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  • ルイス・ハミルトン 「バスールでさえ僕を疑った瞬間があったはず」

    ルイス・ハミルトン 「バスールでさえ僕を疑った瞬間があったはず」

    ルイス・ハミルトンは、F1バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初勝利を挙げた後、チーム代表フレデリック・バスールへの感謝を改めて語った。

    2025年の苦しいシーズンを経て復活を遂げたハミルトンは、自身だけでなく周囲にも疑念があったことを認めながらも、最後まで支え続けたバスールの存在が復活の大きな要因だったと明かしている。

    「僕は何度でも立ち上がる」 ハミルトンが語る復活への道のり
    ルイス・ハミルトンのモットーは「Still I rise(それでも僕は立ち上がる)」だ。

    バルセロナでの勝利は、その言葉を象徴する結果となった。

    ハミルトンはフランスの放送局Canal+に対し、現在の心境を次のように語った。

    「言葉で説明するのは難しい。感謝の気持ちでいっぱいだし、一緒に働いているチームや人々を本当に誇りに思う」

    「昨年はチームにとっても、僕自身にとっても、公私ともに本当に厳しい一年だった」

    「でも冬の間に自分を立て直すことができた。トレーニングを積み、集中力と精神的な強さを取り戻した。そして周囲のチームや支えてくれる人たちとの体制も再構築した」

    「それによって、どんな時でも決して諦めてはいけないということを改めて思い出した」

    「バスールにも疑念はあったはず」 それでも支え続けたフェラーリ代表
    ハミルトンは、期待された結果を残せなかった2025年シーズンについて率直に振り返った。

    そして、自身をフェラーリへ招いたフレデリック・バスールに対して深い感謝を示した。

    「僕を信じてくれたこと、支えてくれたこと、そしてこのチームへ連れてきてくれたことに対して、フレッド(バスール)には永遠に感謝している」

    「昨年は彼にとっても僕にとっても難しい一年だった。そして彼自身にも、周囲の人たちにも、僕に対する疑念が生まれた瞬間は間違いなくあったと思う」

    「それでも彼は下を向かず、僕を支え続けてくれた」

    ハミルトンによれば、特にシーズン終盤におけるバスールとの対話が復調のきっかけになったという。

    「とりわけシーズン終盤には、彼は本当に僕の話に耳を傾けてくれた。そしてパズルのピースを正しい位置へ動かす手助けをしてくれた。そのおかげで僕は最高の状態を取り戻すことができた」

    「そして僕自身もチームを前へ押し上げたと思っている。ただ、それは工場で懸命に働く素晴らしい人たちがいなければ実現できなかった」

    フェラーリF1の課題は依然としてパワー不足
    バルセロナで勝利を手にしたものの、ハミルトンはフェラーリが依然として課題を抱えていることも認めている。

    特にパワーユニット面では改善の余地があるとの見方を示した。

    「僕はこのチームが成し遂げられることを本当に信じている。今日もそうだったように、まだパワー不足はある」

    「でも僕たちには進むべき方向性があるし、どこへ向かわなければならないかも分かっている」

    「今は一つひとつレンガを積み上げていく段階だ。まだ道のりは長い」

    「学び続け、小さなものであっても前進し続けなければならない」

    「そうすれば、これからもライバルたちにプレッシャーをかけ続けられると本当に信じている」

    バルセロナで待望のフェラーリ初勝利を手にしたハミルトン。2025年の苦闘を経て築かれたバスールとの信頼関係が、スクーデリア復活への大きな原動力となっている。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1で再び見つけた“ボノのような存在”

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1で再び見つけた“ボノのような存在”

    ルイス・ハミルトンは、バルセロナ・カタルーニャGPでのフェラーリ移籍後初勝利の背景として、新たなレースエンジニアであるカルロ・サンティとの強い信頼関係を挙げた。

    2025年に苦戦したリカルド・アダミ体制から一転し、サンティとの新たなパートナーシップが機能し始めたことで、ハミルトンはメルセデス時代にピーター・ボニントンと築いた関係に近い感覚を取り戻しつつあるという。

    ハミルトン初勝利を支えたエンジニア交代
    バルセロナ・カタルーニャGPでハミルトンは、メルセデス勢を打ち破る見事な3ストップ戦略を成功させ、フェラーリ移籍後初となるグランプリ優勝を飾った。

    この勝利は、直前の2戦連続2位に続く結果であり、2025年の移籍時に期待されたタイトル争いへの本格参戦を印象付けるものとなった。

    その裏で重要な役割を果たしているのが、新レースエンジニアのカルロ・サンティだ。

    2025年にコンビを組んだリカルド・アダミとは無線交信でぎこちないやり取りが度々話題となったが、フェラーリは今年1月にアダミの離任を発表。プレシーズンテストではサンティが後任としてハミルトンの担当に就いていた。

