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  • オスカー・ピアストリ F1タイトル戦線に復活「マシンへの感触が戻ってきた」

    オスカー・ピアストリ F1タイトル戦線に復活「マシンへの感触が戻ってきた」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1サンパウロGPのスプリント予選を3番手で終えた。タイトルを争うランド・ノリスがポールポジションを獲得した一方で、ピアストリは「クルマに対して久々に満足できた」と語り、ここ数戦の不調から手応えを取り戻した様子を見せた。前回のメキシコGPでは5位に終わり、ノリスがドライバーズ選手権の首位に浮上していた。

    金曜のスプリント予選では、ノリスが1分09秒243でトップを記録し、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが2番手。ピアストリは0.3秒差で3番手に続き、週末に向けてポジティブな感触を得ている。

    「ソフトタイヤの感触が予想と少し違っていた。最初のラップで大きなミスがいくつかあって、理想的ではなかったね」

    「少し残念だったけど、最終的にはこの数週間よりもずっと満足できた。プラクティスはとても良かったし、スプリント予選ではいくつかセットアップを変えたから、慣れるまで少し時間がかかったけど、全体的にはかなり良かったと思う」

    「もう少し上を狙えたかもしれないけど、十分戦えるパッケージだと思うし、日曜にもっと多くのポイントを稼げるチャンスはあるよ」とピアストリは語った。

    さらに、土曜のスプリントでは激しい雨の予報が出ており、コンディションの変化にも警戒を示した。

    「面白い一日になりそうだね。どんな天気になるか見てみよう」

    「チャンスがあればどんな状況でも生かしたい。クルマのペースはとても良かったから、どんなコンディションでもそれが生きるといいなと思ってる」

    ピアストリ、復調の兆しとマクラーレンの安定感
    ここ数戦、オスカー・ピアストリはセッティングの迷いからペースを失い、ノリスに対して苦戦を強いられていた。しかし今回のサンパウロではプラクティスから安定した走りを見せ、セットアップ変更後もすぐに順応。久々に「マシンと一体になれた」と感じている点は、週末全体に向けての大きな収穫といえる。

    マクラーレンは低速コーナーでのグリップ不足が課題とされてきたが、インテルラゴスではその弱点が最小限に抑えられている。ノリスとの比較では依然として細部の差が残るものの、ピアストリ自身が「戦える」と語るように、レースペースでは十分に逆転の可能性を秘めている。

    もし土曜のスプリントがウェットとなれば、マクラーレン勢にとっては勢力図が再び揺らぐ展開になるかもしれない。ピアストリが再びノリスに食らいつけるか――ブラジルの空模様が、タイトル争いの行方を左右する。

  • オスカー・ピアストリ F1王者争いに自信「まだタイトルを勝ち取れる」

    オスカー・ピアストリ F1王者争いに自信「まだタイトルを勝ち取れる」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、最近の成績低下を受けて「崩壊した」と批判する声に対し、自身のF1タイトル獲得への自信を強調した。

    メキシコシティGPではチームメイトのランド・ノリスが圧勝し、ピアストリは5位にとどまった。4月以来守ってきた選手権首位の座をノリスに明け渡し、オランダGPでの7勝目以降に34ポイントあったリードは、5戦を経て1ポイント差の逆転を許した。

    現在、ノリス、ピアストリ、そしてマックス・フェルスタッペンの3人による接戦が展開されており、残り4戦で王者争いの行方は混沌としている。

    1997年の世界王者ジャック・ビルヌーブは、ピアストリが「プレッシャーに完全に崩れた」と発言していたが、ピアストリはこれに真っ向から反論した。

    「人は思いたいことを思えばいい。僕自身は、まだチャンピオンを獲れる実力があると信じている」とピアストリはブラジルGPの週末を前に語った。

    「確かに道のりにはいくつかの“凸凹”があったけど、それは誰にでもあること。今年はみんな何かしら苦しい週末を経験しているからね」

    「この数戦で多くのことを学んだし、今季これまでの成功の高さをもう一度発揮できる自信がある。まだシーズンはたくさんの周回が残っているし、僕はタイトルを勝ち取れると本気で思っている」

