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  • メルセデスF1、W17の進捗に手応え「最終日はセットアップ作業を増やせる」

    メルセデスF1、W17の進捗に手応え「最終日はセットアップ作業を増やせる」

    メルセデスはバルセロナで行われている5日間のF1シェイクダウンにおいて、主に信頼性確認と走行距離の積み上げを目的としてプログラムを進めているが、その点で順調な滑り出しを見せている。

    月曜日にはジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリが合計151周を走破し、続く水曜日の2日目にはさらに走行距離を伸ばした。午前のセッションを担当したラッセルが92周を走り、午後にはアントネッリが91周を重ね、サーキット・デ・バルセロナ=カタルーニャを合計183周周回した。

    報道によれば、アントネッリは1分17秒382を記録してこの日の最速タイムをマークし、チームメイトのラッセルがコンマ2秒差で続いた。この内容に、メルセデス陣営は満足感を示している。

    「今日こなした走行距離には満足しているし、ここバルセロナでの最初の2日間に設定していた目標の大半を達成できた」と語ったのは、トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンだ。

    「マシンは信頼性を示し、複数回のレース距離走行も行えた。これは非常に心強い最初の一歩だし、両ドライバーとも今日の走行距離をしっかり体感できているはずだ」

    一方で、W17の純粋な競争力については、バーレーンテストまでは判断できないとの見解を示しつつも、別の面では前向きな手応えがあることも認めている。

    「残りはあと1日だ。その日は、これまでよりもセットアップ作業に少し重点を置くことになるだろう」

    メルセデスは、ラッセルとアントネッリの次回走行日については明言しなかった。

    「それは明日になるかもしれない」とショブリンは述べており、その判断は天候次第だという。

    ラッセルも「すべては天候次第だ」と語り、アントネッリも同意した。

    「天気が良ければ、明日になるかもしれない」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    アントネッリとラッセルの表情には、総じて満足感が漂っていた。

    水曜日の最速ドライバーとなったアントネッリは、初日の月曜日よりも内容の濃い1日だったと振り返っている。

    「午後にはフルレース距離を走ることができたので、より多くの走行距離を稼げたし、チームにとって多くのデータを集めることができた」とアントネッリは語った。

    「このマシンは完全に新しく、昨年のクルマとは大きく異なる。だから周回を重ねるごとに、少しずつ慣れていっている。ドライバーとしての僕にとっても、チームにとっても、これは継続的な学習プロセスであり、その意味でもできるだけ多く走ることがとても重要だ」

    ラッセルもまた、寒さが厳しい難しいコンディションの中であったにもかかわらず、前向きな感触を口にしている。

    「今朝の路面温度は摂氏数度しかなく、これまで走った中でも最も寒いサーキットのひとつだった。だからタイムから読み取れるものはほとんどない」とラッセルは述べた。

    「本当の緊張感は、メルボルンに行き、ライバルに対して自分たちがどの位置にいるのか、よりはっきり見えてきてからだ。今はただ、新シーズンに向けて懸命に作業を続け、そのプロセス自体を楽しんでいる」

  • メルセデスF1、W17で採用した「可動フラップ1枚」フロントウイングの異端解釈

    メルセデスF1、W17で採用した「可動フラップ1枚」フロントウイングの異端解釈

    メルセデスは今週バルセロナで、他チームとは異なるフロントウイングを装着して走行している。W17は可動フラップが1枚のみという構成を採用し、さらにノーズ下には目を引くチャンネルが設けられている。

    新たな技術レギュレーションが導入される際には、解釈の違いが生まれるのは避けられない。とりわけマシンのコンセプトを左右するパーツではその傾向が強く、サイドポッドやサスペンションだけでなく、2026年に向けて思想と機能の両面で大きく見直されたフロントウイングも例外ではない。

    FIAは、これまで各チームが年々強めてきたアウトウォッシュ効果を抑制しようとした。同時に、大きな新要素としてアクティブ・エアロダイナミクスを導入している。これは空気抵抗を低減し、パワーユニットに求められるエネルギーを抑えることを目的としたものだ。レギュレーションの定める枠内で、チームにはフロントウイングの解釈や、フラップを作動させるアクチュエーターの配置について一定の自由度が与えられている。例えば、アクチュエーターをノーズ下に配置することもできるし、レーシングブルズのようにメインプレーンに2つの要素を組み込むことも可能だ。

