カテゴリー: 佐藤琢磨

  • 佐藤琢磨、ミルウォーキーの決勝レースは14位 / インディカー

    佐藤琢磨、ミルウォーキーの決勝レースは14位 / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第12戦 ミルウォーキーの決勝レースを14位で終えた。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、予選13番手からスタート。得意とするミルウォーキーで優勝争いを行う意気込みだったが、マシンセッティングがコンディションにマッチしておらず、1度目のピットストップを行った直後に周回遅れとなった。

    フロントウイングのセッティングを変更してトップグループと同等のラップタイムを記録するまでコンディションは回復したが、周回遅れから脱却できずにレースは終盤を迎えた。それでも、粘り強く走り続けたことでゴールを目前にしてリードラップに返り咲いた。そして、最後のピットストップ時には10番手となり、新品のタイヤを装着することで、さらなるポジションアップを目指した。

    しかし、そのピットストップでタイヤ交換に手間取り、15番手まで大きく後退。リスタートからの18周で1台をパスし、14位でのゴールとなった。

    佐藤琢磨(14位)
    「長く厳しいレースでした。スタート直後のマシンは非常にドライビングが難しいものになっていて、最初のピットストップを行う前までに順位を大きく落としました。そのうえ、そのピットストップに時間がかかってしまったことから周回遅れに陥りました。その後はリードラップに戻るべく全力で追い上げました。マシンはウイングを調整したことでトップグループに匹敵するスピードで走ることができました。しかし、一台のマシンが、一つのフルコースコーションでコース上に残る作戦を採用し、彼が私の前を走り続けたためにリードラップに戻ることができませんでした。それでも奮闘を続けた結果、リードラップに戻ることはできたのですが、もうレースの残り周回数は20周を切っていました。それでもトップ10でゴールできるチャンスを手に入れ、最後のピットストップ後にはさらに順位を上げることを狙っていました。ところが、最後のピットストップのリアタイヤの交換でトラブルが発生。10番手でピットインしたのに15番手まで後退。リスタート後に1台を抜きましたが、同じく新品タイヤを履くライバルたちが相手となっていたため、14位でのゴールとなりました。悔しいレースでした」

  • 佐藤琢磨、ミルウォーキーの予選は13番手 / インディカー

    佐藤琢磨、ミルウォーキーの予選は13番手 / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第12戦 ミルウォーキーの予選を13番手で終えた。

    シリーズ第12戦の舞台となるザ・ミルウォーキー・マイルは、1903年からレースが開催され続け、”伝説のオーバル”というニックネームが冠せられたショートオーバル。

    今年のミルウォーキーでは、予選と決勝を同じ日に行うスケジュールが採用され、スターティンググリッドを競い合う予選は、日曜日の午後12時半から行なわれた。

    朝から晴天に恵まれたミルウォーキーは、予選開始時の気温が26℃まで上がった。朝から太陽が照りつけ続け、路面温度が大きく上がったことで、グリップが下がり、ドライビングがより一層難しいコンディションとなった。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、土曜日のプラクティス1で3番手につけるスムーズな週末のスタートを切った。予選前のプラクティスでマシンをさらにファインチューニングすることに成功した佐藤琢磨だったが、予選ではコンディションの変化に対する調整が完璧ではなかった。アタック1周目は21秒6090、平均時速169.8636マイルとすばらしい数字を記録したが、2周目が21秒8166、平均時速167.487マイルと大きくダウンし、2周の合計タイムは43秒4256、平均時速168.288マイルで予選13番手となった。

    佐藤琢磨(13番手)
    「2度のプラクティスではともにいいタイムを出せていましたが、予選では気温、路面温度ともに高くなり、マシンが滑りやすいコンディションとなっていました。特に、コースのイン側の色の濃い舗装の部分が熱を帯び、グリップを失っていました。私たちのマシンは、プラクティス時よりもグリップが低くなっており、思っていた通りの走りができませんでした。決勝レースは夕方のスタートなので、コンディションがまた変わると思いますが、スタート時はまだ暑さが残ったままとなるでしょう。予選で得た情報、データを基に決勝用のマシンにセッティングを施します。暑い中ではオーバーテイクも難しいでしょうが、マシンのセッティングも含めて対処を行い、全力で戦います」

  • 佐藤琢磨 「本当に悔しい幕切れだった」 / インディカー

    佐藤琢磨 「本当に悔しい幕切れだった」 / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー 第11戦 フォンタナのレース週末を振り返った。

    カリフォルニアのフォンタナ・スピードウェイで繰り広げられていたアイゾッド・インディカー・シリーズの500マイル・レースが残り10周、つまり20マイル(約32km)となったとき、佐藤琢磨は優勝に向けてひた走っていた。

