カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • 角田裕毅“交代論” ハジャーにレッドブルF1加入を止める声「キャリアを守れ」

    角田裕毅“交代論” ハジャーにレッドブルF1加入を止める声「キャリアを守れ」

    角田裕毅への苦戦を受け、アイザック・ハジャーに対して、「レッドブルF1への加入はF1キャリアを破壊しかねない」との警告が出ている。

    Sky Sportsの「F1ショー」に出演したサイモン・ラズンビー、カルン・チャンドック、デイビッド・クロフトの3人は、マックス・フェルスタッペンのチームメイト探しに苦戦しているレッドブルF1の現状について語った。

    2024年末にセルジオ・ペレスと決別したレッドブルは、2025年にルーキーのリアム・ローソンと契約。しかし、わずか2戦で降格となり、代わって角田裕毅が日本GPを前にステップアップした。だが、角田もRB21のパフォーマンスを引き出すのに苦戦している。

    長年にわたり「レッドブルのマシンはフェルスタッペンのドライビングスタイルに特化して設計されている」と指摘されており、他チームで実績を残してきたドライバーでも、彼と同等のパフォーマンスを発揮するのは難しい状況が続いている。

    さらに現在は、フェルスタッペンがより競争力のあるチームへの移籍を模索しているという噂に加え、過去12か月間でペナルティポイントを11点も積み上げており、出場停止のリスクが高まっている。このような状況から、「フェルスタッペン抜きでレッドブルは競争力を維持できるのか?」という疑問が浮上している。

    角田裕毅 アイザック・ハジャー レッドブル F1 ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    クロフトは、「フェルスタッペンと似たようなドライビングスタイルを持つドライバーを起用する可能性がある」と指摘。

    「レーシングブルズが“フェルスタッペンと非常に似たスタイル”だと考えているドライバーが1人いる」とクロフトは説明。「彼はまだ準備ができていないと思うし、繰り返すけど、角田裕毅は今シーズン中にどこかへ行くことはない。ただ、アイザック・ハジャーが彼らの問題を解決する鍵なのかもしれない」

    ラズンビーはすぐにこう反論した。

    「もし自分がアイザック・ハジャーだったら、『ノー、ノー、ノー』って言うね。あのチームからは今すぐ逃げるべきだ。なぜ自分のキャリアを破壊しかねない場所に飛び込まなきゃいけない?今までだって何人ものキャリアを潰してきたじゃないか。もちろんアレックス・アルボンやピエール・ガスリーのようにある程度復活した例もあるが、それ以外は……」

    チャンドックも同調する。

    「自分がアイザック・ハジャーだったら、レーシングブルズのシートにしがみついて、いずれフェラーリかアストン、あるいはレッドブル以外のどこかと契約することを目指すよ」

    ただしクロフトは、ハジャーのドライビングスタイルがこれまでのドライバーたちと違い、適応しやすい可能性があると主張。

    「もしアイザック・ハジャーがフェルスタッペンに最も近いスタイルの持ち主なら、マックスに合わせて設計・開発されたクルマに順応するのは比較的簡単なはずだ」

  • 角田裕毅 レッドブルF1代表が起用継続を示唆「判断を急ぐつもりはない」

    角田裕毅 レッドブルF1代表が起用継続を示唆「判断を急ぐつもりはない」

    クリスチャン・ホーナーは、角田裕毅がマシンへの自信を深められるよう「時間とサポート」を惜しまないと強調し、「随所に見せるパフォーマンスの閃き」に期待を寄せ、角田裕毅が結果を出せるドライバーであると信じていると語った。

    25歳の角田裕毅は、シーズン開幕2戦終了後にリザーブドライバーのリアム・ローソンと交代する形で姉妹チームのレーシングブルズから昇格し、レッドブルF1のシートに就いている。ローソンは開幕から苦戦が続き、成績不振を理由に降格となった。

    角田裕毅はこれまでレッドブルF1での7戦中3戦でポイントを獲得しているが、チームメイトのマックス・フェルスタッペンに比べてペース面で劣っており、モナコとスペインでは予選Q3進出を逃すなど、特に厳しい週末となった。

    その結果、現在のドライバーズランキングでは10ポイントを獲得して15位につけているが、チームが獲得した144ポイント中134ポイントはフェルスタッペンによるものであり、チームの得点の大半をフェルスタッペンが占めている状況だ。

