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  • マクラーレンF1 ベルギーGPで最新メルセデスPU投入 新型リアウイングも初実戦評価

    マクラーレンF1 ベルギーGPで最新メルセデスPU投入 新型リアウイングも初実戦評価

    マクラーレンは今週末のF1ベルギーGPで、メルセデス製の最新仕様パワーユニット(PU)を初めて実戦投入する。あわせて新型リアウイングも持ち込み、金曜日のフリー走行で評価を行う予定だ。

    最新PUはすでにワークスチームのメルセデスがオーストリアGPで導入しており、翌戦イギリスGPではカスタマーチームのアルピーヌとウィリアムズも使用を開始していた。

    マクラーレンは既存PUの使用可能距離を優先したため導入を見送っていたが、ベルギーGPからようやく最新仕様へ切り替える。

    2戦遅れで最新仕様PUを投入
    マクラーレンはスパ・フランコルシャンでランド・ノリス、オスカー・ピアストリの両マシンに最新仕様のメルセデス製PUを搭載する。

    このPUはオーストリアGPでジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリのワークスマシンに初投入されたもので、信頼性向上を目的とした複数の改良が施されている。

    その後、イギリスGPではアルピーヌとウィリアムズも新仕様へ移行したが、マクラーレンだけは従来仕様を継続していた。

    その背景には、2026年シーズン序盤から相次いだ信頼性トラブルがある。マクラーレンはすでに複数のPUコンポーネントを交換しており、既存ユニットの使用距離を最大限活用する判断を下していた。

    開幕戦以降はバッテリー関連の異なるトラブルも発生しており、中国GPではランド・ノリスとオスカー・ピアストリの両者がスタートできない事態にも見舞われていた。

    マクラーレン F1 ベルギーGP

    新型リアウイングもスパで実戦評価
    ベルギーGPではPUだけでなく、新型リアウイングも投入される。

    このアップグレードは開発計画の一環として準備が進められてきたもので、金曜日のフリー走行で性能評価が行われる予定だ。

    マクラーレンは前戦オーストリアGPでも回転式フラップを採用した独自仕様の「マカレナ」リアウイングを持ち込んでいたが、最終的には実走テストを見送っていた。

    今回のリアウイングは、その後の開発を反映した新たな仕様となる。

    マクラーレンの応用エンジニアリング部門テクニカルディレクターを務めるニール・ホールディは、今回のアップグレードについて次のように説明した。

    「エネルギーマネジメントが非常に厳しい週末になることを踏まえ、広範囲なシミュレーションを行い、十分な準備を進めてきました」

    「開発ロードマップの一環として準備してきた新しいリアウイングをスパへ持ち込みます」

    「このアップデートによってマシンのパフォーマンスが少し向上すると考えています。ただ、純粋な競争力という面で厳しいレースとなったイギリスGPを踏まえると、この週末も簡単な戦いにはならないでしょう。そのため競争力が劇的に変わることは期待していません」

    本命はハンガリーGPの大型アップデート
    マクラーレンは今回のPUとリアウイングの投入に続き、次戦ハンガリーGPでは「重要な(significant)」アップグレードパッケージを投入する計画を明らかにしている。

    チームは2026年マシンの当初コンセプトを見直し、開発方針を修正していることも認めており、ハンガリーGPが本格的な巻き返しに向けた重要な転換点となる可能性がある。

    ベルギーGPでは最新仕様PUによる信頼性向上に加え、新型リアウイングがどこまでパフォーマンス改善につながるかが注目される。ただしチーム自身は大幅な競争力向上は見込んでおらず、本命は翌戦ハンガリーGPで投入される大型アップグレードという位置付けになりそうだ。

  • ジャックダニエル「マクラーレン2026ラベル」数量限定発売 F1参戦1000戦を記念

    ジャックダニエル「マクラーレン2026ラベル」数量限定発売 F1参戦1000戦を記念

    テネシーウイスキー「ジャックダニエル」を展開するブラウンフォーマンジャパンは7月13日、「ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル」を7月27日から数量限定で出荷・発売すると発表した。

    マクラーレンF1チームとのパートナーシップシリーズ第4弾となる今回の限定ボトルは、ジャックダニエル蒸溜所の創業160周年と、マクラーレンのF1グランプリ参戦1000回という2つの節目を記念した特別仕様となっている。

    ジャックダニエルとマクラーレンの節目を祝う限定ボトル
    ジャックダニエルは2023年からマクラーレンF1チームのオフィシャルパートナーを務めており、今回発売される「マクラーレン2026ラベル」は両ブランドの歴史を祝う記念モデルだ。

