カテゴリー: スーパーフォーミュラ

  • スーパーフォーミュラ: 野尻智紀が参戦8年目で悲願のチャンピオン獲得!

    スーパーフォーミュラ: 野尻智紀が参戦8年目で悲願のチャンピオン獲得!

    野尻智紀(TEAM MUGEN)が、2021年のスーパーフォーミュラのチャンピオンを獲得した。

    10月17日(日)に栃木県のツインリンクもてぎで2021年のスーパーフォーミュラの最終戦が行われた。ウェットからダンプコンディションという難しいコンディションの中で行われたレースは、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が初勝利。

    チャンピオン争いでは、序盤レインタイヤでポジションを落とした野尻智紀(TEAM MUGEN)が5番手まで挽回。ライバルの関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)が4位、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)と福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がノーポイントに終わったため、ドライバーズチャンピオンを獲得した。野尻智紀にとっては参戦8年目にして悲願のキャリア初のタイトル獲得となった。

    野尻智紀
    「念願の国内メジャータイトルを初めて獲得できて本当にうれしく思います!今季は、プレシーズンテストからチーム全体でしっかりと準備をして臨んだ開幕2レースで連勝し、ロケットスタートを切ることができました。そして、これまで成績を残せていなかったツインリンクもてぎでの連戦でもしっかりと結果を残すことで、ドライバーズチャンピオンを手にすることができました。私が今季ドライブしているマシンには、新型コロナウイルス感染症と戦ってくださっている医療従事者の皆様への感謝を表現したデザインが大きく施されておりますが、タイトルの獲得がこのメッセージをより広くお届けできることにつながれば幸いです。最後になりましたが、スポンサーおよび応援して下さる皆様、本当にありがとうございました!」

    田中洋克(TEAM MUGEN 監督)
    「監督に就任した年にタイトルを獲得することができ、本当にうれしい思いでいっぱいです。新型コロナウイルス感染症の最前線に立たれている医療従事者の皆様、スポンサー並びに関係者の皆様、そしていつも声援を下さるファンの皆様に御礼申し上げます。この実力伯仲のシリーズで3勝を挙げて栄冠をつかんだ野尻選手はさすがだと思いますし、この勝利ために力を出し尽くしたチームメンバーを誇りに思います。これからも熱いレースをお見せできるようチーム一丸となって頑張ってまいりますので、応援よろしくお願いします」

    渡辺康治(本田技研工業株式会社 執行職 ブランド・コミュニケーション本部長)
    「野尻智紀選手や田中洋克監督をはじめとするTEAM MUGENおよび関係者の方々、そして、いつも熱心に応援をしてくださるファンの皆様に心より『おめでとうございます』と申し上げたいと思います。また、ここまでのシーズン6戦で3勝を挙げるという圧倒的な強さを示した野尻選手とTEAM MUGENのパフォーマンスは本当に見事だったと思います。最終戦の鈴鹿でも王者の走りを見せてくれることを期待します。このようにハイレベルなマシンを操るドライバーたちが技量を競い合うSUPER FORMULAへの参画を通じて、Hondaはこれからも日本のモータースポーツ文化のさらなる振興に努めてまいります」

  • スーパーフォーミュラ:大津弘樹が初ポール・ポジション獲得!

    スーパーフォーミュラ:大津弘樹が初ポール・ポジション獲得!

    2021年のスーパーフォーミュラ 第6戦の予選が、10月16日(土)にツインリンクもてぎで行われ、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が自身初ポールポジションを獲得した。

    気温20℃、路面温度24℃。うっすらと霧雨が舞うコンディションのもとで、AグループのQ1が始まったのは、午後1時35分。このセッションは10分間で行われ、上位7台がQ2に駒を進めることになる。

    セッションが始まると、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。平川亮(carenex TEAM IMPUL)、山下健太(KONDO RACING)、小林可夢偉(KCMG)、大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)がすぐにコースイン。この中で、最初からニュータイヤを装着していたのが、可夢偉と大嶋だった。その他のドライバーはユーズドタイヤを装着しており、アウトラップでマシンの状態を確認すると、すぐにピットイン。ニュータイヤへの交換を行った。一方、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)、中嶋一貴(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)はニュータイヤを着けてピットで待機。セッションの残り時間が7分30秒となったあたりからコースへと入る。それに続いて、タイヤ交換を行なったドライバーたちも続々とコースに入っていった。

    そして、残り時間が4分を切ったあたりで、まず可夢偉がタイムアタックに入る。セクター1からセクター3まで、最速タイムをマークしていた可夢偉。しかし、可夢偉は90度コーナー立ち上がりで、左リヤタイヤが縁石の外側にわずかにはみ出してしまう。バランスを崩した可夢偉しイン巻きする形でスピン。立体交差下イン側のタイヤバリアにクラッシュしてしまう。これにより、セッションは赤旗中断となった。

    可夢偉のマシンの回収が終わり、残り時間3分ということでセッションが再開されたのは、午後1時48分。まだ誰もアタックできていなかったため、再開されるとすぐに全車がコースに入り、アウトラップを終えるとすぐにアタックラップへ。ここでトップタイムをマークしたのは、朝のフリー走行で速さを見せていた福住。これに大湯、大津、山下、平川、阪口、一貴が続いた。一方、ここで敗退となってしまったのは大嶋。また赤旗の原因となった可夢偉も残念ながらQ1敗退となっている。

    5分間のインターバルを終え、BグループのQ1が始まったのは、当初の予定より1分遅れの午後1時56分。このセッションでも、開始から間もなく、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、野尻智紀(TEAM MUGEN)、国本雄資(KCMG)、松下信治(B-Max Racing Team)、タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)がコースイン。ユーズドタイヤでマシンの状態を確認するとピットイン。タイヤ交換を行う。一方、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)と宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)はピットで待機。いきなりニュータイヤでアタックする作戦を採った。そして、他のドライバーたちがタイヤ交換しているタイミングで山本がコースイン。宮田がそれに続く。さらにタイヤ交換を終えた組は、松下、国本、野尻、坪井、フェネストラズ、カルデロン、関口の順でコースイン。フロントにスクラブタイヤ、リヤにニュータイヤを装着した牧野が最後にコースに入っている。

    そこからタイヤを温め、各車がアタックに入ったのは残り時間が2分を切ったあたりから。まずは野尻が1周目のアタックで1分30秒485をマークしてトップに立つ。続いて牧野が1分30秒651をマークして、その時点での2番手。山本が野尻のタイムを上回る1分30秒421、松下がさらにそれを上回る1分30秒093をマーク。しかし、野尻は2周目のアタックで自己ベストをコンマ7秒ほど更新。1分29秒757を叩き出した。その結果、BグループのQ1を危なげなくトップ通過したのは野尻。松下、最後のアタックで1分30秒375までタイムアップした牧野、山本、坪井、関口が続いた。さらに、最後の最後に自己ベストをマークして7番手に滑り込んできたのが国本。国本はそれまで7番手につけていた宮田のタイムを0.039秒上回る1分30秒709をマーク。Q1突破を果たした。これに対して、Q1敗退となったのは宮田。また、復帰戦となるフェネストラズとカルデロンもここで敗退となっている。

