カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • マーク・ウェバーに“マクラーレン出禁”説 ピアストリ陣営とチームの亀裂が再燃か

    マーク・ウェバーに“マクラーレン出禁”説 ピアストリ陣営とチームの亀裂が再燃か

    オスカー・ピアストリのマネージャーを務める元F1ドライバーのマーク・ウェバーが、マクラーレンのホスピタリティ施設への立ち入りを事実上禁じられているとの衝撃的な噂が浮上した。

    発信元はオランダ人ジャーナリストのジャック・マルテンスで、レッドブル移籍説とも絡み、パドック内で新たな注目を集めている。

    ピアストリ陣営の再編とウェバーの役割変化
    2026年シーズン開幕前、ピアストリはマネジメント体制を見直し、ウェバーをビジネス面中心の役割へ移行させた。同時に元F2エンジニアのペドロ・マトスをレース週末のサポート担当として起用している。

    ピアストリ自身は、F1での経験を重ねたことでウェバーへの依存度が以前より低下したと説明している。スペインGPでは自身75回目のF1スタートを迎えており、ドライバーとして着実に成熟している段階だ。

    しかし、この体制変更の背景には単なる業務分担以上の事情が存在する可能性が指摘されている。

    2025年のチームオーダー問題が火種か
    マルテンスによれば、2025年シーズンを通じてマクラーレン内部ではピアストリ側とチーム首脳陣の間に緊張関係が生じていたという。

    当時は複数の戦略判断やチームオーダーがランド・ノリス寄りだったとの見方があり、ピアストリ本人は公の場で「公平に扱われている」と主張していたものの、ウェバーは異なる認識を持っていたとされる。

    その結果、舞台裏でウェバーとマクラーレン首脳陣の間に激しい対立が発生したとの証言が出ている。

    マルテンスは『Paddock Access』ポッドキャストで次のように語った。

    「レッドブルのリスト最上位にいるのはオスカー・ピアストリだ。すでに双方は話をしている」

    「マーク・ウェバーは今でもピアストリのマネージャーだが、最近サーキットで見かけなくなった」

    「私は彼がマクラーレンのホスピタリティに入れない状態だと思っている。マクラーレンはサーキットで彼をピアストリの近くに置きたくないのだろう」

    レッドブル移籍説との関連
    今回の話題が注目を集める最大の理由は、ピアストリのレッドブル移籍説と結び付いているためだ。

    現在、マックス・フェルスタッペンには成績条項による契約解除オプションが存在すると報じられており、将来について様々な憶測が飛び交っている。

    ウェバーはレッドブル・レーシングで長年活躍した経歴を持ち、現在もチームとの関係は深いとみられている。マルテンスは、レッドブルとウェバー陣営の接触が行われていること自体は自然な流れだと指摘した。

    さらに彼は「話し合われているのはフェルスタッペンのチームメイトの座ではなく、フェルスタッペンの後任としての可能性だ」と主張している。

    現時点では裏付けのない噂段階
    ただし、この情報は現時点でマルテンス個人の証言に基づくものであり、客観的な裏付けは示されていない。

    記事によれば、F1 Oversteerはマクラーレンにコメントを求めているが、記事公開時点で公式な回答は得られていない。

    また、ピアストリ自身はこれまで一貫してマクラーレンとの関係に問題はないと説明しており、2026年もタイトル争いを展開している。したがって、「ウェバー出禁説」や「レッドブル移籍交渉」が事実であるかどうかは、今後さらなる証拠や関係者の発言を待つ必要がある。

    現段階では、パドック内で広がる興味深い噂の一つとして受け止めるのが妥当だろう。

  • セナ最後のマクラーレンF1マシンが復活 グッドウッドで33年ぶり公開走行へ

    セナ最後のマクラーレンF1マシンが復活 グッドウッドで33年ぶり公開走行へ

    マクラーレンは2026年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(7月9日〜12日)の展示計画を発表し、アイルトン・セナとジェームス・ハントがドライブした歴史的マシンを公開することを明らかにした。

    なかでも最大の注目は、セナが最後にドライブしたマクラーレン「MP4/8B」だ。このマシンは1993年にクライスラー・ランボルギーニ製V12エンジンを搭載してテストされた特別仕様車で、一般公開されるのは実に33年ぶりとなる。

    セナ最後のマクラーレンが33年ぶりに姿を現す
    グッドウッドは毎年F1やモータースポーツ界の名車が集結するイベントとして知られているが、今年のマクラーレンは特に豪華なラインアップを用意した。

