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  • F1ドライバー イギリスGPのセーフティカー終了をFIAと協議へ

    F1ドライバー イギリスGPのセーフティカー終了をFIAと協議へ

    F1ドライバーたちは、イギリスGPがセーフティカー先導のまま終了した一件について、ベルギーGP開幕前に行われるドライバーズブリーフィングでFIAと話し合う予定だ。アルピーヌのピエール・ガスリーが明らかにした。

    イギリスGPでは終盤にマックス・フェルスタッペンがクラッシュし、セーフティカーが導入された。その後、システム上に一度は「セーフティカーはこの周に入る」と表示されたものの、レースは再開されず、予定されていた52周をセーフティカー先導のまま終えた。

    ガスリーがフィニッシュ直後に皮肉な拍手
    ガスリーはシルバーストンのフィニッシュラインを通過する際、コクピット内で皮肉を込めるように拍手を送った。

    10位でレースを終えたガスリーだけでなく、複数のドライバーが競争のないまま決着した結末に不満を示していた。スタンドの観客からもブーイングが起こり、パドック内からも厳しい意見が上がった。

    レースはフェラーリのシャルル・ルクレールが優勝し、ジョージ・ラッセルが2位、ルイス・ハミルトンが3位に入った。しかし、その結果以上に、レース終了までの手順が大きな議論を呼ぶことになった。

    誤表示で一時はレース再開への期待
    FIAはレース後、「Safety Car In This Lap」というメッセージが表示されたのはソフトウェアエラーによるものだったと説明した。

    この表示によって、セーフティカーがピットレーンに戻り、残りの周回でレースが再開される可能性があるように見えた。しかし、メッセージはその後に訂正され、実際にはセーフティカー先導のままチェッカーフラッグが振られた。

    FIAのセーフティカー規則である第B5.13.5条では、周回遅れのマシンが隊列を追い越して同一周回に戻る手続きが行われた後、少なくとも1周を完了する必要がある。

    イギリスGPでは、その1周が予定された52周目と重なった。このため、現行規則上はチェッカーフラッグまでにレースを再開する機会がなかった。

    「SCの後ろで終わるのは誰にとっても良くない」
    ガスリーは、自身の反応について尋ねられると、当時はすべての情報を把握していなかったと説明した。

    「僕はレーサーですし、可能な限り、セーフティカーの後ろでレースが終わることは、コース上にいる人にとっても、外にいる人にとっても決して良いことではないと思っています」

    「だから、あの状況には少しフラストレーションを感じていました。その時点では、僕もすべての情報を持っていたわけではありません。その後、なぜあのような展開になったのかは理解しました」

    規則上の理由には理解を示した一方で、今後も同様の形でレースが終了することは避けるべきだと訴えた。

    「でも、今後はあのような形でレースが事実上セーフティカーの後ろで終わる状況にならないことが理想だという点では、全員が同意していると思います」

    「僕たちにとっても、メディアのみなさんにとっても、良い見え方ではないと思います」

    ベルギーGP前にFIAと意見交換
    ガスリーによると、ドライバーたちはベルギーGPを前に行われるドライバーズブリーフィングで、イギリスGP終盤の対応についてFIAと協議する予定だ。

    今回の問題は、FIAが規則を誤って適用したというよりも、誤ったメッセージが表示されたことでレース再開への期待が生まれたことや、現行の手順では終盤のレース再開が難しいことにある。

    安全確保を最優先しながらも、セーフティカー先導での終了を可能な限り避けるため、終盤の運用や手続きに改善の余地があるかが議論の焦点となる。

    イギリスGPでは規則上、レースを再開することはできなかったが、誤表示によって混乱と不満が拡大した。ドライバー側はFIAの対応理由を理解しながらも、今後は同様の形でレースが終わらない仕組みを求めていくことになる。

  • オスカー・ピアストリ マクラーレンF1残留を明言 フェルスタッペン加入説を一蹴

    オスカー・ピアストリ マクラーレンF1残留を明言 フェルスタッペン加入説を一蹴

    オスカー・ピアストリが、2027年にマックス・フェルスタッペンがマクラーレンへ加入し、自身のシートを奪うとの憶測を明確に否定した。

    ベルギーGPを前に、2027年もマクラーレンで走るのかと問われたピアストリは、わずか一言「イエス」と回答。その後も現在のチームへの信頼を強調し、去就を巡る噂を一蹴した。

    2027年残留を一言で明言
    近年のF1パドックでは、フェルスタッペンの将来が大きな話題となっている。レッドブル・レーシングとの契約は2028年まで残っているものの、契約解除条項を行使すれば2027年に移籍できる状況にあるとされている。

