カテゴリー: MotoGP

  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第10戦 スティリアGP 決勝レポート

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第10戦 スティリアGP 決勝レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロは、シュピールベルク・サーキットで自己ベストタイとなる3位を獲得した。レースは3ラップ目に赤旗中断となり、その後、1ラップ減算の全27ラップで第2レースが行われた。クアルタラロは難しい状況のなかでも冷静さを維持し、M1を表彰台に導いた。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは第1レースで好スタートを切ったが、第2レースはピットレーンからのスタートとなり上位獲得のチャンスを失った。

    PETRONAS Yamaha Sepang Raing Teamのバレンティーノ・ロッシは、赤旗中断後の第2レースで13位を獲得。チームメイトのカル・クラッチローはフランコ・モルビデリに代わって初めて出場したレースで17位となっている。

    クアルタラロが3位表彰台を獲得、ランキングではリードを拡大
    クアルタラロは3番グリッド、ビニャーレスは9番グリッドからともに好スタートを切り、それぞれ3番手と5番手を順調に走行していたが、3ラップ目にアクシデントがありレッドフラッグが提示された。

    第3コーナーでD・ペドロサ(KTM)とL・サバトーリ(アプリリア)が絡み、コース上のオイルなどを清掃するためレースは中断された。現地時間14:38に改めてスタート進行が行われ、ピットレーンが60秒間だけ開かれて、ライダーたちは初めのスタート位置にマシンを並べた。

    クアルタラロは2回目のスタートも好位置につけ、1ラップ目を4番手で終了。J・ザルコ(ドゥカティ)の追撃を抑えきり、6ラップ目にはJ・ミラー(ドゥカティ)に仕掛けて3番手に浮上した。

    この時点で2番手との差は1.479秒まで開いており、懸命の追い上げもなかなか差は縮まらない。その後、背後のミラーからプレッシャーをかけられることとなったが、17ラップ目にミラーが転倒したため、クアルタラロは単独走行となり、残り10ラップを走り切ってトップから9.632秒差の3番手でチェッカーを受けた。

    一方のビニャーレスは第1レースで絶好のスタートを決めたが、第2レースはグリッドにつくことができなかった。サイティングラップとウォームアップラップの間でエンジンがストールし、ピットレーンからのスタートとなったためだ。その後、8ラップ目にカル・クラッチロー、11ラップ目にL・マリーニ(ドゥカティ)をパスして少しずつ順位を上げていたが、トラックリミット越えによるロングラップ・ペナルティを課されて再び最後尾に後退した。

    このあとは順位挽回は望めなかったが、ドライコンディションでのデータ収集を目的にレースを続行。11ラップ目に再びクラッチローをとらえて19番手に上がり、ミラーの転倒により18番手となった。しかし残り4ラップでクラッチローに抜き返され、最終ラップではピットレーンに戻ってレースを終了している。

    この結果、クアルタラロは合計172ポイントとしてチャンピオンシップのリードを40ポイントに拡大。ビニャーレスは合計95ポイントでランキング6位をキープした。ヤマハは合計200ポイントでコンストラクターズ・ランキングのトップ、Monster Energy Yamaha MotoGPは合計267ポイントでチーム・ランキングのトップをそれぞれ維持している。

    PETRONAS Yamaha SRTのロッシが13位でポイント獲得、クラッチローは17位
    ロッシは第1レースのスタートで出遅れたものの、2度目のレースではグリッド位置の17番手をキープしてスタートした。その後、一旦は順位を下げたものの再び盛り返して、19ラップ目には14番手に浮上、さらにもうひとつ上げて13位でゴールした。この結果、チャンピオンシップ・ポイントを合計20に伸ばし、ランキング19位につけている。

    一方のクラッチローは第1レース、第2レースともにスタートで苦戦。しかし昨シーズンの最終戦以来となるレースのなかで着実にペースを上げ、セクター毎のタイムで自己ベストを更新し続けて17位でチェッカーを受けた。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    ファビオ・クアルタラロ (3位)
    「大きな事故でなかったとしても、レッドフラッグによる中断があればライダーにとって精神的に厳しいもの。そのなかでもいいレースができたので満足しています。最初のスタートでは第6コーナーで絶好のオーバーテイクに成功しましたが、限界ぎりぎりのところだったので、これをもう一度やるというのは難しいことでした。ミラー選手の速さはわかっていました。第3コーナーのブレーキングは好調だったので、うまくやればオーバーテイクのポイントになると考えていました。目標は表彰台だったので、達成できてうれしいです! マーティン選手の優勝は素晴らしく、また同時に、ミル選手からポイントを奪ってくれたことが私にとってはボーナスになりました。また来週が楽しみです」

    マーベリック・ビニャーレス (FTP*)
    「クラッチを交換しました。ウォームアップ・ラップではいつも通りにスタートしましたが、マシンが止まってしまいました。最初のレースでは絶好のスタートを切って上位につけることができました。しかし2度目はフィーリングが変わっていました。タイヤも履き替えていましたが、どういうわけか、メインストレートでも激しくスピンしてしまう状態だったのです。それでも何とか順位を上げようと頑張ったのですが、マシンに問題が出たのでストップしました」
    *Finished through pits

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「ペドロサ選手とサバドーリ選手のアクシデントのなかで、誰ひとり大きな怪我がなかったことにホッとしています。クアルタラロ選手はレッドフラッグの影響を受けることなく、しっかり走り切りました。第1レースを3番手で終え、2度目も好スタートを再現し、もう一度、3位を獲得したのです。一方、ビニャーレス選手は赤旗中断の影響を大きく受けてしまいました。第1レースでは9番グリッドから素晴らしいスタートを決めて上位争いに食い込んでいたのですが、第2レースはエンジンストールによりピットレーンからのスタートを強いられました。ふたりが明暗を分ける結果となり、チームとしては複雑ですが、少なくともこのコースのドライコンディションで、ふたりとも表彰台争いを目指せる状態であることがわかったことはとても良かったと思います。シュピールベルク・サーキットは伝統的にヤマハ向きのコースではありません。そのなかでここまでやれたということは、私たちの大きな前進を意味しているのです。来週が楽しみです」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    バレンティーノ・ロッシ (13位)
    「グリッド17位からスタートして、いくつかポイントを獲得できたので、悪くなかったと思います。スタートでは2回とも順位を少し下げてしまいましたが、1度目は、何人かの後ろに続きながらリズムをつかんで順調に走れていました。第2レースではリアのグリップに苦戦することになったのですが、それでもミスをせず、いいペースを守って走り切ることができたのは良かったと思います。近くを走っていたライダーたちと競り合うことができ、そのなかで、昨日とほぼ同等のペースが出ていることがわかりました。もちろん、もっと上を目指したかったのですが、今日は決して悪くなかったと思います。来週に向けていくつかのことにトライする予定です」

