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  • 【MotoGP】 ヤマハ:オーストラリアGP 決勝レポート

    【MotoGP】 ヤマハ:オーストラリアGP 決勝レポート

    Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソが、フィリップアイランド・サーキットで激しいチャージ。

    バレンティーノ・ロッシは予選15番手から前方集団を次々に抜き去り2位表彰台を獲得する異次元の走り。ホルヘ・ロレンソはグリッド12番手から6位まで挽回した。

    グリッド5列目から好スタートを切ったロッシは、オープニングラップで13番手。続いてS・レディング(ドゥカティ)とM・ビニャーレス(スズキ)をパスし、さらにポジションアップを狙ってN・ヘイデン(ホンダ)を追って行った。3ラップ目、ロレンソをとらえて7番手に上がると、次はロレンソとふたり揃ってD・ペトルッチ(ドゥカティ)の前へ。

    ロッシは少しずつ前との差を詰め始め、A・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)とポル・エスパルガロにコンマ4秒差まで接近。ここで1分29秒795の暫定ファステストラップを記録し、1ラップ後にはふたりを交わして4番手に。その後も手を緩めることなくプッシュを続け、ついにはA・エスパルガロ(スズキ)までの0.4秒を縮めて3番手へ浮上した。それから間もなくトップを走行していたM・マルケス(ホンダ)が転倒したため、ロッシは自動的に2番手へ。

    ここからはロッシとC・クラッチロー(ホンダ)の優勝争い。しかしこのときすでに、2秒以上の差が開いていた。ロッシはレース序盤でフロントのソフト・コンパウンドの優位性を使い果たしており、ブレーキングのミスも出たことから、プッシュしたい気持ちを抑えて2位獲得に集中。最終的にはトップから4.218秒差でチェッカーを受けた。

    エスパルガロが5位獲得!スミスも果敢な走りで8位!
    Monster Yamaha Tech3のポル・エスパルガロが、ミシュラン・オーストラリア・モーターサイクル・グランプリで5位獲得の大健闘。エスパルガロはフロントロウから好スタートを切ってトップに浮上。まもなく2番手に後退したが、トップのM・マルケスに食らいついて5ラップ目までこのポジションをキープした。その後2台に抜かれ、12ラップ目には6番手に後退したが、懸命にハイペースをキープして後続のホルヘ・ロレンソを引き離していった。レース後半はコンスタントに走りきり、A・エスパルガロの転倒離脱もあって5位でゴール。難しいレースを好成績で締めくくり、早くも来週のマレーシアGPに照準を合わせている。

    一方、Monster Yamaha Tech3から通算100回目のグランプリに出場したブラッドリー・スミス。膝の怪我が完治しておらず完璧な状態ではなかったが、果敢に走り切って8位でチェッカーを受けた。グリッド14番手からスタートして序盤は様子を見ながら慎重な走り。ひとたびリズムをつかむと着実にペースを上げ、レースの三分の一ほどまでに4台をパスして14番手へ復帰した。その後も少しもひるむことなくプッシュを続け、ついには7台の大集団による7位争いに加わって大奮闘。最終ラップには一気にふたつ順位を上げ、8位を獲得した。
    一方のロレンソは、グリッド12番手から好スタートを切り序盤で9番手まで挽回。ロッシとビニャーレスの追い上げを予期し、早めにS・ブラドル(アプリリア)とJ・ミラー(ホンダ)をパスして7番手に浮上した。しかし、その1ラップ後にはロッシとビニャーレスに先行を許し、その後はふたりのペースについて行くことができなかった。

    前方でマルケスが転倒したあと、レース後半は6番手を単独走行。タイヤの熱をコントロールしながら、着実にチェッカーを目指した。
    2位を獲得したロッシは、シリーズポイントを合計216に伸ばしてランキング2位をキープ。ロレンソはロッシに24ポイント差の合計192ポイントで3位につけている。

    Movistar Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(2位)
    「今朝からペースが良くて、天気も良くて、少しずつ調子が戻って来たんだ。レース序盤、とくに1ラップ目はすごく面白くて、カル(クラッチロー)について行こうとしたけど速すぎてついて行けなった。そのあと10ラップくらいはバトルをエンジョイ。その時もまたカルがターゲットなんだけれど、僕は朝の好調ぶりからして、きっと抜けると思っていたんだ。そのうちにマルケスが転倒したので、これは勝てるかもしれないと思ってトライ。でも残念ながらカルが速すぎて追いつくことはできなかった。彼はフィリップアイランドでいつも速いんだ。このコースをとても良く理解しているんだね。僕のほうは後半がとても苦しくて、どうすることもできなかったよ。もてぎではミスをしてしまったし、昨日も最悪だった。それを埋め合わせるために今日の2位がどうしても必要だったと思っている。チームにとってもヤマハにとっても良い結果になって良かった。カルには”おめでとう”を! そして素晴らしい仕事をしてくれたチームのみんなに”ありがとう”」

    ホルヘ・ロレンソ(6位)
    「気温はウォームアップのときと同じ。だから僕のパフォーマンスもほぼ同じで1分30秒4だった。でもリア・グリップが大幅にダウンし、序盤からどうにもならないような状態だったんだ。グリップが落ちてしまうと途端に苦しくなり、マシンの問題も2倍、3倍と大きくなってしまう。次のマレーシアでは寒さに悩まされることはないし、路面が新しいからグリップの問題もないだろう。次こそ好成績を狙うよ」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「午前中のウォームアップのなかで、今日はチャンスがあると直感。セッション序盤からバレンティーノが好感触をつかんでいたため、マシンには変更を加えないことにした。あとはタイヤと、グリッド5列目スタートという問題が残っていたが、バレンティーノはそのふたつとも見事に克服したのだ! ここまで非常に厳しい状況が続いていただけに、最後に2位という好結果を達成して、ようやく気持ちが解放された。ホルヘもまた、グリッド12番手から懸命に挽回。本人は6位に満足していないだろうが、ウイークのなかで経験したいくつもの困難を乗り越え、本当によく頑張ってくれたと思う。バレンティーノとホルヘに最強のマシンを提供するためにベストを尽くしたチームのみんなを心から祝福し、感謝する。彼らのおかげで最悪の土曜日を返上することができた」

    Monster Yamaha Tech3
    ポル・エスパルガロ(5位)
    「持っているすべてのカードを切った。そして気持ちよくフィリップアイランドを発つことができる。スタートがとてもうまくいってトップに立ち、ミスも1度もなかった。さらにはスムースなブレーキングを心がけ、不要なリスクを遠ざけた。しかしそれでも、ファクトリー・マシンが僕を抜いていったときのことを思い出すと、ちょっと悔しい気持ちになるんだ。僕は彼らと勝負したかったけれど、残念ながらそうはならなかった。もちろん僕らはベストを尽くしたし、チームのみんなは、僕らが最初に一緒に仕事をしたときとまったく同じやり方を続けている。のこりわずかになってしまったけれど、僕は彼らの仕事ぶりが大好きだ。今回は天候に恵まれず、ドライ・コンディションでの走行が少ししかできなかったが、むしろそれが僕らにとっては幸運だったのだと思う。だからこそ何台かのファクトリー・マシンを抑えることができたのだろうが、そうだとしても、今日の結果には満足したい。そして次のマレーシアでも好成績を目指していくよ」

    ブラッドリー・スミス(8位)
    「素晴らしい成績を獲得することができた。とくに最後の数ラップは本当に苦しかったけれど、幸運にも絶好のチャンスを見つけて前へ出ることができたんだ。スタートはあまりアグレッシブに行くことができず自分自身にがっかり。もちろん怪我の影響があって、どうするべきかを考え過ぎたし、タイヤを暖めることに慎重になり過ぎていた。でも一旦、リズムをつかんでからは、決して楽ではなかったけれども、どんどん前に近づいていくことができたんだ。彼らの後ろに迫ってからも冷静さを失わず、タイヤの温存を意識し続けた。だって最後の3ラップのために不可欠なものだからね。そして終盤になって何台かパスし、最終ラップではいよいよフルアタック。グリップが残っていたからこそペトルッチとミラーをパスすることができた。テック3チームの仕事ぶりに感謝。とくに昨日の転倒のあとは大変だったし、全体を通してもドライ・コンディションが少なくて苦労したけれど、僕のために素晴らしいマシンを仕上げてくれた。ここまではすべてが計画通りに進んでいる。日本、オーストラリアと順調に良くなってきているので、次のマレーシアにも期待したい」

