カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • オスカー・ピアストリ ガスリー処分撤回でFIAを批判「F1に危険な前例を作った」

    オスカー・ピアストリ ガスリー処分撤回でFIAを批判「F1に危険な前例を作った」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、モナコGPでピエール・ガスリーに科された速度違反ペナルティが取り消され、3位が復活した件について「信じられない」と強い不満を示した。

    ピアストリ自身もレース中に同様の速度違反でペナルティを受けており、その裁定を消化するために予定外のピットストップを実施。その結果、ガスリーの後方に下がった。

    「なぜ一人だけ裁定を覆せるのか」
    ピアストリはCrash.netに対し、ガスリーの順位復活について率直な思いを語った。

    「正直、その決定には本当に驚いた」

    「最終的に間違った裁定だったとしても、同じ理由で他のドライバーたちもペナルティを受け、それをレース中に消化していた」

    「それなのに一つのペナルティだけを覆すというのは信じ難い。おそらく過去5〜6戦にも影響が及んでいることを分かっていながらそうしたのだから驚きだ」

    ピアストリは自身が順位を失っただけでなく、同じく影響を受けたジョージ・ラッセルの立場にも言及した。

    「僕は順位を失ったけれど、ジョージがどう感じているかを考えればなおさらだ。本当に自分の目を疑った」

    「今の前例では裁判に持ち込む者が得をする」
    今回の決定によって、F1の競技運営に危険な前例が生まれたとピアストリは警鐘を鳴らした。

    「僕はペナルティを消化したことでピエールの後ろに落ちた。だから理屈上は僕が3位であるべきだ」

    「でも同じ理屈ならジョージが3位であるべきだし、結局すべてが混乱している」

    「どうやってこの状況を収拾するのか分からない」

    さらに今回の裁定変更が今後のレース運営に悪影響を与える可能性を指摘した。

    「今の前例だと、ペナルティを受けても消化せず、異議申し立てをして数カ月後に結果を決めればいいという話になる」

    「そんなレースを誰が望むんだ?」

    「困惑しているというのが一番適切な表現だ」

    従来は全員が同じ扱いだった
    ピアストリは、仮に裁定そのものが誤りだったとしても、これまでは全員が同じ基準で扱われていたと主張した。

    「これまでは『運が悪かった』『裁定は間違っていた』と言えたとしても、全員に同じ基準が適用されていた」

    「でも今はどう判断すればいいのか非常に曖昧になってしまった」

    「もちろんレース結果そのものが取り消されるとは思わない。でも本当に厄介な状況になった」

    予選7番手もレースペースには自信
    一方、バルセロナ・カタルーニャGP予選で7番手に終わったピアストリは、マクラーレンの競争力が失われたとは考えていない。

    「他のチームが少し競争力を上げてきただけだと思う」

    「今年のメルセデスは練習走行で少し手の内を隠していることが多かったから驚きはない」

    「まだ少しタイムを残していたと思うし、最終セクターでどこを失ったのか確認したい。ラップ自体はかなり良かったからね」

    決勝ではメルセデスとフェラーリを警戒
    タイヤマネジメントが鍵となる決勝について、ピアストリはメルセデスとフェラーリを強力なライバルとして警戒している。

    「決勝は厳しい戦いになると思う」

    「予選ではメルセデスに近づけると思っていたし、フロントローやトップ3争いも可能だと思っていた」

    「でも決勝距離になると隠せるものは何もない」

    「メルセデスは非常に強いと思う。フェラーリも全コーナーでとても速かったし、直線で少し苦しんでいただけだった」

    「彼らを抜くのも簡単ではないだろう」

    そのうえで、「とはいえ、F1では何が起こるか分からない」と逆転への期待も口にした。

  • ランド・ノリスがFP2最速 マクラーレンF1は「正しい方向に進んでいる」

    ランド・ノリスがFP2最速 マクラーレンF1は「正しい方向に進んでいる」

    ランド・ノリスは、バルセロナ・カタルーニャGP初日のフリー走行2回目(FP2)でトップタイムを記録し、マクラーレンF1の進歩に手応えを示した。

    FP1をルーキー起用のため欠場したものの、午後のセッションではメルセデスのジョージ・ラッセルを0.009秒差で上回り最速を記録。チームメイトのオスカー・ピアストリも上位につけており、マクラーレンはメルセデスと並ぶ有力勢力として週末をスタートさせた。

    マクラーレンとラッセルの速さを警戒
    FP1で最速タイムを記録したラッセルは、FP2でもランド・ノリスとオスカー・ピアストリのマクラーレン勢に割って入る2番手を記録。トップ3はわずか0.057秒差という接戦となった。

