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  • インディカーCEO 「当面インディジャパンが復活する可能性は低い」

    インディカーCEO 「当面インディジャパンが復活する可能性は低い」

    インディカーのCEOを務めるマーク・マイルズは、日本でのインディカーの開催を望んでいはいるものの、近い将来にインディジャパンが復活する可能背は低いと語る。

    インディジャパンは1988年からツインリンクもでぎで開催されてきたが、東日本大震災でサーキットが被害を受け、2011年を最後に日本でのレースは終了となっている。

    2017年に佐藤琢磨がインディ500を制し、今年からインディカー・シリーズはNTTをタイトルスポンサーに迎え、ホンダ、ブリヂストンと日本企業がパートナーを務めるなど、日本ではインディカーへの関心は高い。

    だが、当面、インディジャパンが復活する可能性は低いとマーク・マイルズは語る。

    「NTT、ブリヂストン、ホンダ、もちろん、それ以上の日本のパートナーの皆さまが、我々を見たいと思っている」とマーク・マイルズはコメント。

    「北米以外で行われるレースは、大部分はチャンピオンシップが始まる前に行われるべきだと思っており、それは難しい。日本では1月か2月、おそらく2月ということになる。日本で気候がいい時期を見つけるのは難しい」

    「我々はそれについて考え続けていく。チャンピオンシップイベントではない何らかのイベントをする方法があるかもしれない」

    インディカーはすでにかなりコンパクトにスケジュールされており、北米のタイムゾーン外を移動することで関係者に多くのストレスがかかることになる。さらに、2月はNFLが終わり、NBAはプレーオフ期間ではあるが、MLBもまだ開幕していない。

    マーク・マイルズは、2月に1~2スロットが海外のレースで埋められることを期待していると述べた。

    「国際的な拡大に関する我々の哲学は、基本的に北米のシリーズではあるが、北米で、特に米国で、2月にレースをするための選択肢はあまりない」とマーク・マイルズは説明。

    「北米以外でレースをすることが可能かもしれない魅力的な時期だ」

    「1~2つになるだろう。我々は長い間、どのようにして大きな価値のある提案を作り出せるか、そしてそれが一度限りではない場所であるかを積極的に検討してきた」

    「我々たちは、それが伝統の一部になり、伝統を維持、もしくは伝統を開始することを望んでいる。

    「すべてが揃っていなければなららないしい、経済的は良好でなければならない。我々はすべての経済と後援をまとめなければならないが、最終的に実現できると思っている」

  • 佐藤琢磨 | インディカー第3戦アラバマ 決勝レースレポート

    佐藤琢磨 | インディカー第3戦アラバマ 決勝レースレポート

    佐藤琢磨は、2019年のインディカー・シリーズ 第3戦アラバマで、今シーズン初、キャリア4回目の優勝を達成した。この勝利で佐藤琢磨はシリーズポイントスタンディングの3番手に浮上している。

    インディカーシリーズ第3戦はアメリカ南部のアラバマ州バーミンガムでのHondaグランプリオブアラバマです。10回目の開催となるレースは、もう随分と地元に定着し、緑豊かなアップダウンに富むバーバーモータースポーツパークには今年もとても多くのファンが集まった。

    雨の心配もされた週末だったが、予選、レースを含め、インディカーの走行はすべてドライコンディションで行われた。全長2.3マイルのテクニカルなサーキットを90周する決勝レースでポールポジションからスタートした佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、最初のコーナーに到達するまでに予選2位だったチームメイトのグレアム・レイホールに十分な差をつけてトップを守り、そこからのレースを完全に支配下に置いた。

    3ストップ作戦を選んだ佐藤琢磨は、ライバル勢より明らかに速かった上に、非常に安定した走りを続け、2回のピットストップを終えた後もトップを維持。その後に1台のマシンによるアクシデントで出されたフルコースコーションは彼にとっては少し早いタイミングだったが、それが大きな不利として作用することはなく、最後のリスタートをレースリーダーとして迎えることとなった。そして、そこからゴールまでの25周は燃費をセーブしながらハイペースで走り続ける非常に難しい戦いとなったが、佐藤琢磨はトップを守り続け、チェッカーフラッグを受けた。90周のレースの74周でトップを走っての圧勝で今シーズン初、キャリア4回目の優勝を記録した。この勝利で佐藤琢磨はシリーズポイントスタンディングの3番手に浮上している。

    佐藤琢磨は現在42歳で、2019年のインディカーシリーズに出場しているドライバーの中では上から2番目の年齢。彼の勝利は、同じくホンダドライバーのコルトン・ハータが18歳で最年少ウインを記録した2週間後に達成された。

    2位でゴールしたのは予選3位だったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、3位は予選5位から2ストップ作戦を採用したセバスチャン・ブルデー(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)だった。2人のベテランによるバトルはゴール直前の10ラップで激しさを増したが、ディクソンがポジションを守り抜き、今シーズン早くも2回目の2位でフィニッシュした。バーバーモータースポーツパークでのインディカーレース10戦すベてに出場しているディクソンは、今回が実に6回目の2位フィニッシュとなった。そして、今季2回目の表彰台フィニッシュにより、シリーズポイントスタンディングは2番手を保っている。