    エルベ・ポンシャラル (チーム・マネジャー)
    「厳しい戦いになることは始めからわかっていたし、実際にそのとおりになった。ポルの好スタートはいつものことだが、今日はそれがより一層鮮明で、彼がレースをリードする姿を見てとても感動した。残念ながらマルクに抜かれてしまって1ラップを持ちこたえることができなかったけれど、ポルはその後もペースを緩めず懸命について行った。もちろん、マルクのペースに敵わないことは明らかだったし、やがて後続が追いついてきて激しいバトルに飲み込まれた。そのなかでいくつかポジションを下げることとなったが、ライバルたちはリズムが良く、おそらく装備も上だったと思う。このように難しい展開のなかでもラップタイムは安定しており、いい戦い方ができたことを誇りに思っている。一方のブラッドリーも本当に素晴らしかった。わずか10日前までは、彼がチームに合流できるかどうかさえわからなかったのだ。レース序盤は、マシンの状態と自分のコンディションを確認するために慎重にスタート。そのあとミッションに取り掛かり、すでに5秒近くも前へ行っていた集団との差を詰め始めた。1周につきコンマ5秒も縮めていく走りはまさに圧巻。最終ラップを10番手で迎え、最終的に8位でチェッカーを受けることになった。我々の期待をはるかに超える好成績。彼のハードワークと、懸命さと、ネバー・ギブアップの精神に祝福を贈る。悪天候と難しい路面コンディションに翻弄された今大会で、5位と8位という好成績を獲得できたことは本当に素晴らしいと思う。次のマレーシアでもこの再現を目指したい」

    関連:MotoGP オーストラリアGP 結果:カル・クラッチローが今季2勝目

  • 【MotoGP】 ヤマハ:オーストラリアGP 予選レポート

    【MotoGP】 ヤマハ:オーストラリアGP 予選レポート

    フリープラクティス初日は雨に見舞われたフィリップアイランド。2日目の今日も天候の変化が激しく、予選セッションは予想外の展開となった。

    MovistarYamahaMotoGPのホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシは、フリープラクティス第3セッションでともにトップ10入りを逃し、QP2進出を目指してQP1に臨んだ。

    ホルヘ・ロレンソは、他のライダーたちがピットアウトするのを待ってスタートし、2ラップ目には早くも2番手へ浮上。全体のペースが上がってくると3番手へ後退し、残り6分でタイヤ交換を行った。コース復帰時点で6番手まで順位を下げていたが、すぐさま1分41秒593を記録して5番手、さらに激しいプッシュで上を目指し、1分40秒452へタイムを更新して2番手を獲得した。

    これでQP2に進出したホルヘ・ロレンソ。貴重なドライ・コンディションを有効に使うために序盤から果敢に攻めていった。そして1ラップ目に1分40秒350を記録し、さらに1分37秒833へ更新したが、ライバルたちもペースを上げたため11番手へ後退した。7分半を残してピットイン。もう一度コースに戻って1分36秒840を記録するも12番手に留まった。

    一方のバレンティーノ・ロッシは、QP1の最初のアタックで3番手に浮上。2ラップ目はタイムを更新するも順位は変わらず。3ラップ目には1分41秒368を記録し、ロレンソを抜いて2番手に浮上した。続けてもう1ラップ走行したあと、ピットに戻って素早くリアタイヤを交換。しかし残り時間があとわずかとなっており、1ラップだけ走行したものの順位を挽回できなかった。

    エスパルガロがフロントロー獲得!
    MonsterYamahaTech3のポル・エスパルガロが予選3番手を獲得。ミシュラン・オーストラリア・グランプリ決勝をフロントローからスタートすることとなった。

    昨日は悪天候の影響でフリープラクティス第2セッションが短縮されたため、今日の午前中のセッションが1時間延長された。その中盤ではまたも雨に見舞われたが、エスパルガロはペースを緩めることなく4番手を獲得。これでQP2へ進出し、上位を目指してタイムアタックに臨んだ。セッション中盤でスリック・タイヤに履き替えると、最終ラップで自己ベストを更新。激しい接近戦のなかで3番手に浮上し、2014年のル・マン以来、最高峰クラスで2回目のフロントローを獲得した。明日の決勝ではこの好ポジションを生かし、トップ・サテライトを狙う。

    一方のブラッドリー・スミスは、Tech3チームから100回目の出場となるグランプリをグリッド5列目からスタートする。

    フリープラクティス第3セッションでは、変わりやすいコンディションに翻弄され16番手。第4セッションでは9番手に入り、QP1に進出した。セッションがスタートするやペースを上げ、3ラップ目にはレイン・タイヤで好タイムを記録して2番手に浮上。しかし終盤になってタイヤを交換したあと、さらにラップタイムを上げようとプッシュしたところで転倒してしまった。幸い大きなダメージはなく、負傷している右膝にも影響はなかった。

    MovistarYamahaMotoGP
    ホルヘ・ロレンソ(予選12番手/1分36秒840)
    「QP2に進出できたのはラッキーだった。QP1では路面コンディションが整う前からタイヤをスリックに替えていた選手が何人かいて、そのおかげで僕が2番手に上がることができたんだ。でも、いくらステップアップのために必要だとは言っても、このような難しいコンディションのなかでスリックを履くのは最悪のシナリオだと思うよ。今回はまったく天候に恵まれない。激しい雨、やがて止んだと思ったら強風が吹いて寒くなった。こうした厳しい状況の中で速く走るのは難しい」

    バレンティーノ・ロッシ(予選15番手/1分41秒368)
    「コンディションが変化し続け、今日は一日中、まったくいいところがなかった。このようなコンディションは誰にとっても難しく、ウエットでもドライでもフィーリングがつかめない。昨日の午前中は好調にスタートすることができたのに、今日はいろいろ問題もあって、結局、グリッドはかなり後ろになってしまった。明日も気温が低ければタイヤがなかなか温まらず苦しい展開になるだろう。だから何としても晴れてほしいんだ。もちろんグリッド5列目というのも大きな問題。優勝を目指すなら、それは不可能に近い。でも速ささえあれば好レースを展開できるはず。それが僕らの今回の目標」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「本当にひどいコンディションだ。コース状況が刻々と変わるので、タイヤが暖まらずグリップ・レベルを上げることができない。だから転倒車が出てしまうのだ。ホルヘはQP1で健闘して、次へのステップアップに必要な順位をゲット。QP2で路面が乾いていくときに、うまくフィーリングをつかめなかったことは残念だった。バレンティーノもQP1は悪くなかったが、ドライ・ラインに適応しようとタイヤ・コンビネーションを変更したときに、時間を使い果たしてしまった。明日は完全なドライか、完全なウエットを望む」

    MonsterYamahaTech3
    ポル・エスパルガロ(予選3番手/1分31秒107)
    「予選結果にはとても満足しているし、もちろんすごくうれしいよ。でも同時に、僕がフロントローからスタートすると思うと、ちょっと不思議な気持ち! 今週は天気に恵まれず本当に大変だったけれど、フィリップアイランドではこのようなことがあるということを予測しておかなければいけないんだと思う。予選中は運良く雨が止んだのでタイムを上げていくことができた。空を見上げればまだ暗くて、今にもまた降り出しそうだったので、あそこでスリックを履くのは確かにリスキーだ。でも終わってみれば、僕らは絶好のタイミングで絶好の選択をしたということ。そしてフロントローを獲得することができたんだ。もちろん、これがそのまま決勝での5位獲得につながるというわけじゃないし、厳しい戦いになることはわかっているけれど、今日の成果として、僕にとってもチームにとっても、そしてスポンサーにとっても素晴らしいこと。今日はいい仕事ができたので、明日もドライ・コンディションに期待したい。ドライではほんの数ラップしか走っていないから、ウォームアップ・セッションが延長されて良かったと思う。今日はとにかく上出来。決勝を楽しみにしているよ」

