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  • マクラーレン、前年比での予選タイムで全チーム最大の改善

    マクラーレン、前年比での予選タイムで全チーム最大の改善

    マクラーレンは、2018年のF1開幕戦オーストラリアGPの予選で、前年と比較したタイムで全チームで最大の改善を記録。一方、トロロッソ・ホンダは全チームのなかで唯一昨年からタイムを下げた。

    この分析は、予選における各チームの最速ラップを比較したもの。ドライバーの違いや予選セッションをどこまで進出できたかの違いはあるものの、最大限のスピードを追求するという点で2018年の各チームのポテンシャルが見えてくる。

    最も大きな改善を果たしたチームはマクラーレン。ホンダとの3年間のパートナーシップを終え、今年からルノーのパワーユニットを搭載するマクラーレンは、フェルナンド・アロンソが昨年と比較して1.8秒のタイムアップを果たしている。

    2番目に大きな改善を果たしたチームはザウバー。昨年は1年落ちのフェラーリ製パワーユニットを搭載したザウバーだったが、今年は最新スペックを確保。1.7秒の改善を果たした。

    トップ3チームでは、レッドブルがフェラーリとメルセデスと比較して最大の1.6秒の大きな改善を果たしている。昨年はシーズン序盤に風洞との相関関係に問題を抱えたレッドブルだが、今年は例年よりも早くにマシンを完成させて冬季テストで熟成させてきた。

    ワークスルノーは1.4秒の改善。今年、タイムアップを果たした上位4チームのうち3チームがルノーのF1パワーユニットを搭載するチームという結果になった。

    ルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得したメルセデスは1秒のタイムアップ。2番手のフェラーリに0.6秒差をつける圧巻の走りを披露した。昨年は0.268秒差だった。

    今年、ダークホースとして注目されるハースF1チームは0.9秒の改善。昨年のフェラーリの“クローン”だとして物議を醸しているVF-18でケビン・マグヌッセンが1分22秒187を記録。昨年のフェラーリのベストタイムは1分22秒456となっている。

    開幕戦でセバスチャン・ベッテルが優勝を成し遂げたフェラーリは昨年よりも0.6秒の改善を果たしている。

    若手ドライバーを起用するウィリアムズは、ランス・ストロールが昨年フェリペ・マッサが記録したタイムから0.2秒の改善に留まった。

    トロロッは、前年からタイムを改善できなかった唯一のチームとなった。ルノーからホンダにF1パワーユニットを搭載したトロロッソは昨年よりも0.4秒遅くなっている。

    だが、昨年のマクラーレン・ホンダの予選ベストタイムはフェルナンド・アロンソの1分25秒872。今年はブレンドン・ハートレーは1分24秒532をマークしており、ホンダのF1パワーユニットとしては約1.4秒のタイムアップを果たしたことになる。

    チーム 改善幅
    マクラーレン -1.8秒
    ザウバー -1.7秒
    レッドブル -1.6秒
    ルノー -1.1秒
    フォース・インディア -1.1秒
    メルセデス -1.0秒
    ハース -0.9秒
    フェラーリ -0.6秒
    ウィリアムズ -0.2秒
    トロロッソ・ホンダ +0.04秒
  • ハースF1 小松礼雄 「あんな形で完走できず情けなかった」

    ハースF1 小松礼雄 「あんな形で完走できず情けなかった」

    ハースF1チームでチーフエンジニアを務める小松礼雄が、2018年F1開幕戦オーストラリアGPでの結果に“ガッカリさせてごめんなさい”と自身のTwitterで語った。

    冬季テストで速さを見せ、“ダークホース”として迎えた開幕戦。ハースF1チームは、チーム史上最高グリッドとなる3列目からスタートして、序盤は4・5番手でレースを進めた。

