カテゴリー: MotoGP

  • MotoGP オランダGP:小椋藍が優勝!日本人ライダーとして22年ぶりの快挙

    MotoGP オランダGP:小椋藍が優勝!日本人ライダーとして22年ぶりの快挙

    MotoGP第10戦オランダGP決勝がTTサーキット・アッセンで行われ、小椋藍(トラックハウス・アプリリア)が最高峰クラス初優勝を飾った。日本人ライダーのMotoGP(500ccクラスを含む)優勝は2004年の玉田誠以来22年ぶりとなる歴史的快挙となった。

    小椋は3番グリッドからスタート。序盤はチームメイトのラウル・フェルナンデス、ポールシッターのホルヘ・マルティンらを追走しながらレースを進めた。

    レース中盤には一時的にライドハイトデバイスが解除されないトラブルに見舞われてタイムを失う場面もあったが、冷静に対処してペースを維持。終盤にフェルナンデスとの差を一気に縮めると、20周目のターン9で首位を奪取した。

    トップに立った小椋はそのまま後続との差を広げ、最後まで危なげない走りでトップチェッカー。最高峰クラス参戦以来初となる優勝を、伝統のアッセンで成し遂げた。

    2位にはラウル・フェルナンデスが入り、トラックハウス・アプリリアが1-2フィニッシュを達成。3位にはホルヘ・マルティンが続いた。

    4位はファビオ・ディ・ジャンアントニオ。5位アレックス・マルケス、6位マルク・マルケス、7位エネア・バスティアニーニ、8位ファビオ・クアルタラロ、9位ブラッド・ビンダー、10位アレックス・リンスという結果となった。

    一方、マルコ・ベッツェッキは首位争いの最中に転倒リタイア。フランチェスコ・バニャイアはブレーキトラブルでリタイアし、ペドロ・アコスタも右腕の身体的な問題により13周目でレースを終えた。

    今回の優勝は、小椋にとってMotoGPキャリア初勝利であると同時に、日本人ライダーとして22年ぶりとなる最高峰クラス優勝という歴史的な一勝となった。トラックハウス・アプリリアにとっても、前日のスプリントに続く好結果となり、決勝ではチーム初の1-2フィニッシュを達成した。

  • 小椋藍 MotoGP初スプリント優勝へ課題明確「最初の数周を改善すれば勝てる」

    小椋藍 MotoGP初スプリント優勝へ課題明確「最初の数周を改善すれば勝てる」

    トラックハウス・アプリリアの小椋藍は、2026年MotoGP第10戦オランダGPスプリントで2位表彰台を獲得した。しかし、初のスプリント優勝を逃した要因はスタート直後の数コーナーにあったと振り返り、決勝に向けて改善点を明確にした。

    小椋は元Moto2優勝経験者で現在はSky Italiaの解説者を務めるマッティア・パシーニからアドバイスを受け、自身の走りを見直したことも明かしている。

    勝敗を分けたオープニングラップ
    2番グリッドからスタートした小椋は、1コーナーでポールシッターのホルヘ・マルティンを抑えてトップに浮上。しかし、5コーナー立ち上がりでマルティンに逆転を許すと、一時は3番手まで後退した。

    その後は終盤にファビオ・ディ・ジャンアントニオを攻略して2位を奪還し、チームメイトのラウル・フェルナンデスに続くワンツーフィニッシュを達成した。

    レース後、小椋は勝利を逃した最大の要因について次のように語った。

    「最初のラップです」

    「Sky TVでパシーニが『5コーナーのラインが良くなかった』と教えてくれました。間違っていたというより、後ろのライダーにスペースを与えすぎてしまいました。そういうことを教えてもらえて良かったです」

    「決勝では最初の2〜3周を改善できると思います」

    終盤のオーバーテイクには自己評価厳しく
    終盤、小椋は最終シケインでディ・ジャンアントニオをオーバーテイクして2位を奪った。

    しかし、このパッシングについて本人は満足していない。

    「いいオーバーテイクでしたか? いや、違います。僕が好きなタイプのオーバーテイクではありません。でも2人とも表彰台だったので、それで良かったです」

    「16コーナー、最後のシケインへ入る前には、もう少しディ・ジャに接近しているつもりでした」

    「追い抜くための準備はあまり良くありませんでした。でも、仕掛けるべきタイミングだったので行きました」

    「運が良かったのは相手がディ・ジャだったことです。別のライダーだったら、おそらく何か起きていたでしょう」

    小椋藍 MotoGP

    勝利への手応えは十分
    ブルノでのスプリントと比較し、今回のアッセンでも優勝まであと一歩だったかと問われた小椋は、状況は非常によく似ていたと説明した。

    「すごく似ています」

    「もう少し積極的になれれば……いや、積極的になる必要はありませんが、最初の2〜3周で重要なポジションを失わなければ、優勝できる大きなチャンスがあります」

    「ブルノでもポジションを落としましたし、今回もポジションを落としました。だから2位だったんです」

    今回のスプリントでは優勝こそ逃したものの、小椋は敗因を具体的に把握しており、改善点も明確にしている。スタート直後の数周を課題に挙げた日本人ライダーは、その修正ができればMotoGP初のスプリント優勝に十分手が届くとの手応えを示した。

