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  • MotoGP:ホンダ 2021年 第15戦 アメリカズGP 初日レポート

    MotoGP:ホンダ 2021年 第15戦 アメリカズGP 初日レポート

    2年ぶりの開催となったアメリカズGPは、午前中は断続的に雨が降る天候だったが、午後は青空が広がり、気温も31℃まで上昇した。MotoGPクラスは、FP1はウエット、FP2はドライとコンディションが変化する難しい条件となったが、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、ケガから復帰後、初めて両セッションでトップタイムをマークし、今季初めて総合首位で初日を終えた。

    ウエットコンディションでは2分20秒台からスタートして着実にタイムを上げて、2回目のコースインでは、ただひとり2分15秒台で走行してトップへ。ドライコンディションとなった午後のFP2では、路面コンディションを確認しながら、2分6秒台からスタートし、最後は2分4秒164までタイムを短縮。ウエット・ドライともにトップタイムをマーク。今季初めて総合首位で初日を終えた。

    これまでサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)では、2013年から19年まで7年連続でポールポジションを獲得。13年から18年まで6年連続で優勝している。19年はトップを快走しながら転倒リタイアという悔しいレースだった。コロナ禍の中で今年は2年ぶりの開催となったが、ケガから復帰して今大会が13戦目。昨年骨折した右腕上腕が確実に回復していることを感じさせる初日となった。

    COTAのベストタイムはマルク・マルケスの持つ2分2秒135。2日目のフリー走行、そして予選では、自身が持つサーキットベストタイムに挑戦する。

    チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が4番手と好調なスタートを切った。FP1、そしてFP2とマルク・マルケスを追走し、COTA最速のマルク・マルケスの走りを学び、それをタイムにつなげた。ウエットコンディションとなったFP1では、マルク・マルケスと0.950秒差の2分16秒822で5番手。ドライコンディションのFP2では、マルク・マルケス同様、2分6秒台から2分4秒台へとタイムを短縮。総合4番手で初日を終えた。

    前戦サンマリノGP後にミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われた2日間の公式テストで、さまざまなことにトライしたRepsol Honda Teamの両選手。この日は両選手ともにバンプに苦労したが、その成果をしっかりと発揮する一日となった。

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)も総合5番手と好調なスタートを切った。ウエットコンディションとなったFP1では慎重な走りで16番手だったが、ドライコンディションになったFP2では一気にタイムを上げて5番手に浮上した。セッション終盤にはトップに浮上し注目を集めた。ラスト5分のアタック合戦で5番手へとポジションダウンしたが、イギリスGP、アラゴンGP、サンマリノGPとやや精彩を欠く走りから復活をアピールする一日となった。

    チームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、初日総合16番手だったが、ウエットコンディションとなったFP1ではポル・エスパルガロに続いて6番手と快調にラップを刻んだ。ドライコンディションとなったFP2では、2分6秒台で連続ラップを刻んだが、新品タイヤのアタックで思うようにタイムを出せず、2分5秒614で16番手だった。2日目のFP3では、ダイレクトでのQ2進出を目指す。

    マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
    「今日はトリッキーな一日となり、路面コンディションも簡単ではありませんでした。バンプがたくさんあり、安定したラップを刻めず、どこでプッシュすればいいのか、どこが限界なのかを理解するのがとてもたいへんでした。今日はウエットでもドライでもいいフィーリングがありました。午後は違うオプションを試すこともできました。マシンと自分の力をオースティンで最大限引き出さすために、まだ取り組まなければならない部分があります。今シーズン一番の金曜日になりました。目標は、もちろん、これを今週末キープすることです」

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
    「極端なコンディションでは、いつも快適に走行してきました。とても寒かったり、強風だったり。今日は非常にバンピーのコンディションでしたが、いいラップタイムを刻むことができました。でもバンプのために首がとても痛く、このサーキットは本当に体力を消耗します。レースでは、体力的にも、また安定した走行を続けることも、とても難しいと思います。マシンはとてもよく機能しています。ウエットでもドライでも力強い走りができたので、どのような週末になるか楽しみです」

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    「今日はいい一日でした。FP1はウエットコンディションでしたが、午後のFP2はドライコンディションになり、違うコンディションのセッションを経験することができました。5番手で終えることができたので、いいスタートになりました。トラックにはたくさんのバンプがありましたが、マシンのフィーリングはとてもよかったです。もちろん改善の余地はありますが、初日としては、とても満足しています。引き続き前進していきたいです」

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
    「午前中はウエットであまりいいフィーリングがありませんでしたが、セッションの最後に少し調整したら、とてもいいフィーリングになり、6番手でフィニッシュできました。そして午後は完全にドライになり、前進しようとがんばりましたが、かなり難しかったです。ソフトタイヤのパフォーマンスをうまく引き出せませんでした。コンディションはあまり関係ありません。可能な限り速さを求め、前進しなければなりません。また、もっとプッシュする方法を学ばなければなりません。チームはいい仕事をしています。明日はきっと前進できると思います」

  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第15戦 アメリカズGP 初日レポート

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第15戦 アメリカズGP 初日レポート

    MotoGP 第15戦アメリカGPのフリープラクティス初日、Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、アメリカはテキサス州オースティンにあるCOTA(Circuit Of The Americas)でフリープラクティスを開始し、それぞれ総合3番手と15番手を獲得した。

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのアンドレア・ドビツィオーゾとバレンティーノ・ロッシはそれぞれ総合14番手と17番手で終えた。

    Monster Energy Yamaha MotoGPのクアルタラロが初日3番手、モルビデリは15番手
    午前中のフリープラクティス第1セッションはウエットコンディションとなったが、明日以降も変わりやすい天気が予想されていることから、ふたりはウエット用セッティングに取り組むため積極的に周回。午後からの第2セッションはドライコンディョンに恵まれ、クアルタラロが3番手獲得と好調。モルビデリもトップ10を目指したが15番手で終えている。

    クアルタラロは第1セッション、自ら課題と感じているウエットセッティングに注力。最初の10分間で6番手まで上がり、その後もタイム更新を繰り返しながらトップ10を維持した。セッションの残り10分でドライラインが現れ始めたが、部分的に補修された路面とCOTAのバンピーさが相まって、より一層、難しい状況となり、クアルタラロは最終ラップで2分18秒165のベストタイムを記録したものの15番手に留まった。

    フルドライのコンディションで行われた第2セッションでは、終盤でリアタイヤにソフトコンパウンドを選択してトップ10確保を目指した。そして全17ラップ中15ラップ目には一時トップに浮上。その後3番手に後退してセッションを終了した。トップとの差は0.202秒。

    チームメイトのモルビデリは第1セッション、ウエットセッティングの調整と、怪我の状況確認のために45分間を費やした。先週のミサノのテストからさらに前進が見られ、ライディング中は痛みを感じることもなくなっていたため作業に集中。ラップタイムでは全14ラップ中13ラップ目に2分18秒530を記録し、トップから2.658秒差の17番手につけた。

