カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • 角田裕毅 F1ハンガリーGPも別仕様「フェルスタッペンと比較はフェアじゃない」

    角田裕毅 F1ハンガリーGPも別仕様「フェルスタッペンと比較はフェアじゃない」

    角田裕毅は、前戦ベルギーGPの予選でRB21の新型フロアを得たことで自信を深めたが、今週末のハンガリーGPでもマックス・フェルスタッペンと同じ仕様のマシンは与えられていない。

    レッドブルはここ数年、実質的に「1台体制」または「1人チーム」と言える状況が続いている。セカンドシートには何人ものドライバーが次々と起用され、限られた期間で結果を求められた末に降格や解雇されてきた。

    4度のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンが稀代の才能であるのは間違いないが、同じ仕様のマシンを与えられずに比較される他のドライバーにとっては、あまりに分が悪い。

    角田裕毅は、リアム・ローソンが2戦で降格された後にレーシングブルズから昇格を果たした。しかしトップ10フィニッシュは昇格後わずか3回にとどまっており、イモラ予選で新品フロアを破損させたクラッシュのように、注目を集めるミスもあった。

    だが先週のベルギーGPでは、スプリントから予選の間により新しい仕様のフロアが投入され、マイアミ以来となるQ3進出を果たした。決勝ではトップ10圏外に終わったが、これはピットインのタイミングを逸したレッドブル側の判断ミスが大きく影響したとされている。ローラン・メキース新代表はこの責任を認めたが、その後明らかになったのは、投入されたフロアがマックス・フェルスタッペンと同仕様ではなかったという事実だった。そしてハンガリーGPでも、角田裕毅のRB21にはフロントウイングを含む複数のパーツで最新仕様が使われていない。

    「ポイントを逃したのは、もちろん理想的とは言えません」と角田裕毅はハンガロリンクで語った。

    「でも一つ救いなのは、エンジニアリングチームや僕のガレージ側で、明確な進歩が見えていて、明確なペースがあるということです」

    シーズン中の交代は当面ないと見られているが、チームメイトとの比較は避けられない。そして角田裕毅とマックス・フェルスタッペンの間には依然として大きな差がある。レッドブルでは伝統的に、セカンドドライバーが純粋なペースでフェルスタッペンから0.3秒以内であれば容認されるが、それ以上開くと将来が不透明になりやすい。

    角田裕毅 レッドブル F1同じレッドブルのマシンながら仕様差がある角田裕毅とマックス・フェルスタッペン

    角田裕毅は、RB21のようにピーキーで一貫性に欠けるマシンについて、シミュレーター経験に基づき当初は難しさを軽視していた。しかし実際に乗ってみて、現実と向き合わざるを得なくなっている。それでも、マシンが同じであれば差を詰められるという希望は捨てていない。

    「フェルスタッペンが毎回のセッションやグランプリで安定してパフォーマンスを引き出しているのを見ると、本当にすごいなと思います」と角田裕毅は語った。

    「誰もが簡単にできることじゃないのに、彼はそれを簡単そうにやってのけるんです」

    「でも、彼と直接比較するのはフェアじゃないと思うし、実際、比較したくもないんです。彼はあのマシンに9年乗っているけど、僕は今ようやく乗り始めたばかりです」

    「それに、まったく同じマシンをもらえるかどうかもまだ分からないですから。それまでは、正確な比較はできません」

    「それまでは自分自身に集中して、自分のやるべきことが分かっているので、一歩ずつ進んでいきます」

    ローラン・メキースは、レーシングブルズ時代の関係性から、前任のクリスチャン・ホーナーよりも角田裕毅に対して同情的とされている。そのため、角田裕毅の願いが近いうちに叶う可能性もある。そしてマーケティング面の負担がなく、工学的バックグラウンドを持つチーム代表が支えることは、角田裕毅にとって大きな助けとなるはずだ。