    ジャックダニエルのシニア・バイス・プレジデント(SVP)兼グローバル・マネージング・ディレクターのマーク・ベーコンは次のようにコメントした。

    「ジャックダニエルとマクラーレンは共に、伝統、革新、そして『可能性の追求』へのひたむきな情熱を抱いています。今年の限定ボトルは、その共通のレガシーを大胆なデザインで表現したものであり、ファンの皆様が両ブランドのスピリット(精神)を特別な形で味わうための、プレミアムな体験を提供します」

    また、マクラーレン・レーシング共同最高商業責任者(Co-CCO)のニック・マーティンも次のように語っている。

    「マイアミでの通算1000回目のグランプリを迎え、今年はマクラーレンにとってまさに節目の年となります。ジャックダニエルとの長年にわたるパートナーシップは、互いに共有する高い志の上に築かれており、この限定ボトルは、ファンの皆様が私たちのこれまでの歩みにおける重要な一章を共に称えるための、特別な記念となるでしょう」

    43%仕様でより力強い味わいを実現
    「ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル」は、通常の「ジャックダニエル Old No.7」と同じく、コーン80%、ライ麦8%、大麦麦芽12%という伝統的なレシピを採用している。

    米テネシー州リンチバーグで蒸溜され、アメリカンホワイトオークの新樽で熟成される前に、約3メートルの深さまで敷き詰めたサトウカエデの炭で一滴一滴ろ過する「チャコール・メローイング」を施すことで、ジャックダニエルならではのまろやかな味わいを生み出している。

    一方でアルコール度数は通常のOld No.7の40%ではなく43%に設定。これによりキャラメルやバニラ、トーストしたオークの香りがより引き立ち、力強さとスムースでクリーミーな余韻を楽しめる味わいに仕上げられている。

    1000戦記念マシンをイメージしたデザイン
    ボトルデザインは、マクラーレンがF1通算1000戦を迎えた際に採用した特別リバリーをモチーフとしている。

    マシンに描かれた「Jack Daniel’s」のストレートロゴに加え、レースカーにも使用されるカーボンファイバーブラックと、マクラーレンの特別なカモフラージュデザインを融合した限定仕様となっている。

    ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル

    商品概要
    商品名:ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル

    ブランド:ジャックダニエル

    カテゴリー:ウイスキー

    容量:700mL

    アルコール度数:43%

    POSコード:5099873035511

    ITFコード:15099873135515

    希望小売価格(税抜):3,100円

    発売日:2026年7月27日(数量限定)

    なお、7月13日からAmazonやリカーマウンテンなどで先行予約も開始される。

    ジャックダニエルとマクラーレンのパートナーシップシリーズ第4弾となる今回の限定ボトルは、両ブランドの節目を祝う記念モデルであると同時に、F1参戦1000戦という歴史的な瞬間を形にしたコレクターズアイテムとしても注目を集めそうだ。

    ● アマゾンで予約

  • マクラーレンF1 メルセデス新PU投入遅れの理由 HPP供給事情を説明

    マクラーレンF1 メルセデス新PU投入遅れの理由 HPP供給事情を説明

    マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラが、メルセデスHPP(High Performance Powertrains)が開発した信頼性改善版パワーユニット(PU)の投入が遅れている理由を明かした。

    メルセデスはオーストリアGPで信頼性対策を施した新仕様PUを投入し、カスタマーチームであるアルピーヌ、マクラーレン、ウィリアムズにも供給を開始した。しかし、マクラーレンだけはイギリスGPでも従来仕様を使用しており、ベルギーGPでの導入が有力視されている。

    アルピーヌとウィリアムズを優先供給
    ステラ代表は、マクラーレンが新仕様を受け取れなかった理由について、他のカスタマーチームの事情が大きく影響したと説明した。

    「HPPとは、なぜ現時点でこの仕様を受け取れていないのかについて話し合った」

    「私たちはその理由を理解しているし、HPPを信頼している。これまで素晴らしい協力関係を築いてきたし、マクラーレンが2度ワールドチャンピオンになれたのも彼らの存在があったからだ。この件で両者の関係が変わることはないし、現在も継続的に話し合いを続けている」

    HPPは4チームへ同時にPUを供給しており、限られた生産体制の中で対応を進めているという。

    「彼らは私たちがマシンを開発しているのと同じように全力で開発を進めている。4チームへ供給しながら作業を進めているため、マクラーレンへ供給できない状況が生じた」

    「次戦では導入できることを期待している」

    走行距離も供給優先順位に影響
    今回の供給順は、各チームが使用しているPUの走行距離も判断材料になったという。

    マクラーレンは今季、中国GPでバッテリー関連のトラブルにより2台ともDNSとなるなど電気系の問題に見舞われてきた。一方でメルセデス側では、ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリがカナダGP、スペインGPでリタイアした内燃エンジン(ICE)の信頼性向上も進めている。

