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  • トヨタ、ル・マン24時間レースでの3台目のエントリーは「無駄になった」

    トヨタ、ル・マン24時間レースでの3台目のエントリーは「無駄になった」

    トヨタのレーシングハイブリッド・プロジェクトリーダーを務める村田久武は、3台体制でのル・マン24時間レースへの参戦は“無駄になった”と述べた。

    今年、トヨタはWECに2台体制でエントリーしているが、ル・マン24時間レース初制覇という悲願を達成するためにル・マンには3台体制で参戦した。

    しかし、3台目のエントリーとなった9号車は、後方からLMP2車両に追突され、左リアタイヤのパンクと油圧系統にダメージを負いリタイアとなった。

    「9号車は無駄になってしまいたね。ラピエールはプッシュする必要のない場所でプッシュし、後方から追突されました。クルマが生き残っていたら、我々は勝つことができていたでしょう」と村田久武はコメント。

    「新しいLMP2カーは速すぎたかもしれません。ドライバーの力を考えれば、今年のLMP2カーはドライバーの能力を上回っていたと思います」

    9号車のリタイアは、7号車のリタイアの直後に起こった。7号車はレースをリードしていたが、小林可夢偉がピットレーンでアルガルベ・プロ・レーシングのLMP2ドライバーであるヴィンセント・キャピレーをマーシャルと勘違いし、発進と停止を繰り返した結果、クラッチが故障した。

    唯一の生き残りとなった8号車は、フロントモーターとバッテリーの交換によって2時間をロスしたことですでに優勝争いから脱落しており、総合8位でフィニッシュした。

    「あまりに多くのクルマがコースオフし、多くのイエローフラッグとスローゾーンがありました」

    「我々はスローゾーンのテストをあまりやっていなかったので、何かが起こる可能性はありました」

    今年、トヨタは小林可夢偉がコースレコードを大幅に更新するタイムでポールポジションを獲得。レースでもリタイアするまで1分近くリードを築いていた。

    「昨年の後悔は、全てがうまくいっていれば、勝てたかもしれないということでした。ところが、今年は勝てるクルマだとわかっていても勝てませんでした」

    関連:【ル・マン24時間】 トヨタ 7号車のリタイアはLMP2ドライバーが原因?

  • 【ル・マン24時間】 ジャッキー・チェン 「オスカーと同じくらい嬉しい」

    【ル・マン24時間】 ジャッキー・チェン 「オスカーと同じくらい嬉しい」

    映画スターのジャッキー・チェンは、自身がオーナーを務めるLMP2チームがル・マン24時間レースで総合2位、クラス優勝という成功を収めたことはアカデミー賞でのオスカー獲得と同じくらい嬉しい気分と喜びを語った。

    ジャッキー・チェン DC レーシングは、38号車が総合2位、LMP2クラス優勝を達成。また、レース後にレベリオン 13号車が失格処分となったことで、37号車も総合3位、クラス2位を獲得している。

    上海で仕事があったため、今年のル・マン24時間レースには出席できなかったジャッキー・チェンだが、自身のチームでの活躍は、昨年、映画ビジネスでの功績を認められてアジア人俳優初の受賞となったアカデミー名誉賞と同じくらい嬉しいと語った。

    ジェッキー・チェンは、レース後、電話でチームにお祝いのメッセージを届けた。

    「まさに僕がオスカーを受賞したときのような気分だ」とジャッキー・チェンはコメント。

    「ビデオを見たけど、本当にそこにいれないのが残念だ。でも、どこにいるかに関係なく、とにかく僕たちは勝った!」

    「僕たちは今後も続けていかなければならない。来年、そして今後何年も一生懸命に取り組んでいかなければならない」

    「チームオーナーとして、2台が表彰台に到達し、ホー・ピン・タン、トーマス・ローラン、オリバー・ジャービスがレースをリードし、LMP2で優勝し、最終的に総合2位でフィニッシュしたことは驚くべき功績だ」

    「それは中国のチーム、ドライバーにとっても初の栄冠でもある。僕たちはここで歴史を築いた」

    「チームの全員に心から感謝している。エンジニアの判断は狙い通りだったし、ピットストップも速く、ほぼ完璧だった。理学療法チームも厳しい暑い状況のなかでドライバーを支えて続けてくれた」

    2017年 ル・マン24時間レース 結果

    総合
    C/P P No Driver Team Car Lap
    1 1 2 ティモ・ベルンハルト
    アール・バンバー
    ブレンドン・ハートレー
    Porsche LMP Team Porsche 367
    2 2 38 ホー・ピン・タン
    トーマス・ローラン
    オリバー・ジャービス
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 366
    3 3 37 デビッド・チェン
    トリスタン・ゴメンディ
    アレックス・ブランドル
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 363
    LMP2
    C/P P No Driver Team Car Lap
    1 2 38 ホー・ピン・タン
    トーマス・ローラン
    オリバー・ジャービス
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 366
    3 3 37 デビッド・チェン
    トリスタン・ゴメンディ
    アレックス・ブランドル
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 363
    4 4 35 ネルソン・パンチアティシ
    ピエール・ラギュ
    アンドレ・ネグラオ
    Signatech Alpine Matmut Alpine/Gibson 362

    関連:
    ・【ル・マン24時間】 総合3位のレベルオン 13号車が失格処分

  • 【動画】 トヨタ:2017年 ル・マン24時間レース ダイジェスト

    【動画】 トヨタ:2017年 ル・マン24時間レース ダイジェスト

    トヨタが、2017年 ル・マン24時間レースのハイライト動画を公開した。

    2017年 ル・マン24時間は、TOYOTA GAZOO Racingにとって苦難のレースに終わった。3台体制で臨んだレースだったが、深夜に#7号車と#9号車の2台を失い、#8号車もトラブルのため一時54位まで後退。後半戦、懸命に追い上げた#8号車は9位でチェッカーを受けた。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ステファン・サラザンのTS050 HYBRID #7号車は、史上最速のコースレコードでポールポジションを獲得し、最大目標であった初勝利へと大きな期待と共にスタートから10時間にわたってレースをリードした。しかし、深夜の1時15分、クラッチトラブルでその夢は消えた。

    中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソンの#8号車も同じく勝利を目指し、#7号車に次ぐ2位を走行していたが、8時間を迎える直前、フロントモーターにトラブルが発生、モーターとバッテリの交換を余儀なくされたが、チームは決して諦めることなく、2時間にわたる修復作業で再び#8号車をコースへと復帰させた。29周遅れ、54位でレースに復帰した#8号車は全体最速ラップタイムを叩き出すなど、懸命の追い上げを見せ、9位でチェッカーを受けた。