    オースティンとメキシコで得た「重要な教訓」
    ピアストリは北米2連戦(アメリカGPとメキシコGP)で苦戦した経験が、今後に向けて大きな学びになったと振り返る。

    メキシコGP後には「自分にとって自然ではない走り方をしなければならなかった」と語っていた。

    「オースティンとメキシコは、他の多くのレースとは異なる性質だった。僕自身の実行ミスもあったし、チームとしてクルマの性能を最大限に引き出せなかった部分もあった」と説明する。

    「なぜそうだったのかは明確じゃないけど、どちらの週末もかなり特別なドライビングを要求された。だからこの2戦は似ていると思う」

    「でも、それ以前のレースが悪かったとか、壊滅的だったとは思っていない。いくつかミスはあったけど、特にこの2週末で学んだことはとても重要だと思う」

    ピアストリの“学び”が示す成長の兆し
    ピアストリの発言からは、プレッシャーを受けながらも冷静に自己分析し、経験を糧に変えようとする成熟した姿勢が読み取れる。

    マクラーレンのMCL40はサーキット特性によって挙動が変わりやすく、特に高地のメキシコではセットアップの適応が難しかった。ピアストリはそうした環境下での走行感覚を「自然ではない」と表現し、適応力を磨いている最中だと明かしている。

    タイトル争いはわずか数ポイント差で推移しており、心理的な強さが最終盤の鍵を握る。ノリスが勢いを増す中でも、ピアストリが自らの学びを実戦で昇華できれば、逆転の可能性は十分に残されている。

  • ヨス・フェルスタッペン 「私がピアストリならテーブルを叩いて抗議する」

    ヨス・フェルスタッペン 「私がピアストリならテーブルを叩いて抗議する」

    マックス・フェルスタッペンの父で元F1ドライバーのヨス・フェルスタッペンは、オスカー・ピアストリが2025年のF1ワールドチャンピオンシップを逃した場合、評判に悪影響を及ぼす可能性があると警告した。

    ピアストリは9月初旬の時点でチームメイトのランド・ノリスに34ポイント差をつけ、6か月にわたってタイトル争いをリードしていた。しかしその後流れは一変。イタリアGPでの物議を醸したチームオーダー(ピットストップのミス後、ノリスに2位を譲る指示)以降、表彰台から遠ざかっている。

    現在、ノリスが1ポイント差で首位に立ち、フェルスタッペンは36ポイント差の3番手。残り4戦を前に、タイトル争いは三つ巴の様相を呈している。

    ヨス・フェルスタッペン「ピアストリが突然ドライビングを忘れるはずがない」
    「マクラーレンで起きていることは奇妙だと思う」とヨス・フェルスタッペンはオランダ紙『De Telegraaf』に語った。

    「ピアストリが突然ドライビングを忘れるなんてことはありえない。もし僕が彼、もしくは彼のマネージャー(元F1ドライバーのマーク・ウェバー)なら、チーム内で一度はテーブルを叩いて抗議するだろう」

    「今の状況では『彼はプレッシャーに耐えられないのか?』と誰もが疑問を持ち始めている。それは彼の評判にとって良くない。ピアストリの評価が下がってしまうんだ」

    マクラーレン贔屓説とファンの反応
    チャンピオンシップの急転は、ピアストリの実力だけで説明できないとの見方を生み、さまざまな憶測を呼んでいる。メキシコGPでノリスが優勝した際には観客からブーイングが起き、地元メディアは「チームがピアストリよりノリスを優遇している」との陰謀論がファンの間で広まっていると報じた。

    しかしマクラーレンはこれを一貫して否定し、2人のドライバーを平等に扱っていると主張している。

    ピアストリ「チームが僕を不利に扱っているわけではない」
    サンパウロGPのメディアデーで、ピアストリはチームが自分に不利な扱いをしているという説を明確に否定した。

