カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格も自信「スパなら挽回できる」

    ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格も自信「スパなら挽回できる」

    ランド・ノリスは、F1ベルギーGPで10グリッド降格ペナルティを受けるものの、オーバーテイクの機会が多いスパ・フランコルシャンならば十分に挽回できると自信を示した。

    マクラーレンは、メルセデスHPPが導入した信頼性向上策を利用するため、ノリスのMCL40に今季4基目となるコントロールエレクトロニクス(CE)を投入することを決定した。年間使用上限を超えるため、ノリスには決勝で10グリッド降格が科される。

    年間使用上限を超える4基目のCEを投入
    2026年のF1レギュレーションでは、各ドライバーがペナルティなしで使用できるコントロールエレクトロニクスは年間3基までと定められている。

    ノリスはベルギーGPで4基目を投入するため、最初の上限超過に対する10グリッド降格ペナルティを受ける。

    チームメイトのオスカー・ピアストリを含め、マクラーレンの両車には新しい内燃エンジン(ICE)も搭載される。ただし、こちらは年間使用可能数の範囲内であり、追加のグリッド降格は発生しない。

    マクラーレンが今回CEを交換する背景には、パワーユニット供給元のメルセデスHPPが導入した信頼性向上策がある。ペナルティを避けるために旧仕様を使い続けるよりも、オーバーテイクが比較的可能なスパで新仕様を投入し、今後のレースに向けた信頼性を確保する判断だ。

    PUペナルティの消化に選ばれてきたスパ
    全長7.004kmのスパ・フランコルシャンは、長いストレートと高速区間を持ち、F1カレンダーのなかでも追い抜きの機会が多いサーキットとして知られている。

    そのため、パワーユニット関連のグリッド降格を避けられない場合、ハンガロリンクやザントフォールトのようにコース幅が狭く、追い抜きが難しいサーキットではなく、スパでペナルティを消化する戦略が伝統的に採用されてきた。

    ノリスも、過去に多くのドライバーがスパで後方グリッドから順位を取り戻してきたように、今回のペナルティによる損失を最小限に抑えられると考えている。

    ただし、2026年型マシンのエネルギー配分によっては、従来ほど簡単に追い抜けない可能性もあると警戒している。

    「実際にどれくらい追い抜けるのかは、走ってみないと分からない」

    ノリスは、ペナルティによる影響を抑えられるかと質問され、そう答えた。

    ターン5までにバッテリーを使い切る可能性
    スパでは、スタート直後のオー・ルージュからラディオンを駆け上がり、長いケメルストレートを経てターン5のレ・コームへ向かう区間が、最大のオーバーテイクポイントになる。

    しかしノリスは、この区間で多くのドライバーがバッテリーのエネルギーをほぼすべて使い切る可能性があると説明した。

    「ほとんどのドライバーは、ターン5のレ・コームまでにバッテリーをほぼ全部使うと思う。ほぼ100%の状態からゼロまで使うことになるから、その後はバッテリーをあまり活用できない。だから様子を見る必要がある」

    2026年型F1マシンでは電動出力の重要性が増しており、限られた電気エネルギーをどの区間で放出するかが、最高速やオーバーテイクの成否を大きく左右する。

    前方のマシンも同じ場所で最大限のエネルギーを使用すれば、後続車が単純に電動出力だけで速度差を生み出すことは難しくなる。

    ランド・ノリス(マクラーレン) F1 ベルギーGP

    後方のマシンに対する最高速差に期待
    一方でノリスは、マクラーレンが後方グリッドのマシンに対して直線速度で優位に立てる可能性があると考えている。

    「少し後方にいるマシンと比べれば、僕たちにはわずかな直線速度のアドバンテージがあると思う。だから十分にチャンスはあるはずだ。ただ、全体的に見れば、ここでの追い抜きはかなり難しくなる可能性がある」

    スパでは長いストレートが複数存在することに加え、前走車によるスリップストリームの効果も大きい。

    ノリスは、可動式エアロがストレートモードにならない区間では空気抵抗が増えるため、前走車の後方に入った際に得られるスリップストリームの効果がさらに大きくなると説明した。

    「でも、スリップストリームの効果はかなり大きい。ストレートモードを使わない直線もいくつかあるから、そこで前のマシンから受けるスリップストリームは大きくなるし、かなりタイムを稼げる」

    週末が始まる前に終わったとは考えていない
    ノリスは、スパでの追い抜きがどれほど可能なのかについて、現時点ではすべての答えを持っているわけではないと認めた。

