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  • MotoGP | ホンダ 第17戦 オーストラリアGP 初日レポート

    MotoGP | ホンダ 第17戦 オーストラリアGP 初日レポート

    MotoGP 日本GPからの連戦となった第17戦オーストラリアGPは、時折り小雨が落ちる不安定な天候の中でフリー走行が行われた。この日は、午前中に行われたMoto3クラスのフリー走行で、コース上に出たオイルの処理で2時間の中断となり、大幅にスケジュールが変わった。MotoGPクラスの2回のセッションは、ともに午後に行われ、ドライコンディションだった。

    こうして、イレギュラーなタイムスケジュールで行われたフリー走行だが、前戦日本GPで3年連続5度目のチャンピオンに輝いたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、これまで通りタイヤテストに集中、連続周回をこなし、決勝に向けて準備を進めた。1回目のセッション終盤に、前後新品タイヤでコースインして3周目に転倒を喫したが、2回目のセッションでは1回目のセッション終盤に投入したタイヤで連続ラップをこなし、多くのデータを収集した。初日は、トップから1秒差以内に9台という接戦となり、その中で7番手のマルケスだが、内容では相変わらずポールポジション(PP)争い、優勝争いに加わる走りでファンを喜ばせた。

    チームメートのダニ・ペドロサは初日13番手、2日目のフリー走行で予選Q2進出に向けてトップ10内を目指す。不安定な天候の中でペドロサは、FP1では1コーナーで転倒、FP2ではタイムを短縮したがポジションは変わらず苦戦の一日となった。課題はフロントの接地感で、土曜日のフリー走行、予選で改善に取り組む。

    ルーキー・オブ・ザ・イヤーに向けて着実に前進しているフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、リアのセットアップに苦戦する一日となり18番手。しかし、このコースを得意としているだけに、2日目のフリー、予選でタイムとポジションを上げることが期待される。

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、高速コーナーが続くフィリップアイランド攻略にやや手間取り、ソフトタイヤでアタックしたFP2では転倒してタイムを伸ばせず19番手。モルビデリ同様、2日目のフリーと予選でコース攻略に全力を尽くす。

    初ポイント獲得に闘志を燃やすトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、21番手からイギリスGPの15番手を凌ぐベストグリッド獲得に挑む。

    初日5番手とHonda勢トップのカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、FP2のセッション終盤に1コーナーで転倒し、右足首を骨折して今大会を欠場する。クラッチローはメルボルン市内の病院で手術を受ける予定。

    マルク・マルケス(MotoGP 7番手)
    「今日はマシンやフロントタイヤのフィーリングがよくないままスタートすることになりました。そして予想もしていない転倒をしてしまいました。セカンドセッションでは7番手に終わりましたが、前進できたので満足しています。マシンを調整して、フィーリングを理解するためにロングランをこなしました。まだやることはたくさんありますが、今は正しい方向へ進んでいると思います。今回も接戦になっています。みんなのポジションがまだはっきりしないので、明日がどうなるか様子を見たいです。もちろん100%を尽くします」

    ダニ・ペドロサ(MotoGP 13番手)
    「今日の1回目のセッションは感触は悪くありませんでした。しかし、同じタイヤを使い、マシンにもなにも調整していない状態でセカンドランに出たとき、フロントから転倒してしまいました。2回目のセッションでもコーナリングでのフロントの感触は完ぺきではありませんでした。タイヤはソフトとミディアムスペックを試しました。引き続き取り組んでいかなければなりません。明日がどうなるか様子を見たいです」

    フランコ・モルビデリ(MotoGP 18番手)
    「今日はリアのパンピングの問題でかなり苦戦しました。そのため難しい一日になりました。でもハードタイヤではまずまずの速さがあったのでよかったです。なぜこうしたことが起こったのか原因を考えなければなりません。とにかくこのサーキットをMotoGPマシンで走ることができてよかったです。明日も引き続き、決勝に向けてパフォーマンスをよくしていくことに集中したいと思っています」

    中上貴晶(MotoGP 19番手)
    「オランダGPの行われるアッセンと似たような感じで、切り返しのタイミングなどがつかみにくく、最後まで攻略できませんでした。タイヤを冷やさないようにしながら、だれかの走りを見ようと思いましたがうまくいきませんでした。今日はスケジュールが大きく変わり、FP1のあと、マシンのセットアップをちゃんとチェックする時間がないまま、FP2に挑まなくてはいけませんでした。今日はハードで走って着実にセットアップを進めたいと思っていました。FP2の最後に、ソフトタイヤでタイムを出そうと思ったのですが、6コーナーの進入で転んでしまいました。今日はマシンのセットアップはもちろんのこと、コース攻略ができていないままの部分もいくつかあるので、明日も引き続きコース攻略に努めたいです」

    トーマス・ルティ(MotoGP 21番手)
    「FP1は、とてもいいスタートが切れました。スピードもあり、前進できると思いましたが、間違った方向でセットアップを進めてしまいました。明日に向けて再度マシンのバランスを考え直さなければなりませんが、進むべき方向性について、おもしろいことを見つけました。明日の天候が安定することを願っています。天候がよければ、予選と決勝に向けて準備を整えることができると思います」

  • MotoGP | ヤマハ 第17戦 オーストラリアGP 初日レポート

    MotoGP | ヤマハ 第17戦 オーストラリアGP 初日レポート

    MotoGP 第17戦 オーストリアGPの初日は、Moto3のフリープラクティス第1セッションでオイルがコース上に出たためスケジュールが遅延。そのなかでもビニャーレスは好調を維持して総合3番手を獲得。ロッシはこのコース特有の風と寒さに対応するため、やや時間をかけてマシンを暖めてから少しずつペースを上げていった。

