カテゴリー: メルセデスF1

  • アントネッリ F1カナダGP会見「この好調を一年維持するのは不可能ではない」

    アントネッリ F1カナダGP会見「この好調を一年維持するのは不可能ではない」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1カナダGPを前に、開幕から続く好調をどこまで維持できるかは「自分にとっても疑問符」だと語った。

    19歳のアントネッリはここまで3戦連続でポールポジションから優勝を飾り、チームメイトのジョージ・ラッセルに20ポイント差をつけてドライバーズ選手権首位に立っている。

    昨季の経験が支える飛躍
    今季の勢いをシーズンを通して続けられるかを問われたアントネッリは、自身にとっても未知数だと認めた。

    「それは自分にとっても疑問符だ。昨年の経験が大きな役割を果たしていると思うし、昨年の難しい時期を乗り越えたことも助けになっていて、僕をかなり強くしてくれた」

    「状況をよりコントロールできていると感じているし、自分にとって何が良くて、何が良くないのかもより分かっている。正しいことに集中しようとしているだけだけど、ここまではかなりうまくいっている。もちろん今週末の目標は、マイアミで終えたところから再開して、この良い流れを続けることだ」

    「もちろん何が起きるかは分からないけど、この調子を一年を通して維持することは不可能ではないと思う」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) カナダグランプリ

    カナダは初表彰台の地
    メルセデスは今週末、今季初の本格的なアップグレードパッケージを投入する。カナダは昨年、ラッセルが優勝し、アントネッリがF1初表彰台を獲得した舞台でもある。

    「ここは僕にとって特別な意味を持つ場所だ。初めて表彰台に上がった場所だからだ」

    「今週末はさらに良い思い出を作れるようにしたいし、表彰台の一番高いところで終えられるようにしたい。でも、それが難しいことは分かっている」

    「ジョージはここでいつもとても強い。簡単にはいかない。でも僕たちはアップグレードも持ち込んでいるし、うまく機能してくれることを願っている。シミュレーターでは試していて、ここまではポジティブに見えている」

    課題のスタート改善へ小変更
    一方で、アントネッリは今季ここまで多くのレースでスタートに苦しんできた。カナダGPではW17のクラッチパドルに小変更が加えられている。

    「小さな変更を施した。これがスタートでより一貫性を持つ助けになって、ラインを離れるときにポジションを失わずに済むようになればいい」

    3連勝という勢い、初表彰台を得たサーキット、そしてメルセデスの大型アップグレード。アントネッリにとってカナダGPは、序盤戦の快進撃が一過性ではないことを示す重要な一戦となる。

  • ジョージ・ラッセル メルセデスF1のアップグレードに期待「焦る必要はない」

    ジョージ・ラッセル メルセデスF1のアップグレードに期待「焦る必要はない」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2026年F1カナダGPを前に、チームメイトのキミ・アントネッリに20ポイント差をつけられている状況について「焦る必要はまったくない」と語った。

    メルセデスは今週末、W17に今季初の大規模アップグレードを投入する。前戦マイアミGPではアントネッリが3連勝を飾る一方、ラッセルは苦しい週末を過ごして4位に終わったが、本人はチャンピオンシップよりも自分自身のプロセスに集中していると強調した。

    ラッセル「マイアミは厳しかったが、多くを学んだ」
    「まだ5月の終わりだし、4レースを終えただけだ。今年はここまでかなり途切れ途切れに感じている。だから、レースに戻って、連戦の流れに入っていくのを楽しみにしている」

    「マイアミはもちろん僕にとって非常に厳しい週末だった。でも、そこから本当に多くのことを学んだし、今週末に向けてすごくいい感触で来ている」

    「僕たちの多くはエネルギーマネジメントにあまりにも集中していて、これまで重要だったタイヤへの対応、セットアップへの対応、レースの基本的な部分が後回しになっていたと思う」

    「マイアミでは、別のところに集中していたことで重要なポイントをいくつか見落とした。いい意味での小さなリマインダーになった。痛みを伴うものではあったけど、必要な週末だったし、シーズン残りに向けて非常に有益になると思う」