    ステラ代表は次のように説明した。

    「HPPは他のチームと同じように、信頼性向上と問題解決を進めている。私たちはバッテリーの問題に苦しみ、他チームはICEの問題を抱えていた。すべてを同時に解決するのは簡単ではない」

    「PUの配分は各車の走行距離も基準になっている。アルピーヌとウィリアムズのほうが私たちより走行距離が多く、新しいエンジンを必要としていた」

    オーストリアGPでリタイアしたカルロス・サインツJr.がPU一式を交換したこともあり、ウィリアムズへの供給が優先されたとみられている。

    カスタマーチームとして受け入れる姿勢
    ステラ代表は、今回の対応はカスタマーチームとして避けられない面もあると理解を示した。

    「誰もが限界まで作業している状況では、後回しになることもある。それもHPPとの対話の一部だ。私たちは彼らと非常に良い関係を築いている」

    そして最後に、次のように締めくくった。

    「カスタマーチームである以上、多少後回しになるのは自然なことだと思う」

    マクラーレンは現在もタイトル争いの最前線に立っており、ベルギーGPで信頼性改善版PUが投入されるかが今後の戦いにおける注目ポイントとなる。

  • マクラーレンF1がメルセデスと対立 シュタイナー「大人になってエンジンを造れ」

    マクラーレンF1がメルセデスと対立 シュタイナー「大人になってエンジンを造れ」

    マクラーレンF1に対するメルセデス製パワーユニットへの不満を巡り、元ハースF1代表のギュンター・シュタイナーが「大人になるべきだ」と厳しく苦言を呈した。

    シュタイナーは、マクラーレンが過去にもルノーやホンダとの関係で同様の不満を抱えてきたことを指摘。そのうえで、自動車メーカーである以上、自前のパワーユニット開発に踏み切るべきだと主張した。

    マクラーレンとメルセデスの対立が再燃
    2026年シーズン、マクラーレンとメルセデスの関係にはパワーユニットを巡る緊張が続いている。

    マクラーレンは、メルセデスがエンジンに関する情報を十分に共有していないと考えており、パワーユニットの性能を最大限に引き出すことに苦戦しているとされる。

    イギリスGPではマクラーレンが旧仕様のパワーユニットを使用した一方、メルセデスは新仕様を投入。舞台裏ではマクラーレン側が不満を漏らしていたとも報じられ、両者の溝が改めて注目を集めた。

    シュタイナー「自分たちでエンジンを造るべきだ」
    こうした状況について、元ハース代表のギュンター・シュタイナーは『The Red Flags Podcast』でマクラーレンに厳しい見解を示した。

    シュタイナーは、マクラーレンがこれまでルノーやホンダとの提携時代にもエンジンへの不満を口にしてきたと振り返り、自前のパワーユニット開発こそ根本的な解決策だと語った。

    「もちろんだ。彼らは自動車メーカーなのだから、自分たちでエンジンを造るべきだ」

    「そうすれば、何か問題が起きるたびに『メルセデスと同じエンジンをもらえていない』と言い訳をすることもなくなる」

    「ルノーの時代にも問題があったし、ホンダの時代にも問題があった。いつも何かしらエンジンのせいにしている」

    マクラーレンF1とメルセデスの対立再燃

    十分な資金力があると指摘
    シュタイナーは、マクラーレンには独自エンジンを開発できるだけの財政基盤があるとも指摘した。

    チームCEOのザク・ブラウンがスポンサー獲得に優れていることを評価し、その資金を将来への投資に回すべきだと主張している。

    「どこかで大人にならなければならない。彼らには十分なお金がある」

    「ザクはチームやスポンサーを売り込むのが本当にうまい。資金を集めて銀行に置いておくのではなく、自分たちのエンジン開発に投資すべきだ」

    「それは大きなメッセージになるし、市販車ビジネスの面でもプラスになると思う。それが私の考えだ」

    レッドブルを成功例として挙げる
    シュタイナーは、自前のパワーユニット開発に挑戦しているレッドブルを成功例として挙げ、マクラーレンも同じ道を目指すべきだと締めくくった。

    「レッドブルはその道を選び、かなりうまくやっている」

    現在のマクラーレンは2026年以降もメルセデス製パワーユニットを使用しているが、エンジン供給元との関係を巡る議論は今後も続きそうだ。シュタイナーの発言は、ワークス体制を持たないトップチームのあり方に改めて一石を投じるものとなっている。