    佐藤琢磨、スコットディクソン、セバスチャン・ブルデーのHondaドライバー3人がHondaグランプリオブアラバマで1-2-3フィニッシュを飾り、表彰台独占を果たした。ホンダにとって、この勝利はサーキット・オブ・ジ・アメリカスでの第2戦に続く2連勝ともなった。アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は5位、ジェームズ・ヒンチクリフ(Arrow Schmidt Peterson Motorsports)は6位でゴールし、ヒンチクリフのチームメイトでルーキーのマーカス・エリクソンは7位、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が8位でフィニッシュし、ゴール間近になってからパワー(シボレー)をパスしたルーキーのフェリックス・ローゼンクビスト(Chip Ganassi Racing)は3戦目にして2回目のトップ10入りとなる10位でレースを終えた。

    次戦は今週末、舞台を西海岸のカリフォルニア州ロングビーチのストリートコースに移してのACURAグランプリオブロングビーチ。2013年に佐藤琢磨がインディカー初勝利を飾ったコースは、2017年にヒンチクリフ、2018年にロッシとホンダドライバーが2年連続優勝しており、ACURAがタイトルスポンサーになった本年も活躍が期待される。

    佐藤琢磨(優勝)
    「今日の勝利を私に実現させてくれたチームオーナーたち、ボビー・レイホール、デイビッド・レターマン、マイク・ラニガンに深く感謝します。常に協力をし合って働いているチームメートのグレアム・レイホールにも同じく感謝します。今日は私たち2人のどちらもが高い競争力を発揮すると分かっていました。グレアムにトラブルが起こってしまったのは残念でなりません。しかし、こうして私が優勝できたので、チームにとっては素晴らしいレースとなりました。1回目のピットストップは少し時間がかかりました。それは私たちのカーナンバー30に新しいクルーがいて、彼らがまだ作業に完全に慣れていないところがあるからです。レースではこのようなことが起こる時もあります。私もミスをすることはあります。ミスをしてもいいんです。私たちは、あの後もトップでコースに戻ることができましたからね。そして、今日はマシンが本当に素晴らしかった。自分としては、ちょっとプッシュし過ぎた走りになっていたかもしれません。とても緊張感に満ちたバトルが続いており、私はとてもいいレースを戦うことができました」

  • インディカー | 第3戦アラバマ 結果:佐藤琢磨がポール・トゥ・ウィン!

    インディカー | 第3戦アラバマ 結果:佐藤琢磨がポール・トゥ・ウィン!

    2019年のインディカー・シリーズ 第3戦 アラバマの決勝が4月7日(日)に行われ、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が日本人初のポール・トゥ・ウィンで通算4勝目を挙げた。

    ポールポジションの佐藤琢磨は、好スタートを決めてレースをリード。18周目に2番手以下に2秒以上の差をつけてピットイン。しかし、左リアタイヤの交換に時間がかかり、7番手でコースに復帰する。

    翌周には2番手のグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)と3番手のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がピットイン。しかし、グラハム・レイホールはピットでトラブルが発生し、大きくタイムロス。一方、スコット・ディクソンは素晴らしいピット作業を行ったが、佐藤琢磨の後ろでコースに復帰。琢磨はピットでのタイムロスを帳消しにした形だ。

    前のクルマのピットインで29周目にトップに復帰。2番手以下に4秒差をつけて好パフォーマンスを復帰していく。

    38周目、2番手のスコット・ディクソンに6秒以上の差をつけてピットイン。今回は素早いピットストップとなり、4番手でコースに復帰する。41周目に前のクルマがピットに入って再びトップに戻った佐藤琢磨は、スコット・ディクソンに8秒以上の差をつけている。

    57周目、グラハム・レイホールがコース上でストップし、マックス・チルトンがクラッシュ。フルコースコーションを予測して多くのクルマがピットイン。佐藤琢磨もピットインしてトップを維持する。だが、築いてきたリードを失う。

    レースは66周目(残り24周)でリスタート。佐藤琢磨はスタートを決めてトップを維持。一方、2番手のスコット・ディクソンはバックマーカーを抜くことに苦労し、差は1秒以上に広がる。

    その後も素晴らしいパフォーマンスで後続とのギャップを2秒に広げた佐藤琢磨だが、残り5周でコースアウトを喫してスコットディクソンに1.5秒差っまで迫られる。それでもリードを守ってトップでチェッカー。今シーズン初、昨年の第16戦ポートランド以来となるインディカー通算4勝目を挙げた。日本人ドライバーとして初のポール・トゥ・ウィンを達成した。

    2位にはスコット・ディクソン、3位にはセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン・レーシング)が続き、ホンダ製エンジンが表彰台を独占した。

  • インディカー | 第3戦アラバマ 予選:佐藤琢磨がポールポジション獲得!

    インディカー | 第3戦アラバマ 予選:佐藤琢磨がポールポジション獲得!

