットストップを強いられ、順位を落とす結果となったが、メキースは内容そのものは非常に評価できる週末だったと振り返った。

    「レース中にアイザックのマシンでパフォーマンスの低下を確認した」

    「なぜウイングが損傷したのかはまだ分からないが、とても残念だった。その一方で、アイザックは非常に力強い週末を送ったと思う」

    「正直に言えば、彼はシーズン開幕からずっと良い仕事をしている。マシンの調子が良い週末でも悪い週末でも、自分自身の道を切り開き、経験やスキルの面でレースごとに成長を続けている」

    フェルスタッペンから学び続けるハジャー
    メキースは、ハジャーがフェルスタッペンの存在から大きな刺激を受けていることも明かした。

    「彼はマックスから多くを学んでいる。マシンを走らせるたびに新しいことを吸収しているし、今日も例外ではなかった」

    「彼自身も5位や4位で満足することはないし、我々も同じだ」

    「しかし大局的に見れば、彼はコースに出るたびに一歩前進している。それはシーズン後半に向けて非常にポジティブなことだ」

    実際、ウイング交換後にはラップタイムが改善しており、トラブルがなければさらに上位を狙えた可能性もあった。またレース序盤にはフェルスタッペンと接近戦を演じる場面もあり、自信を深めている様子もうかがえた。

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    フェルスタッペンと同じ課題を感じ取っている
    今季のRB22については、フェルスタッペンが一貫してバランス面への不満を口にしている一方、ハジャーは比較的冷静なコメントに終始している。

    しかしメキースは、2人の見解に違いはないと説明した。

    「マックスがマシンバランスに満足していないのは事実だ。彼は、このマシンにはもっと大きなポテンシャルがあり、現在抱えているバランスの問題を解決できれば、さらに良い結果を出せると考えている」

    「アイザックも同じようなバランス上の問題を感じ取っている。つまり、一方が『A』でもう一方が『B』と言っているわけではない。2人とも同じ課題を説明しているが、その表現の仕方が違うだけだ」

    「マックスはマシンの潜在能力を知っているからこそ、その理想像を踏まえて話している。一方でアイザックはまだF1で経験を積んでいる段階なので、そこまで踏み込んだ表現はしないのだろう」

    レッドブルが期待するルーキーの将来性
    フェルスタッペンは長年トップ争いを経験してきたことで、マシンが失っているパフォーマンスを敏感に感じ取ることができる。一方、ハジャーはその経験を積み重ねながら、世界王者の隣で着実に成長を続けている。

    シルバーストンではトラブルによって結果こそ伴わなかったが、レッドブルはハジャーのスピードだけでなく、フェルスタッペンから学びながら進化していく姿勢にも大きな期待を寄せている。メキースの言葉からも、チームが21歳のルーキーを将来の重要な戦力として高く評価していることが伝わってくる。

  • ランド・ノリス F1王者が認めたピアストリの実力「限界まで追い込まれた」

    ランド・ノリス F1王者が認めたピアストリの実力「限界まで追い込まれた」

    2025年のF1ワールドチャンピオンであるランド・ノリスは、これまでチームメイトとして戦ってきたすべてのドライバーから多くを学んできたと語り、現在マクラーレンでコンビを組むオスカー・ピアストリが自身を「限界まで追い込んだ」存在だと明かした。

    ノリスは2026年シーズン、タイトル争いには加われていないものの、マクラーレンのポテンシャルを最大限に引き出す安定した走りを披露している。そんな中、これまでのキャリアを振り返り、チームメイトとの経験が現在の自分を形作ったと語った。

    ノリス「すべてのチームメイトから学んだ」
    ランド・ノリスは、F1でコンビを組んできた歴代チームメイト全員が自身の成長に欠かせない存在だったと説明した。

    「僕のキャリアにおいて、すべてのチームメイトが重要な役割を果たしてくれた。なぜなら、常に何かを学べるからだ」

    「学ぶのは良いことだけじゃない。悪いことから学ぶこともある。それもより良いドライバーになるためのプロセスの一部なんだ」

    「本当に多くのドライバーから多くを学んできた。みんなが僕をより良いドライバーにしてくれたし、彼らには感謝するしかない」

    ピアストリがノリスを大きく成長させた
    ノリスは、マクラーレン加入当初にカルロス・サインツJr.、その後ダニエル・リカルドと組み、現在はオスカー・ピアストリとチームメイトになっている。

    その中でも、現在のピアストリとの戦いが最も自分を限界まで引き上げてくれたと笑顔で振り返った。

    「F1では最初の数年間はカルロス・サインツJr.、その後の2年間はダニエル・リカルドと組んだ。そして今はオスカーがいる」

    「彼は僕を信じられないくらい限界まで追い込んだ。正直、僕が望む以上にね」

    そう冗談交じりに語ったノリスだが、続けてその経験こそがF1で成功するために必要だったと強調した。

    「でも、それこそがF1では必要なことなんだ」

    「特に昨年の経験を通じて、僕はドライバーとしてだけでなく、人としてもずっと成長できた」

    王者となった今だからこそ見せる余裕
    2025年のタイトル争いでは大きなプレッシャーと向き合っていたノリスだが、世界王者となった現在は以前のようなユーモアあふれる姿を取り戻している。

    グッドウッドで公開されたマクラーレンのSNSコンテンツでも、ノリスはピアストリと軽妙なやり取りを繰り返しており、コース上では激しく競い合いながらも良好な関係を築いている様子がうかがえる。

    ノリスは、自身を限界まで高めてくれたライバルとしてピアストリへの敬意を隠さず、その切磋琢磨が自身を世界王者へと押し上げ、現在もなお成長を続ける原動力になっていると語った。