カテゴリー: メルセデスF1

  • ジョージ・ラッセル F1カナダGPでヘッドレスト投げ捨て FIAが“危険行為”審議

    ジョージ・ラッセル F1カナダGPでヘッドレスト投げ捨て FIAが“危険行為”審議

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2026年F1カナダGPでのリタイア後の行動により、FIAの調査対象となった。

    ラッセルはレース中盤までチームメイトのキミ・アントネッリと激しい首位争いを展開。しかし30周目、突如としてマシンのパワーを失い、シケインを越えた先でマシンを停止させた。メルセデスF1はその後、原因がバッテリー故障だったことを明かしている。

    リタイア直後のラッセルは激しい怒りをあらわにし、ヘッドレストをコース脇へ投げ捨てる場面が中継映像にも映し出された。さらにグローブを叩きつけながらマシンを離れる姿も確認されている。

    この行為について、FIAスチュワードはレース後に「unsafe act(危険行為)」として調査を開始したことを発表した。

    タイトル争いを左右しかねない痛恨のリタイア
    ラッセルはカナダGP週末を通じて高い競争力を見せていた。スプリントを制し、予選では劇的なラストアタックでポールポジションも獲得。決勝でもアントネッリとの接戦を繰り広げ、メルセデス勢による一騎打ちの様相となっていた。

    しかし、突然の電源喪失によってその戦いは終焉。バーチャルセーフティカーが導入される中、ラッセルはマシンを降りて怒りを爆発させた。

    結果的にアントネッリが優勝を飾り、ドライバーズランキングではラッセルとの差を43ポイントへ拡大。メルセデスF1にとっては、勝利目前から一転して大きな痛手となるレースとなった。

    ヘッドレスト投げ捨てが調査対象か
    現時点でFIAは具体的な違反内容を明示していないが、調査対象となっている「危険行為」は、ラッセルがコース上へヘッドレストを投げた行為を指している可能性が高い。

    停止したマシン付近は依然として競技車両が走行している状態であり、コース上への物体投棄は安全面で問題視されるケースがある。

    ラッセルに対してどのような裁定が下されるのか、今後のスチュワード判断が注目される。

    【関連】
    ・ジョージ・ラッセル F1カナダGPでのヘッドレスト投げ捨てで約92万円の罰金

  • メルセデスF1 ラッセルのリタイア原因はバッテリー故障「完全にダーク状態」

    メルセデスF1 ラッセルのリタイア原因はバッテリー故障「完全にダーク状態」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は2026年F1カナダGPで首位を快走していたが、30周目に突如マシンを止める痛恨のリタイアを喫した。アンドレア・キミ・アントネッリとの激しいトップ争いを繰り広げていただけに、メルセデスにとっては勝利目前での悪夢のような結末となった。

    レース後、メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、ラッセルのマシンに発生したトラブルについて「バッテリー故障」だったと説明。「クルマに電気が一切なかった」と明かし、電装系統が完全停止する深刻な障害だったことを認めた。

    首位争いの最中に突然のストップ
    ラッセルはレース序盤からチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリと激しいトップ争いを展開。何度も順位を入れ替える白熱した戦いを見せていた。

    しかし30周目、ターン8〜9のシケインで突如スローダウン。そのままマシンを止め、レースを終えることになった。

    トト・ヴォルフはSky Sports F1に対し、次のように説明した。

    「バッテリーの故障のようだ。マシンは完全にダーク状態になってしまった。もうクルマに電気が一切なかった」

    ラッセルのマシンはパワーユニット関連のトラブルとみられていたが、ヴォルフは電装系統の完全停止だったことを認めた。

    タイトル争いに大きな痛手
    ラッセルはスプリント勝利、予選ポールポジションと週末を通して高い速さを見せていた。

    決勝でも勝利争いの中心にいたが、このリタイアによってランキング首位のアントネッリとの差は43ポイントに拡大した。

    メルセデスにとっては1-2体制目前だっただけに、信頼性トラブルが極めて大きな代償となった。

  • ジョージ・ラッセル F1カナダGPで痛恨リタイア アントネッリとの死闘直後に悲劇

    ジョージ・ラッセル F1カナダGPで痛恨リタイア アントネッリとの死闘直後に悲劇

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2026年F1カナダGPで圧巻の走りを見せながらも、首位走行中に無念のリタイアを喫した。

    チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリとの激しい首位争いを制しながらレースをリードしていたラッセルだったが、31周目に突如マシントラブルに見舞われてストップ。怒りを爆発させる場面もあり、タイトル争いにおいて極めて痛い結果となった。