    メルセデスのアップグレードに「数字はかなり有望」
    「マクラーレンとフェラーリがマイアミに持ち込んだアップグレードで見せた競争力と同じくらい、僕たちのものも競争力があることを願っている。彼らは明らかにかなり前進した」

    「僕たちの数字はかなり有望に見えている。ただ、それが実際にそのまま相関するとは限らないことも分かっている。競争力がないと示す兆候はないけど、実際にコースで走らせるまでは、常にいくつかの未知数がある」

    20ポイント差にも「今の時点では何の意味もない」
    「僕にとってはただの1レースだ。ただの1レースで、チャンピオンシップのことは頭にすらない。自分に何ができるかは分かっている。自分にスピードがあることも分かっている。もちろん、マイアミは悪い週末だった」

    「去年もあそこでは厳しい週末だったけど、モントリオールに行って素晴らしい週末を過ごした。今年も同じになるという意味ではないけど、僕は自分自身に集中し、メルボルンでやったように、中国でやったように、自分のプロセスをこなし、コントロールできることをコントロールするだけだ」

    「焦る必要は本当にまったくない。言ったように、まだ4レースが終わっただけで、少なくともあと18レースある。実際、最後にチャンピオンシップを争ったF2時代を振り返ると、4レースを終えた時点で僕は6番手で、35ポイントほど離されていた。この時点では何の意味もない」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) カナダグランプリ

    「自分のすべてを出し切れば誰にでも勝てる」
    「正直に言えば、自分自身を一番のライバルとして見ている。それはこの7年間、F1キャリア全体を通してやってきたことだ」

    「自分がすべての項目をきちんと満たせば、誰にでも勝てると分かっている。去年、キミがチームメイトだったときもそうだったし、その前にルイス・ハミルトンがチームメイトだったときもそうだった」

    「だから、他の誰に対して自分にどんな優位性があるかを見ているわけではない。自分自身、エンジニア、マシンセットアップ、タイヤからどう最大限を引き出すかを見ている。そこをすべて満たせれば勝てると分かっている。それが僕の目標だ」

    ラッセルにとってカナダGPは、昨年勝利を挙げた相性の良い舞台でもある。マイアミで見えた課題を修正し、メルセデスのアップグレードが実走で数字どおりに機能するかどうかが、アントネッリとの差を詰める最初の試金石になる。

  • メルセデスF1 フェルスタッペン移籍説を牽制「GT3参戦とは無関係」

    メルセデスF1 フェルスタッペン移籍説を牽制「GT3参戦とは無関係」

    メルセデスF1の副チーム代表ブラッドリー・ロードは、マックス・フェルスタッペンがニュルブルクリンク24時間レースでメルセデスGT3マシンをドライブすることについて、F1での移籍憶測とは「ほとんど関係がない」と強調した。

    2026年シーズンのF1は、新レギュレーションへの不満やレッドブルの競争力低下を背景に、フェルスタッペンの将来を巡る議論が続いている。そんな中、フェルスタッペンが“メルセデス車”でニュルブルクリンクに参戦することが、新たな憶測を呼んでいる。

    GT3参戦とF1移籍説を完全否定
    ドイツメディア『Champ1』から、GT3活動が将来的なメルセデスF1移籍への“架け橋”になる可能性を問われたロードは、その見方を否定した。

    「それらは完全に別の話だと思う」とロードは語った。

    「一方はカスタマーモータースポーツで、もう一方はF1だ」

    「もしマックスがGTカーを走らせるのであれば、メルセデスを選んでくれていること、そして競争力のあるメルセデスで24時間レースの総合優勝を争えることを我々としては嬉しく思っている」

    フェルスタッペンの参戦によって、メルセデス側やニュルブルクリンク24時間レースそのものが大きな注目を集めていることは認めたものの、それ以上の意味付けには慎重だった。