    マシンの素早い向き変えが要求され、路面のバンプも激しいCOTAは体力的に厳しいコースだが、モルビデリはドライコンディションの第2セッションも果敢にプッシュ。終盤で一時8番手まで上がる好調ぶりを見せたあと、全14ラップ中13ラップ目には2分05秒296のベストタイムを記録し、トップとの差を1.132秒まで縮めて15番手を獲得している。

    PETRONAS Yamaha SRTのドビツィオーゾとロッシは14番手と17番手
    ドビツィオーゾはフリープラクティス第1セッションの序盤、フルウエットのなかで2分20秒556を記録して12番手に浮上。その後、コンディションは徐々に回復したもののラップタイムを更新することができず、21番手まで後退してセッションを終了した。第2セッションは慎重にスタートしてコンスタントな走りを維持し、終盤で一時6番手に浮上。最後のアタックで2分05秒137のベストタイムを記録し、14番手を獲得した。

    一方のロッシは、ウエットコンディションとなった第1セッションでコースの状況や路面の水たまりを確認しながら走行し、最終ラップで2分19秒668を記録して20番手。第2セッションもほとんどの時間帯で20番手に留まっていたが、最後のアタックで2分05秒631に更新して17番手となっている。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合3番手/2分04秒366)
    「とてもハッピーです。良い一日になったと思います。第1セッションのウエットではセッティングを大幅に変更し、その結果リアグリップが向上しています。順位は上がりませんでしたが、フィーリングが良くなっているので満足できました。第2セッションでは、このコースがレースに適していないことがわかりました。まるでアスファルト製のモトクロス・トラックみたいなのです。もちろん、このことは誰にとっても同条件ですが、安全性の面では非常に良くないことだと思っています。それでも私は、ウエットでもドライでも、どんなコンディションでもベストを尽くします。天候はコントロールできませんが、どんなときも100%で臨みます」

    フランコ・モルビデリ(フリー走行総合15番手/2分05秒296)
    「非常に難しいチャレンジになりましたが、私たちは、まさにそのためにここに来ているのです。実際のところ、膝の状態もマシンセッティングも先週のミサノでのテストのときより良くなっていて、走るたびに調子が上がってきています。マシンを私のライディング・スタイルに合わせて調整しており、今日は良い解決策も見つかりました。明日以降も作業を続けながら、できるだけ早く怪我を直したいと思います。ベストを目指します」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「一日のなかでフルウエットとフルドライを経験することができ、とても有意義でした。コースが一部、舗装し直され、それ以外の場所も路面を引き伸ばす工事が行われていましたが、期待したほどの結果は得られませんでした。もともとレイアウトが難しく、加えて路面のバンプによりトリッキーさが増しています。第1セッションでは、以前に比べてウエットでのフィーリングが向上していたものの課題は残っています。第2セッションは一転、フルドライになったのでペースアップを目指しました。明日の第3セッションもこのようなコンディションに恵まれるとは限らないので、終盤でタイムアタックを行い、好結果を得ることができました。今日のデータを持ち帰って分析し、この難しいコースでライダーたちがより気持ちよく走れるマシンを用意したいと思っています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    アンドレア・ドビツィオーゾ(フリー走行総合14番手/2分05秒137)
    「午前中のセッションは、やらなければならないことが、たくさんありすぎて、いろいろな意味で’クレイジー’な状況でした。第2セッションには少しずつペースが上がるなかでフィーリングが格段に良くなり、ハードブレーキングとコーナー進入もうまくできるようになりました。でもその他の部分では依然として課題が残っているので、このあともパーフェクトを目指して作業に取り組んでいきます。このコースはとても気に入っています。レイアウトがいいし、純粋なスピードだけでなく勢いを利用することで速さを追求できる場所がたくさんあるのです。そのことが、今日の好調の理由のひとつだと思います」

    バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合17番手/2分05秒631)
    「今日はフィーリングがあまり良くありませんでした。とくにウエットコンディションでは、リアグリップ不足によりフル加速ができず、思うようにスピードが上がりませんでした。午後のドライでは少し良くなりましたが、今度は第2、第3、第10コーナーなどのバンプに苦しめられました。ペースを上げていくためには、これらの場所での改善が必要になるでしょう。今日の天気予報はもともと最悪なものでしたが、実際には最後にドライコンディションに恵まれました。明日、そして明後日もそうなるよう期待しています。リアタイヤの選択についてはまだ何も決まっていないので、明日のプラクティスのなかで最終決定したいと思います」

  • MotoGP アメリカズGP:マルク・マルケスが初日トップタイムをマーク

    MotoGP アメリカズGP:マルク・マルケスが初日トップタイムをマーク

    2021年 第15戦 アメリカズGPのフリー走行2が10月1日(金)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、マルク・マルケスがトップタイムをマークした。

    気温30度、路面温度40度のドライコンディションの中、今季4度目の1番手発進を決めたマルク・マルケスが週末2度目、今季10度目のトップタイムをマーク。昨年7月の第2戦スペインGP以来、今季初めて初日総合1番手に進出した。

    ドゥカティ5台がトップ10入り
    フリー走行1で2番手のジャック・ミラーは0.015秒差の2番手を維持。フリー走行1で8番手のフランチェスコ・バグナイアは、0.499秒差の6番手。フリー走行1で19番手のホルヘ・マルティンは0.513秒差の7番手。フリー走行1で3番手のヨハン・ザルコは0.559秒差の8番手。フリー走行1で18番手のエネア・バスティアニーニは0.672秒差の10番手。フリー走行1で11番手のルカ・マリーニは0.769秒差の12番手。

    ファビオ・クアルタラロ15番手から3番手に浮上
    フリー走行1で15番手のファビオ・クアルタラロは0.202秒差の3番手に浮上。フリー走行1で21番手のアンドレア・ドビツィオーゾは、トップタイムから初めて1秒以内に接近する0.973秒差の14番手。フリー走行1で17番手のフランコ・モルビデリは1.132秒差の15番手。フリー走行1で20番手のバレンティーノ・ロッシは1.467秒差の17番手。

    ホンダ3台がトップ5入り
    フリー走行1で5番手のポル・エスパルガロは0.388秒差の4番手。フリー走行1で16番手の中上貴晶は0.448秒差の5番手。フリー走行1で6番手のアレックス・マルケスは16番手。

    ミゲール・オリベイラ転倒で4番手から18番手に後退
    フリー走行1で9番手のブラッド・ビンダーは0.688秒差の11番手。フリー走行1で4番手のミゲール・オリベイラは、12コーナーで今季8度目の転倒を喫して1.518秒差の18番手に後退。フリー走行1で13番手のダニロ・ペトルッチは20番手。フリー走行1で10番手のイケル・レクオナは12コーナーで今季20度目の転倒を喫して21番手。

    アレックス・リンス9番手
    フリー走行1で7番手のアレックス・リンスは0.638秒差の9番手。フリー走行1で12番手のジョアン・ミルは0.930秒差の13番手。