    コース清掃後にスタートした第1セッションでは難しいコンディションに多くの転倒車が出たが、ビニャーレスは順調に周回を重ねて11ラップ目に1分29秒952のトップタイムをマーク。

    第2セッションではマシン・バランスの最適化によってさらにペースアップを図り、終盤では前後タイヤをソフトコンパウンドに履き替えてタイムアタックを行った。この結果、自己ベストを1分29秒354に更新し、トップから0.223秒差の総合3番手獲得と健闘した。

    チームメイトのロッシは、ランキング2位との9ポイント差を縮めるためにこのレースを戦う。フリープラクティス第1セッションでは開始早々から決勝用のベース・セッティングを準備。ラップタイムではビニャーレスから0.876秒差の1分30秒828を記録して10番手となった。続く第2セッションでもマシン・セッティングに専念したロッシ。路面は依然として濡れていたが、気温の上昇とともにラップタイムが向上し、最終スティントでは1分30秒台前半を連発した。ベストラップは1分30秒133。トップから1.002秒差の10番手で初日を終了した。

    ザルコとシャーリン、オーストラリアGP初日に好調アピール
    Monster Yamaha Tech3 Teamのヨハン・ザルコは、フリープラクティス第1セッションからハイペースを披露して8番手を獲得。第2セッションではそこからさらに0.972秒短縮し、トップに0.555秒差に迫る1分29秒686で6番手に浮上した。
    ザルコのチームメイトのハフィス・シャーリンは、フィリップアイランドのコースに素早く慣れてペースアップ。第2セッションでは0.777秒更新すると、トップ10に0.046秒差と迫る11番手を獲得し初日を終えた。

    Movistar Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合3番手/1分29秒354)
    「順調な金曜日。フィリップアイランドが大好きです。コース・レイアウトが素晴らしいので、いつも以上にプッシュできるのです。作業スケジュールも非常に順調で満足していますが、午後のセッションは少しがんばり過ぎてしまったようです。マシンのフィーリングがとても良かったので、その良かったマシンに集中するべきでした。私自身は集中力を保って正確な仕事ができたと思います。その結果、3番手を獲得することができました。このコースの流れるようなコーナーの特徴が私たちのマシンに合っています。今日は絶好調だったので、明日と明後日もこの勢いをキープできるようがんばります」

    バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合10番手/1分30秒133)
    「今日はマシンとタイヤに集中しました。ここフィリップアイランドではいつも、そのバランスで苦労するからです。天気予報によれば、明日のフリープラクティス第3セッションでタイムを短縮するのは難しそうなので、最終的にトップ10に入ることができたのは幸運でした。今日のところはまだペースが上がっていないので、明日以降、マシン・バランスをさらに向上できるよう、しっかり作業を続けなければなりません」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「フィリップアイランドは天候が変わりやすく、このあと何が起こるかわかりません。だからひとつひとつのセッションが非常に重要になるのです。今日は前回のもてぎで使用したセッティングに比べ、より従来的なベース・セッティングを採用。ふたりは好調ぶりを発揮し、とくにマーベリックは両セッションでハイペースを見せてくれました。タイヤ・スペックを数種類、試しましたが、最も硬いコンパウンドについてはテストができなかったので、明日のセッションで行う予定です。また、マーベリックとバレンティーノが同様に指摘しているコーナー立ち上がりについて取り組むほか、タイヤの耐久性向上を図るための電子制御システムについてもテストを続けます。明日の天気はまだわかりませんが、いずれにしても、また一歩、前進を目指します」

    Monster Yamaha Tech3
    ヨハン・ザルコ (フリー走行総合6番手/1分29秒686)
    「ウイーク初日は好調。コンディションも十分でした。この素晴らしいコースで素早くペースをつかめたことに満足しています。でもそのあとは、毎ラップでタイムを更新できたわけではありませんし、より気持ちよく走るためにセッティングを向上させることも簡単ではありませんでした。非常に速いライダーが何人かいて、彼らのペースにはついて行けなかったのです。でもここであと一歩前進し、自信を持って戦えるように努力しなければなりません。このコースでは加速性能が非常に重要になるので、それが明日以降の課題になるでしょう。初日としての結果には満足しています。明日はさらに向上を目指し、明後日の決勝に備えます」

    ハフィス・シャーリン (フリー走行総合11番手/1分30秒179)
    「フィーリングは最高です! 過去の経験ではあまり好きなコースではなかったので、正直に言うと、フィリップアイランドで最初からこのように速く走れるとは思っていなかったのです。ところがGPマシンではフィーリングがまったく異なっていて、このマシンなら自信を持って走ることができました。そしてQ2進出まであとわずかのところまで迫ることができたのは良かったのですが、本当なら、もうちょっとペースを上げることができたのではないかと悔やんでいます。でも全体的にはとても順調なので、今日の状態をキープして、明日また好天のもとでチャレンジしたいと思います。今までのところマシンは絶好調。明日は決勝用セッティングをしっかり煮詰めていきます」

