カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • レッドブルF1 新フロア投入も課題残す バランス調整に追加作業が必要か

    レッドブルF1 新フロア投入も課題残す バランス調整に追加作業が必要か

    レッドブルはシルバーストンに新しいフロアを投入したが、そのポテンシャルを十分に引き出すにはさらなる調整が必要なようだ。

    レッドブルはイギリスGP週末を通じて、マックス・フェルスタッペンのマシンに新しいフロアを搭載した。フェルスタッペンは予選でポールポジションを獲得したが、決勝ではローダウンフォース仕様のリアウイングに苦しみ、5位でフィニッシュした。

    だが、新フロアによる挙動の変化は、今回のアップデートに秘められた可能性を示唆しており、それを最大限に引き出すにはさらなる調整が必要であることも示している。

    変更点とは?
    新フロアは、トンネルのインレット部分に設置されるフェンスの横方向の配置変更と、それに伴うフロア本体の改修が行われた。

    これらのフェンスの位置と形状は、空気の流れをトンネルの全長にわたってディフューザーへと導くか、あるいはフロア外側のエッジを経由させるかの分流を決定する。これら2つの気流は、ディフューザー後方で再び合流する。空力エンジニアたちは、この合流時のエネルギーを最大化しようとしている。

    レッドブル・レーシングフェンス位置の変更により、レッドブルのボディワーク形状も変化。このボディワークは局所的なダウンフォースを生み出しつつ、後方への気流を整える(青矢印)。赤線は形状の複雑化を示す。

    フェンスの位置変更に伴い、それを覆うボディワークの形状も変更された。このボディワーク自体も空力的に重要な役割を果たしており、局所的なダウンフォースを直接生み出すだけでなく、下流への気流を整える働きもしている(青い矢印)。赤いラインは、今回のジオメトリがどれほど複雑化したかを示している。

    フェンスの位置とジオメトリは、それを囲むボディワーク外装の形状にも影響を及ぼす。そしてこの形状は、マシン側方を流れる外気の挙動に影響する。

    フェンス前端の位置変更によって、サイドポッド前方のアンダーカットへ空気を導くフード状の下向き外部ランプ部分のジオメトリが、より複雑になった。また、このコーナー部分にダウンフォースを発生させる役割も担っている。

    この部分のボディワークに見られるよりリブ状の輪郭は、そのエリアから追加の「局所的」なダウンフォースを得ようとする意図を示している。一方で、フェンスの狙いは車体全長にわたる空力負荷の増加にある。

    その効果は?
    フェルスタッペンは金曜に「ひどいアンダーステア」を訴えた。だが圧力計測値によれば、シミュレーションで期待されたダウンフォース増加は実際に達成されていた。ただし空力バランスが理想よりもリア寄りになっていた。

    「金曜はとにかくアンダーステアがひどかったけど、場所によってはオーバーステアも出ていた」とフェルスタッペン。「すごくバランスを取るのが難しかった。完全に想定外のアンダーステアが出ていたから、持っているツールで何とか調整するしかなかった」

    クリスチャン・ホーナーも「フロアは期待していたダウンフォースをもたらしてくれたが、それがバランスよく発揮されていなかった」と説明する。

    新フロアに加えて選択したウイングレベルでは、バランスがどうしても合わなかったため、フェルスタッペンは土曜以降、元々スパ用に設計された非常にローダウンフォース仕様のリアウイングに切り替えた。

    これによりバランスは大きく改善され、予選ではポールを獲得することができた。しかし決勝のウェットコンディションでは、このローダウンフォース仕様がタイヤに十分な荷重を与えられず、苦戦することとなった。

    レッドブル F1フェラーリはこのエリアの処理が非常にシンプルで、前方寄りの空力バランスで苦労していないことを示唆している可能性がある。

    意味するものは?
    新しいフロアによってダウンフォースは増加したが、それが主にリアアクスル側に偏っており、フロントには十分でなかった。

    全体のダウンフォースが増えたという事実は、アップデートにはポテンシャルがあることを示している。ただしその性能を活かすには再バランスが必要だ。これがフロントウイングやボディワークのさらなる変更によって達成されるのか、それともセットアップの変更で対処可能なのかは、今後の課題となる。特に2026年に向けた開発に風洞時間を割いている今、ボディワークの変更は難しいかもしれない。