    しかし、ピットストップで悲劇が待ち受けていた。4番手を走行していたケビン・マグヌッセンは左リアタイヤがうまく装着されておらず、サスペンションを壊してリタイア。続いてピットインしたロマン・グロージャンも同じトラブルでコース復帰した後すぐにマシンをストップ。わずか数分で2台揃ってリタイアとなった。

    今年ハースF1チームでチーフエンジニアとして3年目を迎える小松札雄は「メルボルンでは速さはあったけど、一番の目標だった完走があんな形で出来ず情けなかったです」とTwitterでコメント。

    「日本から応援に来てくれた人達、ガッカリさせてごめんなさい」

    「バーレーンでは必ずちゃんとレースして結果出します!」

    ハースF1チームは、左リアタイヤがうまく装着されなかったのはホイールガンのトラブルではなく、人為的なミスだったとしている。

    「当事者たちは自分に非があるということをわかっている。ホイールガン、ナット、ハブは2017年と同じだ」とハースF1のチームプリンシパルを務めるギュンター・シュタイナーはコメント。

    「誰ひとりとして解雇されることはない。おそらく2016年の参戦以来、最も重要な2つのピットストップのプレッシャーがあまりに大きかったのかもしれない。今後も我々は同じクルーともっと頑張っていかなければならない」

    「クルマは非常に優れている。我々がバーレーンや他の場所に楽観的に向かうことができるのはそのためだ」

  • ルイス・ハミルトン 「レース戦略をもっとドライバーに委ねてほしい」

    ルイス・ハミルトン 「レース戦略をもっとドライバーに委ねてほしい」

    ルイス・ハミルトンは、チーム戦略の失敗によって開幕戦オーストラリアGPを落とした後、レース中の意思決定をもっとドライバーに委ねてくれるようメルセデスに求めた。

    F1オーストラリアGPをポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトンは、レース序盤をリード。2位を走行していたキミ・ライコネンのアンダーカットを防ぐために早めにピットインした後、バーチャルセーフティカーが入り、結果的にセバスチャン・ベッテルに逆転を許すカタチとなった。

    レース後、ルイス・ハミルトンは、自分にもっと意思決定させてもらいたいとの希望を語った。

    「それが正しいかどうかはわからないけど、もっと自分に委ねてほしいと思っている」とルイス・ハミルトンはコメント。

    「チームの努力だけど、戦略を考え出すのに多くのコンピューターやデータ、テクノロジーに頼っている。もっと個人から引き出せることはあったと思う」

    過去にF1ではピットウォールからの戦略決定を制限する動きがあり、ドライバーにより決定的な判断をさせていた時期があった。

    F1オーストラリアGPではフェラーリが見事な戦略を見せ、バーチャルセーフティカー中のピットストップでセバスチャン・ベッテルが首位に浮上。ルイス・ハミルトンはすぐに反撃を試みたが、アルバート・パークはオーバーテイクが難しく、こう着状態に。ルイス・ハミルトンの勝利ではなく、2位という結果でメルボルンを離れた。

    それでも、ルイス・ハミルトンは「これまでと同じくらい良い走りができたと感じている」とコメント。

    「自分のドライビングには本当に満足している。次のレースに今週末とまさに同じことをやっていくつもりだ。自分のなかでもっと成長しようと頑張っている」

    「エンジンがオーバーヒートしてしまっていたし、僕はこのエンジンで7レースを走らなければならない。でも、できるならもっと多く走った方が望ましい。限界点にあったし、あまりに熱くなっていたけど、僕はプッシュしていた。でも、同時にエンジンにダメージを与えることにならないかとナーバスになっていた」

    「タイヤが今より悪化していくので、他のラップでは彼を捕えられないと思ったし、110%で走りながらも、その7ポイントのためだけにすべてを危険に晒しているように感じた。おそらく後退して、エンジンをセーブして、次のレースでエンジンの寿命を使用すべきだとね」