    フリー走行1で14番手のアレイシ・エスパルガロは18コーナーで今季11度目の転倒を喫して2.045秒差の19番手だった。

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 2’04.164
    2 J・ミラー Ducati Lenovo Team Ducati 2’04.179
    3 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 2’04.366
    4 P・エスパルガロ Repsol Honda Team Honda 2’04.552
    5 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSU Honda 2’04.612
    6 F・バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 2’04.663
    7 J・マルティン Pramac Racing Ducati 2’04.677
    8 J・ザルコ Pramac Racing Ducati 2’04.723
    9 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 2’04.802
    10 E・バスティアニーニ Esponsorama Racing Ducati 2’04.836
    11 B・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 2’04.852
    12 L・マリーニ SKY VR46 Esponsorama Ducati 2’04.933
    13 J・ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 2’05.094
    14 A・ドビツィオーゾ Petronas Yamaha SRT Yamaha 2’05.137
    15 F・モルビデリ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 2’05.296
    16 A・マルケス LCR Honda CASTROL Honda 2’05.614
    17 V・ロッシ Petronas Yamaha SRT Yamaha 2’05.631
    18 M・オリベイラ Red Bull KTM Factory Racing KTM 2’05.682
    19 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 2’06.209
    20 D・ペトルッチ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 2’06.235
    21 I・レクオーナ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 2’06.257
  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第15戦 アメリカズGP プレビュー

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第15戦 アメリカズGP プレビュー

    Monster Energy Yamaha MotoGP、テキサスへ
    Monster Energy Yamaha MotoGPは第15戦アメリカ出場のためテキサス州オースティンへ向けて出発。ファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは2019年4月以来となるCOTA(Circuit Of The Americas)での走りを楽しみにしている。

    シーズンは残り4戦。クアルタラロは48ポイントのアドバンテージを築いてランキング・トップを維持しているが、これまで通り妥協することなく、

    勝利を目指してこの大会に臨む。COTA初参戦となった2015年にはMoto3で2位を獲得。しかしMotoGPで唯一、出場した2019年は7位に留まった。その後の2年間で経験を積み、M1を自在に操るようになって迎える今大会は、トップ争いに自信を見せている。

    チームメイトのモルビデリは先週のミサノ・テストで転倒があったものの、幸い怪我は免れた。その後、数日間の休養をとり、エネルギーをチャージし直して再びファクトリー・ヤマハのYZR-M1を駆る。第14戦終了時点で合計40ポイントのランキング17位に留まっているが、目下の目標は、ポイント加算よりもリハビリ後のフィーリング回復。ここCOTAでもできるだけ多くの周回を重ね、一日も早くライディングの感覚を取り戻せるようチャレンジを続ける。2017年にはMoto2で優勝、2019年にはMotoGPで5位を獲得している。

    COTA(Circuit Of The Americas)は2012年に建設され、2013年からグランプリを開催。全長5.513キロのコースにはタイト・ヘアピンを含む11の左コーナーと9つの右コーナー、1.2キロに及ぶストレートなどが設けられている。とくにシャープな第1コーナーでは、スタート直後はもちろん、その後の周回でも多くのオーバーテイク・アクションが展開される。

    ロッシとドビツィオーゾ、ヨーロッパ大陸からアメリカへ
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamは今週末、大西洋を越えてアメリカ大陸へ向かう。バレンティーノ・ロッシとアンドレア・ドビツィオーゾは2019年以来、2年ぶりとなるアメリカGPに出場する。

    ロッシは2年前のアメリカGPでフロントロー・スタートから2位獲得の大活躍。2016年と2017年にも表彰台に上っており、また前回のサンマリノGPと続いて行われたテストでも成果を上げていることから、今年も好成績が期待されている。チャンピオンシップでは、第14戦終了時点で合計28ポイントのランキング21位につけている。

    一方、先週の2日間のテストで多くの周回を重ね、YZR-M1の経験を積んだチームメイトのドビツィオーゾ。ロッシと同様、アメリカのコースとの相性は良く、2014年と2015年に表彰台を獲得している。今週末は引き続きマシンへの適応に努めながら、少しずつ改善と前進を目指していく。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    ファビオ・クアルタラロ
    「現時点で48ポイントをリードしていますが、この第15戦が終わってもまだ3戦が残っています。ですから、気持ちは先週と何も変わっていません。初めから、最終戦のサンマリノGPまではチャンピオンシップのことは考えないつもりでした。それを今も維持しているのです。瞬間、瞬間で常にベストを尽くし勝利を目指していく、それが私にとって最善だと考えます。前回のミサノで、母は心臓発作を起こしそうになりましたが、父は非常に楽しそうでした。私自身はシーズンの初めから、タイトル争いをしていようといまいと、常に勝ちたいという気持ちを持っていました。それがとくに顕わになったのがミサノで、この姿勢を今後も維持したいと思っています」

    フランコ・モルビデリ
    「COTAはタフで難しいコースですが、とても好きで、いつもライディングを楽しんでいます。2019年には好成績を獲得することもできました。今回はマシンのフィーリングをつかむことと、私自身の総合的なパフォーマンス向上を目標にしています。ミサノ・テストでは確かな進化が見られ、2日目の最終ラップは、1日目の最初よりもずっとフィーリングが良くなっていました。さらに前進し続け、できるだけ早く戦う力をつけていきたいと思っています」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「COTAは難しいコースのひとつですが、我々チームは、いつもここでのレースを楽しみにしています。しかも昨年は中止になってしまったので、今回はいつも以上に特別で、強い決意をもって臨んでいます。レイアウトはトリッキーでヤマハに合ったコースではないのですが、ここ数年は表彰台を含む多くの好成績を残してきました。クアルタラロ選手は常に最高の結果を追求し、ひとつひとつのレースに集中しようとしているので、チームとしても表彰台獲得を目標にしています。モルビデリ選手はミサノ・テストで着実に進歩が見られ、今大会中も多くの周回を重ねることでフィーリング向上を目指していきます。ウイーク初日の金曜日を順調にスタートできれば、きっと良い週末になるでしょう」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    バレンティーノ・ロッシ
    「ここテキサス州オースティンのサーキットが大好きで、2年前には素晴らしい週末を経験しました。予選も決勝も好調が続き、表彰台に上ることができたのです。昨年はこの大会が中止になってしまったわけですが、今年はヨーロッパを出られるようになり、またここに戻ってくることができて本当にうれしいです。最初の走行でまず、自分の今のポテンシャルを確認しなければなりませんが、気持ちは常にポジティブです。足りないところは改善を目指し、いいレースができるようベストを尽くします」

    アンドレア・ドビツィオーゾ
    「改善すべき点はまだまだたくさんありますが、先週のミサノ・テストで多くの周回を走行し、マシンの経験を積むための大きな後押しとなりました。今週のレースについては、まずコースの状況を見てグリップの感覚を確認するまでは予想がつきません。体力的に厳しいコースですし、2年前には路面の荒れが目立っていて難しいコンディションでしたが、今年は何らかの対処をしてくれていると思います。天候も当然ながら重要な要素になりますが、条件は誰にとっても同じです。私自身は前回よりも向上すること、前進を続けることを目標にしていきます」