  • レッドブルF1顧問マルコ マクラーレンに白旗「今季彼らに近づくのは困難」

    レッドブルF1顧問マルコ マクラーレンに白旗「今季彼らに近づくのは困難」

    レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、2025年シーズンにおいてマクラーレンがレッドブルを上回っていると認め、「近づくのも非常に難しい」と語った。

    F1イギリスGPでは、マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得したものの、序盤でオスカー・ピアストリに抜かれ、その後のセーフティカー再開時にストウでスピン。10番手まで順位を落としたが、最終的には5位まで挽回した。一方でマクラーレンは再び1-2フィニッシュを達成しており、その差が際立つ週末となった。

    レース後、マルコはServus TVに対し次のように語った。

    「我々はドライレースに備えていた。天気予報的にはそれがあり得ると思っていたが、実際にはウェットで全く太刀打ちできなかった。終盤には30秒も遅れていた」

    「つまり、全体として今回のセットアップはレース向きではなかったということだ」

    レッドブル・レーシング F1 マクラーレン

    チーム代表のクリスチャン・ホーナーもまた、ポール獲得の要因となった低ダウンフォース仕様がレースでは裏目に出たと認めており、特にウェットではマシンの安定性を欠いていたと振り返っている。

    レッドブルは今後に向けてアップデートを準備しているものの、それでもマクラーレンに追いつくには至らない可能性が高いとマルコは指摘する。

    「まだいくつか(アップデートの)予定はあるが、それでもマクラーレンに近づくには全く足りない」

    「予選での最速タイムは、フェルスタッペンとリスキーなセットアップの組み合わせだった。だが見ての通り、レースではうまくいかなかった」

    「マクラーレンが優れていることを認めるしかない。今シーズン、彼らに近づくのは非常に困難だ」

    シーズン半ばを迎えた時点で、レッドブルはコンストラクターズランキング4位。首位マクラーレンとはすでに288ポイントの差が開いており、タイトル争いからの後退が現実味を帯びてきている。

  • 角田裕毅 F1イギリスGPでの10秒ペナルティに困惑「2日くらいに感じた」

    角田裕毅 F1イギリスGPでの10秒ペナルティに困惑「2日くらいに感じた」

    角田裕毅は、F1イギリスGPで10秒ペナルティを受けたのは自身の非を認めつつも「厳しすぎる」と不満を口にした。レース後、角田は「10秒が2日にも感じた」と振り返り、処分の重さに落胆を示した。

    このペナルティは、レース中のブルックランズでハースのオリバー・ベアマンを接触でコース外に押し出した件に対して科されたもの。FIAは天候の悪化を考慮したうえで1ポイントのペナルティポイントも加えたが、角田は「去年なら5秒だったはず」と語り、条件面での配慮がなかったことに疑問を呈した。

    「まあ、ペナルティを受けたのは仕方ないと思います。僕の責任なので当然ですけど、10秒というのはやっぱり厳しすぎると思いました。去年なら5秒だったんじゃないかなって感じています。

    実際、例外的な判断があったわけでもなかったですし…それでももう仕方ないです。今日はとにかく厳しいコンディションでした」

    角田にとっては2戦連続で周回遅れのフィニッシュとなる苦しい展開が続いている。

    「10秒って、本当に長く感じました。2日くらいかかった気がしました」

    角田裕毅 F1 イギリスGP レッドブル・レーシング

    チーム代表のクリスチャン・ホーナーも角田に同情を示し、「10秒はかなり厳しい判断だった。私にとってはレースインシデントのように見えた」と語った。さらに、「雨が降らなければ裕毅はポイントを獲得できたはずだった」と擁護した。

    そんな中、角田は次戦ベルギーGPに向けた前向きなニュースも明かした。自身のRB21に新たなアップグレードが投入されるという。

    「次のスパではアップグレードが入る予定なので、そこはポジティブです。今はマックスのマシンと比べて2段階ぐらいパッケージが遅れている状態なので、次のレースでは確実に助けになると思います。

