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  • マックス・フェルスタッペン、ホンダF1の将来の計画に関する議論に参加

    マックス・フェルスタッペン、ホンダF1の将来の計画に関する議論に参加

    マックス・フェルスタッペンは、F1ハンガリーGPの週末にレッドブルとホンダの上層部とのミーティングに参加し、ホンダのF1プログラムの将来の計画について話し合った。

    ホンダは、2020年シーズン以降もF1チームにエンジンを供給し続けるかどうかをまだ確認していない。マックス・フェルスタッペンは、ホンダF1のテクニカルディレクターの田辺豊治、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナー、モータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコと会い、ホンダF1の今後の計画についての詳しい話を聞いた。

    ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史は「彼(フェルスタッペン)は、ヘルムート、クリスチャン、田辺さんとミーティグを行い、将来のホンダの開発プランについて話し合いました」と RaceFans にコメント。

    「実際にはクリスチャンからホンダの将来のプランについて説明してほしいとの要請がありました。それで、我々はマックスにも説明しました。ホンダは以前に約束していことをやっているというので信頼しているというのが彼の答えでした。彼は理解していました」

    レッドブルがホンダのF1エンジンに切り替えた今年、マックス・フェルスタッペンは2勝を挙げている。

    「マックスは21戦すべてのレースで勝ちたいと思っています」と山本雅史はコメント。

    「彼はシャーシについてはレッドブルと話し合うことができますが、エンジンについてはホンダと話し合う必要があります。それが目的でした」

    マックス・フェルスタッペンは、F1でのホンダの長期的な未来がミーティングの主題であったかについては明らかにしていない。

    「最終的に彼らが何を決めるかは私次第ではない」とマックス・フェルスタッペンは語った。

    山本雅史は、ホンダはまだ来シーズン以降の計画を確認する立場できる立場にないしつつも、「MotoGPはオートバイのカテゴリーのトップであり、F1はもちろん自動車のトップです。ホンダとしてこれらの2つのカテゴリーを継続すべきです」との自身の見解を示した。

    現在、ホンダはレッドブルとトロロッソの2チームにエンジンを供給しているが、山本雅史は近い将来に2チーム以上に拡大する準備はできていないと語る。

    「人員や施設の面で十分なリソースがないため、非常に難しいと思います」と山本雅史は語った。

    また、山本雅史は2021年の新レギュレーションのもとでワークスチームを復活させる計画はないと語る。

    「我々はF1では継続性が非常に重要であることを知っています。そのため、我々たちはパワーユニットに5年間取り組んできましたし、なんとか今は良いエリアに到達しているところです」と山本雅史はコメント。

    「しかし、今、我々がシャーシをスタートすれば、再び別の苦労をすることになります。我々はそれを望んではいません」

    一方、マックス・フェルスタッペンは、現在の契約期間が終了する2020年以降についてレッドブルにコミットしていないと語る。

    「まずは約束されていたことと、実際にどうなっているかのすべてを詳しく調べている。レースに勝ちたいし、来年はチャンピオンを獲得したい。それが僕がここにいる理由だ」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

    「レッドブルと僕はそのゴールに向かって取り組んでいる。でも、2020年以降には多くの疑問符がある。F1全体で何が起こるだろうか? だからこそ、僕は時間をかけている。急いでいるわけではない」

    マックス・フェルスタッペンは、過去数年間にわたってレッドブルがフェラーリとメルセデスに遅れをとっていることを認める。

    「チームがチャンピオンシップを獲得してからの数年間でのエンジンのパフォーマンス不足は助けにならなかった」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

    「哲学はずっと強固な基盤を持っていたと思うし、チャッチアップしてきた。2010年から2013年まではそれが機能していたと思う」

    「でも、それ以降、他のチームは改善している」

    2020年に改善するかどうかを質問されたマックス・フェルスタッペンは「私たちはトライするだろう。でも、過去数年もトライしてきたとコメント。

    「何が違ったことができないか正確に分析し、もっと良くしていく必要がある」

  • フェルスタッペン、ホンダのF1初優勝マシン『RA272』をドライブ

    フェルスタッペン、ホンダのF1初優勝マシン『RA272』をドライブ

    レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、F1日本GPに先立ち、ホンダのF1初勝利マシン『ホンダ RS272』に試乗する機会を提供された。

    ホンダ RA272は、1965年の最終戦メキシコGPでリッチー・ギンサーがホンダに史上初のF1優勝をもたらしたマシン。水冷48バルブV12エンジンは、230馬力を誇り、抜群の加速性能も実現していた。