    アントネッリは、ライバル勢の競争力を認めながらも、土曜日に向けた改善に期待を寄せている。

    「ジョージはかなり速そうだし、マクラーレンもとても速く見える。だから簡単にはいかないと思う」

    「今夜の作業で状況を理解して、明日に向けてしっかり準備したい」

    また、自身の走行については特に予選シミュレーションで苦戦したことを明かした。

    「1周のアタックは少し難しかった。タイヤの作動ウインドウがとても狭くて、かなりオーバーヒートしている」

    「ベストなバランスを見つけようとしているけれど、1周しか走れない状況では難しい。それでもまだ改善の余地はかなりあると思うし、明日に向けては自信を持っている」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    タイヤ管理が週末の鍵に
    モナコやカナダの市街地サーキットを経て、F1は再び高速かつ伝統的なレイアウトを持つバルセロナ・カタルーニャ・サーキットへ戻ってきた。これにより、これまで優勢だったメルセデスに対し、マクラーレンが再び互角の戦いを演じている。

    メルセデスの副代表ブラッドリー・ロードは、今週末の最大のテーマがタイヤマネジメントになると分析する。

    「勢力図はモナコとは少し違って見える。おそらくマイアミで見た状況に近い」

    「我々とマクラーレンは非常に接近しているし、フェラーリも強そうだ。特にFP2でのシャルル・ルクレールのロングランは印象的だった」

    予選も決勝もタイヤとの戦い
    ロードは、土曜日の気温上昇によってタイヤの扱いがさらに難しくなると予想している。

    「予選では全員がタイヤのオーバーヒートについて不満を言うことになるだろう。重要なのはタイヤから1周だけ最大限のパフォーマンスを引き出すことだ」

    一方で、決勝ではレースペースも重要になると指摘した。

    「ここはレースペースが重要なサーキットだ。決勝では複数回のピットストップになる可能性もある」

    「予選で良い位置につけることはもちろん大切だが、それ以上にレースに向けたセットアップを正しく仕上げることが重要になる」

    5連勝中のアントネッリにとって、バルセロナ・カタルーニャGPは今季最大級の試練となりそうだ。マクラーレン、フェラーリ、そしてチームメイトのラッセルが迫る中、選手権リーダーが6連勝を達成できるか注目される。

    【関連】
    ・F1バルセロナ・カタルーニャGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

  • レオナルド・フォルナローリ F1公式セッション初走行で5番手「信じられない気持ち」

    レオナルド・フォルナローリ F1公式セッション初走行で5番手「信じられない気持ち」

    マクラーレンの育成ドライバーでありリザーブドライバーを務めるレオナルド・フォルナローリが、2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPのフリー走行1回目で公式F1セッションデビューを果たした。

    ランド・ノリスに代わってMCL40をドライブしたフォルナローリは22周を走行し、1分17秒216を記録して5番手。2026年レギュレーション車での初走行ながら、マクラーレンの空力テストやデータ収集プログラムを無事に完遂した。

    今回の走行は2026年のルーキーFP1出走義務の一環として実施されたもので、フォルナローリはセッション序盤に空力測定を担当。その後はソフトタイヤでの走行も行い、チームに貴重なデータを持ち帰った。

    フォルナローリはセッション後、「公式なF1セッションを初めて走れたことは信じられないような気持ちだった」と語った。

    「マシンの中ではとても良い感触があったし、自分の仕事に完全に集中していた。クリーンな走行を行い、空力プログラムを確実に実行することを目指していた」

    「5番手で終えたけど、今日の目的はラップタイムではなかった。チームが必要としていたデータを集めることが最優先だったし、一緒に良い仕事ができたことを本当にうれしく思う」

    F1公式セッションデビューについては特別な感情があったことも明かした。

    「本当に素晴らしい経験だった。セッション前はとても感情的になっていた。F1週末での初めての公式セッションだったし、普段テレビで見ているドライバーたちと同じコースを走ることができた」