    佐藤琢磨が乗るNo.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダは、全ドライバーのなかでのファステストラップを記録したことからもわかるとおり、ほかのどのマシンよりも速く、ライバルたちをどこでも追い越すことができた。インディカーでの2勝目は目前に迫っていた。

    ところが、250ラップのレースの241ラップ目に歯車が狂う。イン側のスコット・ディクソンと、アウト側のウィル・パワーに挟まれる格好となったのだ。そして佐藤琢磨とパワーはコントロールを失ってウォールに接触。この瞬間、ふたりの希望も露と消えたのである。

    「本当にエキサイティングでした」と佐藤琢磨。

    「僕たちには勝てるマシンがありました。しかも、周回遅れからラップバックし、猛烈に追い上げるレースでした。すんでのところで勝てそうだったのに、それは実現しませんでした」

    金曜日に行われたフリープラクティスから佐藤琢磨は好調だった。

    「昨年も、僕たちはコンペティティブで、予選から力強く戦うことができました。でも、今年はもちろん新しいエアロパッケージを使うことになります。そして、どの空力セッティングがベストかは誰にもわかりませんでした。テキサスのパッケージと外観はとてもよく似ていますが、ここではインディのときと同じように、リアディフューザーにサイドウォールを取り付けることが認められていましたので、ダウンフォースの量はずっと大きく、しかもリアウィングのメインプレートは大型のものを使うことができました」

    「フリープラクティスでいくつかのテスト・アイテムを試したところ、いい感触を掴めましたが、それでもジェイムズ・ジェイクスがエンジンブロウをさせたために長く赤旗が提示されていたので、すべてが満足のいく展開だったわけではありません。このため、わからない部分を残したまま、僕たちは予選を迎えることとなりました。いずれにしても、強い手応えを感じるプラクティスでした。相対的にいって僕たちのマシンがコンペティティブなことは明らかでしたが、まだエアロのセットアップが最適化できているとは思えなかったのです」

    佐藤琢磨は予選で9番手となる。ホンダ・ドライバーのなかでは、マルコ・アンドレッティに続く2番手のポジションだ。チームの働き振りは素晴らしく、レースに向けて自信を深めていた。けれども、この一戦は、2011年にダン・ウェルドンが命を落としたラスヴェガス以来となるパックレース——密集した戦い——になることが予想されていた。

    「テキサスではダウンフォース不足だったほか、フォンタナでは、ここ数年、いつもナイトレースとして開催されており、陽が沈んで気温が下がると大きなダウンフォースが得られるようになりました。ただし、今回は日中のレースだったため、リーグは大きめのダウンフォースを認めることにしたのです。というのも、路面温度は華氏130度(およそ54℃)になると予想されていたからです。つまり、ほとんどバーベキューができるくらいの熱さで、このため急激なタイア・デグラデーションが起きると予想されました。ダウンフォースを発生できるものなら何でも使用が認められたのは、これが理由でした。そして、ほとんどのドライバーがこの方向でマシンをセッティングすると予想されていました」

    この結果として、インディカー・シリーズとしては史上最高となるリードチェンジを記録。佐藤琢磨も8度、合計31周にわたってレースをリードすることとなった。

    「レース序盤はペースに関してとても注意深くなっていました。テキサスでは、フロントタイアを労ればリアタイアが摩耗し、リアタイアを労ればフロントタイアが摩耗するといった状況でしたが、こうした事態だけはなんとしても避けたかったからです。そこで、ここではできるだけハンドリングをニュートラルにして、タイアに極力、負担をかけないようにしました。プラクティス中にフルスティントを試せなかったので、そうした思いをとりわけ強く抱いていたのです」

    最初のピットストップをやや遅めに行った琢磨は、その直前、2周にわたってレースをリード。そして第2スティントでは首位争いを3度繰り広げ、ファン-パブロ・モントーヤやディクソンと最後の最後まで鎬を削った。「第2スティントは全力で戦い、最終的にはトップに浮上しました。ペンスキーやガナッシのドライバーと戦うのは最高の気分です。しかも、まったくスムーズに不安なく戦えました。けれども、トップに立つと燃費は悪化し、後ろに回れば燃費面では有利になります。このため、レース中のある段階では、誰もが首位に立ちたがらないという状況もありました。ただし、トップを走っているとタイアをセーブできるというメリットもあります」

    「第3スティントでは、他のドライバーを先行させました。僕にとっては、5番手くらいがいちばん都合がよかったのです。必要とあらば、いつでもオーバーテイクできる自信はあったので、僕は落ち着いて、そして安心してウィングの角度やタイア空気圧の調整を行っていきました」

    第4スティントでは、もはやこの手のことでは有名になったセイジ・カラムと絡んだ後遺症に悩まされることとなる。「カラムは不必要な動きを見せました。彼はトウ(スリップストリーム)に入っていましたが、トウを使えば簡単に前に出られるのに、彼はわざわざ僕の直前を横切ってフロントウィングを踏みつけ、エンドプレートにダメージを負わせたのです。しかも、症状は徐々に悪化していき、フロントのダウンフォースが大幅に減少するとともに、ウェイトジャッカーも明らかにおかしなポジションを示すほどバランスが悪化し、グリップを失うようになってしまったのです」

    このため佐藤琢磨はピットに戻ると、給油、タイア交換、ノーズ交換を行ったのだが、AJフォイト・レーシングのメカニックたちが見せた早業により、これにはわずか13秒しか要しなかった。コースに戻った佐藤琢磨はパワーやトニー・カナーンとバトルを演じ、再びトップに立つと、再び接触を喫することになる。それも、カラムと!

