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  • メルセデスF1“フラストレーション”の2日目 パワーユニット交換で作業停滞

    メルセデスF1“フラストレーション”の2日目 パワーユニット交換で作業停滞

    バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われている2026年F1プレシーズンテスト2日目、メルセデスは再び思うように周回数を伸ばせない一日となった。

    前日に続き信頼性の問題に直面したW17は、午前中を担当したアンドレア・キミ・アントネッリがわずか3周のインスタレーションラップに留まるなど、作業は大きく制限された。

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、前日午後に十分な走行ができなかったことを踏まえ、巻き返しを狙っていたが、パワーユニット関連のトラブルが発生。午前セッションをほぼ失う結果となった。

    「僕にとってはフラストレーションのたまる午前だった。パワーユニットの問題でわずか3周しか走れなかった。昨日の午後にもすでに数時間を失っていたから、理想的とは言えなかった」とアントネッリは語った。

    「逆境ではあるが、これこそがテストの目的だ。メルボルンの開幕戦に向けて最高の状態で臨めるよう、問題を解決しなければならない。ポジティブな面としては、午後にジョージが多くの周回を重ね、知見を深められたことだ」

    「ここバーレーンではまだ4日間のテストが残っている。遅れを取り戻す時間は十分にある。明日またW17のステアリングを握るのを楽しみにしているし、この2日間より良い一日にしたい」

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    午後にマシンを引き継いだジョージ・ラッセルは54周を走行。ただし、完全に順風満帆だったわけではない。

    「午前に走行時間が限られた後だったので、午後のプログラムをできるだけ進めることが重要だった。50周以上を走り切れたのは良かった」とラッセルは述べた。

    「テストはC3タイヤに集中しながら、W17への理解をさらに深める内容だった。昨日と比べて全体的なバランスは改善できたが、まだやるべきことは多い。明日の午前もドライブする予定なので、さらなる進歩を期待している」

    トラックサイド・エンジニアリング責任者のアンドリュー・ショブリンも、現状を率直に認める。

    「ここバーレーンで再びフラストレーションの残る一日となった。キミはパワーユニットの問題を検知した後、午前セッションを丸ごと失った」

    「不具合の部品のみを交換するより、パワーユニット全体を交換する方が早いと判断したが、その結果、午後セッション開始から1時間以上が経過するまでジョージをコースに送り出せなかった」

    「幸いにもジョージはキミより多く走行できた。昨日の問題もあり、セットアップ作業は依然として遅れているが、少なくとも終盤にはマシンを合理的なウインドウに入れることができた。明日は失った時間を取り戻すことに集中する」

    3日目はラッセルが午前、アントネッリが午後を担当する予定だ。メルセデスは、問題のない一日で週末を締めくくり、来週の第2回テストに向けてさらなるパフォーマンスの改善を目指す。

  • メルセデスF1、圧縮比論争で窮地「FIAとF1が結束すれば我々は終わりだ」

    メルセデスF1、圧縮比論争で窮地「FIAとF1が結束すれば我々は終わりだ」

    2026年F1シーズン開幕を前に、パワーユニットの圧縮比を巡る政治的対立が激化している。バーレーンでのプレシーズンテスト期間中、メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、この問題が自陣にとって極めて深刻な事態に発展する可能性を認めた。

    レッドブル・フォードのパワーユニットを「非常に印象的」と評価した直後とは打って変わり、圧縮比の測定方法変更を巡る議論について語るヴォルフの口調は明らかに重かった。

    もしF1とFIAが他のエンジンメーカー側と歩調を合わせ、メルセデスに不利な形で測定ルールを変更すれば、自陣とそのカスタマーチームが違法扱いとなる可能性があるからだ。

    「ここ数週間で状況が急に動き出したことに少し困惑している。先週金曜までは何も変わらないと思っていた」とヴォルフは語った。

    「イタリアのサイトの記事を読んで、ルールが変わるかもしれないと知った。我々も知らなければならないと思った」

    勢力図はすでに変化しているという。レッドブル・フォードがフェラーリ、アウディ、ホンダ側に回ったことで、メルセデスは少数派となった。

    「チームだけの問題ではない。連盟と商業権保有者の票も必要だ。もし彼らが共通の意見とアジェンダを共有すれば、その時点で我々は終わりだ」

    ヴォルフは、他メーカーによるロビー活動がここ数か月で激化したと主張する。

    「秘密会合や秘密書簡があった。それはもはや秘密ではないが、それが現在の状況を招いた」

    仮にメルボルン前に圧縮比測定方法が変更されれば、メルセデスだけでなくカスタマーチームであるマクラーレン、アルピーヌ、ウィリアムズも影響を受ける。合計8台が違法と判断される可能性があるが、開幕までにエンジンを作り直すことは不可能だ。

    「このスポーツでは何が起こるか分からない。我々は設計段階からすべての決定をFIAに報告してきたし、規則に適合しているという保証も受けている」

    「劇的なパフォーマンス差があるわけではない。だが競合他社は不利だと感じ、長期間にわたってFIAに圧力をかけてきたのだろう」

    仮に新ルールが成立した場合、従わざるを得ないとしつつも、その影響は小さくない。

    「開発には時間がかかる。もし我々が開発した形で使用できないとなれば、パフォーマンスに大きな影響が出る可能性がある」

    法的措置の可能性については否定した。

    「誰かを訴えるつもりはない。F1ではルールを理解することが重要だ。技術的創意工夫は尊重されるべきだが、統治機関がルール変更を決めたなら従うしかない」

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    ヴォルフは、この問題がもたらす“前例”こそが本質的な懸念だと指摘する。