    「それを“架け橋”として見るのはあまりにも単純化しすぎているし、根本的に見ても両者にはほとんど関係がない」

    “理想のドライバーラインアップ”は変わらず
    さらにロードは、「フェルスタッペンがメルセデスF1のカラーを身にまとう未来は魅力的ではないか」と再び質問を受けたが、トト・ヴォルフの従来の発言を繰り返すにとどめた。

    「憶測を広げたい気持ちは理解できる」とロードは笑みを浮かべた。

    「だが、私にできるのはトトが今年すでに語っていることを繰り返すだけだ。我々は現在の2台に乗せているドライバーを理想的だと考えているし、どちらもメルセデス育成システムの産物だ」

    これは、アンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルのコンビを維持したいというメルセデス側の姿勢を改めて示したものとみられる。

    マックス・フェルスタッペン(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    フェルスタッペンのF1離脱懸念にも言及
    ロードはまた、フェルスタッペンが近年のF1の方向性に対して批判的な姿勢を見せていることについても質問を受けた。

    特に2026年レギュレーションでは、エネルギーマネジメントやバッテリー運用の複雑化が議論を呼んでおり、フェルスタッペン自身も不満を口にしてきた。

    それでもロードは、フェルスタッペンがF1を去る可能性について冷静な見方を示した。

    「それは完全にマックス次第だと思う」とロードは述べた。

    「このスポーツは75年から76年の歴史の中で、何千人ものドライバーの登場と離脱を経験してきた。現在のどのドライバーについても同じことが言える」

    その一方で、レッドブルのパフォーマンス回復によって、フェルスタッペンの不満は以前より弱まっているとの見解も示した。

    「個人的な感覚としては、そうしたコメントの方向性は強まっているのではなく、むしろ減少していると思う。レッドブルのパフォーマンスとマシンの競争力が改善しているからだ」

    「ただ、マックスの口に勝手に言葉を入れたくはない。彼自身が自分の考えを理解している」

    “レース不足”が憶測を増幅
    ロードは最後に、2026年序盤の変則的なカレンダー構成が、こうしたオフコースの話題を増幅させているとの見方も示した。

    「この最初の2か月半のF1では、本当に多くの発言や大きな話題が飛び交ってきた。その理由の一つは、実際のレースがあまり多くなかったからだ」

    「少なくとも今週末からは、9〜10週間で7レースという集中的なスケジュールになる。我々としては再び本格的にレースが続くことを嬉しく思っているし、それこそがF1にとって最も良いことだ」

  • ジェンソン・バトン アントネッリのF1王座争いに太鼓判「スタート改善で無敵」

    ジェンソン・バトン アントネッリのF1王座争いに太鼓判「スタート改善で無敵」

    キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1シーズン序盤で3連勝を飾り、チームメイトのジョージ・ラッセルに20ポイント差をつけてチャンピオンシップ首位に立っている。

    一方で、元F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンは、アントネッリがさらに強くなるための明確な課題として、スタート時のポジションロスを挙げた。

    3連勝の裏で続くスタートの課題
    アントネッリはここまで、スプリントを含む6回のスタンディングスタートすべてで順位を落としている。フロントローからスタートしながら、オープニングラップで中団方向へ後退する場面もあり、マイアミGPでもポールポジションからターン1までに3番手へ下がった。

    その後、マックス・フェルスタッペンのスピンによって2番手に戻り、最終的にはフロリダで優勝。自身初勝利から3勝目までをすべてポールポジションからの勝利で飾るという、F1史上初の記録を作った。

    メルセデスは土曜スプリントでのスタート失敗について、アントネッリに誤った設定を与えていたことを認めている。決勝スタートに向けて一部は修正されたものの、バトンはこの問題が完全に解消されれば、アントネッリはさらに手がつけられない存在になると見ている。

    バトン「スタートを決めれば止められない」
    「本当に印象的だ」とジェンソン・バトンはスカイ・スポーツ・ニュースに語った。

    「最初の2勝には少し運もあったと思う。レーシングドライバーには誰にでも必要なものだ。でも彼はそれを生かし、自分のペースを示した。そして前回のマイアミは本当に印象的だった」