    「でも、それは僕のレーシングスピリットに反している。僕は最後にラインを横切るまでレースをしたいからね」

  • メルセデス、開幕戦での敗北の原因は「デルタ計算ツールのバグ」

    メルセデス、開幕戦での敗北の原因は「デルタ計算ツールのバグ」

    メルセデスは、F1オーストラリアGPでの敗北のあと調査を実施。バーチャルセーフティカーの計算に用いたツールに“バグ”を発見したことを明かした。

    開幕戦、ポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトンは勝利に向かって順調にレースを進めているように見えたが、バーチャルセーフティカーによってセバスチャン・ベッテルがピットストップでゲインを得たことで勝利はその手から零れ落ちた。

    メルセデスのレース戦略ソフトウエアは、セバスチャン・ベッテルがバーチェルセーフティカー中にピットインしても十分にリードを保てるという計算をはじき出していた。

    当初は、レース戦略ソフトウエアの不具合だと指摘されていたが、メルセデスはその後の調査で、バーチャルセーフティカー導入時にコース上にステイアウトしたマシンとピットに入ったマシンとの間のデルタタイムを計算するために用いていたオフラインツールによる問題であることを特定した。

    メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、同じような状況が再び起こらないことを確実にするためにチームは対策を施したと語った。

    「今回の問題は我々が使用しているレース戦略ソフトウエアとはまったく関係のないものだった」とアンドリュー・ショブリンは説明。

    「デルタ・ラップタイムを計算するオフラインツールが原因だった。我々はそのツールに間違った数字を算出するバグがあったことを見つけた」

    「我々が計算した数字はおよそ15秒だったが、実際には13秒でわずかに足りなかった。それが我々が算出したデルタだった」

    「我々が安全だと考えたのはそのためだ。我々には少しマージンがあると考えていた。結果はご覧のとおりだ。我々は後退し、2位でレースを終えた。オーバーテイクは非常に難しく、成功させることができなかった」

    アンドリュー・ショブリンは、メルセデスは今回の問題を信頼性トラブルと同じ深刻さとして扱っており、今後はライバルとのギャップにより多くのマージンを与えることを確実にしていくと語る。

    「間違っていたものをすべてを理解することが本当に重要だ。収集したすべてのデータであり、必ずしもひとつのことだけが原因であるわけではない」

    「その計算でもっとうまくできる要素はあるが、我々は今後にむけてもそこを調査している。我々はより多くのマージンを確保するつもりだ。ベッテルのピットへのインラップが驚くほど優れていたり、信じられないくらいに速いピットストップをカバーできるようにしたい」

    「それらすべての事柄と、何がうまくいかなかったかに目を向け、解決する方法に取り組み、それを繰り返さないようにプロセスを整えていく」

    バーチャルセーフティカーに複雑さを追加したのは、ピットレーンのスピード制限が適用される前の第1セーフティーカーラインからピットレーン入口の間にある速度制限が適用されない区間だった。

    「クルマがピットエントリーをどれくらい速く通過できるかはわからないので、それは決して正確な科学ではない」とアンドリュー・ショブリンは付け加えた。

  • ブレンドン・ハートレー 「ホンダのF1エンジンの性能に懸念はない」

    ブレンドン・ハートレー 「ホンダのF1エンジンの性能に懸念はない」

    トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーは、ホンダのF1エンジンでの緒戦となったオーストラリアGPで、エンジン自体の競争力やオーバーテイクにはまったく懸念を感じなかったと語る。

    ブレンドン・ハートレーは、初めてのホンダのF1パワーユニットで厳しいレースに耐えることになった。スタート直後の1コーナーで激しくタイヤをロックさせてフラットスポットを作ったことで1周目にピットイン。その時点でそれなりの結果を出すチャンスは潰えた。