    サンティは過去にキミ・ライコネンのパフォーマンスエンジニアやレースエンジニアを務めた経験を持つが、2025年にハミルトンが加入した当時はファクトリー勤務が中心で、レース現場に常駐する立場ではなかった。

    ボニントン以来となる強い信頼関係
    ハミルトンは表彰台でサンティと喜びを分かち合ったことについて、長年コンビを組んだピーター・ボニントン以来の特別な関係だと明かした。

    「彼が表彰台に上がれたのは素晴らしいことだった」

    「今年、彼は代役として飛び込んできて、僕と一緒に深く仕事をしてくれている。お互い何も知らない状態だったし、話したこともなかった」

    「でも会った瞬間からうまくいった。以前のようなエンジニアとのつながりを再び築けたのは本当に素晴らしいことだ」

    ハミルトンは2013年からメルセデスでボニントンとコンビを組み、6度のワールドチャンピオン獲得を共に成し遂げた。しかし現在ボニントンはキミ・アントネッリを担当している。

    「ボノとは本当に長い時間を過ごした。だからその感覚を失っていたんだ」

    「今こうして彼とあの舞台を共有できるのは本当に素晴らしい。彼は本当に静かな人なんだけどね」

    互いの情熱を呼び覚ますパートナーシップ
    ハミルトンはサンティとの仕事が、自身だけでなくサンティにも良い影響を与えていると考えている。

    「彼は感情を表に出すのが得意なタイプではない。でもいつも笑顔なんだ」

    「僕は彼を抱きしめて感謝を伝えている」

    さらにハミルトンは、サーキット現場で働く情熱をサンティが再発見できたのではないかと語った。

    「僕との仕事が、彼のエンジニアとしての情熱を再び燃え上がらせたと思いたい。そして彼もまた、ドライバーとしての僕の情熱を取り戻してくれた」

    バスール代表が強調したチーム全体の成果
    一方でフェラーリ代表のフレデリック・バスールは、サンティとハミルトンの良好な関係を認めながらも、今回の勝利を特定の個人の功績として語るべきではないと強調した。

    「カルロを特別扱いしたいわけではない」

    「これはチーム全員による大きな努力の成果だ。カルロはそのプロセスの一部であり、ルイスとの相性も非常に良い」

    さらにバスールは、成功も失敗もチーム全体で受け止めるべきだと語る。

    「悪い時は私が責任を引き受けてチームを守ろうとしている」

    「今日の結果についても、特定の部署や個人を前面に出したくはない。結果が出ているのは、全員が一丸となって良い仕事をしているからだ」

    フェラーリにとって2024年10月以来となるグランプリ優勝は、マシン開発や戦略面の進歩だけでなく、ハミルトンとサンティが築き上げた新たな信頼関係の成果でもある。

    長年ボニントンと共に成功を重ねてきたハミルトンにとって、新たな環境で再び深い信頼関係を築けるエンジニアを見つけたことは大きな意味を持つ。フェラーリがタイトル争いに本格参戦するうえで、このコンビの結束は今後さらに重要な武器となりそうだ。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1初勝利でファンに感謝「暗闇から救ってくれた」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1初勝利でファンに感謝「暗闇から救ってくれた」

    ルイス・ハミルトンが2026年F1バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初勝利を挙げた。その喜びの裏で、ハミルトンは2025年シーズンに深刻な精神的苦境に陥っていたことを明かし、自身を支えてくれたファンへの感謝を語った。

    昨季はフェラーリで苦戦を強いられ、表彰台獲得も果たせなかったハミルトンだが、今季は開幕7戦で1勝と3回の表彰台を記録。復活の背景には、家族や友人、そしてファンの存在があったという。