  • MotoGP | ホンダ 第17戦 オーストラリアGP プレビュー

    MotoGP | ホンダ 第17戦 オーストラリアGP プレビュー

    MotoGP 日本GPからの連戦となる第17戦オーストラリアGPが、10月26日(金)~28日(日)の3日間、フィリップアイランド・サーキットで開催される。1周4.4kmのフィリップアイランドは、高速コーナーが連続するレイアウトで、シーズンを通して高いアベレージスピードを誇る高速サーキットの一つだ。アクセル全開で走る割合が多いので、エンジンの性能差がほとんど出ない。また、こうした特徴により、スリップストリームを使い合うことになるため、毎年し烈なバトルが繰り広げられる。今大会も壮絶な優勝争いとなることが予想される。

    前戦日本GPでは、タイトル王手のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、総合2位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)と一騎打ちの戦いを繰り広げ、アラゴン、タイに続く3連勝を達成、今季8勝目を挙げて3年連続5回目のタイトルを獲得した。3連戦の最初のレースでタイトルを決めたマルケス。すべてのプレッシャーから解放されて残り3戦に挑む。

    過去、フィリップアイランドでは、2012年にMoto2クラスのタイトルを獲得している。MotoGPクラスでは、15年に大会初優勝、昨年はポール・トゥ・ウイン。今年は2年連続3回目の大会制覇と今季9勝目に挑む。マルケスのライダーズタイトルに続き、今大会はHondaが3年連続24回目のコンストラクターズタイトル獲得に王手をかけており、Honda勢は全力で優勝を目指す。

    前戦日本GPで今季3回目の表彰台に立ち、総合5位につけるカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、2戦連続表彰台と今季2勝目にチャレンジする。フィリップアイランドでは、12年に表彰台獲得を果たしているが、LCR Honda CASTROLに移籍してからはまだ表彰台獲得がない。登り調子で迎える今大会は、マルケスとともに今季2回目の1-2フィニッシュを目指す。

    総合11位のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が最後のオーストラリアGPに闘志をかきたてている。しかし、これまでフィリップアイランドはMotoGPクラスでは優勝経験がないサーキットの一つ。その理由は、不安定な天候と、加えて、フィリップアイランド特有の強風にある。小柄なペドロサにとっては厳しい条件のサーキットだが、フィリップアイランドで今季初の表彰台獲得を目指す。

    総合14位につけるフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ここまで11回のポイント獲得で、ルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得に大きく前進している。今大会はサンマリノGPからの連続ポイント獲得記録を「5」に伸ばす意気込みだ。

    前戦日本GPで15位。ホームGPで思うような走りができなかった中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)がその雪辱に挑む。フィリップアイランドは得意とするサーキット。Moto2時代は表彰台獲得はないが、MotoGPクラスではポイント獲得とトップ10入りを目指す。

    トーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、念願の初ポイント獲得に挑む。

    マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
    「タイトルを獲得してオーストラリアに到着できることはすばらしい気分です。シーズンの最後を楽しみたいと思います。もちろんコンストラクターズとチームのタイトルのことを考えなければならないので、同じレベルのパフォーマンスを維持したいと思います。その目標を達成させることは僕たちやHondaにとって重要なことなので、さらに優勝を目指したいです。フィリップアイランドは大好きです。ファンにとっては、すばらしいショーとなる長いバトルのレースになります。晴れて暖かい天気から、急に寒く風が強くなったりするので、レースウイークを通じて天気がいいことを願っています。とにかくいつも通り集中してトップグループを目指します。そしてレースを楽しみたいと思います」

    カル・クラッチロー(MotoGP 総合5位)
    「フィリップアイランドではベストを尽くします。常にベストを尽くしてきました。でも今の最大の問題は、チャンピオンを獲得したマルクには、失うものがなにもないということです。 そのため、僕たちにとってはこれまで以上に厳しい戦いが待ち受けることになります。もし、3回のDNFがなければ、今年はチャンピオン争いができていたかもしれません。でもそれはもう終わったことなので、全力で戦うだけです」

    ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合11位)
    「フィリップアイランドでは過去にいい結果を出したこともありますが、あまり得意なサーキットではありません。最近はいいセットアップを見つけるのに苦戦しました。できる限りベストを尽くしたいです。いい天気になってもらいたいです。すべてのセッションをうまく利用してレースに向けて準備ができることを願っています」

    フランコ・モルビデリ(MotoGP 総合14位)
    「フィリップアイランドはもてぎとは全く違うサーキットです。過去にあまりいい結果を残したことはありませんが、大好きなサーキットの一つです。MotoGPマシンで走るのが、とても楽しみです」

    中上貴晶(MotoGP 総合20位)
    「日本GPを終えて、次のレースがすぐあるのはすばらしいことです。なぜなら、日本では残念な結果に終わったからです。チームも僕も気持ちを切り替えてオーストラリアGPに挑みたいです。フィリップアイランドは大好きなサーキットです。レースウイークを通して安定した天候となることを願っています。ベストを尽くします」

    トーマス・ルティ(MotoGP 総合26位)
    「フィリップアイランドはすばらしいサーキットです。これほど壮観なサーキットでレースができることがうれしいです。3連戦ということで、チームとたくさんの時間を過ごすことになります。楽しい時間でもあり、次のレースに向けてクリアなプランを立てることにも役立ちます。フィリップアイランドでは、もっと速いスピードで周回できることを願っています」

  • MotoGP | ヤマハ 第17戦 オーストラリアGP プレビュー

    MotoGP | ヤマハ 第17戦 オーストラリアGP プレビュー

    Movistar Yamaha MotoGPは日本GP終了後、休む間もなく次の舞台となるオーストラリアはフィリップアイランドへと向かった。

    Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシは現在ランキング3位。ランキング2位までのあと9ポイントを追って第17戦オーストラリアGPに臨む。フィリップアイランドでは数多くの表彰台を獲得している。

