カテゴリー: ピエール・ガスリー

  • ピエール・ガスリー F1日本GPで“金継ぎ”ヘルメット披露 日本文化へ敬意

    ピエール・ガスリー F1日本GPで“金継ぎ”ヘルメット披露 日本文化へ敬意

    ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は2026年F1日本GPに向け、日本の伝統文化「金継ぎ」に着想を得た特別ヘルメットを公開した。これまでの青基調から一転し、白をベースに青と金の“ひび割れ”をあしらった印象的なデザインとなっている。

    鈴鹿では各チーム・ドライバーが日本仕様の特別デザインを投入する中、ガスリーのヘルメットは文化的背景を色濃く反映した仕上がりとして注目を集めている。

    “不完全さを受け入れる美”を体現したデザイン
    今回のデザインは、日本の伝統技法「金継ぎ」をテーマにしている。割れた陶器を金で修復し、その傷を隠すのではなく価値として際立たせる思想が特徴だ。

    ガスリーはSNSで次のように説明している。

    「今年のヘルメットには、日本の文化を取り入れたいと思った。日本は僕にとって特別な国で、とても敬意を持っている」

    「金継ぎは“不完全さを受け入れる”日本の芸術だ。壊れたものを金で修復することで、傷を隠すのではなく価値として強調する。それは回復や強さ、そして困難から生まれる美しさを象徴している」

    日本との深い縁を持つガスリー
    ガスリーにとって日本は特別な場所だ。GP2タイトル獲得後の2017年、レッドブルの判断でスーパーフォーミュラに参戦し、日本で1シーズンを過ごした経験を持つ。

    その年はシーズン途中でF1デビューを果たしながらも参戦を継続し、最終的にはわずか0.5ポイント差でタイトルを逃した。最終戦鈴鹿が台風で中止となる中での僅差決着だった。

    ピエール・ガスリー F1 日本GP

    中国GPの手応えを鈴鹿へ
    今季はメルボルンで苦戦したものの、上海では6位に入りパフォーマンス向上を示したガスリー。鈴鹿ではその流れを維持し、さらなるポイント獲得を狙う。

    「中国では週末を通して戦えていたし、正直もっと上を狙えたと思っている。ポテンシャルはあったし、状況が揃えばさらに良い結果も可能だった」

    「それでも多くのことを学べたし、今後に向けて大きな収穫だった」

    「良い週末だったのにやり残した感覚があるのは、むしろ前向きなサインだと思う。この流れを日本でも続けたい」

    「日本は本当に好きな国だし、2017年にレースをした特別な場所でもある。いつも通りグランプリ前には東京で過ごす予定で、世界でもお気に入りの都市のひとつだ」

    「新しいマシンでの鈴鹿はとても興味深いと思う。このサーキットは高速で流れるようなレイアウトで独特な難しさがある。すぐにリズムに乗って、また良い週末にしてポイントを積み重ねたい」

  • ピエール・ガスリー アルピーヌF1チーム変貌を強調「2025年とは別のリーグ」

    ピエール・ガスリー アルピーヌF1チーム変貌を強調「2025年とは別のリーグ」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は2026年F1中国GPで6位に入り、アルピーヌに今季初の本格的な手応えをもたらした。開幕戦オーストラリアで苦しい週末を過ごしたチームにとって、上海でのダブル入賞は大きな前進となった。

    ガスリーはレース終盤、5位を走るオリバー・ベアマンを追い詰めることを自らの目標に設定していたが、あと一歩届かず6位でチェッカーを受けた。

    それでも、2025年と比べた現在のアルピーヌの姿について「まったく別のリーグ」にいると表現し、マシンの進化に強い自信を示した。

    アルピーヌにとって、ガスリーとフランコ・コラピントがそろってポイントを獲得したのは、2024年F1サンパウロGPでエステバン・オコンとガスリーが2位、3位に入って以来となった。

    また、ドライコンディションのグランプリで2台が入賞したのは、2024年F1スペインGPで9位、10位に入って以来のことだった。

    この結果により、メルセデス・パワーユニットを搭載する新生アルピーヌは、2戦とスプリント1回を終えた時点でコンストラクターズランキング7位に浮上し、合計10ポイントとした。