    「レース序盤はランド・ノリスに対して少し後手に回っていたが、そこから巻き返した。レース終盤のペースは非常に印象的だった」

    「彼のレースにはまだ大きく改善できる部分があると思う。彼はスタートで苦しんでいて、毎レース順位を落としている」

    「そこを正しくできるようになれば、彼は止められない存在になるように見える」

    速さは証明済み 課題は“勝ち方の安定性”
    アントネッリの速さは、すでに結果で示されている。3戦連続ポール・トゥ・ウインに加え、マイアミGPでは序盤の後退を挽回し、終盤のペースで勝利を引き寄せた。

    ただし、チャンピオン争いが進むほど、スタートでのロスは大きなリスクになる。序盤に順位を落とせば、接触や戦略の制約に巻き込まれる可能性が高まり、優位な週末を自ら難しくしてしまう。

    バトンの指摘は、アントネッリの弱点を強調するものではなく、むしろ今後の伸びしろを示すものだ。すでに勝てる速さを持つドライバーが、スタートという明確な課題を克服すれば、2026年F1タイトル争いにおける支配力はさらに高まることになる。

  • メルセデスF1 アントネッリの“ニュル挑戦”を制止「4回王者になってからだ」

    メルセデスF1 アントネッリの“ニュル挑戦”を制止「4回王者になってからだ」

    メルセデスは、2026年F1で圧倒的な強さを見せるアンドレア・キミ・アントネッリに対し、ニュルブルクリンク北コースへの挑戦を認めない方針を明確にした。

    マックス・フェルスタッペンがニュルブルクリンク24時間レースでGT3マシンを駆り話題を集める中、19歳のアントネッリも将来的な参戦に意欲を示していたが、メルセデス首脳陣はその“夢”に急ブレーキをかけている。

    アンドレア・キミ・アントネッリは最近、年内に「DMSBノルドシュライフェ・パーミット」を取得したいと語っていた。これは、ニュルブルクリンク北コースで開催される耐久レースへの参加資格を意味する。

    だが、メルセデス副代表のブラッドリー・ロードは、その可能性を一蹴した。

    「4回タイトルを獲ってからだ」 メルセデスの本音
    ロードは、アントネッリが今季ノルドシュライフェを走る可能性について問われると、即座に否定した。

    「ノーだ。彼とはその件について話した。我々としては、彼は半分冗談で言ったのだと思っている」

    さらにロードは、フェルスタッペンを引き合いに出しながらこう続けた。

    「4回ワールドチャンピオンを獲ってから挑戦すればいい」

    これはもちろん、すでに4度のF1王者となっているフェルスタッペンへの言及だ。GT3マシンで“グリーンヘル”を攻める危険な挑戦も、実績を積み重ねた今だからこそ許されるという意味合いが強い。

    ロードはさらに、フェルスタッペンには「経験による引き出しの多さ」があるとも語った。

    メルセデスにとって現在のアントネッリは、単なる才能ある若手ではない。タイトル争いの中心にいる“最重要資産”だ。

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    メルセデスが恐れる“無駄なリスク”
    アントネッリは2026年シーズン、開幕から異例の快進撃を続けている。

    F1史上初となる「最初の3回のポールポジションをすべて優勝につなげたドライバー」となり、現在はチームメイトのジョージ・ラッセルに20ポイント差をつけてランキング首位に立っている。

    メルセデスも開幕から無敗を維持しており、コンストラクターズランキングでは180ポイントを獲得。フェラーリに70ポイント差を築いている。

    そんな状況で、チームが最も避けたいのは、選手権をリードする若きエースがニュルブルクリンクのガードレールに突き刺さるような事態だ。

    ノルドシュライフェは“グリーンヘル”の異名を持つ世界屈指の難コースとして知られ、GTカーによるクラッシュも日常的に発生する。

    フェルスタッペンとの差が示すF1チームの現実
    今回のやり取りは、フェルスタッペンとアントネッリの立場の違いも浮き彫りにしている。

    フェルスタッペンはすでにF1で数々のタイトルを獲得し、自身のブランド「フェルスタッペン・レーシング」でもGT活動を積極展開している。一方のアントネッリは、まだキャリア序盤にいる19歳の若手だ。