    バルセロナで角田裕毅がRB21に自信を持てるよう、チームがどのような支援をしているかを問われたホーナーは次のように答えた。

    「我々ができるのは、彼に時間とサポートを与え、彼が自信を持てるセットアップを見つけていくことだけだと思う」

    「これらのマシンをドライブするには自信が不可欠で、彼に必要なのはその自信だ。彼ならきっと掴めると思う」

    「彼には速さがある。ただ、すべてをひとつにまとめる必要があるんだ。ときどき輝きを見せることはある。あとはそれを通して発揮してもらえればいい。彼にはそれができると思っている」

    角田裕毅 レッドブル F1

    ここ数年、レッドブルF1のセカンドシートにはピエール・ガスリー、アレックス・アルボン、セルジオ・ペレスら複数のドライバーが起用されてきたが、ホーナーには今後の人選についても質問が及んだ。中でも、ルーキーイヤーを好調にスタートさせたレーシングブルズのアイザック・ハジャーが将来の候補として浮上しているのではないかという指摘もあった。

    しかしホーナーは、決断を急ぐつもりはないと明言し、こう答えた。

    「フラビオ(・ブリアトーレ)のやり方を少し真似して、“その質問には答えたくない”と言っておこうかな」

    「まだ角田にとっては始まったばかりだ。彼はいくつかのレースでQ3にも進出しているし、ポイントも獲得している。ピットレーンスタートからポイントを取ったこともある。もちろんいくつかのインシデントもあったが、これからだ。判断を下すにはまだまだ時間がある。焦る必要はない」

  • フェルスタッペン激怒 レッドブルF1もルクレールの時速300km接触に疑問

    フェルスタッペン激怒 レッドブルF1もルクレールの時速300km接触に疑問

    2025年F1スペインGPでのマックス・フェルスタッペンとジョージ・ラッセルの物議を醸す接触が波紋を呼ぶ中、フェルスタッペンにとって新たなフラストレーションの火種が浮上した。今回はフェラーリのシャルル・ルクレールとの接触が関係している。

    レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコによれば、フェルスタッペンはラッセルとの一件の前からすでに怒りを抱えていたという。その理由は、バルセロナのメインストレートで「時速300kmでルクレールに突っ込まれた」と感じていたためだ。

    オーストリアのOE24に語ったマルコは、フェルスタッペンがレースの展開に不満を抱いていたのは、終盤のラッセルとの接触で科された10秒ペナルティだけでなく、FIAスチュワードによる裁定の一貫性の欠如にもあると述べた。

    「マックスを擁護するつもりで言うが、Servus TVが月曜に非常に明確な映像を放送していた。バルセロナで時速300kmでルクレールに突っ込まれていたんだ」

    「でも何の処分もなかった。それは当然、彼を苛立たせる原因になっている」とマルコは語った。

    接触が起きたのは、キミ・アントネッリのメルセデスがストップし、セーフティカーが導入された後の再スタート時だった。

    フェルスタッペンはハードタイヤ、ルクレールらライバル勢は新品ソフトタイヤを履いており、再スタートで不利な立場だった。

    最終コーナーでトラクションを失ったフェルスタッペンに対し、ルクレールがピットストレートで仕掛け、ターン1手前で両者は接触。そのままルクレールが前に出た。

    FIAはこのインシデントを調査したが、「どちらか一方が完全または主に責任があるとは言えない」と結論づけ、処分は見送られた。この判断には両ドライバーも同意していたとされる。

    とはいえ、マルコはその裁定に納得しておらず、スチュワードに「ダブルスタンダード」があると批判している。

    マックス・フェルスタッペン レッドブル F1

    ルクレール「特別なことではなかった」
    一方、ルクレールはこの接触について特に問題視しておらず、フェルスタッペンの強気なディフェンスにも理解を示していた。レース後のメディア対応で次のように語っている。

    「逆の立場だったら、きっと僕も声を荒げていたと思う。3位争いをしていたんだから、彼はポジションを取り戻そうとして全力だったと思う」

    「そして彼自身、あのタイヤではコース上で追い抜くのが難しいことを十分に理解していたはずだ」

    「正直、特に印象に残るような出来事ではなかった」

    「僕はイン側から抜いて、彼は僕をダーティサイドに押しやろうとした。でも彼がミスをしたから、僕の方がスピードがあった」

    「それからマクラーレンのスリップストリームを取ろうとして少し左に寄ったが、彼はまったく動こうとしなかった」

    「少し接触はあったが、大したことではなかった」

  • 角田裕毅の後任にバルテリ・ボッタスが名乗りもレッドブルF1に壁

    角田裕毅の後任にバルテリ・ボッタスが名乗りもレッドブルF1に壁

    バルテリ・ボッタスは、現在苦戦している角田裕毅に代わる選択肢として、自身がレッドブルF1への移籍に前向きであることを示唆した。しかし同時に、その可能性を妨げている「ある人物」の存在を明かした。

