カテゴリー: セルジオ・ペレス

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1新拠点に驚嘆「こんな施設は見たことがない」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1新拠点に驚嘆「こんな施設は見たことがない」

    セルジオ・ペレスは、キャデラックF1がシルバーストンに新設したファクトリーを訪問し、自身のF1キャリアで「こんなファクトリーは見たことがない」と、その設備と環境を絶賛した。

    ペレスはチームメイトのバルテリ・ボッタスとともに、F1スペインGPを前に新ファクトリーを訪問。エンジニアやプロジェクト関係者との技術ミーティングに参加し、キャデラックF1が構築を進める新たな開発拠点を直接確認した。

    ペレス「すべてが新しく、とてもよく組織されている」
    キャデラックF1は、シルバーストンのオペレーション拠点に加え、米インディアナ州フィッシャーズに建設中の本拠地、さらにノースカロライナ州のパワートレイン関連施設を組み合わせた複数拠点体制を構築している。

    その中でも、新たに稼働を開始したシルバーストンのファクトリーは、ペレスに強烈な印象を与えたという。

    「ファクトリーに行ったけど、本当に印象的だった。僕のキャリアでこんなファクトリーは見たことがない。本当に、本当にすごかった」

    「実際に見ることができて、とてもよかった。エンジニアやプロジェクトに関わっているすべての人たちと話をして、計画についてもいろいろ話した。みんなと会って話せたのはよかった」

    これまでザウバー、マクラーレン、フォース・インディア、レーシングポイント、レッドブル・レーシングと複数のF1チームを経験してきたペレス。それでも、キャデラックF1の新施設にはこれまでとは異なるものを感じたという。

    何がそれほど印象的だったのかと問われると、ペレスは設備だけではなく、ファクトリー全体がゼロから設計されたことによる完成度を挙げた。

    「まず、すべてが新しい。設備もそうだし、彼らが持っているプラットフォーム、それぞれの部門がどれだけうまくつながっているかもそうだ」

    「新しい家みたいな感じで、とてもよく組織されている。実際に見ることができて本当によかった」

    キャデラックF1チーム

    ブドコウスキー「一時的な施設ではない」
    ペレスの評価は、キャデラックF1のチーム代表を務めるマルチン・ブドコウスキーの主張とも一致している。

    シルバーストンの拠点については、将来的にチームの活動が全面的に米国へ移されるまでの「一時的な施設」にすぎないとの見方も出ていた。しかし、ブドコウスキーはそうした見方を明確に否定した。

    「我々はシルバーストンに新しいファクトリーをオープンしたばかりだ。これが一時的な施設だと疑っている人がいるなら、ぜひ見に来てもらいたい。かなり印象的な施設だからね」

    「バルテリとチェコにも来てもらい、そこで技術ミーティングを行い、スタッフとも話してもらった。2人とも非常に感銘を受けていた。私自身も初めて足を踏み入れた日は同じだった」

    一方、キャデラックF1は米国でも施設の整備を進めており、将来的には米国内での活動規模を段階的に拡大していく計画だ。

    「我々は米国でもいくつかの施設を建設している。製造能力であれ、それ以外の機能であれ、米国での拠点は段階的に発展させていくことになる」

    ただし、それはシルバーストンから近い将来に全面撤退することを意味するものではないとブドコウスキーは強調した。

    「だが現時点で、チームが近いうちに米国へ移転するといった噂にはまったく根拠がない」

    「繰り返しになるが、それを疑っている人がいるなら、シルバーストンに来て我々の施設を見てもらいたい。本当に印象的なファクトリーを造り上げたからね」

    キャデラックF1は米国を軸としながらも、F1の技術人材やサプライヤーが集中する英国のモータースポーツ産業圏を重要な開発基盤として活用している。ペレスとボッタスが揃って高く評価したシルバーストンの新ファクトリーは、その複数拠点体制を支える重要な施設となっている。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1に手応え「アストンマーティンとの差を縮めた」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1に手応え「アストンマーティンとの差を縮めた」

    セルジオ・ペレスは、2026年F1スペインGPの予選を19番手で終えたものの、キャデラックF1が前方のウィリアムズやアストンマーティンとの差を縮めたことに手応えを示した。

    初開催となるマドリンクで、キャデラックは予選Q1突破には届かなかった。それでもペレスは1分35秒913を記録してチームメイトのバルテリ・ボッタスを上回り、チームの積極的なアプローチとオペレーションを高く評価した。

    「パッケージを最大限に引き出せた」
    「素晴らしいコースだし、ここに来られて本当にうれしい。雰囲気も信じられないくらい素晴らしいし、予選ラップにもとても満足している」

    ペレスは予選後、キャデラックが週末を通して積極的なプログラムを進めてきたことが結果につながったと説明した。

    「僕たちはプログラムに関してかなりアグレッシブだった。チームには本当によくやったと言いたい。僕たちのパッケージを最大限に引き出して、前にいるウィリアムズとアストンマーティンとの差をさらに縮めることができた」

    「Q2に進むには十分ではなかったけど、本当に強いラップだった。チームはオペレーション面でも強かったので、そこにはとても満足している」

    予選後のインタビューでも、ペレスは同様にチームの仕事ぶりを強調した。

    「自分のすべてのラップと、チームの実行力にとても満足している。チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、すべてがうまくいったことを本当にうれしく思っている」

    「全体として素晴らしい予選だった。今日、ウィリアムズとアストンとの差を縮められたことには本当に満足している。それはかなり有望だった」

    決勝重視のセットアップ「いいレースができる」
    キャデラックは予選だけに照準を合わせていたわけではない。ペレスによれば、週末の準備では決勝にかなり重点を置いており、日曜日には順位を上げるチャンスがあると考えている。