    ラッセルとアントネッリの激闘
    混走コンディションとなったモントリオールでは、スタート直後から波乱が続出。マクラーレン勢がインターミディエイトタイヤを選択して先行する中、メルセデス勢はスリックで勝負に出た。

    序盤はアントネッリが先行したが、7周目にラッセルが逆転。最終シケイン手前で仕掛けたラッセルに対し、アントネッリはブレーキングでロックアップし、そのままランオフエリアへ飛び出した。

    その後も両者のバトルは続き、18周目には並走状態でターン1へ飛び込む白熱の攻防を展開。ラッセルはイン側を守り切り、アントネッリはわずかにブレーキングを早めざるを得なかった。

    さらに22周目から24周目にかけては、首位が何度も入れ替わる激戦となった。アントネッリは最終コーナーでオーバーテイクを決めて一度は首位に立ったものの、コース外走行によるポジション維持と判断され、チームから順位を返すよう指示を受けた。

    「彼が押し出したのに、僕はもう前にいたじゃないか!」

    アントネッリは無線でそう不満を口にしたが、最終的には指示に従ってポジションを返還。その直後にも再びアタックを仕掛けるなど、2人のバトルは終始息つく暇のない展開となった。

    首位快走から一転…ラッセルに悲劇
    ラッセルはその後も冷静にレースをコントロール。ブレーキング時のフラットスポットに苦しみながらも、経験を生かしたディフェンスでアントネッリを抑え込み続けた。

    しかし31周目、悲劇が訪れる。

    ラッセルは突然スローダウンすると、そのままマシンをコース脇に停止。マシンを降りたラッセルはヘッドレストをコースへ投げつけ、マシンのノーズを拳で叩くなど、激しい怒りを露わにした。

    タイトル争いの真っ只中にいるラッセルにとって、このリタイアが持つ意味は極めて大きい。チームメイトのアントネッリが首位を走行していたこともあり、選手権争いの流れを左右しかねない痛恨の瞬間となった。

    一方でアントネッリは、この週末を通してラッセルに一歩も引かないレースを披露。メルセデスF1内部でのタイトル争いは、カナダGPで新たな局面へ突入した。

  • トト・ヴォルフがメルセデスF1内紛を火消し「スター・ウォーズ風の見出しは不要」

    トト・ヴォルフがメルセデスF1内紛を火消し「スター・ウォーズ風の見出しは不要」

    メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、F1カナダGPスプリントでジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリの緊張が一気に高まったことを受け、チーム内の火消しに動いた。

    土曜のスプリントでは、メルセデスのタイトル候補同士によるバトルが接触寸前まで激化。アントネッリは無線で怒りをあらわにし、事前に話し合われていたレース時の取り決めをラッセルが無視したと受け止めた。

    ラッセルの巻き返しとアントネッリの怒り
    ランキングで10代のチームメイトに20点差をつけられてカナダに入ったラッセルは、スプリント優勝に続いて決勝のポールポジションを獲得し、大きく流れを引き戻した。