    それでも、グリッド降格を受ける場所としてはザントフォールトやハンガロリンクよりも明らかに適しているとして、上位進出への自信を崩していない。

    「まだすべての答えを持っているわけではない。でも、ペナルティを受けるならザントフォールトやハンガリーよりもスパの方がいいことは分かっている」

    「週末が始まる前に、僕のレースが終わってしまったような状況ではないことを願っている。いい週末にできるという自信はあるよ。あとは走ってみて確認するだけだ」

    ノリスは10グリッド降格によって後方からのスタートを強いられるが、マクラーレンの直線速度とスリップストリームを生かし、序盤から順位を取り戻すことを狙う。今回のCE交換はベルギーGP単独の結果だけでなく、今後のシーズンを信頼性の高い仕様で戦うための戦略的な選択でもある。

  • オスカー・ピアストリ マクラーレンF1残留を明言 フェルスタッペン加入説を一蹴

    オスカー・ピアストリ マクラーレンF1残留を明言 フェルスタッペン加入説を一蹴

    オスカー・ピアストリが、2027年にマックス・フェルスタッペンがマクラーレンへ加入し、自身のシートを奪うとの憶測を明確に否定した。

    ベルギーGPを前に、2027年もマクラーレンで走るのかと問われたピアストリは、わずか一言「イエス」と回答。その後も現在のチームへの信頼を強調し、去就を巡る噂を一蹴した。

    2027年残留を一言で明言
    近年のF1パドックでは、フェルスタッペンの将来が大きな話題となっている。レッドブル・レーシングとの契約は2028年まで残っているものの、契約解除条項を行使すれば2027年に移籍できる状況にあるとされている。

    メルセデスとフェラーリには現時点で空席がなく、移籍先候補として現実味があるのはマクラーレンとの見方も浮上。オーストリアGPの週末には、フェルスタッペン陣営がマクラーレンと接触を開始したとの報道も流れた。

    しかし、マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、フェルスタッペンの実力には敬意を示しつつも、ランド・ノリスとピアストリという現在のドライバーラインアップに満足しているとの考えを繰り返し表明している。

    それでも一部では、フェルスタッペン加入が実現した場合にピアストリがシートを譲るのではないかとの憶測が続いていた。これに対し、先週にはマネージャーのマーク・ウェバーも「何も変わっていない」と語り、ピアストリがノリスとともに残留すると強調していた。

    「僕は今の立場に満足している」
    ベルギーGP開幕前の記者会見で、「2027年もマクラーレンでレースをするのか」と直接質問されたピアストリは、一言だけこう答えた。

    「イエス」

    その後、ピアストリは自身の考えを次のように説明した。

    「それが議論になっているとは思わなかった」

    「もちろん、そういう噂は見聞きしている。でも、僕は今の自分の立場にも、このチームでの状況にもとても満足している。ザクとアンドレアは、この件についても素晴らしい対応をしてくれたし、とても安心させてくれた」

    また、フェルスタッペンの置かれた状況にも理解を示した。

    「明らかにマックスは今の状況に満足していなくて、いろいろな選択肢を探っている。昨年もメルセデスとの話があったし、特別新しいことではない」

    「でも、僕は自分のいる場所にも、このチームが向かっている方向にもとても満足している」

    チームへの信頼は揺るがない
    さらにピアストリは、F1のドライバー市場では情報収集が重要だと認めつつも、自身の将来に不安はないと強調した。

    「僕自身はあまり気にしていない。ドライバー市場がどう動いているのか、いろいろな情報を知ることは重要だと思う」

    「でも、僕はこのチームを信頼しているし、チームから伝えられていることも、自分に寄せられている信頼も分かっている。それが僕にとって一番大切なことだ」

    フェルスタッペンの去就を巡る憶測は今後も続くとみられるが、ピアストリ本人は2027年もマクラーレンの一員として戦う意思を、これ以上ないほど明確な形で示した。

  • ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格 マクラーレンがPU交換を決断

    ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格 マクラーレンがPU交換を決断

    ランド・ノリスが、今週末のF1ベルギーGPで10グリッド降格ペナルティを受けることが決まった。マクラーレンは2026年シーズン4基目となるパワーエレクトロニクス(PE)を投入するため、年間使用上限を超過し、自動的にグリッド降格処分が科される。

    この決断は今季相次いだPEトラブルを受けた信頼性向上策によるものだ。マクラーレンは追い抜きが比較的容易なスパ・フランコルシャンでペナルティを消化し、その後のハンガリーGPとオランダGPへの影響を抑える狙いがある。