    マックス・フェルスタッペンは、F1日本GPに先立って栃木にあるホンダのテストコースを訪れ、ホンダ RA272で走行を行った。

    マックス・フェルスタッペンは「本物のオールドスクールのレーシングカーを運転するのは初めてだった。この機会を得ることができて嬉しく思っている」と語った。

    マックス・フェルスタッペン ホンダRS272

  • フェルスタッペン 「レッドブル・ホンダは日本GPで勝利に挑戦できる」

    フェルスタッペン 「レッドブル・ホンダは日本GPで勝利に挑戦できる」

    マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・ホンダはF1日本GPで“非常に強い”週末を過ごすことができると考えている。

    レッドブル・ホンダは、今週末のホンダのホームレースであるF1日本GPでのパフォーマンスを最大化するために、前戦ロシアGPでトロロッソを含めた4台すべてに新品のスペック4を投入し、グリッド降格ペナルティを消化した。

    鈴鹿サーキットでは、レッドブル・ホンダのライバルであるメルセデスとフェラーリがパフォーマンスを発揮すると予想されているが、マックス・フェルスタッペンはレッドブル・ホンダは勝利に挑戦できると確信していると語る。

    「僕たちは常に勝利を目指しているし、鈴鹿で良い結果を出せれば、もちろん、ホンダにとっても素晴らしいことだ。彼らのホームトラックだからね」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

    「結局のところ、僕はいつもうまくやりたいと思っている。もちろん、いつもできる限りのベストを尽くしている。鈴鹿ですべれをまとめることができれば、それは素晴らしいことだ。でも、様子を見てみよう」

    「去年の鈴鹿を見れば、フェラーリもとても速いと思う。もちろん、僕たちは一緒にレースをしてきたけど、日本では非常に強い週末を過ごせることを期待できるはずだ」

    「それでも鈴鹿にはかなり長いストレートがあるし、DRSがなければ痛手になるかもしれない。でも、様子を見てみよう」

    「僕たちにはフレッシュなエンジンがあるので、フェラーリとメルセデスに対してどのように戦えるか見てみよう」

    「両方のチームが速いと予想している。たぶんメルセデスはセクター1、フェラーリはセクター3で速いはずだ。シーズンを通して基本的にそういう展開だったし、僕たちがマシンで良いセットアップを見つけられることを期待している。でも、そんなに心配はしていない」

    夏休み前のオーストリアとドイツで2勝を挙げたマックス・フェルスタッペンだが、レッドブルは夏休み後に勝利を収めることができていない。対照的にフェラーリは大きくパフォーマンスを向上させ、メルセデスに挑戦している。

    「まずは勝つチャンスがあるか見てみよう」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

    「でも、今年僕たちはすでに成功を収めているし、それは多くの人が期待してはいなかったことだと思う。コースに多くのファンが来てくれることを期待している」

    「彼らがどのチームのウエアを着ているかはちょっとクエスチョンマークだ。もちろん、彼らには白と赤のホンダのフラッグがあるからね。でも、オレンジの多くのオランダのファンもいるだろうし、彼らはTシャルを分割しなければならないかもしれないね!」

  • レッドブル 「ホンダは2強に匹敵するF1エンジンを開発してくれるはず」

    レッドブル 「ホンダは2強に匹敵するF1エンジンを開発してくれるはず」

    レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2020年にむけてホンダが今年の冬にフェラーリとメルセデスに匹敵するF1エンジンを開発してくれると信じていると語る。

    ホンダは、今年のF1オーストリアGPで2015年にF1に復帰して以来、初勝利を収めた。ライバルと比較して追加のアップグレードと高いコンポーネントの使用率を含むものの、信頼性を大幅に向上させている。

    レッドブルもシーズンを通して空力パッケージを着実に開発しており、最近のレースでは3強チームの直接対決に絡むことができている。

    「シャシー側から見れば、今年よりもはるかに良い準備ができると思う」とヘルムート・マルコはコメント。

    「そして、ホンダで進行中の開発により、来年は一貫してメルセデスやフェラーリと同じパワーレベルになると信じている」

    ヘルムート・マルコは、マッピングの懸念によりホンダの真のポテンシャルが抑えられているが、その問題は2020年には繰り返されないと考えていると付け加えた。

    「ホンダは素晴らしい仕事をしていると思う。そして、我々はそれを一歩ずつ進めていかなければならない」とヘルムート・マルコは語る。

    「我々は過去に大きな信頼性の問題があり、それが心配されていたこともわかている。だが、今シーズンはエンジンの問題はまったくない」

    「彼らは正しいことをしているし、正しい仕事をしていると思う。来年は3位にはならないだろう」

    マックス・フェルスタッペンの父親ヨス・フェルスタッペンは、2020年が“失われた1年”になることを避けるために、レッドブルはかなりの変更を加えなければならないだろうと警告している。