  • MotoGPオランダGPスプリント:小椋藍2位 トラックハウスが圧巻ワンツー

    MotoGPオランダGPスプリント:小椋藍2位 トラックハウスが圧巻ワンツー

    2026年MotoGP第10戦オランダGPのスプリントレースが6月27日にTTサーキット・アッセンで行われ、トラックハウス・アプリリアのラウル・フェルナンデスが優勝を飾った。

    小椋藍も2位でフィニッシュし、トラックハウス・アプリリアが見事なワンツーフィニッシュを達成。終盤にはフランチェスコ・バニャイアのトラックリミット違反によるペナルティもあり、マルク・マルケスが6位へ繰り上がった。

    トラックハウス・アプリリアが圧巻のワンツー
    アプリリア勢が予選で上位4グリッドを独占したなか、フロント・ホールショットデバイス禁止後初のMotoGPスタートとなったレースでは、ポールポジションのホルヘ・マルティンがターン1で小椋藍に先行を許した。

    その後マルティンは首位を奪い返したが、3周目終盤にラウル・フェルナンデスがトップへ浮上。さらにVR46ドゥカティのファビオ・ディ・ジャンアントニオも小椋をかわして2番手へ上がる。

    しかし小椋は終盤にディ・ジャンアントニオを攻略して2位を奪還。フェルナンデスがトップチェッカーを受け、小椋とのワンツーフィニッシュを完成させた。

    一方、マルティンは首位争いから後退し、ディ・ジャンアントニオ、小椋、そしてチームメイトのマルコ・ベッツェッキにも先行を許して5位でレースを終えた。

    終盤に順位変動 バニャイアはペナルティ
    現王者マルク・マルケスは序盤6番手を走行していたが、スタート直後のウイリーから順位を落としたフランチェスコ・バニャイアに一度先行を許す展開となった。

    バニャイアは終盤にマルティン攻略を狙ったものの、最終ラップでトラックリミットを超えたことによりレース後に1順位降格のペナルティを受けた。これによりマルク・マルケスが6位、バニャイアは7位へ順位が入れ替わった。

    KTMのペドロ・アコスタは2周目のコースオフで14番手まで後退しながらも9位まで挽回した。

    また、前日の転倒で椎骨を骨折したフェルミン・アルデグエルは欠場。一方、予選を欠場していたアレックス・マルケスは決勝に復帰し13位で完走した。

    全ライダーがフロントにミディアム、リアにソフトタイヤを選択してレースに臨んだ。

    MotoGP オランダGP スプリントレース

    2026 MotoGP第10戦オランダGP スプリントレース結果
    1位:ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)
    2位:小椋藍(トラックハウス・アプリリア) +0.362秒
    3位:ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ) +1.131秒
    4位:マルコ・ベッツェッキ(アプリリア) +2.161秒
    5位:ホルヘ・マルティン(アプリリア) +4.591秒
    6位:マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ) +4.801秒
    7位:フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ) +4.652秒(トラックリミット違反により1順位降格)
    8位:エネア・バスティアニーニ(テック3 KTM) +5.237秒
    9位:ペドロ・アコスタ(レッドブルKTM) +9.598秒
    10位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ) +11.134秒
    11位:ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ) +11.811秒
    12位:ルカ・マリーニ(ホンダHRC) +12.983秒
    13位:アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ) +13.102秒
    14位:ブラッド・ビンダー(レッドブルKTM) +13.414秒
    15位:アレックス・リンス(ヤマハ) +14.513秒
    16位:マーベリック・ビニャーレス(テック3 KTM) +15.286秒
    17位:トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ) +19.188秒
    18位:アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ・ファクトリー) +29.001秒
    19位:カル・クラッチロー(LCRホンダ) +29.213秒
    リタイア:フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ)
    リタイア:ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)
    リタイア:ジョアン・ミル(ホンダHRC)

    トラックハウス・アプリリアはラウル・フェルナンデスと小椋藍によるワンツーフィニッシュで今季屈指の結果を残した。一方、ランキング首位のマルコ・ベッツェッキは4位でポイントを積み重ね、タイトル争いでリードをさらに広げる結果となった。

  • MotoGPオランダGP予選:ホルヘ・マルティン復活ポール 小椋藍2番手

    MotoGPオランダGP予選:ホルヘ・マルティン復活ポール 小椋藍2番手

    ホルヘ・マルティン(アプリリア)が2026年MotoGP第10戦オランダGP(アッセン)の予選でポールポジションを獲得した。当初はラウル・フェルナンデスがセッション最速を記録したものの、トラックリミット違反でタイムが抹消され、マルティンが約600日ぶりとなるポールポジションを手にした。

    アプリリアは予選で圧倒的な速さを見せ、トップ4を独占。

    小椋藍が2番手、選手権首位のマルコ・ベッツェッキが3番手に続き、アッセンでアプリリア勢が予選を完全支配する結果となった。一方、マルク・マルケス(ドゥカティ)は今季ワーストとなる7番手に終わった。

