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  • アイザック・ハジャーの「適応力」はレッドブルF1を救えるか?RB22の選択

    アイザック・ハジャーの「適応力」はレッドブルF1を救えるか?RB22の選択

    レッドブル・レーシングは、2026年F1シーズンに向けて大きな岐路に立たされている。

    新レギュレーションに対応する新車RB22を、より安全でニュートラルな方向性に仕上げるのか。それとも、これまで通りマックス・フェルスタッペンのドライビング特性に寄せた開発を続け、セカンドドライバーには適応を求めるのか。その判断が目前に迫っている。

    レッドブルは、2026年F1レギュレーション刷新に挑むマシンRB22を、1月15日にデトロイトで開催されるフォードのイベントで公開する予定だ。2022年のグラウンドエフェクト時代開幕当初は圧倒的な強さを誇ったが、2024年シーズン中盤以降、その優位性は徐々に失われていった。

    レッドブル・レーシングのマシンは、フェルスタッペンのドライビングスタイルに特化してチューニングされてきたと広く考えられている。元チームメイトのセルジオ・ペレスも、実質的にそれを認める発言を残している。

    フェルスタッペンはフロントエンドの鋭い挙動を好むが、レッドブルの設計はその特性を極限まで突き詰めたものだった。その結果、ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、ペレス、リアム・ローソン、そして直近では角田裕毅が、その「繊細さ」に苦しめられてきた。

    しかし、この1年半で状況は大きく変わった。フェルスタッペンは4年連続でドライバーズタイトルを獲得したものの、2024年にはコンストラクターズタイトル3連覇を逃した。さらに2025年シーズン最終戦アブダビでは、ランド・ノリスにわずか2ポイント差でドライバーズタイトルを奪われ、マクラーレンがダブルタイトルを達成している。

    この結果を受け、レッドブルは2026年に向けて、両ドライバーを重視した開発を行うのか、それともセカンドシートに長年続く“呪い”を、新加入のアイザック・ハジャーに託すのか、決断を迫られている。

    アイザック・ハジャー レッドブル・レーシング

    「適応力」への自信を示すハジャー
    アイザック・ハジャーは、2025年にレーシングブルズでF1ルーキーとしてブレイクを果たした。21歳にしてザントフォールトで表彰台に立つなど、その才能を強く印象づけている。

    多くの関係者は、レッドブルが従来と同様の開発路線を選んだ場合でも、ハジャーならRB22の特性に対応できると見ている。何より、本人がその点に強い自信を示している。

    「自分は適応するのが得意だと思っているし、正直かなり自信がある」とハジャーは語る。

    「来年はまったく同じクルマじゃない。チームが作ったクルマに僕が適応するし、マックスも同じことをしなければならない。クルマがどちらかの方向に進むなら、少なくとも僕はその変化を感じ取れるし、理想的にはその変化に貢献できればいい」

    さらにハジャーは、これまで同じマシンで2年連続戦った経験がない点を、自身の強みとして捉えている。

    「毎年違うクルマでレースをしてきた。同じことを2年続ける感覚を知らないからこそ、適応力には自信がある。だからこそ、前向きに考えている」

    2026年という新時代を迎えるF1において、レッドブルがどの開発方針を選ぶのか。その鍵を握る存在として、ハジャーの「適応力」がこれまで以上に注目されている。

  • アイザック・ハジャーが語るレッドブルF1昇格 「契約はゴールじゃない」

    アイザック・ハジャーが語るレッドブルF1昇格 「契約はゴールじゃない」

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)は、2026年F1シーズンに向けてレーシングブルズからレッドブルへ昇格することが決まったが、その事実を「成果」とは捉えていない。21歳のフランス人ドライバーは、トップチームと契約したこと自体よりも、その場所で何を成し遂げられるかこそが重要だと強調した。

    2025年シーズン、ハジャーはF1ルーキーとして印象的な一年を過ごし、オランダGPでの初表彰台を含む安定したパフォーマンスを披露した。

    その結果、2026年からミルトンキーンズを拠点とするレッドブルへの昇格が決定したが、本人は冷静だ。

    「残念だけど、契約書にサインすることは、僕が考える達成ではない」とハジャーは語る。

    「レッドブルで期待に応え、仕事をやり遂げること。それができて初めて達成になる」

    レッドブルの“メイン・チーム”への昇格は、多くの若手が壁にぶつかってきた関門でもある。2025年に共にレーシングブルズで戦ったリアム・ローソンや、シーズン序盤にチームメイトだった角田裕毅も、その難しさを経験してきた。