    ニコラス・ラピエール、国本雄資、ホセ・マリア・ロペスの#9号車もアクシデントによりレースを終えることとなった。#7号車がリタイアした直後、#9号車は後方からLMP2車両に追突され、左リアタイヤのパンクと、油圧系統にダメージを負った。これにより、#9号車はシフトチェンジが出来ず、ピットまで残り僅かのところまでたどり着いたが、午前1時35分にリタイアとなった。

    2017年 ル・マン24時間レース

    佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racingチーム代表)
    昨年の敗戦以来、関係者で全力を尽くして準備を行い、再度トップを争える車両をル・マンに持ち込みましたが、結果はとても厳しいものとなってしまいました。練習走行から順調に運び、決勝でもライバルとの厳しい接戦を優位に進めることが出来ました。ドライバーをはじめ、エンジニア、メカニックの皆がこの一週間素晴らしい働きを見せてくれたことに感謝をしたいと思います。勿論、優勝したポルシェに対しても心からお祝いを述べたいと思います。また、ファンの皆様には多くの暖かい応援を頂きましたが、我々は優勝トロフィーを持ち帰ることが出来ませんでした。今回深夜に起こしてしまったダブルリタイアは当然受け入れられないものだと思います。同じことを繰り返さないの取り組みをして参ります。そして、必ずもっと強くなり、更に強い決心のもと、再びル・マンに挑戦したいと思います。

  • トヨタ社長「モータースポーツは自動車産業になくてはならない取り組み」

    トヨタ社長「モータースポーツは自動車産業になくてはならない取り組み」

    2017年 ル・マン24時間レースの決勝前日である6月16日(金)、イタリアの日刊新聞 Il Messaggero が、トヨタ自動車の豊田章男社長を特集。トヨタにとってのル・マン24時間レース、そして、モータースポーツの意義について語った。

    19回目の挑戦となった第85回ル・マン24時間レースでも、トヨタは優勝の夢を掴むことができなかった。現場には豊田章男社長も訪問。トヨタのル・マンでの戦いを見守った。

    「トヨタがモータースポーツに挑む理由はもっといいクルマをつくるため」

    私はルマンに行く機会に恵まれませんでした。毎年、トヨタの株主総会は決まってルマンの週に開催されるめ、現地に行くことができないんです。

    昨年も、やはりルマンには行けませんでした。

    日本時間で日曜の夜10時頃、トヨタが迎える、初めてのその瞬間を私は自宅のテレビの前で迎えようとしていました。スマートフォンを片手に、現地にいるスタッフとメッセンジャーでやりとりをしながら、正直に言えば、もうその瞬間を迎えるであろうことを確信していたと記憶しています。

    私も、幾度となく、レースやラリーの現場に行っていますし、ドライバーとしても、何度も競技に参加しています。なので、レースは、チェッカーを受けるまで、何があるか分からないということはよく分かっていたつもりでした。

    しかし、追い上げてきていたポルシェがピットに入り、マージンが1分半近くまで広がった時、勝利への安堵のようなものを感じていたと思います。

    しかし21時57分、トヨタのクルマは、ドライバーからの「No power I have no power」という交信とともにスローダウンし、そしてピット前のコース上で止まってしまいました。

    初めは、何が起きているか、よく分かりませんでした。現地にいるスタッフも混乱していて、確かなことはよく分かりませんでした。

    ただ、テレビの画面に映し出される「歓喜に満ちたポルシェのクルー達」をみて、やはりレースは、最後の最後まで何があるか分からないということを知ることになりました。

    私の心には、悔しさと残念な気持ちが溢れてきたことを覚えています。

    このクルマを走らせていたのはドライバーだけではありません。このクルマの開発に携わったエンジニア、メカニック、そしてパーツサプライヤーに至る多くのメンバーが、このクルマを走らせていました。

    そんな、私以上に深い悔しさに包まれている彼らに、私から、なんと声をかければよいか、あの時は、正直、分かりませんでた。

    トヨタは18回、この伝統あるルマンのレースに挑戦させていただいていますが、シルバーメダルしか手にしたことがありません。本当に多くのファンがトヨタを応援し続けてくださっています。その皆さまが「今度こそはゴールドメダルを」と毎年、声援を送ってくださいます。

    言ってみれば、私も、その内の一人です。

    今度こそは、24時間で、他の誰より、トヨタのクルマが長い距離を走ってほしいと思い続けていました。なので、そうしたファンの皆様に対し、深い感謝の気持ちを抱いていますし、この瞬間を迎えた時は、彼らに、本当に申し訳ない気持ちになりました。

    昨年のレースには、会長の内山田が現地に行ってくれていました。彼は、プリウスの開発者であり、ハイブリッドの父とも呼ばれています。ハイブリッドカーで戦うルマンの戦いにおいても、彼は、チームの父のような存在であると思います。

    だから、昨年のルマンにおいて、レース後に、トヨタを代表するコメントは、テレビの前にいる私ではなく、彼にお願いをしていました。

    しかし、あの瞬間を目にし、「この悔しさは、クルマを作ってきたチームだけのものではなく、トヨタにいる全員、そして応援してくださっている全員の悔しさだ」と、私は感じました。そして、私は、内山田会長に、「今回は、トヨタの想いとして、私からコメントを出させてほしい」とお願いしました。

    そうして、発信したのが、このコメントです。

    ル・マン24時間耐久レースに、ご声援を送っていただいた皆様に心より感謝申しあげます。本当にありがとうございました。

    TOYOTA GAZOO Racingは、「敗者のままでいいのか」と、あえて自分達にプレッシャーをかけ、今までの悔しさを跳ね除ける戦いを続けてまいりました。メカニック、エンジニア、ドライバー、そしてサプライヤーの皆さま…戦いに携わる全ての者が、力を尽くし、改善を重ね、「もっといいクルマ」となって戻ってこられたのが、本年のル・マンであったと思います。ついに悲願達成か…と、誰もが、その一瞬を見守る中、目の前に広がったのは、信じがたい光景でした。

    トヨタのクルマも、速く、そして強くなりました。しかし、ポルシェは、もっと速く、そして強かった…。

    決勝の24時間…、そして予選なども含め合計で30時間以上となるル・マンの道を、誰よりも速く、強く走り続けるということは、本当に厳しいことでした。チームの皆の心境を思うと…、そして、応援いただいた全ての方々へ…、今、なんと申しあげたらよいか、正直、言葉が見つかりません。

    我々、TOYOTA GAZOO Racingは“負け嫌い”です。負けることを知らずに戦うのでなく、本当の“負け”を味あわさせてもらった我々は、来年もまた、世界耐久選手権という戦いに…、そして、この“ル・マン24時間”という戦いに戻ってまいります。