    ハミルトン「ファンが僕を救ってくれた」
    ハミルトンはフェラーリの公式SNSで、昨年の苦しい時期を振り返りながらファンへの感謝を口にした。

    「本当に大きな感謝を伝えたい。皆さんの支えがなければ、僕は今日ここに立っていなかった」

    「皆さんは昨年、本当に僕の人生を救ってくれた。人生の暗い場所、困難な時期から立ち上がる力を与えてくれた。この勝利を皆さんに捧げたい」

    さらにSky Sportsの取材では、2025年シーズン中にファンから掛けられた言葉が大きな支えになったと明かした。

    「ネガティブなことを言う人たちの声は、しばしば燃料として使ってきた」

    「でも本当に僕を救ってくれたのはファンだった。昨年、多くのファンが『自分が何者かを忘れないで』と声を掛けてくれた。その言葉は強く心に響いた」

    「どうやって再び自分自身を見つけるのか。どうやって軸を取り戻すのか。どうやって前へ進む勇気と力を見つけるのか。そんなことを自問していた」

    批判に苦しみながらも再出発
    ハミルトンは、自身への批判が精神的なダメージを与えたことも率直に認めた。

    「僕も人間だ。もちろん目にするし、深く傷ついた瞬間もあった」

    しかし昨年末から環境を変え、精神面の立て直しに取り組んだという。

    「その世界から距離を置いた。家族や友人たちと多くの時間を過ごした。彼らはずっと僕を信じてくれて、一度も疑わなかった人たちだ」

    「そしてクリスマスから新たなミッションを始めた」

    ハミルトンは2025年末、自身のスマートフォンを『ゴミ箱に捨てる』と表現し、SNSや外部の雑音から距離を置く考えを語っていた。そうした取り組みが精神面の再構築につながったようだ。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    昨季は負傷も抱えていた
    ハミルトンは今回、2025年のバルセロナ・カタルーニャGPで負傷し、その影響が数か月間続いていたことも初めて明かした。

    「昨年の序盤、このサーキットで負傷した。そして数か月間その状態を抱えていた」

    「だから自分を良い状態に保つために、これまで経験したことがないほど厳しいトレーニングを積んだ」

    負傷の詳細については明かさなかったが、苦戦していた昨季の背景には身体的な問題もあったことがうかがえる。

    フェラーリ初勝利で取り戻した自信
    現在ドライバーズランキング2位につけるハミルトンは、自信を取り戻すために最も重要だったのは自分自身を信じ続けることだったと語る。

    「自分自身を二度疑いしてはいけない。自信を失ってはいけない。心の奥底で自分を信じ続けなければならない」

    「そうした考え方を自分のメンタリティに再び組み込むことができた」

    「ここまで心を再構築して、かつての自分を取り戻した」

    そしてフェラーリ移籍後初勝利の余韻に浸りながら、象徴的な言葉で締めくくった。

    「今夜はこの赤いシャツを着たまま眠るかもしれない」

    「胸に跳ね馬のエンブレムがあるのは、本当に素晴らしい気分だ」

  • ルイス・ハミルトン 「シューマッハ時代のようにコックピットを赤く塗ってほしい」

    ルイス・ハミルトン 「シューマッハ時代のようにコックピットを赤く塗ってほしい」

    ルイス・ハミルトンはF1バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初勝利を挙げ、幼少期から憧れていたフェラーリドライバーとしての夢を実現した。

    その勝利は、1996年にフェラーリで同地初優勝を飾ったミハエル・シューマッハからちょうど30年後という節目でもあり、ハミルトンはレース後にシューマッハーへの敬意とともに、自身のマシンにも“ある変更”を望んでいることを明かした。

    30年前のシューマッハと自分を重ねる
    ハミルトンはレース後の記者会見で、30年前にシューマッハがバルセロナでフェラーリ初勝利を挙げたことを改めて知らされたという。

    当時12歳だったハミルトンは、自宅のソファでレースを観戦しながらフェラーリに憧れていたと振り返った。

    「これは僕たちの物語の第一歩だと思う。そして今、30年前にマイケルが勝ったことを思い出させてもらった」

    「僕はたぶん家のソファに座ってそのレースを見ていた。膝の上に皿を置いて、サンドイッチかチキンヌードルスープでも食べながらね」

    「日曜日なら、レースをしていなければ12歳の僕はテレビの前にいた。そしてあの赤いマシンを見ながら、『あの赤いコックピットに座るのはどんな気分なんだろう』と思っていたんだ」

    ミハエル・シューマッハ(スクーデリア・フェラーリ)

    シューマッハ仕様の“赤いコックピット”を希望
    現在のフェラーリSF-26のコックピット内部は白色だが、ハミルトンは以前からその仕様に満足していなかったことも明かした。

    シューマッハ時代のフェラーリのように、コックピット内部も赤く塗装されることを望んでいるという。

    「僕のコックピットは白なんだ。正直あまり気に入っていない」

    「マイケルのように赤くしたかったんだ。いつかまた赤くしてもらうつもりだよ」

    ハミルトンは2025年に初めてフェラーリをドライブした際の感動を振り返りつつ、今回ついに赤いレーシングスーツ姿で優勝を飾れたことに特別な意味を感じていると語った。

