カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • パト・オワード F1への夢に終止符 マクラーレンに「リザーブを解任してほしい」

    パト・オワード F1への夢に終止符 マクラーレンに「リザーブを解任してほしい」

    パト・オワードが、マクラーレンのF1リザーブドライバーとしての活動を終了するようチームに申し入れていたことを明かした。長年抱いてきたF1参戦への夢に自ら区切りをつけ、今後はインディカーに専念する考えを鮮明にしている。

    オワードは近年、マクラーレンのリザーブ兼テストドライバーとしてメキシコシティGPやアブダビGPのフリー走行、ポストシーズンテストなどに参加してきた。

    しかし27歳となった現在は、F1よりもインディカーでタイトル獲得とインディ500制覇を目指すことを最優先に考えているという。

    マクラーレンに「解任してほしい」と申し入れ
    オワードはコナー・デイリーのポッドキャスト『Speed Street』で、F1関連の活動から離れる決断を説明した。

    「この5年間、オフシーズンなんて一度もなかった。レース以外の人生も楽しみたいんだ。ここ5年間は本当にレース中心の生活だった」

    「F1の世界で経験できたことや学べたことには感謝している。特にここ数年は、あのマシンがどれだけ素晴らしいかを体感できた。本当に素晴らしい経験だった」

    しかし、その一方で現在の心境は大きく変化したという。

    「でも今は人生の違う段階にいると思う。正直、もうそこまで気にしていない」

    「F1のリザーブを続けたいという気持ちは、もう自分の中にはない。インディカーで素晴らしい環境にいるし、このシリーズが大好きだ。僕がいたい場所はここなんだ」

    さらに現在のF1マシンにも以前ほど魅力を感じていないと率直に語った。

    「今のF1マシンを見ても、それほど乗りたいとは思わない。だからF1での役割については、丁重に『解任してほしい』とお願いしたんだ」

    パト・オワード マクラーレン F1

    F1への憧れよりインディカーを選択
    オワードは幼い頃からF1参戦を夢見ていたことを認めながらも、実際にその世界を経験したことで考え方が変わったと明かした。

    「『いつF1に行くの?』と何度も聞かれてきた。もちろん子どもの頃からの夢だった」

    「でも何年もその世界の近くにいて、フルタイムドライバーではなかったけれど、その世界がどんなものか十分に感じることはできた」

    その結果、現在はF1が自分の目指す場所ではないと結論づけている。

    「正直、あれは自分に向いている世界じゃないと思う。インディカー以上に楽しめる場所だとは感じなかった」

    「今の時点では、自分の未来をF1に見ていない」

    インディカーへの愛着も強調した。

    「僕にとってインディカーは世界最高のモータースポーツだ。違う意見の人もいるだろうけど、僕はここで幸せなんだ」

    「これ以上有名になる必要も、お金がもっと必要なわけでもない。若い頃には想像もできなかった場所まで来ることができた」

    2027年は新チームメイトとタイトル獲得へ
    2027年のマクラーレン・インディカーは大きくラインアップを変更する。

    クリスチャン・ルンガードとノーラン・シーゲルに代わり、インディ500優勝経験を持つスコット・ディクソンとフェリックス・ローゼンクヴィストが加入する予定だ。

    オワードはディクソンとの共闘を特に楽しみにしている。

    「ザク(ブラウン)とトニー(カナーン)から話を聞いた瞬間、『あのスコットから学べるなんて信じられない』と思った」

    「スコットは史上最高だ。本当に特別な存在だし、素晴らしいチームで培った経験も持っている」

    「彼のようなレベルのドライバーと仕事ができること、その知識を学べることが本当に楽しみなんだ」

    また、2021年から2023年までチームメイトだったローゼンクヴィストとの再共演も歓迎した。

    「フェリックスとは以前一緒に戦った。素晴らしいチームメイトだったし、今でも親しい友人だ」

    「パドックの外で一番会う相手かもしれない。彼もチームにとって大きな戦力になる」

    「インディ500を勝ったことで、以前よりさらに経験を積んで戻ってきた」

    マクラーレンのF1リザーブとして将来を目指してきたオワードだが、自らその道に終止符を打った。今後はインディカーを自身のキャリアの舞台と定め、新体制となるマクラーレンで悲願のシリーズタイトルとインディ500制覇を目指していく。

  • マクラーレンF1 メルセデス新PU投入遅れの理由 HPP供給事情を説明

    マクラーレンF1 メルセデス新PU投入遅れの理由 HPP供給事情を説明

    マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラが、メルセデスHPP(High Performance Powertrains)が開発した信頼性改善版パワーユニット(PU)の投入が遅れている理由を明かした。

