カテゴリー: F1レース結果

  • F1オーストリアGP FP3:ランド・ノリス首位 角田裕毅はスピンする場面も9番手

    F1オーストリアGP FP3:ランド・ノリス首位 角田裕毅はスピンする場面も9番手

    F1オーストリアGPのフリー走行3回目(FP3)は、ランド・ノリスがトップタイムを記録し、オスカー・ピアストリが2番手に続くマクラーレンの1-2で締めくくられた。多くのドライバーがトラックリミットに苦しんだセッションは、予選の波乱を予感させる内容となった。角田裕毅は9番手につけた。

    前日のFP1とFP2でアップグレードの効果を証明したマクラーレン勢は、この最終プラクティスでも再び速さを見せた。

    レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは新たなレースエンジニアとともにハードタイヤで先陣を切り、1分6秒131を記録したが、前日のノリスのFP2タイム(1分4秒580)には及ばなかった。

    フェルスタッペンは最終コーナーでコースオフし、「スロットルを戻すときにマシンがナーバス」「少しスナッピーだ」と無線で報告。その後もなかなかタイムを詰められずにいた。

    セッション序盤には、ターン1で多くのドライバーがコースを逸脱。ノリス、フランコ・コラピント、フェラーリ勢も走行ラインを外れ、アタックを断念する場面が見られた。

    ピアストリはターン9でグラベルに飛び出してヒヤリとする瞬間も。幸い大きなダメージは避けられたが、フロアの確認を要請する場面もあった。レーシングブルズのアイザック・ハジャーもターン10でスピンを喫したが、すぐにコース上を向いて走行を続けた。「ごめん」と無線で謝るなど、若手らしい一幕もあった。

    セッション後半、ノリスは最速セクターを刻みながらも縁石でワイドになりラップを中断。それでも1分4秒324で首位を確保し、ピアストリがコンマ1秒強差で続いた。フェルスタッペンは終盤にハジャーと同様のスピンを演じつつも、3番手に食い込んだ。

    角田裕毅もターン1でスピンを喫する場面があったが、予選シミュレーションではしっかりとタイムをまとめ、1分5秒139で9番手。荒れたセッションの中で着実に結果を残し、Q3進出の現実味を高めた。

    フェラーリのシャルル・ルクレールは4番手、ルイス・ハミルトンが5番手と続き、メルセデス勢はジョージ・ラッセルが僅差で先行した。ランス・ストロール、角田裕毅、ガブリエル・ボルトレトがトップ10入りを果たした。

    フェルナンド・アロンソは12番手。リアム・ローソンはボルトレトと同一タイムながら11番手に。ニコ・ヒュルケンベルグは13番手、アレックス・アルボンとカルロス・サインツがそれに続いた。

    ハースのオリバー・ベアマンは16番手。ピエール・ガスリー、エステバン・オコン、ハジャー、コラピントらは下位に沈み、午後4時(現地時間)からの予選に向けて巻き返しを図る必要がある。

    オーストリアグランプリ 2025年のF1世界選手権

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行3回目 順位・ラップタイム

    1.ランド・ノリス(マクラーレン) – 1分04秒324
    2.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) – 1分04秒442
    3.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) – 1分04秒534
    4.シャルル・ルクレール(フェラーリ) – 1分04秒574
    5.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) – 1分04秒790
    6.ジョージ・ラッセル(メルセデス) – 1分05秒018
    7.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) – 1分04秒053
    8.ランス・ストロール(アストンマーティン) – 1分05秒062
    9.角田裕毅(レッドブル) – 1分05秒139
    10.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) – 1分05秒182
    11.リアム・ローソン(レーシングブルズ) – 1分05秒182
    12.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) – 1分05秒283
    13.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) – 1分05秒314
    14.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) – 1分05秒326
    15.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) – 1分05秒358
    16.オリバー・ベアマン(ハース) – 1分05秒366
    17.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) – 1分05秒366
    18.エステバン・オコン(ハース) – 1分05秒519
    19.フランコ・コラピント(アルピーヌ) – 1分05秒546
    20.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) – 1分06秒023

  • 角田裕毅は9番手 … F1オーストリアGP FP3:結果・タイムシート

    角田裕毅は9番手 … F1オーストリアGP FP3:結果・タイムシート

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行3回目の結果・タイムシート。6月28日(土)にレッドブルリンクで2025年のF1世界選手権 第11戦 オーストリアグランプリのフリープラクティス3(FP3)が行われた。

    トップタイムを記録したのはランド・ノリス(マクラーレン)、2番手にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は9番手タイムだった。

    マクラーレンが再び1-2、ノリスが圧巻の最速タイム
    ランド・ノリスが1分04秒324でトップに立ち、チームメイトのオスカー・ピアストリもわずか0.118秒差の2番手に。前日FP2に続き、マクラーレンF1が再び1-2体制を築き、週末を通じて仕上がりの良さを見せている。

    角田裕毅が9番手、復調の兆しを見せる
    角田裕毅は終盤のアタックで1分05秒139を記録し、9番手につけた。ターン1でのスピンもあったが、予選シミュレーションではしっかりとタイムをまとめており、Q3進出へ期待が高まる内容だった。

    スピン多発、終盤は黄旗が連続
    フェルスタッペン、角田、ルクレール、ハジャーがそれぞれ異なる場所でスピンを喫し、終盤は黄旗が断続的に出された。タイヤの限界と暑さの影響により、グリップを失う場面が目立った。

    フェルスタッペンは3番手、最終コーナーでスピンも
    マックス・フェルスタッペンは1分04秒534で3番手タイムを記録。観客の前で堅実なラップを披露したが、最後のアタックでは最終コーナーでスピンを喫し、タイヤにダメージを負った。

    ピアストリのマシンはテープ修復、それでも2番手
    ピアストリはフロアに軽い損傷を負ったが、応急処置で再出走し、予選シミュレーションでは第1セクターでパープルを記録。最終的にはノリスに次ぐ2番手となり、マクラーレンの総合力を証明した。

