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  • トヨタ ル・マン24時間テストデーで好発進 8号車が最速タイムを記録

    トヨタ ル・マン24時間テストデーで好発進 8号車が最速タイムを記録

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、6月14日~15日に開催されるFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間に向け、6月8日に実施された公式テストデーに参加した。チームは6度目のル・マン制覇を目指し、8号車がこの日の最速タイムを記録する好発進を見せた。

    今年のル・マン24時間には全クラス合わせて62台がエントリー。トヨタは、参戦40周年を記念した特別カラーリングを施した2025年仕様の2台のGR010 HYBRIDで臨んだ。

    8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)は、午後のセッションで3分26秒246を記録し、この日のトップに立った。一方、1998年のGT-One(TS020)に敬意を表した伝説的カラーをまとった7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ニック・デ・フリース)は、2回目セッションで14番手タイムの3分28秒385にとどまった。

    チームは数日前から現地入りし、スパ・フランコルシャンでのシェイクダウンテスト直後にル・マン入り。ピットやパドックの設営を進めた。7日にはル・マン市内での公開車検に参加し、小林のドライブによるパレードランも行われた。

    テスト当日は、午前10時から3時間のセッションがスタート。気温は15度と肌寒く、一部に公道を使用する13.626kmのサルト・サーキットの特性により、走行を重ねるごとに路面状況は変化した。午前中のセッションでは開始から1時間の時点で40分間のセーフティカー走行が入ったが、チームはソフト/ミディアムタイヤの比較やサスペンションの評価など多岐にわたるプログラムを順調に消化した。

    午後のセッションでは気温が20度に上昇し、タイムも大幅に改善。しかし赤旗中断が3度発生し、最終的に予定より早く終了した。GR010 HYBRID 8号車では、ブエミがパンクに見舞われるトラブルがあったものの、スローダウンしてピットへ戻ることで大事には至らなかった。

    テストデー終了後の9日と10日は走行セッションは行われないが、チームは整備やデータ分析に集中する予定。11日にはフリープラクティスと予選が控えており、チームは車両バランスやタイヤの最適化など、週末の本番に向けて準備を進めていく。

    以下はテストデーでの主な結果。

    テストデー1回目結果(上位抜粋)
    1位 No.83 AFコルセ/フェラーリ 499P 3:27.010
    2位 No.8 TOYOTA GR010 HYBRID 3:28.000
    3位 No.38 キャデラック V-Series.R(JOTA) 3:28.491
    9位 No.7 TOYOTA GR010 HYBRID 3:29.277

    テストデー2回目結果(上位抜粋)
    1位 No.8 TOYOTA GR010 HYBRID 3:26.246
    2位 No.51 フェラーリ 499P(AFコルセ) 3:26.777
    3位 No.83 フェラーリ 499P(AFコルセ) 3:26.902
    14位 No.7 TOYOTA GR010 HYBRID 3:28.385

    TGRは順調なスタートを切ったが、8つのメーカーが参戦するハイパーカークラスの競争は激しく、決勝に向けての課題も残されている。次なる走行セッションは11日、ル・マン・ウィーク本番がいよいよ幕を開ける。

    トヨタ ル・マン24時間

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    このコースに戻ってくることができ、嬉しい気持ちです。我々のクルマはル・マンを目指した作りで、他のコースを走るのとは違った印象があります。ル・マンはシーズンでのハイライトであり、ラップタイムにかかわらず、ここで走ることをいつも楽しんでいます。今日の2度のテスト走行はとても順調で、決勝レースへ向けた準備を進めることができました。まだいくつかやることや改善点はありますが、この時点では通常のことです。今のところ順調で楽しめています。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    再びル・マンのコースに戻れて最高です。昨年は走れなかったので、なおさら嬉しいです。ここは高速で、楽しく、いくつもの良い思い出があります。再びこのコースのリズムを掴み、ポジティブなスタートが切れたと思います。今日は多くのことを試しましたが、まだいくつかの点でやるべきことが残っています。クルマの感触はテストの最後には良くなりましたが、100%我々が望むレベルにはまだ達していないので、さらにプッシュを続けます。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    とても大変な一日でした。クルマのバランスを適切に調整するために多くの作業が必要でした。週末に向けたクルマの改善点を見つけるため、今日行ったすべてのことを分析しなければなりません。2回目のセッション終盤で赤旗による中断があったため、全プログラムをこなせなかったことは少し残念ですが、これは全チームに共通することです。改善すべき点は明確なので、レースで力強く戦えるよう全力で取り組んでいきます。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    このコースに戻ってくるのはいつも楽しみですし、ここでハイパーカーをドライブすることが本当に嬉しいです。もちろんベストタイムをマークできたことは嬉しいですが、速いライバルがたくさんいます。我々は多くの周回をこなし、いい変更もあれば、そうでないのもありましたが、それもプロセスの一部です。すべてを分析し、改善点を見つけていきます。週末の気象条件が少し異なる可能性があるため、それに適応する準備も必要です。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    GR010 HYBRIDで再びル・マンを走ることができて、とても嬉しいです。今日は大きな問題もなく、成功裏に終わり、ポジティブな一日だったと思います。クルマの感触も良かったですし、亮とセブも同じように感じていると思います。競争は明らかに激しく、ロングランでは我々が最速のクルマとは言えませんが、戦える位置にはいると思います。週末に向けてさらにやるべきことがありますが、これからの数日間でしっかり睡眠を取り、充電して、大きな仕事へ向けて備えたいと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    これまでのところは順調で、満足しています。予想通りとても忙しい一日でしたが、多くのテスト項目をこなし、スローゾーンやフルコースイエロー、赤旗といろいろ経験できました。今日の目標は達成できたので、良い一日だったと思います。この時点でのタイムは参考にはならないとはいえ、最速タイムをマークできるのはいつでも嬉しいことです。クルマの感触はとても良いですが、まだやるべきことや改善できる点が多く、さらに良い結果が期待できます。明日からの2日間でデータを分析し、週末に向けて最善の状態で臨めるよう準備します。

  • セバスチャン・ベッテル ポルシェは2025年のル・マン起用を「除外していない」

    セバスチャン・ベッテル ポルシェは2025年のル・マン起用を「除外していない」

    ポルシェの取締役であるウルス・クラートルは、2025年のル・マン・ドライバーのポテンシャルについて、セバスチャン・ベッテルのことが「頭から離れない」と語っている。

    セバスチャン・ベッテルは2022年のシーズン終了をもってF1を去って以来、レースには出場していないが、ここ数か月間はスポーツカーの世界に足を踏み入れており、ポルシェでのテストも成功を収めている。

    ポルシェは2025年のル・マン24時間レースに3台の963を走らせる予定で、ポルシェのファクトリードライバーの人数が10人から8人に減ったため、3台目のマシンにシートを用意している。