    「明日は間違いなく、いいチャンスがいくつかあると思う。僕たちはすべてを最大限に生かせるようにしなければならない」

    「僕たちは決勝にかなり重点を置いてきたので、明日はいいレースができると確信している」

    さらに、ペレスはチームの現場対応について「今日はオペレーション面でとても強かったし、非常にアグレッシブでもあった。チームは本当によくやってくれた」と評価した。

    キャデラックF1チーム

    ボッタスはサインツJr.の妨害で20番手
    一方、バルテリ・ボッタスは1分38秒011で20番手。高速コーナーでのパフォーマンス不足に加え、アタックラップでカルロス・サインツJr.に妨害されたことも響いた。これにより、ボッタスがペレスを予選で上回っていた連続記録は5戦で途切れた。

    「僕たちにとって難しい週末になっている。いつだってマシンから最大限を引き出したいけど、今日はそこまで到達できなかった」

    「高速コーナーで不足していることは分かっているし、このコースはブラインドの場所がとても多いので難しい。最初は僕が先頭でコースに出たけど、その後はトラフィックの影響を受けてしまった。不運だったけど、そういうこともある」

    「明日の決勝でもう一度やってみる。何かチャンスがあることを願っている」

    ブドコウスキー「すべてのチャンスを生かすことが重要」
    チーム代表のマルチン・ブドコウスキーも、ペレスがマシンの性能を最大限に引き出したと評価した。

    「マドリンクはF1カレンダーへの素晴らしい追加であり、ドライバーにとって大きなチャレンジだ。全体として、今日はまずまずの予選パフォーマンスだった」

    「チェコはマシンから最大限を引き出すという点でいい仕事をした。バルテリはセッション中の低いグリップに適応するのに苦労していたが、徐々に改善していた。それだけに、アタックラップで明らかに妨害を受けたのは残念だった」

    決勝については、高温とタイヤマネジメントが大きなポイントになると予想している。

    「明日は厳しく、暑く、要求の高いレースになると予想している。このコースはタイヤと集中力の両方を試すことになる。トラブルを避け、クリーンにレースを遂行し、あらゆるチャンスを最大限に生かすことが重要だ」

    予選順位だけを見ればキャデラックF1は19番手と20番手に終わったが、ペレスはライバルとの差が縮まっていることをポジティブな材料として挙げている。決勝を重視した準備も含め、初開催のF1スペインGPではレース展開を利用して上位進出を狙う。

  • セルジオ・ペレス 13分間で2度のピットレーン速度違反 キャデラックF1に罰金

    セルジオ・ペレス 13分間で2度のピットレーン速度違反 キャデラックF1に罰金

    セルジオ・ペレスは、2026年F1スペインGPのフリー走行1回目(FP1)で、わずか13分間に2度のピットレーン速度違反を犯し、キャデラックに合計1700ユーロの罰金が科された。

    初開催のマドリンクで慌ただしいスタートを切ったペレスだが、その後はロングランを含めてデータを収集。FP1、FP2ともにチームメイトのバルテリ・ボッタスを上回り、初日の走行には手応えを示した。

    13分間で2度のピットレーン速度違反
    マドリンクのピットレーン制限速度は80km/h。60分間のFP1が始まってわずか3分、ペレスは86.7km/hを記録し、6.7km/hの速度超過でキャデラックに700ユーロの罰金が科された。

    さらに13分後、今度は96.7km/hでピットレーンを走行。制限速度を16.7km/h上回り、追加で1000ユーロの罰金が科された。

    これにより、キャデラックへの罰金は合計1700ユーロとなった。

    電子系の問題も「明確な方向性をつかめた」
    ペレスはFP1序盤にステアリングホイールを交換。走行後には、電子系やマシンバランスに問題を抱えていたことを明かした。

    「ところどころで電子系の問題があった。バランスにも問題があったし、何度かロックアップもした。でも、狙っているウインドウから大きく外れているわけではない」

    「明確な方向性をつかめたし、ロングランについてもしっかり読み取ることができた。だから、週末を最大化するには良い位置にいると思う」

    ペレスはFP1を1分38秒150の21番手、FP2を1分37秒195の19番手で終了。ボッタスはそれぞれ22番手、21番手で、ペレスが両セッションで先行した。

    キャデラックは2台とも十分な周回数を確保したものの、セットアップやタイヤの使い方には改善の余地を残している。ボッタスは特にリアグリップに苦戦した。

    セルジオ・ペレス(キャデラックF1チーム)

    初開催マドリンクを高評価
    初めてF1マシンで走ったマドリンクについて、ペレスは好印象を示した。

    「素晴らしい場所だ。本当にいい会場だし、走っていてすごくクールだ。ファンも素晴らしいし、ここに来られて本当にうれしい」

    ペレスはマドリードでの新たなF1イベントについて「ヨーロッパで最高のレースのひとつになっていくと確信している」と期待を寄せた。

    「予選も決勝もカオスになる」
    過去の実走データがない新設サーキットだけに、ペレスは土曜日以降も予測不能な展開になるとみている。

    「明日の予選はカオスになるだろうし、日曜日のレースもかなりカオスになると思う。まだいろいろなことが起こり得る」

    「チームとしては、完璧な週末を遂行できるようにしなければならない」

    13分間で2度の速度違反を犯す慌ただしい幕開けとなったものの、ペレスはロングランから改善への方向性を確認した。キャデラックは初日のデータを基にセットアップを詰め、混乱も予想される予選と決勝でチャンスを狙う。