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行3回目 結果・タイムシート

    Pos No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 4 ランド・ノリス マクラーレン 1分04秒324   21
    2 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分04秒442 0.118 20
    3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分04秒534 0.210 28
    4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分04秒574 0.250 20
    5 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分04秒790 0.466 23
    6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分05秒018 0.694 18
    7 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分04秒053 0.729 18
    8 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分05秒062 0.738 20
    9 22 角田裕毅 レッドブル 1分05秒139 0.815 17
    10 98 ガブリエル・ボルトレト ザウバー 1分05秒182 0.858 18
    11 55 リアム・ローソン レーシングブルズ 1分05秒182 0.858 19
    12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー 1分05秒283 0.959 21
    13 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分05秒314 0.990 18
    14 30 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分05秒326 1.002 22
    15 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分05秒358 1.034 21
    16 87 オリバー・ベアマン ハース 1分05秒366 1.042 21
    17 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分05秒366 1.042 26
    18 31 エステバン・オコン ハース 1分05秒519 1.195 21
    19 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分05秒546 1.222 26
    20 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ 1分06秒023 1.699 18
  • F1オーストリアGP FP2:ランド・ノリス最速 角田裕毅は伸びしろありの7番手

    F1オーストリアGP FP2:ランド・ノリス最速 角田裕毅は伸びしろありの7番手

    2025年F1第11戦オーストリアGPのフリー走行2回目(FP2)が金曜午後に開催され、FP1を欠場していたランド・ノリス(マクラーレン)のランド・ノリスが最速タイムを記録した。

    2番手にはチームメイトのオスカー・ピアストリ、3番手にはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが続いた。角田裕毅はフェルスタッペンに対して0.4秒以内の差で7番手だった。

    今回のセッションでは、各チームが異なるコンパウンドと燃料量で走行を行い、日曜決勝に向けたセットアップとデータ収集に注力。なかでもマクラーレン勢は、ソフト(C5)、ミディアム(C4)、ハード(C3)のすべてのタイヤで高いパフォーマンスを見せ、ワンラップでもロングランでも他チームを上回る速さを披露した。

    FP2中盤にはソフトタイヤによる予選シミュレーションが相次ぎ、まずジョージ・ラッセル(メルセデス)が暫定トップに立ったが、続けてピアストリがそのタイムを更新。さらにノリスが1分04秒580という最速タイムをマークし、セッション唯一の1分04秒台に突入した。

    その後のロングランでは、ノリスがミディアム、ピアストリがハードという異なるコンパウンドを使用しながら、互角のペースで周回を重ねた。フェルスタッペンも使用6周目のソフトタイヤで3番手につけており、マクラーレンに対して依然として競争圏内にあることを示した。なお、フェルスタッペンはこのセッションで2セットの新品ソフトを投入している。

    セッション序盤、レッドブルのガレージではセットアップ調整に時間を要し、フェルスタッペンは15分ほど遅れてコースイン。それでもいきなり上位タイムを記録し、最終的には3番手を確保した。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)はフェルスタッペンにコンマ4秒以内まで迫り、7番手につける好パフォーマンスを披露。だが、本人はまだ100%ではない様子を無線で示唆。マシンバランスの微調整次第ではさらなる上位進出も期待される。

    4番手にはランス・ストロール(アストンマーティン)、5番手にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)、6番手にはラッセルが入り、トップ10にはフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)やルイス・ハミルトン(フェラーリ)も並んだ。

    セッション中には、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がホットラップ中にスロー走行していたハミルトンに接近し、ターン4でランオフエリアを使って回避する場面もあった。このインシデントはセッション後に審議対象となっている。なお、ハミルトンは無線で「なぜかわからないけど、まったくペースが出ない」と語っており、最終順位は10番手だった。

    中団勢では、キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトが8番手に入り、今季初ポイントに向けて浮上の兆しを見せた。レーシングブルズのリアム・ローソンは「ステアリングが右に強く引っ張られる」と訴えて早々にピットインし、オリバー・ベアマン(ハース)もターン7でグラベルを巻き上げて車両チェックのためにガレージへ戻るなど、トラブルを抱えたドライバーも目立った。

    セッション終盤には路面温度が34℃まで低下したが、決勝日は気温の上昇が予想されている。FP2ではソフトタイヤでのロングランデータも収集されたが、決勝ではミディアムおよびハードを中心とした戦略が主流になる可能性が高い。

    FP1を欠場していたノリスは、FP2で復帰早々トップタイムを記録。マクラーレンはショートランとロングランの両面で強さを示し、予選・決勝ともに優勝争いに加わるだけのパフォーマンスを見せつけた。ピアストリも僅差で2番手につけており、両ドライバーによるチーム内の競争も含めて、週末を通じて主役となる可能性が高い。

    オーストリアグランプリ 2025年のF1世界選手権

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行2回目 順位・ラップタイム

    1.ランド・ノリス(マクラーレン) – 1分04秒580
    2.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) – 1分04秒737
    3.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) – 1分04秒898
    4.ランス・ストロール(アストンマーティン) – 1分05秒022
    5.シャルル・ルクレール(フェラーリ) – 1分05秒190
    6.ジョージ・ラッセル(メルセデス) – 1分05秒229
    7.角田裕毅(レッドブル) – 1分05秒292
    8.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) – 1分05秒411
    9.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) – 1分05秒457
    10.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) – 1分05秒511
    11.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) – 1分05秒537
    12.リアム・ローソン(レーシングブルズ) – 1分05秒543
    13.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) – 1分05秒547
    14.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) – 1分05秒613
    15.エステバン・オコン(ハース) – 1分05秒698
    16.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) – 1分05秒765
    17.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) – 1分05秒814
    18.オリバー・ベアマン(ハース) – 1分05秒835
    19.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) – 1分05秒918
    20.フランコ・コラピント(アルピーヌ) – 1分06秒176

  • 角田裕毅は7番手 … F1オーストリアGP FP2:結果・タイムシート

    角田裕毅は7番手 … F1オーストリアGP FP2:結果・タイムシート

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行2回目の結果・タイムシート。6月27日(金)にレッドブルリンクで2025年のF1世界選手権 第11戦 オーストリアグランプリのフリープラクティス2(FP2)が行われた。

