カテゴリー: F1スペインGP

  • F1バルセロナ 2026年以降は「バルセロナ-カタルーニャGP」に改名

    F1バルセロナ 2026年以降は「バルセロナ-カタルーニャGP」に改名

    2026年のF1カレンダーにバルセロナのレースも含まれているものの、スペインGPは来年からマドリードに移る。そのため、バルセロナのグランプリには新たな名称が必要となり、すでにそれが決定している。

    このレースは2026年から正式に「バルセロナ-カタルーニャGP」として開催される。これはサーキットの運営者が確認したもので、サーキット名と同じ名称になる。

    この名称の選定により、F1は例えばMotoGPとは異なる道を選んだ。MotoGPでもスペイン国内で複数のレースが行われているが、バルセロナのグランプリは伝統的に「カタルーニャGP」として開催されている。

    同一国内で複数のレースを開催する「問題」はF1では珍しくなく、過去には創意工夫に富んだ、時に奇抜な名称の採用に至った例もある。1990年代のドイツでは、ホッケンハイムとニュルブルクリンクでレースが行われていた。

    当時、ドイツGPはホッケンハイムが開催地だったが、ニュルブルクリンクでは「ヨーロッパGP」として何度もレースが開催され、2度は「ルクセンブルクGP」として行われた。さらに2020年には「アイフェルGP」という名称でも開催された。

    新型コロナ禍の2020年と2021年には、シュピールベルクでオーストリアGPのほかにもう1戦開催され、それぞれ「シュタイアーマルクGP」として名付けられた。

    そして2025年の現行F1カレンダーにも同様の例がいくつか存在する。

    モンツァでのレースは伝統的な「イタリアGP」として開催されているが、イモラで行われる第2のイタリアラウンドはすでに数年にわたり「エミリア・ロマーニャGP」という名称が使われている。

    また、公式のアメリカGPがオースティンで開催されている一方で、「マイアミGP」と「ラスベガスGP」という2つの米国レースもある。

    なお、「新たな」バルセロナ-カタルーニャGPがカレンダーにどの程度残るかは不透明だ。というのも、このサーキットとF1との現行契約は2026年に満了を迎える予定であり、来年の初開催が同時に(ひとまず)最後の開催となる可能性もある。

  • フェルナンド・アロンソ F1マドリード開催を歓迎「新しいサーキットは楽しみ」

    フェルナンド・アロンソ F1マドリード開催を歓迎「新しいサーキットは楽しみ」

    2度のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソは、2026年にスペインでF1が2戦開催される見通しとなったことについて、「素晴らしいニュース」だとして歓迎の意を示した。

    現在、アロンソはバルセロナのカタルーニャ・サーキットのアンバサダーを務めており、同サーキットはF1カレンダー残留を懸命に目指している。一方でマドリードは、2026年から正式にスペイングランプリのタイトルを引き継ぐ形でF1カレンダーに加わることがすでに決定しており、長期契約も締結済みだ。

    マドリード市長のホセ・ルイス・マルティネス=アルメイダは、アロンソがマドリードGPに対して消極的なのではないかとの見方について次のようにコメントしている。

    「アロンソがスペインで年に2回レースをすることは非常に素晴らしいことだと思う。もし彼がマドリードでの開催に反対なら、その理由を自ら説明すべきだ。2026年にスペインでグランプリが2戦開催されるのだから、スペイン国民は皆喜ぶべきだよ」

    これに対して43歳のアロンソは、マドリードとバルセロナの両方がカレンダー上で共存できる未来を望んでいると語り、自身の立場を明確にした。

    「もちろん、スペインで2つのグランプリがあるのは素晴らしいニュースだ。新しいサーキットを走るのが楽しみだし、スペインではこれまでにバレンシア、マドリード、バルセロナと3つのサーキットでレースしてきた。だから今回のマドリードの新コースも、良いトラックであることを期待している」

  • カルロス・サインツJr. マドリードでF1デモ走行 2026年スペインGPに向け始動

    カルロス・サインツJr. マドリードでF1デモ走行 2026年スペインGPに向け始動

    カルロス・サインツJr.がウィリアムズFW45でマドリードの市街地を初走行し、地元ファン8万人の熱狂に包まれた。2026年のF1スペインGP開催に向けたプレイベント「MADRING」が開催され、F1の首都回帰へ向けた第一歩が刻まれた。

    1日を通して8万人が、地元出身のカルロス・サインツを応援しようと集まり、彼が初めてファンの前でウィリアムズFW45に乗り込む様子を見守った。スペインGPの市街地コースの一部となる通りは、完全に観客で埋め尽くされた。

    マドリードではF1への期待が高まっており、それはMADRINGの最初の「tardeo(夕刻のイベント)」開始時からはっきりと感じられた。このイベントは、これから始まる壮大な出来事の“前菜”にすぎなかった。カルロス・サインツは、スペインGPの市街地コースの一部となる通りをウィリアムズFW45で初めて走り、ファンから全面的な声援を受けた。

    ロードショーに先立つ記者会見で、カルロスは2026年に地元でレースをすることへのモチベーションについて語った。「このグランプリはF1に新たな価値を加え、自らの個性を持つものになると思う」と述べた。また、記者から、同じスペイン人でありながらバルセロナでのF1開催を支えてきたフェルナンド・アロンソとの「MADRINGアンバサダー」としての立場について問われると、サインツは「アロンソへのライバル意識はサーキット上に限られるもので、彼は常に自分にとって大きな手本だった」と断言した。