    多くのチームは、許容される最大数である2つの独立した要素を可動させる構成を選択し、アクティブ・エアロが使用できる場面でのドラッグ低減を最大化しようとしている。しかしメルセデスは別の道を選んだ。W17では、ノーズの支持ピラーが第2フラップに直接取り付けられており、この要素の可動域が制限されている。他チームはノーズをメインプレーンに結合し、2枚のフラップを回転させる構成を採っている。

    この点についてレギュレーションはそれほど厳格ではない。チームは可動要素を1つにするか2つにするか、またどのフラップを「プライマリー」「セカンダリー」として作動させるかを自ら選択できる。主な制約は回転軸の位置、可動フラップの数、そして標準位置からの最大変位量で、プライマリーフラップは30ミリ、セカンダリーフラップは60ミリと定められている。

    背景には、ウイングエレメントをどのように最適活用するかについての異なる考え方があるとみられる。メルセデスでは、実際に回転しているのは後方のフラップだけで、第2フラップは他チームとは異なる迎え角を持っているようだ。月曜日のテストでは、ブラックリーを拠点とするこのチームがフロントウイング周辺に多くの時間を割き、フロービズを用いて気流の挙動を分析していた。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    このメルセデスのアプローチは疑問も呼ぶ。これはシーズンを通して使われる解決策なのか、それともサーキット特性や求めるダウンフォースに応じてフロントウイングを変更していくのか。例えばシルバーストンは近年、比較的低ダウンフォースで走るサーキットへと変化してきた。昨年までは、内部構造を維持し外形のみを変更する限り、新たなクラッシュテストを行わずにシーズン中にノーズ長を変更することも可能だった。理論上は支持ピラーの位置を見直す余地もあるが、それが実際に行われるかどうかはシーズンが進んでから明らかになる。

    一部のチームによれば、アクティブ・エアロダイナミクスの使い方はサーキットごとに大きく異なり、直線区間で必ずしもダウンフォースを完全に「取り除く」ことが最適とは限らないという。また、W17のフロントウイングにはもう一つ注目すべき点がある。特定のコンポーネント配置によって、メルセデスはノーズ下にチャンネルを形成し、空気をフロアおよびTトレイ周辺へと導いている。そのため、このエリアには流れを制御するための小さな空力パーツが追加されている。

    さらに、シルバーストンで行われたフィルミングデーの映像を見ると、後方フラップの一部が固定されたままのようにも見える。そのセクション端部に設けられた金属製インサートは、気流を導き、小さな渦を発生させることで、この領域の空気の流れをマネジメントする役割を担っていると考えられる。

  • メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のシェイクダウンで200km走破

    メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のシェイクダウンで200km走破

    メルセデスF1が2026年F1マシン「W17」で実施したシェイクダウン初日の走行距離は、グリッド全体に向けた小さな“警告”となった。

    2026年F1シーズン開幕前からタイトル最有力候補と目されているメルセデスF1は、新たに公開したW17で、2022年から2025年にかけて苦しんだグラウンドエフェクト世代の失敗を乗り越えられるかどうかに挑んでいる。

    パドックではかなり早い段階から、メルセデスの新エンジンレギュレーションへの対応が非常に順調だという噂が広がっていた。そして昨年末には、より厳格になった圧縮比規定をメルセデスが独自に解釈し、それがエンジン性能だけで数コンマ秒のアドバンテージにつながる可能性があるとして、ライバルメーカーから不満の声も上がった。

    こうした「エンジンメーカーの中で最も有利な立場にいるのはメルセデス」という見方は、シルバーストンで行われたW17の初走行によって、さらに強まることになった。

    メルセデスは、フィルミングデーで許可されている最大距離である約200kmを、新車と新エンジンで“箱出し”の状態からほぼ走破。ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリの両名がドライブし、初日から走行距離を最大化した。

