カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • マクラーレン、F1チームを含めた1200名の従業員を解雇へ

    マクラーレン、F1チームを含めた1200名の従業員を解雇へ

    マクラーレン・グループは、F1チームを含めた組織全体の75%におよぶ1200名の従業員をコスト削減のために解雇する計画を発表した。

    マクラーレンは、新型コロナウイルスによる財政危機を受けてF1スタッフの過半数を一時解雇し、ドライバーの給与削減を実施した最初のチームだが、深刻な財政難はF1チームだけにとどまらず、自動車および技術部門を含めたグループ全体に及んでいる。

    マクラーレン・グループは、イギリス政府に1億5000万ポンド(約2000億円)の融資を求めたが却下されており、上場廃止を阻止するためにアイルトン・セナらがドライブした歴史的なF1マシンと本社であるマクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)を担保に入れて最大2億7500万ポンド(約360億円)の資金を調達することを計画したが、株主からの反対にあって停滞していると報じられている。

    マクラーレン・グループの会長であるポール・ウォルシュは、大規模なリストラを敢行する以外に“選択肢がなかった”と述べ、従業員との協議を開始することを発表。グループ全体で1200名を解雇することになると予想していると述べた。

    「我々は今回のリストラがすべての従業員、特に仕事に影響を与える可能性のある人々に与える影響を誠に遺憾に思っている」とポール・ウォルシュはコメント。

    「我々はビジネスのすべての分野で劇的なコスト削減策をすでに実施しており、このような行動を回避するために懸命に取り組んできた。だが、もはや従業員の規模を削減する以外に選択肢はない」

    「我々の会社、特に従業員にとって、今は間違いなく困難な時期だが、我々は成長に戻るための明確な指針をもった効率的で持続可能なビジネスとして浮上することを計画している」

    今回のリストラによる各部門の詳細はまだ整理されていないが、マクラーレンF1チームの800名の従業員のうち約70人が解雇されると予想されている。

    先週、F1チームは2021年から導入する予算上限を1億7500万ドルから1億4500万ドルに引き下げることに合意。翌年からさらに段階的に上限を引き下げるとした。

    この動きは、F1チームのスタッフのさらなる削減することを強いることが予想されている。

    ポール・ウォルシュは、マクラーレンF1チームについて次のように続けた。

    「マクラーレン・レーシングは、2021年のF1の新しい予算上限の導入を支持してきた。これにより、チームの持続可能な財務基盤が構築され、より競争力のあるスポーツが実現する」

    「これは我々のF1チームの形態と規模に大きな影響を与えるが、我々は今後のレース勝利とチャンピオンシップに再び挑戦できるようするために2021年以降に予算上限を実施する準備を整えるための必要な措置を取り始めている」

  • カルロス・サインツ 「マクラーレンはフェラーリ移籍を祝福してくれた」

    カルロス・サインツ 「マクラーレンはフェラーリ移籍を祝福してくれた」

    カルロス・サインツは、マクラーレンF1チームの上層部は、2021年にフェラーリに移籍を実現したことを祝福してくれたことを明かした。

    カルロス・サインツは、交渉が破綻して2020年シーズン限りでチームを離れることになったセバスチャン・ベッテルの後任として、2021年からフェラーリと2年契約を結んだ。一方、マクラーレンはカルロス・サインツの後任としてルノーからダニエル・リカルドを獲得することに成功している。

    カルロス・サインツは、マクラーレンF1チームの上層部はフェラーリに移籍するという決断に“失望していたが、理解してくれた”と Formula1.con のインタビューで語った。

    「僕たちドライバーは非常に厳格な契約下にある」とカルロス・サインツは語った。

    「2021年にフェラーリが僕を起用することに関心があると感じた瞬間にザクのところにすぐに伝えに行った。彼の返答は『わかった、これは君にとってチャンスなのでフェラーリと交渉させよう。すべてがどのように発展するかを知りたいので連絡を取り合おう』というポジティブなものだった」

    「彼らは、後任を探す必要がある場合に備えて、僕からの明確さを必要としていた」

    「彼らはすぐに『カルロス、これが真剣なことなのかどうかを知らせてほしい。我々は取り残されるわけにはいかない。我々が市場に参入しなければならない場合はできるだけ早く知る必要がある』と言っていた」