    「マイアミが僕にとって少し鬼門なのは分かっている」とラッセルはコメント。

    「もちろん、カレンダーに大きな空白期間があったから、多くの人がいろいろなことを言っていた」

    「でも結局、僕はただレースに戻りたかっただけだ」

    一方のアントネッリは、スプリントでの一件に強い不満を示した。

    「こういうふうにレースをする必要があるなら、分かってよかった」とアントネッリは無線で皮肉を込めて語った。

    その後、アントネッリは「とても腹が立っていた」と認めた。

    「おそらく僕は、あのミーティングの意味を少し違う形で理解していた」とも語り、スプリント前に行われたチーム内協議を念頭に置いた。

    ヴォルフが無線で即座に介入
    アントネッリが無線で不満を続けると、チーム代表のヴォルフはすぐに介入した。

    「これで4回目だ」とヴォルフは伝えた。

    「これは内部で話し合う。無線で不満を言うことではない。運転に集中しなさい。無線で文句を言うことではない」

    レース後、ヴォルフは大きな内部危機という見方を否定した。

    「我々がどう物事を進めたいのか、あるいはどう進めたくないのかを知る、とても良い教訓だった」

    「互いに激しく争えば、どれほど早くリードを失うことがあるかを示している。常に双方に責任がある」

    「スター・ウォーズ風の見出し」は不要
    ヴォルフは、メルセデスが過剰反応するつもりはないと強調した。

    「キミやジョージに対して特別に厳しくするわけではないが、一定の境界線は設けたい」

    「そして私は、こうしたことがメインレースほど多くのポイントが懸かっていないスプリントで起きたことの方がまだいいと思っている」

    さらに、ヴォルフはこのライバル関係が早い段階でセンセーショナルに扱われることを望まないと明言した。

    「シーズン第5戦の始まりが、スター・ウォーズ風の見出しや、緊張がエスカレートしているという話とともに語られることは望んでいない」

    「そういう状況ではない」

    「キミは若いドライバーで、感情に圧倒されている。ジョージも彼の立場なら、おそらくまったく同じように振る舞うだろう」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    スプリント後の話し合いで関係は修復
    ヴォルフはその後、両ドライバーとスプリント後に話し合いを行ったことを明かし、その内容は建設的だったと説明した。

    「彼らは、互いに必要なスペースを与えられると我々が信頼できることを示すために、もう一度チャンスを望んでいる」

    アントネッリも、関係がすぐに落ち着いたことを認めた。

    「スプリントの後、僕たちは物事を整理した」と19歳のアントネッリはスカイ・イタリアに語った。

    「ミーティングを行ったし、ああいうことが二度と起きないようにしたい」

    ビルヌーブ「精神面の大きなテスト」
    一方、1997年F1ワールドチャンピオンのジャック・ビルヌーブは、2026年シーズン序盤に驚異的なスタートを切ったアントネッリにとって、今回のプレッシャーは精神面の大きな試練になると見ている。

    「昨年のピアストリのようなものだ」とビルヌーブはル・ジュルナル・ド・モントリオールに語った。

    「前にいるときは、アプローチが同じではない」

    「彼が何でできているのか、どう作られているのかが分かる。彼は速い。今は、肉体的にも精神的にもそれを維持できるかを見なければならない」

    メルセデスにとって、ラッセルとアントネッリの速さは大きな武器である一方、同じマシンでタイトルを争う構図はリスクも伴う。カナダGP決勝で2人が再びフロントロウから並ぶことで、チームが求める「自由に戦う」ことと「互いにスペースを残す」ことの境界線が、早くも問われることになる。

  • ジョージ・ラッセル F1カナダGP予選「最後のラップはどこから来たのか分からない」

    ジョージ・ラッセル F1カナダGP予選「最後のラップはどこから来たのか分からない」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2026年F1カナダGPの予選でポールポジションを獲得した。スプリント優勝から数時間後、Q3では苦しい流れに陥りながらも、最後のアタックで1分12秒578を記録し、チームメイトのキミ・アントネッリを0.068秒差で上回った。

    ラッセルは予選後、日曜決勝の天候を見据えた変更が一時的にマシンバランスを崩したと認めたうえで、最後のラップについて「どこから来たのか分からない」と振り返った。

    ラッセル「最後のラップはどこから来たのか分からない」
    「スプリントレースから戻ってくるのはいつも難しい。マシンの感触はまったく違うし、当然、予選フォーマットに入ることになる」とジョージ・ラッセルはコメント。

    「チームとしていくつか変更を加えた。それが正しい方向だったのかは後で確認する必要がある。そして最後のラップはどこから来たのか分からないものだった。あれほど難しいセッションだっただけに、本当に素晴らしい感触だった」

    「最後のラップですべてをまとめ上げて、順位表のトップに飛び出せたのは最高だった」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) F1 カナダGP

    雨予報を見据えた変更が予選で影響
    「明日の予報を踏まえていくつか変更を加えた。それが現時点では少し痛手になったのかもしれない」とラッセルは詳しく説明した。

    「マシンが少し噛み合わなくなった。あのセッションではキミの方が間違いなく僕より競争力があったし、昨日のように他の全員に対して明確に前にいたわけでもなかった。だから間違いなく難しいセッションだった」

    「でも、さっき言ったように、最後のラップに向けて自分のドライビングをもう一度合わせ込むことができて、まとめることができた」

    アントネッリとの再戦へ「お互いに尊重している」
    土曜のスプリントでは、ラッセルとアントネッリが首位を争うなかで接触する場面もあった。決勝で再び同じ状況が起きる可能性について、ラッセルは問題ないと強調した。

    「いや、今朝のあとにしっかり話し合った。僕たちはどちらもレーシングドライバーだし、何をすべきか分かっている。お互いに尊重している。だからレースをするだけだ」

    「僕たち2人だけのバトルになることを望んでいるけど、今日見たように他のみんなもどれだけ競争力があるか分かった。明日はウエットになりそうだ。それもまったく新しいチャレンジになる」

