カテゴリー: F1レギュレーション

  • マックス・フェルスタッペン 2026年F1規則を嘆く「スパもモンツァも同じ」

    マックス・フェルスタッペン 2026年F1規則を嘆く「スパもモンツァも同じ」

    2026年F1レギュレーションへの批判が、イギリスGPでも一段と強まっている。元F1ドライバーのハインツ=ハラルド・フレンツェンは予選後に「F1よ、目を覚ませ」と訴え、現役ドライバーたちも現在のマシンがレースの魅力を損ねていると不満を口にした。

    シルバーストンでは、高速コーナーで限界まで攻める走りや大胆なオーバーテイクが難しくなったとの声が相次ぎ、マックス・フェルスタッペンは「スパやモンツァでも同じ状況になる」と警鐘を鳴らした。

    フレンツェン「F1よ目を覚ませ」
    元F1ドライバーのハインツ=ハラルド・フレンツェンは、イギリスGP予選後に自身のSNSへ「F1よ、目を覚ませ」と投稿し、現行レギュレーションへの危機感をあらわにした。

    シルバーストンでは複数のドライバーが、高速コーナーで限界まで攻める楽しさや、思い切ったオーバーテイクが失われたと指摘。現在のマシンではサーキット本来の魅力を十分に引き出せないとの見方を示した。

    アロンソ「ドライバーの要素が消えた」
    以前から現行レギュレーションに批判的だったフェルナンド・アロンソは、問題は開幕当初から予想していたものだと語った。

    「シーズンの最初から、このレギュレーションではこういうレースになると言っていた」

    「コーナーで限界まで攻めたり、アウト側から思い切って仕掛けたり、最後に飛び込んで遅くブレーキをかけたり、そういうドライバーの要素はほとんどなくなってしまった」

    現在のオーバーテイクについても次のように説明した。

    「前のマシンより多くバッテリーを使って、ボタンを押して追い抜くだけ。それが今のF1だ」

    「好き嫌いはあるだろう。ドライバーの重要性は以前より小さくなったかもしれない。でも文句を言っても仕方がない」

    「チームとFIAがこれを最善だと考えた。だから今はこのマシンで勝つ方法を見つけ、次のレギュレーションを待つしかない」

    「これが今のF1であり、その中でベストを尽くすだけだ」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    フェルスタッペン「スパもモンツァも同じ」
    フェルスタッペンも今季を通じてF1とFIAにレギュレーション変更を求めており、一部の改善策は2027年に導入されることが決まっている。

    しかし、2026年シーズン中は状況が変わらないと考えており、今後の名門サーキットでも同じ問題が起きると予想した。

    「今のF1はこういうものだ。どうすることもできない」

    「スパもモンツァも、また同じようなレースになるだろう。それは残念だ。スパは本当に美しいサーキットだからね」

    「でも、このマシンではそうならない」

    さらに、現行レギュレーションでは苦しい週末になると「家に帰ることばかり考えてしまう」と率直な心境も明かした。

    アロンソ「状況を変えるため努力している」
    一方、苦戦が続くアストンマーティンに所属するアロンソは、将来が不透明な状況でもモチベーションは変わらないと強調した。

    「メディア対応以外では、自分のやりたいこと、自分の好きなことをやっている」

    「毎週チームと一緒にマシンの弱点を理解し、改善する方法を探している。そしてチームが一丸となって次のステップへ進めるよう努力している」

    「厳しいスタートだったことは何度も言っているし、同じ話の繰り返しなのは分かっている。でも僕たちは状況を変えることに集中しているし、そのために懸命に取り組んでいる」

    2026年レギュレーションへの批判はシーズン中盤を迎えても収まる気配はない。フェルスタッペンはスパ・フランコルシャンやモンツァでも同様の問題が続くと予想し、アロンソもドライバーの技量が以前ほど結果を左右しない現状を受け入れつつ、与えられた条件の中で最善を尽くす姿勢を示した。

  • F1空力開発最前線 2026年トレンドと2027年規則変更を徹底解説

    F1空力開発最前線 2026年トレンドと2027年規則変更を徹底解説

    2026年のF1は、パワーユニット(PU)のエネルギーマネジメントを巡る議論が注目を集めている一方で、シャシーと空力開発でも激しい競争が続いている。

    現行マシンは2022~2025年のグラウンドエフェクト時代とは大きく異なるコンセプトを採用しており、各チームは新たな最適解を探し続けている。さらに2027年には空力レギュレーションの一部改訂も予定されており、現在の開発競争は来季以降にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

    2026年シーズン中盤を迎えた今、各チームがどこで性能差を生み出しているのか、そして2027年へ向けて何が変わろうとしているのかを整理する。

    2022~2025年型との最大の違いは「車高依存」の減少
    2022年から2025年までのグラウンドエフェクトカーは、可能な限り低い車高で走行することで大きなダウンフォースを得る設計だった。