    「喜びで心臓が破裂しそうだった」
    優勝後の表彰式では、フェラーリのメカニックたちと国歌斉唱を分かち合った瞬間が強く印象に残ったという。

    「昨年その赤いマシンに乗る体験はできた。でも赤いスーツを着て、あの素晴らしいクルーの前で優勝者として立つことはまた別物だった」

    「今日は国歌のタイミングが少しずれていた気もしたけど、それでも本当に素晴らしかった」

    「彼らの目に浮かぶ喜びを見て、その感情を一緒に共有できたことが特別だった」

    「みんなを抱きしめたあと、危うく気を失いそうになったよ。喜びで心臓が破裂しそうだったんだ」

    今回の勝利により、ハミルトンはフェラーリでのキャリアにおいて新たな一歩を踏み出した。幼少期にテレビ越しで見ていたシューマッハの姿を追いかけ続けた末に実現した初勝利は、7度の世界王者にとっても特別な意味を持つものとなった。

  • メルセデスF1も脱帽 ルイス・ハミルトンは「VSCなしでも勝っていた」

    メルセデスF1も脱帽 ルイス・ハミルトンは「VSCなしでも勝っていた」

    フェラーリでの初勝利を飾ったルイス・ハミルトンについて、メルセデスF1のジョージ・ラッセルとチーム代表のトト・ヴォルフは、レース終盤のVSC(バーチャル・セーフティカー)がなくても勝利していたとの見方を示した。

    バルセロナ・カタルーニャGPでは、ハミルトンが3ストップ戦略を採用し、2ストップのメルセデス勢を追い上げる展開となったが、フェルナンド・アロンソのリタイアによるVSCが最後のピットストップを後押しした。

    しかし、ライバル陣営であるメルセデスも、ハミルトンのペースはVSCの有無を超えて際立っていたと評価している。

    ラッセル「ハミルトンはどうなっても前に出ていた」
    バルセロナ・カタルーニャGPでは、ハミルトンがソフト→ハード→ミディアム→ハードの3ストップ戦略を選択。中盤スティントではジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリを1周あたり約2秒上回るペースで追い上げた。

    40周目にアロンソがバッテリートラブルでストップするとVSCが導入され、ハミルトンは41周目に最後のピットストップを消化。それでもラッセルとアントネッリの前でコースへ復帰し、そのまま独走態勢を築いた。

    レース後、ラッセルはVSCが有利に働いたことを認めつつも、勝者は変わらなかったとの見解を示した。

    「正直なところ、まだ詳しく分析しなければ分からない」

    「でもルイスは、結局のところ必ず前へ出てきたと思う。確かにVSCで僕たちを飛び越えたけれど、キミのリタイアによって僕も恩恵を受けた」

    「キミにとってもチームにとっても残念だった。HPP(メルセデス・ハイパフォーマンス・パワートレインズ)では最近いくつかトラブルが続いているので、それは大きな懸念事項だ」

    さらにラッセルは、VSCによる影響は限定的だったと説明した。

    「多少は影響したと思う。でも正直なところ、ルイスはVSCがなくても前に出ていたはずだ」

    「彼は復帰した時点で2秒ほどリードしていた。僕たちはおそらく1秒ほど失ったと思うけれど、彼は本当に素晴らしいペースだった」

    「最初のスティントでも、どこかでキミがルイスを抜くだろうと思ってテレビモニターを見ていた。でもルイスは完全にコントロールしていた」

    ヴォルフ代表も脱帽「抑え続けるのは難しかった」
    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフも、VSCがなかった場合の仮定に大きな意味はないと語る。

    ハミルトンは最後のスティントでも最速クラスのペースを維持しており、たとえメルセデス勢が前でコースへ戻っていたとしても、防ぎ切るのは難しかったという。

    「断言はできないが、ルイスはその後も最速だった」

    「たとえ僕たちが彼の前でコースへ復帰していたとしても、後ろに抑え続けるのは非常に難しかっただろう」

    かつてハミルトンと長年タイトルを争ったヴォルフだけに、その評価には重みがある。

    フェラーリも勝利を確信していた
    フェラーリF1代表のフレデリック・バスールもまた、VSCがなくても結果は同じだったとの考えを示した。

    ハミルトンはレース終盤に新品同然のタイヤセットを残しており、仮にVSCがなかったとしても十分に勝負できる状況だったという。

    「我々は勝っていたと思う。差はもう少し小さかったかもしれないがね」

    「この状況でフレッシュタイヤを持っていたのは大きな強みだった」

    「確かに我々に有利な展開だったが、『もしこうだったら』という計算はしたくない。あの時点ですでに非常に良い状況にいたと思う」

    結果としてVSCはハミルトンの勝利をより確実なものにしたが、ライバルたちの見立てでは、その有無にかかわらずフェラーリのエースがバルセロナ・カタルーニャGPを制していた可能性は高かったようだ。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1初勝利後に明かした苦闘「昨年は負傷していた」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1初勝利後に明かした苦闘「昨年は負傷していた」