    マクラーレンF1が信頼性向上を優先してPE交換を決断
    ランド・ノリスのマシンには、ベルギーGPで4基目となるパワーエレクトロニクスが搭載される。2026年シーズンの使用上限は3基のため、自動的に10グリッド降格ペナルティが適用される。

    今回の交換は、シーズン序盤から続いたトラブルへの対応でもある。

    開幕序盤の中国GPではPEの致命的なトラブルによりスタートできず、日本GPではフリー走行中の不具合によって2基目を使用停止。そのため予定外で3基目へ交換を余儀なくされた。

    その後、日本GPで使用を取りやめたユニットは修復されたものの、モナコGPのフリー走行2回目で再び故障し、最終的に年間使用可能なプールから外されることになった。

    こうした経緯から、マクラーレンは改良版PEへの交換を決断した。

    チームは声明で次のように説明した。

    「日本GPで投入し、マイアミ以降すべてのセッションで使用してきたパワーエレクトロニクスは、信頼性に問題なく機能していた。しかし、メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズは、その後、新しいパワーエレクトロニクスに複数の信頼性改善を施した」

    「この改良版を使用するためには新しいユニットを投入する必要があり、その結果としてランドのマシンは10グリッド降格ペナルティを受けることになる。追い抜きが比較的可能なベルギーで消化することを選択し、ハンガリーやザントフォールトでの影響を避ける判断を下した」

    「この4基目のユニットをシーズン終了まで使用し、信頼性を最大化するとともに、今後のスポーツ面でのペナルティを最小限に抑えたい」

    ランド・ノリス(マクラーレン) F1 ベルギーGP

    タイトル防衛は厳しい状況 ベルギーGPは巻き返しの試金石
    2025年のF1ワールドチャンピオンであるランド・ノリスだが、2026年シーズンは苦戦が続いている。

    マクラーレンはコンストラクターズランキング3位に低迷し、首位メルセデスとは154ポイント差。ドライバーズランキングでもノリスは首位アンドレア・キミ・アントネッリに82ポイント差の5位につけている。

    今回のペナルティは痛手ではあるものの、マクラーレンは追い抜きのチャンスが多いスパ・フランコルシャンで消化することで、シーズン後半の巻き返しにつなげたい考えだ。

    ただし、今後さらにパワーユニット関連の部品交換が必要になれば、追加のグリッド降格ペナルティを受ける可能性も残されており、信頼性との戦いはシーズン終盤まで続くことになりそうだ。

    【関連】
    ・2026年F1ベルギーGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • ランド・ノリス F1王者が認めたピアストリの実力「限界まで追い込まれた」

    ランド・ノリス F1王者が認めたピアストリの実力「限界まで追い込まれた」

    2025年のF1ワールドチャンピオンであるランド・ノリスは、これまでチームメイトとして戦ってきたすべてのドライバーから多くを学んできたと語り、現在マクラーレンでコンビを組むオスカー・ピアストリが自身を「限界まで追い込んだ」存在だと明かした。

    ノリスは2026年シーズン、タイトル争いには加われていないものの、マクラーレンのポテンシャルを最大限に引き出す安定した走りを披露している。そんな中、これまでのキャリアを振り返り、チームメイトとの経験が現在の自分を形作ったと語った。

    ノリス「すべてのチームメイトから学んだ」
    ランド・ノリスは、F1でコンビを組んできた歴代チームメイト全員が自身の成長に欠かせない存在だったと説明した。

    「僕のキャリアにおいて、すべてのチームメイトが重要な役割を果たしてくれた。なぜなら、常に何かを学べるからだ」

    「学ぶのは良いことだけじゃない。悪いことから学ぶこともある。それもより良いドライバーになるためのプロセスの一部なんだ」

    「本当に多くのドライバーから多くを学んできた。みんなが僕をより良いドライバーにしてくれたし、彼らには感謝するしかない」

    ピアストリがノリスを大きく成長させた
    ノリスは、マクラーレン加入当初にカルロス・サインツJr.、その後ダニエル・リカルドと組み、現在はオスカー・ピアストリとチームメイトになっている。

    その中でも、現在のピアストリとの戦いが最も自分を限界まで引き上げてくれたと笑顔で振り返った。

    「F1では最初の数年間はカルロス・サインツJr.、その後の2年間はダニエル・リカルドと組んだ。そして今はオスカーがいる」

    「彼は僕を信じられないくらい限界まで追い込んだ。正直、僕が望む以上にね」

    そう冗談交じりに語ったノリスだが、続けてその経験こそがF1で成功するために必要だったと強調した。

    「でも、それこそがF1では必要なことなんだ」

    「特に昨年の経験を通じて、僕はドライバーとしてだけでなく、人としてもずっと成長できた」

    王者となった今だからこそ見せる余裕
    2025年のタイトル争いでは大きなプレッシャーと向き合っていたノリスだが、世界王者となった現在は以前のようなユーモアあふれる姿を取り戻している。