    「そんなことはない」とピアストリは断言した。「ここ数戦は少し難しい週末が続いているけど、その理由はかなり明確になっている。何が起きたのか分からないなんてことはない」

    「走り方の違いなど、いくつかの点で疑問はあるけど、すべて説明がつくことなんだ」

    マクラーレン内部の力学と心理戦
    ピアストリとノリスの間に明確な優先順位はないとチームは主張しているが、シーズン後半の戦略判断やアップデートの流れを見ると、外部からは“微妙な差”が感じ取られるのも事実だ。

    ヨス・フェルスタッペンの指摘は、ピアストリ陣営が心理的に受け身に回っている現状を突いており、「テーブルを叩く」発言は、若いドライバーに自己主張を求めるメッセージでもある。

    ノリスが勢いを取り戻す一方で、ピアストリは冷静さを保ちつつも、タイトル争いにおける政治的・心理的駆け引きの重要性を学ぶ段階にあるといえる。

    残り4戦──インテルラゴスの週末は、彼の真価が問われる局面となる。

  • ピアストリ 陰謀論にブランドル「マクラーレンF1はどちらが勝っても構わない」

    ピアストリ 陰謀論にブランドル「マクラーレンF1はどちらが勝っても構わない」

    マーティン・ブランドルは、オスカー・ピアストリがマクラーレンで不公平な扱いを受けているという陰謀論を一蹴したうえで、「彼はいま確実に立て直しが必要な時期にある」と指摘した。

    ピアストリは夏以降の成績で失速し、オランダGP時点でランド・ノリスに対して持っていた34ポイントのリードを失った。残り4戦となった現在、両者の差はわずか1ポイント。チーム内タイトル争いは完全な五分に戻った。

    ブランドル「頭の中がかき乱されたようだ」
    ブランドルはスカイスポーツの番組『The F1 Show』で、ピアストリがアゼルバイジャンGPで2度クラッシュし、ジャンプスタートも犯した週末を「頭の中が散らかったような状態」だったと表現。若いドライバーとしてのプレッシャーの兆候が見え始めたと分析した。

    「マクラーレンはシャシー、エアロ、セットアップまで何度も確認しているはずだ。僕は本気で、マクラーレンがどちらのドライバーに勝ってほしいかは気にしていないと思う。とにかくチームとしてタイトルを取ること、それもフェルスタッペンではなく自分たちのドライバーが取ることが重要なんだ」

    「突然、冷静さが崩れた」
    ブランドルは、今季序盤に比べてピアストリの冷静さが失われていると感じているという。

    「シーズンの初め、彼は“水平的”と言われるほど冷静だった。無線でも常に落ち着いていて、何事にも動じなかった。だが今はその“ガラスの天井”のような冷静さが崩れている。彼は苦しんでいるように見える」

    「チームは年間4億ドルを投じ、1500人ものスタッフが働いている。誰かのマシンをわざと遅くするなんてことはあり得ない。オスカーの担当スタッフも、彼がブラジルで立て直すことを心から望んでいるはずだ。彼はシーズン序盤に見事な勝利を挙げた。それを急に忘れることなんてない」

    オスカー・ピアストリ マクラーレン

    「与えるプレッシャーと受けるプレッシャー」
    ブランドルは、自身のかつてのチームボスの言葉を引用し、タイトル争いの心理的側面をこう締めくくった。

    「ハイレベルなスポーツでは、プレッシャーは2通りしかない。与えるか、受けるか。その中間はない。ランドとマックスはいま“プレッシャーを与える側”になり、オスカーは“受ける側”に回っている。それがいま目の前で起きている現象なんだ」

    マクラーレンのチーム内バランス
    ピアストリは直近の数戦で「マシンを最大限に活かすため、運転の仕方を変えざるを得なかった」と語り、一方のノリスは「自分に合わせたセットアップ開発を進めている」と説明している。両者が異なる方向でマシンを仕立てる中で、心理的な差が結果に表れ始めたとも言える。