    昨シーズンは、チームがポイントを2桁に乗せるまでに第9戦を要していた。

    ピエール・ガスリー アルピーヌF1チーム

    ガスリー「2025年とはまったく違う」
    「2025年に我々がいた位置と、今の位置を見れば、まったく別のリーグにいる」とガスリーはメディアに語った。

    「予選で我々がやった仕事にはとても満足している。ランド・ノリスのマクラーレンからコンマ数秒差だったし、ファーストスティントでもフェラーリに対して大きく引き離されることはなかった」

    「それでも、まだ微調整して修正しなければならない小さなことはたくさんある。ただし、それは修復不可能な制約ではない」

    中国GPの手応えを今後へ

    ガスリーは中国GPの内容を特別なものだったと振り返り、このパフォーマンスが次戦以降にもつながることに期待を寄せた。

    「中国は特別だったし、これからの数戦でも、ここにかなり近いパフォーマンスを見せられることを願っている」

  • F1中東2戦に開催危機 ピエール・ガスリー「F1は正しい判断をする」

    F1中東2戦に開催危機 ピエール・ガスリー「F1は正しい判断をする」

    2026年F1シーズンは今週末のオーストラリアGP(3月6〜8日)で開幕するが、その後に予定されている中東ラウンドの開催可否が大きな焦点となっている。

    現在、中東ではアメリカとイスラエルによるイラン攻撃を受け、イランが湾岸地域の複数国を攻撃するなど緊張が高まっており、4月開催予定のバーレーンGP(4月10〜12日)とサウジアラビアGP(4月17〜19日)の実施が不透明な状況にある。

    F1は状況を「綿密に監視している」としており、最終判断はまだ下されていない。

    ガスリー「F1は正しい判断を下す」
    アルピーヌのピエール・ガスリーは、F1が最終的に適切な判断を下すと信じていると語った。

    「僕は責任ある立場の人たちを信頼している。非常に多くのことが懸かっている」

    「僕には中東に住んでいる家族や、近しい人たちもいる。いま起きていることを知ると、すべてを理解するのはとても難しい」

    「状況が良くなることを願っているけど、最終的にはF1が僕たち全員にとって最善の決断を下すはずだ」

    WECはカタール開幕戦を延期
    この情勢は他のモータースポーツにも影響を及ぼし始めている。

    世界耐久選手権(WEC)は、3月26〜28日に予定されていたカタール1812kmレースの延期を発表した。

    FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは声明で次のように述べている。

    「FIAは地域の情勢を継続的に監視している。最近の出来事の影響を受けたすべての人々に思いを寄せており、平穏と安全、そして安定の回復を願っている」

    中東2戦が中止の場合の代替候補
    もしバーレーンGPやサウジアラビアGPが開催できない場合、F1は代替開催地を検討する可能性がある。

    現行カレンダーでは、3月末の日本GPから5月初旬のマイアミGPまでの間に大きな空白はなく、日程変更は容易ではない。さらに8月にはファクトリー閉鎖を伴う夏休みも存在するため、レースの移動はトリプヘッダー、あるいは4連戦を生む可能性もある。

    そのため、完全に中止となった場合の代替開催地としては、ポルトガルのポルティマオやイタリアのイモラなどが候補として挙げられている。

    一方、4月開催を維持する場合、F1は遅くとも3月中旬までに最終判断を下す必要があるとみられている。

  • ピエール・ガスリー アルピーヌF1に改善要求「多くの分野で向上が必要」

    ピエール・ガスリー アルピーヌF1に改善要求「多くの分野で向上が必要」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、2026年F1プレシーズンテストを終え、新車A526には「改善が必要な分野が数多くある」と明言した。一方で、新レギュレーション下での準備期間については前向きな手応えも示している。

    アルピーヌは今季からメルセデス製パワーユニットを搭載。バルセロナでの非公開シェイクダウンとバーレーンでの公式テストを通じ、ガスリーは全ドライバー中6番目に多い周回数を記録し、サヒール最終3日間では8番手タイムをマークした。