    しかし車高がわずかに変化するだけで空力特性が大きく変化し、フロア下面の気流が失速すると急激な性能低下を招いた。これがポーパシングや激しいバウンシングを引き起こす要因となり、多くのチームは高めの車高でもダウンフォースを維持できる方向へ開発を進めてきた。

    一方、2026年型マシンではフロア依存が弱まり、ボディ上面の空力性能がより重要になった。もちろんフロアは依然として重要なダウンフォース源だが、フロア単体ではなく車両全体を一体として設計する必要が生じている。

    車高ではなく空力コンセプトが勝敗を左右する時代へ
    マクラーレン代表アンドレア・ステラは、2026年型マシンはセットアップだけで大きな性能向上を得ることが難しくなったと説明する。

    昨年までは車高を限界まで下げ、ポーパシングを抑え込めれば一気に競争力を高めることができた。しかし現在は車高変化への感度が低くなり、サスペンション設定だけではライバルとの差を縮められないという。

    そのため各チームは空力コンセプトそのものを見直す方向へシフトしており、大規模アップデートによって一度に0.2~0.3秒を改善するケースも珍しくない。

    ステラは、マクラーレンも当初の設計思想を一部見直し、新しいコンセプトを取り入れ始めていることを明かしている。

    現在の空力開発で最大の激戦区となっている部分
    2026年マシンではフロア外縁部の開発競争が激化している。

    2021年以前によく見られたスロットや切り欠き、細かなフィンなどが復活し、特にリアタイヤ直前では気流を整えるための複雑な造形が各チームで採用されている。

    これはリアタイヤ周辺で発生する乱流がフロア下面へ入り込むことを防ぎ、ディフューザー内部の気流エネルギーを維持することが目的だ。

    またリアディフューザー周辺だけでなく、フロア全体の気流管理も各チームごとに特徴が現れ始めている。

    マクラーレン フォーミュラ1カー

    マクラーレン・フェラーリ・メルセデス・レッドブルの思想の違い
    各トップチームは現在も異なる空力哲学を採用している。

    マクラーレンは従来から続くダウンウォッシュ型サイドポッドを維持している一方、フェラーリとメルセデスはアンダーカットをより積極的に活用し、車体後方へ短い経路で気流を送り込む設計を採用している。

    一方のレッドブルはその中間的なアプローチを選択しており、サイドポッド上面の「スライダー」状チャンネルによって、いわゆるコカ・コーラボトル形状周辺へ効率よく気流を導いている。

    さらにマクラーレンはノーズ形状やフロントウイング、フロアボードなどでも独自路線を維持しているが、ステラは他チームの設計思想から学ぶ必要性も認めている。

    F1では優れたアイデアが最終的にグリッド全体へ広がることは珍しくなく、今回も同様の流れになる可能性がある。

    キャデラック フォーミュラ1カー

    キャデラックが示した最新トレンド
    今シーズン途中に大型アップデートを投入したキャデラックは、現在の空力開発トレンドを象徴する存在となっている。

    サイドポッドは従来のランプ型デザインを捨て、フェラーリやメルセデスに近い深いアンダーカットを採用。さらにエンジンカバーには段付きフィンを追加し、リアウイングへ向かう気流を改善している。

    リアエンドプレートにも折り返し形状を導入し、アップウォッシュ効果によって後方の気流拡散を促進するなど、多くの最新トレンドが盛り込まれた。

    シーズン開幕仕様と現在のMAC-26を比較すると、開発の方向性が非常に分かりやすく表れている。

    2027年レギュレーション変更で何が変わるのか
    2027年にはFIAがダウンフォースを抑制するため、空力規則をさらに変更する予定だ。

    最大の変更点はフロア前端部、いわゆる「ティートレー(バイブレード)」周辺で、先端位置が約300mm後退する。これによりマシン前方をより低く走らせられるようになり、空力特性も大きく変化するとみられる。

    またリアウイングは浅い形状となり、フロア前端の「ベアクロー(フィン)」も5枚から3枚へ削減される。

    さらに近年各チームが採用してきた排気口周辺の小型ウイングレットも禁止される予定で、リアダウンフォースの一部が失われることになる。

    アストンマーティン フォーミュラ1カー

    エイドリアン・ニューウェイが示唆する「レーキ復活」の可能性
    エイドリアン・ニューウェイは、2027年規則変更によって再びレーキ角が重要になる可能性を示唆している。

    アストンマーティンは現在でも他チームよりやや大きなレーキを採用しているが、新規則ではリアを高くすることでディフューザー後方の低圧領域を拡大し、より大きなダウンフォースを得られる可能性がある。

    一方で、レーキを増やせばリア空力は敏感になりやすく、気流制御も難しくなる。そのため各チームは新たな空力バランスを模索することになるだろう。

    2026年の開発競争は2027年への布石
    2026年のF1は、車高やセットアップよりも空力コンセプトそのものが勝敗を左右する時代へ移行している。各チームはフロア外縁部やサイドポッド、リア周辺を中心に独自の思想を磨きながら開発競争を繰り広げており、その成果はシーズン中の勢力図にも大きく反映されている。