    2024年末でザウバーを離れたボッタスは、2025年は古巣メルセデスにリザーブドライバーとして復帰。現レギュラードライバーのジョージ・ラッセルとルーキーのアンドレア・キミ・アントネッリのバックアップを務めている。

    35歳のフィンランド人は、昨年末にレッドブルF1に自らを売り込んだことを明かしており、次のように語った。

    「レッドブルには売り込んだけど、断られた。あのチームには、なぜか僕のことを好きじゃない人たちがいるようなんだ」

    ポッドキャスト番組「Beyond the Grid」に出演したボッタスは、レッドブルの本拠地であるミルトン・キーンズの陣営と話し合いを持ったことを認めつつ、その後に交渉が立ち消えになった背景をこう明かしている。

    「話はすぐに潰れた。レッドブルの中には、僕のことをあまり好ましく思っていない“ある人物”がいるようだからだ」

    「彼らは自分たちのアカデミーの外に目を向けているかどうかも分からない。レッドブルにはたくさんのドライバーがいて、ジュニアチームもあるしね」

    その上でボッタスは、今のレッドブルRB21は若手よりも経験あるドライバーの方が乗りこなせるのではないかという自身の仮説も口にしている。

    「今のレッドブルは簡単なクルマじゃないように見える」

    「もちろんマックス(フェルスタッペン)は素晴らしい仕事をしている。彼はマシンの限界を超えているような走りを見せている。でも、彼の隣に座った誰もが良い結果を出せていない」

    「速く走るためには、もしかしたら経験が必要なクルマなのかもしれない。あくまで僕の推測だけどね」

    「ただ、レッドブル側も僕がレースに出たいと思っていることは分かっているはずだし、来年なら僕が使えるということも承知している。でも、彼らがどう考えているのかは分からない」

    角田裕毅が苦戦している現状についても言及しつつ、レッドブルのセカンドカーに求められる資質を慎重に分析した発言といえる。

    バルテリ・ボッタス 角田裕毅 レッドブル F1

    キャデラックF1について「非常に興味深いプロジェクト」
    ボッタスはまた、2026年にF1参戦を予定しているキャデラック(アンドレッティ)や、来季からメルセデスのカスタマーチームとなるアルピーヌとも話をしていることを明かした。

    キャデラックについては「非常に興味深いプロジェクトだ」とし、こう語っている。

    「もし自分がそのチームに加わるなら、ゼロからスタートできるのは本当に面白いと思う。すべてが新しく始まるなかで、自分の意見が多く反映されるし、どの方向に進むかも自分次第。そういう立場になれるのは、成功したときにとてもやりがいがあるし、報われるだろう」

    キャデラックは、かつてのチームメイト周冠宇、ミック・シューマッハ、そしてセルジオ・ペレスらも候補に挙げているとされるが、F1で12シーズンの経験を持つボッタスは、有力候補の一人となっている可能性がある。

    インディカー移籍の可能性にも言及
    さらにボッタスは、インディカーからオファーを受けていたことも明かしたが、現時点では断ったという。ただし、将来的な米国でのレース参戦には意欲を示している。

    「オーバルはまだ走ったことがないけど、不安はないよ」

    「もし来年F1に乗れないなら、プランBを真剣に考えないといけない。その選択肢の一つがインディカーだ」

    「インディカーに行くなら、数年単位でコミットしたい。簡単な世界じゃないからね。カテゴリーもクルマもコースも全部違う。でも、まだあまり話しすぎないようにしたい。できる限りF1に留まりたいから」

  • 角田裕毅 バルセロナで2026年F1タイヤテスト参加 150周を走破

    角田裕毅 バルセロナで2026年F1タイヤテスト参加 150周を走破

    角田裕毅はバルセロナで行われたピレリの2026年F1タイヤ開発テストに参加し、150周を走破した。

    レッドブルのマシンを用いて2日目に走行した角田裕毅は、1分16秒839のベストタイムを記録し、メルセデスから参加したアンドレア・キミ・アントネッリとともに、最も硬いコンパウンドを中心とした評価走行を行った。