    3台目のマシンにはすでにニック・タンディとIMSAチャンピオンのフェリペ・ナッセがラインナップされているが、3人目のドライバーはまだ発表されていない。ベッテルはドイツのメーカーにとって魅力的な選択肢となり得るだろう。

    セバスチャン・ベッテルはポルシェのハイパーカーでのドライブを「除外されていない」
    Sportscar365.comとのインタビューで、ポルシェLMDhディレクターのウルス・クラートルは、セバスチャン・ベッテルの復帰の可能性について言及した。

    「ドライバーが1人不足しているのは、数学的に正しい」とクラートルは語った。

    「その決定を下した際には、当然、そのことを考えなければならなかった。それは我々が評価していることだが、まだ名前は決まっていない」

    「まだ何も決まっていない。決定事項ではないが、当然、我々の頭の中にはある」

    セバスチャン・ベッテルが空席のシートに就く可能性について直接尋ねられたクラートルは、「可能性は除外していない」と答えた。

    「セバスチャンとポルシェAGは友好的な関係にある。彼らは互いに話し合っている。現時点では可能性を除外できないが、決定事項ではない」

    さらに、クラートルは間もなく承認が下りるだろうと述べたものの、ル・マンへの3台目のエントリーはまだ正式に社内で承認されていないという事実が、不確実性を高めている。

    「承認を得るためのプロセスを模索しているところだ。IMSA選手権で優勝すれば、3台目のエントリーが実現する」

    「運営方法が少し異なり、コストも少し増える。ポルシェと社内で話し合いを行う必要がある」

    「まだ100パーセント確実というわけではない。まずはポルシェと社内で話し合い、全員の合意を得なければならないが、通常ル・マンで3台目のマシンを手に入れる最大の障害となるエントリーは完了している」

    「今、その障害は取り除かれた。残りのステップはすべて行う。しかし、ポルシェがル・マンに3台のマシンを送り込むことは期待できるだろう」

    セバスチャン・ベッテルとポルシェのつながりは今年3月にさかのぼる。今年のル・マン24時間レースを前に、ポルシェが3台目のエントリーマシンのドライバーを募集していた際、ベッテルはスペインのモーターランド・アラゴンで36時間にわたる耐久テストに参加した。

    表向きは単なる興味本位の参加だったが、セバスチャン・ベッテルはトップレベルのモータースポーツの魅力に惹かれたことをほのめかしている。テストでは数百キロを走行し、報道によると、すぐにでも競争力のあるペースで走れることが分かった。

    セバスチャン・ベッテルは、自身が投資家およびアンバサダーを務めるスポーツドリンク「Perple」の投資家向け電話会議で、テストに参加した理由について、PlanetF1.comに次のように語った。

    「僕は、これらのマシンがどのような挙動を示すのか興味があった。それがテストを行った理由だ」とベッテルは語った。

    「とても良い経験だった。とても楽しかったし、かなり楽しめた」

    「これから考え、決断し、将来レースで何をしたいのかを決めなければならない。でも、まだわからない」

    セバスチャン・ベッテル

    2024年には、さまざまな理由によりセバスチャン・ベッテルとポルシェの提携は実現しなかったが、ベッテルは今年、F1レースに数回登場し、トラック外での新しい環境保護イニシアティブをアピールし、5月にはイモラでアイルトン・セナの1993年型マクラーレンのデモ走行を行った。

    メディアの取材に応じたベッテルは、F1から離れたことで「まだ痛みがある」と認めた。

    「引退するという決断は非常に辛かった」とベッテルは語った。

    「1年半の距離を置いた今、今はより良い状態だと思う。でも、僕はとても平穏な気持ちで、新しい生活を楽しんでいると思う」

    「懐かしく思うこともたくさんあるし、そうでもないこともある。だから、常に一長一短だ」

    「最近のF1はとても、とても激しい」

    「スケジュールやレースの数を見れば、ドライバーとしてだけでなく、メカニックやエンジニア、F1パドックで働く人々、そしてメディアの皆さんも同じように感じていると思う」

    「だから、決断するのは大変だった。復帰しようか考えたし、そのことを考えるだろうということは前もってわかっていた」

    「でも結局、何も変わらなかった。自分の決断に今も満足している」

    セバスチャン・ベッテルは妻のハンナと幼い子供たちと暮らしているが、F1のプレッシャーから解放されたことで、新しい取り組みに集中することができた。しかし、元F1ボスのバーニー・エクレストンはつい最近、ベッテルに復帰の夢をあきらめるよう説得しなければならなかったと明かした。

    「私は彼にカムバックの夢をあきらめるよう説得しなければならなかった。4度のワールドチャンピオンがなぜそんなことをしなければならないのか?」とエクレストンはスイス・ドイツ語圏の出版メディアBlickに語った。

    セバスチャン・ベッテルがモータースポーツに関与しないまま2シーズンが経過し、もはや彼の名前はF1の空席のシートと強く結びつけられることはなくなった。

  • ル・マン24時間 僅差の予選でトヨタは2台共にハイパーポール進出ならず

    ル・マン24時間 僅差の予選でトヨタは2台共にハイパーポール進出ならず

    6月12日(水)、FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦となる第92回ル・マン24時間レースの練習走行に予選と公式なセッションが開始された。

    この日、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の2台のGR010 HYBRIDは、予選で苦戦を強いられ、ハイパーポール進出を逃すこととなった。

    昨年のWEC世界チャンピオンチームであるTGRは、23台のハイパーカーによる接近戦となった予選で、2台共にハイパーポールへの進出を逃すという厳しい結果となったが、今週末の決勝レースに向けて、力強いパフォーマンスを発揮し挽回を図るべく、チームの士気は高まっている。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車にとって厳しい予選となった。ハートレーがアタックするも、セッションを通して終始コース上のトラフィック(車両の混雑)に苦しみ、ハイパーカークラスのトップドライバーであるハートレーでも、その真のパフォーマンスを発揮することができなかった。結果、8号車は11番手グリッドからのスタートとなる。

    小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は、小林が予選アタックを担当。小林は4番手と好タイムをマークしたが、セッション終盤にコースオフを喫し、赤旗中断の原因となったとして全周回のラップタイムが抹消され、7号車はハイパーカークラス最後尾グリッドとなることが決定した。

    予選の前後には、2回の練習走行が実施された。23台で争われるハイパーカーの本当の実力が明らかになるのは決勝レースであり、チームはこの2回の練習走行でどちらもトップタイムをマークし、決勝へ向けた準備を着実に進めた。