  • セルジオ・ペレス F1は「あと3年くらい」キャデラックの成長に懸ける

    セルジオ・ペレス F1は「あと3年くらい」キャデラックの成長に懸ける

    セルジオ・ペレスは、自身のF1キャリアについて「あと3年くらい」との見通しを示した。36歳のペレスにとって、キャデラックを競争力のあるチームへと成長させることが、F1で取り組む最後の大きなプロジェクトになる可能性が高いという。

    2024年末にレッドブル・レーシングのシートを失ったペレスは、1年間の休養を経て2026年にF1へ復帰。新規参戦したキャデラックでバルテリ・ボッタスとコンビを組んでいる。

    経験豊富な2人には、単にマシンを走らせるだけでなく、新チームの技術面や組織づくりを前進させる役割も求められている。

    キャデラック育成がF1最後の大きな挑戦
    ペレスが現在のプロジェクトに魅力を感じている理由のひとつが、完成されたチームに加入するのとは異なり、自らチームの方向性に影響を与えられることだ。

    キャデラックのF1プロジェクトを成長させることは、ペレスにとってキャリア終盤の重要な目標となっている。一方で、いつまでF1を続けるのかについても考え始めているという。

    ペレスはF1公式ポッドキャスト『Beyond The Grid』で、ドライバーが引退を考える基準について、年齢そのものよりも競争に対する意欲が重要だと説明した。

    「ある年齢になると衰え始める部分はあると思う。でも、僕が重要だと思うのは自分の内側にある原動力だ。意欲のことだよ。マシンに乗っていないときに、エンジニアやマシンのことをどれだけ考えているかということだ」

    サーキットを離れてからレースについて考える時間が減り始めることが、ひとつの兆候になるという。

    「サーキットを離れて、そのことをだんだん考えなくなってきたら、それが最初の警告だと思う。何かが失われ始めているということだからね」

    「若いころは、次に何があるのか、どうすればもっと速く走れるのか、どんな違うテクニックを使えるのか、そういうことばかり考えている」

    「フェルナンドは60歳まで走るかもしれない」
    ただし、そうした変化が訪れる時期はドライバーによって大きく異なるとペレスは考えている。その象徴として挙げたのが、40代になってもF1で戦い続けるフェルナンド・アロンソだった。

    「ドライバーによって違う。20代後半でそうなる人もいれば、30代半ば、40代半ばの人もいる。それに、フェルナンドは60歳まで走っているかもしれないね! 彼は今でも非常に高いレベルで走っている。でも、フェルナンドは特別だと思う」

    「彼には今でも内側にその原動力がある。チャンスがあるとき、何かを利用できる状況になったときには、必ずそれをつかもうとする。それが見ていて分かる。でも、人それぞれなんだ」

    ペレスはアロンソのモチベーションを高く評価する一方、自分自身が同じ年齢までF1を続けることは考えていない。

    「フェルナンドがこのスポーツで成し遂げてきたことと、彼が持っているモチベーションを僕は本当に尊敬している。でも、僕の場合はそこまで長くはならない。F1以外にもやりたいことがあるからね」

    引退を決めるのは年齢ではなく自分自身
    ペレスは、F1ドライバーに一律の「引退年齢」が存在するとの考えには否定的だ。

    「何歳という数字があるとは思わない。F1はとてもフィジカルで要求の厳しいスポーツだけど、サッカーやテニスのような他のスポーツと違って、トレーニングそのものが限界になるわけではない。F1では、むしろ脳や視覚の部分の方が大きいと思う」

    それ以上に難しいのは、自分自身の競争力が十分ではなくなったことを認めることだという。

    「同時に、ドライバーにとって『もう十分だ』『自分が望むほど競争力がなくなった』『もうやめるべきだ』と自分で気づくのは本当に難しいと思う。ドライバーとしてその決断を下すのは簡単ではない」

    「でも最後には、自分自身に対してすごく正直にならなければならない。そして、すべてを始めた子どものころの自分に感謝して、『今が別のことをする時だ』と言えるようにならなければならない」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1チーム

    「あと3年くらい」キャデラックの成長を見届けたい
    もっとも、ペレス自身はまだその段階には達していないと感じている。具体的な引退時期を決めているわけではないが、現在の感覚ではF1で戦う時間は残り数年になると見ている。

    「数字を言うのは難しい。もちろん、それほど多くの時間が残っているわけではない。そうだね、あと3年くらいかな。このプロジェクトが成長していくところを見たいんだ。それにはもう少し時間が必要だと思う」

    この発言からは、単にあと3年間ドライバーを続けたいというより、キャデラックがF1チームとして成長するまでの時間を自身の残されたキャリアと重ね合わせていることがうかがえる。

    新規参戦チームが上位勢との差を縮め、組織やマシン開発の基盤を確立するには時間が必要になる。ペレスにとって、そのプロセスに深く関与すること自体が現在のF1参戦の大きな意味となっている。

    2027年に向け他チームから接触も「何も変わっていない」
    一方、ペレスをめぐっては2027年に向けて他チームとの接触も取り沙汰されている。本人も、複数のチームと何らかのやり取りがあったことは認めた。

    「もちろん、他のチームと多少の話はあったし、いくつかのチームから連絡もあった。でも、僕の側では何も変わっていない。このプロジェクトを自分のプロジェクトだと思っているし、キャデラックの冒険の一員でいたい。本当にこのプロジェクトを信じている」