    「本当に信じられませんでした。今度は後ろから接触してきたのですが、これもまったく不必要なことです。おかげで僕は難しい事態に追い込まれました。コーション中に並んでいたチームメイトのジャック・ホークスワースに後ろに回ってもらい、ダメージの状態を確認してもらうことにしました。残念ながら彼には見えなかったようですが、ピットインすると、バンパーに亀裂が入っていることにメカニックたちが気づきます。そこでこれを交換したのですが、おかげでラップダウンになり、懸命に追い上げなければいけなくなりました。けれども、この次のスティントでも速いペースで走ることができました。僕は集団から1/4ラップほど遅れていましたが、誰よりも速かったのです。これで自信を手に入れると、ターン3やターン4をいちばん下のレーン、つまり最短距離で走り抜け、より速いラップタイムで周回できました。よほどマシンの調子がよくない限り、こういう走りはできません」

    これが最後になると思われたコーションで他のドライバーたちがピットストップを行うと、佐藤琢磨はリードラップに返り咲いた。

    「フォンタナは素晴らしいオーバルコースです。たとえダウンフォースの量が不足していても、いくつものレーンを選択できるからです。このため、各マシンが密集したパックレーシングはさらに盛り上がることになります。4ワイドや5ワイドはまったく常軌を逸していますが、それでも僕たちはしっかりとレースを戦うことができたのです」

    悲しいことに、パワーと佐藤琢磨は241周目にウォールと接触してレースを終えることとなる。No.14のマシンはパワーとディクソンのふたりにサンドイッチされたのだ。2台の間隔は次第に狭まり、佐藤琢磨はまずディクソンと接触。この反動でパワーと絡んでしまったのだ。

    「本当に残念でした。ウィルはここまでとてもクリーンなレースを演じてくれていましたし、僕たちはハードに戦いながらも、彼を信頼していました。僕のイン側にはディクソンがいました。おそらく、グリッド上でもっとも尊敬されているドライバーのひとりです。このふたりに挟まれたということは、間違いなくいいレースを戦っていることを意味しています」

    「けれども、ウィルのイン側への切り込み方はかなり急だったし、ディクソンは自然と上の車線にドリフトしてきました。ものすごくタイトな状況だったのです。僕はウィルを避けようとしましたが、まるでピンボールのようになって彼と絡んでしまいました」

    もしかしたら勝てたかもしれないレース、いや勝つべきだったレースがこのような結末を迎えたことは実に残念だったが、佐藤琢磨とフォイト・レーシングは2週間後にミルウォーキー・マイルで行われるレースを楽しみにしているところだ。

    「言葉にできないほど残念です。でも、あれほど素晴らしいマシンに仕上げてくれたチームには心からお礼をいいたいと思います。あれはたしかにレーシングアクシデントでしたが、勝てる自信があっただけに、本当に悔しい幕切れでした」

    「ホンダであろうとシボレーであろうと、ダウンフォースの量に違いはありませんでした。おかげで、ライバル勢にも追いついていくことができたし、ファステストラップもマークできました。このことからも僕たちのペースがトップクラスだったことがわかりますし、実際にこのレースではホンダのドライバーが優勝しています。つまり、パフォーマンスの点では非常に勇気づけられるレースで、実際、No.14のマシンは本当に好調でした」

    「もしかするとこれほどのパフォーマンスは望めないかもしれませんが、それでもポコノのようなスーパースピードウェイでは間違いなくコンペティティブでしょう。それに、僕が大好きなミルウォーキーでもきっと好調を維持できるはずです」

  • 佐藤琢磨、レース終盤でクラッシュ / インディカー

    佐藤琢磨、レース終盤でクラッシュ / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第11戦 フォンタナのレースをリタイアで終えた。

    9番グリッドからスタートした佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、47周目にトップに立つ。

    500マイルの長距離でありながら、スプリントレースのように息をつく間もない激しさで戦いが展開され、アンドレッティ、ブリスコー、佐藤琢磨、レイホール、そしてカルロス・ムニョス(Andretti Autosports)と、5人のホンダドライバーによってトップの座が争われた。