  • MotoGP:ホンダ 2021年 第15戦 アメリカズGP プレビュー

    MotoGP:ホンダ 2021年 第15戦 アメリカズGP プレビュー

    2021年 MotoGP 第15戦アメリカズGPが、10月1日(金)~3(日)の3日間、米国テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催される。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会がキャンセルされたが、今年は2年ぶりの開催となる。アメリカズGPは2013年に初めて開催され、今年で7回目となる。15年までは複数の大会がアメリカで行われていましたが、16年からはアメリカで唯一の開催地となっている。

    初開催となった13年には、MotoGPクラスにデビューしたばかりのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が次々に新記録を樹立し、多くのレースファンの記憶に残る大会となった。

    予選では、MotoGPクラスへのデビュー2戦目にして、初のポールポジションを獲得。1982年のスペインGP(ハラマ)でフレディ・スペンサーが樹立した20歳と153日という最年少記録を20歳と62日でブレイク。翌日の決勝では同じく1982年のベルギーGPでスペンサーが樹立した20歳と196日という初優勝記録を20歳と63日でブレイク。最高峰クラス最年少優勝記録を、実に31年ぶりに塗り替えた。(その後、史上最年少PP記録は19年のスペインGPでファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)によって更新)。

    さらに、13年にはシーズン6勝を挙げてタイトルを獲得する。これもまた、スペンサーが83年に21歳と258日で達成した史上最年少でのタイトル獲得を20歳と266日で達成し、30年ぶりに記録を塗り替えた。

    以来、マルケスにとってCOTAは最も相性のいいサーキットの一つで、初開催の13年から7年連続でPP獲得を達成し、18年まで6年連続でポール・トゥ・ウイン。19年の決勝では転倒リタイアに終わったが、今年はCOTAで3年ぶり、7回目の優勝が期待される。

    マルク・マルケスはドイツGPでは7大会連続(新型コロナ感染拡大のため20年は大会が中止)でポール・トゥ・ウインを達成しており、過去、同一大会での連覇は、ジャコモ・アゴスチーニ(MVアグスタ)が1965年から73年まで9連覇を達成したフィンランドGPが最多記録となっている。アゴスチーニは66年から73年までベルギーGPの8連覇も達成。マルケスのドイツGP7連覇はそれに次ぐ記録で、アメリカズGPの6連覇は史上4番目の記録となっている。

    1周5.513kmのCOTAは、アップダウンに富んだハイスピード&テクニカルコース。ハードなブレーキングからの加速、そして連続する中高速コーナーでのハンドリングなど、マシンの総合力とライダーのスキルが求められる難易度の高いサーキットだが、マルケスはこれまで、RC213Vのパフォーマンスを存分に引き出してきた。

    昨年はMotoGPクラスのシーズン開幕となった7月の第2戦スペインGPで右上腕を骨折し、その後、シーズンを欠場した。今年の4月、第3戦ポルトガルGPで9か月ぶりに復帰を果たし、今大会でケガから復帰して13戦目を迎えるが、第8戦ドイツGPでは復帰後初優勝を達成、第13戦アラゴンGPでは2位、第14戦サンマリノGPで4位と着実に右腕が回復していることを感じさせている。COTAは左周りのサーキットで、マルケスにとっては右腕の負担が少なく、今季2勝目と3回目の表彰台獲得が期待される。

    マルク・マルケスは、これまでアメリカで開催された大会(ラグナセカ、インディアナポリス、COTA)では、11年、12年にMoto2クラスで2年連続、MotoGPクラスでは13年以降、11回の大会で10勝という驚異的な成績を残している。

    前戦サンマリノGP終了後には、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで2日間のテストに挑み、セッティングやマシン開発に取り組み、ここからのシーズン終盤の4戦に向けて準備を整えた。

    ポル・エスパルガロも、サンマリノGPのテストで終盤4戦に向けてじっくりとテストをこなした。このテストでは総合3番手タイムを記録し、上り調子で今大会に挑む。第12戦イギリスGPの予選ではHondaに移籍してから初めてポールポジションを獲得。今大会は、Hondaチーム移籍後の初表彰台、初優勝が期待される

    ポル・エスパルガロも、インディアナポリスで開催された大会では、125ccクラスで3回、Moto2クラスで2回の表彰台を獲得している。アメリカズGPでは、MotoGPクラスにデビューした14年の6位が最高位だが、今大会の走りに注目される。

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)も、2年ぶりのアメリカズGPに闘志をかきたてている。前戦サンマリノGP後に行われた2日間のテストでは総合5番手タイムを記録した。19年の大会では10位。Moto2時代の17年にはCOTAで3位表彰台に立っている。シーズン中盤戦に入ってやや苦戦が続いているが、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリのテストでいいセッティングを見つけており、今大会からの巻き返しに期待だ。

    チームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、MotoGPマシンで初めてCOTAを走る。過去2戦、アラゴンGPではリタイア、サンマリノGPでは15位と厳しいレースが続いているが、このサーキットではMoto2時代の18年に2位表彰台に立っている。ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われた2日間のテストの成果を今大会で発揮する意気込みだ。

    マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
    「アラゴンとミサノでいいレースができたあとなので、オースティンが楽しみです。オースティンのレイアウトは好きですし、過去にたくさんいい結果を残してきました。しかし今年は状況が少し違います。いつものようにレースウイークを通していい状態を築き上げていきたいです。日曜日にどのグリッドに並べるかを楽しみにしたいと思います。このラウンドはいつもとても楽しみにしています。どのような週末になっても、ここに戻ってくることができてとてもうれしいです」

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
    「ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリでいいテストを終えて、オースティンへ向かうのがとても楽しみです。走っていて楽しいサーキットですし、ヨーロッパ以外のサーキットでMotoGPファンに会えるのはすばらしいことです。ミサノのテストではいくつかの発見がありました。オースティンはさまざまな要素があるレイアウトなので、それらを試すのが楽しみです。過去に何度かトップ10に入ったことがあるサーキットなので、それをベースにさらにいい状態を築き上げられることを願っています」

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    「2年ぶりのアメリカGPなのでとてもワクワクして、とても楽しみにしています。今週はいい週末になることを願っています。ミサノの2日間のテストでは、とてもいいテストができました。マシンのフィーリングはとてもよくなりました。レースへ向けて準備はできています。いつものようにベストを尽くします」

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
    「長いことヨーロッパでレースをしてきたので、ヨーロッパの外へ行くことがとても楽しみです。そして、モチベーションは上がっています。アメリカへ行くのはいつも楽しみにしています。このサーキットをMotoGPマシンで走るのは初めてになります。とても長いサーキットなので攻略するのに少し時間がかかると思います。すでにMoto2とMoto3でレースをしたことがあります。おそらくこのサーキットはRC213Vと相性がいいと思います。特にマルクとは相性がいいですが、過去、ダニ(ペドロサ)もとても速いサーキットでした。2年ぶりになりますがアスファルトの状況がどうなっているか楽しみです。ミサノでは、新しいアイテムをテストするなど、とてもポジティブなテストができました。最初から戦闘的になれるように努力して、いいレースをしたいと思います」