    そして、キャデラックとの関係を1年限りのものとして考えていないことを強調した。

    「これは1年だけのプロジェクトだとは考えていない。僕が関わっていたい長期的なプロジェクトなんだ。もちろん話し合いはあるだろうけど、僕がいたいのはここだし、僕の側では何も変わっていない」

    レッドブル離脱と1年間のF1不在を経て、ペレスが選んだのは既存のトップチームで結果を追う道ではなく、新たなチームを一から育てる仕事だった。残されたF1キャリアを「あと3年くらい」と見積もる36歳のペレスにとって、キャデラックをどこまで成長させられるかが、グランプリでの勝敗と並ぶ最後の大きな挑戦になりそうだ。

  • キャデラックF1 ボッタスにマシン格差? ペレスのスポンサー力が影響か

    キャデラックF1 ボッタスにマシン格差? ペレスのスポンサー力が影響か

    キャデラックF1でバルテリ・ボッタスがセルジオ・ペレスと同等のマシンを与えられていない可能性があるという。

    ジャーナリストのジュリアン・セラソーリは、チームが2台を完全に同じ仕様、同じ品質に仕上げることに苦戦しており、商業面でより大きな価値をもたらすペレスが優先されるケースがあると伝えている。

    2026年にF1へ新規参戦したキャデラックは、ここまでポイントを獲得できていない。新チーム特有の課題に加え、サスペンションのトラブルやブレーキの火災など信頼性と品質管理を巡る問題も発生しており、その影響をより強く受けているのがボッタスだという。

    ボッタスとペレスで「まったく同じ2台」を用意できず
    経験豊富なボッタスとペレスを起用してF1参戦を開始したキャデラックだが、両者の置かれている状況には違いがあるとされる。

    ドライバーズランキングではボッタスがペレスを上回っているものの、実際のレースではペレスの方がマシンへの適応度が高く、中団勢により近い位置で戦う場面が目立っている。モナコGPではポイント獲得に迫ったが、ピットレーンでの速度違反によるペナルティによってトップ10入りを逃した。

    こうした差について、ブラジルのジャーナリストであるジュリアン・セラソーリは、単純なドライバーのパフォーマンスだけで説明できるものではないと指摘する。

    「キャデラックについて重要なのは、ペレスがボッタスを大きく上回ることが時々あって、それに驚いている人もいるということだ」

    「私が調べたところでは、キャデラックは両ドライバーにまったく同じ2台を用意することにかなり苦労している。だから多くの場合、持ち込む資金が少ないボッタスの方が苦しい立場になる」

    セラソーリによれば、キャデラックが意図的にボッタスを不利な状況に置いているわけではない。新規参戦チームとして組織を構築している段階であり、2台のマシンを常に同じ水準に仕上げること自体が難しいという。

    「彼らはこの問題に懸命に取り組んでいる。そうしたくてやっているわけではない。F1で2台をまったく同じレベルに仕上げることが難しいからだ」

    「レッドブルでさえ、それを実現するのに苦労することがある。当然、多くの新しいスタッフを抱えているキャデラックにも、この種の問題は起きる」

    ペレスの強力なスポンサー基盤が優先順位に影響か
    そこで注目されているのが、ペレスが持つ商業的な価値だ。

    ペレスは長年にわたりメキシコを中心とした強力なスポンサー基盤を持ち、キャデラックにとっても重要な商業的存在となっている。セラソーリの説明では、限られたリソースのなかで2台を同じ状態にできない場合、そのスポンサー力が結果的にパーツやマシンの優先順位へ影響している可能性がある。

    ただし、これはキャデラックが公式に「ペレスを優先している」と認めたものではない。あくまでセラソーリが取材で得た情報に基づく説明であり、チーム側の公式見解とは区別する必要がある。

    また、マシンの個体差は必ずしもアップデートの有無だけを意味するものではない。製造品質、スペアパーツ、部品の状態、セットアップの自由度など、新チームが直面する複数の要因によって2台のコンディションに差が生じる可能性がある。

    バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレス(キャデラックF1チーム)

    2027年の契約状況にも違い
    両ドライバーを巡っては、2027年の契約条件にも違いがあるという。

    セラソーリによれば、ペレスには本人が望めばキャデラックを離れられる余地がある一方、ボッタスとの契約を2027年まで継続しない場合には、キャデラック側が契約を買い取る必要があるとされる。

    「実際、ペレスは望めば離れることができる。そういう状況に近い」

    「ボッタスについて私が聞いているのは、2年目の契約を履行しなくていいようにするには、キャデラックが契約を買い取らなければならないということだ」

    「2人ともキャデラックとの契約を持っている。結局のところ、商業面も含め、あらゆる意味でより良い解決策を提示できるかどうかという問題になる」

    ペレスについては2027年に向けてウィリアムズとの関連も取り沙汰されており、ドライバー市場の動き次第ではキャデラックのラインアップにも変化が生じる可能性がある。

    ブコウスキー新体制で品質管理も課題
    キャデラックは参戦初年度から組織面でも大きな変化を迎えている。グレアム・ロウドンの退任後、新たにチーム代表となったマルチン・ブコウスキーには、競争力向上だけでなく組織と開発プロセスを整える役割も求められている。

    新規F1チームにとって、速いマシンを開発することと同時に重要なのが、2台分の部品を安定した品質で製造し、レースごとに同じ仕様を揃える能力だ。キャデラックで発生しているとされる問題は、単なるボッタス対ペレスというドライバー間の比較だけではなく、チームがF1の製造・運用体制を確立していく過程で直面している課題ともいえる。