    アプリリア勢が予選トップ4独占
    Q2はベッツェッキが最初のアタックで1分30秒853を記録し、アプリリアが主導権を握る展開で始まった。

    マルク・マルケスは最初のアタックで1分31秒2を記録したが、トラックリミット違反でタイムが抹消。続くアタックも同じ理由で取り消され、苦しい展開となった。

    残り5分あまりでマルティンが1分30秒812をマークして首位に浮上。その直後、トラックハウス・アプリリアのラウル・フェルナンデスが1分30秒7台のタイムで逆転したものの、このラップもトラックリミット違反により無効となった。

    その結果、マルティンが2024年オーストラリアGP以来、約600日ぶりとなるポールポジションを獲得。アプリリア移籍後初のポールとなった。

    2番手には小椋藍、3番手にはベッツェッキが入り、トップ3の差はわずか0.033秒。フェルナンデスはベストタイム抹消により4番手となり、ベッツェッキも終盤のイエローフラッグの影響で逆転のチャンスを逃した。

    バニャイア5番手 マルク・マルケスは今季最低7番手
    ドゥカティ勢ではフランチェスコ・バニャイアがポールから0.118秒差の5番手で最上位となった。

    6番手にはVR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオ、7番手にはマルク・マルケスが続いた。マルケスはトラックリミット違反によるタイム抹消が響き、今季予選で自己最低順位となった。

    ペドロ・アコスタはQ2で再びマシントラブルに見舞われながらも8番手を確保。Q1を突破したファビオ・クアルタラロは9番手、ホンダ勢最上位はジョアン・ミルの10番手だった。

    11番手はエネア・バスティアニーニ、12番手は前日の転倒により走行を見送ったアレックス・マルケスとなった。アレックス・マルケスは予選には出走しなかったものの、週末残りのセッションへの出場可否は現時点で最終判断が下されていない。

    モルビデリはペナルティで16番グリッドへ
    Q1ではVR46のフランコ・モルビデリが最後のアタックでQ2進出を狙ったが、1分31秒426で13番手に終わった。

    モルビデリは金曜日のプラクティスで進路妨害を犯したとして3グリッド降格ペナルティを受けており、決勝は16番グリッドからスタートする。

    14番手は終盤に7コーナーで転倒したディオゴ・モレイラ、15番手はブラッド・ビンダー。アレックス・リンスはQ2進出を逃して16番手、ルカ・マリーニは17番手だった。

    18番手はジャック・ミラー、19番手はマーベリック・ビニャーレス、20番手はヤマハのテストライダーであるアウグスト・フェルナンデス、21番手はカル・クラッチロー、22番手はトプラク・ラズガットリオールが続いた。

    アッセン予選はアプリリア勢がトップ4を独占する圧巻の内容となり、約600日ぶりのポールポジションを獲得したマルティンが完全復活を印象づけた。一方で、マルク・マルケスはトラックリミット違反に苦しみ、今季最低となる7番手からスプリントレースと決勝で巻き返しを目指す。

    MotoGP オランダGP 予選

    MotoGPオランダGP予選順位
    1.ホルヘ・マルティン(アプリリア)
    2.小椋藍(トラックハウス・アプリリア)
    3.マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)
    4.ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)
    5.フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)
    6.ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ)
    7.マルク・マルケス(ドゥカティ)
    8.ペドロ・アコスタ(KTM)
    9.ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
    10.ジョアン・ミル(ホンダ)
    11.エネア・バスティアニーニ(テック3 KTM)
    12.アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)
    13.フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ)※3グリッド降格ペナルティ
    14.ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ)
    15.ブラッド・ビンダー(KTM)
    16.アレックス・リンス(ヤマハ)
    17.ルカ・マリーニ(ホンダ)
    18.ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)
    19.マーベリック・ビニャーレス(テック3 KTM)
    20.アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ)
    21.カル・クラッチロー(LCRホンダ)
    22.トプラク・ラズガットリオール(プラマック・ヤマハ)

  • ヤマハ 2028年からMoto3独占供給 新プロジェクト始動

    ヤマハ 2028年からMoto3独占供給 新プロジェクト始動

    ヤマハ発動機は6月26日、MotoGPと共同で2028年から2033年までFIM Moto3世界選手権の独占マシン・サプライヤーを務める新たな長期プロジェクトを開始すると発表した。オランダGP開催中のアッセンTTサーキットで正式発表され、次世代グランプリ・レースの新たな基盤づくりが始動する。

    新プロジェクトでは、688ccのCP2エンジンをベースにした新型レース用プロトタイプを開発するほか、JuniorGPや各地域選手権も含めた育成プラットフォームを構築。2027年にマシンを公開し、2028年からMoto3の新時代が幕を開ける。

    2028年からMoto3を独占供給
    ヤマハ発動機とMotoGPは6月25日、2028年から2033年までFIM Moto3世界選手権の独占マシン・サプライヤーとなることを正式発表した。

    オランダGPが開催されているアッセンTTサーキットでの合同記者会見で明らかにされたこのプロジェクトは、近年のグランプリ・レースにおける最も重要な取り組みの一つと位置付けられている。