    最高峰クラスでは2001年から2005年まで5年連続優勝、2014年にもうひとつ加えて6勝目を挙げた。また2008年、2009年、2016年、2017年は2位、2000年2006年、2007年、2010年、2013年は3位を獲得している。

    マーベリック・ビニャーレスは、現在、ランキング4位につけており、トップ3入りが目標。ランキング3位のロッシとの差は30ポイント、2位との差は39ポイントとなっている。これまでに合計4回表彰台に上っており、2013年にはMoto3で2位、2014年にはMoto2で優勝、2016年と2017年は最高峰クラスで3位を獲得した。

    フィリップアイランドで初めてモーターサイクル・レースが開催されたのは1931年。1956年に固定的なサーキットとして建設されたあとグランプリを行ってきたが、’70年代後半から’80年代前半にかけて閉鎖されていた。改修工事を受けて1989年と1990年に一旦、再開したあと、1997年から再び定期的に開催されるようになった。海に面した素晴らしいロケーションと全長4.4kmの流れるようなレイアウト(7つの左コーナー、5つの右コーナー、900mのストレート)が、ファンからもMotoGPライダーからも愛されている。

    Monster Yamaha Tech3のふたり、モチベーションを高めてフィリップアイランドへ
    日本GPからわずか数日、Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコとハフィス・シャーリンは第17戦オーストラリアGP出場のため南半球へ。フリープラクティス第1セッションは現地時間の金曜日11:55にスタートする。

    昨年はここフィリップアイランドで大活躍を見せたザルコ。今年もできるだけ多くのポイントを持ち帰り、トップ・サテライトを目指すべくベストを尽くす。 一方、日本GPではトップ10入りを果たして好調ぶりを見せているシャーリンは、フィリップアイランドでさらに弾みをつけ、次のホームGPに臨みたいところ。

    Movistar Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ
    「オーストラリアGPは大好きなコースのひとつで、ここに来るときはいつもハッピーです。この土地もサーキットもとても気に入っています。昨年は私が2位、マーベリックが3位と活躍することができたので、今年も同様にいいレースをしたいと思っています。オーストラリアGは少し特殊なので、コースは他のどことも似ていませんし、何よりも天候が気になるところです。状況をしっかり判断し、ベストを尽くします」

    マーベリック・ビニャーレス
    「前回の日本GPはベストを尽くしましたが、まだ不十分でした。今は次のオーストラリアに集中しています。フィリップアイランドは好きなコースのひとつで、レイアウトが素晴らしいし、そこにいるだけでハッピー。去年は3位を獲得し、バレンティーノとダブルで表彰台とうれしい経験ができたので、今年もかなりモチベーションが上がっています。その他にも良い思い出がたくさんあって、3つのカテゴリーで表彰台に上り、2014年にはMoto2で優勝することもできました。昨年はとくに加速性能が素晴らしかったことが印象に残っています。今年もチームがとても頑張ってくれているので、ここでもう一度、表彰台に上れるようベストを尽くします。まずマシンをしっかり作り上げ、シーズン最高のレースにしたいと思います」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「もてぎのあと、すぐにオーストラリアへ向かいました。日本GPでは期待したようなパフォーマンスができなかったので、今回こそはトップ・バトルを目指していきます。フィリップアイランドは伝統的に相性の良いコース。雰囲気も素晴らしく、流れるようなコーナーがヤマハのマシンに合っているので、わたしたちはいつもこの大会を楽しみにしています。以前は開幕前にここでテストを行っていましたが、今年はできなかったので、最初のプラクティスからハードワークでセッティングを追求していかなければなりません。そしてできるだけ早い段階でタイヤ・チョイスに進みたいと思います。幸い、昨年はバレンティーノとマーベリックが2位と3位を獲得しており、ここでのベース・セッティングはつかめています。ふたりが今年も好成績を挙げられるよう、チーム一丸となってベストを尽くします」

    Monster Yamaha Tech3
    ヨハン・ザルコ
    「フィリップアイランドは非常に高速で素晴らしいコース。MotoGPマシンで走ると、毎ラップでアドレナリンが感じられるような気がします。去年はここでいいレースができたので、今年もまた、トップグループに加わることができるよう頑張りたいと思っています。チームがこのコースをとても気に入っていることも、強いマシンを作り上げるための助けになるでしょう。大好きなコースですが、もしも雨が降って寒くなると、とても難しいコンディションになってしまうので、好天に恵まれるよう期待しています。晴れてくれれば、必ず面白いレースになるでしょう」

    ハフィス・シャーリン
    「前回のもてぎはいいレースができましたし、マシンも好調でリズムが良くなっているので、次のフィリップアイランドをとても楽しみにしています。私にとっては最高のコースというわけではありませんが、トップ・ルーキーのライバルたちより前でゴールしてポイント差を縮めるためにベストを尽くします。そして何より、好天を期待したいです」