    2019年のインディカー・シリーズ 第3戦 アラバマの予選が4月6日(土)に行われ、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)がポールポジションを獲得した。

    第3戦の舞台となるのはアメリカ南部のアラバマ州々都バーミンガムの郊外にあるアップダウンに富んだ全長2.3マイルのバーバー・モータースポーツ・パーク。

    ストリートコースとロードコース型サーキットでの予選は、3段階で構成される。出場全車を2グループに分けた第1ステージでは、それぞれ上位6人が次のステージに進出。両グループからの6人ずつ、合計12人で争われる予選第2ステージにおいても、タイムの速かった上位6人が予選のファイナルステージへと駒を進める権利を得る。

    ポールポジションを獲得したのは佐藤琢磨。グループ2での出走となった佐藤琢磨は第1ステージを5番手で通過。続く第2ステージを4番手で通過した佐藤琢磨は、最終ステージとなるFast6で1分08秒5934をマーク。今シーズン初、ロードコースで初、またレイホール・レターマン・ラニガル・レーシングでは初めてとなるインディカー通算8回目のポールポジションを獲得した。

    2番手にはチームメイトのグラハム・レイホールが続き、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングがフロントローを独占した。

    2019年 インディカー 第3戦 アラバマ 予選 結果

    Pos No Driver Team   Time Session
    1 30 佐藤琢磨 Rahal Letterman Lanigan Racing H 1分08秒5934 Fast Six
    2 15 グラハム・レイホール Rahal Letterman Lanigan Racing H 1分08秒6971 Fast Six
    3 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing H 1分08秒8081 Fast Six
    4 5 ジェームス・ヒンチクリフ Schmidt Peterson Motorsports H 1分08秒8476 Fast Six
    5 18 セバスチャン・ブルデー Dale Coyne Racing H 1分09秒0189 Fast Six
    6 21 スペンサー・ピゴット Ed Carpenter Racing C 1分09秒6074 Fast Six
    7 12 ウィル・パワー Team Penske C 1分08秒8248 Top 12
    8 27 アレクサンダー・ロッシ Andretti Autosport H 1分08秒8866 Top 12
    9 88 コルトン・ヘルタ Harding Racing C 1分08秒9130 Top 12
    10 19 サンティノ・フェルッチ Dale Coyne Racing H 1分09秒0213 Top 12
    11 28 ライアン・ハンターレイ Andretti Autosport H 1分09秒0764 Top 12
    12 60 ジャック・ハーヴェイ Meyer Shank Racing H 1分09秒2967 Top 12
    13 98 マルコ・アンドレッティ Andretti Herta H 1分08秒8950 Group 1
    14 22 シモン・パジェノー Team Penske C 1分08秒7943 Group 2
    15 4 マテウス・レイスト AJ Foyt Racing C 1分08秒9477 Group 1
    16 2 ジョセフ・ニューガーデン Team Penske C 1分08秒8700 Group 2
    17 10 フェリックス・ローゼンクヴィスト Chip Ganassi Racing H 1分08秒9630 Group 1
    18 31 パトリシオ・オワード Carlin C 1分08秒9011 Group 2
    19 14 トニー・カナーン AJ Foyt Racing C 1分09秒0327 Group 1
    20 7 マーカス・エリクソン Schmidt Peterson Motorsports H 1分09秒9226 Group 2
    21 20 エド・ジョーンズ Ed Carpenter Racing C 1分09秒0441 Group 1
    22 59 マックス・チルトン Carlin C 1分09秒0566 Group 2
    23 26 ザック・ビーチ Andretti Autosport H 1分09秒4478 Group 1
    24 81 ベン・ヘンリー DragonSpeed C 1分10秒4165 Group 2
  • インディカー | ホンダ:第2戦オースティン 決勝レースレポート

    インディカー | ホンダ:第2戦オースティン 決勝レースレポート

    テキサス州の州都オースティンにある高速ロードコース、サーキット・オブ・ジ・アメリカスで初めて開催されたインディカー・レースで、ルーキーのコルトン・ハータ(Harding Steinbrenner Racing)がキャリア初優勝を飾った。

    曇り空の下でスタートが切られ、3番手へと一つ順位を上げたハータは、レースを通してそのスピードを維持してトップグループを走り続けた。終盤のフルコースコーション直前に行ったピットストップが功を奏し、トップに躍り出た。

    2台のマシンが接触し、1台がガードレールに強くヒットしてストップしたために出されたフルコースコーションは、その時点でトップと2番手を走っていたドライバーたちがまだ最後のピットストップを終えていなかったタイミングで出された。彼らが給油とタイヤ交換を行うためにピットに入ると、すでに作業を終えていたハータが先頭に躍り出た。トップを走っていたウィル・パワー(シボレー)はこのときのピットストップでメカニカルトラブルが発生し、リタイア。2番手、3番手だったアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)とスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)はピットイン後、14番手、15番手まで大きく順位を下げた。