    カル・クラッチロー (17位)
    「久しぶりにレースの環境に戻ってくることができて、とてもうれしいです。体力的にも良い状態で、レースをしっかり走り切ることができました。スタートで問題があって序盤の走りに影響してしまいましたが、第2レースはこの問題を解決して臨み、リズムに乗っていい走りができました。またリア・トラクションにも悩んだのですが、レース距離を最後まで走り切ることができたので良かったと思います。このなかで集めたデータを分析し、リア・グリップの問題に取り組むことになります。今日は久しぶりのレースを楽しむことができました。来週もいい走りができるよう頑張ります」

    ラズラン・ラザリ (チーム代表談)
    「今回のMotoGPウイークは、バレンティーノ・ロッシ選手引退の発表とともに始まりました。彼が最後のシーズンを私たちとともに過ごすことになったことを光栄に思っています。彼にとって最高のシーズンになるよう祈りながら、チームとしてできる限りのサポートをしていきます。残りのレースをエンジョイし、ここまでの長いキャリアを祝福できるものにすることだけを願っています。今日は序盤で素晴らしいダッシュを見せ、いいペースで走り切って13位を獲得しました。またクラッチロー選手については、チームとして特別な目標を置きませんでしたが、長いブランクのあとで17位完走と良い仕事をしてくれました」

  • MotoGP:ドゥカティ 2021年 第10戦 スティリアGP 決勝レポート

    MotoGP:ドゥカティ 2021年 第10戦 スティリアGP 決勝レポート

    ドゥカティ・デスモセディチGPを駆るプラマック・レーシングチームのホルヘ・マルティンがMotoGP初優勝
    2021 MotoGP 第10戦のスティリアGPが、8月8日にオーストリアのレッドブルリンクで開催された。

    ドゥカティ・レノボ・チームにとって、今回のレースは不運な結果となった。フロントローの2番グリッドからスタートしたフランチェスコ・バニャイアは、その後すぐにトップに立ったが、数周後に発生したアクシデントによりレースは赤旗中断となった。

    アクシデントの処理が終わると、レースは27周に短縮されて、最初の予選ポジションから再スタートとなった。しかし、再スタート後、“ペッコ”バニャイアは最初と同じマシン・フィーリングを掴むことができずに苦戦。徐々にポジションを落として9位でフィニッシュした。しかし、その後、トラックリミット違反による3秒のペナルティが課され、最終的に11位となった。

    チームメイトのジャック・ミラーにとっても不運なレースとなった。再スタート後、ミラーは、わずか数コーナーでトップに立ったものの、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、ジョアン・ミル(スズキ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)にオーバーテイクを許し、再び全力でプッシュする展開となった。その後は、クアルタラロとのギャップを徐々に埋めたものの、残り10周でクラッシュしてリタイアを余儀なくされた。

    しかし、スティリアGPでトップチェッカーを受けたのは、ドゥカティ・マシンだった。このレースでは、ドゥカティのファクトリー・サポート受けるプラマック・レーシングチームから参戦し、今シーズンから最高峰クラスに昇格したばかりのホルヘ・マルティンがMotoGP初優勝を果たした。

    第10戦終了時点で、バニャイアはポイントリーダーと58ポイント差でライダーズ・ランキング4位、合計100ポイントを獲得したミラーは5位となっている。ドゥカティおよびドゥカティ・レノボ・チームは、コンストラクターズおよびチーム・ランキングの両方で2位につけている。

    フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) 11位
    「今日のレースには本当にがっかりしている。フロントタイヤのフィーリングはあまり良くなかったが、最初のスタートは完璧だった。しかし、再スタート時にはリアの感覚が最初と違っていて、同じように走ることができなかった。また、ロングラップペナルティを受けなかったために3秒のペナルティを課されてしまったが、レース中にそのような指示は受けていない。今日は確実に優勝争いができると思っていたので残念だ。来週のレースでは、再び優勝を目指したい」

    ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) リタイア
    「今日は、表彰台にあと少しで手が届くところまできたが、クラッシュしてしまった。最初のスタートはうまくいかなかったが、再スタート時はマシンのフィーリングが良くなった。クアルタラロにパスされた後は、全力でプッシュして、ペースを掴むと彼に追いつくことができた。残念ながら、彼とのギャップが縮まったときに、突然フロントのグリップを失ってしまった。本当に悔しい。チームにも申し訳ないと思っている。しかし、気持ちを切り替えて、来週のレースでは良い結果を出せるようにしたい」

    MotoGP第11戦のオーストリアGPは、1週間後の8月13日~15日に、今回と同じレッドブルリンクで開催される。

  • MotoGP 第10戦 スティリアGP 決勝:ホルヘ・マルティンが初優勝

    MotoGP 第10戦 スティリアGP 決勝:ホルヘ・マルティンが初優勝

    MotoGP 第10戦 スティリアGPの決勝レースが8月8日(日)にレッドブル・リンクで行われ、ポールポジションのホルヘ・マルティンが初優勝を挙げた。

    気温19度、路面温度19度のドライコンディションの中、3ラップ目の3コーナーで14番グリッドのダニ・ペドロサが転倒。21番グリッドのロレンソォ・サルバドーリがペドロサのKTM機に激突したことから2機がトラック上で炎上。レースディレクションが赤旗を提示し、27ラップのリスタートとなった。

    ホルヘ・マルティンは、1年前に中量級で初優勝を挙げた舞台で最高峰クラス6戦目で初優勝を挙げ、総合18位から12位に浮上。ドゥカティが当地で6年連続の優勝を達成した。

    ミル2位、リンス7位
    5番グリッドのジョアン・ミルは、2日目に投入されたリア・ライド・ハイト・デバイスを使用して1.548秒差の2位。2戦連続4度目の表彰台、今季のベストリザルトを獲得すれば、13番グリッドのアレックス・リンスは14.839秒差の7位に入り、第2戦ドーハGP以来となるシングルフィニッシュ。

    クアルタラロが今季7度目の表彰台
    3番グリッドのファビオ・クアルタラロは9.632秒差の3位。3戦連続7度目の表彰台を獲得すれば、17番グリッドのバレンティーノ・ロッシは13位。23番グリッドのカル・クラッチローは17位。