    さらに2027年には空力規則が再び変更されるため、現在積み重ねられている開発成果は来季以降のマシン設計にも直結する。今後は各チームの空力コンセプトがどのように収束していくのか、そして新たなレギュレーション下でどのチームが最適解を見いだすのかが、大きな見どころとなりそうだ。

  • マーティン・ブランドル FIA説明に反論「F1セーフティカー規則は見直すべき」

    マーティン・ブランドル FIA説明に反論「F1セーフティカー規則は見直すべき」

    マーティン・ブランドルは、F1イギリスGPがセーフティカー先導のまま終了したことについて、現行のセーフティカー規則は見直されるべきだと強く主張した。

    FIAはレース後、「セーフティカー・イン・ディス・ラップ」の表示はソフトウェアエラーによる誤表示だったと説明したが、ブランドルは規則そのものにも問題があると指摘。周回遅れ車両の扱いを改善すれば、より良いレースフィニッシュが実現できるとの考えを示した。

    何が起きたのか
    終盤、マックス・フェルスタッペンのクラッシュによってセーフティカーが導入されると、タイミングモニターには「Safety Car In This Lap(この周でセーフティカー退去)」との表示が出され、最終ラップの再スタートが期待された。

    しかし実際にはセーフティカーはピットへ戻らず、そのままレース終了。シャルル・ルクレールが今季初優勝を飾った一方で、観客や関係者には大きな混乱が広がった。

    レース後、FIAは「周回遅れ車両の追い越し手順は規則どおり実施された」と説明。そのうえで、「Safety Car In This Lap」の表示はソフトウェアエラーによる誤表示だったと明らかにした。

    ブランドル「規則を変えるべきだ」
    FIAの説明を受けても、ブランドルは現行ルールそのものが改善されるべきだと主張した。

    「規則に何と書いてあろうと、これは正しくない。特にスパのような長いサーキットでは、周回遅れのマシンが隊列を追い付くまで待たなければならないのは時間がかかりすぎる」

    ブランドルは、本来このルールは周回遅れ車両を先頭争いの邪魔にならないよう排除するために導入されたものだと説明。その目的を果たす方法は、必ずしも現在の運用だけではないと訴えた。

    「彼らを最後尾まで戻す必要はない。後方に下がらせるだけでも十分だ。ショーとしても、その方がいい」

    規則の解釈にも疑問
    ブランドルはFIA規則を読み上げながら、周回遅れ車両が実際に隊列最後尾へ到達するまで待つ必要があるとは条文に明記されていないと指摘した。

    「規則には、周回遅れ車両が先頭集団を追い越した後、セーフティカーはライトを消灯すると書かれている。彼らは安全な速度で走行しなければならないともある。しかし、隊列最後尾まで戻らなければならないとは書かれていない」

    「私が見る限り、1周待たなければならないという規定は見当たらない。もちろん他にも条文はあるが、いずれにしても、このルールは変更されるべきだ」

    ファンのためにも改善を求める
    ブランドルは、現地に集まった観客やテレビ観戦するファンの期待に応えるためにも、セーフティカー運用を見直す必要があると強調した。

    「素晴らしい観客がいて、世界中の人たちがテレビやオンラインで観戦している。彼らはレースらしいフィニッシュを見る権利がある」

    「赤旗にして再スタートする方法もあるが、手続きが多く時間もかかる。特に長いサーキットでは、周回遅れ車両の処理をもっと効率化し、セーフティカーの時間をこれ以上長引かせない方法を考えるべきだ」

    今回の混乱を受け、FIAはソフトウェアエラーが誤表示の原因だったと説明している。一方でブランドルは、それとは別に現行規則そのものにも改善の余地があると指摘しており、今後セーフティカー運用や周回遅れ車両の扱いが議論される可能性が高まりそうだ。

    【関連】
    ・FIA セーフティカー混乱の原因を説明「ソフトウェアエラーで誤表示」

  • フェルナンド・アロンソ F1新規則を嘆く「ドライバーの重要性は薄れた」

    フェルナンド・アロンソ F1新規則を嘆く「ドライバーの重要性は薄れた」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1マシンと現行レギュレーションについて「ドライバーの重要性は以前より小さくなった」と率直な見解を示した。一方で、ルールへの不満を口にするだけでは意味がないとして、「今あるマシンを最大限に生かして勝利を目指すしかない」と前向きな姿勢を強調した。

    アストンマーティンは依然として厳しい戦いが続いており、フェルナンド・アロンソはF1イギリスGP予選でQ1敗退を喫し、決勝は22番手最後尾からのスタートとなる。それでも改善パッケージ投入まで現有戦力で戦い続ける考えを示した。

    現行F1規則は「ドライバーの重要性が薄れた」
    2026年の新レギュレーションでは、バッテリーエネルギーの運用がオーバーテイクの鍵となっている。アロンソは、これによって以前のようなドライバー主体のバトルが減ったと指摘した。