    10分間のインターバルを経て、AグループのQ2が始まったのは、午後2時16分。7分間で行われるこのQ2では、上位4台がQ3に進出することになるが、セッションが始まる頃になると、空からはパラパラと雨が落ち始める。完全に路面がウェットになるほどではなかったが、滑りやすいコンディションが予想された。
    その中で、ピットロード出口がオープンすると、一貴、阪口、福住、平川、大湯、山下、大津の順ですぐに全車がスリックタイヤでコースイン。この中で、大湯だけは最初からニュータイヤを装着していた。アウトラップから滑る路面に苦心している各ドライバー。アウトラップのS字では、山下が大湯をオーバーテイク。計測1周目の1コーナーでは阪口が一貴をオーバーテイクするなど、アタックに向けてのポジション取りも見られた。

    そんな中、セッション開始から3分というところで、コントロールラインではウェット宣言のボードが提示される。それとほぼ同時に、山下と大湯がピットイン。ウェットタイヤへの交換を行って大湯、山下の順でコースに戻った。スリック組では、まず阪口が1分59秒705、一貴が2分03秒779というタイムを刻む。やはり全くタイムが伸びない。これとほぼ同時に、平川がピットイン。残り時間が2分余りというギリギリの所でウェットタイヤに交換してコースに出た。

    一方、ウェットに交換した大湯はアタック1周目から1分51秒623と、スリック組を大きく上回ってきた。スリックでアタックを続けていた阪口は、翌周1分53秒195まで伸ばしてくるが、この時点でも大湯には届かなかった。対する大湯は翌周1分43秒366までタイムアップ。山下も1分44秒011までタイムを伸ばしてくる。そしてチェッカーが出されたところで、平川がわずか1周のアタックで1分51秒872をマーク。この時点では大湯、山下に次ぐ3番手に滑り込んでくる。しかし、スリックで粘り続けた阪口が最後に1分47秒416をマークして3番手に浮上。大湯は最後のアタックで1分42秒318、山下は1分41秒478とさらにタイムを伸ばした。そして、最後の最後にチェッカーを受けたスリック組の大津が、1分51秒211までタイムアップし4番手に浮上。結果、山下、大湯、阪口、大津までがQ3進出を決める。これに対して、Q2敗退となったのは、平川、一貴、福住。平川はこの時点で、逆転タイトルの可能性がなくなった。

    そこから5分間のインターバルを経て、BグループのQ2が始まったのは、午後2時28分。AグループのQ2と同様のコンディションとなったこのセッション。だが、多くのドライバーは最初にスリックでコースに入る。牧野、関口、坪井、野尻、国本、松下の順でピットを後にしたが、この中でレインタイヤを装着していたのは関口だけだった。

    一方、セットアップ変更を行っていたという山本は、少し遅れる形でコースイン。この時の天候を見て、ウェットタイヤを装着してピットを後にした。また牧野、坪井、野尻もアウトラップを終えるとピットイン。レインタイヤへの交換を行って、コースに戻る。そして、残り時間が3分ほどとなったところで、まずは関口が1分41秒015をマークし、トップに浮上。続いて残り時間が1分半ほどとなったところで、山本が1分41秒376をマークしてそれに続いた。牧野も1分42秒010で3番手に浮上した。さらにチェッカー目前に野尻が1分41秒056をマーク。2番手に滑り込んでくる。結果、この4台がQ2を突破。一方、坪井、スリックで最後まで走行を続けた松下と国本がここで敗退することとなった。

    10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定づける7分間のQ3が始まったのは午後2時45分。この頃になると雨は完全に止み、上空にも少し明るさが戻ってくる。そして、セッションが始まると、牧野、関口、大湯、山下、野尻、大津、山本の順ですぐにコースイン。阪口は1分ほど待ってからコースに入った。この中で唯一、スリックタイヤを装着していたのが大津。他のドライバーはレインを選択した。この中で、アウトラップを終えると阪口がピットに入ったが、阪口はここでも別のレインタイヤに交換してコースに戻っている。

    各車がタイムを刻み始めると、まず牧野が1分38秒181をマーク。スリックの大津は1分42秒295と、この時点ではまだレイン組のタイムに及ばなかった。さらに、大湯が1分38秒228、関口が1分37秒668をマーク。ここで野尻も一旦ピットに入ったが、やはり別のレインタイヤに交換してコースに戻った。そして、山本が1分36秒847とこの時点でのトップタイムをマーク。

    しかし、セッションの残り時間が1分15秒となった時点で、大津が大幅にタイムアップ。ここで大津は1分33秒463とレインタイヤ勢のタイムを大きく上回ってきた。これでPPを決定づけた大津は、さらにマシンの状態を確認したいともう1周プッシュ。最後は1分32秒317までタイムを伸ばした。

    これに続いたのは、レインでの最速タイムをマークした山本。赤所管終盤にタイヤを履き替えた野尻が、チェッカーの周に1分37秒141までタイムアップし、3番手に滑り込んだ。以下、山下、阪口、関口、牧野、大湯と続いている。他のドライバーとはタイヤ選択が違っていたというものの、大津にとっては嬉しい自身初PP。また、この予選の結果、野尻は1ポイントを加算し、チャンピオンにまた一歩近く形となった。

    Po. Gr. No. Driver Team / Engine Q3
    1 A 15 大津 弘樹
    Hiroki Otsu
    Red Bull MUGEN Team Goh
    HONDA/M-TEC HR-417E
    1’32.317
    2 B 1 山本 尚貴
    Naoki Yamamoto
    TCS NAKAJIMA RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    1’36.847
    3 B 16 野尻 智紀
    Tomoki Nojiri
    TEAM MUGEN
    HONDA/M-TEC HR-417E
    1’37.141
    4 A 3 山下 健太
    Kenta Yamashita
    KONDO RACING
    TOYOTA/TRD 01F
    1’37.270
    5 A 39 阪口 晴南
    Sena Sakaguchi
    P.MU/CERUMO・INGING
    TOYOTA/TRD 01F
    1’37.596
    6 B 19 関口 雄飛
    Yuhi Sekiguchi
    carenex TEAM IMPUL
    TOYOTA/TRD 01F
    1’37.668
    7 B 6 牧野 任祐
    Tadasuke Makino
    DOCOMO TEAM DANDELION RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    1’38.181
    8 A 64 大湯 都史樹
    Toshiki Oyu
    TCS NAKAJIMA RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    1’38.228
    9 B 38 坪井 翔
    Sho Tsuboi
    P.MU/CERUMO・INGING
    TOYOTA/TRD 01F
    10 A 20 平川 亮
    Ryo Hirakawa
    carenex TEAM IMPUL
    TOYOTA/TRD 01F
    11 B 51 松下 信治
    Nobuharu Matsushita
    B-Max Racing Team
    HONDA/M-TEC HR-417E
    12 A 36 中嶋 一貴
    Kazuki Nakajima
    Kuo VANTELIN TEAM TOM’S
    TOYOTA/TRD 01F
    13 B 18 国本 雄資
    Yuji Kunimoto
    KCMG
    TOYOTA/TRD 01F
    14 A 5 福住 仁嶺
    Nirei Fukuzumi
    DOCOMO TEAM DANDELION RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    15 B 37 宮田 莉朋
    Ritomo Miyata
    Kuo VANTELIN TEAM TOM’S
    TOYOTA/TRD 01F
    16 A 14 大嶋 和也
    Kazuya Oshima
    NTT Communications ROOKIE
    TOYOTA/TRD 01F
    17 B 4 サッシャ・フェネストラズ
    Sacha Fenestraz
    KONDO RACING
    TOYOTA/TRD 01F
    18 B 12 タチアナ・カルデロン
    Tatiana Calderon
    ThreeBond DragoCORSE
    HONDA/M-TEC HR-417E
    A 7 小林 可夢偉
    Kamui Kobayashi
    KCMG
    TOYOTA/TRD 01F
  • 【動画】 小林可夢偉&中嶋一貴、ル・マン凱旋記者会見