  • マクラーレン 新型788HSを発表 シリーズの集大成となる200台限定モデル

    マクラーレン 新型788HSを発表 シリーズの集大成となる200台限定モデル

    マクラーレンは、新型スーパーカー「788HS」を発表した。720Sから765LT、750Sへと発展した同社のスーパーカーシリーズを締めくくる最終進化形として位置付けられ、世界限定200台のみが生産される。

    4.0リッターV8ツインターボエンジンは788PSを発生し、乾燥重量1265kgとの組み合わせによってシリーズ最高となる623PS/トンのパワーウエイトレシオを実現。

    専用エアロダイナミクスやシャシーの改良により、サーキット性能と公道でのドライビングフィールをさらに高めたモデルとなっている。

    720Sシリーズの集大成となる『HS』モデル
    788HSは、マクラーレンが「High Sport(HS)」の名を冠するわずか3台目の市販モデルである。

    これまでHSの名称は「MP4-12C HS」と「MSO HS」にしか与えられておらず、788HSは720Sから始まったスーパーカーシリーズの最終到達点として開発された。

    最高出力は788PS、最大トルクは800Nmを発生する4.0リッターM840T V8ツインターボを搭載。最高回転数は8500rpmに達し、0-100km/h加速は2.8秒、0-200km/h加速は7.0秒、最高速度は330km/hを誇る。

    エンジンマウントも専用セッティングとされ、ドライバーとパワートレインの一体感を高めながら、長距離走行時の快適性も維持している。

    マクラーレン・オートモーティブのチーフ・コマーシャル・オフィサーを務めるヘンリク・ヴィルヘルムスマイヤーは次のように説明した。

    「788HSは、パフォーマンス、サウンド、ダイナミクス、そして個性を高い次元で融合させることだけを目的に設計・開発したモデルです。720Sから始まったスーパーカーシリーズの究極形であり、HSの名を冠する3台目として、この成功したシリーズにふさわしいフィナーレになるでしょう」

    マクラーレン・788HS

    765LTを上回るダウンフォースを実現した専用エアロ
    788HS最大の特徴は、全面的に見直されたカーボンファイバー製エアロダイナミクスである。

    新設計のSダクト付きボンネット、マルチゾーン・フロントスプリッター、高位置アクティブリアスポイラー、F1マシンから着想を得た大型リアディフューザーを組み合わせることで、765LT比で10%高いダウンフォースを発生する。

    さらにルーバー付きアンダーウイングパネルによって冷却性能と空力効率も向上。クーペにはルーフスクープも装備され、オプションとして外装全体をビジュアルカーボン仕様に変更することも可能となる。

    インテリアでは軽量カーボン製センターコンソールを採用するほか、HS専用のシートデザインや専用プレートが備わる。

    シャシーやブレーキも専用設計で走行性能を向上
    シャシーには最新の「Proactive Chassis Control III」を採用し、788HS専用のサスペンションセッティングを実施。750Sよりフロント車高を5mm下げることで、よりシャープなハンドリングを実現した。

    ブレーキにはマクラーレン・セナ由来のカーボンセラミックディスクを採用し、6ポット鍛造アルミモノブロックキャリパーや専用冷却ダクトを組み合わせることで、高負荷走行時の安定性を高めている。

    さらに、このシリーズとして初めてセンターロックホイールを採用し、新設計の超軽量鍛造ホイールと組み合わせることでバネ下重量の低減にも貢献している。

    世界限定200台 MSOによる専用カスタマイズにも対応
    排気系には専用設計の4本出しチタンエキゾーストを採用し、高回転域でより迫力あるV8サウンドを実現。吸気・排気サウンドシンポーザーも改良され、キャビン内でもマクラーレンV8ならではのサウンドをよりダイレクトに味わえる。

    788HSは世界限定200台のみが生産され、クーペとスパイダーをそれぞれ100台ずつ用意。すべての車両はマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)による専用パーソナライズに対応し、オーナーごとに個性的な一台へ仕上げられる。

    720Sから始まり、765LT、750Sへと受け継がれてきたマクラーレンのスーパーカーシリーズは、788HSによってひとつの時代に幕を下ろす。最高性能に加え、高い希少性と自由度の高いカスタマイズ性を備えた788HSは、その歴史を締めくくるにふさわしいフラッグシップモデルとなる。

  • マクラーレンF1代表 スランプの原因は「アップグレード時期のずれ」

    マクラーレンF1代表 スランプの原因は「アップグレード時期のずれ」

    2026年シーズン序盤の勢いを失いつつあるマクラーレンについて、チーム代表のアンドレア・ステラは、現在の競争力低下の最大の要因はライバル勢とのアップグレード投入時期の違いにあるとの見解を示した。

