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  • 【ル・マン24時間】ポルシェ:2017年 ル・マン24時間 プレビュー

    【ル・マン24時間】ポルシェ:2017年 ル・マン24時間 プレビュー

    ポルシェにとって、シーズンハイライトに向けたカウントダウンが最後の瞬間を告げようとしている。6月17~18日、ル・マン24時間レースで3年連続での優勝を目指し、この耐久レースの輝かしい栄冠のためにポルシェは再び戦うことになる。

    サーキットでの最強のライバルはトヨタ。この日本のメーカーは、まだル・マンで優勝したことがない。2016年、トヨタは技術的な不具合によってレース終了のわずか数分前にリタイヤし、劇的な結末を迎えた。

    2017年、トヨタはトップカテゴリーであるLMP1-Hクラス3台のマシンをエントリーさせて、2台のポルシェ919ハイブリッドと争う。

    5人の総合優勝経験者を擁するポルシェのドライバーラインナップ

    カーナンバー1のポルシェ919ハイブリッドのステアリングをシェアするのは、ニール・ジャニ(33歳、スイス)、アンドレ・ロッテラー(35歳、ドイツ)、ニック・タンディ(32歳、ドイツ)。この3人のドライバーは、合計でル・マン参戦20回、総合優勝5回という経歴。まず、ジャニ(参戦8回、総合優勝1回)は唯一の2017年のル・マンのタイトルディフェンダー兼FIA世界耐久選手権現チャンピオンで、また2015年以来、予選ラップ記録保持者でもある。ロッテラー(参戦8回、総合優勝3回)はこれまでアウディで華々しいキャリアを積み、今回がポルシェをドライブする初めてのル・マンとなる。タンディがル・マンのLMP1クラスで戦うのは、これが2回目。GTクラスでは3回参戦し、2015年にはLMP1へ初参戦ながらポルシェ17回目の総合優勝を果たした。

    もう1台のマシンのドライバーとして名を連ねる、アール・バンバー(26歳、ニュージーランド)、ティモ・ベルンハルト(36歳、ドイツ)、ブレンドン・ハートレー(27歳、ニュージーランド)は、合計でル・マン参戦17回、総合優勝2回という経歴。バンバー(参戦2回、総合優勝1回)は、2015年、タンディと一緒にLMP1のニューカマーながら優勝し、2016年はGTクラスでポルシェをドライブした。3人の中で最も経験豊富なベルンハルトは、ル・マン参戦10回で、最初の2002年にはGTカテゴリーへポルシェから参戦し、クラス優勝を果たした。このポルシェのワークスドライバーがアウディで参戦した2010年、ベルンハルトの名は総合優勝のトロフィーに刻まれている。ハートレー(参戦5回)は2014年以来ベルンハルトとコックピットを共有しており、全てのドライバーの中で一番ハングリー精神が旺盛です。なぜならこれまでル・マンで大きな勝利を経験したことがない為、栄冠を手にしたいと熱望しているからだ。

    時間との戦い、天候との戦い、トヨタとの戦い

    LMP1担当副社長のフリッツ・エンツィンガーは、激戦となることを自覚して、次のように述べている。「2017年のル・マンは非常にハードなレースになるでしょう。2016年よりもさらに速くなる可能性があります。トヨタとの対決というだけではありません。ル・マンの過酷さは、レースそれ自体です。昼夜、変化する気象条件の中、330 km/hを超える速度で絶えずライバルを追い抜き、周回遅れにさせながら走破する5,000 kmを決して軽く見てはなりません。どの瞬間に何が起こるかわからず、何の保証もありません。事前に十分に準備をし、完璧に作業をし、事故のないレースをして、初めてル・マンで大きなトロフィーを獲得するチャンスが得られます」

    チーム監督のアンドレアス・ザイドルも「ル・マンが世界で最も過酷なレースなのは、単に走る距離が長いからではありません。イベント全体を通じて自分のペースを崩さず、リソースを管理する必要があります。これは2週間以上続きます。この間、限られたスペースにおいて、90人のスタッフが張り詰めた雰囲気の中で緊密に連携して作業します。喜ばしいことも大変なことも、一緒に体験します。土曜の午後3時には、チームのメンバー全員が、メカニックもドライバーも、チームの誰であれ、肉体的・精神的にレースに向けてフレッシュな状態になければなりません。ここで、私たちが学び、実践してきたことを全て出し切ることが重要です。私たちは技術的にできることは全てやり、戦略的にもル・マンに向けて準備してきました。ポルシェ919ハイブリッド、強力なドライバーの布陣、そしてチーム。いずれも全力を尽くす準備ができています」と語る。

    ポルシェ919ハイブリッド

    2017年の選手権に向けて、ポルシェ919ハイブリッドには幅広い改良が加えられた。このル・マン・プロトタイプのコンポーネントは、エアロダイナミクス、シャシー、内燃エンジンを中心に60%~70%が新たに開発されている。ただし、パワートレインは原則として同じまま。この革新的なハイブリッドレーシングカーは、システム全体で最高出力約900 PS(662 kW)を発生する。その源となっているのは、コンパクトな2リッターV4ターボエンジン(約500 PS/368 kW)と、2種類のエネルギー回生システム(フロントアクスルからのブレーキエネルギーと排気エネルギー)。内燃エンジンはリアアクスルを駆動し、出力400 PS(294 kW)以上の電気モータはフロントアクスルをブーストする。フロントブレーキとエグゾーストシステムから得られる電気エネルギーは、一時的に水冷式リチウムイオンバッテリーに蓄えられる。

    世界選手権

    この24時間レースは、2017年FIA世界耐久選手権の全9戦中、第3戦にあたる。2つの6時間レース(シルバーストンとスパ)終了時点で、ポルシェは61ポイントを獲得し、コンストラクターズ・スタンディングスでトヨタ(69.5ポイント)についで2位となっている。ドライバーズ・スタンディングスでは、バンバー/ベルンハルト/ハートレーは2位(33ポイント)、ジャニ/ロッテラー/タンディは3位(28ポイント)となっている。トップのトヨタの2人組は50ポイント。

    サクセスストーリー

    1970年、ポルシェはル・マンで待望の総合優勝を手にした。1998年までにさらに15回の総合優勝を果たしたが、その後は15年間、ポルシェはトップカテゴリーで戦うことはやめ、いくつかのクラス優勝のみを記録した。2011年、ポルシェはプロトタイプによってル・マンへ復帰することを決めた。世界耐久選手権の新しい効率のレギュレーションは、まさにポルシェが長年トップレベルのモータースポーツに求めてきたもので、市販車向けの未来のテクノロジーの研究開発の基礎となるものだったからだ。