    ルイス・ハミルトンが2026年F1バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初優勝を飾った。その歓喜の裏で明かされたのは、2025年シーズン序盤に負った負傷との戦いだった。

    ハミルトンはレース後、自身のコンディション回復と精神面の立て直しについて語る中で、昨年の開幕直後から数か月にわたって負傷を抱えていたことを初めて明かした。詳細は明かされなかったものの、その経験が現在の復活劇につながっているという。

    ハミルトンが明かした2025年の負傷
    2026年シーズンは苦戦続きだったフェラーリだが、バルセロナでハミルトンが移籍後初勝利を達成。レース後、41歳の7度の世界王者は昨季の苦難を振り返った。

    ハミルトンは周囲からの批判や期待との向き合い方について問われると、2025年シーズン序盤に負傷を負い、それを長期間抱えながら戦っていたことを明かした。

    「僕も人間だから、いろいろなことを目にするし、それに深く影響を受けてしまうこともあった」

    「でも昨年末に話したように、“マトリックスから切り離される”ような期間を過ごした。家族や友人たちと多くの時間を過ごしたんだ。彼らはずっと僕を信じてくれていた人たちだ」

    クリスマスから始まった復活計画
    ハミルトンは2025年末から心身の再構築に取り組んだという。

    「クリスマスの日からひとつの使命を持って取り組んだ。これまで経験したことがないほど厳しいトレーニングを積んで、自分を最高の状態に保とうとした」

    そして、その過程で昨季の負傷について言及した。

    「実は昨年の初め、このバルセロナで負傷したんだ。そしてそれを何か月も抱えながら戦っていた」

    ハミルトンは負傷の内容や経緯については明かさなかった。ただし2025年1月末、フェラーリ加入後初のTPC(旧型車テスト)でバルセロナを走行中にクラッシュを喫しており、当時チームは負傷はなかったと説明していた。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    精神面も再構築した王者
    ハミルトンは今回の優勝について、単なるレース結果以上の意味があると語った。

    「自分自身を疑わないこと。自分を信じ続けること。それが何より重要なんだ」

    「そうした考え方をもう一度自分の中に植え付けてきた。そして今、再び以前の自分を取り戻せたと感じている」

    「この表彰台に立てたことは本当に素晴らしい気分だ。今夜はこの赤いシャツを着たまま寝るかもしれないね」

    106勝目でフェラーリにも待望の勝利
    今回の勝利はハミルトンにとってF1通算106勝目となった。また、2024年ベルギーGP以来となるグランプリ優勝でもある。

    さらにフェラーリにとっても、カルロス・サインツJr.が制した2024年メキシコシティGP以来続いていた勝利なしの期間を終わらせる一勝となった。

    長い苦闘の末に掴んだフェラーリ初勝利。その背景には、負傷との戦いと精神的な再生の物語があった。ハミルトンは再び、自らの力でキャリアの新たな章を切り開こうとしている。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1移籍後初優勝 通算106勝目を達成

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1移籍後初優勝 通算106勝目を達成

    ルイス・ハミルトンが2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPで圧巻のレースを披露し、フェラーリ移籍後初優勝を達成した。今季ここまでメルセデス勢が開幕から全勝を続けていた中、その流れを止める価値ある勝利となった。

    ハミルトンにとっては2024年第14戦ベルギーGP以来となる勝利であり、F1通算106勝目を記録。フェラーリにとっても2024年第20戦メキシコシティGPでカルロス・サインツJr.が優勝して以来となるグランプリ勝利となった。

    チェッカー後、ハミルトンは歓喜に沸くフェラーリのメカニックたちのもとへ駆け寄り、その腕の中へ飛び込んだ。その後は体重測定へ向かう途中でしゃがみ込む場面も見られ、悲願の初勝利の重みを噛みしめていた。

    アントネッリの悲劇が流れを変える
    レース終盤まではジョージ・ラッセル、アンドレア・キミ・アントネッリ、ランド・ノリスによる表彰台争いが続いていた。アントネッリは61周目にラッセルをオーバーテイクして2番手へ浮上したが、その直後にマシントラブルが発生。マシンをコース脇に止めて無念のリタイアとなった。