    「いつも『彼らはすごい、本当に速い』と思って見ていた。そのドライバーたちと同じコースを走れたことは信じられない経験だった」

    また、ピットウォールで見守った父親も感激していたという。

    「父も現地に来ていた。父もとても感動していた」

    「今日の目的はラップタイムではなく、チームが必要とするデータを提供することだった。セッション序盤には多くの空力テストを行ったし、それが最も重要な仕事だった」

    「クリーンな仕事ができたと思うし、マシンも無事に持ち帰ることができた。チームと一緒に成し遂げた仕事には本当に満足している」

    レオナルド・フォルナローリ(マクラーレン) F1 バルセロナ

    フォルナローリは今回のFP1に向けて、2023年型マクラーレンを使ったTPC(旧型車テスト)やシミュレーター作業を重ねて準備を進めてきた。

    「TPCマシンとは挙動が異なるけど、F2からF1へのステップはとても大きい。そのため事前にTPCテストを経験できたことは大きな助けになった」

    「2026年型マシンのシミュレーター作業もたくさん行っていたので、ある程度は何を期待すべきか分かっていた」

    今後については、引き続きリザーブドライバーとしてチームを支えていく考えを示した。

    「これからもチームと一緒に多くの仕事を続けていく。リザーブドライバーとしての役割に加え、TPCテストや今後予定されているFP1出走の機会に向けて準備を進めていく」

    フォルナローリは来週、モンツァで4回目となるMCL60でのTPCテストを実施する予定で、マクラーレンは今後も若手育成プログラムの一環としてF1走行機会を提供していく。

    【関連】
    ・F1バルセロナ・カタルーニャGP フリー走行1回目 結果・タイムシート

  • ピエール・ガスリー表彰台復活に異議 レッドブルとマクラーレンが控訴手続き

    ピエール・ガスリー表彰台復活に異議 レッドブルとマクラーレンが控訴手続き

    アルピーヌのピエール・ガスリーのモナコGP表彰台復活をめぐり、レッドブル・レーシングとマクラーレンがFIAの裁定に対する控訴手続きに着手した。両チームは正式な「控訴意思通知」を提出しており、今後96時間以内に最終的な控訴へ進むかどうかを判断する。

    ガスリーはモナコGPでピットレーン速度違反による2件の5秒加算ペナルティを受け、一度は7位に降格していた。

    しかしアルピーヌが提出した再審請求(ライト・オブ・レビュー)が認められたことで裁定が覆され、3位表彰台を取り戻していた。

    レッドブルとマクラーレンが控訴手続きを開始
    今回の裁定変更によって、当初3位だったアイザック・ハジャーは4位へ、4位だったオスカー・ピアストリは5位へ後退した。

    さらにリアム・ローソンとハジャーも順位を1つずつ失う結果となったが、レーシングブルズは控訴手続きには加わっていない。

    ただし最終的にガスリーが再び7位へ降格する判断となれば、レーシングブルズにも順位面での利益が生じる。

    FIAの再審審理にはレッドブル・レーシングとマクラーレンも参加しており、両チームは当時からアルピーヌ側の主張に異論を示していた。

    争点はピットレーン速度計測の運用
    公開された裁定文書によると、レッドブル・レーシングのスティーブン・ノウルズは以下の点を主張した。

    ■ 計測方法は週末を通じて一貫していた
    ■ 通常の運用手順に従っていた
    ■ 各チームは既存の手順に合わせてシステムを調整していた
    ■ ピットレーン速度計測が完全ではないことは全チームが理解している

    一方、マクラーレンのウィル・コートニーも同様の立場を示した。

    ■ ピットレーン速度計測には既知の誤差リスクが存在する
    ■ 各チームはそのリスクを前提にドライバーへ指導している
    ■ 全チームが運用を調整して対応している
    ■ 「最短距離」の扱いについては推測の域を出ない議論だった

    両チームとも、計測方法に一定の不完全さがあることを認めつつも、それは全チームが共有している前提条件であり、今回だけ結果を覆すべきではないとの立場を取っている。

    今後96時間以内に最終判断
    今回提出されたのは正式な控訴そのものではなく、まず権利を確保するための「控訴意思通知」だ。

    レッドブル・レーシングとマクラーレンは今後96時間の検討期間内に、裁定文書や提出された証拠を精査した上で正式な控訴へ進むかどうかを決定する。

    もし両チームのいずれかが正式な控訴を行えば、モナコGPの最終結果は再び見直される可能性があり、ガスリーの表彰台復活問題はまだ決着していない。

    【関連】
    ・ピエール・ガスリー F1モナコGP表彰台が復活 アルピーヌの再審請求が成功

  • マクラーレンF1 メルセデス継続を強調も将来的な自社PU検討に含み

    マクラーレンF1 メルセデス継続を強調も将来的な自社PU検討に含み

    マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンは、2026年F1パワーユニット時代におけるカスタマーチームの不利をめぐる議論が高まるなか、メルセデスとの関係を継続する姿勢を改めて明確にした。

    マクラーレンは2025年にカスタマーエンジンでドライバーズ、コンストラクターズの両タイトルを獲得したが、2026年は信頼性面のトラブルが目立っている。ランド・ノリスは技術的な問題に何度も見舞われており、その一部がメルセデス製パワーユニット・パッケージに関連しているのではないかとの見方も出ている。