    だが、仮に同じ仕様のマシンを手にしたとして、マックス・フェルスタッペンに匹敵するパフォーマンスを見せられる者が果たして現れるのか──それこそが最も困難な課題かもしれない。

  • 角田裕毅 F1ハンガリーGP展望「次のレベルへ向けて課題は明確」

    角田裕毅 F1ハンガリーGP展望「次のレベルへ向けて課題は明確」

    角田裕毅は、2025年F1第13戦ベルギーGPに向けて「またクルマに乗れるのが楽しみ」と意気込みを語った。

    前戦ハンガリーGPでは、待望のアップデート版フロアが投入され、予選7番手というレッドブル・レーシング移籍後の自己ベストを記録。決勝ではピットインの指示が遅れるというチームのミスもあって13位に終わったものの、マシンの手応えには大きな自信を得たという。

    アップデートの効果を実感した角田裕毅は、スパ・フランコルシャンでの戦いに向けて、予選から決勝まで一貫したパフォーマンスを出すことを目指している。

    「今週末、またクルマに乗れるのを楽しみにしています」と角田裕毅はコメント。

    「アップデートされたフロアで走った予選では、走っているときも終わったあともすごくいい感触がありました。レースは思い通りにはいきませんでしたが、マシンの中で感じたパフォーマンスには自信が持てましたし、サマーブレイク前の最後のレースに向けて前向きな気持ちで臨めています」

    「チームとしてもうまく連携できていますし、次のレベルに進むために取り組むべき課題もはっきりしています。今週末は、すべてのセッションで安定したパフォーマンスを出すことに集中して、いい形でブレイクに入りたいと思っています」

    角田裕毅 ハンガリーGP F1 ハンガリーグランプリ

  • マックス・フェルスタッペン F1ハンガリーGPはレッドブルとの通算200戦目

    マックス・フェルスタッペン F1ハンガリーGPはレッドブルとの通算200戦目

    マックス・フェルスタッペンは、今週末のハンガリーGPでレッドブル・レーシングとの200戦目を迎える。これまでの歩みを振り返るとともに、夏休み前最後のレースに向けて全力を尽くすと語った。

    前戦スパでは天候予測に基づいたセッティングが裏目に出る形となり、理想的な週末とはならなかったが、ハンガリーに向けてはその教訓を活かし、さらなるパフォーマンス改善に取り組む姿勢を見せている。

    「今週のハンガリーで僕にとってチームとの200戦目になる。これまでチームとして達成してきた多くの成功を振り返るいい機会だし、同時にこれからの未来にも目を向けたい」とフェルスタッペンはコメント。

    「夏休み前の最後のレースだから、ここでしっかりと力を出し切って、チームも少しリフレッシュして後半戦に備えられるようにしたい」

    「スパは僕たちにとって少し残念な結果だった。ウェット用のセットアップをしていたけど、結局ドライレースになってしまった。ただ、あのレースから学ぶべきこともあるし、改善とパフォーマンス向上のために引き続き取り組んでいく」

    「ハンガロリンクは必ずしも僕たちの得意なサーキットではないけど、第2セクターのテクニカルな区間は好きだ。とはいえ、ここはオーバーテイクが難しいから、予選でしっかり結果を出すことが重要だし、マシンバランスをきちんと仕上げることが何より大事になる」

    マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング

  • 角田裕毅 レッドブルF1代表が新型フロア投入の「価値ある判断」を説明

    角田裕毅 レッドブルF1代表が新型フロア投入の「価値ある判断」を説明

    レッドブルのチーム代表ローラン・メキースは、F1ベルギーGPで角田裕毅に新型フロアを投入した「リスクのある決断」について語り、その判断が実を結んだことを明かした。

    スプリントで11位に終わった後、レッドブルはスプリントと決勝予選の間にパルクフェルメの規定が一時的に解除されるタイミングを利用し、角田裕毅のRB21に新仕様のフロアを装着。