    これに対し、アウディF1のワークスチームは、走行距離の確保を最優先した保守的な仕様でシェイクダウンを実施したものの、走行距離はその4分の1程度にとどまった。

    また、レッドブル・フォード・パワートレインズ製の新エンジンを使用するレーシングブルズは、まずイモラで走行距離が15kmに制限される「デモンストレーションイベント」を実施し、その24時間後にフルのフィルミングデーへと戻るという段階的なアプローチを選択している。

    フェラーリ製パワーユニットを搭載する新チーム、キャデラックF1は、先週シルバーストンで行われたシェイクダウンで200kmを使い切っておらず、同じくシルバーストンでシェイクダウンを行ったとされるメルセデスのカスタマーチーム、アルピーヌがどれだけ走行したかは明らかになっていない。

    それでも、メルセデスが最初からフルのフィルミングデーを狙い、実際にそれをやり遂げたという事実は、これ以上ないほど強いスタートを切ったことを意味している。

    「シルバーストンでのW17の初走行は、非常に理にかなった一日だった」

    メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクター、アンドリュー・ショブリンはそう語る。

    「どのシェイクダウンでも同じだが、焦点はすべてが安全かつ確実に機能するかどうかにある。今回、我々は割り当てられた走行距離を消化することができ、ジョージとキミの両方が2026年型マシンを初めて実走で体験することができた」

    「これは、ブラックリーとブリックスワースで働く全員の努力の成果だ」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1 シェイクダウン

    限られた映像しか存在しないアルピーヌと比較しても、エンジン周辺やサイドポッドのパッケージングの違いは明確で、プロジェクトに十分な準備期間を持つワークスチームと、まだ洗練途上にある新規カスターチームとの差が浮き彫りになっている。

    新しいエンジンを前提としたマシン設計において、より大胆な選択をするチームほど、得られるリターンも大きくなる。メルセデスはすでに、何が機能し、何が機能しないのかについて最初の手応えを掴みつつあり、その理解は来週の非公開バルセロナテストでさらに深まっていくはずだ。

    2026年シーズン序盤はエンジン性能が最大の差別化要因になると見られており、その点に注目が集まりがちだが、このマシン全体の設計が持つ重要性は決して軽視できない。

    メルセデスは現時点でブックメーカーの最有力候補とされている一方、直近2シーズンでは、2024年にマクラーレンに逆転を許したことで、同じメルセデス製パワーユニットを使うチームの中で2番手に甘んじてきた。

    W17がメルセデスを再び黄金時代へと導くかどうかは、グラウンドエフェクト世代で最後まで“正解”を掴み切れなかったのと同じ轍を、新レギュレーションでも踏んでしまうかどうかにかかっている。

    現段階で競争力の序列を読み取ることは不可能であり、ある程度の確信をもって勢力図を語れるようになるには、テストがかなり進んでからになるだろう。

    それでも、いま最も重視されているのが準備と信頼性である以上、このスタートをメルセデスにとって前向きなものと捉えない理由はない。

  • メルセデス、F1アカデミー王者ドリアン・ピンを開発ドライバーに起用

    メルセデス、F1アカデミー王者ドリアン・ピンを開発ドライバーに起用

    2025年F1アカデミー王者のドリアン・ピンが、2026年シーズンからメルセデスF1チームの開発ドライバーに就任することが発表された。

    22歳のフランス人ドライバーであるピンは、これまで所属してきたジュニア・プログラムから昇格し、シミュレーター開発やファクトリーおよびサーキットでの業務を担うドライバー陣の一員となる。

    ピンは2026年シーズン中、メルセデスF1チームの複数のグランプリに帯同する予定で、同時に2026年F1アカデミーに参戦するメルセデスのドライバーに対するサポート役も務める。これらの役割は、後日発表予定の自身のレースプログラムと並行して行われる。

    ピンは2025年のF1アカデミーで、フェラーリの支援を受けるマヤ・ウエグとの激しいタイトル争いを制し、7ラウンド中4勝、さらに4回の表彰台を獲得してシリーズチャンピオンに輝いた。チャンピオントロフィーは、ロンドンで開催されるオートスポーツ・アワードの式典で授与される予定だ。