    それでもハジャーは、自身が歩んできた道のりを否定するわけではない。レッドブルのジュニアプログラムを経てトップチームにたどり着くまでの過程は、「とても長く、とても厳しいものだった」と振り返る。

    「昨年だけじゃなく、これまでの道のり全体が本当に長くて、難しかった。ずっと頭の中には、メイン・チームに入って、世界最高のドライバーとチームメイトになるという目標があった」

    その“世界最高のドライバー”とは、もちろんマックス・フェルスタッペンだ。ハジャーは、レッドブルで新たな章を迎えるにあたり、フェルスタッペンと並んで戦えることを最大の魅力の一つに挙げている。

    「正直に言うと、ワクワクしていることは二つある。一つは、世界チャンピオンチームに所属すること。子どもの頃にF1を見て育った僕は、レッドブルでベッテルが次々と勝っていく姿を見ていた」

    「もう一つは、マックスとチームメイトになることだ。世界最高レベルと向き合うと、どんな感覚なのかを知りたい。それは間違いなく、とても刺激的なことだ」

    フェルスタッペンについて、ハジャーはその“飢え”を特に印象的だと語る。

    「4度も世界チャンピオンになっているのに、彼はいまだにものすごくハングリーで、うまくいかないと本気で悔しがる。常に勝ちたいと思っている」

    「すべてのチャンピオンがそうなれるわけじゃない。あるレベルを超えると、少しペースを落としてしまう人もいる。でも彼は、まるで僕と同じスタート地点に立っているかのような姿勢で取り組んでいる。それが本当にすごいと思う」

    アイザック・ハジャー レッドブル・レーシング

    その実感は、時に非現実的で、時にごく当たり前に感じられるという。

    「信じられない気持ちになる瞬間もあるし、すごく普通に感じる瞬間もある。だって、僕がやっていることはこれだけだから。走ることだ」

    そして、達成とは考えていなくとも、この瞬間を家族と分かち合えることは特別だと付け加えた。

    「僕だけじゃなく、両親にとっても素晴らしい瞬間だ。本当にうれしいよ」

    一方で、2026年は大幅な技術規則変更が導入される年でもある。ハジャーは、その点についても過度な期待を抱いていない。

    「正直、期待はまったくない。みんながゼロからのスタートになるからね。だから、やるべき仕事をやるだけだ」

    「1月、2月にチームと一緒に働き始めて、人を知り、環境に慣れていくのを本当に楽しみにしている。少しでも前に出るためには、その時間がとても重要になる」

    2026年シーズンに向けた最初の走行は、1月26日から30日にかけて行われるバルセロナでの非公開プレシーズンテストとなる。その後、2月11日から13日、さらに18日から20日にかけて、バーレーンで2回の3日間テストが予定されている。

    レッドブルという最高峰の舞台で、ハジャーが「成果」と呼べる瞬間をつかめるかどうか。その真価が問われる一年が、いよいよ始まろうとしている。

  • アイザック・ハジャー レーシングブルズF1に感謝「これ以上ないチームだった」

    アイザック・ハジャー レーシングブルズF1に感謝「これ以上ないチームだった」

    アイザック・ハジャーは、F1で短期間のうちに成し遂げた「大きな前進」について、レーシングブルズの支えがあったと語った。レッドブル・ファミリーでの昇格を前に、その存在の大きさを強調している。

    デビューシーズンでの急成長はファンのみならずレッドブル首脳陣の目にも留まり、ハジャーは2026年にマックス・フェルスタッペンとコンビを組むという大役を任された。

    この発表は数カ月に及んだ憶測に終止符を打つもので、ハジャーが角田裕毅の後任として正式に指名され、角田裕毅はリザーブ兼開発ドライバーに回ることが明らかになった。

    当然ながらハジャーには一定のプレッシャーがかかる。悪名高い「レッドブルのセカンドシート」では、これまで多くの前任者が苦戦してきたからだ。

    多くの例に漏れず、ハジャーもレッドブルのジュニアプログラムで育成され、ファエンツァを拠点とするサテライトチームで教育を受けるという自然なステップを踏んできた。

    そして今月初め、アブダビGPの場でMotorsport Weekを含む一部メディアの取材に応じたハジャーは、F1での第一歩を踏み出すにあたり、チームが果たした役割を称賛した。