    エルベ・・ポンシャラル (チームマネジャー)
    「もてぎのあと急いで荷造りを済ませ、成田空港から次のレース開催地、美しいフィリップアイランドへ向かうため飛行機に乗りました。私自身を含め、Monster Yamaha Tech3のクルーたちはみな、この3連戦をエンジョイしており、とくに美しい景色と立派なサーキットが待つフィリップアイランドへと向かうときは、いつもとてもうれしい気持ちになるのです。昨年のこの大会ではシーズン最高の活躍ができたので、今年も同じようなレースを再現できるようチームの全員が願っています。ここではいつも、本当に素晴らしいレースが展開されます。ヨハンは昨年、そのなかでトップライダーのひとりとして戦いました。しかし残念ながら表彰台には届かず、最終ラップの最後のストレートで2位獲得のチャンスを失ってしまったのです。このとき、わたしたちのなかには、中野選手が250ccタイトルを逃したときのことを思い出した者もいました。このようにフィリップアイランドは、とても特別な場所なのです。今年は、先週の日本GPで大健闘したハフィスが、ここフィリップアイランドでどのような走りを見せてくれるかを楽しみにしています。彼にとっては好きなコースではないと思いますが、いずれにしてもウイークのスタートはすぐそこまで迫っているので期待を込めて見守ります。ひとつだけ言わせてもらえるなら、パドックの全員、観客たち、そしてテレビの向こうのファンのみなさんのために、太陽とドライ・コンディションを期待しています」

  • メルセデス、F1エンジンの“予選モード”の動作について説明

    メルセデス、F1エンジンの“予選モード”の動作について説明

    メルセデスは、オーストラリアGPでの“パーティーモード”騒動に続いて、渦中のF1エンジンのパワーモードがどのように動作するかについて説明した。

    ルイス・ハミルトンは、シーズン開幕前にメルセデスのF1エンジンの予選仕様のハイパフォーマンスなエンジンセティングを“パーティーモード”と呼んだことで、メルボルンでは大きな話題となった。

    フェラーリとレッドブルは予選Q1とQ2でメルセデスのペースに肉薄していたが、Q3ではルイス・ハミルトンが2番手に0.6秒差をつける圧倒的なパフォーマンスでポールポジションを獲得。

    ルイス・ハミルトンは、予選Q3での“パーティモード”の使用を否定したが、過去のメルセデスの予選での歴史を考えれば、それは真実とは受け止められておらず、すでに知られている以前の予選モードに新たなセッティングが加えられたかどうかについて疑問が投げかけられた。

    F1バーレーンGPのプレビュー内で、メルセデスはレース週末にエンジンで“3つの基本的なモード”を使用していると説明した。

    「一つは主にフリープラクティスセッション用、一つは主に予選用、そして、一つは主にレース用のものだ。その3つ全ては様々状況のためにいろいろなサブセッティングを変更できる。それは1周にわたって電気エネルギーを展開するか、回収するか、もしくはバランスの取れた方法で使用するかどうかを制御する」

    「オーストラリアGPでは、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスの二人は、トラフィックに引っかかった際や先行マシンの乱気流のなかにいる際に、エンジンを冷却し、オーバーヒートを避けるためにレースモードを低いパフォーマンスに切り替えていた。セーフティカーも類似したチャレンジだ。ドライバーはエネルギーとパワーユニットを節約したいので、負荷を軽減し、ハードウェアを冷却するエンジンモードにセットされている」

    メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、オーストラリアではハイパフォーマンスの予選モードはQ3まで使用されなかったことを確認している。

    メルセデスは「予選モードは各レース週末で数周だけ必要とされ、使用方法は競争状況に応じて異なる。予選を通して予選モードが使われるときもあれば、最終Q3セッションでのみ使用されることもある」と説明している。

    2018年のF1レギュレーションでは、パワーユニットメーカーはカスタマーチームと同じ方法でエンジンを操作できるようにする必要があるが、メルセデスはそれをどのように管理しているかを説明した。

    「利用できる走行距離は、各レース週末で使用されるパワーユニットの限界を定義する“フェーズドキュメント”と呼ばれるものによって規定され、それはワークスカーとメルセデスのカスタマーチームとで同じだ」

    「パワーユニットモードは、最初のハードウエアのセットがブリックスワースでテストされた際に定義され、マイレージ制限はロングランプログラムの成功によって決定される。サーキット特有のものもあれば、より一般的なものもある。どちらのモードを使うかは、ドライバーの決定、もしくはエンジニアリングチームのアドバイスによって決まる。どのセッティングにアジェストし、どのモードに切り替えるかは無線でやり取りされる」

    パワーユニットのセッティングは、エンジンがどのように動作し、電気エネルギーをどのように格納および展開するかを変更する。

    「内燃機関のパフォーマンスは、例えば、燃焼室内に噴射される燃料の量を変えたり、点火のタイミングを変化させることによって変わる。パワーユニットのハイブリッド側に関しては、モードは120kW(最大)のMGU-Kの展開とMGU-KとMGU-Hの両方のリカバリーのための電気エネルギーの相互作用とスケジューリングを変更する」

  • 【F1】 土曜日の予選スプリントレースの開催を検討

    【F1】 土曜日の予選スプリントレースの開催を検討

    F1グループは、決勝のスターティンググリッドを決定するためにグランプリ週末の土曜日にスプリントレースを開催するアイデアをチームに提案していると Auto Motor und Sport が報じた。

    報道によると、開幕戦F1オーストラリアGPの週末に、リバティメディア率いるF1グループがレース週末のフォーマット変更の可能性についていくつかの案をチーム側に提出したという。

    その提案によると、金曜日にはファンにマシンやチームにより近づける機会を与えるために公式車検を実施。その後2回のフリー走行が開催されるが、各プラクティスは現在の90分から60分に短縮される。

    土曜日はより大きな変更が加えられる。フリー走行3回目は廃止され、早い時間帯に1時間の予選セッションが行われる。予選での結果は、その日の後半に行われる100kmのスプリントレースのグリッドを決定し、スプリントレースの結果が決勝のスターティンググリッドとなる。

    さらに土曜日のスプリントレースは、レースを持ち上げるためにタイヤや燃料流量は無制限となり、チームとドライバーはパワー全開でレースに挑めるようにするという。

    スプリントレースのグリッドをドライバーランキングのリバースグリッドにするという案もあったが、あまりに人工的すぎるという理由ですぐに却下された。

    これらのアイデアはまだチームやプロモーターのフィードバックを待っている段階であるが、リバティメディアはF1のレース週末のフォーマットを変更することを決心していると報じられてる。

  • トロロッソ、ホンダとの初陣で戦力ダウンが露呈?