    もっといいクルマづくりのために…、そのためにル・マンの道に必ずや帰ってまいります。

    ポルシェ、アウディをはじめ、ル・マンの道で戦った全てのクルマとドライバーの皆さまに感謝すると共に、また、一年後、生まれ変わった我々を、再び全力で受け止めていただければと思います。

    皆さま、“負け嫌い”のトヨタを待っていてください。よろしくお願いいたします。

    このコメントが出来た時、最初に送った相手は、広報担当ではなく、レーシングハイブリッドプロジェクトのリーダーである村田でした。

    2015年、トヨタはルマン(そしてWECシリーズ)において、ポルシェやアウディに全く歯が立ちませんでした。

    「2016年は絶対に負けられない」

    トヨタのその想いを背負った村田は、今後2年かけてやる開発を前倒しして、2016年に向けたクルマを死にもの狂いで準備していました。

    私は、それを知っていたので、出来上がったメッセージをまず彼に読ませたいと思ったのです。

    「現場にいてやれなくてゴメン」「こういうメッセージを出すぞ」と言う言葉と共に、彼にメッセージをおくりました。

    後日、聞いたところ、彼は「社長が送ってくれた。あのメッセージに救われた。もう一度、2017年に向けて頑張ろうと気持ちを切り替えることができた」と語ってくれていました。

    彼と、そのチームは、今年のルマンに向けて、その前の年以上の努力を重ねてくれました。きっと期待に応えてくれているに違いない…と思います。

    モータースポーツは、自動車産業にとってなくてはならない取り組み

    トヨタが、モータースポーツに挑む理由はもっといいクルマをつくるためです。

    私の祖父で、トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎も、このような言葉を残していました。

    『これから、乗用車製造を物にせねばならない日本の自動車製造事業にとって、耐久性や性能試験のため、オートレースにおいて、その自動車の性能のありったけを発揮してみて、その優劣を争う所に改良進歩が行われ、モーターファンの興味を沸かすのである・・・。単なる興味本位のレースではなく、日本の乗用車製造事業の発達に、必要欠くべからざるものである』

    その想いは今も変わりません。

    競争という厳しい環境の中でこそ、新しいアイデアが生まれ、それを実現しようと皆が努力を重ねます。その過程が、人は成長させ、クルマも更に良いものに成り続けていくのです。

    ですので、モータースポーツは、自動車産業にとってなくてはならない取り組みなのだと思っています。

    ルマンの話に戻せば、昨年味わった悔しさが、新たな技術への挑戦を生み、今年のクルマに繋がり、それは、未来のトヨタのクルマの進化にも繋がっているのだと確信しています。

    しかしながら、昨年の結果は、悔しいだけでは、ありませんでした。悔しさも大きかった一方で、トヨタは得たものもありました。

    レースの後に、ポルシェやアウディに、その戦いを讃えてもらえたことです。

    例えば、ポルシェは、レースの数時間後に、SNSで、「Competed together for 24 hours. Head to head for 24 hours. Gained our respect forever」と我々に向けたメッセージを発信してくださいました。

    それを見て、私は、伝統あるヨーロッパのモータースポーツ業界に初めてトヨタのことを認めてもらえたように感じ、とても嬉しく感じました。

    そして、その数週間後、私のもとに、ドクターポルシェからの手紙も届きました。とても感動しました。ポルシェは、とても素晴らしいクルマを作る“尊敬すべきスポーツカーメーカー”です。そのトップから手紙を頂けることは、大変光栄なことでした。

    私からも返事を出させていただき、そのコミュニケーションがきっかけでパリモーターショウの時、Dr.ポルシェに直接会って、お話を聞くことが出来ました。

    このような出会いを昨年のルマンの戦いはトヨタに与えてくれました。このことに感謝したいと思います。

    パリで、Dr.ポルシェと「次は来年のルマンで会いましょう」と約束しました。この感謝の気持ちは、今年のルマンで、ドクターポルシェに改めて伝えたいと思います。そして、なにより、ポルシェと、再度、素晴らしい戦いをすることで応えていきたいと思います。

    一年の努力により、我々のクルマは、もっといいクルマになっています。ですので、ポルシェと、素晴らしい戦いをできると確信しています。

    その戦いが、人々を魅了し、I love carsと言ってくださるファンが1人でも増えればと思います。

    そして、やはり、今年は、トヨタが、24時間で一番長い距離を走るクルマであってほしいと思います。

    長く応援し続けてくださるファンの皆様に、心からの笑顔になってほしいと願っています。私も、そのファンの内の一人です。だから、今年は、日曜日の午後3時に、最高の笑顔をしたいと思っています。
    (TOYOTA GAZOO Racing公式Facebookページより)

    関連:トヨタ 豊田章男社長 「思いっきり走らせてあげられなくてゴメン…。」

  • 【ル・マン24時間】 ポルシェ:WEC 第3戦 ル・マン24時間 決勝レポート

    【ル・マン24時間】 ポルシェ:WEC 第3戦 ル・マン24時間 決勝レポート

    2017年 ル・マン24時間レースはドラマチックな結末を迎え、ポルシェが19回目の総合優勝を獲得した。

    ポルシェのアール・バンバー、ティモ・ベルンハルト、ブレンドン・ハートレーが駆る919ハイブリッドのカーナンバー2は、土曜日の18:30時点でフロントアクスルドライブのトラブルのため、1時間5分に及ぶ修復作業が必要となり、18ラップの遅れをとった上に、フロントアクスルの駆動力を失っていた。

    しかし、85回目のル・マン24時間耐久レースでは予期せぬ出来事がいくつも起こり、チームが一丸となって戦った結果、3人は総合順位56位から優勝まで上り詰めることができた。

    レコードホルダーであるポルシェは、世界最高峰のル・マン24時間レースにおいて3連覇、計19回目の優勝を誇ることとなり、昨年に続きトロフィーを獲得できた。

    2015年以降ポルシェ919ハイブリッドをドライブするアール・バンバーは、2度目の優勝となる。ティモ・ベルンハルトにとっても2度目のル・マン優勝となった。彼は2010年にアウディチームで初優勝を記録して以来、いつかポルシェチームで優勝したいと話していた。一方、ブレンドン・ハートレーはポルシェLMPドライバー6人の中で、優勝経験がなかったため、トロフィーに自身の名前が刻まれることを最も強く望んでいた。