    2012年と2013年は準備に費やされた。シュトゥットガルト近郊にあるヴァイザッハのポルシェ研究開発センターに新しい建物が出現し、フリッツ・エンツィンガーが集めたチームには、今や260人の高度な能力を持つ従業員が加わっている。こうして誕生したポルシェ919ハイブリッドは、以前はそれほど知られていなかったハイブリッドテクノロジーを採用した、まったく新しい車だった。初期の頃はトラブルにも見舞われたが、それ以来、大きな進歩を遂げた。

    2014年は、今日なお世界で最も革新的であり続けているレーシングカーのデビューシーズンとなった。919ハイブリッドは、初挑戦となったル・マンにおいて、レース開始から20時間後にトップに立ったが、その2時間後にエンジンの故障によってリタイヤした。2015年、ポルシェは3台目の919ハイブリッドをエントリーさせ、LMP1ルーキーであったアール・バンバー(ニュージーランド)、ニコ・ヒュルケンベルク(ドイツ)、ニック・タンディ(イギリス)の3人組が1998年以来となるポルシェ17回目の総合優勝をつかみ取った。昨年は、ロマン・デュマ(フランス)、ニール・ジャニ(スイス)、マルク・リーブ(ドイツ)の尽力により、長時間にわたるトヨタとの激戦の末、2年連続の総合優勝を果たした。

    テレビおよびライブストリーム

    ポルシェのウェブサイトwww.porsche.com/lemansでは、ワークスカーのコックピットからのライブ車両カメラの映像が24時間ウェブスペシャルで映し出される。さらに、ビデオストリームでは、現在の車両コンディションについての興味深い遠隔測定情報が得られまる。この他、ウェブサイトでは、ライブテロップとライブ順位、そしてル・マンのレースの画像と映像が配信される。

    Facebook
    土曜の午後3時(日本時間22時)、919ハイブリッドからのレーススタート時の車載映像がwww.facebook.com/porscheでライブ配信される。

    2017年ル・マン24時間レーススケジュール

    日付 セッション 開始時間
    (現地時間)
    終了時間
    (現地時間)
    開始時間
    (日本時間)
    終了時間
    (日本時間)
    6月14日(水) 公式練習 16:00 20:00 23:00 15日(木) 3:00
    予選1回目 22:00 24:00:00 15日(木) 5:00 15日(木) 7:00
    6月15日(木) 予選2回目 19:00 21:00 16日(金) 2:00 16日(金) 4:00
    予選3回目 22:00 24:00:00 16日(金) 5:00 16日(金) 7:00
    6月17日(土) ウォームアップ 9:00 9:45 16:00 16:45
    決勝レース 15:00 18日(日) 15:00 22:00 18日(日) 22:00
  • 【ル・マン24時間】 新型ポルシェ911 RSRがデビュー

    【ル・マン24時間】 新型ポルシェ911 RSRがデビュー

    ポルシェが今年も挑戦するル・マン24時間レースは伝統ある耐久レースだ。6月17日、18日に開催される第85回のレースには60台の車と180名のドライバーが参戦する。18回の総合優勝と105回のクラス優勝を誇るポルシェは、この有名な24時間レース史上最も成功を収めているメーカーだ。

    ポルシェGTチームは、熾烈なGTE-Proクラスに2台のニュー911 RSRを送り込む。

    ヴァイザッハのポルシェ モータースポーツが、スポーツカーのアイコンとして知られるポルシェ911の第7世代をベースに開発を行った最高出力510PSのレーシングカーであるニュー911RSRが、この世界で最も過酷な自動車レースでデビューする。

    LMP1クラスに出場する2台の919ハイブリッドとGTE-Amクラスに出場するポルシェ カスタマーチームの4台の2015年型911 RSRを含む計10台のポルシェ レーシングカー、13名のポルシェ ワークスドライバー、そして1名のポルシェ ヤングプロフェッショナルが2017年のル・マンに参戦する。

    ル・マン24時間レースへの参戦は、ドライバーとチームにとって他に比肩するものがない程、壮大なチャレンジだ。常設サーキットと公道を組み合わせた13.629kmのサルテ サーキットを際立たせているのがミュルサンヌやテルトル・ルージュなどの伝説のコーナーと約5kmにおよぶミュルサンヌ・ストレートだ。優勝者のリストには世界最高のレーシングドライバーたちがその名を刻む。ハリウッドさえもがフランスの地方で開催されるこの有名な長距離レースを讃えた。スティーブ・マックイーン主演の「栄光のル・マン」(1970年)はカーレース映画の名作と見なされている。

    GTE-Proクラスでは、ポルシェGTチームのリヒャルト・リーツ(オーストリア)/フレデリック・マコヴィエッキ(フランス)/パトリック・ピレ(フランス)組がニュー911 RSRの 91号車、そして僚友のミカエル・クリステンセン(デンマーク)/ケヴィン・エストル(フランス)/ディルク・ヴェルナー(ドイツ)組が同じく911 RSRの 92号車を託される。GTE-Amクラスには、ポルシェ カスタマーチームの4台の2015年型911 RSRが参戦する。ポルシェ ヤングプロフェッショナルのマッテオ・カイローリ(イタリア)は同クラスを戦うデンプシー・プロトン・レーシングチームからクリスティアン・リード(ドイツ)/マービン・ディエンスト(ドイツ)と77号車をシェアする。14回目の出場となるポルシェ ワークスドライバーのパトリック・ロング(米国)は、プロトン・コンペティションからアブドルアズィーズ・トルキ・アル・ファイサル(サウジアラビア)/マイク・ヘドランド(米国)と93号車をシェアする。プロトン・コンペティションの88号車は、元ポルシェ ジュニアのクラウス・バチューラー(オ-ストリア)とステファン・レメレ(ベルギー)/ハレド・アル・クバイシ(アブダビ)がドライブする。ガルフレーシングの911 RSR 86号車のステアリングを握るのはベン・バーカー(イギリス)/マイケル・ウェインライト(イギリス)/ニック・フォスター(オーストラリア)組だ。

    1月にデイトナ24時間でレースデビューした新開発の911 RSRは、サスペンション、ボディ構造、エアロダイナミクスコンセプト、エンジン、およびトランスミッションの全てがヴァイザッハでゼロから設計された。リストリクターのサイズに応じて、リアアクスル前部に取り付けられたエンジンが約375kW(510PS)を発生する。トップマウンテッド・リアウイングと組み合わせた大型リアディフューザーによって、ダウンフォースのレベルと空力効率が大幅に改善されている。先代の911RSRは2013年のル・マンで1-2フィニッシュを飾っている。ニュー911 RSRは、ホワイト、レッド、ブラックのメインカラーとさらに進化したファクトリーデザインをまとい、デビューシーズン2度目の24時間レースに挑む。

