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  • MotoGP 第5戦 オーストリアGP:ドヴィツィオーゾが今季初勝利

    MotoGP 第5戦 オーストリアGP:ドヴィツィオーゾが今季初勝利

    MotoGP 第5戦 オーストリアGPの決勝レースが8月16日(日)にレッドブルリンクで行われ、赤旗中断後に2番グリッドからスタートしたアンドレア・ドヴィツィオーゾが終盤にライバルたちを引き離して、昨年8月のオーストリアGP以来1年ぶりに今季初優勝。当地で2年連続3勝目、最高峰クラスで15勝目、キャリア通算24勝目を挙げ、ドゥカティに50勝目をもたらした。

    気温27度、路面温度53度のドライコンディションの中、9ラップ目の3コーナーで8番手争いを繰り広げていた7番グリッドのフランコ・モルビデッリと9番グリッドのヨハン・ザルコが激突。2機の車両がトラックを横切り、破片がトラック上に残ったことから赤旗が提示され、レースは28ラップから20ラップに短縮。8ラップの順位でグリッドが決まり、クイックスタートが実施。

    ウォームアップ走行で今季初めて1番手に進出し、8ラップを終了した時点で4番手だったジョアン・ミルは、最終ラップに逆転して、1.377秒差でフィニッシュ。自己最高位2位、最高峰クラス21戦目で初表彰台を獲得すれば、3番グリッドのジャック・ミラーは、1.549秒差の3位に入り、昨年11月の最終戦バレンシアGP以来、今季初の表彰台を獲得。

    公式予選1で7番手だったことから17番グリッドからスタートしたブラッド・ビンダーは、赤旗後に9番グリッドから5.526秒差の4位。地元KTM勢の最高位に進出すれば、7番グリッドのバレンティーノ・ロッシは、5.837秒差の5位。

    12番グリッドの中上貴晶は、6.403秒差の6位。11番グリッドのダニロ・ペトルッチは7位。

    赤旗前にコースアウトを喫して最後尾20番グリッドからスタートしたファビオ・クアルタラロは、12.534秒差の8位。16番グリッドのイケル・レクオナは、今季初完走の9位。6番グリッドのマーベリック・ビニャーレスは、スタートで大きく出遅れて10番手。

    負傷代理を務めた2人のテストライダー、ミケール・ピロは12位、ステファン・ブラドルは17位。

    赤旗提示前に1番手だったポル・エスパルガロは、5番手走行中の9ラップ目4コーナーでワイドになった際に、イン側から進入してきた5番グリッドのミゲール・オリベイラが転倒したことから巻き込まれる形で2戦連続の転倒リタイア。オリベイラは、第3戦アンダルシアGPに続き今季2度目の転倒リタイア。

    8番グリッドのアレックス・リンスは、1番手に飛び出した直後の12ラップ目6コーナーで今季3度目の転倒を喫した。

    チャンピオンシップは、ポイントリーダーのファビオ・クアルタラロが8ポイントを加算。総合4位のドヴィツィオーゾは、11ポイント差の2位に浮上すれば、総合2位ビニャーレスは、19ポイント差の3位に後退した。

  • MotoGP オーストリアGP 予選:ビジャーレスが僅差で今季初ポール

    MotoGP オーストリアGP 予選:ビジャーレスが僅差で今季初ポール

    MotoGP 第5戦 オーストリアGPの公式予選が8月15日(土)にレッドブルリンクで行われ、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)が今季初ポールポジションを獲得した。

    気温26度、路面温度41度のドライコンディションの中、マーベリック・ビニャーレスは第3戦アンダルシアGPのフリー走行3以来、今季3度目のトップタイムをマーク。昨年10月の第17戦オーストラリアGP以来、最高峰クラスで10度目、キャリア通算21度目のポールポジションを奪取した。

    2番手には0.068秒差のでジャック・ミラーはが続き、昨年11月の最終戦バレンシアGP以来、今季初めて1列目に進出すれば、ファビオ・クアルタラロが0.087秒差の3番手に入り、開幕から4戦連続、昨年9月の第13戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPから11戦連続の1列目を確保。

    フリー走行総合2番手のアンドレア・ドヴィツィオーソは0.156秒差の4番手。今季の予選最高位に進出すれば、フリー走行総合1番手のポル・エスパルガロは、0.162秒差の5番手に入り、ホームトラックで今季最高位グリッドを獲得。

    フリー走行総合8番手のジョアン・ミル、フリー走行総合9番手のフランコ・モルビデッリが続き、フリー走行総合6番手のアレックス・リンスは8番手。フリー走行総合11番手のヨハン・ザルコは、公式予選1で2番手、公式予選2で9番手。

    フリー走行総合5番手の中上貴晶は、0.42秒差の10番手。フリー走行総合7番手のミゲール・オリベイラは11番手。

    フリー走行総合13番手のバレンティーノ・ロッシは、公式予選1で2番手、公式予選2で12番手。

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 M・ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1’23.450
    2 J・ミラー Pramac Racing Ducati 1’23.518
    3 F・クアルタラロ Petronas Yamaha SRT Yamaha 1’23.537
    4 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 1’23.606
    5 P・エスパルガロ Red Bull KTM Factory Racing KTM 1’23.612
    6 J・ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1’23.673
    7 F・モルビデリ Petronas Yamaha SRT Yamaha 1’23.719
    8 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1’23.731
    9 J・ザルコ Reale Avintia Racing Ducati 1’23.828
    10 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSU Honda 1’23.872
    11 M・オリベイラ Red Bull KTM Tech 3 KTM 1’23.939
    12 V・ロッシ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1’23.995
    13 D・ペトルッチ Ducati Team Ducati 1’23.915
    14 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 1’24.151
    15 C・クラッチロー LCR Honda CASTROL Honda 1’24.228
    16 I・レクオーナ Red Bull KTM Tech 3 KTM 1’24.405
    17 B・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 1’24.485
    18 A・マルケス Repsol Honda Team Honda 1’24.490
    19 S・ブラドル Repsol Honda Team Honda 1’24.662
    20 B・スミス Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 1’24.831
    21 T・ラバト Reale Avintia Racing Ducati 1’25.287
    22 M・ピロ Pramac Racing Ducati 1’25.431
  • MotoGP:アンドレア・ドヴィツィオーゾ、2020年末でドゥカティ離脱を発表