    ブラッドリー・スミス(予選14番手/1分41秒129)
    「今日も天気が悪くてリスクは高かったが、チームがいい仕事をしてくれたし、僕自身もベストを尽くしたつもり。フリープラクティス第4セッションとQP1の序盤は、ウエット・コンディションに好感触。QP1の終盤ではインターミディエイトが適していると判断して賭けに出たんだ。でも残り時間が少なくなっていたし、アドレナリンのせいもあってプッシュし過ぎてしまった。そして不運にも第8コーナーで転倒してしまったんだ。怪我がなくて良かったけれど、このようなミスをしてしまったことは非常に残念。でもQP2へ進むチャンスがあると思って賭けたのだから、そのこと自体は後悔していないよ。グリッドでは速いライダーたちに囲まれ、彼らはスタートでどんどん前へ行くと思うので、それに何とかついて行けるようがんばりたい。今回はドライ・コンディションでの走行がとても少なかっただけに明日は難しいレースになるだろう。あと24時間で、できるだけしっかりと準備を整えていきたい。ベスト・セッティングを目指し、フロントローを獲得したチームメイトのデータも参考にしたい」

    関連:MotoGP オーストラリアGP 予選:マルク・マルケスが通算65回目のポール

  • 【MotoGP】 ヤマハ:オーストラリアGP フリー走行 レポート

    【MotoGP】 ヤマハ:オーストラリアGP フリー走行 レポート

    フィリップアイランドでのオーストラリアGP初日は雨に見舞われ、Movistar Yamaha MotoGPのホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシは第1セッションで19番手と20番手。第2セッションは悪コンディションのため走行は途中でキャンセルされた。

    フィリップアイランドでのGP初日、フリープラクティスは両セッションともウエット・コンディションとなり、各チーム、思うような成果を得られないまま一日を終えた。Movistar Yamaha MotoGPのふたりも第2セッションはほとんど走行することができず、データ収集もままならなかった。

    第1セッション、ロレンソはウエット・タイヤの感触を確かめながら、それに適合するセッティングを追求。コースの所々に大量の水が出ていたため、なかなかペースを上げられないなかで、チームクルーたちはマシンの安定性向上を目指して懸命に作業に取り組んだ。タイヤが暖まらず、グリップ不足もあり、ロレンソは1分45秒651のベストラップで19番手に留まった。

    チームメイトのロッシは序盤、ウエット用のセッティングが決まってほとんどの時間帯で上位をキープ。全11ラップの最終ラップで1分40秒998のベストタイムを記録した。しかし、このとき装着していた超ソフト・コンパウンドのタイヤは10ラップ以上の使用を禁じられているため、第1セッションでのすべての記録がキャンセルされて20番手となった。

    第2セッションはコンディション悪化のためにスタートを遅らせ、路面が乾き始めた現地時間15時45分に再開。ロッシは勇んでピットを離れたが、まもなくコンディションが再び悪化したため赤旗が提示されて中断。その後も回復の見通しが立たなかったため、16時45分、31分の走行時間を残したままセッションを切り上げた。

    これによってロレンソ、ロッシともにラップタイムを更新することができず、それぞれ19番手と20番手でフリープラクティス初日を終了することとなった。

    Monster Yamaha Tech 3、雨のプラクティスで健闘
    Monster Yamaha Tech 3のポル・エスパルガロは、悪天候に苦しみながらも初日総合7番手と健闘した。

    冷たい雨のなかで行われた第1セッションで、ウエット・セッティングのデータを収集しながら7番手を獲得。第2セッションではさらに作業を進めようと意気込んでいたが、コンディション悪化を考慮して走行を取りやめた。明日の午前中に予定されているフリープラクティス第3セッションに照準を合わせている。

    一方、ブラッドリー・スミスは怪我からの回復中。レースの勘を取り戻すために少しでも多く周回を重ねたいところだが、残念ながら悪天候に阻まれてしまった。第1セッションは最後の10分間走行して、ハイスピード・コースとミシュラン製ウエット・タイヤの感触を確認。雨の量が増した第2セッションは、賢明にも走行を取りやめた。リスクを最小限に抑えるため、わずか7ラップだけの走行となったが、明日はセッティング作業を進めるために天気の回復を期待している。

    Movistar Yamaha MotoGP
    ホルヘ・ロレンソ (フリー走行総合19番手/1分45秒651)
    「第1セッションは後方からスタート。少しずつ調子が上がってきていたが、早めにピットに戻って2台目のマシンに乗り換えることにしたんだ。でもそのタイミングがちょっと早すぎたようだ。コースに戻った時にはもう水が大量に出ていたので、1ラップしただけで止めてしまった。このようなコンディションのなかでは、どちらのマシンがいいのかさえわからなかったよ」

    バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合20番手/1分47秒225)
    「非常に難しいコンディションだった。まったくひどい天気で、雨だけじゃなくて寒さにも苦しめられたんだ。そんななかでも午前中のセッションでは20分ほど走行。そのとき僕自身は調子もまずまずで、いい走りができていたと思う。ところが午後になると気温が下がり、コース上の雨の量も増したため、残念ながら走行は不可能だった。マシンのフィーリングに関することは作業が進まなかったので、最初の好感触がそのまま残っている状態。でも明日はまた状況が変わるだろうから、明日を楽しみに待つだけ」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「理想とはほど遠い状況。そう言うだけで精いっぱいだ。路面コンディションは最悪で、ライダーたちにとってはフィーリングを見つけ出すのも難しかった。モトGPマシンをセットアップするには最悪のコンディションと言っていいだろう。それでも我々は、午前中のセッションでいくつかのセッティングを試した。そしてバレンティーノはマシン・バランスに非常に満足していたのだ。ホルヘのほうは不必要なリスクを避け、コースと彼の2台のマシンの感触を確かめるために数ラップだけ走行した。明日は好天を期待したい。プラクティスを長めに行って今日の分を取り戻し、QP2への進出を目指す」

    Monster Yamaha Tech 3
    ポル・エスパルガロ (フリー走行総合7番手/1分42秒465)
    「今日は天気にすっかり翻弄されてしまったが、海に面したフィリップアイランドがそのような特別な場所だということは誰もがわかっていること。とくに第2セッションはコース上の水の量が多過ぎて走行不可能だったけれど、第1セッションは何とか最後まで走り切って、納得のいくパフォーマンスもできた。今日のおもな課題は、このコースの感触を思い出すこと。それはしっかり達成できたし、マシンのフィーリングもとても良かったんだ。もちろんまだ多くの伸びしろが残っていて、タイヤについては超ソフト・コンパウンドのテストがまだ終わっていない。供給量が多くはないので、明日のためにとっておいたほうがいいと判断したためだ。難しい状況のなかでも1日目を10番手以内で終了。トップからもそんなに大きく離されてはいないので、まずまずのスタートと言っていいと思う。明日のフリープラクティス第3セッションも一生懸命、がんばるよ」

    ブラッドリー・スミス(1分19秒008)
    「フィリップアイランドの初日は最高のコンディションとはいかなかった。雨だけじゃなくて気温の低さにも悩まされることになり、こうした厳しいコンディションによって、この世界有数の高速コースは非常に危険な場所にもなってしまう。だからこそ僕らは、安全に走るようにしなければならないと思うんだ。僕は午前中のセッションで数ラップだけ走行。タイミングが悪くて、コースに出たときはコンディションが悪化していたんだけれど、それを考慮しても僕のラップタイムは決して劣っていなかったと思う。午後はさらにひどくなってコース上の水も増加。セッション・スタートが遅らされ、結局は赤旗中断になったわけだけれど、もしそうでなかったとしても、僕は自分の判断で走行を取りやめていただろう。膝の怪我の状態をさらに悪化させるようなリスクやストレスを、わざわざ作り出すようなことはしたくなかったからね。それよりは明日を待ち、また、明後日のために少しでもパワーを残しておきたかったんだ」
    ※ トップタイムの107%以内を記録していないため順位つかず

