カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • レッドブル&レーシングブルズ、フォードと合同で2026年F1新体制発表会

    レッドブル&レーシングブルズ、フォードと合同で2026年F1新体制発表会

    レッドブル・レーシングとレーシングブルズは、2026年シーズンに向けてフォードとともに合同ローンチイベントを開催することを発表した。開催地はフォードの本拠地である米国ミシガン州デトロイト、日程は2026年1月15日。

    両チームはこの場で新しいカラーリングを披露し、2026年から両陣営に供給される「Red Bull Ford Powertrains」製パワーユニットの始動を正式にアナウンスする。

    ローラン・メキース率いるレッドブル・レーシングと、ピーター・バイエル率いるレーシングブルズの2チームが同時に新シーズンを発表するのは初の試みとなる。デトロイトという地での開催は、フォードとのパートナーシップの象徴として位置づけられている。

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング代表)「Red Bull Ford Powertrains時代の幕開けは、世界クラスのエンジニアリング、イノベーション、情熱が一体となった象徴だ。数年にわたる協力の結晶として、この新章を迎えられることに非常にワクワクしている。フォードとレッドブル、二つの偉大なモータースポーツブランドが共有する情熱と精密さが融合することで、これまでにない未来が見えてくる」

    ジム・ファーリー(フォード社 CEO)「我々がレッドブルとともにF1へ復帰すると発表して以来、フォードのチームは昼夜を問わず2026年に向けて準備を続けてきた。しかし、これは単なるレースの話ではない。F1で得た知見を、我々のクルマやトラックに反映することが目的だ。レッドブルとの協力は未来の自動車技術を定義するだろう」

    ピーター・バイエル(レーシングブルズ CEO)「F1の舞台にフォードを再び迎えることを非常に誇りに思う。125年以上にわたる革新とパフォーマンスの歴史を持つフォードは、我々が追求する競争心と同じ精神を体現している。VisaやCash Appといったパートナーとともに、新世代のファンとつながり、グローバルな舞台でモビリティの未来を示す絶好の機会になる。フォードの故郷であるデトロイトでこの新時代をスタートできることは、まさに特別だ」

    レッドブル・レーシング&レーシングブルズ(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    2026年は“新時代の幕開け”
    2026年からF1には大幅な技術レギュレーション変更が導入され、ハイブリッドシステムの電動化比率が高まり、エンジン開発の自由度も拡大する。
    この中でレッドブル・グループは、初めて完全自社体制の「Red Bull Ford Powertrains」を武器に挑む。これにより、レッドブルとレーシングブルズの両チームは事実上“同一供給基盤”で戦うことになり、開発リソースの共有やパフォーマンス向上が期待される。

    フォード復帰がもたらす象徴的意義
    フォードがF1に本格復帰するのは2004年以来であり、約20年ぶりの復帰はアメリカ自動車産業のシンボルとしても大きな意味を持つ。レッドブルがデトロイトを選んだ背景には、フォードのルーツへの敬意と、アメリカ市場におけるF1人気の高まりを見据えた戦略的意図がある。

    このローンチは単なる新車発表に留まらず、“F1とアメリカ”の関係強化を象徴するイベントとなりそうだ。

    テクノロジーとブランドの融合
    両チームの2026年仕様マシンは、フォードとの共同開発によって電動効率と冷却性能を強化。メキースが率いるレッドブル本体はワークス体制として競争力を維持しつつ、レーシングブルズはフォードの北米技術支援を受ける“開発連携チーム”としての役割を担うとみられる。

    1月15日のデトロイト発表は、両陣営にとって単なるローンチではなく、次世代パワーユニット時代への「共同宣言」となるだろう。

  • 角田裕毅 レッドブルF1評価低下で「ホーナーが昇格を拒んだ理由」が正当化

    角田裕毅 レッドブルF1評価低下で「ホーナーが昇格を拒んだ理由」が正当化

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)は2025年シーズン、キャリアの正念場を迎えている。レッドブル昇格後の結果が伸び悩む中、かつてのクリスチャン・ホーナー代表による“昇格慎重姿勢”が正しかったとする見方が、欧州メディアの間で再び強まっている。