    「2月としてはとても忙しい1カ月だった。例年のF1シーズンの2月としてはかなり異例だ」とガスリーはテスト後に語った。

    「シルバーストン、バルセロナ、バーレーンを通じて、すでにA526で10日間の走行をこなした。再びレースに向けて準備万端だし、とてもワクワクしている」

    「通常なら、この時点での準備は1日半ほど走ってからレースに向かう。でも今回は4日半あった。新車であればなおさら重要だ。学び、理解すべきことが非常に多いからだ」

    A526はすでに1000周以上を走破しており、2025年にコンストラクターズ最下位に終わったチームにとって、勢力図の巻き返しに向けた足がかりは築かれている。しかし、ガスリーは現状に満足しているわけではない。

    「この1カ月の取り組みには満足しているし、チーム全員の努力は本当に素晴らしいものだった」と述べた。

    「ただ、分析すべき点は多いし、明らかに改善のためにハードワークが必要な分野がいくつもある」

    「これまでの努力には満足しているし、前向きな気持ちだ。来週はエンストンで2日間、シミュレーターとチームとともに作業し、レース再開に向けた準備を進める」

    「エキサイティングな時期だし、オーストラリアに向けてさらに時間を投入するのを楽しみにしている」

  • ピエール・ガスリー 2026年F1開幕戦スタート波乱予告「忘れられない瞬間に」

    ピエール・ガスリー 2026年F1開幕戦スタート波乱予告「忘れられない瞬間に」

    2026年F1シーズン開幕戦オーストラリアGPのスタートは、これまでの常識を覆す混乱の瞬間となるかもしれない。アルピーヌのピエール・ガスリーは、世界中のファンに向けて「テレビの前に座っているべきだ」と呼びかけ、その幕開けが“記憶に残るもの”になる可能性を示唆した。

    2026年のレギュレーション刷新は、これまでのパワーユニット世代の前提を一気に取り払った。

    ターボ回転を電子的に支えていたMGU-Hは廃止され、ドライバーはより機械的な挙動と向き合うことになる。発進の瞬間ですら、エンジン回転を維持するために高い回転数を長く保つ必要があり、リスクはこれまで以上に高まっている。

    発進は“賭け”に近い領域へ
    かつては緻密に制御された儀式のようだったスタートも、いまやわずかなミスが致命傷となり得る局面へと変わった。回転の維持、クラッチ操作、トラクションの確保。そのどれかがわずかに狂えば、1台分も進まないうちに出遅れが確定する。

    MGU-Hの廃止により、ターボの準備は内燃エンジン側の負担となった。ドライバーは発進前により高い回転を保たなければならず、結果としてスタート失敗やアンチストール作動のリスクが増している。22台が鼻先を揃えてシグナル消灯を待つなか、その緊張感はかつてない水準に達している。

    空力面でも不安は残る。マクラーレンのオスカー・ピアストリは「ダウンフォースが数百ポイント減った状態で22台が密集すれば、災難のレシピのようなものだ」と語っている。

    そのなかでガスリーは、過度な警鐘ではなく“予告”という形で語った。

    「オーストラリアではテレビの前に座っていることを勧める。みんなが覚えているような瞬間になるかもしれない」

    「どうなるかは分からない。正直、僕自身も確信はない。でも、以前より確実に難しくなる」

    テストはまだ2週間しか経過しておらず、開幕戦までに完璧に仕上がるとは限らないとガスリーは見ている。

    「現時点では、オーストラリアは簡単ではないことが分かっている」

    完走が最優先という現実
    懸念はスタートだけにとどまらない。ガスリーは信頼性そのものが最大の課題になると指摘する。

    「リストの一部に過ぎないが、簡単ではない状況がたくさんある」

    「オーストラリアでは、信頼性と完走がチャレンジナンバーワンであり、最優先事項になる」

    「以前のマシンでは言わなかったことだが、これらのマシンは非常に複雑だ」

    2026年の開幕戦は、単なる1レースではなく、新時代の試金石となる可能性が高い。

    ピエール・ガスリー アルピーヌF1チーム

    後方勢にとってはさらに過酷
    後方グリッドのドライバーにとっては、状況はさらに厳しい。スタート手順を完了する時間が限られるなか、新レギュレーションはその不利を増幅させる可能性がある。