    9日(日)のテストデーのあと、チームは2台のGR010 HYBRIDを組み立て直し、更なる調整を行うための作業に集中した。11日(火)には恒例のピットストップチャレンジにピットクルーが出場。昨年の同大会で優勝している7号車のピットクルーは、10秒以内でタイヤ交換を行う迅速な作業を見せたが、更なる速さを見せたライバルに僅差で及ばず、2連覇は叶わなかった。

    12日(水)は曇り空の下、過ごしやすいコンディションで午後2時から3時間にわたる練習走行1回目が開始された。このセッションは2度の短い赤旗中断に見舞われたものの、2台のGR010 HYBRIDは決勝レースを見据えたセットアップの最適化と、予選のための1周アタックへ向けた準備を進めた。このセッションでは8号車のハートレーがトップタイムをマーク。7号車はデ・フリースのタイムで5番手となった。

    午後7時からの予選では、各クラスの上位8台が翌日のハイパーポールへの進出権を獲得することになる。1時間のこの予選セッションでは、LMP2クラスやLMGT3クラスの車両を含む62台もの車両が一斉にアタックするため、コース上のトラフィックをいかに避けるかが大きなポイントだった。7号車は小林、8号車はハートレーがステアリングを握り、他の車両よりもやや遅れて、ソフトタイヤでコースイン。小林はトラフィックに遭遇することなくアタックでき、その時点での暫定トップに立った。

    タイヤが最適な温度まで上昇し、各車はさらにラップタイムを更新。20分を経過した時点で、小林の7号車が3番手、ハートレーの8号車は他車に押し出される形でトップ8圏外へと後退した。

    ピットインしたあと、ミディアムタイヤへと交換し、アタックを継続。ハートレーは再びアタックラップ中に遅い車両に引っかかり、小林もタイム更新はならず。残り20分を切ったところで、小林の7号車は3番手、ハートレーの8号車は12番手で、新品のミディアムタイヤへと履き替え、最後のアタックに向かった。

    最後までコース上のトラフィックに苦しんだハートレーは、スティントの序盤でスピンし、タイム更新ならず。小林は更なるタイムアップを目指しアタックしたが、カーティングコーナーで痛恨のスピンを喫し、コースアウト。幸いにどこにも接触はしなかった、グラベル上で止まってしまい、再発進できず。これにより赤旗が出され、残り時間が3分を切っていたため、予選セッションはここで終了となった。7号車は赤旗の原因を作ったとして、全てのラップタイムが抹消。8号車は11番手。8番手とは0.301秒差で惜しくもハイパーポール進出を逃すこととなった。

    夏至に近いこの時期、ル・マンの位置する地方では、日没は午後10時近くになる。日が落ちた午後10時、練習走行2回目として、このイベント初となる夜間走行が実施された。7号車は予選中のアクシデントにより、軽微な修復と砂利の除去などでセッション開始から25分ほどしてから走行を開始。このセッションでは昼間の1回目よりも全体的にラップタイムは低下したが、8号車はブエミがこのセッションのトップタイムをマーク。7号車はデ・フリースのタイムで9番手となった。

    決勝レースへ向けた準備作業は13日(木)も継続され、合計4時間にわたる2回の練習走行を経て、15日(土)の決勝レーススタートを迎える。

    コース上で熱い走行が繰り広げられる一方、サーキット内にはTGRのファンの皆様へ向けたアクティビティがオープン。水素ビレッジにはGR H2レーシングコンセプトをはじめとする水素社会へ向けた最新技術が展示され、マニュファクチャラーズビレッジでは様々なモータースポーツ車両やグッズショップなどが設置され、早くも注目を浴びている。

    ル・マン24時間

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    予選は上手く行きませんでした。パフォーマンスという面ではとても良かったのですが、残り2分というところで私がコースオフを喫し、赤旗中断となってしまいました。全周回のラップタイムが抹消されたことで、ハイパーポール進出は叶わず、ハイパーカークラスの最後尾グリッドからのスタートとなり、非常に厳しい状況ではありますが、仕方ありません。決勝レースは長いですし、最善を尽くします。クルマにはとても満足していますし、予選でのラップタイムも競争力があるものだったので、週末は良い結果が出せることを期待しています。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    浮き沈みの激しい一日でしたが、練習走行では幾つか良い手応えも得られました。クルマの感触はとても良く、特に夜間走行で快調です。我々のGR010 HYBRIDは予選でも速く、可夢偉が素晴らしい走りを見せてくれましたが、残念な結果になってしまいました。とは言え、正直なところそんなに大きな影響はありません。誰もがハイパーポールを目指していますが、とても長いレースですので何も心配していませんし、失望もしていません。決勝が楽しみです。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    夜間走行のセッションは順調で、全員が必要な走行をこなすことができました。メカニックが素晴らしい仕事でクルマを再び走れるようにしてくれたので、予定していたプログラムの大半を完了できました。競争力はかなり高いと思います。幾つか異なるセットアップを比較しましたが、決勝レースへ向けた準備としては正しい方向へ進んでいると感じています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    良いクルマであっただけに、ハイパーポールを逃すことになり、残念な一日になってしまいました。無論、練習走行2回目では予選のことは忘れ、セッションを最大限に活かすべく努力しました。ル・マンでまた夜間走行が出来るのは嬉しいですし、決勝へ向けた準備は着実に進んでいます。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    ハイパーポール進出を逃し、11番手という結果に終わったことにとてもがっかりしています。最初のアタックラップで上手く行かず、周回の終盤に他の車両に引っかかってしまいました。結局そのあとタイム更新はならず、最初のそのラップが私のベストでした。その後もコース上のトラフィックに苦しみ、ミスしスピンしてしまいました。運に恵まれず、クリーンなラップを得られませんでしたがこれもレースですし、他のドライバーも皆同じような経験をしてハイパーポールに進出するはずだった、と思っているでしょう。今は気持ちを切り替え、決勝レースへ向けて集中するだけです。クルマは競争力があると思いますので、全力で戦います。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    今日は幾つかの点で難しい一日になりましたが、クルマの感触はとても良く、今大会初の夜間走行も順調でした。異なる仕様のタイヤを試しながらロングランを実行し、タイヤについて理解を深めました。予選のことは忘れて決勝へ向けての準備に専念しています。セットアップをさらに改善して、週末へ向けた完璧なプランが立てられることを期待しています。