    ピレリは2026年に導入予定のF1タイヤに向けた開発プログラムの一環として、カタロニア・サーキット(バルセロナ)で2日間のテストセッションを実施した。タイヤへの負荷が大きいこのトラックを舞台に、各種構造と最も硬いドライコンパウンドの比較評価が行われた。

    2日目:角田裕毅とアントネッリが150周ずつ走行
    2日目となる水曜日には、メルセデスAMGペトロナスF1チームからアンドレア・キミ・アントネッリ、オラクル・レッドブル・レーシングから角田裕毅が参加。両者はそれぞれ150周を走破し、イタリア人ルーキーのアントネッリは1分14秒903の最速タイムを記録、角田は1分16秒839をマークした。

    角田裕毅 F1 タイヤ

    ピレリ・モータースポーツディレクターのマリオ・イゾラは、以下のようにコメントしている。

    「今回のテストは、我々の開発プログラムの決定的な段階に差し掛かっていることを示している。構造のホモロゲーションは9月1日までに、コンパウンドの決定は12月1日までに行う必要がある。ここバルセロナでは最も硬いコンパウンドの評価を行い、7月のイギリスGP後に予定されているシルバーストンでのテストで、そのデータを検証する予定だ。トリプルヘッダー直後にテストに協力してくれた3チームとドライバーたちに心から感謝している」

    初日:ラッセルとハジャーが合計282周を走行
    火曜日の初日には、メルセデスからジョージ・ラッセル、レーシングブルズからアイザック・ハジャーが参加。両者はそれぞれのチームの2024年型マシンをベースにした「ミュールカー」を使用し、ラッセルは136周(ベスト1分16秒920)、ハジャーは146周(ベスト1分18秒334)を記録した。

    特にラッセルはスペインGP直後にもかかわらず精力的な走行をこなし、ハジャーも3戦連続ポイント獲得中の勢いを活かして着実なデータ収集に貢献した。

    アイザック・ハジャー F1 タイヤ

    次回テストは6月19・20日、フェラーリがウェットタイヤを担当
    次回の2026年向けピレリ開発テストは6月19日と20日にフェラーリの本拠地であるフィオラノで実施される予定で、ここではウェットタイヤのプロトタイプが評価される見込みだ。

  • レッドブルF1 マルコ顧問「フェルスタッペンの故意の接触は制裁に値する」

    レッドブルF1 マルコ顧問「フェルスタッペンの故意の接触は制裁に値する」

    レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、スペインGPでのマックス・フェルスタッペンとジョージ・ラッセルの“故意とみられる”接触について、「彼に非がある」と認めた。

    この物議を醸した接触について、4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは当初謝罪の意思を見せなかったが、翌日にSNSで「正しくなかった」とコメント。レッドブルF1のクリスチャン・ホーナー代表も、27歳のフェルスタッペンがチームに「謝罪した」と明かしていた。

    フェルスタッペンのメンターでもあるマルコは、レッドブル傘下の放送局Servus TVに出演し、あの場面で「ラッセルに譲るために減速した後、突然加速した」と説明。「あれは重大な誤判断だった」と断じた。

    「ラッセルとの間にはすでに確執があった。いくつかの出来事と判断ミスによって、マックスは感情に流されたんだ」

    「一晩寝たことが効いた。あの状態のマックスには、そっとしておくのが一番だ」

    フェルスタッペンが謝罪すべきだったかどうかについて、マルコはこう語った。

    「彼は後になって謝罪した。それはもちろん正しかった」

    FIAはこの接触について、10秒加算ペナルティとスーパーライセンスポイント3点の加算を即座に科し、フェルスタッペンの累積ポイントは次戦出場停止まで残り1点に迫った。

    この制裁についてマルコは「妥当なものだ」としつつも、フェルスタッペンが実際にレースを欠場するリスクは否定した。

    「カナダで粗野な走りをして、次のオーストリアで出られないなんてことにはならない。彼は自分の限界を分かっているレーサーだ」

    マックス・フェルスタッペン レッドブル F1

    一部では、フェルスタッペンがハードタイヤを履かされたことにも不満を抱いていたのではとの憶測もあるが、ピレリのモータースポーツディレクター、マリオ・イゾラは「ソフトタイヤは予選とグリッドへ向かう際に使われており、再利用に適さなかった」と、レッドブルの判断を支持した。