    MotoGP:アンドレア・ドヴィツィオーゾ、2020年末でドゥカティ離脱を発表

    アンドレア・ドヴィツィオーゾは、今シーズン限りでドゥカティを離脱することを発表。MotoGPクラスでの8年間のパートナーシップを終了することとなった。

    アンドレア・ドヴィツィオーゾは2013年にドゥカティに加入。2016年から2020年の間に13勝を挙げ、過去3シーズンのチャンピオンシップで2位となった。

    2021年もドゥカティ残留の可能性もあったが、両者の交渉は新型コロナウイルスによる中断期間中に行き詰った。

    ドゥカティは、新型コロナウイルスによって引き起こされた金融危機によって、ビッグマネーライダー契約から脱却したいと考えているが、アンドレア・ドヴィツィオーゾは大幅な給与削減を望まなかった。

    木曜日にレッドブル・リンクで、ドゥカティのダビデ・タルドゥッツィ代表は、来週末のシュタイアーマルクGP後にアンドレア・ドヴィツィオーゾの将来についての決定が下されると語っていた。

    しかし、土曜日の朝にオーストリアでアンドレア・ドヴィツィオーゾのマネージャーであるシモーネ・バティステッラとドゥカティが面会した後、アンドレア・ドヴィツィオーゾは2021年にチームとの契約を更新しないことを決定したことを確認した。

    「本日、我々はアンドレアは今後数年間続けるつもりはないことをドゥカティに伝えた」とシモーネ・バティステッラは Sky Italia に語った。

    「現在、彼は今年のチャンピオンシップ、レースに集中したいと考えている。我々は今後も続くために正しい条件とは感じなかったと言っておこう」

    アンドレア・ドヴィツィオーゾのマネージャーは、2021年にドゥカティから最終的にオファーはなかったと認め、次のように付け加えました。

    「2021年にむけた提案や交渉はなかった」

    シモーネ・バティステッラは6月に、ドゥカティに関して容認できる契約を与えられなければ、2021年にサバティカルはをとることもアンドレア・ドヴィツィオーゾにとっての選択肢であると述べていた。

    「もちろん、適切なプログラムとそのための提案があれば、アンドレアは走り続けるつもりだ」と彼は付け加えた。

    シモーネ・バティステッラは、アンドレア・ドヴィツィオーゾの潜在的な将来の計画について、現在は選択肢がないため、他の交渉は行われていないとは述べた。

    「私はすでに周りを見回したが、それは自分の仕事なので毎日行っていることだ」とシモーネ・バティステッラは語った。

    「現時点で代替案はなく、他のチームとの交渉はない」

    ドゥカティスポーツディレクターのパオロ・チャバッティはその後声明を発表し、「今朝、ここレッドブル・リンクでシモーネに会ったが、残念ながら現在の契約の終了を超えてドビとの関係を続ける条件はないと認識した」

    「ドゥカティとアンドレアは、明日のオーストリアGPから始まる残りの2020年シーズンの完全に集中している。すでに一緒に達成された13勝にさらに勝ち星を加え、チャンピオンシップの終わりまでタイトルを争うことが共通の目標だ」

  • MotoGP:ヤマハ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    MotoGP:ヤマハ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシはグリッド中盤からスタートし、着実にポジションを上げて5位を獲得。チームメイトのマーベリックはリズムをつかめないまま14位でフィニッシュ。PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのフランコ・モルビデリは、タイヤの消耗と闘いながら2位でチェッカーを受け、ランキング3位に浮上。チームメイトのファビオ・クアルタラロも難しいコンディションのなかで最後まで冷静に走り切って7位。

    Monster Energy Yamaha MotoGP、ロッシが5位、ビニャーレスは14位
    ロッシは予選10番手、グリッド4列目から絶好のスタート。1周目を9番手で終えてビニャーレスのすぐ後ろにつけた。そして4ラップ目に8番手に上がるとチャージを開始し、9ラップ目にはA・エスパルガロ(アプリリア)をパスして7番手、さらにP・エスパルガロ(KTM)が転倒したことで6番手に浮上した。

    この時点で5番手との差は1.2秒。これを少しずつ着実に詰めていき、残り5ラップではA・リンス(スズキ)とファビオ・クアルタラロの4位争いに加わった。そしてクアルタラロをスムースにパスし、さらに後方から迫って来たM・オリベイラ(KTM)を巧みに抑え切って5位でチェッカー。トップとの差は7.517秒差だった。

    ビニャーレスは5番グリッドからスタートしたものの、オープニングラップで8番手までポジションダウン。さらに4ラップ目にはロッシに先行を許した。その後も慎重な走りでマシンをセーブしながらレース終盤での挽回を期していたが、フィーリング不足によりなかなかペースが上がってこないことが明らかになった。そのため、ポイント獲得を目標に切り替えて走り切り、最終的には14位でチェッカー。トップから19.720秒差でレースを終えている。

    この結果、シリーズポイントではビニャーレスがトップから17ポイント差のランキング2位。ロッシは32ポイント差の7位につけた。またヤマハはコンストラクターランキング1位、Monster Energy Yamaha MotoGPはチームランキング2位を維持している。

    モルビデリが2位を獲得、MotoGP初の表彰台、クアルタラロは7位
    モルビデリは絶好のスタートを切ってオープニングラップからレースをリード。その後も見事なスピードで周回を重ね、みるみるうちに後続を引き離していった。しかし少しずつタイヤの摩耗が進んでくると、後方からB・ビンダー(KTM)が接近。ここでモルビデリは転倒のリスクをおかしてバトルすることよりもミスなくタイヤを温存することを選択し、2位でチェッカーを受けてMotoGP初表彰台を獲得した。これによりランキングでも3位に浮上し、2位のビニャーレスに11ポイント差と迫った。