    ハースF1チームのエステバン・オコンはフォーマット変更には否定的だが、難しさは認めている。

    「現状のままがいいと思う」

    「ターボラグは大きなテーマだが、ルールに適応するしかない。トップ3が1分30秒も待って、ターン1で冷えたタイヤになるのは望ましくない」

    そして、スタートの差はこれまで以上に大きくなると見る。

    「以前は最悪でも1~2ポジション失う程度だったが、今はすべてを失う可能性がある」

    「少しずつ改善しているが、まだ初期段階だ。バーレーンはグリップが低く、エンジンに有利に働く部分もあるが、最適な検証環境ではない」

    「昔のラリーカーのように簡単にターボを回せるわけではない。ドライバーの操作が大きく影響するわけでもない。不思議な感覚だ。でも、全員にとって同じ条件だ」

    最初の5秒が時代を決める
    ミリ秒単位で争われるF1において、2026年の最初の5秒はこれまで以上に意味を持つ。メルボルンのスタートは、単にレースの流れを決めるだけでなく、新時代そのものの方向性を示す瞬間になるかもしれない。

    消灯のその瞬間、確実性よりも“予測不能”が支配する時代が幕を開ける。

  • ピエール・ガスリー F1バーレーンテスト2日目「ポジティブ」も小さな警告

    ピエール・ガスリー F1バーレーンテスト2日目「ポジティブ」も小さな警告

    アルピーヌは2026年F1バーレーンテスト2日目を生産的に終えた。午後後半に技術的なトラブルが発生し、ピエール・ガスリーはガレージで足止めされたが、それでもチームはこの日ほぼ100周に迫る周回を重ねた。

    ガスリーはこの日97周を走行。初日にフランコ・コラピントと走行を分担しており、翌日はコラピントが担当する予定となっている。走行時間の一部を失いながらも、内容には一定の手応えを感じている様子だ。

    「ポジティブな一日だった。ほぼ100周近く走ることができたのは重要だし、こうしたマシンから常に多くを学べている。ただ小さなアラートがあって、チームはリスクを取らない判断をした。そのため最後の1時間半ほどの走行を失った」とピエール・ガスリーは語った。

    2026年型マシンについては、多くのドライバー同様に大きな違いを実感しているという。

    「マシンの感覚は非常に大きく変わった。ドライビングやブレーキングポイントの基準も違う。空力によるグリップは以前より少なく、それでも非常に高い速度域に到達する。その結果、ブレーキングゾーンは長くなり、電動モーターによるエネルギー管理も求められる」

    「だからこそマネジメントの仕方が変わる。ドライバーにとってもチームにとっても、すべてを再調整していく必要がある」

    周回数自体は十分に確保できた一方で、午後のアクシデントは信頼性面の確認作業をさらに加速させる材料となった。新レギュレーション初年度の難しさが改めて浮き彫りになった一日だった。

    ピエール・ガスリー アルピーヌF1チーム

  • F1:ピエール・ガスリー、マイアミに7億円超の高級レジデンスを購入

    F1:ピエール・ガスリー、マイアミに7億円超の高級レジデンスを購入

    アルピーヌのドライバーであるピエール・ガスリーが、マイアミに新たな高級住宅を購入した。購入額は約500万ドル、日本円でおよそ7億7,000万円にのぼる。

    ガスリーが手に入れたのは、4ベッドルーム・4バスルームを備える“スカイホーム”と呼ばれる高層レジデンスで、専用エレベーターや、ビスケーン湾とマイアミ中心部を一望できるテラスが特徴だ。

    この物件は、49階建て・全338戸から成る「ジャン・ジョルジュ・マイアミ・トロピック・レジデンシズ」の一部で、ミシュラン星付きシェフのジャン・ジョルジュ・ヴォンゲリステンが、初めて住宅不動産分野に進出したプロジェクトとしても知られている。

    「この話を紹介された瞬間から、自然なフィット感を覚えた」とガスリーは語った。

    「F1ドライバーとして、僕の生活は常に移動の連続だ。だからこそ、細部まですべてが行き届いた住まいを持てることは、とても大きな意味がある」

    さらに、このレジデンスが提供する環境についても言及している。

    「マイアミ・トロピック・レジデンシズは、気取らない暮らしやすさ、考え抜かれたデザイン、そして僕が重視するサービスレベルをすべて備えている。しかも、真のグローバル都市へと成長した街の中心にある」