    グッドウッドで公開されたマクラーレンのSNSコンテンツでも、ノリスはピアストリと軽妙なやり取りを繰り返しており、コース上では激しく競い合いながらも良好な関係を築いている様子がうかがえる。

    ノリスは、自身を限界まで高めてくれたライバルとしてピアストリへの敬意を隠さず、その切磋琢磨が自身を世界王者へと押し上げ、現在もなお成長を続ける原動力になっていると語った。

  • マクラーレンF1 ベルギーGPで最新メルセデスPU投入 新型リアウイングも初実戦評価

    マクラーレンF1 ベルギーGPで最新メルセデスPU投入 新型リアウイングも初実戦評価

    マクラーレンは今週末のF1ベルギーGPで、メルセデス製の最新仕様パワーユニット(PU)を初めて実戦投入する。あわせて新型リアウイングも持ち込み、金曜日のフリー走行で評価を行う予定だ。

    最新PUはすでにワークスチームのメルセデスがオーストリアGPで導入しており、翌戦イギリスGPではカスタマーチームのアルピーヌとウィリアムズも使用を開始していた。

    マクラーレンは既存PUの使用可能距離を優先したため導入を見送っていたが、ベルギーGPからようやく最新仕様へ切り替える。

    2戦遅れで最新仕様PUを投入
    マクラーレンはスパ・フランコルシャンでランド・ノリス、オスカー・ピアストリの両マシンに最新仕様のメルセデス製PUを搭載する。

    このPUはオーストリアGPでジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリのワークスマシンに初投入されたもので、信頼性向上を目的とした複数の改良が施されている。

    その後、イギリスGPではアルピーヌとウィリアムズも新仕様へ移行したが、マクラーレンだけは従来仕様を継続していた。

    その背景には、2026年シーズン序盤から相次いだ信頼性トラブルがある。マクラーレンはすでに複数のPUコンポーネントを交換しており、既存ユニットの使用距離を最大限活用する判断を下していた。

    開幕戦以降はバッテリー関連の異なるトラブルも発生しており、中国GPではランド・ノリスとオスカー・ピアストリの両者がスタートできない事態にも見舞われていた。

    マクラーレン F1 ベルギーGP

    新型リアウイングもスパで実戦評価
    ベルギーGPではPUだけでなく、新型リアウイングも投入される。

    このアップグレードは開発計画の一環として準備が進められてきたもので、金曜日のフリー走行で性能評価が行われる予定だ。

    マクラーレンは前戦オーストリアGPでも回転式フラップを採用した独自仕様の「マカレナ」リアウイングを持ち込んでいたが、最終的には実走テストを見送っていた。

    今回のリアウイングは、その後の開発を反映した新たな仕様となる。

    マクラーレンの応用エンジニアリング部門テクニカルディレクターを務めるニール・ホールディは、今回のアップグレードについて次のように説明した。

    「エネルギーマネジメントが非常に厳しい週末になることを踏まえ、広範囲なシミュレーションを行い、十分な準備を進めてきました」

    「開発ロードマップの一環として準備してきた新しいリアウイングをスパへ持ち込みます」

    「このアップデートによってマシンのパフォーマンスが少し向上すると考えています。ただ、純粋な競争力という面で厳しいレースとなったイギリスGPを踏まえると、この週末も簡単な戦いにはならないでしょう。そのため競争力が劇的に変わることは期待していません」

    本命はハンガリーGPの大型アップデート
    マクラーレンは今回のPUとリアウイングの投入に続き、次戦ハンガリーGPでは「重要な(significant)」アップグレードパッケージを投入する計画を明らかにしている。

    チームは2026年マシンの当初コンセプトを見直し、開発方針を修正していることも認めており、ハンガリーGPが本格的な巻き返しに向けた重要な転換点となる可能性がある。

    ベルギーGPでは最新仕様PUによる信頼性向上に加え、新型リアウイングがどこまでパフォーマンス改善につながるかが注目される。ただしチーム自身は大幅な競争力向上は見込んでおらず、本命は翌戦ハンガリーGPで投入される大型アップグレードという位置付けになりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン F1移籍先が縮小 ウェバーがマクラーレン加入説を否定