    チームメイトのクアルタラロもまた好スタートを切って序盤でPETRONAS Yamaha SRTの1-2態勢を築いたが、他の多くのライダーと同様にタイヤの消耗に悩まされて思うようにペースが上がらない。懸命のチャレンジも効果につながらず、2位をキープするだけのタイムが出ないまま徐々にポジションを下げていった。ライバルたちも苦戦している状況を見て、クアルタラロはリスクをおかさず、できるだけ多くのポイントゲットを目指す。そして作戦通り着実に走り切って7位を獲得し、シリーズポイントのリードを拡大してランキングトップをキープした。またPETRONAS Yamaha SRTもチームランキング・トップをキープし、ふたりの活躍によりリードを拡大している。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(5位)
    「今日はいいレースができました。もちろん、表彰台に上った第2戦のほうがもっと良かったのですが、今回はグリッド4列目からここまで挽回できたのですから、全体的なパフォーマンスとしては今日のほうが上がっているのかもしれません。MotoGPのレースはこのところ非常に複雑になってきていますが、私はマシンのフィーリングも良いし、このコースでとてもいい走りができました。序盤から終盤まで、そして最後の1周まで力強く走り切ることができたのです。それだけに昨日の予選でのミスが悔やまれます。もしもグリッド2列目までに入れていれば、今回もまた表彰台争いに加わることができたかもしれません。いずれにしても、今日は良いパフォーマンスでレースを楽しむことができました」

    マーベリック(14位)
    「ヤマハに加入して以来の最低のリザルトだと思います。何が起きてしまったのかわからないというのが正直な気持ちです。今朝のウォームアップでは非常にフィーリングが良く、ユーズドタイヤで何度も好タイムが出ていました。ところが決勝になると、1ラップさえペースをキープすることができなかったのです。序盤からグリップを失い、走るごとにさらに悪化していきました。ライディングが非常に難しいこの状況で、唯一できることは、完走を目指して少しでもポイントを獲得することでした。これ以上に無理をしてリスクをおかしていたら、きっと0ポイントに終わっていたでしょう。ですから2ポイントだけでも獲得できたことは良かったのだと思っています。チャンピオンシップリーダーも今日はあまり良い成績ではなかったので、ポイント上のダメージは少なくて済みました。データをチェックし、もう一度、速さを取り戻して次のオーストリアに臨みます」

    マッシモ・メレガリ、チーム・ディレクター
    「厳しいレースになること、そしてタイヤが重要な役割を担うことはわかっていました。ロッシ選手は10番グリッドという混戦のなかから見事に挽回し、素早く抜け出て着実に順位を上げていきました。しかもその間にも、レース終盤の戦いのためにタイヤを十分に残していたのです。この結果5位を獲得したわけですが、もしも、少なくともあと1列前からスタートできていたら表彰台争いに加わっていたでしょう。それが残念でなりません。ビニャーレス選手は非常に悔しい結果になりました。問題はスタート直後から始まっていたので、これからデータをしっかりチェックし、ビニャーレス選手の苦戦の理由を明らかにしなければなりません。次回スピールベルグでは、ふたり揃って好レースができるよう全力を尽くします」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ(2位)
    「ついに表彰台を獲得することができました! 本当にうれしいです。実際のところ今日は非常に奇妙なレースで、最初から最後まで100%プッシュですることはできませんでした。序盤はとても速く、予想以上に好調で後続を引き離すことができたのですが、そのうちにビンダー選手が追い上げてくるのが見えて、彼がミディアムコンパウンドのタイヤを履いていることがわかっていたので、彼のほうに分があると判断しました。だから彼とバトルしようとは考えませんでした。とにかく完走し、初表彰台を獲得したかったのです。PETRONAS Yamaha SRTのみんな、私のチームクルー、ヤマハ、そして支えてくれるすべての人に感謝しています。このあとは3日間休んでから、優勝できるだけの強さを持っているのだという最高の自信を携えてオーストリアへ向かいます。次の戦いがとても楽しみです」

    ファビオ・クアルタラロ(7位)
    「今日はオープニングラップから最終ラップまで苦しい戦いでした。問題を分析し、また同じことが起こらないように修正していかなければなりません。金曜日にはタイヤの摩耗に悩まされましたが、土曜日のFP4で改善できていたので、決勝でこのようなことになるとは予想していませんでした。7位という結果には満足していませんが、貴重な9ポイントを獲得してチャンピオンシップのリードを広げることができたことは良かったと思います。でもチャンピオンを目指すことよりも、今の私はひとつひとつのレースを大事に走るだけです。もちろん表彰台にはいつも上りたいと思っています。今日モルビデリ選手を祝福します。おめでとう、フランコ! 次のオーストリアが楽しみです」

    ラズラン・ラザリ、チーム代表
    「予想のつかない難しいコンディションのなかで、モルビデリ選手が2位を獲得したことは非常にうれしいです。また同時にブラッド・ビンダー選手とKTMの素晴らしい仕事に祝福を贈りたいと思います。チームとしてはモルビデリ選手の2位はもちろん、クアルタラロ選手の7位にも満足しています。問題については評価と分析が必要ですが、総合的にとても良かったと思います」

  • MotoGP:ホンダ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    MotoGP:ホンダ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    MotoGP 第4戦チェコGPは予想通りタイヤに厳しいレースとなり、17番グリッドからすばらしい追い上げを見せた中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が8位でフィニッシュした。オープニングラップ11番手に浮上した中上貴晶は、3周目にダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)をかわし10番手へ。その後は、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)を追撃し、12周目に抜いて9位へ。17周目にアレックス・エスパルガロ(アプリリア)をかわし8位でチェッカーを受けた。