    メルセデスはオーストリアGPで信頼性対策を施した新仕様PUを投入し、カスタマーチームであるアルピーヌ、マクラーレン、ウィリアムズにも供給を開始した。しかし、マクラーレンだけはイギリスGPでも従来仕様を使用しており、ベルギーGPでの導入が有力視されている。

    アルピーヌとウィリアムズを優先供給
    ステラ代表は、マクラーレンが新仕様を受け取れなかった理由について、他のカスタマーチームの事情が大きく影響したと説明した。

    「HPPとは、なぜ現時点でこの仕様を受け取れていないのかについて話し合った」

    「私たちはその理由を理解しているし、HPPを信頼している。これまで素晴らしい協力関係を築いてきたし、マクラーレンが2度ワールドチャンピオンになれたのも彼らの存在があったからだ。この件で両者の関係が変わることはないし、現在も継続的に話し合いを続けている」

    HPPは4チームへ同時にPUを供給しており、限られた生産体制の中で対応を進めているという。

    「彼らは私たちがマシンを開発しているのと同じように全力で開発を進めている。4チームへ供給しながら作業を進めているため、マクラーレンへ供給できない状況が生じた」

    「次戦では導入できることを期待している」

    走行距離も供給優先順位に影響
    今回の供給順は、各チームが使用しているPUの走行距離も判断材料になったという。

    マクラーレンは今季、中国GPでバッテリー関連のトラブルにより2台ともDNSとなるなど電気系の問題に見舞われてきた。一方でメルセデス側では、ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリがカナダGP、スペインGPでリタイアした内燃エンジン(ICE)の信頼性向上も進めている。

    ステラ代表は次のように説明した。

    「HPPは他のチームと同じように、信頼性向上と問題解決を進めている。私たちはバッテリーの問題に苦しみ、他チームはICEの問題を抱えていた。すべてを同時に解決するのは簡単ではない」

    「PUの配分は各車の走行距離も基準になっている。アルピーヌとウィリアムズのほうが私たちより走行距離が多く、新しいエンジンを必要としていた」

    オーストリアGPでリタイアしたカルロス・サインツJr.がPU一式を交換したこともあり、ウィリアムズへの供給が優先されたとみられている。

    カスタマーチームとして受け入れる姿勢
    ステラ代表は、今回の対応はカスタマーチームとして避けられない面もあると理解を示した。

    「誰もが限界まで作業している状況では、後回しになることもある。それもHPPとの対話の一部だ。私たちは彼らと非常に良い関係を築いている」

    そして最後に、次のように締めくくった。

    「カスタマーチームである以上、多少後回しになるのは自然なことだと思う」

    マクラーレンは現在もタイトル争いの最前線に立っており、ベルギーGPで信頼性改善版PUが投入されるかが今後の戦いにおける注目ポイントとなる。

  • ピアストリのレッドブルF1移籍説をウェバー否定「メディアは間違っている」

    ピアストリのレッドブルF1移籍説をウェバー否定「メディアは間違っている」

    マックス・フェルスタッペンの去就を巡る憶測が加速するなか、オスカー・ピアストリのマネージャーを務めるマーク・ウェバーが、レッドブル移籍説について即座に否定した。

    フェルスタッペンがマクラーレンへ移籍し、その空席をピアストリが埋めるとの報道も浮上しているが、ウェバーは「メディアは間違っている」と一蹴。2027年のドライバー市場を巡る憶測は一段と過熱している。

    ウェバーがピアストリのレッドブル移籍説を否定
    F1の2027年ドライバー市場では、フェルスタッペンの契約解除条項が夏休み前のランキング次第で有効になるとされており、各チームの動向に注目が集まっている。

    F1-Insiderは、フェルスタッペンがマクラーレンへ移籍した場合、その後任としてピアストリがレッドブルへ加入する準備ができているようだと報じた。

    この報道について質問されたウェバーは、一度は「誰にも分からない(Who knows?)」と含みを持たせるような反応を見せた。

    しかし、ピアストリのマネージャーでもあるウェバーは直後に発言を修正し、

    「メディアは間違っている」と明確に否定。レッドブル移籍説を一蹴した。

    オスカー・ピアストリとマーク・ウェバー

    フェルスタッペン移籍ならマクラーレンにも影響
    一方で、フェルスタッペンの去就は依然として不透明だ。

    報道では、レッドブルとの契約解除条項は2026年夏休み時点でドライバーズランキング2位以内に入っていなければ発動可能とされている。現在フェルスタッペンはランキング7位で、条件を満たす可能性が高まっている。