  • MotoGPライダーの中上貴晶とF1ドライバーの角田裕毅がカートで対決

    MotoGPライダーの中上貴晶とF1ドライバーの角田裕毅がカートで対決

    LCRホンダ IDEMITSUのMotoGPライダー中上貴晶とスクーデリア・アルファタウリ・ホンダ HondaのF1ドライバー角田裕毅がミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催されるMotoGP第14戦サンマリノGPを前にカートレースで対決した。

    このイベントはレッドブルが主催し、日本のモータースポーツのスターである二人の初の顔合わせとなった。またこの日はスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのファクトリーの見学も行われ、角田裕毅がF1の世界を紹介した。

    今回のイベントは、MotoGPがミサノで開催されることで実現した。ミサノは角田裕毅が住むイタリア、ファエンツァからわずか1時間の場所にある。

    角田裕毅はスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのファクトリーを中上貴晶に紹介。二人はその後、カートコースへ向かい、日曜日のMotoGPのチケットをかけて、角田裕毅は中上貴晶と1対1のレースに挑んだ。

    戦いを終えた後、角田裕毅は中上貴晶のドライビングスキルを称賛。自身のMotoGPへの憧れについて話した。そして中上貴晶はF1ドライバーとの対決にとても興奮していた。

    角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    「 タカはとてもいい走りをしていました。彼のドライビングには感心したし、12周のレースでクレイジーなバトルをたくさんしました。私はMotoGPをとても楽しみにしています。特に、ストレートをどう走るのかを見るのが楽しみです。バイクが時速350kmを超えて走るのは完全にクレイジーだと思うので、とても楽しみです。待ちきれません」

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    久しぶりのカートで、しかもプロのF1ドライバーとのバトルだったのでとても楽しかったです。今週末はチームのホームGPなのでとても重要なレースになります。またミサノのトラックも好きです。すばらしい思い出もあるので、すばらしい週末にしたいです。トップグループで戦えることを願っています」

  • MotoGP:ドゥカティ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    MotoGP:ドゥカティ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    2021 MotoGP第14戦のサンマリノGPが、9月19日にミザノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された。アラゴンGPでMotoGP初優勝を果たしたドゥカティ・レノボ・チームのフランチェスコ“ペッコ”バニャイアは、そのわずか1週間後に開催されたホームグランプリで、25,000人の地元ファンが見守る中、再び勝利を手にして表彰台の中央に登壇した。土曜日の予選でポールポジションを獲得し、決勝レースでも優勝して2連勝を挙げたバニャイアにとって、今回のラウンドは完璧な週末となった。

    ポールポジションからレースをスタートしたイタリア人ライダーのバニャイアは、スタート直後からレースをリードし、非常に速いペースでタイムを刻み、ライバルとのギャップを1秒以上に広げた。レース後半には、クアルタラロが2番手に浮上し、バニャイアを追撃、バニャイアとわずか数千分の1秒差に迫った。それでもバニャイアは、チェッカーフラッグまで首位をキープし、完璧な走りでチェッカーを受けた。デスモセディチGPを駆るエネア・バスティアーニ(エスポンソラマ・レーシング・チーム)も素晴らしい走りを見せて、12番グリッドから3位にポジションをジャンプアップして、自身初のMotoGP表彰台を獲得した。

    チームメイトのジャック・ミラーにとっては、少し不運なレースとなった。2番グリッドからスタートしたオーストラリア人ライダーのミラーは、良好なスタートを切ってバニャイアに次ぐ2番手を走行。しかし、レース後半になると、リアに振動を感じるようになり、これまでと同じペースを維持することが困難になった。ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)とバスティアーニにオーバーテイクを許すと、4番手をキープするためにプッシュしたが、マルク・マルケス(ホンダ)にフィニッシュラインの手前でパスされ、5位でフィニッシュした。

    第14戦終了時点で、ライダーズ・ランキング2位のバニャイアは、クアルタラロとのポイント差を48に縮め、合計140ポイントを獲得したミラーはランキング5位となっている。ドゥカティは、コンストラクターズ・ランキングで首位の座をキープし、チーム・ランキングは2位となっている。

    フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) 1位
    「今回も完璧な週末となった!しかし、決して簡単なレースではなかった。レース終盤のクアルタラロは本当に強く、なるべくコンスタントなペースで走るように心掛けた。もう一度優勝することは重要だった。そして、このホームサーキットに集まった大勢のファンや愛する人の前で勝利を収めることができたので格別な気分だ。火曜日と水曜日には2日間のテストがあるので、勝利の余韻に浸っている時間はないが、今はこの優勝の喜びをかみしめたい」

    ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) 5位
    「残念ながら、良いスタートを切った後に、リアに振動が発生して、最後まで同じペースを維持することができなかった。最初の数周でペッコに次ぐ2番手を走行して、ライバルとのギャップを広げ、マシンのフィーリングも良かったので残念だ。レース後半に入ると、リアの振動に悩まされることになった。最終コーナーでワイドに膨らんでしまったが、可能な限りポジションをキープするために最善を尽くした。今後は、火曜日と水曜日にここミザノで行われる2日間のテストに集中したい。ペッコの素晴らしい勝利を祝福したい」

    ミケーレ・ピッロ(ドゥカティ・レノボ・チーム #51) 11位
    「MotoGPにフル参戦していないので、今日は少しペースが足りなかった。レースで使用したタイヤは柔らかすぎて、タイヤが摩耗し始めてからは、いくつかのリスクを冒し、その後はペースダウンせざるを得なかった。いずれにしても、今日は楽しく走ることができた。バニャイアが優勝することができて本当に嬉しい!僕たちのパッケージがうまく機能していることが証明された!10月にこのサーキットで開催されるエミリア・ロマーニャ&メイド・イン・イタリーGPでは、さらに良い結果を出したい。週末にサポートしてくれた、ドゥカティとドゥカティ・テスト・チームに感謝したい」

    ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティコルセ・ゼネラルマネージャー)
    「ペッコは再び素晴らしいレースをした。特にタイヤが摩耗し始めてからレース終盤にかけては簡単ではなかったはずだが、非の打ち所がない走りだった。ジャックは、いくつかの問題を抱え、本来のパフォーマンスを発揮することができなかった。エネアもセンセーショナルなレースをした!スリル満点のレースだった。ライダーとドゥカティコルセのすべてのスタッフを祝福したい」

    クラウディオ・ドメニカーリ(ドゥカティ・モーター・ホールディングCEO)
    「本当に素晴らしい週末となった。ドゥカティはモーターバレーの中心に本社を構えており、ここミザノはホームグラウンドだ。このサーキットで、イタリア人ライダーが、イタリアのマシンで優勝することができて、非常に感慨深い。昨日の予選では、ペッコがポールポジションを、ジャックが2番グリッドを獲得し、今日は2台のマシンが表彰台に上がることができた。バニャイアの走りは素晴らしかった。彼は最初のラップからレースをリードし、ミスを犯さなかった。彼はまた、残り数周の時点で2番目に速いラップタイムを記録して見事に優勝した。エネアも素晴らしかった!彼は素晴らしい追い上げを見せて、MotoGPで自身初の表彰台を獲得した!わずか2週間で2勝することができて、本当に嬉しい」