    ブランドルの見立ては明快だ。マクラーレンがどちらを優遇することもない――だが、プレッシャーの受け止め方次第で、2025年のチャンピオンは変わるかもしれない。

  • オスカー・ピアストリ F1タイトル失速の原因をビルヌーブ指摘「慢心が招いた」

    オスカー・ピアストリ F1タイトル失速の原因をビルヌーブ指摘「慢心が招いた」

    1997年のF1ワールドチャンピオン、ジャック・ビルヌーブは、オスカー・ピアストリがここ数戦でタイトル争いから後退した原因は「慢心」だと指摘した。

    夏以降、ピアストリが意識をチームメイトのランド・ノリスにのみ集中させた結果、終盤にマックス・フェルスタッペンとノリスが勢いを増す中で対応しきれなかったと分析している。

    ピアストリはオランダGPでの優勝後、34ポイント差でノリスをリードし、フェルスタッペンに対しては104ポイントものアドバンテージを築いていた。だが、メキシコGPまで4戦連続で表彰台を逃し、ついにノリスに1ポイント差で逆転を許した。

    「チームメイトだけを意識した」ことが生んだ隙
    「どんなスポーツでも同じことが起きる」とビルヌーブはSky Sports『The F1 Show』で語った。

    「シーズンを通して平均的なチームが、終盤になると突然トップに躍り出ることがある。なぜか? 全勝していたチームが崩れることだってある」

    「今シーズン序盤、ランドはあまり良くなかった。去年終盤のようなランドではなかったんだ。そこで僕たちは『ピアストリが成長してランドに並んだ、あるいは上回った』と思い込んだ。

    でも実際には、ピアストリが上がったのではなく、ランドが本調子ではなかっただけかもしれない。ピアストリは“自分はもう速い”と安心してしまったのかもしれない。チームメイトしかライバルがいない状況では、最後の一歩、あとコンマ1秒を攻めようとはしないものだ」

    ノリスとフェルスタッペンの覚醒で露呈した限界
    ビルヌーブは、ノリスが調子を取り戻し、フェルスタッペンが勝ち続けるようになってからピアストリの歯車が狂ったと見る。

    「バクーを境に、マックスがすべてを勝ち取り始めた。そしてランドが完全に覚醒したんだ。今シーズン最高の走りをしている。だがピアストリはそれについていけなかった。彼はもう限界に達していたんだ」

    「そして、さらにコンマ2秒を削らなければならなくなった時、これまで完璧に感じていたクルマが突然扱えなくなる。『同じマシンなのに、なぜこんなに難しいんだ』と感じてしまう。限界内で走っていた時はクルマが完璧に見えるけれど、その限界を超えようとすると、すべてが悪く見えるんだ」

    オスカー・ピアストリ マクラーレン

    マシンもタイヤも変わっていない
    ビルヌーブは、マクラーレンのMCL39やピレリタイヤの仕様が大きく変化していないことも指摘した。

    「マシンは大きく進化していない。タイヤもピレリ製で同じだ。たまにコンパウンドが柔らかいとか、気温が高いとかあるが、基本的には変わらない」

    「だから、ほんの少しチームメイトがステップアップするだけで、自分が取り残されたように感じる。そして『なぜうまくいかないんだ?』と混乱し、セットアップをいじりすぎて迷路に入る。

    データを見て『コーナーでチームメイトが0.1秒速い。じゃあ僕も変えよう』と思う。それが間違いなんだ。本来の自分の走りを忘れずに、少しだけ上積みすればいい」

    “慢心”がもたらすチャンピオンシップの落とし穴
    ビルヌーブの分析は、シーズン前半で支配的だったピアストリが、プレッシャーと自己疑念の中でリズムを失っていった姿を浮かび上がらせる。