    さらにF1-Insiderは、マクラーレンの有力スポンサーやバーレーン政府系ファンドの支援により、フェルスタッペンが要求する契約条件も大きな障害にはならないと伝えている。

    また、ジャンピエロ・ランビアーゼをはじめレッドブルの主要スタッフ流出も続いており、チーム内の先行きに不透明感が増していることも移籍説を後押しする要因とみられている。

    ピアストリにも契約解除条項があるとの報道
    一方で、ピアストリ自身にも契約解除条項が存在すると報じられている。

    その内容は、2026年夏休み時点でドライバーズランキング5位以内に入れなかった場合に発動できるというものだ。

    現在のランキングではランド・ノリスが5位、ピアストリは6位で、その差は15ポイント。残るベルギーGPとハンガリーGPの結果次第では、この条件を満たす可能性も残されている。

    もしピアストリが契約解除条項を行使して退団すれば、マクラーレンはフェルスタッペン獲得に向けたシートを確保できることになる。

    もっとも、現時点ではウェバー本人がレッドブル移籍説を明確に否定しており、今後の焦点はベルギーGPとハンガリーGP終了時点のランキング、そしてフェルスタッペンとピアストリ双方の契約条項が実際に行使されるかどうかに移っている。

  • マクラーレンF1 フェルスタッペン獲得へ バーレーン政府系ファンドが後押しか

    マクラーレンF1 フェルスタッペン獲得へ バーレーン政府系ファンドが後押しか

    マックス・フェルスタッペンのマクラーレン移籍説が再び加熱している。ドイツメディアでは、マクラーレンの筆頭株主であるバーレーン政府系ファンド「ムムタラカット」が獲得を強く望んでおり、巨額年俸の支払いも問題にならないとの見方が伝えられた。

    一方で、この情報は現時点では関係者の証言をもとにした報道であり、マクラーレン、レッドブル、フェルスタッペン陣営のいずれも正式なコメントは出していない。実現にはドライバー契約やチーム事情など複数の条件が絡むため、今後の動向が注目される。

    マクラーレンの資金力が移籍実現の鍵との見方
    フェルスタッペンは2027年以降の去就を巡って様々な憶測が飛び交っている。レッドブルとの契約には一定条件を満たした場合に発動できる離脱条項があるとされ、夏休みまでにランキング2位以内を維持できなければ、その条項が有効になると報じられている。

    イギリスGPではリアウイングのトラブルによってリタイアを喫し、マシンへの不満をあらわにしたことも移籍説に拍車をかけた。

    こうした中、ドイツ『F1-Insider』でビアンカ・ガーロフは、マクラーレンの財政面には大きな障害がないと説明した。

    「バーレーン王室、正確にはバーレーン政府がマクラーレンの株式の大半を保有している。契約は尊重されるべきだという考えはあるが、ドライバー交代そのものを妨げる要因はないと思う」

    さらにスポンサー収入とオーナー企業の支援により、フェルスタッペンの高額年俸にも十分対応できるとの見方を示した。

    「Googleなどのスポンサーに加え、バーレーン政府系ファンドの支援がある。資金面は問題ではなく、細かな契約上の障害さえ解決すれば、かなり早い段階で話がまとまる可能性もある」

    ピアストリとの交代が前提との見方
    ガーロフは、フェルスタッペン加入が実現する場合、現体制ではオスカー・ピアストリとの交代になるとの見解を示している。

    「オスカー・ピアストリはレッドブルからオファーがあれば自らシートを譲るだろうし、その場合フェルスタッペンも喜んでピアストリのシートに収まるはずだ。私には形式的な問題に過ぎないように見える」

    ただし、ピアストリ自身も2028年までの契約を結んでいるとされており、実際に移籍が成立するには契約解除や各チームの合意など、多くの調整が必要になる。

    マックス・フェルスタッペン

    オーナーの意向がザク・ブラウンに影響か
    ガーロフは、ザク・ブラウンCEO自身はランド・ノリスとピアストリの現ラインアップを維持したい考えだとしながらも、最終的にはオーナーの意向が優先される可能性を指摘した。

    「唯一気になるのはその点だ。ザク・ブラウンはランド・ノリスを非常に高く評価している。しかし、ノリスはフェルスタッペンの速さには及ばないと思う」

    「つまりブラウンはノリスをフェルスタッペンというライオンの前に送り出すことになる。しかし私が聞いている限りでは、バーレーン側が本当に、本当にフェルスタッペンを望んでいるため、彼には選択の余地がない」