    9番グリッドのマーベリック・ビニャーレスは、リスタートのグリッド上でヤマハ機がストップ。ピットレーンからのスタートが強いられ、19番手まで浮上したが、トラックリミットを5回超えたことからロングラップペナルティが科せられて最後尾に後退し、最終ラップにフィニッシュラインを通過せず、ピットに戻った。

    サンデーライダーのビンダが4位まで挽回
    16番グリッドのブラッド・ビンダーは、最終ラップに2人を抜いて12.771秒差の4位。バイクを乗り換えたダニ・ペドロサは19.389秒差の10位。12番グリッドのミゲール・オリベイラは、技術的な問題が原因で15ラップ目にリタイアを決断。19番グリッドのイケル・レクオナは15位。22番グリッドのダニロ・ペトルッチは18位。

    中上が今季2度目となホンダ勢の最高位
    10番グリッドの中上貴晶は12.923秒差の5位でフィニッシュし、4位に進出した第4戦スペインGP以来今季2度目のトップ5入り。

    ウォームアップ走行で今季3度目のトップタイムをマークした8番グリッドのマルク・マルケスは、プラクティスのペースを再現できずに17.953秒差の8位。11番グリッドのアレックス・マルケスは9位。15番グリッドのポル・エスパルガロは16位。

    バグナイアがリスタート前にフロントタイヤを変更
    6番グリッドのヨハン・ザルコは13.031秒差の6位。2番グリッドのフランチェスコ・バグナイアは、リスタート直前にフロントタイヤをハードに履き替えることを決断して11位。20番グリッドのエネア・バスティアニーニは12位。18番グリッドのルカ・マリーニは14位。4番グリッドのジャック・ミラーは、4番手走行中の18ラップ目7コーナーで今季8度目の転倒を喫し、2戦連続3度目の転倒リタイア。

    サルバドーリが右足のくるぶしを骨折
    7番グリッドのアレイシ・エスパルガロは、5ラップ目にエンジンの問題が原因でリタイア。メディカルセンターに搬送されたロレンソォ・サルバドーリは、検査結果、右足くるぶしの骨折が判明。手術を受けることから来週末の第11戦オーストリアGPを欠場し、第12戦イギリスGPでの復帰を目指す。

    トップ5に5メーカーが進出
    ドゥカティ、スズキ、ヤマハ、KTM、ホンダがトップ5に進出。トップ5に異なる5メーカーが進出したのは、2007年の第7戦カタルーニャGP(ドゥカティ、ヤマハ、ホンダ、スズキ、カワサキ)2008年チェコGP(ヤマハ、ドゥカティ、スズキ、ホンダ、カワサキ)に続き3度目。

    チャンピオンシップ
    ポイントリーダーのクアルタラロが16ポイントを加算。総合2位のザルコに対して、アドバンテージを34ポイント差から40ポイント差に拡大すれば、総合3位のミルが51ポイント差に接近した。

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 J・マルティン Pramac Racing Ducati 38’07.879
    2 J・ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1.548
    3 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 9.632
    4 B・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 12.771
    5 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSU Honda 12.923
    6 J・ザルコ Pramac Racing Ducati 13.031
    7 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 14.839
    8 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 17.953
    9 A・マルケス LCR Honda CASTROL Honda 19.059
    10 D・ペドロサ Red Bull KTM Factory Racing KTM 19.389
    11 F・バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 21.667
    12 E・バスティアニーニ Esponsorama Racing Ducati 25.267
    13 V・ロッシ Petronas Yamaha SRT Yamaha 26.282
    14 L・マリーニ SKY VR46 Esponsorama Ducati 27.492
    15 I・レクオーナ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 31.076
    16 P・エスパルガロ Repsol Honda Team Honda 31.150
    17 C・クラッチロー Petronas Yamaha SRT Yamaha 40.408
    18 D・ペトルッチ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 48.114
    FTP M・ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1’03.149
  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第10戦 スティリアGP 予選レポート

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第10戦 スティリアGP 予選レポート

    前日とは打って変わり好天に恵まれたシュピールベルク・サーキット。Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロはポールポジションを目指してQ2に臨んだが、ファステストタイムがコースリミット越えによりキャンセルされて3番手。チームメイトのビニャーレスも序盤で一時トップに立つなど速さを見せたが、終盤で順位を下げて9番手となった。

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのバレンティーノ・ロッシとカル・クラッチローは、予選でそれぞれ17番手と23番手を獲得した。

    クアルタラロが3番手フロントロー、ビニャーレスは9番手3列目
    クアルタラロはやや遅れてQ2をスタートすると、すぐさま1分23秒259の好タイムでトップに立ち、2番手以下に0.643秒差をつける好調ぶり。さらに1分23秒075に更新してから残り約7分でピットに戻ってきた。

    前後タイヤを新品に交換し、再びコースに戻るまでの間に2番手に後退したクアルタラロ。トップ奪還を目指してペースを上げ、ラップレコード更新となる1分22秒958を記録した。しかしこの記録は第9コーナーでのコースリミット越えによりキャンセルとなり、全8ラップ中3ラップ目の1分23秒075により3番手が決定。トップとの差は0.081秒だった。フロントロー獲得はここまでの10戦中9度目となる。

    一方のビニャーレスもクアルタラロと同様の作戦。多くのライダーが出走するのを待ってからM1に飛び乗り、クリアスペースで一気にペースを上げた。そして1分23秒902でトップに浮上。しかしすぐさまクアルタラロに逆転され、次のトライでさらに短縮したものの順位では5番手に後退した。

    このあと残り8分強でピットに戻り、残り約5分でコースに復帰。トップとの0.604秒差を縮めようと懸命にトライしたが、タイムを短縮できないままセッションを終了した。この結果、1分23秒508のベストタイムでトップから0.514秒差の9番手。決勝はグリッド3列目からスタートすることとなった。

    PETRONAS Yamaha SRTのロッシとクラッチローは、それぞれ17番手と23番手
    ロッシはFP3序盤で前日までのタイムを更新し、その後も順調にペースを上げて1分24秒381で19番手。午後からの FP4でもラップを重ね、Q1ではさらに1分24秒097まで更新して7番手を獲得した。この結果、決勝グリッドは17番手となっている。