    「シーズン開幕前から言っていたことだけど、このレギュレーションではこういうレースになると思っていた」

    「コーナーで限界まで攻めたり、アウト側から思い切って仕掛けたり、最後のブレーキングで飛び込んだりといった、ドライバーの腕が見える場面は少なくなった。今は前のクルマより多くのバッテリーを残し、ボタンを押して追い抜くことが重要なんだ」

    「今あるマシンで勝つしかない」
    アロンソは現在のF1に不満を抱きつつも、ルールは全員に共通であり、その中で結果を出すことが重要だと強調した。

    「これが新しいF1だ。好きか嫌いかは別として、ドライバーの重要性は以前より小さくなった」

    「でも文句を言っても仕方がない。チームやFIAがこれがベストだと考えているなら、その中でクルマを最大限に生かしてレースに勝ち、上位を争うしかない。次のレギュレーションはその時に考えればいい。今はこれが現実であり、もっと上手くやらなければならない」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    予選は不運が重なり最後尾に
    アロンソは予選を振り返り、ミスや黄旗など複数の要因が重なって十分なアタックができなかったと説明した。

    「最後のコーナーで少し外側の縁石にはみ出してしまった。でもこういうことは起こるものだ」

    「理想的な予選ではなかった。最初のアタックでは9コーナーでリアを失ってエスケープゾーンへ行った。そのあとピットへ戻り、燃料を少し抜いて2セット目で勝負すると思っていたけど、ピットストップをして再びコースへ出た」

    「さらにラッセルの黄旗が出ていて、そこではアクセルを戻さなければならなかった。結局、最後の1回しかまともなチャンスがなく、すべてをまとめ切ることはできなかった」

    改善パッケージ投入まで耐える時期
    アストンマーティンはハンガリーGP以降に大規模アップグレードを予定しているが、それまでは苦しい戦いが続く見込みだ。それでもアロンソは、マシンの一貫性には手応えを感じているという。

    「レースは日曜日だから、今はあまり心配していない」

    「予選では再び一貫性を感じられた。オーストリアでは1分のサーキットでトップから3秒以上離されていたので、ここではもっと差が開くと思っていた。でも実際には3.5〜3.7秒差に収まっていた」

    また、強風が予選に影響したとの見方についても意に介さなかった。

    「ここでは23年間レースをしてきた。ヒースローに降りても風があるし、ガトウィックでもオックスフォードでも風が吹いている。それがイギリスだよ。特別な違いは感じなかった」

    現行レギュレーションへの率直な不満を語りながらも、アロンソは現実を受け入れる姿勢を崩していない。アストンマーティンの大型アップグレードが投入されるまで厳しい戦いは続くが、その間も限られた戦力を最大限に引き出し、チームを前進させることが自身の役割だと考えている。

    【関連】
    ・F1イギリスGP 予選 結果・タイムシート:アントネッリがポール獲得

  • FIA 2027年F1技術規則を正式公開 ドライバーは改善を評価も課題を指摘

    FIA 2027年F1技術規則を正式公開 ドライバーは改善を評価も課題を指摘

    FIA(国際自動車連盟)は2027年のF1技術規則の全文を公開し、新世代パワーユニット導入を巡る議論を経て、大幅なルール改訂の詳細が明らかになった。

    世界モータースポーツ評議会(WMSC)が先週正式承認した新規則は全278ページに及び、2026年規則への批判を受けて内燃エンジンとハイブリッドシステムの双方を強化する内容となっている。ドライバーからは改善を歓迎する声が上がる一方で、依然としてタイヤやエネルギーマネジメントへの課題も指摘された。

    2027年F1技術規則で何が変わるのか
    FIAが公開した2027年技術規則では、2026年に導入された新世代パワーユニットの方向性を維持しつつ、競技性やドライバビリティを改善するための見直しが実施された。

    ドイツの『Auto Motor und Sport』によると、主な変更点は以下の通り。

    ■ 最大燃料エネルギー流量の引き上げ

    ■ ERS最大出力の増加

    ■ 1周あたり使用可能なバッテリーエネルギーの増加

    ■ 車速に応じた新しいエネルギー展開制御を導入

    ■ 新たなオーバーテイクモードを採用

    ■ フロア下空力を簡素化

    ■ 空力パーツのたわみ試験を見直し

    ■ ドライバー+バラスト込み最低重量を82kgへ引き上げ

    ■ 安全規則の一部を簡素化

    これらはFIAとF1、各チーム、そしてドライバーが協議を重ねた結果、2027年および2028年のエンジン規則見直しとして合意された内容を反映したものとなる。

    ラッセル「クルマはかなり運転しやすくなった」
    オーストリアGPをポール・トゥ・ウィンで制したジョージ・ラッセルは、シーズン途中から進められてきた規則変更によってマシンは着実に改善していると評価した。

    「日本GP以降に行われたレギュレーション変更は非常に良かったと思う。クルマはかなり運転しやすくなった」

    その一方で、現在のF1マシン最大の課題としてタイヤを挙げた。

    「すべてのドライバーが不満を言っているのはタイヤ空気圧だ。でも、聞いている限りではピレリも改善に取り組んでいるようだ」

    「僕たちからすると、大きな風船の上を走っているような感覚なんだ」

    「そこが改善されれば、ドライバーにとってもレースにとってもずっと良くなる。タイヤのオーバーヒートも減るし、もっと接近戦ができるようになる。それが次の大きなステップだと思う」