    フランク=シュテッフェン・バリサー博士 (ポルシェ・モータースポーツ責任者)
    「世界中のスポーツカーファンが知っているように、ポルシェとル・マンは密接に結びついています。ポルシェはこの魅力的な長距離クラシックレースの歴史において最も成功したメーカーであり、この伝統を守る義務があります。それが、私達が大規模なチームで今年も参戦する理由です。強力なサポートを受けてGTE-Proクラスからデビューするニュー911 RSRには、特に期待しています。911 RSRは桁外れの競争力を備えます。この最も過酷で壮大なレースにおいて、有名な4つのメーカーとトップドライバーが操縦する11台の車に立ち向かうことは、間違いなくシーズン最大の挑戦となります」

    マルコ・ウジュハシ (GTモータースポーツ総合プロジェクトリーダー)
    「ル・マンは私達に特別な要求を投げかける比類のないレースです。そのため、このシーズンハイライトとなるレースの準備には、特にニューモデルで参戦する場合は、常に大きな努力が必要となります。ル・マンで重要なことは、終盤にアタックを仕掛けて優勝を争うことができるように、レースのあいだ車を完璧な状態に保つことにあります。我々はこの作戦に則っていけるようにしたいと思います」

    リヒャルト・リーツ (911 RSR 91号車 ドライバー)
    「このレースが大好きです。ドライバーとして出場できなければ自分でチケットを買って特別観覧席で友人と観戦します。ル・マンは、その魅力と豊かな伝統によってモナコ・グランプリやインディ500のようなクラシックと肩を並べます」

    パトリック・ピレ (911 RSR 91号車 ドライバー)
    「このレースでの優勝は目標のひとつです。それは私がフランス人だからというだけでなく、自宅がサーキットから90分ほどの場所にあるからです。250,000人の観衆が放つ熱狂と特別な雰囲気に全ての人が感動します。新しい911 RSRとサポートしてくれるスーパーチームによって、我々は優勝を競うために最高のポジションにいます」

    フレデリック・マコヴィッキ (911 RSR 91号車 ドライバー)
    「子供のときからル・マンへの出場が夢でした。今でもこのレースは私にとって特別です。公式テストから決勝まで徐々に膨らむ魅力に抵抗できるドライバーはいません。ここでの勝利以外望むことはありません。ポルシェとニュー911 RSRでこれを達成できたら最高です」

    ミカエル・クリステンセン (911 RSR 92号車 ドライバー)
    「ル・マンは全てのレーシングドライバーのハイライトです。初出場のときに子供時代の夢が実現しました。3度目の今回も、スタートが待ち遠しいです。ポルシェはル・マンで大きな成功を収めてきました。この伝統は義務を伴い、もちろんプレッシャーもかかりますが、我々はそれにも慣れています」

    ケヴィン・エストル (911 RSR 92号車 ドライバー)
    「ル・マンは世界で最も重要なレースで、ポルシェGTチームから出場できることをうれしく思います。厳しい練習を積んできて準備は万端です。フランス人にとってここの表彰台に立つことは、イギリス人のテニスプレーヤーにとってのウインブルドンと同じです。ファンの期待は大きく、彼らのためにも全力を尽くします」

    ディルク・ヴェルナー (911 RSR 92号車 ドライバー)
    「特に今年は、ル・マンで最も成功を収め、その偉大な歴史を作ったポルシェの一員として、世界最大のレースに出場できることを名誉に思います。大きな挑戦が始まろうとしています。特に難しいサーキットと様々な条件に24時間にわたって立ち向かわなければなりません」

    パトリック・ロング (911 RSR 93号車、プロトン・コンペシション)
    「今回がル・マン14度目で、この独特なサーキットのことはよく分かっています。ル・マンはレーシングドライバーとして最高の挑戦のひとつであり、シーズンのハイライトです。ポルシェの歴史はここで作られたと言っても過言ではないほど、本当に大切なレースです」

    マッテオ・カイローリ (911 RSR 77号車、デンプシー・プロトン・レーシング)
    「ル・マン24時間レースに出場することは全てのドライバーの夢です。私にとってこの夢が実現しようとしています。どれ程楽しみにしているかは言葉にできません。デンプシー・プロトン・レーシングとともに今シーズンはシルバーストンとスパで表彰台に登りました。だからル・マンでも可能性があります」

  • 【ル・マン24時間】 ポルシェ 「トヨタの速さは印象的」

    【ル・マン24時間】 ポルシェ 「トヨタの速さは印象的」

    ポルシェのLMP1チームは、ル・マンの公式テストにおいて2台の919ハイブリッドで156周を走行。1号車のニール・ジャニ(スイス)/アンドレ・ロッテラー(ドイツ)/ニック・タンディ(イギリス)および2号車アール・バンバー(ニュージーランド)/ティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)の6名のドライバーに加えて、マーク・リーブ(ドイツ)もテストに参加。リーブは昨年919ハイブリッドで、ジャニ、ロマン・デュマ(フランス)と共にWECドライバーチャンピオンを獲得している。

    この公式テストにおける919ハイブリッドのベストタイムは3分21秒512。新しいレギュレーションによってエアロダイナミクスが変更されたにもかかわらず、ラップタイムは昨年の同イベントより0.7秒縮められたことになる。ポルシェLMP1チームは8時間のテストで予選を模したタイムアタックはせず、レース中におけるロングランに集中してプログラムを消化した結果、3台のトヨタに続く4番および5番手のタイムを記録した。

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「いよいよ2017年のル・マンが始まりました。サルテサーキットに戻ってくると、過去の良い思い出に浸れます。もちろん今年も同じ結果を得られることを期待しています。今回のラップタイムを見ただけでは厳しいように思えますが、我々は計画通りにテストを行い決勝レースに向けての準備を行いました。火曜日には本番仕様の919ハイブリッドをブガッティサーキットで披露します。その後、チームのほぼ全員がいったん帰宅し、ル・マン市街の中心で日曜に行われる車検までリラックスした時を過ごすとこになるでしょう」

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「様々なことをテストできました。予選のシミュレーションは敢えて行わず、レースのセットアップに集中しました。走行距離こそ予定には届かなかったのですが、タイヤに関することをはじめとした多くの有益な情報を得ています。トヨタの速さは印象的で、追い付くことは出来ませんでした。この後、テスト結果を分析し、本番までに919ハイブリッドのパフォーマンスを進化させたいと思います。昼頃にオイル漏れを発見してエンジンを交換した2号車で充分なテストをできなかったのは残念でした。わずか2時間半で作業を終え午後3時38分には車両はコースに復帰していきました。オイル漏れの原因を探る必要はありますが、チームは素晴らしい仕事をしてくれました。ル・マン本番に向けて、アクセル全開で行きます」