    2024年末にセルジオ・ペレスが契約を終了した後、レーシングブルズからレッドブル昇格の候補に挙がっていたのは角田裕毅とリアム・ローソンの2人だった。

    F1で5年の経験を持ち、ホンダの支援も受けていた角田だったが、ホーナーは当時「ローソンのポテンシャルがより高い」との判断を下していた。

    その決断は一時的には裏目に出た。ローソンはシーズン序盤の2戦でQ1敗退・ノーポイントに終わり、早々にレーシングブルズへ戻された。しかし第17戦日本GPでレッドブルに昇格した角田も、RB21の特性を掴み切れず苦戦。現時点で25ポイント、ドライバーズランキング17位に留まっている。

    マックス・フェルスタッペンのチームメイトとして結果を出すことが容易でないのは事実だが、角田のパフォーマンスは「ホーナーが昇格に否定的だった理由」を裏づける形となっている。

    「角田裕毅への評価は常に否定的だった」と欧州メディア
    オランダの有力紙『De Telegraaf』のF1ポッドキャストで、同紙ジャーナリストのエリク・ファン・ハーレン氏は次のように語っている。

    「角田裕毅はレーシングブルズで良い仕事をしていたと思う。しかしチームは一時的な結果よりも、ドライバーとしての総合的な資質を重視する。特にエンジニアへの技術的フィードバックやレースクラフトの精度が重要だ」

    「そうした観点から、私は以前から角田に関して否定的な話を耳にしていた。だからこそホーナーが昇格に慎重だったのも理解できるし、驚きではない。むしろ驚いたのは、ローソン降格後に角田が起用されたことだ」と述べた。

    この発言は、レッドブル内部で長らく存在していた“角田への技術的不信”を裏づけるものと受け止められている。

    角田裕毅 レッドブル F1

    ホンダの支援と上層部の決定権
    2025年シーズン残り3戦、角田の去就は依然として不透明だ。
    現在、レッドブルおよびレーシングブルズには計3つの空席があり、アイザック・ハジャー、リアム・ローソン、アービッド・リンドブラッドの3名が来季候補に挙がる。

    一方で、最終判断を握るのはレッドブル・グループのスポーツ部門代表オリバー・ミンツラフ氏。ローラン・メキース代表やヘルムート・マルコ顧問の提案を覆す権限を持つとされ、ホンダは角田残留を支援すべくミンツラフ氏との直接交渉を計画しているという(関係者談)。

    2026年F1ドライバー体制(現時点)
    ■ アルピーヌ:ピエール・ガスリー/フランコ・コラピント
    ■ アストンマーティン:フェルナンド・アロンソ/ランス・ストロール
    ■ アウディ:ガブリエル・ボルトレト/ニコ・ヒュルケンベルグ
    ■ キャデラックF1チーム:バルテリ・ボッタス/セルジオ・ペレス
    ■ フェラーリ:シャルル・ルクレール/ルイス・ハミルトン
    ■ ハースF1チーム:エステバン・オコン/オリバー・ベアマン
    ■ マクラーレン:ランド・ノリス/オスカー・ピアストリ
    ■ メルセデス:ジョージ・ラッセル/アンドレア・キミ・アントネッリ
    ■ ウィリアムズ:アレクサンダー・アルボン/カルロス・サインツJr.
    ■ レッドブル・レーシング:マックス・フェルスタッペン/未定
    ■ レーシングブルズ:未定/未定

    角田裕毅の今後と評価の焦点
    ローラン・メキースとヘルムート・マルコはサンパウロGP後、「SQ1敗退は隠しようがない」とコメントしており、今季の不振は結果にも表れている。
    角田の評価は純粋なスピードよりも、チーム適応力や開発面での貢献度に左右されつつある。

    ホンダの政治的支援がどこまで作用するか。
    残り3戦での走りが、角田裕毅の2026年シートを決定づける可能性が高い。

  • F1サンパウロGP分析:マックス・フェルスタッペンに勝利の可能性はあった?