    「失われるのは数馬力程度だ。レース結果に決定的影響を与えるものではない」

    「問題は前例だ。新ルール導入の複雑さ、管理方法、必要な調整、そしてエンジン均衡システム(ADUO)への影響だ」

    6戦後に適用されるADUO制度との関連も無視できないという。

    「もし第6戦後に変更可能だと分かれば、各社は圧縮比を意識してまったく異なる開発を進めるだろう。予期せぬ影響は計り知れない」

    一方で、FIA会長モハメド・ビン・スライエムの理解を得ているとも明かした。

    「彼はエンジンや車両に強い関心を持っている。彼の視点では、規則は明確で正しく適用されている」

    最終的な決定権はFIAとF1にある。

    「もし彼らが特定の見解や隠れたアジェンダを優先するなら、その時点で終わりだ」

    2026年F1レギュレーション初年度の開幕を目前に、技術革新と政治力学が複雑に絡み合うエンジン戦争は、コース外での主戦場を迎えている。

  • メルセデスF1 バーレーン初日で暗雲 サスペンション問題が直撃

    メルセデスF1 バーレーン初日で暗雲 サスペンション問題が直撃

    2026年F1プレシーズンテスト初日、メルセデスはバーレーン・インターナショナル・サーキットで予定していたプログラムを順調に進めることができなかった。バルセロナでのシェイクダウンでは安定した走行を見せていたが、W17はサクヒールでいきなり課題に直面した。

    ジョージ・ラッセルが午前に56周を走行し、午後はアンドレア・キミ・アントネッリがステアリングを握った。

    しかしサスペンションのトラブルによりアントネッリの走行は30周に制限され、チームは大きなロスを抱えることになった。ラッセルは6番手、アントネッリは11番手で初日を終えている。

    「ここバーレーンでの初日は厳しい一日になった」とジョージ・ラッセルは語った。

    「バルセロナでは3日間しっかり走れたが、ここ中東では良いスタートを切れなかった。今朝はマシン全体のバランスを探っていたが、スペインのときほど反応が良くなかった」

    「それは一部、路面温度が高いことも影響しているが、W17をより良い作動ウインドウに持ち込むためにやるべきことがあるのは明らかだ」

    午後にはさらに状況が悪化した。

    「残念ながら午後はサスペンションの問題で多くの周回を失った。キミは数時間ガレージに留まることになった」

    「特にレッドブルやマクラーレンは、バルセロナと同様に印象的だった。我々は差を縮める必要があるし、そのためにすでに懸命に取り組んでいる」

    アンドレア・キミ・アントネッリにとっても、内容の濃い一日となった。

    「バルセロナのシェイクダウン以来、再びステアリングを握れたのは良かった」とアントネッリは述べた。

    「しかし午後にサスペンションの問題が発生し、プログラムが中断してしまった。そのため走行距離が限られてしまった」

    「ほぼ2時間分のトラックタイムを失い、予定は遅れた。それでもガレージはできる限り迅速に修復してくれたし、最終的には30周を完了できた」

    「理想的なスタートではないが、明日またコースに戻るのを楽しみにしている。いくつかのライバルは非常に力強く見えたので、我々は追いかける立場だ。明日はよりスムーズな一日を過ごし、W17について学び続けたい」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ バーレングランプリ

    現場エンジニアリング責任者のアンドリュー・ショブリンも、現実的な評価を下している。

    「今日は複雑な一日だった。バルセロナでほぼ完璧な走行ができたのと比較すればなおさらだが、改善すべき分野を明確にできたという点では意味があった」とショブリンは語った。

    「ジョージの午前セッションは中断があった。走行条件下でこれまで試したことのないガレージ内の変更作業があり、予想以上に時間がかかった」

    「マシンバランスも良くなかった。ブレーキロック、トラクション不足、全体的な一貫性の欠如につながった」

    「午後にキミが交代したが、各種変更の過程でサスペンションの問題が判明し、さらに詳細な調査が必要となった。それで数時間を失い、再びコースに戻ったときには最もハードなタイヤで2セットを使い、基礎データの取得とロングランの作業を行う時間しか残されていなかった」

    「我々はまだW17の挙動を学んでいる段階であり、適切なウインドウに戻すためにやるべきことがあるのは明らかだ。幸い今週はあと2日間あるし、試すべきアイデアも多い。明日には前進できることを期待している」

    メルセデスは翌日、午前をアンドレア・キミ・アントネッリ、午後をジョージ・ラッセルが担当する予定だ。

  • キミ・アントネッリ、メルセデスF1参戦の特権 3000万円超の特別な社用車

    キミ・アントネッリ、メルセデスF1参戦の特権 3000万円超の特別な社用車

    メルセデスのF1ドライバーであるアンドレア・キミ・アントネッリは、メルセデスAMG GT 63 PRO 4MATIC+ モータースポーツ・コレクターズ・エディションという、極めて希少な1台を受け取った。

    メルセデスのF1チームで2年目のシーズンに向けた準備を進めるなか、19歳の若きドライバーは、ブラックリーを拠点とするチームに所属する特権として、多くの同世代が夢見るしかない特別な社用車を手にしている。

    アントネッリが受け取ったモータースポーツ・コレクターズ・エディションは、世界でわずか200台のみが製造される限定モデルだ。ベースカラーには、2024年のメルセデスF1マシンに着想を得たオブシディアンブラック・メタリックを採用し、リアには手描きのシルバーアローがあしらわれている。さらに、PETRONASを象徴するターコイズカラーのアクセントも加えられている。

    この特別仕様車には、ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2Rタイヤを装着。クロームブラック仕上げのパーツを含むAMGナイトパッケージIIや、シルバークロームのAMGフューエルキャップも採用されている。ボンネットの下には、4.0リッターV8ツインターボエンジンが搭載され、最高出力は612馬力に達する。