    「F1キャリアを始めるチームとして、これ以上望めないチームだった」

    「彼らは基本的に、若いドライバーを育てることに慣れているんだ」

    またハジャーは、シーズン開幕前にF1へ順応するうえで助けとなったとして、同じレッドブル出身のピエール・ガスリーの存在にも感謝を示した。

    「ピエールのおかげだ。冬の間はほとんど一緒に過ごした」

    「バーレーンへ行く前は、頭の中がこんな感じだった。そこで仕事は完了したんだ」

    「それがあったから、すごく早く慣れることができた」

    「適応も本当に早かった」

    「コース外でのドライバーとして、僕は大きな前進を遂げた」

    アイザック・ハジャー レッドブル・レーシング

    デビューシーズンで印象的な走りを見せたハジャーは、その結果、2026年にフェルスタッペンとともにレッドブルのマシンをドライブする機会を得ることになった。

    ハジャーは、マシンを降りると不安げで内気に見えたドライバーから、わずか1年で完全なレッドブル・ドライバーへと成長するという個人的な旅路を歩んできた。

    当初の不安は経験不足に起因するものだったが、彼はすぐに自分が適応できると気づいたという。

    「たぶん……自信だね」

    「限られた走行距離でF1に行くわけだし、唯一やったテストでは『うわ、すごく速い。適応するのが大変だ』と思った」

    「明らかにメルボルンまでにもっと周回が必要だ、というのが唯一の感覚だった」

    「それで『もし自分が遅かったらどうしよう。経験不足でこのクルマを限界までプッシュできないんじゃないか』と考えていた」

    「しばらくはそう自分に言い聞かせていたけど、最初の数レースを終えた頃には『ああ、分かった。大丈夫だ。簡単だ』と思えるようになった」

    デビュー戦はフォーメーションラップでのクラッシュという屈辱的な結末に終わったものの、その週末のアルバート・パークで、F1が自分にとって高すぎる壁ではないとハジャーは確信していた。

    「いくつか瞬間はあった」

    「メルボルンのFP1だね。すぐにペースに乗れた」

    「速かったから『ああ、実は大丈夫だ』と思えた」

    「それと、あの厳しいコースでの日本での初ポイントもそうだった」

  • アイザック・ハジャー レッドブルF1昇格のメディア露出増加は「鬱陶しいだけ」

    アイザック・ハジャー レッドブルF1昇格のメディア露出増加は「鬱陶しいだけ」

    アイザック・ハジャーは、レッドブル・レーシング昇格に伴う“代償”が何かをすでに理解している。オーストリアの名門で迎える初のシーズンを前に、21歳のフランス人は、新たな立場に付随するメディア露出の増加について「正直、ただただ鬱陶しい」と率直に認めた。

    F1での初年度はとりわけ説得力のある内容だった。レーシングブルズでのシーズンを終え、ドライバーズランキングのトップ10に肉薄。

    1度の表彰台と、さらに10回のポイントフィニッシュを積み上げ、シーズンを通して最も印象的なルーキーとして存在感を放った。その結果、レッドブル陣営内での昇格論は自然な流れとして加速していった。

    その昇格は最終戦アブダビを前に正式発表された。レッドブル・レーシングは、角田裕毅に代わり、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてハジャーを起用すると公表した。

    レッドブル・レーシングのドライバーであることは、必然的により高い期待と注目を意味する。とりわけ、この“難しいシート”で結果を出せずに苦しんだ前任者たちの歴史を踏まえれば、注視の度合いは一層強まる。そうした状況を前に、増える名声と関心に耐えられるかと問われたハジャーは、遠回しな表現を一切使わなかった。

    「いいや」とハジャーは言い切った。「正直、ただ鬱陶しいだけだ」

    どう対処するつもりかと促されると、今度はユーモアを交えてこう続けた。

    「消えるためのプランはあるよ。マスクを着けるとか、分からないけど……」

    アイザック・ハジャー F1 レッドブル・レーシング

    ルーキーイヤーを終え、ハジャーはレーシングブルズという章に区切りをつける。同チームは、和やかな雰囲気と結束を重んじる文化で知られ、とりわけSNS上ではその空気感が色濃く表れていた。