    F1サンパウロGP分析:マックス・フェルスタッペンに勝利の可能性はあった?

    レッドブル・レーシングがF1サンパウロGPで下した戦略的決断は、果たして勝利を逃す要因だったのか――マーク・ヒューズがその裏側を分析する。

    マックス・フェルスタッペンはQ1敗退という最悪の予選を経て、ピットレーンスタートから驚異的な追い上げを見せた。パルクフェルメを解除し、セットアップを変更すると同時にホンダ製の新パワーユニットを投入。これが功を奏し、レース中盤には首位に立つまでに至った。

    レース51周目、ジャンピエロ・ランビアーゼの無線が鳴る。「言うとは思わなかったけど……君はいまレースリーダーだ」。

    フェルスタッペンは短く「悪くないね」と返した。

    序盤、ハードタイヤでの走行中に右リアのスローパンクチャーに見舞われたことが、結果的に幸運に転じた。早めのピットインを余儀なくされたことで、より性能の高いミディアム(C3)に交換。さらにこのタイミングで仮想セーフティカー(VSC)が出動したため、タイムロスはわずか約10秒にとどまった。

    この週末、ハード(C2)は極端にペースが遅く、ソフト(C4)は初期グリップが高いものの寿命が短い。最もバランスが取れていたのはミディアムで、レース全体を通じて最適解だった。

    序盤のハードスタートにより、理論上フェルスタッペンは「ミディアム2スティント」を実行可能にしていた。早期のパンクによって1本目のミディアム走行が短縮されたことで、後半にもう1セットのミディアムを履く展開に。対してランド・ノリスとキミ・アントネッリはソフトとミディアムを1スティントずつ使う構成だったため、タイヤ的にレッドブルが優位に立った。

    終盤、フェルスタッペンは第2スティントのミディアムで首位を走行していたが、残り20周の時点でノリスが新品ミディアムに交換し、約8秒差で迫る状況となった。ここでピットウォールは究極の選択を迫られた――

    「ステイアウトして守るか、ピットインして攻めるか」。

    新品ソフトを残していたこともあり、ランビアーゼは54周目に決断。「アグレッシブに行こう」と無線で指示。フェルスタッペンはピットアウト時に4番手、首位ノリスとの差は13.5秒、残り17周だった。

    新品ソフトのアドバンテージを活かし、最初の2周でノリスより1秒、0.8秒と速いペースを刻んだが、その後は差が縮まらなくなり、勝利の可能性は薄れた。それでもラッセルを抜いて3位に浮上し、フィニッシュラインではアントネッリの背後に迫った。

    ブラジルグランプリ マックス・フェルスタッペン

    レッドブルの判断は最善だったのか
    ローラン・メキース代表はレース後にこう語った。

    「我々としては勝てたとは思っていない。最終的な順位は分からないが、どこかで決断を下す必要があった。あの判断で強力な表彰台を狙うチャンスを得られたし、あと1周あればP2も見えた。だがタイヤのデグラデーションを考えると、P1は難しかったと思う」

    一方、マクラーレン代表のアンドレア・ステラは次のように振り返る。

    「正直、フェルスタッペンがピットに入ってくれて助かった。タイヤの摩耗は非常に激しく、最後まで走り切るのはかなりリスキーだったはずだ。新品ソフトを残していたことを考えれば、彼らの判断は理にかなっていたと思う」

    結論:勝利よりも確実な表彰台
    もしレッドブルがステイアウトしていれば、終盤は著しいタイヤ劣化に見舞われ、ノリスの猛追を防ぐのは難しかっただろう。
    結果的に、ピットインによる攻撃的な選択は「勝利を狙う最後の一手」であり、同時に表彰台を確実にする策でもあった。

    フェルスタッペンのパフォーマンスは、戦略の成否を超えて圧倒的だった。ピットレーンスタートから17台抜きで3位――このリザルトこそ、現実的に“ベスト・オブ・ザ・レスト”と呼ぶにふさわしい結果だった。