    この変更により、角田裕毅は予選でレッドブル加入後最高のパフォーマンスを発揮し、7番手を獲得した。チームメイトのマックス・フェルスタッペンとは0.342秒差だった。

    それまでの角田裕毅のベストは、オーストリアでの0.533秒差、順位としてはサウジアラビアでの8番手が最高だった。

    メキースは、今回の決断の背景とリスクについて次のように語っている。

    角田裕毅 レッドブル F1レッドブルが角田裕毅のRB21に新型フロアを投入し、予選で自己ベストとなる7番手を獲得

    「新型フロアの投入で注目を集めたが、実際には我々にとって特別なことではない」とメキースは語った。

    「できるだけ早く最新仕様をトラックに持ち込み、1台目、そして2台目と順に適用する。それはパーツの入荷タイミング次第なんだ」

    「今回は、(スプリントと決勝予選の間の)やや変則的なウインドウで投入するか、翌週末まで待つかの選択を迫られた。通常、こうした変更はドライバーがアジャストするのに時間がかかるため、予選直前の導入は歓迎されない」

    「だが、我々はそのリスクを取る価値があると判断した」

    さらにメキースは、短時間でのパーツ交換と適応を成功させたチームと角田裕毅を称賛した。

    「部品を取り付けるのは非常にタイトな作業だったが、クルーは素晴らしい仕事をしたし、角田も予選の中でしっかりと順応して、確実にパフォーマンスを向上させ、素晴らしい予選をやってのけた」

  • レッドブルF1 RB21の開発を継続 スパで新型ウイング&冷却系改修

    レッドブルF1 RB21の開発を継続 スパで新型ウイング&冷却系改修

    マクラーレンがチーム選手権で大きなリードを築き、さらに2026年の新レギュレーションが迫る中にあっても、レッドブルはその栄光に甘んじることなく、RB21の開発を続けている。

    ベルギーGPの舞台スパ・フランコルシャンに持ち込まれたのは、フロントウイング、フロントサスペンションのフェアリング、サイドポッド、エンジンカバーといった広範囲に及ぶ空力アップグレードだ。2戦前のオーストリアで導入された新型フロアとも補完し合う形となっている。

    今回のフロントウイングは、第1および第2フラップの形状が見直され、ウイング全体としてのダウンフォースを増加させるように圧力分布が調整されている。これにより、CFD(数値流体力学)上でも明確な性能向上が確認された。

    レッドブルのトラックサイド・エンジニアリング責任者ポール・モナハンは次のように語った。

    「これは継続的な開発の一環だ。CFDでの成果が見え、我々には開発に費やす時間と予算があった」

    マックス・フェルスタッペンは週末を通して新型フロントウイングを使用。スプリントではややダウンフォースが控えめな仕様だったが、日曜の決勝では雨を見越して、リアウイングのサイズを拡大。そのバランスを取るため、フロントのトップフラップがより大きい仕様へと切り替えられた。

    スプリントではシルバーストンと同仕様の低ダウンフォース型リアウイングが用いられた一方、決勝では鈴鹿で初使用された大型のリアウイングが採用された。

    レッドブル・レーシング上段左:サイドポッドとトップボディの境界ラインを変更した新型ラジエターインレット 上段右:スプリント用の低ダウンフォース型リアウイング 下段左:決勝用の大型リアウイング(鈴鹿仕様) 下段右:新型フロントサスペンションのフェアリングにより空力効率が向上

    冷却能力と空力効率の最適なバランスは、インレットとアウトレットの面積配分に左右される。今後迎えるハンガリーGPをはじめとする高温環境下を見据え、冷却能力を拡大しつつ空力性能を損なわない新構成が採用された。これは新型サスペンションフェアリングによってインレット周辺の空気圧を有利にコントロールする設計によるものだ。

    なお、新型フロントウイングは、サスペンションフェアリングやサイドポッド、エンジンカバーの開発とは別プロジェクトとして進められていた。フェアリングはシャシーとの接合部の形状が大きく変更されており、より効率的なエアフロー誘導が可能となっている。