  • 【MotoGP】 ヤマハ:日本GP 決勝 レポート&ライダーコメント

    【MotoGP】 ヤマハ:日本GP 決勝 レポート&ライダーコメント

    Movistar Yamaha MotoGPのホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシのトップ争いから始まった日本GP。ところがふたりがともにリタイアする波瀾の展開となった。

    ホルヘ・ロレンソはグリッド3番手から好スタートを切り、バレンティーノ・ロッシを抜いて2番手で第1コーナーへ。続けて第2コーナーではマルク・マルケス(ホンダ)をとらえトップに浮上した。

    バレンティーノ・ロッシとマルク・マルケスがバトルを展開する間に、ホルヘ・ロレンソはアドバンテージを0.6秒まで拡大。しかし後続の2台もレースをあきらめたわけではなく、再び近づくと、3ラップ目にはマルケスがロレンソをとらえてトップに浮上する。2番手に後退したロレンソは、マルケスにぴったりとついて行き、その後方にはロッシが迫る。そして6ラップ目にはロッシがロレンソをパスして2番手に上がったが、その直後に転倒して戦列を離脱した。

    この間にトップを行くマルク・マルケスが着々とリードを広げていたため、ホルヘ・ロレンソは後方から追い上げてくるアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)との距離を意識し、2位確保を目指した。ところが残り5ラップとなったところで転倒、そのままリタイアとなった。

    バレンティーノ・ロッシはポールポジションからスタート後、マルク・マルケスとホルヘ・ロレンソに先行を許してしまう。その後はマルケスとアレイシ・エスパルガロ(スズキ)に挟まれ激しいバトルとなり、オープニングラップを終了した時点で3番手。しかしここから再び追い上げを開始し、5ラップ目にはロレンソをパス。さらにトップを目指してペースを上げていったが、7ラップ目の第10コーナーで転倒した。

    バレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソは、それぞれ196ポイントと182ポイントでランキング2位と3位をキープ。コンストラクターズ・ランキングではヤマハが合計288ポイントとなり、トップから28ポイント差のランキング2位。チーム・ランキングでは、Movistar Yamaha MotoGPが合計378ポイントでランキング2位につけている。

    中須賀克行が11位を獲得
    予選で1分46秒627を記録して16番手スタートとなったYAMALUBE YAMAHA FACTORY RACINGの中須賀克行。そして前日のスタート練習で「かなり手応えがある」と中須賀が語っていたとおり、抜群のスタートを決める。直後の第2コーナー近辺での大渋滞には一歩引く形でクリアすると、オープニングラップを15番手で戻ってくる。その後、ユージン・ラバティ(ドゥカティ)、ジャック・ミラー(ホンダ)、ホルヘ・ロレンソが転倒。こうしたことも手伝い9周目には12番手に浮上した。レース中盤に中須賀は1分47秒台をキープして走行。レース終盤では1分48秒台に落ちたが、単独走行ながらコンスタントに走り続け、最終的には11位という結果で日本GPを終えた。

    エスパルガロがヤマハ勢トップ。スミスもポイントゲットの大健闘
    Monster Yamaha Tech 3のポル・エスパルガロは、同チームで50回目のMotoGPに出場して6位獲得と健闘した。グリッド3列目から好スタートを切り、ストップ&ゴーのコースを順調に駆け抜けながら1周目で1台をパス。ここからさらにリズムよく走行を続け、前方のC・クラッチロー(ホンダ)を追って行った。コンスタントなペースで後続を引き離したエスパルガロは、レース中盤で7番手に浮上すると、終盤でもうひとつ順位を上げて6位でチェッカーを受けた。

    ブラッドリー・スミスは、8月以来のMotoGP出場。右膝の怪我の影響で万全の状態ではなかったが、果敢にもレースを走り切って13位を獲得した。グリッド5列目からスタート後、オープニングラップの混戦のなかで18番手へ後退。しかしすぐにリズムをつかむと、集中力をキープして着実に順位を挽回していった。そしてレース中盤で14番手まで上がり、最終的には13位でゴール。体調を考えれば、予想をはるかに超える好成績となった。

    Movistar Yamaha MotoGP
    ホルヘ・ロレンソ (リタイア)
    「ミスをしてしまい本当に悔しい。タイヤが消耗していた状況で激しくプッシュしすぎてしまった。アラゴンではタイヤ選択が功を奏したが、今回はその逆になってしまった。フロントタイヤのチョイスを間違えたんだ。別のコンパウンドを選んでいれば、もっといい戦いができたのだろうが、残念ながら好感触をつかめないままマルケスから離された。そして最後はドビツィオーゾに追い上げられ、いつも以上にプッシュして僕は転倒してしまった。優勝争いができたはずなので、悔しい気持ちでいっぱい。そして同時に、ランキング2位獲得のチャンスも失ってしまった。マルケスがチャンピオンになったのは、最も安定していたことが理由だと思う。心から祝福するよ」

    バレンティーノ・ロッシ (リタイア)
    「幸い体はまったく問題ない。でもこの結末は本当に残念だ。予選からは絶好調で、今日もパワーもペースも最高だったんだ。スタートはちょっと出遅れてしまい、マルケスとロレンソに先を行かれてしまった。その後はマルケスのほうが僕よりやや速かったので、先にロレンソをパス。そしてマルケスをとらえようと激しくプッシュしたらフロントが切れ込んだ。コーナー進入でワイドに行き過ぎたとか、深く行き過ぎたとか、そういう感覚はまったくなかった。それでも転倒してしまったのだから、僕がミスをしたということなんだ…」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「好成績を期待していただけに残念な結果だ。ホルヘは昨日の転倒があったし、バレンティーノも風邪をひいていて、いずれも体調は万全ではなかったが、決勝ではとても素晴らしい走りを見せてくれた。そしてトップ争いを展開し、マルケスを逃すまいと懸命に攻め続けた。ふたりが転倒してしまったことは本当に残念。マルケスには祝福を贈る」

    YAMALUBE YAMAHA FACTORY RACING
    中須賀克行 (11位)
    「まず、自分のことよりも、ロッシとロレンソが転倒し、タイトルがライバルメーカーにわたってしまったことが、ヤマハのライダーとして、YZR-M1の開発ライダーとして悔しいですし、来年のタイトル奪還に向けて改めて気持ちを引き締めています。このウイークを通して、YZR-M1をどのように自分に合わせていくか、そしてミシュランタイヤに自分をどのように合わせていくかを考えて走りました。今日のウォームアップではセッティンがうまくまとまらなかったのですが、その後にECUを調整したら、いい方向にいきました。ただ、これは自分の未熟な部分ですが、タイヤの空転を防げる時と、それができないときがあり、この辺がMotoGPライダーとの差だと思います。もちろんこれも含め、ライダーとしてもっと自分を高めていきたいと思います。レースではヤマハファン、MotoGPファンの前でプッシュし続ける走りができました。応援していただいたファンの皆さんには感謝しています。次のレースは、全日本最終戦のMFJ-GPです。ここではチャンピオンがかかっていますが、いつも通りに準備を進め、優勝、そしてチャンピオン獲得を目指してがんばりますので、こちらも応援してください」

    尾方宏彰 (チーム監督談)
    「今回は、エンジンなどのハード面ではなく、例えばECUなどの細かい部分での開発作業が主となりました。いつものテストだと、パーツ類のテストはもちろんですが、常にMotoGPチームを基準とし、中須賀選手用にYZR-M1をセットアップすることはほとんどありません。しかし今回は、開発テストを含めながらではありますが、中須賀選手用にYZR-M1をセットアップし、レーシングライダー中須賀選手が望むYZR-M1はどのようなものか、中須賀選手自身が速く走るには何が必要かを知ることができ、とても新鮮であると同時に得るものもたくさんありました。こうした開発を兼ねての参戦なので、結果を求めるものではありませんが、決勝レースでのスタートは抜群で、データ的にはロッシを上回るものでした。これは、間違いなく今後に生かされますし、レースでないと得られない情報でもあります。一方、開発陣としては、全日本ロードレースで5連覇がかかっている中須賀選手が、この日本グランプリを無事に終えることができてホッとしています。最後に、チームと中須賀選手を応援してくださったファンの皆さんに感謝いたします。ありがとうございました」