  • 角田裕毅またも苦戦 レッドブルF1代表「ペナルティがなければ入賞争えた」

    角田裕毅またも苦戦 レッドブルF1代表「ペナルティがなければ入賞争えた」

    レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、F1サンパウロGP決勝を終えて角田裕毅の不運な展開を振り返り、「2度のペナルティがなければポイント争いができていた」と語った。

    角田裕毅は17番グリッドからのスタートで、ハードタイヤを履いて序盤にポジションを上げる好走を見せた。だが、序盤の6周目にランス・ストロール(アストンマーティン)との接触で10秒ペナルティを科され、さらにそのペナルティを消化する際にチームがマシンに早く触れてしまい、もう10秒の追加ペナルティを受ける結果となった。

    これにより、角田のレースは大きく崩れ、最終的に17位でフィニッシュ。それでも、レース終盤には力強いペースを見せ、メキース代表はその走りを評価した。

    「角田は今日、10秒ペナルティで多くの時間を失い、さらに我々のミスで2度目の罰則を受けてしまった。とても残念だ」とメキースはコメントした。

    「彼の最終スティントは非常に強力で、もし2つのペナルティがなければポイント圏内で戦えていただろう」

    角田裕毅 レッドブル・レーシング

    一方で、チームメイトのマックス・フェルスタッペンはピットレーンスタートから3位表彰台を獲得。メキースはその走りを称賛しつつ、チーム全体としての進化を強調した。

    「マックスの走りは信じられないものだった。昨年のようにまたも後方から驚異的なレースを見せた。ピットレーンスタート、しかも序盤にスローパンクチャーを抱えながらも、非常に鋭い戦略で順位を上げた。マシンのポテンシャルもようやく本来のレベルに戻り、今日は非常にポジティブな一日になった」

    さらにメキースは、「今週末は多くのリスクを取り、さまざまなことを試した。ミスもあったが、それも学習の一部だ。次戦ラスベガスではより静かな週末を迎えたい」と述べ、今後への意欲を示した。

  • マクラーレンF1、レッドブルの新エンジン投入に疑問「ルールの精神に反する」

    マクラーレンF1、レッドブルの新エンジン投入に疑問「ルールの精神に反する」

    マクラーレンF1チームが、レッドブル・レーシングの最新パワーユニット投入に異議を唱えた。

    F1サンパウロGP決勝を前に、レッドブル・レーシングがマックス・フェルスタッペンのマシンに新品のホンダ製パワーユニットを投入した判断が波紋を広げている。マクラーレンF1チーム代表のアンドレア・ステラは、この決断がF1のコストキャップ規定における「ルールの精神」に反している可能性を指摘した。

    F1サンパウロGP決勝を前に、レッドブル・レーシングがマックス・フェルスタッペンのマシンに新品のホンダ製パワーユニットを投入した判断が波紋を広げている。マクラーレンF1チーム代表のアンドレア・ステラは、この決断がF1のコストキャップ規定における「ルールの精神」に反している可能性を指摘した。

    フェルスタッペンは予選Q1で敗退した後、サスペンションのセットアップを大幅に変更。その結果ピットレーンスタートが確定したため、チームはその機会を利用して内燃エンジン、ターボ、MGU-K、MGU-H、バッテリー、コントロールエレクトロニクスをすべて新品に交換した。

    ステラは取材に対し、こうした判断が「予算制限内に収まるのか注視している」と語り、パフォーマンス目的の交換であるならコストキャップに算入すべきだと主張した。

    「率直に言って、こうしたパワーユニット交換はルールの精神に反している。このエンジンのコストが本当に制限の範囲内なのか確認したい。もし性能向上を目的に交換したのなら、それはコスト計算に含めるべきだ」とステラは語った。

    F1の財務規定では、信頼性トラブルに伴う交換はコストキャップ対象外とされる一方、性能向上のための交換は対象となる。そのためステラは「我々が壊れない限りエンジンを交換しない理由のひとつがそこにある」とも述べている。