    10時間以上レースをリードしていたカーナンバー1のポルシェは、午前11時過ぎにコース上でストップしてしまい、望みはカーナンバー2に託された。ハートレーは連続スティントで徐々に順位をあげて行った。312周目で最後の燃料補給を行い、325周目でベルンハルトへドライバー交代をした。すべてのLM P1レースカーがリタイアもしくは遅れていたため、LM P2レースカーが首位を走っていた。12:50には、919ハイブリッドは首位のレースカーと同ラップ(レースラップ330)に追いついた。338周目を終えて、ベルンハルトは燃料補給を行い、347周目でトップに立った。360周目で最後の燃料補給を終え、素早くコースに戻った。367周目を終え、ベルンハルトはチェッカーフラッグを受け、チームの夢を叶えることができた。

    ミカエル・スタイナー (ポルシェAG R&D責任者)
    「ル・マン3連覇はポルシェにとって夢であり、夢を実現させた今回の優勝はチームにとって特別なことです。長時間にわたるピットでの修復などがあっても諦めなかったポルシェチームを非常に誇りに思っています。今回の優勝は我々のE-Performance技術と革新的なハイブリッド技術の賜物と誇りに思います。」

    フリッツ・エンツィンガー (LM P1代表)
    「2017年シーズンの大きな目標は、ハットトリックを達成することでした。この24時間では夢にも思わないようなことを経験し、実現することができました。今回の24時間レースでは、レースカーもチームメンバーも極限まで追い込まれました。チーム全体が一丸となって努力することで、驚くべきことが達成できます。一番早いレースカーより、一番優秀なチームを持つことが大切です。このチームは世界最高のチームです。だからこそ、優勝することができました。ポルシェ社員や世界中のファンからのリアクションは圧倒的なものでした。とにかく私をこの素晴らしいプロジェクトの責任者に任命してくれたポルシェと、一致団結し素晴らしい貢献とチームプレイを発揮してくれたチームメンバーの一人ひとりに感謝しています」

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「今回の結果にはとても驚いています。何と言っていいかわかりません。ドライバーを含めたチームメンバー全員は最高の仕事を見せてくれました。ここ2週間は多くの苦労をし、浮き沈みが激しかったですが、ポルシェスピリットを胸に頑張りました。今回達成したことを実感するまで、少し時間がかかりそうです。ル・マン3連覇は、本当に素晴らしいことです。チームはこれまで12ヶ月諦めずに頑張ってくれました。トヨタは強力なコンペティターでした。トヨタは我々を限界の先まで追い詰め、お互いにその代償を払うことになりました。ニール・ジャニ、アンドレ・ロッテラー、ニック・タンディの3人は長時間レースをコントロールしていたので、リタイアしてしまったのは残念です。しかし、アール・バンバー、ブレンドン・ハートレー、そして特にティモ・ベルンハルトは優勝にふさわしいと思います。ティモはプログラム当初から開発ドライバーでした。長時間の修理があったにもかかわらず、彼らは頑張り続け、その努力が報われたのです」

    アール・バンバー (ポルシェ919ハイブリッドカー カーナンバー2)
    「1時間にわたってピットでの修復をしたあと、順位が大きく落ちてしまったので、今回の結果には非常に驚いています。ブレンドンもティモもポルシェLM Pプログラム当初から頑張っていますし、ピットのチームメンバーも頑張ってくれました。彼らの努力がなければ、レースカーの復帰も優勝も不可能でした」

    ティモ・ベルンハルト(ポルシェ919ハイブリッドカー カーナンバー2)
    「今回の優勝がまだ現実とは思えません。1999年にジュニアドライバーとしてポルシェチームに入ったときから、ル・マンに参戦し優勝することを夢見ていました。いつかそのレベルまで成長できればと思っていました。18年後のいま、チームメンバーと一緒に達成することができました。最後のラップは感動的なものでした。この勝利を実感するまでに時間がかかりそうです」

    ブレンドン・ハートレー(ポルシェ919ハイブリッドカー カーナンバー2)
    「ル・マンはクレイジーなレースです。ピットクルーは土曜の夜、全力を尽くしてくれ、驚きの速さでレースに復帰させてくれました。それ以降、私とティモとアールの3人はエンジニアと共に、常に100%を出し切って、我々の努力が報われることを祈っていました」

    ポルシェ ル・マン24時間レース関連:【動画】 2017年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

  • 【ル・マン24時間】 トヨタ:WEC 第3戦 ル・マン24時間 決勝レポート

    【ル・マン24時間】 トヨタ:WEC 第3戦 ル・マン24時間 決勝レポート

    2017年 ル・マン24時間は、TOYOTA GAZOO Racingにとって苦難のレースに終わった。3台体制で臨んだレースだったが、深夜に#7号車と#9号車の2台を失い、#8号車もトラブルのため一時54位まで後退。後半戦、懸命に追い上げた#8号車は9位でチェッカーを受けた。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ステファン・サラザンのTS050 HYBRID #7号車は、史上最速のコースレコードでポールポジションを獲得し、最大目標であった初勝利へと大きな期待と共にスタートから10時間にわたってレースをリードした。しかし、深夜の1時15分、クラッチトラブルでその夢は消えた。

    中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソンの#8号車も同じく勝利を目指し、#7号車に次ぐ2位を走行していたが、8時間を迎える直前、フロントモーターにトラブルが発生、モーターとバッテリの交換を余儀なくされたが、チームは決して諦めることなく、2時間にわたる修復作業で再び#8号車をコースへと復帰させた。29周遅れ、54位でレースに復帰した#8号車は全体最速ラップタイムを叩き出すなど、懸命の追い上げを見せ、9位でチェッカーを受けた。

    ニコラス・ラピエール、国本雄資、ホセ・マリア・ロペスの#9号車もアクシデントによりレースを終えることとなった。#7号車がリタイアした直後、#9号車は後方からLMP2車両に追突され、左リアタイヤのパンクと、油圧系統にダメージを負った。これにより、#9号車はシフトチェンジが出来ず、ピットまで残り僅かのところまでたどり着いたが、午前1時35分にリタイアとなった。

    レースは、2大ワークスチームのLMP1-Hによる宿命の対決となったが、共に全車がトラブルに見舞われ、各チーム1台ずつが後方から激しく追い上げる展開に。残り1時間あまりで首位に立った#2号車が優勝を果たした。

    TOYOTA GAZOO Racingは、FIA世界選手権(WEC)の今季第1戦、第2戦を制し、ドライバーとマニュファクチャラーの両選手権をリードして第3戦となるル・マン24時間に臨んだ。

    しかし、通常のWECシリーズの2倍のポイントが獲得出来る第3戦ル・マン24時間で上位入賞が果たせなかったことで、マニュファクチャラーズランキングではライバルに36.5ポイント、ドライバーズランキングでは#8号車のドライバーが#2号車のドライバーに対し、21ポイントのリードを許すこととなった。