    【動画】 小林可夢偉&中嶋一貴、ル・マン凱旋記者会見

    スーパーフォーミュラ 第6戦を前に小林可夢偉と中嶋一貴がツインリンクもてぎで「ル・マン凱旋会見」を実施した。

    ル・マンの優勝トロフィー、そしてトヨタの豊田章男社長からオリンピックイヤーということで2人に贈られた金メダル、銀メダルが会場に飾られたこの会見では、初優勝を果たした小林可夢偉、昨年まで3連勝し今年2位となった中嶋一貴が、8月のレースを詳しく振り返った。

    また、小林可夢偉は「最終周の最終コーナーを立ち上がるまで勝ったとは思えなかったです。ル・マンでは最後まで何があるか分からないですし、今年もLMP2はファイナルラップでトップの車両が止まったじゃないですか。過去に一貴がそうなったのも見ていますし、本当に最後の最後まで恐かったです」と語った。

    「これまでは当たり前と思ってレースに出てきましたが、コロナ禍によって、それがいかに有難いことだったのかを思い知らされました。だからこそ、今年当たり前のようにレースができる環境を整えてくれた全ての人々に感謝しています」

  • レッドブル、モースポイベント『Red Bull Race Day』を12月19日に開催

    レッドブル、モースポイベント『Red Bull Race Day』を12月19日に開催

    レッドブルは、“東京都心”で都心型複合モータースポーツイベント『Red Bull Race Day』を12月19日に明治神宮外苑 特設コースで開催することを発表した。

    レッドブルだからこそ集めることができる最高峰マシンが明治神宮外苑 特設コースを舞台に轟音で疾走する!イベントコンセプトはズバリ……、『轟音東京』。

    東京に轟音を響かせ、五感を刺激するイベント体験を通じて日本に翼をさずけたい。そんな願いとともに繰り広げられる、ありえないロケーションでの、異種モータースポーツによるこの場限りの共演、そして轟音ハイスピード走行を楽しむことができる。

    世界に誇る「ジャパン・パワー」を全面に押し出したエキサイティングな轟音マシン、ドライバー、ライダーが集結する。すでに参加が決定しているのはSUPER GT(TEAM Red Bull MUGEN/笹原右京/大湯都史樹)、スーパーフォーミュラ(Red Bull MUGEN TEAM Goh /大湯都史樹)、MotoGP(LCR HONDA IDEMITSU /中上貴晶)。

    海外からの入国規制の影響により残念ながらF1マシンの参加はないが、さらに魅力的なマシンの調整・交渉も現在進行中となっている。

    現地&有料のオンライン観覧チケット10月11日(月)よりファミリーマート限定で発売する。

    イベント概要
    日程:12月19日(日)12:45~15:15(開場:10:00)
    会場:明治神宮外苑 特設コース
    主催:国際トップモータースポーツ体験実行委員会
    共催:公益財団法人 日本サイクリング協会(JCA)
    ※上記のイベント概要は急遽変更になる可能性がございます。予めご了承ください。

    交通安全 啓蒙活動に関して
    「自転車とクルマの交通安全の啓蒙」を目的に、公益財団法人 日本サイクリング協会との共催によるイベントとなる。当日はレッドブル・アスリートによるトライアルバイクショーや自転車ワークショップなども併せて実施される。

  • ジュリアーノ・アレジ、SFライツ参戦費用をクラウドファンディングで公募

    ジュリアーノ・アレジ、SFライツ参戦費用をクラウドファンディングで公募

    ジュリアーノ・アレジのマネジメントを担当するプロ・フィットスポーティングは、スーパーフォーミュラ・ライツへの参戦資金をクラウドファンディングで公募することを発表した。

    元F1ドライバーのジャン・アレジと後藤久美子を両親にもつジュリアーノ・アレジは、今季から日本に活動拠点を移し、参戦する全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権において、初めての日本のコースや環境での参戦ながら徐々に順位を上げていき4大会目のSUGOサーキットにて初の優勝を挙げている。

    現在14戦を終え、2021年シリーズ・ポイントランキングでは、85ポイントを保持し、トップと20ポイント差で2番手につけている。残すは10月15日−17日で行われる3ラウンド(Round15/16/17)。予選のポールポジション、最速タイム、優勝、全て揃って1ラウンドあたり最大で12ポイントと、トップとの20ポイントの差を埋める事は簡単ではないが、逆転勝利に望みを繋いでいる。

    ジュリアーノ・アレジは「今回、日本で今後もレースを続けていくためのサポートと皆さんと一緒に全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の最終戦を闘いたいという思いで、このプロジェクトを立ち上げようと思いました」とコメント。

    「モータースポーツにとてもパッションが強いこの日本で、もっとファンの方が欲しいですし、もっともっと頑張りたいと思っています。応援よろしくお願いします!」

    プロ・フィットスポーティングは「これまで会社という枠を超えて、ジャン・アレジや彼のマネジメント会社と数十年に渡って、家族のような関係を築いてきました。そして今回、ジャン・アレジと後藤久美子を両親に持つジュリアーノ・アレジが日本のレースに挑戦する事を決意し、私たちがマネジメントを行う事になった時に、通常のスポンサー協賛を募ったり、単年スポンサーなどとは違った形で彼をサポートすることを決めました」とコメント。

    「それは、一時的なスポンサーといった意味合いにならないよう、共にジュリアーノをバックアップし、日本でのステップアップを望むボードメンバーを集めたいという思いからです。それは、みなさまとジュリアーノ・アレジ、ジャン・アレジファミリーとの絆を深めることも意味しています。日本という新しいステージでの彼の活躍を願い、共に応援できる場を作る事ができれば光栄です」

    プロジェクトの意義と目的について「今回、このプロジェクトを立ち上げた目的は、ジュリアーノ・アレジの日本での活躍をサポート、応援してくれる方を募るためです」とプロ・フィットスポーティングは説明。

    「現在は、スーパーフォーミュラ・ライツやGT300からのステップアップを目指し奮闘していますが、今回の全日本フォーミュラ・ライツ参戦にも多額の資金を必要としました。多大な資金を要する事は、モータースポーツではつきものですが、日本のフォーミュラでは、参戦費用に加えてさらにドライバー過失によるマシンの破損は全てドライバーの実費となる事の負担など、特に厳しい現状もあります。まだスーパーフォーミュラでも代役参戦という立場であり、これからより高みを目指して頑張るためには多くの方のサポート、声援が必要と考えています」