    Monster Yamaha Tech 3
    ポル・エスパルガロ (6位)
    「タフな戦いだったよ。そのなかで10ポイントを獲得できたことはとても重要だ。でも走り自体は、本来の力を十分に発揮することができず残念に思っている。プラクティスのどのセッションも、あまり気持ちよく走ることができなかったので、厳しいレースになることははじめからわかっていたけどね。スタートはとてもうまくいって、ドゥカティ勢の前に出ることができた。このことが、今日の順位につながるポイントだったと思うんだ。でも上位グループについて行くことはできなかったので、ほとんどの時間帯をひとりで走っていた。そのうちに上位に転倒があり、僕は6位に上がることができたというわけだ。とにかくポイント獲得はうれしいこと。これからは次のオーストラリアに照準を合わせていく。フィリップ・アイランドはとてもエンジョイできるコースで、良い思い出がたくさんあるんだ」

    ブラッドリー・スミス (13位)
    「非常にハードな1日だった。でも努力が報われて、ポイントを獲得できたんだ。この7週間、僕はみんながレースをしているのをただ見ていた。今日はグリッドに並び、自分のいるべき場所でやるべきことができて本当にうれしかったよ。レースを完走できるかさえ分からない状態だったことを考えれば、13位という順位に不満なんかない。実を言うと、レースの長さを忘れてしまっていたんだ。全力で24ラップを走ることがどれだけ大変なことか、しかもそれをミスなしでやりきらなければならないのだから、今の僕には本当に難しいチャレンジだった。チームのみんなには感謝の気持ちでいっぱい。彼らは毎日、懸命に仕事に取り組み、僕のために素晴らしいマシンを用意してくれた。僕はリハビリを受けなければならず、彼らといる時間はいつもより少なかったけれど、僕自身のこともよくケアしてくれたんだ。またそれ以上に、日本滞在中ずっと、いろいろな面で支えてくれたヤマハにも本当に感謝している。今の僕にはどうしても手助けが必要だったからね。彼らはその状況を理解し、とてもよくサポートしてくれたんだ。心から感謝している」

    エルベ・ポンシャラル (チーム・マネジャー)
    「ファクトリーが2台ともチェッカーを受けられず、マルケスがここでチャンピオンを決めるなんて誰が想像しただろうか。我がチームは、まずポルの健闘を讃えたい。ウイークを通じてベストを尽くし、決勝では6位という好成績を獲得。しかもヤマハ勢トップに立ったのだ。カルには大差をつけられていたので、後続との距離をしっかりコントロールし、チェッカーを受けた。カルとの差はわずか10ポイントだから、残り3戦で何が起きるかわからない。一方のブラッドリーは、本当に素晴らしい仕事を成し遂げた。木曜日にここに到着した時点では、1ラップさえできるかどうかわからないような状態だった。にもかかわらず、すべてのセッションを走り切り、しかも予選15番手を獲得。それだけでも見事だった。そして我々はその時点でもまだ、レースを走り切るのは難しいだろうと考えていた。ところが彼はそれをやりきり、しかも、体調に問題のないライバルよりも前でフィニッシュした。だから彼には感謝の気持ちでいっぱい。次のオーストラリアまでに、彼の膝がもっと良くなってくれることを祈っている。チームのみんなにも感謝。次回に期待している」

    関連:MotoGP 日本GP 結果:マルク・マルケスが優勝でタイトル獲得!

  • 【MotoGP】 ヤマハ:日本GP 予選 レポート&ライダーコメント

    【MotoGP】 ヤマハ:日本GP 予選 レポート&ライダーコメント

    Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソは、強い決意を露わに見事な走り。それぞれトップと3番手を獲得して日本のファンを歓喜させた。

    バレンティーノ・ロッシはスタートをやや遅らせ、前方にクリアスペースを確保してからコースイン。ひとたびリズムをつかむと素早くペースを上げ、最初のアタックで暫定3番手につけた。

    2回目のアタックでは1分44秒736へ更新したものの、順位ではチームメイトのロレンソに先行されて4番手に後退。次のトライでもさらに1000分の5秒短縮したが、全体のペースが上がったためポジションアップはならないまま、残り5分でピットに戻った。

    タイヤ交換を終え、1分後にコースに戻ったバレンティーノ・ロッシはその時点で6番手だったが、再び激しくプッシュすると、セッション終盤で第2、第3、第4セクションでトップタイムをマーク。1分43秒954のファステストラップを叩き出して一気にトップに躍り出た。最後の1ラップは第1、第2セクションでタイムを短縮したもののタイムは更新ならず。それでもトップを守り切り、自己通算64回目のポールポジションを獲得した。2位との差は0.180秒。

    一方のホルヘ・ロレンソは、まさに超人的なパフォーマンス。フリープラクティス第3セッションでは、第2コーナーで激しいハイサイド・クラッシュ。メディカル・センターでチェック後、ヘリコプターで宇都宮市内の病院へ運ばれてCTスキャン検査を受けた。その結果、走行可能と診断されたためすぐまたコースへ戻り、フリープラクティス第4セッションに出場して3番手を獲得した。

    Q2に進出したホルヘ・ロレンソは、十分なスペースを確保するためロッシよりさらに遅れ最後尾からスタート。初めは慎重に走り出し、2周目のアタックで1分44秒399を記録すると、10番手から一気に2番手までポジションアップ。その後、残り7分でピットに戻りタイヤ交換を行った。

    素早くコースに復帰するも、その時点で順位をひとつ下げて3番手となるが、ここからもう一度、挽回しようと激しくプッシュしていったが、5ラップ目のアタックでは更新できず、逆にロッシがトップに浮上したことで4番手へとポジションを下げてしまった。しかしロレンソはあきらめず、最終ラップでトップから0.267秒差の1分44秒221を記録。明日の決勝はフロントロー、3番手の位置からスタートすることとなった。

    中須賀、16番グリッドから決勝に臨む
    フリープラクティス3までの総合結果で上位10台が公式予選Q2に進出し、スターティンググリッドのトップ10グリッドが決定。そしてフリープラクティス3までの総合11位以下は公式予選Q1に進み、スターティンググリッドの12番以降が決定する。

    そのフリープラクティス3は午前9時55分から45分間で行われたが、開始から約20分後、YAMALUBE YAMAHA FACTORY RACINGの中須賀克行はヘアピンカーブで転倒を喫してしまった。これで右肩を強打した中須賀だったが、続くフリープラクティス4そして公式予選Q1に出走。そのQ1で中須賀は全セッションを通じて自己ベストとなる1分46秒627を記録して16番グリッドから決勝レースのスタートを待つことになった。

    なお、中須賀の日本グランプリでの自己ベストは昨年の公式予選Q1で記録した1分45秒496で、目標にしていたこのタイムには及ばなかった。もちろんこれには、全車統一のECUや、今年からタイヤがミシュランに変更されたことなどが関与している。

    エスパルガロが3列目スタート。スミスは果敢に挑み5列目
    トップ・サテライトを目指すMonster Yamaha Tech 3のポル・エスパルガロは、グリッド3列目を獲得。午前中に行われたフリープラクティス第3セッションでは、昨日までの勢いをキープしながらセットアップを継続。45分間のセッションをノンストップでプッシュし続け、総合9番手を獲得してQP2に進出した。エスパルガロはここでもさらにペースを上げ、セッション終盤で1分45秒232の自己ベストを記録。ロレンソに1秒差まで迫り9番グリッドを獲得した。決勝ではロケットスタートを決め、前方集団を抜いて好成績を目指す。

    ブラッドリー・スミスは、右膝の怪我が完治していない状態だが、果敢にも予選を走り切りグリッド5列目を獲得した。午前中のフリープラクティスでは17ラップを走行。走るたびに力強さを増し、セッション終盤では、ウイーク初日を4秒近く上回る好タイムを記録。これによって総合20番手を獲得した。午後からのQ1でも見事なペースを披露。膝を十分に動かせない状態にもかかわらず、4ラップ中の最終ラップで自己ベストを更新して15番手を獲得した。決勝は完走を目標にベストを尽くす。