    残り数戦、ピアストリが精神的な迷いを振り払い、本来の強さを取り戻せるかがカギとなる。

    ノリス、そしてフェルスタッペンが勢いを増すなか、“慢心”という心の隙をどう克服するか──。それがF1タイトル争いの行方を左右することになるだろう。

  • ピアストリ苦戦の真相 「滑らせて速く走る」マクラーレンF1との相性差

    ピアストリ苦戦の真相 「滑らせて速く走る」マクラーレンF1との相性差

    今季のF1でマックス・フェルスタッペンが再びタイトル争いに復帰するという驚きが続く中、さらに意外な展開は、オスカー・ピアストリのパフォーマンス低下だ。

    開幕戦メルボルンでルイス・ハミルトンを最終ラップで抜いて9位に入ったオーストラリア人は、その後も安定して上位を争い、中国からモンツァまでの間に4位のカナダを除けば表彰台圏内を維持していた。だが、イタリアGPでの3位以降、ピアストリは表彰台から遠ざかっている。

    アゼルバイジャンではジャンプスタートと1周目のリタイアで週末を棒に振ったが、シンガポールでは復調の兆しを見せ、ランド・ノリスを予選で上回り、決勝でも1ポジション差でフィニッシュした。しかし、続くアメリカとメキシコの2戦では、両者の差が一気に広がった。

    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、この“落差”の原因について明確な見解を示している。

    「予選後、我々はデータ、コメント、映像を含めてすべてを徹底的に分析した。そして、低グリップ条件ではクルマが滑ってもタイムを出せる走り方をする必要があるという点で重要な知見を得た。これは、オスカーが自然と速さを出す方法とは異なるものだ」

    メキシコの予選前には、ピアストリ陣営も「オースティンの差は一時的ではない」と感じていたという。昨年の同地ではノリスとの差は6秒だったが、今年は22秒。マシンの進化に伴い、ドライビングの繊細さがより問われる状況になっている。

    ステラは、ピアストリが依然としてF1キャリア3年目の発展途上にあることを強調し、彼がその状況を的確に処理していると評価する。

    「クルマ側でも、ドライビング面でもいくつか改善策を見出した。彼はレースで明らかに予選よりも速さを取り戻しており、トラフィックさえなければそのペースを発揮できたはずだ。こうした経験を通じて新しい“ツール”を増やすことこそ、ドライバーとして完成形に近づく過程なんだ」

    マクラーレン F1 オスカー・ピアストリ

    さらにステラは、ノリスの圧倒的なパフォーマンスがピアストリの課題を際立たせたとも指摘する。

    「ランドは全セッションで非常に説得力のある走りを見せた。低グリップ条件は、彼の走り方にぴったり合っていた。一方、オスカーはその逆方向に特性がある。しかし、この経験は両者にとってプラスになる。チームとしても、今後どんな条件でもパフォーマンスを安定的に引き出す理解が深まった」

    ピアストリ自身も「過去19戦のやり方はうまくいっていたが、直近2戦ではスタイルを変えなければならなかった」と認めている。オースティンとメキシコは連戦だったため、調整の余地はほとんどなかった。だが、次のブラジルGPまでの2週間でデータ分析とリセットの時間を取れる。

    昨年のブラジルではノリスと拮抗した速さを見せ、チームのために堅実な走りを貫いたピアストリ。今回も彼らしい“修正力”で巻き返すことができるかが焦点となる。オースティンとメキシコの連続不振は偶然で済むが、もしインテルラゴスでも苦戦すれば、それは単なる一時的な問題ではなく、明確なトレンドに変わるかもしれない。

    分析:ピアストリの課題は「低グリップ下の柔軟性」
    マクラーレンMCL39の特性上、メキシコやCOTAのような薄い空気と低グリップの路面では、スライドを許容しながらラップタイムを維持する走りが求められる。ノリスはこの条件下でタイヤの熱入れとスリップコントロールに優れ、攻撃的にラップをまとめることができた。一方で、ピアストリは「車体を安定させて速く走る」スタイルが染みついており、リアの“動き”を活かしきれなかった。