    ドゥカティ・レノボ・チームは、9月21日から22日にミザノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われる2日間の合同テストに参加する。MotoGP第15戦のアメリカズGPは、10月1日~3日に、米国テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。

  • MotoGP:ホンダ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    MotoGP:ホンダ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    アラゴンGPからの連戦となった第14戦サンマリノGPは、雲の多い天候となったが、終日ドライコンディションとなり、予選7番手から好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が4位でフィニッシュした。

    序盤は、優勝したフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)、ジャック・ミラー(ドゥカティ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)に続いて4番手につける。

    その後、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、ジョアン・ミル(スズキ)らとし烈な5位争いとなった。後半は、バスティアニーニが抜け出し3番手へ。代わって後退してきたミラー、ミルとし烈な4位争いとなるが、最終ラップにミラーとミルを抜いて、4番手でチェッカーを受けた。

    今大会はフリー走行、予選Q2で2度の転倒を喫し、7番グリッドからのスタートとなった。このサーキットではやや厳しいグリッドからのスタートになったが、好スタートを決めて表彰台争いに加わり、27ラップのほとんどを1分32秒台の好タイムで周回した。前戦アラゴンGPでは、ドライコンディションで優勝争いを繰り広げて2位。連戦となったサンマリノGPは腕への負担が大きいテクニカルコースだったが、完全復活に向けて、また一歩前進するレースとなった。

    チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が、予選6番手から7位でフィニッシュした。序盤は4-5番手争いを繰り広げるマルク・マルケスを視野に6-7番手を走行した。中盤はアレックス・リンス(スズキ)、アプリリアで走る兄のアレイシ・エスパルガロらとグループを形成した。後半はマルク・マルケスらの4位争いのグループからはやや遅れたが、終盤は兄のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)を捕らえて7位でフィニッシュした。

    この数戦、確実に本来の力を発揮し始めたポル・エスパルガロ。今大会は、フリー走行、予選、決勝と、RC213Vのパフォーマンスを確実に引き出していることを感じさせるアグレッシブな走りだった。

    13番グリッドから決勝に挑んだ中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は13位だった。レース前半は、ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)、ミケーレ・ピッロ(ドゥカティ)らとし烈な戦いを繰り広げ、後半には追い上げてきたブラッド・ビンダー(KTM)も加わりし烈な10位争いとなった。終盤はビンダーが先行し、ビンダーに続いて10位でフィニッシュした。今大会はフリー走行、予選、そして決勝とセットアップを進め、1分32秒台から33秒台で連続ラップをこなした。安定した走りができていただけに、予選の転倒でいいグリッドを獲得できなかったことが悔やまれた。

    テストライダーでTeam Honda HRCからワイルドカードで出場のステファン・ブラドルが14位。今季4回目の出場となったが、すべてのレースを完走し、さらにポイントを獲得することで、HRCにとっては大きな収穫となった。

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、リアタイヤのグリップに苦しみ15位だった。1分33秒台でラップを刻みましたが、フラストレーションのたまるレースとなった。今大会の不調の原因を探り、残り4戦に向けて、火曜日と水曜日の2日間のテストに取り組む。

    マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
    「今日のパフォーマンスにはとても満足しています。正直、このような結果は期待していませんでした。スタートでは落ち着いていました。正直なところ、とても速いライディングをしていたわけではありませんが、それでも一歩一歩速くなっていき、フィーリングがよくなっていきました。重要なポイントは、序盤に落ち着いて、最後にプッシュしたことでした。レース終盤の走りはとても誇りに思います。なぜならミルも一緒に連れて行ったからです。プラクティスでは少し違いました。僕が彼について行きました。でもレースでは彼が僕についてきていて、僕たちはジャックに追いつきました。最終ラップはバトルができるとは思いませんでしたが、ミルとミラーがはらんだことでチャンスが見えました。いいレースでした。これからとても重要な2日間のテストがここで行われます」

    ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
    「今日はレース終盤の自分のリズムに驚きました。なぜならレースウイーク中は1分33秒を切るのに苦戦していたのに、レースではそれを毎周クリアすることができたからです。またレースではチームメートとわずか3秒差でフィニッシュできました。もちろん目標としていたポジションではありませんが、思っていたよりもよかったです。2列目からスタートして、7位でフィニッシュしました。この結果には満足しています。火曜日と水曜日のテストでは、このポジティブな気持ちで仕事を続けたいと思います。もちろんまだまだ課題はあるし、忙しいテストになりますが、今回のレースで一歩前進できたと感じています。そして、もっと前進できると思っています」

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
    「13番グリッドからの厳しいレースでしたが、チームのホームGPでトップ10フィニッシュすることができました。決勝レースで前進することができてよかったです。今日の経験は、次のオースティンで一歩前進するのに役立つと思います。火曜日と水曜日にミサノで2日間のテストがあります。引き続きマシンのセットアップに取り組み、ペースとポテンシャルを改善していきたいです。今回の2日間のテストはとても重要です。ベースのセットアップを、もっと前進させたいと思っています。チームとミサノに来てくれたすべてのスポンサーに感謝したいです」

    ステファン・ブラドル(Honda HRC)
    「今週末の仕事に満足しています。目標はポイントを獲得することでした。もちろんレーサーとしてもっと上の順位でフィニッシュしたかったというのはありますが、この結果には満足しています。今週末はHonda HRCの役に立つことができました。私たちのスピードを見せることができました。とても強いライダーたちより前でフィニッシュすることができました。全体的なスピードをテストするために忙しく過ごしましたが、今日の結果はテストチームの努力が報われたのだと思います」

    アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
    「レースを完走し、1ポイントを獲得できたのはよかったのですが、いい走りができませんでした。序盤からペースが上がりませんでした。リアタイヤのフィーリングがなく、グリップをつかむのが難しかったです。今朝のウオームアップではユーズドタイヤでいいフィーリングがありました。1分33秒0を出すことができました。でもレースでは何が起きたのか分かりませんが、スタートからグリップとトラクションに苦戦しました。この問題を分析する必要があります。あまり結論を急ぎたくありませんが、これから重要なテストがここであるので、いろいろ理解して、改善していきたいです」

  • MotoGP:ヤマハ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    MotoGP:ヤマハ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロは全27ラップのゴールラインまで全力で攻め続けて2位を獲得。優勝には0.364秒届かなかったが、貴重な20ポイントを手中にしランキングトップを維持した。フランコ・モルビデリは初のファクトリー・マシンで序盤は果敢にバトルに加わり、長いリハビリ後の復帰戦を最後まで着実に走り切って18位でチェッカーを受けた。

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのバレンティーノ・ロッシは、23番グリッドから17位まで挽回。アンドレア・ドビツィオーゾは同チームからのデビュー戦を21位で終えた。

    Monster Energy Yamaha MotoGPのクアルタラロ、サンマリノGPで2位獲得
    クアルタラロは好スタートを切って2番手で第1コーナーへ。その後3番手に後退し、2ラップにわたりJ・マーティン(ドゥカティ)と激しいバトルを繰り広げた。何としても3番手を守りたいクアルタラロは懸命にプッシュ。3ラップ目にはマーティンが転倒したためマージンを築き、さらにトップ2台を追いかけた。