    ただ、次はスプリント週末なので、マシンを調整する時間が限られてしまいます。フリー走行の1回が実質的に唯一の準備の場になるので、そこが難しいところですけど、全力を尽くします」

    角田は厳しい現状を受け止めながらも、アップグレードによる巻き返しに意欲を見せている。次戦ベルギーGPでのパフォーマンスに注目が集まる。

  • 角田裕毅は「ペナルティによって完全に流れが断たれた」 レッドブルF1代表

    角田裕毅は「ペナルティによって完全に流れが断たれた」 レッドブルF1代表

    レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2025年F1イギリスGPを終えてマックス・フェルスタッペンと角田裕毅のレース内容を振り返り、難しいコンディション下での対応について評価と課題を語った。

    フェルスタッペンはポールポジションからスタートしながらも、ウェット路面に対してダウンフォースが極端に低いセットアップに苦しみ、2回目のセーフティカー明けにスピン。10番手まで後退するも、その後は巧みに順位を回復し、最終的に5位でフィニッシュした。

    「このコンディションでは、レースは常に波乱になる。そして今日も例外ではなかった」とホーナーは語る。

    「我々としては天候をある程度読み違えてしまい、ドライを想定して非常に低ダウンフォースで臨んだ。ああいったコンディションでは、ほとんど走れたものではなかった。マックスは本当によくやったと思う。最後まで諦めず走りきったし、リスタートでは不運にもトラックの悪い側に入ってしまい、その結果スピンしてしまった」

    「ただ、コースが乾き始めてからは順位をうまく取り戻したし、5位まで戻れたのはリカバリーとしては上出来だった」

    角田裕毅 F1 イギリスGP レッドブル・レーシング

    一方、角田裕毅にとっては厳しい一日となった。序盤からペースに苦しみ、オリバー・ベアマンとの接触で10秒のタイムペナルティを受け、最終的に完走者中最下位の15位でレースを終えた。

    「裕毅にとってもタフなレースだった。ペースを出すことができなかったし、ペナルティによって完全に流れが断たれてしまった。あれで挽回は難しくなった」とホーナーはコメント。

    そして最後には、「今回の結果は我々が目指していたものではないが、ニコ・ヒュルケンベルグがついに表彰台を獲得したのは素晴らしいことだ」と他チームの活躍にも敬意を表した。

  • レッドブルF1 2025年もグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに登場

    レッドブルF1 2025年もグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに登場

    レッドブル・レーシングは2025年の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に再び参加することを発表し、伝説的なRB7およびRB8によるヒルクライム走行や、様々な展示・イベントを行う予定だ。

    F1創設75周年を記念する今回のフェスティバルでは、レッドブルF1がF1パドックの主役として登場。歴代のF1マシンを多数展示し、13勝を誇る元F1ドライバーのデビッド・クルサードと、チームのエキシビションドライバーとして最も長く在籍するパトリック・フリーザッハーが週末を通してRB7とRB8でヒルクライムに挑戦する。

    RB7とRB8は、いずれもセバスチャン・ベッテルが2011年・2012年シーズンにドライブしたマシンで、RB7は全19戦中18戦でポールポジションを獲得。RB8はドライバーズおよびコンストラクターズタイトルを2年連続でチームにもたらした。

    さらに、F1 eスポーツの世界でも存在感を示すレッドブルは、専用のバルルーム・パドック内にシムレーシングエリアを設置。ファンはシミュレータを使って3度のF1シムレーシング世界王者ヤルノ・オプメール(来場は金曜と土曜)や、iRacingで2度の世界王者に輝いたセバスチャン・ジョブ(日曜来場)に挑戦することができる。

    また、ハイパーカー「RB17」もメインパドックに展示される予定だ。このマシンは、レッドブル・アドバンスト・テクノロジーズとエイドリアン・ニューウェイが完全自社開発したもので、時速350km超のパフォーマンスと贅を尽くした設計が融合している。生産台数はわずか50台。