    午後7時、全長1キロ100メートル以上のコースでイベントが幕を開けた。カルロス・サインツがウィリアムズFW45で最初のスティントを行い、会場の熱気を一気に高めた。その後に続いたのは、スペインのF2およびF3の若手有望株であるペペ・マルティとマリ・ボヤ。彼らはカンポス・レーシングのマシンで登場し、自分たちもこの世界に残る覚悟を見せつけた。

    さらに、音楽とグルメで高い評価を受けるエンタメ集団「WAH」もフォード・ラプターやその他の演出車両に乗ってショーに加わり、F1マシンの演出と見事なハーモニーを奏でた。

    このイベントには、ロベルト・カルロス、フェデ・バルベルデ、アルトゥーロ・バルス、セルヒオ・リュルなど、多くの著名人も来場。その一部は、マシンが通過したあとにチェッカーフラッグを振るという体験を楽しんだ。IFEMA MADRID執行委員会の会長ホセ・ビセンテ・デ・ロス・モソスは、カルロス・サインツの最後のスティントでその役目を担った。

    マドリード F1 スペインGP カルロス・サインツJr.

    マシンを降りたあと、サインツはイベントの中継が行われた橋の上に登り、ファンに手を振って挨拶をした。そして、この初のロードショーの成功を支えたすべての人に向けて、感謝の言葉を述べた。

    「ありがとう、マドリード。ありがとう、みんな。今日のこの温かさ、本当に嬉しかった。この場を作ってくれた主催者、そして何より、今日ここに来てくれたみんなに感謝している。僕は本当に幸せ者だ」

    その後、サインツは再び地上に降りてサインに応じ、観客との別れを惜しんだ。

    会場の一部であるIFEMA MADRIDの展示施設内では、「パドック・エクスペリエンス」が展開され、来場者はシミュレーター体験、ライブミュージック、フード&ドリンクブース、MADRINGおよびアトラシアン・ウィリアムズ・レーシングの公式グッズショップなどを楽しむことができた。

    このMADRING初回イベントは、現在準備が進むスペインGPのプレゼンテーションとも言えるもので、F1が2026年に再びスペインの首都に戻ってくること、そしてマドリードがモータースポーツの世界舞台に返り咲くことを高らかに示した。マドリード、F1、そしてカルロス・サインツは、まさに街中で愛の物語を紡いだかのようだった。

  • 2025年F1 スペインGPパワーランキング:角田裕毅はランク外

    2025年F1 スペインGPパワーランキング:角田裕毅はランク外

    2025年F1スペインGPではマクラーレンが灼熱のバルセロナで最大ポイントを獲得、後方では波乱の展開に。アクション満載の週末が幕を下ろした今、パワーランキング審査員が最も高く評価したのは誰だったのか。

    モナコGPでの興奮冷めやらぬ中、スペインGPはさらなる熱気とドラマを生んだ。マクラーレンが1-2フィニッシュで最大ポイントを手にする一方、中団以降ではセーフティカーのタイミングやタイヤ戦略が順位を左右する展開に。

    熾烈な戦いを制したのは誰か。今週のパワーランキングと総合順位表をチェック。

    F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。

    1.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    オスカー・ピアストリはモナコのレース週末ではチームメイトのランド・ノリスの陰に隠れていたが、バルセロナ-カタルーニャ・サーキットでは見事なポール・トゥ・ウィンで状況を一変させた。これでグランプリ7勝目を挙げ、ドライバーズ選手権でノリスに10ポイント差をつけることに。審査員たちはその走りに大いに感銘を受けた。

    2.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバーF1チーム)
    ニコ・ヒュルケンベルグはQ1敗退から巻き返し、レース当日はスタートで猛プッシュしてポイント争いに食い込んだ。終盤のセーフティカー導入時点ですでにトップ10圏内を走行しており、新品ソフトタイヤという「ゴールデンチケット」を使ってルイス・ハミルトンのフェラーリをかわし、目覚ましい6位(フェルスタッペンのペナルティにより5位)を獲得した。

    3.シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
    シャルル・ルクレールは、Q3でソフトタイヤが不足するというギャンブルの結果、7番グリッドにとどまった。だが、レースでは着実にポジションを上げていき、マクラーレン勢とフェルスタッペンの後方となる4番手に浮上。さらに、セーフティカー再スタートでのソフトタイヤの優位性を活かしてフェルスタッペンを交わし、予想外の表彰台を手にした。

    4.アイザック・ハジャー(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)
    オーストラリアGPのフォーメーションラップでの出来事を除けば、アイザック・ハジャーにとってF1デビューは夢のような滑り出しとなっている。生まれ持った速さと年齢を超えた成熟した走りを見せ、今回のスペインでも例外ではなかった。フランス人ルーキーは再びQ3進出とポイント獲得を果たし、三連戦すべてでこの2つを達成する100%の成功率を記録している。