    「僕たちは非常にオープンな関係を築いていた。常にそうだったけど、その時点から非常にオープンな方法をとっていくことに決めた。舞台裏で何が起こっているかを相互に投稿し続けた」

    「そして、その時点で、明快さなど、僕たち全員が関係する全員の利益のために可能な限り迅速に決定を下そうと少し急いでいた」

    「反応は非常にシンプルだった。彼らは僕のために喜んでくれた。彼らは私を祝福し、『カルロス、君はそれに値するし、そこで素晴らしい活躍ができると確信している』と言ってくれた。ボスからそう言ってもらえるのはいつだって自信を高めてくれるものだ」

    マクラーレンF1チームのCEOを務めるザク・ブラウンは、冬の間にカルロス・サインツがフェラーリF1と交渉することを許可していたので、チームを離れることに“わだかまりはない”と語っており、カルロス・サインツもそのプロセスの扱われ方を“心から誇りに思っている”と語った。

    「正確な日付は教えられないけど、2019年と2020年の間の冬にフェラーリとの交渉が始まったと言っておこう」とカルロス・サインツは説明した。

    「信じてほしいけど、それを聞いた瞬間、ザクの反応がどうなるかわからないまま、彼のところに行き、フェラーリとより真剣な交渉をしていいか許可を求めた」

    「彼はすぐに『いいかい、それはチャンスだ。彼らと話をして、彼らがどう思っているのかを確認しなさい』と言ってくれた」

    「交渉はかなり奇妙なものだったと言わなければならない。僕のチーム、私の父、いとこ、マネージャーが最も重要な部分の世話をしてくれた。でも、時々、自分でマティア(ビノット/フェラーリF1チーム代表)と電話で話してした。ザクとも常に電話していたし、アンドレアス(ザイドル/マクラーレンF1チーム代表)とも電話で話していた」

    「もちろん、みんなと同じように何度かZoomミーティングはあったけど、僕にとってこのプロセスの鍵は、それを実現することに関与したすべての関係者の明確さと開放性だった」

    「とにかくぎこちない状況はまったくなかった。そのことは信じられないほど誇りに思っている。それがすべて管理されている方法にとても満足しているし、ザックと彼のチームにとても感謝している」

    カルロス・サインツは、2020年の残りの間はワーキングに残り、残りの時間をマクラーレンと成功させるために全力を尽くすことを約束した。

    「マクラーレンには可能な限りベストな方法で別れを告げたい」とカルロス・サインツは語った。

    「去年のベストを尽くしたのと同じように、今年もベストを尽くすつもりだ」

    「来年、自分がフェラーリの一員であったとしても、マクラーレンがF1の表彰台のトップに戻るのを見ることほど幸せになることはないと思っていることを信じてほしい。マクラーレンは常に上位争いのストーリーの一部だったからね」

    「F1のファンとして、マクラーレンのファンとして、マクラーレンがトップに戻るのを見たいと思っている

    「本当に退屈しているので、すぐにレースに戻りたい。家から出たいし、マクラーレンに戻りたい。シミュレーターを運転したい、タイヤについて、レースやデータなどすべてについて語りたい。そして再びF1を楽しみたいね!」

  • マクラーレンF1 「リカルドはナンバー1として加入するわけではない」

    マクラーレンF1 「リカルドはナンバー1として加入するわけではない」

    マクラーレンのF1チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、少なくとも自分が担当している限りは、2021年にダニエル・リカルドがナンバー1として加入することはないと語る。

    ダニエル・リカルドは、フェラーリに移籍するカルロス・サインツの後任として2021年にマクラーレンに移籍し、ランド・ノリスのチームメイトとなる。

    ダニエル・リカルドは、F1で171戦を戦い7勝を挙げた実績があるが、アンドレアス・ザイドルは、リカルドをランド・ノリスよりも優先することはないと語る。

    「私がチームボスである限り、シーズン初めに誰も誰もナンバー1になることはない」とアンドレアス・ザイドルは Sky Sports F1 に語った。

    「我々が歩んでいる長い道のりがある場合、お互いに同等な2人のドライバーが必要だ。2019年にカルロス・サインツとランド・ノリスで行ったようにね」

    「我々はランドとダニエルというまた新たな素晴らしいデュオを起用する。競技面だけでなく、マクラーレンをブランドとして紹介することもできる」

    ダニエル・リカルドとランド・ノリスが二人とも愉快な性格であることを考えれば、このペアの関係はサインツとノリスが享受した陽気な絆を築ける可能性が高い。

    ランド・ノリスも、ダニエル・リカルドとマクラーレンのガレージスペースを共有することを楽しみにしていると語る。
    「そうだね、来年は良いシーズンになると思っているよ!」とランド・ノリスは語る。