    リアム・ローソンとともに、ハジャーはしばしば遊び心のあるコミュニケーションにも参加してきた。ユーモア動画やミームの再現、意図的に肩の力を抜いたやり取りなど、極めて競争的な世界に“余白”を持ち込む試みだった。

    そうした雰囲気の一部を恋しく思う気持ちは認めつつも、ハジャーの優先順位ははっきりしている。

    「来年は、ずっとシリアスになる。レーシングブルズは家族的なチームだ。でも同時に、僕はふざけるためにここにいるわけじゃない」

    「楽しむのは家に帰って友達とやる。サーキットでは仕事をするためにいる。それはまったく苦じゃない」

  • レッドブルF1昇格のアイザック・ハジャーに警鐘「感情の爆発は容認されない」

    レッドブルF1昇格のアイザック・ハジャーに警鐘「感情の爆発は容認されない」

    2026年シーズンに向けてアイザック・ハジャーはレッドブル・レーシングへ昇格する。チームメイトにはマックス・フェルスタッペンを迎え、些細なミスや振る舞いまで精査される極めて高い要求水準の環境に身を置くことになる。初年度から強い印象を残した一方で、ハジャーの爆発的な気質は、今後センシティブなテーマになり得る。

    フォーミュラカーでのキャリアを通じて、ハジャーは状況が悪化した際、とりわけ無線で感情を隠さない姿勢を貫いてきた。

    率直さは時に見応えがあるが、最高峰では問題になりかねない。本人も自覚しており、今年初めにはコクピット内で「叫んだり罵ったりしてしまう」ことを認めつつ、そうした瞬間に無線ボタンを押さないよう改善していると語っていた。

    この点は依然として改善課題だと、ヘルムート・マルコも述べている。数日前にもフランス人ルーキーの能力を「信じている」と語ったばかりだ。

    努力は評価されているものの、マルコや一部の識者はまだ十分ではないと見る。元F1ドライバーで、Sky F1の常任解説者を務めるアンソニー・デビッドソンは、レッドブルで成功するには感情の制御をさらに高める必要があると指摘した。

    「彼は爆発しないことを学ばなければならないと思う」とデビッドソンは説明した。

    「特に来年、チーム・レッドブルでマックスと向き合うことになるのだから、その点に取り組む必要がある」

    もっとも、英国人解説者はハジャーの才能自体を疑ってはいない。今季の活躍は高く評価している。

    「今年、彼が素晴らしいシーズンを送ったのは我々も見てきた」とデビッドソンは続けた。

    「ただ、物事が思い通りに進まない場面が多く、そのたびに彼はマシンの中で完全に爆発していた」

    こうした振る舞いは、組織的で要求の厳しいレッドブルでは受け入れられにくい可能性がある。

    「それはレッドブルのチーム内では容認されないだろう。非常にエンターテインメント性が高く、純粋なショー、ボックスオフィス的ではあるが」とデビッドソンは付け加え、その派手さと限界の両面を強調した。

    アイザック・ハジャー レッドブル・レーシング

    ハジャーのトップチーム昇格は、フランス・モータースポーツ復権への期待も呼び起こしている。フランスがF1で定期的な成功を収めた最後の時代は、1980年代のアラン・プロストの全盛期、そして1993年の勝利に遡る。両者はアブダビで顔を合わせてもいる。

    こうした背景の中で、マルコは若きフランス人を「小さなプロスト」と呼び、比較を口にした。

    しかし、その点についてデビッドソンは、少なくとも性格面では懐疑的だ。

    「彼は明らかにアラン・プロストよりも鋭い。より噛みつくようなところがあり、感情の振れ幅もはるかに大きい」

  • アイザック・ハジャー レッドブルF1でフェルスタッペン対策「最初は負けていい」

    アイザック・ハジャー レッドブルF1でフェルスタッペン対策「最初は負けていい」

    アイザック・ハジャーは、2026年F1シーズンにレッドブル・レーシングでマックス・フェルスタッペンのチームメイトとして戦うにあたり、従来とは異なるアプローチで臨む考えを明かした。