    正式な販売価格は公表されていないものの、報道によれば22万5,000ドル(155円換算で約3,488万円)を超えるとされている。

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    アントネッリは先週、チームメイトのジョージ・ラッセルとともに、2026年F1用マシンであるメルセデスW17でバルセロナのシェイクダウンテストを完了した。

    「全体的に見て、僕たちにとって良いシェイクダウンだった」とアントネッリは語った。

    「いくつか自分たちの課題はあったけど、プログラムを大きく妨げるものではなかった。多くの周回を重ねることができたし、今日は午前中のセッションだけで90周走れた。W17についての理解を深め、多くのデータを集めるうえで、とても有益な走行距離だった」

    「今日は主にC3タイヤに集中していて、パフォーマンスよりもロングランが中心だった。異なるセットアップの選択に対して、マシンとパワーユニットがどう反応するのかを、少し理解できたと思う」

    「これから数日間、チームと一緒に作業してバルセロナでの内容を整理したい。すでにバーレーンでの最初の公式テストで再びマシンに乗るのが待ちきれないし、シーズン開幕に向けた道のりを続けていくつもりだ。良い理解を持って臨めると思うし、うまくいけばまた良いスタートを切れるはずだ」

  • メルセデスF1、2026年の滑り出しが不気味な理由

    メルセデスF1、2026年の滑り出しが不気味な理由

    2026年F1の全体像はいまだ輪郭がぼやけているが、その初期の兆候や現場の印象からは、メルセデスが不気味とも言える好スタートを切っていることが浮かび上がってくる。しかもそれは、グラウンドエフェクト時代にチームを長く苦しめた問題を回避できている可能性を含んでいる。

    昨年、マシンが一度も走る前からメルセデスは早期の優勝候補として語られてきたが、実際のところ確証は誰にもなかった。

    ただ、特にエンジン開発の面で、メルセデスが最も良い位置にいるように見えた、というのが大方の見方だったにすぎない。

    しかしW17とメルセデスのパワーユニットが実際に走り、先週のバルセロナテストを終えたチームの評価が明らかになると、その見方はむしろ強まっている。

    マシンとエンジンの双方について、初期のコメントは総じて前向きだ。中でも印象的だったのが、ジョージ・ラッセルがトト・ヴォルフの言葉を引用する形で、新車について「これはクソではない」と表現し、ヴォルフ自身もそれを肯定したというエピソードだった。

    一見すると冗談めいているが、その裏には明確な意味がある。ラッセルが指摘したように、テストのごく初期段階でも、大きな問題があればすぐに分かるものだ。ネガティブな兆候は早い段階で姿を現す。その点で、メルセデスはそうした問題を回避できていると確信しているように見える。

    そしてチームが最も手応えを感じているのは、単なる信頼性や初期ペースではない。ラップタイムはこの段階では必然的に目くらましに過ぎず、走行距離の多さもそれだけで価値が決まるわけではない。

    重要なのは、マシンのフィーリングと、データが事前の想定とどれだけ一致しているかだ。ここで聞こえてくる内容は、グラウンドエフェクト時代を通して語られてきたものとは明らかに違う。

    2022年から2025年にかけて、メルセデスの関係者は何度も「理論上は大きなポテンシャルがあるが、実際の挙動は違う」という趣旨の言葉を口にしてきた。2022年の開幕で痛い目を見た後、ラッセル自身も、今年は期待値を抑えたいと認めていた。

    ラッセルは、メルセデスとして「とんでもない未知の問題や予期せぬ事態」は起きないと考えていると語った。これは、グラウンドエフェクト初年度にメルセデスを悪夢のように苦しめたポーパシング現象を念頭に置いたものだ。ただし、予期せぬ問題というのは、そもそも事前に予測できないからこそ厄介でもある。

    それでもメルセデスがバルセロナを非常に前向きな感触で後にしたのは、マシンが想定どおりに反応したからだ。車両で計測されている空力パフォーマンスは、シミュレーションで見ていた数値と一致しており、実際のハンドリングも仮想環境と概ね同じ挙動を示している。キミ・アントネッリは、シミュレーターより「かなり良かった」とまで述べている。

    ラッセルも、この相関関係の良さは、2021年にタイトルを獲得して以来、チームとして経験したことがないレベルだと語った。

    「マシンは予想どおりの反応を示した。実車で見ている空力の数値は、シミュレーターで見ているものと一致している。ハンドリングの感触も、シミュレーターと同じだ」

    「これは、チームとして2021年以来、本当に経験してこなかったことだ。やりたいことのチェックリストを、順番に埋めていっている感覚がある」

    この手応えに現実味を与えているのが、ラッセル自身が最初からマシンの限界を攻めていたと語っている点だ。単に慎重すぎる走らせ方をしているから良く見えているだけで、出力を上げた途端に問題が噴き出す、という状況ではないという自信につながっている。

    もちろん、バルセロナ仕様のW17が最終形ではない。セットアップの最適化やエンジン出力がさらに研ぎ澄まされていけば、ドライバーが不満を感じる部分や、改善すべき点が出てくるのは避けられない。

    それでも、ラッセルが「最初から限界を押していた」と語ったことの意味は大きい。初期段階で、致命的な欠点や、ファクトリーで積み上げてきた準備との大きなズレがあれば、すでに見えていてもおかしくないからだ。

    今のところ、それは起きていない。これは、あの苦しい時期を乗り越え、ようやくツールや開発手法を本来の意味で活かせる段階に来た、という確信を持つには十分な材料かもしれない。