    Movistar Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(予選トップ)
    「シーズン3度目のポールポジション! 今年は予選から強さを発揮できているので、とても満足しているよ! 昨日まではマシンのバランスに悩まされ、その上、僕自身の身体の状態も100%ではなかったからあまり気分が良くなかったんだ。フリープラクティス第4セッションでようやくマシンのバランスが大幅に改善され、ラップタイムも上がって、第11コーナーのブレーキングもうまくいくようになった。ポールポジションからのスタートはとても重要。あとは明日の決勝を待つだけ」

    ホルヘ・ロレンソ(予選3番手)
    「時間が経つごとに状態は良くなっているよ。痛み止めの注射と、僕自身のアドレナリンが、心身の回復を早めてくれているんだ。かなり激しく転倒してしまい、とくに左脚には大きな衝撃があったので、怪我がひどくないことを祈っていた。幸いにも、こうして予選に出場することができ、とくに2回目の走行の1周目は素晴らしかったと思う。良いポジションを確保することができて本当にうれしいよ。ロッシのタイムはすごいね。そしてマルケスも。ポールポジションは無理だったけれど、病院から戻った時点で想像していたよりはずっといいよ」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「セッティングで苦労したり、ホルヘがクラッシュしたり、どのセッションも本当に大変だった。だから、ふたりが揃ってフロントローに並ぶことなど想像もできなかった。しかも最大のライバルのホームコースだということを考えればなおさらだ。フリープラクティス第4セッションではバレンティーノのマシンのセッティングが大幅に向上。ハンドリング性能が改善されたことでより乗りやすくなり、彼の思い通りの走りができるようになった。体調は依然として完璧ではなかったが、それを超えるくらいのパフォーマンスでファステストラップを叩き出した。ホルヘの3番手もまた見事だった。走れるかどうかさえ分からない状況だったのに、本当に勇敢な走りを見せてもらった。また、難しい問題を克服したチームの仕事ぶりも素晴らしかった。ふたりのフロントローは最高だ!」

    YAMALUBE YAMAHA FACTORY RACING
    中須賀克行(予選16番手)
    「フリープラクティス3中にヘアピンで転倒して右肩を強打してしまいました。ちょうど砂が浮いているところに乗り上げそうになり、危ないと思った瞬間に転んでいました。マシンを降りてからは右肩が痛くてたまらなかったのですが、その後のフリープラクティス4、そしてQ1を走っている間は、痛みを感じることはまったくありませんでした。それほど集中して走れているし、何よりこのMotoGPという舞台で走れていることが本当に楽しいです。目標にしていた昨年の自己ベストには迫れませんでしたが、それでもマシンに関しては順調にセットアップが進んでいるし、データも残せています。もちろんライダーとしては明日の決勝がいちばん大切です。ただ、順位を気にするのではなく、自分の走っているポジションで、しっかりとライバルと戦えるようにしたい。そしてポイント圏内でゴールすることが目標です」

    尾方宏彰(チーム監督)
    「今日も、さまざまなデータを集積するために、中須賀選手にはセッティングを大きく振ったマシンに乗ってもらいました。フリープラクティス3ではヘアピンで転んでしまいましたが、あのときはちょっと止まりにくい状態だったかもしれません。Q1では、さらに試したいセッティングがあったのですが、タイヤが温まるまでの時間などでチーム内が少々ばたついてしまい、時間管理がうまくいきませんでした。おそらくあと1周走れていたら、さらにタイムを詰められたと思います。明日の決勝に向けて、いくつかのコーナーで試したいセッティングがあるので、朝の走行でこれを確認します。これが決まれば、中
    須賀選手も気持ちよく走れると確信しています」

    Monster Yamaha Tech 3
    ポル・エスパルガロ(予選9番手)
    「3列目を獲得できたことに満足しないとね。なぜなら今回は、ここ数戦のなかでも最も難しい状況だったのだから… たとえばアラゴン。あそこではウイークを通じて速かったにもかかわらず、Q2が終わってみるとグリッドは4列目。そう考えると、今日の9番手は喜ぶほどではないものの、少なくともレース序盤でトップグループについて行くチャンスを与えてくれると思うんだ。レース序盤の最大の目標は、できるだけ多くのドゥカティ勢をかわすこと。彼らは加速で優れているので、あとから抜き返すのは大変なことだからね。タイヤのチョイスは、考え方はすでにはっきり決まっている。そして幸いにも、僕らのリズムは1ラップのものよりもレース全体のほうが上なんだ。フリープラクティス4ではまったく別のセッティングを試したけど、期待したほどの効果は得られなかった。そこで予選ではもう一方の方向性を選択することになり、その新しいセッティングに慣れるまでに、少し時間がかかってしまったんだ。2回目の走行ではフィーリングが格段に良くなったので、明日のウォームアップでもこれを採用したいと思っているよ。そうすれば決勝でも最善の順位を獲得できるだろう」

    ブラッドリー・スミス(予選15番手)
    「怪我の状況を考えれば、予選15番手は想像をはるかに超えている。だからこれ以上の喜びはないよ。チームのみんなが素晴らしい仕事をしてくれ、マシンに最善かつ繊細な変更を加えてくれたことで、僕の膝がどんどん楽になっていったんだ。そしてセッションごとに少しずつペースが上がっていった。もちろん、予選は距離が短く、決勝は24ラップと長いのだからずっと大変だろう。でも今日こうしていい走りができたので、明日もトライしたいんだ。タイヤは前後ともに順調。とくに加速性が要求されるこのコースでは、リアのグリップが重要になるので、おもにそこに注意を注いでいる。今日までのところは、15番手獲得ということでしっかりチャンスをつかんだと思っている。明日の目標は24ラップを走り切ること」

    関連:MotoGP 日本GP 予選:バレンティーノ・ロッシがポールポジション!

  • 【MotoGP】 ヤマハ:日本GP 金曜フリー走行 レポート

    【MotoGP】 ヤマハ:日本GP 金曜フリー走行 レポート

    MotoGPは、アジア、オセアニアで行われる3連戦をスタート。その1戦目となる日本GPがツインリンクもてぎで行われ、フリープラクティスでMovistar Yamaha MotoGPのホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシは、それぞれ1位と7位を獲得した。

    ホルヘ・ロレンソは午前中の第1セッションからペースをつかんで順調な滑り出し。序盤で2番手に上がったあとは、主にドライコンディションのセッティング作業に取り組んだ。そして3回目の走行で1分46秒181のベストタイムを記録。トップから0.695秒差の3位でセッションを終了した。

    午後からの第2セッションでも同様にスムースなライディング。開始早々に1分46秒111に更新し、さらにペースを上げると46秒台の壁を破る1分45秒911を記録して暫定3位につけた。最後までペースを緩めず走り切ったホルヘ・ロレンソはセッション終盤、さらにタイムを短縮して1分45秒151。これでライバルを0.053秒上回り、一気にトップに立った。

    チームメイトのバレンティーノ・ロッシも、第1セッション開始早々からハイペースをアピール。ストップ&ゴーの特徴的なコースに合わせるため、セッティング作業に専念しながら合計20ラップを走行した。ほとんどの時間帯で2番手をキープしていたが、終盤で4番手へ後退。1分46秒222のベストラップで、トップとの差は0.463秒。

    第2セッションではやや遅れてコースイン。それでも素早くペースを掴み、マシンのパーフェクトなバランスを求めて作業を続けた。何度かセッティング変更を行いながら、数種類のタイヤスペックをテスト。セッション終盤にはラップタイムを1分45秒684に短縮して暫定トップに立ち、その後さらに1分45秒532へと更新したが、ライバルたちもペースを上げたため7番手へ後退した。トップとの差は0.381秒。

    1年ぶりの MotoGPで中須賀は17番手
    Yamalube Yamaha Facory Racingの中須賀克行は、フリープラクティス1を1分48秒058で終え、総合17番手。1年ぶりに走るMotoGPで、改めてそのレベルの高さを実感したようで「彼らは、とても1年ぶりにツインリンクもてぎを走るというようなレベルではない。コーナー進入時のフルブレーキなど、マネをしようとするとこっちのリズムが乱れてしまう」と語った。