    レーシングブルズでのルーキーシーズンを経て昇格した21歳のハジャーは、F1でもっとも難しいとされるシートに就くことになるが、本人は当初からフェルスタッペンより「遅くなる」ことを受け入れる姿勢を示している。

    新レギュレーションがもたらす“白紙のスタート”
    レッドブルは長年、フェルスタッペンの好みに合わせたマシン開発を続けてきた。その結果、極めて神経質でオーバーステア傾向の強い特性が、セカンドドライバーにとって大きな壁となってきた。

    しかし、2026年F1シーズンから導入される新レギュレーションにより、RB22は白紙の状態から開発される。

    「新しいマシンだ。マックスがすでに知っているクルマというわけではない。全員がゼロからのスタートになる」

    「このタイミングでレッドブルに来られるのは、本当に幸運だと思っている。もしクルマがある方向に進む必要があるなら、僕もそこにいるし、もしかしたらそれは僕のフィードバックによるものかもしれない。だからワクワクしている」

    ハジャーは昇格後、こう語っている。

    “慣れていないこと”を武器にする発想
    ハジャーはフォーミュラ・リージョナルからFIA F3、F2、そして現行グラウンドエフェクト最終年のF1まで、5年間で5つの異なるレギュレーションを経験してきた。

    その適応力について問われると、次のように答えている。

    「その通りだと思う。僕は何かに慣れているわけじゃない。ただ与えられたクルマをドライブするだけだ。それは大きなアドバンテージだと思う」

    “最初の1か月は遅い”と受け入れる覚悟
    ダニエル・リカルドが2014年にセバスチャン・ベッテルと互角以上に戦った例のように、新レギュレーション下で即座に結果を出す可能性もある。

    それでもハジャーは、隣のガレージにいるのがフェルスタッペンである事実を強調する。

    「もし同じレギュレーションが続いていたら、最初から彼と同じレベルにいるなんてあり得ない」

    「この2026年F1マシンが、たまたま僕に完璧に合う可能性もある。でも同時に、相手はマックス・フェルスタッペンだ」

    「彼には決まったドライビングスタイルがない。与えられたものに適応する。それが彼の強さだ。来年のクルマでも、今年と同じように、そしてその前の年と同じように速いはずだ」

    “踏み潰されないため”の現実的思考
    フェルスタッペンの隣で苦しんだドライバーたちは、最初から敗北を意識していたのではないかと問われると、ハジャーは否定した。

    「むしろ逆だと思う。誰もが自分は特別だと思っている」

    「『彼も人間だ。自分が勝てる』と思って入ってきて、そこで踏み潰される。そこから雪だるま式に悪くなっていく」

    そのうえで、ハジャーは自身の考えをこう説明している。

    「だから僕は、『どうせ最初は彼のレベルじゃない』と受け入れる」

    「グリッドで一番のドライバーの話をしている。シーズン序盤に自分が遅い可能性は非常に高い」

    「なら、今のうちに受け入れて、そこに到達するために努力したほうがいい」

    「もちろん、彼と同じくらい速くなりたいとは思っている。でも現実的に見れば、その可能性はとても小さい」

    最初から理想を追わず、現実を直視する。その“異端の構え”こそが、ハジャーなりのフェルスタッペン攻略法だ。

  • アイザック・ハジャー F1デビューで「初めてモータースポーツで生計が立った」

    アイザック・ハジャー F1デビューで「初めてモータースポーツで生計が立った」

    レッドブル・レーシング加入が決まっているアイザック・ハジャーは、2025年シーズンが自身にとって初めて、モータースポーツで実際に収入を得られた年だったことを明かした。

    フランス人ストリーマーのザック・ナニの配信に出演した21歳のハジャーは、F2でランキング2位となり、その後レーシングブルズでF1に到達するまでの道のりが、収入源どころか大きな経済的負担だったと率直に語っている。