    レース終盤は、5位争いの集団を視野に入れての戦いとなったが、惜しくも、それ以上のポジションアップは果たせなかった。前戦アンダルシアGPでベストリザルトの4位でフィニッシュした中上貴晶は、今大会も17番グリッドからのすばらしい追い上げを見せた。

    予選で転倒を喫し12番グリッドから決勝に挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、オープニングラップに19番手と大きくポジションを落とす。その後、追い上げのレースに転じますが13位でチェッカーを受けた。

    予選21番手から決勝に挑んだアレックス・マルケス(Repsol Honda Team)は、タイヤに厳しいコンディションに苦戦し、さらに序盤、先行するライダーをなかなか抜けず、追い上げのチャンスを逃した。今大会は15位と、前戦アンダルシアGPのベストリザルトの8位を更新することはできなかったが、デビューから3戦連続でポイント獲得を果たした。

    右腕上腕の骨折で今大会欠場のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として出場のステファン・ブラドルは、予選20番手からアレックス・マルケスを先行する形で17番手を走行していたが中盤にコースアウトを喫し、最後尾にポジションを落とした。その後コースに復帰したが単独走行となり、18位でチェッカーを受けた。

    ホンダ勢にとっては厳しいレースとなったが、休む暇もなく第5戦オーストリアGP、第6戦スティリアGPの連戦へと挑む。

    中上貴晶(MotoGP 8位)
    「厳しいグリッドでしたが、いいスタートが切れて序盤にリカバリーすることができました。しかし5周目くらいからタイヤのパフォーマンスが落ち始め、それからは苦戦しました。いろいろマッピングを変えて、トラクションを落としたりしましたが、最後まで苦しい走りとなりました。そういう状況の中で違うメーカーのバイクに乗るライバルたちの走りをいろいろ観察できたし、これからの参考にもなりました。正直もうすこし上のリザルトを狙いたかったのですが、あまりにもグリッドが悪すぎました。予選Q1でベストタイムがキャンセルになったのが本当に残念です。今日はポジティブな面もそうでない部分もありますが、次に向けていろいろ経験を積むことができました。オーストリアでの2連戦は、ベストグリッド、ベストリザルトを目指したいです」

    カル・クラッチロー(MotoGP 13位)
    「今日はいい日にはなりませんでした。スタートは最悪で完全に後方に下がってしまいました。最初の数周はなにもできませんでした。追い上げるためにベストを尽くしましたが、集団の中で走行するより、単独で走る方がうまく乗りこなせたように感じました。今日は集団の中でいいラインを走ることができませんでした。ベストを尽くしましたが13位でした。毎週、優勝を目指しています。チームの仕事に感謝しています。来週のオーストリアもがんばります」

    アレックス・マルケス(MotoGP 15位)
    「厳しいレースでした。正直もっといい結果を期待していましたが、それに応えられないこともあります。でも新しいことを学ぶことができました。これほどタイヤのフィーリングが変わるレースは初めてでした。(ステファン)ブラドルと(ブラッドリー)スミスをパスするのにかなりタイムをロスしました。そこでレースが本当に終わってしまいました。そのあとのペースはそれほど悪くありませんでした。今大会はタイヤのマネジメントのことをたくさん学びました。思ったような週末にはなりませんでしたが、さらに勉強できました」

    ステファン・ブラドル(MotoGP 18位)
    「正直とても厳しい日でした。ぶっつけ本番はさすがに難しいレースとなりました。しかし、できることをやりました。決勝はマシンがあまり快適ではありませんでしたが、いいスタートを切ることができました。7周目か8周目に1コーナーに入るときにブレーキングでミスをしてしまい、コースから外れてしまいました。そのあとは単独走行になりましたが、できることはしました。来週が楽しみです。マシンをもっと理解するためのデータが1週間分できました。なにができるかを考えていきたいです」

  • MotoGP:ドゥカティ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    MotoGP:ドゥカティ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    2020 MotoGP第4戦のチェコGPが、8月9日にブルノ・サーキットで開催され、ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾとダニーロ・ペトルッチは、それぞれ11位と12位でフィニッシュした。

    前日に開催された予選で18番手となり、6列目からスタートしたドヴィツィオーゾは、スタート直後にいくつかポジションを挽回。チームメイトのペトルッチおよびジャック・ミラー(プラマック・レーシング・チーム)とともにトップ10争いを展開した。

    しかし、レース後半になるとタイヤのグリップが低下して、それ以上プッシュすることが難しくなり、11番手をキープしてフィニッシュラインを通過した。その結果、ドヴィツィオーゾは、ライダーズ・ランキングで、3位のフランコ・モルビデリ(ヤマハ)と同ポイントで4位となっている。

    ペトルッチにとっても、厳しいレースとなった。予選8番手、3列目からスタートしたペトルッチは、トップグループから離される展開となり、数周後には14番手まで後退。しかし、レース終盤に12番手までポジションを上げて、チームメイトの後ろでチェッカーを受けた。ブルノでのレース終了後、ペトルッチはライダーズ・ランキング15位となっている。ドゥカティは、マニュファクチャラー・ランキングは3位、チーム・ランキングは4位となっている。

    今回のレースでは、チーム・エスポンソラーマ・レーシングに所属するヨハン・ザルコが、ドゥカティ・デスモセディチGPマシンでは初となる3位表彰台に登壇した。ポールポジションからスタートしたフランス人ライダーのザルコは、レーススチュワードによる厳しい判定により、“ロングラップ・ペナルティ”を受けたにもかかわらず3位でフィニッシュ。ペナルティによるタイムロスを考えると、2位に値する健闘を見せた。

    アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム #04) 11位
    「かなり奇妙な週末だった。残念ながら、問題の原因はまだ特定されていない。タイヤの摩耗が激しく、ベストなパフォーマンスを引き出すことができなかった。しかし、タイヤの問題が今日のレースにどの程度の影響をもたらしたのかは、はっきり言ってよく分からない。その一方で、ザルコは明らかに今週末の主役の一人だった。彼のデータを分析することで、状況をより詳しく理解するための手がかりが得られるかもしれない」

    ダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム #09) 12位
    「厳しいレースになることは分かっていたが、これほどペースが上がらないとは思わなかった。週末を通して、ずっとグリップ不足に悩まされていた。レース中も、ペースを保つのに常に苦労した。今日は、何もかもうまく行かなかったので、気持ちを切り替えて次のレースに臨むつもりだ。幸いにも、来週にはオーストリアで再びレースがあるので、今回の借りを返したい」

    次戦のオーストリアGPは、1週間後の2020年8月14日~16日に、レッドブル・リンクで開催される。

  • MotoGP:スズキ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    MotoGP:スズキ 第4戦 チェコGP 決勝レポート

    21ラップで行われた2020年シーズン3戦目のチェコGP決勝。タイヤマネージメントが大きな鍵を握ると思われたこのレースは、序盤から過酷で予想不能な展開が繰り広げられ、大健闘の走りを見せたアレックス・リンスは4位に、他車の転倒に巻き込まれ痛恨の転倒を喫したジョアン・ミルはリタイヤとなり、チームスズキエクスターにとっては明暗を分ける結果となった。

    リンスは11番手から好スタートを切りすぐに7番手にジャンプアップ。序盤はタイヤの消耗と自身の負傷している肩をセーブし、セカンドグループに留まって様子を伺う。集団が割れ出したタイミングを見計らい、リンスは前を走るA・エスパルガロ(アプリリア)をオーバーテイクして6番手にひとつポジションを上げ、その後エスパルガロと、さらにその後方から追い上げるV・ロッシ(ヤマハ)を引き離しにかかる。P・エスパルガロ(KTM)の転倒により 5番手にポジションを上げたリンスはその後も追撃を緩めることなく、残り5ラップでF・クアルタラロ(ヤマハ)をオーバーテイクして4番手に浮上。痛みが増す肩を庇いつつもさらに3番手との差を詰め、最終ラップまで表彰台獲得を賭けて全力で走行を続けるも、わずか0.139秒差で3位表彰台を逃す結果となった。この大健闘の走りにより、リンスはチャンピオンシップランキングで一気に6番手順位を上げ、10位に浮上した。

    週末を通して安定したレースペースで好調ぶりをアピールしていたミルは、決勝に大きな期待を賭けて9番手グリッドから表彰台を狙う。しかしスタート直後に集団に飲み込まれ、4周目、ミルをオーバーテイクしようとした他車がミルのイン側で転倒し、ミルのフロントホイールに接触。ミルはグラベルに弾き出されて転倒し、再スタートを切ることができずにそのまま痛恨のリタイヤを強いられることとなった。ライダーに怪我は無かった。

    チームスズキエクスターはこの後オーストリアに移動し、5日後にレッドブルリンクで開催される次戦オーストリアGPに挑む。

    河内 健 テクニカルマネージャー
    「今日のレースはスズキにとって良いことと悪いことが半々のレースでした。アレックスは肩の痛みがありながらも素晴らしいレースをしてくれて、最後には表彰台まであと少しというところまで頑張ってくれました。アレックスの頑張りに“ありがとう”と言いたいです。一方のジョアンですが、レ―スペースには自信があったものの、他車に巻き込まれて転倒・リタイヤという残念な結果となってしまいました。しかしこれもレーシングアクシデントなので仕方ありません。スズキは次のオーストリアの2レースでも引き続きチャレンジを続け、早く表彰台に戻りたいと思っています。応援よろしくお願いします。」

    ダビデ・ブリビオ チームマネージャー
    「アレックスは怪我の痛みを抱えながら昨日のフリー走行、予選で素晴らしい仕事をしてくれたと思っていましたが、今日はさらに強いパフォーマンスでチームの皆を感動させてくれました。我々チームスタッフは彼がどれだけ痛みと闘っているかを知っていましたし、その状態で最後までペースを落とすことなくあと一歩で表彰台というところまで迫った事は驚きでしかありません。アレックスとアレックスチームのスタッフ全てに心からお礼の気持ちを伝えたいです。今日はジョアンにも大きなチャンスがあったと思うのですが、残念ながら他車の転倒に巻き込まれて結果を出せずに終わってしまいました。彼のミスではないだけに非常に残念ですが、確実に成長を遂げているので、次戦オーストリアに期待したいと思います。」

    アレックス・リンス
    「この週末も相変わらず肩の痛みと格闘していて、今日は朝のウォームアップは走行をやめ、セッション終了間際にピットアウトしてスタート練習だけして、決勝に向けて肩を温存する方法を取ったんだ。レース中も常に痛みとの闘いだったけど、周回を重ねる毎に徐々にペースを掴んで、タイヤが消耗してからもさほどラップタイムを落とすことなく、終盤に4位までポジションを上げることができた。まだ肉体的に100%の状態には遠いために他のライダーをオーバーテイクするのは決して楽ではなかったけど、表彰台一歩手前までいくことができて満足しているよ。もちろん表彰台に立てたらもっと良かったけど、今の自分にはこれが精一杯だったし、全てを出し切った結果だから自分でも納得している。」

    ジョアン・ミル
    「今日はレースで一番起こって欲しくないことが起こってしまったよ。スタートはまずまずだったんだけど、ペトルッチ(ドゥカティ)とのバトルでポジションを落としたせいで集団に飲まれてしまい、ちょっと落ち着いてしっかりリズムを整えようと思っていたんだ。レースペースには自信があったから焦りはなかったしね。ひと息ついてこれからアタックしていこうとした時に、目の前でレクオナ(KTM)が転倒して、そのまま自分もマシンごとさらわれる形で気が付いたらグラベルだったよ。避けようもなかったし、何もすることができなかった。この週末はかなりフィーリングが良くて決勝に賭けていただけに、一瞬で全てが水の泡になってしまったことが本当に悔やまれる。もちろんレーシングアクシデントだから彼を責めるつもりはないけどね。次戦オーストリアは小排気量のマシンでは良い思い出があるサーキットなんだ。昨年ブルノのレース後に行われたテストで転倒・負傷した為にレッドブルリンクをMotoGPマシンで走るのは初めてになるけど、GSX-RRで走るのが今から楽しみだよ。」

  • MotoGP 第4戦 チェコGP:ブラッド・ビンダー&KTMが初優勝!