    2020年は重要な一年になるかと質問されたヘルムート・マルコは「マックスをF1史上最年少チャンピオンにすることができる最後の一年になる」とコメント。

    「我々は来年にむけてそれをまとめなければならない。我々はそれを承知している。勝つことが我々のDNAだ。来年フェルスタッペンがタイトルを獲得することは、重要ではなく、マストだ」

  • ホンダF1 特集:山本雅史(マネージングディレクター) インタビュー

    ホンダF1 特集:山本雅史(マネージングディレクター) インタビュー

    今シーズン、F1の表彰台の常連になってきたホンダ。マネージングディレクター(MD) としてF1で闘う山本雅史が Honda Magazine の直撃インタビューに答えた。(このインタビューは7月1日オーストリアGPで、2015年復帰後初優勝の直前にしたものです)

    「まずはHondaオーナーのみなさん、応援ありがとうございます。今年は結果が出てきました。開幕戦から表彰台に上がれ……狙い通りでしたが、嬉しかったですね」と山本雅史はインタビューを始めた。

    レッドブルとのタッグが好結果に。ここは狙い通りですか?
    昔はエンジンパワーがすごいとか、ドライバーの腕がずば抜けているとか、それで勝つことも可能でした。が、今のF1には総合力が必要。大きく4つ。チーム全体のマネージメント力、ドライバーのスキル、そして車体、パワーユニット。この4つの総合的なバランスが優れていないと勝てないんです。勝ちにいきたいHondaとして、勝つためのレースができ、総合力が高まるチームはどこか?と。それがレッドブルという選択でした。実は背景としては、ラブコールはこちらからではなく、最初はレッドブル側からあったんです。

    どういう点がレッドブルは優れているのですか?
    まず、ミスをしない。もしミスをしてもチーム一人ひとりの意識が高いからリカバリーできる。そしてレース中の変化にすぐ対応できる。レースは、現場でどうジャッジするか、指揮官の采配で決まります。他チームの戦略、天気の変化、セーフティーカーが入る、などなど予想通りにいかないことが次々に起こる。それに対応すべく何パターンもの戦略を持ち、現場で瞬時に即断即決のジャッジをする。そのコントロール力が高いのが、レッドブルとメルセデスとフェラーリだと思います。

    ミスしない強さは、どこから生まれるんでしょうか? ビジネスマンの参考にもなりそうです。
    ファクトリーに行った時に感じたことは、トップと現場が近いってこと。部屋の密度感がいいし、いい距離感があって、もちろんリーダーをリスペクトしているんですが、フランクなんです。そして、俺ら絶対やるぜ! みたいな パワーとベクトルが揃っていると感じて、レッドブルに行った時、ここだよ! って思いましたね。

    一方、昨年から組んでいるトロロッソの方は?
    昨年からトロロッソと組んだことが今年レッドブルと組むことにつながったんです。もちろん、トロロッソ代表のフランツ・トストと何回も話しました。彼は「Hondaもトロロッソも共に成長していかなければならない。レッドブルと組んだ方がHondaは勝利に近くなる。僕らもバックアップするから」、そう言ってくれました。2チーム体制が今、良い相乗効果を生んでいます。トロロッソも確実に強くなってきています。

    山本さんはメカニックではないのですが、F1現場ではどういう役目を?
    コミュニケーションですね(笑顔)。レースではマッチングがすごく大事。チーム代表、エンジニア、ドライバー、メカニック……多くの役者がどう組み合うのか、そのマッチングが重要。そこを円滑にいくように。またF1ファンやHondaファンに喜んでいただける企画を考えることも重要ですしね。

    舞台監督のようなものですね! ところでチーム名に「アストンマーティン」とありますが、マズくないんですか?
    もともとアストンマーティンは、レッドブルレーシングチームの冠スポンサーなんです。議論はありましたけど……同じクルマメーカーであっても、Hondaとアストンマーティンでは車種構成が異なることで、それほど気にすることはないかと思いまして。アストンマーティンも喜んで受け入れてくれましたしね。

    Hondaのパワーユニットも確実に進化を遂げていますね。
    Sakuraの開発リーダー浅木が判断よく、いい結果に。イエス、ノーをはっきりして、いろいろなことをダラダラやらないんですね。人間、明かりがないところに走らされても、やんなっちゃう。こっちに光があるから進めっていうのが、浅木のやり方。すごいと思っています。浅木は初代N-BOXの開発責任者ですが、F1でも結果を出してくれる。まさにHondaらしい開発者です。