    一方、レッドブル・レーシングのローラン・メキース代表は「新しいエンジンを使えるのは常にうれしいことだ」とコメントし、戦略的判断であったことを認めた。

    「シーズンを通して最後まで使い切ることもできたが、この機会を利用することにした。チーム間の差は非常に小さい。あらゆる要素が重要になる」とメキースは語る。

    またオランダの解説者イェルン・ブリークモレンもNOSに対し「この時期に新品エンジンを使えるのは大きなアドバンテージだ」とコメントし、フェルスタッペンの追い上げの一因になったと指摘した。

    レッドブル F1 ホンダ

    レッドブルの判断は抜け道か、それとも巧妙な戦略か
    今回のレッドブルの行動は、規約上の違反ではないが、「パフォーマンス目的の交換」がコストキャップの範囲に入るというルール解釈の“グレーゾーン”を突いたものと見られる。ピットレーンスタートという不利を受け入れる代わりに、終盤戦に向けてフレッシュなエンジンを確保したレッドブルは、タイトル争いにおける武器を手にした形だ。

    マクラーレンとしては、フェルスタッペンが依然としてランド・ノリスとオスカー・ピアストリを追う立場である中、この「追加コスト」が競争の公正性に影響する可能性を懸念している。今後、FIAがこの事例をどのように扱うのか、他チームが同様の戦略に追随するのかが注目される。

  • マックス・フェルスタッペン 「タイヤが過熱してアントネッリに迫れなかった」

    マックス・フェルスタッペン 「タイヤが過熱してアントネッリに迫れなかった」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)は、F1サンパウロGP決勝でピットレーンスタートから驚異的な追い上げを見せ、3位表彰台を獲得した。だが、終盤にはキミ・アントネッリ(メルセデス)を抜くことができず、タイヤの過熱がそれを妨げたと明かした。

    フェルスタッペンは序盤にパンクに見舞われ、13番手まで上がっていたところで緊急ピットイン。ハードタイヤで後方に沈んだが、ミディアムに履き替えて再び順位を取り戻し、終盤にはソフトタイヤに交換して猛攻を仕掛けた。

    新しいソフトに対し、前を走るアントネッリとランド・ノリスは使い古したミディアム。タイヤ差を武器にジョージ・ラッセルを抜き去り、残り数周でアントネッリを追い詰めたものの、最後まで交わすことはできなかった。

    「DRSを使って何周か追いかけたけど、近づくたびにタイヤがオーバーヒートしてしまった」とフェルスタッペンはレース後に語った。「グリップを失ってしまって、それ以上は攻められなかったんだ。ソフトタイヤはミディアムより扱いが難しいね」

    それでも、Q1敗退という苦しい状況からの大逆転劇は見事だった。レッドブルは予選後にパワーユニットを新調し、セットアップ変更を敢行。これが功を奏したとフェルスタッペンは振り返る。

    「間違いなく予選よりもずっと良くなっていたよ。かなり強いレースだったと思う。今日は気温が少し低かったのも助けになったかもしれない。クルマはより反応が良くて、ハードでパンクしたあと最後方に落ちても、ミディアムで追い上げられた。戦略も正しかったと思う」

    「ソフトでもペースは良かったけど、ジョージを抜いた時点でタイヤを少し消耗してしまって、アントネッリに近づいた時にはすでに熱を持ちすぎていた。それでも、ピットレーンからスタートして10〜11秒差で表彰台に上がれたのはすごくいい結果だと思う。今朝起きた時には、まさかこんな展開になるとは思っていなかったよ」

    マックス・フェルスタッペン アンドレア・キミ・アントネッリ

    フェルスタッペン、レッドブルの復調を実感
    レッドブル・レーシングはインテルラゴスで苦戦した予選を経て、決勝では見違えるほどのペースを取り戻した。チームが選択した新しいパワーユニットとセットアップ変更が機能し、レースペースは上位に匹敵。フェルスタッペンのコメントからは、低温下でのマシンバランスが改善され、RB21が再び安定したパフォーマンスを発揮したことがうかがえる。

    終盤のオーバーヒートは惜しい失速ではあったが、Q1敗退からの表彰台というリカバリーは、依然としてチームが競争力を保っている証拠でもある。タイトル争いの行方が見えた今も、フェルスタッペンの安定した走りと判断力は光ったと言える。