    白昼の高速バトルは緊迫したままクライマックスへと突入。レイホール、アンドレッティ、ブリスコーがトップを争い、佐藤琢磨は他車との接触によって1ラップダウンからリードラップに戻り、さらにはトップグループにまで復活してみせた。

    しかし241周目、佐藤琢磨はポジションを争っていた2台の間に挟まれてクラッシュ。これでレースには赤旗が出された。

    佐藤琢磨 (18位)
    「本当に残念です。アクシデントが起きたとき、私が戦っていた相手は経験が豊富なドライバー2人でした。しかし、彼らが両側から私のラインをせばめるように寄ってきたのです。私はすでにマシンの3分の2を彼らの間に突っ込んでいたため、接触を避けきれませんでした。今日のマシンは本当にすばらしいハンドリングになっていて、コースのどんなラインでも走ることができました。トップレベルのマシンの状態でした。イエローのタイミングの悪さから1ラップ遅れに陥りながらも、ばん回して優勝争いへと戻ることもできました。もう残り10周を切っていましたが、トップ5に食い込むことができればチャンスはあると考え、狙い通りにトップ5に進出できました。優勝するつもりで走っていただけに、非常に残念な結果です。しかし、今回のマシンのよさは大きな自信につながります。もうひとつ残された高速オーバル、ポコノでは再びトップ争いができるでしょう。次戦からの2レース、ミルウォーキーとアイオワというショートオーバルでの戦いも楽しみにしています」

  • 佐藤琢磨、フォンタナの予選は9番手 / インディカー

    佐藤琢磨、フォンタナの予選は9番手 / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第11戦 フォンタナの予選を9番手で終えた。

    カリフォルニア州ロサンゼルスの郊外にあるフォンタナ・オートクラブスピードウェイでの500マイルレースは、昨年まではシーズンの最終戦として開催されていたが、今年はシーズン中盤である第11戦目に、日中のレースとして開催される。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、15番目にアタックを実施。予選直前のプラクティスで、4番手につけるスピードをみせていた佐藤琢磨だったが、そこからさらにセッティングに手を加えて予選に臨み、ウォーミングアップからアグレッシブな走りをみせた。

    佐藤琢磨の1ラップ目の平均時速は217.600mphで、2ラップ目には平均時速2176.621mphをマーク。アタックを通しての平均時速は217.109mphで、佐藤琢磨は予選9番手、5列目イン側から決勝レースに臨む。

    佐藤琢磨 (9番手)
    「2回のプラクティスで得たデータから、予選用のセッティングを考え出したところ、それがとてもうまくいきました。ウォームアップから思いきりスピードを上げていき、マシンの感触を確かめた結果、非常によいと感じることができたので、計測2ラップもターン3、ターン4で、ボトムまで降りる思いきった走りができました。予選結果は9番手で、昨年の4番手に比べると後方からのスタートとなりますが、上位陣のスピードの差は小さいですし、チームが力を出してくれた結果として得た今回の結果には、高い満足度を感じています。そして、決勝レースでの私たちは、予選以上の好パフォーマンスを見せることができるはずです」

  • 佐藤琢磨、不満の残るトップ10フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨、不満の残るトップ10フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー第10戦トロントのレース週末を振り返った。

    オンタリオ市で佐藤琢磨がこれまで残してきた成績に比べれば、10位フィニッシュは決して悪い結果とはいえない。だが、佐藤琢磨とNo.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダがこの日、見せたスピードを考えると、この成績は残念なものだったと言わざるを得ない。

    佐藤琢磨は一時4番手まで浮上し、その時点で誰よりも速いペースで周回していたが、ライバルチームの巧妙なレース戦略やフィニッシュ間際に起きた給油関連のトラブルにより、デトロイトでの2位に続く好成績を収めるチャンスを逃したのである。

    「本当に一生懸命頑張りました」と佐藤琢磨。「10位フィニッシュという結果には、僕たちの奮闘振りが反映されていないと思います。僕たちは本当にコンペティティブに戦っていたのです」

    最初のプラクティスは13番手に終わったものの、今回も佐藤琢磨は滑り出しから好調だった。

    「なかなかいい状況でした。プラクティスはちょい濡れのコンディションで始まりましたが、僕はとてもコンペティティブでした。路面が乾くにつれて誰もが速くなっていきましたが、いずれにしてもいい幕開けでした」 2回目のプラクティスは大雨となったが、翌日以降は好天に恵まれるとの予報だったため、このセッションでは誰も走行を行わなかった。