    その後もパンクによって2度目のピットストップを強いられるなどもあり、ブレンドン・ハートレーは周回遅れの最下位15位でレースを終えた。

    しかし、ブレンドン・ハートレーは、ホンダのF1エンジンには希望を感じてメルボルンを去ることができると語り、ホイール・トゥ・ホイールのバトルにおけるエンジン自体のパフォーマンスについては不安は感じていないと付け加えた。

    「僕は昨年末に別のエンジンで走っている。ホンダにはちょっとしたレースクラフトでもかなりの柔軟性があると思う」とブレンドン・ハートレーはコメント。

    「もちろん、DRSやトップスピードはオーバーテイクを大きな部分を占めるけど、僕がここまで見た限りではすべてがかなりシームレスに動いているし、ドライバーの観点ではそれほど管理すべきことはない」

    「全てが正しい方向に進んでいる。僕としては実質的な懸念はない。僕が理解しているところでは、(ホンダのF1パワーユニットに)アップデートも予定されている。レースクラフトやレーサビリティという点では問題はない」

    「メルセデスやフェラーリ、彼らが何をやっているかについてはコメントできないけど、僕たちにはオーバーテイクを成功させるためのいくつかのツールがある」

    ブレンドン・ハートレーは、2017年末のスポット参戦時よりも、フルタイムでトロロッソ・ホンダのドライバーを務める今年の方がかなり快適に感じていると付け加えた。

    「チーム、クルマを本当に快適に感じている。去年よりもずっとね」とブレンドン・ハートレーはコメント。

    「予選を後から考えれば、3回の走行をするべきだったかもしれない。そうすればQ2に進出するベストなチャンスが得られていたと思う。あと0.05秒稼げていればQ2に進出できていたし、再び改善するためのチャンスがあった」

    「でも、快適に感じているし、自分がクルマに何を望んでいるかを把握できていると感じた。その点では本当に満足しているし、チーム内で自分の時間をうまく管理できた」

    「僕たちは目標にしていた結果、ポイントを得ることはできなかった。僕たちが目にしたように、今日はそこに関しては少し手の届かないところにいた」

    トロロッソ・ホンダでブレンドン・ハートレーのチームメイトを務めるピエール・ガスリーは、MGU-Hの故障によって14周目にリタイアしている。

  • ホンダF1 「ピエール・ガスリーのMGU-Hを再利用できるかは調査次第」

    ホンダF1 「ピエール・ガスリーのMGU-Hを再利用できるかは調査次第」

    ホンダF1は、開幕戦オーストラリアGPでピエール・ガスリーのマシンに発生したMGU-Hの問題をHRDさくらで調査し、コンポーネントの修復を試みるとしている。

    トロロッソ・ホンダの緒戦となったF1オーストラリアGP。20番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは、16番手を走行していた14周目にターン12の立ち上がりでマシン後方から白煙をあげて突如スロー走行となり、ピットへ戻ってリタイアとなった。

    レース後、ホンダF1はピエール・ガスリーのリタイアはMGU-H関連のトラブルであることを明らかにしている。

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は「テレメトリー上でMGU-Hに関連した異常値がいくつか見受けられました。そのため、我々はクルマをストップさせました」と RACER にコメント。

    「これからデータの詳細とパーツそのものを調査し、次戦にむけて何ができるかを考えていきます」

    「パーツ自体が酷く損傷しているかどうかはまだわかりません。再び使用できるかどうか調査していく必要があります」

    ホンダは、マクラーレンとのパートナーシップの3年間で数多くのMGU-Hの故障が発生していたが、プレシーズンではトラブルは発生せず、楽観的なムードで開幕戦を迎えていた。

    田辺豊治は、ピエール・ガスリーのリタイアまでMGU-Hには何も問題は発生していなかったと語る。

    「プレシーズンテスト中はそのエリアはノートラブルでしたし、今回が初めてです」と田辺豊治はコメント。

    「オフシーズン中に今シーズンにむけて3基のパワーユニットのためのマイレージを評価していました。3基を使用するということは5000kmということなので、完璧なマイレージではありません」