    「デザイン・ディストリクトの歩きやすさや文化、エネルギーは、まさに僕が楽しんでいるライフスタイルを反映している」

    ピエール・ガスリー F1

    建物内の共用施設は5フロア分にわたり、8階のプールデッキ、居住者専用レストランとバー、ルーフトッププール、プライベートダイニングルーム、ライブラリー、ジュースバー、テイクアウト対応のミニマーケット、フラワー&ギフトショップ、ラウンジスペースなど、ホスピタリティとウェルネスを重視した設備が揃う。

    マイアミ・リアル・インベストメントの社長であるハンス・バウムガルトナーも、この取引について次のようにコメントしている。

    「マイアミにおける重要な投資の節目に、ピエールをサポートできたことを誇りに思う」

    「洗練された建築、上質なデザイン、世界水準のライフスタイル体験に対する彼の価値観は、我々がクライアントのために手がけているプロジェクトと自然に重なっている」

    「この象徴的な開発へと彼を導けたことは光栄であり、彼の不動産ポートフォリオにおける次の章でも、引き続き寄り添っていきたい」

  • ピエール・ガスリー、MotoGPテック3に出資 現役F1ドライバー初の参画

    ピエール・ガスリー、MotoGPテック3に出資 現役F1ドライバー初の参画

    MotoGPが新たな時代へと踏み出している。リバティ・メディアによるシリーズ買収をきっかけに、二輪の最高峰はこれまで以上に国際資本と他カテゴリーの人材を引き寄せ始めた。その象徴的な動きが、テック3の新オーナーグループにピエール・ガスリーが名を連ねたことだ。

    MotoGPが、かつてリバティ・メディア体制下で世界的な成長を遂げたF1と同じ軌道を描けるのか。その可能性を測る上で、今回の投資はひとつの分岐点となる。

    テック3は昨年末、長年チームを率いてきたエルヴェ・ポンシャラルから経営のバトンを引き継ぎ、新たな投資家グループのもとで再出発した。その中心人物がギュンター・シュタイナーであり、そこにIKONキャピタル、ボルト・ベンチャーズ、メイン・ストリート・アドバイザーズといった国際的な投資会社が加わった。そして今回、現役F1ドライバーであるガスリーの参画が正式に明らかになった。

    現役F1ドライバー初のMotoGPチーム投資
    テック3は、ガスリーを「現役F1ドライバーとして初めてMotoGPチームに投資した存在」と位置づけている。この事実は、長年噂レベルで語られてきたF1ドライバーのMotoGPチーム参入が、ついに現実のものとなったことを意味する。

    「テック3というブランドの強さと、MotoGPというスポーツの長期的な成長に強い確信を持っている」とガスリーは語った。

    「テック3には、まだ引き出されていない大きなポテンシャルがある。このチームの価値をさらに高めていく手助けができればうれしい」

    ガスリーは過去にもスポーツ分野への投資経験を持ち、フランス3部リーグのサッカークラブ、FCヴェルサイユの共同オーナーでもある。だが、世界最高峰カテゴリーのチームに現役ドライバーとして関与するのは異例であり、その象徴性は小さくない。

    リバティ・メディア効果がもたらす連鎖
    今回の動きは、単なる個人投資にとどまらない。MotoGP全体を取り巻く環境が変わりつつあることを示している。

    F1がリバティ・メディア体制下で商業的価値を高め、ストーリーテリングを刷新し、新たなファン層を獲得していった過程を、多くの関係者が目の当たりにしてきた。シュタイナーもその一人であり、F1での経験をMotoGPに持ち込もうとしている。

    近年、ルイス・ハミルトンがMotoGPマシンをテストした過去や、F1関係者の関心が取り沙汰されてきたが、ガスリーの参画によって「可能性」から「現実」へと一歩進んだ形だ。