    「私はそう思っている」とヴォルフは語った。

    「ツールやシミュレーションへの事前投資、そして相関作業に取り組んできたことが、ここで生きてくる」

    「ただ同時に、学習曲線は急になる。他チームのやり方を見れば、より理解が深まる。バルセロナでは、フェラーリやレッドブルがエネルギーマネジメントを我々とは違う形で行っているのが興味深かった。良い悪いではなく、ただ違っていた」

    「他を見て学び、さらに走行距離を重ねていく中で、レース特有の課題も見えてくる。『日曜のレースでは、勝つためのマッピングになっていなかった』と気づくかもしれない。速い1周のために合わせていたら、レースでは後退する、ということもある」

    「結局、クルマの中とエンジニアリングの側で、最も賢い者たちが勝つことになる」

    警戒と懐疑
    もっとも、メルセデスの自信や楽観は、そこから先まで大きく広がっているわけではない。過度な期待に惑わされることを、チーム自身が強く警戒しているからだ。

    ヴォルフは、新レギュレーションについて「ワクワクしている」と述べ、「クルマが速ければ、朝はより笑顔で目覚める」「全体として、我々はハッピーな人間たちだ」と語る程度には満足感を示した。

    一方で、「多くの人が思っているのとは違って、明確な勢力図はまだない」とも強調し、自身が「グラス・ハーフ・エンプティの人間」であり、「警戒的で懐疑的」だと語り、タイトル争いができるパッケージかどうかについては慎重な姿勢を崩さなかった。

    世界選手権を争えるクルマかどうかという問いに対して、ラッセルも当然のように「まだ早すぎる」と答えている。

    「非常に信頼性の高いテストだった。でも、このクルマが期待に応えてくれるかどうかは、これから見ていくしかない」

    それでも、最初のテストウィークが順調だったことへの満足感を、メルセデスが隠そうとしていないのも事実だ。3日間を早めに終えたからといって賞がもらえるわけではないが、マシンが安定して走り、各日の間に準備のための余計なダウンタイムが不要だったこと、そして集めた膨大なデータを解析するための24時間を余分に確保できたことは、大きな意味を持つ。

    ラッセルは、信頼性とテストのスムーズさという点で「期待以上だった」と語った。先週の主な目的は、すべてのメーカーにとってエンジンの検証だったが、メルセデスのエンジンプログラムを率いるハイウェル・トーマスは、「走っていたというより、歩いていたようなものだ」と表現しつつ、まだ余力があることを示唆した。

    それは、多くの関係者に強い印象を残したメルセデスにとって、さらに不気味さを増す要素でもある。ただし実際には、次のバーレーンでの2回のテストで、より高いペースでの走行が行われ、本番開幕に向けて「すべてを完璧に仕上げる」段階に入る、という意味合いが強い。

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    エンジンの優位性
    バルセロナでは、多くのチームやメーカーで信頼性が印象的だった。したがって、「メルセデスだけがエンジンをまともに動かせたから突出している」という単純な話ではない。

    2014年の新ハイブリッド導入時のように、最初のテストでほとんど誰も周回を重ねられなかった、という惨状の再来ではなかった。テクニカルディレクターのジェームス・アリソンも、スペインでこれほど多くのチームが順調に走ったことに驚いたと語り、「赤旗と煙を上げるマシンの交響曲」を予想していたと明かしている。

    しかしそれは、各チームが「針金とテープで何とか持たせる」ことに追われるのではなく、開幕からパフォーマンスに集中できることを意味する。その分、新エンジンからどれだけ早く最大限を引き出せるかが、より重要になる。

    2026年初頭の段階では、ワークスチームが本質的に有利だという見方も出ている。エンジンをどう運用するのが最適かについて、最も進んだ理解を持っているからだ。

    電動出力の比重が大きく増し、バッテリーも極限まで酷使して回生を最大化する必要がある新レギュレーションでは、ドライバーとチームによる戦略的なエンジンマネジメントへの要求が、これまで以上に高くなると予想されている。

    この点で、最も早い段階から多くの情報を得て、それを最大化するようクルマを設計してきたメルセデスは、現時点では有利に見える。先週、準備が最も整っているように見えたのが、メルセデス、フェラーリ、レッドブルだったのは偶然ではないと考えられている。

    ラッセルも、バッテリー回生を最大化するためのテクニックは、まだドライバーにとって「驚きの連続」だと認めており、今この段階で最も努力した者が、最終的に恩恵を受けるだろうと見ている。

    その意味で、メルセデスが他よりも多くの周回を重ねたことは、潜在的なアドバンテージと捉えられる。ただし、保証されたものは何もないと、チームは繰り返し強調している。

    「改善の余地は間違いなくあるし、新世代のクルマであれば、初日からすべてが完璧ということはない」とラッセルは語った。

    「テストは信頼性とスムーズさの面で期待以上だったが、すべてが完璧だったというわけではない」

    「この新しいエンジンを理解することも含めて、まだ限界を押し広げようとしている段階だ。サーキットで走らせたのは今回が初めてで、改善の余地は確実にある」

    「これだけ競争が激しいシーズンでは、上位数チームの差は1〜2分の1秒になる」

    「このテストを終えた段階で、そのコンマ1秒のどちら側にいるのかを判断するのは不可能だ」

  • メルセデスF1代表、ラッセル本命評価に警告「まだ戦争には入っていない」

    メルセデスF1代表、ラッセル本命評価に警告「まだ戦争には入っていない」

    メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、2026年F1シーズンを前にジョージ・ラッセルがタイトル本命と評価されている状況について歓迎の意を示しつつも、現段階で楽観視することへの強い警戒感を示した。

    先週、バルセロナで行われた5日間のプライベート・シェイクダウンでの走行内容を受け、ラッセルは複数の主要メディアやブックメーカーから今季タイトル候補の筆頭に挙げられている。

    メルセデスはラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリの2人で502周を無故障で走破し、信頼性の高さを印象づけた。ラッセル自身も、最速だったルイス・ハミルトン(フェラーリ)に次ぐタイムを記録している。

    こうした評価を受け、ブックメーカーの一部ではラッセルのオッズが2/1まで下がり、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンを上回る状況となっている。

    「ドライバーがブックメーカーの本命になるのは、いつだってうれしいことだ。彼はその評価に値する。間違いなくトップクラスのドライバーだからだ」とトト・ヴォルフは、RacingNews365を含む一部メディアに語った。

    「彼はマシンのパフォーマンスがどこにあるのかを示してくれているし、全体的に見ても、我々にとって本当に素晴らしい仕事をしてくれている」

    一方で、ヴォルフはすぐに慎重な姿勢を崩さなかった。

    「ただし、最終的に勝つのは常に“最高のドライバーと最高のマシン”だ。我々は、まだ自分たちのパッケージが十分に優れていると証明できていない」

    「我々は、バーレーンの高温かつ摩耗の激しい路面という、いつも我々にとって厄介な条件で“戦争”を戦っていない。そこはまだだ」

    「だから、ブックメーカーの予想が正しいことを願ってはいるが、それを信じるのは、それを裏付けるパフォーマンスを実際に目にしてからだ」

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    ラッセル「評価があっても何も変わらない」
    一方、当のジョージ・ラッセル本人は、自身に向けられた“タイトル本命”という評価について、まったく動じていない様子を見せている。

    「正直に言って、その話を聞いても特別な感情は何もない」とラッセルは、RacingNews365を含む一部メディアに語った。

    「ずっと前から言ってきたように、僕は世界選手権を戦う準備はできている。そういう評価があろうとなかろうと、僕のアプローチは1ミリも変わらない」

    「チームと本当にハードに取り組んでいるし、ここにいる全員が、この新しいレギュレーションを最大限に活かすために全力を尽くしている。個人的にも、このチャレンジにものすごくワクワクしている」

    「新しいマシンへの適応、エネルギーマネジメントの仕組み、バッテリーの再回収、ブーストシステム、オーバーテイクモード、アクティブエアロ……本当に学ばなければならないことが多い」

    「短期間で理解すべきことは山ほどあるけれど、僕はそこをうまく活かせると思っているし、自分自身とチームに自信を持っている」

  • メルセデスF1、W17は772kg フェラーリSF-26と同水準

    メルセデスF1、W17は772kg フェラーリSF-26と同水準

    メルセデスの2026年F1マシン「W17」は、シーズン開幕前から重量面で大きな注目を集めている。正式なシーズンローンチ直後に公開されたテクニカルシートによって、新車の具体的な数値が明らかになった。

    注目すべきは、パワーユニットと車両全体の重量だ。メルセデスAMG F1 M17 Eパフォーマンスと名付けられた新パワーユニットは、FIAが定める最低重量である185kgにすでに到達している。

    一方で、ドライバー、燃料、オイル、水を含めた完成車の重量は772kgと公表され、レギュレーションで定められた最低重量より4kg重い状態にある。

    この数値は、フェラーリのSF-26とほぼ同水準であり、2026年に向けてFIAが求めた大幅な軽量化が極めて困難と見られていた中で、トップチーム2社がすでに最低重量に迫る位置にいることは、純粋な統計としても興味深い事実だ。なお、W17はデビュー時点でSF-26より2kg重いとされている。

    メルセデスのブラックリー拠点では、開幕戦オーストラリアGP(3月8日決勝)までに車両重量をさらに削減し、最低重量を下回る状態でシーズンに臨む計画が進められている。その目的は、タングステン製バラストを搭載することにより、重量配分とバランスを最適化するためだ。

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    W17は現時点で“基準車”と見る向きも多いが、チーム代表のトト・ヴォルフとドライバーのジョージ・ラッセルはいずれも、バルセロナでのシェイクダウン後、過度な本命視を避ける発言を続けている。ただし、最低重量への到達がすべてのチームにとって簡単ではない中で、メルセデスの強みはパワーユニットにもある。

    とりわけ、内燃機関の圧縮比は高温時に18:1に達し、規定チェックが行われる常温では16:1を満たす設計となっている。これにより、理論上は10馬力以上の出力差を生む可能性があり、ライバルにとっては見過ごせない要素となる。

    一般的に、F1では車重10kgの差がバルセロナのようなサーキットで約0.3秒のラップタイム差に相当すると言われている。その観点から見ても、W17は信頼性だけでなく、パフォーマンス面でも早い段階から存在感を示す可能性が高い。

    地面効果時代に入って以降、メルセデスは思うような結果を残せていないが、2026年の新レギュレーション初年度に投入されたW17は、再浮上を狙う象徴的な一台として、開幕前から厳しい視線を集めている。

  • メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』を正式発表 ヴォルフ「これは革命だ」

    メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』を正式発表 ヴォルフ「これは革命だ」

    メルセデスF1は、2026年シーズンを戦う新車「W17」をデジタルローンチで正式発表した。すでに今季の両タイトル最有力候補と目されるこのマシンは、1月22日にレンダリング画像で初公開され、同日にシルバーストンでシェイクダウンを実施。その後、バルセロナで3日間の走行を行い、ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリが走行距離ランキングの首位に立った。

    今回の発表では、マシンの技術的な詳細に加え、チーム上層部およびドライバー陣のコメントが公開され、2026年F1レギュレーションに向けたメルセデスF1の全体像が示された。