    現役F1王者ランド・ノリスは2023年型MCL60をドライブする予定で、リザーブドライバーのレオナルド・フォルナローリも同車で走行を担当する。

    さらに1976年にジェームス・ハントをワールドチャンピオンへ導いたM23も登場。ハントのタイトル獲得50周年を記念した特別展示となる。

    また、1993年オーストラリアGPでセナにF1最後の勝利をもたらしたMP4/8もヒルクライムに参加する。

    幻のMP4/8Bが一般公開へ
    今回の目玉となるMP4/8Bは、マクラーレンが1994年シーズンに向けてランボルギーニV12エンジン採用を検討していた際に開発されたテストカーだ。

    白一色のカラーリングが特徴で、1993年9月にポルトガル・エストリルで行われたテスト以降、公の場に姿を現していない。

    このテストではアイルトン・セナとミカ・ハッキネンがステアリングを握っており、MP4/8Bは結果的にセナが最後にドライブしたマクラーレンとなった。

    マクラーレン首脳「モータースポーツファンへの特別な贈り物」
    マクラーレン・レーシングのチーフ・マーケティング・オフィサーであるルー・マキューエンは、今回の展示について次のように語った。

    「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、モータースポーツファンが素晴らしいマシンと走行を間近で体験できるイベントであり、今年も参加できることを嬉しく思っています」

    「今年はジェームス・ハントの世界タイトル獲得から50周年となるため、チャンピオンマシンであるM23を持ち込むことは欠かせませんでした」

    「MP4/8の優勝車両もヒルクライムを走ります。これはアイルトン・セナが1993年オーストラリアGPで優勝した際のマシンです」

    「特にMP4/8Bを公開できることを楽しみにしています。アイルトン・セナとミカ・ハッキネンが1993年にエストリルでテストして以来、初めて一般公開されることになり、すべてのモータースポーツファンにとって特別な機会になるでしょう」

    ブルーノ・セナも走行を担当
    走行ドライバーにはランド・ノリス、レオナルド・フォルナローリに加え、アイルトン・セナの甥であるブルーノ・セナとロブ・ガロフォールも参加する。

    セナ最後のマクラーレンが33年の時を経て再びエンジン音を響かせる瞬間は、今年のグッドウッド最大級の見どころのひとつとなりそうだ。

  • マクラーレンF1代表が評価 フェラーリは「現時点で最高のシャシーを持つ」

    マクラーレンF1代表が評価 フェラーリは「現時点で最高のシャシーを持つ」

    フェラーリがバルセロナ・カタルーニャGPで今季初勝利を挙げたことで、F1パドックではマラネロ勢の真の競争力に注目が集まっている。マクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラは、フェラーリ SF-26について「現時点でグリッド最高のシャシーを持つマシン」と高く評価した。

    バルセロナはマシン性能を測るうえで最も指標性の高いサーキットの一つとされており、その舞台でルイス・ハミルトンが優勝を飾ったことは、フェラーリのアップデート成功を裏付ける結果として受け止められている。

    ステラが認めたフェラーリの強み
    レース後のFIA公式記者会見でステラは、バルセロナで得られたデータがフェラーリの優位性を明確に示していると語った。

    「今回のレースは非常に明確な示唆を与えてくれたと思う。そしてその内容は、ある意味で僕たちが以前から理解していたことと一致している」

    「現時点でフェラーリはグリッドで最高のシャシーを持つマシンだと思う。特に中速コーナーでそれがよく分かる。フェラーリはコーナリングスピードが非常に高く、必ずしもストレートで最速というわけではない」

    ステラはマクラーレンとフェラーリの特性の違いについても詳しく説明した。

    「僕たちのマシンはターン3、ターン9、ターン14のような高速コーナーでは競争力がある。しかし全体的には中低速コーナーで苦戦している」

    「今回の結果は、マシンをより機敏でダイナミックなものへ進化させる必要があることを改めて示している」

    フェラーリはスペインGPで新型フロントウイングなど複数のアップデートを投入しており、その効果がコーナリング性能向上につながった可能性がある。

    オーストリアでもフェラーリ有力と予想
    ステラは次戦オーストリアGPについても、フェラーリが引き続き強力なライバルになるとの見方を示した。

    「レッドブルリンクはバルセロナとは少し異なるサーキットだ。しかしフェラーリは依然としてコーナーで最速のマシンであり続けるだろう」

    一方で、総合性能という観点ではメルセデスを高く評価している。

    「シャシーとパワーユニットの両方を考慮すると、メルセデスが予選1周のパフォーマンスでは最も優れたマシンかもしれない」

    現在の勢力図についてステラは、フェラーリがシャシー性能、メルセデスが総合性能で強みを持つ一方、マクラーレンは依然として改善の余地を抱えているとの認識を示した。

    マクラーレンは開発競争に集中
    2026年シーズンはメルセデスが開幕から圧倒的な強さを見せてきたが、バルセロナではフェラーリが待望の初勝利を獲得。さらにADUOによるパワーユニット性能調整も導入され、トップ勢の勢力図は変化しつつある。