    マックス・フェルスタッペン F1移籍先が縮小 ウェバーがマクラーレン加入説を否定

    マックス・フェルスタッペンの2027年に向けた選択肢が狭まりつつある。イギリスGP後に浮上したマクラーレン移籍説について、オスカー・ピアストリのマネジャーを務めるマーク・ウェバーが明確に否定したためだ。

    レッドブル・レーシングではマシンの信頼性や戦略を巡る不満が表面化し、フェルスタッペンの契約解除条項にも改めて注目が集まっている。しかし、メルセデスとマクラーレンの双方に受け入れ態勢があるかは不透明であり、残留が最も現実的との見方も強まっている。

    ウェバーがピアストリのマクラーレン離脱説を一蹴
    イギリスGP後には、ピアストリがマクラーレンとの契約から抜け出す方法を探しており、その空席にフェルスタッペンが収まる可能性があるとの報道が出ていた。

    しかし、ピアストリのマネジャーであるウェバーは、その見方を明確に否定した。

    「オスカーは今後しばらくマクラーレンとの契約下にある。彼が退団を求めて動いているという話はナンセンスだ」

    ピアストリ自身もBBCのインタビューで、フェルスタッペンのマクラーレン加入説について質問されると、同様の姿勢を示した。

    「僕にとっては、自分の仕事に集中することが一番大切だ」

    「僕はこれからもしばらくここにいると分かっているし、チームが僕に満足していることも分かっている。僕もチームに満足しているし、関係も良好だ」

    「だから僕にとっては、ただの雑音だ。僕が対処することではない」

    ピアストリとマクラーレンの関係が安定しているのであれば、フェルスタッペンを迎えるために現在のドライバー体制を崩す可能性は低くなる。

    レッドブルの混乱で契約解除条項に再び注目
    フェルスタッペンの将来を巡る不透明感は、シルバーストンでさらに強まった。

    フェルスタッペンはイギリスGPで再びリアウイングのトラブルに見舞われ、レッドブルの対応を公然と批判した。さらに、レース戦略を巡ってチームと意見が食い違ったとも報じられている。

    元F1ドライバーのティモ・グロックは、レッドブルが独自パワーユニットを開発するマニュファクチャラーになったことで、フェルスタッペンの契約解除条項がより重要になったと考えている。

    「新しいエンジン規則が導入され、レッドブルがマニュファクチャラーになったことで、物事がうまくいかなかった場合に離脱できるよう、契約解除条項には以前より多くの条件が盛り込まれているのは明らかだ」

    「誰もが、存在するとされる契約解除条項について話している。問題は、彼にどんな代替案があるのかということだ」

    フェルスタッペンの父ヨス・フェルスタッペンとマネジャーのレイモンド・フェルミューレンは、イギリスGP後にアムステルダムで、元レッドブル顧問のヘルムート・マルコと面会している。

    フェルスタッペン陣営が、チーム内でマルコが持っていた影響力を失ったことを惜しんでいるとの見方も出ている。

    経験豊富な人材流出がレッドブル低迷の要因
    グロックは、現在のレッドブルの低迷を特定の一人だけの責任にすることはできないと指摘した。

    「ヘルムート・マルコは、ある程度チームを成功へ導き、適切な人材を配置した人物だった」

    「今では、その人たちは全員いなくなっている。これは組織再編が進んでいることを示しているし、あれほどの経験を持つ人材を簡単に置き換えることはできない」

    レッドブルでは近年、長年チームを支えた主要スタッフの離脱が相次いだ。加えて、2026年からはレッドブル・フォード・パワートレインズによる独自PUプロジェクトも始まり、車体とエンジンの両面で大規模な変革を進めている。

    フェルスタッペンにとっては、チームの将来的な競争力をどこまで信頼できるかが、残留を判断するうえで重要な要素となる。

    メルセデス移籍はアントネッリの活躍が障壁
    元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーは、フェルスタッペンがレッドブルを離れる可能性は低いとみている。

    「トト・ヴォルフが、自分の秘蔵っ子であるアントネッリとマックス・フェルスタッペンを組ませるとは、どうしても想像できない」

    「残るのはマクラーレンだ。しかし、現在チームは苦戦している」

    「率直に言えば、彼は今の立場にとどまり、物事をうまく機能させようとすると思う。今後3カ月で、どちらへ向かうのかが分かるだろう」

    メルセデスでは、キミ・アントネッリが2026年のタイトル争いをリードしており、ジョージ・ラッセルとのコンビも機能している。

    元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースも、アントネッリが現在のパフォーマンスを維持する限り、メルセデスがフェルスタッペンを獲得する理由は少ないと考えている。