    一方でマルコは、そもそもピットインさせたこと自体が間違いだったと認めている。

    「残されていたのはハードタイヤだけだったが、それを履かせたのは間違いだった。代案はピットインしないことだった」

    「マクラーレンには抜かれていただろうが、(シャルル・)ルクレールは抑え込めたはずだ」

    さらにマルコは、現状でレッドブルF1が2025年のタイトル争いでマクラーレンに遅れを取っていることが、より深刻な問題だと語った。

    「今のところ、マックスはチャンピオンになれるマシンを持っていない。彼だけがあのマシンをなんとか扱えている」

    「すべてが完璧にかみ合えば、我々はマクラーレンと同等の速さを出せるが、それは3~4戦に1回程度だ。マクラーレンは常に上位にいる」

    「まだ諦めていないが、難しい戦いになる」

    最後にマルコは、フェルスタッペンが意図的に成績を落とし、契約解除条項を発動しようとしているという一部の憶測についても言及した。

    「ありとあらゆる突飛な説があるが、それはマックスが望んでいることではない。馬鹿げている」

    「もし彼が望んでいれば、もうすでに違うことをやっていただろう」

  • 角田裕毅 F1スペインGP後にレッドブルとピレリの2日間テストで巻き返しへ

    角田裕毅 F1スペインGP後にレッドブルとピレリの2日間テストで巻き返しへ

    角田裕毅は今週、F1スペインGPでの失望を受け、状況の立て直しと問題の洗い出しに貴重な時間を費やすことができた。日本人ドライバーは水曜にかけて、バルセロナ=カタルーニャ・サーキットで2日間にわたる走行を実施。1日はレッドブルと、もう1日はピレリとのテストに参加した。

    ここ最近、角田裕毅は厳しいレースが続いており、スペインでの予選では最下位に沈み、マシンのペース不足に「困惑した」と語った。

    日曜の決勝では、レッドブルがRB21に変更を加えたことでピットレーンからのスタートとなったが、レースでは順位を大きく挽回することはできず、最終的に14位でチェッカーを受けた。終盤のセーフティカーがレース展開を狂わせ、ポイント獲得のチャンスも潰えてしまった。

    それでも、最終的に角田裕毅が最大の懸念としていたのは、RB21の深刻なペース不足だった。

    「今回のグランプリでは、どういうわけかペースが大きく落ち込んでしまって、自分のパフォーマンスを発揮することができなかったのが本当に残念です」

    「正直、このグランプリに関しては、本当に本当に奇妙な感覚でした」

    レッドブルRB19を使用したターゲットテスト
    火曜日には、レッドブルの2023年型マシンRB19を改修した車両を用いた「過去車両テスト(TPC)」を1日かけて実施。通常のレース週末とは異なり、TPCテストではセッティングの自由度が高いため、レッドブルは角田裕毅がマシンのパフォーマンスレンジをより深く理解し、セットアップのばらつきを解消するうえで重要な機会と位置付けている。

    このテストは当初、4月にシルバーストンで予定されていたが、天候不良で中止されていたものの代替実施となった。レッドブルは当時、貴重な走行距離を無駄にしないため、天候が悪化した中での実施を見送っており、今回のスペインでの晴天を生かす形で挽回が果たされた。

    角田裕毅 レッドブル F1

    ピレリの2026年タイヤ開発と将来に向けた準備
    水曜日も引き続き角田裕毅はサーキットに残り、今度はピレリの2026年タイヤ規定に向けた開発プログラムに参加した。

    この日はRB19をベースにした2026年仕様のミュールカーをドライブ。『The Race』の報道によれば、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリと共に、将来のレギュレーションに向けたコンパウンド評価を行ったという。

    この種のテストは、チームがタイヤ開発の名目でパフォーマンス上の利得を得ることがないよう厳しく規制されているが、それでも角田裕毅にとってはレッドブルのマシンで多くの周回を重ね、感覚を取り戻す貴重な機会となった。

    これらのテストの結果が今季のパフォーマンスに直接影響を与えることはないが、特に自由度の高いTPCセッションで得られたデータは、ここ最近角田裕毅を苦しめていた不振の原因をレッドブルが特定し、解決するための重要な材料となる可能性がある。

  • マックス・フェルスタッペン 2025年のGT3レース出場をレッドブルF1が許可

    マックス・フェルスタッペン 2025年のGT3レース出場をレッドブルF1が許可

    F1王者マックス・フェルスタッペンが2025年シーズンに異例の“二刀流”に挑戦する可能性が高まっている。F1と並行して、GT3カーでのレース参戦を目指しているのだ。