    MotoGP 第4戦 チェコGP:ブラッド・ビンダー&KTMが初優勝!

    MotoGP 第4戦 チェコGPの決勝レースが8月9日(日)にアウトモトドローム・ブルノで行われ、ブラッド・ビンダー(KTM)が初優勝を果たした。

    気温30度、路面温度46度のドライコンディションの中、7番グリッドからスタートした総合18位のブラッド・ビンダーが2ラップ目に3番手、9ラップ目に2番手、13ラップ目にはトップに浮上。高い集中力で安定したラップを刻み、最高峰クラス3戦目で初優勝を挙げ、総合5位に浮上。2015年から所属するKTMに最高峰クラス(58戦目)初優勝をもたらした。

    3番グリッドのフランコ・モルビデリは、1コーナーを1番手で通過してレースの主導権を握り、9ラップ目には1.547秒差にアドバンテージを築いたが、1分58秒台を維持できず、13ラップ目に2番手に後退。5.266秒差の2位でチェッカーを受け、最高峰クラス38戦目での初表彰台を獲得。

    ポールポジションのヨハン・ザルコは、10ラップ目にポル・エスパルガロと接触したことから、3番手走行中の14ラップ目にロングラップペナルティを科したが、6.470秒差の3位でゴールして、2018年11月の第18戦マレーシアGP以来となる表彰台を獲得。

    11番グリッドのアレックス・リンスは、ウォームアップ走行で負傷している右肩を温存すると、スタートで7番手に浮上。ステップ・バイ・ステップでポジションをアップして、6.609秒差の4位に進出。

    10番グリッドのバレンティーノ・ロッシは、7.517秒差の5位。13番グリッドのミゲール・オリベイラは、自己最高位の6位を獲得。2番グリッドのファビオ・クアルタラロは7位。

    17番グリッドの中上貴晶は、12.862秒差の8位。14番グリッドのジャック・ミラー、4番グリッドのアレイシ・エスパルガロがトップ10入り。

    18番グリッドのアンドレア・ドビツィオーゾは11位。8番グリッドのダニロ・ペトルッチは12位。12番グリッドのカル・クラッチローは13位。5番グリッドのマーベリック・ビニャーレスは14位。最後尾21番グリッドのアレックス・マルケスは、ポイント圏内の15位でフィニッシュ。

    9番グリッドのジョアン・ミルは、13番手走行中の4ラップ目13コーナーでイン側から進入してきた16番グリッドのイケル・レクオナの転倒に巻き込まれて、今季2度目の転倒リタイア。

    ウォームアップ走行で1番手に進出した6番グリッドのエスパルガロ弟は、3番手走行中の10ラップ目1コーナーにイン側から進入してきたザルコ車と接触して転倒リタイア。

    チャンピオンシップは、ポイントリーダーのクアルタラロが9ポイントを加算。総合2位ビニャーレスとのアドバンテージを17ポイント差に広げれば、総合10位モルビデリが28ポイント差の総合3位に浮上した。

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 B・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 41’38.764
    2 F・モルビデリ Petronas Yamaha SRT Yamaha 5.266
    3 J・ザルコ Reale Avintia Racing Ducati 6.470
    4 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 6.609
    5 V・ロッシ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 7.517
    6 M・オリベイラ Red Bull KTM Tech 3 KTM 7.969
    7 F・クアルタラロ Petronas Yamaha SRT Yamaha 11.827
    8 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSU Honda 12.862
    9 J・ミラー Pramac Racing Ducati 15.013
    10 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 15.087
    11 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 16.455
    12 D・ペトルッチ Ducati Team Ducati 18.506
    13 C・クラッチロー LCR Honda CASTROL Honda 18.736
    14 M・ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 19.720
    15 A・マルケス Repsol Honda Team Honda 24.597
    16 T・ラバト Reale Avintia Racing Ducati 29.004
    17 B・スミス Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 32.290
    18 S・ブラドル Repsol Honda Team Honda 55.977
  • MotoGP:ホンダ 第3戦 アンダルシアGP 決勝レポート

    MotoGP:ホンダ 第3戦 アンダルシアGP 決勝レポート

    MotoGP 第3戦アンダルシアGPは、最高気温が36℃、路面温度が59℃いう厳しいコンディションとなった。ライダーにもタイヤにもマシンにも厳しいレース。その中で予選8番手から決勝に挑んだ中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、好スタートからオープニングラップ6番手につけると、終盤は、2位争いを繰り広げるヤマハ勢2人を追撃し、4位でチェッカーを受けた。

    今大会は、フロントのフィーリングに苦しんだ前戦スペインGPのデータを徹底的に分析、加えて、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)のデータを参考に新しいセットアップにチャレンジ、それが功を奏し、ベストタイム、連続周回のアベレージを上げることに成功した。

    MotoGPクラスに参戦して3年目のシーズン。今大会の4位は、昨年のイタリアGPの5位をしのぐ自己ベストリザルト。表彰台まであと一歩の走りに大きな自信を得ることになった。

    Repsol Honda Teamで2戦目を迎えるルーキー、アレックス・マルケスが、21番グリッドから8位でフィニッシュした。今大会の目標は初ポイントを獲得することだったが、シングルフィニッシュを果たし、出迎えたチームスタッフから大きな拍手が送られた。

    今大会は、2週連続ということもあり、フリー走行ではタイムもポジションも大きく前進した。しかし、予選Q1で転倒を喫しことで21番手という厳しいグリッドからのレースとなった。しかし、決勝ではフリー走行の走りを再現し、8位までポジションを上げた。大きな自信を得たアレックス・マルケス。次戦からの走りに注目される。