    「メルセデスAMGペトロナスF1チームの開発ドライバーという役割を任せていただけることを、とても誇りに思いますし、感謝しています」とピンは語った。

    「ジュニア・プログラムの一員として過ごした2年間は、ドライバーとして大きく成長する助けになりましたし、これは私のキャリアにとって素晴らしい次のステップです。ブラックリーとブリックスワースで皆さんと引き続き仕事をし、オン・オフ両面で将来のチャンスに向けて前進していけることを楽しみにしています」

    「また、ここまで導いてくれたF1アカデミーのすべての関係者にも心から感謝したいです。このシリーズは女性ドライバーにとって素晴らしいプラットフォームを提供してくれますし、今夜このチャンピオンシップトロフィーを受け取れることを光栄に思います」

    「私自身がモータースポーツで歩みを続けるなかで、これからも多くの素晴らしい女性たちが私の後に続いていくと確信しています。新しいシーズンに向けて、彼女たち全員の健闘を祈っています」

    ドリアーヌ・ピン メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    メルセデスのチーム代表者としてコメントしたブラッドリー・ロードも、ピンの昇格を高く評価した。

    「ドリアンが2026年に開発ドライバーの役割へステップアップすることを発表でき、大変うれしく思います」とロードは述べた。

    「彼女はF1アカデミー・チームの一員として過ごした2年間で、献身性、スピード、レースクラフトに加え、強力な技術的フィードバックとエンジニアリングへの理解を示してきました。その集大成が、昨シーズンのチャンピオン獲得です」

    「これらの能力はモータースポーツの階段を上っていくうえで不可欠なものです。この新しい役割は、ドリアンがドライバーとしてさらに成長し、キャリアを発展させていく助けになるでしょう」

    「F1アカデミーでの成功、そしてこのシリーズが提供する機会は、彼女をこの次のステップに向けて十分に準備させてくれました。今後発表されるレースプログラムと並行して、この挑戦に取り組む彼女の姿を見るのを楽しみにしています」

  • メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のリバリーを公開

    メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のリバリーを公開

    メルセデスF1は、2026年F1シーズンに向けた新車「W17」の初公開画像を発表し、新たなリバリーデザインの一端を明らかにした。

    象徴的なシルバーとブラックを基調としたカラーリングをまとったW17は、2026年F1レギュレーションに対応する最初のマシンとして、その姿が初めて公開された。

    メルセデスF1は2025年シーズンにコンストラクターズランキング2位でシーズンを終え、2026年も引き続きジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリのラインアップを維持する。

    W17は、他チームの2026年F1マシンと同様に、従来型よりも小型、細身、軽量に設計されており、大幅に刷新された空力レギュレーションを前提として開発された。

    チーム代表兼CEOのトト・ヴォルフは、次のように語った。

    「2026年に向けてF1は大きな変革を迎えるが、我々はその移行に備えている」

    「新レギュレーションは、パフォーマンスのあらゆる領域において革新性と絶対的な集中を求めるものだ」

    「新車の開発、そしてピレリとともに進めているパワーユニットや先進的な持続可能燃料の長期開発は、まさにその姿勢を反映している」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツフォーミュラ1カー メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「今回W17の初画像を公開したのは、そのプロセスにおける次のステップにすぎない」

    「このマシンは、ブラックリーのシャシー部門とブリックスワースのパワーユニット拠点に所属するチーム全体の、継続的かつ集団的な努力の結晶だ。我々は今後数か月にわたり、さらに全力で取り組み続ける」

    メルセデスF1は来週、他チームとともにバルセロナで開催される5日間のシェイクダウンに参加する予定となっている。

    その後、2月2日にはドライバーおよび上級スタッフが出席するシーズンローンチイベントを開催し、W17を正式にお披露目する。

    さらにチームは、2回に分けて各3日間行われる公式プレシーズンテストに向けてバーレーンへ移動し、マシンの熟成とパフォーマンス追求を本格化させていく予定だ。

  • メルセデスF1、マイクロソフトと複数年パートナーシップを締結

    メルセデスF1、マイクロソフトと複数年パートナーシップを締結

    メルセデスAMGペトロナスF1チームは、マイクロソフトと複数年にわたるパートナーシップを締結したと発表した。マイクロソフトのテクノロジーをチーム運営の中核に据えることで、業務効率と技術革新を推進し、世界8億人を超えるF1ファンの体験価値向上を目指す。