    「そして、今回このサポートが成立した場合、ご支援頂いた資金は、まず今シーズンのレース参戦費用の一部として充てさせて頂きたいと考えております。さらに、ご支援頂いた方へのお返しとしてジュリアーノ・アレジがサーキット等で着用するドライバーズキャップ(表彰台を除く)をリターンとします」

    「10月に行われる全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の最終戦、そして、ジュリアーノ・アレジのこれからの日本での活躍を一緒に応援してくれる方が少しでも増えると幸いです」

    クラウドファンディングは
    Aプラン:① 5,000円
    ジュリアーノ・アレジ サーキット着用ドライバーズキャップ(表彰台以外で着用)

    Bプラン:② 10,000円
    ジュリアーノ・アレジ サイン入り サーキット着用ドライバーズキャップ(表彰台以外で着用)
    となる。

    「まずは最初のゴールを100万円と設定し、今シーズンのスーパーフォーミュラ・ライツへの参戦費用の一部をメインにその他キャップ制作費、クラウドファンディング手数料(12%+税)などに充てる予定です」とプロ・フィットスポーティングは説明。

    「もし100万円に到達しなかった場合はみなさんに返金され、残念ながらこのプロジェクトは不成立となります。また、100万円に達した時点で初めてリターン用のドライバーズキャップの制作がスタートします。(※制作までには1-2ヶ月要する予定です。)なお、最初の設定金額である100万円を上回った場合は、参戦費用及びジュリアーノ・アレジのマネジメント費用にあてさせていただき、さらに余裕がある場合は彼のホームページ制作費用としても使用させて頂きたいと思っています」

    「彼はレースに対する従順な情熱、また、純粋で真っ直ぐな若い気持ちを持っています。日本に来てまだ半年程度のジュリアーノ、これからスタートする彼の日本でのストーリーを一緒に応援しましょう!」

    プロジェクトの詳細はこちら
    https://readyfor.jp/projects/giuliano_alesi

  • スーパーフォーミュラ 第5戦:野尻智紀がポール・トゥ・ウィンで今季3勝目

    スーパーフォーミュラ 第5戦:野尻智紀がポール・トゥ・ウィンで今季3勝目

    スーパーフォーミュラ 第5戦の決勝レースが8月29日(日)にツインリンクもてぎで行われた。35周で行われたこのレースで優勝を果たしたのは、ポールポジションからスタートした野尻智紀(TEAM MUGEN)。野尻は今季3勝目を挙げ、初のチャンピオンタイトルに王手をかけた。2位には関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、3位には松下信治(B-Max Racing Team)が続いた。

    気温31℃、路面温度36℃と、予選の時に比べてかなり涼しいコンディションとなったもてぎ。いよいよ午後2時にはフォーメーションラップがスタートした。19台のマシンが1周の隊列走行を終えて、正規グリッドに着くと、後方でグリーンフラッグが提示。そして、シグナルオールレッドからブラックアウト。全車が35周先のゴールに向けて一斉にスタートを切った。

    ここでホールショットを奪ったのはPPの野尻。今季ここまでのレースで幾度もスーパースタートを決めている2番グリッドの関口は、今回のスタートはまずまずということで、1コーナーで野尻の前に出ることはできなかった。この後方で好スタートを切ったのは、5番グリッドの平川。平川は中央突破のラインを通ると、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)の前に出て、3番グリッドの松下に迫る。しかし、1コーナーではアウト側の松下の方に速さがあり、平川の先行を許さなかった。

    そこからトップ5台、野尻、関口、松下、平川、大湯はいずれもオーバーテイクシステムを稼働させながら5コーナー辺りまで攻防を見せたが、ここでのポジションの入れ替わりはなかった。これに続いたのは、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)。

    しかし、その後方では、オープニングラップのV字コーナーでアクシデントが発生する。8番手争いを展開していた福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の後方に山下健太(KONDO RACING)が迫り、ブレーキングで山下が福住のリヤのテールに接触。福住がバランスを崩してハーフスピンしたところに、行き場をなくした塚越広大(ThreeBond Drago CORSE)が乗り上げる形となって、クラッシュした。さらに後方のマシンはアクシデントの現場で減速を余儀なくされたが、大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)は中山雄一(KONDO RACING)に追突されてスピン。エンジンがストップしてしまい、再スタートが切れなかった。結果、ここで一気に3台が姿を消すことになる。

    またその先の90度コーナーでは、9番手争いの坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)の3台が接近戦のバトル。坪井にアウトから迫った牧野のインをアレジがうかがう。コーナーに入る所では、アレジの左フロントが牧野の右リヤに接触する場面もあった。

    コース上にはここでセーフティーカーが導入。V字コーナーのマシン回収とコース上に散らばったデブリの回収を行うためだ。福住、塚越、大嶋、3台のマシン回収が終わると、4周終了時にレースはリスタートされた。

    ここからトップの野尻は、ファステストラップを連発。関口を引き離して行く。逆に関口、松下、平川は一つのパックになり、6周目の90度コーナーでは平川がオーバーテイクシステムを作動させながら、松下に迫る場面もあった。その後方では、7番手争いに動きが。最終コーナーの縁石に乗り、姿勢を崩したことがきっかけで、大津のマシンはアンチストールシステムが作動して失速。立ち上がりでもすぐには加速できず、11番手とポイント圏外に後退してしまう。代わって、山下が7番手、坪井が8番手、牧野が9番手、リスタート後にアレジをかわした宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が10番手に浮上した。その翌周、7周目には、アレジがオーバーテイクシステムを稼働させながら、3コーナーで大津の背後に迫るが、ここでの逆転はならず。逆に同じ周、アレジは後方から迫った国本にパスされてしまうことになった。

    さて、トップの野尻が10周目に差し掛かると、ピットロードは一気に慌ただしくなる。多くのチームがタイヤ交換の準備を始めたからだ。そして、野尻が10周目のセーフティーカーラインを超えると、2番手走行中の関口、5番手の大湯、6番手の阪口、7番手の山下、さらには大津、国本が一気にピットになだれ込んできた。この6台の中では、ポジションの入れ代わりも発生。阪口が大湯の前に出ることに成功している。

    またその翌周には、トップの野尻がピットイン。野尻のクルーは、7秒7という時間で作業を終え、野尻は関口の前でコースに戻ることに成功した。山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)、中山、小高一斗(KCMG)もこの周ピットに入った。また、この直前、山下にドライブスルーのペナルティーが出される。これは福住に追突したことが原因。ルーティンのピット作業を終えていた山下は、再びピットロードを通過。大きくポジションを落とすこととなった。
    これで前が開ける形となったのは、松下。だが、タイヤを交換した野尻や関口の方が、松下よりもコンマ4〜5秒ラップタイムが速かった。そのため、松下は15周を終えた所でピットインするが、この段階では野尻に対して24秒386、関口に対して25秒825というマージンだったこともあり、作業を終えてコースに戻った時は、2人の後ろ。ポジションの逆転はならなかった。