    「我々が蓄積したマイレージでここまで問題は発生していませんでしたし、初レースでトラブルが発生したり、テレメトリーに異常値が見つかることは思っていませんでした」

    一方、チームメイトのブレンドン・ハートレーは、オープニングラップのターン1で激しくタイヤをロックさせてタイヤにフラットスポットを作ったことでピットインを強いられ、さらにパンクに見舞われたことで最下位レースをフィニッシュしている。

    田辺豊治は、レース展開によって、ライバルに対するホンダのパワーユニットの評価は制限されたが、全体的なパフォーマンスレベルには満足していると語る。

    「ブレンドンのケースは少し難しい状況でしたが、今回のレースで見ることができた全体的なパフォーマンスレベルには満足しています」

    MGU-Hとは
    MGU-Hは、エンジンから出る排気の熱をエネルギーに変換する。通常、エンジンの燃焼室を出た高温の排気は、排気管を通じて大気に放出される。この熱エネルギーを再利用するために、専用のモーター/ジェネレーターユニットを作動させて電気を作っているのが熱エネルギー回生システム。このユニットは、MGU-Hと呼ばれている。MGU-Hの「H」は、Heatの略で「熱」(排熱エネルギー)を意味している。

    ターボ車の場合、減速を終えて次に加速しようとアクセルを踏んでも、排ガスの流量が増えてタービンが本来の性能を発揮するのに一定の時間を要してしまう(ターボラグ)。そこで、MGU-Hを利用してコンプレッサーを回転させ、タービンが排気の到達を待たずに機能させることで、ターボラグの解消を行っている。

    全開加速時は、タービンに供給される排気エネルギーが増えるため、エンジンが必要な空気を圧縮するためのコンプレッサーの仕事を上回る場合がある。その際、使いきれなかった排気エネルギーによってMGU-Hで発電し、その電力を、直接MGU-Kに送る。MGU-Hでの発電量は制限されておらず、バッテリーの充放電エネルギー制限に縛られることなく、エンジンにMGU-Kの出力を上乗せして走ることができる。言い換えれば、余った排気エネルギーを、効率良く加速に使うことができる。コーナー出口の全開加速では、MGU-Hからだけでなく、バッテリーからもMGU-Kに電力を供給する場合がある。こうすることで、MGU-Kをレギュレーションで決められた最大出力(120kW)で駆動し、フル加速することができる。

    2018年はドライバーが年間に使用できるF1エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hは3基までとなり、MGU-K、コントロールエレクトロニクス、エネルギーストアは年間2基に削減される。

  • ハースF1チーム、人為的ミスでのリタイアも「誰ひとり解雇はしない」

    ハースF1チーム、人為的ミスでのリタイアも「誰ひとり解雇はしない」

    ハースF1チームのギュンター・シュタイナーは、開幕戦オーストラリアGPでは人為的ミスによるダブルリタイアはあったものの、次戦バーレーンGPでも同じメカニックたちを並べると述べた。

    F1オーストラリアGPで序盤を4・5番手を走行していたハースの2台位だが、ピットストップでケビン・マグヌッセンとロマン・グロージャンに立て続けに左リアタイヤがしっかり装着されないというトラブルが発生。ほんの数分でダブルリタイアとなった。

    原因はホイールガンの故障にように見えたが、ギュンター・シュタイナーはシンプルな操作ミスであったことを確認した。

    「不満を言い続けてもしかたないだろう?」とギュンター・シュタイナーは Blick にコメント。

    「当事者たちは自分に非があるということをわかっている。ホイールガン、ナット、ハブは2017年と同じだ」

    「誰ひとりとして解雇されることはない。おそらく2016年の参戦以来、最も重要な2つのピットストップのプレッシャーがあまりに大きかったのかもしれない。今後も我々は同じクルーともっと頑張っていかなければならない」