    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード

    イベント全体は、2005年のF1デビュー以来、限界に挑み続けてきたレッドブルF1の歩みと、チームとファンとの距離を縮めるという精神を体現したものとなる。

    レッドブルF1およびレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズCEOのクリスチャン・ホーナーは次のように語った。

    「昨年のF1参戦20周年を祝うグッドウッドでの成功に続き、今年もフェスティバル・オブ・スピードに戻ってこられることを大変嬉しく思っている。レッドブルF1の歴史を象徴するマシンの数々を展示し、F1創設75周年という記念すべき年を、情熱あふれるモータースポーツファンの前で祝えるのを楽しみにしている」

  • 角田裕毅 レッドブルが雨のF1イギリスGPで2.06秒のピット作業最速

    角田裕毅 レッドブルが雨のF1イギリスGPで2.06秒のピット作業最速

    2025年F1イギリスGPで、角田裕毅とレッドブルが見事なピット作業を披露し、全チーム中最速タイムとなる2.06秒のタイヤ交換を達成した。

    この記録は、11周目にインターミディエイトタイヤへ交換した際のもので、雨に見舞われた難しいコンディションのなかでのパーフェクトな作業だった。ピットレーンでの速さは、その後の展開を大きく左右する場面でもあり、25ポイントが与えられるピットストップ・アワードでも角田裕毅とレッドブルが首位となった。

    2番手にはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが2.21秒(9周目)で続き、3番手には角田のチームメイト、マックス・フェルスタッペンが2.23秒(同じく11周目)を記録した。4位にはアルピーヌのピエール・ガスリーが41周目に2.23秒を記録し、戦略面での強さを見せた。

    トップ10の主なドライバーとタイムは以下の通り:

    ■1位:角田裕毅(レッドブル)2.06秒(11周目)
    ■2位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)2.21秒(9周目)
    ■3位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)2.23秒(11周目)
    ■4位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)2.23秒(41周目)
    ■5位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)2.24秒(2周目)
    ■6位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)2.35秒(38周目)
    ■7位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)2.38秒(11周目)
    ■8位:ランド・ノリス(マクラーレン)2.39秒(44周目)
    ■9位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)2.41秒(11周目)
    ■10位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)2.44秒(10周目)

    角田裕毅はレース自体では15位と苦戦したが、ピットストップにおけるチームの迅速さは際立っており、混乱の多かった雨のシルバーストンにおいて、クルーの技術力を証明する結果となった。

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  • 角田裕毅 不振でもレッドブルF1は今季続投方針 マルコ「他に選択肢がない」

    角田裕毅 不振でもレッドブルF1は今季続投方針 マルコ「他に選択肢がない」

    マックス・フェルスタッペンの去就を巡る噂が飛び交う中、レッドブルはセカンドドライバーに関しても難しい決断を迫られている。角田裕毅のパフォーマンスが問題視されており、その将来に疑問が投げかけられている。

    2025年シーズン途中にリアム・ローソンの後任としてレッドブルに昇格した角田裕毅は、これまでの9戦でわずか7ポイントしか獲得できておらず、ドライバーズランキングでは17位に低迷している。

    特に苦戦が目立ったのは前戦オーストリアGPで、予選ではQ1敗退(18番手)を喫し、決勝ではランス・ストロールとフランコ・コラピントに相次いで接触。後者のインシデントでは10秒加算ペナルティが科され、2周遅れの最下位フィニッシュとなった。なおこのレースでは、フェルスタッペンがキミ・アントネッリに押し出されてリタイアしており、角田裕毅が唯一のレッドブル勢として走り切った。

    こうした状況下で、ヘルムート・マルコは母国2連戦の2戦目となるイギリスGPでオーストリアのKleine Zeitungに対し、角田裕毅をシーズン終了まで起用し続けると明言した。

    「シーズンを最後まで走らせるという計画に変わりはない」とマルコ。「我々には他に選択肢がないんだ」

    「彼とは話をしたし、エンジニアリングチームとも話をしている。シュピールベルクでは完全にキャパオーバーだった」

    「今後はマックス寄りの硬いセットアップにしすぎないようにして、彼を安定させたい。それが助けになるかもしれない」

    しかし、そのイギリスGP週末も角田裕毅には明るい兆しは見られず、金曜プラクティスではフェルスタッペンにコンマ6秒以上の差をつけられ、15番手に沈んだ。さらに、角田裕毅が使用していたのは旧仕様のRB21であり、フェルスタッペンはアップグレード版のフロアを装着していた。