    さらに松下がピットに入ったことで、クリーンエアの中での走行が可能になったのは、平川。平川は、ここから1分34秒台のタイムを連発し、野尻との見えない差を削りたい所だった。しかし、野尻も平川とほぼ同等のタイムで周回。2台の差は20周を終えた所で24秒025、25周を終えた所でも25秒103と、なかなか思うようには広がっていかなかった。一方、この時点で平川と関口の差は26秒827、平川と松下の差は28秒611。ピット作業での逆転が視野に入ってきた。

    そして、26周を終えた所で平川はピットイン。しかしわずかに作業に手間取り、8秒というストップ時間。平川はオーバーテイクシステムを作動させながらメインストレートに入ってきた関口と松下の間でコースに戻る。ただ、冷えたタイヤだったこともあり、1コーナーでは松下の先行を許すこととなった。平川は再逆転したい所だったが、その気持ちが先行したのか、アウトラップの5コーナーではブレーキロックする場面も見られた。

    しかし、その後はタイヤがより新しい平川が、再三再四、松下に揺さぶりをかける展開。32周目の3コーナーで、松下が若干ブレーキをロックさせると平川は背後に迫り、バックストレートではオーバーテイクシステムを作動させながらインから松下攻略を試みる。だが、松下も上手くラインを塞いだ。さらにインに動いた平川は激しくブレーキロック。ここでの逆転はならなかった。それでも平川は諦めず、34周目のS字の進入では再びオーバーテイクシステムを作動させながら、松下のインに飛び込んだ。ところが、平川はここで止まり切れずにオーバーラン。スピンこそ免れたが、松下の前に出ることはできなかった。

    一方、最終盤はトップ争いもかなり白熱。残り3周という時点で、トップの野尻は3秒008というマージンを保っていたが、ラップタイムは1分35秒台。それに対して2番手の関口は1分34秒台のタイムを連発。ファイナルラップに入る所で2秒103まで迫ってきた。さらに、ファイナルラップに入ると、関口は残っていたオーバーテイクシステムを使い切るまで作動させ続ける。バックストレートに入る所ではすでに残量が少ないことを示す赤いランプの点滅となったが、追撃の手を緩めなかった。

    しかし、残念ながら、最後の逆転はならず、野尻がトップチェッカー。今季3勝目を挙げた。これに続いたのは、2戦連続の表彰台となる関口。3位には、第3戦・オートポリス以来2度目の表彰台となる松下が入賞した。以下、平川、ピットでの逆転を果たした阪口、大湯、牧野、宮田、坪井、大津までが入賞を果たしている。

    ランキングでは、ここまでもトップだった野尻が23点を加算。76ポイントまでポイントを伸ばし、初のタイトルに王手をかけた。今回、6位で5点を加算した大湯が41ポイントでランキング2位、関口が39.5ポイント、今回リタイヤに終わった福住が34ポイント、平川が31ポイント。計算上、残り2戦でタイトルの可能性が残っているのは、この5人ということになるが、野尻以外はいずれも自力でのタイトル獲得が不可能な状況となっている。

  • ホンダF1の角田裕毅担当PUエンジニアが語る山本尚貴との絆

    ホンダF1の角田裕毅担当PUエンジニアが語る山本尚貴との絆

    スクーデリア・アルファタウリ・ホンダで角田裕毅のパワーユニット(PU)を担当しているエンジニアの壬生塚が、その仕事について、そして、山本尚貴との絆について語った。

    レッドブル、アルファタウリにはそれぞれドライバー担当のエンジニアが4名おり、その4名を統括する形で、各チームに1人ずつ、PU担当のチーフエンジニアがいる。壬生塚はアルファタウリの角田裕毅担当のエンジニアで、本橋正充が、アルファタウリ担当のチーフエンジニアを務めている。

    ドライバー担当の2名のエンジニアは、それぞれ「システムエンジニア」と「PUエンジニア」という役職を担っており、システムエンジニアは信頼性を担保するためにデータを見て対応を決めていく一方、PUエンジニアは走行中にエネルギーマネジメント(バッテリーの充放電)をはじめ、様々なレース状況に合わせて、PUのモードなどについてチーム経由でドライバーに指示を送っている。信頼性担当がシステムエンジニア、パフォーマンス担当がPUエンジニアという区分けが分かりやすいかもしれない。

    壬生塚エンジニアが、ホンダF1のコラムでPUエンジニアの仕事について語った。

    PUエンジニアの仕事とは?
    PUエンジニアはPUのパフォーマンスを司っているので、HRD-Sakuraが素晴らしい形に仕上げてくれたPUの性能を使い切るのも、余らせるのも僕たち次第です。もちろんSakuraや本橋さんの助言・サポートはありますが、僕のレース前のセッティングやレース中のスイッチ選択一つで角田選手のパフォーマンスが変わってしまうので、本当に責任重大な仕事だと思っています。直接ドライバーとコミニュケーションを取る機会も多いですし、今は角田選手が使いやすく、かつ最大限のパフォーマンスができるような設定や使い方を心掛けています。

    通常、レース週末に向かう前には、Sakuraも交えて、次にレースをするサーキットでのPUの使い方に関するシミュレーションを行います。昨年から予選からレースが終了するまでの間、ICE(エンジン)のパワーを変更することは禁止になったので、いまはエネルギーマネジメント、つまりバッテリーに充放電される電気エネルギーをどこで貯め、どのように使うかという部分がメインフォーカスになっています。

    ただ、量産車のハイブリッドエンジンとは異なり、MGU-H・MGU-Kという2つのモーターが複雑かつ精巧に絡み合って作用しているので、これも組み合わせのバリエーションが無限になってきます。エネルギーマネジメントはサーキットのレイアウトごとにある程度の傾向がありますが、それに加えて、チームのやりたいことや、ドライバーのドライビングスタイル・意図と言ったものがあります。こちらとしては膨大な量の選択肢を事前に用意してあるので、彼らの要望とPUの状況を考慮して情報を精査し、実際に走る中で最適なオプションを提示してあげるのが僕の仕事です。

    プッシュするのか、充電するのか、どこまでリスクを負うのか、攻めるのかと言ったことを、走行中にドライバーとコミュニケーションを取っているチームのレースエンジニアと話しながら決めていきます。時にはドライバーの意図とチームの意図、そしてPUサイドとしての我々の意図が異なる状況も出てきますが、目の前の状況のみでなく、これから先に起こることも見据えながら判断を下していきます。

    レースはすごいスピードで進んでいくので、状況に応じて瞬時に判断をしていく必要がある一方で、上に書いてあるように多くの要素を考慮しなければなりません。それがこの仕事の難しさでもあり醍醐味でもあるのですが、こういったことを可能としているのは、事前にSakuraなどと一緒に行う大量のシミュレーションデータが頭に入っているおかげです。もちろん、様々な部分でAIやビッグデータも活用もしていますが、最終的には自分の頭で判断することになります。したがって、「こういう時はこの選択肢」というバリエーションが、僕たちPUエンジニアの頭の中には詰め込まれています。