    インレット形状は縦型と横型の構成が統合され、上部がより広く取られた。これによりラジエターの冷却能力が向上する一方、排気口(アウトレット)のサイズは従来のままに抑えられている。

    モナハンは開発タイミングについても説明した。

    「現実的に、シルバーストンからスパまでの3週間が唯一の好機だった。そうでなければ、サマーブレイク前の限られた時間か、夏休みを挟んでのドタバタの中で対応するしかなかった」

    新型インレットに合わせてサイドポッド形状も見直され、これに伴いエンジンカバーも変更。サイドポッドとエンジンカバーの分割ラインも新たなデザインとなっているが、冷却ルーバーの構成は従来通り維持されている。リアサスペンションのカバー類も新たな形状へと合わせられた。

    マクラーレンに対して324ポイントもの大差をつけられている状況にもかかわらず、レッドブルが戦いを諦めていないことは、こうした包括的なアップデート群が如実に物語っている。スパのスプリントで勝利を挙げたフェルスタッペンは、その成果を早速証明してみせた。

  • クリスチャン・ホーナー告発のレッドブルF1職員 レース業界で新たな職

    クリスチャン・ホーナー告発のレッドブルF1職員 レース業界で新たな職

    2024年シーズン序盤にF1界を揺るがせたクリスチャン・ホーナーに対する不適切行為の告発。その中心にいたレッドブルの職員が、モータースポーツ業界で新たな役職に就いたことが明らかになった。

    ホーナーは2024年初頭に不適切な行為の疑いで社内調査を受け、その地位が脅かされる事態となった。告発を行った職員は、法的配慮のためPlanetF1.comでは実名を伏せられているが、当時は給与を支給されたまま停職処分を受けていた。

    その後、この人物はレッドブルを今年初めに退職し、最近になってモータースポーツ業界で新たな職に就いたとされる。

    この一連の騒動は、最終的にホーナーがチーム代表およびCEOの座を解かれるきっかけになったと考えられている。イギリスGP直後にロンドンで召集された会合の場で、ホーナーは広報部長とマーケティング責任者とともに解任された。

    レッドブル・レーシング F1クリスチャン・ホーナー

    この時期にチームの指導者を交代させた理由について、公式な説明は今のところ出されていない。

    ホーナーは2005年にレッドブルがF1に参戦して以来、その指揮を執り続け、6度のコンストラクターズタイトルと8度のドライバーズタイトルを獲得。その最新の成功は、昨年マックス・フェルスタッペンがタイトルを獲得したシーズンだった。

    しかし、ミルトンキーンズのチームは2024年後半から成績が低迷し、2025年序盤にもその傾向が続いている。このパフォーマンスの下降もホーナー解任の一因と見られている。

    さらに、マックス・フェルスタッペンの父ヨス・フェルスタッペンも、ホーナーの役職継続に批判的な立場を取っていた。2024年初め、騒動が最も激化していた時期には「ホーナーが残ればチームは崩壊する」とし、「チームは引き裂かれる危険がある」と発言していた。

    その後、ホーナーとフェルスタッペン父との間で関係改善の兆しは見えたものの、依然として緊張は残っていたとされる。フェルスタッペン父とヘルムート・マルコがホーナーに対抗する一派を形成していたとも伝えられている。

    こうしたパフォーマンス低下、マックス・フェルスタッペンの離脱リスク、チーム内の対立、そして1年前のスキャンダルの余波が重なった結果として、ホーナーの解任に至ったと見られている。

  • 角田裕毅 F1ベルギーGP後のピエール・ガスリーとの“気まずい帰路”が話題

    角田裕毅 F1ベルギーGP後のピエール・ガスリーとの“気まずい帰路”が話題

    角田裕毅は、2025年F1ベルギーGP決勝後、旧チームメイトのピエール・ガスリーと同じ飛行機で帰路についた。

    ガスリーがその様子をInstagramに投稿した一枚の写真が、世界中のF1ファンの間で「ツノガス復活」と大きな反響を呼んでいる。レースでは角田裕毅が13位、ガスリーが10位でフィニッシュし、スリックタイヤへの交換タイミングの遅れが響いた角田裕毅にとっては悔しいレースとなった。