    トト・ヴォルフ「2026年は決定的な瞬間」
    2026年F1シーズンは、パワーユニット、シャシー、空力を含む車両全体が同時に刷新される大きな転換点となる。その新時代を前に、チームを率いるトップは明確な覚悟を示した。

    「2026年は、我々のチームにとって、そしてこのスポーツにとって決定的な瞬間だ。来たるシーズンは、我々がこれまで直面してきた中でも最も要求の厳しい技術レギュレーションのいくつかによって形作られる。これらのルールは、組織のあらゆる側面を試す一方で、革新し、新たなパフォーマンス基準を打ち立てる大きな機会も生み出す。我々は明確な野心、集中した実行力、そして結果を出すことへの一切の妥協なき姿勢で、この次なる時代に臨む」と、メルセデスF1のチーム代表兼CEOを務めるトト・ヴォルフは語った。

    W17の中核 新世代ハイブリッド・パワーユニット
    W17の中心には、2026年F1レギュレーションに対応するために新設計されたハイブリッド・パワーユニットが据えられている。このパワーユニットは、冷却アーキテクチャおよび空力設計と緊密に統合され、高回生ブレーキングゾーンから長時間の全開走行に至るまで、ラップのあらゆる局面で熱的安定性とエネルギー効率を確保することを狙っている。

    ブラックリーとブリックスワースによる一体開発アプローチは、次世代F1に向けたプロジェクト全体を貫く中核テーマとなっている。

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    「進化ではなく革命」パワートレイン開発の最前線
    2026年レギュレーションでは、パワーユニットの基本構成そのものが刷新され、サステナブル燃料の全面導入と電動化比率の拡大が同時に求められる。メルセデスにとっても、これまでにない規模の挑戦となっている。

    「2026年F1シーズンは、スポーツ全体にとって、そして特にパワートレイン開発の最前線に立つ我々にとって、まったく新しい章を意味する。新しいパワーユニットのアーキテクチャ、サステナブル燃料、より大きなハイブリッド比重、そして完全に新しい車両――これらすべてが同時に収束している。これは単なる進化ではない。革命だ」と、メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズのマネージングディレクターを務めるハイウェル・トーマスは述べた。

    「この時代を特徴づけるのは、我々が学ばなければならないスピードだ。高度なサステナブル燃料、電動化の拡大、新たに定義されたエネルギー展開戦略の統合は、より速いフィードバックループを要求する。長いテストサイクルに頼って解決策を磨き上げることはできない。我々は、より短いインターバルで、設計し、シミュレーションし、検証し、改良していかなければならない。効率性は単なる流行語ではない。ダイノにおいても、サーキットにおいても、ミッションクリティカルな要素だ。」

    燃料と潤滑を一体で捉えるペトロナスの思想
    2026年から導入される先進サステナブル燃料は、エンジン性能だけでなく、エネルギー効率と持続可能性の両立が求められる。燃料開発は、マシン全体のパフォーマンスを左右する重要な要素となる。

    「燃料はF1のパフォーマンスにとって根本的な存在だ。なぜなら、サーキット上のすべてのラップ、すべての加速を支えているからだ。ペトロナスにとって、2026年レギュレーションは、性能、効率、サステナビリティを同時に設計する必要性を、これまで以上に明確にした。我々の特注の先進サステナブル燃料は、長年にわたる処方開発と継続的なエンジンテストの成果であり、レースという極限の要求に応えるために生み出されたものだ」と、ペトロナスのDownstream部門CEOを務めるダトゥク・サザリは語った。

    「我々のアプローチを特徴づけているのは、燃料、潤滑油、フルードをひとつの完全なパフォーマンスシステムとして設計している点だ。ペトロナス・プライマックス燃料、ペトロナス・シンティウム・エンジンオイル、ペトロナス・トゥテラ油圧フルードに至るまで、すべてがマシンの潜在能力を最大限に引き出すために設計されている。これは、モータースポーツにおける我々の長年の役割と、F1で得られた知見を次世代の燃料・フルード技術に活かすという強いコミットメントを反映している。」

    メルセデス・ベンツ F1

    全面刷新されたシャシーとアクティブエアロ
    W17は新シャシーレギュレーションを前提に設計されており、ホイールベースは200mm短縮、全幅は100mm削減、最低重量は約30kg軽量化されている。

    可動式フロントおよびリアウイングによるアクティブエアロダイナミクスが、ストレートでの空気抵抗低減とコーナーでのダウンフォース最適化を両立する。フロントおよびリアタイヤはナロー化され、空力哲学の刷新や改訂されたサスペンション・キネマティクスと組み合わされている。

    また、DRSは廃止され、代わりにブーストおよびオーバーテイクモードによるエネルギー展開が導入され、レース中の攻防を生み出す仕組みとなっている。

    ジェームス・アリソン「全面的な変革の時代」
    新レギュレーションでは、パワーユニットだけでなく、シャシー、空力、タイヤを含む車両全体が同時に刷新され、設計思想そのものが問われることになる。

    「2026年シーズンは、このスポーツの歴史において重要な瞬間を意味する。エンジニアリングを生業とする我々にとって、それは刺激的であると同時に、同じくらい大きな不安を伴うものでもある。これは単なる規則の微調整ではない。パワーユニット、シャシー、空力、タイヤ――ほぼすべての要素が同時に変わる、全面的な変革だ」と、メルセデスF1のテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは語った。

    「我々は設計段階で最善の判断を下したと考えているし、マシンが走り出した今も、容赦なく革新を続けていく。個人的には、こうした瞬間が好きだ。大規模なレギュレーション変更はF1の進歩そのものだ。あらゆる前提を疑い、チームワークと創意工夫を報いる。大きなストレスを伴うが、それ以上に大きな機会をもたらす。この移行期を競争力のあるマシンで乗り越えられたなら、それは想像し得る中で最も満足感の高い成果のひとつになるだろう。」