    両者は、親しみやすさ、スポーツとしての健全性、技術の卓越性、長期的なビジョンを柱に掲げ、世界最高峰の競技レベルを維持しながら、才能あるライダーが実力で成長できる環境づくりを目指す。

    新開発プロトタイプで次世代ライダーを支援
    プロジェクトの中核となるのは、ヤマハが開発する新型レース用プロトタイプマシンだ。

    エンジンは688cc水冷直列2気筒270度クランクを採用する実績あるCP2プラットフォームをベースに、グランプリ専用として大幅な再設計を実施。現行Moto3マシンを上回るパワーウエイトレシオを実現するとともに、次世代ライダーの体格やライディングスタイルに適したフルサイズマシンを目指す。

    また、このプログラムはMoto3世界選手権だけにとどまらない。JuniorGP Moto3では2029年以降、性能をやや抑えた仕様の導入が予定されているほか、同じプラットフォームへの参加に関心を示す各地域選手権との協議も進められている。

    今後は年内にプロトタイプのテストを開始し、2027年シーズン中のマシン公開を予定。ヤマハとMotoGPは段階的に開発状況を発信していく方針だ。

    ヤマハとMotoGPが描く将来像
    Yamaha Motor Racingのマネージング・ディレクターを務めるパオロ・パヴェジオは、このプロジェクトについて次のように語った。

    「Moto3は常に、グランプリという夢の出発点です。未来のチャンピオンが技を磨き、才能が初めて露わになり、このスポーツの未来が始まる場所なのです」

    「私たちの目標は、単にマシンを作ることだけではありません。ライダーやチーム、そしてチャンピオンシップそのものを長期的に支えることのできるプラットフォームの構築を目指しています。このプラットフォームは親しみやすさ、優れた技術的効率性、究極のレーシング・パフォーマンスを兼ね備えています」

    「プロジェクトにはヤマハ発動機株式会社、Yamaha Motor Racing、Yamaha Motor Europeの専門知識が結集されています。まさにグローバルな取り組みであり、モーターサイクル・レースの発展とライダー育成を目指す長期プログラムを体現したものです」

    MotoGPチーフ・スポーティング・オフィサーのカルロス・エスペレータも、このプロジェクトが世界選手権だけでなく世界規模の育成活動にも大きな意味を持つと説明した。

    「Moto3の未来について発表できることを大変誇りに思います。これは世界選手権のためだけでなく、世界中での普及・育成プログラムにとっても重要な意味を持つからです」

    「MotoGPは、モーターサイクル・レースの発展、才能の育成、そしてより多くの人々にモーターサイクルを楽しんでもらえる機会の拡大に尽力し、可能な限り安全なスポーツをより多くの人々に届けたいと考えています。今回のプロジェクトでは、ヤマハ発動機と協力して、単にライダーがどのバイクに乗るかを発表するだけでなく、若いライダーのためのグローバルなプラットフォームを構築していきます。この変化は、パドックの外、つまり世界規模で、そしてここMotoGP内部においても、モーターサイクル・レースに大きな貢献をもたらすと確信しています」

    「Moto3は、私たちの未来において重要な役割を担っています。スポーツの観点から言えば、Moto3は、後に世界的なスーパースターとなるライダーにとって、プロとしてのレースキャリアの第一歩になることが多いからです。ファンにとっては、未来のスターたちとの出会いの場であり、グランプリの醍醐味の一つです」

    「Moto2とMoto3を含む3つのクラスを各イベントで開催する私たちの体制は、他に類を見ないファン体験を生み出します。グランプリのスタートからチェッカーが振られるまで、素晴らしいアクション、純粋な才能、そして卓越したエンジニアリングが披露されるのです」

    「Moto3の新時代は、これらの要素をさらに強化し、MotoGP世界選手権におけるエントリークラスとしての地位をより確固たるものにするために設計されています。これは、才能とパフォーマンスが輝くための新たな舞台なのです」

    2028年から始まる新プロジェクトにより、ヤマハはMoto3世界選手権の独占マシン供給に加え、JuniorGPや各地域選手権まで含めたライダー育成の新たな基盤づくりを進める。2027年に新型マシンを公開し、MotoGPとともに次世代グランプリ・レースの新時代を切り拓いていく。

  • マルク・マルケスがドゥカティと2028年まで契約延長 850cc時代も継続参戦

    マルク・マルケスがドゥカティと2028年まで契約延長 850cc時代も継続参戦

    MotoGP王者マルク・マルケスが、ドゥカティ・レノボ・チームとの契約を2028年シーズン終了まで延長した。これにより、2027年から導入される850ccエンジンとピレリタイヤの新時代においても、ファクトリードゥカティのエースとして戦い続けることが正式に決定した。

    2025年にドゥカティ移籍初年度で最高峰クラス7度目のタイトルを獲得したマルケスは、昨年のインドネシアGPで負った肩の負傷からの回復状況を見極めながら契約交渉を進めていた。