    山本尚貴さんと働いた経験が今も胸に
    といった感じで今の仕事を説明してみましたが、このような仕事を始めて担当し、多くを学ばせてもらったのが2014年のSuper Formulaでの経験です。当時、主に担当していたドライバーの一人として、これまで多くの国内タイトルを取り、現在も国内レースでトップドライバーとして活躍する、山本尚貴選手がいるのですが、ここで少しだけそのエピソードをご紹介できればと思います。

    2014年のSuper Formulaは、国内のレースエンジンが新しいレギュレーションに変更された初年度で、Hondaは他社に対して苦戦していました。Hondaドライバーの中でも、尚貴さんは特にエンジンフィーリングが悪く、2013年のチャンピオンでありながらもシーズン前のテストで下位に沈んでしまっているという苦しい状況でした。これについては、Hondaのエンジニアとしても本当に悔しく、かつ申し訳ない気持ちでした。

    尚貴さんは非常に頭がよく、エンジンに対するコメントも人一倍多いドライバーで、シーズン前のテスト時からいつも的確なフィードバックを受けていました。ただ、そんな中でもなかなか状況は改善せず、時には厳しい言葉をもらったこともありました。その内容については、今振り返っても本当にその通りで、エンジニアとして言い訳の余地もないのですが、僕はそういう言葉の中から、尚貴さんの前年のチャンピオンとしてのプライド・自信というものを感じていました。今でもそうですが、あんなに真面目なドライバーはなかなかいませんし、常に妥協を許さない人で、時には真面目すぎると思うことさえあります。ただ、一緒に仕事をすると「この人のために頑張ってあげたい」と強く思わせる人ですし、そう感じているのは僕だけではないと思います。

    オフシーズンを経て迎えた2014年開幕戦、鈴鹿でのレースも期待した改善が得られず、セッションで下位のまま時間が経過する姿に、本当に申し訳ない気持ちで一杯でしたし、実際に予選もQ2で敗退となってしまいました。しかし、この時にもらったエンジンに対するコメントが大きなヒントになり、そこでエンジンのセッティングを大きく変更する決断をしました。もちろん、事前に試せていないのでどうなるか分からないというリスクはあったのですが、当日朝のウォームアップで走り出した後すぐに、尚貴さんから無線で「エンジンはよくなった」とフィードバックをもらい、これまで抱えていたエンジンフィーリングの違和感を改善することができました。

    苦難を乗り越えた末の「ありがとう」の重み
    その日のレースではポイント獲得に至りませんでしたが、レース後に尚貴さんがHondaのエンジニアルームを訪れてくれました。エンジンエンジニアと話をしてエンジン開発を助けてくれるドライバーの存在自体が珍しいのですが、その時は、シーズン前からレース当日までの苦労と、レース当日での改善などについて、ねぎらいの言葉とともに「ありがとう」という言葉をかけてくれました。

    何気ない一言ですが、この「ありがとう」には、とても大きな重みを感じました。一人の人間としてももちろんですが、Hondaエンジニアがドライバーからもらった言葉としても、すごく大切な意味があるように思えました。僕にとっては、自分のアイデアが実走現場で結果に表れた初めての経験でしたし、トラックサイド・エンジニアとして、この言葉から大きな自信をもらいました。その後も尚貴さんとは頻繁に意見交換をする関係が続き、一緒にサーキットでのエンジン設定の最適化を進めていきました。同時に、トラックサイド・エンジニアとしても成長させてもらったと思っています。今でも思っている最大の後悔は、その年に勝たせてあげられなかったことです。

    この時の尚貴さんとの経験から、ファクトリーで開発したエンジン(PU)を現場で最適化するにあたっては、得られたデータだけでなく、ドライバーがどのように感じていて何を期待しているかを本音で話せるドライバー・エンジニア間の信頼関係も重要な要素である事を学びました。テストベンチの担当しかしていない時はベンチの結果通りに設定するのが一番だと思っていましたが、そんなことはないんだと。そういうことが分かったのがこの頃です。

    これはF1トラックサイド・エンジニアとなった現在の自分においても忘れる事のない行動の根幹となっています。今年は角田選手の担当をさせてもらっているので、彼と良い信頼関係を築き、最大限のサポートをしたいと思いますし、HRD-SakuraやHRD-UKにもそういった改善点を共有することでさらなるを前進を果たし、Hondaとしてのチャンピオン獲得を目指したいと思って日々仕事をしています。

    余談ですが、数年経った後、2019年に尚貴さんはF1日本GPでFP1を担当することになります。国内でSuper FormulaとSuper GTのダブルタイトル獲得という偉業を達成しましたし、当然そういう権利があるとも思っていましたが、何の巡り合わせか、当時クビアト選手のPU担当エンジニアだった僕も、チームの一員として尚貴さんと同じガレージの中で仕事をすることになりました。F1のPUは操作なども非常に複雑ですので、その辺りについては僕からも様々なアドバイスをさせてもらいました。

    正直、あんなにうれしいことはなかったですし、これまでの自分のキャリアを振り返っても、一番うれしかったことの一つだと思っています。日本人が久しぶりにF1に乗るということもそうですが、それが尚貴さんだったことにとても感慨深いものを感じました。僕が初めてF1のサーキット現場を訪れたのが2018年のアブダビで、そこに尚貴さんもきていたということもありますし、尚貴さんとは、なんとなく不思議な縁でつながっているのかなと勝手に思ったりもしています。

  • スーパーフォーミュラ、2022年の開催スケジュールを発表

    スーパーフォーミュラ、2022年の開催スケジュールを発表

    スーパーフォーミュラは、2022年の開催スケジュールを発表。全7戦のカレンダーが組まれた。

    2022年のスーパーフォミュラは、4月9日に富士スピードウェイで開幕。鈴鹿、オートポリス、スピーツランドSUGO、ツインリンクもてぎでレースを開催し、10月30日に鈴鹿で最終戦を迎える。

    スーパーフォーミュラ 2022年 開催スケジュール
    第1戦 4月9日(土)・10日(日) 富士スピードウェイ
    第2戦 4月23日(土)・24日(日) 鈴鹿サーキット
    第3戦 5月21日(土)・22日(日) オートポリス
    第4戦 6月18日(土)・19日(日) スポーツランドSUGO
    第5戦 7月16日(土)・17日(日) 富士スピードウェイ
    第6戦 8月20日(土)・21日(日) ツインリンクもてぎ
    第7戦 10月29日(土)・30日(日) 鈴鹿サーキット

    公式合同テスト 1 3月7日(月)・8日(月) 鈴鹿サーキット
    公式合同テスト 2 3月23日(水)・24日(木) 富士スピードウェイ

  • スーパーフォーミュラ 第4戦 結果:福住仁嶺が悲願の初優勝!

    スーパーフォーミュラ 第4戦 結果:福住仁嶺が悲願の初優勝!