    この結果、予選前に走行できる時間は減り、土曜日のプラクティス1回を残すのみとなった。

    「僕たちはもう少し別のセットアップを試すことにしましたが、決していい結果は得られませんでした。トロントのコースはとてもトリッキーです。このコースがどこよりもバンピーだというだけでなく、アスファルトからコンクリートパッチへと、ひとつのコーナーで3回舗装が変わることがあるからです。コンクリートに前輪が乗るとフロントのグリップが失われてアンダーステアになり、続いてクルマ全体がスライドし、その後フロントがアスファルトに戻ってもまだリアがコンクリート上に残っているためにひどいオーバーステアとなります。したがって、どんなセットアップを選んでもアンダーステアとオーバーステアに悩まされるわけですが、でもそれらを最小限に抑え、不必要に忙しいドライビングにならなくて済むようにもできるのです」

    しかし、土曜日の午前中になってもNo.14のマシーンは好ましい状態にならなかったため、予選に備えてオリジナルをベースにしたセットアップに戻すことを佐藤琢磨は決意する。ここで佐藤琢磨は自分のグループで4番手となって易々と第2セグメント進出を決めたものの、ほんのわずかな差でファイアストン・ファスト6への進出を逃し、8番グリッドからのスタートが決まる。

    「第1セグメントには、いつもどおり始めは誰もが硬めのブラックタイアで臨みました。そして、まさにレッドタイアに履き替えてアタックを始めようとしたそのとき、赤旗が提示されました。そこで僕たちは第2セグメントで2セットのレッドタイアを使うことを決めます。自分たちの純粋なスピードを考えれば、ポールポジションの獲得はあまり現実的とはいえません。けれども、ファイアストン・ファスト6にはなんとか進出したいと思っていました。最初の走行ではレッドタイアの感触を掴んで、2回目の走行ではフルアタックを行い、かなりタイムを更新できました。その時点で、僕は全体の5番手だったので、ファイアストン・ファスト6に進出できそうな状況でしたが、最後のラップで3台が僕のタイムを上回り、わずか500分の1秒差でチャンスを逃しました。これがモータースポーツというものですが、それにしても悔しかったです」

    「けれども、8番手でホンダ最高位というポジションは勇気づけられる結果で、僕にとってはトロントの予選でのベストリザルトとなりました」

    ここからセットアップを改善することで、日曜日のウォームアップはさらに期待が持てる展開となったが、これ以前にもう雨は降らないと誰もが信じていたことを皆さんは覚えていらっしゃるだろうか? その雨が、実は降り始めたのである。「天気予報が変わってウェットレースになりそうな気配でしたが、僕にとっては何の問題もありません! スタートが切られたときには雨は止んでいましたが、それでもまだウェットコンディションでした」

    誰もがずるずると滑りながら走行するなか、佐藤琢磨はオープニングラップにエリオ・カストロネヴェスを攻略してひとつポジションを上げると、ファン-パブロ・モントーヤが姿勢を崩した隙に6番手へと浮上する。

    「あれは楽しかったです。続いて僕はルカ・フィリッピを追いかけました。このとき、路面はどんどん乾いていったので、一部のドライバーはリスクを犯してスリックタイアへの交換を行いました。僕たちはピットストップのタイミングがあまり早くなかったうえ、ピットストップもそれほど素早いものではありませんでした。その後、最初は少し苦しみましたが、タイアの温度が上がってきたところで僕は追い上げを再開します。チョイ濡れのコンディションで僕たちはファステストラップをマークし、トップを追い詰めていきました」

    すべて順調で、佐藤琢磨は次第にフィリッピに近づいていったが、ジェイムズ・ジェイクスが壁と接触したため、この日最初のイエローが提示され、上位陣のほとんどのドライバーがピットストップを行なった。このときステイアウトしたのは、すでにピットストップを行っていたジョセフ・ニューガーデンやカルロス・ムニョスなどわずか数名で、このためレースが再開されたときには彼らがトップグループを形成することとなった。ピットストップの際に佐藤琢磨を追い越したのはモントーヤひとりだけだったが、この結果、リスタートが切られると佐藤琢磨は11番手となっていた。

    その後、しばらくはフルコーションにはならなかったが、ステファノ・コレッティがウォールに激突し、その破片を回収するためにイエローが提示される。ここから佐藤琢磨が目覚ましい活躍を開始するまで、さして時間はかからなかった。まず、ターン3でモントーヤのアウト側に並ぶと、続くターン4ではイン側に回り込み、その攻略に成功したのである。

    「モントーヤとのバトルは楽しいものでした。トロントではよくある抜き方ですが、僕はすぐにブラックタイアのグリップとバランスに苦しむようになり、最後のピットストップでレッドタイアに履き替えることを待ち遠しく思うようになりました」

    残り30ラップとなったところで佐藤琢磨はピットストップを敢行。コースに戻ったときには、異なるピットストップのタイミングでシークエンスがずれていたグレアム・レイホールが、再び同じように佐藤琢磨の直後に迫っていた。間もなくシモン・パジェノーがピットストップを行うと、パジェノーは佐藤琢磨とレイホールの直前でコースに復帰した。「あれは最悪のタイミングでした。僕はラインを守っていたパジェノーのアウト側にいて攻略のチャンスをうかがっていましたが、その隙にレイホールがかなり無謀なドライビングで隙間をこじ開けてきて、僕たちふたりを追い抜いていったのです。僕は次の周にパジェノーをパスしました」