    <<ポルシェ919ハイブリッド1号車のドライバー>>

    ニール・ジャニ(33歳、スイス)「ル・マンと世界中のどのサーキットも比較することなど出来ません。だからこそ、このテストは重要なのです。テスト開始直後、特に普段は公道として使われている9kmポスト付近は埃が酷かったのですが、コンディションが回復するにつれ準備を進められるようになりました」

    アンドレ・ロッテラー(33歳、ドイツ)
    「車両のベースは良いので、セットアップリスト通りの作業が出来ました。予定していたプログラムに従い、数スティントを履いたタイヤの状態もチェックしています。1周のアタックラップはトヨタに届かないかも知れませんが、このテストでそれを行わなかったのも事実です」

    ニック・タンディ(32歳、イギリス)
    「919ハイブリッドとル・マンに戻ってこられるほど素晴らしいことはありません。レースまでの2週間が待ちきれません」

    <<ポルシェ919ハイブリッド2号車のドライバー>&gt

    アール・バンバー(26歳、ニュージーランド)
    「今日のテストでは車の良いバランスを見つけるのに手こずりました。それでも進むべき方向は分かっていると信じています」

    ティモ・ベルンハルト(36歳、ドイツ)
    「序盤、コースは滑りやすかったのにも関わらず、正しいセットアップを見つけることは出来ました。919ハイブリッドをもっとドライブしたかったのですが、チームは一所懸命エンジン交換を行ってくれました。今年のル・マンは例年以上にこのコースの経験が足りないドライバーが多いように感じました。彼らがレースを、より難しくするかも知れません」

    ブレンドン・ハートレー(27歳、ニュージーランド)
    「今日は多くのイエローフラッグやセーフティカーに加えて、我々自身のトラブルによってテストの時間を失いました。私は突起物にヒットしてダメージを負い、修復に時間が掛かってしまいました。その後、エンジン交換作業でマシンはガレージに入り、さらに時間を失いました」

    マーク・リーブ(36歳、ドイツ) リザーブドライバー
    「ACOがテストデイにリザーブドライバーの参加を義務付けたことを嬉しく思います。919ハイブリッドのような素晴らしいクルマをル・マンのようなコースで運転できるのは、レーシングドライバー冥利につきます。準備は万端ですが、チームメイトに何も起こらずに私の出番がないのが一番です」

    またGTE-Proクラスには最高出力510psを誇るニュー911RSRがエントリー。2度に渡って行われた4時間のセッションで、リヒャルト・リーツ(オーストリア)と2名のフランス人、パトリック・ピレとフレデリック・マコヴィッキは91号車の911RSRで1,185.723 kmを走り、クラストップタイムを記録。ミカエル・クリステンセン(デンマーク)とケヴィン・エストル(フランス)、ディルク・ヴェルナー(ドイツ)がトリオを組む92号車は981.288kmを走破して同クラス2番手のタイムでサルテをラップしている。

    2015年スペックの911RSRが戦うGTE-Amでは、ポルシェ ヤングプロフェッショナルのマッテオ・カイローリ(イタリア)がデンプシープロトンレーシング(77号車)でWECデビューを果たす。もう一人のポルシェ ワークスドライバー、パトリック・ロング(アメリカ)は2台の911RSRでエントリーするプロトン コンペティションから参戦します。もう1つのカスタマーチーム、ガルフレーシングも911RSRでル・マンにエントリーしている。

    2017年のル・マン24時間は6月17日(土)の現地時間15時(日本時間同日22時)にスタートする。

  • ポルシェ、24時間にわたるeスポーツレースをル・マンで開催

    ポルシェ、24時間にわたるeスポーツレースをル・マンで開催

    ポルシェは、マイクロソフトおよびACO (フランス西部自動車クラブ)と共に6月17~18日に開催されるeスポーツレース「フォルツァ レーシングチャンピオンシップ(Forza RC)シーズン3:ポルシェ カップ」の予選会を行う。

    決勝はル・マン24時間の会場に設置されるXbox Oneのブースにてはヴァーチャルのポルシェ919ハイブリッドで、24時間に渡って争われる。出場者は特別な名誉のために戦う。

    ACOは「公式耐久eスポーツカテゴリー」と呼ばれるeスポーツの新しいカテゴリーを設けており、優勝者は賞金を授与されるほか、ル・マン24時間レース終了後の公式授賞式で表彰される。

    このユニークなレースは、4月にニューヨークモーターショーで発表されたポルシェとマイクロソフトの提携によるもの。レースシミュレーション「フォルツァ モータースポーツ6」とeスポーツプラットフォームの“Forza RC”によって魅力的なスポーツカーとモータースポーツへのインタラクティブなアプローチが可能になり、世界中のモータースポーツファンが観戦できる。

    詳細な情報は http://www.forzarc.gfinity.net/。参加にはフォルツァ モータースポーツ6を搭載したXboxコンソールが必要で、予選は5月28日まで継続される。

    レースの開催中、マイクロソフトは以下のオンラインプラットフォームでeスポーツレース決勝をライブ放送する。
    Beam (http://www.beam.pro/ForzaMotorsport)
    Twitch (http://www.twitch.tv/ForzaMotorsport)
    YouTube (http://www.youtube.com/Turn10Studios)

  • 【SUPER GT】ポルシェ:第3戦 オートポリス 決勝レポート

    【SUPER GT】ポルシェ:第3戦 オートポリス 決勝レポート

    ポルシェ ジャパンのドライビングアンバサダーを務める藤井誠暢が所属し、911 GT3Rで2017年のスーパーGT GT300クラスへ参戦するD’station Racing(#33)は、第3戦(オートポリス)の決勝において7位でフィニッシュし開幕戦から3戦連続のポイントを獲得した。

    2016年は平成28年熊本地震の影響で開催することができなかった大分県日田市のオートポリスにおけるスーパーGTだが、復興への一助となればと開催された2017年第3戦は、2日間合計で28,670名の観衆が訪れる賑わいをみせた。

    岡山での開幕戦はGULF NAC PORSCHE 911(#9)が、富士での第2戦ではD’station Porscheが表彰台を獲得している911 GT3 Rは、その勢いをこのラウンドでも維持すべく上位進出を目指した。

    しかし、軽量でコーナリングに秀でるJAF-GT規定車両が優位なこのコースでは、5月20日(土)に行われた公式予選で2台ともになかなか思うようにタイムを上げることができなかった。D’station Porscheは今回からステアリングを握るアンドレ・クートが予選Q1でアタックしたものの、Q2進出はならず。16番手から決勝レースをスタートすることになった。

    晴天に恵まれた5月21日(日)の決勝レースでは、D’station Porscheはクートがステアリングを握りスタート。序盤、他車のクラッシュによりセーフティカーが導入される波乱のレースのなか、クートは13周目、20周目にポジションアップ。26周を終えピットインし、藤井誠暢に交代する。