    F1で勝つ意味、Hondaが勝ちにこだわる理由は?
    そんなに簡単に世界一の技術は手に入らない。人が育つことが重要。人が育つということがやはりHondaの大きな財産。それから、やっぱり勝つことで、世の中に広がりを生む。どんなスポーツでも、日本人が世界の頂点で闘えば、みんなが嬉しくなるじゃないですか。テレビや新聞やネットに嬉しいニュースが溢れ、喜びが広がる。だからやっぱりHondaは勝ちにこだわりたい……私はそう思っています。

    ズバリ、表彰台の真ん中に立てそうですか?
    チャンスは十分あります。期待していてください。

    最後に。なぜ、山本さんはそこまでレースの世界に入り込めるんですか?
    和光研究所でデザイン開発をやっていて、その後は栃木研究所で技術広報に。その後モータースポーツの世界に入り、そしてF1の世界に。正直、孤独な時もあるし、考えて考えて苦しい時もありますが、でもやっぱり「勝ちたい」。だって勝ってみんなで喜びたいじゃないですか。その想いや情熱が自分を夢中にさせてくれているのかなって思います。そしてHondaという会社に入って良かったなって……ちょっと良く言い過ぎました(笑)。

  • ホンダF1 特集:F1初勝利を挙げた1965年のメキシコGPでの国際電話

    ホンダF1 特集:F1初勝利を挙げた1965年のメキシコGPでの国際電話

    ホンダF1の広報を務める鈴木悠介が、ホンダがF1初勝利を挙げた1965年のメキシコGPでの国際電話の内容を公開した。

    「今年はToro Rosso、Red Bullとの2チーム体制になって初めて迎えるホームレース。Hondaのメンバー、それにチームのメンバーも例年以上に引き締まった気持ちで週末に臨む準備をしています」と鈴木悠介はコメント。

    「たくさんのファンの方々に応援してもらえる楽しみと緊張感が入り混じった思いですが、前向きな成績とともにホームに戻って来られることは、みんな本当にうれしく感じています」

    「僕個人としては3回目のホームGP。初回の2017年はホームGPということ以上に、様々なニュースが飛び交い、よくわからないままに週末が過ぎていった記憶、昨年は2台揃って素晴らしい予選結果を出した後、あと一歩でポイントに届かず、うれしさ半分、くやしさ半分という思い出です。(予選後に「まだ上に行けた」と言う湊谷エンジニアの悔し涙が印象的でした)」

    「今年はみなさんからの期待の大きさを実感しつつ、夏以降ライバルのパフォーマンス向上もあり、簡単なホームレースにならないとも感じています。とはいえ、鈴鹿は本当に難しいサーキットなので、優秀なエンジニアたちの奮闘に期待しています」

    ―日本GPへ向けてスペシャルムービーを公開
    少し前置きが長くなってしまいました。

    今回はいつもと少し主旨が違い、宣伝みたいなこと?をさせていただこうと思い、自分で書いています。もしかしたらすでにご覧になられた皆さんもいるかもしれませんが、日本GPを迎えるにあたり、以下のようなムービーをアップしました。

    今春にリリースした”Powered By Honda”というビデオの第二弾、今回のテーマは「The Finish Line Is Never The End / ゴールは、まだ先にある」。数々の栄光や苦節を重ねてきたHonda F1の歴史のなかで、アイコニックなシーンをピックアップしてアニメーションと実写で再現したもので、「ここから先の歴史は、僕たちが築いていく」という想いの下に作りました。

    みなさんそれぞれの記憶や想いとともに自由に楽しんでいただきたいと考えているので、ここで詳しく企画意図やウラ話を語ることはやめておきます。情熱あふれるUKのクリエイティブチームと一緒に細部までこだわって作ったので、気に入っていただけたら幸いです。

    関連:ホンダ、F1日本グランプリ開幕直前! スペシャルムービー第2弾を公開

    ―1965年、F1初勝利後の国際電話のテープを発掘!
    そうは言っても、なにかムービーに絡めたエピソードを書けたらと思って始めたこの話。せっかくなので、制作を進める中で見つけた社内資料について、少しだけシェアさせてもらいますね。その名も、「1965年メキシコGP国際電話」。Hondaの生き字引とも言えるベテラン広報、松本から出てきた資料です。

    僕たちの大先輩が、50年以上前にF1に挑戦し、地球の反対側で初優勝を遂げた後に国際電話で話した際の記録で、ムービーでは冒頭に登場するレースの夜。メキシコシティのホテルと、和光にあるHondaの研究所との通話です。