    2021年 スーパーフォーミュラ 第4戦の決勝レースが6月20日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が自身初優勝を果たした。

    曇り空の朝を迎えたスポーツランド菅生。午前中に行われたサポートレースの全日本スーパーフォーミュラ・ライツ第11戦スタート時には、雨もパラつくような天候だった。

    しかし、昼頃からは急激に青空が広がり、気温もぐんぐん上昇。気温24℃、路面温度34℃というコンディションのもと、午後1時30分にフォーメーションラップがスタートした。19台のマシンが1周の隊列走行を終え、正規グリッドに着くと、後方でグリーンフラッグが振られ、シグナルオールレッドからブラックアウト。53周先のゴールを目指して、各車が一斉にスタートを切った。

    ここでホールショットを奪ったのは、PPの関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)。2番グリッドの牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は若干加速が鈍り、3番グリッドの阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)が2番手に浮上する。これに牧野、宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が続くかと思われたが、1コーナーでアウト側のラインを取ってポジションを上げてきたのは5番グリッドの福住。また、7番グリッドの大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)も福住同様、アウト側のラインから4番手にポジションを上げた。

    オープニングラップを終えてのオーダーは、関口、阪口、福住、大湯、牧野、宮田、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)、12番グリッドから抜群の動き出しを見せた山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)となっている。

    そこから序盤、激しいバトルとなったのは、2番手争い。2周目のSPコーナーからオーバーテイクシステムを作動させた福住が、前を行く阪口に迫る。阪口も防戦のため、オーバーテイクシステムを作動させたが、2台は横並びで3周目の1コーナーに入る形になった。福住がアウト側、阪口がイン側。一方も引けないバトルで、2台ともにオーバーシュート気味だったが、1コーナーから2コーナーに差し掛かる所で阪口のリヤが流れ、ハーフスピン状態になる。阪口はアウト側の福住に軽く接触、福住はコース外側のランオフエリアに少しはみ出す形となったが、そのまま阪口の前に出ることに成功した。一方の阪口もスピンは免れ、走行を続けたが、マシンバランスに問題を抱えたのか、その後の馬の背コーナーでは大湯と牧野、メインストレートでは宮田の先行を許すこととなった。

    トップの関口はジリジリと福住を引き離し、7周を終えた時点では2秒549というマージンを稼いでいたが、その後はペースが逆転。10周を終えた所では、その差は1秒822まで詰まってきた。ここでタイヤ交換のウィンドウが開くと、上位で真っ先にピットに飛び込んだのは大湯。その後方では、松下信治(B-Max Racing Team)、高星明誠(carenex TEAM IMPUL)もピットに飛び込む。しかし、大湯は右リヤタイヤの交換に手間取り、作業時間は17秒8。大きく遅れることとなってしまった。しかし、コースに戻った大湯は鬼神の走り。トップが1分09秒台で走っている所、大湯は1分07秒479、1分07秒279と07秒台のタイムを連発し、ピット作業での遅れを取り戻していった。16周を終えた所で、トップ関口と大湯のタイム差は42秒722。これを見て、carenex TEAM IMPULは関口をピットに呼び戻す。17周を終えてピットに入った関口のクルーは、7秒6という作業を見せ、大湯の前で関口を再びコースに送り出すことに成功した。また、これを見て、翌周ピットに入ったのは、インラップでオーバーテイクシステムをずっと作動させてタイムを稼いでいたという福住。クルーも7秒1という素早い作業を見せ、福住は関口の前でコースに戻ることに成功する。また、関口がタイヤ交換して2周後、20周目の1コーナーでは、オーバーテイクシステムを使った大湯が、イン側からものすごい勢いで関口に並びかけ、オーバーテイクに成功。福住を追う展開となったが、ペースは福住が上。一時7秒以上の差がつくこととなった。その大湯も、一時は関口に2秒余りの差をつけたが、終盤に入ると関口の方がペースが速く、ジリジリと迫る形となった。これに松下、牧野と続いていた。

    一方、レース中盤に入って、安定した速さを見せたのは、現在ポイントリーダーの野尻智紀(TEAM MUGEN)。他のドライバーが1分09秒台で走る中、野尻は14周目に前を行く山本をオーバーテイクすると、15周過ぎからは1分08秒台中盤のタイムを連発し、上位集団との見えないタイム差を削り取って行く。タイヤ交換のタイミングも引っ張る作戦で、前を走っていたドライバーたちが次々ピットに入ると、28周を終えた所で見た目上のトップに立った。その後も野尻は1分08秒台の周回を続け、実質4番手に立っていた松下や5番手に立っていた牧野との差を縮めていった。そして、41周を終えた所で、野尻はようやくピットイン。牧野の後ろ、6番手でコースに戻った野尻は、ここから1分07秒072というファステストラップをマークして牧野に迫る。45周目の馬の背ではオーバーテイクシステムを使って、牧野のいんに飛び込もうとするが、ここは牧野が鼻先を乙エタ。49周の馬の背では、今度は野尻がアウトから牧野に並ぶ。だが、やはり牧野がラインを抑え切っている。この争いはファイナルラップの1コーナーまで続いたが、牧野が野尻の攻めを凌ぎ切った。

    最終盤に入ると、トップを走る福住は、クルマを労わるためにわずかにペースダウン。それまでにセーフティーマージンを稼いでいたため、最後は危なげなく走り切った。53周を終えてチェッカーを受けた福住は、右手を上げると、その後は両拳を握りしめて歓喜のウィニングラン。フル参戦3年目にして、ようやく初優勝を遂げた。2位には大湯。最後まで大湯を追った関口は3位。関口にとっては、悔しい3位だが、一方今季初表彰台となった。大湯と同様、スタートと早目のピット作業でポジションを上げた松下が4位、牧野が5位、野尻が6位と、トップ6のうち5台はホンダエンジンユーザー勢がズラリ。その中では関口が唯一、トヨタエンジンユーザー勢として気を吐いた。以下、宮田、阪口、アレジ、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)までがポイントを獲得。ドライバーズランキングでは、野尻のトップは変わらず。6位に入賞した野尻は5ポイントを加算して、53ポイントとなっている。今回2位を獲得したことで、欠場となった平川亮(carenex TEAM IMPUL)に代わり、ランキング2位に浮上したのは大湯。大湯は36ポイントと、野尻を17ポイントで追う形となった。また、ランキング3位に浮上したのが福住。福住は優勝の20ポイントを加算して、34ポイントとなっている。平川はランキング4位に後退。さらに関口が14ポイントを加算し、ランキング5位に浮上した。

    ここからシリーズは約2ヶ月のサマーブレイクに入る。後半戦最初のレースが行われるのは、8月28日〜29日の栃木県ツインリンクもてぎとなるが、誰が勝利の美酒を味わうことになるのか。次回も見逃せない1戦になるはずだ。