    メルセデスとフェラーリには現時点で空席がなく、移籍先候補として現実味があるのはマクラーレンとの見方も浮上。オーストリアGPの週末には、フェルスタッペン陣営がマクラーレンと接触を開始したとの報道も流れた。

    しかし、マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、フェルスタッペンの実力には敬意を示しつつも、ランド・ノリスとピアストリという現在のドライバーラインアップに満足しているとの考えを繰り返し表明している。

    それでも一部では、フェルスタッペン加入が実現した場合にピアストリがシートを譲るのではないかとの憶測が続いていた。これに対し、先週にはマネージャーのマーク・ウェバーも「何も変わっていない」と語り、ピアストリがノリスとともに残留すると強調していた。

    「僕は今の立場に満足している」
    ベルギーGP開幕前の記者会見で、「2027年もマクラーレンでレースをするのか」と直接質問されたピアストリは、一言だけこう答えた。

    「イエス」

    その後、ピアストリは自身の考えを次のように説明した。

    「それが議論になっているとは思わなかった」

    「もちろん、そういう噂は見聞きしている。でも、僕は今の自分の立場にも、このチームでの状況にもとても満足している。ザクとアンドレアは、この件についても素晴らしい対応をしてくれたし、とても安心させてくれた」

    また、フェルスタッペンの置かれた状況にも理解を示した。

    「明らかにマックスは今の状況に満足していなくて、いろいろな選択肢を探っている。昨年もメルセデスとの話があったし、特別新しいことではない」

    「でも、僕は自分のいる場所にも、このチームが向かっている方向にもとても満足している」

    チームへの信頼は揺るがない
    さらにピアストリは、F1のドライバー市場では情報収集が重要だと認めつつも、自身の将来に不安はないと強調した。

    「僕自身はあまり気にしていない。ドライバー市場がどう動いているのか、いろいろな情報を知ることは重要だと思う」

    「でも、僕はこのチームを信頼しているし、チームから伝えられていることも、自分に寄せられている信頼も分かっている。それが僕にとって一番大切なことだ」

    フェルスタッペンの去就を巡る憶測は今後も続くとみられるが、ピアストリ本人は2027年もマクラーレンの一員として戦う意思を、これ以上ないほど明確な形で示した。

  • F1ベルギーGP ピレリ展望:スパ攻略の鍵はタイヤ戦略と変わりやすい天候

    F1ベルギーGP ピレリ展望:スパ攻略の鍵はタイヤ戦略と変わりやすい天候

    F1第10戦ベルギーGPは、夏休み前最後から2戦目としてスパ・フランコルシャンで開催される。全長7.004kmを誇るカレンダー最長コースは「F1の大学」とも称され、多彩なコーナー、高低差、そして変わりやすい天候がドライバーとチームに総合力を要求する。

    タイヤサプライヤーのピレリは、2026年ベルギーGPに向けてC2(ハード)、C3(ミディアム)、C4(ソフト)の3種類を選択。新世代マシンの空力特性やパワーユニット運用が、今年のレース展開を大きく左右すると分析している。

    スパはF1マシンの総合性能が試される「大学」
    スパ・フランコルシャンは1950年のF1世界選手権創設当初から開催されてきた伝統のサーキットであり、現在も年間カレンダーで最長となる7.004kmのレイアウトを持つ。

    長いストレート、高速コーナー、急激な高低差が組み合わさったレイアウトは、空力性能、パワーユニット、タイヤ、そしてドライバーの技術を総合的に試すコースとして知られる。

    その象徴がオー・ルージュからラディオンを駆け上がり、ケメルストレートへ至る高速区間だ。左右へ素早く切り返しながら急勾配を一気に駆け上がるこのセクションは、F1屈指の名物コーナーとなっている。

    近年は雨天時の安全性向上を目的に路面へ排水用の溝が設けられ、水はけと視界改善が図られている。

    ベルギーGP

    アルデンヌ特有の天候が最大の難敵
    スパ最大の特徴は、アルデンヌの森特有のマイクロクライメート(局地的気候)にある。

    雨雲がサーキット周辺へ長時間留まりやすく、コースの一部は乾いていても別の区間は濡れたままという状況が珍しくない。

    そのため、ドライバーはスリックタイヤを選ぶべきか、インターミディエイトを履くべきかという難しい判断を常に迫られる。

    また、数年前に全面舗装が行われた路面は、週末序盤こそグリップが低い傾向にあるものの、開催直前に行われたスパ24時間レースによってラバーが乗っており、通常より早い段階で路面状況が改善する可能性もある。