    ルクレール「まだエネルギーマネジメントを考え過ぎている」
    シャルル・ルクレールもマシンの改善を認めながらも、依然としてエネルギーマネジメントへの依存が大きい点を課題として挙げた。

    「今年のクルマと昨年のクルマのどちらが好きかと聞かれれば、昨年のほうが好きだ。いくつかのサーキットでは限界までプッシュすることができたからね」

    「ジョージが言うように改善されてきているのは事実だ。でも、このようなサーキットでは今でもエネルギーマネジメントを常に考えながら走らなければならない」

    「バルセロナ・カタルーニャGPやモナコではそれほどではなかったけれど、まだそういうコースは残っている。それがドライビングの楽しさを少し減らしてしまっている」

    「ただ、現状はそういうものだし、今後さらに改善されていくと確信している」

    2027年へ向けてFIAは実用性と競技性の両立を目指す
    2027年技術規則は、2026年型パワーユニットに対する「エネルギーマネジメントが多すぎる」「オーバーテイクしにくい」といった懸念を受けて見直された内容となった。

    内燃エンジンとERSの双方を強化するとともに、オーバーテイク支援機能やエネルギー展開方式を刷新することで、ドライバーがより積極的にプッシュできるレースを目指している。

    ラッセルやルクレールのコメントからも分かるように、現行マシンには改善の兆しが見え始めている一方、タイヤ特性やエネルギーマネジメントなど、今後も解決すべき課題は残されており、2027年規則がそれらをどこまで改善できるかが注目される。

  • フェラーリF1発案の「エキゾーストウイング」 2027年から禁止へ FIAが規則改定

    フェラーリF1発案の「エキゾーストウイング」 2027年から禁止へ FIAが規則改定

    フェラーリが2026年シーズンに先駆けて導入した「エキゾーストウイング」が、2027年からF1で禁止されることが正式決定した。

    FIAは技術規則を改定し、排気口周辺にウイングを設置する設計を不可能にする新たな「エキゾースト除外ゾーン」を導入。オーストリアGPではフェラーリが早くもこのパーツを取り外した状態で走行テストを実施しており、将来を見据えたデータ収集を進めている。

    FIAが技術開発競争の激化を未然に防止
    フェラーリが考案したエキゾーストウイングは、ギアボックスとクラッシュストラクチャーを独自に配置することで、テールパイプ後方に小型ウイングを装着する設計だった。

    このデバイスはディフューザーの実質的な長さを拡大するとともに、リアウイングへ流れる気流を整え、リアダウンフォースを増加させる効果があった。

    ライバルチームは同じレイアウトを採用するにはホモロゲーション済み部品の再承認が必要となるため、そのままコピーすることは困難だった。

    その代わり、メルセデス、マクラーレン、レッドブルなどは、レギュレーションで認められていた排気管サポートを利用し、その支持構造を空力デバイスとして活用する設計を取り入れた。

    FIAはこれらの設計が現行規則には適合していると判断していた一方、このまま放置すれば開発競争が過熱し、新たな技術競争へ発展する可能性を懸念。各チームのテクニカルディレクターとの協議を経て、2027年から全面的に禁止することで合意した。

    スクーデリア・フェラーリ

    新たな「エキゾースト除外ゾーン」を導入
    2027年規則では、排気口の外径より20mm大きい円筒状の「エキゾースト除外ゾーン」が新設され、この範囲内にはいかなる車体パーツも配置できなくなる。

    さらに、これまで認められていた排気管サポートに関する規定そのものも削除され、支持構造を空力目的で利用する余地は完全になくなる。

    これにより、フェラーリが生み出したエキゾーストウイングだけでなく、他チームが採用した類似コンセプトもすべて使用できなくなる。

    フェラーリはオーストリアGPで早くも実験開始
    こうした禁止決定が正式発表された同日に、フェラーリはオーストリアGPのフリー走行1回目で育成ドライバーのディーノ・ベガノヴィッチのマシンからエキゾーストウイングを取り外して走行させた。

    このテストは主にデータ収集が目的であり、特に低ダウンフォース仕様が求められるサーキットでは、ウイングを装着しないセットアップが有利になる可能性を評価する狙いがある。

    エキゾーストウイングを外すことで空気抵抗を減らせるほか、排気の背圧も低減できると考えられており、理論上は約10kWの出力損失を防げる可能性があるとされている。

    FIAは2027年のレギュレーション改定によって、排気周辺を利用した空力開発の余地を完全に閉ざす方針を打ち出した。一方でフェラーリは、禁止を待つことなく実戦データの収集を始めており、2026年シーズン後半の低ダウンフォース仕様に生かせるかどうかを検証していく。