    素早いピット作業の後にステアリングを引き継いだ藤井は、11番手でコースに復帰したが、レースに強い911 GT3 Rの特性を活かし、タイヤをマネージメントしつつ粘りの走りをみせる。前を走る#3 GT-Rとは中盤大きな差があったが、終盤に向けて背後に迫ると、5台による7番手争いに突入していった。

    藤井はこのなかで、53周めに#5 86 MCをかわすと、56周目には#3 GT-R、#10 GT-Rをオーバーテイク。最後は7位にポジションを上げフィニッシュした。粘りの走りでポイント獲得を果たし、開幕戦からの連続ポイント記録を伸ばした。

    一方、もう1台の911 GT3RでGT300クラスに参戦するGULF NAC PORSCHE 911(#9)は、予選で峰尾恭輔がアタックを担当し18番手からスタート。レースではジョノ・レスターがスタートドライバーを務め、D’station Porscheのすぐ後方につけて序盤戦を戦った。

    31周後のピットインで峰尾に交代し、ふたたび上位をうかがう走りをみせたが、終盤フロントタイヤのグリップダウンの症状があり、完走をすべく61周目に2回目のピットイン。無事にレースを走り切って17位でチェッカーを受けた。

    次のスーパーGTレース 第4戦は、7月23日に宮城県のスポーツランドSUGOで決勝レースが行われる予定になっている。

    関連:【動画】 SUPER GT 第3戦 オートポリス 決勝ダイジェスト

  • 【WEC】 第2戦 スパ・フランコルシャン6時間:ポルシェ 決勝レポート

    【WEC】 第2戦 スパ・フランコルシャン6時間:ポルシェ 決勝レポート

    ポルシェは、ル・マン24時間の前哨戦で3位と4位を獲得した。2台の919ハイブリッドは、スパ・フランコルシャン6時間レースにおいて、トラブルに見舞われながらもレースを戦い抜いた。

    アール・バンバー(ニュージーランド)/ティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)組は、スローパンクチャーによるタイムロスにもかかわらず3位に輝いた。

    ポールポジションからスタートした現世界チャンピオンのニール・ジャニ(スイス)/アンドレ・ロッテラー(ドイツ)/ニック・タンディ(イギリス)組は、レースを中断する2回の「フルコースイエロー」の不運に見舞われながらも4位でゴールした。ハートレーは総合最速ラップを打ち立てて919ハイブリッドの潜在力を示して一矢を報いたが、トヨタが1、2フィニッシュを飾りました。

    ポルシェは、シルバーストンの開幕戦同様に再びル・マンのエアロダイナミクス仕様で参戦した。ローダウンフォースはタイヤの磨耗の原因となる。トヨタは2種類のエアロ仕様で出場し、ル・マン仕様の1台は2台のポルシェより遅れてゴールした。

    スタート時は晴天だった。レース終盤には雨が予想されていたが、ほぼドライコンディションでのレースとなった。主催者発表によると3日間の観客は61,000人だった。FIA世界耐久選手権(WEC)全9戦中2戦を終了し、ポルシェは現在マニュファクチュラーズランキング2位。ドライバーズランキングでは2位と3位に入っている。

    1号車のレース展開

    暖かい晴天(20℃)の下でロッテラーはポールポジションからスタート。10周目終盤にはトヨタ7号車がバスストップシケインでアウトサイドから首位に立つ。2周後にはラ・スルス入口でトヨタ8号車に抜かれ3位に後退する。21周目にはポルシェ2号車に抜かれる。22周目にタンディがロッテラーと交代し、5位で再開する。29周目にタンディがトヨタ9号車を抜き4位に浮上する。40周目にタイヤ未交換のチームメイトを追い抜き、47周目にタンディは燃料補給のためにピットイン。ドライバーチェンジンでピットストップ中のトヨタ8号車を抜いて2位に立つ。64周目にトヨタ8号車がタンディを抜き3位に後退する。71周目に1号車は再び燃料補給し、タンディはジャニに引き継ぐ。94周を過ぎて燃料補給の直後に「フルコースイエロー」が発生。ジャニは3位を維持するが、116周目のピットイン直前にポルシェ2号車によって抜かれる。4位のまま4本のタイヤを交換して、ロッテラーが引き継ぐ。彼は173周の142周目と165周目に給油を行った。

    2号車のレース運び

    5番手からスタートしたハートレーは、セカンドローからスタートしたトヨタ9号車がグリーンライトの後にラ・スルスでブレーキングをミスしたことに乗じて順位を1つ上げる。21周目で3位のポルシェ1号車を抜き、24周目に燃料補給でピットインするまで先にピットインしたトヨタを抑えて首位に立つ。ハートレーは3位を維持し、39周目の最終コーナーで抜かれて1号車のすぐ後ろに付ける。49周目にフルサービスを受けるためピットインし、バンバーが4位でコースインするが、3位に1秒差まで迫った55周目、右リアのスローパンクで早めのピットインを余儀なくされる。チームは該当タイヤのみを交換して燃料を補給する。バンバーは2時間のあいだ4位で走行する。79周目にバンバーに代わったベルンハルトがレース残り半分強の時点で4位を維持する。チームは95周目の「フルコースイエロー」中に2台の919ハイブリッドの燃料を補給。ベルンハルトは116周目にポルシェ1号車を追い抜いて3位に浮上。119周で4本のタイヤを交換してベルンハルトが再びハートレーへと引き継ぐ。122周目に最速レースラップを打ち立てて、127周目にトヨタ7号車を追い抜く。ハートレーは、ピットストップする直前のラップにLMP2と接触する。143周で燃料補給して新しいノーズセクションに交換。再びコースに戻ったハートレーは残り1時間の時点で3位のトヨタ7号車の背後に付く。167周後の最終ピットストップで給油のみを行いラストスパートを仕掛けたハートレーは、3位でゴールした。

    GTE-Proクラスではニュー911 RSR(91号車)が5位と6位でレースを終えた。リヒャルト・リーツ(オーストリア)/フレデリック・マコヴィエッキ(フランス)組は、土曜日のトラブルフリーでのレース展開と迅速なピットストップの後、わずかな差でチームメイトを破った。それから1分も経たずにケヴィン・エストル(フランス)/ミカエル・クリステンセン(デンマーク)組が同じく911 RSR(92号車)でフィニッシュした。

    GTE-Amクラスでは、ポルシェ911 RSR(モデルイヤー2015)をドライブするプライベートチームのデンプシー・プロトン・レーシングが表彰台を獲得した。2人のドイツ人、クリスティアン・リードとマービン・ディエンストに加え、ポルシェの若いプロドライバー、マッテオ・カイローリ(イタリア)が激しい走りを見せ、2位でフィニッシュした。他方、イギリス人のマイケル・ウェインライトとベン・バーカー、およびオーストラリア人のニコラス・フォスターによるガルフ・レーシング・チームは、クラッシュ後にリタイアを余儀なくされた。