    ピレリはC2・C3・C4を選択
    ピレリは今週末に向け、C2、C3、C4の3種類を持ち込む。

    スパはタイヤへ大きな荷重がかかるサーキットのひとつだが、鈴鹿やシルバーストンほど極端な負荷ではないと分析されている。

    一方で、近年の高温化は新たな課題となっている。

    6月末に開催されたスパ24時間レースでは路面温度が55℃を超える場面もあり、同様のコンディションになれば熱によるタイヤ摩耗が増え、2ストップ戦略を採用するチームが増える可能性がある。

    現時点では決勝で主役となるのは、レンジ内で最も硬い2種類のコンパウンドになると予想されている。

    2026年型マシンは空力面で有利に
    今年のマシンは新レギュレーションによるアクティブエアロダイナミクスを採用している。

    これにより、チームはテクニカルセクションでは高ダウンフォース仕様を維持しながら、ストレートではストレートモードを使用できるため、従来よりセットアップの妥協点を見つけやすくなるとピレリは見ている。

    さらにシルバーストンで見られたように、ドライバーがいかに効率良くエネルギーを回収し、パワーユニットを管理できるかも重要な勝負のポイントになる。

    3つのセクターは性格が大きく異なり、第1セクターは高速ストレート主体、第2セクターは中速コーナーが連続するテクニカル区間、第3セクターは緩やかな上り勾配を活かした高速区間となっており、セットアップの最適化は今なお各チームにとって難題となっている。

    ベルギーグランプリ

    2025年は雨でスタートが1時間以上遅延
    昨年のベルギーGPは悪天候によりスタートが1時間以上遅れた。

    フォーメーションラップ後に視界不良のため手順が中断され、その後セーフティカー先導で4周したあと正式スタートが切られた。

    全車がインターミディエイトタイヤで走行を開始し、11周目以降はノリスを除く全ドライバーがミディアムへ交換。ノリスのみハードタイヤを選択した。

    2回目のピットストップを行ったのは後方グループの6台のみだった。

    ベルギーGPの開催実績
    2026年大会はベルギーGPとして71回目の開催となる。

    そのうち58回はスパ・フランコルシャンで開催され、ゾルダーで10回、ニヴェルで2回開催された。

    最多勝ドライバーはミハエル・シューマッハで6勝。1992年にはベネトンで自身初のF1優勝をスパで挙げた。

    続いてルイス・ハミルトンとアイルトン・セナが5勝で並ぶ。

    コンストラクターではフェラーリが18勝で歴代最多となっており、マクラーレンを3勝上回っている。

    F1屈指の難コースとして知られるスパでは、天候、タイヤ、エネルギーマネジメント、そして新世代マシンの空力性能が複雑に絡み合う。夏休み前最後の重要な一戦は、チームの総合力が試される週末となりそうだ。

  • ニコ・ヒュルケンベルグ サインツJr.加入説にジョーク「リザーブなら空いている」

    ニコ・ヒュルケンベルグ サインツJr.加入説にジョーク「リザーブなら空いている」

    ニコ・ヒュルケンベルグが、カルロス・サインツJr.のアウディF1加入説をユーモアたっぷりに受け流した。夏の移籍市場で自身のシート喪失が噂される中、「リザーブなら空いている」とジョークを飛ばし、現在の立場に揺るぎがないことを強調した。

    アウディは2026年からワークスチームとしてF1に参戦し、ヒュルケンベルグとルーキーのガブリエル・ボルトレトを起用。最近はウィリアムズのカルロス・サインツJr.がアウディ移籍候補として取り沙汰されているが、ヒュルケンベルグはそうした憶測を一蹴した。

    「チームは僕たちに満足している」
    ベルギーGPを前に取材に応じたヒュルケンベルグは、現在のドライバーラインアップについて自信をのぞかせた。

    「チームはガビ(ガブリエル・ボルトレト)と僕にとても満足していることを知っている。僕たちはまだ始まったばかりだ。チームとしての最初のシーズンだからね」

    アウディは長期的なプロジェクトとしてF1参戦を進めており、ドライバー体制の継続を重視している姿勢を繰り返し示している。

    複数年契約を強調
    ヒュルケンベルグは自身の契約についても明確に言及した。

    「契約は非常に明確だ」

    アウディは契約期間の詳細を公表していないものの、加入時に複数年契約であることを発表している。今回の発言からは、少なくとも2027年シーズン終了までは契約が続くことが示唆されており、加入からわずか1年でシートを失うとの見方を否定した。

    ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディF1)

    サインツJr.加入説にはジョークで返答
    サインツJr.がアウディ入りするとの噂について問われると、ヒュルケンベルグは笑みを浮かべながら応じた。

    「F1では毎年恒例の夏の噂話だよ」

    そして、こうジョークを飛ばした。

    「リザーブドライバーのシートなら空いていると思う。でも、彼は興味がないだろうね」

    さらに、自身の将来については「何の疑問符もない」と断言し、シートを巡る憶測を改めて否定した。

    アウディは長期プロジェクトを継続
    2026年にワークス参戦を開始したアウディは、ここまで苦戦が続いている。ボルトレトは2度のトップ10フィニッシュを記録している一方、チーム全体としては中団争いで安定した結果を残せていない。

    ヒュルケンベルグ自身も今季は4度のリタイアを喫するなど信頼性に苦しんでいるが、アウディは短期的な結果ではなく長期的な戦力強化を重視している。今回のヒュルケンベルグの発言は、そのプロジェクトの中で自身の立場が揺らいでいないことを示すものとなった。

  • ホンダF1 新PUに手応え「目標としていたレベルには達している」

    ホンダF1 新PUに手応え「目標としていたレベルには達している」

    ホンダは、夏休み明けのF1第12戦オランダGPで投入予定の2026年型パワーユニットアップデートについて、開発が狙い通りに進んでいることを明らかにした。これまで慎重な姿勢を崩さなかったホンダだが、新仕様には確かな手応えを示している。

    一方、アストンマーティンもハンガリーGPで投入するAMR26Bによって巻き返しを狙っており、新型マシンと新型パワーユニットの組み合わせで後半戦の反攻に期待が高まっている。

    ホンダ新PUは「狙い通りの性能」 オランダGP投入へ
    ホンダは2026年シーズン開幕以来、パワーユニット開発について慎重な見方を示し続けてきた。

    ライバルメーカーより開発開始が約1年遅れたことに加え、ベンチテストやプレシーズンテストでは期待を下回る結果となり、アストンマーティンのエイドリアン・ニューウェイから振動問題などを厳しく指摘される場面もあった。

    しかし状況は変わりつつある。

    ホンダ・レーシングのチーフエンジニアを務める折原慎太郎は、新型パワーユニットについて次のように語った。

    「現在、エンジンはダイナモメーターで最終的なテストを行っています。進捗は順調です」

    さらに、新仕様への期待を隠さなかった。

    「最高レベルの性能とは言えませんが、私たちが目標としていたレベルには達しています。この新しいパワーユニットを投入できることを楽しみにしています」

    エンジン性能とドライバビリティを両立
    今回のアップデートでは、単純な最高出力だけではなく、ドライバビリティの改善も重視しているという。

    折原慎太郎は開発方針について次のように説明した。

    「私たちはエンジン性能の向上に重点を置いてきました。そして、それはギアボックスとの協調によるドライバビリティ改善にもつながります。その実現に向けて懸命に取り組んできました」

    ホンダは依然としてメルセデスやレッドブル・フォードのパワーユニットが基準になることを認めているものの、新仕様によって十分に戦えるレベルへ近づけると見ている。

    ホンダF1(本田技研工業) / アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    AMR26Bと合わせて後半戦反攻へ
    アストンマーティンも2026年シーズン前半は苦戦が続いており、AMR26はチームの期待を大きく下回るマシンとなった。

    その状況を打開するため、ハンガリーGPでは大規模アップデート版となる「AMR26B」を投入する予定だ。

    アストンマーティンのマイク・クラックは具体的な結果には言及しなかったものの、チームの最優先事項を次のように語っている。

    「私たち全員にとって最も重要なのは、再び競争力を取り戻すことです。それがチームにとって最も重要であり、それが私たちの目標です」

    ホンダとの関係も改善
    開発初期にはアストンマーティンとホンダの間で厳しいやり取りもあったが、現在は両者が同じ方向を向いて開発を進めているという。

    クラックはパートナーシップについて次のように説明した。

    「私たちは全員が同じ船に乗っています。雰囲気が悪かったことはありません。もし悪い雰囲気だったら、10戦もの間そんな状態で戦うことはできません」

    さらにホンダへの感謝も口にした。

    「現場で働くスタッフだけでなく、ホンダにも敬意を表したいと思います。私たちは厳しい時期を経験しましたが、お互いに話し合いました。誰にでも良い日も悪い日もあります。だからこそ助け合わなければなりません」