    一方のクラッチローもFP3の開始早々にラップタイムを短縮。さらに自己ベスト更新を目指して周回を重ね、1分24秒644で23番手となった。FP4ではコンスタントに好タイムを維持しながらデータを収集。このあとPETRONAS Yamaha SRTでの初めてのQ1に出場し、1分24秒513まで短縮した。この結果、Q1で13番手となり、決勝は23番グリッドからスタートすることとなった。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    ファビオ・クアルタラロ (予選3番手/1分23秒075)
    「フロントローを獲得できたことが重要ですが、あのベストラップがキャンセルされたことはとても残念です。あのときはバグナイア選手がトップでしたが、私は限界まで攻めて途中まで非常に順調でした。第4コーナーでは激しく振られて危うく転倒しそうになりましたが、”最後までプッシュ!”と自分に言い聞かせて走り切りました。そこでリミットを越えてしまったのです。このラップに関しては、自分の感触では0.3~0.4秒、遅いと思っていましたが、1分22秒9を見てとても驚きました。グリーンに出た分、縁石で留まった場合よりも時間をロスしていることになります。結局、記録はキャンセルされましたが、ダッシュボードで1分22秒9を見たときは良い気分でした。明日のことは何も予想できません。ドライなら、当然、表彰台を狙っていきます。もし雨が降れば、新しい冒険が待っているでしょう。マシンのフィーリングは上々です。太陽が出てくれることを祈っています」

    マーベリック・ビニャーレス (予選9番手/1分23秒508)
    「午前中のセッションでフィーリングが良かったので、予選ももっと上の順位を期待していました。決勝リズムでの1分23秒7は非常に速く、このときは、とてもうれしかったのですが、もしもポールでないとすればフロントローと考えていただけに悔しい結果になりました。実現の可能性が十分にあったのですが、結果はそうはなりませんでした。このことをしっかり受け止めて、明日は好スタートからのプッシュします。しかしながら、1ラップ目以上に、その後のオーバーテイクは難しいものになるでしょう。マシンは非常にハイレベルにあるので、チャンスがあればどんどん前を目指していきます」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「ヤマハとの相性があまり良くないこのコースで、予選3番手と9番手という結果はとても良かったと思います。クアルタラロ選手はポールポジションにも手が届きそうでしたが、残念ながらコースリミット越えとなりました。それでも非常に素晴らしいスピードです。ビニャーレス選手については、もう少し上の順位を期待していましたが、3列目も悪くありません。全体的には十分な成果を残せた一日だったと思います。FP3でとても多くの作業を行い、FP4では両ライダーがロングランを試して手ごたえをつかみました。決勝用セッティングでのペースはとても好調です。しかしこれは、ドライコンディションでのことです。明日はおそらく、まったく違う状況になると思うので、展開は予想がつきません。ひとつだけ確かなことは、私たちは考え得るあらゆるシナリオに備えて準備しなければならないということです。ウォームアップが非常に重要になります」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    バレンティーノ・ロッシ (予選17番手/1分24秒097)
    「FP3ではマシンバランスのフィーリングに苦戦しましたが、午後になるとセッティングもペースも良くなってきました。グリッド17番手は厳しい状況ですが、大勢のラップタイムが接近しているので、彼らについて行ってポイントを獲得することが目標です。でもそれも、決勝がドライコンディションだった場合の話です。天気予報によれば明日は雨で、ウエットレースになりそうです。もしそうなれば、ウエットでのペースは決して悪くないので期待しています。現時点ではトップ10フィニッシュは難しいですが、明日の状況を待ちます」

    カル・クラッチロー (予選23番手/1分24秒513)
    「厳しい状況はわかっていましたし、今日は少し腕上がりの症状も出ています。でもそれは私にとっては普通のことで、むしろフィーリングは良く、好調さに驚いているほどです。予選では、自分のライディングスタイルがコーナリングを妨げるような状態になってしまいましたが、フリープラクティスでは決して悪くなかったのです。このことは、このマシンでもっと周回を重ねることで改善できると思います。今夜はチームとともにいくつかの個所を見直してみます。チームの仕事は素晴らしく、またかつての仲間と一緒に働けることがとてもうれしいです。ウィルコ・ズィーレンベルグ、ヨハン・スティーグフェルト、そして3人のメカニックたちです。明日は悪天候が予想されていて難しいレースになると思いますが、リズムをつかみ、レースをエンジョイしたいと思っています」

  • MotoGP:ホンダ 2021年 第10戦 スティリアGP 予選レポート

    MotoGP:ホンダ 2021年 第10戦 スティリアGP 予選レポート

    大接戦の予選、マルク・マルケスが8番手から決勝に挑む
    2021年 MotoGP 第10戦スティリアGPの予選は、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が1分23秒489をマークして8番手につけました。予選ではさらにタイム短縮のチャンスがありましたが、3コーナーで痛恨の転倒を喫し、タイム更新を果たせなかった。

    マルク・マルケスは、このサーキットで2019年に1分23秒027をマークしている。今大会はこのタイムを目標に挑み、最後のアタックで今大会の自己ベストを更新したが、2年前の自己ベストには届きなかった。しかし、決勝に向けて重要なセッションとなるFP4では、フロントにハード、リアはミディアムとソフトの両方をテストして、決勝に向けて準備を進めた。ラップタイムはどちらのタイヤも1分24秒台で、決勝日のコンディションを見て最終的にどのタイヤにするかを決めることになる。

    レッドブル・リンクは、シーズンを通して最速のサーキット。そのサーキットで着実にタイムを更新したことは、右腕の回復を感じさせるものだった。今大会は、前戦オランダGPで投入されたシャシーとその改良型の2種類のテストを行い、大きな収穫を得ることにも成功した。

    マルク・マルケスは、これまでレッドブル・リンクで優勝したことはないが、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、ホルヘ・ロレンソと繰り広げた優勝争いはファンを熱狂させた。今大会はレッドブル・リンク初優勝、そして今季2勝目を目指す。

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、15番グリッドからの決勝になる。フリー走行では、1分24秒台で連続ラップを刻み、それほど悪くはなかったが、新品タイヤのパフォーマンスを活かし切れなかった。そのためフリー走行ではトップから0.643秒差の11番手。Q1からの予選では5番手に終わり、この時点で15番グリッドが確定した。第2戦ドーハGPと同じ15番手という厳しいグリッドからの決勝になるが、追い上げのレースに挑む。

    初日首位発進の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が10番グリッドを獲得した。中上もこの日は決勝に向けてタイヤテストに集中した。前日のFP1では前後ミディアムをテスト。この日は、フロントにハード、リアはミディアムとソフトのテストに集中し、決勝がどういうコンディションになっても対応できる準備を進めた。

    昨年の2連戦は、初表彰台獲得、初優勝達成を大いに期待させるものだった。今年の連戦も初表彰台、初優勝への期待が膨らみますが、その最初のレースとなるスティリアGPは、雨の可能性が高まっている。第5戦フランスGPでは、初めて”フラッグ・トゥ・フラッグ”を経験し、一時は3番手を走行し7位でフィニッシュしている。今大会は、その経験が生きることになるかもしれない。