    さらに、メルセデス製パワーユニットの活用方法にも改善の余地があると認め、ハンガリーGPで予定される新パッケージによって巻き返しを図る考えを明かした。

    アップグレード投入の遅れが最大の要因
    シルバーストンでのマクラーレンは、メルセデスとフェラーリに後れを取り、実質的に4番手の速さにとどまった。ランド・ノリスはスプリントで3位、決勝では4位に入ったものの、決勝はマックス・フェルスタッペンのクラッシュやアンドレア・キミ・アントネッリのマシントラブルにも助けられた結果だった。

    一方、オスカー・ピアストリはスプリント7位、決勝ではオープニングラップでリアム・ローソンと接触してフロントウイング交換を余儀なくされ、11位に終わった。

    こうした苦戦について、ステラは最大の原因として開発スケジュールの遅れを挙げた。

    「アップグレードのタイミングが他チームとずれていることが、おそらく最大の要因だ」

    「各チームはアップグレードを投入するたびに、およそコンマ3秒ほどラップタイムを改善しているように見える」

    「もちろん、それだけでフェラーリやメルセデスとの差である約0.5秒を埋められるわけではないが、大きな助けになることは間違いない」

    マクラーレンはマイアミGP以来、大規模なアップグレードを投入していない。カナダGPでは新型フロントウイングの使用を取りやめ、その後スペインGPで再投入。また、オーストリアGPでは新型リアウイングを持ち込んだものの採用を見送り、イギリスGPでも使用されなかった。

    新たなアップグレードはハンガリーGPで投入される予定となっている。

    低グリップ路面で弱点が露呈
    ステラはシルバーストン特有の路面コンディションも、マクラーレンの弱点を際立たせたと説明した。

    「シルバーストンは路面グリップが非常に低く、コンディションも難しい。マシンは滑りやすく、風の影響で挙動も予測しづらい」

    「そういう状況では、より高いグリップとダウンフォースを持つマシンが有利になる。クルマの挙動が少し予測しやすくなるからだ」

    現在のMCL40は、そのような条件下でライバル勢ほど安定したパフォーマンスを発揮できていないという。

    パワーユニット運用にも改善余地
    ステラは、パワーユニットの使い方にもまだ改善の余地が残されていると認めた。

    マクラーレンは現在、アルピーヌやウィリアムズが採用しているメルセデス製パワーユニットの最新仕様をまだ使用しておらず、夏休み前までの導入が見込まれている。

    ステラは、改善点はエネルギーデプロイメントだけではないと説明する。

    「現在使用しているパワーユニットから、さらに性能を引き出せる可能性がある」

    「それはデプロイメントだけではなく、仕様を含めた他の要素にも関係している」

    一方でタイヤについては、レース中のデグラデーションを見る限り各チームとの差はほとんどないとの認識を示した。

    「タイヤについては触れない。決勝での摩耗を見る限り、どのチームもほぼ同じだった」

    「確かに2025年に持っていたような優位性は今はない。そのため、この分野でも新たな競争力を生み出す必要がある」

    マクラーレンは反撃への準備を進める
    マクラーレンは現在、アップグレード投入の遅れやマシン特性、そしてパワーユニット運用など複数の課題が重なり、メルセデスとフェラーリに後れを取っている。ハンガリーGPで予定される新パッケージと最新仕様のパワーユニット導入が、後半戦の巻き返しに向けた重要な転機となりそうだ。

  • マクラーレンF1 フェルスタッペン獲得説を否定も「3台目があれば契約する」

    マクラーレンF1 フェルスタッペン獲得説を否定も「3台目があれば契約する」

    マクラーレンは、マックス・フェルスタッペン獲得の噂を改めて否定した。一方で、チーム首脳陣は「F1に3台目のマシンが認められれば契約したい」と冗談を交えながら、その実力を高く評価している。

    最近ではフェルスタッペンとマクラーレンを結び付ける報道が相次いでいるが、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリという現行ラインアップへの信頼は揺らいでいないことを、チーム側は繰り返し強調している。

    マクラーレン首脳は「3台目があれば契約」と冗談
    オーストリアGPで、CEOのザク・ブラウンは「誰かがお風呂から出るときにバナナの皮で滑るような、とても奇妙なことが起きれば契約する」と冗談を飛ばし、フェルスタッペン加入の可能性を笑い飛ばした。

    これに続き、チーム代表のアンドレア・ステラもイタリア紙『Corriere della Sera』の取材で、フェルスタッペンから加入を打診されたらどうするかと問われると笑顔でこう答えた。