    ここで佐藤琢磨は不運にも燃費走行を強いられることとなる。「メカニカルトラブルか何かの理由で、燃料が満タンになっていなかったのです。僕は燃料をセーブしなければならず、おかげで不利な状態に追い込まれました。フルパワーは使えなかったので、レイホールを追い上げることはできず、ただパジェノーの防戦に追われることとなりました」

    レース終盤にピットストップを行ったドライバーがいたため、佐藤琢磨は10番手に浮上したが、それでも悔しい結果だったことには変わりない。

    「いい成績が残せなかったことは残念です。ある時点では僕たちのマシーンが最速だったので、10位という結果は納得がいきません。けれども、これがレースというものです。とはいえ、これが今シーズン最後の市街地サーキットでのレースだということは残念で仕方ありません」

    カリフォルニア州の2マイル・オーバルコースであるフォンタナを訪れる前には1週間のオフが入るが、ここで佐藤琢磨は日本に一時帰国することになる。

    「たくさん予定が入っていますが、日本に帰れるのは嬉しいものです。それに、フォンタナのレース前にいいリフレッシュができると思います。メカニックたちにとっても嬉しい日程でしょう。彼らはずっとフラットアウトで働いてきたのですから。でも、フォンタナのスーパースピードウェイをまた走れることはとても楽しみです!」

  • 佐藤琢磨、鈴鹿サーキットの新アトラクションの開発プロジェクトに参画

    佐藤琢磨、鈴鹿サーキットの新アトラクションの開発プロジェクトに参画

    F1や鈴鹿8耐などで、数々のドラマが生まれた鈴鹿サーキット国際レーシングコースを、唯一自らの運転で走ることができる「サーキットカート」が、2016年春に生まれ変わる。

    この新たなアトラクションの開発プロジェクトに、鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)出身であり、レーシングドライバーの佐藤琢磨が参画することが決定した。

    新世代のモビリティや、モータースポーツの魅力を体感できる、さまざまな仕掛けや先端技術を搭載し“ホンモノの世界”、“ホンモノの走り”を味わえ、お子さまから大人まで自らの運転で国際レーシングコースを走ることができる新アトラクションが登場する。

    鈴鹿サーキットは、佐藤琢磨のレーシングドライバー視点でのアドバイスにより、より“ホンモノ”を味わえるアトラクション開発を実施する。

    佐藤琢磨
    「このたび、開発プロジェクトのメンバーに加わることになり、とても光栄に思っています。鈴鹿サーキット国際レーシングコースは、僕にとってもとても思い入れのあるコースです。そのコースで、子どもから大人まで、ひとりでも多くの方に、「ホンモノの走り」に、楽しくチャレンジして頂けるよう、レーシングドライバーとして、そして親としての視点でしっかりアイデアを提供していきたいと思っています。是非、ご期待ください」

  • 佐藤琢磨、10位フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨、10位フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー第10戦トロントの決勝レースを10位でフィニッシュした。

    トロントでの自己ベストとなる8番グリッドからスタートした佐藤琢磨は、序盤には得意のウエットコンディションで6番手までポジションを上げた。しかし、ピットストップでポジションを落とし、最後はピットでのミスによって燃費セーブに努めねばならないレースを戦っていた。

    それでも佐藤琢磨はしぶとさを発揮し、クレバーな戦いぶりで85周を走りきり、10位でゴールした。佐藤琢磨にとっては今シーズン3回目となるトップ10フィニッシュとなった。

    佐藤琢磨(10位)
    「路面が濡れているレース序盤の私たちは非常に速かったと思います。1回目のピットストップでユーズドのソフトタイヤを装着してからも、トップより速いラップタイムを刻み続けることができていました。しかし、路面が乾いてきて、ハードタイヤを装着したときからのペースは少し足りていませんでしたね。ピットストップのタイミングもベストではなく、コース上に残り続ける作戦に出たドライバー何人かに先行されました。私たちとしては、レース中にもっと雨が降ってほしかったところです。しかし、そうはならず、最後のピットストップでは給油がタンクいっぱいまでされないトラブルがあり、ゴール前の私たちは燃費セーブをしながら走っていました。激しいポジション争いが延々と続いたレースは、85周の長さでしたが、とても短く感じられました。そして、緊迫したバトルを戦い抜いた結果、トップ10フィニッシュを達成できました」

  • 佐藤琢磨、ホンダ勢最上位となる予選8番手 / インディカー

    佐藤琢磨、ホンダ勢最上位となる予選8番手 / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー第10戦トロントの予選を8番手で終えた。