    「正直なところ、今はそこを考えているわけではない。僕たちはただ、表彰台の一番上に立てるようにしたいだけだ」

  • アントネッリ スプリント接触後にラッセル&ヴォルフと会談「すべてクリア」

    アントネッリ スプリント接触後にラッセル&ヴォルフと会談「すべてクリア」

    キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1カナダGPスプリントでジョージ・ラッセルと接触を含む激しいチームメイト対決を演じたあと、ラッセルとトト・ヴォルフを交えて話し合いを行い、状況は「すべてクリア」になったと説明した。

    スプリントではメルセデス勢が首位を争うなかで接触が発生し、アントネッリはその後ポジションをひとつ落とした。無線では不満をにじませる場面もあったが、数時間後の予選では再びラッセルとアントネッリがフロントロウを独占。ラッセルが0.068秒差でポールポジションを獲得し、アントネッリは2番手につけた。

    「もちろん、ジョージとトトと話をした。今はすべてクリアになっている」とアントネッリはコメント。

    「レースについて明確にした。僕たちはそれぞれのミスを認めた。だから今はもちろん自由に戦えるけど、敬意を持ってレースをする必要がある」

    再び並ぶフロントロウで問われる“敬意ある戦い”
    日曜の決勝では、ラッセルとアントネッリが再びフロントロウに並ぶ。スプリントで火花を散らした2人が、どこまで攻め、どこで一線を引くのかが大きな焦点になる。

    予選についてアントネッリは、金曜のスプリント予選と同じ差だったことを悔やみつつ、全体としては悪くないセッションだったと振り返った。

    「昨日と同じ差だったから、もちろん残念だ。でも全体としてはまずまずのセッションだったと思う」

    「タイヤを正しいウインドウに入れるのがとても難しかったけど、僕たちはベストを尽くした。最後のラップを終えたときは少し……もう1回走りたかったという感じだった。でも仕方ない。ジョージは素晴らしいラップを走ったし、明日は取り返したい」

  • ジョージ・ラッセル F1カナダGPスプリント予選「自分を疑ったことは一度もない」

    ジョージ・ラッセル F1カナダGPスプリント予選「自分を疑ったことは一度もない」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2026年F1カナダGPのスプリント予選でポールポジションを獲得した。チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリを0.068秒上回り、メルセデスがフロントロウを独占した。

    今季開幕戦オーストラリアGPを制したラッセルは、その後アントネッリの勢いに押される場面もあったが、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで再び速さを示した。昨年、自身初優勝を飾ったサーキットで復調を印象づける内容となった。

    マイアミからの巻き返し
    マイアミGPでは苦戦を強いられたラッセルだが、カナダではFP1から好調を維持。スプリント予選では安定した速さを見せ、最後はアントネッリとの接戦を制してトップに立った。

    ラッセルは「マイアミの後だったので、もちろんすごくいい気分だ。でも、自分を疑ったことは一度もなかった。自分に何ができるかは分かっていたからね」とコメント。「マイアミはかなり特殊な週末だった。このサーキットは本当に素晴らしい。グリップが高くて、本物のF1マシンを運転している感覚がある」と語った。

    メルセデスF1のアップグレードが機能
    メルセデスは今回、当初は後半戦投入予定だったアップグレードパッケージを前倒しで投入した。マクラーレンとフェラーリがマイアミで投入したアップデートへの対抗策という側面もあり、改良型フロントウイングやフロア変更によって空力効率とブレーキング時の安定性向上を狙っている。

    スプリント予選ではメルセデス勢が2番手以下に約コンマ3秒差をつけてフロントロウを独占。新パッケージは早くも効果を発揮した形となった。

    ラッセルは「間違いなくすごくいい感触だ。チームはこれを前倒しで投入するために本当に素晴らしい仕事をしてくれた」と評価。「マイアミではマクラーレンがかなり近く、フェラーリもそれほど遠くなかった。このサーキットではこのパッケージが本当に機能している」と手応えを語った。

    その一方で、「久々にP1へ戻れたことは嬉しい。でも、もちろん本当の焦点は明日だ」とも述べ、スプリント本戦へ視線を向けた。

    依然として課題となるスタート
    今季のメルセデスは予選ペースで速さを見せながらも、スタートで順位を落とす場面が続いている。ラッセルもその点を認めており、改善は進んでいるものの、まだ完全な解決には至っていないという。