    1980年代の第二期ならともかく、1960年代ともなると映像も少なく、僕自身、いったいどういう状況でレースをしていたのか想像がつかなかったのですが、記録を読むと、現代と違う部分、全然変わらない部分など、いろいろと見えてきて面白いんです。情報伝達スピードの差はあるものの、話している内容は今のエンジニアと同じで、昔も今も「根っからの技術屋、レース屋の会社」なんだなと改めて感じた次第です。

    実際はすごく長いので、以下はその中からの抜粋になります。

    ―今も変わらぬ”技術屋魂”が会話にも
    杉浦(研究所所長):おめでとうございました
    森(車体設計担当):どうも、あの・・・
    杉浦:よかったね。夢ではないかと思って疑ったよ。
    森:こちらもね、もう本当にね。
    杉浦:涙がこぼれたの(笑)?
    森:もう、涙が出ましてね、もう、すごかったんですよ。
    杉浦:そうだろう、うん、苦労のかいがあったからな。とにかくこっちからは何にも言うことねえんだよ。「コングラチュレーション」だけだよ。

    こんな風に、冒頭は歓喜にあふれた会話から始まります。この辺りは、僕たちが今年、オーストリアで感じた気持ちと似ているのかもしれません。浅木さんと田辺さんの会話もこんな感じだったのかもしれませんね。

    その後、話はレース内容の詳細に入ります。レース展開はもちろん、タイム差、気候、ラップタイムなど、日本側には全く情報がなかったようです。当時はファックスもなく、通信社が発信する”テレックス”から結果を読み取るだけだったそうです。レース内容の合間には以下のようなテクニカルな会話も入ってきます。このあたりは今も変わりませんね。

    杉浦:エンジンの調子どうだった?全部12本(12気筒)燃えてたかい?
    森:ええ、それは燃えてました。
    杉浦:どこで前のマシンを抜くことができたの?
    森:それはね、まだ・・・よくわかりません。明日よく聞いてみますけどね。
    杉浦:うん。操縦性が抜群にいいというほどのものじゃないよね、うちの車さ。でも、スプリングは、ショックアブソーバーのセッティングも極めて調子よく、うまくあったんだよな。とにかく、みんなの条件がうまいことそろって非常によかったな、これは。本来こういう風にそろえば勝てるべき性質の車だったんだな。
    森:一番うまくいったのは、燃料の方ですね。奥さん(エンジン性能研究担当の奥村さん)の方のセッティングなんですよ。
    杉浦:なるほど。えーと、あと何か聞くことあるかよ、おい。負けたんなら聞くことあるけど、勝ったのは聞くことねえだろう、もう本当に。

    ―「来た、見た、勝った」の秘話
    それから、いろいろな人がかわるがわる電話に出て喜びを分かち合った後、メキシコ側でレース後の業務を終えた中村良夫監督が電話に出ます。中村さんはメキシコでの優勝後にHondaの本社宛にユリウス・カエサルの言葉を引用し、「”Veni, Vidi, Vici.” (来た、見た、勝った)」という電報を送ったことが知られていますが、それに関する話もしています。

    杉浦:おめでとうございました。”ベニ・ビディ・ビチ”ですね。
    中村:もう行きましたか?
    杉浦:来ましたよ、来ましたけどね、あらつづりが違う。はは、あれ読むのに苦労しましたよ笑
    中村:あれはシーザーの有名な言葉ですよ。
    杉浦:だけどもね、字が違うもんですからね、どういう意味だろうと思って随分考えたんですよ。そのうち思い出しましたね、ははは。
    中村:結果は皆さん、社長や専務もご存じですか?
    杉浦:本田技研、特に本社の方は、なんかてんやわんやなんだよ。F1が勝ったっていうんで。ちょっとオーバーに言うならばですね、Honda中がひっくり返るような大騒ぎになっているよと。モーターショーのレイアウトも急遽ひっくり返して、F1号を飾るようにしております。今朝9時ごろだったかな、10時ごろかな、APの電報が入りましてね。「何言ってやんだい、うそつけ」そんなもんだったんですよ。それがだんだんコンファームしましたら、「いや、本当だ」になりましってね。「それは大変だ」とワアワア騒いで。急遽社内放送をやりましたし、それから明日は特別食を出して昼飯をおごると。
    中村:あんまり早くおごらないでですね、私たちが帰ってからおごってください笑
    杉浦:どうだろうねえ、ハハハ