    ドライバー体制と育成プログラムの継続
    メルセデスF1は、2025年に成功を収めたドライバーラインアップを維持し、ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリが2026年もレースシートを務める。

    サードドライバーにはフレッド・ヴェスティが就任し、シミュレーター業務やIMSA参戦を通じて開発を支える。さらに、ドリアーヌ・パンとジョシュア・デュルクセンが育成ドライバーとして加わり、シミュレーター業務や旧型車テストを担当する。

    「ジョージ、キミ、そしてフレッドは、我々のドライバープログラムが目指しているすべてを体現している。ジョージは、スピード、知性、リーダーシップの面で、このスポーツにおいて最も完成度が高く、信頼できるドライバーのひとりへと成長した。キミは、才能と恐れを知らない姿勢を持ち合わせており、その成長を加速させる強い学習意欲も備えている。そしてフレッドは、サードドライバーとして、舞台裏で我々を強化する重要な継続性と技術的知見をもたらしてくれている」と、メルセデスF1のチーム代表兼CEOを務めるトト・ヴォルフは語った。

    「彼ら3人はいずれもジュニアプログラムの出身であり、そのスキルは互いに補完し合っている。彼らは今後も互いをプッシュし、同時に支え合い続けるだろう。この新たなレギュレーション時代に突入するにあたり、サーキット上、シミュレーター、そしてガレージ内でのその協力関係は、チームを前進させるうえで重要な原動力になる。」

    新ロゴと新リバリーが示す2026年像
    今回の発表では、よりクリーンで洗練された新ロゴデザインとともに、W17の新リバリーも公開された。ペトロナスグリーンのフローラインが車体下部を流れるように走り、象徴的なシルバーからディープブラックへの移行を強調する。

    サイドポッド上部にはAMG由来の菱形シグネチャーが配され、エンジンカバーにはメルセデスのスリーポインテッドスターのパターンがあしらわれている。

    W17は、技術、組織、人材のすべてを結集した、メルセデスF1の2026年に向けた回答となった。新時代のF1で、このマシンがどのような基準を打ち立てるのかが注目される。

  • メルセデスF1、パワーユニット論争でライバル勢を痛烈批判「ちゃんとやれ」

    メルセデスF1、パワーユニット論争でライバル勢を痛烈批判「ちゃんとやれ」

    メルセデスF1のCEO兼チーム代表であるトト・ヴォルフは、新シーズン開幕を前に持ち上がっているパワーユニットを巡る疑惑について、ライバルチームに対して強い不満を示した。

    2026年F1レギュレーションでは、パワーユニットの変更点の一つとして、圧縮比が従来の18:1から16:1へと引き下げられている。圧縮比とはシリンダー内の最大容積と最小容積の比率を指すが、これはピットレーンで車両が常温状態にあるときにのみ測定可能とされている。

    新シーズンに向けた準備が進むなか、メルセデスが走行中により高いレベルでパワーユニットを作動させる方法を見つけたのではないか、という報道がなされた。これが事実であれば、ラップタイムに大きなアドバンテージをもたらす可能性があると見られている。

    この懸念を巡って複数の会合が開かれてきたが、ヴォルフは、メルセデスのパワーユニットが合法であるという保証をFIAから得ていると強調した。

    「なぜ一部のチームが、これほどまでに他チームのことばかりに集中し、非常に明確で透明な案件について議論を続けるのか、私には理解できない」とヴォルフは、RacingNews365を含むメディアに語った。

    「FIAとのコミュニケーションは、これまで一貫して非常にポジティブだった。これは圧縮比だけの話ではなく、他の要素についても同様だ」

    「特にこの分野に関しては、レギュレーションに何が書かれているかは非常に明確だし、すべてのエンジン、あるいはF1以外でも適用される標準的な手順が何であるかも、はっきりしている」

    メルセデスは先週行われたバルセロナでのシェイクダウンで、3日間合計500周を走行し、全チーム中最多の周回数を記録した。こうした好調な滑り出しを受け、同チームは早くも今季の有力候補と目されており、来週にはバーレーンでのプレシーズンテストに臨む予定だ。

    ヴォルフは、ライバルのパワーユニットメーカーに対し、メルセデスの取り組みを崩そうとするのではなく、自分たちのプロジェクトに集中すべきだと訴えた。

    「だから、ちゃんとやれ」とヴォルフは言い放った。

    「彼らは秘密裏に会合を開いたり、秘密の書簡を送ったりして、存在もしないテスト方法をでっち上げようとしているだけだ」

    「少なくとも我々としては、雑音を最小限に抑えることを心がけている。雑音を減らすというのは、他人のことよりも自分たちを見るということだ。レギュレーションに何が書かれているかも、FIAが我々に何を伝えてきたかも、非常に明確なのだから」

    「我々は皆それぞれ違う。もしかすると、うまくいっていないときに、始まる前から言い訳を探したい人もいるのかもしれない」

    「誰もが自分たちの能力を最大限に発揮する必要がある。ただし、少なくとも我々はそういうやり方はしない。特に、もう十分に『問題ない』と言われている状況であればなおさらだ」

    「もし誰かが、気を紛らわせるためにこうしたことをしたいのなら、それはそれで自由だ」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「パワーユニットは合法」 ヴォルフが改めて強調
    シーズン開幕が近づくにつれ、メルセデスのパワーユニットの本当の競争力は、勢力図が固まるなかで明らかになっていくことになる。ドイツメーカーが有力視されるなか、ヴォルフはその合法性について一片の疑いもないと断言した。