    WEC第4戦ル・マン24時間 公式予選結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 15 ドリス・ファントール
    ラファエル・マルチェッロ
    マルコ・ウィットマン
    BMW M TEAM WRT/
    BMW M Hybrid V8
    3:24.465
    2 3 セバスチャン・ブルデー
    スコット・ディクソン
    レンガー・バン・デル・ザンデ
    キャデラック・レーシング/
    キャデラック V-Series.R
    3:24.642
    3 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    3:24.731
    4 35 ポール=ルー・シャタン
    フェルディナンド・ハプスブルク
    シャルル・ミレッシ
    アルピーヌ・エンデュランス・チーム/
    アルピーヌA424
    3:24.872
    5 2 アール・バンバー
    アレックス・リン
    アレックス・パロウ
    キャデラック・レーシング/
    キャデラック V-Series.R
    3:24.993
    11 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    3:25.446
    61 7 小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    ニック・デ・フリース
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
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  • 【動画】 ル・マン24時間レース ダイジェスト 『vol.6 ゴール~まとめ』

    【動画】 ル・マン24時間レース ダイジェスト 『vol.6 ゴール~まとめ』

    2018年 ル・マン24時間レースのダイジェスト動画『vol.6 ゴール~まとめ』。

    トヨタが、念願、そして悲願のル・マン24時間レース初優勝を成し遂げた。初挑戦から33年、20回目の挑戦。これまで5回の2位、2016年にはトップ走行中の残り3分でリタイアという悲劇も体験した。

    トヨタはスタートから1度もリードを譲ることのない完全勝利。序盤には8号車のリアカウル交換。残り1時間37分には7号車の小林可夢偉が予定していた周回にピットに入れず、スローダウン。燃料をセーブするモードでの走行であり、マシントラブルではなかったが、燃料使用量と周回数を超過したことで2度の10秒ペナルティを科せられるというトラブルはあった。

    それでも最後は中嶋一貴と小林可夢偉という日本のトップドライバーの二人が揃ってチェッカー。8号車が優勝、7号車が2位と悲願のル・マン24時間レース初優勝を1-2フィニッシュで達成。ル・マンの表彰台に君が代が流れた。

    中嶋一貴にとっては2年前の残り3分での悲劇への雪辱を果たす勝利。日本車に乗った日本人ドライバーが優勝するのは史上初の偉業となる。

    また、世界3大レースでの“3冠”を目指してトヨタに加入した2度のF1ワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソにとっても目標を達成。F1モナコGP、ル・マン24時間レースを制し、残すはインディ5500だけとなった。

    関連:ル・マン24時間レース 結果:トヨタが悲願の初制覇!8号車が優勝!

  • 中嶋一貴、2年前の雪辱を果たすル・マン制覇 「長かったです」

    中嶋一貴、2年前の雪辱を果たすル・マン制覇 「長かったです」

    中嶋一貴は、トヨタにとっても悲願となるル・マン24時間レースでの勝利を達成。最終ドライバーとしてチェッカーを受けた中嶋一貴は「長かったです」と勝利を噛みしめた。

    2016年のル・マン24時間レース。勝利は目前と思われた残り3分に中嶋一貴の駆るトヨタ5号車は突然パワーを喪失。「ノーパワー、ノーパワー」と叫ぶ一貴の無線に誰もが耳を疑った。

    昨年はマシントラブルで2時間以上の修復作業を余儀なくされ、優勝争いから脱落した。

    そして、今年、最終ドライバーとしてル・マン24時間レースのチェッカーをトップで受けた中嶋一貴は、無線で大騒ぎすることなく、静かに勝利を噛みしめた。

    2012年のトヨタのWEC参戦初年度からドライバーを務める中嶋一貴は「長かったです」とコメント。

    1985年、トヨタのル・マン24時間レースへの最初の挑戦でドライバーを務めていたのは中嶋一貴の父、中嶋悟だった。

    「30年以上、トヨタのこのル・マンの挑戦にたくさんの人が関わってきて、ちょっと長い時間かかりすぎた気もしますけど、最後こうやってたくさんの人の悲願を達成できて本当に良かったと思いますし、レース展開的に7号車と8号車のどっちが勝ってもおかしくない展開だったと思いますけど、お互いにプッシュしながら、すごくいいレースを皆さんにもお見せできたと思うので、本当にチーム全員に感謝したいと思います」

    「去年、一昨年と勝てるレースを落としてきて、去年はトヨタの章男社長から全開でプッシュできるクルマを用意することができなくてごめんという話をさせてしまうような内容をお見せしてしまったんですけど、おかげさまで、今回のレースは最初から最後までプッシュして、何の問題もなく走り切ることができたんで、本当にこのハイブリッドの技術、このプロジェクトが始まって長いこと経ちますけど、本当にいいシステムを作ってくれたすべての人に感謝したいと思います」

    「本当に最初から自分たちとの戦いだと思っていましたし、何が起こるかわからないことは身を持って経験してきているので、本当に最後のチェッカーを受けるまで気を抜くことなく、チーム全員で戦い切れたと思うので、本当にそれが勝因だと思います」

    関連:ル・マン24時間レース 結果:トヨタが悲願の初制覇!8号車が優勝!

  • ル・マン24時間レース 結果:トヨタが悲願の初制覇!8号車が優勝!

    ル・マン24時間レース 結果:トヨタが悲願の初制覇!8号車が優勝!

    2018年のル・マン24時間レースが6月16日(土)・17日(日)に行われ、TOYOTA GAZOO Racingのトヨタ・TS050 HYBRID 8号車(中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソ)が優勝。2位には7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペス)が続き、トヨタが悲願のル・マン24時間レース初制覇を1-2フィニッシュで飾った。

    トヨタがついにル・マン24時間レース初優勝を達成した。20回目の挑戦。5回の2位。2016年にはトップ走行中の残り3分でリタイアという悲劇も体験した。

    今年はライバルのポルシェが撤退したことでLMP1クラスでハイブリッド車両を走らせる自動車メーカーはトヨタのみ。“勝って当たり前”という巨大なプレッシャーのなか“絶対に負けられない戦い”をトヨタが制した。

    トヨタ・TS050 HYBRID 8号車の最終ドライバーを務めたのは中嶋一貴。懸念されたペナルティも回避され、トップでチェッカー。2年前の雪辱を果たした。日本車に乗った日本人ドライバーが優勝するのは史上初の偉業となる。

    トヨタ・TS050 HYBRID 7号車の最終ドライバーは小林可夢偉。コミニュケーションミスで1周多く走行したことにより、残り1時間で燃料使用量超過、周回数超過と2度の10秒ペナルティを科せられたことでトップとの差は2周に広がったが、最後は8号車が7号車を待ち、2台揃って24時間のチェッカーを受けた。

    今年、世界3大レースでのトリプルクラウンを目指してトヨタ8号車から参戦しているフェルナンド・アロンソは、F1モナコGPに続いて“2冠”目を達成。残るはインディ500のみとなった。