    トロロッソ、ホンダとの初陣で戦力ダウンが露呈?

    トロロッソ・ホンダの初陣となった2018年のF1世界選手権の開幕戦オーストラリアGPは厳しい結果となった。

    マクラーレンのエンジンサプライヤーだった3年間で信頼性とパフォーマンス不足が露呈していたホンダは、今シーズンから新たにトロロッソとタッグを組んだ。冬季テストではホンダのF1パワーユニットに大きな信頼性トラブルは発生せず、あとはどれだけ速さを見せられるかという疑問を残して開幕戦を迎えた。

    その疑問は初日のフリー走行から不安となって現れる。ブレンドン・ハートレーはトップから1.994秒差の16番手、ピエール・ガスリーは2.014秒の17番手タイム。ザウバーの2台とウィリアムズの新人セルゲイ・シロトキンをわずかに上回るタイム。だが、予選・決勝ではまだ速さを見せるのではないかとの期待をもたせた。

    だが、予選ではブレンドン・ハートレーが16番手、ピエール・ガスリーは20番手と2台揃ってQ1で敗退。金曜日から序列が変化することはなかった。特に昨年とのラップタイム比較では大きな不安を残した。残りのチームが昨年よりもタイムを改善しているのに対し、トロロッソ・ホンダだけが昨年からタイムを下げていたのである。

    予選ベストラップ 前年比

    チーム 2018年 2017年 改善幅
    マクラーレン 1:23.692 1:25.425 -1.8
    ザウバー 1:24.556 1:26.465 -1.7
    レッドブル 1:21.879 1:23.485 -1.6
    ルノー 1:22.532 1;24.975 -1.1
    フォース・インディア 1:24.005 1:24.997 -1.1
    メルセデス 1:21.164 1.22:188 -1.0
    ハース 1:22.187 1:24.074 -0.9
    フェラーリ 1:21.828 1:22.458 -0.6
    ウィリアムズ 1:24.230 1:24.443 -0.2
    トロロッソ・ホンダ 1:24.532 1:24.443 +0.04

    迎えた決勝でも戦いに交わることはできず、ブレンドン・ハートレーが最下位15位。ピエール・ガスリーはリタイアという厳しいスタートとなった。

    レースペースでは戦力ダウンが顕著に現れるものとなった。レースペースを改善できなかったのはハース、ウィリアムズ、トロロッソの3チーム。だが、ハースは25周目に2台がリタイアしており、各チームがファステストタイムを記録したレース後半にはコース上にいなかった。ウィリアムズも昨年フェリペ・マッサが記録したタイムを下回ったものの、ランス・ストロール個人としてはタイムを改善させている。実質、レースペースを改善できなかったのはトロロッソ・ホンダだけとなる。

    決勝ファステストラップ 前年比

    チーム 2018年 2017年 改善幅
    マクラーレン 1:26.958 1:29.440 -2.4
    ルノー 1:27.081 1:28.486 -1.4
    レッドブル 1:25.945 1:26.964 -1.0
    フォース・インディア 1:27.600 1:28.336 -0.7
    フェラーリ 1:26.373 1:26.538 -0.4
    ザウバー 1:28.759 1:29.052 -0.2
    メルセデス 1:26.444 1:26.593 -0.1
    ウィリアムズ 1:28.511 1:28.045 +0.4
    ハース 1:28.805 1:27.568 +1.2
    トロロッソ・ホンダ 1:28.176 1:26.711 +1.4

    特に戦力の差となって現れたのはドライバーだ。昨年、トロロッソは3年目のカルロス・サインツと4年目のダニール・クビアトでシーズンをスタート。カルロス・サインツはルノーに移籍する直前のF1シンガポールGPのレースでは4位入賞を果たしている。しかし、後任として加入したピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーは1度ずつQ2に進出したのみ。特に後半戦はルノーのF1パワーユニットに信頼性トラブルはあったものの、最高位はピエール・ガスリーの12位。ポテンシャルのあるマシンでポイントを獲得することはできていなかった。

    F1オーストラリアGPでも、二人の事実上ルーキードライバーにはミスが多かった。アルバート・パークが初めてのコースであり、フリー走行3回目が雨という悪条件があったものの、予選ではピエール・ガスリーが予選でコースアウトを喫して最下位20番手、決勝ではブレンドン・ハートレーがオープニングラップの1コーナーでブレーキをミスして大きなフラットスポットを作り、早々に戦線から脱落している。