    「実際にモータースポーツで生計を立てられるようになったのは、F1に来た今年、2025年が初めてだった」

    F2でランキング2位に入ったことで報酬があったのかと問われると、ハジャーは即座に否定した。

    「いいや。シーズンごとにお金を払わなければならない、かなり複雑な仕組みなんだ」

    ハジャーは、レッドブルの支援を受けていても、F1への道が依然として過酷な金銭的現実に支配されていたことを説明している。

    「もちろん、レッドブルは助けてくれる。アカデミーに所属して、F1の環境に身を置けるし、金銭的なサポートもある」

    「でも、F3とF2は自分では到底まかなえないコストがかかる。母がスポンサーを探してくれて、シーズンの一部を賄い、残りをレッドブルがカバーしてくれた」

    「すべてを話すことはできないけど、昨年までずっと金銭的には休む間もなかった。レッドブルがいなければ、そこで終わっていた」

    2026年にはF1最高額年俸ドライバーであるマックス・フェルスタッペンと並ぶことになるハジャーは、こうしたコストの壁が自身のキャリア初期に与えた影響についても振り返った。

    「カートの最初の2シーズンは本当に楽しかった。でも、本格的なカテゴリーに進んでからは、楽しめたとは言えない。あれは本当に嫌な記憶だ」

    「自分よりもはるかに多くの資金を持つ子どもたちと戦わなければならなかったからね」

    さらに、経済的な立場についても誤解を避けるように付け加えている。

    「誤解してほしくないけど、僕の両親は裕福だ。でも、F1の世界ではそれでも見えない存在なんだ」

    「サッカーなら、誰でもスパイクを買って始められる。でもカートは始めるだけでも大変で、そこから本格的なステージに進むとなると、正直言って常軌を逸している」

  • アイザック・ハジャー 角田裕毅の後任でレッドブルF1昇格は「理に適っている」

    アイザック・ハジャー 角田裕毅の後任でレッドブルF1昇格は「理に適っている」

    アイザック・ハジャーは、角田裕毅の後任としてF1参戦わずか1年でマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブル・レーシングに昇格するという決定について、「理にかなっている」と受け止めていると語った。

    21歳のハジャーは、フェルスタッペンに最も近いドライバーだと見なされることも多いが、その理由を単純にドライビングスタイルの類似性に求める見方は否定している。

    2026年には、数多くの元チームメイトが苦戦してきた“セカンドレッドブル”のシートに就くことになり、ハジャーのパフォーマンスには大きな注目が集まることになる。

    しかし、これまで結果を出すのが難しかったマシンで戦わなければならないのではないかと問われると、ハジャーはその前提自体を否定し、レギュレーション刷新がすべてを白紙に戻すと主張した。

    「いや、それは違う。来年はまったく同じクルマじゃない」とハジャーはRacingNews365を含むメディアに語った。

    「次はまったく別のマシンになる。チームがこのクルマを作る。僕はそれに適応しなければならないし、マックスも同じ仕事をすることになる。

    クルマがある方向に進むなら、少なくとも僕はその変化を感じ取れる立場にいる。理想的には、その変化に貢献できればいい。それがベストなシナリオだ。

    それに、僕は同じことを毎年繰り返した経験がない。毎年違うクルマで戦ってきた。だから同じ仕事を2回やる感覚が分からないんだ。適応力には自信があるし、実際かなり得意だと思っている。だから自分には自信がある」

    レッドブルはシーズン終盤になってドライバーラインアップを決定し、レーシングブルズにはリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドが起用される一方で、角田裕毅はシートを失った。

    ハジャーは、6度のコンストラクターズ王者であるレッドブルが、自身をトップチームに昇格させた判断について、レギュレーション変更という状況も含め「非常に理想的なタイミング」だったと説明している。

    「詳しくは言えないけど、知ったのは本当に遅かった。カタールGPの週だったと思う」と、フェルスタッペンのチームメイトになることをいつ知らされたのかを問われて答えた。

    「もしそれが来年のラインアップなら、彼らはそれが理にかなっているから選んだんだと思う」

    一方で、フェルスタッペンとのドライビングスタイルの類似性が決め手だったという見方については、改めて否定した。

    「もちろん新しいレギュレーションだから、タイミングとしては僕にとってとても理想的だ」とハジャーは続けた。

    「スタイルについて言えば、マックスは本当にユニークだ。とても独特なスタイルを持っているし、僕自身もそうだと思っている。

    だから彼のやり方を真似しようとしているわけではない。ただ、メンタリティという点では共通する部分がある。それだけだ」

    レギュレーションが一新される2026年を前に、ハジャーは“フェルスタッペンに合わせる存在”ではなく、“変化に適応し、ともにクルマ作りに関わるドライバー”として自身の立ち位置を明確にしている。レッドブルの判断が正しかったかどうかは、次世代マシンとともに、その姿勢が結果として示されることになりそうだ。