    トップのF・バニャイア(ドゥカティ)と同等のペースで、2番手のJ・ミラー(ドゥカティ)との差を詰めていったクアルタラロ。2番手浮上は時間の問題という状況だったが、7ラップ目にミラーがミスをしてはらんだことで、その差はさらに縮まった。そして6ラップ後には絶好のチャンスが訪れ、ミラーをとらえてついに2番手に浮上した。

    この時点でトップとの差は約3秒。しかし決して慌てることなく、安定した走行を続けながら着実に近づき、残り4ラップまでに0.6秒差と迫ると、パスのチャンスを窺った。クアルタラロは第1セクターと第4セクターを得意としているが、バニャイアは第3セクターでアドバンテージを発揮する。こうした状況のなかで、じりじりと詰めながら一時は0.151秒差まで迫ったが捉えることができず、0.364秒差の2位でチェッカー。これでフランス人ライダーとしてトップとなる、最高峰クラス19回目の表彰台を獲得することとなった。

    一方のモルビデリは16番グリッドからスタート。激しい混戦のなかでオープニングラップを終え、序盤の数ラップで20番手に落ち着くと、その後は安定したリズムで周回を重ねていった。前方でのクラッシュやリタイアにより、いくつかポジションを上げたものの、同時にD・ペトルッチ(KTM)、バレンティーノ・ロッシ、L・マリーニ(ドゥカティ)とのバトルで後退。後半は単独走行となり、まだ完治の状態ではないにもかかわらず、最後までリズムを維持して27ラップを走り切った。最終ラップではマリーニをパスし、5戦ぶりのグランプリを18位で終えた。

    この結果、クアルタラロはチャンピオンシップ・ポイントを234とし、48ポイントのリードを保ってランキングトップをキープ。モルビデリは今回はノーポイントとなっているが、第8戦までに獲得した合計40ポイントでランキング17位につけている。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計329ポイントでチーム・ランキングトップ、ヤマハは合計262ポイントでコンストラクターズ・ランキング2位となっている。

    チームは9月21日と22日の2日間、Misano MotoGP Official Testに参加し、2週間後にはアメリカはテキサス州オースティンのCircuit of The Americasで開催される第15戦に臨む。

    ロッシとドビツィオーゾは17位と21位
    スタートで出遅れたロッシは集団に追いつくまでに数ラップを擁したが、その後2つポジションを上げるとリズムをつかみ、さらにペースを上げていった。18ラップ目に17位に浮上。しかしレース終盤は前との差を詰めることができず、ポジションをキープしてチェッカーを受けた。チャンピオンシップ・ポイントでは合計28ポイントのランキング21位となっている。

    一方、今回からチームに加わったドビツィオーゾは、PETRONAS Yamaha SRTのライダーとしての初レースを順調にスタート。しかし中盤ではコースリミット越えによるロングラップ・ペナルティを受け、その後は集団から離されて挽回はかなわず、約10ヵ月ぶりの出場となったMotoGPを21位で終えている。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    ファビオ・クアルタラロ(2位)
    「最終ラップでバニャイア選手をパスしようと考えていたのですが、今日は彼の走りが素晴らし過ぎました。私も全力を尽くしましたが、どうしても届きませんでした。正直なところ、レース中はチャンピオンシップのことはほとんど忘れていました。そして何度もフロントを滑らせそうになり、すべてを失ってしまうかもしれない状況でしたが、最終的には20ポイントを獲得することができ本当に良かったと思います。今は、明後日のテストが楽しみです。いくつか試してみたいことがあるのです。
    残り4戦となりましたが、現時点でほぼ2レース分のアドバンテージを確保しています。それだけにレース後の今、ドライ・コンディションが最後まで続いてくれたことを、とてもありがたく感じています。昨年はチャンピオンシップのことを考えすぎてしまい、それが私のウイーク・ポイントとなりました。でも今日はまったく反対で、あまり考えないまま限界まで攻めることができました。レース後に父が、まるでチャンピオンのような走りだったと言ってくれて、うれしく思いました。今日はペースが素晴らしく、あとわずかと迫ることができたので、2回目のミサノもエンジョイできるよう、また全力でトライします」

    フランコ・モルビデリ(18位)
    「厳しい戦いでしたが、何よりレースに復帰することができてうれしいです。スタートがうまくいったので初めの数ラップは集団についていき、バトルを楽しむこともできて順調でした。実は午前中の時点では脚に少し違和感があったため、出場は不可能かもしれないと考えていました。でも痛み止めとアドレナリンで、レースを最後まで走り切り、しかも非常に安定したので良かったと思います。マシンのことも少しずつわかってきて良い状態ですし、今はとてもハッピーな気持ちです。セッティングと自分自身のフィーリングを着実に向上させながら、同時に新しいアイテムをトライすることも必要です。このあとのテストがとても重要になるので楽しみにしています」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「クアルタラロ選手はいつも通りに素晴らしい仕事をしてくれました。スタートでわずかに遅れてしまいましたが、私たちの計算では、ライバルたちが使用していたリアのソフト・コンパウンドは残り10ラップ頃から落ち始めるはずでした。そして、その通りになったのです。クアルタラロ選手はプレッシャーをかけ続けましたが、あとわずかというところで届きませんでした。それでも彼のパフォーマンスは非常に素晴らしく、印象的でした。
    モルビデリ選手は久しぶりのレースをエンジョイしていました。未だに手術後の回復過程にあり、そのなかでの27ラップは本当に大変なものだったと思いますが、良い走りを見せてくれました。まだ100%の状態ではないので、ここからひとつひとつ積み重ねていく段階です。怪我の回復に沿って、彼はますます調子を上げていくでしょう。私たちは自分たちの仕事に満足してサンマリノGPを終えることができました。第2ラウンドも楽しみですが、その前にここでテストを行い、次戦COTAに臨みます」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    バレンティーノ・ロッシ(17位)
    「昨日のQ1での転倒によって23番グリッドに留まったこともあり、今日は非常に難しい展開でした。第1コーナーでいくつか挽回できたのですが、第4コーナーでは接触があってはじき出され、最後尾まで後退しました。そのあとプッシュし続けるとペースが上がり、何台かパスすることもできましたが、最終的にポイントに届かなかったのは残念です。チェッカーフラッグを受けたあとは観客席の大勢のファンに迎えられ、最後の1ラップを楽しく走ることができました。とても感動的な瞬間でした。今週またテストがあるので、タイヤのテストを含めてセッティング向上を目指します。そして次戦COTAのあとはいよいよ、ここミサノで私にとって最後となるレースが行われます。ポテンシャルを最大限に発揮できるよう頑張ります」