    綴りが違っていたのはご愛敬ですが、中村さんの電報について、田辺テクニカルディレクターは以前、「当時は理系のエンジニアといっても幅広い知識があったから、あんな言葉をポンと送れるんだよな。受け取った側もそれでわかっちゃうんだもんなあ。みんな博識で頭のいい人たちだったんだよ」と話していました。たしかに、あんな言葉、急には出てこないですよね。

    メキシコと日本との電話は約30分におよび、当時の状況や、喜びをかみしめる様子が伝わってきます。その中に、「1年間の積み重ねがね、なんか花開いた感じです」という言葉があったのが印象的です。今よりも感覚としてはるかに遠い海外で初めてF1に参戦し、全く情報もない中から1年間戦い続け、ようやく掴んだ初勝利。その喜びはどれほどのものだったんでしょう。

    一方で、僕たちが今年挙げた勝利もゼロから4年以上積み重ね、多くの苦難の末に勝ち取ったもの。どちらも比べようがないですが、それぞれに尊く、重たい1勝だったと感じます。
    でも、僕たちのゴールは、まだ先にあります。

    さて、今週末は日本グランプリ。

    みなさん、歴史の、その先へ。
    一緒に挑みましょう。

  • ホンダF1:2019年 第17戦 F1日本GP プレビュー

    ホンダF1:2019年 第17戦 F1日本GP プレビュー

    ホンダF1は、レッドブルとトロロッソとともにホームレースとなるF1日本GPに挑む。

    いよいよF1日本GPが鈴鹿サーキットで開催される。ホンダにとっても、チームにとっても特別な一戦だ。鈴鹿は、8の字型のレイアウトに、時速300㎞以上で駆け抜ける130Rなど名物コーナーが詰まった高速サーキット。ファンの皆さんからの声援も年間最大で、昨年はスタンドがToro Rossoカラーのブルーで染まり、大きな後押しになった。

    昨年のレースはトロロッソ・ホンダが予選で6・7番手となり、大いに盛り上がったが、レースでは苦戦を強いられた。2チーム体制で臨む今年は、好結果を出すべく、全員が懸命に取り組んでいる。

    田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「ホンダの母国、そしてホームサーキットで行われる今週末の日本グランプリには、ホンダのメンバー全員が普段以上に高いモチベーションとともに臨みます。レースの舞台となる鈴鹿サーキットは、多くのドライバーやF1関係者から、世界で最もすばらしいサーキットの一つと呼ばれており、例年エキサイティングなレースが展開されます。その鈴鹿サーキットに臨むには、車体とパワーユニット(PU)、そしてタイヤを、パッケージとして高いレベルでまとめることが必要とされ、ドライバー、エンジニア双方にとって非常にチャレンジングなサーキットです。また、今週末は、決勝前にHondaJetが鈴鹿サーキット上空を飛ぶフライパスセレモニーが行われると聞いています。HondaJetの最先端技術は、我々F1のパワーユニットのターボチャージャー・MGU-Hにも活かされ、信頼性とパフォーマンス両面の向上に大きな貢献を果たしてきました。 そのような背景もあり、日本グランプリという特別な舞台をHondaJetとともに迎えられることを、誇らしく感じています。強力なライバルとの争いになるため、簡単な週末になるとは思っていませんが、Aston Martin Red Bull Racing、Scuderia Toro Rossoの両チームと一緒に、最善を尽くして臨みたいと思います」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
    「僕にとって鈴鹿は特別な場所なので、本当に楽しみです。17歳になったばかりのときに鈴鹿のフリー走行でF1デビューを果たしたことは、絶対に忘れない思い出です。これまで2位や3位と好結果を出していますが、まだ勝利はないので、なんとかあと一段上に立ちたいですね。ドライブするのが本当に面白いコースでいつも楽しんでいますし、鈴鹿のすべてが大好きです。伝統があり、高速コースながらコース幅が狭いので、トラック全体を使って走ることが大切です。ターン3~6にかけてのS字区間は一つのコーナーで遅いとその先にも影響するので、流れるように走るためには適切なマシンバランスを見つけ出す必要があります。フェラーリはかなりのパワーがあり、ストレートで速いので、ここでもかなり手ごわいと思いますが、僕らのマシンはコーナーで速く、そこで差を詰められればと思います。日本のファンの皆さんはとても情熱的で、現地でたくさんの人が応援してくれる風景は最高です。今年はHondaとともに迎える日本GPなので、さらに特別なものになるでしょうね。ここまでHondaといい結果を出すことができていますし、鈴鹿は簡単にはいかないと思いますが、日本のファンのために全力を尽くします」

    アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
    「僕にとっては初めての日本GPになるので、鈴鹿へ行くのを楽しみにしています。鈴鹿ではカートのレースしか経験がなく、F1マシンで走るとどうなるのかワクワクします。コースは本当に面白そうですし、今年僕が一番楽しみにしていたサーキットです。ホンダのホームレースなので、大切なレースウイークになりますし、ファンの皆さんの前でいい結果を出したいと思います。今年の初めに東京へ行ったときも、日本の皆さんから大きな声援をもらいました。熱いファンだとは聞いていましたが、信じられないくらい多くの人が集まってくれて、プレゼントもたくさんもらいました。マックスが、グランプリ中は他と比べ物にならないくらいに盛り上がると教えてくれたので、サインペンをいつでも準備しておこうと思います!前戦のロシアGPは、ピットレーンからスタートして5位といい結果でした。スムーズなレースウイークを過ごして、いいスタート位置を獲得し、トップ争いをできればと思っています」

    ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)
    「ロシアGPは決していいレースとは言えませんでした。レース中、すでにピットストップをしていたので、VSC(バーチャルセーフティカー)で戦略が台無しになるまではポイントを獲得できると思っていました。ただ、チームと取り組んでいることは正しい方向だと感じているので、鈴鹿でのレースにはワクワクしています。鈴鹿はシーズンを通じたベストサーキットの一つだと思いますし、ドライビングする上でも最もエキサイティングなコースだと思います。第1セクターは、F1マシンのスピードと強力なダウンフォースを実感でき、ほかのどのサーキットにもない感覚を味わえる一方で、コースにはグラベルがあるので、一つのミスが命取りになってしまいます。日本のスーパーフォーミュラでもレースをしたので、多くの思い出がありますし、間違いなくお気に入りのサーキットの一つですが、鈴鹿に来るたびに、かつて起こったジュール(ビアンキ氏)のクラッシュのことも思い出します。ここは、常に強い印象を残すサーキットだと思います。もう一つ、鈴鹿が最高のレースだと思う理由があります。ここに来ると、常に多くのファンが声援を送ってくれて、心が温まります。ホンダのドライバーとして鈴鹿に来ることは、本当に特別なことです。すべての日本の方々が僕らを応援してくれるからです。また、ここに帰ってくることができました。昨年、僕らはホンダのファクトリーを見学してからレースに臨み、今回も訪問しました。Hondaパワーユニットを使用するRed Bull Toro Rosso HondaとAston Martin Red Bull Racing、それぞれに対する力強いサポートに対して非常に感銘を受けています。レース本番ではより大きな声援をもらえると思いますし、とても特別なレースウイークになると思います」

    ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
    「ロシアでのレースはとても楽しかったですし、地元ファンの前ということもあり特別な週末になりましたが、レース展開自体は難しいものでした。後方からスタートして、12位という結果には満足していますし、僕らのマシンに競争力があることの証明になったと思います。こうしたポジティブな面を、シーズンのハイライトの一つである日本GPで見せられたらと思っています。鈴鹿はすばらしいコースだと思います。高速コースでありながら、名物コーナーも併せ持ったサーキットです。序盤のS字、デグナー、そして130Rでは勇敢さが試され、ウエットならなおさらです。高速コーナーでどれだけの走りができるかという指標になっているので、ドライバーたちは鈴鹿サーキットを愛しています。ドライバーとして、こうしたコーナーを攻略していくことは、非常にすばらしいことですし、誇りに思います。オーバーテイクのチャンスもあるので、レースの観点から見ても楽しいサーキットだと思いますし、長年にわたって鈴鹿という場所が素晴らしいレースの舞台になってきたことを表していると思います。サーキットの雰囲気もよく、日本のファンは特別な存在だと思います。Toro RossoにとってもRed Bullにとっても、Hondaパワーユニットを搭載するチームとしては非常に特別なレースであり、ホームレースのような雰囲気になると思います。ファンからの応援で、とてもエキサイティングなレースになるでしょうし、いいレースをお見せできると思います。残念ながら、まだ鈴鹿で入賞したことがないので、ホンダの一員として今回は確実にポイントを獲得しなくてはなりませんし、それが特別な意味を持つと思います」

  • ホンダF1、2021年のワークスチーム復活の可能性を否定

    ホンダF1、2021年のワークスチーム復活の可能性を否定

    ホンダF1は、2021年の新レギュレーションのもとでワークスチームを復活させる計画はないと語る。

    2021年のF1レギュレーションは、新たなF1チームの参入を容易にするだけでなく、大規模チームと小規模チームとの間の競争力の差を平等化することをも目的とした予算上限が含まれる。