    5.ランド・ノリス(マクラーレン)
    ランド・ノリスはモナコで予選の神がかったラップを含め、F1キャリアでも屈指の走りを披露したが、バルセロナではフリー走行からピアストリに後れを取り、小さなミスもあってQ3では伸び悩んだ。スタートでフェルスタッペンに前を許したことでレースはやや困難になったが、それでも2位に戻ってピアストリに続き、ダメージを最小限に抑えた。

    6.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)
    フェルナンド・アロンソは母国GPを通じて、まさに闘志を燃やしていた。数え切れないほどの地元ファンの声援を受けた2度の世界王者は、プラクティスからキレのある走りを見せ、予選ではトップ10入り、決勝ではアグレッシブなオーバーテイクを連発して今季初ポイントを獲得した。

    7.ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    メルセデスはイモラとモナコで存在感を示せなかったが、スペインGPでも依然としてトップ勢に一歩届かない状況だった。そんな中、ジョージ・ラッセルは週末から最大限を引き出し、予選では2列目を確保。決勝ではフェルスタッペンとのあの場面もあったが、最終的に4位という堅実なポイント獲得で終えた。

    8.ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)
    アルピーヌはバルセロナでの週末を何としても好転させたかった。4戦連続ノーポイントという状況で、モナコではクラッシュを喫したピエール・ガスリーが気持ちを切り替えて奮闘。週末を通じてチームを牽引し、Q3進出と貴重な8位入賞を果たした。

    9.ガブリエル・ボルトレト(ザウバーF1チーム)
    ガブリエル・ボルトレトは予選で2人のキック・ザウバー勢の中で速さを示し、Q2進出と12番グリッドを確保。決勝ではチームメイトのヒュルケンベルグがより上位でフィニッシュしたものの、ボルトレト自身もポイントに肉薄する走りを見せ、週末全体から大きな自信を得ることとなった。

    10.リアム・ローソン(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)
    2025年序盤は厳しい展開が続いていたリアム・ローソンだが、モナコで兆しを見せ、バルセロナでもプラクティスを通じて有望なペースを示した。予選では惜しくもQ3進出を逃し、決勝ではセーフティカーのタイミングに「やられた」と感じる形となった。

    ランク外
    ルイス・ハミルトンは、スペインでの決勝後、どこか落ち込んだ様子でインタビューを受け、数語しか発しなかった。控えめな内容に終わった6位という結果が、今回のパワーランキングトップ10入りを逃す要因となった。なお、ピットレーンスタートから13位まで挽回した角田裕毅もトップ10には選ばれなかった。

    2025年のF1世界選手権 スペイングランプリ

  • F1スペインGP バルセロナ開催継続の可能性 ローテーション案が鍵か

    F1スペインGP バルセロナ開催継続の可能性 ローテーション案が鍵か

    バルセロナでのF1グランプリは、フォーミュラ1が提案する「主要欧州イベントの年次ローテーション」方式を受け入れることで、将来的に存続する可能性がある。

    先週末の開催に際し、一部では2026年以降のF1との契約延長が発表されるのではないかとの期待もあった。来年からマドリードが公式の「スペインGP」タイトルを引き継ぐことが決まっているにもかかわらず、だ。

    しかしカタルーニャ州政府のビジネス大臣、ミケル・サンペルは、交渉は依然として「進行中」だと明かす――ただし、その進みは遅いという。

    「最高の料理はスロークッキングだ」と彼は笑いながら語った。「少しずつ、少しずつ」

    「数日で終わるかもしれないし、数週間かかるかもしれない。あるいは数カ月かもしれない――それは見てみないと分からない」

    では、そのイベントは将来どんな名称になるのか? 「それも交渉の一部だ」と彼は認めた。

    すでに発表されているように、スパ・フランコルシャンは今後すべての年にF1を開催するのではなく、隔年開催とすることでその歴史あるグランプリの継続を確保している。

    バルセロナもこのローテーション方式に加わる可能性があるのかという問いに対して、サンペルは「テーブルの上にはいくつかの可能性がある」と答えた。

    「交渉している2つの当事者は、いずれも取るに足らない存在ではない。ひとつは政府全体であり、もうひとつはフォーミュラ1全体だ。だからこそ、非常に多くの可能性があり、それゆえに交渉は長引いている」

    「我々はすべての利点と不利益を分析しているが、F1グランプリを開催したがっている国の需要は、皆さんが想像する以上に多い。この件には高度なマネジメント能力と、非常に高いレベルの慎重さが求められている」とサンペル大臣は締めくくった。

  • レッドブルF1 FIAの不透明な裁定に苦言「推測で動くしかなかった」

    レッドブルF1 FIAの不透明な裁定に苦言「推測で動くしかなかった」

    レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーは、スペインGPでマックス・フェルスタッペンを巡って発生した混乱に関連し、FIAの判断の不透明さを批判し、今後の協議の必要性を訴えた。

    スペインGPのセーフティカー明け、フェルスタッペンは無線で「ジョージ・ラッセルにポジションを返すように」と指示され、これに激怒した。ラッセルに先行を許したのは、フェルスタッペンがセーフティカー中のピットストップで唯一ハードタイヤを選択されたことで、周囲のソフト勢に対して不利な状況に置かれた直後のことだった。