    前戦スペインGPで左手首の舟状骨を骨折、万全の状態ではないカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が13位でフィニッシュ。今大会の目標であるポイント獲得を果たした。次戦チェコGPまで1週間のインターバル。チェコGPの舞台となるブルノを得意とするクラッチローだけに、左腕が回復する次戦の走りに注目される。

    中上貴晶(MotoGP 4位)
    「今日はこの2週間で最も気温が高い過酷なコンディションでしたが、ベストは尽くせたと思います。前には表彰台争いをする2人。後ろにも追い上げられるという厳しい状況でしたが、最後まで集中することができました。そして、ミスもなく、現状の持てる力を出しきれたと思います。表彰台に立てなかったのは悔しいですが、MotoGPを戦うようになって一番のレースができました。やっとここまでこれたという大きな自信になりました。先週のスペインGPは、フロントのフィーリングに最後まで苦しみました。今週は、チームがすばらしい仕事をしてくれました。HRCがいろいろアドバイスしてくれたことにも感謝しています。今週は高いパフォーマンスを発揮することができました。やっと、RC213Vの走らせ方をつかんだような気がします。次のチェコも引き続きがんばります」

    アレックス・マルケス(MotoGP 8位)
    「MotoGPで2度目のレースとなりましたが、今日はいいレースができました。とてもうれしいです。先週のスペインGPに比べたら明らかにいいセットアップが実現しました。これが一番の目標でした。2週連続同じサーキットでレースがあるということで、いろいろなことを試せたし、前進するいい機会となりました。そのアドバンテージをうまく活かすことができました。レースは先週に比べて9秒速くなりました。今日のようなコンディションで前進できたこともうれしいです。いいセットアップを見つけ、いいベースがありました。次はブルノです。大好きなサーキットの一つです。そこからの3週連続のレースでも前進するのが楽しみです。いいシーズンスタートになりましたが、まだまだこれからです」

    カル・クラッチロー(MotoGP 13位)
    「今日は厳しいレースでした。しかし、レース中盤に少しだけピットストップをしてレースを完走することができました。スタートでは前のライダーたちにすぐに追いついたのですが、何人かのライダーが転倒し、ポジションを落としました。今日は最後までベストを尽くしました。残念ながら、左手首のケガの影響で右腕への負担が大きく、マシンをホールドするのが厳しくなりました。加えて、痛みのためにピットボードが見えづらかったので、ピットに戻ったとき、ポイント獲得圏内にいることがわかったので、レースに戻り13位でフィニッシュしました。難しいレースでしたが、ポイントを獲得することができました。次のブルノが楽しみです」

  • MotoGP:ヤマハ 第3戦 アンダルシアGP 決勝レポート

    MotoGP:ヤマハ 第3戦 アンダルシアGP 決勝レポート

    マシンとライダーの持久力を試されたMotoGP アンダルシアGP決勝。Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、それぞれ2位と3位を獲得して表彰台に上った。PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロがホールショットからレースをリードし、ポール・トゥ・フィニッシュで2戦連続優勝を飾った。チームメイトのフランコ・モルビデリも表彰台争いを展開していたが、マシントラブルによりリタイアとなった。

    Monster Energy Yamaha MotoGP、アンダルシアGPでダブルポディウム達成
    ビニャーレスは2番グリッドから好スタートを切り、すぐさまポールシッターのクアルタラロにプレッシャーをかけていった。テールにぴったりとついて第1コーナーでパスを試みたが、はらんで後れ、逆に3番手に後退してオープニングラップを終了した。

    そのあとは、まとわりつく熱い空気に呼吸が難しくなり、なかなかペースが上がらないなかで後方から数台のライバルが追いついて来る。当初はこれらを抑えたが、その後の第6コーナーでF・バグナイア(ドゥカティ)に先行を許し、さらに集団のなかで6番手まで順位を下げてしまった。

    しかし、この時点でまだ多くのラップ数が残っていたことからあきらめずについていったビニャーレス。路面温度が63度にも達した厳しいコンディションのもと多くのライダーが転倒などで戦列を離れたあと、レース終盤にはついに、2番手のロッシに追いついた。最後の5ラップはチームメイトでのバトルとなったが、ここまでタイヤを温存していたビニャーレスがこれを制して2位でチェッカー。トップとの差は4.495秒だった。

    ロッシは4番グリッド、セカンドローから絶好のスタート。ビニャーレスに続く3番手につけてヤマハの1-2-3を形成し、さらにビニャーレスがはらむ間に2番手に浮上した。その後はトップのクアルタラロのペースにはかなわなかったものの、ビニャーレスの追撃を巧みにかわして2番手をキープし中盤を迎えた。

    12ラップ目にはバグナイアに先行を許して3番手に後退。さらにモルビデリがテールに迫ってきたが、2019年アメリカGP以来の表彰台獲得に執念を燃やすロッシはこれを懸命にブロック。過酷な暑さのなかで限界ぎりぎりの走りを続けながらも、豊富な経験を生かして慎重さを失わないロッシ。20ラップ目にはバグナイアのマシントラブルにより再び2番手に浮上し、終盤は追い上げてきたビニャーレスとのバトルに挑むこととなった。そして2番手をキープしていたが最後はかわされて3位でチェッカー。最高峰クラスで自己通算199回目となる表彰台に上った。

    この結果、ヤマハは2014年オーストラリアGPでのロッシ、J・ロレンソ、B・スミス以来となる1-2-3フィニッシュを達成。ビニャーレスは合計40ポイントでランキング2位をキープし、前回ノーポイントのロッシは18位から6位へジャンプアップ。ヤマハはコンストラクター・ランキング1位、Monster Energy Yamaha MotoGPはチームランキング2位となっている。