    ピエール・ガスリー MotoGP KTM テック3

    変革期にあるテック3とKTMの行方
    テック3は現在、KTMと緊密な関係を築くサテライトチームとして活動している。近年は実質的にセカンド・ファクトリーチームのような立ち位置となり、レッドブルをタイトルスポンサーに迎え、ファクトリー契約ライダーを擁してきた。

    一方で、2026年はチームにとって大きな決断の年でもある。KTMとの契約は年末で満了を迎え、2027年の850ccレギュレーションを見据えた将来像を描く必要があるからだ。

    チーム代表のニコラ・ゴヨンは、経営移行期の難しさを認めつつも、実務面では大きな混乱がなかったと明かしている。

    「12月31日まではポンシャラルが率いていて、新体制は1月1日から本格的に始動した。その間は少し奇妙な状況だったが、スポンサーもライダーも変わらず、結果的に移行はスムーズだった」

    KTM側も、テック3との関係継続を最優先事項と位置づけており、新オーナー体制のもとでも協力関係を維持したい意向を示している。

    F1とMotoGPの距離は、確実に縮まっている
    ガスリーの投資は、MotoGPがもはや二輪だけの世界に閉じた存在ではないことを示している。リバティ・メディア体制のもとで、F1と同様にグローバル展開と商業的拡大を目指す中、異なるカテゴリーのスターや資本が自然と交差し始めた。

    現役F1ドライバーがMotoGPチームのオーナーグループに加わるという事実は、その変化を端的に物語っている。テック3の新章は、同時にMotoGP全体の新章でもある。

  • ピエール・ガスリー、A526で初の本格ドライ「これまでのF1とは多くが違う」

    ピエール・ガスリー、A526で初の本格ドライ「これまでのF1とは多くが違う」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、バルセロナで行われている非公開テスト3日目となる水曜日、2026年F1レギュレーション下で誕生した新車A526を、初めて完全なドライコンディションで走らせた。

    午前中はフランコ・コラピントが58周を走行し、午後はガスリーが67周を追加。低温ながらも、路面は乾いた状態だった。

    「今日の午後が、このマシンでドライコンディションを走るのは初めてだった。だからペースをつかみ、良いテストをこなし、より深く理解できたのは良かった。良いスタートだし、また1日クルマに乗れるのが楽しみだ」とガスリーは語った。

    2026年F1レギュレーションという大改革に加え、アルピーヌは今季からメルセデス製パワーユニットを搭載している。ガスリーにとっては、あらゆる面で基準となるものが少ない状況だという。

    「正直に言って、キャリアを通じてF1で経験してきたものとは、多くの点が違う」とガスリーは述べた。

    「手順やリセットの方法など、他の何かと本当に比較できるものではない部分が多い。これまでに乗ってきたどのクルマも、公平な比較対象にはならない。明らかに、完全に理解し、使いこなすまでには時間がかかるマシンだ。我々全員が適応していく必要がある。でも、これは非常に魅力的な挑戦だ」

    さらにガスリーは、走行距離の重要性を強調した。

    「できるだけ多くの周回を重ねるのが好きだ。今回は60周以上を走れたし、次は100周を走れたらと思っている。走れば走るほど、エンジンについても、クルマについても、セッティングについても学べる。それが最大の目標だ」

    アルピーヌF1チーム

    アルピーヌは、バルセロナでの3日目の走行を木曜日に行うか、金曜日に行うかをまだ決めていない。

    テクニカルディレクターのダビド・サンチェスは、今回のシェイクダウンの特性について次のように説明した。

    「このシェイクダウンの特徴は、3日間の走行日を自由に選べる点にある。それは天候条件など、いくつかの要因に左右される。今日は計画通りに進み、生産的な1日だった」

    「今後も天気予報を注意深く見ながら、明日の朝に次の走行日を決める。我々はこの2026年プロジェクトの作業と開発を続けることを、とても楽しみにしている」

  • レッドブルF1:ハジャーのクラッシュがガスリーと同じ運命にならない訳

    レッドブルF1:ハジャーのクラッシュがガスリーと同じ運命にならない訳

    アイザック・ハジャーのレッドブルでのF1キャリアは、皮肉にもピエール・ガスリーと同じ形で幕を開けた。バルセロナでのプレシーズンテスト中のクラッシュである。しかし、その結末まで同じ道をたどる必要はない。