    レース再開はゴールまで残り10周。ここでハータは、ルーキーながらプレッシャーなど感じていないかのような落ち着きぶりでダッシュ。1周でジョセフ・ニューガーデン(シボレー)とライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)という2人の元チャンピオンを2秒以上も突き放すと、その後もミスをすることなくリードを一時は4秒にまで広げるベテランのような走りをみせ、歓喜のチェッカーフラッグを受けた。サーキット・オブ・ジ・アメリカスに集まった大勢のファンは、新しいアメリカ人ウイナーの誕生に大歓声を送っていた。

    ハータは、インディカーで2勝を挙げたブライアン・ハータの息子。少年時代からレースキャリアを積んできた彼は、18歳でインディカー・シリーズでの初優勝を達成した。これまでの最年少ウイナーは、2008年のセント・ピーターズバーグで19歳3カ月と2日で勝利したグレアム・レイホールだったが、ハータ二世が18歳11カ月と25日で優勝し、新しいインディカー最年少ウイナーとなった。昨シーズンの最終戦ソノマが初レースだったハータは、デビュー3戦目にして早々と初優勝。第2戦終了時点のポイントスタンディングでも2番手につけた。

    そして、今回の勝利はHarding Steinbrenner Racingにとってもうれしい初勝利だっら。2017年にHarding Racingとして参戦を開始し、18年が初のフルシーズン出場。19年からはHarding Steinbrenner Racingに体制変更し、Hondaエンジンを使うようになった。18年シーズンにはHondaエンジンで走る5チームすべてが優勝を記録したが、19年はHondaファミリーに加わったばかりの新チームが開幕2戦目にして早くも優勝を飾った。

    3位でゴールしたのはハンターレイ。12年のインディカー・チャンピオンは2戦目にして今シーズン初の表彰台に上った。4位グラハム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)、5位セバスチャン・ブルデー(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)、6位マルコ・アンドレッティ(Andretti Herta with Marco & Curb-Agajanian)、7位佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)、9位アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)、10位はジャック・ハーヴェイ(Meyer Shank Racing with Arrow SPM)と、Hondaドライバー8人がトップ10でのフィニッシュを達成した。ロッシはゴールまで10周のリスタート時点では14番手。そこからの驚異的な走りをみせた。5つもポジションアップを果たした彼の走りも、ファンの目を惹きつけるものだった。

    佐藤琢磨は予選ではアタックラップが他車の出した赤旗により計測されず、14番グリッドからのスタートを切った。ハードタイヤで走り出すと1回目のピットストップを早めに行い、残り周回はソフトタイヤを連続投入する作戦を採用し、徐々にポジションを上げて行った。3回目のピットストップではエアジャッキの作動が悪く、時間をロスして順位を落としたが、その後に出されたフルコースコーションが有利に働き、ポジションのばん回に成功。ゴールまで10周のリスタート後にもオーバーテイクを成功させ、7位でゴールした。マシントラブルによるリタイアを喫した開幕戦の直後だけに、確実に走り切っての7位フィニッシュを佐藤とチームは喜んでいた。

    次戦はアラバマ州バーミンガムでのHondaグランプリ・オブ・アラバマ。サーキット・オブ・ジ・アメリカスと同じ常設ロードコースですが、コースの特徴は大きく異なる。緑の中を縫う、アップアンドダウンに富むサーキットの中で白熱したバトルが繰り広げられることとなるだろう。

    コルトン・ハータ(優勝)
    「私たちのチームの作戦がすばらしかったと思います。今日のレースでは、まさか自分たちが勝てるとは思ってもいませんでした。表彰台に上ること、3位でのゴールを目標にしていたんです。実際に、私たちにはそれを実現できるだけのスピードがあると、レースを戦っていて感じました。そして、私たちにとって完ぺきなタイミングでフルコースコーションが出されました。驚きました。最後のリスタートからのバトルで体力を使いきりました。リスタート後の私たちにはスピードがありました。今日はレースの序盤から、私たちは走り始めが早く、周回を重ねてからペースダウンする戦いになっていました。だからリスタートからゴールまでが短いのは私たち向きで、速さを見せることができたのだと思います。最高の1日になりました」

    佐藤琢磨(7位)
    「昨日のプラクティスと予選でマシンをよくできたので、そこから細かい部分にさらに変更を加えて決勝に臨みました。空力をトリムしたセッティングが正解ではなく、今回の自分たちはロードコースでマシンの力を最大限引き出すことができていたとは言えません。チームメートのグレアム・レイホールは4位ですし、私たちはジャッキのトラブルがありましたが、フルコースコーションを味方につけて7位でゴールすることができました。チーム全体にとって、サーキット・オブ・ジ・アメリカスでのレースはよいものになったと感じています。今回のデータと経験は次のシリーズ第3戦が行われるバーバー・モータースポーツ・パークでも活かすことが可能なはずですから、よりよい戦いぶりを見せられるようにしたいと思います」

  • F1とインディカー、COTAで13秒のタイム差

    F1とインディカー、COTAで13秒のタイム差

    インディカーがF1と同じサーキット・オブ・アメリカズ(COTA)で開催されたことで、F1とインディカーの直接比較が可能になり、F1マシンとINDYCARマシンの大きなタイム差が浮き彫りになった。