    トップタイムを記録したのはランド・ノリス(マクラーレン)、2番手にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は7番手タイムだった。

    ノリスが最速 マクラーレンがFP2を支配
    ランド・ノリスが1分04秒580でFP2の最速タイムを記録。ピアストリも2番手につけ、マクラーレンはワンツー体制で金曜のセッションを締めくくった。全コンパウンドでの安定したペースが際立った。

    角田裕毅が7番手 フィーリング不足も好位置
    角田裕毅は1分05秒292で7番手。トップから0.712秒差と僅差ながらも、本人はまだ100%ではない様子を無線で示唆。マシンバランスの微調整次第ではさらなる上位進出も期待される。

    フェルスタッペンは3番手 出遅れを挽回
    マックス・フェルスタッペンはセッション前半をガレージで過ごしたが、ソフトタイヤで1分04秒898をマークし3番手に浮上。マクラーレン勢に迫るパフォーマンスを見せ、週末の巻き返しに意欲を見せた。

    アントネッリとハミルトンの接触未遂が審議対象に
    アントネッリのアタックラップ中、スロー走行していたハミルトンとの間で危うい場面が発生。ランオフエリアを使って回避したアントネッリは不満を無線で表明し、インシデントはインピーディングとして審議入りとなった。

    タイヤ戦略に影響か? 日曜は高温予報
    FP2ではソフトタイヤによるロングランも見られたが、日曜はさらに気温が上昇する見通し。現在の条件ではソフトも視野に入るが、高温下ではミディアムとハードの運用が中心になる可能性が高い。

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

    Pos No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 4 ランド・ノリス マクラーレン 1分04秒580    
    2 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分04秒737 0.157  
    3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分04秒898 0.318  
    4 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分05秒022 0.442  
    5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分05秒190 0.610  
    6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分05秒229 0.649  
    7 22 角田裕毅 レッドブル 1分05秒292 0.712  
    8 98 ガブリエル・ボルトレト ザウバー 1分05秒411 0.831  
    9 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分05秒457 0877  
    10 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分05秒511 0.931  
    11 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分05秒537 0.957  
    12 55 リアム・ローソン レーシングブルズ 1分05秒543 0.963  
    13 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ 1分05秒547 0.967  
    14 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分05秒613 1.033  
    15 31 エステバン・オコン ハース 1分05秒698 1.118  
    16 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分05秒765 1.185  
    17 30 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分05秒814 1.234  
    18 87 オリバー・ベアマン ハース 1分05秒835 1.255  
    19 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー 1分05秒918 1.338  
    20 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分06秒176 1.596  
  • F1オーストリアGP FP1:ラッセルが最速発進 角田裕毅はブレーキに不満

    F1オーストリアGP FP1:ラッセルが最速発進 角田裕毅はブレーキに不満

    2025年F1 オーストリアGPのフリー走行1回目(FP1)が終了。前戦カナダGPを制したメルセデスF1のジョージ・ラッセルが好調を維持し、1分5秒542でトップタイムを記録した。角田裕毅は17番手でセッションを終えた。

    レッドブルリンクで行われたFP1には、新顔のルーキー2人が登場した。F2ランキング首位のアレックス・ダンはマクラーレンでランド・ノリスのマシンをドライブ。F1週末に出走したアイルランド人としては22年ぶりの記録となったダンは、見事4番手という印象的なタイムを記録した。

    また、同じくF2ドライバーのディノ・ベガノビッチは、フェラーリからシャルル・ルクレールに代わって走行した。

    セッション開始時、ダンは最初にコースインしたドライバーの一人で、MCL39には空力センサー(エアロレーク)が装着されていた。複数のチームがアップグレードを投入した今週末の幕開けにふさわしい走行だった。なお、初期走行でソフトタイヤを使用したのはダンだけで、他のドライバーはミディアムまたはハードタイヤを選択していた。

    前戦カナダGPを制したラッセルは、セッション序盤に早くもペースをつかんでいた。一方、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンはRB21でロックアップを喫するなど、あまり満足していない様子だった。

    フェルスタッペンは無線で問題を報告したが、その相手は普段のレースエンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼではなく、今週末は休暇を取っているため代役のサイモン・レニーが対応していた。

    セッション中盤には、同じくレッドブル・レーシングに所属する角田裕毅も苦戦。自身のマシンの扱いに苦労しており、コースオフする場面が見られ、「バランスが悪い」「ブレーキがとても悪い」と無線で不満を訴えた。ほかにも、フェラーリのルイス・ハミルトンはギアボックスに「問題がある」と知らされ、ピットに戻らざるを得なかった。

    フェラーリにとってトラブルはそれだけではなく、ベガノビッチのマシンもガレージでフロアが取り外され、スタンドの上に置かれる状態となっていた。

    その間にもラッセルはソフトタイヤで1分5秒776を記録し、タイムシートのトップに立った。

    終盤、フェルナンド・アロンソが最終コーナーでスピンし芝生に飛び出したことでイエローフラッグが提示された。アストンマーティンの2度のワールドチャンピオンは、「これまでで最悪のアウトラップだった。FP1でやっておいてよかったよ」と皮肉まじりにコメントした。

    多くのドライバーがソフトタイヤへと履き替え、タイムが続々と更新される中、フェラーリの2台もコースへ復帰。エステバン・オコンはターン1でロックアップしてコースオフし、再びイエローフラッグが出された。オコンはそのまま走行を続けたが、左フロントタイヤにはフラットスポットができていた。

    セッション終盤もラッセルが首位をキープ。フェルスタッペンとピアストリが続き、ダンはわずか0.07秒差でピアストリに迫る4番手のタイムを叩き出し、存在感を示した。

    残り10分を切った頃、ラッセルは「小さな雨粒が落ちてきた」と無線で報告。上空には雲が広がっていたが、ラッセルはそのまま1分5秒542でセッション最速を維持した。

    このサーキットで最多4勝を誇るフェルスタッペンは、トップと0.065秒差の2番手。ピアストリとダンが3番手と4番手に並び、アルピーヌF1のピエール・ガスリーが5番手に続いた。

    キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトが6番手と健闘。ウィリアムズ・レーシングのアレックス・アルボンとカルロス・サインツが7・8番手に並び、ハミルトンとレーシングブルズのアイザック・ハジャーがトップ10を締めくくった。

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは11番手で、直前に高校卒業試験を終えたばかり。キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが12番手、アストンマーティンのランス・ストロールが13番手、アロンソが14番手、レーシングブルズのリアム・ローソンが15番手だった。

    アルピーヌのフランコ・コラピントが16番手で続き、角田裕毅、ベガノビッチ、オコン、ハースのオリー・ベアマンが17~20番手に並んだ。

    各チームとドライバーは、パドックでデータ解析を行い、現地時間17時から始まる金曜2回目のフリー走行(FP2)に向けて準備を進める。

    オーストリアグランプリ 2025年のF1世界選手権

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行1回目 順位・ラップタイム

    1.ジョージ・ラッセル(メルセデス) – 1分05秒542
    2.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) – 1分05秒607
    3.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) – 1分05秒697
    4.アレックス・ダン(マクラーレン) – 1分05秒766
    5.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) – 1分05秒780
    6.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) – 1分05秒874
    7.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) – 1分05秒946
    8.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) – 1分06秒017
    9.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) – 1分06秒099
    10.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) – 1分06秒110
    11.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) – 1分06秒130
    12.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) – 1分06秒140
    13.ランス・ストロール(アストンマーティン) – 1分06秒160
    14.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) – 1分06秒170
    15.リアム・ローソン(レーシングブルズ) – 1分06秒189
    16.フランコ・コラピント(アルピーヌ) – 1分06秒246
    17.角田裕毅(レッドブル) – 1分06秒262
    18.ディーノ・ベガノヴィッチ(フェラーリ) – 1分06秒369
    19.エステバン・オコン(ハース) – 1分06秒510
    20.オリバー・ベアマン(ハース) – 1分06秒728

  • 角田裕毅は17番手 … F1オーストリアGP FP1:結果・タイムシート

    角田裕毅は17番手 … F1オーストリアGP FP1:結果・タイムシート

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行1回目の結果・タイムシート。6月27日(金)にレッドブルリンクで2025年のF1世界選手権 第11戦 オーストリアグランプリのフリープラクティス1(FP1)が行われた。

    トップタイムを記録したのはジョージ・ラッセル(メルセデス)、2番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は17番手タイムだった。

    ラッセルが最速発進 雨粒舞う中でメルセデス好調を維持
    前戦カナダGPを制したジョージ・ラッセルが、FP1でもハードとソフトを使い分けながら最速タイムを記録。今季導入されたリアサスペンションのアップグレードが高温下でも機能している可能性があり、オーストリアでも上位争いが期待される。

    ルーキーのダンが衝撃の4番手 マクラーレンで高評価獲得
    F2王者候補のアレックス・ダンが、マクラーレンから出走したFP1で堂々の4番手タイムを記録。ソフト装着とはいえ、ピアストリからコンマ07秒差という内容に関係者も驚き。ステラ代表の隣でピットウォール観戦していたノリスにとっても心強いパフォーマンスとなった。

    フェルスタッペンは2番手 “妙な挙動”訴えるも順調な滑り出し
    通常のレースエンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼが不在のなか、フェルスタッペンはサイモン・レニーとの新体制で2番手タイムを記録。「クルマの挙動が変だ」と訴えながらも、週末を通じてセットアップを詰めてくるレッドブルの強みは健在。

    フェラーリにトラブル相次ぐ ベガノビッチ車が分解状態に
    代役ベガノビッチが担当するルクレール車にはマシンの不具合が発生し、フロアを取り外す大規模な作業に。ハミルトンもギアボックスに異常が出てピットインを指示されるなど、チームとしては不安の残る初日となった。

    角田裕毅、ブレーキに不満「とても悪い」 RB21のバランスにも苦戦
    角田裕毅はFP1中にロックアップを喫し、「ブレーキがとても悪い」と無線で不満を口にした。マシンバランスにも納得がいかない様子で、プレッシャーのかかる週末の出だしはやや苦しいスタートに。

    小雨と渋滞に翻弄された終盤 ドライバーたちは実戦準備に集中
    ターン3と4では雨粒が確認され、セッション終盤は高燃料・レースペースのテストに切り替えるチームが多数。各車は走行後にスタート練習も行い、日曜の決勝を見据えた動きを進めた。

    2025年F1 オーストリアGP フリー走行1回目 結果・タイムシート

    Pos No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分05秒542   34
    2 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分05秒607 0.065 30
    3 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分05秒697 0.155 33
    4 89 アレックス・ダン マクラーレン 1分05秒766 0.224 29
    5 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分05秒780 0.238 34
    6 98 ガブリエル・ボルトレト ザウバー 1分05秒874 0.332 35
    7 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分05秒946 0.404 35
    8 30 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分06秒017 0.475 33
    9 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分06秒099 0.557 20
    10 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ 1分06秒110 0.568 33
    11 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分06秒130 0.588 35
    12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー 1分06秒140 0.598 32
    13 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分06秒160 0.618 32
    14 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分06秒170 0.628 32
    15 55 リアム・ローソン レーシングブルズ 1分06秒189 0.647 34
    16 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分06秒246 0.704 34
    17 22 角田裕毅 レッドブル 1分06秒262 0.720 30
    18 38 ディーノ・ベガノヴィッチ フェラーリ 1分06秒369 0.827 32
    19 31 エステバン・オコン ハース 1分06秒510 0.968 32
    20 87 オリバー・ベアマン ハース 1分06秒728 1.196 30
  • 2025年F1パワーランキング カナダGP編:モントリオールで最も輝いたのは?

    2025年F1パワーランキング カナダGP編:モントリオールで最も輝いたのは?