    路面温度が上がったフリープラクティス2では、1分47秒135が中須賀のベストタイム。そしてこのフリープラクティス2でのヤマハ勢トップスピードで中須賀は、ポル・エスパルガロに次ぐ305.2km/hを記録。これは総合で10番手となるが、ミシュランタイヤの特性を把握できれば、さらにラップタイムが上がることを期待させるものだった。

    Movistar Yamaha MotoGP
    ホルヘ・ロレンソ (フリー走行総合トップ/1分45秒151)
    「今日はとても順調だったよ。でも午後は気温のせいでコンディションが悪化し、転倒者が何人か出てしまったけれどね… 実際、とても難しい状況で、あのようなときには気温とタイヤに十分に気をつけなければならないんだ。タイヤについては最後に試したセットがとても良くて、そのおかげでコーナリング性能も向上。マシン自体もよく走ってくれているし、僕の体調もばっちりだから、きっといいレースができると思うよ」

    バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合7番手/1分45秒532)
    「良いところもあったし、悪いところもあった。午前中はハイペースで走ることができたけれど、午後のセッションはちょっと大変だったよ。硬めのコンパウンドのタイヤを試してみたら、前後ともフィーリングがつかめなかった。最後にソフト・コンパウンドに戻すと、ようやくラップタイムが上がってきたけれど、それではまだ不十分。ブレーキングがうまくいかず、セッティングにもマシンのバランスにも満足できない状態なので、これから何とかしないとね。全体のラップタイムは昨年とそう変わっていないのに、午後のセッションではたくさんの転倒者が出てしまい、そのなかでペドロサが怪我をしてしまったのは不運だった。おそらく、午後になって急に気温が下がったことが原因だろう。ペドロサの回復を祈り、僕ら自身も明日は良いコンディションを期待したい。そしてマシンバランスの調整を行い、もっと競争力を高めていきたい」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「フリープラクティス初日は順調にスタートできた。ホルヘもバレンティーノも開始早々から好位置につけており、ペースもとても良かった。午後はセッションのほとんどの時間をタイヤテストに費やし、フロント、リアともに様々なスペックのものを試すことができた。これは非常に重要な作業だが、一方では、そのせいでセッティングが遅くなってしまうということもある。そんななかでもホルヘは、最後の走行で新品のソフトタイヤを生かしてファステストラップを記録。しかしバレンティーノのほうは、セッション序盤でグリップ不足に悩まされ、ソフトコンパウンドの新品タイヤに交換してからも、とくにこのコースの特徴であるハード・ブレーキングで、思うように制動できず苦労した。決勝までにはまだ時間があるので、これから改善していく。明日はまた一歩前進できるだろう」

    YAMALUBE YAMAHA FACTORY RACING
    中須賀克行 (フリー走行総合17番手/1分47秒135)
    「今年はECU(電子制御ユニット)が全車統一になり、タイヤも昨年までのブリヂストンからミシュランに変更されました。ECUに関してはテストできているのですが、レース用のミシュランタイヤは経験が少なく、まだ理解できていない状態です。今日マークした1分47秒135は、テストで出しているタイムなのでもっと上を狙えるのですが、これ以上攻めると、転倒しそうな雰囲気もあるので踏み切れていない状態です。明日は、もう少しタイヤ特性を生かせるライディングをみつけて攻めていきたい。昨年とは1秒落ちになりますが、1分46秒前半を目標にしていきます」

    尾方宏彰 (チーム監督談)
    「今年は、ワイルドカード参戦ですがファクトリーと同スペックのエンジンを使うというレギュレーションであるため、例年のように先行開発を主とした参戦とは少し異なります。ただ、エンジンなどのハードウエアは減っていますが、全車共通のECUでレースを戦うことで、さまざまなデータが収集できます。開発テストでは、基本的に各パーツ類がちゃんと機能しているかのチェックがメインでしたが、今回は、普段のテストでは施さないようなセッティングもトライしているので、中須賀選手も驚くような場面もありました。また、中須賀選手は、自分のマシンのことはもちろんですが、ライバルメーカーのライダーと一緒に走ってその比較をアナウンスしてくれいます。これは、例年とは違って冷静に走れている証拠だと思います」

  • 【MotoGP】 ヤマハ:日本GP プレビュー

    【MotoGP】 ヤマハ:日本GP プレビュー

    3週間前のアラゴンでダブル表彰台を獲得したMovistar Yamaha MotoGP。バレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソは今週末、大切な3連戦の初戦・日本GPに出場する。

    ウィーク前の12日に2人は、Monster Yamaha Tech 3のブラッドリー・スミス、ポル・エスパルガロ、そしてワイルドカード参戦するYAMALUBE YAMAHA FACTORY RACINGの中須賀克行とともに東京都港区で開催した「YAMAHA MotoGP FAN MEETING 2016」に参加。

    ヤマハレーシングチームのスポンサー各社が招待した150名のファンと交流を図りつつ、日本GPでの活躍を約束し、決戦の舞台となるツインリンクもてぎへ移動した。

    アラゴンでは激しい接近戦を演じたバレンティーノ・ロッシは、ツインリンクもてぎで行われる日本GPも、好調のまま優勝候補のひとりとして臨む。過去にはここで多くの好成績をおさめており、最高峰クラスでは2001年と2008年に優勝、2000年、2002年、2003年、2004年、2006年、2009年、2015年に2位、2010年と2014年に3位を獲得。今年も優勝争いを展開し、ポイントランキングのリーダーであるマッシモ・マルケス(ホンダ)との52ポイントのギャップを埋めることが目標となる。

    一方のホルヘ・ロレンソも、もてぎで多くの好成績を残してきたライダーの一人。2009年、2013年、2014年は優勝、2011年と2012年は2位、2006年と2015年は3位と、過去7年間、7戦連続で表彰台を獲得してきた。今年はまず、バレンティーノ・ロッシとの14ポイント差を埋めるべく、自身、もてぎでは通算4回目の優勝を目指す。

    ツインリンクもてぎは1997年に建設が完了し、2年後にMotoGPを初開催。当初はパシフィック・グランプリとして行われていたが、2004年からは、それまでの鈴鹿に代わり日本GPの舞台となった。全長4.8kmのサーキットは、ストップ&ゴーが特徴で、タイトなヘアピンを含む6つの左コーナーと8つの右コーナーを持つ。

    Movistar Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ
    「ヨーロッパ大陸を離れての3連戦。どこもすばらしいサーキットなので、いつもとても楽しみにしているんだ。なかでもヤマハの本拠地である日本はとくに重要。これまでの成績からわかるようにヤマハのマシンは相性が良いので、今年も優勝を目指してがんばるよ。サーキットも雰囲気も大好き。僕自身も絶好調のまま3連戦に臨むことができる」

    ホルヘ・ロレンソ
    「今年もまた、シーズンのなかでも特徴的な時期が巡ってきた。3週連続、しかもいずれもヨーロッパ以外のサーキットで行われるため、体力的にも精神的にもいつも以上の強さが求められる。このように厳しい面もある一方で、この3週間はとても楽しみにしているんだ。最初の舞台となるもてぎには、たくさんのいい思い出があって、日本も、このサーキットも大好き。そして何より、ヤマハをはじめとした日本のメーカーにとって最も重要なレース。つまり、こここそ本当のホームレースというわけなんだ! シーズン終了はまだまだ先だから、僕らはこれからもずっとベストを尽くし戦い続けなければならない。ヤマハのホームGPで優勝できたら最高だね!」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「今シーズンも終盤に近づいた。最終戦バレンシアに向けた3連戦がいよいよスタートする。なかでもヤマハにとってホームレースは非常に重要で、チームのみんなも楽しみにしている。もてぎはストップ&ゴーが特徴の高速コース。バレンティーノもホルヘも何度も好成績を残しているので、今年もいつものように、優勝争いを期待したい。金曜日にはセッティングの準備を整え、日曜日の決勝に照準を合わせていく。海外3連戦はチームにとって厳しいチャレンジだが、ノンストップでプッシュし続けるだけだ。今からスタートを待ちきれないね」