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、今季ベストの11番グリッドを獲得した。フリー走行では総合14番手に終わり、Q1からの予選となったが、Q1でトップタイムをマークしてQ2に進出し今季ベストグリッドを獲得した。Q1では1分23秒547をマーク。Q2では1分23秒841と自己ベストを更新できなかったが、これまで課題だった新品タイヤのパフォーマンスを活かす走りで一歩前進した。今季は、”フラッグ・トゥ・フラッグ”になった第5戦フランスGPで6位と今季ベストリザルトを獲得している。決勝が雨になれば、さらに上位が期待される。

    マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
    「今日は一歩も二歩も前進することができました。リズムもいいので、全体的には満足しています。マシンのフィーリングもよくなってきているので、これはポジティブなことだと思います。今日の自分への期待は、より現実的でした。Q2ではもっといいマシンのパフォーマンスができたと思います。ポールポジションとは言いませんが、もっといいポジションを獲得できたはずです。幸い軽い転倒だったので問題はありません。今大会は、新品タイヤよりもユーズドタイヤの方がいいフィーリングがあります。8番手からのスタートになりますが、特にドゥカティをパスするのが難しいので、長いレースになると思います。天候にも影響されるレースになると思います」

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
    「今日は予定していたような、もしくは、願っていたような日にはならず、かなり苦戦しました。全体的にペースは悪くありませんが、新品タイヤでほかのライダーたちのようにタイムを上げることができませんでした。明日は雨が降ることを願っています。そうすれば自分たちの力を発揮できるし、いい走りができることを証明できると思います。苦戦している部分はこれまでと同じでトラクションが足りません。夏休み明けとしては辛い状況です。でも、集中して取り組みます。できることをやるだけです」

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    「昨年はソフトコンパウンドでレースに挑んでいるので、FP4は昨年と同じリアにソフトを入れて走行しました。初日はミディアムで走行しており、タイヤは明日のコンディションを見て決めたいです。いずれにしても、すべてのタイヤテストをこなしたことで決勝に向けて準備を整えることができました。明日は雨の可能性が高そうなので、どんなコンディションにも対応できるようにマシンを準備して、レースに挑みます。難しいレースになるかもしれませんが自信はあります」

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
    「今日はとてもうまくいきました。夏休み明けの大会で一歩前進できてとてもうれしいです。マシンのフィーリングはいいです。コースに出るたびに前進しました。これは最も重要なことです。残念ながらFP3は100分の5秒差でQ2へ進めませんでした。でも決してあきらめなかったし、Q1でトップタイムを出すことができました。これまでは1周のアタックに苦戦していたので、今回はいいラップを刻むことができたし、よかったです。Q1のタイムをQ2で更新できませんでしたがベストを尽くしました。明日に向けていいポジションを獲得できました。明日の天気はどうなるか分かりませんが、楽しみです。モチベーションは上がっています」

  • MotoGP:スズキ 2021年 第10戦 スティリアGP 予選レポート

    MotoGP:スズキ 2021年 第10戦 スティリアGP 予選レポート

    スズキがリヤデバイスを初搭載し、ミルが予選でセカンドローを獲得
    スティリアGP土曜日の朝、スズキがついに待望の新しいライドハイトアジャスター(車高の調整を行うデバイス)をサーキットデビューさせた。

    このデバイス搭載により、マシンスタビリティー、ウイリー制御、エンジン出力等がアシストされることとなり、初めてこのデバイスのプロトタイプを搭載したマシンで走行したチームスズキエクスターのライダーたちはすぐに好感触を得る。

    ジョアン・ミル、アレックス・リンス共に予選の結果に大きな影響をもたらす午前のFP3でこのデバイスを試み、ミルはセッション開始直後にいきなりトップタイムを記録。最終的にミル5番手、リンス13番手でこのセッションを終え、リンスはトップ10タイムと僅差ながら惜しくもダイレクトQ2行きを逃す。

    午後のFP4は、セッションが開始され各ライダーがピットアウトした直後にミルが9コーナーで転倒というまさかの展開からスタート。幸いライダーに怪我はなく、マシンのダメージも少なかったため約15分後にミルは再びコースに戻りタイムアタックを開始。ミルはすぐに安定した速いペースを刻み4番手タイムを記録。一方のリンスはこのセッションでマシンセットアップを集中して行い、21番手でセッションを終えた。

    Q2行きを賭けて行われる15分間のQ1セッションではリンスが序盤から激しくプッシュ、すぐにタイムシートのトップに立つ。2度目のピットアウトでのタイムアタックが続いてもリンスが序盤にマークしたタイムはセッション終盤まで2番手タイムを維持していたが、チェッカーが振られる直前に3番手まで順位を落として、リンスは僅かな差で悔しいQ1敗退となり、明日の決勝は5列目13番手からスタートとなる。

    スティリアGP初日から好調を維持するミルはQ2でも勢いに乗り、セッションスタート後すぐに速いタイムをマーク。Q2セッション中ほぼトップ3タイムを維持するが終盤に5番手まで順位を下げたが、スティリアGPは今シーズン自身予選最上位のセカンドローからのスタートになり、予選位置がひとつの鍵となるこのサーキットで大きなアドバンテージを得ることとなった。

    佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
    「今日はジョアンとアレックス二人ともライドハイトアジャスターを初めて試しました。スズキにとって新しいシステムのため多少の慣れは必要でしたが作動は問題なく、特にジョアンはデバイスの効果を感じてFP3でQ2にダイレクトに進むことができるラップタイムをマークしました。更にQ2でも2列目5番手の決勝グリッドを確保し、かなりデバイスの使い方を心得てきたようです。アレックスはFP3でタイムアタックのタイミングが合わず予選はQ1から臨むことになり、Q1でもほんのわずかのタイム差でQ2行きを逃し決勝は5列目からのスタートとなります。しかしながら、明日のレースに向けてマシンセッティングは確認できているので心配はしていません。明日は天気が崩れるとの予報も聞いていますが、ドライでもウエットでもスタートをしっかり決めてトップ争いができるよう準備します。」