    アンドレア・ドビツィオーゾ(21位)
    「24番グリッドからのスタートには違和感があり、とても奇妙な感覚でした。でも最後まで安定して走り切り、できるだけ多くを学ぶためには良い環境だったと思います。ロングラップ・ペナルティを受けて集団から離されてしまったことは残念ですが、そのあとはいろいろ試しながらマシンへの理解を深めることができました。こうした展開には満足していますし、終盤でベストタイムが出たこと、しかもそれが非常に良い記録だったことに手応えを感じました。マシンに多くの長所が見つかりましたが、それだけにとどまらず、これからチームとともにデータを分析しながら理由を解明し、レース序盤でも同等のフィーリングを得られるよう作業を進めていく必要があります。そのためにも今週また2日間のテストに参加できるはうれしいことです。天候に恵まれることを期待します」

    ラズラン・ラザリ(チーム代表)
    「残念ながらロッシ選手にとって理想通りのホームGPにはなりませんでしたが、彼は間違いなく、最大限の力を尽くしました。大勢のファンとともに長いレースキャリアを祝うチャンスはまだ残っており、来月2回目のミサノがより良い展開になることを願っています。ドビツィオーゾ選手が今回からチームに加わり、今日は約10ヵ月ぶりのMotoGP、しかも2012年以来、約9年ぶりのYZR-M1での出場となりました。そのなかで高いポテンシャルを見せ、ラップタイムも素晴らしく、持ち前のスピードを取り戻すのも時間の問題だと考えています」

  • MotoGP:スズキ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    MotoGP:スズキ 2021年 第14戦 サンマリノGP 決勝レポート

    サンマリノGPはミルが粘りの走りで6位獲得 
    天候が心配されていたサンマリノGP決勝日は、MotoGP決勝前にほんの少し雨粒が落ちただけで、その後は雨に見舞われることなく、27周の決勝はドライレースで行われた。MotoGPファンに人気が高いミザノワールドサーキット/マルコ・シモンチェリには25,000人の熱狂的ファンが集結し、スタート前のサーキットは色とりどりのスモークに包まれレースがスタートした。

    9番手グリッド、11番手グリッドからスタートを切ったアレックス・リンス、ジョアン・ミルは、オープニングラップでそれぞれひとつずつポジションを上げ、さらなるポジションアップを図るためにプッシュを続ける。4周目にはリンスが6番手まで一気に順位を上げ、その直後にミルも8番手にポジションアップする。

    11周目、リンスにトラックリミットの警告が表示されるが、マシンのフィーリングに絶対的自信を持っていたリンスはその後もスピードを緩めることなくプッシュを続ける。最終セクター、特に14コーナーでのオーバーテイクを得意とするリンスはここでマルク・マルケス(ホンダ)を抜き去って5番手に浮上。その後エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)の後ろにつけたリンスはトップ5圏内フィニッシュを目指してバスティアニーニを追う形となるが、18周目の1コーナーで転倒。怪我は免れるも再スタートは切ることができず、痛恨のリタイヤとなった。

    一方のミルは序盤に予想以上の苦戦となるが諦めることなく徐々にペースを上げ、終盤を迎えた21周目に6番手までポジションを上げる。ミルはそこから猛チャージを開始し、残り2周で4位争いを繰り広げていたジャック・ミラー(ドゥカティ)とマルク・マルケスを捉え、4位争いに加わる。3台は最終ラップ最終コーナーまで何度も順位を入れ替えながら激しいバトルを繰り返し、ミルは5位でチェッカーを受けたが、最終ラップにトラックリミットを僅かに超えたことによりペナルティーを課せられ、ひとつポジションを落として6位となった。

    ウィークを通して好調を維持してきたチームスズキエクスターにとっては期待通りの結果を得ることはできなかったものの、ミルはチャンピオンシップランキングで3位を維持、チームランキング、コンストラクターランキングも同様にそれぞれ3位を維持している。チームはこの後、火曜、水曜と2日間同サーキットにてテストを行い、次戦アメリカズGPに向けての準備を行う。

    佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
    「予選結果は良くありませんでしたが、決勝日朝のセッション結果が示す通り、この週末を通してジョアン、アレックスともにレースペースには自信を持っており、決勝では早い段階でポジションを上げていけると考えていました。しかしジョアンはレース前半で良いマシンフィーリングが得られなかったためにペースを上げることができず、後半にフィーリングが改善するまでポジションアップができなかったことが残念でしたが、ライダーとしてできることを全てやってくれたと思います。一方でアレックスはマシンフィーリングとしては良く、最終的には表彰台を狙えるペースだったので、転倒リタイヤとなったことは非常に悔しいです。今回得られたデータを分析し、マシンセッティングやレースの組み立てについて考え、残りシーズンのすべてのレースでトップ争いできるように取り組みたいと思います。」

    河内 健 テクニカルマネージャー
    「決勝タイヤでのペースは昨日のFP4でも今朝のウォームアップでも良かったのですが、決勝でのペースは同じようには行きませんでした。他のライバル達が良いレースをしていたのですが、我々はそこに追いつくことができず非常に悔しい思いです。序盤にペースを上げることができなかったジョアンはレース終盤で追い上げを見せてくれたのですが、不運にも最終ラップでペナルティーを課せられてひとつポジションを落としてしまい、またレース途中まで良いペースを保っていたアレックスは残念ながら転倒リタイヤという結果となってしまいました。スズキにとって非常に難しく、厳しい一日でしたが、もう一度このサーキットでレースがあるので、今日の結果をしっかり分析して再度チャレンジしたいと思います。」

    ジョアン・ミル
    「正直こんな結果で終わるなんて予想もしていなかったよ。このウィーク中ずっと強い走りができていたのに、まさかレースでこんなに苦戦するなんて思ってもいなかった。レース序盤はフィーリングがあまり良くなくて攻めることができなかったんだけど、周回を重ねる毎にフィーリングはどんどん良くなっていって徐々にペースも上がっていった。でも序盤のロスが大きすぎて、トップ争いに絡むところまでは行けなかったよ。一番悔しいのは自分たちのポテンシャルをちゃんと出すことができていないことで、残りのレースでは必ずそのポテンシャルを証明する走りをしたいと思っている。最終ラップのマルク・マルケスとジャック・ミラーとの3台での4位争いは何度も順位が入れ替わる激しいバトルで、正直すごくエキサイティングだったね。熱くなりすぎてトラックリミットからはみ出してしまい、ペナルティーで順位を一つ落としてしまったけど、良いバトルができたよ。次戦のオースチンは楽しいサーキットだから、次こそ見せ場を作りたいね。」

    アレックス・リンス
    「幸い転倒による怪我はなかったけど、良いペースで走れていただけに残念でならない。レースを通してペースも安定していたし、フィーリングも良かったからまだ行ける自信もあったしね。ただ今日はエネア・バスティアニーニのペースがかなり良くて、ブレーキングも自分より優れていたから、彼についていくためにプッシュしたのは事実だよ。序盤になかなか順位を上げることができなかったからトップグループとの差が広がってしまい、エネア・バスティアニーニの後ろについてからは可能な限り上位でゴールできるように限界ぎりぎりの走りをしていて転倒してしまった。でも決して限界を超えた走りではなかったから、転倒に関してはじっくりデータを見て分析するよ。調子が良かっただけに悔しいけど、怪我がなかったから予定通りテストもできるし、次戦のオースチンは良い思い出のあるサーキットだから、しっかり準備して臨みたいと思っている。」