    さらに「最終的には成功が何より優先される。ノリスはすでにワールドチャンピオンになっているのだから、その点はそれほど重要ではない」と締めくくっている。

    今回の報道はマクラーレンのオーナー企業が移籍を後押ししているとの見方を紹介したものだが、現時点では正式な交渉や契約締結は確認されていない。フェルスタッペンの将来を巡る憶測は今後も続きそうだ。

  • マクラーレンF1 オスカー・ピアストリ契約にチーム側が主導権を持つ条項

    マクラーレンF1 オスカー・ピアストリ契約にチーム側が主導権を持つ条項

    マクラーレンがマックス・フェルスタッペンとの接触を続けている背景には、2027年ではなく2028年以降を見据えた長期的な構想があるようだ。さらに、オスカー・ピアストリとの契約内容には、その戦略を裏付ける重要な条項が盛り込まれていると報じられた。

    イタリア『Sky Italia』によると、現時点でフェルスタッペンの2027年加入は「現実的ではない」とされる一方、2028年以降であれば状況が大きく変わる可能性があるという。

    マクラーレンは将来的なトップドライバー獲得に向け、すでに布石を打っていたようだ。

    2027年の契約条項が将来への布石
    Sky Italiaによると、フェルスタッペンはレッドブルのマシン競争力や主要エンジニアの流出、チーム内での影響力低下に不満を抱いているものの、2027年に移籍できる現実的な選択肢は限られている。

    一方で、マクラーレンは「2027年のシートに空きはない」と繰り返し主張してきた。しかし、その状況は2028年以降には変わる可能性がある。

    その鍵となるのが、オスカー・ピアストリの契約だ。

    ピアストリの契約には今季中に発動可能な契約解除条項があり、夏休み前の時点でランキング5位以内に入れなければ、自ら契約を解除できる条件が設定されている。現在はランキング6位で、チームメイトのランド・ノリスに15ポイント差をつけられている。

    もっとも、現状でピアストリがこの条項を行使する可能性は低いとみられている。仮にマクラーレンが期待を下回るシーズンを送っていたとしても、移籍先として有力視されるレッドブルは現在さらに厳しい状況に置かれているためだ。

    さらにSky Italiaは、2027年以降についてはマクラーレン側が契約解除条項を管理できる内容になっていると報じている。契約自体は2027年以降も続くものの、最終的な主導権はチーム側が握る形になるという。

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    ザク・ブラウンCEOは以前からフェルスタッペン獲得を視野
    ピアストリは2025年3月、前年に2勝と8回の表彰台を記録した活躍を受けて契約延長を締結した。当時、ザク・ブラウンCEOはランド・ノリスとピアストリを「F1最高のドライバーラインアップ」と高く評価していた。

    しかし今回の報道は、その契約交渉の段階からブラウンCEOがフェルスタッペン獲得の可能性を見据えていたことを示唆している。

    2027年以降にチーム側が契約をコントロールできる条項を盛り込んだことで、将来的にフェルスタッペンが市場に出た場合でも柔軟に対応できる余地を確保したという見方だ。

    ブラウンCEO自身も以前、ピアストリとの契約交渉中にフェルスタッペンのマネージャーであるレイモンド・フェルミューレン氏へ連絡したことを認めている。

    「私は必要な情報を正確に得ることができた」

    ブラウンCEOはオランダ紙『De Telegraaf』にそう語っており、この発言は今回の報道によって新たな意味を持つことになった。

    フェルスタッペン獲得競争は2028年が本番か
    現時点ではフェルスタッペンの2027年マクラーレン移籍は現実味に欠けるとみられている。しかし、ピアストリとの契約内容を見る限り、マクラーレンは以前から将来的なフェルスタッペン獲得を想定した体制を整えてきた可能性が高い。2028年以降のドライバー市場では、ブラウンCEOの長期戦略が大きな意味を持つことになるかもしれない。

    【関連】
    ・マックス・フェルスタッペン陣営が決断を急ぐ理由 レッドブルF1契約の「10月条項」

  • マクラーレンF1がメルセデスと対立 シュタイナー「大人になってエンジンを造れ」

    マクラーレンF1がメルセデスと対立 シュタイナー「大人になってエンジンを造れ」

    マクラーレンF1に対するメルセデス製パワーユニットへの不満を巡り、元ハースF1代表のギュンター・シュタイナーが「大人になるべきだ」と厳しく苦言を呈した。

    シュタイナーは、マクラーレンが過去にもルノーやホンダとの関係で同様の不満を抱えてきたことを指摘。そのうえで、自動車メーカーである以上、自前のパワーユニット開発に踏み切るべきだと主張した。