    ジョアン・ミル
    「今のところかなり順調に進んでいると思うよ。初日の昨日もかなり良いペースで走れたし、2日目の今日も変わらず良いフィーリングで走れている。FP4で限界を確認しようと思って走っていた時にちょっとハイスピードで転倒してしまったけど、幸い怪我もなかったしマシンのダメージも少なかったからラッキーだった。まだまだ改善の余地はあると思っているけど、予選で5番手を獲得できたことは満足だし、チームが本当に良い仕事をしてくれているお陰だと思っている。明日の決勝はまた激しい争いになると予想しているけど、なんとかトップグループで最後までレースできるようにしたいね。今日初めて試したリヤデバイスはかなり興味深かった。性能をさらに引き出すためにはもうちょっと慣れも必要だけど、まだプロトタイプなのにすでにこれだけの性能を発揮できていることに感動しているし、なによりもやっと手に入れることができたことがとても嬉しいよ。」

    アレックス・リンス
    「今日はFP4に重点を置いてマシンセットアップや初めてトライすることになったリヤデバイスを最適に使用する方法を学んだり、デバイスを搭載したマシン、現状のままのマシンを比較したりと色々なことを試したんだ。デバイスに関しては搭載している方がウイリーも少ないし、マシンもよりうまく機能することが確認できて予選を楽しみにしていたのに、Q1のタイムアタックでほんの僅差でQ2行きを逃してしまい、それが本当に悔やまれる。明日の天気がどうなるのか分からないけど、もし大雨になったらかなりチャレンジングなレースになるだろうね。雨になるのか晴れになるのかも分からない以上、現時点でレースペースを予測することすら不可能だけど、どんなコンディションであれひとりでも多くのライダーをオーバーテイクしてチームに良い結果を持ち帰ることができるようベストを尽くすよ。」

  • MotoGP 第10戦 スティリアGP 予選:ホルヘ・マルティンがPP獲得

    MotoGP 第10戦 スティリアGP 予選:ホルヘ・マルティンがPP獲得

    2021年 MotoGP 第10戦 スティリアGPの公式予選が7日(土)にレッドブル・リンクで行われ、ホルヘ・マルティン(Pramac Racing)がポールポジションを獲得した。

    気温25度、路面温度32度のドライコンディションの中、ホルヘ・マルティンは、2019年に記録されたオールタイムラップレコード(1分23秒027)を更新する1分22秒994を刻み、今季2度目のトップタイムをマーク。第2戦ドーハGP以来2度目のポールポジションを奪取した。

    フリー走行総合1番手のフランチェスコ・バグナイアは0.044秒差の2番手。2戦連続4度目の1列目に進出すれば、フリー走行総合9番手のジャック・ミラーは0.306秒差の4番手。フリー走行総合6番手のヨハン・ザルコは6番手を維持。

    ファビオ・クアルタラロが今季9度目の1列目
    レースシミュレーションのフリー走行4で最速リズムを刻んだフリー走行総合2番手のファビオ・クアルタラロは0.081秒差の3番手。8戦連続9度目の1列目を維持すれば、フリー走行総合3番手のマーベリック・ビニャーレスは9番手。

    ミルが今季のベストクォリファイング
    フリー走行総合5番手のジョアン・ミルは0.328秒差の5番手に入り、今季初めて2列目に進出。

    ホンダ勢3機が公式予選2に進出
    フリー走行総合7番手のマルク・マルケスは、9ラップ目の3コーナーで今季10度目の転倒を喫して0.495秒差の8番手。フリー走行総合10番手の中上貴晶は0.542秒差の10番手。フリー走行総合14番手のアレックス・マルケスは、公式予選1で1番手、今季2度目の公式予選2で11番手。

    エスパルガロ兄が5戦連続9度目の公式予選2
    フリー走行総合8番手のアレイシ・エスパルガロは0.454秒差の7番手に入り、2戦連続6度目の3列目に進出。

    地元KTMの最高位は12番手のオリベイラ
    フリー走行総合16番手のミゲール・オリベイラは公式予選1で2番手、公式予選2で12番手。

    公式予選1
    フリー走行総合13番手のアレックス・リンスは0.033秒差で公式予選2への進出を逃し、ワイルドカードとして2018年11月の最終戦バレンシアGP以来となるタイムアタックに挑んだフリー走行総合12番手のダニ・ペドロサは4番手。フリー走行総合11番手のポル・エスパルガロは5番手。フリー走行総合19番手のバレンティーノ・ロッシは7番手。負傷代役のカル・クラッチローは最後尾の13番手だった。

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 J・マルティン Pramac Racing Ducati 1’22.994
    2 F・バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 1’23.038
    3 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1’23.075
    4 J・ミラー Ducati Lenovo Team Ducati 1’23.300
    5 J・ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1’23.322
    6 J・ザルコ Pramac Racing Ducati 1’23.376
    7 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 1’23.448
    8 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1’23.489
    9 M・ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1’23.508
    10 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSU Honda 1’23.536
    11 A・マルケス LCR Honda CASTROL Honda 1’23.841
    12 M・オリベイラ Red Bull KTM Factory Racing KTM 1’23.944
    13 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1’23.585
    14 D・ペドロサ Red Bull KTM Factory Racing KTM 1’23.730
    15 P・エスパルガロ Repsol Honda Team Honda 1’23.971
    16 B・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 1’24.050
    17 V・ロッシ Petronas Yamaha SRT Yamaha 1’24.097
    18 L・マリーニ SKY VR46 Esponsorama Ducati 1’24.115
    19 I・レクオーナ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 1’24.141
    20 E・バスティアニーニ Esponsorama Racing Ducati 1’24.245
    21 L・サバドーリ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 1’24.405
    22 D・ペトルッチ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 1’24.465
    23 C・クラッチロー Petronas Yamaha SRT Yamaha 1’24.513
  • MotoGP:ホンダ 2021年 第10戦 スティリアGP 初日レポート

    MotoGP:ホンダ 2021年 第10戦 スティリアGP 初日レポート

    後半戦のスタートとなったMotoGP 第10戦スティリアGPのフリー走行は、中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)がトップタイムをマークし、今季初めて総合首位で初日を終えた。

    今大会は、開幕までの数日間、雨の多い不安定な天候が続いた。しかし、開幕初日の午前中は青空が広がる絶好のコンディションとなり、その中で中上は、走り出しから1分24秒台で連続ラップをこなした。

    セッション終盤には、前後にミディアムコンパウンドの新品タイヤを装着し2周連続で1分23秒台をマーク。最終ラップに刻んだ1分23秒805で首位に浮上した。

    レッドブルリンクは、昨シーズンも2週連続の開催となった。先に行われたオーストリアGPで中上は予選10番手、2週目のスティリアGPではポールポジション(PP)争いを繰り広げ、わずかの差で2番手だった。この日のベストタイムは、そのときのベストにわずか0.2秒届かなかったが、FP1としてはすばらしいタイムだった。