    LMP2クラスは、No.26 Gドライブ・レーシング / オレカ07・ギブソン(ロマン・ルシノフ/アンドレア・ピッツィトーラ/ジャン・エリック・ベルニュ)が優勝。2位にNo.36 シグナテック・アルピーヌ・マットムート / アルピーヌA470・ギブソン、3位にはグラフ-SO24オレカ07・ギブソン / オレカ07・ギブソンが続いた。

    GTE Proクラスはポルシェが1-2フィニッシュを達成。今年70周年を迎えたポルシェは、1971年のル・マンに参戦したポルシェ917/20に施された“ピンクピッグ”のカラーリングの92号車が優勝。ポルシェ956の“ロスマンズカラー”ののカラーリングの91号車が2位でフィニッシュ。3位にはNo.68 フォード・チップ・ガナッシ・チームUSA / フォードGTが続いた。

    GTE AMクラスはNo.77 デンプシー・プロトン・レーシング / ポルシェ911 RSRが優勝して、ポルシェが2クラスを制覇。2位にはNo.54 スピリット・オブ・レース / フェラーリ488 GTE、3位にはキーティング・モータースポーツ / フェラーリ488 GTEとフェラーリがダブル表彰台を獲得した。

    2018年 ル・マン24時間レース 結果

    LMP1
    C/P P No ドライバー チーム/車種
    1 1 8 中嶋一貴
    セバスチャン・ブエミ
    フェルナンド・アロンソ
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    2 2 7 小林可夢偉
    マイク・コンウェイ
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    3 3 3 マティアス・ベシェ
    トーマス・ローレン
    グスタボ・メネゼス
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    LMP2
    1 5 26 ロマン・ルシノフ
    アンドレア・ピッツィトーラ
    ジャン・エリック・ベルニュ
    Gドライブ・レーシング /
    オレカ07・ギブソン
    2 6 36 ニコラス・ラピエール
    アンドレ・ネグラオ
    ピエール・ティリエ
    シグナテック・アルピーヌ・マットムート /
    アルピーヌA470・ギブソン
    3 7 39 V.キャピレー
    J.ヒルシT.ゴメンディ
    A.クーニュ
    グラフ-SO24オレカ07・ギブソン /
    オレカ07・ギブソン
    GTE Pro
    1 17 92 ケヴィン・エストル
    ミカエル・クリステンセン
    ローレンス・ヴァンスー
    ポルシェGTチーム /
    ポルシェ911 RSR
    2 18 91 ジャンマリア・ブルーニ/
    リヒャルト・リーツ
    フレデリック・マコヴィッキ
    ポルシェGTチーム /
    ポルシェ911 RSR
    3 19 68 ジョーイ・ハンド
    ディルク・ミューラー
    セバスチャン・ブルデー
    フォード・チップ・ガナッシ・チームUSA /
    フォードGT
    GTE Am
    1 28 77 クリスティアン・リード
    マット・キャンベル
    ジュリアン・アンロエア
    デンプシー・プロトン・レーシング /
    ポルシェ911 RSR
    2 29 54 トーマス・フローア
    フランチェスコ・カステラッチ
    ジャンカルロ・.フィジケラ
    スピリット・オブ・レース /
    フェラーリ488 GTE
    3 31 85 ベン・キーティング
    イェルーン・ブリークモレン
    ルカ・.ストルツ
    キーティング・モータースポーツ /
    フェラーリ488 GTE

    <23時間経過>
    いよいよゴールまで時間を切ったル・マン24時間レース。この1時間はトヨタに小さなトラブルが発生するヒヤヒヤする時間帯となった。2番手を走行していた小林可夢偉のトヨタ7号車が突如スローダウン。原因はコミュニケーションの問題か、ピットインのタイミングが1周逃してしまい、燃料に懸念があったためセーフティモードで走行。幸い、問題はなく翌周にピットインして走行を続けているが、一時トップとの差は2周に広がった。また、トップを走行している中嶋一貴のトヨタ8号車は、ピットストップ時にロリポップが早めにゴーサインを出してジャッキが下りる前に中嶋一貴がスイッチを押したことでフロントホイールが回転。ルールではジャッキが下りる前にホイールを空転させることは許されていない。事態が発生してから1時間が経過しているが、まだペナルティを受ける可能性も残されている。

    <22時間経過>
    ル・マン24時間レースもいよいよ大詰め。トップのトヨタ8号車はフェルナンド・アロンソから中嶋一貴、2位の7号車はホセ・マリア・ロペスから小林可夢偉にドライバーチェンジ。その差はおよそ1周。残り2時間、トヨタ悲願のル・マン24時間レース制覇にむけて日本人ドライバーが襷を受け取った。

    <21時間経過>
    長かったル・マン24時間レースも残すところ3時間となった。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、ここまで何度か順位を入れ替えながらも、一度も1-2の順位を譲ることなく、残り3時間までたどり着き、正念場のラスト3時間に挑む。朝を迎えてからのル・マンでは、蓄積した疲労のためか、夜を乗り越えてきた車両のクラッシュやコース修復によるセーフティカー導入があった。TOYOTA GAZOO Racingの2台はここまで概ね順調に走行を続け、フェルナンド・アロンソの駆る8号車がトップを走行、7号車のホセ・マリア・ロペスが1分40秒ほどの差の2位で追っている。ここまでの21時間を支配し、盤石のレースを戦ってきたTOYOTA GAZOO Racingだが、過去の経験で、誰よりもル・マンのチェッカーを受けることの厳しさを知っている。それだけに、この残る3時間も一瞬も気を抜くことなく、確実にチェッカーを受けるべく最終盤の最大の難関に挑む。

    <20時間経過>
    ポール・ディ・レスタ(No.22 リジェ/JSP217・ギブソン)がポルシェカーブで大クラッシュを喫してセーフティカーが導入。マシンは大きなダメージを負ったが、ディ・レスタは自力でクルマを降りた。それによりLMP1クラス以外のカテゴリーでは2位以下に順の変動が見られた。

    <19時間経過>
    ル・マン24時間レースも、鬼門とされる夜の戦いを終え、朝を迎えた。空には雲が立ちこめ、かなり肌寒いコンディションの朝だが、夜を徹して走り続けてきたレースカーは、長い戦いの証とも言うべき汚れを身にまといながら、疲労がピークに達するこの時間帯をメカニック、エンジニア、ドライバーが一丸となって戦い続けている。TOYOTA GAZOO RacingのTS050 8号車は、深夜フェルナンド・アロンソの猛烈な追い上げで約2分15秒あった7号車との差を約40秒まで縮めると、引き継いだ中嶋一貴が夜明け頃に7号車の小林可夢偉をパスし、首位に浮上した。8号車はその後、中嶋からセバスチャン・ブエミに交代すると約40秒の差を広げトップを快走。その間、2台揃って低速走行区間での速度違反ペナルティを科されたが、後続との差は10周と大きく引き離しており、引き続き盤石の1-2体制で終盤戦へと突入している。午前3時現在、7号車はホセ・マリア・ロペス、8号車はフェルナンド・アロンソへとドライバー交代を行い、夜明けを目指し、闇の中での緊張を強いられる走行が続く中、アロンソが素晴らしい走りでロペスとの差を縮めている。