    選手権首位を走るアントネッリにとっては18ポイントを失う痛恨の結果となり、タイトル争いにも大きな影響を与える一戦となった。

    レース後、ハミルトンは選手権争いについて問われると「喜んで受け取るよ。まだまだ長いシーズンだ。メルセデスには素晴らしい速さがあるけれど、チャンピオンシップはまだ終わっていない」と語り、逆転への意欲を示した。

    VSCを活かしたフェラーリの戦略
    41周目にはフェルナンド・アロンソがバッテリー系統のトラブルでストップし、バーチャルセーフティカー(VSC)が導入された。このタイミングがフェラーリに味方し、ハミルトンは有利な条件で最後のピットストップを実施した。

    新品ハードタイヤでコースへ復帰すると首位を守り切り、その後はライバルを寄せ付けないペースでリードを拡大。終盤には19秒近い大差を築き、完勝と言える内容でチェッカーフラッグを受けた。

    レース後の無線では「グラツィエ、みんな。僕の夢を叶えるために本当に助けてくれた。ファンのみんなもありがとう。君たちが僕に自分自身を思い出させてくれた。みんななしでは成し遂げられなかった」と感謝を伝えた。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    英国勢が表彰台を独占
    2位にはラッセル、3位にはノリスが入り、表彰台はハミルトンを含めた英国人ドライバー3人が独占した。F1の歴史に名を刻むハミルトンの勝利を、同胞たちが脇で称える形となった。

    ラッセルは「ルイスに心からおめでとうと言いたい。彼は本当に努力しているし、この結果にふさわしい。今日はフェラーリが圧倒的だった」と称賛。ノリスも「まずルイスにおめでとうと言いたい。本当にうれしい」と祝福した。

    4位はマックス・フェルスタッペン、5位はオスカー・ピアストリ。レッドブル勢ではアイザック・ハジャーが6位に入り、アルピーヌはピエール・ガスリー7位、フランコ・コラピント8位でダブル入賞を果たした。リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドが続き、ポイント圏を締めくくった。

    フェラーリで掴んだ歴史的勝利
    終盤にはシャルル・ルクレールもパワーステアリング系のトラブルに見舞われてリタイア。さらにアロンソ、ランス・ストロール、ニコ・ヒュルケンベルグ、バルテリ・ボッタスらも完走できず、全22台中8台が姿を消す荒れたレースとなった。

    表彰式後、ハミルトンは「まずはここにいる全員、そしてマラネロの全員に感謝したい。フレッドにも感謝している。最初は不可能に思えたが、チームはずっと僕を支えてくれた」とコメント。

    さらに「どの勝利も特別だけど、これはまた別格だ。子供の頃、フェラーリが成功する姿を見て育った。この勝利は全員にふさわしいものだ。これは多くの勝利の始まりになることを願っている。フォルツァ・フェラーリ!」と喜びを語った。

    最終的にハミルトンはフェラーリでの初勝利を手にし、F1史に新たな1ページを刻んだ。2026年シーズンのタイトル争いは、ここからさらに激しさを増していくことになりそうだ。

  • ルイス・ハミルトン フロントローからフェラーリF1移籍後初勝利に挑戦

    ルイス・ハミルトン フロントローからフェラーリF1移籍後初勝利に挑戦

    ルイス・ハミルトンは2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGP予選で2番手を獲得し、フェラーリ移籍後初となるフロントロースタートを決めた。

    ポールポジションのジョージ・ラッセルとの差はわずか0.064秒。今季ここまでトップ争いで後れを取ることが多かったフェラーリにとって、大きな前進を示す結果となった。

    ハミルトンは週末序盤こそ苦戦していたものの、予選に向けてセットアップの改善と精神面のリセットに成功。マラネロから投入されたアップグレードの効果も実感しており、「これまでで最も接近できた予選だった」と手応えを語った。決勝ではフェラーリ移籍後初勝利を狙い、2台のメルセデスに挑む。