    しかし、両者は数カ月前に新たな2年契約で合意しており、先週末のブルノでMotoGPとMSMAの商業契約がまとまったことを受けて正式発表に至った。

    ドゥカティとともに850cc新時代へ
    今回の契約延長により、マルク・マルケスは2027年に始まるMotoGPの新レギュレーション時代もドゥカティのライダーとして迎えることになる。

    2027年からは排気量が1000ccから850ccへ縮小されるほか、タイヤサプライヤーもミシュランからピレリへ変更される。さらにライドハイトデバイスの廃止や空力開発の制限も導入される予定で、マシン開発の方向性は大きく変化する。

    ドゥカティではフランチェスコ・バニャイアに代わり、現在KTMに所属するペドロ・アコスタが新たなチームメイトになる見通しだ。

    マルケス自身もブルノで行われたプライベートテストで、初めて850cc仕様のドゥカティとピレリタイヤを試している。

    「未来を赤く染め続ける」
    契約延長を受けてマルケスは、ドゥカティへの強い信頼を改めて示した。

    「僕は赤だ。この新しい契約を結び、ドゥカティ・レノボ・チームの一員であり続けられることを本当にうれしく思う」

    「ドゥカティ加入を決めた時、このプロジェクトが最も競争力のある選択肢だと確信していた。彼らは僕を信じてくれたし、私たちは信頼と努力に基づいた関係を築いてきた」

    「今回の契約更新でも、彼らは再びその信頼を示してくれた。僕の決断のタイミングを尊重し、正しい判断を下すために必要な安心感を与えてくれた」

    「最初のシーズンでタイトル争いをし、それを勝ち取ることができた。それは私たちが選んだ道が正しかったことを証明するかけがえのない結果だった」

    「僕はこのスポーツを愛しているから戦い続けるし、さらに大きな目標を達成したい。そのためにここが最適な場所だと確信している」

    「ここにいる限り、未来を赤く染めるために全力を尽くす」

    ホンダ離脱から完全復活
    2013年にレプソル・ホンダからMotoGPデビューを果たしたマルケスは、その後7シーズンで6度の最高峰クラスタイトルを獲得した。

    しかし2020年ヘレスでの右腕骨折とその後の合併症、さらには複視の再発に苦しみ、キャリアは大きな危機を迎える。加えてホンダの競争力低下も重なり、2021年ミサノから2024年アラゴンまで1000日以上にわたって勝利から遠ざかった。

    転機となったのが2024年のホンダ離脱だった。マルケスはグレシーニ・ドゥカティへ移籍し、1年落ちマシンながら復活を果たす。その活躍を評価したドゥカティは、ホルヘ・マルティンではなくマルケスを2025年のファクトリーチームへ昇格させた。

    その期待に応える形で、マルケスは2025年シーズンを圧倒。シーズン終盤に負傷離脱したものの、残り5戦を残してタイトルを決める圧巻の強さを見せた。

    史上最多記録への挑戦続く
    現在33歳のマルケスは、最高峰クラス通算7度のタイトルを獲得しており、バレンティーノ・ロッシの記録に並んでいる。

    歴代最多となるジャコモ・アゴスチーニの最高峰クラス8冠まではあと1回。MotoGP通算勝利数でもロッシの89勝まで残り14勝に迫っている。

    2027年の技術規則変更は、ライダーの能力がより重視される方向になるとの見方もあり、多くの関係者はマルケスに有利に働く可能性があると考えている。

    ドゥカティとの新契約により、MotoGP史に残る数々の記録更新への挑戦は少なくとも2028年まで続くことになった。

  • MotoGP新時代へ マルケスらが2027年型850ccマシンとピレリタイヤを初テスト

    MotoGP新時代へ マルケスらが2027年型850ccマシンとピレリタイヤを初テスト

    MotoGPは6月22日、チェコのブルノで2027年規則に向けた重要なプライベートテストを実施した。来季から導入される850ccエンジンと新タイヤサプライヤーのピレリ製タイヤを、マルク・マルケスやマルコ・ベッツェッキ、ペドロ・アコスタら現役トップライダーが初めて本格的に評価した。

    これまでテストライダー中心で進められてきた2027年仕様の開発は、新たな段階へ突入。各メーカーはレースライダーから直接フィードバックを収集し、2027年の新時代に向けたマシンとタイヤの方向性を確認した。

    現役トップライダーが850ccマシンを初評価
    ブルノで行われたテストには、各メーカーを代表するライダーが参加した。

    ドゥカティは前日のチェコGP優勝者マルク・マルケスとフェルミン・アルデゲルを起用。アプリリアはマルコ・ベッツェッキとラウル・フェルナンデス、ホンダはジョアン・ミルとルカ・マリーニを送り込んだ。

    KTMはペドロ・アコスタ、ヤマハは2027年からMotoGP参戦が決定しているトプラク・ラズガットリオグルが参加。さらに各メーカーのテストライダーも加わり、新型タイヤと850ccマシンの評価を進めた。