    レース再開直後、フェルスタッペンはストレートでフェラーリのシャルル・ルクレールに接触された直後、ターン1でラッセルの猛アタックを受け、ランオフエリアに逃れる形となった。復帰後はラッセルの前に出たが、サウジアラビアGPで同様の状況下、ランド・ノリスにポジションを返さなかったことで10秒ペナルティを受けた経験から、今回もそれを恐れたレッドブルは即座にラッセルへのポジション返上を決断した。

    ところがその後、フェルスタッペンがラッセルに接触したことで別件の「衝突を引き起こした」行為として10秒のペナルティが科された。

    ホーナーはレース後、RacingNews365を含むメディアに対し、次のように説明した。

    「マックスは明らかに不満だった。まずストレートでルクレールに当てられ、さらにターン1でジョージにダイブボム(無理な飛び込み)を食らったからだ。

    今のレギュレーションでは、すべては“フロントアクスル(前輪軸)”の位置次第だ。ドライバーたちはそのルールを理解していて、それに則って戦っている。

    問題は『あの瞬間にジョージは完全にコーナーをコントロールしていたのか?』ということ。ギリギリではあったが、入れたようにも見えた。

    今季は数多くの事例で、接触が“ノート(記録)”され、スチュワードに送られ、その後にペナルティが出るという流れがあった。だから今回も“ポジションを返さなければならない”と判断した。」

    レッドブル F1 マックス・フェルスタッペン

    皮肉なことに、スチュワードはこのターン1のインシデントに関して「ラッセルにはコーナーの権利がなかった」と判断しており、仮にフェルスタッペンがそのまま走行していてもペナルティにはならなかったという。

    ホーナーは続けてこう述べた。

    「審判(レースディレクター)として、“プレーオン”か“ポジション返上”かを明確に伝えてくれるとありがたい。

    チームが主観的に判断するのは非常に難しい。過去の前例や、目の前の状況を見て、スチュワードやレースディレクターの考えを“推測”しなければならない。

    だからこそ、『返せ』あるいは『返さなくていい』とレースディレクターが即座に判断を伝えてくれることが、チームにとっては非常に有益だ。」

    現在のF1では、チームがレースディレクターであるルイ・マルケスに問い合わせをしても明確な返答が得られない状況にあるという。

    「何の返答も得られない。質問しても、何も戻ってこないんだ」とホーナーは不満を吐露。

    この点について、RacingNews365の「マルケスと話し合う必要があるのでは?」という問いには、「SAC(スポーティング・アドバイザリー・コミッティ)で議論すべき内容だと思う」と答えた。

  • 「F1よりローマの方が危険」タクシー運転手がヴォルフの冗談に本気の反撃

    「F1よりローマの方が危険」タクシー運転手がヴォルフの冗談に本気の反撃

    メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフが、スペインGPでのマックス・フェルスタッペンのジョージ・ラッセルへの強引なオーバーテイクについて語った際に放った一言が、イタリアのタクシー業界を巻き込む騒動へと発展している。

    ヴォルフはSky Italiaに対し、「あれはローマやナポリの一部のタクシー運転手みたいだったね。交通の中で狂ったように突っ込んでくる」と発言。ランド・ノリスが「あれはマリオカートみたいだった」と評したプレーを、さらに“イタリア流”に揶揄した形だ。

    これに対し、イタリアのタクシー運転手たちは黙っていなかった。ローマのタクシー協会「Cooperativa Radiotaxi 3570」の会長ロレーノ・ビッタレッリは、「我々はF1ドライバーよりも優れている。ローマの市街地交通では、彼らは1時間も持たない」と語り、反撃の姿勢を鮮明にした。

    伊紙コリエーレ・デッラ・セラの取材に応じたビッタレッリはこう続ける。「我々が運転するのは工事現場、バイク、電動スクーター、観光バスがひしめく“ジャングル”だ。F1サーキットよりずっと過酷だよ」

    冗談交じりの発言かと思いきや、ビッタレッリは「誤ったステレオタイプには注意してもらいたい」と真剣な口調で訴えた。

    「我々は事故を起こしたくないんだよ。事故を起こせば、その日の仕事が全部パーになるからね」

    ローマの交通労働者連盟「Filt-Cgil」も同調。代表のニコラ・ディ・ジャコッベは「我々はローマではメルセデスと同じくらい遅く走ってるよ」と皮肉を込めつつ、「この街の交通状況は壊滅的だ。2キロ進むのに30分かかる」と実情を語った。

    F1界の比喩が、まさかの“市街地グランプリ”での論戦に火をつけた形となった。

  • マクラーレンF1代表 スペインGP1-2の快挙を称賛「2ストップはリスクもあった」

    マクラーレンF1代表 スペインGP1-2の快挙を称賛「2ストップはリスクもあった」

    マクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラは、スペインGPで1-2フィニッシュを飾ったオスカー・ピアストリとランド・ノリスの走りを称賛するとともに、2ストップ戦略を選んだことに「一定のリスクはあった」と認めた。

    ポールポジションのピアストリはスタートで首位を堅守。一方のノリスは一時的にマックス・フェルスタッペンに2番手を奪われたものの、まもなくポジションを奪い返した。

    フェルスタッペンは3ストップ戦略を採用しており、終盤に新しいタイヤで攻めてくる可能性があったため、マクラーレン陣営には警戒感も漂っていた。

    しかし、レース終盤にセーフティカーが出動したことで状況は一変。大半のドライバーがピットインする中、フェルスタッペンのレッドブルはハードタイヤを装着し、周囲がソフトタイヤを選んだことで展開が苦しくなった。ピアストリは最終的にノリスに2.471秒差をつけ、今季5勝目を挙げた。