    一方で、メルセデスのワークスチームは今季圧倒的な強さを見せており、カスタマーであるマクラーレンが同じ条件で戦えているのかという疑問も強まっている。

    カスタマーチームの限界をめぐる議論
    モナコGPの週末には、チーム代表のアンドレア・ステラが、2026年の新パワーユニットを統合し、開発していくうえで、メーカー系チームとカスタマーチームの間には制約があるとの見方を改めて示した。

    新世代パワーユニットでは、内燃機関と電動システムの統合、冷却、車体パッケージング、エネルギーマネジメントがこれまで以上に重要になっている。そのため、ワークスチームが設計段階からパワーユニットとシャシーを一体で最適化できる一方、カスタマーチームには情報や開発自由度の面で限界があるとされる。

    こうした背景から、マクラーレンが長期的にメルセデスとの関係を続けるのか、それとも将来的に自社パワーユニットの道を探るのかに注目が集まっている。

    ブラウン「メルセデスHPPにはとても満足している」
    しかしブラウンは、マクラーレンがメルセデスとの関係に不満を持っているとの見方を否定した。

    「まず強調したいのは、僕たちはメルセデスHPP(ハイパフォーマンス・パワートレインズ)にとても満足しているということだ」

    「カスタマーエンジンではワールドチャンピオンになれない、という話はよく聞いてきた。だが、僕たちはそれが可能だと証明した」

    マクラーレンは2025年にカスタマーチームとして両タイトルを獲得しており、ブラウンはその事実こそがメルセデスとの関係の強さを示していると強調した。

    現在、マクラーレンとメルセデスの契約は2030年末まで残っている。ブラウンは、少なくとも次の規則変更まではメルセデスとの関係を維持することが最優先だと語った。

    「僕たちの最優先事項は、新しいレギュレーションが導入されるまでメルセデスとともにいることだ。彼らは素晴らしいパートナーだった」

    さらにブラウンは、シーズン序盤に比べて状況は大きく改善しているとし、「近い将来、僕たちはさらに強くなるだけだと期待している」と述べた。

    将来的な自社パワーユニット製造は否定せず
    一方でブラウンは、F1が将来的によりシンプルなパワーユニット規則へ向かうのであれば、マクラーレンが自社エンジンの可能性を検討する余地があることも認めた。

    「新しいレギュレーションが出るたびに、僕たちはそれを検討し、技術的に興味深いものなのか、財政的に意味があるのかを見ることになる」

    「もしその時が来れば、僕たちはそのプロセスを進める。ただ、現時点ではメルセデスにとても満足しているし、今後も彼らと続けていくものと考えている」

    ブラウンの発言は、現時点でメルセデスから離れる計画がないことを示す一方で、F1の規則が変化すればマクラーレンがメーカーとしての道を検討する可能性を完全には閉ざしていないことも意味する。

    V8復活案には前向きな姿勢
    ブラウンは、F1が将来的に検討している方向性についても前向きな見解を示した。特に、より大きな内燃エンジン、持続可能燃料、バッテリー依存度の低下、そしてサウンドの回復という要素には好意的だ。

    「V8、より大きな内燃エンジン、持続可能燃料、バッテリーへの依存度の低下、そしてもっと大きな音。それはすべて良いことに聞こえる」

    「スポーツにとって良い方向性のように思う」

    F1では2026年規則をめぐり、電動出力の比率やレース中のエネルギーマネジメントに対する不満が広がっている。ブラウンも、現行の新規則には改善が必要だとの立場を取っている。

    「僕たちは、このレギュレーションを改善するためにはまだ変更が必要だと考えている」

    「人々は一度、自分たちの個人的な思惑を脇に置く必要がある。何が自分たちをより競争力のある状態にするのか、あるいは不利にするのかを考えるのではなく、全員で協力すべきだ」

    「変更が必要だという点では、良い合意があると思う。スポーツを改善するチャンスがあるのに、それを続けないとしたら残念なことだ」

    マクラーレンは現実路線を維持
    ブラウンの発言から見えるのは、マクラーレンが短期的にはメルセデスとの関係を揺るがせるつもりがない一方で、長期的にはF1の規則変化を慎重に見極めているという現実的な姿勢だ。

    2025年にカスタマーチームとして頂点に立ったマクラーレンにとって、メルセデスとの提携は成功の基盤だった。ただし、2026年の新時代では、信頼性、統合開発、ワークスチームとの差という新たな課題が浮上している。