    結果はシャシー、エンジン、ドライバー、チーム力で決まるもの。トロロッソが今季型シャシーで失敗をした可能性もあるが、残りの要素も大きな割合を占めることになる。

    ホンダに関しては、昨年のマクラーレン・ホンダの予選ベストタイムはフェルナンド・アロンソの1分25秒872、今年はブレンドン・ハートレーが1分24秒532をマークしており、ホンダのF1パワーユニットとしては約1.4秒のタイムアップを果たしたことになる。しかし、決勝でMGU-Hの故障でリタイアという開幕戦で最もやってはいけない信頼性トラブルが発生した。

    トロロッソの両ドライバーは、予選で0.2~0.3秒を稼げればQ2に進出できており、マシンにはポテンシャルがあると語っている。だが、自らが招いたミスによりそれを実現できなかったわけであり、他のドライバーも完璧な仕事ができていたわけではない。経験不足というハンデは、今後のレースの様々な場面でさらに大きな違いを生り、“ドライバーのミス”が注目ワードとなるかもしれない。

    ターゲットに挙げたフォース・インディアは、開幕戦に“ほぼ新車”を持ち込んでおり、フリー走行3回目でセットアップを見送って、第2戦バーレーンGPに照準を合わせている。また、ホンダの元相方のマクラーレンは予選ペースで1.8秒、レースペースでは2.4秒という改善を果たしている。マクラーレンもまた冬季テストの信頼性トラブルにとって開幕戦仕様のマシンは妥協を強いられており、第2戦ではさらなるタイムアップを見込んでいる。

    2018年のF1世界選手権のメルセデス、フェラーリ、レッドブルの上位グループ、ハース、マクラーレン、ルノー、フォース・インディアの中位グループ、そして、トロロッソ・ホンダ、ウィリアムズ、ザウバーの下位グループという勢力図がより明確になったと感じられた開幕戦。

    序盤戦で、中団グループの中でマクラーレンやフォース・インディアのテールを追いかける位置につけるにはまだまだ多くの課題が残っている。

    昨年、マクラーレン・ホンダは初ポイント獲得まで8戦を要した。トロロッソ・ホンダは何戦を要することになるだろう?

  • ブレンドン・ハートレー 「1周目のタイヤ交換だけで走り切る予定だった」

    ブレンドン・ハートレー 「1周目のタイヤ交換だけで走り切る予定だった」

    トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーは、F1オーストラリアGPの決勝を1回のピットストップだけで走り切るつもりだったことを明らかにした。

    16番グリッドからスーパーソフトで決勝をスタートしたブレンドン・ハートレーは、オープニングラップの1コーナーのブレーキングでタイヤをロックさせてフラットスポットを作ったことで緊急ピットイン。ソフトタイヤに交換した。

    「ターン1でフロントをロックさせたことで1周目の直後にピットインしなければならなくなった」とブレンドン・ハートレーはコメント。

    「ペダルを踏んだ瞬間からフロントブレーキがロックしてしまい、解除できなかった。間違いなく僕がこれまでの人生で経験したなかで最大のフラットスポットだったし、続けるチャンスはなかった」

    ブレンドン・ハートレーは、クルマのダメージによってタイヤがパンクすることがなければ、さらにピットストップすることなくソフトタイヤで残りのレースを走り切れると思っていたと語る。

    「ソフトタイヤでレースの最後まで走り切るプランだったし、最後にウルトラソフトをうまく長持ちさせられたことを考えれば、それは可能だったと思う」とブレンドン・ハートレーはコメント。

    「全ては順調だったし、完璧なタイミングでバーチャルセーフティカーが入ったことで、再び戦いに絡むことができていた」

    「でも、そのスティントの終盤にクルマのリアに問題が発生して、タイヤがパンクした。同時に多くのダウンフォースも失った。それによってスローダウンしなければならなかったし、バーチャルセーフティカーが解除させてすぐに2回目のピットストップをしなければならなかった」

    「そこで間違いなくレースが終わりだった。その後はちょっと苦労した。ダウンフォースを失っていたし、余計なピットストップを行ったからね」

    「最初の問題ではソフトタイヤで最後まで走れれば、まだレースで巻き返せる可能性はあったし、面白くなっていただろう。でも、パンクによって本当にゲームオーバーになってしまった」

  • トロロッソ・ホンダ 「結果を厳粛に受け止めてもう一度仕切り直す」

    トロロッソ・ホンダ 「結果を厳粛に受け止めてもう一度仕切り直す」

    新生トロロッソ・ホンダの初陣となった開幕戦オーストラリアGPは厳しいものとなった。しかし、長いシーズンの戦いはまだ始まったばかり。一丸となって挑戦を続けるチームスタッフが2018年初戦を振り返る。

    「テストはテスト、本番ではなにが起こるか分からない」順調に終わったバルセロナテストのあと、ホンダF1のテクニカルディレクターの田辺豊治は気を引き締めるように語っていた。

    そして、新生トロロッソ・ホンダの2018年シーズンの開幕戦は、その言葉通り、F1の難しさ、本番レースの厳しさを見せつけられる結果となってしまった。

    トロロッソとホンダによる初のコンビネーション、初めてアルバートパークを走る2人のドライバーなど、すべてが新しい組み合わせで立ち向かった最初の実戦では、これまでのテストともプラクティスとも違うシーンが次々と映し出される。予選ではブレンドン・ハートレーがQ2進出にわずかに届かず、ピエール・ガスリーはアタックラップでコースアウトを喫し最下位。2台揃ってQ1敗退となった。そして、レースではハートレーがスタート直後にタイヤをロックさせてフラットスポットを作り、緊急ピットイン、その後スローパンクチャーに見舞われる。マシンのバランスも前日より悪くなりペースは上がらず、15位完走は果たしたがトップから周回遅れの最下位となった。さらには、好スタートでポジションを上げたピエール・ガスリーが、序盤にMGU-Hのトラブルでリタイアという厳しい場面が次々と続いた。