    F1チームにとって、現代のトップドライバーは単なるレーサーではなく、数百億円規模の投資対象でもある。

    特に2026年のメルセデスは圧倒的な競争力を持っており、チームとしては“余計なリスク”を負わせる理由がない。

    そのため、アントネッリのニュルブルクリンク挑戦は、少なくとも今すぐ実現する可能性は低そうだ。

    メルセデスにとって優先事項はただ一つ――まずはF1ワールドチャンピオンを獲得することである。

  • アストンマーティン・ホンダF1をメルセデスが警戒「2027年規則変更で一変も」

    アストンマーティン・ホンダF1をメルセデスが警戒「2027年規則変更で一変も」

    アストンマーティンとホンダは、2026年F1シーズン序盤で深刻な苦戦を強いられている。だが、ライバル陣営であるメルセデスF1は、その現状を決して額面通りには受け取っていない。

    メルセデスの首脳陣は、エイドリアン・ニューウェイとホンダという組み合わせを“過小評価すべきではない存在”として警戒しており、2027年のレギュレーション変更が勢力図を大きく塗り替える可能性があると見ている。

    今季のアストンマーティンは、AMR26の競争力不足とホンダ製パワーユニットの信頼性問題に苦しみ、開幕から下位に低迷。マイアミGPでは一定の改善を見せたものの、依然としてグリッド後方から抜け出せていない。

    その状況を受け、一部ではエイドリアン・ニューウェイのチーム代表就任そのものに疑問の声も上がっている。

    しかし、メルセデスF1副代表のブラッドリー・ロードは、独メディア『Champ1』の取材に対し、アストンマーティンとホンダを“見限る”考えはまったくないと語った。

    メルセデスF1はアストンマーティンとホンダを“過小評価せず”
    「本当に苦しい状況になったときこそ、そのチームの強さが見えるものだ」

    ブラッドリー・ロードはそう語り、困難な状況でチームがどのように結束し、立て直していくかが重要だと強調した。

    「我々は彼らをまったく過小評価していないし、見限ってもいない。ただ、彼らの前には非常に大きな仕事が待っているのは明らかだ」

    「だが、エイドリアン・ニューウェイを擁し、アストンマーティンの資金力と野心があり、さらにホンダのようなエンジンメーカー兼パートナーの技術力があるチームは、必ず戻ってきて戦うようになる。問題は、それがいつになるかだけだ」

    さらにロードは、2027年に導入される可能性がある新レギュレーションが、アストンマーティンとホンダにとって特に大きな転機になる可能性を示唆した。

    「F1では、チームは1年で大きく変わることがある。特に2027年に新しいレギュレーションが導入されればなおさらだ」

    「だからこそ、彼らを見くびるのは最大の間違いになる」

    「我々はアストンマーティンが持っている力と、この数年で見せてきたものに大きな敬意を抱いている。今年後半なのか、来年なのかは分からないが、彼らは必ず強くなって戻ってくると考えている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダ支援問題と2027年への視線
    現在のF1パドックでは、ホンダに対する“ADOU支援パッケージ”も大きな議論になっている。

    F1チーム側は、ホンダがプロジェクト撤退を避けられるよう、総額1400万ポンド規模の技術支援を行う方向で調整を進めていると報じられている。

    一方で、その支援策が将来的にアストンマーティンとホンダの競争力向上につながり、自らのライバルを強化する結果になるのではないかとの懸念も存在する。

    実際、レッドブル時代のホンダが、マクラーレンとの苦戦を経て王者争いを演じるまでに成長した前例は、F1関係者の間でも強く意識されている。

    アストンマーティンは現在、7月のベルギーGP投入を目指してAMR26の大規模アップデートを進めている。

    エイドリアン・ニューウェイ主導による全面的な見直しが成功すれば、2026年後半戦から勢力図が変化し始める可能性もある。

    【関連】
    ・ホンダのF1継続に暗雲 経営悪化とV8回帰論がアストンマーティン計画を直撃

  • ジョージ・ラッセル正念場 得意のF1カナダGPで問われる“エースの証明”