    マクラーレンとメルセデスの対立が再燃
    2026年シーズン、マクラーレンとメルセデスの関係にはパワーユニットを巡る緊張が続いている。

    マクラーレンは、メルセデスがエンジンに関する情報を十分に共有していないと考えており、パワーユニットの性能を最大限に引き出すことに苦戦しているとされる。

    イギリスGPではマクラーレンが旧仕様のパワーユニットを使用した一方、メルセデスは新仕様を投入。舞台裏ではマクラーレン側が不満を漏らしていたとも報じられ、両者の溝が改めて注目を集めた。

    シュタイナー「自分たちでエンジンを造るべきだ」
    こうした状況について、元ハース代表のギュンター・シュタイナーは『The Red Flags Podcast』でマクラーレンに厳しい見解を示した。

    シュタイナーは、マクラーレンがこれまでルノーやホンダとの提携時代にもエンジンへの不満を口にしてきたと振り返り、自前のパワーユニット開発こそ根本的な解決策だと語った。

    「もちろんだ。彼らは自動車メーカーなのだから、自分たちでエンジンを造るべきだ」

    「そうすれば、何か問題が起きるたびに『メルセデスと同じエンジンをもらえていない』と言い訳をすることもなくなる」

    「ルノーの時代にも問題があったし、ホンダの時代にも問題があった。いつも何かしらエンジンのせいにしている」

    マクラーレンF1とメルセデスの対立再燃

    十分な資金力があると指摘
    シュタイナーは、マクラーレンには独自エンジンを開発できるだけの財政基盤があるとも指摘した。

    チームCEOのザク・ブラウンがスポンサー獲得に優れていることを評価し、その資金を将来への投資に回すべきだと主張している。

    「どこかで大人にならなければならない。彼らには十分なお金がある」

    「ザクはチームやスポンサーを売り込むのが本当にうまい。資金を集めて銀行に置いておくのではなく、自分たちのエンジン開発に投資すべきだ」

    「それは大きなメッセージになるし、市販車ビジネスの面でもプラスになると思う。それが私の考えだ」

    レッドブルを成功例として挙げる
    シュタイナーは、自前のパワーユニット開発に挑戦しているレッドブルを成功例として挙げ、マクラーレンも同じ道を目指すべきだと締めくくった。

    「レッドブルはその道を選び、かなりうまくやっている」

    現在のマクラーレンは2026年以降もメルセデス製パワーユニットを使用しているが、エンジン供給元との関係を巡る議論は今後も続きそうだ。シュタイナーの発言は、ワークス体制を持たないトップチームのあり方に改めて一石を投じるものとなっている。

  • マックス・フェルスタッペン マクラーレンF1移籍説が急加速 契約交渉は最終局面か

    マックス・フェルスタッペン マクラーレンF1移籍説が急加速 契約交渉は最終局面か

    マックス・フェルスタッペンのマクラーレンF1移籍説が、F1パドックで急速に現実味を帯びている。

    マクラーレンのザク・ブラウンCEOは公式には交渉を否定しているものの、レッドブル内部の変化や契約解除条項、そして複数の有力関係者の証言が重なり、「今季最大の移籍劇」が現実になる可能性があるとして注目を集めている。

    契約解除条項が移籍説を一気に加速
    今回の移籍説が急速に勢いを増した最大の理由は、フェルスタッペンの契約に盛り込まれているとされる解除条項にある。

    フェルスタッペンはレッドブルと2028年まで契約を結んでいるが、夏休み前の時点でドライバーズランキング2位以内に入っていなければ、自ら契約を解除できる条項が存在すると広く報じられている。

    イギリスGPではリヤウイングのトラブルもあってノーポイントに終わり、ランキング2位以内に入る可能性は数学的にも消滅した。

    その結果、フェルスタッペンは事実上、自身の将来を自由に選択できる立場になったとの見方が強まっている。

    レッドブルとの関係にも変化
    移籍説を後押ししているのが、レッドブルを取り巻く環境の激変だ。

    エイドリアン・ニューウェイの退団に続き、クリスチャン・ホーナーもチームを去った。

    さらに、フェルスタッペンと全タイトルをともに獲得してきたレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼも、今季終了後にマクラーレンへ移籍する見通しとなっている。

    F1ではドライバーとレースエンジニアの信頼関係は極めて重要であり、このコンビ解消はフェルスタッペンの将来を考える上でも大きな意味を持つ。

    さらにポール・モナハンの離脱も見込まれるなど、長年チームを支えてきた主要スタッフの流出が続いており、フェルスタッペンが2016年から築いてきた”家族”のようなチームは大きく姿を変えつつあるとされる。