    そんな中、ガスリーはレース直後のインタビューで「裕毅と一緒に飛行機に乗るけど、あまり話してくれないかもね」と冗談交じりに語っていたが、実際の投稿には笑顔のガスリーと、通路を挟んだ席で穏やかな表情を見せる角田裕毅の姿が収められていた。この写真には「最高の2人」「レースの結果とは裏腹に、この関係性が最高」といった好意的なコメントが殺到。長年の絆を感じさせるショットに、国内外のファンが一斉に歓喜した。

    Instagramのコメント欄には「YUKIERRE復活!」「この2人が見たかった!」「離婚じゃなくて休止だったのね」といったユーモラスかつ愛情あふれる声が多数寄せられた。「ツノガス」(角田+ガスリーのコンビ名)として親しまれてきた2人は、2021〜22年にかけてアルファタウリで共に戦った“盟友”であり、その強い絆はF1ファンの間でも特別なものとして語り継がれている。海外では「Yukierre」という愛称で呼ばれ、SNSでも「#Yukierre」「#ツノガス」が再びトレンド入りするほどの盛り上がりを見せた。

    近年、角田裕毅はその率直でエモーショナルなキャラクターが人気を集めており、今回のような“素の表情”が垣間見える瞬間はファンにとって何よりの喜びとなっている。レース後の悔しさを抱えながらも、ガスリーとの関係に変わりがないことを示したこの写真は、F1の過酷な世界の中にある温かな人間関係を象徴する一枚となった。ファンからは「裕毅くん、ちゃんと話してあげてね」「こういう写真を見ると心が温まる」といったコメントも多数寄せられ、角田裕毅とピエール・ガスリーの“友情の続き”に期待を寄せる声が絶えない。

    角田裕毅 F1 ピエール・ガスリー

  • 角田裕毅 レッドブルF1で真の課題は「レースペース」 予選が結果に直結せず

    角田裕毅 レッドブルF1で真の課題は「レースペース」 予選が結果に直結せず

    角田裕毅は、2025年F1ベルギーGPの予選で自己最高位を記録し、復調の兆しを見せた。しかし決勝では、ピット戦略の誤算とレースペースの不足により、ポイント獲得を逃す結果に終わった。ローラン・メキース体制の下でサポート体制は強化されつつあるが、成果として結実するにはまだ時間を要しそうだ。

    角田裕毅が見せた予選7番手という結果は、チームからも「素晴らしい」と高く評価された。しかし、決勝ではピットインのタイミングを巡る無線遅れによって、その好成績が無駄となってしまった。

    角田裕毅はインターミディエイトで走行していた第1スティントの終盤、コースが乾き始めていることをチームに警告。そしてスパの最終シケイン手前で「ボックス?」と無線を入れた。しかし返答が遅れ、「ボックス、ボックス」と伝えられたのはすでにピット入口を過ぎた後だった。

    「ふざけんな!乾いてるって言っただろ!」と角田裕毅は叫んだ。

    この判断ミスにより角田裕毅はインラップを1周余分に走ることとなり、大幅にタイムをロス。7番手から一気にポイント圏外へ転落し、これで6戦連続+1スプリントでのノーポイントが続くこととなった。これまでの不振は角田裕毅自身の責任が主だったが、今回はレッドブル側の明確なミスだった。

    一方、マックス・フェルスタッペンには「OK、ボックス、マックス、今ラップでボックス」「ルクレールも入る。今ラップでボックスだ」と明確な指示が事前に伝えられていた。