    レース後のコメント

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)「私達はポールポジションからスタートし、最速レースラップを打ち立てて表彰台を飾りましたが、残念ながら2台ともにというわけにはいきませんでした。しかし、最初の2戦にローダウンフォース仕様で出場するという戦略決定は正しかったと考えています。来週の30時間にわたる最終テストを心待ちにしています。マニュファクチュアラー選手権はわずか数ポイント差なので、自信をもってル・マンに挑みます」

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「レース優勝を飾ったトヨタの皆さん、おめでとうございます。ポルシェの2台の車は、テクニカルトラブルなくゴールし、選手権ポイントを稼ぐことができました。スパのレースでは明らかに私達の最高のパフォーマンスを出し切ってはいません。2014年以来、毎年ここでポールポジションを獲得しましたが、優勝はしていません。ローダウンフォースのエアロ仕様の車両によって、ハイダウンフォース仕様のトヨタのスピードに対抗することはできませんでした。なぜならタイヤの磨耗が激しかったからです。しかしローダウンフォース仕様の3台目のトヨタを凌ぐことはできました。パンクによるピットインでロスタイムが発生しましたが、性能は確かでした。来週アラゴンで耐久テストを行いル・マンに備えます」

    ニール・ジャニ (ポルシェ919ハイブリッド1号車)
    「ペースはほぼ期待どおりでした。1台のトヨタを凌ぐことができましたが、他の2台には届きませんでした。フルコースイエローによる2回のタイムロスという不運もありました。レースを取り戻す唯一のチャンスが雨でした」

    アンドレ・ロッテラー (ポルシェ919ハイブリッド1号車)
    「すばらしいスタートを切ることができました。トヨタが追い上げてきたときは驚きました。まさかラ・スルスのブレーキングで抜かれるとは思いませんでした。スティントの前半は好調でしたが、その後タイヤの磨耗が激しくペースを保つことができませんでした。最初のスティントの終盤にかけて、状況は改善しましたがムラがありました。最初のピットストップで戦略を変更し、終盤に雨が降る可能性があったので、タイヤ無交換でダブルスティントを走行する必要はないと判断しました。最終スティントは霧雨にもかかわらず好調でした。トヨタは強敵ですが必ず挽回します」

    ニック・タンディ (ポルシェ919ハイブリッド1号車)
    「セカンドドライバーとしては標準的なスティントでした。終盤に巻き返すはずだったタイヤ戦略が少し外れ、雨はほとんど降りませんでした」

    アール・バンバー (ポルシェ919ハイブリッド2号車)
    「私のスティントは好調でした。トヨタの8号車を追走しましたが残念ながらスローパンクチャーに見舞われました。その後は再び好調で前走車との差を少し縮めましたが40秒の差を取り戻すことはかないませんでした」

    ティモ・ベルンハルト(ポルシェ919ハイブリッド2号車)
    「パンクの後にアールを引き継いでロスを取り戻そうと努めました。差は縮まってニールの前に出ました。フルコースイエローを利用しましたがトヨタも同様でした。最終的にブレンドンが見事なラストスパートを掛けましたが、今日はこれ以上の結果を出すことはできませんでした」

    ブレンドン・ハートレー(ポルシェ919ハイブリッド2号車)
    「スタートからトヨタが速く、ダブルスティントを予定していました。温暖な気候で車のバランスは前日までとは異なりましたが最初のスティントの終盤に追い上げてピットストップ直前にアンドレを抜きました。1号車は戦略を変えましたが僕達はトヨタ8号車への接近を続けました。アールがパンクに見舞われて戦略がうまくいかなかったことは残念でした。終盤はチームのすばらしい仕事のおかげで見事なゴールができました。上段ではなくても表彰台に登ることができたのでル・マンへの自信となりました」

    フランク=シュテッフェン・バリサー博士 (モータースポーツ部門責任者)
    「GTE-Proクラスはとても期待外れな結果に終わりました。明らかにフェラーリとフォードについていくことができませんでした。私たちのチームは完璧な仕事をしてくれましたが、前との差が大きすぎました。GTE-Amクラスでは、デンプシー・プロトン・レーシングが予選ポジションを守り、2位でフィニッシュしました。ポルシェの若いプロドライバー、マッテオ・カイローリは、レースのたびに経験とプロ意識を身につけており、今後の成長が非常に楽しみです」

    リヒャルト・リーツ(911 RSR #91)
    「6時間のタフなレースを、なんとか耐え抜きました。できることはすべてやり、まったくミスも犯さず、善戦しました。これから結果を分析し、もっと強くなってル・マンに戻ってきたいと思います」

    フレデリック・マコヴィエッキ(911 RSR #91)
    「レースではベストを尽くしましたが、今日のフォードとフェラーリは次元が違いました。なぜこうなったのか、よく調べてみる必要があります」

    ケヴィン・エストル(911 RSR #92)
    「私たちにとって、困難なレースでした。ライバルに比べて、単純にスピードが欠けていたのです。911 RSRはスムーズに動き、戦略もまさっており、メカニックもミスを犯さず、すばやいピットストップができたことは、確実なのですが」

    ミカエル・クリステンセン(911 RSR #92)
    「ポルシェGTチームにとって、楽な日ではありませんでした。今日はタイヤのマネージメントが特に難しく、コーションフェーズも我々にとってアンラッキーなタイミングになりました」

    マッテオ・カイローリ(911 RSR #77)
    「これがクリスとマービンと一緒に戦った、私にとって2回目のWECです。表彰台の2段目に立つことができ、本当にいい気分です。シルバーストンで3位、スパでは2位。ル・マンでの目標は、言うまでもありません」

  • 【WEC】 ポルシェ、トヨタ TS050ハイブリッドの合法性に異議

    【WEC】 ポルシェ、トヨタ TS050ハイブリッドの合法性に異議

    ポルシェは、トヨタのLMP1マシン“TS050”の合法性に異議を唱えたが、トヨタのテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンは“120%”合法だと退けた。

    ポルシェは、トヨタ TS050ハイブリッドのリアエンドの合法性について問い合わせた。だが、パスカル・バセロンは「疑いのあるアイテムは1つもないと思っている」とパスカル・バセロンは Autosport にコメント。

    「我々のクルマは完全に合法だ。議論の余地はない」

    パスカル・バセロンは、トヨタは昨年の6月からホモロゲーションプロセスのなかでルールメーカーであるFIAとWECプロモーターのフランス西部自動車クラブと空力コンセプトについて議論しながら進めてきたと説明した。