  • ホンダとヤマハ、原付バイク事業における業務提携の検討を開始

    ホンダとヤマハ、原付バイク事業における業務提携の検討を開始

    ホンダとヤマハは、日本国内の50cc原付スクーターや、電動二輪車を含めた原付一種領域での協業に向けた業務提携について検討を開始した。

    近年、日本では電動アシスト自転車や軽自動車など、近距離での移動手段の多様化により、原付一種市場は縮小している。また、強化される保安基準や排出ガス規制など法規制への対応、さらには電動化の推進など、二輪車メーカーとして取り組むべき課題に直面している。

    こうした環境下、ホンダとヤマハはこれらの課題解決に向けた協力が必要、との共通認識に立ち、以下の項目に関して日本国内での原付一種領域における協業を目指す。

    協業に向けた主な検討内容
    1. 50cc原付スクーターのOEM供給
    ホンダが生産・販売を行う日本市場向け50cc原付スクーター「TACT(タクト)」・「Giorno(ジョルノ)」をベースとしたモデルを、2018年中の開始を目標に、ヤマハへOEM供給。ヤマハは、このOEM供給を受け、それぞれ「JOG(ジョグ)」・「Vino(ビーノ)」に該当するモデルとして販売する予定。

    2. 次期50cc原付ビジネススクーターの共同開発・OEM供給
    現在、日本市場向けにホンダ「BENLY(ベンリィ)」、ヤマハ「GEAR(ギア)」としてそれぞれ開発・生産・販売している、50cc原付ビジネススクーターに関して、次期モデルの共同開発、及びホンダからヤマハへのOEM供給を検討する。

    3. 原付一種クラスの電動二輪車普及に向けた協業
    日本市場における原付一種クラスを中心とした電動二輪車の普及を目的に、航続距離・充電時間・性能・コストといった課題の解決を目指した基盤づくりの協業を検討。そして、今後生まれる取り組みの成果を同業他社、異業種にも広く提案することで、電動化の普及に取り組む。

    ホンダとヤマハは、今回の協業により、原付一種という身近な移動手段を通じてお客様の生活をより豊かなものにすると共に、日本二輪車市場の更なる活性化に向けて取り組んでいく。

    青山真二 (本田技研工業株式会社 取締役 執行役員)
    「今回の協業を通じて、お客様の期待を超える原付一種商品を提供することで、日本の二輪車市場の活性化と、将来の電動二輪車の一刻も早い普及に向けた市場環境づくりに全力で取り組みます。」

    渡部克明 (ヤマハ発動機株式会社 取締役 常務執行役員)
    「このたびのOEM提携をきっかけとしてスタートすることとなった協業は、単なる製品供給の枠を超えた、日本の二輪車文化の未来を拓く活動であると確信しています。」

  • 【鈴鹿8耐 2016】 ヤマハ、2年連続で優勝!

    【鈴鹿8耐 2016】 ヤマハ、2年連続で優勝!

    2016年7月31日(日)、三重県鈴鹿市で、“コカコーラ・ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第39回大会の決勝が行われ、 「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の中須賀克行、ポル・エスパルガロ、アレックス・ローズが218周を走破し、2015年に続き2年連続の優勝を獲得した。

    これでヤマハの通算優勝回数は6回目、連覇は1987-1988年以来28年ぶりとなる。

    7月31日(日)午前11時30分、恒例のル・マン式スタートで火蓋を切った2016年鈴鹿8耐。「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」のスタートライダーを務める中須賀は、3番手で第1コーナーに進入するも、ヘアピンカーブでミスしてしまいポジションをひとつ下げてしまう。しかし、ここから追い上げ、2周目に2番手に浮上するとトップの清成龍一(スズキ)とマッチレースを展開。中須賀は清成のペースが落ちるのを待ち、17周目のシケインでパスしてトップに浮上した。

    その後、2番手で登場したローズも、まったく危なげないライディングでエスパルガロにYZF-R1を託すと、そのエスパルガロも速く、安定したライディングで後続を突き放していった。そして中須賀が2回目の走行に入った105周目、このレースでファステストラップとなる2分08秒441を記録。この段階で2番手のヨシムラスズキに1分40秒前後の大差を築く。

    「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は、この後もルーティンでのピットインを繰り返し、同時にチームはピットワークを完璧にこなすと、218周を走破して連覇を達成。この218周は、二輪専用シケインが新設された2004年以降では最多周回数記録となり、ヤマハの連覇は1987年(マーチン・ウイマー/ケビン・マギー)・1988年(ケビン・マギー/ウェイン・レイニー)以来のこととなる。

    中須賀克行
    「1スティント目は、前を行く清成選手のことはあえて抜かずについていきました。ただ、去年よりも燃費が良くなっているので、燃費を稼ぐ理由はありませんでしたが、ポルとアレックスが速いので、ここで無理することはないと判断したからです。それと、ウイークを通して今日が一番暑くて、テストとはマシンが違うフィーリングだったので、少し抑えて走っていたのも事実です。連覇を達成できたことは本当にうれしいし、最高のライダーとチームに恵まれたおかげだと思います。応援、ありがとうございました」

    ポル・エスパルガロ
    「ドウモアリガトウ。すごくすごくうれしいよ! 僕、ナカスガさん、アレックスの3人はテストから一生懸命に仕事をして、3人ともにベストなマシンセッティングを見つけることができた。こんなすばらしいレースに参戦する機会を授けてくれたヤマハ、そしてYAMAHA FACTORY RACING TEAMをサポートしてくれたたくさんの人々に心から感謝したい。この勝利は僕たち3人のライダーだけで成し遂げたものじゃない。たくさんのメカニック、スタッフ、チームのために働いてくれたすべての人々に心からお礼を言いたい。──今は言葉にできないほどの気持ちだよ!」

    アレックス・ローズ
    「鈴鹿8耐での初勝利、本当にうれしいよ! レースウィークを通して、すべてがすばらしい経験だった。普段参戦しているスーパーバイク世界選手権とは違っていてはじめての経験をたくさん重ねることができたし、ナカスガさん、ポルとはコースでも、コース以外でも、仲よく過ごすことができてすごく楽しかったよ。彼らのサポートのおかげで、僕自身もいいライディングができたと思う。優勝という結果には本当に満足している。YAMAHA FACTORY RACING TEAMのみんな、チームを支えてくれた皆さんには心から感謝したい。そして、来年もぜひまた参戦したい」

    吉川和多留監督
    「1年間、この鈴鹿8耐で勝つためにいろいろな準備を進めてきました。そして今日は、事前に計画した通りにレースを進めることができ、そして連覇することができました。セーフティカーが入らず、雨が降ることもなく、8時間休むことのない戦いになりましたが、218周の走破は新コースになっての最多周回数記録ということで、とても満足しています。今回は、耐久レースらしい計画通りの戦いを、ライダーはもちろんチームスタッフが一丸となって達成してくれました。応援していただいたファンやスタッフのみなさんには感謝しています。本当にありがとうございました」

  • 【MotoGP】 ヤマハ、マーベリック・ビニャーレスの起用を発表

    【MotoGP】 ヤマハ、マーベリック・ビニャーレスの起用を発表

    MotoGPに参戦するモビスター・ヤマハは、ホルヘ・ロレンソの代役としてマーベリック・ビニャーレスと2017年からの2年契約を結んだと発表した。

    スズキ所属のマーベリック・ビニャーレスは高い評価を得ており、現在MotoGPクラスの総合争いで5番手につけている。2017年シーズンと2018年シーズンは、今年3月に契約を更新したバレンティーノ・ロッシとコンビを組むことになる。

    通算3度のMotoGPクラス総合制覇を誇るホルヘ・ロレンソは、2017年からドゥカティに移籍することが決まっている。

    21歳のマーベリック・ビニャーレスは、2011年に125ccクラスでデビューすると最優秀新人賞を獲得。2013年にはMoto3クラスのチャンピオンを獲得し、翌年はMoto2クラスでも最優秀新人に選ばれ、昨年はMotoGPクラスの最優秀新人に選出された。

    また、この発表の後、現在ドゥカティから参戦しているアンドレア・イアンノーネが、ビニャーレスの代役としてスズキ・エクスターに起用されることも明らかとなった。イアンノーネは昨季3度表彰台に上がり、総合争いで5位に入った。