    それでもブラウンは、現在の問題を理由に関係を見直すのではなく、メルセデスとの協力を深めながら競争力を高める道を選んでいる。将来的な自社パワーユニットの可能性は残しつつも、少なくとも今のマクラーレンにとって、メルセデスは依然として最も信頼できるパートナーである。

  • マクラーレンF1 F2王者レオナルド・フォルナローリをバルセロナのFP1で起用

    マクラーレンF1 F2王者レオナルド・フォルナローリをバルセロナのFP1で起用

    マクラーレンは、2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPのフリー走行1で、リザーブドライバーのレオナルド・フォルナローリを起用することを発表した。

    21歳のイタリア人ドライバーは、ランド・ノリスに代わってMCL40をドライブし、公式F1セッションデビューを果たす。今回の起用は2026年F1レギュレーションで義務付けられているルーキードライバー起用プログラムの一環で、各チームはシーズン中に4回のFP1でルーキーを走らせなければならない。

    F3とF2を連続制覇した逸材
    フォルナローリは2025年12月にマクラーレン・ドライバー育成プログラムへ加入。2025年にF2タイトル、2024年にF3タイトルを獲得しており、オスカー・ピアストリとガブリエル・ボルトレトに続き、F3とF2を連続制覇した史上3人目のドライバーとなった。

    その実績から、近年のジュニアカテゴリーで最も注目される若手ドライバーの一人として評価されている。

    フォルナローリ「長い間目標にしてきた」
    フォルナローリは今回のFP1出走について次のように語った。

    「今週末のバルセロナ・カタルーニャGPのFP1セッションでMCL40をドライブできることにとても興奮している」

    「チームの準備をサポートし、金曜日に予定されているプログラムを進める素晴らしい機会になると思う。僕にとっては初めての公式F1セッションなので、とても重要な任務になる。長い間目標にしてきたことなので、本当に楽しみにしている」

    「これまでTPC(Testing of Previous Car/旧型車テスト)で積み重ねてきた経験は、僕の成長にとって非常に重要なものだった」

    「ザク、アンドレア、アレッサンドロ、そしてマクラーレンF1チームのみんなに感謝している。週末が待ちきれない」

    レオナルド・フォルナローリ(マクラーレン) バルセロナ・カタルーニャGP

    バルセロナでTPC経験済み
    マクラーレン加入後、フォルナローリはTPC走行、シミュレーター作業、レース週末でのサポート業務など幅広い開発プログラムに取り組んできた。

    これまでに2023年型マシンのMCL60で3回のTPCを実施しており、最初のテストは今年3月にバルセロナ・カタルーニャ・サーキットで行われた。その後はシルバーストンとオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズでも走行している。

    現行マシンMCL40を初ドライブ
    今回のFP1は、フォルナローリにとって現行世代のF1マシンをドライブする初めての機会となる。

    チームは走行距離を重ねるだけでなく、レース週末でのエンジニアリング作業やフィードバック能力の向上にも期待を寄せている。

    フォルナローリは金曜日のセッションで収集したデータやセットアップに関するフィードバックをチームへ提供し、ノリスとオスカー・ピアストリの週末準備をサポートする役割も担う。

  • マクラーレンF1代表 カスタマーチームの不利を認める「新規則で差が拡大」

    マクラーレンF1代表 カスタマーチームの不利を認める「新規則で差が拡大」

    マクラーレンF1のアンドレア・ステラ代表は、2026年シーズンに入り、チームが初めて「カスタマーチームであることの不利」を実感していると明かした。

    メルセデス製パワーユニットを搭載するマクラーレンは、マイアミGPでダブル表彰台を獲得し、大型アップグレードの効果で上昇気流に乗ったかに見えた。

    しかし、その後のカナダGPとモナコGPではトラブルが続発。ランド・ノリスはカナダでギアボックス故障、モナコではパワーユニット関連の問題によってリタイアを喫した。

    2026年の新規則が浮き彫りにした課題
    ステラは、これまでメルセデスHPP(ハイパフォーマンス・パワートレインズ)との関係に不満を抱いたことはなかったと強調した。