    ジョージ・ラッセル正念場 得意のF1カナダGPで問われる“エースの証明”

    ジョージ・ラッセルにとって、2026年F1カナダGPは単なる“得意コース”ではない。今季タイトル争いに踏みとどまるために、絶対に結果が求められる週末になりそうだ。

    メルセデスのチームメイトであるキミ・アントネッリは、開幕からわずか数戦でF1の勢力図を変えつつある。中国GP、日本GP、マイアミGPで3連勝を飾り、ランキングではラッセルに20ポイント差をつけて首位に立った。

    そんな状況で迎えるモントリオールは、本来ならラッセルが主役でなければならない舞台だ。

    “ラッセルのサーキット”だったカナダGP
    サーキット・ジル・ヴィルヌーヴは、近年のラッセルにとって特別な場所だった。

    2025年はポール・トゥ・ウインを達成し、ファステストラップも記録。さらに2024年には、マックス・フェルスタッペンと同タイムながら先にタイムを記録したことでポールポジションを獲得している。

    高速シケインと縁石処理、そしてブレーキング精度が重要になるモントリオールは、ラッセルのドライビングスタイルに合致してきた。

    だからこそ、もし今週末もアントネッリに敗れるようなことがあれば、その意味は非常に重い。

    英Sky Sports F1のデビッド・クロフトは次のように語っている。

    「もしカナダでチームメイトのキミ・アントネッリに勝てなければ、警鐘が鳴り始めるだろう」

    厳しい表現ではあるが、現在の状況を考えれば決して大げさではない。

    同じマシンを使うチームメイトに、自身の“最強サーキット”で敗れることになれば、擁護材料は急速に減っていく。

    カナダグランプリ F1 ジョージ・ラッセル

    アントネッリが変えてしまったメルセデスの構図
    2026年シーズン開幕前、多くの関係者はアントネッリを“育成段階のルーキー”として見ていた。

    ラッセルがメルセデスのエースとしてチームを牽引し、その横で経験を積む――そんな構図が想定されていた。

    しかし現実はまったく違う。

    19歳のアントネッリは開幕から驚異的な速さを見せ、予選では継続的にラッセルを上回っている。特にマイアミGPでは、予選で0.399秒差をつけた。

    ランキングではアントネッリが100ポイント、ラッセルが80ポイント。しかも3連勝は戦略やセーフティカーに助けられた“偶然”ではなく、純粋な速さによって掴み取ったものだ。

    決勝ペースではラッセルも健闘している。開幕戦オーストラリアGPではアントネッリに約3秒差をつけて勝利した。

    だが、その後の安定感と勝負強さでアントネッリが一歩先を行っている。

    カナダGPはタイトル争いの分岐点になる可能性
    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、「ラッセルはあらゆる可能性を追求する」「20ポイント差で諦めるようなドライバーではない」と擁護している。

    ただ、その言葉は逆に今週末の重要性を際立たせてもいる。

    もしラッセルがカナダGPで流れを止められなければ、“メルセデスの中心は誰なのか”という議論はさらに加速する可能性が高い。

    モントリオールは、ラッセルが反撃を開始するための理想的な舞台である一方、アントネッリ時代の到来を決定づけるサーキットになる可能性も秘めている。

  • メルセデスAMG 新型電動GT 4ドアクーペを先行披露 F1アカデミー女王ピンが試乗

    メルセデスAMG 新型電動GT 4ドアクーペを先行披露 F1アカデミー女王ピンが試乗

    メルセデスAMGは、電動化時代に向けた新たなパフォーマンスモデルとして、新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペを発表する準備を進めている。