    トヨタにとって1985年の初参戦以来通算19回目のル・マンへの挑戦は無念の終幕となった。

    ル・マンの規則では、リタイアした車両はレース終了までチームには返還されない。チームは車両が返還され次第直ちに#7号車と#9号車のトラブルとアクシデントの詳細な原因究明作業を行う。

    TOYOTA GAZOO Racingは、次の目標である年間タイトル獲得に向け、7月16日(日)に行われるWEC第4戦ニュルブルクリンク6時間レースへ向け準備を開始する。

    佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racingチーム代表)

    昨年の敗戦以来、関係者で全力を尽くして準備を行い、再度トップを争える車両をル・マンに持ち込みましたが、結果はとても厳しいものとなってしまいました。練習走行から順調に運び、決勝でもライバルとの厳しい接戦を優位に進めることが出来ました。ドライバーをはじめ、エンジニア、メカニックの皆がこの一週間素晴らしい働きを見せてくれたことに感謝をしたいと思います。勿論、優勝したポルシェに対しても心からお祝いを述べたいと思います。また、ファンの皆様には多くの暖かい応援を頂きましたが、我々は優勝トロフィーを持ち帰ることが出来ませんでした。今回深夜に起こしてしまったダブルリタイアは当然受け入れられないものだと思います。同じことを繰り返さないの取り組みをして参ります。そして、必ずもっと強くなり、更に強い決心のもと、再びル・マンに挑戦したいと思います。

    小林可夢偉 (TS050 HYBRID #7号車)

    我々のレースになると思っていただけに、本当に残念です。セーフティカー導入の間にピットインを行い、ピット作業の後、マーシャルからコースへ出て良いと指示されたので発進しました。その時後方から、セーフティカーがやって来たので、停止しろとの指示を受け、セーフティカーの後ろにつくために、クラッチを使ってエンジンパワーで、再スタートをしようとしたのですが、通常は行わない操作だったため、クラッチが壊れてしまいました。もしピットレーンに留まっていれば、TS050 HYBRIDはモーターのみを使ってスタートをするのですが、既にピットから出ていたため、その操作が出来ませんでした。またしても、我々はル・マンで勝つことがどれだけ難しいかを思い知らされました。再度勝利を争うべく、必ず戻って来ます。

    マイク・コンウェイ (TS050 HYBRID #7号車)

    決勝レースのスタートは順調で、ペースも良く、後続との間隔をコントロールしながら首位を走行出来ました。しかし、残念ながらトラブルに見舞われ、あまりに早くレースを終えることになってしまいました。トラブルの兆候は全くなく、いきなりのリタイアだったので、かなりショックでした。とても残念ですし、チームメイトのTS050 HYBRIDもほぼ同じタイミングでアクシデントに見舞われるなど、信じられない結果となってしまいました。少なくとも我々3台のうちのどれかが表彰台の真ん中に立てると期待していたのですが、叶いませんでした。

    ステファン・サラザン (TS050 HYBRID #7号車)

    信じられません。我々のTS050 HYBRIDは本当に素晴らしく、レースウィークを通してバランスも、効率も最高でした。チームは冬の間のオフシーズンに素晴らしい仕事で準備をしてくれただけに、3台共に優勝争いから脱落するというのは、悪夢を見ているかのようでした。今年のル・マンが望み通りの結果にならなかったのには幾つか理由があるでしょう。非常にレベルの高い接戦で、ライバルの#1号車が止まってしまったことからも分かるとおり、我々は限界ぎりぎりのレベルで24時間のスプリントレースを戦いました。我々は決して諦めることなく、更に強くなって帰って来ます。必ず勝てると信じることが重要です。

    中嶋一貴 (TS050 HYBRID #8号車)

    今回のル・マンもチームにとって厳しいレースでした。本当に言葉がありません。ただひとつ言えるのは、来年も挑戦しなくてはならないということです。我々には速いTS050 HYBRIDがありましたが、まだ、何かが足りなかったということでしょうか。ハードワークで準備して来たにもかかわらず、予想外の様々なアクシデントに見舞われました。来年はさらに充分な準備をして、よりハードに戦わなくてはなりません。

    セバスチャン・ブエミ (TS050 HYBRID #8号車)

    今は何から始めて良いか分かりません。勝利に手が届かないと分かったときに思ったのは、シリーズ選手権で多くのポイントを獲得するチャンスを失ったということです。まだチャンピオン争いが出来ることを願っています。チーム、特にここまでハードに働いてくれたメカニックには最大の感謝を伝えたいです。そして全員に謝意を示します。これから我々がすることは、残りのシーズンに集中することです。

    アンソニー・デビッドソン (TS050 HYBRID #8号車)

    すでに目標を見失いながら、速い車両で周回を重ねるのはとても辛い思いでした。快調にラップを刻み、頑張って差を詰めて行きましたが、トラブルによって開いた差はとても大きく、運転しながら厳しさを噛みしめていました。ライバルは素晴らしいレースをしました。我々も決して諦めず、必ず成し遂げるという信念を抱いて、今年のような素晴らしいクルマと共にまたここに戻って来ます。

    ニコラス・ラピエール (TS050 HYBRID #9号車)

    我々にとって、度重なる不運にも見舞われ、とても辛いレースになりました。#9号車はレース序盤、幾つかの小さなトラブルに見舞われており、首位争いから一旦引き離されてしまいましたが、その後はもと通りのパワフルな走りで2位へ浮上し、更に首位を争えるペースでした。第1コーナーでの減速時に燃料カットが作動した際、LMP2車両に追突されてしまいました。あの時、他に出来ることはありませんでした。追突されたのがコースインして直ぐだったため、ほぼ一周してピットまで戻ることが出来ませんでした。本当に失望しています。

    国本雄資 (TS050 HYBRID #9号車)

    私にとって初めてのル・マン24時間は残念なレースに終わりました。初めての経験を楽しみ、トラブルに見舞われるまでは納得いく走りを見せられたと思います。#9号車が止まっているのを見たとき、ここまで仕上げてくれたチームスタッフのハードワークを見ていただけに、本当に落胆しました。彼らの働きに感謝します。そして、彼らのためにも良い結果を持ち帰りたかったのですが、厳しい結果となってしまいました。またル・マンに戻って来て必ず雪辱を果たしたいと思っています。

    ホセ・マリア・ロペス (TS050 HYBRID #9号車)

    ル・マンが時に残酷なレースだということは知っていました。多大な労力を注ぎ込み、強くなってここにやって来ました。我々は全力を尽くし、決して諦めませんでしたが、レースはこのような結果となってしましました。その瞬間に思ったのは、もっともっと強くなって来年戻って来るということです。またこのレースに挑戦し、充分な強さと速さを身に付けたことをお見せします。チームの全員、メカニック、エンジニア、そしてチームメイト、その全員を誇りに思います。彼らの働きは本当に素晴らしかったです。後悔はありません。