    しかし、2026年の大幅なレギュレーション変更によって、ワークスチームとカスタマーチームの違いがこれまで以上に顕在化したという。

    「これまでカスタマーチームであることが我々に不利に働いたと感じたことは一度もなかった」

    そう語ったステラは、誤解を避けるためにメルセデスHPPへの批判ではないと前置きした。

    「それは我々がメルセデスHPPにとって優先順位が低いからではない」

    「信頼性問題への対応や、パワーユニット性能を最大限引き出すための取り組みにおいて、同じタイムラインで作業する機会が少ないからだ」

    「施設を共有しながら共同作業を行ったり、シャシー側の実験とパワーユニットの長時間運転試験を組み合わせたりといったことも、ワークスチームの方が有利になる」

    「パワーユニット関連の信頼性や、ワークスチームであることによるメリットは数多く存在する」

    「こうした問題が特に表面化したのは、2026年のような大規模な技術規則変更があったシーズンだからだと思う」

    メルセデスとの関係強化が最優先課題
    ステラによれば、マクラーレンは現在メルセデスHPPとともに問題解決へ向けた包括的な見直しを進めている。

    単に発生したトラブルを個別に修正するだけではなく、情報共有や開発体制そのものを改善する必要があるという。

    「良好な関係があるからこそ、ひとつひとつの問題を検証し、学び、技術的に解決することができる」

    「しかし、次に何が起きるか分からない状況では、個別対応だけでは十分ではない」

    「会議の内容や頻度、情報共有の質、工場と工場、サーキットと工場の連携など、あらゆるプロセスを見直す必要がある」

    「2026年は新しい要素があまりにも多い。我々はこれまで以上のレベルで協力しなければならない」

    ステラによれば、この議論はすでに数か月前から始まっているが、F1では改善策が結果として現れるまでに時間がかかるため、即効性のある解決策ではないという。

    メルセデスへの責任転嫁は否定
    一方でステラは、今回の問題をメルセデス側の責任とする見方を明確に否定した。

    実際、カナダGPでノリスを襲ったギアボックス故障は完全にマクラーレン側の問題だったと説明している。

    「ランドのカナダでのギアボックス問題のように、完全にマクラーレン側の問題もある」

    「だからこそ、我々のパワーユニットサプライヤーに対しては完全に公平でありたい」

    「我々は非常に成功した関係を築いてきたし、その関係はいまも素晴らしいものだ」

    マクラーレンが直面する“レッドブル型”の課題
    今回のステラの発言で注目されるのは、単なる信頼性問題ではなく、2026年のF1がワークス体制の重要性を改めて浮き彫りにしている点だ。

    レッドブルはレッドブル・パワートレインズを設立し、自社開発体制への移行を進めている。マクラーレンCEOのザク・ブラウンも、将来的には独自パワーユニット開発に興味があることを認めている。

    ただし現時点では、マクラーレンにとって最も現実的な解決策はメルセデスHPPとの連携をさらに強化することだろう。

    カナダGPとモナコGPで露呈した信頼性の課題は、単なる不運ではなく、新世代F1におけるワークスチームとカスタマーチームの構造的な差を映し出している可能性がある。バルセロナで迎える次戦バルセロナ・カタルーニャGPは、マクラーレンがその課題にどこまで対応できたのかを測る重要な週末となりそうだ。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「速さの差は異常だ」

    ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「速さの差は異常だ」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は2026年F1モナコGPでリタイアを喫した後、マクラーレンのパフォーマンスがサーキットによって大きく変動している現状に強い危機感を示した。

    マイアミでは優勝争いを演じ、カナダでもメルセデスに迫る競争力を見せた一方で、モナコでは予選で苦戦。ノリスはマシンの特性が特定の条件に大きく依存していると指摘し、「より万能なクルマ」に進化させる必要があると訴えた。

    マイアミでは優勝争い モナコでは大苦戦
    ノリスはモナコGPでパワーユニットトラブルによりリタイアした。レース序盤から異変はあったものの、最終的なリタイアは突然だったという。

    「ほとんど前触れはなかった」

    「終盤になって一気に壊れてしまった」

    「序盤にも問題があったし、中盤にも問題があった。それらが関係しているのかどうかは分からないけど、クルマを止めるよう指示された。今の時代は僕にできることはほとんどない」

    ノリスはエンジンやターボ、バッテリーなど複数のシステムから異音を感じていたと明かした。

    「エンジンやターボ、バッテリーから正常じゃない音がたくさん聞こえていた」

    「修復を試みたけど、むしろ問題は悪化した。元の状態に戻したらまた同じ問題が出たけど、そのまま走るしかなかった。そして最後に完全に壊れてしまった」

    マクラーレン最大の課題は“極端な性能差”
    現在ランキング6位のノリスは、首位アンドレア・キミ・アントネッリに98ポイント差をつけられている。それでもタイトル争いを諦めてはいない。