  • 角田裕毅 F1ドライバーズパレードで珍事件 フェルスタッペンも爆笑

    角田裕毅 F1ドライバーズパレードで珍事件 フェルスタッペンも爆笑

    F1サンパウロGP決勝前、恒例のドライバーズパレードで角田裕毅(レッドブル・レーシング)がまさかの“主役”になった。原因は、小さなヴィンテージカートで起きた“エンスト&リバースギア騒動”。隣に座っていたマックス・フェルスタッペンも思わず大爆笑するハプニングとなった。

    各チームの2人が1台のカートに乗り、ファンの前をのんびり走るはずのパレード。しかしレッドブルのカートだけは様子が違った。

    角田裕毅がステアリングを握ると、エンジンがうんともすんとも言わず、周りのドライバーたちが次々と走り出す中でまさかの取り残され状態に。焦った角田は思わずリバースギアを入れてしまい、カートが逆走。フェルスタッペンが大笑いしながら「何やってんだ!」と言わんばかりに手を振るシーンが中継映像に映し出された。

    ようやく再始動に成功して走り出した2人だったが、今度は**カートが故障したジョージ・ラッセル(メルセデス)**が合流。3人乗りになったカートはバランスを崩しながらも周回を続け、中央に押し込まれた角田裕毅はフェルスタッペンとラッセルに挟まれて、ほとんど姿が見えないほど。カメラには2人の長い手足に囲まれた“圧縮状態”の角田裕毅が映り、現地観客からも大歓声が上がった。

    角田裕毅 F1

    SNSではこの光景が瞬く間に拡散され、「Just Marriedのプレートをつけたら完璧」「角田が完全に消えた」「F1版マリオカートすぎる」といったコメントが殺到。なかには「フェルスタッペンがこんなに笑ってるの初めて見た」という声まで上がるなど、笑いの渦を巻き起こした。

    週末を通して厳しい展開が続いた角田裕毅だが、この“珍パレード劇”ではファンを笑顔にしたのは間違いない。ブラジルGPは波乱の幕開けとなったが、スタート前から笑いを誘った角田裕毅の存在感は、間違いなく光っていた。

  • レッドブルF1が“勝利を捨てた理由” メキース「確実な表彰台を取る決断」

    レッドブルF1が“勝利を捨てた理由” メキース「確実な表彰台を取る決断」

    レッドブル・レーシングは、F1サンパウロGPで17周を残してマックス・フェルスタッペンをピットインさせた決断を下した。この判断はすぐに議論を呼んだが、チーム代表ローラン・メキースにとっては「明確な選択」だったという。

    フェルスタッペンはピットレーンスタートから驚異的な追い上げを見せ、序盤のパンクによる早めのピットストップを経ても、51周目にはランド・ノリス(マクラーレン)のピットインを機に首位へ浮上。

    しかし、レッドブルは17周を残して再びピットインを指示し、新しいタイヤに交換させた。

    この決断によってフェルスタッペンは4番手に順位を落とし、最終的に3位でフィニッシュ。結果的に表彰台には届いたが、「勝利を逃したのではないか」との声も上がった。

    メキース「勝てたとは思っていない」
    「いや、我々は勝てたとは思っていない」とメキースはレース後に語った。「最終的にどこで終えられたかは分からないが、ピットウォールでは議論を重ねた上で決断を下した。ある時点で判断しなければならないし、その判断を下した。結果的に表彰台を狙える位置に戻れたし、最終的にそれを実現できた」。

    54周目の時点で、フェルスタッペンのミディアムタイヤは明らかに劣化しており、ラップタイムは1分14秒台後半に低下。一方でノリスは新品タイヤで1分13秒台前半を刻んでいた。
    レッドブルは「ポジション維持にこだわれば、終盤にすべてを失う可能性があった」と判断したという。

    「1周多く走れば2位に残れたかもしれないが、1位を守るのは不可能だったと思う。タイヤのデグラデーションを見れば明らかだった」とメキースは認めた。

    “もしも”のシナリオはあったのか
    ピットに入る直前、フェルスタッペンはノリスに対して約7秒のリードを築いており、背後のキミ・アントネッリ(メルセデス)には12秒差があった。