    「楽しみにしている。僕たちは過去数年にわたってすでにかなりの数の笑いを経験しているし、彼は本当にいい人だ。僕たちはうまくやっている」

    「まだ今シーズンが残っている。まずはそれを開始する必要があるけど、カルロスと私の間でうまく終えなけれならない。そのあと僕たちはある意味で来年にむけた新たなスタートを切って異なる挑戦を楽しみにしていくことになる」

    「でも、ダニーがチームメイトになることを楽しみにしている。当然ながら、彼は複数のレースウィナーであり、もちろん彼はオーストラリア人なので、とても楽しくなるだろう!」

  • ランド・ノリス 「ダニエル・リカルドと組むのを楽しみにしている」

    ランド・ノリス 「ダニエル・リカルドと組むのを楽しみにしている」

    ランド・ノリスは、F1レースウィナーであるダニエル・リカルドが2021年にマクラーレンに加入することに興奮していると語り、カルロス・サインツとは異なるチャレンジになるだろうと認める。

    2020年シーズン限りで離脱するセバスチャン・ベッテルとしてカルロス・サインツがフェラーリに移籍し、マクラーレンにはダニエル・リカルドが加入する。

    カルロス・サインツの移籍が発表されたと同時にマクラーレンはランド・ノリスが2021年もチームに残留することを発表した。

    ランド・ノリスは、新たなチームメイトとしてダニエル・リカルドを迎えることを楽しみにしていると語る。

    「そうだね、来年は良いシーズンになると思っているよ!」とランド・ノリスは語る。

    「楽しみにしている。僕たちは過去数年にわたってすでにかなりの数の笑いを経験しているし、彼は本当にいい人だ。僕たちはうまくやっている」

    「まだ今シーズンが残っている。まずはそれを開始する必要があるけど、カルロスと私の間でうまく終えなけれならない。そのあと僕たちはある意味で来年にむけた新たなスタートを切って異なる挑戦を楽しみにしていくことになる」

    「でも、ダニーがチームメイトになることを楽しみにしている。当然ながら、彼は複数のレースウィナーであり、もちろん彼はオーストラリア人なので、とても楽しくなるだろう!」

  • F1事件簿:アロンソとハミルトンの軋轢の着火点となったハンガリーGP

    F1事件簿:アロンソとハミルトンの軋轢の着火点となったハンガリーGP

    2007年のマクラーレンF1のドライバーデュオは失敗に終わった。2回のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソとマクラーレンの秘蔵っ子としてF1デビューしたルイス・ハミルトン。シーズン序盤は非常に順調で、5回の勝利と16回の表彰台のフィニッシュは第11戦となったF1ハンガリーGPまで続いた。

    F1ハンガリーGPの予選もマクラーレンF1にとって順調に進んでいた。だが、両方のドライバーが容易に進出した予選Q3の終わりにチームスピリットは突然脆くも崩れ落ちた。

    最後のアタックにむけて新品タイヤに交換するために両方のドライバーがピットインした。最初にガレージに到着したのはフェルナンド・アロンソ。タイヤは問題なく交換され、ピットアウトする準備ができていたが、アロンソはそうしなかった。

    後方では待機していたルイス・ハミルトンが焦りを募らせている間、フェルナンド・アロンソは微動だにしない。10秒以上が経過してアロンソはようやくピットを離れて、ポールポジションに十分なタイムを記録。その一方で、ルイス・ハミルトンは最後のアタックのためにラインを通過することができず愕然とした。

    多くの人々がチーム代表のロン・デニスがフェルナンド・アロンソのエンジニアに激怒したと状況について語っていたが、当時、マクラーレンのエンジニアを務めていたマーク・プレーストリーは、チーム内の2つの陣営の間の“戦い”は実際にはもっと早くに始まっていたと語る。実際にそのきっかけを作ったのはルイス・ハミルトンの陣営だった。