    「クルマは非常に優れている。我々がバーレーンや他の場所に楽観的に向かうことができるのはそのためだ」

    ハースのドライバーを務めるロマン・グロージャンは「唯一の慰めは、F1でこんなに優れたクルマと巡り合ったことはないということだ」と述べた。

  • トロロッソ・ホンダ vs マクラーレン:浮き彫りになった“実力差”

    トロロッソ・ホンダ vs マクラーレン:浮き彫りになった“実力差”

    トロロッソ・ホンダ vs マクラーレンの第1ラウンドとなった開幕戦オーストラリアGPではその“実力差”が浮き彫りとなった。

    ホンダに辛辣な批判を繰り返してパートナーシップを解消してルノーに乗り換えたマクラーレンと、友好的な雰囲気でホンダとのパートナーシップを構築しようとているトロロッソ。シーズンに先駆けてまさに“ベビーフェイス vs ヒール”の構図が出来上がった。

    冬季テストではトロロッソ・ホンダがトラブルフリーで全体の3番手の周回数を重ねる一方で、マクラーレン・ルノーはトラブル多発で全チームで最下位。だが、ラップタイムではフェルナンド・アロンソが総合3番手タイムを記録していた。

    “トロロッソ・ホンダがマクラーレンをさらっと打ち負かす”ことを期待しつつ、“ルノーのエンジンを搭載したマクラーレンはやっぱり速いのではないか”との思いで迎えた2018年の開幕戦。結果は後者だった。

    開幕前、マクラーレンはホンダからルノーにF1パワーユニットを変更しただけで“1秒速くなる”とのシミュレーション結果を出していた。逆に言えば、ルノーからホンダに変更したトロロッソは1秒遅くなることになる。

    それは予選から現れた。昨年の予選ベストタイムはトロロッソが1分24秒487、マクラーレン・ホンダは1分25秒425。今年はマクラーレンが1分23秒692、トロロッソ・ホンダは1分24秒556だった。予選を終えたフェルナンド・アロンソは2秒近いタイムアップに「今年は楽しくなりそうだ」と発言している。

    今年はタイヤが1段階柔らかくなり、オーストラリアGPではDRSゾーンが追加されたこともあり、予選で各チームは自然と1~2秒のタイムアップを成し遂げている。ザウバーのマーカス・エリクソンを例に挙げれば、昨年は1分26秒465で今年は1分24秒556だ。

    そのなかでトロロッソだけが昨年からタイムを下げている。すなわち昨年より1~2秒遅くなっていることになる。もちろん、コンディションも違えば、トロロッソはドライバーを変更してQ1で敗退しているため、単純な比較はできないが。

    決勝でもマクラーレンとトロロッソ・ホンダは正反対の結果となる。昨年はトロロッソがダブル入賞、マクラーレン・ホンダは最下位とリタイア。今年はマクラーレンがダブル入賞し、トロロッソ・ホンダが最下位とリタイアという結果になった。

    レース中のファステストラップを比較するとその差はさらに浮き彫りとなる。昨年はトロロッソが1分26秒711、マクラーレン・ホンダは1分29秒440。今年はマクラーレンが1分26秒958、トロロッソ・ホンダは1分28秒176。マクラーレンは約2.5秒アップ、トロロッソは約1.5秒のダウンだ。

    フェルナンド・アロンソは開幕戦でのマクラーレンは“最低レベル”であり、今後は改善していくのみだと語っている。「僕たちはまだポテンシャルをフルに発揮できてないし、今日もパッケージにすべてを引き出していたわけではなかった。まだルノーと初めてのレースにすぎないし、今後数戦ではアップデートも予定されている」

    ドライバーの実力差も大きい。今年のトロロッソ・ホンダはピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーという事実上のルーキーを起用。アルバート・パークでは初のレース週末となり、フリー走行3回目で雨が降ったことでセットアップの機会を奪われたことも響いた。対するマクラーレンは2度のワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソと昨年トラブル多発のなかで経験を積んだストフェル・バンドーン。だが、そんな言い訳は通用せず、その差は今後も様々なシーンで顕著に表れてくることになるだろう。