    トロントのコースは、バンピーなだけではなく舗装の素材が1ラップの中で目まぐるしく変わり、サスペンションのセッティングやドライビングに非常に難しいことで有名。

    マシンを必要以上にスライドさせないでアタックラップを完成させるのは至難の業だが、佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は彼ならではの攻撃的なアタックをトロントのファンに披露し、予選8番手を獲得した。

    佐藤琢磨は、予選の第1セグメントでは2グループ目で走り、ここではハードタイヤだけの走行で4番手につけた。その後ソフトタイヤに交換してコースインしたが、1台のマシンでアクシデントが発生。赤旗が振られ、そのまま計測時間は終了となった。

    第2セグメントに進出した佐藤琢磨は、ソフトタイヤを2セット投入してファイナル進出を狙える絶好の状況を手に入れた。第1セグメントで少しだけ走行したソフトタイヤでアタックし、続いて新品のソフトタイヤに交換してアタック。計測時間終了間際に記録したベストラップは59秒9500というすばらしいものあった。コース幅をフルに使い、壁に軽く接触するほどエキサイティングな走りとなったが、0.0462秒の差でファイナルステージ進出は逃した。それでも佐藤琢磨は、明日のレースにグリッド4列目アウト側という好位置からスタートする。

    佐藤琢磨 (8番手)
    「予選のファイナルステージ進出を惜しくも逃しました。500分の1秒という僅差でした。しかし、それもレースです。トロントはとてもバンピーで、その上にドライビングの難しさも備えたコースです。路面もコースの場所によって異なります。路面の凹凸を減らす作業をしたと聞いていますが、それでもまだバンピーです。そして、それがレースをおもしろくさせるのです。Hondaカナダ、そして地元の熱心なファンたちに強く支持されているレースでもあります。彼らが祝うことのできるなにかを明日のレースでプレゼントできるようにがんばります」

  • 佐藤琢磨 「マシンのスピードが純粋に不足していた」 / インディカー

    佐藤琢磨 「マシンのスピードが純粋に不足していた」 / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー 第9戦 テキサスのレース週末を振り返った。

    ドラマ満載のレースで佐藤琢磨が2位を勝ち取ったベライゾン・インディカー・シリーズのデトロイト戦からわずか数日しか経っていないというのに、テキサス・モーター・スピードウェイにやってきたNo.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダはとにかくスピードが不足していた。

    このため、フルコーションはコース上に破片が落ちているのが見つかったときに提示された1回だけとなったレースで、佐藤琢磨は16位という不本意な結果に終わった。

    「たしかに、デトロイトよりもはるかに落ち着きのあるレースでした」と佐藤琢磨。

    「けれども、コクピットのなかは大忙しでした! 僕たちはあまりコンペティティブではなかったので、もう少したくさんイエローが出てくれるとよかったんですが……」

    最初のプラクティスでは3番手に入ってホンダ勢のトップに立っていたから、佐藤琢磨にとってはもっとずっといいレースになると期待されていた。

    「順調のように見えたでしょうね。でも、オーバルコースではトー(スリップストリーム)の効きが強いので、プラクティスの結果を鵜呑みにするわけにはいきません。今回、予選前のプラクティスは1回だけしかありませんでしたし、前回のオーバルレースであるインディ500の後で空力コンフィギュレーションは変更され、リアウィングのメインエレメントはダラーラ製の2014年仕様を使うことになりました。その他にも、マシンの横転を防ぐことを目指した空力面のモディファイが実施されていたので、たくさんのテストを行わなければならなかったほか、予選でどのくらいダウンフォースを削れるかは簡単には見通せない状況でした」

    「そのいっぽうで、予選と同じ空力パッケージで決勝を戦わなければいけないという規制もなかったので、自由な面もたくさんあり、決勝レースではウィングレットを追加することも認められました。予選はプラクティスのときと同じようにダウンフォースを減らして挑むので、僕はもちろん自信を持っていましたが、それでも実際の予選にはさらに攻めた姿勢で臨むつもりでした。ただし、結果的には思うように事は運びませんでしたが……」

    予選では、何かひどい不運が起きたわけではなかったものの、佐藤琢磨は不本意な13番手に終わった。

    「ストレートスピードを伸ばすためにダウンフォースを減らすことを考えていましたが、そうするとトラクションも同時に失うことになります。トラクションというと、ヘアピンコーナーからの脱出でしか必要がないと思われるかもしれませんが、実際には200mph(約320km/h)を越える速度域でも重要です。ダウンフォースが不足していると、フロントタイアの大きな舵角を引きずってスピードが伸びないだけでなく4輪がスライドし、空気抵抗を減らしても結果的にスピードは伸び悩みます。これは温度とも密接な関係があります。寒い日であれば空気抵抗を削ることで速くなりますが、今回のテキサスは気温が華氏90度(約32℃)以上で、路面温度は華氏120度(約49℃)を越えていました。僕自身はプラクティスより速くなっていたにもかかわらず、ライバルたちはさらに速くなって、13番手に沈み込んでしまいました」