    ペレスのスポンサー力が実際にどこまでマシンの優先順位へ影響しているのかは、現時点ではチームによって確認された事実ではない。それでも、2台を同じ水準に揃えられていないとの情報が事実なら、ボッタスの成績を評価するうえで無視できない要素となる。ブコウスキー新体制のキャデラックにとって、速さだけでなく2台を平等な競争環境に置ける品質と供給体制を構築することも、今後の重要な課題となりそうだ。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1に開発プロセス再考を要求「十分に進歩してない」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1に開発プロセス再考を要求「十分に進歩してない」

    セルジオ・ペレスは、F1参戦初年度を戦うキャデラックについて、マシン開発のペースが十分ではないと率直に指摘し、チームに「すべてのプロセスを見直す必要がある」と訴えた。

    新規参戦チームとして一定の戦闘力を示してきたキャデラックだが、シーズンが進むにつれてライバルとの差を縮め切れない状況が続いている。

    レッドブル・レーシング時代にトップチームの開発競争を経験してきたペレスは、問題はマシンの潜在能力そのものではなく、それを素早くラップタイムへ結びつける開発体制にあるとみている。

    ペレス「すべてのプロセスを見直す必要がある」
    F1ではシーズン中の開発速度が勢力図を大きく左右する。開幕時点で一定の競争力があったとしても、アップデートの投入と改善を続けなければ、短期間でライバルに取り残される可能性がある。

    ペレスは、そこが現在のキャデラックに不足している部分だと語った。

    「僕たちにとって、開発はかなり難しくなっている。基本的に、十分な開発ができていないと思う」

    「だから、もっと力強く開発を進められるように、すべてのプロセスを見直す必要があるのは明らかだ。F1では開発がすべてだからね」

    「そこが僕たちに少し欠けているところだと思う。当然、新しいチームだから、おそらく自分たちが望んでいたほど開発を進められていない」

    ペレスの発言からは、単に新しいパーツが不足しているというより、設計、製造、評価、実戦投入までを含めた開発サイクル全体の効率を高める必要があるという認識がうかがえる。

    期待したほど縮まらなかったライバルとの差
    今季投入されたアップデートについて、もっと大きな前進を期待していたかと問われると、ペレスは率直に認めた。

    「もちろんだ。もっと差を縮めたかった」

    「僕たちは少し離されすぎている。ただ、良いことは、解決できればすぐにかなりのパフォーマンスを得られる部分が非常にはっきりしていることだ。そこはポジティブな点だね」

    つまり、キャデラックが抱えている問題について、チーム内では一定の原因特定が進んでいるということになる。

    これは重要なポイントだ。F1の開発では、単純に新しいパーツを投入するだけではなく、風洞やCFD、シミュレーターで得られた予測と実車の挙動を一致させ、その結果を次の開発へ正確に反映させることが求められる。

    ペレスの言葉を踏まえれば、キャデラックには改善余地の大きい領域が見えており、今後はそれをどれだけ迅速に実際のパフォーマンスへ変換できるかが焦点になる。

    セルジオ・ペレス(キャデラックF1チーム)

    ブコウスキー新代表が開発体制を変えられるか
    こうしたペレスの指摘が出たタイミングで、キャデラックはチーム運営の大きな転換期を迎えている。

    グレアム・ロードンに代わってチーム代表に就任したのが、元アルピーヌのエグゼクティブディレクターであるマルチン・ブコウスキーだ。

    ブコウスキーはF1チーム運営だけでなく、エンジニアリング面にも精通している。キャデラックにとって、その経験は単なる組織管理以上の意味を持つ可能性がある。

    新代表は就任にあたり、チーム内に勝つためのメンタリティを築いていく意向を示している。ただし、キャデラックが順位を上げるためには精神面だけでなく、ペレスが問題視した開発プロセスそのものに手を入れる必要がある。

    特に新規参戦チームでは、既存のF1チームと比べて部門間の連携や意思決定、パーツ製造からサーキット投入までの流れを成熟させるのに時間を要する。設備や人材を揃えるだけではなく、それらをひとつの開発組織として効率的に機能させることが次の段階となる。

    参戦できるチームから上位を争えるチームへ
    キャデラックはF1参戦初年度ながら、グリッドに加わるだけの基盤を築いている。一方で、ペレスが求めているのはその次の段階だ。

    シーズン中に問題を特定し、解決策を設計し、それを短期間でマシンへ反映してタイムを縮める。この開発サイクルを安定して回せるかどうかが、今後のキャデラックの競争力を決める。

    レッドブル・レーシングでタイトル争いを経験したペレスだからこそ、トップレベルのF1チームに求められる開発速度との差は明確に見えているはずだ。

    ブコウスキー体制で開発の進め方そのものを改善し、現在見えている課題を実際のラップタイムへと変換できるか。キャデラックにとって今後の焦点は、参戦初年度に築いた土台を、継続的に順位を上げられる開発力へと進化させることになる。

  • キャデラックF1 ペレスのウィリアムズ移籍説を否定「2027年も残留すると確信」

    キャデラックF1 ペレスのウィリアムズ移籍説を否定「2027年も残留すると確信」

    キャデラックF1の最高経営責任者(CEO)ダン・タウリスと、新たにチーム代表へ就任したマルチン・ブコウスキーが、セルジオ・ペレスの2027年ウィリアムズ移籍説について言及した。タウリスは「ペレスがキャデラックに残ると強く確信している」と述べ、現時点でドライバー変更を計画していないことを強調した。

    キャデラックは2026年F1サマーブレイク中に首脳陣を刷新し、グレアム・ロードンに代わってブコウスキーをチーム代表に起用した。

    F1参戦初年度は11戦を終えてコンストラクターズ選手権最下位に沈んでいるが、チームは経験豊富なペレスとバルテリ・ボッタスを今後の成長に不可欠な存在と位置づけている。