    結果はシャシー、エンジン、ドライバー、チーム力で決まるもの。トロロッソが今季型シャシーで失敗をした可能性もあるが、残りの要素も大きな割合を占めることになる。

    ホンダのF1パワーユニットは、マクラーレンのシャシーに対する厳しい要求から逃れ、トロロッソから自由な開発を許されていることで10馬力アップを果たしたとの情報があるが、現時点ではまだルノーには及ばないようだ。しかも、レギュレーションによってパワーユニットの使用数がさらに厳しくなる今年、全マシンのなかでホンダのF1パワーユニットだけが壊れるという最悪のシナリオでシーズンはスタートした。

    2018年のF1世界選手権はメルセデス、フェラーリ、レッドブルの上位グループ、ハース、マクラーレン、ルノー、フォース・インディアの中位グループ、そして、トロロッソ・ホンダ、ウィリアムズ、ザウバーの下位グループという勢力図がより明確になったと感じられた開幕戦。

    “今年、ホンダはプレッシャーの少ない中堅チームのトロロッソとノビノビと開発を進めていけばいい”という結果が出ないことを前提にシーズンを見ていくことほど悲しいことはない。まだ1戦が終わったのみ。残りは20戦もある。シーズン後半にこのような昨年との比較がまったくの的外れだったと言えることを期待したい。

  • セバスチャン・ベッテルはなぜピットストップで前に出たのか?

    セバスチャン・ベッテルはなぜピットストップで前に出たのか?

    F1オーストラリアGPの決勝でセバスチャン・ベッテルがピットストップ後にトップでコースに復帰した光景には誰もが驚いた。

    レース序盤は、メルセデスのルイス・ハミルトンがリード。2位を走るキミ・ライコネンのアンダーカットを防ぐために19周目にピットインしたハミルトンは、25周目にバーチャルセーフティカーが導入される段階でトップを走るセバスチャン・ベッテルとの差を11.3秒まで縮めていた。

    F1オーストラリアGPのピットストップでロスするタイムは約23秒。実際にピットストップでルイス・ハミルトンはそれを21.821秒に抑えている。

    しかし、バーチャルセーフティカーが入ると周回速度が制限される。26周目には各ドライバーは2分5秒以下までタイムを下げた。上位勢はそれまで1分28秒台で走行しており、およそ36秒ペースを落としたことになる。

    すなわち、バーチャルセーフティカーが入ったタイミングでピットインすると約23秒のタイムロスが、約13秒に減少されることになる。

    だが、セバスチャン・ベッテルとルイス・ハミルトンとの差はその時点で11.3秒。まだルイス・ハミルトンに分があった。セバスチャン・ベッテルのピットストップでのタイムロスは21.787秒。ハミルトンより、0.034秒速かったに過ぎない。

    しかし、バーチャルセーフティカー時の13秒というタイムロスにはある盲点があった。第1セーフティーカーラインからピットレーン入口の間には速度制限が適用されない区間がある。アルバート・パークではその区間は数10メートルとなる。

    セバスチャン・ベッテルはそのレギュレーションを十分に理解しており、メルセデスはソフトウエアはその区間でのゲインを考慮できていなかったと考えられる。

    メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフもその可能性を認めている。

    「我々のコンピュターは、ベッテルが我々の前に出るために必要なタイムは15秒だと算出していた」とトト・ヴォルフは語る。

    「我々は常にその3~4秒以内にマージンをとっていた。そして、突然、カメラはセバスチャンが我々の前に出てくるのを捕えた。まだ説明はできない」

    「セバスチャンがピットにむけて2つのセーフティカーラインの間で加速したのは非常に不運な状況だったかもしれない。わからないし、現時点では仮設に過ぎない」

    「彼は高速ゾーンでかなりハードにブレーキをかけなかったルイスよりもバーチャルセーフティカーで失うものが少なくなっていたのだろう」

    「我々が5年間使用していたソフトウエアやシステムが間違って数字をはじきだしていただけだ」

    「我々に唯一できたことは、ピットストップ後にプッシュして、より大きなギャップを作ることしかなかった。だが、タイヤはあと40周くらい走らなければならなかった、あまりそれを伸ばしすぎないことが重要だった。いずれにせよ、彼はルイスよりも速かった」