    TS050 HYBRID #7号車(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ステファン・サラザン)
    10時間15分リタイア(154周) ファステストラップ:3分18秒694

    TS050 HYBRID #8号車(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン)
    13時間経過時点(中嶋一貴): 36位 176周
    14時間経過時点(中嶋一貴): 30位 192周
    15時間経過時点(セバスチャン・ブエミ): 27位 207周
    16時間経過時点(セバスチャン・ブエミ): 16位 222周
    17時間経過時点(セバスチャン・ブエミ): 15位 239周
    18時間経過時点(アンソニー・デビッドソン): 14位 256周
    19時間経過時点(アンソニー・デビッドソン): 13位 273周
    20時間経過時点(中嶋一貴): 12位 290周
    21時間経過時点(中嶋一貴): 10位 309周
    22時間経過時点(セバスチャン・ブエミ): 9位 324周
    23時間経過時点(セバスチャン・ブエミ): 9位 340周
    24時間経過時点(セバスチャン・ブエミ): 9位 358周
    ファステストラップ:3分18秒604

    TS050 HYBRID #9号車(ニコラス・ラピエール、国本雄資、ホセ・マリア・ロペス)
    10時間35分リタイア(160周) ファステストラップ:3分19秒321

    関連:【動画】 2017年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

  • トヨタ 豊田章男社長 「思いっきり走らせてあげられなくてゴメン…。」

    トヨタ 豊田章男社長 「思いっきり走らせてあげられなくてゴメン…。」

    トヨタの豊田章男社長が、2017年 WEC 第3戦 ル・マン24時間レース後にコメントを発表した。

    豊田章男 トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長
    「思いっきり走らせてあげられなくてゴメン…。」

    本来であれば、応援いただいたファンの皆さまへの感謝の言葉が先ず最初に発せられるべきですが、 今回のル・マンだけは、どうしても…

    この言葉を私からドライバー達に一番に掛けてあげなければいけないと思っています。

    ドライバー達は、初めてル・マンに来る私に、
    「一緒に表彰台の真ん中に上ってほしい…」「そのために絶対に負けたくない…」
    「だから共に戦ってくれ…」と言ってくれました。

    だからこそ、私からは、
    「思いっきり走れ。メカのつくったクルマを信じて、ル・マンを楽しんで。」
    という言葉を返していました。

    それなのに、思いっきり走らせてあげることが出来なかったことが本当に悔しい…
    私たちのクルマを信じて走ってくれていたのに…本当に申し訳ない…。
    その気持ちでいっぱいです。

    おそらく、この気持ちは、この戦いに向けクルマをつくってきた
    トヨタのエンジニア、メカニック、
    そしてパーツサプライヤーの方々、
    皆、同じ想いなのだと思っています。

    なので、そのみんなの気持ちも背負い、代表して、ドライバー達へ
    もう一度、改めて言います。
    「思いっきり走らせてあげられなくてゴメン…。」

    そして、その9人のドライバー達も含めて、
    トヨタチームに関わった全ての人の想いを二つ、私から述べさせてください。

    ひとつは、ファンの皆さまへ。

    トヨタの勝利を信じて応援してくださったファンの皆さま、
    期待に応えられず本当に申し訳ありませんでした。

    そして、24時間、最後まで我々を信じ、熱く応援いただけたことに
    心から感謝申し上げます。本当に、ありがとうございました。

    再び、皆様と共に笑顔になれる日を目指してまいります。

    ひとつは、ポルシェチームへ。

    昨年の戦いの後、ポルシェの皆さまから
    我々をライバルと認めて頂けるような嬉しい言葉を数々いただきました。

    “ライバル”と言っていただけたことに応えるためには
    今年また、ファンの皆さまを魅了するような素晴らしい戦いをさせていただくことだと
    考えていました。

    だからこそ、チームは新しい技術・技能を生み出すことにも
    果敢にチャレンジして来ることができました。

    ポルシェチームの皆さま、おめでとうございます。
    そして、ありがとうございました。

    しかし、昨年のようにファンの皆さまを魅了させるような戦いを
    実現することが出来ませんでした。

    今回、ポルシェも、我々トヨタも…
    ル・マンの道に挑んだハイブリッドカーは
    24時間を無事に走り切れませんでした。

    優勝した2号車でさえも、完走した我々の8号車も
    トラブルにより時間のかかる修理を余儀なくされて、ようやく辿りついたゴールでした。

    世界耐久選手権を通じて高めてきたハイブリッド技術は、
    6時間レースでは、その能力を発揮しきれても、
    ル・マン24時間の道のりでは、まだまだ歯がたたないということかもしれません。

    電気の力は、クルマがもっとエモーショナルな存在になるために絶対に必要な技術です。

    ル・マンは、その技術に挑戦し続け、極限の環境で試すことの出来る貴重な実験場です。
    これからも、この場を、大切にしていきたいと思います。

    もっともっと技術に磨きをかけ、熟成させ、
    お客様に本当に笑顔になっていただける技術を…
    そしてもっといいクルマづくりを続けるために、
    これからも我々トヨタは、努力を重ねてまいります。
    皆さま、ご期待いただければと思います。よろしくお願いいたします。

  • 【ル・マン24時間 結果】 大波乱のレースでポルシェが19回目の総合優勝

    【ル・マン24時間 結果】 大波乱のレースでポルシェが19回目の総合優勝

    2017年 ル・マン24時間レースが6月17日(土)・18日(日)にサルト・サーキットで行われ、大波乱のレースでポルシェ 919ハイブリッド #2号車(アール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー)が優勝。ポルシェが19回目のル・マン24時間レース総合優勝を達成した。

    6月17日(土)のル・マンは快晴。例年にない気温29度という炎天下で、午後3時に第85回ル・マン24時間レースがスタートが切られた。F1の新会長チェイス・キャリーが公式スタートを務めた。

    ポールポジションのトヨタ #7号車はスタートを担当したマイク・コンウェイが首位をキープ。2位にはポルシェ #1号車が浮上。2番手スタートのトヨタ #7号車はスタートで3位へと後退したものの、12周目終了時の最初のピットストップで逆転。トヨタが1-2体制でレースを進める。

    5番手からスタートを切ったトヨタ #9号車は、スタート直後にトラブルに見舞われた他車が落としたパーツが当たり車両前部を破損。最初のピット時に車体前部の交換を余儀なくされ、10秒程のタイムロスを喫したが、5位のポジションを守ってコースへ復帰し走行を継続した。