    ペレスのウィリアムズ移籍説 キャデラックは「まったく気にしていない」
    キャデラックはデビューシーズンを通じて信頼性トラブルにも苦しんできた。ペレスはモナコGPで10位フィニッシュを果たし、チーム初ポイントに迫ったものの、レース後のタイムペナルティによって15位へ降格した。

    そうしたなか、ペレスのマネジメント陣が2027年に向けてウィリアムズと交渉しているとの報道が浮上している。カルロス・サインツJr.が契約満了を機にチームを離れる可能性があり、その後任候補としてペレスの名前が挙がっているというものだ。

    しかし、新代表のブコウスキーは、キャデラックのような若いF1チームにとって、ペレスほど経験豊富なドライバーを擁することには大きな意味があると強調した。

    「僕が仕事を始める前なので、少し難しい質問ではある。ただ、チェコはチームにとって大きな戦力になっている。正直に言えば、2人のドライバーともそうだ」

    「キャデラックが非常に経験豊富な2人のドライバーを選んだことについてはいろいろと言われてきた。しかし、このような若いチームにとって、その経験と安定性は極めて重要だと思っている」

    「ドライバーも学んでいて、同時にチーム全体も学んでいるという状況になれば、変数が多すぎる」

    そのため、ブコウスキーはペレスの存在がチーム構築のうえで重要だと考えている。

    「だから、チェコのようなドライバーがいることは重要だ。ダンとの会話やチームのほかの人たちから聞いている限り、彼は非常に素晴らしい走りをしているだけではなく、舞台裏でもチームをものすごく強くプッシュしている」

    「それはレッドブルで何年も過ごし、最高レベルを知っているドライバーなら当然期待されることでもある」

    「そして、それこそ僕たちが求めているマインドセットだと思う。僕自身も同じような姿勢を持ち込むつもりだ。だから、その考え方や前進しようとする意欲について、僕たちは完全に一致すると思っている」

    キャデラックF1のCEOを務めるタウリスも、ブコウスキーの評価に同意。ペレスを2027年もチームに残せると「非常に確信している」と語った。

    「マルチンが言ったことはすべて強調しておきたい。チェコはチームにとって素晴らしい戦力になっている。非常にいい走りをしているし、間違いなくチームをかなり強くプッシュしている」

    「チェコがキャデラックに残ることを私は非常に確信している。ウィリアムズに関する噂に気を取られていることは一瞬たりともない」

    「われわれはこの関係に非常に自信を持っているし、これからも彼がキャデラックF1マシンをドライブする姿を見ることになると確信している」

    ラファエル・カマラ加入説も「根拠のある話ではない」
    ペレスのウィリアムズ移籍説と並行して浮上しているのが、フェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属するラファエル・カマラのキャデラック加入説だ。

    2026年のFIA F2選手権でタイトルを争っているブラジル人のカマラについて、フェラーリが2027年のF1シートを確保するため、キャデラックとローン移籍に関する交渉を始めたとの報道も出ている。

    ペレスが離脱した場合、若手ドライバーを起用する可能性があるかと問われたタウリスは、将来的な選択肢として検討する価値は認めながらも、現在具体的に動いている話ではないと否定した。

    「若いドライバーを入れることでチームをさらにプッシュできるのかというのは、とてもいい質問だ。もちろん、われわれも考えていることではある」

    「われわれには現在、非常に満足している経験豊富な2人のドライバーがいる。2人ともチームをプッシュしてくれているし、われわれも彼らをプッシュし続けていく」

    「ただし、ひとつ付け加えておかなければならないのは、ここがF1だということだ。物事はいつでも変わる可能性がある。現時点で2027年に向けた変更は何も計画していない」

    「もちろん状況が変わる可能性はあるが、われわれが変更を求めているわけではない。若手ドライバーについていくつか噂が出ていることは知っているが、それらには根拠がない」

    「だから、そこに注目する必要はないと思う。現時点でわれわれがそこに焦点を当てているわけではない」

    ラファエル・カマラ

    ブコウスキーが重視するフェラーリPUの「使い切る力」
    カマラ獲得説の背景には、キャデラックとフェラーリの関係もある。キャデラックはF1参戦初期にフェラーリ製パワーユニットを使用しており、フェラーリの若手を起用することで両者の関係を強化する可能性も取り沙汰されている。

    だが、ブコウスキーが現時点で重視しているのはドライバーを介した関係強化ではなく、フェラーリから供給されるパワーユニットの性能をキャデラック側が最大限に引き出すことだ。

    「フェラーリとの関係について言えば、もちろん僕たちはフェラーリのカスタマーだ。レギュレーションに従って、同じハードウェア、同じエンジンを供給してもらっている」

    「ただ、今年はフェラーリに限った話ではないが、特にメルセデスのエンジンを見ても、主にエネルギーマネジメントの細かな部分を理解することで、まだ多くのパフォーマンスを引き出せることが分かっている。それが性能差を生む要素になっている」

    ブコウスキーは、キャデラック自身が「供給されたハードウェアを本当に最大限活用できているのか」を検証する必要があると指摘する。

    「チームとして見なければならないのは、『僕たちは供給されているハードウェアを最大限に生かせているのか?』ということだ」

    「エンジンには競争力がある。アップグレードによって、さらに競争力を増していくだろう。しかし、僕たちは本当にそのポテンシャルを100%使えているのか。そこを確認しなければならない」