    テストは午前9時から午後6時まで実施され、昼休み1時間を除く8時間にわたって走行が行われた。メディアの立ち入りは禁止され、公式タイムも発表されなかった。

    そのため各チームは独自にストップウォッチでライバルのペースを測定しながらプログラムを消化したとみられる。

    スプリントシミュレーションや集団走行も実施
    今回のテストでは単純なタイヤ比較だけでなく、多岐にわたる評価項目が用意された。

    ラズガットリオグルは前日の段階でスプリントレースシミュレーションを実施する予定であることを明かしていた。また、一部のライダーは集団で周回し、前走車の乱流を受けた状態でのフロントタイヤ性能を確認したと考えられている。

    2027年型MotoGPマシンは排気量が1000ccから850ccへ縮小されるほか、ライドハイトデバイスが全面禁止となる。さらに空力開発にもより厳しい制限が導入される予定で、ライダーたちは新たな特性への適応を進めている。

    ピレリ「非常に厳しいプログラムだった」
    MotoGPモーターサイクルレーシングディレクターのジョルジョ・バルビエールは、テスト終了後にその重要性を強調した。

    「MotoGP 2027へ向けた取り組みにおいて、これほど重要なテストに協力してくれたライダーとメーカーに感謝したい」

    「レースウィークエンドは高温に見舞われ、その数日後には次のグランプリも控えている。そのような状況の中で、多数の仕様を評価する非常に厳しいプログラムだった」

    また、これまでテストライダーのみで進めていた開発が、新たな段階へ進んだことも明かした。

    「これまでのプライベートテストではテストライダーのみが走行していたが、ブルノでは契約下にある現役ライダーからも2027年用タイヤと850ccマシンに関する有益なフィードバックを得ることができた」

    「全メーカーが合意したプログラムを完遂し、スプリントシミュレーションやフルレース距離の走行も実施した」

    MotoGP ピレリ タイヤ

    400本のタイヤを投入 今後も開発継続
    ピレリは今回のテストのために計400本のタイヤを持ち込んだ。

    リアタイヤはソフト3種類とミディアム2種類、フロントタイヤはソフト1種類、ミディアム2種類、ハード2種類を準備。ブルノを襲った猛暑の影響で、インターミディエイトとレインタイヤは使用されなかった。

    今回収集されたデータは、今後実施されるプライベートテストに加え、9月のオーストリアGP後テストや、シーズン終了後のバレンシアテストとともに分析される。

    バルビエールは「今日のデータは、今後のテストで得られる情報と合わせて、2027年用タイヤの最終仕様を決定するうえで極めて重要になる」と説明した。

    なお、次回のレースライダー参加型ピレリテストは9月のレッドブルリンクで予定されている。全ライダーに門戸は開かれているが、各メーカーが十分な850ccマシンを用意できるかどうかは現時点では不透明な状況だ。

  • 小椋藍がマルク・マルケスに冗談「なぜ勝たせてくれない?」 初優勝まであと一歩

    小椋藍がマルク・マルケスに冗談「なぜ勝たせてくれない?」 初優勝まであと一歩

    小椋藍がMotoGP第9戦チェコGPで圧巻の走りを披露した。ポールポジションからスタートしたトラックハウス・アプリリアの小椋藍は、終盤までマルク・マルケスと優勝争いを繰り広げたものの、0.4秒差で惜しくも初優勝を逃した。

    それでもスプリントと決勝の両方で2位を獲得し、MotoGP参戦後最高の週末となった。ランキングでもペドロ・アコスタを上回り、選手権5位に浮上している。

    ポールポジションから堂々のレース展開
    小椋藍の好調ぶりはスタート直後から際立っていた。

    これまでアプリリア勢はスタート加速で苦戦する場面もあったが、今回はポールポジションから完璧な蹴り出しを決めてレースをリード。前日のスプリントでも好スタートを見せており、その勢いを決勝でも維持した。

    しかしレース前半はファクトリー・ドゥカティ勢のペースが勝った。まずフランチェスコ・バニャイアに先行を許し、その数コーナー後にはマルク・マルケスにも抜かれた。

    それでも小椋藍は冷静にレースを組み立てた。

    「自分を責めるとしたら、レース戦略が理想的ではなかったことです。序盤でもう少しアグレッシブに走れたかもしれません」

    終盤はマルケスを追い詰める
    レース後半になると小椋藍は再びペースを上げた。

    終盤にはトップを走るマルク・マルケスとの差を縮め、初優勝への期待を高めた。しかし最後の一撃を放つにはわずかに足りなかった。

    「僕にとっても非常に厳しいレースでした。そしてマルクには少しだけ余裕がありました」

    「それでもチームがこういうバイクを用意してくれたことは素晴らしいことです。もちろん勝ちたかったですが、僕にとって重要なのは週末全体のクオリティです。間違いなくこれまでで最高の週末でしたし、とても嬉しい驚きでした」