    ステラはレース後、見た目以上に困難な局面があったことを明かしている。

    「第2スティントでは我々がプッシュしつつペースをコントロールしていたが、彼(フェルスタッペン)の追い上げは我々の想定以上に速かった」

    「そのため途中でドライバーたちに『もっとプッシュすべきか?』と尋ねたところ、2人とも『これ以上のペースはないと思う』と返してきた。あの段階では、第1スティントの時よりも状況が開いてしまう可能性があると不安になっていた」

    「さらに当時はオスカーとランドの差が2.5秒ほどだったから、仮にフェルスタッペンに対するカバーが必要になった場合、2人の扱いが難しくなっただろう。ただ幸いにも、フェルスタッペンのペースはその後少し落ちていった」

    「そして、オスカーが第2スティントの終盤に素晴らしいペースを見せてくれたことで、ピットストップのタイミングも計画通りに進めることができた。ドライバーの判断も素晴らしかったし、タイヤエンジニアの働きも含めて、今日は全体として非常に良いレース運びだったと思う」

    マクラーレン F1ポールポジションから好スタートを切ったピアストリ。スペインGP序盤、ノリスは一時フェルスタッペンに2番手を譲った

    3ストップを採ったフェルスタッペンの速さを目の当たりにしたうえで、依然として2ストップが有利だったと考えるか問われたステラは、こう答えている。

    「私は2ストップの方が速いと思う」

    「ただし、非常に速い3ストッパーがいる場合、こちらは長いスティントでプッシュしなければならず、リスクは高くなる。タイヤの状態が予測しづらくなることもある」

    「スティントの序盤では無理にプッシュせず、タイヤを温存することに慎重だった。序盤にプッシュしすぎると終盤にデグラデーション(劣化)が激しくなるからだ」

    「実際にフェルスタッペンも、おそらく第3スティントでかなりプッシュしていたが、最終的にはペースが落ちた。結局のところ、(タイヤの)予算には限りがある。どこでそれを使うか決めなければならない。2ストップはリスクが高くて、タイヤが限界を迎えたときはとても厳しくなる。でも、それでも2ストップの方が速いと思う」

    また、レース序盤にノリスがフェルスタッペンの背後にいたことがタイヤの消耗に影響したかという問いに対して、ステラは昨年の同GPで苦しんだピアストリの進化にも言及した。

    「前を走るクルマを追いかけていると、空力効果が落ちる。だからその差をタイヤで補わなければならない。これがだいたいコンマ5秒分ぐらいに相当し、それだけタイヤに負荷がかかる。だから第1スティントではランドの方がタイヤを多く消耗していたと思う」

    「ただ全体的に見れば、今日の2人は驚くほど似たようなペースで並走していた。昨年このサーキットで非常に苦戦したオスカーが、ここまで成長してくれたことは本当に素晴らしい」

  • 角田裕毅は敗者選出:2025年F1 スペインGP WINNERS & LOSERS

    角田裕毅は敗者選出:2025年F1 スペインGP WINNERS & LOSERS

    オスカー・ピアストリは、灼熱のコンディションの中で開催されたF1スペインGPにおいて、見事な走りで勝利を挙げ、ランキング首位の座をさらに盤石なものとした。昨年苦しんだこのバルセロナの舞台で、彼はその記憶を完璧に振り払ってみせた。

    もちろん、今週末を通じて祝杯を挙げるに値する活躍を見せたドライバーはピアストリだけではなかったが、反対に、すべてを忘れて早く次に進みたいと感じている者たちも少なくなかった。

    F1公式レポーターのローレンス・バレットが、カタローニャ・サーキットで浮き彫りになった「勝者」と「敗者」を振り返る。

    勝者:オスカー・ピアストリ
    オスカー・ピアストリは、昨年マクラーレンのマシンでパフォーマンスを引き出すのに苦労した苦い記憶が残るバルセロナで、今シーズンはそれを見事に払拭する走りを見せた。素晴らしいラップでポールポジションを獲得し、その差は今シーズン最大のマージン(0.209秒)だった。
    これで、昨年は1年間で4度しかなかったランド・ノリスとの予選での勝ち越しを、2025年はすでに5回達成したことになる。

    オーストラリア出身のピアストリは、そのポールポジションからスタートして、今シーズン5勝目となるグランプリ勝利を挙げた。マイアミ以来の勝利だ。また、彼はマクラーレンのドライバーとして、アイルトン・セナ(1988年)とルイス・ハミルトン(2007年)に続き、8戦連続で表彰台を獲得した3人目となった。
    そして何より、チームメイトのノリスに対して10ポイント、レッドブルのマックス・フェルスタッペンに対して49ポイントの差をつけて、選手権リードを広げた。