    一方で、PUメーカーがすべてのノウハウをカスタマーチームへ開示するわけではないことも、F1では当然の競争の一部だとブコウスキーは捉えている。

    「もちろん、その関係は重要だ。しかし、最大限のパフォーマンスを引き出すためのあらゆるノウハウを、サプライヤーが必ずしも共有してくれるわけではない。それはフェアなゲームだし、そこから先はチーム側の仕事になる」

    「フェラーリを責めているわけでも、グリッド上の誰かを責めているわけでもない。可能な限り最高のエンジンを供給するという部分があり、それを可能な限りうまく使うという部分がある」

    「僕がチームに加わったら、そこは間違いなく確認していくことになる」

    キャデラックにとって、2027年のドライバー市場を巡る噂以上に重要なのは、参戦初年度に浮き彫りとなった課題をひとつずつ解消し、チームとしての競争力を高めることになる。新代表ブコウスキーは、経験豊富なペレスとボッタスを軸にチームを成長させながら、フェラーリ製パワーユニットを含め、現在手にしているパッケージから最大限の性能を引き出すことを最初の課題のひとつとしている。

  • セルジオ・ペレス 2027年ウィリアムズF1移籍説 キャデラックとの将来に不透明感

    セルジオ・ペレス 2027年ウィリアムズF1移籍説 キャデラックとの将来に不透明感

    セルジオ・ペレスに、2027年シーズンに向けてウィリアムズへ移籍する可能性が浮上している。キャデラックF1でバルテリ・ボッタスを上回るパフォーマンスを見せている一方、契約上の立場はチームメイトとは異なるという。

    キャデラックF1は新規参戦となった2026年シーズン、サマーブレイクまでノーポイントと厳しい戦いを強いられている。ペレス自身も開発スピードの不足を公然と指摘しており、チームとの将来をめぐる状況が注目され始めている。

    ペレスにウィリアムズ移籍説 ボッタスとは異なる契約状況
    GMMが日本のautosport webの報道として伝えたところによれば、ボッタスはキャデラックF1と2年契約を結んでおり、契約解除条項も存在しないという。

    これが、アメリカ人ドライバーのコルトン・ハータが2027年にボッタスと交代するとの憶測を、チームとボッタス本人が強く否定している理由とされている。

    一方、ペレスの契約をめぐる状況は異なるようだ。報道によれば、ペレスの契約は実質的に2026年のみをカバーする内容となっており、2027年に向けてウィリアムズとの間で話し合いが行われたという。

    ウィリアムズではカルロス・サインツJr.の去就が不透明になりつつある。チーム代表のジェームス・ボウルズはサインツJr.の残留を強く望んでいるものの、仮に離脱することになれば、豊富なF1経験とメキシコを中心とした高い商業価値を持つペレスは有力な選択肢となり得る。

    キャデラックF1の開発力に苦言「十分に進歩できていない」
    その一方で、ペレスは現在所属するキャデラックF1が抱える課題について率直に語っている。

    「本当に難しい状況だったし、開発を進めることも非常に困難だった」

    ハンガリーGPでペレスはそう語り、マシンの進歩が十分ではないとの認識を示した。

    「基本的に、僕たちは十分な開発ができていないと思う」

    「すべてのプロセスを見直して、もっと強力に開発を進められるようにしなければならない。F1では開発がすべてだからね」

    2026年からF1に新規参戦したキャデラックは、既存チームとは異なり、まだ開発の仕組みそのものを構築している段階にある。特に外部サプライヤーへの依存度が高いことも、迅速なアップデートを難しくする要因となっている。

    「僕たちにはまだ明確なプロセスが確立されていない」

    「既存の多くのチームは、開発をどう進めるべきか分かっている。でも僕たちは今、まだいろいろなことを学びながら、そのやり方を見つけているところなんだ」

    2027年を見据えるペレス「今から来年に集中する段階」
    ただし、こうした発言は必ずしもキャデラックF1との決別を示唆するものではない。ペレスは同時に、チームが2027年に向けて開発体制を確立する重要性を強調している。

    「今は、来年に集中し始める段階に来ている」

    「チームはあといくつかアップグレードを投入し続けると思う。少なくとも、自分たちの開発プロセスがしっかり機能していることを確認する必要があるからね」

    「それが確認できれば、これから先に向けて大きな自信になる」

    キャデラックF1での初年度を戦うペレスにとって、残るシーズンは単に初ポイントを目指すだけでなく、チームが継続的にマシンを改善できる体制を築けるかを見極める期間にもなりそうだ。

    一方で、サインツJr.の去就次第ではウィリアムズという選択肢が現実味を帯びる可能性もある。キャデラックF1の2027年に向けた開発力とともに、ペレス自身の将来も今後のドライバー市場における注目材料となりそうだ。

  • セルジオ・ペレス F1復帰を自己採点「10点満点に近い」

    セルジオ・ペレス F1復帰を自己採点「10点満点に近い」

    キャデラックF1のセルジオ・ペレスは、2026年シーズン前半の自身のパフォーマンスについて「10点満点に近い」と自己評価した。2024年末にレッドブル・レーシングを離れて一度F1のグリッドを去ったペレスだが、復帰後の走りには大きな手応えを感じているという。

    新規参戦チームのキャデラックは苦戦が続いているものの、ペレスはモナコGPでチーム初ポイントに最も近づくなど、経験豊富なドライバーとして存在感を示してきた。

    本人は復帰前に抱えていた疑念を払拭し、自分が今なお高いレベルで戦えることを証明できたと語った。

    2026年シーズン前半を「10点満点に近い」と評価
    ペレスは2024年シーズン限りでレッドブル・レーシングを離脱。低迷した最終シーズンを経てF1を離れたが、キャデラックがバルテリ・ボッタスとともに経験豊富なペレスを起用し、2026年にグリッドへ復帰した。