    「マクラーレンでは、予選間、公平でオープンなシステムを採用していた。2人のドライバーを入れ替えていた。あるレースの週末は一人のドライバーが最初にコースに出て、別の週末にはもう一人のドライバーが最初にコースに出る。それは大きなアドバンテージをもたらす」

    「ハンガリーの週末はアロンソが最初にコースにでる番だった。しかし、ルイスは彼のエンジニアの助けを借りて、ハンガリーの予選中にそのルールを無視した。ガレージの反対側の誰もが混乱して怒っていた。だが、起こっている時間はなかった。アロンソはコースに出てハミルトンを追った」

    「ラジオで大声で叫んでいたが、ルイス側のガレージでは鼻血が出ているふりをした。すでに多くの論争を引き起こされていた。単なるミスだと考えた者もいたが、明らかにそうではないと考える者もいた。ハミルトンはアロンソを先に前に出せというすべての無線を無視して運転を続けた。チームボスの言うことさえも聞かなかった」

    そして、前述の状況が発生した。フェルナンド・アロンソは報復したのだ。

    「ピットストップのためにアロンソが入ってきた。ピットストップは完璧だった。最後の予選ラウンドにむけて完璧なタイミングを得るために彼を数秒間待たせた。我々は3、2、1とカウントダウンしたが、その後何も起こらなかった」

    「ハミルトンが彼の後ろに並んでいる間、エンジニアは『フェルナンド、もう行くんだ!』とエンジニアが叫んだ。しかし、彼は動かなかった。ガレージのみんなはお互いを見つめ、誰も理解していなかった。ルイスは彼の後ろで立ち往生し、まるで信号待ちで怒っているストリートレーサーのようにうなっていた。数秒後、私はアロンソが意図的にそうしているのに気づいた・・・」

    「アロンソは10秒間静止した後、ようやく走り出した。素早いピットストップの後、ハミルトンも離れたが、ラップをするための時間はなかった。アロンソはラインを横切り、最後の予選ラウンドを開始した。時計の残り時間は1秒しかなかった」

    「私は両方のドライバーの振る舞いにうんざりしていた。計画を守らなかったルイスも、復讐したアロンソもね。その日、私は彼らに対する多くの尊敬を失ったが、同時に1秒しか残さなかったアロンソに感銘も受けました。彼はラインを通過するためにピットを離れ、同時にハミルトンが成功しないようにする時間を計算することができた」

    それはマクラーレンF1にとってシーズンの悲惨な終わりの始まりだった。ガレージの両側が互いに競い合い、コンストラクターのタイトルを獲得するために協力するのではなく、お互いに焦点を合わせた。

    「その年にタイトルを獲得できなかったという事実は、ハンガリーでの予選セッションに遡ることができる」とマーク・プリーストリーは語った。

    フェルナンド・アロンソは、ルイス・ハミルトンの予選を妨害したとして5グリッドの降格ペナルティを科せられた。最終的にレースではルイス・ハミルトンが勝利を収めたが、その後、チームにとってのレースは下り坂になった。

    マクラーレンは、フェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンが109ポイントで並び、フェラーリのキミ・ライコネンに1ポイント差でタイトルを持っていかれた。そして、コンストラクターズ選手権はスパイゲート事件によって失格となった。

    フェルナンド・アロンソはわずか1年でマクラーレンを離れてルノーに移籍。ルイス・ハミルトンは翌年最初のF1ワールドチャンピオンを獲得した。

  • マクラーレンF1、一度は移籍を断ったリカルドの心境の変化を説明

    マクラーレンF1、一度は移籍を断ったリカルドの心境の変化を説明

    マクラーレンF1チームのCEOを務めるザク・ブラウンは、ダニエル・リカルドがマクラーレンへ移籍することに考えを変えた理由を説明した。リカルドは2019年にマクラーレンに移籍するためののオファーを断っていた。

    2018年シーズン末にフェルナンド・アロンソが引退し、ストフェル・バンドーンとの契約を更新しないことを決定したマクラーレンは、新人のランド・ノリスのチームメイトを探していた。

    マクラーレンは、ダニエル・リカルドにアプローチして綿密な契約交渉を進めていたが、最終的にリカルドはワークスチームへの移籍が自分のキャリアにとって良い選択肢だと判断し、ルノーF1に移籍することを決断している。