    スペインGP F1 オスカー・ピアストリピアストリはバルセロナで今季5勝目を挙げた

    敗者:マックス・フェルスタッペン
    マックス・フェルスタッペンにとっては屈辱的な週末となり、5年連続のタイトル獲得の望みに大きな打撃を受ける結果となった。

    このオランダ人ドライバーがバルセロナでフロントローを逃したのは2020年以来初めてのことだった。スタート直後はうまく2番手に浮上したものの、レースは徐々に崩れていった。
    チームが終盤に彼にハードタイヤを履かせた判断により、セーフティカー明けのリスタートでは他車に対して不利な状況となった。

    さらに、ジョージ・ラッセルと接触し、10秒のタイムペナルティを受けて10位に降格。この結果、彼のスーパーライセンスポイントは11点となり、12点で出場停止となるリスクに一歩近づいた。

    彼は月曜にInstagramで自身のミスを認めた。「終盤のタイヤ選択と、セーフティカー明けの数回の動きが、フラストレーションを増幅させ、正しくない行動へとつながってしまった。それは起こるべきではなかった。チームのために全力を尽くしているし、感情が高ぶることもある。勝つ時も一緒、負ける時も一緒だ」。

    勝者:ニコ・ヒュルケンベルグ
    ニコ・ヒュルケンベルグは、予選のQ1で敗退したことに不満を感じていた。というのも、キック・ザウバーに投入されたアップグレードパッケージによってマシンのペースは確実に改善されていたからだ。だが彼は、日曜日の決勝でその鬱憤を見事に晴らした。

    ドイツ人ドライバーは、スタートで5つポジションを上げてポイント圏内に浮上。さらに、予選早期敗退のおかげで新品ソフトタイヤを多く保持していたため、セーフティカー後にはそれを活用してフェラーリのルイス・ハミルトンをオーバーテイク。P6でチェッカーを受けたが、フェルスタッペンのペナルティによりP5へと繰り上がった。

    これはバルセロナでの自己最高順位であり、彼にとって12度目のバルセロナ参戦だった。キック・ザウバーにとっては、バルテリ・ボッタスが2022年エミリア・ロマーニャGPでP5を記録して以来のベストリザルトとなった。これによりチームは、コンストラクターズランキングでアストンマーティンとアルピーヌを上回り、8位に浮上した。

    敗者:ウィリアムズ
    バルセロナGP以前の4戦で、両ドライバーがすべてのレースでポイントを獲得していたウィリアムズの快進撃は、スペインで失速した。

    チームは、相対的なパフォーマンスという意味ではバルセロナで前進を見せた。アレックス・アルボンが2017年以来の同地でのベスト予選結果となるP11を記録したのだ。
    しかし決勝では落胆が待っていた。アルボンとカルロス・サインツの両者がオープニングラップでフロントウイングにダメージを受け、アルボンは今季初のリタイア、サインツも11回目のホームレースで初めてポイントを逃した。

    勝者:シャルル・ルクレール
    フェラーリは、週末を通じてマクラーレンやレッドブルのフェルスタッペンと戦うには及ばなかったが、終盤のスティントでタイヤ戦略をずらしたことで、シャルル・ルクレールがフェルスタッペンをかわして表彰台を獲得した。

    これはルクレールにとってスペインでの初表彰台であり、8度目のバルセロナ参戦での達成だった。フェラーリにとっても、バルセロナでの表彰台は2017年以来となる。
    また、ルクレールはモナコでの2位に続き2戦連続の表彰台、かつ7戦連続でのポイントフィニッシュでもある。

    スペインGP F1 シャルル・ルクレールルクレールはスペインで今季2戦連続の表彰台を獲得

    敗者:キミ・アントネッリ
    キミ・アントネッリは、ここ数戦の予選の苦戦から立ち直り、マイアミ以来となるトップ10グリッド(P6)を獲得した。

    このイタリア人ドライバーはタイヤをうまくマネジメントし、チームメイトのジョージ・ラッセルとほぼ同じペースで走行しながら、レース中は堅実な7位をキープしていた。だが、パワーユニットの問題によりリタイアを余儀なくされ、3連戦で一度もポイントを獲得できなかった。

    勝者:アイザック・ハジャー
    アントネッリが3連戦で苦しむ中、もう一人のルーキーであるアイザック・ハジャーは際立った活躍を見せた。

    フランス人の彼は、今季5度目、かつ3戦連続でQ3進出を果たし、スペインGPではP9のスタートとなった。
    そして20歳のハジャーは見事なレース運びで7位フィニッシュ。これにより3戦連続のポイント獲得となり、ドライバーズランキングでは9位に浮上した。

    敗者:ルイス・ハミルトン
    7度のワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、スペインGP後に落胆した様子を見せた。レース中にペースが上がらなかった理由が自分でも分からず、無力さを感じていたようだった。

    フェラーリドライバーの彼は、フェラーリでの自己ベストとなる予選P5を記録し、今季2度目となるルクレールの上位に立ったことで、決勝への期待も高かった。
    しかし、レース序盤からマシンのバランスが悪く、終始ペースが上がらなかったと語った。結果はP6。これは2016年以降、バルセロナでの彼にとって最悪の成績となった。