    だが、メルセデスのルーキーは徐々にペースを上げており、データ上は残り15周で差がなくなる可能性もあった。

    ピットアウト後、フェルスタッペンは新品ソフトでジョージ・ラッセルを抜き、アントネッリを追い詰めたが、最後まで抜くことはできなかった。

    レッドブル・レーシング F1 ブラジルグランプリ マックス・フェルスタッペン

    マクラーレンのステラ代表も「正しい判断」と評価
    議論はレッドブルのガレージを超えて広がった。マクラーレン代表のアンドレア・ステラは、ノリスの2ストップ戦略を指揮しながらも、レッドブルの判断を「理にかなっていた」と評価した。

    「正直、フェルスタッペンがピットに入ってくれて助かったよ」とステラは笑いながら語った。「冗談はさておき、今日はデグラデーションが非常に大きく、タイヤが完全に摩耗する段階があった。新品ソフトが残っていた以上、最後まで引っ張るのはギャンブルだったと思うし、あの判断は正しかった」。

    さらにステラは、レッドブルのレースペースの強さを改めて称賛した。

    「レッドブルは新品タイヤを有効に使ったが、それ以上にレース全体で見せたペースが印象的だった。予選でのトラブルがなければ、フェルスタッペンは勝利争いをしていたと思う」と続けた。

    データで見る冷静な判断
    今回のピット戦略は、勝利の可能性を放棄したようにも見えるが、実際にはリスクを最小化し、確実な表彰台を取りに行ったものだった。
    メキースのトーンは終始冷静で、「データに基づく判断だった」と強調。感情ではなく、タイヤの摩耗データとペーストレンドに基づいて決断が下された。

    結果として、チームは“不確実な勝利”を捨て、“確実な表彰台”を選んだ。
    数字が示したのは、戦略的なリスク回避の勝利だった。

  • 角田裕毅 F1サンパウロGPでのストロールとの接触で2ペナルティポイント

    角田裕毅 F1サンパウロGPでのストロールとの接触で2ペナルティポイント

    2025年F1サンパウロGP決勝で、レッドブル・レーシングの角田裕毅がランス・ストロール(アストンマーティン)との接触によりスチュワードから2ペナルティポイントを科され、累計7ポイントに達した。

    レース序盤、ビコ・デ・パト(Bico de Pato)でフランコ・コラピントをイン側から抜こうとした際にオーバースピードとなり、前方を走るストロールのリアに接触。これによりアストンマーティンがスピンを喫した。

    スチュワードは、角田裕毅が周囲よりも大幅に高い速度でコーナーへ進入していたと指摘し、「6周目、22号車(角田)は8コーナーに他車よりもはるかに速いスピードで進入し、18号車(ストロール)の背後イン側に接近して接触を引き起こし、スピンさせた。22号車がこのインシデントに全面的に責任を負う」と判断。衝突を引き起こした標準的な罰則として10秒タイムペナルティと2ペナルティポイントが科された。

    しかし角田裕毅はこの10秒ペナルティをピットストップ時に正しく消化できず、さらに追加の10秒ペナルティを受けることとなった。

    スチュワードによると、「マシンがペナルティ消化のために静止している間に、メカニックが左リアホイールナットを緩め始めた。FIA F1スポーティングレギュレーション第54.4条(c)により、タイムペナルティ中はいかなる作業も行ってはならない。手、工具、または機器による接触も“作業”とみなされる」とし、「ペナルティ時間が経過する前に作業が始まったため、ペナルティは正しく消化されなかった」として再度10秒のペナルティが追加された。

    角田裕毅はこの2度目のタイムペナルティを正しく消化し、レースを完走した。

    角田裕毅のレースと影響
    17番グリッドからスタートした角田裕毅にとって、今回のサンパウロGPは厳しい展開となった。ストロールとの接触に加え、ペナルティ消化のミスによって順位を大きく落とし、週末を通してリズムを取り戻せないままレースを終える結果となった。