    決勝では、オリバー・ベアマンとの接触で10秒のタイムペナルティを受け、最後尾の15位完走に終わった。2戦連続でペナルティを受けるなど、精彩を欠く内容となっている。

    角田裕毅 レッドブル F1

    この状況について金曜のFIA記者会見で質問を受けたレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、マルコの立場を支持し、角田裕毅は今季残りも起用し続けると明言した。

    ただし2026年については、レッドブルは自陣のドライバー育成枠を優先しつつも、外部の人材にも目を向けていることを明かした。

    「まずは我々の育成プールにある才能を重視するつもりだ。角田はシーズンの残りで、このチームに相応しい存在だと証明しなければならない」とホーナー。

    「アイザック(・ハジャー)も良い仕事をしているし、リアム(・ローソン)も本来の調子を取り戻しつつある。我々の中には有望な人材が揃っている」

    「ただし、常に外部の選択肢にも目を向けている。我々としては、来年最強のラインアップを揃えたい。ここ数年、プール外のドライバーを起用したこともあるし、必要と判断すれば、再びそうすることも躊躇わない」

  • 角田裕毅 ヒュルケンベルグのF1初表彰台で現役の未経験最多出走者に

    角田裕毅 ヒュルケンベルグのF1初表彰台で現役の未経験最多出走者に

    角田裕毅は、ニコ・ヒュルケンベルグがF1初表彰台を獲得したことで、現役F1ドライバーで最多の表彰台未経験者となった。

    ニコ・ヒュルケンベルグは、F1史上最多となる表彰台未経験記録に終止符を打った。イギリスGPで見せた見事なパフォーマンスによって、ついにその瞬間を迎えた。

    キャリア通算239戦目(エントリー数は242回)となるこのレースで、ザウバーのヒュルケンベルグは戦略を見事に決め、天候が目まぐるしく変化するシルバーストンでランド・ノリスとオスカー・ピアストリに続く3位に入った。

    フェラーリのルイス・ハミルトンからは終盤のスティントで激しいプレッシャーを受けたが、磨耗したウェットタイヤでそれに耐えきり、ついに表彰台の一角をつかみ取った。

    さらに特筆すべきは、37歳のヒュルケンベルグが最後列グリッドからこの快挙を達成したことだ。

    この結果は、ザウバーにとっても2012年の日本GPで小林可夢偉が3位に入って以来となる久々の表彰台となった。

    ヒュルケンベルグの悲願達成により、これまでの最多未表彰台記録保持者の座は、かつてフォース・インディアに所属していたエイドリアン・スーティル(128戦)に引き継がれることになった。

    なお、現役ドライバーで最多の表彰台未経験者はレッドブルの角田裕毅で、今回のイギリスGP終了時点で99戦に出走している。

    それ以外で表彰台を経験していないドライバーは、フランコ・コラピント(アルピーヌ)、オリバー・ベアマン(ハース)、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)とルーキーだけだ。

    角田裕毅 F1

    2010年にF1デビューを果たしたヒュルケンベルグは、長年にわたり中団の堅実なドライバーとして知られてきたが、トップ3入りだけは長らく実現できずにいた。

    最も惜しかったのは、2012年のブラジルGPだ。雨に見舞われたこのレースで一時はフォース・インディアのマシンで首位を走っていたものの、当時マクラーレンに所属していたハミルトンとの接触によりリタイアを余儀なくされた。

    2019年末でフルタイムシートを失ったが、2023年にハースから復帰を果たし、再び安定してポイントを稼ぐ存在へと返り咲いた。

    現在はアウディのワークスチーム移行を控えるザウバーでドライブしており、スペインGPでは5位に入るなど好調を見せていた。そしてついに、長年の悲願だったF1初表彰台をシルバーストンで手にした。