    今年はスティリアGPが先に行われるため、スティリアGPで2年連続のフロントローと今季初のPP獲得が期待される。

    Repsol Honda Teamで10戦目を迎えるポル・エスパルガロが、初日5番手と順調なスタートを切った。FP1では、タイヤテストをこなしながら着実にタイムを更新した。最後のアタックも「改善の余地はある」と2日目のタイム短縮に自信を見せる快走だった。ウエットコンディションになったFP2では、まっさきにコースイン。Hondaで初の表彰台獲得、2年連続スティリアGP表彰台獲得に向けて気合の入った走りを見せた。昨年の大会では3位表彰台に立っているだけに、土曜日のFP3と予選に注目だ。

    ポル・エスパルガロに続き、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が6番手タイムをマークした。マルク・マルケスにとっては、思ったようにタイムを出せず、フラストレーションをためる一日となったが、ハイスピードコースでのマシンの切り返しもスムーズになり、右腕の力も着実に復活したことを感じさせる走りだった。ウエットになったFP2もウエットのセッションとレインタイヤのフィーリングを確認。不安定な天候が予想される日曜日の決勝レースに向けて準備を進めた。

    FP1で13番手だったアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、ウエットコンディションとなったFP2ではHonda勢トップの7番手と好調な走りを見せた。ドライコンディションでは、フロントにソフト、リアにミディアムを入れて1セットで走行を続けて13番手につけるなど内容は悪くなかった。今年は新品タイヤのパフォーマンスをうまく引き出せず苦戦しているが、ウイークポイント克服に一歩前進したことを感じさせる走りだった。また、ウエットコンディションではHonda勢でもっとも安定した走りを見せており、後半戦の巻き返しに期待だ。

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    「夏休み明けの大会初日にトップタイムをマークすることができてうれしいです。FP1は新品タイヤで1分23秒台を2周連続でマークすることができましたし、ユーズドタイヤでも安定したペースを刻むことができました。シーズン後半戦のスタートとしてはいい一日となりました。FP2はセッション開始直前に雨が降り始めてウエットコンディションになりました。今週は天候が不安定なのでウエットコンディションの確認のためにコースにでました。セッション終盤にかけてあっという間に路面は乾いて行きましたが、そのまま走り続けました。ドライ、ウエットともに全体的によかったと思います。予選、決勝にむけて、明日のFP3とFP4は、マシンのセットアップに集中します」

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
    「今日はマシンのパフォーマンスがよくて、プッシュするとラップタイムも上がりました。夏休みを終えて、こうしてサーキットへ戻ってくることができてとてもうれしいです。でも、調子を取り戻すのに少し時間がかかりそうです。このサーキットはマシンがよく機能しているし相性がいいサーキットなのでアドバンテージを最大限発揮できると思います。今日はウエットでもドライでもポジティブなフィーリングがありました。まだまだ改善できると思うし、最後のラップタイムも悪くありませんでした。週末がどのような天気になるか様子を見たいと思います」

    マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
    「正直、今日はもっといいタイムが出せると思っていましたが、あまりいいフィーリングがありませんでした。そのため、この状況を受け入れて仕事に取り組みました。少しフラストレーションがたまりましたが、できることはすべてやりました。まだ、思ったようなレベルではありませんが、タイムはかなりよかったと思います。レースウイークを通してどのような走りができるか、そして、どうすればフィーリングがよくなるかを考えていきたいです。休み明けとしては、マシンはうまく機能しています。タイムもかなり接近しています。今週末は天候が少し複雑になるかもしれませんが、これは誰にとっても同じことです」

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
    「ドライコンディションで走れたFP1はとてもいいフィーリングがありました。長い休みのあとは、フィーリングをすぐに取り戻せるかどうかが一番心配になりますが、いいスタートが切れたと思います。残念ながらFP2はウエットになりましたが、日曜日は雨になりそうなので、今日はそのテストになりました。ウエットのフィーリングもとてもよかったです。ドライコンディションでは取り組まなければならないことがたくさんありますが、今日の仕事には満足しています。明日前進できるようにがんばります」

  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第10戦 スティリアGP 初日レポート

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第10戦 スティリアGP 初日レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとファビオ・クアルタラロは5週間の長い夏季休暇を終了し、シーズン後半戦の初戦となる第10戦スティリアGPのフリープラクティスに臨んだ。午後は雨が降ってタイムを更新することができず、それぞれ総合7番手と8番手に留まった。PETRONAS Yamaha Sepang Raing Teamのバレンティーノ・ロッシとカル・クラッチローは、午前中のドライと午後のウエットを経験し、それぞれ総合16番手と23番手となっている。

    ビニャーレスとクアルタラロが総合7、8番手で初日を終了
    天候変化の可能性を考慮し、ビニャーレスは午前中から多くの作業こなす作戦。そのなかでFP1開始からわずか9分間で2番手に浮上し、さらにタイムを更新したあとは3番手をキープしていた。残り15分で全体のペースが上がるとビニャーレスも1分24秒492に短縮したが、順位では7番手に後退して終了。トップとの差は0.687秒だった。

    FP2はウエット・コンディションとなったためタイム更新は望めない状況。残り25分で少しずつドライラインが現れ始めたところでコースに入ると全13ラップを走行し、10ラップ目で1分32秒685のベストタイムを記録した。この時点で一時4番手に浮上したものの、その後9番手に後退。FP1のタイムにより総合7番手で初日を終えた。

    チームメイトのクアルタラロはFP1、シーズン後半戦のスタートを待ちきれなかったように早々にコースイン。ドライ・コンディションを最大限に活用するためセッティング作業に集中し、ラップタイムでは全26ラップ中7ラップ目に記録した1分24秒580で8番手となった。

    FP2開始直前に雨が降り出して難しいコンディションとなったが、クアルタラロは果敢にコースに入り全18ラップを走行。後半で路面が乾き始めると16ラップ目で1分33秒498まで更新して15番手となっている。総合順位はFP1のタイムにより8番手。トップとの差は0.775秒だった。

    PETRONAS Yamaha SRTのロッシとクラッチローは16位と23位
    ロッシはFP1、序盤でトップ10に入ったあとは予定通りセッティング・プログラムに取り組み、45分間を走り終えて1分25秒264の16番手。FP2はウエットとなりタイム更新が期待できなかったため、ウエットのデータ収集に集中して1分34秒582の22番手。総合順位は16番手となっている。