    しかし、1シーズン後、ダニエル・リカルドは、ルノーF1チームを離脱し、2021年にマクラーレンに加入することを選択した。

    ダニエル・リカルドの心境にどのような変化があったのかと質問されたザク・ブラウンは、マクラーレンの数年間の低迷と回復への見通しはリカルドを説得することができなかったが、2019年にチームが立ち直り、ルノーF1よりも上位でシーズンを終えたことによって、リカルドはマクラーレンのプロジェクトと長期的な野心を信じてくれたと語った。

    「我々は彼が加入しないという決断をする数年前から彼のことを追い求めてきた」とザク・ブラウンは Sky Sports F1 に語った。

    「私は加入について彼と話をした。彼は丁寧に言えば『かなり乏しいシーズンを過ごしていた印象がある』と語っていたが、我々がチームを再構築するためにやろうとしていることはたくさんあった」

    「まだアンドレアス・ザイドルやジェームス・キーを連れてきていなかったし、リーダーシップチームも再編成していなかった。だから、有望なことはたくさんあったし、そのような悪いシーズンから抜け出し、彼が『おっと、これがどのように展開するか見てみよう』となったの見ることができた」

    「彼はそれがどのように展開しているかを気に入ってくれた」とザク・ブラウンは付け加えた。

    「私もそれがどのように展開しているかを気に入っていた。彼は我々行った変更、アンドレアスがもたらしたリーダーシップ、株主からの支持、メルセデスエンジンへの移行を目にした。我々は進行中のチームであり、彼は我々を次のレベルへと導いてくれると思っている」

    「ダニエルのようなグランプリウィナーを獲得することは、間違いなく我々が正しい方向に進んでいるサインだ」

    ダニエル・リカルドは、セバスチャン・ベッテルの後任としてフェラーリに移籍するカルロス・サインツの後任となる

  • ホンダF1の歴史:第4期 「マクラーレンとの屈辱の3シーズン」

    ホンダF1の歴史:第4期 「マクラーレンとの屈辱の3シーズン」

    2013年5月16日、ホンダはF1世界選手権にパワーユニットサプライヤーとしてマクラーレンとのジョイントプロジェクトのもと、2015年から参戦することを発表した。

    F1では2014年より、1.6リッターV型6気筒直噴過給エンジンに加え、エネルギー回生システムが採用されるなど、エンジンのダウンサイジング化をはじめとした環境技術が導入された。

    これらの技術への挑戦は、内燃機関のさらなる効率化や、ハイブリッドシステムなど、先進のエネルギーマネジメント技術を常に追求してきたホンダにとって、将来技術の開発や技術者の育成などにおいて大きな意義があると捉え、参戦を決意した。

    このプロジェクトはホンダがエンジン及びエネルギー回生システムを開発・製造・供給、マクラーレンは車体の開発・製造及びチーム運営を担当し、マクラーレン・ホンダとして活動することになった。ドライバーにはフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンという2人のワールドチャンピオンが起用された。

    しかし、2015年はプレシーズンテストでホンダのF1エンジンにトラブルが多発。まともな走行ができないままシーズンを迎え、コンストラクターズ選手権9位というマクラーレン史上最悪のシーズンとなった。ジェンソン・バトンに代えてストフェル・バンドーンを迎えた2016年はコンストラクターズ選手権6位まで準備を挽回したものの、エンジンコンセプトを一新した2016年には再び信頼性問題が多発。

    また、2017年4月30日には翌年からザウバーにカスタマーパワーユニットを供給することが発表されたが、7月27日には供給体制を整備する中で双方の目指す方向性に相違が生じ、術提携計画を解消することが発表された。

    そして、2017年9月15日にマクラーレンとホンダは、2017年シーズン限りでパートナーシップを終了することを発表した。

    過去50年の中で、ホンダのエンジンを積んだマシンは72回の勝利を飾っています。1965年のメキシコGPで初勝利を挙げたあとは、圧倒的な強さを誇るエンジンサプライヤーとして2期にわたり君臨。1980年代の半ばには、ウィリアムズ・ホンダとして3年間で23回の勝利を果たしました。また、1988年から1992年の5年間に、マクラーレン-ホンダとして80戦で44回の勝利を挙げました。