    今後のカギは、ブラジル以降に待つ多様なコンディションへの適応力だ。MCL39の進化に合わせて、ドライビングの可変性を広げられるかどうか。ピアストリにとってそれは、単なる一時的な不調ではなく、タイトル争いを続ける上で避けて通れない「成熟の壁」になりつつある。

  • オスカー・ピアストリ マクラーレンF1に困惑 「まったく違う運転の仕方が必要」

    オスカー・ピアストリ マクラーレンF1に困惑 「まったく違う運転の仕方が必要」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1メキシコGP決勝を5位で終えたが、チームメイトのランド・ノリスとの差に困惑を隠さなかった。2戦連続で明確なペース不足に直面しており、チャンピオンシップ首位の座もノリスに譲る形となった。

    ピアストリは決勝でノリスより1回多いピットストップを行い、最終的にトップから42秒遅れのフィニッシュ。予選でも約0.6秒の差をつけられ、これは昨年の同GP以来最大のギャップだった。

    「この2戦のペースは本当に驚きだった」とピアストリはF1公式チャンネルに語った。

    「どこに原因があるのか、そしてどうすべきかという手がかりはあると思うけど、ここ2週末はこれまでとまったく違う運転の仕方をしなければならなかった。これまで18戦ずっと上手く機能していたスタイルを急に変えるのは、正直かなり難しい」

    「今日は何点か試したことがあるけど、それが求めていたものだったのかどうか、これから確認するよ」と付け加えた。

    オスカー・ピアストリ マクラーレン F1

    ノリス「スイートスポットを見つければ速さはある」
    一方、優勝したランド・ノリスは、マシンのパフォーマンスを高く評価しながらも「扱いづらさ」も認めた。

    「このマシンはシーズンを通してずっと速い。でも時々かなり扱いづらい部分もあるんだ」とノリスは語った。

    「ただ、一度スイートスポットを見つけると、本当に速くて、すべてが楽になる。今日はそれを完璧に掴むことができた」

    アンドレア・ステラ代表「低グリップがピアストリに不利に働いた」
    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、ピアストリが苦戦した背景について、メキシコ特有の路面コンディションに言及した。

    「このサーキットの低グリップ特性が、ピアストリには難しかった」とステラは土曜の時点で語っていた。
    「彼は依然として素晴らしいポテンシャルを持っているが、グリップが低い状況ではクルマの挙動を掴みづらく、セットアップの限界を感じていた」

    ピアストリが抱える“順応力の壁”
    メキシコGPでは、標高2200m超の薄い空気による低グリップと冷却制約が、マシン挙動に大きな影響を及ぼした。マクラーレンはこの特性を上手く活かし、ノリスは完璧に対応。一方でピアストリはタイヤ温度とバランスの維持に苦戦し、ステアリング入力やブレーキングスタイルを変えざるを得なかった。

    今季18戦で見せてきた安定したドライビングスタイルを崩す必要に迫られたことが、彼のリズムを乱した要因といえる。
    チャンピオン争いのプレッシャーが増す中、ブラジルGPでは再び「自然な走り」を取り戻せるかが焦点となる。

  • オスカー・ピアストリ F1メキシコGP予選「期待したラップタイムじゃなかった」

    オスカー・ピアストリ F1メキシコGP予選「期待したラップタイムじゃなかった」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、F1メキシコGPの予選で8番手に終わり、「フラストレーションの溜まるセッションだった」と振り返った。決勝では、カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)のグリッド降格により、7番グリッドからスタートする。

    金曜のプラクティス2・3回目では、チームメイトのランド・ノリスに遅れを取ったピアストリ。FP1ではパト・オワードが走行したため自身は欠場していたが、以降のセッションでもペースが上がらず、予選でもノリスとの差は約0.8秒と大きかった。