    一方、怪我の治療中のF・モルビデリに代わって出場しているクラッチローは、FP1でPETRONAS Yamaha SRTのマシンに順応することを目標とし、少しずつラップタイムを更新しながら1分26秒090の23番手。午後のウエット・コンディションでは1分33秒954で20番手につけて、初日を終了した。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合7番手/1分24秒492)
    「ウエットもドライもフィーリングは上々でした。長い休暇のあとなので、FP1から好感触を得られたことは、とても良かったと思います。ポテンシャルは十分にあるのですが、明日はもっと多くのことを試し、もう少しプッシュしていくために、より安定したコンディションを期待します。ここは天気がとても変わりやすく、今、降っていたかと思うと次の瞬間には太陽が出て、5分後には路面が乾いてしまいます。そのため常に、あらゆる状況に準備しておかなければならないのです。もし明日、ずっとドライが続くとすれば、このコースでの最良の走りを追求するため、ひたすら周回を重ねる作戦です。セッティングについては、あまり大きく変更する必要はなく、すでにとても良い状態なのです。午前中のドライでの走行リズムには満足しています。タイムアタックを行ってもよかったかもしれませんが、すでにトップ10に入っており、このことが重要です」

    ファビオ・クアルタラロ (フリー走行総合8番手/1分24秒49)
    「ドライ・コンディションの感触はとても良かったのですが、ウエットやハーフ&ハーフではかなり苦戦しました。ドライでは昨年よりも格段に良くなっていますが、ウエットになるとフィーリングがつかめず、その原因もわかりません。でも、だからこそ今日のうちに両コンディションを経験できて良かったと思っています。日曜日に雨が降る可能性もあるので、そのための準備もしていかなければなりません。今晩、何らかの答えを見つけたいと思います」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「ライダーたちにとっては5週間ぶりのMotoGPマシンでの走行となりましたが、FP1はドライ・コンディションとなり好感触を取り戻すことができました。マシンの第一印象は悪くなかったようですが、克服すべき課題も見つかっています。FP2の雨はむしろラッキーで、早い段階でウエットでの課題についても確認することができて良かったと思っています。今日はふたりともタイムアタックは行いませんでしたが、すでにトップ10に入っています。明日の午前中でQ2進出を確実にするため、これからデータを分析して準備していきます」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合17番手/1分25秒264)
    「昨日は世界中のたくさんの人たちから、とてもたくさんのメッセージが届き、心から感動しました。そのなかにはケイシー・ストーナー、マックス・ビアッジ、ホルヘ・ロレンソなど、かつてともに戦ったライバルたちの名前もありました。本当にうれしかったです。でも今日は、もういつもの自分です。MotoGPマシンに乗るときには完ぺきな集中力が必要です。非常に速い乗り物ですから、一瞬も集中を切らすことはできません。私はこのシーズン後半戦もいい走りをするために仕事に取り組みます。そして今日もドライでは好調で、最後までタイヤを交換せずにハイペースを維持することができました。ウエットでは少し状況が変わり、とくにハーフ&ハーフから乾いていくときには苦戦しました」

    カル・クラッチロー (フリー走行総合23番手/1分26秒090)
    「久しぶりにマシンに跨り、ライディングを楽しむことができました。もちろん初めは少し手間取りましたし、天候の変化もあり難しさも感じたのですが、全体的には順調で、良い一日になりました。すべてのことに慣れるまでには時間が必要で、完全なドライ・コンディションがその助けになってくれたと思います。でもマシンをより理解し、私のライディング・スタイルに合わせて調整していくにはもう少しかかるかもしれません。改善していく自信はあります。プレッシャーはなく、今の環境をエンジョイできていますが、ピットではレーサーとして考え方になり、どこで速く行けるかを特定し、データ確認を始めるのです。今日はライディングを楽しみました。明日の走行が楽しみです」

  • 「F1はチーム作業でMotoGPはもっと個人的」とダビデ・ブリビオ

    「F1はチーム作業でMotoGPはもっと個人的」とダビデ・ブリビオ

    元チーム・スズキ・エクスターのチームマネージャーを務め、現在Fに参戦するアルピーヌF1チームを指揮するダビデ・ブリビオは、第10戦スティリアGPが開催されているレッドブルリンクを訪れ、国際中継のピットレーンインタビューに応えた際に類以点と相違点を説明。「別の世界」と評価した。

    「この場にいることはナイスだ」とダビデ・ブリビオは語った。

    「約20年間に渡って滞在した世界であることから、多くの人たちを知り、大変親しみやすく、それは素晴らしいことです。今の仕事は大変異なり、別の世界です」

    「F1はモータースポーツだが、全てが巨大だ。より大きな組織、より大きな車、より多くの部品、より多くの人たち。大変興味深い。ものごとにアプローチする様々な手段を見ることができ、それは素晴らしい体験だ」

    「背後にはエンジニア、テクノロジーがあることから大変興味深い。ライダーとドライバーはアスリートであり、準備のためにトレーニングを積み、彼らの仕事である走行には集中する必要があるため、多くの類以点がある」

    「F1ではドライバーが無線でエンジニアたちとつながり、プラクティスやレース中に継続的に会話をするために、より多くの注意が払われている。何が起こっているのかを伝え、タイヤや温度をコントロールすることは、エンジニアたちとドライバーの間で絶えず議論する」

    「MotoGPではグリーンライトが点灯すると、ライダーに依存することから、そこがおそらく大きな違いだ。F1ドライバーはメディア対応から始まり、技術的な会議にも出席することから、より多忙だMotoGPはそれほどではない」

    「MotoGPはより個人的なスポーツであり、F1は2人のドライバー間のチーム作業です。全ての技術的な会議、全ての共同作業、全てのチーム、そして、当然トラック上では別の物語だ。チームのコンセプトは非常に明確であり、MotoGPでもハッキリしているが、最悪の競争相手はチームメイトであると我々はよく言っている」

    前日に現役からの引退を発表したバレンティーノ・ロッシとは特別な関係を築き、ヤマハのファクトリーチームでチームマネージャーを担当したときには、4度のタイトルを獲得。2010年からはVR46のアドバイザーを3年間務めた。

    「バレンティーノに対して全てに貸しがある。なぜなら、私のキャリアは取り組んだ全てのこと、全ての仕事は彼に由来するからだ。私はヤマハ、彼はホンダに所属していたが、(2004年に)我々が結束し、一緒に多くの成功を収めた。」

    「ヤマハのメンタリティーは変わり、アプローチの仕方が変わった。彼から沢山のことを学び、勝つための手段、そして、勝利の精神とは何かということだ。個人的には、そこからキャリアが大きな発展を遂げた。スズキはそのことを求め、もしかしたらそうではないかもしれないが、バレンティーノと共に取り組んだことをスズキに持ち込むことができると考えたかもしれない。バレンティーノに感謝する」