    しかし、第4期のこのパートナーシップは、過去に成し遂げた輝かしい黄金時代の再来とすることができなかった。当時ホンダF1プロジェクトの総責任者を務めた長谷川祐介は、この3年間を振り返って、最終戦のファイナルラップに至るまでチームが続けてきた努力を誇らしく思っていると語った。

    「確かに厳しい3年でした。ホンダはほかのマニュファクチャラーに比べて、開発を始めるのがかなり遅かったので、大きなディスアドバンテージを抱えてのスタートとなりました。開発面から見れば、我々は非常にいい仕事をしたと言えますが、競争力という点で見れば、我々が遅れをとっていることは明らかでした」と長谷川祐介は語った。

    「それでも、我々が成し遂げたことを誇りに思います。我々は前進し続け、決してあきらめずに、開発を続けてきました。この3年間、常にできる限りのスピードで走り続けてきました。しかし、F1はレースでありスポーツです。傍から見れば、我々が結果を残せなかったことは事実ですし、そのことは非常に残念です」

    「その事実は受け入れなくてはいけません。ただ、厳しい状況ではありましたが、マクラーレンには本当に感謝しています。特にサーキットのメンバーたちは、マシンとPU(パワーユニット)から最大限のパフォーマンスを引き出そうと努力し続けてくれました。彼らもまた、絶対にあきらめませんでした。エンジンに問題があったときも、メカニックたちは問題を解決し、マシンをサーキットに戻そうと懸命に作業を続けました。彼らはプロフェッショナルで、常にすばらしい姿勢で仕事に臨んでいました」

    未来に向けてより大きな進化の余地を残すため、2017年シーズンの始めに新しいパワーユニットを導入した。シーズン前半はトラブルに苦しめられたものの、最終戦までの7戦では、5レースで入賞を果たした。

    「これは我々にとって必要なチャレンジでした。昨シーズンは、いくつかのレースでまずまずのパフォーマンスを発揮しましたが、表彰台を争える競争力がないことは明らかでした。だからエンジンのコンセプトを変える必要があったのです」と長谷川祐介は語る。

    「正しい方向に向かっていることは確信していましたが、2017年シーズンが始まる前にパッケージを完成させることができなかったのです。それはつまり、残された多くの課題をシーズン中に解決しなければならないことを意味しました。もしも我々がパッケージに修正を加えなければ、長期的に見て、さらなる進化を果たす可能性がないことは明らかでした。この判断について、私は後悔していません」

    「もちろんシーズン中、マクラーレンからはさまざまな要望が出されました。これも非常によかったと思います。チームとさまざまな開発を繰り返していく中で、技術的にも人間としても、我々は大きく成長できたからです。そこにも疑いの余地はありません」

    厳しい戦いを強いられた3年間を経てマクラーレンとの提携終了が決まり、それに変わってトロ・ロッソへの供給が決まった。この交渉はイタリアGPでまとまりましたが、山本雅史(現ホンダF1マネージングディレクター)はそれをまとめるために奔走したと語る。

    「マクラーレン・ホンダのモットーは“ワン・チーム”であり、パフォーマンス向上のためにともに努力してきました。しかし、我々はプレシーズンテストの時点で望んだような結果が出せなかった。これによって、シーズン序盤から想定していたパワーが出せず、マクラーレンの期待にも届きませんでした」と山本雅史は語る。

    「もちろん、ホンダはマクラーレンとの関係継続を望んでいましたが、それに足るだけのパフォーマンスや信頼性の目標をクリアできませんでした。これがお互いの関係性に関係を来し、その結果として残念ながら離別を選ぶことにつながりました。F1の世界では結果を出すことが重要なので、本当に悔しいですが、こういったこともやむを得ないと考えています」

    ホンダF1は、マクラーレンとのパートナーシップ解消と同時に翌年からトロロッソとのワークスパートナーシップを開始することを発表した。

    山本雅史は「マクラーレンと組んでみて分かりましたが、企業の規模が大きいと、とてもシステマチックになります。もちろん、それが大きな強みであることは間違いないのですが、同時に変化に適応していくことは難しくなります」と語った。