    レッドブル首脳との溝も報じられる
    複数の報道によると、フェルスタッペンは6月にオーストリアのレッドブル本社を訪れ、主要株主と将来について協議を行った。

    その際、レッドブル側は契約解除条項そのものを削除する提案を行ったものの、フェルスタッペンはこれを拒否したという。

    この判断に対し、一部首脳陣は不満を抱いたとも報じられている。

    一方、フェルスタッペン陣営はニューウェイやホーナーらが去った現在のレッドブルに以前ほどの信頼を置いていないとも伝えられており、双方の温度差が移籍説を後押ししている。

    マクラーレンとの交渉は最終局面なのか
    複数のパドック関係者は、フェルスタッペンとマクラーレンが長期間にわたる交渉の最終段階に入っていると証言している。

    報道では契約期間は3年になる可能性があり、フェルスタッペン自身も近く最終判断を下すとの見方が浮上している。

    ただし、現時点で正式契約が締結された事実はなく、あくまで関係者の証言に基づく情報である。

    マックス・フェルスタッペン F1 マクラーレン

    ブラウンCEOは「シートはない」と否定
    マクラーレン側は公式には一貫して否定している。

    イギリスGPでブラウンCEOは交渉について「話はどこにも進まなかった。私は現在の2人のドライバーを抱えている」と説明した。

    さらにPlanetF1.comから「フェルスタッペンに提示できるものはあるか」と問われると、「私のレースカーのシートは提示できない」と語り、現在のラインアップを維持する考えを強調した。

    しかし、F1では正式発表前にチームが交渉を否定することは珍しくなく、こうしたコメントでも憶測が収まる気配はない。

    最大の焦点はピアストリの去就
    仮にフェルスタッペンが加入する場合、最も影響を受けるとみられているのがオスカー・ピアストリだ。

    ランド・ノリスは現世界王者であり、チームの中心的存在としてシートは安泰との見方が大勢を占めている。

    一方で、ピアストリについてはランキング後退により契約上のオプションが存在するとの報道もあり、一部ではフェルスタッペンとの”シート交換”の可能性まで取り沙汰されている。

    もっとも、ピアストリ本人は「チームは何度も満足していると言ってくれている。契約もあるので心配していない」と語り、移籍説を意に介していない姿勢を示している。

    マクラーレンが持つ魅力
    仮に移籍が実現した場合、フェルスタッペンにとっての魅力はマシン性能だけではない。

    ロブ・マーシャルら強力な技術陣が在籍していることに加え、ランビアーゼとも再びコンビを組める可能性がある。

    さらにマクラーレンはF1だけでなく耐久レースなど幅広いモータースポーツ活動を展開しており、将来的にフェルスタッペンが希望するル・マン24時間レースや世界耐久選手権(WEC)への参戦機会も広がる可能性がある。

    今後の焦点はハンガリーGP後
    現時点でフェルスタッペンのマクラーレン移籍は決定していない。

    しかし、契約解除条項が発動可能となったこと、レッドブルの組織再編、主要スタッフの流出、そして複数のパドック関係者が交渉の進展を証言していることなど、これまでにない状況が揃っている。

    ブラウンCEOは現在のドライバーラインアップを維持すると繰り返し強調している一方、パドックでは「交渉は最終局面に入っている」との見方も消えていない。

    現時点では公式発表はなく、マクラーレンも交渉を否定しているため、移籍が実現するかどうかは依然として不透明だ。しかし、契約解除条項の存在やレッドブル内部の大きな変化によって、かつては単なる噂だったフェルスタッペンのマクラーレン移籍説は、2027年シーズンの勢力図を左右しかねない現実的なシナリオとして注目されている。今後、ハンガリーGP前後の動向が、この大型移籍の行方を占う大きな分岐点となりそうだ。

    【関連】
    ・レッドブルF1共同オーナーがフェルスタッペンとの決別を希望か 移籍報道が加速

  • マクラーレン 新型788HSを発表 シリーズの集大成となる200台限定モデル

    マクラーレン 新型788HSを発表 シリーズの集大成となる200台限定モデル

    マクラーレンは、新型スーパーカー「788HS」を発表した。720Sから765LT、750Sへと発展した同社のスーパーカーシリーズを締めくくる最終進化形として位置付けられ、世界限定200台のみが生産される。

    4.0リッターV8ツインターボエンジンは788PSを発生し、乾燥重量1265kgとの組み合わせによってシリーズ最高となる623PS/トンのパワーウエイトレシオを実現。

    専用エアロダイナミクスやシャシーの改良により、サーキット性能と公道でのドライビングフィールをさらに高めたモデルとなっている。

    720Sシリーズの集大成となる『HS』モデル
    788HSは、マクラーレンが「High Sport(HS)」の名を冠するわずか3台目の市販モデルである。

    これまでHSの名称は「MP4-12C HS」と「MSO HS」にしか与えられておらず、788HSは720Sから始まったスーパーカーシリーズの最終到達点として開発された。