    「MGU-Hのトラブルは、これから現物を分解、解析してみないと、はっきりとしたことは分かりません。次戦に向けてトラブルの原因を特定し、対策を施します」とレース後に語った田辺豊治は“想定外”のトラブルに落胆を隠せなかったが、「2台完走という目標に届かなかった結果を厳粛に受け止め、もう一度仕切り直します」と決意を示す。

    「我々にとって始めはすべてが勉強」と言うチーム代表のフランツ・トストもレース後「非常に厳しい結果に終わったが、前を向いて進んでいかなければならない」とコメント。

    予想以上に厳しい結果に終わった開幕戦、モータースポーツの頂点にそびえるF1が、新人ドライバーと新生チームに真剣勝負の高いハードルを見せつけるかたちとなった。しかし、21戦に渡る長い戦いは今始まったばかりだ。

    本番での厳しさを味わい、予選、決勝ともに最下位からのスタートとなった新生トロロッソ・ホンダは、一丸となってこの高いハードルに挑むしかない。

    そして、この開幕戦では一つのピリオドが打たれた。参戦準備からこれまでの3年間現場のチーフを務めたHRDの中村聡が、開幕戦を最後に現場から離れ、4月からは日本のSakuraをベースにパワーユニット(PU)の開発に携わることとなる。ここ数カ月で、中村聡以外にも何人かのメンバーが入れ替えというかたちで、ミルトンキーンズからSakuraに拠点を戻している。現代F1のサーキット現場を見た者が開発現場に戻り、その知識と経験を開発に還流できることは、ホンダの開発体制としてようやく次のステップに進んだということでもある。

    「これまで厳しい戦いでしたし、自分としての達成度は50%くらいしかない。もちろん悔しい思いばかりです。これから日本の開発部門とレース現場をよりうまく繋げる仕事となりますが、これまで経験した中で感じたホンダに足りないものを埋めて、より効率的にレベルを上げるやり方などを考え実践していきます。この3年で実感したことは『F1は難しい』ということ。当たり前ですが、我々がトップに追いつくには彼らの倍以上のスピードが必要です。今の複雑なF1のPUにおいて、それは言葉では言い表せないくらい難しいことです。でも勝つためには、それを乗り越えなければならない。このままでは終われないんです」と中村聡はチーフエンジニアとして最後となる現場で力強く語った。

  • ルイス・ハミルトン、開幕戦では「エンジンを守るためにバックオフした」

    ルイス・ハミルトン、開幕戦では「エンジンを守るためにバックオフした」

    メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1オーストラリアGPのレース後半にエンジンを守るためにバックオフしたことを認めた。

    2018年のF1世界選手権では21戦を3基のエンジンで戦わなければならない。それを超えて使用した場合はグリッド降格ペナルティを科せられることになる。

    ルイス・ハミルトンは、バーチャルセーフティカー時にピットインしたセバスチャン・ベッテルにトップの座を明け渡すことになったが、オーバーテイクが難しいとわかってからは、エンジン制限に気を配ってそれ以上ベッテルを攻め続けないという選択をしたと語る。

    「タイヤが今より悪化していくので、他のラップでは彼を捕えられないと思った」とルイス・ハミルトンはコメント。

    「エンジンがオーバーヒートしてしまっていたし、僕はこのエンジンで7レースを走らなければならない。でも、できるならもっと多く走った方が望ましい」

    「限界点にあったし、あまりに熱くなっていたけど、僕はプッシュしていた。でも、同時にエンジンにダメージを与えることにならないかとナーバスになっていた」

    最終的にルイス・ハミルトンは、チャンピオンシップを考えれば、バックオフした方が良い選択だと自分に言い聞かせた。

    「僕は110%で走っているけど、その7ポイントのためだけにすべてを危険に晒しているように感じた。おそらく後退して、エンジンをセーブして、次のレースでエンジンの寿命を使用すべきだとね」

    「僕は3基のエンジンでシーズンをフィニッシュしたいし、4基目を使わなくていいようにしたい。燃料の節約や3基のエンジンといったいろいろなことを考えれば、バックオフしなければならない」

    「でも、それは僕のレーシングスピリットに反している。僕は最後にラインを横切るまでレースをしたいからね。見ているファンにとってはエキサイティングではないかもしれない。彼らは最後まで戦っているのを見たかったとも思う」

    メルセデスは、次戦バーレーンGPまでにオーバーヒートの懸念によってパワーユニットのフルチェックを実施するが、全ては問題ないと自信を見せている。

    「実際にエンジンを動かすことはできないし、バーレーンに着くまでは許されないので、テストできることには制限がある」とメルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショーブリンはコメント。

    「限界温度に非常に近づいていた。我々はそういった限界のすべてを非常に密接に監視している。ルイスのケースでは問題はなかった。限界点をちょうど上回ったところだった」

    「ルイスはオーバーテイクを成功させることはできないし、エンジンをセーブするつもりだと言っていた。その時点で彼はバックオフし、クルマを冷やしていた」

    「我々はエンジンが良好な状態だとかなり自信を持っている。現時点でそれはエンジンプールにあるルイスの唯一のエンジンだ。バーレーンと中国でもそのエンジンを走らせる。常にすべてがOKであることを確実にするためにいつもやっているようにエンジンを監視していくつもりだ」