    「それ以降、我々は3~4回のミーティングを重ね、我々がやって来たことを段階的に示してきた。ホモロゲーションの最終期限が来てもFIAとACOにサプライズはなかった」

    「我々は現時点ですでに来年のコンセプトの合法性について議論している」

    パスカル・バセロンは、TS050のどの部分について問い合わせがあったのか“検討もつかない”と主張する。

    「もっと多くのことを知りたければ、ポルシェに聞かなければならないだろう」とパスカル・バセロンはコメント。

    「このようなことが起きるときは、我々が良い仕事をしているということであり、通常は良いニュースだ」

    ポリシェは規約上の説明を求めたことを認めたが、さらなるコメントは避けた。

    パスカル・バセロンは、ポルシェの主張がダブルディフューザーを採用するTS050に周チュしているとの見方を否定した。

    トヨタはそのようなソリューションを採用しているが、規約の範囲内だと指摘した。

    WEC 第2戦 スパ・フランコルシャン6時間レースでは、トヨタ8号車が開幕2連勝を達成。7号車も2位に続い、1-2フィニッシュを達成している。

  • 【SUPER GT】 ポルシェ:2017年 第2戦 富士 決勝レポート

    【SUPER GT】 ポルシェ:2017年 第2戦 富士 決勝レポート

    ポルシェ ジャパンのドライビングアンバサダーを務める藤井誠暢が所属し、911 GT3RでD’station Racing(#33)より参戦する2017年のスーパーGT GT300クラス第2戦(富士スピードウェイ)の決勝において、D’station Porsche(#33)は3位表彰台を獲得。もう1台の911 GT3RでGT300クラスに参戦するGULF NAC PORSCHE 911(#9)は予選2番手からスタートし、10位入賞した。

    スーパーGT第2戦の決勝は、現シリーズへと名称変更されて以来、日本国内のレースでは過去最高となる5万8000人の観衆が訪れた。多くのファンがスタンドを埋めるなか、前日の公式予選Q2におけるタイム抹消のペナルティを受けて14番手グリッドからスタートすることになったD’station Porscheは、藤井誠暢のドライブで予選での速さをそのままに序盤から素晴らしい追い上げをみせる。

    1周目には2台、さらに翌周に2台、3周目には1台をかわし9番手に浮上した藤井は、さらに9周目には8番手へ。しかし10周目に前を走る#55 BMWのインを突こうとした際に接触を避けたことからスピンを喫し、23番手まで落ちてしまう。しかし、ここから藤井は猛追をみせた。2周に1台に近いペースでオーバーテイクをみせると、35周を終えピットイン。ポルシェ ワークスドライバーのスヴェン・ミューラーに交代する。ミューラーも初めての富士スピードウェイでのレースながら、GT300クラスのトップと変わらない1分38秒台のラップタイムを連発し、911 GT3 Rのレースでの強さをいかんなく発揮。上位のトラブルにも乗じ、4番手まで浮上した。

    70周を終えミューラーはピットに向かい、ふたたび藤井に交代。最終スティントを任された藤井はファステストラップとなる1分38秒083を記録し、前を行く#4 メルセデスとの間隔を詰めると、77周目にこれをオーバーテイク。表彰台圏内の3番手となった。藤井は終盤、タイヤを労りながらも高いペースを保ち先行する#11 メルセデスとの間隔を詰めていくが、惜しくも届かず3位でチェッカーを受けた。D’station Racingにとっては初めてとなる表彰台であり、911 GT3 Rにとっては開幕戦に続く2戦連続の3位表彰台獲得となっている。

    もう1台の911 GT3RでGT300クラスに参戦するGULF NAC PORSCHE 911(#9)は、フロントローとなる2番グリッドからスタートし、峰尾恭輔のドライブで序盤3番手を走行。4周目には4番手にポジションを落としたものの、2戦続けての表彰台を狙うべく激走を見せた。

    32周を終えピットインし、峰尾からジョノ・レスターに交代。レスターはD’station Porscheの後方までつけると、69周を終えてふたたび峰尾に交代した、峰尾は上位をうかがう走りをみせながら10位でチェッカー。開幕戦に続きポイントを加算している。

    次のスーパーGTレース 第3戦は、5月21日に大分県のオートポリスで決勝レースが行われる予定になっている。

  • ポルシェ 「アロンソのためのル・マン24時間のシートはない」

    ポルシェ 「アロンソのためのル・マン24時間のシートはない」

    ポルシェは、2018年に同社のLMP1チームらフェルナンド・アロンソがル・マン24時間レースに挑戦するとの噂を否定した。

    モナコGP、インディ500、ル・マン24時間レースという世界三大レースで“三冠”を達成することを夢見ており、その第一歩として来月にインディ500に参戦する。

    一部メディアは、フェルナンド・アロンソが2018年にル・マン24時レースを制覇するためにポルシェのLMP1プロジェクトを目標にしていると報じた

    しかし、ポルシェのチーム代表アンドレア・ザイドルは「我々には非常に満足している6名のドライバーがいる。我々は全員と長期的な計画を立てている」とコメント。

    「アロンソは興味深いドライバーだ。2年前には一緒に何かをまとめる可能性があった。だが、現在、我々には3台目のプロトタイプはない。今はそれを変更する予定はない」

  • ポルシェ、予想以上の苦戦もダブル表彰台 / WEC 開幕戦 決勝レポート

    ポルシェ、予想以上の苦戦もダブル表彰台 / WEC 開幕戦 決勝レポート

    ポルシェの919ハイブリッドはWEC開幕戦となったシルバーストンサーキットのレースにおいて、不利なエアロパッケージを装着していたにもかかわらずカーナンバー2のアール・バンバー(ニュージーランド)/ティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)組が、優勝したカーナンバー8のトヨタTS050ハイブリッドを駆るセバスチャン・ブエミ(スイス)/アンソニー・デビッドソン(イギリス)/中嶋一貴(日本)からわずか6.173秒差の2位でレースを終えた。

    セバスチャン・ブエミは最終スティントの残り7周というところで見事にハートレーのインを突いてトップに立った。F1イギリスGPの舞台で行われた6時間レースでは、カーナンバー1の919ハイブリッドをドライブした二―ル・ジャニ(スイス)/アンドレ・ロッテラー(ドイツ)/ニック・タンディ(イギリス)は3位だった。

    2017シーズンのWEC開幕戦はこの時期のイギリスらしい低い気温と変わりやすい天候のもと行われた。時折降る雨のため、路面温度は11°Cというコンディションにも関わらず、サーキットには週末を通して50,200人のファンが詰めかけた。2015年、2016年のル・マンウィナー、そして世界王者であるポルシェLMPチームは開幕戦の結果、マニュファクチュアラー選手権において33ポイントを獲得してトヨタ(26.5ポイント)をリードしている。ドライバー選手権では、それぞれの車両のドライバーたちが2位、3位につけている。今シーズンのWECは全9戦を予定している。