    2026年F1レギュレーションは、電動化、効率性、持続可能性を重視する新時代を切り開くものであり、近代F1史上でも最大級の技術的転換点となる。

    メルセデスAMGペトロナスF1チームは、この変革に向けて、工場からサーキットまで事業全体でマイクロソフトのクラウドおよびエンタープライズAI技術を活用していく。

    「我々のスポーツは、革新を通じて先頭に立つ人々によって動かされている」と、メルセデスAMGペトロナスF1チームのCEO兼チーム代表であるトト・ヴォルフは語った。

    「革新的技術の代名詞であるマイクロソフトと提携できることをうれしく思う。チーム運営の中心にマイクロソフトの技術を据えることで、より迅速な洞察、より賢いコラボレーション、そしてF1の次世代を見据えた新しい働き方を実現していく」

    F1は、コンマ数秒が勝敗を分け、あらゆる判断がデータに基づいて下される競技だ。極端なデータ量、リアルタイムでの意思決定、グローバルな運営体制、そしてミスの許されない環境は、現代のエンタープライズシステムにとって究極の試金石となる。両社は、テクノロジーを競争優位の源泉と捉え、最高峰の競争環境における新たな基準を打ち立てようとしている。

    「このパートナーシップは、ミリ秒が重要で、データが結果を左右するレースパフォーマンスの中核に、マイクロソフトのクラウドとエンタープライズAI技術を据えるものだ」と、マイクロソフトのコマーシャルビジネスCEOであるジャドソン・アルトフは述べた。

    「メルセデスAMGペトロナスF1チームとともに、データをリアルタイムのインテリジェンスへと変換し、より速い意思決定と持続的な競争優位を実現していく」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    データの速度で戦うF1
    現代のF1マシンは精密さとスピードによって定義されている。メルセデスAMGペトロナスF1チームのマシン1台には400以上のセンサーが搭載され、毎秒110万点を超えるデータが生成される。タイヤの摩耗、空力挙動、エネルギー回生システムの運用、刻々と変化する路面状況まで、すべてをリアルタイムで解析する必要がある。

    Microsoft Azure(アジュール)とそのAI機能は、工場およびサーキットにおける高性能コンピューティングとデータ基盤を拡張する。シミュレーション、パフォーマンス分析、レース戦略モデリング、部門横断の分析を支えることで、重要な瞬間に即時の洞察を提供する。

    「マイクロソフトをパートナーエコシステムに迎えられることを誇りに思う」と、メルセデスAMGペトロナスF1チームの最高商務責任者リチャード・サンダースは語った。

    「この提携は、次の技術進化の時代に向けた新たなイノベーションの扉を開くものだ」

    人と技術の可能性を引き出す
    マイクロソフト365とGitHubは、ブラックリーおよびブリックスワースの本拠地、そしてパドックの現場に至るまで、チームのエンジニアリングとオペレーションを支えている。今後はこれらの活用をさらに拡大し、俊敏性の向上と業務効率の強化を図っていく。

    ロードカーからF1へ
    マイクロソフトとメルセデス・ベンツは、30年以上にわたり自動車産業全体で協業を続けてきた。今回の提携は、その長年の関係を基盤に、同じ革新のマインドセットとデジタル能力を世界最高峰のモータースポーツへと持ち込むものとなる。

    金額は公式には確認されていないものの、関係者の話として年間およそ6,000万ドル(約95億円)規模とされ、F1界でも屈指の高額スポンサー契約である可能性が高い。

  • メルセデスF1、Nuと複数年のグローバルパートナーシップ契約を発表

    メルセデスF1、Nuと複数年のグローバルパートナーシップ契約を発表

    メルセデスF1チームと、世界有数のデジタル金融サービス・プラットフォームであるNuは、2026年のF1世界選手権シーズンを前に、Nuをオフィシャル・チーム・パートナーとする複数年のグローバル・パートナーシップを締結したと発表した。