  • FIAが2026年F1レギュレーション修正を正式承認 2027年新規則初版も確定

    FIAが2026年F1レギュレーション修正を正式承認 2027年新規則初版も確定

    FIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)はマカオで開催した会合で、2026年F1レギュレーションの複数の修正を正式承認するとともに、2027年テクニカルレギュレーションの「初版(First Issue)」を承認した。

    今回の決定では、2026年シーズンの安全性や運用面に関する調整に加え、2027年以降のパワーユニットレギュレーション変更やプレシーズンテスト拡大も正式に確定。FIAは2026年導入の新レギュレーションについて、今後も継続的な見直しを行う方針を示した。

    2026年F1レギュレーションの主な変更点
    今回承認された2026年レギュレーションの修正では、安全性向上を目的とした運用面の見直しが中心となった。

    まず、猛暑時に適用される「ヒートハザード(Heat Hazard)」の宣言について、これまでは週末全体を対象としていたが、今後はスプリントと決勝レースを個別に指定できるようになる。ただし宣言は従来通り、対象セッション開始予定時刻の24時間前までに行われる。

    また、雨天や低グリップ路面、視界不良など安全上の懸念がある状況では、電力制御に関する特別措置も導入される。

    従来廃止されていたブーストモードが限定的に復活するが、これは出力向上のためではなく、パワーユニットの出力低下を防ぐための措置となる。一方で、オーバーテイクモードはこうした状況下では使用できなくなる。

    この変更は安全性向上を目的としたもので、雨天時や視界不良時におけるマシン性能の急激な低下を防ぎながら、過度なパフォーマンス向上は抑制する仕組みとなる。

    2027年プレシーズンテストは4日間へ拡大
    2027年シーズンに向けては、プレシーズンテストの日数が従来予定の3日間から4日間へ拡大されることが決定した。

    これにより各ドライバーは最低でも2日間ずつ走行できるようになり、新レギュレーション導入初年度の開発作業やマシン習熟により多くの時間を確保できる。

    同時に承認された2027年テクニカルレギュレーションの初版には、

    ■ 構造面の整理
    ■ 文言の明確化
    ■ 技術条項の調整
    ■ レギュレーション運用の強化
    ■ 2026年シーズンから得られた知見の反映

    などが盛り込まれている。

    FIAは今回の改訂について、レギュレーションの一貫性や執行可能性を高めることが目的だとしている。

    2027年からエンジン出力配分も変更
    WMSCは、すでに各メーカー間で合意されていた2027年以降のパワーユニット出力配分変更も正式承認した。

    2026年レギュレーションでは内燃機関(ICE)と電力の比率がおおむね50対50となるが、2027年以降は内燃機関の比重を高める方向へ転換される。

    2028年には最終的に60対40(ICE:電力)の比率となる。

    これに伴いICE出力は現行より50kW増となる450kWへ引き上げられる一方、MGU-Kの最大出力は300kWへ引き下げられる。ただしオーバーテイクモード使用時は350kWまで認められ、エネルギー回生能力の上限は350kWから400kWへ拡大される。

    また、ICE出力増加に対応するため燃料流量も引き上げられ、2027年には5%、2028年には13%増加する予定だ。

    この変更を巡っては燃料消費量増加への懸念もあり、一部ではグランプリ距離の短縮案も議論されていた。しかし最終的には出力配分を段階的に変更することで対応し、大幅なレース距離変更は見送られる見通しとなった。

    さらに今回の承認には、

    ■ パワーユニット供給体制に関する規定
    ■ レコノサンスラップ運用の見直し
    ■ 一部サーキットにおけるレース距離規定の調整
    ■ 2027~2028年の技術・競技レギュレーション変更に伴う財務規則改定

    なども含まれている。

    ビン・スライエム会長「議論は続いていく」
    FIA会長モハメド・ビン・スライエムは、2026年レギュレーション導入後も継続的な見直しを行う考えを強調した。

    「大規模なレギュレーション変更では、マシンが初めて走り出した時点で作業が終わるわけではない」

    「レギュレーションがスポーツ、ドライバー、そしてファンのニーズを満たすためには、継続的な対話と協力が不可欠だ」

    さらに将来のパワーユニットについても言及した。

    「私たちは選手権の将来の方向性を探りながら、革新性、持続可能性、パフォーマンス、そしてファンの魅力をどのように両立させるかを検討している」

    「持続可能燃料を使用するV8エンジンを含む将来のパワーユニット構想に関する議論は、関係者全員がF1の次の時代を形作ろうとしている証拠だ」

    FIAは2027年テクニカルレギュレーションの詳細策定を今後も進める一方で、V8エンジン復活を含む2030年以降の将来構想についても検討を継続していく見通しだ。

  • フェルスタッペン F1エンジン規則の妥協案を支持「正しい方向に進んでいる」

    フェルスタッペン F1エンジン規則の妥協案を支持「正しい方向に進んでいる」

    2026年F1シーズンの勢力図を左右するエンジン規則とADUO(追加開発・アップグレード機会)制度を巡り、マックス・フェルスタッペンが自身の見解を明かした。

    F1は2027年と2028年にかけてパワーユニット規則の見直しを実施することで合意し、2026年から導入される新世代エンジンの電動化比率を段階的に引き下げる方針を決定した。