    「1ストップ戦略にコミットし、セーフティカーやバーチャルセーフティカーが入ることを想定すれば、アンダーカットのリスクを避けるためにキミのピットストップに反応しなければならないのは明らかだった。ギャップは縮めていた。我々はバーチャルセーフティカーが入っても前に留まるには十分なギャップだとわかっていた」

    「もし、あと3~4秒が必要だとわかっていれば、レース終了間際のリスクをとってでも、タイヤでもう少しプッシュしていただろう」

    「モーターレーシングでの常にバーチャルセーフティカーや通常のセーフティカーで運に恵まれることもあれば、噛みつかれることもある。我々は噛みつかれた」

  • フェルナンド・アロンソ 「過去3年とは“違う種類のレース”を楽しめる」

    フェルナンド・アロンソ 「過去3年とは“違う種類のレース”を楽しめる」

    フェルナンド・アロンソは、2018年のF1開幕戦オーストラリアGPで5位入賞を果たしたことで、マクラーレンが過去3年間とは“違う種類のレース”を楽しめることを証明したと考えている。

    ホンダのF1パワーユニットで不遇の3シーズンを過ごしたマクラーレンは、昨年限りでホンダとのパートナーシップを解消。昨年3レースに勝っているルノーF1パワーユニットにスイッチし、名門復活に期待を高めた。

    5位という結果はマクラーレン・ホンダ時代のベストフィニッシュと同じ順位ではあるものの、フェルナンド・アロンソは、バーチャルセーフティカー後の26周にわたってレッドブルのマックス・フェルスタッペンを抑え切っての5位は、マクラーレンがより速いクルマに対しても順位を守れる強力なツールを持っていることを強調するレースとなった。

    「良いレースだったと思う」とフェルナンド・アロンソはコメント。「昨日(土曜日)にも言ったように、僕たちにはポテンシャルがある。僕たちはいつものように全てのチャンスを生かしたし、トラブルは何も発生しなかった。スタートでは最初の数コーナーはとてもタイトだったけど、どんな接触も避けることができた。そこからは良いリズムを掴むことができた」

    「最後はマックス・フェルスタッペンを抑え続けなければならなかった。彼は非常にアグレッシブだし、抑えるのが非常に難しいドライバーだ。でも、状況は常にコントロールされていた。今年はポジションを守ることができるし、攻めることができる。僕たちにとっては違う種類のレースだ」

    「良いスタートができれ満足している。僕たちにはクルマから引き出せる多くのポテンシャルがある。僕たちがその全てを引き出せることを期待しているし、今後数レースでさらに上位を争えることを期待している」

    フェルナンド・アロンソは、Q2で敗退した予選の後にも大量のポイントを獲れるだろうと主張していたが、その予測を実現するためにはマクラーレンにはいくつか幸運が必要だったとも認める。

    「バトルが満載の波乱の多いレースだった。カルロスがターン9で問題を抱えていたときにオーバーテイクすることができたし、2台のハースのリタイアもあった。僕たちは少し運がよかった。でも、それを生かすためにはそこにいる必要がある。過去3年よりも良いシーズンを過ごせると思うし、今はコース上で楽しむことができている」

    マクラーレンはストフェル・バンドーンも9位でフィニッシュ。マクラーレン・ルノーとしての緒戦をダブル入賞というポジティブなカタチでスタートしている。