    過去には2017年のフェルナンド・アロンソが、マクラーレン時代にモナコGPを欠場してインディ500に挑んだ例があるが、それ以来のF1ドライバーによる別カテゴリーへの本格参戦となる可能性がある。

    フェルスタッペンは先日、FIAにスポーツカーのドライバー分類を申請し、最上位の「プラチナ」クラスに認定されたことを明かした。また、自身の「Verstappen.com Racing」ブランドが冠されたフェラーリGT3マシンで、難関ノルドシュライフェを走行。非公式ながらラップレコードを更新したとも報じられている。

    マックス・フェルスタッペン レッドブル F1マックス・フェルスタッペンは“フランツ・ヘルマン”の偽名でニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)の公式テストに参加してFerrari 296 GT3を走らせた。

    レッドブルF1のアドバイザー、ヘルムート・マルコはバルセロナで「秋にはカレンダーに空白がある。マックスはもうそれを見ているだろう」とORFに語り、GT参戦を事実上認めた。

    「マックスを笑顔にしたければ、GTの話をすればいい」と語ったマルコは、かつては冬のスキーすら禁止していたが、今回はその姿勢を緩めたようだ。

    「GTカーは比較的遅いクルマだ」としながらも、「ただ心配なのは、彼が実際にレースに出れば、みんなが“自分の腕を見せてやろう”として、マックスにとっては難しい展開になるかもしれないことだ」と警戒もにじませた。

    現時点では具体的なレースや日程は明かされていないが、フェルスタッペンのGT3参戦は、F1ファンのみならずモータースポーツ全体にとって注目の話題となりそうだ。

  • 角田裕毅に必要な「結果と安定」 レッドブルF1幹部が語るセカンドシート条件

    角田裕毅に必要な「結果と安定」 レッドブルF1幹部が語るセカンドシート条件

    角田裕毅の立場が揺らぎつつある。スペインGP後、レッドブルF1のヘルムート・マルコとクリスチャン・クリエンが、予選での失速や精神面の課題に言及。イモラでのクラッシュの影響もあり本来の実力を発揮できていない中、チームが求める“理想のセカンドドライバー像”との差が浮き彫りになっている。

    オスカー・ピアストリが勝利を収めた2025年スペインGP。レッドブルにとっては、マックス・フェルスタッペンの表彰台争いが終盤に崩れ、チームとしても戦略面での反省が残る週末となった。

    そんな中、レース後に放送されたServusTVの番組で、マルコとクリエンはこの週末を徹底的に振り返り、フェルスタッペンの行動から角田裕毅の立場、さらには将来のセカンドドライバー像まで踏み込んだ議論を展開した。

    セーフティカーがすべてを狂わせた
    「我々は2ストップ戦略で入った。ピットウォールには70人がいて、それぞれが役割を担っている。序盤の判断としては正しかった」とマルコは語る。

    クリエンも「ノリスに対してマックスはしっかりプレッシャーをかけていた。ペースは不足していたが、戦略は機能していた」と同調した。

    だが、終盤に出されたセーフティカーがすべてを変えた。

    「残っていたのはハードタイヤだけ。それを履いたのは明らかにミスだった。代替案としてステイアウトもあり得た。マクラーレンには抜かれても、ルクレールは抑えられた可能性がある」とマルコは悔やむ。

    「マックスがハードを履いた瞬間、厳しい展開になるとすぐに感じた」とクリエン。

    なぜハードタイヤを選んだのか
    フェルスタッペンは無線でタイヤ選択への疑問を投げかけていた。

    「彼は『なぜハードなんだ?』と問いかけてきた。新品タイヤが中古より良いという前提が裏目に出た」とマルコは打ち明ける。

    「セーフティカー中にピアストリはタイヤ温度を落としすぎて失いかけていた。我々も温度管理に苦しんだ。ランドは射程圏内だったが、オスカーは手が届かなかった」と続けた。

    ラッセルとの接触とフェルスタッペンの“導火線”
    終盤のリスタート後、フェルスタッペンはラッセルと接触。その過程もマルコは冷静に分析する。

    「マックスはルールを隅々まで理解している。ラッセルが制御を失っていた。だから避けるしかなかった。我々はあれを50:50と見ていたが、ペナルティリスクを避けるため、渋々ポジションを戻した」