    「悪くないラップに感じたけど、タイムが出なかった」
    「タフな予選だった。重要な場面でのラップは悪くなかったと思うけど、やっぱり期待していたタイムじゃなかった。理解すべきことがいくつかあるけど、フラストレーションの溜まるセッションだった」とピアストリは説明した。

    Q2の最中には、パワーユニットに関する懸念を口にする場面もあった。ターン5で「何か変なことが起きた」と無線で伝えていたが、セッション後にその件について問われると次のように答えている。

    「PUは大丈夫だった。1つのコーナーで少しだけパワーの出方が足りなかったけど、大きな問題ではなかった。続くこともなかったよ」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン) F1 メキシコグランプリ

    「問題はラップタイム。マシンの感触は普通」
    「足りなかったのはラップタイムだ。すべては普通に感じていたし、この高地ではクルマが最高のフィーリングになることなんてないけど、特に変なところはなかった。とにかくタイムが出ていなかった」と続けた。

    「ターン1でチャンスを掴む」
    タイトル争いでノリスに14ポイント差をつけるピアストリは、日曜の決勝に向けて「スタートをしっかり決めて、そこからできることをやっていく。ターン1までは長いからチャンスはある。そこをうまく活かしたい」と意気込んだ。

    単発ペースの伸び悩みと高地特有の影響
    ピアストリのマクラーレンMCL39は、ここメキシコの高地環境でダウンフォース効率が低下しやすく、ノリスのマシンに比べてトラクションとターンインの安定性が不足している様子が見られた。PU出力のわずかな揺らぎもあり、特にQ3ではターン中盤での立ち上がり加速が伸び悩んだ。

    一方でロングランペースのデータは安定しており、決勝ではタイヤマネジメントとスタート直後の位置取りが鍵となる。長いストレートを活かし、序盤で上位勢の一角に食い込めるかが勝負のポイントだ。

  • オスカー・ピアストリ F1メキシコGP初日「ソフトタイヤの走行は“平凡”」

    オスカー・ピアストリ F1メキシコGP初日「ソフトタイヤの走行は“平凡”」

    マクラーレンF1のオスカー・ピアストリは、メキシコシティGP金曜フリー走行2回目でソフトタイヤを履いた走行を「かなり平凡」と評した。FP2を12番手で終えたピアストリは、土曜日に向けて「もっと一貫性を高めたい」と語った。

    FP1ではチームメイトのランド・ノリスがルーキーのパト・オワードにシートを譲り、ピアストリが4番手タイムを記録。

    午後のFP2では再びコースに戻ったが、ソフトタイヤでのアタックラップをまとめきれず、首位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)から0.8秒差の12番手にとどまった。なお、ノリスは4番手につけている。

    「ソフトでのラップはかなり平凡」
    ピアストリは走行後、「悪くはなかったけど、ソフトタイヤと少燃料でのラップはかなり平凡だった」とコメントした。

    「だからタイムに驚きはないよ。いろいろ試してみたけど、何がうまくいって何がうまくいかなかったのかをこれから確認する。全体としては悪くなかったけど、明日に向けてもう少し調整して、全体的にもっと一貫性を出したい」

    先週のアメリカGPでは、スプリントで1周目の混乱に巻き込まれてリタイア、決勝では5位に終わっており、苦戦した週末からの立て直しを図っている。対照的に、フェルスタッペンはスプリントと決勝の両方で勝利を収め、ドライバーズ選手権の差をさらに縮めた。

    「オースティンでの原因は見えている」
    ピアストリは「オースティンでの問題点はある程度理解できた」と述べた。

    「いくつか特定できたことがある。週末全体がかなり混乱していたけど、小さな要素がいくつもあって、それらを全部合わせると大きな差になる。今はそれをしっかり把握できていると思う」

    「レッドブルと互角に戦えると思う」
    金曜の終盤、フェルスタッペンが再び首位に立つ中、ピアストリは「マクラーレンがレッドブルに対抗できるか」と問われると前向きな答えを返した。