    最高出力は788PS、最大トルクは800Nmを発生する4.0リッターM840T V8ツインターボを搭載。最高回転数は8500rpmに達し、0-100km/h加速は2.8秒、0-200km/h加速は7.0秒、最高速度は330km/hを誇る。

    エンジンマウントも専用セッティングとされ、ドライバーとパワートレインの一体感を高めながら、長距離走行時の快適性も維持している。

    マクラーレン・オートモーティブのチーフ・コマーシャル・オフィサーを務めるヘンリク・ヴィルヘルムスマイヤーは次のように説明した。

    「788HSは、パフォーマンス、サウンド、ダイナミクス、そして個性を高い次元で融合させることだけを目的に設計・開発したモデルです。720Sから始まったスーパーカーシリーズの究極形であり、HSの名を冠する3台目として、この成功したシリーズにふさわしいフィナーレになるでしょう」

    マクラーレン・788HS

    765LTを上回るダウンフォースを実現した専用エアロ
    788HS最大の特徴は、全面的に見直されたカーボンファイバー製エアロダイナミクスである。

    新設計のSダクト付きボンネット、マルチゾーン・フロントスプリッター、高位置アクティブリアスポイラー、F1マシンから着想を得た大型リアディフューザーを組み合わせることで、765LT比で10%高いダウンフォースを発生する。

    さらにルーバー付きアンダーウイングパネルによって冷却性能と空力効率も向上。クーペにはルーフスクープも装備され、オプションとして外装全体をビジュアルカーボン仕様に変更することも可能となる。

    インテリアでは軽量カーボン製センターコンソールを採用するほか、HS専用のシートデザインや専用プレートが備わる。

    シャシーやブレーキも専用設計で走行性能を向上
    シャシーには最新の「Proactive Chassis Control III」を採用し、788HS専用のサスペンションセッティングを実施。750Sよりフロント車高を5mm下げることで、よりシャープなハンドリングを実現した。

    ブレーキにはマクラーレン・セナ由来のカーボンセラミックディスクを採用し、6ポット鍛造アルミモノブロックキャリパーや専用冷却ダクトを組み合わせることで、高負荷走行時の安定性を高めている。

    さらに、このシリーズとして初めてセンターロックホイールを採用し、新設計の超軽量鍛造ホイールと組み合わせることでバネ下重量の低減にも貢献している。

    世界限定200台 MSOによる専用カスタマイズにも対応
    排気系には専用設計の4本出しチタンエキゾーストを採用し、高回転域でより迫力あるV8サウンドを実現。吸気・排気サウンドシンポーザーも改良され、キャビン内でもマクラーレンV8ならではのサウンドをよりダイレクトに味わえる。

    788HSは世界限定200台のみが生産され、クーペとスパイダーをそれぞれ100台ずつ用意。すべての車両はマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)による専用パーソナライズに対応し、オーナーごとに個性的な一台へ仕上げられる。

    720Sから始まり、765LT、750Sへと受け継がれてきたマクラーレンのスーパーカーシリーズは、788HSによってひとつの時代に幕を下ろす。最高性能に加え、高い希少性と自由度の高いカスタマイズ性を備えた788HSは、その歴史を締めくくるにふさわしいフラッグシップモデルとなる。

  • パト・オワード F1断念を明言「もう気にしていない」 インディカー専念へ

    パト・オワード F1断念を明言「もう気にしていない」 インディカー専念へ

    インディカーで活躍するパト・オワードが、F1参戦への夢を追い続ける考えはなくなったと明かした。マクラーレンF1のリザーブドライバーも務めてきたオワードだが、現在はインディカーでのキャリアに満足しており、今後もアメリカを舞台に戦う意向を示している。

    オワードはポッドキャスト番組『Speed Street』で、F1への思いが以前とは大きく変化したことを告白。2027年もアロー・マクラーレンから参戦することが決まっており、自身のキャリアの軸は完全にインディカーへ移ったと強調した。

    F1への憧れは「もうなくなった」
    パト・オワードは、これまでマクラーレンF1でテストやフリー走行を経験できたことには感謝しているとしながらも、現在はF1を目指すモチベーションは失われたと率直に語った。

    「F1で経験したことや学んだことには本当に感謝している。特にここ数年は実際にマシンをドライブできて、あのクルマがどれほど素晴らしいものなのか体感できた」

    「でも今は人生の違う段階にいる。もう気にしていない。F1でリザーブドライバーを続けたいという気持ちは自分の中にはない。今のインディカーは本当に充実しているし、このカテゴリーが大好きなんだ。僕がいたい場所はここだ」