    2012年からF1を開催しているテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで“インディカー・クラシック”と題されてインディカー・シリーズが初開催された。

    土曜日の予選ではウィル・パワー(ペンスキー)が1分46秒0117でキャリア56回目のポールポジションを獲得した。

    昨年のF1アメリカGPでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが、同じ構成、ドライコンディションで1分32秒237をマークしており、両マシンには13秒の差がついた。

    1周あたり13秒の差は、F1マシンとINDYCARマシンが同じレースを走った場合、インディカーの全車が7~8周の周回遅れになる計算となる。

    F1アメリカGPの予選で最下位だったストフェル・バンドーン(マクラーレン)も1分35秒735を記録しており、インディカーの最速タイムに5秒以上の差をつけている。

    このラップタイムの大きな差は、F1とインディカーの大きな予算の差の結果とも言える。インディカーのチームは年間2500万ドル~4000万ドル(約27億円~44億円)で運営されているが、メルセデスやフェラーリ、レッドブルといったトップタイムは約5億ドル(約549億円)を費やしており、1チームの予算でインディカー全体のグリッドをカバーできる計算になる。

    言い換えれば、F1とインディカーのパフォーマンス差は、1周1秒あたり3500万ドル(約38億円)に相当する。

  • 佐藤琢磨、7位入賞も「1~2箇所、惜しいところがあった」

    佐藤琢磨、7位入賞も「1~2箇所、惜しいところがあった」

    佐藤琢磨は、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されたインディカー・シリーズ 第2戦 インディカー・クラシックの決勝レースを7位で終えた。

    前日の予選では赤旗によってレッドタイヤでタイムを出せずに14番グリッドからスタートすることになった佐藤琢磨は、上位勢とはブラックタイヤでスタートして順位の挽回を目指した。

    レースはイエローが出ないまま終盤を迎えたが、そこで出てイエローが大きなドラマを生んで順位が大きく入れ替わり、佐藤琢磨は7位でレースをフィニッシュした。

    「1~2箇所、惜しいところがありましたけどね」と佐藤琢磨は振り返る。

    「特にディクソンとやり合っているときにジャック・ハーベイが物凄いスローダウンしてて、ちょうどサンドイッチになって、そこでまたピンボールみたいになってしまい、ディクソンに先に行かれてしまって。あれがなければの話ですけど、4位のポジションにいたと思うので、ちょっと残念です」

    「でも、そのあとエアジャッキの故障があって、ピットストップですごいロスしてしまったで、結果的には7位に戻ってこれたのはラッキーだったと思います」

    レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、グラハム・レイホールが4位でフィニッシュするなど、チームとしては良い結果だったと言える。

    しかし、「苦しい中では結果的にはよかったと思うんですけど、ちゃんとしたペースをもう少し見つけないといけないかなと思いました」と佐藤琢磨はコメント。

    「毎回走るたびに僕らはいろんなことを学んでますし、特に今回のCOTAに関してはオープンテストで2日間走ったとはいえ、やっぱりチームはいろんなことを試して、クルマとしての完成度は残念ながらそんなに高くなったと思うんですね。そういう意味ではバーバーはもうちょっといい状態で走れると思うので、チーム一丸となってもう一度頑張ります」

    関連:インディカー | COTA 結果:コルトン・ヘルタが最年少V、佐藤琢磨7位

  • インディカー | COTA 結果:コルトン・ハータが最年少V、佐藤琢磨7位

    インディカー | COTA 結果:コルトン・ハータが最年少V、佐藤琢磨7位

    2019年のインディカー・シリーズ 第2戦“インディカー・クラシック”の決勝レースが3月25日(月)にオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われ、18歳のコルトン・ハータ(ハーディング・レーシング)が最年少優勝を果たした。

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は7位入賞を果たした。

    F1アメリカGPの舞台であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで初開催となるインディカー。60周のレースは終盤のイエローコーションが大きな波乱を起こした。

    レースはポールポジションからスタートしたウィル・パワー(ペンスキー)がスタートからリードする展開。アレクサンダー・ロッソ(アンドレッティ・オートスポーツ)とコルトン・ハータがそれを追いかけた。

    43周目にコルトン・ハータはピットイン。その後、フェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ)がターン19で接触してストップしてセーフティカーが導入。上位を争っていたドライバーたちは最後のピットインをここで余儀なくされ、優勝争いが脱落する。ウィル・パワーはピットイン時にマシントラブルが発生してリタイアとなる。

    50周目にレースは再開。コルトン・ハータがリードを広げてトップでチェッカー。グラハム・レイホールが待つ19歳(3ヵ月2日)の最年少優勝記録を更新する18歳(11ヵ月25日)で初優勝を果たした。