    <12時間経過>
    長い24時間レースもナイトセッションに突入し、深夜3時、ようやく折り返しを迎えた。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、8号車が低速走行区間での速度違反でペナルティを受けるという予期せぬ出来事もあったが、1-2体制はキープ。3位の車両に4周差をつけ後半戦に入った。小林可夢偉と中嶋一貴からバトンを受け取った7号車のマイク・コンウェイと8号車のセバスチャン・ブエミも僅差での1-2走行を続けていたが、まだ先の長いレースで無用なリスクを避け、2台は確実な安全マージンを取って周回を重ねている。2台の差が40秒ほどに開いたところで、追う側の8号車、ブエミが低速走行が義務づけられるスローゾーンでの速度違反ペナルティを科されてしまう。これにより、8号車は60秒間のピットストップを強いられ、2台の差は2分半ほどまで開いた。それでも、3位以下とは4周差を保っている。

    <9時間経過>
    ル・マン24時間レースは、レースの3分の1、9時間を経過。現地は0時を回り、17日、日曜日へと日付が変わった。ドライバーは首位の7号車が小林可夢偉からマイク・コンウェイ、8号車が中嶋一貴からセバスチャン・ブエミへと交代。2台はお互い30秒ほどの差を保って、3位以下には3周の大差をつけて1位、2位での走行を続けている。緯度の高いル・マンでは、夏至に近いこの時期は、午後10時頃に日が沈み、10時半頃に完全に暗くなる。中嶋一貴と小林可夢偉がドライブするTS050 HYBRIDも、闇に包まれたコースでのナイトランに突入した。小林可夢偉に交代して9周ほどで7号車が8号車をパス。しかし中嶋一貴も離されることなく、何周かに渡り、1秒以内の差での2台のランデブーが続いた。その後2台の差は17号車のクラッシュによるスローゾーンの影響でやや開いたが、同一周回のままトップ2を堅守。TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRIDの2台は、後続を更に引き離し、約30秒の差を保ちながらリスクを追うことなく、順調に走行している。

    <6時間経過>
    ル・マン24時間レースは6時間を経過。2度にわたるセーフティカー導入などやや荒れ気味の展開となる中、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは大きなトラブルに見舞われることなく僅差の1-2走行でレースをリードしている。レースは全体の4分の1を過ぎ、首位を走るTS050 HYBRID 8号車は94周を走破。7号車が10秒ほどの差の2位でこれを追っている。3時間を経過してまもない56周目、フェルナンド・アロンソに交代していた8号車が7号車をパスし、首位に立った。その翌々周、7号車はタイヤのスローパンクチャーに見舞われ、予定外のピットインを強いられ、47秒をロス。その2周後にLMP2車両のクラッシュ車両によるセーフティカーが出された。 70周目にはLMP1他車の激しいクラッシュにより約30分に渡ってセーフティカーが導入。このタイミングで2台のTS050 HYBRIDは同時にピットへ向かった。7号車は予定通りのピット作業が行われたが、8号車はタイヤのダメージに見舞われていた。その時点で3位以下の車両には1周の差をつけていたこともあり、セーフティカー導入による影響は最小限で済み、7号車が首位、すぐ直後に8号車が続いて75周目にレースはセーフティカーが退出し、再開された。 レースが再スタートした翌週、8号車のアロンソは再び7号車をパス。首位に浮上した8号車は81周目にピットインし、中嶋一貴へとドライバーチェンジ。タイヤを交換して7号車の直前でコースに復帰した。7号車のロペスは予定よりも長く、4回目のピット後も走行を継続し、5回目のピットで小林可夢偉へと交代した。

    <スタート>
    やや薄曇りながら太陽も顔を出し、気温21度、路面温度29度というコンディションで午後3時に伝統のル・マン24時間レースのスタートが切られた。TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRIDはポールポジションの8号車はセバスチャン・ブエミ、2番手グリッドの7号車はマイク・コンウェイがスタートを担当。スタート直後、後方では若干の混乱がありましたが、トヨタの2台はトップ2をキープ。2台の順位は入れ替わり、徐々に後続との差を広げていく。2台は共に4回目のピットインを済ませた後、トップの7号車はホセ・マリア・ロペス、2番手の8号車はフェルナンド・アロンソへとドライバーチェンジ。お互いに約5秒ほどの差を保ち、この2名が周回を重ねていく。

  • 【ル・マン24時間】 総合3位のレベルオン 13号車が失格処分

    【ル・マン24時間】 総合3位のレベルオン 13号車が失格処分

    2017年 ル・マン24時間レースで総合3位でフィニッシュしたLMP2チームのレベリオン #13号車が、ボディワークの違反によって失格処分となった。

    レベリオン #13号車(ネルソン・ピケJr.、デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン、マティアス・ベシェ)は、LMP1クラスが2台しか完走しなかった波乱のル・マン24時間レースで、優勝したポルシェ #2号車から3周遅れの総合3位でフィニッシュ。LMP2クラスでも2位表彰台を獲得していた。

    しかし、レース後、スチュワードは声明を発表。レベリオンが「ホモロゲートされたパーツを改良し、レースで部分的に使用した」として#13号車を失格処分とした。

    レベリオンは、クルマのエンジンカバーとリアのボディワークを外すことなく、スターターモーターにアクセスできるようにエンジンカバー右側に穴を開けていた。

    レベリオン #13号車は、レース序盤にスターターモーターに問題が発生しており、“クラッシュによるダメージや処分軽減の事由になり得る他の原因”には当たらないホモロゲーションされていない車体でレース後半を走ったことになる。

    スチュワードは「ピットストップの1つをビデオで確認した技術代表スタッフにこの事実を伝えられ、レベリオンに示した」としている。

    レベリオンの失格によって、ジャッキー・チェンDCレーシングの#37号車が総合3位、クラス2位に昇格。ユナイテッド・オートスポーツ #32号車がクラス3位となった。