    「その点、トロ・ロッソはまだ成長途上にある企業です。同じゴールを目指して一緒に歩んでいける関係であることが重要です。いいコミュニケーションをとりながら仕事ができることを、本当に楽しみにしています。マクラーレンとトロ・ロッソの二つのチームを比べてみると、マクラーレンは洗練されたフランス料理のような完成されたイメージであるのに対し、トロ・ロッソはおいしい田舎料理のようなイメージです。家庭料理のシチューのように、いくつか手を加えることでさらにおいしく出来ますし、そうできればと考えています」

  • マクラーレンF1 「セバスチャン・ベッテルにはオファーもしなかった」

    マクラーレンF1 「セバスチャン・ベッテルにはオファーもしなかった」

    マクラーレンのF1チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、フェラーリF1から離脱することを発表したセバスチャン・ベッテルには交渉させしていなかったと明かす。

    セバスチャン・ベッテルは、2020年シーズン限りでフェラーリF1を離脱することを決定。それ以降のF1チーム獲得は難しいとみられ、F1引退さえもささやかれている。

    マクラーレンがダニエル・リカルドの獲得を発表する前、セバスチャン・ベッテルの次の行き先はマクラーレンだと思われていた。

    マクラーレンのF1チーム代表であるアンドレアス・ザイドルは、BWMザウバー時代にセバスチャン・ベッテルと仕事をしており、同じドイツ人であり、チームが2021年からメルセデスのF1エンジンを搭載することも移籍の噂を導いた。

    しかし、アンドレアス・ザイドルは「我々になかでセバスチャンが話題に上ることは決してなかった」とアンドレアス・ザイドルは Sky Germany に語った。

    「交渉は決して行われなかった。ずっとカルロス(サインツ)かダニエル(リカルド)だった」

    アンドレアス・ザイドルは、先週の2021年のドライバー市場におけるセンセーショナルな動きの“結果に非常に満足している”と語り、カルロス・サインツの離脱については何のわだかまりもないと語った。

    「私たちは常にカルロスと非常にオープンで透明ない意見交換をしていた。彼がフェラーリと交渉していたことはわかっていた」とアンドレアス・ザイドルは語った。

    「同時に、我々は長い間ダニエルと交渉してした。」

    セバスチャン・ベッテルに関しては、アンドレアス・ザイドルはマクラーレンへの加入について決して尋ねることさえしなかったと明かした。それはベッテルが引退を決心しているかもしれない。

    「セバスチャンが獲得可能になるとは想定していなかった」とアンドレアス・ザイドルは語った。

    「私はセバスチャンと良好な関係を築いている。ここ数日間たびたび話をしたが、F1についてではなかった」

    最後に、アンドレアス・ザイドルは、ドイツが“ゴーストレース”として今年のF1カレンダーに戻ることを期待していると語った。

    「チェイス・キャリーがホッケンハイムと話していることも聞いている」とアンドレアス・ザイドルは語った。

    「ドイツでのレースが開催されるのは十分に想像できる」

  • ザク・ブラウン 「アロンソはルノーのF1マシンに乗りたがるだろうか?」

    ザク・ブラウン 「アロンソはルノーのF1マシンに乗りたがるだろうか?」

    マクラーレンF1チームのCEOを務めるザク・ブラウンは、フェルナンド・アロンソがルノーF1チームと契約するという報道に疑問を投げかけ、勝てるまでに3年かかるF1マシンにアロンソが乗りたがるとは思わないいないと語る。

    先週、セバスチャン・ベッテルが2020年シーズン限りでフェラーリ離脱というニュースをきっかけに連鎖的にチーム移籍が起こり、カルロス・サインツがフェラーリ、ダニエル・リカルドがマクラーレンに動いた結果、ルノーF1の2021年のシートに空席ができた。

    それと同時、2回のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソが、ルノーF1と交渉していると報じられ、すでに事前契約に合意していると伝えているメディアもある。

    しかし、マクラーレンでフェルナンド・アロンソのボスを務めたザク・ブラウンが、38歳のフェルナンド・アロンソは、彼のファンほどルノーのF1シート獲得に熱心であるとは思っていないと語る。

    「先日彼と話をした。私はいろいろと嗅ぎまわっていた。彼はまだ決心がついていないと思う」とザク・ブラウンは Sky Sports に語った。

    「私がルノーを運営していれば、間違いなく彼をクルマに乗せるだろう。彼は偉大な名前であり、誰よりも速い。彼は2つのチャンピオンシップを獲得しており、彼には歴史がある」