    後半戦はハンガリーGPでAMR26B、続くオランダGPでホンダの新型パワーユニットが投入される予定となっており、アストンマーティンとホンダが反撃のきっかけをつかめるか注目される。

    【関連】
    ・アストンマーティン・ホンダF1 大改良目前も課題「スペアパーツは十分ではない」

  • フェルナンド・アロンソ W杯決勝を優先? 苦境アストンマーティンF1の現実

    フェルナンド・アロンソ W杯決勝を優先? 苦境アストンマーティンF1の現実

    2026年シーズンの苦戦が続くアストンマーティンで戦うフェルナンド・アロンソは、ベルギーGP決勝後の最大の関心事がスペイン代表のワールドカップ決勝観戦だと明かした。それほどまでに今週末のレースに大きな期待を抱けない厳しい状況にあることを率直に認めている。

    ハンガリーGPで投入予定の大規模アップデートを前に、スパ・フランコルシャンでは今季でも特に厳しい週末になる可能性が高い。アロンソは現状の戦力差と開発状況についても包み隠さず語った。

    アロンソ「日曜日の主な目的はW杯決勝を見ること」
    フェルナンド・アロンソは、ベルギーGP決勝後に急いで帰国し、スペイン代表がアルゼンチン代表と対戦するFIFAワールドカップ決勝を観戦することが最大の目標だと冗談交じりに語った。

    「今週末はあまり期待していないからね」

    「正直に言えば、日曜日の主な目的は家に帰って試合を見ることだ」

    一方で、レース中は依然としてF1ドライバーとしての喜びを感じているという。

    「たとえグリッド後方を走っていても、自分の仕事を楽しんでいるし、21台のライバルと競い合っている」

    「バイザーを下ろせば、コクピットの中では本当に幸せなんだ。レースの2時間は外の世界を完全に忘れて、自分だけの世界に入り込める」

    「でもマシンを降りたら、試合を見ることに集中することになるだろう」

    もっとも、決勝当日は移動も重なるため、試合を最初から見られる保証はないという。

    「帰国便に乗るから難しいだろうね。おそらく後半だけ見られて、前半は見逃すことになると思う」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    スパは苦戦必至 ハンガリーのアップデートに期待
    アロンソは、スパ・フランコルシャンがアストンマーティンにとって今季最低の週末になる可能性についても質問を受けた。

    ただし、断定は避けながらも現状の厳しさは認めている。

    「予想するのは難しい。レースごとに状況は違うし、今のレギュレーションやエネルギーマネジメントの関係で、誰にとっても厳しい週末になると思う」

    その上で、開発競争で取り残されている現状を次のように説明した。

    「僕たちはバーレーンテストの時と同じマシンを使っている。一方で他チームはアップデートを投入してきた」

    「もともと遅い位置からスタートして、他チームが改善を続けているから、レースを重ねるたびに相対的にさらに遅くなっているように感じる」

    そして、来週のハンガリーGPで予定される大規模アップデートに望みを託した。

    「だから今週末を何とか乗り切って、来週は少しでも状況が良くなることを願っている」

    アストンマーティンは正念場を迎える
    アストンマーティンは2026年マシンAMR26で振動やエネルギーマネジメントなど複数の課題を抱え、ここまで開発リソースの多くを信頼性対策に費やしてきた。その影響で他チームに対して開発競争で後れを取っており、ハンガリーGPで投入予定の大規模アップデートが今後のシーズンを左右する重要な転機となる。

    アロンソのコメントからも、スパでは結果よりも次戦以降への布石という位置づけで臨んでいることがうかがえる。現状の戦力では苦戦は避けられないとの認識を示しつつも、新パッケージによる巻き返しに期待を寄せている。

  • アルピーヌF1代表の警告が的中 レーシングブルズが1ポイント差まで猛追

    アルピーヌF1代表の警告が的中 レーシングブルズが1ポイント差まで猛追

    アルピーヌF1のマネージングディレクター、スティーブ・ニールセンがイギリスGP前に発した「1度の波乱で状況は一変する」という警告が、まさにシルバーストンで現実となった。

    レーシングブルズはスプリントと決勝で大量ポイントを獲得し、コンストラクターズランキング5位争いはわずか1ポイント差まで接近。両チームの開発競争は、シーズン後半に向けてさらに激しさを増している。

    「波乱のレースひとつで逆転される」と警告
    イギリスGPを前に、アルピーヌF1のスティーブ・ニールセンは、コンストラクターズランキングでレーシングブルズに13ポイント差をつけていたにもかかわらず、決して安心できる状況ではないと語っていた。

    エンストンのスタッフに対しても、「気を緩めてはならない」「何ひとつ当然と思ってはいけない」と呼びかけ、レッドブル傘下チームとの「開発競争」が続いていると強調した。

    シーズンを通じて両チームは5位争いを繰り広げてきたが、アルピーヌはわずかなリードを維持しているに過ぎなかった。

    しかし、その差で十分なのかと問われたニールセンは、即座に否定した。

    「いや、まだシーズンの半分も終わっていない。残り10戦か11戦、12戦あるだろう。だから安心できる状況ではまったくない」

    「少し波乱のあるレースがひとつあればいい。これまでもそういうレースはあった。もしレーシングブルズが僕たちより前でフィニッシュすれば、大量ポイントを獲得できる」

    「ポイント差は13点くらいだったと思うが、それなら1週末で簡単にひっくり返る。だから気を抜くことはできない。僕たちはレーシングブルズとの開発競争の真っ只中にいる」

    シルバーストンで警告は現実に
    そして、その予想はシルバーストンで現実となった。

    まずスプリントでリアム・ローソンが8位に入り、レーシングブルズは1ポイントを獲得。アルピーヌとの差は13ポイントから12ポイントへ縮まった。

    決勝終盤まで、レーシングブルズはローソンが8位、アービッド・リンドブラッドが9位を走行し、合計6ポイント獲得が見込まれていた。

    しかし41周目、アンドレア・キミ・アントネッリの左フロントホイールシールドが脱落するトラブルが発生。順位を落としたうえ、最終的にはトラックリミット違反による5秒加算ペナルティも受けた。

    さらに48周目にはマックス・フェルスタッペンがクラッシュし、セーフティカーが導入される。

    この一連の展開によって、アルピーヌのフランコ・コラピントとピエール・ガスリーはポイント圏へ浮上。一方でローソンとリンドブラッドも6位と7位へ順位を上げ、レーシングブルズはさらに8ポイントを上積みした。

    レースはセーフティカー先導のまま終了。アントネッリがポイント圏外へ転落したことで、コラピントとガスリーは9位と10位となり、アルピーヌは合計3ポイントを確保した。

    その結果、コンストラクターズランキングはアルピーヌ60ポイント、レーシングブルズ59ポイントとなり、差はわずか1ポイントまで縮まった。

    開発競争はさらに激化へ
    結果的にニールセンの警告は的中したが、その状況は決して歓迎できるものではなかった。

    さらにニールセンは、後方勢も大型アップグレードを準備しているとして警戒を強めている。

    「アストンマーティンやウィリアムズも大きなアップグレードを投入するという話を聞いている。どうなるか見てみよう」

    「まだシーズンは非常に長い。僕たちは何ひとつ当然だとは思っていない」

    アルピーヌとレーシングブルズの5位争いは、わずか1ポイント差という僅差に突入した。さらにアストンマーティンやウィリアムズも大型アップデートを予定しており、中団グループの勢力図は今後さらに大きく変化する可能性がある。

  • アストンマーティンF1 ストロールがベルギーGP苦戦を予測「今季最悪のコース」

    アストンマーティンF1 ストロールがベルギーGP苦戦を予測「今季最悪のコース」

    アストンマーティンF1のランス・ストロールは、2026年F1ベルギーGPの舞台スパ・フランコルシャンが、チームにとって「今年最も厳しいサーキット」になるとの見方を示した。

    チームは開幕から苦戦が続いており、次戦ハンガリーGPで投入予定の大規模アップデートに期待を寄せているが、それまでのスパでは厳しい戦いを覚悟している。

    ストロール「スパは今年最も厳しいサーキット」
    ランス・ストロールは、スパ・フランコルシャンがAMR26の弱点を最も露呈させるコースになると認めた。

    アストンマーティンは2026年シーズンを通じて競争力不足に苦しみ、予選では次に遅いキャデラックに対しても約1秒遅れる場面が続いている。

    この傾向はオーストリアGPとイギリスGPでも確認されており、2026年カレンダーで最長ラップを誇るスパでは、その差がさらに広がる可能性がある。

    ストロールはCrash.netを含むメディアに対し、次のように語った。

    「スパは僕たちにとって本当に厳しいレースになるし、おそらく今年最も厳しいサーキットになると思う」

    「本当に苦しい週末になるはずだ。でもブダペストではパフォーマンスが大きく向上してくれることを期待している」

    大型アップデート投入までは忍耐の時間
    ストロールが期待を寄せるのは、ハンガリーGPで投入予定となっているアストンマーティン今季初の大型アップデートだ。

    チームはシーズン前半を通じて小規模な改良を積み重ねるのではなく、一度に大きな性能向上を狙う開発方針を選択。その結果、前半戦は苦しい状況を受け入れながら戦うことになった。

    ストロールは、この方針を支持しつつも、アップデート投入までは辛抱が必要だと語る。

    「アップデートが来るまで辛抱するしかない。それが大きなパフォーマンス向上につながることを願っている」

    一方で、この状況はストロールだけでなくチームメイトのフェルナンド・アロンソにとってもフラストレーションの溜まるものとなっている。両ドライバーは、前半戦の各レースでポイント争いに加わるには何らかの波乱が必要という状況で戦い続けてきた。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ニューウェイが明かしたAMR26の課題
    アストンマーティン代表であり、伝説的F1デザイナーでもあるエイドリアン・ニューウェイは、現在の苦戦をチームの開発体制を見直す機会と捉えている。

    「この苦しい時期を、仕事の進め方を見直す機会として捉えている」

    ニューウェイは、AMR26が抱える課題の一つとして重量超過を挙げ、その背景を説明した。

    「シャシーはかなり重量超過の状態だ。その一因はホンダのパワーユニットとの統合や、これまで対処してきた振動問題にある。しかし軽量化についても、我々自身が本来やるべき仕事を十分にできなかった」

    さらに、設計期間の短さが重量増につながったと明かした。

    「急いでマシンを設計すると、最初に犠牲になるのが重量だ。細部まで十分に最適化する時間がなくなるからだ」

    ハンガリーGPで導入予定の大型アップデートは、こうした重量や空力面の課題を改善することが期待されており、アストンマーティンにとって後半戦の巻き返しを占う重要な一戦となる。

  • オリバー・ベアマン レッドブルF1移籍説に反応「光栄だが噂にすぎない」

    オリバー・ベアマン レッドブルF1移籍説に反応「光栄だが噂にすぎない」

    オリバー・ベアマンは、レッドブル・レーシングが自身の動向を注視しているとの報道について「光栄だ」と認める一方、現時点ではあくまで噂にすぎないと強調した。

    ハースでF1参戦2年目を迎えている21歳のベアマンは、エステバン・オコンを相手に印象的なパフォーマンスを披露している。フェラーリ・ドライバー・アカデミー出身で将来的なフェラーリ昇格が期待される一方、2027年以降の去就についてはまだ明確な説明を受けていないという。

    レッドブルがベアマンを将来の候補として注視か
    イギリスGPの週末、Sky Sports F1の実況を務めるデビッド・クロフトは、ローラン・メキース率いるレッドブル・レーシングがベアマンの動向を「注視している」と伝えた。

    マックス・フェルスタッペンが将来的にレッドブルを離れる決断を下した場合に備え、チームが後任候補のひとりとしてベアマンを評価しているという内容だった。

    続くベルギーGPを前に、この予想外の移籍報道について質問されたベアマンは、レッドブルほどの成功を収めてきたチームと名前が結び付けられることは素直にうれしいと語った。

    「レッドブルのように信じられないほど成功しているチームと、たとえ噂であっても何らかの形で結び付けられると聞くのは、とても光栄なことだ」

    「でも、僕が言ったように、それはあくまで噂にすぎない。今はハースで自分がやっていることに完全に集中している」

    ベアマンはレッドブル側から具体的な接触があったとは明かしておらず、現段階では報道以上の進展がないことを強調した。

    フェラーリ昇格への道はルクレールとハミルトンが阻む
    ベアマンが近い将来にF1シートを失う可能性は低いとみられているが、その所属先については不透明な部分が残されている。

    ベアマンはフェラーリ・ドライバー・アカデミーを経てF1に昇格しており、現在もフェラーリとの関係を維持している。ハースでは経験豊富なオコンを相手に互角以上の走りを見せており、今後のキャリアで上位チームへ昇格する可能性が高いドライバーのひとりと評価されている。

    しかし、フェラーリではシャルル・ルクレールが長期契約を結び、ルイス・ハミルトンも今季に入って調子を取り戻している。現状ではベアマンが近い時期にレギュラーシートへ昇格するための空席は存在しない。

    ベアマンは2024年のサウジアラビアGPで、虫垂炎の手術を受けたカルロス・サインツJr.の代役としてフェラーリからF1デビューを果たした。その際にポイントを獲得する印象的な走りを見せたことで、将来のフェラーリ正ドライバー候補として期待されてきた。