    また、トヨタ #8号車も総合8位に昇格した。

    2017年 ル・マン24時間レース 決勝結果:LMPクラス

    順位 No. クラス チーム名/車名 ドライバー 周回
    1 2 LMP1-H ポルシェ LMP チーム
    ポルシェ 919 Hybrid
    ティモ・ベルンハルト
    アール・バンバー
    ブレンドン・ハートレー
    367
    2 38 LMP2 ジャッキー・チェン DC レーシング
    オレカ 07 – ギブソン
    ホー・ピン・タン
    トーマス・ローラン
    オリバー・ジャービス
    366
    3 37 LMP2 ジャッキー・チェン DC レーシング
    オレカ 07 – ギブソン
    デビッド・チェン
    トリスタン・ゴメンディ
    アレックス・ブランドル
    363
    4 35 LMP2 シグナテック・アルピーヌ・マットムート
    アルピーヌ A470 – ギブソン
    ネルソン・パンチアティシ
    ピエール・ラギュ
    アンドレ・ネグラオ
    362
    5 32 LMP2 ユナイテッド・オートスポーツ
    リジェ JSP217 – ギブソン
    ウィリアム・オーウェン
    フーゴ・ド=サーデレール
    フィリップ・アルバカーキ
    362
    6 40 LMP2 グラフ
    オレカ 07 – ギブソン
    ジェームス・アレン
    フランク・マルテッリ
    リチャード・ブラッドレー
    361
    7 24 LMP2 CEFC マノー TRS レーシング
    オレカ 07 – ギブソン
    トー・グレイブス
    ジョナサン・ハーシー
    ジャン-エリック・ベルニュ
    360
    8 8 LMP1-H TOYOTA GAZOO Racing
    トヨタ TS050 HYBRID
    セバスチャン・ブエミ
    アンソニー・デビッドソン
    中嶋 一貴
    358
    9 47 LMP2 チェティラー・ヴィッロルヴァ・コルセ
    ダラーラ P217 – ギブソン
    ロベルト・ラコート
    ジョルジオ・セルナジョット
    アンドレア・ベリッチ
    353
    10 36 LMP2 シグナテック・アルピーヌ・マットムート
    アルピーヌ A470 – ギブソン
    ロマン・デュマ
    グスタボ・メネゼス
    マシュー・ラオ
    351
    11 34 LMP2 トックウィズ・モータースポーツ
    リジェ JSP217 – ギブソン
    ナイジェル・ムーア
    フィリプ・ハンソン
    カルン・チャンドック
    351
    12 17 LMP2 IDECスポーツ・レーシング
    リジェ JSP217 – ギブソン
    パトリス・ラファーギュ
    ポール・ラファーギュ
    デヴィッド・ゾリンガー
    344
    13 29 LMP2 レーシングチーム・ネダーランド
    ダラーラ P217 – ギブソン
    ヤン・ラマース
    フリッツ・ヴァン=アード
    ルーベンス・バリチェロ
    344
    14 21 LMP2 ドラゴン・スピード – 10スター
    オレカ 07 – ギブソン
    ヘンリク・ヘドマン
    ベン・ハンリー
    フェリックス・ローゼンクヴィスト
    343
    15 33 LMP2 ユーラシア・モータースポーツ
    リジェ JSP217 – ギブソン
    ジャック・ニコレ
    ピエール・ニコレ
    エリック・マリス
    341
    16 31 LMP2 ヴァイヨン・レベリオン
    オレカ 07 – ギブソン
    ニコラ・プロスト
    ジュリアン・キャナル
    ブルーノ・セナ
    340
    17 45 LMP2 アルガルベ・プロ・レーシング
    リジェ JSP217 – ギブソン
    マーク・パターソン
    マット・マクマリー
    ヴィンセント・キャピレー
    330
    33 27 LMP2 SMP レーシング
    ダラーラ P217 – ギブソン
    ミカエル・アレシン
    セルゲイ・シロトキン
    ヴィクトール・シェイタル
    330
    34 22 LMP2 G-DRIVE レーシング
    オレカ 07 – ギブソン
    メモ・ロハス
    平川 亮
    ホセ・グティエレス
    327
    40 39 LMP2 グラフ
    オレカ 07 – ギブソン
    エンツォ・ギベール
    エリック・トゥルイエ
    ジェームス・ウインスロー
    318
    44 49 LMP2 ARCブラチスラヴァ
    リジェ JSP217 – ギブソン
    ミロスラヴ・コノプカ
    コンスタンティン・カルコ
    リック・ブロイカーズ
    314
    46 43 LMP2 キーティング・モータースポーツ
    ライリー MK30 – ギブソン
    ベン・キーティング
    イエルーン・ブリークモレン
    リッキー・テイラー
    312
    48 1 LMP1-H ポルシェ LMP チーム
    ポルシェ 919 Hybrid
    ニール・ジャニ
    アンドレ・ロッテラー
    ニック・タンディ
    318
    23 LMP2 パニス バルテズ コンペティション
    リジェ JSP217 – ギブソン
    ファビアン・バルテズ
    ティモシー・ビュレット
    ナタナエル・バートン
    296
    28 LMP2 TDS レーシング
    オレカ 07 – ギブソン
    フランソワ・ペロード
    マシュー・バシビーレ
    エマニュエル・コラール
    213
    9 LMP1-H TOYOTA GAZOO Racing
    トヨタ TS050 HYBRID
    ニコラス・ラピエール
    国本 雄資
    ホセ・マリア・ロペス
    160
    7 LMP1-H TOYOTA GAZOO Racing
    トヨタ TS050 HYBRID
    マイク・コンウェイ
    小林 可夢偉
    ステファン・サラザン
    154
    25 LMP2 CEFC マノー TRS レーシング
    オレカ 07 – ギブソン
    ロベルト・ゴンザレス
    シモン・トリュンマー
    ヴィタリー・ペトロフ
    152
    26 LMP2 G-DRIVE レーシング
    オレカ 07 – ギブソン
    ロマン・ルシノフ
    ピエール・ティリエ
    アレックス・リン
    20
    4 LMP1 バイコレス レーシングチーム
    ENSO CLM P1/01 – Nismo
    オリバー・ウェッブ
    ドミニク・クライハマー
    マルコ・ボナノミ
    7
      13 LMP2 ヴァイヨン・レベリオン
    オレカ 07 – ギブソン
    ネルソン・ピケJr.
    デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン
    マティアス・ベシェ
    失格

    関連:【ル・マン24時間 結果】 大波乱のレースでポルシェが19回目の総合優勝

  • 【動画】 2017年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

    【動画】 2017年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

    第85回 ル・マン24時間レースが6月17日(土)・18日(日)にサルト・サーキットで行われ、ポルシェ #2号車が優勝。ポルシェが19回目のル・マン24時間レース総合優勝を達成した。

    2017年はル・マン24時間の素晴らしさと苛酷さを物語るレース展開となった。ポルシェ、トヨタという2台ワークスチームの全車がトラブルに見舞われ、各チーム1台ずつが後方から追い上げる展開となった。