    レッドブルF1の新チーム代表ローラン・メキースはレース後、こう認めた。

    「完全に我々のミスだった。マックスと同じラップでピットさせるつもりで準備は万端だったが、呼び出しが遅すぎた」

    「1周の遅れが大きな差を生み、結果的に3〜4ポジションを失ってしまった。ポイント獲得のチャンスを失ったのは本当に残念だ」

    レース後半、角田裕毅はローダウンフォース仕様のアルピーヌに乗るピエール・ガスリーの真後ろで走行を強いられ、オーバーテイクもできずにレースを終えた。第1スティントでのペースは悪くなかったが、戦略ミスにより自身のレースを自由に展開する機会が失われた。

    とはいえ、今大会では明確な進歩も見られた。新仕様のフロアが投入された予選で7番手に入り、フェルスタッペンとの差も0.4秒以内と、2018年のダニエル・リカルド以来もっとも迫ったチームメイトとなった。

    メキースはこう振り返る。

    「新仕様を投入したのは、スプリントと本予選の間という非常にタイトなタイミングだった。メカニックは素晴らしい仕事をしてくれたし、角田裕毅もすぐに順応して素晴らしい予選をしてくれた」

    「決して特別扱いではなく、パーツの供給タイミングによってこうした判断になることはこれまでにもあった。今回はリスクを取ったが、価値のある結果を得られた」

    メキース体制となってから初のレースとなったベルギーGPで、角田裕毅はより対等なサポートを受けていると見られている。本人もホーナー体制時代からのサポートに満足していたが、メキースとは以前からの関係もあり、よりパーソナルな信頼関係が築かれている点が今後に好影響を与える可能性がある。

    角田裕毅 F1 レッドブルレッドブルF1の課題が浮き彫りに──自己最高予選もレースで失速した角田裕毅

    一方で、チーム内では依然として懸念材料もある。予選の好成績に比べ、決勝でのレースペースは明らかに劣っており、特にピット後のクリアエアに入った状態でもフェルスタッペンには1周あたり1秒差をつけられていた。ヘルムート・マルコも角田裕毅の「レースペース」に疑問を呈しており、「タイヤが溶ける」と訴え続ける角田裕毅の特性も課題として残っている。

    これまでのレッドブルでは、予選よりもレースで差を詰める傾向が強かった。しかし角田裕毅は逆に、ここ数戦で一発の速さでは改善を見せている一方で、ロングランの弱さが目立ってきた。

    ベルギーで投入された新フロアがロングランにも効果を発揮するかは、今回のレース展開の影響で明確にはならなかった。よって次戦ハンガリーGPが真の試金石となる。

    特にハンガロリンクは予選順位が非常に重要なサーキットであり、角田裕毅にとっては結果が求められる。予選のフラッシュだけでは将来は保証されない。仮にチームがフェルスタッペンの新パートナーとして新たな選択肢を検討する場合、レッドブル育成のアイザック・ハジャーが最有力となるだろう。

    だからこそ、今は角田裕毅にとってチャンスの時期でもある。メキースの下で、彼はあらゆる機会を与えられるだろう。そして、レッドブルがスパでのようなミスを繰り返さない限り、角田裕毅次第で未来は切り開けるはずだ。

  • 角田裕毅 レッドブルF1のアップグレードの優先順位は「理解している」

    角田裕毅 レッドブルF1のアップグレードの優先順位は「理解している」

    クリスチャン・ホーナーの退任後、レッドブルに漂う前向きな空気は、フロントランナーだけでなく中団のドライバーにも届いている。ベルギーGPで角田裕毅が思わぬアップグレードを受け、ついに前方とのギャップを縮め始めた。

    「とても嬉しいことだ」とヘルムート・マルコは予選後にORFに語った。「初めて4台すべてがトップ10に入った」と、マックス・フェルスタッペン(4番手)、リアム・ローソン、アイザック・ハジャー、そして角田裕毅(7番手)を挙げてその成果を強調した。