    自身の将来がフェラーリにあると考えているかと質問されたベアマンは、その希望を隠さなかった。

    「そうなることを願っている」

    「ただ、それを決める権限がすべて僕にあるわけではない。フェラーリはFIA F3の頃から僕を信頼してくれて、2024年にはフェラーリのマシンにも乗せてくれた。僕が今ここにいられるのは、本当にフェラーリのおかげだ」

    「でも、今はハースでやっていることを楽しんでいる。今のうちに速く走ることができれば、それだけ将来の自分の状況を楽にすることができる」

    2027年の契約について「何も知らされていない」
    フェラーリから今後のキャリアについて何らかの説明を受けているかと問われると、ベアマンは具体的な情報を与えられていないと明かした。

    「いや、何もない。現時点で僕は来年の契約を持っていないから、何も分からないまま待っている状態だ」

    ただし、この発言を受けて2027年に完全なフリーエージェントになるのかと確認されると、ベアマンはすぐに否定した。

    「違う、違う。僕はそういうことを言ったわけではない。違うよ」

    ベアマンには2027年についてハース側が行使できる契約オプションが存在するとみられており、本人が自由に移籍先を選べる立場ではない可能性がある。

    また、フェラーリとの育成契約やハースとの契約条件が複雑に関係していると考えられるため、「来年の契約を持っていない」という発言だけで、他チームへの移籍が自由に認められるとは限らない。

    レッドブル・レーシングが実際にベアマンを将来の候補として検討しているかは不明だが、上位チームとの関連が報じられること自体、ハースでのパフォーマンスが高く評価されている証しでもある。ベアマンは移籍の噂に深入りせず、まずは現在の走りによって将来の選択肢を広げることに集中している。

  • フェラーリF1代表が明かすルクレール復調の理由 ブレーキ変更で自信回復

    フェラーリF1代表が明かすルクレール復調の理由 ブレーキ変更で自信回復

    シャルル・ルクレールは2026年F1第9戦イギリスGPで今季初優勝を飾り、不振からの完全復活を印象づけた。フェラーリF1代表フレデリック・バスールは、その背景にはブレーキ変更による「自信の回復」があったと明かした。

    シーズン序盤のルクレールはチームメイトのルイス・ハミルトンに苦戦し、ランキングでも40ポイント以上の差をつけられていた。しかし数戦前にブレーキをブレンボ製からカーボン・インダストリーズ製へ変更し、ハミルトンと同じ仕様へ合わせたことで流れが変わったという。

    バスール「最大の変化は自信を取り戻したこと」
    イギリスGP優勝後、バスールはルクレールの復調について次のように語った。

    「結果こそが、彼にとって最高の自信になると思う」

    「シーズン開幕からマシンを開発し続けているので、そのたびにセットアップも調整しなければならない。さらにシャルルは数戦前にブレーキを変更したので、すべてを少し組み直す必要があった」

    「しかし、これは単純なパフォーマンスの問題ではなかった。速さ自体はあったと思う。より大きかったのは自信の問題であり、それが今回の結果によって大きく改善された」

    バスールは、マシンの速さそのものよりも、ドライバーが限界まで攻められる安心感が重要だったと説明している。

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

    セットアップ変更はラップタイム以上の効果
    バスールは、細かなセットアップ変更は必ずしも大幅なタイム短縮につながるわけではないものの、ドライバーの感覚には大きな影響を与えると強調した。

    「彼は自信を見つけた。それがすべてだ」

    「セットアップを一段階変更しても、ラップタイムが劇的に変わるわけではない。しかし、ドライバーに『もっと攻められる』という自信を与えることがある」

    「特にレースペースではそれが非常に重要だ。彼はレースを通して非常に安定していた。最初の20周を見れば、ラップタイムは常に1~2分の1秒以内に収まっていた。それがメルセデスと戦う上で大きな武器になった」

    イギリスGPでは序盤から安定したペースを維持し続けたことが勝利につながったと評価している。

    タイトル争いでも再浮上
    イギリスGP優勝により、ルクレールはランキングでハミルトンとの差を39ポイントまで縮めた。一方、ランキング首位のキミ・アントネッリもスペインGPとイギリスGPで信頼性トラブルに見舞われたことで、タイトル争いは再び接戦となりつつある。

    フェラーリはマシン開発を継続しており、バスールは今回の勝利によってルクレールが本来のパフォーマンスを発揮できる状態になったと見ている。今後のアップデートとともに、フェラーリがメルセデスとのタイトル争いへ本格的に加わるかが注目される。