    その後、ポルシェ#2号車にトラブルが発生してトヨタ #9号車が4位にポジションアップ。その順でレースは進んでいった。

    104周目。トヨタ #8号車がポルシェ#1号車をパスして2位へと躍進。しかし、125周目に前輪ハイブリッドモーター関係のトラブルで緊急ピットイン。フロントモーターとバッテリーの交換作業に2時間を要して戦線から離脱することになった。

    そして、レースが動いたのが深夜1時前。首位を快走していたトヨタ #7号車がクラッチトラブルでコース上にストップ。その直後に2位にポジションを上げたトヨタ #9号車も他車に追突され駆動系にダメージを負ってコース脇に車両を停めた。トヨタは、立て続けに起きたアクシデントにより、首位争いをしていた2台を一気に失うこととなった。

    その後は首位に立ったポルシェ 1号車が独走。目立ったトラブルも発生せず、2位以下に大差をつけてレースをコントロールしていた。だが、318周目にその1号車にオイルプレッシャーが発生してまさかのリタイア。

    そして、347周目。ポルシェ #2号車(アール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー)が総合首位に浮上。そのままチェッカーフラッグまでクルマを持ち帰り、昨年に続きル・マン24時間レースを制覇。ポルシェに19回目のル・マン24時間レース総合優勝をもたらした。

    総合2位にはジャッキー・チェンDCレーシング #38号車(クラス優勝)、総合3位にはSignatech Alpine Matmut #13号車(クラス2位)、総合4位にはジャッキー・チェンDCレーシング #37号車(クラス3位)とLMP2クラスのマシンが続いた。

    3台体制で挑んだ19回目のル・マン24時間に挑んだトヨタは、#8号車(中嶋一貴/セバスチャン/ブエミ/アンソニー・デビッドソン)が9位で完走。7号車と9号車はリタイア。昨年の雪辱を果たし、ル・マン初制覇の夢を叶えることはできなかった。

    GTE Proクラスは最終ラップまで僅差の戦い。優勝はAston Martin Racing #97号車。2位にはFord Chip Ganassi Team UK #67号車、3位にはCorvette Racing – GM #63号車が続いた。

    GTE AmクラスはJMW Mortorsport #84号車が首位をキープ。2位にはSPIRIT OF RACE #55号車、3位にはScuderia Corsa #62号車とトップ3をフェラーリが独占。澤圭太が走らせるClearwater Racing #61号車は5位でフィニッシュした。

    2017年 ル・マン24時間レース 結果

    総合
    C/P P No Driver Team Car Lap
    1 1 2 ティモ・ベルンハルト
    アール・バンバー
    ブレンドン・ハートレー
    Porsche LMP Team Porsche 367
    2 2 38 ホー・ピン・タン
    トーマス・ローラン
    オリバー・ジャービス
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 366
    3 3 13 ネルソン・ピケJr.
    デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン
    マティアス・ベシェ
    Vaillante Rebellion ORECA/Gibson 363
    4 4 37 デビッド・チェン
    トリスタン・ゴメンディ
    アレックス・ブランドル
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 363
    5 5 35 ネルソン・パンチアティシ
    ピエール・ラギュ
    アンドレ・ネグラオ
    Signatech Alpine Matmut Alpine/Gibson 362
    LMP1
    C/P P No Driver Team Car Lap
    1 1 2 ティモ・ベルンハルト
    アール・バンバー
    ブレンドン・ハートレー
    Porsche LMP Team Porsche 367
    2 9 8 中嶋一貴
    セバスチャン・ブエミ
    アンソニー・デビッドソン
    Toyota Gazoo Racing Toyota 358
    3 50 1 ニール・ジャニ
    アンドレ・ロッテラー
    ニック・タンディ
    Porsche LMP Team Porsche 318
    4 54 9 ニコラス・ラピエール
    国本雄資
    ホセ・マリア・ロペス
    Toyota Gazoo Racing Toyota 160
    5 55 7 小林可夢偉
    マイク・コンウェイ
    ステファン・サラザン
    Toyota Gazoo Racing Toyota 154
    LMP2
    C/P P No Driver Team Car Lap
    1 2 38 ホー・ピン・タン
    トーマス・ローラン
    オリバー・ジャービス
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 366
    2 3 13 ネルソン・ピケJr.
    デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン
    マティアス・ベシェ
    Vaillante Rebellion ORECA/Gibson 363
    3 4 37 デビッド・チェン
    トリスタン・ゴメンディ
    アレックス・ブランドル
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 363
    4 5 35 ネルソン・パンチアティシ
    ピエール・ラギュ
    アンドレ・ネグラオ
    Signatech Alpine Matmut Alpine/Gibson 362
    5 6 32 ウィリアム・オーウェン
    フーゴ・ド=サーデレール
    フィリップ・アルバカーキ
    United Autosports Ligier/Gibson 361
    GTE Pro
    C/P P No Driver Team Car Lap
    1 18 97 ダレン・ターナー
    ジョニー・アダム
    ダニエル・セラ
    Aston Martin Racing Aston Martin 340
    2 19 67 アンディ・プリオール
    ハリー・ティンクネル
    ルイス・フェリペ・デラーニ
    Ford Chip Ganassi Team UK Ford 339
    3 20 63 ヤン・マグヌッセン
    アントニオ・ガルシア
    ジョーダン・テイラー
    Corvette Racing – GM Chevrolet 339
    4 21 91 リヒャルト・リエツ
    フレデリック・マコヴィッキィ
    パトリック・ピレ
    Porsche GT Team Porsche 339
    5 22 71 ダビデ・リゴン
    サム・バード
    ミゲル・モリーナ
    AF Corse Ferrari 339
    GTE Am
    C/P P No Driver Team Car Lap
    1 27 84 ロブ・スミス
    ウィル・スティーブンス
    ドリス・バンスール
    JMW Motorsport Ferrari 333
    2 28 55 ダンカン・キャメロン
    アーロン・スコット
    マルコ・チオチ
    Spirit of Race Ferrari 331
    3 30 62 クーパー・マクニール
    ウィリアム・スウィードラー
    タウンゼント・ベル
    Scuderia Corsa Ferrari 331
    4 31 99 アンドリュー・ハワード
    ロス・ガン
    オリバー・ブライアント
    Beechdean AMR Aston Martin 330
    5 32 61 モク-ウェン・サン
    澤 圭太
    マシュー・グリフィン
    Clearwater Racing Ferrari 330

    関連:【動画】 2017年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

  • 【ル・マン24時間】 小林可夢偉 「いつかこの夢を現実にする為に」

    【ル・マン24時間】 小林可夢偉 「いつかこの夢を現実にする為に」

    小林可夢偉が、ル・マン24時間レースをリタイアで終えた後、ファンにメッセージを送った。

    トヨタ TS050ハイブリッド #7号車のドライバーである小林可夢偉は、予選でル・マン24時間のコースレコードを更新する3分14秒791という驚異的なラップタイムを記録してポールポジションを獲得。