    予選前にサーキットを離れてリセット
    ハミルトンは予選後、週末序盤の苦戦を振り返った。

    「個人的には本当に難しい週末だった。FP1を欠場したあと、なかなかペースに乗れなかった」

    「シャルルとの差も、他のライバルとの差も大きかった。0.5秒から0.8秒、あるセッションではトップから1秒離されていた」

    「予選までに大きく改善しなければならなかったが、どこでタイムを見つければいいかは分かっていた。必要だったのはマシン、特にリアへの信頼だった」

    フェラーリは予選に向けて細かなセットアップ変更を実施。その効果もあり、ハミルトンはQ1でトップタイムを記録した。

    「エンジニアたちが素晴らしい仕事をしてくれた」

    「FP3と予選の間に初めてサーキットを離れたんだ。『少しここを離れないといけない』と思ってモーターホームに戻った」

    「エンジニアとは電話で話していたけれど、自分自身をリセットする時間が必要だった。そして戻ってきたら、どういうわけかまた調子を取り戻せた」

    アップグレードがフェラーリを前進させた
    ハミルトンは今回投入されたアップグレードを高く評価した。

    「これは本当にファクトリーのみんなのおかげだ」

    「チーム全員が信じられないほど懸命に働いている。我々は目指すべき方向性を理解しているし、この週末にアップグレードを投入してくれたことに感謝している」

    「どのチームも少しでも多くのパフォーマンスを持ち込もうとしている。そのおかげでギャップを縮めることができた」

    予選ではメルセデス勢に迫り、ラッセルとの差はわずか0.064秒だった。

    「今週末を通して我々は彼らより0.4秒ほど遅れていた」

    「だから0.1秒以内の差まで近づけたことは、マラネロで働く全員の努力を示している」

    「これまでで最も接近できた予選だったと思う」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェラーリ移籍後初勝利へ挑戦
    決勝ではフェラーリ移籍後初勝利の可能性も期待されている。

    「予選ではこれまでで一番先頭に近づけた。だからもちろん挑戦するつもりだ」

    「我々がやっていることは正しい方向に進んでいるし、チームとして改善している」

    一方で、メルセデスが依然として優位にあることも認めた。

    「彼らはまだ何かを隠し持っているように見える」

    「我々がアップグレードを投入しても、彼らはまだ前にいる。だからやるべき仕事は残っている」

    それでもハミルトンはチームへの感謝を強調した。

    「ファクトリーのみんながどれだけ集中して、どれだけ懸命に働いているかを見ている」

    「静かに自分の仕事をこなしながら、強い情熱を持って取り組んでいるんだ」

    「だから本当に感謝している。あのラップをまとめて、ここまで接近できたことを確認できたのは最高の気分だった」

    「まだシーズン序盤だ。戦いは始まったばかりだ」

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1大型アップデートも「まだかなり遅れている」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1大型アップデートも「まだかなり遅れている」

    ルイス・ハミルトンは、フェラーリがバルセロナ・カタルーニャGPに大規模なアップグレードを持ち込んだにもかかわらず、トップ争いには「まだかなり差がある」との見方を示した。

    フェラーリはSF-26にフロントウイング、フロア、サイドポッド、ディフューザーなど複数の新パーツを投入。だが初日のFP2では、シャルル・ルクレールが4番手、ハミルトンが9番手にとどまった。

    FP1を欠席したハミルトン「普通とは違う一日だった」
    ハミルトンはFP1をフェラーリ・ドライバー・アカデミー所属でF2に参戦するディーノ・ベガノビッチに譲り、ピットウォールからセッションを見守った。その後FP2でSF-26に乗り込んだが、ランド・ノリスの最速タイムから1.2秒遅れの9番手。走行中にはリアに「何かおかしい」と訴えていた。

    「僕はFP2しか走っていないので、普通とは違う一日でした。最初のセッションを走らなかったドライバーの多くは、ランドを除けば、2回目のセッションでチームメイトからかなり離されていたと思います」

    「とても暑くて、タイヤは1周しか持ちません。だからFP2に入って、実質2周しかないような状況で走るのは難しいです。クルマをどうするべきか、まだよく分かっていません。明日はもっと良い一日になることを願っています」

    新パッケージの感触は「まったく分からない」
    フェラーリのアップグレードについて問われたハミルトンは、評価を下すには走行時間が足りなかったと語った。

    「感触はまったくありません。だから、どこがどうなのかは分かりません。僕たちは明らかに速くありません」

    「シャルルは2セッション走っていますが、マクラーレンやメルセデスから4コンマくらい遅れていると思います。だから、まだかなり差があるのは明らかです。ただ、明日はその差を少しでも縮められればと思っています」

    ハミルトンはモナコとカナダで連続2位に入ってバルセロナ・カタルーニャGPを迎えたが、フェラーリの初日は勢いをそのまま示す内容にはならなかった。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    バスール代表は「全体としては良かった」と評価
    一方、フェラーリ代表のフレデリック・バスールは、初日を「誰にとっても奇妙な一日」としながらも、チーム全体としては前向きに捉えている。

    「バルセロナはよく知っている。こうしたコンディションでは1周をまとめるのが非常に難しいが、それは全員にとって同じだ」

    「クルマには多くの新しい要素、新しいパッケージ、異なるコンポーネントが入っていた。そのため、多くの比較作業を行う必要があった」

    バスールはまた、タイヤデグラデーションが週末の大きな課題になると指摘した。

    「タイヤデグラデーションの面では難しくなると思う。今日はすべてのコンポーネントでデグラデーションがあることが分かったし、それは重要な要素だ。路面にラバーが乗れば少しは改善するだろうが、間違いなく難しい週末になる」