    ジョージ・ラッセルが今季初優勝を飾ったカナダGP。メルセデスのドライバーはポールポジションから堅実な走りを見せ、日曜のレースを制した。

    だが、今大会で目立ったのはラッセルだけではない。モントリオールでのパフォーマンスが評価され、F1パワーランキングの審査員たちから高得点を得た他のドライバーたちもいた。以下に最新のスコアと、シーズン累計のランキングを紹介する。

    F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。

    1.ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    ヨーロッパ3連戦では苦戦が続いたメルセデスだったが、ラッセルはモントリオールでその鬱憤を晴らすかのような完璧な週末を過ごした。「素晴らしい」と自ら評したラップでポールポジションを獲得した後、力強いスタートを切り、支配的な走りで優勝を果たした。

    2.キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    カナダGPはシルバーアローズにとってダブルで祝うべき結果となった。アントネッリは素晴らしいスタートを決め、オスカー・ピアストリを交わして3位に浮上。終盤にはマクラーレンの追撃に晒されたが、冷静に対応してF1初表彰台を手にした。

    3.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)
    前戦スペインで今季初ポイントを獲得したアロンソは、ジル・ヴィルヌーヴでも再びポイント圏内でフィニッシュ。序盤はトップ10圏内を走行し、第1スティント後のピットストップで順位を落とすも、その後は着実にポジションを回復して今季最高位となる7位でチェッカーを受けた。

    4.ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)
    アロンソ同様、ヒュルケンベルグも2戦連続でポイントを獲得。11番グリッドからスタート後に順位を上げ、中団のバトルの中で粘りの走りを展開。1ストップ戦略を見事に成功させて8位入賞を果たした。

    5.マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    ラッセルにポールを奪われたフェルスタッペンだったが、序盤はその背後に食らいつき続けた。レッドブルは2ストップ戦略を選択し、フェルスタッペンは早めにピットイン。最終的にラッセルを捕らえることはできなかったが、可能な限りの結果を引き出し2位フィニッシュ。

    6.エステバン・オコン(ハースF1チーム)
    ハースにとってF1参戦200戦目となる記念のレースで、オコンが貴重なポイントを持ち帰った。ハードタイヤでのロングスティントの後、ミディアムに履き替える1ストップ戦略が功を奏し、9位でフィニッシュ。

    7.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    マクラーレンにとっては波乱の週末となり、終盤にはピアストリとランド・ノリスが4位争いの中で接触。これによりノリスはリタイアとなったが、ピアストリは走行を続けて4位フィニッシュ。ドライバーズ選手権首位の座を守った。

    8.オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)
    ベアマンにとってはフラストレーションの残るレースとなった。ハードタイヤスタートの他車と共にトラフィックに巻き込まれたことでペースを発揮できず。それでもマシンの速さには手応えを感じており、11位とポイントまであと一歩だった。

    9.シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
    ルクレールにとってはスムーズとは言えない週末だった。FP1でのクラッシュにより金曜の走行時間を多く失い、予選でもミスにより不満の残る内容に。それでも日曜は挽回し、5位でフィニッシュ。本人も「現実的に目指せる最高の結果だった」と振り返った。

    10.フランコ・コラピント(アルピーヌF1チーム)
    土曜にはチームメイトのピエール・ガスリーを予選で初めて上回り、好調な週末が期待されたコラピント。最終的には10番グリッドから13位へと順位を落としたものの、全体的な進歩を実感できる内容だった。

    惜しくもランク外
    レース序盤、トラック上のグラウンドホッグとの接触でフロアにダメージを負った上、ブレーキにも問題を抱えたハミルトン。それでも7度のワールドチャンピオンは何とか6位で完走し、「ゴールできて良かった」と語った。

    2025年のF1世界選手権 カナダグランプリ

  • 角田裕毅12位完走 2025年F1カナダGP決勝レポート

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダGP決勝レポート

    2025年F1カナダGP決勝で、レッドブル・レーシングの角田裕毅が12位完走を果たした。予選でのペナルティにより最後尾スタートを強いられたものの、冷静なレース運びと安定したペースで6ポジションを挽回し、粘り強い走りを披露した。

    レッドブルが投入したアップグレードパッケージの初陣となったモントリオール。角田裕毅にとっても新仕様のマシンに順応する難しい週末となったが、決勝ではクリーンな戦略とタイヤマネジメントで着実に順位を上げ、収穫のある一戦となった。

    レースはマクラーレン同士の接触による終盤のセーフティカー導入もあり、展開が大きく揺れ動いたが、角田裕毅は混乱に巻き込まれることなく走行を続け、今後に向けた前進の兆しを持ち帰った。

    優勝はポールポジションからレースをリードしたジョージ・ラッセル(メルセデス)。2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位にはF1初表彰台を獲得したメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが続き、メルセデスは今季初勝利とダブル表彰台を達成した。

    AS IT HAPPENED:2025年F1カナダGP 決勝レポート
    予選セッションのスリリングな展開から一夜明け、ラッセルが最終ラップでフェルスタッペンをかわしてポールポジションを獲得し、2年連続でモントリオールの最前列からスタートすることになったのを受け、パドックの注目はカレンダー第10戦、70周で争われるカナダグランプリの決勝に移った。

    日曜のレース開始前には、スターティンググリッドにいくつか変更が加えられた。角田裕毅は、フリー走行3回目で赤旗中にピアストリを追い越したことで11番手からグリッド最後尾に降格され、ハジャーも予選中にサインツの走行を妨害したことで3グリッド降格、9番手から12番手に下がった。

    一方、ローソンとガスリーは予選でそれぞれ18番手と20番手に終わったが、パルクフェルメ中に車両に変更を加えたことで、ふたりともピットレーンスタートとなった。両者とも新しいパワーユニットを投入していた。

    フォーメーションラップを前に、気温が高く晴れたグリッドにドライバーたちが並ぶ中、上位13台のうちノリス(7番手)とルクレール(8番手)を除いて全車がミディアムタイヤを装着していることが明らかになった。一方、それ以外のマシンはすべてハードタイヤを選択していた。果たしてこのレースは2ストップになるのか、それとも何台かは1ストップ戦略を成立させられるのか――。