    「この部分については進歩している。少しずつ前進しているよ。でも、『P1とP2から完璧なスタートを決める』なんて言うつもりはない」とラッセルはコメント。

    さらに、「ランド・ノリスがP3にいるし、彼らはスタートがいいからね。明日どうなるか見てみよう」と警戒感を示しつつ、「とにかく今日はいい初日だった」と締めくくった。

  • キミ・アントネッリ F1カナダGPスプリント予選「かなり酷いラップだった」

    キミ・アントネッリ F1カナダGPスプリント予選「かなり酷いラップだった」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1カナダGPのスプリント予選で2番手を獲得した。ジョージ・ラッセルとの差はわずか0.068秒。メルセデスがフロントロウを独占する結果となった。

    今季のアントネッリは、キャリア最初の3回のポールポジションをすべて勝利につなげるという史上初の記録を樹立している。今回もポール争いに加わったが、最後は僅差でラッセルに及ばなかった。

    ミスが重なったスプリント予選
    アントネッリはセッション後、自身の内容について厳しい自己評価を下した。SQ2でのミスに加え、SQ3では十分な準備を行わずにソフトタイヤでアタックへ入ったことで、タイヤ温度に苦しんだという。

    「正直に言えば、あのラップはかなり酷かった。セッション全体もまったくクリーンじゃなかった」とアントネッリは説明。

    「SQ2でミスをしてしまって、そこから少しリズムを崩した。それに、ソフトで準備ラップをせずに最初のアタックへ行く判断をしたけど、タイヤがかなり冷えていた」

    それでも、「全体的にかなり散らかったセッションだった。でも、それでもP2だし差もすごく小さい。ポテンシャルは間違いなくある」と前向きな姿勢を見せている。

    アップグレードへの高評価
    メルセデスは今回、改良型フロントウイングやフロア変更を含むアップグレードパッケージを投入。マクラーレン勢に対して約コンマ3秒のアドバンテージを築き、カナダの高速ブレーキング区間でも安定したパフォーマンスを見せた。

    アントネッリも新パッケージの効果を認めており、「アップグレードを投入したけど、それがしっかりパフォーマンス向上につながっていると思う」とコメントした。

    一方で、「パッケージについてはまだ理解を深める必要がある。バランスが少し変わったからね」とも語っており、さらなる改善余地が残されていると分析。「全体としては再び少し優位性を与えてくれているように見える」と手応えを口にした。

  • フェルスタッペンのメルセデスF1移籍説再燃 父ヨスとトト・ヴォルフが会談

    フェルスタッペンのメルセデスF1移籍説再燃 父ヨスとトト・ヴォルフが会談

    マックス・フェルスタッペンの将来を巡る憶測が、2026年F1カナダGPのパドックで再び熱を帯びている。

    舞台となったのはメルセデスのホスピタリティエリアだ。Sky F1の中継中、メルセデスF1代表のトト・ヴォルフと、フェルスタッペンの父ヨス・フェルスタッペンが談笑する様子が映し出され、パドック内では“メルセデス移籍説”が再燃する形となった。

    フェルスタッペンの将来に再び注目
    マックス・フェルスタッペンはレッドブルと2028年末まで契約を結んでいるものの、成績条項に関連した離脱オプションの存在が以前から噂されている。

    PlanetF1によれば、その条項は「夏休みまでにランキング2位以内を維持できなければ発動可能」とされており、現在ランキング7位に沈む状況が、再び移籍話を活性化させている。

    2026年シーズンのフェルスタッペンは、新レギュレーションへの不満を隠しておらず、そもそもF1継続自体を検討しているとも報じられている。もし参戦を続ける場合、その舞台がレッドブルではない可能性が再び現実味を帯び始めた。

    Sky F1が“決定的瞬間”を中継
    Sky F1のクレイグ・スレーターは、ジョージ・ラッセルがカナダGPでプレッシャーを受けているかを問われ、「そうだと思う。しかも、ここ数分でさらにプレッシャーが増したかもしれない」と語った。