    この結果、角田のペナルティポイントは通算7点に達し、12点に達すると自動的に1戦出場停止となるため、今後数戦での走りには一層の注意が求められる。

  • アイザック・ハジャー レッドブルF1昇格なら「アブダビテストでRB21で走りたい」

    アイザック・ハジャー レッドブルF1昇格なら「アブダビテストでRB21で走りたい」

    アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)は、2026年にレッドブル・レーシングへの昇格が決まった場合、シーズン最終戦後のアブダビテストでRB21を走らせたいという強い意欲を示している。

    今季終盤にかけてレッドブルは来季以降の体制決定を先送りしており、次世代候補と目されるハジャーは「実走機会」を自らの評価材料にしたい考えだ。昨年リアム・ローソンが得られなかった“本拠チームでの走行”を求め、ハジャーは昇格に向けて明確な一歩を踏み出している。

    英記者デイビッド・コマーフォードによると、ハジャーは2026年シーズンに向けて“リアム・ローソンには与えられなかったチャンス”をレッドブルに求めているという。

    ローソンが待たされた交渉と、ペレスの契約解除
    レッドブルがリアム・ローソンを2025年のドライバーとして正式発表したのは昨年12月中旬だった。当時チームは、セルジオ・ペレスとの契約解除を巡って複雑な交渉を進めており、その完了を待ってローソン起用を発表した形だ。ペレスは同年6月に契約を延長していたが、その後の不振によってチームは高額な違約金を支払って契約を打ち切った。

    ペレスは当時、「マックス・フェルスタッペンのチームメイトとして生き残れるドライバーはいない。ルイス・ハミルトンでさえ無理だ」と語っており、チーム内のプレッシャーの大きさを示唆していた。

    ハジャー、当初の消極姿勢から一転
    「モータースポルト・イタリア」によれば、ハジャーの昇格に対する姿勢はシーズンを通して変化してきた。8月時点では「時期尚早だ」として昇格に慎重だったが、現在はその考えを改め、昇格を強く望んでいるという。

    ハジャーは、アブダビで行われるシーズン終了後のテストでレッドブルのマシンに乗ることを希望している。昨年の同テストではカルロス・サインツ、ニコ・ヒュルケンベルグ、キミ・アントネッリ、エステバン・オコン、ガブリエル・ボルトレトらが新チームで初走行を行ったが、ローソンはレーシングブルズのマシンに乗り、レッドブルのテスト機会を得られなかった。

    「走行距離の差」がローソンを苦しめた
    ローソンはF1デビュー前にレッドブルでわずか149周しか走行しておらず、全ドライバー中でランス・ストロールに次ぐ下から2番目の走行距離だった。その結果、バーレーンのテストでは信頼性トラブルと悪天候により走行計画が乱れ、実戦準備不足のままシーズンに臨むこととなった。

    ハジャーはローソンよりも経験豊富(F1レーススタート数19戦)だが、同じ轍を踏みたくないと考えているようだ。「アブダビのポストシーズンテストでRB21を走らせたい」という本人の希望は、そうした懸念の表れでもある。

    アイザック・ハジャー レッドブル・レーシング

    2026年のリスクとマーティン・ブランドルの懸念
    元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、ハジャー昇格のタイミングに警鐘を鳴らしている。「2026年は新レギュレーションが導入され、ドライバーにとって過去以上に複雑なチャレンジになる。経験の浅い若手を即座に投入するのはリスクだ」と語った。

    また元F1エンジニアのゲイリー・アンダーソンも、「ローソンにはもう一度チャンスを与えるべき」と主張しているが、現実的にはレッドブルが別の若手を抜擢する可能性が高いとみられている。

    展望:アブダビテストが運命を分ける
    レッドブルは当初、メキシコGP後に2026年の体制を発表するとしていたが、判断は先送りとなっている。現在の情勢を見る限り、アブダビテストでの走行機会がハジャーの評価を決定づける可能性が高い。

    ローソンが得られなかった「レッドブルでの実走機会」をハジャーが得られるかどうか──それが、2026年のレッドブル・ラインナップの行方を左右することになりそうだ。