    レース開始とともに、ラッセルはポールポジションからクリーンに飛び出し、フェルスタッペンも2番グリッドから力強くスタート。3位争いでは、アントネッリがピアストリに対して早々にプレッシャーをかけ、最終的にターン3でメルセデスの新人が前に出た。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート ジョージ・ラッセルラッセルはポールから好スタートを切り、フェルスタッペンの前でレースをリード

    その後方では多くのアクションがあり、アルボンが元チームメイトのコラピントと争い、ウィリアムズがターン9〜10の芝生を飛び出す展開に。これによってアルボンは12番手まで後退し、ヒュルケンベルグが9位に、コラピントが10位に浮上した。

    4周目には、フェルスタッペンがラッセルのDRS圏内にとどまり、メルセデスのマシンに序盤のギャップを築かせない展開に。アントネッリはフェルスタッペンから2秒遅れの3番手を走行しており、ピアストリもそれに近いギャップで4位をキープ。その後方では角田裕毅がストロールを抜いて17番手に浮上し、ハジャーはアルボンの前11番手を走行していた。

    数周後には、ラッセルとフェルスタッペンの間にギャップが生まれ始め、フェルスタッペンはメルセデスのDRS圏外に後退。その一方で、無線ではタイヤに関するやりとりが目立ち始め、ピアストリは「フロントのデグラデーションはFP2より良いが、リアの方が悪い」と報告し、フェルスタッペンも「タイヤが繊細だ」と訴えた。

    ノリスはトップ10の中盤で順位を上げており、アロンソをかわして6番手に浮上した。その一方でアントネッリはフェルスタッペンに迫る走りを見せていたが、フェルスタッペンは13周目にピットインし、ハードタイヤを装着して9番手でコースに復帰した。

    アルボンにはパワーユニットの問題が発生しており、ウィリアムズはその兆候を注視していた。ラッセルはフェルスタッペンをマークしてその翌周にピットインし、C4タイヤに交換して6番手で復帰。何より重要なのは、フェルスタッペンの前で戻れたことだった。

    これにより暫定リーダーはアントネッリとなったが、メルセデスもすぐにピットインし、フェルスタッペンの後ろで復帰。ピアストリが首位を引き継ぎ、その後ろにハミルトンとノリスが続いた。ノリスはエンジニアから「素晴らしい走りを見せろ」と鼓舞されていた。

    ノリスにポジションを譲ったハミルトンはすぐにピットへ向かい、これで暫定的にマクラーレンが1-2体制に。しかし順位はすぐに再び入れ替わり、ピアストリが17周目にピットインし、アントネッリの後ろに復帰した。

    別の場面では、サインツがロックアップを喫して、ウィリアムズのマシンがベアマンとボルトレトに接触しそうになる場面がリプレイで映し出された。前方では、ノリスがルクレールを抑えて20周目時点でトップを走行。どちらもまだピットインしていなかった。ラッセル、フェルスタッペン、アントネッリ、ピアストリ、ハミルトンが続いた。

    このピット戦略の流れで最も順位を落としたように見えたのはハミルトンで、トラフィックに巻き込まれてしまい、前を走るピアストリから10秒も遅れる展開となった。アルボンは唯一ミディアムタイヤで走行を続けており、ウィリアムズの無線では戦略に関する議論が続いていた。

    やがてアルボンは24周目にピットインし、ハードタイヤを装着して最後尾で復帰した。一方、ルクレールは無線で「プランC」を提案し、エンジニアが「プランB」も選択肢かと問いかける場面もあった。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート アレクサンダー・アルボンアレクサンダー・アルボンアルボンはミディアム勢最後のピットインを敢行

    後方ではストロールが再びハードタイヤを装着してピットイン、これにより最低2種類のタイヤ使用義務を果たす2ストップが確定。一方前方ではラッセルがルクレールをストレートで抜いて2位に浮上。

    ルクレールは29周目にピットインし、同じくハードタイヤで復帰したが、「この選択が理解できない」と無線で不満を口にした。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダGP決勝レポート シャルル・ルクレールルクレールはレース中に戦略を巡って様々な議論を重ねた

    ノリスはその翌周にピットインし、ミディアムタイヤを選択。これにより1ストップにも2ストップにも対応できる構えとなった。ルクレールは依然としてチームの判断に疑問を呈し、「タイヤはまだ持っていたのに、なぜ止まったのか」と再度問いかけた。

    33周目までに上位陣すべてが1度目のストップを終え、ラッセルが再び3秒差でリードを奪い返した。2位フェルスタッペン、3位アントネッリ、4位ピアストリ、5位ノリス、6位ルクレール、7位ハミルトン。まだピットインしていないオコンとサインツが8位・9位、アロンソが10位だった。

    ハミルトンは「このレースにはまったく存在感がない」と無線で嘆いていた。38周目にはフェルスタッペンが2度目のピットインを実施し、再びハードタイヤを装着して6位に復帰。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート マックス・フェルスタッペンフェルスタッペンは上位勢の中で最初に2回目のピットインを実行

    これはアントネッリが迫っていたことを受けた反応と見られ、メルセデスもアントネッリを即座にピットインさせ、再びフェルスタッペンの後ろでコース復帰。次に動いたのはラッセルで、周回遅れの渋滞を避ける形で43周目にピットイン。フレッシュなC4タイヤに履き替え、4位で復帰したが、フェルスタッペンの前という重要な位置だった。

    ピアストリが暫定的に首位に立ち、ノリス、ルクレールが続いた。ピアストリは「マシンの挙動がどんどん厳しくなってきてる」と訴え、その直後にピットイン。6位で復帰し、アントネッリの後方につけた。

    そのころ、ストロールとガスリーの17位争いが白熱し、アルピーヌが芝生に押し出される場面もあり、審議対象となった。

    ノリスは48周目にピットインし、チームメイトの後ろでコースに復帰。その直後にアルボンがマシンをエスケープロードに停車させ、一時的に黄旗が振られた。ウィリアムズのパワーユニット問題がついに限界を迎えたかたちだった。