    その直後、中継カメラはメルセデスのホスピタリティを映し出し、そこにはヴォルフとヨス・フェルスタッペンの姿があった。

    スレーターは続けて、「見てください。メルセデスのホスピタリティに来ている人物を」と語り、パドック内の空気を象徴するシーンとして紹介した。

    さらにスレーターは、「マックスは夏休みまでにランキング2位以内にいなければフリーエージェントになる可能性がある。おそらくそうならないだろう」と説明した。

    その上で、「ザク・ブラウンも、もしマックスが移籍するとしたら行き先はメルセデスだろうと語っていた」と付け加えた。

    “GT3メルセデス化”も憶測を後押し
    今回の噂をさらに加速させているのが、フェルスタッペンのGT3活動だ。

    フェルスタッペンは2026年シーズン、自身のGT3プログラムでアストンマーティンからメルセデス製マシンへとスイッチしている。先週のニュルブルクリンク24時間レースでも、#3メルセデス車両で勝利争いを展開していた。

    こうした背景もあり、パドックでは「すでにメルセデスとの関係構築が始まっているのではないか」という見方も出始めている。

    もっとも、今回のヨスとヴォルフの会話が実際にフェルスタッペンの契約交渉だったという証拠はない。

    実際、ヴォルフ本人は最近になって「マックスとの話し合いは行っていない」と明言しており、「現在の2人のドライバーに非常に満足している」と語っている。

    ただ、パドックにおいて“偶然の会話”がこれほど大きな意味を持つのもF1の世界らしい。レッドブルの競争力低下とメルセデス復調の流れが続く限り、フェルスタッペン移籍説は今後も消えることはなさそうだ。

  • メルセデスF1 “スタート問題”解決へ カナダGPで新クラッチレバーを投入

    メルセデスF1 “スタート問題”解決へ カナダGPで新クラッチレバーを投入

    メルセデスが、2026年F1シーズン序盤から続くスタート性能の改善に本腰を入れている。チームはカナダGPに向けてクラッチシステムとソフトウェアの両面に手を加え、アンドレア・キミ・アントネッリは「ステアリング側の変更が最も大きい」と明かした。

    今季ここまで全勝を維持しているメルセデスだが、レース序盤の蹴り出しでは何度も出遅れを経験してきた。特にシグナル消灯直後のホイールスピンやトルク制御には課題が残っており、ブラックリーでは問題解決に向けた開発作業が進められていた。

    カナダGPで新クラッチレバーを投入
    F1カナダGPを前にアントネッリは、メルセデスがスタート改善に向けて具体的な変更を施したことを明かした。

    「今週末はクラッチのレバーが新しくなっている。この部分に変更を加えたんだ」

    「ソフトウェア面でもかなり作業を進めたはずだ。マイアミではスタート時にその部分で少し問題があったからね」

    「確実に変更は加えられているけど、一番大きいのはステアリング側の変更だ。今週末、それがまともなスタートにつながるか見てみたい」

    メルセデスにとってスタート改善は急務となっている。W17は依然として高い競争力を示しているものの、今後は各チームの性能差が縮まっていくことをチーム側も想定しており、出遅れによるポジションロスを取り返す難易度はさらに高まるとみられている。

    一方で、カナダGPはスプリントフォーマットで行われるため、チームが新仕様を試せる機会は限られる。スタート練習が可能なのはフリー走行1回目後のみとなり、新クラッチへの適応時間は非常に短い。

    単なるターボ差では説明できない問題
    シーズン開幕当初、メルセデスのスタート難はフェラーリより大型のターボを採用していることが主因と考えられていた。フェラーリは低速域でのレスポンスに優れており、スタート加速では一定の優位性を持つとみられている。

    しかし実際には、それだけでは説明できない問題も浮上していた。オーストラリアではフォーメーションラップ中のバッテリー充電不足が影響し、他のレースではドライバー側の操作ミスも重なっていた。

    アントネッリはマイアミGP前にもシミュレーターでスタート練習を重ねていたが、それでも実戦では再び出遅れを喫した。そこでメルセデスは今回、ソフトウェア制御とクラッチシステムの双方に修正を加え、タイヤへのトルク伝達をより細かく制御する方向へ舵を切った。

    カナダGPは“本当の検証”になる
    カナダGPのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、短い加速区間と強いトラクション性能が求められるコーナーが連続するレイアウトとなっている。そのため、スタート性能の差が序盤の展開を大きく左右しやすい。

    メルセデスは今週末、W17への大規模アップデート投入も予定しているが、実際にはスタート改善の成否も重要な焦点となる。特にライバル勢との性能差が縮まり始めれば、これまで以上に“最初の数秒”の重要性は増していくことになる。

    アントネッリが語ったように、新しいクラッチレバーと制御変更が本当に効果を発揮するかどうかは、実際のスタートでしか分からない。モントリオールのグリッドは、メルセデスにとって今季最大のスタートテストになりそうだ。