    2位にはジョセフ・ニューガーデン(ペンスキー)、3位にはライアン・ハンターレイ(アンドレッティ・オートスポーツ)が続いた。

    14番グリッドからスタートした佐藤琢磨は、上位勢とは異なるブラックタイヤでのスタートを選択。早めのピットインから粘りのレースを展開して7位入賞を果たした。

    2019年 インディカー 第2戦 COTA 決勝 結果

    Pos No Driver Team  
    1 88 コルトン・ハータ Harding Racing H
    2 2 ジョセフ・ニューガーデン Team Penske C
    3 28 ライアン・ハンターレイ Andretti Autosport H
    4 15 グラハム・レイホール Rahal Letterman Lanigan Racing H
    5 18 セバスチャン・ブルデー Dale Coyne Racing H
    6 98 マルコ・アンドレッティ Andretti Herta H
    7 30 佐藤琢磨 Rahal Letterman Lanigan Racing H
    8 31 パトリシオ・オワード Carlin C
    9 27 アレクサンダー・ロッシ Andretti Autosport H
    10 60 ジャック・ハーヴェイ Meyer Shank Racing H
    11 21 スペンサー・ピゴット Ed Carpenter Racing C
    12 14 トニー・カナーン AJ Foyt Racing C
    13 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing H
    14 20 エド・ジョーンズ Ed Carpenter Racing C
    15 7 マーカス・エリクソン Schmidt Peterson Motorsports H
    16 5 ジェームス・ヒンチクリフ Schmidt Peterson Motorsports H
    17 4 マテウス・レイスト AJ Foyt Racing C
    18 32 カイル・カイザー Juncos Racing C
    19 22 シモン・パジェノー Team Penske C
    20 19 サンティノ・フェルッチ Dale Coyne Racing H
    21 59 マックス・チルトン Carlin C
    22 26 ザック・ビーチ Andretti Autosport H
    23 10 フェリックス・ローゼンクヴィスト Chip Ganassi Racing H
    24 12 ウィル・パワー Team Penske C
  • インディカー | COTA 予選:W.パワーがPP獲得。佐藤琢磨は14番手

    インディカー | COTA 予選:W.パワーがPP獲得。佐藤琢磨は14番手

    2019年のインディカー・シリーズ 第2戦の予選が3月23日(土)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われ、ウィル・パワー(ペンスキー)が2戦連続でポールポジションを獲得した。

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、Q1で敗退を喫して14番手で予選を終えた。

    F1アメリカGPの舞台であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで初開催となるインディカー。予選は2つのグループに分けられ、最速タイムを記録したグループが奇数グリッドを獲得する。

    ポールポジションを獲得したのはペンスキーのウィル・パワー。1分46秒0177をマークして、開幕戦に続いて2戦連続でポールポジションを獲得した。

    2番手はアレクサンダー・ロッシ、3番手にはライアン・ハンターレイとアンドレッティ・オートスポーツが続き、6番手までホンダのエンジン勢が占めた。

    佐藤琢磨は、予選セグメント1のグループ2で出走。レッドタイヤに履き替えてアタック中に前を走っていたトニー・カナーン(A.J.フォイト)がスピン。レッドフラッグが提示されてタイムが無効となる不運に見舞われ、グループを突破できず14番手からスタートすることになった。

    2019年 インディカー 第2戦 COTA 予選 結果

    Pos No Driver Team   Time Session
    1 12 ウィル・パワー Team Penske C 1分46秒0177 Fast Six
    2 27 アレクサンダー・ロッシ Andretti Autosport H 1分46秒1761 Fast Six
    3 28 ライアン・ハンターレイ Andretti Autosport H 1分46秒3228 Fast Six
    4 88 コルトン・ヘルタ Harding Racing C 1分46秒3594 Fast Six
    5 10 フェリックス・ローゼンクヴィスト Chip Ganassi Racing H 1分46秒5680 Fast Six
    6 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing H 1分46秒9375 Fast Six
    7 2 ジョセフ・ニューガーデン Team Penske C 1分46秒3438 Top 12
    8 31 パトリシオ・オワード Carlin C 1分46秒3807 Top 12
    9 26 ザック・ビーチ Andretti Autosport H 1分46秒5421 Top 12
    10 15 グラハム・レイホール Rahal Letterman Lanigan Racing H 1分46秒9676 Top 12
    11 19 サンティノ・フェルッチ Dale Coyne Racing H 1分47秒3956 Top 12
    12 4 マテウス・レイスト AJ Foyt Racing C 1分48秒0634 Top 12
    13 59 マックス・チルトン Carlin C 1分46秒8253 Group 1
    14 30 佐藤琢磨 Rahal Letterman Lanigan Racing H 1分47秒7109 Group 2
    15 5 ジェームス・ヒンチクリフ Schmidt Peterson Motorsports H 1分46秒8670 Group 1
    16 7 マーカス・エリクソン Schmidt Peterson Motorsports H 1分48秒4259 Group 2
    17 18 セバスチャン・ブルデー Dale Coyne Racing H 1分47秒0702 Group 1
    18 20 エド・ジョーンズ Ed Carpenter Racing C 1分48秒4523 Group 2
    19 21 スペンサー・ピゴット Ed Carpenter Racing C 1分48秒4895 Group 1
    20 98 マルコ・アンドレッティ Andretti Herta H 1分48秒6521 Group 2
    21 81 カイル・カイザー Juncos Racing C 1分48秒6343 Group 1
    22 22 シモン・パジェノー Team Penske C 1分48秒9030 Group 2
    23 60 ジャック・ハーヴェイ Meyer Shank Racing H 1分49秒1795 Group 1
    24 14 トニー・カナーン AJ Foyt Racing C 1分50秒0743 Group 2
  • 佐藤琢磨 「インディカーはマシン設計に関する根本的な改正が必要」