    「FIAが3台目のマシンを認めるまで待ってほしいと言います」

    さらにステラは、フェルスタッペンのようなドライバーから関心を持たれること自体がチームの価値を示していると語った。

    「もし4度のワールドチャンピオンが本当に私たちのドアを叩いたなら、それは私たちの信頼性や魅力の証しだ。それはジャンピエロ・ランビアーゼのときも同じだった」

    「しかし今はノリスとピアストリがいる。この組み合わせに満足している」

    ザク・ブラウン「ラインアップ変更の考えはない」
    ブラウンも、母国GPとなるイギリスGPを前に複数のメディアで同様の見解を示している。

    『Up to Speed』ポッドキャストでは、次のように語った。

    「素晴らしいドライバーが2人いる。もし3台目のマシンがあれば、すぐにでも契約するだろう」

    「でも3台目はない。だからランドとオスカーにはこれ以上ないほど満足している」

    さらにラジオ番組では、「現在の2人のうち誰をフェルスタッペンと入れ替えるか」と質問されると、冗談交じりにインタビューを途中で切り上げてみせた。

    その後もブラウンは、現行ラインアップを維持する方針を改めて強調している。

    「電話はよく鳴るし、マックスは非常に才能あるドライバーだ」

    「私たちにはランドとオスカーという素晴らしいドライバーがいるので、ラインアップを変更するつもりはない」

    「それでも、そう評価されるのは光栄なことだ」

    ノリスも長期残留を強調
    一方、ランド・ノリスも『Beyond the Grid』で、自身の将来について語った。

    「契約はまだかなり残っているので、すぐにチームを離れることはないと分かっている」

    「僕の目標はマクラーレンでキャリアを終えることだ。でも、勝つことも大好きだ。だから、その時が来るまでは何が起こるか分からない」

    長期的なマクラーレン残留への意欲を示しつつも、勝利を最優先する姿勢も率直に認めた。

    現在のマクラーレン首脳陣の発言を見る限り、フェルスタッペンへの評価は極めて高いものの、現時点でドライバー交代を検討している様子はない。一方で、フェルスタッペン自身はレッドブルのオーストリアGPアップデートを前向きに受け止めており、ドイツ『Sport Bild』によると、2027年の去就についてはシルバーストン、スパ、ハンガリーの3連戦を終えてから最終判断を下すとみられている。

  • マクラーレンF1 イギリスGP展望「ホームでさらなる前進を目指す」

    マクラーレンF1 イギリスGP展望「ホームでさらなる前進を目指す」

    マクラーレンは、2026年F1第9戦イギリスGPが開催されるシルバーストンへ乗り込み、母国レースで今季のさらなる飛躍を狙う。昨年はランド・ノリスとオスカー・ピアストリが1-2フィニッシュを飾っており、地元ファンの大声援を背に再び上位争いに挑む。

    今週末はGoogle Geminiとのパートナーシップによる特別リバリーも投入。1966年モナコGPでデビューしたマクラーレン初のF1マシン「M2B」をモチーフとしたヘリテージデザインで母国GPを戦う。

    シルバーストンは高速コーナーとエネルギー管理が鍵
    シルバーストンはロングストレートと高速コーナーが連続する一方、低速のテクニカル区間も備えたバランスの難しいサーキットだ。オーストリアGPやバルセロナ・カタルーニャGPとは異なる特性を持ち、2026年型マシンの競争力を測る新たな指標となる。

    さらに今大会は今季4回目のスプリント開催となるため、唯一のフリー走行でセットアップをまとめる必要がある。タイヤ特性の理解に加え、スプリント予選とスプリントレースから得られるデータが予選・決勝へ向けた重要な判断材料になる。

    マクラーレンはシーズンを通じて計画している開発プログラムを継続しながら、現行MCL40の性能を最大限引き出すことに集中する。トップ勢との差を縮めるため、今後もアップグレードを段階的に投入していく方針だ。

    ノリスは王者として初の母国GPへ
    ランド・ノリスはディフェンディングチャンピオンとして初めて母国シルバーストンに凱旋する。昨年のイギリスGP優勝者でもあるノリスは、ストウコーナーに設けられる約1万6000人収容の「ランドスタンド」を埋め尽くすファンの声援を受けながらレースに臨む。

    また、1981年イギリスGPウイナーのジョン・ワトソンは土曜日に伝説的マシン「MP4/1」でデモランを実施する予定だ。

    ランド・シン「すべてを最適化しなければならない」
    マクラーレンのシニアディレクター(レーシング)を務めるランディ・シンは、今季の接戦ぶりを次のように語った。