  • アイザック・ハジャー 「正式なレッドブルF1ドライバーとして初走行できて誇り」

    アイザック・ハジャー 「正式なレッドブルF1ドライバーとして初走行できて誇り」

    2026年からレッドブル・レーシングのレースドライバーに昇格するアイザック・ハジャーは、2025年F1アブダビのポストシーズンテストでレッドブルRB21で111周を走破し、タイムは21番手となった。

    ハジャーは2026年仕様ピレリタイヤのテストプログラムを担当し、初めて“正式なレッドブルF1ドライバー”としてチームの作業に臨んだ。

    「正式なオラクル・レッドブル・レーシングのドライバーとして初めて走ることができて、とても良かった」とハジャーはコメント。

    「1月に戻ってきたときに、すでに多くの人たちと会って、一緒に仕事をし始めているという状態で入れるのは大きいし、ここ数年のテストで多くのメンバーと会っていたこともあって、チームは本当に温かく迎えてくれた。すでにこのグループの中で快適に感じている」

    「もちろん、今日走ったのは僕がバルセロナで乗るクルマとは全く違うマシンだけど、タイヤのフィーリングをつかむには良かったし、この段階でデータを蓄積しておくことはすごく重要だ。今回の内容はこれから数カ月の準備の中で必ず役に立つだろう」

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    レッドブルのベン・ウォーターハウス(パフォーマンスエンジニアリング責任者)は「ハジャーは2026年ピレリタイヤのプログラムを問題なく完遂し、詳細なフィードバックを提供してくれた。来季に向けて関係性を深める貴重な一日になった」と評価している。

    若手テストの枠でRB21を担当した岩佐歩夢とは対象的に、ハジャーは来季マシンの準備に直結する役割を担った。チームは本テストのデータをミルトンキーンズへ持ち帰り、7週間後のバルセロナテストに向けて解析を進めていく。

  • アイザック・ハジャー F1アブダビGP予選9番手「最大限を引き出せた」

    アイザック・ハジャー F1アブダビGP予選9番手「最大限を引き出せた」

    2025年F1アブダビGP予選で、レーシングブルズのアイザック・ハジャーが9番手を獲得し、シーズン最終戦で鮮やかなQ3進出を果たした。前日から大きく改善したマシンバランスと自身のステップアップが結びつき、最終戦にふさわしい力強いパフォーマンスを見せた。

    中団争いがわずか数百ミリ秒で順位が入れ替わる極めてタイトな状況の中、ハジャーはQ2で完璧なラップをまとめ上げて突破。

    Q3でのさらなる伸びは叶わなかったものの、P9はチームとしてもドライバーとしても“最大限を達成した結果”となった。

    アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) 予選9番手
    「今日は良い一日だった。昨日と比べて大きく前進したし、ドライビングでも確実にステップアップできた。それが特別なものを見つけることにつながり、Q3進出につながった。Q2ではすべてをまとめて本当に良いラップができたが、Q3ではさらにグリップを見つけることができず、それを再現できなかった。後悔はない。P9が今日のベスト結果だったと思うし、やるべきことを最大限果たせた。ここは我々のクルマに合うサーキットではないが、それでもうまく戦えた。明日はおそらく1ストップのレースになるが、昨日は予想以上にデグラデーションが高かった。状況を見極めつつ、ポイント獲得のために全力を尽くす。」

    アイザック・ハジャー(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) アブダビグランプリ

    ギヨーム・デゾトゥー(車両パフォーマンス部門責任者)
    「午後と夕方のセッションで路面温度が大きく変化するため、ここでの最適化は常に難しい。フリープラクティス3では競争力を正確に評価するのが難しかったが、予選は再び非常にタイトな戦いになった。Q1では両車が突破したが、ギャップは小さく、完璧な実行が求められた。Q2では15台が367ミリ秒以内に収まり、アイザックは素晴らしい新品タイヤでのラップで突破を果たした。一方リアムはコンマ05秒弱届かなかった。Q3ではアイザックがP9を確保し、クルマとタイヤからすべてを引き出した。明日のレースではタイヤマネジメントが重要になる。我々の周りには直接のライバルが多く並んでいるが、ポイント獲得のために全力を尽くす。」