    佐藤琢磨 「インディカーはマシン設計に関する根本的な改正が必要」

    佐藤琢磨がインディカー・シリーズで迎えた記念すべき10年目のシーズンは、開幕戦でリタイヤするという残念な滑り出しとなった。セントピーターズバーグの市街地コースで全ドライバーが最後のピットストップを終えたとき、佐藤琢磨は8番手につけていただけに、悔しさもひとしおだったといえる。

    もっとも、8番手まで追い上げられたのは佐藤琢磨が見事な手腕を発揮したからだ。

    予選で不運なペナルティを科せられた佐藤琢磨は20番グリッドからライバルたちを掻き分けてここまで挽回した。もしも不運がなければ、昨年に続いて在籍することになったレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング・チーム(RLLR)は佐藤琢磨とグレアムがふたり揃って上位に進出する大活躍を示していたことだろう。

    佐藤琢磨にとって、RLLRに残留して参戦態勢の維持を図ったのは好ましいことだったが、2018年9月に最終戦を終えて以降の歩みは決して楽なものではなかった。

    「嬉しいことではあるんですが、オフシーズンも予定が詰まっていて忙しい冬でした」と佐藤琢磨は語る。

    「冬の間を通して進歩を果たしてきました。もちろん、それはどのチームにとっても同じことでしょう。けれども、僕たちはたくさんの解析を行い、2018年にウィークポイントと思われた点の強化を図りました。これはとてもいいことだと思います」

    「ほとんどすべての分野に素晴らしい変更を実施しました。F1の経験もあり、インディア500では伝説的なエンジニアと呼ばれているアレン・マクドナルドを新たに迎え、グレアムが乗る15号車を担当することになりました。30号車を担当する僕のエンジニアであるエディー・ジョーンズも同じことです。アレンの加入は、僕たちの最大の弱点がスーパースピードウェイにあったことを考えれば、本当に重要なことだといえます」

    「僕たちは冬のテストでこれまでと大きく異なるセットアップ・フィロソフィーを見つけ出しましたが、これには期待しています。コンペティティブになるためのすべてがうまくいっているわけではありませんが、昨年の同じ時期に比べれば準備はずっと進んでいますし、レイホール・チームでの在籍2年目となる今シーズンはいろいろな意味でとても快適です」

    インディカーがフロリダの市街地を走り始めたのは金曜日のこと。その最初のセッションで佐藤琢磨は6番手となり、2回目のセッションでは12番手につけた。さらに土曜日の午前中に行なわれたセッションでは大きな進歩を見せ、30号車は3番手タイムをマークしていた。

    「開幕戦を行なううえでセントピーターズバーグは理想的な土地だと思います。ファンはとても熱狂的ですし、凍えそうなくらい寒い中西部からフロリダにやってこられたのです! 通常、最初のセッションではとてもたくさんのことを試しますが、冬の間の準備を通じて僕たちはたくさんの知識を得ていました。持ち込みの段階からマシンは好調で、したがって慌ててセットアップを大幅に変更する必要はありませんでした。全セッションを通じて、僕たちはどんどん進化していったといえます」

    「唯一心配だったのは柔らかいレッドタイヤを履いたときのパフォーマンスです。金曜日にはレギュレーションで許された1セットを試しましたが、ブラックよりも遅い状態でした。バランスに関する作業を行なわなければいけないのは明らかです。けれども、土曜日は3番手という好結果に終わったため、僕は大いに喜びました」

    悲しいことに、その成果を予選結果に結びつけることはできなかった。佐藤琢磨は自分の予選グループで5番手につけており、第2セグメントに進出するのは確実と思われていたが、ベストラップが抹消されたため、予選グループの10番手となり、20番グリッドから決勝レースに挑むことになった。

    「本当に残念でした」と佐藤琢磨は語る。

    「僕たちは通常のプログラムをこなしていました。ブラック・タイヤで行なったウォームアップは7番手か8番手だったので、レッド・タイヤでの走行にも自信を持っていました。走り出すと、金曜日の午後よりもずっと感触がいいことがわかりました。ただし、バランスに関しては僕の好みとはいえません」