    カーナンバー1のレース展開

    ジャニが3番グリッドからスタートした直後、チームメイトの919ハイブリッドに先行を許します。28周後のピットストップを給油のみとし、57周目に再びピットへ戻る。給油とタイヤ交換後にコースに出たタンディは4位のまま走行を続ける。64周目、タンディはトラブルに見舞われたカーナンバー7のトヨタを抜いて3位となり、給油のみとなった86周後のピットストップを終えて前を行くカーナンバー8のトヨタにアタックを開始した。そのわずか3周後に突如として雨が降り出したため、インターミディエイトタイヤを装着すべくタンディは再びピットに入った。98周後にタンディと変わったロッテラーは、スリックタイヤでカーナンバー8のトヨタとチームメイトのカーナンバー2を追い上げる。117周目、カーナンバー7のトヨタのクラッシュにより出たセーフティーカーのタイミングを利用して、ロッテラーは給油を行う。141周を終える頃、急激に悪化したタイヤのパフォーマンスに耐えかねたチームは予定より早く919ハイブリッドをピットに呼び戻して、再びタンディをコックピットに戻す。171周となった最後のピットストップでは、給油と予選で使用したタイヤを左側前後に装着してコースに復帰したタンディは3位でチェッカーを受けた。

    カーナンバー2のレース展開

    ハートレーはオープニングラップの最初のコーナーで4位から3位に浮上。29周後に給油のみのピットストップを行い3位をキープしたハートレーは先行する2台のトヨタに引けを取らないラップタイムを刻み続けた。59周後に代わったベルンハルトはカーナンバー7のトヨタの前でコースに戻り2位となった。87周後のピットストップでは給油のみを行う予定だったが、突如降り出した大粒の雨のためインターミディエイトタイヤに履き変えて2位でコースに戻る。99周後にベルンハルトからステアリングを託されたバンバーは、スリックタイヤを履き2位で走行を続ける。117周目、トヨタのクラッシュに端を発したセーフティーカ―ピリオドの間にバンバーは給油を済ませる。149周後のピットストップでバンバーから代わったハートレーは、トップを走るカーナンバー8のトヨタを追いかける。178周後となった最後のピットストップで素早い給油のみでコースに復帰したハートレーは、カーナンバー8のトヨタに約8秒差でトップに立つ。この時点でレース終了まで約30分ほどだったが、フレッシュなタイヤとコースに見合ったエアロパッケージを装着したトヨタをドライブするブエミのアタックを受け、残り7周となった190周目にハートレーはポジションを失い2位でチェッカーを受けた。

    レース後のコメント

    フリッツ・エンツインガー (LMP1担当副社長)
    「観客だけでなく我々にとってもスリリングなレースでした。ローダウンフォースのエアロパッケージを選択したことで、予想通り予選では苦労しました。優勝車に大きな差をつけられずに得た2位そして3位という結果によって、予選日よりは幸せです。ローダウンフォースのエアロダイナミクスがもっとも苦手とするレースは、すでに終わりました。次のスパ・フランコルシャンに訪れるファンは、我々がもっと活躍できると期待してもらって結構です。チーム全員の努力に感謝しています」

    アンドレア・ザイドル (チーム代表)
    「今日のレースで2位と3位を得られたのは、優勝にも値します。ヴァイザッハ、そしてここにいる全てのチームメンバーを誇りに思います。このチームは信じられないことを成し遂げました。ローダウンフォースパッケージで臨んだにも関わらず、2台の919ハイブリッドは充分な戦闘能力と100%の信頼性を発揮してくれました。そして6名のドライバー全員は、またしても高いレベルの能力とバランスを持っていることを改めて証明しました。優勝したトヨタを祝福いたします。彼らの走りは勝利に値するものでした」

    ポルシェ919ハイブリッド(カーナンバー1)のドライバー

    ニール・ジャニ
    「最初のスティントを託されましたが、オーバーステアに苦労しました。特に1周目はリアタイヤが暖まっていなかったので、2度おかしな挙動が起きました。予想していたほどではありませんでしたが、トヨタよりペースは劣っていました。トラフィックの処理で2回ミスを犯して、大きくタイムを失いました。2回目のスティントで履いたユーズドタイヤでは前輪のコントロールに苦しみました。それでも思っていたより酷くはなかったようです」

    アンドレ・ロッテラー
    「このチームで最初のレースを戦えたことを嬉しく思っています。大きな問題はありませんでしたが、様々なことを学んでいる最中だというのも事実です。919ハイブリッドの運転の仕方も、R18とはまったく違います。レース結果についてはポジティブですし、想像以上にトヨタとは良い争いが出来たと思っています」

    ニック・タンディ
    「私の最初のスティントでは快適に運転出来ました。給油したすぐ後に雨が降り出したため、想定外のピットストップを行い大きく順位を下げてしまったのです。ドライでもウェットでも919ハイブリッドは快調でした。スリックタイヤからインターミディエイトに履き変える直前の路面は非常に悪く、クラッシュしないように注意して走りました。最後のスティントはタイヤ選択で賭けに出ましたが、それでもペースは良かったと思います。しかし失った時間を取り戻すことは出来ません。2台の919ハイブリッドがこのセットアップでこれだけのパフォーマンスを発揮できたので、残りのレースに向かってポジティブでいられます」

    ポルシェ919ハイブリッド(カーナンバー2)のドライバー

    アール・バンバー
    「ハンドリングも素晴らしく、良いスティントを走れました。難しい状況下にもうまく対処して、トヨタと優勝争いが来ました。このシルバーストンをローダウンフォースパッケージで戦ったのにも関わらず、充分に競争力があったことも素晴らしいことです」

    ティモ・ベルンハルト
    「レース中盤に差し掛かる頃のスティントでは、リズムを掴むのに手こずりました。トヨタを追いかけ、正しいタイミングでスリックからインターミディエイトにタイヤを代えられましたが、非常に滑りやすい路面でした。再びスリックに履き変える為、29周を予定していた2つ目のスティントは12周で終わってしまいました」

    ブレンドン・ハートレー
    「最初のコーナーでニールを抜き、第3コーナーではコースアウトを喫するなど、1周目に多くの事が起こりました。ニールは私のためにスペースを残してくれました。トヨタに必死で食らい付こうとしながらも、あとの戦略にバラエティを残すため燃料もセーブしつつドライブしました。2位でのゴールでしたが予想以上にギャップは小さく、多くの人がレース前に想像した以上に接戦だったので、私は楽観的です。最後のスティントではギャンブルに出てトップでコースに戻りました。ブエミは手強く、2位になってしましましたがそれでも私たちは満足しています」