    「満足していますし、決勝終盤のスピードはスプリントよりもさらに良かったです」

    勝利に届かなかった要因
    終盤にマルケスへアタックできなかった理由について、小椋藍はバンク中のグリップ不足を挙げた。

    「バンク中のグリップが少し足りませんでした。もしそこにもっと自信があれば、1回か2回は仕掛けるチャンスがあったかもしれません」

    優勝争いを最後まで演じながらも、決定的なオーバーテイクを仕掛けるだけの余裕はなかったという。

    レース後には小椋らしいユーモアも
    惜しくも初優勝を逃した小椋藍だったが、レース後には笑顔も見せた。

    「残り数周で厳しいと分かっていました。マルクも本当にいいペースでしたからね」

    そして冗談交じりにこう語った。

    「『なんで僕に勝たせてくれないんだろう』って思いましたよ。だって彼はもうたくさん勝っているんですから!」

    会場はこのユーモアあふれるコメントに笑いに包まれた。

    MotoGPキャリア最高の週末に
    ブルノでの小椋藍は週末を通して圧倒的な安定感を示した。

    FP1で5番手、プラクティス最速、FP2で5番手、ポールポジション獲得、スプリント2位、決勝2位。これまで課題となることもあった週末序盤から高いパフォーマンスを維持し続けた。

    初優勝にはあと一歩届かなかったものの、現MotoGP最強ライダーのマルク・マルケスを最後まで追い詰めた走りは大きなインパクトを残した。小椋藍はブルノで、MotoGPトップライダーの一角として戦える実力を改めて証明した。

  • 小椋藍あと0.421秒届かず2位 マルク・マルケスがMotoGPチェコGP優勝

    小椋藍あと0.421秒届かず2位 マルク・マルケスがMotoGPチェコGP優勝

    マルク・マルケスが2026年MotoGP第9戦チェコGPで今季2勝目を挙げた。ポールポジションから好スタートを切った小椋藍との激しい争いを制し、出場停止処分を受けたランキング首位マルコ・ベッツェッキとの差を大きく縮めた。

    ベッツェッキは前日のスプリントでのマーシャルへの暴力行為により決勝出場停止となり、タイトル争いの流れは一変。マルケスはこの好機を逃さず、ポイント差を40点まで圧縮した。

    ベッツェッキ不在でタイトル争いが急展開
    前戦イタリアGP終了時点で、マルケスはベッツェッキに102ポイント差をつけられていた。しかしスプリントでベッツェッキが転倒し、さらに決勝出場停止処分を受けたことで状況は大きく変化した。

    マルケスはスプリントと決勝を通じて大量ポイントを獲得。チェコGP終了時点でベッツェッキとの差を40ポイントまで縮め、タイトル争いに完全復帰した。

    一方でアプリリアのホルヘ・マルティンも9位入賞を果たし、ランキングではベッツェッキから8ポイント差の位置につけている。

    小椋藍が主導権握るもドゥカティ勢が逆転
    21周で争われた決勝は、小椋藍がポールポジションからホールショットを奪ってスタートした。

    序盤は小椋藍、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、マルク・マルケスの順でレースが進行。しかし2周目にフランチェスコ・バニャイアが小椋藍を攻略すると、マルケスも続いて前へ出て小椋藍は3番手へ後退した。

    その後はファクトリードゥカティのバニャイアとマルケスによる激しい首位争いが展開された。両者の差はコンマ数秒の範囲で推移し、真夏のブルノで緊迫した攻防が続いた。

    マルケスが終盤勝負を制す
    勝負が動いたのは16周目だった。

    マルケスはターン4でバニャイアをオーバーテイクして首位に浮上。直後に約0.6秒のギャップを築くことに成功した。

    さらに翌周、小椋藍がターン10でバニャイアを攻略して2番手に浮上。そこからマルケスを追い詰める展開となった。

    小椋藍は終盤数周にわたってマルケスの背後に迫り続けたが、8度の世界王者は冷静なレース運びを披露。最後までトップを守り切り、0.421秒差でチェッカーを受けた。

    小椋藍はMotoGP初優勝こそ届かなかったものの、キャリア最高位となる2位を獲得。ポールポジションと表彰台を手にした自身最高の週末となった。

    小椋藍が自己最高2位 フォトフィニッシュ級の表彰台争いも
    3位争いは最後まで激しかった。

    バニャイアはVR46のディ・ジャンアントニオからの猛追を受けたが、わずか0.169秒差で逃げ切り表彰台最後の一角を確保した。

    5位にはホンダのジョアン・ミルが入り、グレシーニのフェルミン・アルデゲルが6位。ラウル・フェルナンデスが7位、ルカ・マリーニが8位で続いた。

    マルティンは2回のロングラップペナルティを消化しながら9位入賞。10位にはエネア・バスティアニーニが入った。

    なお、ペドロ・アコスタは終盤まで上位を走行していたが、最終ラップにマシントラブルでリタイア。ファビオ・クアルタラロもオープニングラップで転倒を喫している。

    MotoGP チェコGP

    MotoGP チェコGP決勝結果
    1位 マルク・マルケス(ドゥカティ) 39分51秒297
    2位 小椋藍(トラックハウス・アプリリア) +0.421秒
    3位 フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ) +2.255秒
    4位 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ) +2.424秒
    5位 ジョアン・ミル(ホンダ) +12.810秒
    6位 フェルミン・アルデゲル(グレシーニ・ドゥカティ) +14.874秒
    7位 ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア) +18.657秒
    8位 ルカ・マリーニ(ホンダ) +21.265秒
    9位 ホルヘ・マルティン(アプリリア) +21.401秒
    10位 エネア・バスティアニーニ(テック3 KTM) +22.273秒
    11位 ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ) +22.881秒
    12位 ブラッド・ビンダー(KTM) +22.942秒
    13位 フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ) +25.003秒
    14位 トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ) +25.806秒
    15位 マーベリック・ビニャーレス(テック3 KTM) +26.360秒
    16位 ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ) +33.121秒
    17位 カル・クラッチロー(LCRホンダ) +44.784秒