    「ここ数戦はトップ争いがどれほど僅差なのかを示していた。直近3戦では3人の異なる勝者が誕生している。メルセデス、フェラーリ、レッドブル、そして僕たちの争いは今週末も続くはずで、パッケージのあらゆる要素を最適化し、最大限のパフォーマンスを引き出すことが不可欠だ」

    「シルバーストンはロングストレートと高速コーナーが特徴のサーキットだが、低速のテクニカル区間も同じくらい重要になる。特に今週はエネルギーマネジメントやスプリントフォーマットでのデプロイメント戦略が大きな課題となる。高速区間ではわずかな差がラップタイムに大きく影響するため、ドライバーがマシンに絶対的な信頼を持てることが重要だ」

    「オーストリアやバルセロナ・カタルーニャGPよりも流れるようなレイアウトだが、高速コーナーと予想される暑いコンディションによってタイヤへの負荷は非常に大きくなる。現時点ではドライコンディションを想定しているが、雷雨の可能性も頭に入れておかなければならない」

    「スプリント週末では走行時間が限られるため、最初から正しい方向性を見つける必要がある。スプリント予選とスプリントレースから素早く学び、その知見を予選と決勝へ反映できるかどうかが、この接戦を左右する決定的な要素になるだろう」

    マクラーレン イギリスグランプリ

    1981年の名車MP4/1が再びシルバーストンへ
    今週末はマクラーレンの歴史を振り返るイベントも行われる。1981年イギリスGP優勝車MP4/1がジョン・ワトソンのドライブでデモランを実施する予定だ。

    MP4/1はF1史上初となるフルカーボンファイバー製モノコックシャシーを採用したマシンであり、ワトソンの勝利はカーボンモノコック車によるF1初優勝として歴史に刻まれている。

    ワトソンは当時を振り返り、次のように語った。

    「1980年以降のマクラーレンは本当に変革の時期だった。ジョン・バーナードの加入が文化面でも技術面でも大きな転換点となり、製造の都合ではなく設計思想を最優先する姿勢がチームを変えた」

    「1981年のイギリスGP優勝は、僕のキャリアで最も特別な勝利だ。母国で勝つことはすべてのドライバーの夢だが、この勝利はそれ以上の意味があった。チームの新しい方向性が正しかったことを証明し、フルカーボンファイバーシャシーによるF1初勝利でもあった」

    「マクラーレン、イギリスの技術革新、そしてシルバーストンに集まった何万人ものファンにとっての勝利だった。45年後に再びこのマシンと再会できることを誇りに思うし、あの日がF1の歴史を変えたことを改めて実感している」

    【関連】
    ・2026年F1イギリスGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • マクラーレンF1 GPS分析で露呈した弱点 ノリスは全周で直線性能に苦戦

    マクラーレンF1 GPS分析で露呈した弱点 ノリスは全周で直線性能に苦戦

    2026年F1第8戦オーストリアGPで、マクラーレンのマシンが抱える弱点がGPSデータによって浮き彫りになった。レッドブル・リンクでは直線区間でライバル勢に大きく後れを取り、ランド・ノリスは予選・決勝を通じて厳しい戦いを強いられた。

    分析では、マクラーレン MCL40はコーナーだけでなくストレートでも不利な状況にあり、その原因として空力抵抗やエネルギーマネジメント、ギア比設定など複数の要素が指摘されている。

    GPSデータが示したマクラーレンの弱点
    The RaceのGPSデータ分析によると、予選でノリスはジョージ・ラッセルに0.389秒遅れ、その約半分をストレート区間で失っていた。

    特にターン4へ向かう上りのストレートでは、メルセデスとの差が最大5mph(約8km/h)に達しており、MCL40の最高速不足が明確に表れていたという。

    分析では、この原因として以下の3点が挙げられている。

    ■ 空力抵抗(ドラッグ)が大きすぎる
    ■ エネルギーデプロイメントが最適化されていない
    ■ ギア比が短すぎる

    ギア比については改善の余地があるものの、得られる性能向上に対して変更作業が複雑すぎることから、現時点では実施に踏み切る可能性は低いとみられている。

    ノリス「勝負は1周目で決まった」
    決勝で7位に終わったノリスは、レース後に序盤のポジション争いが結果を左右したと振り返った。

    「今日の暑さの中で簡単なレースではありませんでした」

    「1周目に数台に抜かれてしまいましたし、ピットストップでもアイザック・ハジャーをカバーするためにオスカー(・ピアストリ)を先に入れたことで順位を失いました。それがすべてでした」

    「それ以外は特に不満はありません。ポジションを失ってしまい、このレースではトラックポジションが最も重要でした。不運でしたが、それがレースです」

    ノリスはレース内容そのものよりも、スタート直後と戦略によってトラックポジションを失ったことが最大の敗因だったとの見方を示している。

    シルバーストンで巻き返しなるか
    マクラーレンは2024年、2025年とタイトル争いを演じた影響で、2026年型マシンの開発開始が遅れたことをノリス自身も認めている。一方で「現在はライバルとの差を縮めつつある」とも語っており、改善への手応えも口にしている。

    しかし、今回のGPS分析ではコーナーだけでなくストレート性能にも明確な課題が存在することが示された。高速区間の多いシルバーストンでは、この弱点をどこまで改善できるかが上位争い復帰への重要なポイントとなりそうだ。

  • マクラーレンF1 イギリスGPに初代M2B風の特別カラーリングで参戦

    マクラーレンF1 イギリスGPに初代M2B風の特別カラーリングで参戦

    マクラーレンは2026年F1第9戦イギリスGPで、チームの原点をオマージュした特別カラーリングを投入する。Google Geminiとのパートナーシップのもとで製作されたワンオフデザインは、1966年にデビューしたチーム初のF1マシン「M2B」から着想を得たものとなっている。

    このカラーリングは「Spark What’s Next(次なるひらめきを)」をテーマに掲げ、創設以来の革新の歴史と未来への挑戦を表現。

    ホームレースとなるシルバーストンで、マクラーレンの伝統と最先端技術を融合した特別仕様のMCL40がコースを走る。

    M2Bへのオマージュを現代マシンで表現
    今回のカラーリングは、1966年のF1モナコGPでデビューしたマクラーレン初のF1マシン「M2B」をモチーフとしている。

    同年のイギリスGPでは、創設者ブルース・マクラーレンがチーム初ポイントを獲得。その歴史的なマシンへの敬意を込め、2026年型MCL40へ現代的な解釈でデザインを落とし込んだ。

    この特別カラーリングは、今季モナコGPで迎えたチーム通算1000戦記念イベントに続くヘリテージ企画の一環でもある。モナコでは2度のF1ワールドチャンピオンであるミカ・ハッキネンがM2Bをドライブし、チーム創成期を振り返った。

    マクラーレン F1 イギリスグランプリ

    Google Geminiとの協業でAI活用も加速
    今回の企画は単なるカラーリング変更ではなく、Google Geminiとの技術提携を象徴するプロジェクトでもある。

    マクラーレンではGeminiの生成AIをブランドキャンペーンやクリエイティブ制作に活用しており、「Nano Banana」や「Omni」といったツールをアイデア創出やコンセプト開発に利用している。

    さらにレース現場ではGoogle Cloudとの共同開発により、Gemini Enterpriseを活用した独自ツールを導入。複雑な競技規則を瞬時に検索・比較できるほか、複数のデータベースを自然言語で横断検索し、ラップタイム解析などの作業時間を大幅に短縮しているという。

    F1マシンはシーズン中だけでも約1万8000件もの設計変更が施されるとされ、今回の特別カラーリングは1966年のM2Bから現在のMCL40まで受け継がれてきた絶え間ない技術革新を象徴するデザインとなっている。

    マクラーレン F1 イギリスGP

    ルイーズ・マキューン「原点と未来を結ぶデザイン」
    マクラーレン・レーシングのチーフ・マーケティング・オフィサーを務めるルイーズ・マキューンは、今回の特別カラーリングについて次のように語った。

    「シルバーストン仕様のカラーリングは、私たちがどこから始まり、そこから何を築いてきたかを祝うものです。M2Bは絶え間ない革新と可能性を信じる姿勢から始まった旅の原点であり、このデザインはその精神を表現しています」

    「Google Geminiとのパートナーシップも同じ理念に基づいています。私たちはテクノロジーによって新たなイノベーションを生み出し、進化を続け、サーキット内外でパフォーマンスを高める方法を共に探っています。このカラーリングは私たちの歴史を称えながら、未来へ力強く目を向ける共通の価値観を象徴するものです」

    Google「AIの力をサーキットでも発揮している」
    GoogleのコンシューマーおよびAIマーケティング担当バイスプレジデント、マービン・チャウは次のようにコメントした。

    「Geminiアプリによる創造的なアイデアの創出から、Gemini Enterpriseによって複雑なデータをリアルタイムのサーキット情報へ変換するまで、マクラーレンはAIの力を最大限に活用しています」

    「私たちは今後もGeminiが創造性やビジネス、そしてレース戦略をどのように支えられるかをマクラーレンとともに探求していくことを楽しみにしています」