    ストロールは先ほどのガスリーとの接触により、他車をコース外に押し出したとして10秒のタイムペナルティを受けた。一方、まだ2回目のピットを行っていないルクレールはレースをリードしていたが、ペースが急激に落ちていた。

    ルクレールは再び戦略に関する無線のやり取りを行い、ミディアムタイヤへの交換を希望していた。そのころ、ピアストリはフェルスタッペンとアントネッリとの“真っ向勝負”だとチームから伝えられ、3位表彰台を懸けた三つ巴の戦いが本格化。

    ルクレールは54周目にようやくピットへ入り、6位でコースに復帰。これにより、上位5台はすべて接近した状態となり、終盤の戦いが一気に緊迫していった。

    アントネッリとピアストリの間では激しい攻防が始まり、マクラーレンのピアストリが3位を狙ってアタックを開始。しかしその後方からはノリスもチームメイトに接近しており、フェルスタッペンもラッセルとの差を縮めていた。

    この頃、レーシングブルズのローソンがピットへ向かい、リタイア。サインツはようやくピットに入り、11位で復帰した。

    ラッセルはフェルスタッペンとのギャップを一時的に広げ、残り8周の時点で再び2秒の差を築いていた。一方、ピアストリにはノリスがすぐ後ろに迫り、アントネッリに対するアタックと、自身の背後への警戒という難しいバランスが求められていた。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート アンドレア・キミ・アントネッリアントネッリは終盤、ピアストリに追い詰められながらもポジションを守った

    2台のマクラーレンは白熱のバトルを展開し、まずノリスがヘアピンで前に出る。しかしターン13ではピアストリが再びポジションを奪い返した。

    ところが、その直後のストレートでノリスが再度仕掛けようとした際、ブレーキングで遅れ、ピアストリのリアに追突。これによりノリスのマシンは大きくダメージを負い、コース脇にマシンを停めてリタイアとなった。

    ノリスは無線で「完全に僕の責任だ」と語り、ピアストリに謝罪した。

    セーフティカーが出動し、ピアストリはこのタイミングでピットインして4位で復帰。マクラーレン勢の接触はスチュワードによってレース後に調査されることになった。

    他のドライバーたちも多くがピットインを行い、セーフティカーの後方に隊列を整えた。その中で、フェルスタッペンとラッセルの間で一瞬順位が入れ替わる場面があり、ラッセルは無線でフェルスタッペンが自分を追い越したと報告。

    フェルスタッペンは「ジョージが急ブレーキをかけた」と主張した。

    レースは結局セーフティカー先導のままチェッカーを迎え、ラッセルがトップでフィニッシュ。自身とメルセデスにとって2025年シーズン初勝利となった。

    さらに、アントネッリが3位でゴールし、チームとしてはダブル表彰台。アントネッリにとってはこれがF1初表彰台となった。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート 表彰台ラッセルとアントネッリがメルセデスにダブル表彰台をもたらし、フェルスタッペンが2位で並んだ

    フェルスタッペンは2位で表彰台を確保し、ピアストリは4位を守ってチャンピオンシップリードを継続。5位にルクレール、6位にハミルトンが続いた。

    アロンソとヒュルケンベルグが7位・8位でポイントを獲得。オコンとサインツが9位・10位で最後のポイントを手に入れたが、いずれも「危険なドライビング」でレース後の調査対象となった。

    ベアマンは惜しくも11位でポイント圏外。角田裕毅は最後尾スタートから12位までポジションを上げ、堅実な走りを見せた。

    その後ろには、13位コラピント、14位ボルトレト、15位ガスリー、16位ハジャーと続き、ストロールはペナルティも響いて17位で地元GPを終えた。

    リタイアは3台。ノリスはピアストリとの接触によってリタイア、ローソンとアルボンはマシントラブルにより途中棄権となった。

    2025年F1 カナダGP 決勝 順位・結果

    1.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    2.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    3.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    5.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    6.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    7.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    8.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
    9.エステバン・オコン(ハース)
    10.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    11.オリバー・ベアマン(ハース)
    12.角田裕毅(レッドブル)
    13.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    14.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
    15.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    16.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
    17.ランス・ストロール(アストンマーティン)
    DNF.ランド・ノリス(マクラーレン)
    DNF.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    DNF.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)

  • 2025年F1 ポイントランキング (第10戦 カナダGP終了時点)

    2025年F1 ポイントランキング (第10戦 カナダGP終了時点)

    2025年F1カナダGP終了後、ドライバーズおよびコンストラクターズのランキングに大きな変化が見られた。

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)が今季初優勝を飾って4位に浮上。一方、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は安定した走りで首位を堅持したが、チームメイトのランド・ノリスは痛恨のリタイアとなった。

    ドライバーズランキング:ピアストリがリード拡大 ラッセルが急浮上
    カナダGPではピアストリが4位入賞を果たし【+12pt】を加算、合計198ポイントでランキングトップの座を維持。前戦終了時点で僅か10ポイント差だった2位ノリスは、接触によりレース中盤でクラッシュリタイア。得点ゼロに終わり、176ポイントのままとなった。

    フェルスタッペンは2位で【+18pt】を加算し、137→155ポイントに。ノリスを逆転こそできなかったが、その背後に迫っている。

    ラッセルは会心のレースで今季初優勝を果たし、【+25pt】を獲得。111→136ポイントへとジャンプアップし、フェラーリ勢にも肉薄。さらに、アントネッリもF1初表彰台となる3位で【+15pt】を加え、48→63ポイントへ躍進した。

    そのほか、オコンは9位入賞で【+1pt】、ハジャーは16位フィニッシュで加点なし。オコンがついに9位に浮上し、両者の順位が逆転した。

    コンストラクターズランキング:メルセデスが2位浮上 レッドブルも追随
    マクラーレンはピアストリのポイント(12pt)のみを加え、362→374ポイントに。ノリスのリタイアが響き、さらなる加点はならなかった。