    盤石の走りでレースの大部分をリードしていたポルシェ #1号車が20時間を経過した時点でリタイア。優勝したポルシェ #2号車も開始2時間でギアにトラブルが発生して1時間にわたる修復作業を強いられた後、残り1時間でなんとか首位に立っての勝利だった。

    昨年、残り3分でル・マン初制覇を逃したトヨタは3台体制で挑んだが、予選で小林可夢偉が最速タイムを記録した#7号車が10時間に差し掛かった時点でリタイア。直後には#9号車も他車との接触が故障を招いてリタイア。#8号車もモーターにトラブルが発生して2時間にわたる修復作業を経ての9位完走となった。

    LMP2クラスは、俳優のジャッキー・チェン率いるJackie Chan DC Racing #38号車が総合2位に入る活躍。もう1台もクラス3位に入り、中国系のチームが躍進をみせた。

    最も激しいレースとなったのがGTE Proクラス。アストンマーティン、ポルシェ、コルベット、フォード、フェラーリがまさに24時間にわたって接戦バトルを展開。チェッカー目前でクラス首位を走っていたコルベットのタイヤが音をあげ、Aston Martin Racing #97号車が劇的な勝利。本当に素晴らしい戦いをみせた。

    GTE Amクラスはフェラーリが表彰台を独占。トップ5が2周以内という戦いのか、JMW Mortorsport #84号車がクラス優勝を成し遂げた。

    2017年 ル・マン24時間レース 動画

    関連:【ル・マン24時間 結果】 大波乱のレースでポルシェが19回目の総合優勝

  • トヨタ プリウスの生みの親 「レースではやはり想像しえないことが起こる」

    トヨタ プリウスの生みの親 「レースではやはり想像しえないことが起こる」

    トヨタ自動車の内山田竹志会長が、2017年 WEC 第3戦 ル・マン24時間レース後にコメントを発表した。

    内山田竹志会長は、世界初の量産ハイブリッドカー「プリウス」の開発者で“プリウスの生みの親”“ハイブリッドの父”と称さる人物。今年もル・マンの現場でトヨタの戦いを見守った。

    トヨタは7号車と9号車がリタイアするも、序盤にトラブルに見舞われた8号車が挽回し、9周遅れの総合9位でレースを完走した。

    「8号車の“闘志”や“諦めない気持ち”は、私たちに残された大事なパーツ」

    TOYOTA GAZOO Racingのル・マンでの戦いに大きな期待を寄せ、熱い熱い声援を送っていただいたファンの皆さまに感謝の気持ちと、申し訳ない気持ちの両方で今、私は満たされています。

    皆さま、本当にありがとうございました。
    そして、期待に応えられず申し訳ありませんでした。

    昨年の走り切れなかった3分を取り戻そうという気持ちは我々だけでなく、ファンの皆さまも同じだったものと思います。

    私自身、何度も、このル・マンの地に来ていますが、レースが始まる前から「トヨタ!トヨタ!」という声が、これほどまでに聞こえたことはありませんでした。

    そして、夜遅くなり、我々が1台だけの戦いとなってからも、トヨタのピットの向かい側には多くのファンが残ってくださっており、旗を振り続け、声援を送り続けてくださいました。

    おそらく、日本でも、画面の前で同じようにしていただけていた方が沢山いらっしゃると思います。

    その皆さまとゴールの瞬間を笑顔で迎えたいと、この1年間、それだけを考え、エンジニア、メカニック、そしてサプライヤーの皆さまが心をひとつに、ワンチームになって努力を重ねてまいりました。
    しかし、それが果たせなかったこと、本当に悔しく思います。

    準備をどれだけ重ねても、レースでは、やはり想像しえないことが起こります。
    7号車、8号車、9号車に起きたそれぞれの不具合やトラブル…
    残念ですが、私たちには、まだまだ足りないものが残されていました。

    しかし、1台だけになっても、少しでも長く距離を走ろうとプッシュし続けた8号車の“闘志”や“諦めない気持ち”は、私たちに残された大事なパーツです。

    “諦めない気持ち”で、足りなかったものを、再び探し集め、また来年、この場に戻ってまいります。
    もう一度、我々にご声援を送っていただければと思います。
    応援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

  • トヨタのドライバー、来年のル・マン24時間での雪辱を誓う

    トヨタのドライバー、来年のル・マン24時間での雪辱を誓う

    2017年のル・マン24時間でル・マン初制覇に届かなかったトヨタはドライバーは、すでに来年のリベンジに目を向けている。

    今年、小林可夢偉が予選でル・マン24時間のコースレコードを更新する驚異的なラップで7号車がポールポジションを獲得。8号車も2番グリッドに並び、3台体制で昨年残り3分で逃した勝利を掴み取るための準備は万全かと思われたトヨタ。

    しかし、7号車と9号車はリタイア、生き残った8号車もトラブルの修復に時間がかかり、9周遅れの総合9位という厳しい現実を叩きつけられた。

    昨年、ホームストレートで涙をのんだ中嶋一貴は「今回のル・マンもチームにとって厳しいレースでした。本当に言葉がありません」とコメント。

    「ただひとつ言えるのは、来年も挑戦しなくてはならないということです。来年はさらに充分な準備をして、よりハードに戦わなくてはなりません」

    首位走行中にトラブルに見舞われた小林可夢偉は「僕たちのレースになると思っていただけに、本当に残念です」とコメント。

    「またしても、我々はル・マンで勝つことがどれだけ難しいかを思い知らされました。再度勝利を争うべく、必ず戻って来ます」

    7号車のステファン・サラザンは「3台共に優勝争いから脱落するというのは、悪夢を見ているかのようでした」とコメント。

    「僕たちは決して諦めることなく、更に強くなって帰って来ます。必ず勝てると信じることが重要です」

    8号車を走らせたアンソニー・デビッドソンは「運転しながら厳しさを噛みしめていました」とコメント。

    「決して諦めず、必ず成し遂げるという信念を抱いて、今年のような素晴らしいクルマと共にまたここに戻って来ます」

    今年、ル・マン24時間初参戦となった国本雄資は「厳しい結果となってしまいました。またル・マンに戻って来て必ず雪辱を果たしたいと思っています」とコメント。

    同じ9号車をドライブしたホセ・マリア・ロペスは「レースはこのような結果となってしましました。その瞬間に思ったのは、もっともっと強くなって来年戻って来るということです」とコメント。

    「またこのレースに挑戦し、充分な強さと速さを身に付けたことをお見せします」

    TOYOTA GAZOO Racingのチーム代表を務める佐藤俊男は「同じことを繰り返さないの取り組みをして参ります。そして、必ずもっと強くなり、更に強い決心のもと、再びル・マンに挑戦したいと思います」と雪辱を誓った。

    関連:【ル・マン24時間 結果】 大波乱のレースでポルシェが19回目の総合優勝