    ルクレールのブレーキ変更は問題なし
    モナコ後に変更されたルクレールのブレーキについて、バスールは大きな問題はなかったと説明した。

    「うまくいきました。もちろん、慣れるまでに数周は必要でしたが、彼はうまく対応しました。最終的には問題ありませんでした」

    フェラーリは大型アップグレードの実戦評価を進めながら、土曜日に向けてセットアップの最適化を図ることになる。ハミルトンの言葉どおり、現時点ではトップとの差は小さくない。だが、ルクレールが4番手に入ったことは、パッケージに改善の余地と一定のポテンシャルがあることも示している。

    【関連】
    ・F1バルセロナ・カタルーニャGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

  • ルイス・ハミルトン FIAのADUO評価に異論 レッドブルF1首位は「意外だった」

    ルイス・ハミルトン FIAのADUO評価に異論 レッドブルF1首位は「意外だった」

    2026年のF1パワーユニット(PU)勢力図を巡り、FIAが導入した「追加開発・アップグレード機会(ADUO)」制度の初回評価結果が波紋を広げている。FIAはレッドブル・パワートレインズ製PUを最も競争力が高いと判定したが、当事者であるレッドブル自身がその結果に異議を唱えており、現在もFIAとの協議が続いている。

    そうした中、フェラーリのルイス・ハミルトンは、レッドブルがメルセデスを上回る評価を受けたことについて「驚きだった」と率直な見解を示した。

    今回の評価結果では、レッドブル、メルセデス、フェラーリ、アウディ、ホンダの順でランキングが決定。最上位と判断されたレッドブルは追加開発が認められず、メルセデスとフェラーリには性能改善の余地が与えられることになった。

    レッドブルの急成長を評価するハミルトン
    ハミルトンはモナコGP後に明らかになったADUOの評価結果について、レッドブルとメルセデスの差は極めて小さいと語った。

    「それは間違いなく驚きだった。レッドブルとメルセデスのエンジンは本当に、本当に接近しているからだ」

    「レッドブルは素晴らしい仕事をした。でもメルセデスも同じだ。そして、メルセデスからレッドブルへ移った人がいたと聞いている」

    「新しいエンジンメーカーとして、これほど短期間でここまで到達するとは誰も思っていなかったはずだ。彼らには敬意を払うべきだと思う」

    「それでもメルセデスのエンジンは依然として非常に優れている。もしかしたら同等かもしれない。本当に僅差なんだ」

    レッドブル・パワートレインズは2026年からフォードと提携して初の自社製PUを投入しているが、その競争力はパドック内でも大きな話題となっている。

    フェラーリに不足しているのはダウンフォース
    一方でハミルトンは、フェラーリがメルセデスに後れを取っている原因はPUではなくマシン性能にあるとの見方を示した。

    「詳しい分析についてはまだチームと話していないが、純粋にダウンフォースの問題だと思う」

    その根拠として、シーズン中の開発競争を挙げた。

    「マイアミでは僕たちがかなり力を入れてアップグレードを投入した。一方でメルセデスはアップグレードなしだったのに簡単に勝った」

    「その後、モントリオールでは4〜5分の4秒ほどの大きなアップグレードを投入した。あそこは低速コースだったから効果が完全には見えなかったかもしれない」

    アントネッリとの比較で見えた差
    ハミルトンはモナコGP決勝で2位を獲得したものの、優勝したアンドレア・キミ・アントネッリとの差を直接感じ取ったという。

    「モナコでは、前を走るアントネッリを見ていて、彼がどれだけ早くスロットルを開けられるかが分かった」

    「コーナーでのリアの安定性も明らかに優れていて、僕には追いつくことができなかった」

    「それはダウンフォースの差によるものだ」

    ハミルトンは、メルセデスの優位性はエンジン性能ではなく車体側の空力性能にあるとの認識を示しており、フェラーリにとっては今後の開発でダウンフォース向上が最優先課題となりそうだ。

    ADUOを巡る議論は継続
    今回のADUO評価結果については、レッドブル側がデータの再検証を求めており、FIAは追加調査を進めている。もし評価結果が見直されれば、各メーカーに与えられる開発権限にも影響する可能性がある。

    そのため、2026年の勢力図だけでなく、今後数シーズンのPU開発競争を左右する重要な判断として、パドック内の注目が集まっている。