    「キミ・アントネッリがこの調子を維持し、ラッセルよりも大幅に速くなり続けるなら、トト・ヴォルフがさらに大きな買い物をする理由は見当たらない」

    フェルスタッペンを獲得するには高額な報酬だけでなく、チーム内の力関係やドライバー体制を根本から見直す必要がある。アントネッリを中心に将来を築こうとしているメルセデスにとって、それは大きな決断となる。

    ウェバーの市場調査とフェルスタッペンは無関係か
    一方でアルバースは、ウェバーが他チームの状況を調べているとしても、それをフェルスタッペンの移籍と直接結びつけるべきではないと語った。

    「もちろん、マーク・ウェバーはピアストリのために常に周囲を見ている。彼が離れる可能性もある。だが、それはマックスとは何の関係もない」

    「マークは常に市場を見ているし、マックスも同じだ」

    ドライバーとマネジメント側が市場の状況を確認すること自体は珍しくない。契約が存在していても、将来の交渉に備えて他チームの競争力や空席の可能性を把握しておくのは通常の動きである。

    現時点では、ピアストリのマクラーレン離脱を裏付ける明確な兆候はなく、メルセデスもアントネッリを中心とした体制を崩す理由に乏しい。フェルスタッペンがレッドブルの現状に不満を抱えていたとしても、実際に移籍できる有力な選択肢は限られており、少なくとも当面は残留してチームの立て直しを見極める可能性が高そうだ。

    【関連】
    ・マックス・フェルスタッペン レッドブルF1へ直訴か「エンジニアが話を聞かない」

  • ジャックダニエル「マクラーレン2026ラベル」数量限定発売 F1参戦1000戦を記念

    ジャックダニエル「マクラーレン2026ラベル」数量限定発売 F1参戦1000戦を記念

    テネシーウイスキー「ジャックダニエル」を展開するブラウンフォーマンジャパンは7月13日、「ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル」を7月27日から数量限定で出荷・発売すると発表した。

    マクラーレンF1チームとのパートナーシップシリーズ第4弾となる今回の限定ボトルは、ジャックダニエル蒸溜所の創業160周年と、マクラーレンのF1グランプリ参戦1000回という2つの節目を記念した特別仕様となっている。

    ジャックダニエルとマクラーレンの節目を祝う限定ボトル
    ジャックダニエルは2023年からマクラーレンF1チームのオフィシャルパートナーを務めており、今回発売される「マクラーレン2026ラベル」は両ブランドの歴史を祝う記念モデルだ。

    ジャックダニエルのシニア・バイス・プレジデント(SVP)兼グローバル・マネージング・ディレクターのマーク・ベーコンは次のようにコメントした。

    「ジャックダニエルとマクラーレンは共に、伝統、革新、そして『可能性の追求』へのひたむきな情熱を抱いています。今年の限定ボトルは、その共通のレガシーを大胆なデザインで表現したものであり、ファンの皆様が両ブランドのスピリット(精神)を特別な形で味わうための、プレミアムな体験を提供します」

    また、マクラーレン・レーシング共同最高商業責任者(Co-CCO)のニック・マーティンも次のように語っている。

    「マイアミでの通算1000回目のグランプリを迎え、今年はマクラーレンにとってまさに節目の年となります。ジャックダニエルとの長年にわたるパートナーシップは、互いに共有する高い志の上に築かれており、この限定ボトルは、ファンの皆様が私たちのこれまでの歩みにおける重要な一章を共に称えるための、特別な記念となるでしょう」

    43%仕様でより力強い味わいを実現
    「ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル」は、通常の「ジャックダニエル Old No.7」と同じく、コーン80%、ライ麦8%、大麦麦芽12%という伝統的なレシピを採用している。

    米テネシー州リンチバーグで蒸溜され、アメリカンホワイトオークの新樽で熟成される前に、約3メートルの深さまで敷き詰めたサトウカエデの炭で一滴一滴ろ過する「チャコール・メローイング」を施すことで、ジャックダニエルならではのまろやかな味わいを生み出している。

    一方でアルコール度数は通常のOld No.7の40%ではなく43%に設定。これによりキャラメルやバニラ、トーストしたオークの香りがより引き立ち、力強さとスムースでクリーミーな余韻を楽しめる味わいに仕上げられている。

    1000戦記念マシンをイメージしたデザイン
    ボトルデザインは、マクラーレンがF1通算1000戦を迎えた際に採用した特別リバリーをモチーフとしている。

    マシンに描かれた「Jack Daniel’s」のストレートロゴに加え、レースカーにも使用されるカーボンファイバーブラックと、マクラーレンの特別なカモフラージュデザインを融合した限定仕様となっている。

    ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル

    商品概要
    商品名:ジャックダニエル マクラーレン2026ラベル

    ブランド:ジャックダニエル

    カテゴリー:ウイスキー

    容量:700mL

    アルコール度数:43%

    POSコード:5099873035511

    ITFコード:15099873135515

    希望小売価格(税抜):3,100円

    発売日:2026年7月27日(数量限定)

    なお、7月13日からAmazonやリカーマウンテンなどで先行予約も開始される。

    ジャックダニエルとマクラーレンのパートナーシップシリーズ第4弾となる今回の限定ボトルは、両ブランドの節目を祝う記念モデルであると同時に、F1参戦1000戦という歴史的な瞬間を形にしたコレクターズアイテムとしても注目を集めそうだ。

    ● アマゾンで予約

  • マーク・ウェバー ピアストリのマクラーレンF1離脱説を一蹴「ナンセンス」

    マーク・ウェバー ピアストリのマクラーレンF1離脱説を一蹴「ナンセンス」

    マーク・ウェバーが、オスカー・ピアストリのマクラーレン離脱説を強く否定した。マックス・フェルスタッペンの去就を巡る憶測が続く中、一部ではピアストリが契約解除を検討し、その後任としてフェルスタッペンを獲得するとの報道まで浮上していた。

    しかし、ピアストリのマネージャーを務めるウェバーは、こうした報道を「ナンセンス」と一蹴。マクラーレンは長期的にピアストリとの契約継続を望んでおり、本人もチームでの将来に集中していると強調した。

    フェルスタッペン移籍報道が憶測を加速
    2026年シーズン開幕以来、フェルスタッペンの将来はF1最大の話題のひとつとなっている。

    4度のワールドチャンピオンは2026年の新レギュレーションに不満を抱いていると報じられており、レッドブル・レーシングの低迷もその不満を強めているとみられている。

    そうした中、今週にはピアストリがマクラーレンとの契約解除を検討しており、その空いたシートにフェルスタッペンが加入する可能性があるとの報道が浮上。さらにピアストリ自身にはレッドブル・レーシングやアウディへの移籍説も流れた。

    しかし、イギリスGP週末にピアストリ本人は残留の意思を改めて強調している。

    「僕には契約があるし、チームからも何度も『君に満足している』と言われている。僕もこのチームにとても満足している」

    ウェバー「移籍を望んでいるという話はナンセンス」
    RACERのクリス・メドランドの取材に応じたウェバーは、一連の報道を全面的に否定した。

    「オスカーは今後長期間にわたってマクラーレンと契約している」

    「彼が移籍を望んでいるという話はナンセンスだ」

    さらに、ここ数週間に報じられた数々の移籍報道についても苦言を呈した。

    「彼や他チームに関して、多くの作り話が書かれてきた」

    「マクラーレンは繰り返し彼を長期的に必要としていると表明しているし、オスカーもそのことだけに集中している」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    ザク・ブラウンも現ラインアップ支持を明言
    マクラーレンCEOのザク・ブラウンも、フェルスタッペン加入説について一貫して否定している。

    ブラウンは以前、「もし3台目のマシンを走らせることができるなら、フェルスタッペンとはすぐに契約する」と冗談交じりに語りつつも、現在のドライバーラインアップには満足していると強調していた。

    「それは噂にすぎない」

    「ランド(ノリス)とオスカーという2人のドライバーに非常に満足している」

    「マックスのような4度のワールドチャンピオンの名前が出れば、誰もが興奮するものだ。しかし、私は現在のドライバーラインアップにとても満足している」

    ピアストリは巻き返しを目指す後半戦へ
    2026年シーズンのピアストリは、前年の勢いを再現できず苦戦が続いている。マクラーレンはレッドブル・レーシング、フェラーリ、メルセデスの後塵を拝する展開となっており、ピアストリはドライバーズランキング6位、82ポイント。チームメイトで前年王者のランド・ノリスに15ポイント差をつけられている。

    前戦イギリスGPでは11位に終わりノーポイント。一方のノリスは4位でフィニッシュした。

    フェルスタッペンを巡る様々な憶測が飛び交う中でも、ウェバー、ブラウン、そしてピアストリ本人はいずれも現行契約を尊重する姿勢を崩していない。現時点ではピアストリがマクラーレンを離れることを裏付ける具体的な根拠はなく、後半戦はベルギーGPのスパ・フランコルシャンから巻き返しを目指すことになる。

  • ランド・ノリス マクラーレンWECマシン「MCL-HY」をグッドウッドで初走行

    ランド・ノリス マクラーレンWECマシン「MCL-HY」をグッドウッドで初走行

    マクラーレンは2026年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで数々の注目イベントを披露したが、その中でも大きな話題となったのがランド・ノリスによる特別なデモランだった。