    F1が持つ国際的なスケール、グローバルな影響力、そしてプレミアムなポジショニングは、Nuにとってブランド認知の世界的拡大と文化的な存在感を高めるための強力なプラットフォームとなる。

    世界で8億2,700万人を超えるデジタル志向のファン層、とりわけラテンアメリカや米国といった戦略市場での高いリーチは、Nuの長期的な成長戦略を後押しすると同時に、ブラジル、メキシコ、コロンビアといったF1の伝統と熱狂的なファンベースを持つ国々で即時的な価値をもたらす。

    このパートナーシップは、それぞれの業界で新たな基準を打ち立ててきた2つのリーダーを結びつけるものだ。2013年創業のNuは、「人々はより良い金融サービスを受けるべきだ」という信念のもと、デジタル・ファーストのビジネスモデル、顧客中心主義、世界水準のデザイン、そしてAIを活用したテクノロジーによって従来の銀行像に挑戦し、現在は世界で1億2,700万人以上の顧客にサービスを提供している。

    同様に、メルセデスAMGペトロナスF1チームも卓越性の追求を体現してきた存在であり、これまでにコンストラクターズ世界選手権8回、ドライバーズ世界選手権9回という輝かしい実績を築いてきた。チームワークとパフォーマンスへの飽くなき情熱を原動力に、F1の次なる時代を見据えている。

    今回の複数年契約により、オン・トラックおよびオフ・トラックの双方で、ファン体験を高める多彩なブランディングやアクティベーションが展開される。チームドライバーのジョージ・ラッセル、キミ・アントネッリ、そしてCEO兼チーム代表のトト・ヴォルフも登場し、ファンをより身近にF1の興奮へと引き込む象徴的な瞬間が演出される予定だ。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「F1は数少ない真のグローバル・ファンプラットフォームのひとつであり、メルセデスAMGペトロナスF1チームは比類なき実績を誇る、スポーツを象徴する存在です。この提携は、ブラジル、メキシコ、コロンビア、米国、そしてそれ以外の地域にいる数億人のファンとつながるための強力な機会を与えてくれます」と、Nu共同創業者で最高成長責任者、米国事業CEOのクリスティーナ・ジュンケイラは述べた。

    「Nuの顧客中心主義、テクノロジー・プラットフォーム、イノベーションを生かし、ファンをよりアクションに近づけるプレミアムなデジタル体験を提供できることを楽しみにしています。グローバルブランドの構築は複数年にわたる旅であり、これからさらに多くの展開が控えています」

    これに対し、ヴォルフは次のように語っている。

    「イノベーションとディスラプションは、我々のすべての活動の中心にあります。Nuとのパートナーシップは、そうした共通の価値観を反映したものです。我々は限界を押し広げ、より賢く、より効率的にパフォーマンスを発揮するという共通のコミットメントを持っています。この提携を通じて、その卓越性をともに推進していくことを楽しみにしています」。

    さらに、メルセデスAMGペトロナスF1チームのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるリチャード・サンダースは、「Nuをパートナー・エコシステムに迎えられることを嬉しく思います。テクノロジーと効率性に焦点を当てるNuの姿勢は、我々のスポーツにおけるパフォーマンスを支える原則と高い親和性があります。このパートナーシップは、ファンに価値をもたらし、オン・トラック、オフ・トラックの双方で両ブランドを強化する協業の機会を提供してくれます」とコメントしている。

  • メルセデスF1、W17公開直前に設計トップのジョン・オーウェンが退任

    メルセデスF1、W17公開直前に設計トップのジョン・オーウェンが退任

    メルセデスF1は、長年にわたりマシン設計を統括してきたディレクターのジョン・オーウェンが、2026年シーズンを前にチームを離れることを正式に発表した。

    オーウェンは2007年、当時ホンダ名義だったブラウンリー拠点のチームに加入。その後、ブラウンGP時代の2009年にはドライバーズ・チャンピオンシップとコンストラクターズ・チャンピオンシップの二冠獲得を経験し、2010年からはメルセデスとしての新時代を技術面から支えてきた。