    「もちろん諦めるつもりはない」

    「昨年はマックスが同じような差から追い上げた」

    「まだシーズン序盤だし可能性を否定したくない。でもモナコの予選でトップからコンマ6秒も離されると、ポジティブな要素を見つけるのは難しい」

    ただし、ノリスが本当に問題視しているのはポイント差ではなく、マクラーレンのパフォーマンスの振れ幅だ。

    「数週間前のマイアミでは優勝争いをした」

    「おそらく勝てるレースだった」

    「メルセデス相手に勝利を争える状態から、こんなに大きく離されるなんて本当に信じられない」

    ノリスは、マクラーレンのマシンが特定の条件では非常に速い一方で、別の条件では競争力を失う傾向があると分析している。

    「このクルマは特定の状況ではうまく機能するけど、別の状況ではそうではないことを示している」

    「チームはそれを理解しなければならない」

    「メルセデスが証明しているような、よりバランスの取れたクルマへと開発していく必要がある」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    続くPUトラブルへの不満
    ノリスは今季、中国GPでDNS、カナダGPとモナコGPでリタイアを経験している。今回のトラブルにより、すでに3基目のパワーユニットを使用している状況だ。

    「僕はもう3基目のパワーユニットを使っている」

    「これ以上使えばペナルティを受けることになる」

    「そうならないことを願っている」

    もっとも、問題はマクラーレンだけではないと考えている。

    「ジョージだって最高のシーズンを送っているとは言えないだろう」

    「メルセデスにも同じような問題はあった」

    「オスカーは僕より少なく、キミはジョージより少ない。それが現実だ」

    それでもノリスは改善の必要性を強調した。

    「毎週末何かが起きているように感じる」

    「マクラーレンだけではなくメルセデス側も含めて、もっと良い仕事をしなければならない」

    「現状では十分とは言えない」

    バルセロナで本当の実力が見える
    モナコまでの数戦は市街地コースや仮設サーキットが続いたが、次戦スペインGPの舞台バルセロナはより伝統的な常設サーキットだ。

    ノリスは、そこでマクラーレンの真の競争力が見えてくると考えている。

    「マイアミで見せたような速さを取り戻せるか確認したい」

    「正直なところ、なぜカナダで速くてモナコでここまで苦しんだのか理解できていない」

    「カナダではポールポジションからコンマ1秒程度の差だったのに、ここではコンマ6秒離されていた。本当に異常だ」

    「バルセロナに戻れば、このクルマがどの位置にいるのかが分かるはずだ」

    「このクルマには良い部分もある。実際にマイアミではほとんど勝てたし、本来なら勝っていたと思う」

    「だからこそ、なぜあるコースではこれほど速く、別のコースではこれほど遅いのかを理解する必要がある」

    モナコGPは単なるリタイア以上に、マクラーレンが抱える根本的な課題を浮き彫りにした週末だった。ノリスが指摘する「極端なコース依存性」を解決できるかどうかが、2026年F1シーズン後半戦の大きな焦点となりそうだ。

  • オスカー・ピアストリ マクラーレンF1苦戦認める「何をしても7番手だった」

    オスカー・ピアストリ マクラーレンF1苦戦認める「何をしても7番手だった」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、2026年F1モナコGP予選を7番手で終え、ライバル勢との大きな差に落胆した様子を見せた。

    マクラーレンは週末を通じて苦戦が続き、予選でもメルセデス、フェラーリ、レッドブルの上位勢に太刀打ちできなかった。ピアストリは全セッションで7番手に終わり、ポールポジションを獲得したアンドレア・キミ・アントネッリから0.574秒差をつけられた。

    「グリップ不足は簡単に解決できない」
    ピアストリは、金曜日から続いているグリップ不足が最大の課題だったと説明した。

    「僕たちは他と比べてグリップが足りない」とピアストリはコメント。

    「昨日と比べると、クルマはかなり運転しやすくなっていた。それは良かったと思う」

    「でも、それだけ改善してもこれだけ離されているのは良くないことだ」

    「少し近づくことはできたし、感触も良くなった。でもグリップが足りないと、その差を埋めるために使える手段はあまり多くない」

    予選後の別のインタビューでも、結果について率直な評価を下している。

    「たぶん、もう少しラップタイムは残っていたと思う。でも今日は何をしても7番手だったと思う」

    「昨日はバランスに苦しんでいた。今日はクルマの感触は少し良くなっていたけど、他と比べるとグリップが足りないように見える。できることはあまり多くなかった」

    「間違いなく少し驚きだった。ここで僕たちがすごく良いとは思っていなかったけど、ここまで悪いとも思っていなかった。間違いなく調べるべきことがある」

    限界まで攻めた代償
    Q3ではラスカスで大きく姿勢を乱す場面もあったが、ピアストリはそれもマシンの限界を超えて攻める必要があった結果だと説明した。

    「あれはQ3最初のラップだった」

    「そこまではかなり良かった。でも僕たちはかなりプッシュしていたし、他と戦うためにはかなりタイムを見つけなければいけない状況だった。そうなるとミスや危ない瞬間は起こるものだ」