    これはホンダがワークスチームとして復活するチャンスとなる可能性もあるが、ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史は、ワークスチームを運用することに気を散らすことなく、レッドブルとトロロッソのために良いカスタマーエンジンを製造に専念していると説明した。

    「我々はF1では継続性が非常に重要であることを知っています。そのため、我々たちはパワーユニットに5年間取り組んできましたし、なんとか今は良いエリアに到達しているところです」と山本雅史は RaceFans にコメント。

    「しかし、今、我々がシャーシをスタートすれば、再び別の苦労をすることになります。我々はそれを望んではいません」

    ホンダは最後にフルコンストラクターとしての参戦した2006年から2008年に1勝しか挙げられなかった。撤退後、チームを買収したブラウンGPは翌2009年にダブルタイトルを獲得し、現在圧倒的な強さをみせるメルセデスの母体となっている。

    山本は、エンジンサプライヤーだけであり続けることにはマイナス面があることを認め、エンジン面以外のF1の将来の方向性についてほとんど発言権がないことをその理由として挙げた。

    「この世界のサプライヤーであることにはあまり利点はありません」と山本雅史はコメント。

    「レギュレーションの面でサプライヤーとして不利な点があるようですが、我々はマニュファクチャラーのパワーユニット会議に参加しているので、そこでレギュレーションについて話し合うことはできます」

    「さらに、レッドブルとトロ・ロッソとも話し合うことができます」

    ホンダはまだ2020年以降のF1継続をコミットしていない。

  • マックス・フェルスタッペン、2020年以降のレッドブル残留は約束せず

    マックス・フェルスタッペン、2020年以降のレッドブル残留は約束せず

    マックス・フェルスタッペンは、現在の契約期間が終了する2020年以降についてレッドブルにコミットしていないと語る。

    今シーズン序盤、マックス・フェルスタッペンとレッドブルとの契約にはパフォーマンス条項が存在していることが話題となったが、夏休み前に2勝を果たしてコンストラクターズ選手権3位に位置したことで発動されることはなく、2020年までレッドブル・ホンダでF1を戦うことになっている。

    だが、最近、マックス・フェルスタッペンと父親のヨス・フェルスタッペンは、メディアに対して2019年のレッドブル・ホンダの進展に失望していることを示唆している。

    2020年の契約、そして、それ以降に何をすべきかを考えているかと質問されたマックス・フェルスタッペンは「あまり心配はしていない」と Auto Motor und Sport にコメント。

    「まずは約束されていたことと、実際にどうなっているかのすべてを詳しく調べていた。レースに勝ちたいし、来年はチャンピオンを獲得したい。それが僕がここにいる理由だ」

    「レッドブルと僕はそのゴールに向かって取り組んでいる。でも、2020年以降には多くの疑問符がある。F1全体で何が起こるだろうか? だからこそ、僕は時間をかけている。急いでいるわけではない」

    マックス・フェルスタッペンの言葉の裏には、他のトップチームであるフェラーリもしくはメルセデスへの移籍を検討していることが含まれているかもしれない。

    マックス・フェルスタッペンは、過去数年間にわたってレッドブルがフェラーリとメルセデスに遅れをとっていることを認める。

    「チームがチャンピオンシップを獲得してからの数年間でのエンジンのパフォーマンス不足は助けにならなかった」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

    「哲学はずっと強固な基盤を持っていたと思うし、チャッチアップしてきた。2010年から2013年まではそれが機能していたと思う」

    「でも、それ以降、他のチームは改善している」

    2020年に改善するかどうかを質問されたマックス・フェルスタッペンは「私たちはトライするだろう。でも、過去数年もトライしてきたとコメント。

    「何が違ったことができないか正確に分析し、もっと良くしていく必要がある」

  • ホンダ、F1日本グランプリ開幕直前! スペシャルムービー第2弾を公開

    ホンダ、F1日本グランプリ開幕直前! スペシャルムービー第2弾を公開

    F1日本グランプリを目前に控えた10月8日(火)、ホンダはスペシャルムービー「#PowerByHonda」第2弾を各SNSで公開した。

    今回のテーマは「ゴールは、まだ先にある -The Finish Line Is Never The End-」。通算74勝、ポールポジション78回を挙げてきたホンダF1の歴史の中で、ファンの皆さまと感動を分かち合ってきたアイコニックな瞬間を、アニメーションと実写を織り交ぜるスタイルで再現。

    歴史の、さらにその先に向かって・・・。今年の日本GPに臨むHondaの想いを、映像に凝縮させた。

    関連:ホンダF1 「日本GPは強力なライバルとの争い。最善を尽くして臨む」 / F1日本GP プレビュー