    クアルタラロが2戦連続優勝! モルビデリは表彰台争い後にリタイア
    クアルタラロは絶好のスタートを切って真っ先に第1コーナーへ。ここからはひとつのミスもなく着実にリードを広げ、後方で展開される激しいバトルにも影響されることなくチェッカーまで走り切った。最終的に後続との差は4.495秒。2位のビニャーレス、3位のロッシとともに表彰台に上り、チャンピオンシップポイントではライダー、チームともにランキングトップをキープしている。

    チームメイトのモルビデリも好調、序盤から積極的に順位を上げて表彰台争いに加わったが、残り9ラップでマシンにテクニカルトラブルが発生してリタイアを余儀なくされた。

    第4戦は2週間後の8月7~9日、チェコのブルノサーキットで開催される。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(2位)
    「レース中は呼吸することができませんでした。マシンの調子はとても良かったので、クリアスペースを確保しようとオープニングラップでクアルタラロ選手に仕掛けていきましたが、はらんでしまい、クアルタラロ選手とロッシ選手に抜かれてしまいました。そのあとはロッシ選手ついて行きましたが、呼吸が苦しくて急激に疲れてしまったのです。原因はよくわかりません。おそらく周りのマシンの熱気だと思いますが、とにかくそれ以上どうすることもできませんでした。最後の5ラップのために力を温存し、終盤でリズムが上がって来たところでプッシュ。もしも1ラップ目の遅れがなければもっと良いレースになっていたと思います」

    バレンティーノ・ロッシ(3位)
    「とても久しぶりの表彰台なので、本当にうれしいです。苦しい時期を乗り越えて復活できたと思います。今回はセッティングの考え方を変えて臨み、それがうまくいきました。デビッド・ムニョスをはじめチームのみんなのおかげ。心から感謝しています。スタート直後からペースが良く好位置につけることができましたが、そのあとは本当に長い戦いでした。表彰台復帰は最高の気分。優勝とは違いますが、それとよく似た気持ちです」

    リン・ジャービス、YMRマネージング・ダイレクター兼MEYMチーム代表
    「ヤマハの1-2-3達成、表彰台独占という素晴らしい結果を見ることができ非常にうれしい気持ちです。先週、苦い経験をしたロッシ選手が今回は復活し、表彰台までたどり着いたことも本当に素晴らしいですし、ビニャーレス選手もまた見事なパフォーマンスを披露し、2戦連続の2位で40ポイントを獲得しました。また前戦初優勝を成し遂げたクアルタラロ選手は2戦連続優勝でランキングトップをキープしています。3台のM1がトップ3を独占したことはまさに快挙。この勢いを維持し、チャンピオンシップのリードを守り続けるためには、この先も多くの仕事が待っていますが、現時点で正しい方向へ進んでいることは間違いありません」

    マッシモ・メレガリ、チーム・ディレクター
    「ふたりに賞賛と尊敬の気持ちを贈ります。本当に見事なレースでした。今日のコンディションは非常に過酷で、マシンにとってもライダーにとってもかなり苦しい状況でした。そのなかでビニャーレス選手とロッシ選手はすべての力を使い切り、人間の限界を越えるぎりぎりのところで戦っていました。その結果として、ふたりがこうして揃って表彰台に立てたことを非常にうれしく思っています。とくにロッシ選手が久しぶりの景色を眺められたことは感慨深いですし、しかもそれを、このような厳しい状況のなかで成し遂げたことは、彼が今もこの世界でトップに立つライダーであることを証明しています。ビニャーレス選手は当然、優勝を狙っていましたが、今日の私たちには残念ながらその力がありませんでした。クアルタラロ選手の勝利を称賛し、ヤマハの1-2-3を祝いたいと思います。2020シーズンのスタートに向けて全力で準備してきたすべての人にとって大いに励みになる結果で、ヤマハのMotoGPプロジェクトに関わるすべての人への最高の恩返しになったと思います。この勢いをキープし、2週間後のブルノに乗り込みます」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(優勝)
    「非常にタフなレースでした。この暑さのなかで25ラップにわたってトップをキープし続けることは、私にとっては今までで最も厳しいものでした。手や脚が熱くなってしまい、それを沈めてくれる空気も感じられませんでした。それでもマシンの調子は上々でした。先週と同じコースでありながら、コンディションは変化していて、それに素早く対応しなければなりませんでした。初めはロッシ選手との差が0.6秒だったのでプッシュしなければならないと思いましたが、1ラップ後の第6コーナーで後ろを振り返ると大きく引き離していたので驚きました。この時点で、冷静さを保って最後まで走り切ろうと決めました。このような厳しいコンディションのなかで2勝目を獲得でき本当にうれしいです。またロッシ選手と一緒に表彰台に上れたことも、とても素晴らしい経験。何しろ憧れの存在ですからね。チーム、ヤマハ、スポンサー、家族、友達、マネジャー、そして支えてくれるファンの皆さまに心から感謝します」

    フランコ・モルビデリ(DNF)
    「スタートがあまりうまくいかなかったので、追い上げていかなければなりませんでしたが、想像以上に早く順位を回復することができました。マシンのフィーリングがとても良く、好成績、もしかしたら表彰台を狙うチャンスだと思ったのですが、突然のトラブルでマシンが止まってしまいました。残念な気持ちですが、これがレースというもの。レースのなかでは時に起こり得ることです。今はまだ原因はわかりませんが、チームとヤマハのエンジニアが調べてくれています。今回は、そして前回も決勝ペースは安定して良いところがたくさんあったので、次回のブルノに向けて気持ちを切り替え、集中していきます」

    ラズラン・ラザリ、チーム代表
    「今週もまた素晴らしいレースになりました。ファビオは2戦連続優勝でランキングトップに立っています。モルビデリ選手と1-2も期待しましたが、残念ながらそうはなりませんでした。彼はウイークを通じて好調で、すべてのセッションで好成績を残していただけに残念です。トラブルの原因を見直し、次回ブルノでもう一度、挑戦します」