    2026年のF1でタイトル防衛に挑むノリスは、新たな技術レギュレーションの下でメルセデスやフェラーリに後れを取る苦しいシーズンを過ごしている。しかし、グッドウッドでは大勢のファンから温かい声援を受けながらヒルクライムに挑んだ。

    ただし、ノリスがドライブしたのはF1マシンではなかった。

    マクラーレンが2027年からFIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラス参戦に向けて開発を進める新型マシン「MCL-HY」のステアリングを握り、初めて一般公開の場で走行を披露した。

    ジェームズ・バークレー代表のもとで進められているマクラーレンのWECプロジェクトは着実に準備が進められており、来季の参戦に向けた実力派ドライバーラインアップもすでに発表されている。

    その一方で、今回のグッドウッドではWECドライバーではなく、F1世界王者のノリスがMCL-HYをドライブする役目を担った。

    パパイヤカラーをまとった新型ハイパーカーは、多くの観客が見守る中で名物ヒルクライムを駆け上がり、マクラーレンの新たな挑戦を印象づける走行となった。

    今回のデモランは、F1で苦戦を強いられる一方で、マクラーレンが2027年のWEC参戦に向けた新プロジェクトを着実に前進させていることをファンに示す機会となった。


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    マクラーレンF1の幻のマシン「MP4/8 ランボルギーニV12仕様」が初の公開走行

    マクラーレンF1 幻のランボルギーニV12搭載MP4/8が初の公開走行 セナが絶賛した伝説のテストカー

    1993年にアイルトン・セナがテストを行いながらも実戦投入されることのなかった、マクラーレンF1の幻のマシン「MP4/8 ランボルギーニV12仕様」が、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初めて一般公開走行を果たした。

    長年にわたって「伝説のテストカー」として語り継がれてきた1台であり、セナ自身が実戦投入を望んだとされるマシンが、開発から33年を経て初めてファンの前で走行した。

    セナがテストした幻のMP4/8
    1993年シーズンのF1世界選手権を戦うために開発されたマクラーレンMP4/8は、アイルトン・セナとマイケル・アンドレッティがドライブしたマシンとして知られる。

    当時、セナは一時F1を離れる可能性もあったため、マクラーレンはチーム・ロータスからミカ・ハッキネンを獲得していた。しかし開幕直前にセナが参戦を決断したことで、ハッキネンはリザーブ兼テストドライバーとなり、イタリアGP後に成績不振だったアンドレッティに代わってレギュラーへ昇格した。

    ランボルギーニV12搭載計画
    MP4/8は当初、フォードHBD7 V8エンジンを搭載していた。しかし舞台裏では、元フェラーリの名エンジニア、マウロ・フォルギエーリが設計したランボルギーニ製V12エンジンを搭載する極秘プロジェクトが進められていた。

    約3か月に及ぶ改造により、全長が長く重量も大きいV12エンジンを搭載できるようシャシーを変更。完成したマシンはスポンサーのない真っ白なカラーリングで、シルバーストンとエストリルの2か所でセナとハッキネンによるテストが行われた。

    セナは実戦投入を希望
    テストでは信頼性に課題があり、最長走行距離は19周程度だったとされる。

    それでもセナはエンジン性能を高く評価し、この仕様でレースに出場したいとロン・デニス代表へ要望したという。

    しかしデニスはこれを認めなかった。すでに1994年からプジョー製エンジンを採用する契約を締結していたためである。

    マクラーレンは1994年にプジョーと提携した後、1995年からメルセデスとのパートナーシップを開始。この協力関係はF1史上屈指の成功を収める長期提携へと発展した。

    33年越しの初公開走行
    実戦デビューを果たすことなく開発計画が終わったランボルギーニV12仕様のMP4/8は、その存在自体が長年謎に包まれていたこともあり、多くのF1ファンの間で「幻のマクラーレン」として語り継がれてきた。

    その伝説的な1台が、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの名物ヒルクライムで初めて一般公開走行を実施。33年の時を経て、セナが絶賛した幻のマシンがついに多くのファンの前でその姿とサウンドを披露する歴史的な瞬間となった。

    セナが実戦投入を望みながら実現しなかったランボルギーニV12仕様のMP4/8は、F1史に残る「幻のプロジェクト」として語り継がれてきた。今回の公開走行は、その伝説を現代のファンが実際に目にする貴重な機会となり、マクラーレンとセナの歴史に新たな1ページを刻んだ。