    「レッド・タイヤはとても柔らかいため、アタックできるのはたったの1周か、うまくいって2周です。今回、2ラップ目では1ラップ目より少しだけハードに攻めました。実際、セクター1は1周目より少しだけ速くなっていました。続いてターン4でハードブレーキングを試みたところ、リアがロックアップしてヒヤッとしました。僕は「おっと、コーナーは曲がりきれるだろうけれど、リスクは冒したくない」と考え、エスケープロードに一旦入り、そこでUターンしてコースに戻ろうとしました。ところが残念なことに、僕と同じタイミングでタイムアタックをしているドライバーがいたのです。このためイエローが提示されました。そして僕は、イエローを出したことで他のドライバーのアタックを邪魔したとしてペナルティを科せられました。これはとても残念なことです。厳しいルールですが、スコット・ディクソンがコース上でスピンしたとき、彼の横を通過したドライバーはまだアウトラップだったため、ディクソンは誰のアタックも邪魔していないと判断されました」

    決勝日の朝に行われたウォームアップでは状況が改善された。RLLRのレイホールと佐藤琢磨がこのセッションで1−2のタイムを叩き出した。

    「この結果は嬉しいものでしたが、これにはちょっとした秘密があります。どのドライバーにもブラック・タイヤとレッド・タイヤを使うチャンスがあるほか、秒数は限られているもののプッシュ・トゥ・パスも使用できます(エンジンのマッピングチェックのため)。このふたつを速いラップタイムのときに同時に使うのです。グレアムと僕はこれをしました。あらかじめ予定していたわけではありませんが、結果的にこのような状況となりました」

    「自分たちのレースカーがとてもいいことには自信がありました。問題はレッド・タイヤのライフが極端に短いことで、最初の1ラップはとても速く、続く4周も安定したペースで走れるものの、その後は温度にもよりますが急激に性能が低下していきます。そしてこれはファイアストンがインディカーにレッド・タイヤを導入して初めてのことだと思いますが、全ドライバーがスタートでレッド・タイヤを選択したのです。このため、定石以外のレース戦略は事実上、選べなくなってしまいました!」

    「レースでは少なくとも3ストップが必要になるのは間違いなく、できるだけ早くレッド・タイヤからブラックに履き替えたくなるのも明らかでした。僕の手元には新品のレッド・タイヤが2セットあって、通常、これは好ましいことですが、今回は1セットしか使いたくなりません。そして誰もが同じように考えることが予想されました」

    抜群のスタートを決めた佐藤琢磨は最初の2ラップで20番手から16番手へとジャンプアップ。その後、10ラップ目に最初のピットストップが行なわれるまで、そのポジションを守りきった。コース上に立ち往生したライアン・ハンター-レイのマシンを排除するために最初のイエローが提示されると、通常とは異なる戦略を選ぶドライバーが現れたことで佐藤琢磨は14番手に浮上。リスタートではザック・ヴィーチを仕留めて13番手となった。ほどなくエド・ジョーンズとマテウス・ライストの接触をきっかけとして再びイエローが提示され、その直後に行なわれたリスタートで佐藤琢磨は9番手まで挽回。42周目に2回目のピットストップを行ない、これが一巡すると30号車はサイモン・パジェノーに続く8番手につけていた。シーズン開幕戦としては悪くない展開だった。

    「すべて順調に進んでいました」と佐藤琢磨は語る。

    「戦略でできることが限られていることは誰の目にも明らかでした。サイモンに続いて残り30周を迎えたところで、突然トラブルが発生しました。ターン10に向けてハードブレーキングをしながらダウンシフトを行なおうとしたところ、ギアが3速にスタックしてストップしなければいけなくなったのです。僕たちはギアボックスのコントロールユニットを交換しようとしましたが、結果は変わりませんでした。この時点では、油圧が上がらなかったので、電気系のケーブルかオイルラインにダメージを負ったのだろうと考えていました」

    「マシンをガレージに引き戻して詳しく調べると、冷却気採り入れ口のひとつがタイヤのマーブルと破片で完全にブロックされており、これが原因でオーバーヒートを起こしてシステムが停止したことが判明しました。物理的に壊れたところはどこにもなかったので、本当に残念でした。このエアインテークに関しては対処できることがなく、インディカーのマシン設計に関する根本的なレギュレーションの改正が必要だと考えられます」

    「その後のレースに波乱はなかったので、僕はサイモンに続く8位でフィニッシュできたはずです。けれども、自分たちがいいポジションにいることについてはポジティブに捉えていました」

    インディカー・シリーズの第2戦は、F1アメリカGPと同じ、テキサス州オースティン近郊のサーキット・オブ・ジ・アメリカで開催される。佐藤琢磨がインディカーへの参戦を始めたのはサーキット・オブ・ジ・アメリカがF1カレンダーに組み込まれる以前のことだが、このコースもプリシーズン・テストのスケジュールに入っていたため、佐藤琢磨はすでにその味見を済ませている。

    「素晴らしいサーキットです」と佐藤琢磨は語る。

    「流れるような高速コーナーがいくつもあります。世界でもトップクラスの設備であることは間違いなく、ここでレースすることをいまから楽しみにしています。シーズンオフのテストはとても興味深いものでした。個人的には満足できませんでしたが、チームとしては多くのことを学びました。できればエキサイティングなレースを演じ、いい結果を残したいですね」