    スペインGP F1 ルイス・ハミルトンハミルトンは苦しいレースとなり、チームメイトから大きく離された

    勝者:フェルナンド・アロンソ
    フェルナンド・アロンソは、2025年シーズン初のポイントを獲得し、長い待機期間に終止符を打った。

    スペイン人の彼は、手の不調によりランス・ストロールが欠場したことで、アストンマーティンの唯一の出走ドライバーとなった。
    週末は3戦連続でのQ3進出を果たし、直線スピードの不足をコーナーでの工夫によってカバー。決勝では10位でチェッカーを受け、フェルスタッペンのペナルティによりP9へ繰り上がった。

    敗者:角田裕毅
    角田裕毅にとって、バルセロナでの週末は忘れたいものになった。

    日本人の彼は予選でP20と低迷し、元チームメイトであるアイザック・ハジャーが姉妹チームのレーシングブルズで輝きを放つ中で、明暗が分かれた。
    チームは角田のマシンに複数の変更を加えたため、決勝はピットレーンスタートに。レースではいくつかの順位を挽回したが、グラベルにはみ出す場面もあり、最終的に13位でフィニッシュし、ポイントには届かなかった。

    これで2戦連続ノーポイント。開幕から7戦で10ポイントのみの獲得となり、レッドブルはコンストラクターズランキングでフェラーリに21ポイント差をつけられ、4位へ後退した。

    スペインGP F1 角田裕毅角田裕毅は2戦連続ノーポイント。

    勝者:ピエール・ガスリー
    ピエール・ガスリーは、モナコでの痛手から立ち直り、バルセロナでアルピーヌに明るい話題をもたらした。

    フランス人ドライバーの彼は、今季2番目に良いスタート位置となるP8を獲得。日曜のレースではマシンのペースがそれほど良くなかったと認めているが、終盤のセーフティカーで新品タイヤに交換し、8位を守り切った。
    アルピーヌにとっては、今季2度目のグランプリでのポイント獲得となった。

  • ピアストリが輝きを放ったF1スペインGP:著名サッカー選手が多数来場

    ピアストリが輝きを放ったF1スペインGP:著名サッカー選手が多数来場

    F1パドックは今週末、3連戦の締めくくりとしてバルセロナに集結。2025年スペインGPはまさに波乱と興奮に満ちたイベントとなった。

    マクラーレンのオスカー・ピアストリが土曜のポールに続き日曜の決勝でも今季5勝目を挙げ、チャンピオンシップリーダーの座をさらに固めた。しかし、バルセロナのカタルーニャ・サーキットではそれ以外にも多くのドラマが展開された。

    ピアストリ、マクラーレンの1-2をリード
    イモラとモナコで開催された3連戦の前2戦では、それぞれマックス・フェルスタッペンとランド・ノリスが勝利を挙げていた――これにより、チャンピオンシップリーダーであるピアストリの3連勝はストップしていた。

    とはいえ、オーストラリア人ドライバーはそれらのレースで決して悪いパフォーマンスを見せていたわけではなかった――いずれも3位で表彰台に上がっていた――が、もしライバルたちがこのまま彼より前でフィニッシュし続ければ、ドライバーズ選手権首位の座も危うくなる可能性があった。

    ピアストリは「今年最も困難だった」と表現したモナコから立ち直るべく、バルセロナで調子を取り戻すことを目指していた――そしてその目標はすぐに現実のものとなった。3回のプラクティスのうち2回で最速タイムを記録し、予選では今季最大のポールポジション差(詳細は後述)でトップを獲得した。

    その勢いは決勝日にも持ち越されたようで、24歳の彼は好スタートを決め、序盤からしっかりとリードを築いた。最初のピットストップを経て一時フェルスタッペンにトップを譲る場面もあったが、レッドブルが3ストップ戦略の一環として早めの2回目のストップを行ったことで、ピアストリは再びトップに返り咲いた。

    その後、セーフティカー導入(後述)によって展開が動く中でもトップを守り抜き、チームメイトのノリスとともにマクラーレンに再び1-2フィニッシュをもたらした。

    この結果により、ピアストリはドライバーズ選手権でノリスに10ポイント差をつけて首位を堅持。一方、マクラーレンはコンストラクターズ選手権で2位フェラーリに対して197ポイントの大差を築いた。

    2025年のF1世界選手権 スペイングランプリピアストリはチームメイトのノリスを制し、マクラーレンに再び1-2フィニッシュをもたらした。

    セーフティカー後の混乱劇
    前述の通り、レース終盤にはメルセデスのキミ・アントネッリがマシントラブルでコース脇にマシンを止めたことにより、セーフティカーが導入された。

    これにより、ほとんどのドライバーがピットインする流れとなり、先頭を走っていたピアストリ、ノリス、フェルスタッペンもタイヤ交換を行った。ただしフェルスタッペンは、自分のマシンにハードタイヤが装着されたことに不満を漏らした――周囲の多くがソフトタイヤを選択していたのに対してである。

    60周目にセーフティカーがピットに戻り、残り6周のスプリントレースが開始された。ピアストリはリスタートを上手くこなしてリードを守り、ノリスとともに後続を引き離した。

    その背後では多くのドラマが展開された。シャルル・ルクレールがメインストレートでフェルスタッペンをオーバーテイクし、両者は接触――このインシデントはレース後に調査されたが、「これ以上の措置なし」と裁定された。