    ホンダ勢で最速だったのはカルロス・ムニョス。その内幕を佐藤琢磨が明かしてくれた。

    「彼はスピードウェイ・ウィングレットを使っていました。これだと計算上何mphか遅くなりますが、ダウンフォースが増える分、エアロバランスをよりアグレッシブに設定できるので、前後のタイアのスリップアングルのスライドを抑え、結果的にスピードを上げることができます。なぜ、こんなことを知っているかというと、彼のエンジニアであるギャレット・マザーシードは僕がKVレーシング・テクノロジーにいたときの担当エンジニアで、当時、僕らは同じことを試していたからです。とても興味深いアタックでしたね!」

    金曜日の夜には予選後のプラクティスが実施されたが、これは土曜日の夜に行われる決勝レースに向けたプレゼントというべきものだった。ここで得られたデータにチームは満足していたが、夕暮れ時に始まって完全な暗闇に包まれてからフィニッシュを迎えるレースにどのようなセッティングで挑むかは、とても悩ましい問題だった。

    「インディカー・シリーズはリアウィングの角度を最大でマイナス6度と定めていましたが、ロードコースで使われるウィングレットなどを用いればダウンフォースを増やすことは可能でした。僕のチームメイトであるジャック・ホークスワースは、マシンのコントロールが容易になる大きめのダウンフォースを選んでいました。そのほかのマシンもチェックした結果、僕たちはミディアム・ダウンフォースでレースに臨むことを決めました。これだったら、陽が沈むまでの数スティントを乗り越えれば、その後涼しくなってきて問題はないだろうと考えていましたが、実際にはそうなりませんでした」

    それどころか、佐藤琢磨はスタート直後から問題を抱え、難しいレースを戦わなければならなくなった。

    「レース序盤からひどいアンダーステアに悩まされました。このためピットストップするごとにフロントウィングを起こしていきましたが、それでも燃料を使い切るまでフルに走りきることができない状況でした。30ラップを越すとタイアの性能が急激に低下し、平均速度は10mph(約16km/h)以上も落ち込みました。そこで僕たちは給油を少なめにし、タイアのいい状態だけをつないで走行することにしたのです」

    ところが、どんなに手を尽くしてもマシンのハンドリングがスイートスポットを長く捉えることはなかった。

    「アンチロールバーのセッティングは、いちばん柔らかいセッティング1からいちばん硬いセッティング6まで全部使い切りました。ウェイトジャッカーも-10から+10まで調節しました。これは70ポンド(約31.8kg)のウェイトをマシンの対角線上で移動したのに相当します。これだけでも、どれだけ大きくバランスをシフトさせたかわかっていただけるでしょうが、それでも全体のダウンフォース不足により、グリップ力を維持させることができませんでした。フロントタイアを労わればリアタイアが根をあげ、リアタイアを労わればフロントタイアが根を上げるという状況で、とても大変な思いをしました」

    インディ500であれほど功を奏したピット戦略も、今回は1度しかフルコーションにならなかったこともあって、むしろ遅れを拡大する結果しか招かなかった。

    「上位陣がピットインした後、僕たちはステイアウトしてウェイブバイを待つことにしました。これはピットストップを終えた先頭グループがステイアウトしている僕たちに追いついた後、レースリーダーをセーフティーカーの真後ろにポジションできるよう、レースリーダーの前にいるマシンすべてにセーフティーカーを追い越させ、一周先に回らせて隊列の後ろに並べることを言います。つまり、結果的に1周回遅れを取り戻すことができるのです。しかし、このウェイブバイが指示され、僕らは急いでピットに向かい、作業を終えてピットレーンを出ようとしたとき、ペースカーがブレンディングラインを通過していきました。その差は1秒未満でしたが、ルールはルール、僕を含む3台のマシンがストップ&ゴーのペナルティを科せられました。しかも、ペナルティはグリーンのときのことだったので、僕はほとんど2ラップ・ダウンまで遅れる結果になりました」

    こうして、佐藤琢磨たちはただポイントを手に入れるだけのために、懸命に戦い続けることとなった。

    「僕たちは一生懸命努力しましたが、何をやってもいい結果は得られませんでした。チームのメンバーはみんな全力を尽くしてくれましたが、今回はマシンのスピードが純粋に不足していました」

    インディカー・シリーズはいまがシーズンたけなわで、クルーたちは数日後には国境を北に越え、年に1度開催されるトロント戦に挑むことになる。「デトロイトとトロントには、とてもバンピーで、舗装が何度も変わるという共通点があります。だからトロントでもコンペティティブに戦えることを期待しています。どんなレースになるか、楽しみにしていてください!」