    現在レッドブル・レーシング内でより大きな影響力を持つようになったマルコは、長年苦戦してきた角田裕毅の進歩に手応えを感じている。「彼はどんどん良くなっている。とてもいい走りを見せることもあるが、まだ毎回安定してそれができているわけではない」と、Motorsport-Magazin.comにコメントした。

    「これまで角田裕毅にはアップデートが入っていなかった。マックスとは違ってね。でも、スプリントで問題がなければ彼にも新パーツを入れる予定だった」

    そして実際にそれは予選直前に実現された。チームは急きょ、新たに届いた新型フロアを角田裕毅のマシンに装着したのだ。

    「予選前に彼のマシンに新しいアンダーボディを取り付けた。時間がギリギリでリスクもあったが、我々は全力を尽くした。その努力が報われた」とマルコは明かした。

    チーム代表のローラン・メキースもその判断を振り返る。「我々は常に細部にまで全力を尽くすよう心がけている。だからこそリスクを取って角田裕毅のマシンにアップデートを入れた。この結果はチーム全員の努力の賜物だ」

    角田裕毅 レッドブル・レーシング F1

    角田裕毅は新しいフロアの効果を即座に感じたという。「ちょっとグリップが増えましたね」と笑顔を見せた。

    「ここ数戦、どれだけギャップがあったのかが分かりました。旧型は滑り始めると立て直しが利かなかったけど、新型ならもっと攻められる」

    「まだ入っていないパーツもありますけど、フロアだけでも十分に違いがありました。詳細は言えませんが、まだ差はあります」

    Viaplayのインタビューでは「いいサプライズでした。遅めの誕生日プレゼントってところですかね。予選直前に聞かされました」と冗談まじりに語った。

    とはいえ、アップグレードの優先がマックス・フェルスタッペンにあることは理解している。「簡単なことじゃないですけど、チームにとっても理解できます。彼らはチャンピオンを争っているし、マックスはグリッドで一番のドライバーですから」

    そして、ホンダが2025年末でレッドブルを離れることによって不透明となっている将来についても、角田裕毅は冷静に受け止めている。「今はとにかく自分が成長して、いつかマックスに近づけるように努力していきたいと思っています」

  • マックス・フェルスタッペン 2026年もレッドブルF1残留が確定とマルコが明言

    マックス・フェルスタッペン 2026年もレッドブルF1残留が確定とマルコが明言

    レッドブル・レーシングは、少なくともあと1シーズン、F1のスーパースター、マックス・フェルスタッペンと共に戦うことになる。チームのアドバイザーであるヘルムート・マルコが月曜、報道されていたメルセデスからの関心にもかかわらず、4年連続F1王者が2026年もチームに残留すると明言した。

    ESPNは月曜、フェルスタッペンのレッドブルとの契約には、今季終了時点で彼がハンガリーGP(今週日曜開催)終了時にランキング4位以下であった場合、チームを離脱できる契約解除条項が存在すると報じた。

    しかし、先週日曜のベルギーGP終了時点で、フェルスタッペンは選手権3位につけており、4位のジョージ・ラッセルに対して28ポイントの差を築いていることから、ハンガリーで逆転される可能性はなくなった。

    マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング F1マックス・フェルスタッペンの将来をめぐる憶測が続いていた

    フェルスタッペンの状況についての見解は、マルコがドイツの『Sport.De』に語ったことで裏付けられた。

    「そうだ、私はマックス・フェルスタッペンが2026年にレッドブルで走ることを確認できる」とマルコは語った。

    メルセデスは現在、ジョージ・ラッセルと将来有望なキミ・アントネッリを起用しているが、チーム代表のトト・ヴォルフはフェルスタッペン獲得の可能性を探っていることを否定していない。

    今月初め、レッドブルは突然チーム代表のクリスチャン・ホーナーを解任し、後任にローラン・メキースを起用した。

    その際、フェルスタッペンの代理人はオランダのメディアに対し、この人事変更にもかかわらず、フェルスタッペンがチームに忠誠を誓っていると語っていた。