    「そう思うよ。いつも通りタイトな戦いになるだろうけど、僕たちにはしっかりしたクルマがあると思う」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン) F1 メキシコグランプリ

    分析:セットアップ方向性と安定性の鍵
    マクラーレン勢はFP2でソフトタイヤの一発に苦しんだが、ピアストリのコメントからは、まだセットアップの試行段階にあることがうかがえる。彼が言及した「一貫性の改善」は、燃料搭載量の変化によるバランスの乱れや、メキシコ特有の高地環境における空力効率の最適化に関連していると考えられる。

    一方で、ランド・ノリスは同条件下で4番手につけており、マシンとしてのポテンシャルは明確に存在する。ピアストリが土曜までに適正なウィンドウを見つけられるかが、予選での上位進出に直結する鍵となるだろう。

  • オスカー・ピアストリ 「フェルスタッペンのF1タイトル争い復活は予想外だった」

    オスカー・ピアストリ 「フェルスタッペンのF1タイトル争い復活は予想外だった」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、マックス・フェルスタッペンがタイトル争いに再び食い込んできたスピードに「驚いている」と語った。

    8月末のザントフォールトGPで優勝した時点で、ピアストリはチームメイトのランド・ノリスに34ポイント、フェルスタッペンに104ポイントの差をつけていた。しかしその後の4戦ではいずれもノリス、フェルスタッペンに敗れ、差はノリスに14ポイント、フェルスタッペンに40ポイントまで縮まっている。今や3人によるタイトル争いが明確になった。

    フェルスタッペンはここ4戦すべてでマクラーレン勢を上回り、シーズン序盤に一時的に「タイトルは終わった」と認めていたにもかかわらず、再び優勝候補の一角に戻っている。5度の優勝経験を持つメキシコでは、レッドブルが再び強さを見せると予想されている。

    「ザントフォールトの時点では、自分のタイトル争いの相手はノリスだけだと思っていました」とピアストリは語る。「おそらくみんなそう思っていたと思います。でも(フェルスタッペンが)モンツァ以降に見せたパフォーマンスの流れはちょっと驚きでした。シーズン序盤にもその兆候は少し見えましたが、大きな落ち込みもありましたし。でも、予想よりずっと早く戦いに戻ってきました」

    前戦オースティンでは、スプリントでクラッシュし、決勝でもノリスと接触して5位に終わるなど厳しい週末だったが、ピアストリは依然として焦りを見せていない。

    「ここ数戦でポイント差は少し縮まりましたが、僕の集中は常に“できるだけ速く走ること”にあります」とピアストリは語る。「リードしている方が他のどのポジションよりも良いに決まっていますし、差を気にしたり不安になることに意味はありません」

    残りは5戦、争われるポイントは141。ピアストリは昨年のメキシコでQ1敗退から8位入賞を果たしており、標高2000m超の過酷な条件で再び好結果を狙う。標高による低密度の空気がマシンのダウンフォースを得にくくするこのコースで、マクラーレンは持ち味のバランス性能を発揮できるかが焦点となる。

    オスカー・ピアストリとマックス・フェルスタッペン

    勢力図の再構築が進む三つ巴のタイトル戦

    シーズン終盤に入り、タイトル争いはピアストリ、ノリス、フェルスタッペンの三強構図に明確化した。ピアストリは安定した速さを維持しているが、ここ4戦ではミスや不運も重なり、優勝から遠ざかっている。対照的にフェルスタッペンはメカニカルバランスの改善とアップグレードの成果により、レッドブルRB21のポテンシャルを最大限に引き出しつつある。

    ピアストリにとって重要なのは、ノリスとのチーム内バトルを制しつつ、フェルスタッペンの勢いを封じることだ。メキシコはマクラーレンにとって得意とは言い難いが、タイヤマネジメントとパッケージの総合力で勝負できる舞台でもある。標高が生む空力効率の差が、三者の戦力差をさらに際立たせることになりそうだ。