    「パワーユニットは合法だ」と、RacingNews365からの質問に対してヴォルフは答えた。

    「パワーユニットは、レギュレーションが書かれているとおりのものだ」

    「パワーユニットは、実施されているチェックの方法に合致しているし、こうした事柄が他のあらゆる車両でどのように測定されているかとも一致している。それ以外のことについて、私が判断する立場にはない」

    「それが、現時点で我々が見ている世界であり、FIAが言っていることでもある。それはFIA会長も言っていることで、彼はこの分野について多少なりとも理解している人物だ」

    「そういう意味では、あとは様子を見るだけだ。我々は非常に盤石だと感じている」

  • メルセデスF1、3日間で500周 バルセロナテストで信頼性に大きな手応え

    メルセデスF1、3日間で500周 バルセロナテストで信頼性に大きな手応え

    メルセデスF1は、最初のテストを満点評価で終え、バルセロナを後にした。3日間で合計500周を走破し、チームの想定を上回る信頼性を示した。アンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルは、複数回のレースシミュレーションを問題なく完了し、主にパワーユニットの理解に集中した。

    スペインでのテストを終えた後、次はバーレーンでパフォーマンス面の作業に取り組む予定だ。

    3日間で500周。多くの笑顔と、2月中旬に予定されているサクヒールでの次回テストに向けた確かな自信を携え、メルセデスF1はバルセロナを後にした。F1史上でも屈指の技術的変革期にあることを考えれば、不安よりも確信を多く得られたという結果は決して当たり前ではない。

    完全に刷新されたパワーユニット、見直された空力コンセプト、そしてファクトリーでの膨大な作業を経て初めて本格的に検証すべき数多くのシステム。こうした状況の中、バルセロナテストの最大の目的は、できる限り多くの周回を重ねて信頼性を確認し、W17が想定データと整合しているかを検証することだった。

    この点において、シルバーアローは笑顔でスペインを後にしている。2日目終了時点ですでに、技術陣は「予定より前倒しで作業が進んでいる」と認めており、それが早い段階で自信につながっていた。さらにこの日だけで167周を走行し、合計500周に到達。これは昨年バーレーンで記録した周回数より約50周多い数字だ。

    「そうですね、良いシェイクダウンだったと思います。今日もたくさん走れましたし、チームとして非常に良い走行距離を稼げました。僕自身もマシンについて多くを学べているので満足していますし、今からバーレーンに戻るのが楽しみです」と、午前中に走行を担当し、その後ラッセルにマシンを引き渡したアントネッリは語った。

    この成果は、アントネッリとジョージ・ラッセルが昨日から今日にかけて実施した複数回のレースシミュレーションによっても支えられている。信頼性面で作業を妨げるような大きな問題は発生せず、小さなトラブルが出た場合も短時間で解決され、長時間ガレージに留まることはなかった。

    一方で、昨日は硬めのタイヤを中心に走行していたが、今日はよりソフトなコンパウンドへとプログラムを変更した。狙いは明確で、高速域でコーナーに進入した際のマシンの反応を、バランス面とパワーユニットの両面から把握することだった。これは、ブレーキング時のエネルギー回生を最適化し、コーナー進入時のバランス改善に向けた調整ポイントを見極めるための重要な作業でもあった。

    「基本的には昨日と似たプログラムを続けました。目標は引き続きロングランだったからです。バッテリーの挙動をより理解するために、さまざまなモードも試しました。ただ今日は、ロングランでもソフトタイヤを多めに使い、マシンがどう反応するのか、特にコーナー進入速度が高い状況でパワーユニットがどう振る舞うのかを確認しました。本当に興味深い作業でした」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    他チームより1日早くバルセロナテストを終えたメルセデスF1は、すでに2週間後に控えるバーレーンテストを見据えている。そこでは純粋なパフォーマンス追求が本格化するが、同時に信頼性という重要な要素も引き続き注視していく方針だ。特に長距離走行を通じた安定性の確認は、今後も欠かせないテーマとなる。

    「今のところ順調なので、バーレーンには大きな自信と期待を持って向かえます。もちろんシェイクダウン中に多少の問題はありましたが、すべて解決できましたし、良いスタートを切れるという確信があります。マシンへの理解も深まっていますから、着実な前進と継続的な学習になるでしょう」

    この方針は、現場責任者であるアンドリュー・ショブリンによっても裏付けられている。彼は、バルセロナでの3日間を非常にポジティブに総括し、サクヒールで待ち受ける次のステップについても言及した。バーレーンでは、空力面とタイヤマネジメントの両方でW17からより多くのパフォーマンスを引き出すため、セットアップ作業に本格的に取り組む予定だ。

    バルセロナでは、気温が5度を下回る場面もあり、シーズン中に一般的に遭遇するコンディションとは大きく異なっていた。そのため、一部のチームはタイヤを適正な作動温度に入れるのに苦労し、左フロントにグレイニングが発生するケースも見られた。これは、低温条件とバルセロナ特有のコース特性を考えれば、想定内の現象だった。

    「信頼性という点では、我々にとって非常に良い1週間でした。3日間すべてで、狙い通りのプログラムを実行できましたし、それこそがバルセロナに来る前に期待していたことです。ブラックリーとブリックスワースで、このマシンを作り上げた全員の仕事ぶりを示す結果でもあります。また、最初の2日間で直面したいくつかの課題についても前進が見られ、それは励みになります」とショブリンは説明した。

    「ただし、バルセロナでは主にW17の検証に集中していました。バーレーンでは、ここまで低温では不可能だったセットアップの探求に移ります。それによって、2026年シーズンに近づくにつれて、このマシンが本当にどこまで行けるのか、より明確な像が見えてくるはずです」