    チームは2010年代にかけて、コンストラクターズタイトル8連覇、ドライバーズタイトル7回獲得という前人未到の成功を収めたが、メルセデスはこの黄金期において、オーウェンが果たした役割の大きさを強調している。

    メルセデスは声明で次のように述べた。

    「我々のカーデザイン・ディレクターであるジョン・オーウェンは、今がF1から一度距離を置く適切なタイミングだと判断し、後任への円滑な引き継ぎを確保したうえで、今年後半にチームを離れ、ガーデニング・リーブに入ることを決断した。」

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    さらにチームは、彼の在籍期間と功績についても言及した。

    「ジョンは2007年からブラウンリーのチームに在籍し、我々の成功に多大な貢献をしてきた。彼は在籍期間中に9回のコンストラクターズタイトル獲得に関わり、今年のW17は、彼が全体設計の責任を担った17台目のマシンとなる。我々は彼の将来の成功を心から願い、チームの成功に果たした多大な役割に感謝したい。」

    後任体制についても明らかにされており、現在エンジニアリング・ディレクターを務めるジャコモ・トルトラが、社内昇格により新たなカーデザイン・ディレクターに就任する。また、副テクニカルディレクターのシモーネ・レスタが、設計グループ全体を監督する役割を担う。

    なおメルセデスは、2026年F1レギュレーション下で戦う新車「W17」のレンダー画像を1月22日に公開し、2月2日にはデジタル形式でのローンチイベントを実施する予定となっている。

  • メルセデスF1、2026年シーズン用アディダス製チームウエアを発表

    メルセデスF1、2026年シーズン用アディダス製チームウエアを発表

    2026年F1シーズン開幕まで数週間となるなか、メルセデスF1は、アディダスがデザインを手がけた最新のチームウエアを公開した。ドライバーのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリがモデルを務め、2026年仕様のコレクションがお披露目された。

    メルセデスは長年にわたり契約してきたプーマから、2025年にアディダスへとパートナーを切り替えた。今回のコレクションは、その「複数年契約」における2年目の成果となる。ブラックリーを拠点とするチームは、2026年にドライバーやスタッフが着用するウエアの全容を示した。

    デザインは踏襲、細部で進化
    率直に言えば、デザインの大きな変更はなく、ホワイトとブラックを基調としたおなじみの配色が引き続き採用されている。ただし、メルセデスによれば、ドライバー用ジャージには「エンジニアード・ヘキサゴンプリント」を採用し、再構築されたウルトラブースト5の要素を取り入れた、ティールからブラックへと変化するグラデーションが特徴だという。各アイテムは、両ブランドのアイデンティティと専門性をスタイル面で融合させている。

    また、キット全体にはメルセデスを象徴するチームカラーの「ヒント」が盛り込まれ、アディダスのCLIMACOOLテクノロジーが使用されている。この素材は、コクピット外での活動時にドライバーの体温を適切に保つことを目的としている。

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    スタッフ別に最適化されたウエア
    メカニック用ウエアは、半袖と長袖の両仕様が用意され、「モダン化されたシルエット」と、スピード感と技術性を演出するカーブしたティールのグラフィックが特徴とされている。一方で、エンジニア用ユニフォームは、これまでのホワイトからブラックへと変更された。

    アディダスのモータースポーツ部門カテゴリーGMを務めるマイケル・バッツは、次のように述べている。

    「パートナーシップ2年目を迎えるにあたり、チームのすべてのメンバーが求める要件に応えるため、多くの思考とクラフトマンシップを注いできた。我々は、すべての人が最高のパフォーマンスに到達できるよう支援するというコミットメントを軸にしている。異なるカッティング、素材、デザインコードを通じて個々のニーズを考慮しつつ、メルセデスのチームアイデンティティを祝福している。今季、全員がこれを着用する姿を見るのが待ちきれない」