    2027年のアロー・マクラーレンは、スコット・ディクソン、フェリックス・ローゼンクヴィスト、そしてオワードというラインアップで戦う予定となっている。

    現行F1マシンにも魅力を感じず
    オワードは現在のF1マシンそのものにも魅力を感じていないことを明かした。

    「今の世代のF1カーには乗りたいという気持ちが湧かない。だからF1でのすべての役割から外してほしいと丁寧にお願いした」

    その一方で、インディカーこそ自分が求めるレースができる環境だと語る。

    「最高のレースをするならインディカーが一番だ。もちろん違う意見の人もいるだろう。でも僕にとって幸せなのはここなんだ」

    近年のF1では2026年導入の新世代マシンに対し、エネルギーマネジメントの難しさやドライビングの自由度について、複数のドライバーから厳しい意見が上がっている。オワードもそうしたマシンには魅力を感じていないようだ。

    「名声もお金も十分にある」
    オワードは、F1を目指す理由としてよく挙げられる名声や高額報酬についても、自身には必要ないと断言した。

    「これ以上有名になる必要はないし、お金もこれ以上必要ない。若い頃には想像もできなかったような立場まで来ることができた。本当に恵まれていると思う」

    マクラーレンとの大型契約を結び、インディカー屈指の人気ドライバーとして活躍するオワードにとって、F1はもはや目標ではなくなった。今後はインディカーでタイトル獲得を目指すことが、キャリア最大の目標となりそうだ。

  • マクラーレンF1大株主が待った フェルスタッペン獲得の障壁はピアストリ契約

    マクラーレンF1大株主が待った フェルスタッペン獲得の障壁はピアストリ契約

    マックス・フェルスタッペンのマクラーレン移籍説が加熱するなか、新たな障害としてオスカー・ピアストリとの契約問題が浮上した。

    元F1ドライバーのラルフ・シューマッハによれば、マクラーレン首脳陣はフェルスタッペン獲得に前向きな姿勢を示しているものの、多数株主が既存契約の尊重を強く求めており、交渉を進める上で大きな制約になっているという。

    フェルスタッペン獲得への障壁はピアストリとの契約
    マックス・フェルスタッペンの去就を巡る憶測はここ数週間で急速に広がっている。レッドブル共同オーナーの一人がフェルスタッペンとの決別を望んでいるとの報道もあり、移籍市場への注目は高まる一方だ。

    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表とCEOのザク・ブラウンは、これまでもフェルスタッペンの実力を高く評価し、チームにもたらす価値を公然と認めてきた。

    しかし、契約書に署名するだけで実現できるほど状況は単純ではないようだ。

    ラルフ・シューマッハ「多数株主は契約履行を求めている」
    ポッドキャスト『Backstage Boxengasse』でラルフ・シューマッハは、マクラーレン内部の事情について次のように語った。

    「マクラーレンはフェルスタッペンへのオファーを用意しているようだ。しかし本当の問題は、現在オスカー・ピアストリと契約を結んでいることだ」

    さらに、その背景にはチームの株主の意向があると説明した。

    「多数株主は、まだ有効な契約は守られるべきだと強く求めている」

    「もし双方が受け入れられる妥協案が見つかるなら、それは十分に考えられるだろう」

    マクラーレン

    ピアストリ退団なら状況は一変する可能性
    シューマッハは、ピアストリ自身が状況を左右する重要な立場にあるとも指摘した。

    同氏は、2025年イタリアGPでマクラーレンがランド・ノリスを優先した対応以降、ピアストリはチームへの信頼を失ったと聞いていると明かした。

    今季は期待されたようなパフォーマンスを発揮できておらず、そこへフェルスタッペン加入説まで浮上したことで、ピアストリの立場はさらに複雑になっているとの見方を示している。

    さらに最近では、ピアストリが現在の契約を解除して自らチームを離れる可能性も報じられている。現行契約は2028年まで続くとされているが、もし本人主導で契約が解消されれば、多数株主が問題視する契約上の障壁は取り除かれ、ブラウンCEOによるフェルスタッペン獲得交渉が進展する余地が生まれる可能性がある。

    今回の情報はラルフ・シューマッハの証言を中心としたものであり、マクラーレンやフェルスタッペン陣営から公式なコメントは出ていない。それでも、フェルスタッペン移籍説の裏側では、ドライバーの実力だけでなく契約や株主の意向といった経営面も大きな要素となっていることが改めて浮き彫りになった。