    なお、ヒュルケンベルグはF1での表彰台獲得には時間を要したが、2015年にはポルシェのドライバーとしてニック・タンディ、アール・バンバーと共にル・マン24時間レースで総合優勝を果たしている。

  • マックス・フェルスタッペン F1イギリスGP決勝「リアウイングの選択が裏目に」

    マックス・フェルスタッペン F1イギリスGP決勝「リアウイングの選択が裏目に」

    マックス・フェルスタッペンは2025年F1イギリスGPで5位フィニッシュ。序盤にトップを走行していたものの、雨と低ダウンフォース仕様の影響で苦戦を強いられ、スピンで大きく順位を落とす展開となった。

    レッドブルはストレートスピード重視のセッティングを選択していたが、予想外のウェットコンディションがそれを直撃。リヤウイングの設定が裏目に出たとフェルスタッペンは語った。

    「今日は良いレースじゃなかった。こんなにウェットになるとは思っていなかったし、予報が夜の間に変わって僕たちには不利になった。今日のリアウイングでは本当に難しかった。ダウンフォースが足りなくて、高速でも低速でもうまくバランスが取れなかった」とフェルスタッペンはコメント。

    2度目のセーフティカー明けのリスタートでは、スロットル操作でスピンを喫して大きくポジションを失い、10番手まで順位を落とした。

    「リスタートでスロットルを踏んだときにスピンして、かなりポジションを落としてしまった。あれが何だったのか正直よく分からない」

    マックス・フェルスタッペン F1 イギリスGP レッドブル・レーシング

    その後はカルロス・サインツJr.の後ろで足止めを食う場面もあったが、なんとか5位まで巻き返した。ただし、マシンのペース自体には不満を抱えていた。

    「そのあとも走り続けたけど、マシンのペースが全然なかったのは良くなかった。ポジティブな点を挙げるとしたら、戦略面はすべて正しかったこと。インターで走り続けた判断も含めて、ピットインのタイミングも良かった。ただ、インタータイヤ自体のペースがちょっと足りなかった。それがレースってものだし、5位で満足することはないけど、次に進むだけ」

    順位以上に内容には納得がいっていない様子だったが、ニコ・ヒュルケンベルグの初表彰台には賛辞を送った。

    「僕自身は楽しいレースじゃなかったけど、ニコが初めて表彰台に上がったのは本当に良かった。今夜はきっとお祝いしていると思う」

    次戦はフェルスタッペンが最も得意とするスパ・フランコルシャンでのF1ベルギーGP。「スパはカレンダーの中で一番好きなサーキットだから、次はもっといい週末にしたい」と巻き返しを誓った。

  • F1イギリスGP:角田裕毅 3戦連続でペナルティポイント ベアマンと接触で処分

    F1イギリスGP:角田裕毅 3戦連続でペナルティポイント ベアマンと接触で処分

    角田裕毅はF1イギリスGPでオリバー・ベアマンとの接触により、10秒タイムペナルティとともに今季3戦連続となるペナルティポイントを科された。

    レッドブルのドライバーである角田裕毅は、レース中にターン6でベアマンと接触。スチュワードは接触の原因が角田裕毅にあると判断し、通常のペナルティに加え、ドライバーズライセンスに1点のペナルティポイントを加算した。

    スチュワードは次のように説明している。

    「ターン6の外側で87号車(ベアマン)が22号車(角田)を追い越していた。87号車はコーナーの頂点で明らかに22号車よりも前にいて、コントロールされた走行をしていたため、コーナーへの優先権を有していた」

    「22号車は軽いオーバーステアを喫し、その結果として87号車と接触した。87号車はターン6の出口でスピンを喫し、ターン7の後でコースに復帰する必要があった。このため22号車には10秒のタイムペナルティを科す。ただし、レース中の難しいコンディションを考慮し、ペナルティポイントは1点のみとした」

    角田裕毅はこの処分により、3戦連続でペナルティポイントを受け、累積6点となった。カナダGPでは赤旗中にオスカー・ピアストリを追い越し、オーストリアGPではフランコ・コラピントと接触して、それぞれ処分を受けていた。12 か月のサイクルで 12点のペナルティ ポイントを受け取ったドライバーには、1 レースの出場停止処分が科せられる。