    正式公開を前に、メルセデス・ベンツCEOのオラ・ケレニウスと、F1開発ドライバーで2025年F1アカデミーチャンピオンのドリアーヌ・ピンが同車をテストドライブし、新世代AMGの走りを確認した。

    AMG初の新世代電動4ドアGT
    新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペは、AMG.EAと呼ばれるメルセデス・ベンツの新しい電動専用アーキテクチャをベースに開発される。

    従来のメルセデスAMG GTクーペとは異なり、今回登場する4ドアモデルは完全電動車となる。AMGにとっては、電動パフォーマンスカーの新章を示す重要なモデルだ。

    軸方向磁束モーターで性能を引き上げ
    この新型モデルの大きな特徴は、軸方向磁束モーター技術を採用する点にある。

    AMG.EAプラットフォームは、メルセデスAMGの電動車における性能ポテンシャルを大きく引き上げることを目的としており、新型AMG GT 4ドアクーペはその技術を市販モデルとして示す最初の存在となる。

    ドリアーヌ・ピンが走りを確認
    正式公開は5月19日に予定されており、それに先立ってオラ・ケレニウスとドリアーヌ・ピンが新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペを試乗した。

    ドリアーヌ・ピンはF1開発ドライバーであり、2025年F1アカデミーチャンピオンでもある。レーシングドライバーとしての経験を持つピンが試乗に参加したことは、この新型AMGが単なる高性能EVではなく、ドライバーの感覚に訴えるモデルであることを印象づける。

    電動AMGでも“操る楽しさ”を追求
    新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペには、ドライバーが俊敏性やトラクション制御などを調整できるAMG RACE ENGINEERコントロールユニットも用意される。

    圧倒的なパワーだけでなく、電動化後もAMGらしい関与感のあるドライビング体験を実現することが、このモデルの焦点となる。

    新型AMG GT 4ドアクーペは、AMG.EA時代の幕開けを告げるモデルとして、メルセデスAMGの電動パフォーマンス戦略を象徴する1台になりそうだ。

  • フレデリック・ベスティ 中東危機でF1テスト中止「橋がドローン攻撃を受けた」

    フレデリック・ベスティ 中東危機でF1テスト中止「橋がドローン攻撃を受けた」

    メルセデスのリザーブドライバーを務めるフレデリック・ベスティが、2026年シーズン開幕前に予定されていたバーレーンでのピレリF1テスト中止の舞台裏を明かした。

    ベスティは、メルセデスの2026年型マシン「W17」を初めて本格的に走らせる予定だったが、中東情勢の急激な悪化によってF1は地域内での活動停止を余儀なくされ、テストは中止となった。