    だが、その後の“再加速”が混乱を招いた。

    「突然踏み直して、流れが崩れた。完全な判断ミスだった」とマルコは断言。

    クリエンは「謝罪は評価するが、F1ではあれはやりすぎだった。マックスはコクピットで一瞬の判断を誤ると、感情の爆発に繋がってしまう。今回はその典型だった」と指摘した。

    角田裕毅 F1クリスチャン・クリエン

    マクラーレンの完成度、レッドブルの現実
    「週末を通してコンマ3秒は遅れていた。互角だと思っていたが、マクラーレンが完全に上だった。マックスは限界まで引き出しているが、それでも勝てるマシンではない」とマルコ。

    「終盤までは良い戦いだった。けれど、マクラーレンの完成度がすべてを物語っていた」とクリエンも同調した。

    「マクラーレンと互角に戦えるのは3~4戦に1回。今はそのくらいの差がある」とマルコは現実を受け入れている。

    角田裕毅の“限界”と精神面の課題
    マルコは、角田裕毅の現状についてより踏み込んだ分析を加える。

    「角田はフリー走行では時にマックスと0.1秒差しかないこともあるが、予選になるとそれが一気に開く。マックスはすぐに全力を出せるが、角田はそれを取り戻そうとしてミスを犯す」

    さらに、スペインGPでの不振の背景にはイモラでのクラッシュの影響があったという。

    「イモラでのアクシデントのせいで、必要なスペアパーツが揃わなかった。マシンのスペックだけで0.2~0.3秒のハンデを背負っていた」

    マルコは、角田裕毅が“その枠”に入りきれていないことも示唆している。

    「チェコ(ペレス)は当初良かったし、何度かグランプリも勝った。だが、やがて崩れていった。我々に必要なのは、マックスに張り合うのではなく、自分の道を見失わず、精神的に安定しているドライバーだ。みんなそこに失敗してきた」と語り、角田裕毅も“その枠”に入るには結果が必要だと示している。

    ヒュルケンベルグの一発と“理想の2番手像”
    この日、ポイントを獲得したザウバーのヒュルケンベルグにも話題が及んだ。

    「ザウバーにとっても、結果を出すことは重要だった。セーフティカーがヒュルケンベルグに味方したね」とクリエンは評価した。

    それを受け、マルコは過去の選考についても振り返る。

    「実はペレスを起用したとき、ヒュルケンベルグも候補だった。ペレスは当時バーレーンで勝ったが、その後は安定しなかった。我々が必要なのは、マックスに勝とうとせず、自分の道を見失わない精神的に安定したドライバーだ。みんなそこに失敗してきた」

    クリエンも「マックスの隣に座るには、速さだけでなく、戦略理解と精神面のタフさが必要。それがなければ機能しない」と補足する。

    角田裕毅 レッドブル F1ヘルムート・マルコ

    ハジャーの台頭と角田裕毅の立場
    チームメイト争いの焦点は、いまやアイザック・ハジャーに移りつつある。

    「彼は安定してポイントを獲得し、VCARBの中で存在感を放っている。いまのところレッドブルは動く気配を見せていないが、角田裕毅が結果を出せなければ話は変わる可能性がある」とクリエンは語る。

    契約報道とマルコの後継問題
    フェルスタッペンの契約を巡る“退出条項”報道について、マルコはきっぱり否定した。

    「ナンセンスだ。マックスが出たいと思えば、そんなまわりくどいやり方はしない。もっと直接的に動くだろう」

    そして、自身の去就についてもこう語った。

    「私はもう若くはない。セバスチャン(ベッテル)は理想的な後任だと思っているが、具体的な話にはなっていない。まだ元気だし、2026年まで契約はある」

    カナダGPへ――“波乱のない週末を”
    最後にマルコは、次戦カナダGPに期待を寄せた。

    「気温が高すぎると我々のタイヤは厳しくなる。以前は暑さが有利だったが、今は逆だ。マクラーレンがどうやってタイヤを持たせているのかは謎だが、カナダは高速コーナーが少ない。穏やかで、混乱のない週末を期待しているよ」

  • レッドブルF1 ホーナー代表「アイザック・ハジャーの未来は明るい」

    レッドブルF1 ホーナー代表「アイザック・ハジャーの未来は明るい」

    F1スペインGPで7位入賞を果たしたレーシングブルズのルーキー、アイザック・ハジャーに対し、レッドブルF1のクリスチャン・ホーナー代表が「期待を上回る活躍」と称賛。「彼の未来は非常に明るい」と高く評価し、今季中盤以降の台頭に注目が集まっている。