    リタイア ペドロ・アコスタ(KTM)
    リタイア アレックス・リンス(ヤマハ)
    リタイア ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)

    今回の結果により、MotoGPタイトル争いは再び混戦模様となった。ベッツェッキが不在だった週末でマルケスが最大限の結果を持ち帰り、シーズン後半戦へ向けて王座争いは一気に熱を帯びてきた。

  • 小椋藍 スプリント2位も課題痛感「フロントタイヤがかなり難しかった」

    小椋藍 スプリント2位も課題痛感「フロントタイヤがかなり難しかった」

    チェコGPスプリントでMotoGP初のスプリント表彰台となる2位を獲得した小椋藍。しかし、ポールポジションからスタートしながらも優勝を逃した内容には満足しておらず、レース後はフロントタイヤのフィーリングに苦しんでいたことを明かした。

    フランチェスコ・バニャイアにスタート直後の首位争いで敗れ、その後は終盤に差を縮めながらもオーバーテイクの機会を作れなかった小椋藍。決勝に向けては改善すべき点がまだ多く残されていると語った。

    ポール発進もバニャイア攻略ならず
    小椋藍はブルノでMotoGP初ポールポジションを獲得し、スプリントで初優勝の期待を背負ってスタートを切った。しかし、スタート直後のターン1でフランチェスコ・バニャイアに先行されると、そのまま首位奪還には至らなかった。

    レース終盤には差を縮める場面もあったが、オーバーテイクを仕掛けるまでには至らなかった。

    小椋藍はレース後、「ペッコとの差を少し縮めることはできましたが、それ以上は無理でした。オーバーテイクすることも、仕掛けることさえできませんでした」と振り返った。

    さらに、「彼は本当に素晴らしいレースをしました」とバニャイアの走りを称賛した。

    結果には満足もフロントに課題
    小椋藍はスプリント後、「結果には満足していますが、パフォーマンスには満足していません」と率直な心境を明かした。

    その最大の理由はフロントタイヤのフィーリングだった。小椋藍はセットアップを大きく変更したわけではなく、コンディションの影響によって期待していた感触を得られなかったと説明した。

    「フロントのフィーリングは期待していたものではありませんでした。バイク自体にはそれほど手を加えていません」

    さらに、「バイクのフィーリングはベストではありませんでしたし、かなり難しかったです。特にフロントタイヤの感触がかなり難しかったです」と振り返った。

    ポールポジションから優勝を狙える位置にいながら、思うようにペースを上げられなかった背景には、このフロントタイヤへの不安があったようだ。

    ミディアムタイヤ選択は正解だった
    小椋藍は上位勢の中で唯一ミディアムのリアタイヤを選択したが、この判断自体は間違っていなかったと考えている。

    レース終盤にはソフト勢よりもグリップ面で優位に立ったものの、バニャイア攻略には至らなかった。

    「少なくとも僕たちにとってはミディアムが正しい選択でした」

    「僕にできたのはペッコのミスを待つことだけでした。でも彼はミスをしませんでした。それだけです」

    スタート失敗も勝敗を分ける要因に
    ポールポジションからスタートした小椋藍だったが、発進ではバニャイアに先行を許した。

    本人も週末を通じて最も悪いスタートのひとつだったと認めている。

    「スタート自体は問題ありませんでしたが、練習スタートより遅かったです」

    「この週末は5回か6回スタート練習をしましたが、スプリントでのスタートはその中でも最悪のひとつでした。理由は分かっています」

    小椋藍 MotoGP チェコGP スプリント

    決勝へ向けて改善を誓う
    それでも小椋藍は週末全体の内容については前向きに評価している。

    「金曜日の朝からとても良いスタートを切ることができています。僕のライディングスタイルはこのサーキットにとても合っていると思います」

    また、レース中はバニャイアの背後を長く走ったことで、多くの学びも得られたという。

    「ペッコの後ろを走りながら、注意深く見ておくべきポイントや覚えておくべき小さなことをいくつか見ることができました」

    決勝に向けてはさらなる改善が必要だと認識している。

    「明日に向けて改善しなければならないことがかなりあります」

    それでも悲観はしていない。

    「それでも良いレースでしたし、明日またチャンスがあります」

    また、MotoGP史上最年少の日本人ポールシッターとなったことについて質問されると、小椋藍はユーモアを交えながら答えた。

    「日本人ライダーが少ないから、僕が最年少なんだと思います」

    「でも最年少であることには変わりないので、それは良いことですね」

    MotoGP初ポールポジションとスプリント2位という大きな成果を手にした小椋藍。決勝ではバニャイア攻略に向けてマシンを改善し、MotoGP初優勝に挑む。