    続いてジョージ・ラッセルがフェルスタッペンに仕掛け、再び軽い接触が発生。これによりフェルスタッペンはエスケープロードに逃れた。レッドブルはラッセルにポジションを返すようフェルスタッペンに指示したが、フェルスタッペンはこれに不満を表明。そしてラッセルが再度仕掛けた際、2台は再び接触した。

    この結果、フェルスタッペンには10秒のタイムペナルティが科され、5位から10位へと順位を落とすことになった。これについてラッセルは後に「僕の見方では、ただクラッシュされたとしか思えない」と語った。


    ヒュルケンベルグ5位浮上、アロンソは今季初ポイント
    フェルスタッペンのペナルティにより、後方の数名が順位を繰り上げる恩恵を受け、いくつかのチームが貴重なポイントを手にした。

    ニコ・ヒュルケンベルグは序盤から目を引く走りを披露し、15番手スタートから1周目で一気に10番手まで浮上。その後も安定した走りでポイント圏内を維持した。

    セーフティカー後の混乱も追い風となり、フィニッシュ時点で6位に浮上。さらにフェルスタッペンの降格により5位が確定した。ヒュルケンベルグは「今日はすべてが噛み合った」と語った。

    一方、フェルナンド・アロンソはスタート時点で9番手だったものの序盤にポジションを落とし、一時はグラベルに飛び出すなど厳しい展開を強いられた。だがその後巻き返し、フィニッシュ時点で10位に入り、フェルスタッペンの降格により9位となった。これにより、今季初のポイントを獲得。アロンソは「嬉しい。ファンの皆も最後はとても喜んでくれていた」と語った。

    2025年F1 スペインGPヒュルケンベルグとアロンソは、スペイン・グランプリで激しい戦いの末にポイントを獲得した。

    ストロールは欠場、アストンは1台体制に
    予選で14番手を獲得した後、アストンマーティンはカナダ人ドライバーのランス・ストロールが手首の故障のためレースを欠場すると発表した。

    2023年、ストロールは自転車事故によりプレシーズンテストを欠場しており、その際に右手首を骨折、金属ネジを埋め込む手術を受けていた。バーレーンでの開幕戦には復帰したが、医師からは第2戦か第3戦まで復帰できないと予測されていたという。

    バルセロナでの予選後、ストロールは過去6週間にわたり再び手首と手に痛みが生じていたとし、これが以前の負傷と関係していると医師団が判断。回復と処置のためレース欠場が決定された。

    チームのリザーブドライバーはスペインでいずれのセッションにも出走していなかったため、レギュレーションにより交代出場は認められず、アストンマーティンはアロンソ1台のみで日曜のレースに臨んだ。

    ランス・ストロール土曜日の夜、バルセロナで、ストロールが日曜日のレースに出場しないことが発表された。

    予選では今季最大のポール差
    マクラーレンがこれまでのシーズンで好調を維持しているとはいえ、ポールポジション争いは接戦となることが多かった。ピアストリはこれまで4回ポールを獲得しているが、バルセロナでの一発は特に印象的だった。

    週末の初めには、新たなフロントウイングに関する技術指令により不確定要素も多かったが、フリー走行の時点でピアストリとノリスがタイムシートを席巻していたことから、マクラーレンが本命視されるようになっていた。

    Q3の最初のアタックではノリスが僅差で前に出たが、タイム差は極めて小さく、ピアストリには逆転の可能性が残されていた。

    最終アタックでピアストリはさらに0.209秒もタイムを縮め、ノリスの記録を大きく上回った。この差は今季の予選における最大であり、これまでの記録(ピアストリがバーレーンGPでラッセルに0.168秒差をつけた)を上回るものとなった。


    パドックには豪華ゲストも続々
    スペインGPの週末には多くのセレブリティがパドックを訪れたが、特に注目されたのはサッカー選手たちだった。

    イングランド男子代表チーム全員が日曜日のレースに姿を見せ、キャプテンのハリー・ケインはランド・ノリスを応援する姿を見せた。

    ジュード・ベリンガムは、ブカヨ・サカに「この暑さはたまらない」とジェスチャーしていたが、彼らは空調の効いたホスピタリティエリアから観戦しており、幸運だったと言えるだろう。一方でドライバーたちは灼熱の中で集中力を維持する必要があり、レース中の感情の高ぶりも見られた。

    バルセロナのスター選手であるロベルト・レヴァンドフスキがチェッカーフラッグを振り、元ブラジル代表のロベルト・カルロスもグリッド上で交流を見せていた。イングランド代表監督のトーマス・トゥヘルも来場していた。

    F1ファンとして知られる俳優のテリー・クルーズも現地入りしており、レース前のグリッド上で雰囲気を楽しんだ後、表彰式後のインタビューにも参加。日曜の午後を大いに楽しんでいた様子だった――もっとも、ピアストリの満面の笑みに比べれば、その喜びも一歩及ばなかったかもしれない。

    スペイングランプリ F1イングランド男子サッカー代表チームは、フォーミュラ1のCEOであるステファノ・ドメニカリと会談した。

    スペインGP F1ハリー・ケインがジョージ・ラッセルをはじめとするドライバーたちと談笑している姿が見られた。

    2025年F1 スペイングランプリパドックで一緒に写真撮影にポーズをとるロベルト・カルロスとトレント・アレクサンダー・アーノルド