    メルセデスはラッセル(25pt)とアントネッリ(15pt)で【+40pt】の大量加点に成功。159→199ポイントとし、フェラーリ(165→183)を抜いてランキング2位へ浮上した。

    レッドブルはフェルスタッペンの18ptで162ポイントに達し、依然4位ながら上位との差を詰めている。中団勢ではアストンマーティンがアロンソの7位で【+6pt】、ザウバーがヒュルケンベルグの8位で【+4pt】を加点するなど、接戦が続いている。

    次戦の注目:勢力図の変化とタイトル争いの行方
    ノリスのリタイアにより、ピアストリが一歩抜け出す形となったが、フェルスタッペンとラッセルの猛追が本格化。メルセデス勢が好調を維持すれば、コンストラクターズ争いでもマクラーレンを脅かす存在となるだろう。

    次戦はランキング争いの節目となる1戦。中団の混戦も含め、見逃せない戦いが続く。

    2025年のF1世界選手権 カナダグランプリ

    2025年F1ドライバーズポイント

    1.オスカー・ピアストリ (マクラーレン) – (198)
    2.ランド・ノリス (マクラーレン) – (176)
    3.マックス・フェルスタッペン (レッドブル) – (155)
    4.ジョージ・ラッセル (メルセデス) – (136)
    5.シャルル・ルクレール (フェラーリ) – (104)
    6.ルイス・ハミルトン (フェラ-リ) – (79)
    7.アンドレア・キミ・アントネッリ (メルセデス) – (63)
    8.アレクサンダー・アルボン (ウィリアムズ) – (42)
    9.エステバン・オコン (ハース) – (22)
    10.アイザック・ハジャー (レーシングブルズ) – (21)
    11.ニコ・ヒュルケンベルグ (ザウバー) – (20)
    12.ランス・ストロール (アストンマーティン) – (14)
    13.カルロス・サインツJr. (ウィリアムズ) – (13)
    14.ピエール・ガスリー (アルピーヌ) – (11)
    15.角田裕毅 (レッドブル) – (10)
    16.フェルナンド・アロンソ (アストンマーティン) – (8)
    17.オリバー・ベアマン (ハース) – (6)
    18.リアム・ローソン (レーシングブルズ) – (4)
    19.ガブリエル・ボルトレト (ザウバー) – (-)
    20.フランコ・コラピント (アルピーヌ) – (-)
    21.ジャック・ドゥーハン (アルピーヌ) – (-)

    2025年 F1コンストラクターズポイント

    1.マクラーレン – (374)
    3.メルセデス – (199)
    2.フェラーリ – (183)
    4.レッドブル – (162)
    5.ウィリアムズ – (55)
    6.ハース – (28)
    7.レーシングブルズ – (28)
    8.アストンマーティン – (22)
    9.ザウバー – (20)
    10.アルピーヌ – (11)

  • F1カナダGP 決勝:ラッセル今季初勝利 メルセデス1-3 マクラーレン同士討ち

    F1カナダGP 決勝:ラッセル今季初勝利 メルセデス1-3 マクラーレン同士討ち

    2025年F1第10戦カナダGPの決勝レースがモントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで行われ、メルセデスのジョージ・ラッセルが今季初優勝を飾った。

    レースは終盤にマクラーレンのオスカー・ピアストリとランド・ノリスが接触する波乱の展開となり、ノリスがリタイア。その間にセーフティカーが導入され、ラッセルはそのままトップチェッカーを受けた。

    ポールポジションからスタートしたラッセルは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を抑えて序盤から主導権を握る。各車の戦略は分かれ、一部は1ストップでタイヤを温存、他は2ストップでペース重視の戦略を展開した。

    終盤にかけては上位5台の差が縮まり、緊迫した展開に。ラッセルとフェルスタッペンのトップ争いの背後では、ピアストリがキミ・アントネッリ(メルセデス)を追う展開となっていたが、後方から迫るノリスとのマクラーレン勢によるバトルがヒートアップ。ノリスがピアストリのリヤに接触し、車両をコース脇に止めてリタイアとなった。

    このアクシデントでセーフティカーが導入され、レースはそのままフィニッシュ。ラッセルが自身通算4勝目を挙げ、メルセデスに今季初勝利をもたらした。2位にはフェルスタッペンが入り、3位にはアントネッリが入りF1初表彰台を獲得。メルセデスにとっては1-3フィニッシュのダブル表彰台となった。

    ピアストリはセーフティカー中のピットインで順位を守り、4位でフィニッシュ。フェラーリ勢はシャルル・ルクレールが5位、ルイス・ハミルトンが6位で続いた。アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは7位でポイントを加算し、キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは8位と健闘。

    ハースにとって節目となるF1参戦200戦目となったレースで、エステバン・オコンが9位入賞。ウィリアムズのカルロス・サインツJr.が10位に入り、チームにとって厳しい週末ながらもポイントを持ち帰った。

    以下、11位にはハースのオリバー・ベアマン、18番グリッドスタートから追い上げた角田裕毅(レッドブル)は12位でフィニッシュした。アルピーヌ勢はフランコ・コラピントが13位、ピエール・ガスリーが15位。キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトは14位、レーシングブルズのアイザック・ハジャーは16位だった。

    地元レースとなったランス・ストロール(アストンマーティン)は18位完走。リタイアはノリスのほか、ライアム・ローソン(レーシングブルズ)、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)の3名だった。

    カナダGP F1 2025年のF1世界選手権ノリスはピアストリとの接触によりコース脇でマシンを止め、リタイアとなった

    2025年F1 カナダGP 決勝 順位・結果

    1.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    2.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    3.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    5.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    6.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    7.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    8.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
    9.エステバン・オコン(ハース)
    10.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    11.オリバー・ベアマン(ハース)
    12.角田裕毅(レッドブル)
    13.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    14.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
    15.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    16.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
    17.ランス・ストロール(アストンマーティン)
    18.ランド・ノリス(マクラーレン)
    DNF.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    DNF.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)