    「ルノーの観点からは、誰を乗せるかはかなり明白だと思う」

    しかし、フェルナンド・アロンソ側の大きな問題は、レースに勝てる見込みのないルノーのF1マシンに乗りたいかどかだ。

    「まだ勝てる実力のないマシンでフェルナンドが22戦に復帰したいかどうかだ・・・」とザク・ブラウンは続ける。

    「フェルナンドの身の丈を考えれば、シートに飛びつくのは表彰台のトップに立つことができると考えている場合だと思う」

    「彼らが同じようにトップに返り咲くための旅をしていることを踏まえれば、彼らは素晴らしいチームであり、素晴らしいリソースがあり、以前にそこにいた素晴らしい会社なので、私としては彼らはそこにたどり着くだろうと思っているが、フェルナンドが2021年に勝てるクルマではなく、3年の旅に出るクルマに乗る意欲を持っているかどうかはわからない」

    スペインの AS は、フェルナンド・アロンソがルノーF1で復帰するという挑戦をするか、F1のドアを完全に閉めるかどうかをまだ決定していないと主張している。

    同紙は、フェルナンド・アロンソはルノーF1でのF1復帰を決定する前にインディ500に取り組みたいと考えているため、将来についての憶測は数ヶ月続く可能性があると伝えている。

    昨年、マクラーレンはルノーを破ってコンストラクターズ選手権4位を獲得。ルノーはダニエル・リカルドを擁しても表彰台を獲得できなかった。また、2020年のインディ500でフェルナンド・アロンソはアロー・マクラーレンSPから参戦することが決定している。

  • マクラーレンF1 「ダニエル・リカルドはF1ワールドチャンピオン候補」

    マクラーレンF1 「ダニエル・リカルドはF1ワールドチャンピオン候補」

    マクラーレンF1チームのザク・ブラウンは、2021年に新加入するダニエル・リカルドは適切なマシンの乗れば“すぐに”F1ワールドチャンピオンになれる実力の持ち主だと語る。

    先週、セバスチャン・ベッテルのフェラーリF1離脱をきっかけに2021年のドライバー市場は大きな動きを見せ、ダニエル・リカルドは2021年からマクラーレンでランド・ノリスのパートナーになることが発表された。

    昨年、マクラーレンは2012年以来のベストリザルトとなるコンストラクターズ選手権4位でシーズンを終え、回復への道を進んでいるという強い兆候を見せた。

    そして、ザク・ブラウンはマクラーレンが適切なマシンを提供することができれば、新たに獲得したダニエル・リカルドは“すぐに”タイトル争いに絡むことができるドライバーだと考えている。

    「適切なマシンに乗ればダニエルはすぐにチャンピオンシップを獲得できる実力の持ち主だと思っている」とザク・ブラウンは Sky Sports F1 にコメント。

    「彼は商業的に非常に市場性があり、非常にエキサイティングなドライバーだ。彼とランドの組み合わせは素晴らしいものになると思うし、トラックの内外でファンのお気に入りになるだろう」

    ダニエル・リカルドはF1キャリアの中でこれまでに7勝を挙げており、ザク・ブラウンはリカルドとの契約はマクラーレンの回復への道のまた新たな重要なステップだと考えている。

    「我々は回復への道を進んでおり、昨年は大きな前進だった。それを実現するには、あなたはすべてのものからベストを引き出す必要がある」

    「比較的短期間でチームプリンシパルのアンドレアス(ザイドル)は素晴らしい追加戦力となり、ジェームス・キーが開始し、目には見えない舞台裏の多くの人々が最終的に成功したレースチームにするために貢献してくれた」

    「我々はリーダーシップ全体を再構築し、それには少し時間がかかったが、今はすべてが揃っている。アンドレアスは本当に彼が望んだチームを作った」

    「それにもちろん、2人の優れたドライバーを望むものだ。現在我々をそれを手にした。完全なベンチマークとして知られている7回のレースウィナーを起用できることはチームにとって素晴らしいことだ」

    「それはまたランドにステップアップする機会を与え、ランドが7回のウィナーと戦う様子を見る機会を与えてくれる」