    7年前、レッドブルはF1ルーキーイヤーを成功させたガスリーを、より経験豊富なカルロス・サインツJr.ではなくマックス・フェルスタッペンのチームメイトに抜擢した。

    しかしガスリーは、2019年バルセロナのプレシーズンテストで2度クラッシュし、シーズン前半の悪夢のような成績の末にトロロッソへ降格することになった。

    そして2026年、レッドブルは再びフランス人の2年目ドライバーであるハジャーをフェルスタッペンの隣に据えた。選択にあたり、より経験のある角田裕毅ではなく、勢いのある若手を選んだ点も当時と重なる。そのハジャーもまた、バルセロナで新車RB22をクラッシュさせた。

    正直なところ、F1の2026年新レギュレーション下で完全新設計のマシンを投入しているレッドブルにとって、今回のアクシデントが理想的だったとは言えない。ただし、事故は走行最終盤に起きたため、失われた走行時間は最小限に抑えられている。

    ガスリーの2019年と何が違うのか
    2019年のガスリーは、まずテスト2日目にターン12でリアを失いクラッシュした。その際、本人は限界を探る中で起きたミスだったと説明している。

    さらに9日後、2回目のバルセロナテストでは超高速のターン9で再び大きなクラッシュを喫した。この2度目の事故はチームにとって深刻で、レッドブルは旧仕様のバージボードへ戻さざるを得ず、フェルスタッペンの最終日の走行距離にも影響が出た。

    結果としてガスリーは12戦でフェルスタッペンに大きく遅れを取り、表彰台に一度も上がれないままシートを失うことになる。後に大きく立て直したことを考えれば、降格は結果的に救いだったとも言える。

    マシン特性とチーム環境の違い
    ガスリーが苦しんだ最大の要因は、RB15の挙動と自身のドライビングスタイルの不一致だった。攻撃的な走りがマシンと噛み合わず、セットアップを試行錯誤する中で迷走。オーストリアGPでは周回遅れにされ、予選でも差は拡大していった。

    さらに本人は、チーム内で十分なサポートを受けられていなかったとも感じていた。レースエンジニアのマイク・ラッグはF1未経験で、元々はダニエル・リカルドとの再タッグを想定した配置だったが、リカルド移籍によりガスリーが引き継ぐ形になった。この体制も長続きはしなかった。

    一方でハジャーを取り巻く環境は大きく異なる。2026年は技術規則が全面刷新され、今回のクラッシュもウェットコンディションでの新車走行中に発生したものだ。前日にはドライで1日走り切っている点も重要である。

    レッドブル・レーシング2019年のプレシーズンテストで2度のクラッシュを喫したピエール・ガスリー

    体制刷新されたレッドブル
    ハジャーのレースエンジニアはリチャード・ウッドで、近年はパフォーマンスエンジニアとして経験を積み、セルジオ・ペレスの代役も務めてきた人物だ。ローソンや角田裕毅と仕事をしてきた経歴もあり、経験値は十分にある。

    また、チームマネジメントも様変わりしている。かつての体制を率いたクリスチャン・ホーナーやヘルムート・マルコは去り、現在はローラン・メキースがチーム代表を務めている。人心掌握に長け、誠実な姿勢で知られる人物であり、内部からも高い評価を受けている。

    実際、ハジャーのクラッシュ後もメキースは「非常にトリッキーなコンディションだった。不運だったが、これはレースの一部だ」と冷静に受け止めた。

    同じ結末になる必然性はない
    確かに、レッドブルのセカンドシートが厳しいことは事実だ。過去にはアレクサンダー・アルボン、セルジオ・ペレス、リアム・ローソン、角田裕毅もフェルスタッペンとの差に苦しんできた。

    それでも、ハジャーが成功できない理由はどこにもない。ここで言う成功とは、フェルスタッペンに勝つことではなく、十分に近い位置で戦える存在になることだ。

    そのために必要なのは、残りのプレシーズンで同様のクラッシュを繰り返さないことだけだ。疑念が芽生える前に、着実な走行を重ねることができれば、2019年の再現になるとは限らない。