    新規則については、内燃エンジンと電力出力をほぼ50対50とする当初案に対し、フェルスタッペンが「このままならF1を続ける理由がない」と強い懸念を示すなど、多くのドライバーや関係者から批判の声が上がっていた。

    そうした中で実現した今回の妥協案について、フェルスタッペンは完全な理想形ではないとしながらも、「正しい方向への一歩」と評価した。

    一方で、FIAが実施した初回ADUO評価ではレッドブル・パワートレインズが全メーカー中トップと判定され、追加開発の対象外となった。メルセデス優勢との見方が広がるパドックの認識とは異なる結果に、フェルスタッペンは「驚き」と「困惑」を隠さず、レッドブルがFIAに説明を求めている現状についても言及した。

    2027年からのエンジン規則変更を歓迎
    F1は2026年から導入される新世代パワーユニットについて、内燃エンジンと電力の出力比率がほぼ50対50になることへの懸念を受け、2027年と2028年にかけて段階的な見直しを実施することで合意した。

    新たな方針では、2027年に58対42、2028年には60対40へと内燃エンジン側の比率を高める。

    これまで新規則を最も強く批判してきたひとりであるフェルスタッペンは、60対40をF1残留の最低条件と示唆していたこともあり、今回の決定について前向きに受け止めている。

    「今年のうちに変更が決まったのは良かったと思うし、来年以降についてもそうだ」

    「もちろん理想を言えば、2028年に予定されている内容を来年から実施してほしかった。でも、その中には政治的な事情もあると理解している」

    「少なくとも彼らが行っている変更は正しい方向に向かっている。それは良いことだと思う」

    レッドブル首脳陣との会談には沈黙
    その一方で、フェルスタッペンは今週、オーストリアでレッドブル首脳陣と会談したと報じられ、将来に関する憶測が再び広がっている。

    しかし会談の内容について質問されると、詳細な説明は避けた。

    「もし自分が何か新しいことをするなら、その時は知らせるよ」

    2028年末まで契約を結んでいるフェルスタッペンだが、メルセデス移籍説は依然として消えておらず、その動向は引き続き注目を集めている。

    ADUO評価には『驚き』と『困惑』
    今回のバルセロナ・カタルーニャGP週末では、FIAが実施した初回ADUO評価も大きな話題となった。

    FIAはレッドブル・パワートレインズを2026年F1エンジンのトップと評価。この結果、レッドブルには追加開発が認められず、メルセデスやフェラーリには性能改善の機会が与えられることになった。

    しかしパドックでは、開幕から圧倒的な強さを見せるメルセデスのパワーユニットが最強との見方が一般的であり、レッドブル陣営もこの評価に疑問を呈している。

    フェルスタッペンも率直な思いを明かした。

    「僕たちは驚いている。なぜなら、自分たちが最高だとは感じていないからだ」

    ただし、短期間でここまでパワーユニットを開発したレッドブル・パワートレインズの働きについては高く評価した。

    「彼らが成し遂げたことは本当に素晴らしい。正直なところ、ここまでの位置からスタートできるとは思っていなかったし、あれほど短期間で達成したことは信じられないほどだ」

    「まだ信頼性の課題はいくつか残っている。でも、そのプロジェクトの一員として取り組みを見ているのは本当に素晴らしい経験だ」

    「彼らは決して満足しないし、物事がうまくいかなかった時には誰よりも悔しがる」

    FIAの評価見直しが進行中
    レッドブルは現在、FIAの評価結果について正式に問い合わせを行っており、FIAも分析手法やデータに誤りがなかったか再検証を進めている。

    フェルスタッペンは開発陣への誇りを口にしながらも、今回の判定には違和感があると認めた。

    「もちろん誇りには思っている。ただ、突然『自分たちがベストだ』と言われても少し混乱しているんだ」

    「なぜなら、僕たち自身はそう感じていないからね」

  • FIA会長 F1エンジン規則改定を歓迎「協力の成果だ」

    FIA会長 F1エンジン規則改定を歓迎「協力の成果だ」

    FIA(国際自動車連盟)会長のモハメド・ビン・スライエムは、F1パワーユニット規則の大幅変更が発表されたことを受け、FIA、F1、各チーム、パワーユニットメーカーによる協調的な取り組みを称賛した。

    2027年から、F1のパワーユニットは内燃エンジンとバッテリーシステムの出力配分を見直す。現行の50対50に近い構成は、バッテリーが消耗するとマシンが事実上大きくパワーを失うとして、一部ドライバーから不満が出ていた。

    2027年から内燃エンジン比率を拡大
    FIA、F1、パワーユニットメーカーはここ数週間、内燃エンジン側の出力比率を高め、バッテリーへの依存を下げる方向で協議を続けてきた。