    キャデラックは参戦初年度の前半戦で厳しい戦いを強いられている。それでもペレスはモナコGPでポイント獲得圏に迫り、グリッド降格ペナルティによってチーム初ポイントを逃した。

    今季ここまでの自己評価を求められたペレスは、満点ではないものの、それに近い内容だと振り返った。

    「数字をつけるのは難しい」

    「もちろん、もっと良くできたことはある。だから間違いなく10点ではないが、10点満点に近いと思う」

    「復帰してからの自分のパフォーマンスには、とても満足している。F1に戻ることについては、いくつか疑念もあった」

    レッドブル時代の苦戦を払拭
    レッドブルでの最後のシーズンに苦戦したペレスは、F1復帰に際して自分の実力を発揮できるか不安も抱えていたという。しかし、キャデラックでの走りを通じて、その疑念は完全に払拭されたと明かした。

    「復帰できて本当にうれしい。自分が今でもトップクラスのドライバーのひとりだということを、自分自身に証明できた」

    「適切な環境があれば、僕は非常に高いレベルでパフォーマンスを発揮できる。それを自分自身に証明できたと思う」

    ペレスは、レッドブルでの不振が自身の実力ではなく、特殊な状況によるものだったことを改めて示せたと感じているようだ。

    予選も決勝も着実に改善
    ペレスはレースペースだけでなく、予選でのパフォーマンスもシーズンを通じて向上していると説明した。

    「レースペースは本当に力強かったし、予選ペースもどんどん良くなっている。とても満足している」

    キャデラックはまだF1初ポイントを獲得できていないものの、ペレスは経験を生かしてチームを牽引し続けている。シーズン後半は、自身が「10点満点に近い」と評価するパフォーマンスを、チーム初ポイントという結果につなげられるかが注目される。

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    セルジオ・ペレス アストンマーティンF1放出の真相「このスポーツに忠誠心はない」

    セルジオ・ペレスが、現在のアストンマーティンF1チーム誕生の裏側と、自身がチームを離れることになった経緯について振り返った。

    ペレスは、財政危機に陥っていたフォース・インディアの救済に重要な役割を果たしたにもかかわらず、チームがアストンマーティンへと生まれ変わるタイミングで放出された。しかし、セバスチャン・ベッテルが市場に出た状況を理解しており、「このスポーツに忠誠心はない」と受け止めたという。

    フォース・インディア救済に貢献も構想から外れる
    現在のアストンマーティンF1チームは、フォース・インディア、レーシングポイントを経て現在の体制へと発展した。

    2018年、フォース・インディアは深刻な経営難に直面していた。ペレスはチームを清算から守るため、自ら管財手続き入りを申し立てるという異例の行動を取り、その結果、ローレンス・ストロール率いるコンソーシアムによる買収が実現した。

    2019年からチームはレーシングポイントとなり、ペレスはランス・ストロールとコンビを組んだ。そして2021年、チームはアストンマーティンとして新たなスタートを切ることになる。

    しかし、そのプロジェクトにペレスの居場所はなかった。

    「ベッテルが加入するのは理解できた」
    『High Performance Podcast』で当時を振り返ったペレスは、長期的にチームへ残るつもりだったと明かした。

    「難しかったよ」

    「僕はチームと3年契約を結んでいたし、オプションもあった。将来はずっとそのチームにいるものだと思っていた。人生のほとんどを過ごしたチームだったし、ローレンスがチームを買収する手助けもした」

    「だから、ローレンスやランスと一緒に、そのプロジェクトの一員になれると本気で思っていた」

    しかし、その状況は4度のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルがフェラーリを離れることになったことで一変した。

    「でも、セバスチャンがフリーになった。4度のワールドチャンピオンが市場に出たんだ。このスポーツはそういうものだと理解していたし、ローレンスにとって非常に魅力的な存在になることも分かっていた」

    「彼にはオプションがあった。でも更新せず、セバスチャンを選んだ」

    「このスポーツに忠誠心はない」と実感
    チームから外されたことに失望はしたものの、ペレスは個人的な恨みを抱くことはなかったという。

    「その時に思ったんだ。『このスポーツに忠誠心はない』ってね」

    「個人的に受け止めることはなかった。今でもアストンの皆とは素晴らしい関係を築いている」

    ペレスは、この経験によって気持ちが折れることはなかった。

    2020年シーズン終盤のサクヒールGPでF1初優勝を飾ると、その活躍が評価され、2021年からレッドブル・レーシングへの移籍が決定した。

    セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)とセルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング)

    「レッドブルだけはないと思っていた」
    当時の心境について、ペレスはレッドブル加入だけは想像していなかったと語る。

    「だから、『じゃあ自分にできることは何だろう』と考えた。自分にできるのはコース上で結果を出すことだけだった」

    「翌年にいいチャンスがあればつかむし、なければ1年休んで戻ってくればいいと思っていた。いくつか話はあったけれど、翌年以降のものばかりだった」

    「そしてシーズン終盤に優勝して、レッドブルから声が掛かった」

    「僕が唯一『絶対に乗ることはない』と思っていたチームがレッドブルだった。あのチームはいつも育成ドライバーを起用していたからね。でも最終的にはレッドブルで走ることになった」

    ペレスはレッドブルで5勝を挙げた後、2024年シーズン限りでチームを離脱。2026年には新規参戦したキャデラックF1からグリッドへ復帰を果たしている。