    「2回目のラップは少しクリーンだった。完璧ではなかったけど、仮にそこをまとめられたとしても6番手に少し近づけた程度だったと思う。それでも7番手だっただろう」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    新フロントウイングより大きな問題
    マクラーレンは今週末、新しいフロントウイングの評価作業も続けていた。カナダGPで試験投入された後に一度見送られた仕様だが、モナコでも比較テストが行われている。

    しかしピアストリは、今回の苦戦の原因がフロントウイングにあるとは考えていない。

    「僕たちは以前のフロントウイングに戻した」

    「まだ評価を続けている段階だし、正直モナコは判断するのが簡単な場所ではない。だから今も作業は続いている」

    「でもコンマ6秒も遅れている状況であれば、問題はフロントウイングではない」

    決勝はモナコらしい展開を予想
    昨年のモナコGPでは、チームメイトのピットストップを助けるために意図的に隊列をコントロールする戦術が見られた。

    同様の展開が今年も起こる可能性について問われたピアストリは、状況次第だと語った。

    「可能性はあると思う。まだグリッド全体を見ていない」

    「本来いるべき位置にいないクルマがいたりすれば、そういうことは起きるかもしれない。でも僕たちにはできることがあまりないから、レースがどうなるか見てみよう」

    さらに2026年型パワーユニットの運用も決勝の鍵になると指摘した。

    「パワーユニットの管理は依然として重要になると思う。ペースや全開区間の長さ、ブレーキングの量にとても敏感なんだ。まるで朝起きた時の気分にまで左右されるみたいにね」

    「そこは重要な管理項目になる。でも誰かが大きく失敗しない限り、結局はいつも通りのモナコのレースになると思う」

    【関連】
    ・F1モナコGP 予選 結果・タイムシート:アントネッリがポールポジション

  • マクラーレンF1 モナコGPでカーフュー破り ノリス車を深夜修復

    マクラーレンF1 モナコGPでカーフュー破り ノリス車を深夜修復

    ランド・ノリスのマシンに発生した電気系トラブルの影響で、マクラーレンF1は2026年F1モナコGPの週末にパドックのカーフュー規定を破ったことを明らかにした。

    ノリスは金曜のフリー走行2回目(FP2)終盤、ヌーベルシケイン手前でマシンが停止。チームは問題の原因究明と修復のため夜間作業を実施し、FP3に向けて大規模な作業を行った。

    ノリス車の電気系トラブルで深夜作業
    マクラーレンは土曜日の朝に声明を発表し、ノリス車の修復のためカーフュー違反を行ったことを認めた。

    「昨日のFP2でランドのマシンがコース上で停止した後、チームは今朝のFP3に向けて大規模な作業を実施した」

    「問題を包括的に調査し対処するため、チームは昨夜カーフューを破ることを選択し、ワイヤリングハーネスを交換した。また許可された割り当ての範囲内でESMEパックも交換した」

    ESMEはエネルギー貯蔵システム関連のコンポーネントであり、今回のトラブルが電気系統に関係していることを示唆している。

    モナコ初日は苦戦するマクラーレン
    マクラーレンにとって金曜日は厳しい一日となった。

    ノリスはFP1で6番手につけていたものの、トップのシャルル・ルクレールからは1秒以上遅れていた。さらにFP2ではトラブルによって走行時間を失い、19番手でセッションを終えた。

    一方のオスカー・ピアストリもFP2で7番手にとどまり、首位からはほぼ同等の差をつけられていた。

    これまで今季の勢力図をリードしてきたマクラーレンだが、モナコではフェラーリが大きく前進。マクラーレン勢はトップ6圏内の下位争いにとどまり、予選へ向けて課題を残す結果となった。

    予選へ向けて原因究明を急ぐ
    マクラーレンの最高技術責任者兼チーフデザイナーを務めるロブ・マーシャルは、金曜日の走行後に次のように説明した。

    「ランドのセッションは、残念ながらマシンを停止させる電気系統の故障によって短縮されてしまった」

    「チームは根本原因の診断に全力で取り組んでいる。同じことが再発しないようにし、予選に向けてすべてを最適化することに集中したい」

    ノリスは開幕5戦を終えて表彰台獲得がマイアミGPの1回のみ。ランキング首位のキミ・アントネッリに73ポイント差をつけられており、タイトル争いに踏みとどまるためにもモナコでの巻き返しが求められている。

    予選が結果の大半を左右すると言われるモナコで、マクラーレンが一夜で問題を解決し、フェラーリやレッドブル・レーシングに対抗できるだけのパフォーマンスを引き出せるかが注目される。