    トヨタ #7号車はスタートでもトップを守り、順調にトップを走行していた。

    しかし、午前1時に差し掛かったセーフティカー後のリスタートとなった154周目に悪夢が襲った。小林可夢偉がステアリングを握る7号車はストレートで突然スローダウン。クラッチのトラブルでエンジンが動かず、モーターだけでピットに戻ろうとするも、最終的にポルシェカーブ出口で完全にストップ小林可夢偉はマシンを降り、ピットまでマシンを戻せなかったことでリタイアが決定した。

    リタイア後はインタビュアーのコメントに答えられなかった小林可夢偉だが、後にTwitterを更新。ファンに感謝の気持ちを伝えた。

    「現地に来てくれたファンの皆様、そして日本から沢山の応援本当にありがとうございました」と小林可夢偉はコメント。

    「いつかこの夢を現実にする為にこれからも熱い応援を宜しくお願いします!」

    また、その後に発表されたトヨタのプレスリリースでは「本当に悔しい」とコメント。

    「TS050 HYBRIDは絶好調で、我々は着実に後続との差を広げていました。セーフティカーが導入されたタイミングで給油のためのピットインを行い、セーフティカーが退出して再スタートが切られた直後、駆動力がかからない症状が発生してしまいました」

    「何とかピットまで戻ろうと努力しましたが、不可能でした。このレースのためにハードワークを続け、これほど速いTS050 HYBRIDを仕上げてくれたチームスタッフの悲しみは察するに余り有るものです」

    トヨタは9号車もリタイア。8号車もトラブルに見舞われてクラス3位となる30位を走る展開。だが、何が起こるかわからないのがレース。ル・マン初制覇にむけて最後まで諦めずに走り続けている。

    関連:【動画】 2017年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

  • 【ル・マン24時間】 ジャッキー・チェン 38号車が総合首位 / 22時間経過

    【ル・マン24時間】 ジャッキー・チェン 38号車が総合首位 / 22時間経過

    2017年 ル・マン24時間レースは22時間が経過。LMP2クラスのジャッキー・チェンDCレーシング #38号車が総合首位に立っている。

    318周目にそれまで圧倒的なリードを築いていたポルシェ #1号車がまさかのリタイア。これでLMP1-Hクラスの全マシンが何らかのトラブルに見舞われ、5台中3台がリタイアとなった。

    総合首位に立ったのは、俳優のジャッキー・チェンがオーナーを務めるLMP2クラスのジャッキー・チェンDCレーシング #38号車。総合2位にはLMP1クラスのポルシェ 2号車が1周差で続いている。

    LMP1クラスでのもう一台の生き残りとなるトヨタ #8号車はトップから10周差の総合9位まで順位を上げている。

    LMP2クラスは、Signatech Alpine Matmut #35号車が2位(総合3位)、3位にはSignatech Alpine Matmut #13号車(総合4位)が続いている。

    GTE Proクラスは、トップ5が引き続き僅差でレースを展開。アストンマーティン、ポルシェ、コルベット、フォード、フェラーリが同一周回でレースを続けている。

    GTE Amクラスは、JMW Mortorsport #84号車が首位をキープ。2位にはSPIRIT OF RACE #55号車、3位にはScuderia Corsa #62号車とトップ3をフェラーリが占めている。澤圭太が走らせるClearwater Racing #61号車は5位につけている。

    2017 ル・マン24時間 22時間経過

    C/P P No Driver Team Car Lap
    LMP1
    1 2 2 アール・バンバー
    ティモ・ベルンハルト
    ブレンドン・ハートレー
    Porsche LMP Team Porsche 332
    2 9 8 中嶋一貴
    セバスチャン・ブエミ
    アンソニー・デビッドソン
    Toyota Gazoo Racing Toyota 322
    – 50 1 ニール・ジャニ
    アンドレ・ロッテラー
    ニック・タンディ
    Porsche LMP Team Porsche 318
    – 54 9 ニコラス・ラピエール
    国本雄資
    ホセ・マリア・ロペス
    Toyota Gazoo Racing Toyota 160
    – 55 7 小林可夢偉
    マイク・コンウェイ
    ステファン・サラザン
    Toyota Gazoo Racing Toyota 154
    LMP2
    1 1 38 ホー・ピン・タン
    トーマス・ローラン
    オリバー・ジャービス
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 333
    2 3 35 ネルソン・パンチアティシ
    ピエール・ラギュ
    アンドレ・ネグラオ
    Signatech Alpine Matmut Alpine/Gibson 330
    3 4 13 ネルソン・ピケJr.
    デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン
    マティアス・ベシェ
    Vaillante Rebellion ORECA/Gibson 330
    4 5 37 デビッド・チェン
    トリスタン・ゴメンディ
    アレックス・ブランドル
    Jackie Chan DC Racing ORECA/Gibson 330
    5 6 32 ウィリアム・オーウェン
    フーゴ・ド=サーデレール
    フィリップ・アルバカーキ
    United Autosports Ligier/Gibson 328
    GTE Pro
    1 17 97 ダレン・ターナー
    ジョニー・アダム
    ダニエル・セラ
    Aston Martin Racing Aston Martin 308
    2 18 63 ヤン・マグヌッセン
    アントニオ・ガルシア
    ジョーダン・テイラー
    Corvette Racing – GM Chevrolet 308
    3 19 91 リヒャルト・リエツ
    フレデリック・マコヴィッキィ
    パトリック・ピレ
    Porsche GT Team Porsche 308
    4 20 67 アンディ・プリオール
    ハリー・ティンクネル
    ルイス・フェリペ・デラーニ
    Ford Chip Ganassi Team UK Ford 308
    5 21 71 ダビデ・リゴン
    サム・バード
    ミゲル・モリーナ
    AF Corse Ferrari 308
    GTE Am
    1 27 84 ロブ・スミス
    ウィル・スティーブンス
    ドリス・バンスール
    JMW Motorsport Ferrari 302
    2 28 55 ダンカン・キャメロン
    アーロン・スコット
    マルコ・チオチ
    Spirit of Race Ferrari 301
    3 29 62 クーパー・マクニール
    ウィリアム・スウィードラー
    タウンゼント・ベル
    Scuderia Corsa Ferrari 300
    4 30 99 アンドリュー・ハワード
    ロス・ガン
    オリバー・ブライアント
    Beechdean AMR Aston Martin 300
    5 31 61 モク-ウェン・サン
    澤 圭太
    マシュー・グリフィン
    Clearwater Racing Ferrari 300

    関連:【動画】 2017年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト