カテゴリー: MotoGP

  • 2021年 MotoGP世界選手権におけるブレンボブレーキのトレンド

    2021年 MotoGP世界選手権におけるブレンボブレーキのトレンド

    世界最高峰クラス(MotoGPおよび500)の43回にわたるチャンピオンシップで蓄積された経験は、ブレンボのブレーキを搭載したバイクがライダーで32回、コンストラクターズで33回の優勝を果たし、500回以上GPで各チームと共に勝利を収めてきた。さらにブレンボは、2002年に500クラスに代わって導入された、第20回MotoGP選手権に参加する22人のライダーのそれぞれにカスタマイズされたブレーキシステムを供給した。

    再び2021年に全11チームは、ブレーキキャリパー、カーボンディスクとパッド、ブレーキマスターシリンダー、フリクションマスターシリンダーなど、ブレンボのコンポーネントが保証する高性能、信頼性、安全性を選択することを決定した。

    2021年のシーズンに向けて、ブレンボは幅広い技術的ソリューションにより、ライディングスタイル、サーキットの特徴、レース戦略に基づいてブレーキシステムをカスタマイズし、ブレーキシステムコンポーネント特性の最適化を各チームに提供する。

    GP4キャリパー
    2020年のMotoGP選手権開始時に導入されたGP4キャリパーは、無垢のアルミニウムから削り出された新しいモノブロックアルミニウムキャリパーで、ラジアルアタッチメントと4つのピストンを備えている。ほとんどのMotoGPライダーにとって基準となるキャリパーとなっているが、中には習熟度やバイク自体の性能の違いを理由に、2019年モデルのキャリパーを好んで使い続けているライダーもいる。

    このGP4キャリパーは、キャリパー表面にフィンが存在するデザインを大きな特徴としており、アンチドラッグシステムを備えたアンプ付きキャリパーのような革新的な要素を含んでいる。具体的には、このキャリパーは、ライダーが制動トルクを増幅させることができるシステムを特徴としている。つまり、ブレーキ操作の際、ライダーの操作によって生み出される力に加えて、さらにプラスの制動力を生み出す。これは、ライダーのレバーにかける同じ力で、制動トルクが増幅されることになる。

    一方、アンチドラッグシステムは、スプリングデバイスにより、システム内に圧力がない状態において、残留トルクを大幅に低減し、パッドとディスクの接触を回避することができる。これにより、意図せずにバイクを減速させるような不要な力の発生を防ぐことができる。

    カーボンブレーキディスクの10の解決策
    大多数のライダーは、直径340mmのディスクを選択し、ハイマスとスタンダード(ローマス)に分けて使用する。ただし、一部のチームでは、スタンダードとハイマスのディスクを320mm径で使用している。さらに、ブレーキディスクとパッドの形式タイプごとに、初期制動と高温耐性が異なる2種類のカーボンコンパウンドが用意されている。

    全体として、ライダーはブレーキディスクを選ぶ際に、5つのディスク形状と、それぞれのディスク形状に2つの材料仕様(ハイマスとスタンダードマス)という10種類の選択肢を持つことになる。

    この5つのジオメトリーの中には、ブレンボが今シーズンからチームに提供する新しいタイプのものもある。このディスクの特徴は、ベンチレーションにあり、熱交換を促進してディスク自体の冷却性を高めることを目的としている。これは、レッドブル・リンク、もてぎ、セパン、ブリーラムなど、ブレーキシステムにとって非常に厳しい条件が予想されるサーキットのために特別に設計されたソリューションだ。

    カーボンは、バネ下質量の低減、スタートからゴールまで変わらない摩擦係数、スチール製ディスクを使用した場合に発生する残留トルクの問題がない、という3つの利点を備えている。

    ブレーキのフィーリングにこだわり
    各チームが用意したブレーキマスターシリンダーの種類は、ホイールベースによって異なる。これは、レースと、ライダーのフィーリングに応じたコントロールの「反応性」の両方に対応するため。また、各車両には、ライダーの左手でブレーキレバーの位置を変えることができるリモートアジャスターが装備されていて、サーキットの周回中でも使用することができる。

    ブレンボの調査によると、MotoGPライダーの3分の1以上がサムマスターシリンダーを常用していることがわかった。この技術的ソリューションは、ミック・ドゥーハンをサポートするためにブレンボが90年代に導入したもので、左のセミハンドルバーに設置された特殊なレバーを押し、ライダーの親指で作動させることでリアブレーキを作動させることができる。

    2021年シーズンは、2種類のサムマスターシリンダーシステムが採用されている。最も普及しているのは、サムマスターシリンダーとペダルを独自の回路で構成し、リア2ピストンキャリパーを使用するものです。もう一つは、2つの独立した回路を持ち、それぞれの回路がリアキャリパーの4つのピストンのうち2つのピストンに作用するシステムがある。1つのシステムがもう1つのシステムを排除し、2つのシステムが同時に作用するというもの。

    2019年からは、プッシュ&プル式と呼ばれる、古典的なサムマスターシリンダーのバリエーションも使用できるようになった。この新しいデザインは、最大限の効率を保証するために最適化されており、2つの機能を持ち、ライダーの好みに応じて親指と人差し指の両方で操作することができる。このポンプを人差し指で使用する場合、親指で使用する場合に比べて180°回転させてレバーに取り付けることとなり、減速時のモジュレーションとレバーのグリップ力を高めることができる。

    マルケジーニ製ホイール
    マルケジーニの鍛造マグネシウムホイールは、2021年のMotoGPに参戦するチームの大半(11チーム中7チーム)に採用される。 マルケジーニのホイールは、フロントが5本スポークまたは7本スポーク、リアが7本スポークとなっている。ブレンボグループのブランドであるマルケジーニのホイールは、モーターサイクルの軽量化を実現し、コーナリングの加速とハンドリングを有利にする。また、ブレーキを引いた状態でのカーブの進入、高いローリングアングル(最大60°)でのコーナリング、オープンガスの傾斜をつけた状態でのカーブの出口など、最も重要な局面でも威力を発揮する。

    Moto3向け新しいブレーキシステム、Moto2でも採用決定
    ヘレスとポルティマオでのテストを経て、ブレンボは2021年のMoto3世界選手権用の新しいブレーキシステムを正式に発表したが、2020年に比べてMoto2のブレーキシステムは変更されていない。

    重量は、昨シーズンまで使用されていたシステムよりも約200グラム軽くなっている。

    新しいモノブロックアルミニウムキャリパーは、全体がアルミニウムの無垢材から加工されており、直径32mmの2つのピストン、ラジアルマウント、表面には冷却効果増加を目的とした放射状のフィンが設けられている。このMoto3の新しいキャリパーは、2020年初頭にMotoGPで発表された新しいGP4キャリパーの外観を反映したものとなっている。この要素は、バイク自体の性能だけでなく、ブレンボが数年間にわたって重視してきたデザインコンセプトや同一性にとっても重要であることは間違いない。

    新しいアルミ製ディスクの特徴は、バンドの高さを低くすることで、バネ下重量、特に回転重量を抑えることを目的に、ディスク自体の重量を減らすことができる。

    ロードバイク用のRCSマスターシリンダーで生まれ、2輪レースの世界にも導入されたホイールベース・ギアボックス・システムの導入も大きなニュースです。この新しいマスターシリンダーの特徴は、2020年のチャンピオンシップまで使用されていた直径よりも小さな直径のピストンを使用していること。14mmと15mmの間で選択でき、さらにライダーはライディングスタイルだけでなく、サーキットに応じて18mmと20mmの間で距離を調整することができる。

    このようにホイールベースが変わることで、ライダーはさまざまな局面でモジュール式またはよりアグレッシブなシステムの恩恵を受けることができる。
    ブレーキシステムは、Z04パッドと新しいZ16パッドによって完成されている。

    ブレンボは、Moto2の15チームとMoto3の14チームのほぼ100%にキャリパーを、約50%にスチールディスクを、約75%にパッドを、約90%にマスターシリンダーを供給し、約50%弱にマルケジーニ製ホイールを供給している。

  • アルピーヌF1のダビデ・ブリビオが感じたF1とMotoGPの類似点/相違点

    アルピーヌF1のダビデ・ブリビオが感じたF1とMotoGPの類似点/相違点

    アルピーヌF1のレーシングディレクターを務めるダビオ・ブリビオは、F1とMotoGPには類似点はあるものの、F1の無線通信のレベルには驚いたと語る。

    ダビデ・ブリビオは、主にヤマハとスズキでMotoGPで20年間働き、2020年にスズキのチームマネージャとしてチームスズキエクスターに初のチームチャンピオン、ジョアン・ミルにスズキのライダーとして20年ぶりにタイトルをもたらした。

    アルピーヌF1は、2021年にマネジメント体制を変更。CEOにローラン・ロッシ、エグゼクティブ・ディレクターにマルチン・ブコウスキー、そして、レーシングディレクターとしてダビデ・ブリビオと契約した。

    ダビデ・ブリビオは、F1の新しい環境について、グランプリ中にチームがいかに関与できるかに驚いたと語る。

    F1とMotoGPを比較して、ダビデ・ブリビオは「一貫してドライバーと連絡を取り合っている。レースエンジニアは彼に『これをしろ。それをしろ。もう少し待て』と指示をする。これが最大の違いだ」と語る。

    「バーレーンでの最初のレースを経験したとき、レース序盤は『1時間45分、それがどんなものであれ、長いものになるだろう』と思った。だが、聞いたり、チェックしたり、分析したりするのに忙く、時間はすぐに過ぎた。とても興味深い経験だった」

    「MotoGPでは、レースが始まると、ライダーが自分でやるので、座ってテレビを見るだけだ。それができることのすべてだ」

    「F1では常に連絡を取り合っているし、ほとんどマシンの中にいるようなものだ。トラックで起こっていることの一部になっているようだ」

    ダビデ・ブリビオは、F11の技術的側面はMotoGPよりもはるかに深いが、チャンピオンシップ間には人間の類似点があると概説する。

    「私はエンジニアではないが、テクノロジーを評価することはできるし、この観点で面白さがある。それが私が参加することを決めた理由の1つだ。もちろん、以前とは違うのは面白さだ」

    「類似点もある。ライダーとドライバー…彼らは、モチベーション、良い形、悪い形、不平・不満、フィーリングなどによって、同じような浮き沈みがある」

    「[F1でもMotoGPでも、メカニックはモチエーションを維持し、改善したいと思っているので、多くの類似点がある」

    「F1のテクノロジーはより複雑だ。マシンはより大きく、より多くのパーツ、より多くの情報、より多くの測定可能なものがあるため、結果としてより多くの分析が必要になる」

  • アルファタウリ・ホンダF1のイベントでドヴィツォーゾがF1を語る

    アルファタウリ・ホンダF1のイベントでドヴィツォーゾがF1を語る

    アルファタウリ・ホンダF1のイベントに2輪の有名な人物の一人であるアンドレア・ドヴィツォーゾが参加。F1について語った。

    アルファタウリ・ホンダF1にとって先週末イモラで開催されたF1エミリア・ロマーニャGPはホームグランプリ。グランプリの週末にはモーターバレーの企業がイモラのメイン広場でイベントに参加した。

    アンドレア・ドヴィツォーゾは、アルファタウリ・ホンダF1のファクトリーから数キロのフォルリンポーポリ出身の2輪ライダー。MotoGP選手権の3つのクラスで24勝を挙げ、125ccクラスでタイトルを獲得している。昨年、8シーズン過ごしたドゥカティを離れ、2021年シーズンは休業している。

    四輪レースのファンでもあるアンドレア・ドヴィツォーゾは、アルファタウリ・ホンダF1のレーシングスーツに身を包み、F1マシンのコックピットを体験。F1、そして、MotoGPへの思いについて語った。

    「このようなマシンを試することは将来の僕の夢なんだ。過去に僕が試したものとは段違いだし、とても急進的だ。本当に試してみたいね」とアンドレア・ドヴィツォーゾはコメント。

    「ずっとバイクに乗っていたので、後から車のファンになったことに疑問の寄りはなかった。F1のプロ意識は信じれないくらいだ。過去10年間、MotoGPは少しそれに従って、バイクはとても競争的になった。すべてのバイクが競争的になったのはそれが理由でもと思う」

  • スズキ、2026年までMotoGP継続参戦にむけて契約を締結

    スズキ、2026年までMotoGP継続参戦にむけて契約を締結

    KTM、ドゥカティ、ホンダ、ヤマハに続き、スズキも2026年末までの参戦に合意
    MotoGPの商業権を所有するドルナスポーツは4月20日(火)、2015年の復帰以来6シーズン目、グランプリ参戦60周年、そして創立100年目を迎えた2020年シーズンにライダー部門とチーム部門の2冠を達成したスズキとの間で、2022年から5年間の参戦に関して契約を締結したことを発表。2026年末まで最高峰クラスに継続参戦することが決定した。

    佐原伸一(プロジェクトリーダー兼チームディレクター)
    「スズキとして、『MotoGP世界選手権』に継続参戦することを誇りに思っています。我々は世界のトップモーターサイクルレースに対して我々自身を測定するという挑戦的な野心を共有しています。2015年に新たな参戦を開始し、僅か6年でライダー部門とチーム部門のワールドタイトルを獲得し、我々は更なる成功を切望しています。このような理由から、スズキの技術とレーシング面の発展を継続するという希望とコミットメントと共に、ドルナとの合意を延長しました」

    カルメロ・エスペレータ(ドルナスポーツ最高経営責任者)
    「チャンピオンシップに長年参戦し、素晴らしい協力関係を楽しんできたスズキとの契約更新を大変嬉しく思います。2015年に復帰してから直ぐに成功を収め、2020年にはジョアン・ミルと共にワールドタイトルを獲得しました。このパートナーシップの延長を誇りに思い、この象徴的なブランドと共にマイルストーンを設定し続けることを望みます。」

    ドルナスポーツは、チャンピオンシップの継続参戦に関して、KTM、ドゥカティ、ホンダ、ヤマハとの間で既に2022年からの5年契約を締結。国際ロードレーシングチーム連盟及びインディペンデントチームとの間でも5年契約の締結を2月に発表していた。

  • MotoGP:ホンダ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 決勝レポート

    MotoGP:ホンダ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 決勝レポート

    MotoGP 第3戦ポルトガルGPの決勝は、終日青空が広がり、気温も25℃とレースウイークで最も暖かい絶好のコンディションとなり、今大会がケガからの復帰戦となったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が7位、予選13番手のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が粘り強く追い上げて8位、金曜日のフリー走行で転倒を喫し、その影響で土曜日の予選をキャンセルした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が21番グリッドからすばらしい追い上げを見せて10位でフィニッシュした。

    復帰戦のマルク・マルケスが7位。アレックス・マルケス8位。中上貴晶10位とHonda勢の3選手がトップ10フィニッシュを果たす
    昨年7月のスペインGPで右腕上腕を骨折し、連戦となったアンダルシアGPのフリー走行と予選に出場して以来、9カ月、15戦ぶりの出場となったマルク・マルケスは、RC213Vのフィーリングを取り戻すのは順調だったが、長いブランクの影響で右腕に疲労がたまり、苦しい戦いを強いられた。朝のウォームアップはマシンの確認程度の走行でわずか4ラップと右腕のパワーを温存し、決勝に備えた。

    そして迎えた決勝では、6番グリッドから好スタートを切ってオープニングラップ4番手へと浮上するが、3コーナーでフロントがスライドしタイムロス、7番手へとポジションを落とす。その後も、着実に走ることを心がけて3周目には9番手に後退したが、その後、ポジションを上げて7位でフィニッシュした。今大会は優勝したファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)から13秒差というもので、3度の手術を行い9カ月のブランクがあったとは思えない、すばらしい復帰戦となった。

    これからは、右腕の回復につれてペースも成績も上がっていくことは間違いなく、次戦スペインGPでは、本来の走りにさらに近づくことが期待される。

    マルク・マルケスの弟のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、13番グリッドから8位でフィニッシュした。オープニングラップはグリッドと同じ13番手。序盤は大混戦の中でなかなか前に出ることができなかったが、ミゲル・オリベイラ(KTM)、ルカ・マリーニ(ドゥカティ)らをパス、転倒者もあって着実にポジションを上げる。中盤には兄マルク・マルケスを視野に8番手を走行し25周のレースでチェッカーを受けた。カタールの2戦はともに転倒リタイアに終わっている。その雪辱に向けて、まずは一歩を踏み出した。

    金曜日のフリー走行で激しく転倒、右鎖骨の付け根を痛め、土曜日の予選をキャンセルしたことで最後尾グリッドの21番手から決勝に挑んだ中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が10位でフィニッシュした。前日のフリー走行同様に痛み止めの注射を打って決勝に挑んだ中上は絶好のスタートを切ってオープニングラップ14番手に浮上する。中盤まではバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)らとグループを形成し、バスティアニーニには先行を許すが、10位でフィニッシュした。予選をキャンセルしたときに「トップ10を走れるスピードはある。体調次第」とコメントしていたが、右鎖骨の痛みを堪え今季初ポイント獲得を果たした。

    Repsol Honda Teamで3戦目を迎えるポル・エスパルガロは、14番グリッドから決勝に挑みましたが、4周を終えてピットに戻りリタイアとなった。

    マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
    「今週末はいろいろな感情がありました。ピットに戻ったとき、痛みだけではなく、言葉では言い表せないけれど、どうしても抑えられない感情が爆発しました。みんなのサポートを本当に感じました。そして、家族と友人のサポートは特別でした。再びMotoGPライダーになることができたと感じられたことはとても重要なことです。すばらしい気分です。今日のレースは楽しめませんでした。かなり苦戦しましたが、これは回復の重要なステップです。一番の目標だったレース完走を達成できました。ポジションは関係ありませんが、トップと13秒差というのは不可能な夢でした。レース中盤で単独走行しているときのフィーリングがベストだったと思います。レースのスタートは久しぶりの感覚だったのでショックを受けました。終盤はとにかくフィニッシュすることだけを考えていました。次はヘレスへ向けてがんばります」

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
    「8位はいい結果です。チャンピオンシップで大事なポイントを獲得することができました。カタールでは、テストとレースでチームが最高の仕事をしてくれたにもかかわらず、両方のレースで完走できませんでした。今日はレースで完走することが一番の目標でした。まだ前進できることは分かっていますが、全体的には満足できるレースでした。今日の仕事を誇りに思います。これがいい流れのスタートであることを願っています。今後はどんどんよくしていきたいです。ポルトガルGPにおけるチームのすべての仕事に感謝したいです。しっかり充電をして、次のヘレスに集中したいです」

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    「最後尾からのスタートで、しかも身体を痛めていたので今週末はあまり周回できず、とてもハードなレースでした。レースに挑戦できてとてもうれしいです。たくさんのライダーたちをオーバーテイクすることができました。とても難しいことですが、スタートから力強い走りにトライしました。最後にはレースを楽しむことができました。まさか10位を獲得できるとは思っていませんでした。今大会は1ポイント獲得だけでも満足したと思いますが、10位でフィニッシュできたので、とてもよかったです。ヘレスに向けて身体を休めたいです。これが今は一番大事なことです。クリニカモバイルに感謝したいです。ここ数日彼らは最高の仕事をしてくれました。またチームにも感謝したいです。彼らのサポートとピットの雰囲気がこの結果を可能にしてくれたと思います」

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
    「残念ながら今日はテクニカルな問題がありました。このようなことは起こるものです。今日のレースはとても短いものでしたが、限界でレースをしているときは起きる出来事です。ミスや問題から学び、強くなって戻ってきます。気持ちを切り替えてヘレスに集中します。ステファン(ブラドル)のおかげでヘレスはたくさんのデータがあります。引き続き仕事に取り組み、運を見つけたいです。そして今日の問題は今後起きないことを願っています。強くなり続けます。チームで成長し、前進していきます。次のレースウイークがスムーズに進むことを願っています」

  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 決勝レポート

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 決勝レポート

    クアルタラロが欧州ラウンドの初戦を独走で勝利しヤマハ開幕3連勝
    Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロが圧倒的な強さで2連勝を果たし、同チームが開幕から3戦3勝を達成した。マーベリック・ビニャーレスは序盤で最後尾まで後退したあと11位へ上げてチェッカーを受け、貴重なポイントを獲得した。PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのフランコ・モルビデリは4位を獲得。バレンティーノ・ロッシは15ラップ目に転倒リタイアとなった。

    クアルタラロが2連勝達成、ビニャーレスは11位
    クアルタラロはポールポジションからスタート後、第1コーナーへ飛び込むまでに6番手まで後退。そのままトップ3台が抜け出そうとする中で早々にアクションを起こし、一気にペースを上げて差を縮めていった。2ラップ目にはM・マルケス(ホンダ)とJ・ミラー(ドゥカティ)をパスして4番手。さらにトップグループに近づき、J・ミル(スズキ)を抜き去り3番手まで浮上した。

    6ラップ目にはJ・ザルコ(ドゥカティ)をとらえると、そのあとはA・リンス(スズキ)との一騎打ち。クアルタラロは8ラップ目でトップに立ち、そのままさらにペースを上げて逃げ切りを図る。しかしリンスも懸命に追いすがり激しいバトルが続いたが、この日のクアルタラロのハイペースを抑えることはできず残り7ラップで転倒した。クアルタラロは4.809秒の大差をつけてトップでゴールし、ドーハGPから2連勝を達成するとともに、ヤマハにとって開幕以来の3連勝とした。

    一方のビニャーレスは1ラップ目を終えた時点で20番手。さらに3ラップ目には最後尾まで後退し、厳しい展開を強いられた。

    それでも決してあきらめずにプッシュし続けるうち、前方で多くの転倒があったこともあり少しずつ順位を上げてゆく。またレース中盤からはリズムも良くなり、残り9ラップの時点で14番手まで挽回。続いて3台のグループに追いつきL・マリーニ(ドゥカティ)をとらえると、そのあとさらに2台の転倒があり、ついには11番手に浮上した。ビニャーレスはその後も追撃の手を緩めることはなく、最後までトップ10を目指すも、わずか0.085秒届かず11位でチェッカー。トップとの差は23.761秒だった。

    この結果、クアルタラロは合計61ポイントでランキングトップ。ビニャーレスもダメージを最小限にとどめ、合計41ポイントのランキング3位につけている。ヤマハは3連勝により75ポイントを獲得してコンストラクターズ・ランキングでトップ。Monster Energy Yamaha MotoGPも合計102ポイントでトップをキープしている。

    PETRONAS Yamaha SRTのモルビデリが4位獲得
    モルビデリはスタートで出遅れ、オープニングラップ終了時点で8番手。すぐさま挽回を開始し、リズムをつかむと7ラップまでに5番手へ浮上した。路面温度が42度に達するなかリアタイヤのハードコンパウンドが功を奏し、ペースを維持して20ラップ目には4番手に浮上。さらに終盤では表彰台を目指したが届かず、そのまま4位でチェッカーを受けた。

    一方のロッシはグリッド17番手からポジションを維持してスタート。3ラップ終了時点までに15番手に上がると、順調にリズムをつかんで少しずつ順位を挽回していった。レース中盤を迎えて12番手まで浮上し、さらにペースを上げていたが、15ラップ目の第11コーナーで転倒。ポテンシャルを発揮しきれないままリタイアとなった。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    ファビオ・クアルタラロ(優勝)
    「今の私は自信に満ち溢れているように感じます。このような状態を取り戻せたことはとても重要です。前回ドーハで得た自信と同じものを、今日も感じることができました。私たちは今、勝つために何が必要かということがわかっています。フロントのフィーリングが良ければハイペースで走ることができるのです。今日は自分のライディングだけに集中し、素晴らしいペースが出ていました。自分でも驚くほどです! また後ろに迫るリンスのプレッシャーも感じていて何とか振り切ろうと頑張っていたのですが、そうするうちに彼のほうがミスをしました。そのあとは少し楽になり、バニャイアとの差をさらに広げることもできました。この3日間、私たちはとても素晴らしい仕事ができたと思っています。昨日は全セッションでトップ、今日も優勝することができ、2日後の私の誕生日を祝うための最上のプレゼントにもなりました。すべてはチームのおかげ。心から感謝しています。次は大好きなコースのひとつ、ヘレスへ向かいます。待ちきれない気持ちです」

    マーベリック・ビニャーレス(11位)
    「今も原因はわかっていません。ただ何かが間違っていたのです。とにかくペースが遅く、どうすることもできませんでした。このような結果はまったく想像していなかったので非常に残念です。カタールで優勝し、今回も初日はトップだったのに、決勝で10位以内に入れないなんて、とても考えられないことでした。しかし浮き沈みは誰にでもあるもの。それが人生というものでしょう。これから状況を分析していきます。もっと安定した成績をあげるために、何かを変更しなければならないことは間違いありません。次は相性の良いヘレスなので、今日のことは忘れて集中したいと思っています」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「このサーキットに到着した時点では、決して自信にあふれていたわけではありませんでした。去年のことが記憶に残っていて、不安を払しょくしきれなかったのです。しかし今日のクアルタラロ選手のスピードと技術を見て安心することができました。クアルタラロ選手もまた、YZR-M1を信頼できたからこそ、このように気持ちを落ち着けて走れるようになったのです。6番手から見事な走りで挽回。そしてトップに立ってからも後方からのプレッシャーに負けませんでした。彼にはそれだけの自信があったのです。この優勝は、彼自身はもちろんですが、私たちチームと日本にいるヤマハのエンジニアたちにとっても本当にうれしいものになりました。昨年11月以来、ここまではとても長い道のりでしたからね。
    しかしチームとしては、もう一方で非常に残念なこともありました。ビニャーレス選手は序盤から自信を失っていましたが、それでもダメージを最小限に抑える努力をしてくれました。最後までプッシュし続けるうち、多くの転倒車が出たことで貴重な5ポイントを獲得しています。彼が自信を持って走れなかった理由が何だったのか、これからしっかり分析し、次回のヘレスに備えます」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ(4位)
    「4位を獲得し、素晴らしい週末になりました。レース序盤から自分の走りができていたので、少しずつ順位を上げて上位のバトルに加わり、最後は表彰台を狙うところまでいきました。これには自分でも驚いたほどで、大きな成果を誇りに思います。結局、わずかに届きませんでしたが、今日の4位にはとても満足しています。カタールの2戦は本当に苦しみました。でもここでエネルギーを注入することができたと思っています。マシンのフィーリングが戻り、今はただ、喜びに浸っています。次のヘレスが楽しみです」

    バレンティーノ・ロッシ(DNF)
    「セッティングが向上し、ハードコンパウンドのリアタイヤもフィーリングが良く、今日は順調に走ることができました。ペースも昨日より格段に良くなっていたのですが、やはり後方からの追い上げは簡単ではありませんでした。第1コーナーではやや遅れたものの、そのあとは好調で、トップ10を狙っていけると感じていました。しかし結局は、フロントタイヤに負担のかかる第11コーナーでフロントから転倒してしまったのです。ポイントを獲得できるチャンスだっただけに悔しい結果になってしまいましたが、全体的にはマシンの状態が改善されてきているので、ここからまた挽回を目指します」

    ラズラン・ラザリ(チーム代表)
    「まさにアップダウンの激しい週末となりました。モルビデリ選手の4位はとても喜ばしく、誰もが待ち望んでいたことでした。これで彼もようやく自信を取り戻すことができるでしょう。ロッシ選手もまた改善の兆しが見られ、実際に順位を挽回していましたが、残念ながら転倒してしまいました。しかしそのなかにも確かな収穫があったことは間違いありません」

  • MotoGP ポルトガルGP 結果:ファビオ・クアルタラロが2連勝

    MotoGP ポルトガルGP 結果:ファビオ・クアルタラロが2連勝

    2021年のMotoGP 第3戦 ポルトガルの決勝レースが4月18日(日)にアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで行われ、ファビオ・クアルタラロ(Monster Energy Yamaha MotoGP)が優勝した。

    気温25度、路面温度41度のドライコンディションの中、リアにハードタイヤを装着してポールポジションからスタートしたファビオ・クアルタラロは、昨年7月の第2戦スペインGPと第3戦アンダルシアGPに続き、2度目の2戦連続優勝、最高峰クラスで5勝目、キャリア通算6勝目を挙げ、ヤマハに2010年以来となる開幕から3連勝をもたらした。

    11番グリッドのフランチェスコ・バグナイアは4.809秒差の2位。昨年9月の第7戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGP以来となる自己最高位タイを獲得すれば、9番グリッドのジョアン・ミルは4.948秒差の3位に入り、昨年11月の第13戦バレンシアGP以来となる表彰台を獲得。

    5番グリッドのフランコ・モルビデリは、昨年3位を獲得した当地で今季の最高位となる4位。15番グリッドのブラッド・ビンダーと7番グリッドのアレイシ・エスパルガロも今季の最高位に進出。

    昨年7月の第2戦スペインGP以来の復帰レースとなった6番グリッドのマルク・マルケスは、1分40秒台のペースで周回を重ねて13.208秒差の7位フィニッシュ。

    13番グリッドのアレックス・マルケスは、2戦連続の転倒リタイアを喫した後に8位。16番グリッドのエネア・バスティアニーニは初のシングルフィニッシュ。

    フリー走行2でハードクラッシュを喫した21番グリッドの中上貴晶は、1ラップ目に14番手まで浮上した後、高い集中力を維持して23.676秒差の10位。今季初めてポイント圏内に進出すれば、12番グリッドのマーベリック・ビニャーレスはスタートで19番手まで後退した後11位まで挽回。

    8番グリッドのルカ・マリーニは自己最高位の12位。18番グリッドのダニロ・ペトルッチ、19番グリッドのイケル・レクオナ、20番グリッドのロレンソォ・バルダッサーリは今季初めてポイント圏内に進出。10番グリッドのミゲール・オリベイラは、15番手走行中の6ラップ目14コーナーで今季初転倒を喫した後、最後まで走り切って最後尾の16位でゴール。

    2番グリッドのアレックス・リンスは、2番手走行中の18ラップ目5コーナーで今季初転倒。3番グリッドのヨハン・ザルコは、3番手走行中の20ラップ目10コーナーで週末2度目、今季4度目の転倒。ウォームアップ走行で1番手に進出した4番グリッドのジャック・ミラー は、6番手走行中の5ラップ目3コーナーで今季3度目の転倒。14番グリッドのポル・エスパルガロは、4ラップ目に最後尾に後退した後、ピットボックスに戻ってリタイアを決断。17番グリッドのバレンティーノ・ロッシは、11番手走行中の15ラップ目11コーナーで今季初転倒。

    チャンピオンシップは、総合2位のクアルタラロが25ポイントを加算してポイントリーダーに飛び出せば、総合4位のバグナイアは15ポイント差の2位に浮上。総合3位のビニャーレスは20ポイント差、総合4位のザルコは21ポイント差、総合5位のミルは23ポイント差、マルケス兄は52ポイント差の総合14位。

    次戦スペインGPは、ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで4月30日に初日、5月2日に決勝レースが行われる。

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 41’46.412
    2 F・バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 4.809
    3 J・ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 4.948
    4 F・モルビデリ Petronas Yamaha SRT Yamaha 5.127
    5 B・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 6.668
    6 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 8.885
    7 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 13.208
    8 A・マルケス LCR Honda CASTROL Honda 17.992
    9 E・バスティアニーニ Esponsorama Racing Ducati 22.369
    10 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSU Honda 23.676
    11 M・ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 23.761
    12 L・マリーニ SKY VR46 Esponsorama Ducati 29.660
    13 D・ペトルッチ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 29.836
    14 L・サバドーリ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 38.941
    15 I・レクオーナ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 50.642
    16 M・オリベイラ Red Bull KTM Factory Racing KTM 1 lap
    DNF V・ロッシ Petronas Yamaha SRT Yamaha 11 laps
  • MotoGP:ホンダ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 予選レポート

    MotoGP:ホンダ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 予選レポート

    復帰戦のマルク・マルケスが6番手と好走。アレックス・マルケス13番手、ポル・エスパルガロ14番手、中上貴晶は21番グリッドから決勝に挑む 
    2021年 MotoGP 第3戦ポルトガルGPの予選は、終日、青空が広がる絶好のコンディションとなり、今大会が15戦ぶりの復帰戦となるマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が6番グリッドを獲得した。

    ケガをしてから9カ月、15戦ぶりの復帰を果たしたマルケスは、初日6番手と周囲を驚かせるすばらしいスタートを切った。そして迎えた2日目のFP3も順調にタイムを刻んだが、ニュータイヤを装着してアタックを始めようとした周回に転倒者が出て赤旗中断となった。その後、セッションは再開したが残り時間は少なく、アタックできたのはわずか1周。そのため大接戦の中で15番手へとポジションを落とした。

    その結果、マルケスはQ1からの予選となるが、Q1はトップタイムをマークしてQ2に進出。しかし、アタックできるタイヤが予選を通じて一本しかないため、Q1からの予選となった影響が出てしまい、Q2はセッション終盤にコースイン。このときもワンラップのアタックで6番手タイムをマークした。

    復帰戦ということでマルケスは、着実な走りに徹した。そして周回するごとにRC213Vのフィーリングに慣れ、パフォーマンスを引き出した。決勝もドライコンディションが予想される。マルケスは、これまで何度も世界中のレースファンを驚かせるすばらしい走りを披露してきた。今大会はまだまだ100%の走りではないが、決勝に向けて重要なセッションとなるFP4では、1分40秒台で連続ラップをこなし、復帰戦での表彰台獲得に向け期待が膨らんでいり。

    マルク・マルケスの弟のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は13番グリッドから決勝に挑む。初日11番手スタートのアレックス・マルケスは、セッションごとに着実にタイムを短縮した。FP1は1分42秒台だったが、FP2で同40秒台へ。そしてFP3では同39秒台へとタイムを更新するが、トップから1秒差に15台という大接戦の中で11番手は変わらず。惜しくもダイレクトでのQ2進出を果たせなかった。そして迎えたQ1では、わずかの差で3番手となりQ2進出を果たせず、13番グリッドが確定した。決勝では追い上げのレースに挑む。

    Repsol Honda Teamで3戦目を迎えるポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、初日12番手だったが、2日目のFP3では13番手へとポジションを落とした。ダイレクトでのQ2進出を果たせず、Q1からの予選となったが、大接戦の中で4番手に終わり、14番グリッドが確定した。この日は、FP4でハイサイドを起こして転倒を喫し、それがQ1の走りに影響した。決勝では追い上げのレースが期待される。

    初日10番手の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、前日の転倒の影響で右肩の痛みがひどく、FP3は痛み止めの注射を打つなどの処置を施して出走したが、わずか9ラップで走行を終えた。その後の走行を断念し、FP4、予選Q1をキャンセルしたことで21番グリッドが確定した。

    マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
    「今日はかなり努力しました。FP3でQ2へ進むのが目標でしたが、それは不可能でした。Q1ではQ2へ進めるとは思いませんでしたが、僕のスタイルに合う調整がとても役立ちました。このポジションは本当のポジションではありません。とても驚きましたが、現実を受け止めたいです。レースが長いことは分かっています。医師には毎日腕の力がなくなっていくと言われていました。でもできることをやります。目標はレースで完走し、何ができるのかを見極めることです。腕の痛みは筋肉の痛みなのでポジティブです」

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
    「うれしいですが、Q2へ進めためには、FP3もQ1も一つだけポジションが足りませんでした。午前中のFP3はQ2へ進む絶好のチャンスでしたが、ミスをして転倒してしまいました。大きな転倒をしてしまいましたが、僕は無事です。身体の調子もいいです。リズムはとてもよく、セクター2でもっとタイムを縮めなければなりません。でも全体的には悪くありません。明日はいいスタートを切り、序盤からプッシュして、アグレッシブな走りでオーバーテイクしたいです。フィニッシュまでチャレンジャーとなって、いいレースにしたいです」

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
    「コーナーエントリーが少し速すぎてリアのグリップがなくなりました。アクセルに触れるとリアはスリップし続け、大きなハイサイドを起こしてしまいました。体に大きな衝撃を受けました。臀部あたりがかなり痛み、予選に影響してしまいました。すべてのセクターをうまくつなげることにまだ苦戦しています。セクターごとを見れば速くなってきているのですが、まだ1周でうまくまとめられず苦戦しています。これから少し体を休めて明日に向けて準備を整えたいです。ハードなレースになると思いますが、がんばります」

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    「今日は難しい一日でした。朝、起きたときに、あまり体調がよくありませんでした。しかし、FP3だけはマシンに乗ってトライしようと思いましたが、数周走行した後、ブレーキングで肩の痛みがひどくなりコントロールできませんでした。そのため、今日は休んだ方がいいと判断し、その後のFP4と予選も走行しませんでした。明日は最後尾からのスタートになるので厳しいレースになると思いますが、決してあきらめません。ベストを尽くします。できればポイントを獲得できるようにがんばりたいです」

  • MotoGP:スズキ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 予選レポート

    MotoGP:スズキ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 予選レポート

    チームスズキエクスター、ポルトガルGPの決勝は2番手、9番手からスタート 
    前日に路面を濡らした雨が去り、土曜日はアルガルヴェ・インターナショナル・サーキットに日差しが戻ってポルトガルGPのFP3は理想的なコンディションに恵まれてスタートした。各ライダーが積極的な走りで次々とタイムを上げ、ダイレクトQ2行きを賭けてトップ10入りを狙う。チームスズキエクスターのふたりも他ライダー同様に順調にタイムを上げ、アレックス・リンスは5番手に。しかしジョアン・ミルはセッション終了まで5分を切った際に、他車の転倒によって赤旗中断になり、最後のタイムアタックのタイミングを合わせることができないまま、わずかコンマ数秒差でトップ10圏外の12番手でセッションを終える。

    引き続き良好なコンディションの続くFP4では、ふたりのライダーは通常通りタイヤの確認とレースシミュレーションを行い、ミル10番手、リンス12番手でセッションを締めくくる。

    ミルはQ1で素晴らしいパフォーマンスを見せ、タイムを刻みながら2番手を死守してQ2へと駒を進める。最後の予選となるQ2ではいつも以上の激しいタイム争いが展開され、また様々なドラマが起こる。リンスは最後のタイムアタックで一気にポジションを3番手に上げて暫定フロントローに。しかしその直前にトップタイムをマークしたフランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)が黄旗無視でラップタイムキャンセルとなり、そのままセッションが終了。それにより3番手のリンス、10番手のミルはそれぞれひとつずつポジションが上がり、リンス2番手、ミル9番手となり、今シーズンこれまでのベスト予選ポジションとなった。

    佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
    「今日は午前から昨日よりコンディションが良かったためにタイムも全体的に上がりました。アレックスに関しては順調にタイムを伸ばしてダイレクトでQ2に行くことができ、Q2では2番手タイムで久しぶりにフロントローを獲得することができました。レースペースも悪くないですし、タイヤの確認もできているので決勝に向けて順調に仕上がっていると思います。対してジョアンの方は、FP3でタイムアタック中に他車の転倒によりセッションが赤旗中断となり、タイムアタックのタイミングを逃してしまったこともあってQ1からの挑戦となってしまいました。Q1では2番手を獲ってそのままQ2に進むことはできましたが、Q1でソフトタイヤを使ってしまったためにQ2で1度しかタイムアタックができず、ポジションを上げることができませんでした。しかし3列目スタートは決して悪いポジションではないですし、レースペースが良いので、スタートを決めて良い結果に繋げたいと思います。」

    アレックス・リンス
    「グリッドポジションは常に重要だから、明日の決勝をフロントロー2番手からスタートできるのは正直とても嬉しいね。今日はマシンのフィーリングもかなり良かったから自分自身も思い切り攻めることができたし、このフィーリングでフロントローからスタートできるのはかなりアドバンテージがあると思っている。ファビオ(クアルタラロ)を筆頭に何人かペースの良いライダーがいるから決勝はかなり厳しい戦いになるとは思うけど、とにかくスタートを決めて必ずトップグループでレースするよ。」

    ジョアン・ミル
    「FP3でトップ10から漏れて予選のQ1から走行する場合、タイムアタック用のタイヤをQ1で一本使ってしまうためにQ2で使えるタイヤが減ってしまうことがかなりネックになるね。今日はペースもフィーリングもかなり良かったから、アタックできるタイヤがなかったことが本当に残念だったよ。レースペースには自信があるし、決勝が楽しみでならないけど、3列目からのスタートだととにかく前半でひとつでもポジションを上げるためにかなり頑張らなくちゃいけない。それをしっかりシミュレーションして、あとはいつも同様全てを出し切るのみさ。」

  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 予選レポート

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第3戦 ポルトガルGP 予選レポート

    クアルタラロがコースレコードでポールポジション!
    Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロがアルガルヴェ・インターナショナル・サーキットのラップタイムを塗り替えてポールポジションを獲得。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスはQ2で、アタックした4ラップ中3ラップの記録がキャンセルされて12番手となった。Petronas Yamaha Sepang Racing Teamのフランコ・モルビデリがQ2で5番手を獲得。チームメイトのバレンティーノ・ロッシは17番手に留まった。

    クアルタラロがポール獲得、ビニャーレスは12番手
    クアルタラロはFP3とFP4でトップタイムをマークする好調ぶり。Q2では1ラップ目で1分39秒028を記録してトップに立ったあと、2ラップ目には第8コーナーでコースアウトして記録更新のチャンスを失ったため、そのままピットに戻りタイヤを履き替えた。

    残り6分でコースに復帰すると、すぐさま1分38秒862を記録してラップレコードを更新。あと2周分の時間が残っておりトライしたが、これ以上のタイム更新はならなかった。終盤ではF・バニャイア(ドゥカティ)がクアルタラロを上回るタイムで走行して順位が入れ替わるかに見えたが、イエローフラッグ提示中だったためキャンセルとなり、クアルタラロが2番手に0.089秒差でポールポジションを獲得した。

    一方のビニャーレスは最初のトライで1分39秒807の4番手。次のラップで1分39秒514に更新したが、イエローフラッグ提示中のためキャンセルされ、この時点で7番手に後退した。

    プレッシャーのかかる2回目の走行は、3分強を残してタイヤを履き替えて全力でプッシュ。そして1分38秒990と1分38秒732を叩き出し、2回目のタイムによりフロントローに浮上するはずだったが、残念ながらどちらの記録もキャンセルとなった。一方はイエローフラッグのため、もう一方は第2セクションでわずかにコースリミットを越えたためだった。この結果、12番手に留まったビニャーレスは、グリッド4列目から決勝をスタートする。

    モルビデリがセカンドロー獲得、ロッシは17番手
    モルビデリはFP3序盤で3番につける好調ぶり。セッションの残り4分強でレッドフラッグによる中断があったが、再開後には再びペースを上げ、1分39秒095で2番手を獲得してQ2進出を果たした。

    FP4も好調を維持したモルビデリは、Q2の最初のトライで2番手に浮上。その後もさらにタイムを短縮し、1分39秒103の記録で5番手を獲得した。

    一方のロッシも午前中のFPは好調で、序盤でトップ10をキープ。しかしレッドフラッグの時点で17番手に後退していたため、Q2進出を目指して懸命のトライを繰り返した。そして再開後には1分39秒912で14番手まで回復したものの、最後のアタックはイエローフラッグによりキャンセルとなった。Q1では1分39秒943で一時3番手まで浮上したが、このあとタイムを更新できず7番手に留まり、グリッドは17番手となった。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    ファビオ・クアルタラロ(予選トップ/1分38秒862)
    「ポールポジションを獲得できましたが、いつもとは気分が違います。バニャイア選手が記録で上回ったからです。ですから、このポールポジションよりもFP3とFP4のトップタイムのほうが嬉しいくらいなのです。実際はフロントロー獲得が最大の目標で、ポールポジションはあとからついてきたものと考えています。全体的にフィーリングは上々ですが、最終ラップの最終コーナーでマシンが激しく振られてしまったことは残念。これがなければ、もっとタイムを短縮できたかもしれません。いずれにしてもペースは非常に良く、ポールポジションはチームへの恩返しです」

    マーベリック・ビニャーレス(予選12番手/1分39秒514)
    「最終ラップのキャンセルは受け入れられない気持ちです。グリーンエリアに入ったとは考えていないからです。事実として入ったか入っていなかったかがはっきりしないのに、このようなことになり、私にはどうすることもできない状況です。でも、このような話に時間を費やすのは本意ではありません。それよりもコースの中でも外でも、気持ちよく過ごすことに集中したいと思います。最後の2ラップはフロントローに匹敵するものでした。昨日と比べて格段に進歩したのです。とくにユーズド・タイヤでのリズムが良く、またブレーキングのフィーリングも向上しています。このふたつはグリッド後方から追い上げるための重要な要素になるでしょう。マシンのフィーリングは本当に素晴らしく、このことが最も大切です。でも明日は特別な力が必要になるので、そのための作戦を考える必要があります」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「MotoGPの予選は他車の転倒に影響されやすく、非常に難しいものです。実際、今日はふたりともそのことを経験しています。クアルタラロ選手はイエローフラッグによりポールポジションを獲得することになりましたが、それ以上に大切なのが、FP3とFP4で見せたスピードとペースです。これが明日の決勝でどのような形で発揮されるか、とても楽しみです。ビニャーレス選手は、タイムだけを見れば間違いなくフロントローに並ぶことができます。1分38秒台を2回、記録しながら、ひとつはイエローフラッグにより、もうひとつはコースリミット越えにより、どちらもキャンセルされてしまったのです。このコースはオーバーテイクが非常に難しく、グリッドの1列目と4列目では大きな差が出てしまうので厳しい状況です。それでもFP4とQ2で見事なタイムを出しているのですから、明日はただ懸命にプッシュするだけ。チームとしてはマシンをあと少しでも改良していきたいと思っています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ(予選5番手/1分39秒103)
    「今日の5番手に満足しています。でも私たちは、1ラップの速さよりも決勝用セッティングでのペースのほうが良いようです。どちらにしても前回のカタールに比べてフィーリングが格段に良くなっています。明日の展開はわかりませんが、おそらく大勢が同ペースで走り、大集団になるでしょう。私も表彰台を目指せるペースを持っていると思っていますが、そのような大集団ができればトップ3に入るのは非常に難しくなってしまいます。5番手は悪くありませんが、まだ私たちの本当のペースを発揮できているとは言えません。明日はオープニングラップ後の状況を見て、その後の作戦を考えます」

    バレンティーノ・ロッシ(予選17番手/1分39秒943)
    「ハードワークに取り組み、昨日の状態からかなり進化することができました。とくにブレーキングが良くなっています。午後の各セッションでは、よく乗れていたしペースも安定していましたが、スピードはまだ十分ではありません。その部分ではこれからもっと改善が必要で、明日の決勝のなかで大集団を潜り抜けて順位を上げるのは簡単ではないでしょう。グリッド後方から追い上げて上位グループと戦うためには、スタートはもちろん、ペースももう少し必要です」