    また、メルセデスのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるリチャード・サンダースも、次のように語った。

    「アディダスとのパートナーシップは、パフォーマンス、イノベーション、そしてスタイルへの共通のコミットメントに基づいている。今回の2度目のチームウエア・コレクションも、そうした価値観を完璧に反映している。F1の技術的要求を満たすだけでなく、我々のチームのアイデンティティを体現するアパレルだ。ガレージ内でも、パートナーやファンとの交流の場でも、世界中からチームを支える時でも、メンバー全員が洗練され、誇りを感じられるよう、あらゆるディテールが考慮されている」

    ジョージ・ラッセルも、新しいチームウエアについて次のようにコメントした。

    「今回のアディダスの新コレクションでは、チームのパフォーマンスが本当に最優先に考えられている。僕たちにとっては、あらゆるディテールが重要で、身に着けるものも例外ではない。このキットは、僕がシャープに、集中した状態を保ち、最高のパフォーマンスを発揮することを可能にしてくれる。タイトルを目指す上で、僕自身だけでなくチーム全体にとっても重要なアドバンテージになる」

  • ジョージ・ラッセル メルセデスF1で転機「限界を超えようとして痛い目を見た」

    ジョージ・ラッセル メルセデスF1で転機「限界を超えようとして痛い目を見た」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、F1でのある時期のアプローチが自分自身にとって大きな転機となり、結果的にメルセデスで「より大きな成果」を手にすることにつながったと明かした。

    ウィリアムズからメルセデスに移籍して2年目、7度の世界王者であるルイス・ハミルトンとチームメイトとして戦う中で、ラッセルは自分の限界を確かめるため、サーキット上でさらに踏み込む必要があると感じていたという。

    しかし、当時のメルセデスは競争力に欠けており、その姿勢はある意味で裏目に出た。ラッセルはドライバーズランキング8位に終わり、表彰台は2回にとどまった。一方でハミルトンは6回の表彰台を獲得し、ランキングでもラッセルを5つ上回り、ポイントでも59点差をつけていた。

    この経験から教訓を得たラッセルは、ハミルトンの影から解放された昨季、チーム内で存在感を高め、メルセデスでのベストシーズンを送った。ランキング4位でシーズンを終え、カナダとシンガポールで勝利を挙げている。

    「ルイスと一緒に走っていた時期は、自分を試したくて、まだ余力があるのかを知るために、限界を超えてみたいと思っていた」とラッセルは、シーズン終了後にRacingNews365など一部メディアに語った。

    「主に2023年のことだけど、表彰台争いをしているだけでは満足できなかった。表彰台や4位で終わるよりも、境界線を押し広げて、ハイライトになる結果を狙いたかった」

    「それが少し痛い目にあった部分でもある。だから昨年は少し抑えるようにして、その結果、より大きな成果につながったと思う」

    ジョージ・ラッセル メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ラッセルが担ったリーダーシップ
    2025年シーズン、ルーキーのキミ・アントネッリをチームメイトに迎えたことで、ラッセルはチーム内でよりリーダー的な役割も担うようになった。

    27歳のラッセルは、自身の性格について「かなり合理的で客観的な人間だ」と表現し、その強みを舞台裏で発揮できたと感じているという。

    「このスポーツでは感情が高ぶる場面が本当に多い。特にその瞬間では、それも悪いことではない」とラッセルは語った。

    「でも、エンジニアのオフィスやデザインオフィスで、アップデートや進むべき方向性について話すときには、冷静で明確な頭を持つことがとても重要だ。特定の瞬間に過剰反応しないことが大切になる」

    「ある週末が失敗だったのか、そうでなかったのかを、なぜそうなったのかという客観的な理由で考える必要がある。週末が良くなる、あるいは悪くなる理由は決して一つではないからだ」

    「失敗の理由として、特定の要素を指摘する理論はいくらでも出てくる。でも、その理論だけを基に行動計画を立ててしまうと、間違った方向に進んでしまう可能性がある」

    ラッセルは、感情と冷静さのバランスを取ることこそが、メルセデスで結果を積み重ねる上で重要だったと振り返っている。