    「誰もここまで深刻になるとは思っていなかった」
    フレデリック・ベスティは、デンマーク紙『Ekstra Bladet』に対し、情勢悪化の瞬間を振り返った。

    「朝8時にホテルのジムでテレビを見ていたら、アメリカとイスラエルによる攻撃のニュースが流れていた」

    「かなり激しい状況だと思った。でも、僕たちはそのすぐ隣にいた」

    「ただ、周辺国に突然ドローンやミサイルが降り注ぐような事態になるとは、誰も予想していなかった」

    現地サーキットに到着した直後、状況は一気に緊迫したという。

    「サーキットに着いた直後にサイレンが鳴り始めた」

    「ガレージではチームが作業を止めていた。携帯電話を開くと、バーレーン国内の最初の標的が攻撃されたことが分かった」

    「誰も想像していた以上に深刻な状況だと分かった。その後、ホテルへ戻り、5日間そこに滞在した」

    脱出劇の最中にもドローン攻撃
    地域からの脱出も危険と隣り合わせだった。

    「橋の上で3時間待機していたんだけど、その橋は2時間後にドローン攻撃を受けた」

    「そのドローンの影響で空域が閉鎖されてしまった。僕たちは空港の床で10時間眠り、翌朝の便でようやく出発できた」

    ベスティは最終的にサウジアラビアとカイロを経由してヨーロッパへ帰還した。

    今回のテスト中止によって、ベスティはシミュレーター以外でメルセデスW17を初走行する重要な機会を失うことになった。

    「新しいマシンを数日間ドライブできていたら素晴らしかったと思う。でも今回は実現しなかった」

    メルセデスF1でFP1起用の可能性も
    それでもベスティは、今季中に再び実車走行のチャンスが訪れることを期待している。

    「近いうちにFP1走行の機会があるはずだ」

    「まだ正式な確認は受けていないけど、おそらく数か月以内になると思う」

  • F1 2027年エンジン変更案は“メルセデス潰し”? 開発現場に混乱も

    F1 2027年エンジン変更案は“メルセデス潰し”? 開発現場に混乱も

    FIA(国際自動車連盟)が進める2027年F1パワーユニット規則の見直しについて、元Wシリーズドライバーで現在はSky Sports F1の解説者を務めるナオミ・シフが「メルセデスを罰することになるかもしれない」との見解を示した。

    現在検討されている案では、2026年に導入される新世代PUの“電動50%:内燃50%”という構成から、2027年には“内燃60%:電動40%”へ移行する方向で議論が進められている。

    FIAは電動出力を50kW削減し、その分を内燃エンジン側で補うことで、ドライバーにとって「より自然で直感的なドライビング」を実現したい考えだ。

    ナオミ・シフ「メルセデス時代を潰す可能性もある」
    ナオミ・シフは『Up To Speed』ポッドキャストで、今回の変更案には技術面だけでなく政治的側面も絡んでいると指摘した。

    「この件には本当にいろいろな要素が絡んでいると思います。政治的側面もあります。メルセデスは現在エンジン面で先行していて、自分たちのパフォーマンスにも満足しているはずです」

    「だから、“これは彼らを罰することになるのでは?”と言う人もいます。もしかしたら、またメルセデスの支配時代になるはずだったのかもしれません。でも実際には、多くのことが変わろうとしています」

    シフは特に、現在の電動比率ではバッテリー効率に限界があり、ドライバーのエネルギーマネジメント負担が大きすぎる点を問題視した。

    「現状のバッテリーは十分に効率的ではありません。そのせいでドライバーは延々とマネジメントを強いられています」

    「もし60:40へ変更すれば、バッテリー管理は減ると思います。バッテリーの持続性が改善され、より効率的になるからです」

    燃料タンク変更でシャシー設計にも影響
    一方で、シフはこの変更が単なるPU調整では済まない可能性も警告した。

    内燃機関側の比率が増えれば、当然ながら燃料消費量も増加する。その結果、一部チームではより大容量の燃料タンクが必要になり、シャシー全体の再設計につながる可能性があるという。

    「ただし、それはより多くの燃料を燃やすということでもあります」

    「そして燃料が増えるということは、一部のチームでは新しい燃料タンクが必要になるかもしれません。すべてのチームではありません。どこまで燃料セルを限界まで小型化しているかは分かりませんから」

    「でも新しい燃料タンクが必要になれば、シャシーに劇的な変更が必要になる可能性があります」

    2027年変更案が各チームの開発計画を混乱させる可能性
    シフはさらに、各チームがすでに2027年マシン開発をかなり進めている時期であることにも言及した。

    「チームはすでに来季マシンの設計をかなり進めている段階だと思います」

    「風洞用モデルの製作プロセスに入っているチームもあるはずです。通常、風洞モデルを投入する期限は6月頃になります」

    「となると、今からまた設計をやり直すのか? どうやってスケジュールを維持するのか? という話になります」

    2026年レギュレーションは、アウディやレッドブル・フォード、キャデラックF1など新規・新体制メーカーの参入を前提に長期間かけて策定された経緯がある。それだけに、導入からわずか1年後に大幅な方向転換を行えば、PUメーカー間の勢力図だけでなく、各チームの車体開発スケジュールそのものにも大きな影響を及ぼす可能性がある。