    Po. No. Driver Team / Engine Lap
    1 36 ジュリアーノ・アレジ
    Giuliano Alesi
    Kuo VANTELIN TEAM TOM’S
    TOYOTA/TRD 01F
    11
    2 39 阪口 晴南
    Sena Sakaguchi
    P.MU/CERUMO・INGING
    TOYOTA/TRD 01F
    11
    3 51 松下 信治
    Nobuharu Matsushita
    B-Max Racing Team
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    4 37 宮田 莉朋
    Ritomo Miyata
    Kuo VANTELIN TEAM TOM’S
    TOYOTA/TRD 01F
    11
    5 16 野尻 智紀
    Tomoki Nojiri
    TEAM MUGEN
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    6 15 大津 弘樹
    Hiroki Otsu
    Red Bull MUGEN Team Goh
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    7 64 大湯 都史樹
    Toshiki Oyu
    TCS NAKAJIMA RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    8 14 大嶋 和也
    Kazuya Oshima
    NTT Communications ROOKIE
    TOYOTA/TRD 01F
    11
    9 1 山本 尚貴
    Naoki Yamamoto
    TCS NAKAJIMA RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    10 19 関口 雄飛
    Yuhi Sekiguchi
    carenex TEAM IMPUL
    TOYOTA/TRD 01F
    11
    11 3 山下 健太
    Kenta Yamashita
    KONDO RACING
    TOYOTA/TRD 01F
    11
    12 12 塚越 広大
    Koudai Tsukakoshi
    ThreeBond DragoCORSE
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    13 5 福住 仁嶺
    Nirei Fukuzumi
    DOCOMO TEAM DANDELION RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    14 6 牧野 任祐
    Tadasuke Makino
    DOCOMO TEAM DANDELION RACING
    HONDA/M-TEC HR-417E
    11
    15 4 中山 雄一
    Yuichi Nakayama
    KONDO RACING
    TOYOTA/TRD 01F
    11
    16 7 小高 一斗
    Kazuto Kotaka
    KCMG
    TOYOTA/TRD 01F
    10
    ***** 以上完走 (規定周回数 9Laps) *****
    38 坪井 翔
    Sho Tsuboi
    P.MU/CERUMO・INGING
    TOYOTA/TRD 01F
    0
    20 平川 亮
    Ryo Hirakawa
    carenex TEAM IMPUL
    TOYOTA/TRD 01F
    0
    18 国本 雄資
    Yuji Kunimoto
    KCMG
    TOYOTA/TRD 01F
    0
  • スーパーフォーミュラ:ホンダ 2021年 第3戦 オースポリス レポート

    スーパーフォーミュラ:ホンダ 2021年 第3戦 オースポリス レポート

    5月15日(土)~16日(日)、大分県オートポリスインターナショナルレーシングコースで2021年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第3戦が開催された。 このレースでは昨年より体調を崩し、レースを欠場していた#6 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が戦線に復帰した。また、FIA世界耐久選手権に出場するためいったん日本を離れた#12 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)は再入国時の隔離期間を満たすことができず今回は欠場し、代役を塚越広大が努めた。

    九州地方は週末から天候が崩れた。土曜日のフリー走行では一時的に雨が上がっていた時間帯があったものの、路面コンディションは終始ウエット。滑りやすい路面に足を取られたマシンが再三に渡ってスピン、コースアウトを喫してセッションは赤旗で中断された。途中、雨脚も強まって走行を見合わせるチームも出る中、#64 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)がベストタイムを記録。ポイントリーダーの#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)が3番手、#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が5番手、につけてセッションを終えた。

    午後の公式予選セッションは、天候の悪化を考慮して通常のQ1、Q2、Q3から成るノックアウト方式ではなく、40分間の計時方式にて実施された。セッション開始の段階で雨は止んでいたものの、天気予報ではセッション中に天候が悪化する見通しで、各車路面コンディションがいい間にタイムアタックを行おうと一斉にコースインした。しかしHonda/M-TEC勢は、ピット位置が不利だったこともあってコースインが遅れタイムアタックのためのポジション確保に苦慮し、タイムが伸びない。そのうち快調だった#5 福住がコースオフして赤旗の原因となり、それまでのタイムを抹消されてしまった。また、フリー走行でベストタイムを記録していた#65 大湯も快調にタイムを縮めていたが、コースコンディションが悪化したところで勢い余ってコースオフ。赤旗の原因となってタイム抹消のペナルティーを受けた。さらにシリーズ開幕2連勝を遂げている#16 野尻もタイムアタックの機会を失ってタイムが伸びなかった。

    この結果、Honda/M-TEC勢の予選結果は#16 野尻が最上位で7番手、#6 牧野が8番手、#12 塚越の9番手と中団に沈むことになってしまった。

    日曜日は朝から雨と霧に見舞われ、タイムスケジュールを見直して午後3時にようやく決勝レースを迎えた。雨は止んでいたものの、強風が吹きつけるコンディションでのスタートだった。スタート直後第1コーナーで上位陣がスピンする隙に13番手スタートだった#51 松下信治(B-MAX Racing Team)が一気に順位を上げ、3番手に浮上した。1周目からセーフティカーが介入する波乱の展開のなか、#51 松下は4周目に2番手まで順位を上げ、#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が3番手、#12 塚越が5番手で続いた。その後、#15大津は徐々に順位を下げ、#12 塚越は単独スピンでポジションダウン。

    10周終了時点で雨が突然強まり、再びセーフティカーが介入して13周終了段階でレースは赤旗で中断した。この段階で#51 松下が2番手、#16 野尻が5番手、#15 大津が6番手、#64 大湯が7番手、#1 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が10番手につけていた。ホームストレート上に全車が停止した状態で天候回復を待ったが、16時30分、大会審査委員会は「回復を見込めない」として11周終了時点でレースの終了を宣言した。

    なお、レース後に課されたタイムペナルティーを加算すると、最終結果は#51松下が3位、#16野尻は5位、#15大津は6位、#64大湯は7位、#1山本は9位という順位に。周回数不足でハーフポイントながら、それぞれがシリーズポイントを獲得した。

    松下信治(B-Max Racing Team)
    「昨年の最終戦以来となる表彰台に上がれました。レースについては少し残念な終わり方でした。もっと走りたかったです。ただ、これだけ荒れたコンディションだったことを考えれば、自分自身の成績は不幸中の幸いだったとも思います。予選では、ピット位置が出口にもっとも遠く不利だったうえに、アタック中のタイムがすべて赤旗にひっかかってしまいました。決勝のスタートではまず3台抜いて、その後、1コーナーの手前でちょうど前方が空いていたので、そこに飛び込んで順位を上げられました。今年は第2戦からの参戦となり、準備などがドタバタでしたがチームが全力でがんばってくれました。いまのところ1台体制で不利な面はあるのですが、チームは僕に集中して仕事をしてくれています。僕がこの週末スーパーフォーミュラを戦えたのは、本当に大勢の人のサポートがあったからこそ。その感謝の気持ちをかみしめながらレースをしていました」

    野尻智紀(TEAM MUGEN)
    「予選でパフォーマンスを出し切れなかったのが残念です。しかし、ピット位置の問題や赤旗が出るタイミングもありますから、そういう流れを引き寄せられるよう、チーム一丸となって戦っていくことを意識していました。スタート後の1コーナーでは前で混乱があって、それを避けるために大きく順位を落としてしまいました。あの場面で巻き込まれることなく、生き残れたからヨシとします。順位は落としたものの、走っているとマシンのパフォーマンスには力強さが感じられ、このまま路面が乾いていけばチャンスがあると思っていました。レース中にはうまくオーバーテイクができ、一度に3台抜くこともできました。1台ずつ抜いていたらここまで順位を上げることはできなかったでしょう。もし、あのあとレースが再開されていたらおもしろいことになっていたと思います。表彰台には上がれませんでしたが、16号車が速いということをライバルに見せつけることはできましたし、“流れ”はまだ自分にあると思っています。チャンピオン目指してがんばります」