    合意された目標は60対40の出力配分だ。2027年はまず58対42へ移行し、2028年に60対40へ到達する計画となる。

    この変更を実現するため、内燃エンジンへの燃料流量は2027年に5%、2028年に13%引き上げられる。

    一連の変更案は6月23日の世界モータースポーツ評議会に提出され、正式承認を受ける見通しだ。

    ビン・スライエム「F1は常に進化してきた」
    発表を受け、ビン・スライエムは関係者の協力に感謝を示した。

    「F1は常に、新たな課題に対応し、新たな機会をつかむために進化してきました」

    「今回提案された変更は、レギュレーションがエキサイティングなレース、技術革新、そして長期的な持続可能性を支え続けるために、スポーツ全体で進められている協調的な取り組みを反映したものです」

    「FIAには選手権の未来を守る責任があり、今回の調整はその責任の一部です」

    「僕たちのスポーツの未来を形づくり、世界中のファンに届けるためには、共に取り組むことが重要です。FIAスタッフ、各チーム、フォーミュラワン・グループ、そしてパワーユニットメーカーの建設的な姿勢に感謝します」

    批判を受けた50対50構成を修正
    2026年から導入された新世代パワーユニットは、電動領域の比重を大きく高めたことが特徴だった。

    しかし、走行中のエネルギーマネジメントが過度に複雑になり、バッテリーの消耗によってパフォーマンスが大きく変動する点が問題視されてきた。

    今回の変更は、電動化と持続可能燃料という新規則の方向性を維持しつつ、レース中の扱いやすさと競争性を高めるための修正と位置づけられる。

    2028年に60対40へ到達
    F1は2027年に58対42、2028年に60対40へ段階的に移行する。

    これにより、内燃エンジン側の役割が再び拡大し、ドライバーが訴えていたバッテリー消耗時の極端なパワー低下を抑える狙いがある。

    正式承認はまだ残されているが、6月23日の世界モータースポーツ評議会で問題なく通過すると見られている。

    【関連】
    ・F1 2027年からPU規則改定で合意 内燃エンジン比率を段階的に拡大

  • ホンダF1 2027年PU規則変更への反対を否定 V8回帰議論にも前向き

    ホンダF1 2027年PU規則変更への反対を否定 V8回帰議論にも前向き

    ホンダは、F1が検討を進める2027年以降のパワーユニット(PU)規則見直しに反対しているとの報道を否定した。また、将来的なV8エンジン回帰の議論についても、詳細な提案を確認した上で協議に応じる姿勢を示した。

    2026年から導入された新世代PUは電動出力の比率が大幅に高められているが、ドライバーやチームからはエネルギーマネジメントへの依存度が高すぎるとの懸念が上がっている。

    一部ではホンダが規則変更に消極的だと報じられていたが、ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長はその見方を明確に否定した。

    2027年規則変更への反対報道を否定
    渡辺康治は、F1の魅力や安全性を高めるための取り組みには前向きな立場だと説明した。

    「私たちにとって最も重要なのは安全性であり、F1がファンにとって魅力的なものであり続けることです。そのため、現在の状況を改善するための取り組みには前向きです」

    「2027年規則の改訂に反対しているという報道もありましたが、それは事実ではありません。私たちはFIAの決定を尊重しています」

    FIAは新世代PUの基本理念を維持しながら、レースの質を向上させるための提案をメーカー各社に提示する見通しとなっている。

    ホンダは提案内容を精査へ
    現時点でホンダはFIAから正式な提案を受け取っておらず、内容を確認した上で評価する考えだ。

    「まだFIAの提案を見ていませんので、受け取った段階で検討します」

    「急速な変化や予測不可能な状況に対応することはF1の本質の一部であり、それこそが挑戦する価値のある理由です」

    「そうした環境の中で技術を磨くことは、創業以来のホンダの理念でもあります。私たちはそこにF1参戦の価値を見出しています」

    ホンダは2026年からアストンマーティンのワークスパートナーとしてF1に本格復帰しており、技術開発の場としてF1を引き続き重視している姿勢を強調した。

    ホンダF1(ホンダ・レーシング)

    V8エンジン回帰にも協議姿勢
    近年はFIAのモハメド・ビン・スライエム会長を中心に、持続可能燃料を使用するV8エンジンへの将来的な回帰案も議論されている。

    すでにフォード、ゼネラルモーターズ、レッドブル・フォード、メルセデスなどが検討に前向きな姿勢を示しているが、ホンダも同様に議論に参加する意向を明らかにした。

    「内燃エンジンが12気筒であろうと、10気筒、8気筒、6気筒であろうと、F1は常に最先端技術の競争であるべきだと考えています」

    「V8エンジンについては、まだ詳細な提案を受け取っていないため具体的なコメントはできませんが、議論には前向きです」

    「私たちはF1とFIAがこのスポーツにとって正しい判断を下すと信じています」

    「ファンにとってレースをより魅力的なものにする発展であれば、私たちは支持します」

    2027年の規則見直しと将来的なエンジンフォーミュラの方向性を巡る議論が本格化する中、ホンダは柔軟な姿勢を示しながらも、F1の技術的価値と競技性の両立を重視する考えを鮮明にしている。