    角田裕毅の昇格後、レーシングブルズの新たな基準点としてハジャーが存在感を示している。

    バルセロナでのF1スペインGP決勝でアイザック・ハジャーは再び力強い走りを見せ、7位でフィニッシュ。これにより、すでに印象的だったポイント獲得数をさらに伸ばした。

    開幕戦オーストラリアGPのフォーメーションラップでクラッシュを喫した若きフランス人ドライバーは、その後急速にF1に適応。元チームメイトの角田裕毅が不在となって以降、予選・決勝ともにレーシングブルズにおける明確な基準点となっている。

    レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーは、この20歳のパフォーマンスに強く感銘を受けており、将来に向けて大きなチャンスを得られる可能性があると語った。

    レーシングブルズで着実に結果を積み上げるハジャーにレッドブルも注目
    過去数年にわたり、レーシングブルズ(旧アルファタウリ)には常に経験豊富なドライバーが在籍していた。

    ピエール・ガスリーから角田裕毅に至るまで、ファエンツァのチームには常に信頼できるリファレンスとなる存在があった。

    しかし日本GP以降、その構図は一変。角田裕毅がリアム・ローソンと入れ替わる形でレッドブルへ昇格したことにより、レーシングブルズにはルーキー2名が並ぶ布陣となった。

    当然、この交代劇が発表された当初は角田裕毅とローソンの去就が話題の中心だった。

    だが、結果的にこのシート交代で最も恩恵を受けたのは、アイザック・ハジャーだったと言える。

    ローソンがレーシングブルズへの再適応に取り組む一方で、ハジャーは安定してポイントを積み重ねている。

    予選ではQ3常連となり、決勝でもトップ10の常連に。フランス人ルーキーは、すでにグリッド上で注目すべき存在へと成長した。

    こうした安定感あるパフォーマンスにレッドブルも注目しており、ホーナーはスペインGP後にフランス『Canal+』で次のように語った。

    「彼は今年のルーキーの中でも群を抜いていると思う」

    「正直、ここまでやってくれるとは思っていなかった」

    「彼は我々の期待を完全に上回ってきた。速さもあるし、何よりも一貫して結果を出している」

    「F1キャリアのスタートとしては申し分ない滑り出しだ。この流れを維持していってほしい」

    将来について問われると、ホーナーはこう答えた。

    「今のようなパフォーマンスを維持できれば、彼の未来は非常に明るいものになるはずだ」

    アイザック・ハジャー F1 ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    なぜレッドブルの判断はまだ見えてこないのか
    レッドブルおよびレーシングブルズにおける状況を考察する際には、感情的な反応に流されるのは避けるべきだ。

    確かにハジャーのルーキーイヤーは素晴らしいものとなっており、特にシーズン前の評価が高くなかったことを考えれば、その躍進は特筆に値する。

    だが、それだけをもって彼をレッドブル本隊のシートに“飛び級”させるのは早計だ。

    実際、彼の元チームメイトである角田裕毅は(サンプルは少ないものの)シーズン序盤の2戦では明確に上回る速さを見せていた。

    これはハジャーを非難するものではなく、彼がF1の環境にまだ適応中であった時期の比較にすぎない。

    現在のハジャーのパフォーマンスは、競争力があり、かつドライバビリティに優れたマシン――比較的広い作動ウィンドウを持つレーシングブルズのマシンによって支えられている側面もある。

    一方、レッドブルのRB21は極めて繊細なマシンで、ドライバーに許されるミスの余地は非常に小さい。

    これが角田裕毅の近況の苦戦を招いている一因でもあり、加えて予選後にレッドブルのテクニカルディレクターが認めたように、セットアップミスやイモラでのクラッシュによるスペアパーツ不足もパフォーマンスに影響を及ぼしている。

    仮に角田裕毅がジェッダやマイアミでのような速さを取り戻せば、再びチーム内でのポジションを強固にできるはずだ。

    いずれにせよ、今の段階でハジャーをフェルスタッペンの横に置くのは、彼自身の成長にとっても得策とは言えない。

    彼のF1での将来は間違いなく明るいが、今季をレーシングブルズで完走し、地盤を固めてから次のステップに進むのが、彼にとって最も健全なキャリアパスだろう。