    そうしたなかステラは、ライバルの動向よりも自チームの開発に集中する姿勢を強調した。

    「今後数戦で僕たちもアップデートを投入する予定だ。しかし競争相手たちも同じように進化してくるだろう」

    「だからこそ重要なのは自分たちの開発の軌道を維持することだ。僕たちはレースごとにマシンを改善し続けたい」

    バルセロナで示されたフェラーリの速さが本物なのか、それともサーキット特性によるものなのか。その答えは、次戦オーストリアGPから始まる連戦で明らかになっていくことになりそうだ。

  • マクラーレンF1 ミカ・ハッキネンの銅像を公開 1000戦目の節目を祝福

    マクラーレンF1 ミカ・ハッキネンの銅像を公開 1000戦目の節目を祝福

    マクラーレンは、チームの1000回目のF1グランプリ参戦を記念するイベントの一環として、伝説的ドライバーのミカ・ハッキネンを称えるブロンズ像を英国ウォーキングのマクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)で公開した。

    英国人アーティストのポール・オズが制作したこの銅像は、ハッキネンが1998年の日本GP鈴鹿で自身初のF1ワールドチャンピオン獲得を決めた瞬間の歓喜を表現したものだ。

    「フライング・フィン」の愛称で知られるハッキネンは、1998年と1999年にマクラーレンで2年連続のワールドチャンピオンを獲得。今回の除幕式では57歳となった本人も出席し、銅像と並んで当時を思わせる笑顔を見せた。

    今回のイベントは、ハッキネンの功績を称えるだけでなく、マクラーレンにとって大きな節目となるF1参戦1000戦目を祝う場でもあった。

    MTCには歴代の名車が展示され、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリを含むチームスタッフ全員が集結。パパイヤカラーに身を包んだメンバーたちは巨大なグループセルフィーを撮影し、チームの歴史と未来を祝福した。

    マクラーレンは今回のセレモニーを通じて、F1を前進させるのは最先端の技術やエンジニアリングだけではなく、ハッキネンのようなドライバーたちが生み出した象徴的な瞬間や、それを支える人々の情熱であることを改めて示した。

    1000戦という偉業を達成したマクラーレンは、その輝かしい歴史を振り返るとともに、新たな時代への歩みを続けていく。

    マクラーレン F1 ミカ・ハッキネン

  • マクラーレンがF1モナコGP結果を正式控訴 ガスリー再審問題がさらに拡大

    マクラーレンがF1モナコGP結果を正式控訴 ガスリー再審問題がさらに拡大

    モナコGPの結果を巡る論争がさらに拡大した。マクラーレンF1は、ピエール・ガスリーのピットレーン速度違反ペナルティ取り消しを受け、FIA国際控訴裁判所(ICA)への正式な控訴を行ったことを明らかにした。

    今回の動きは、メルセデスがジョージ・ラッセルに科されたペナルティについて再審請求(Right of Review)を提出したのに続くもの。モナコGPの最終結果そのものが改めて争われる異例の事態となっている。

    マクラーレンが問題視する「競技上の公平性」
    発端となったのは、アルピーヌがピエール・ガスリーに科された2件のピットレーン速度違反ペナルティの取り消しに成功したことだった。

    モナコGPではオスカー・ピアストリ、ルイス・ハミルトン、フランコ・コラピント、ジョージ・ラッセルら複数のドライバーがピットレーン速度違反による処分を受けた。ガスリーも同様に2件の5秒ペナルティを受けていたが、レース後の再審で取り消され、表彰台を取り戻した。

    再審で新証拠として認められたのは、ピットレーン速度測定地点が実際には77センチずれていたという事実だった。この計測誤差が「重要かつ新たな証拠」と認定され、アルピーヌの再審請求が受理された。

    しかしマクラーレンは、各チームが当時有効だったルールと計測システムを前提にレースを戦い、ペナルティを受けたドライバーはそれを受け入れて消化したと主張している。

    ピアストリの表彰台にも影響
    マクラーレンにとって問題は単なる原則論ではない。

    オスカー・ピアストリはレース中に5秒ペナルティを消化したことで順位を落とし、最終的に4位でフィニッシュした。もしペナルティがなければ、アイザック・ハジャーを上回って3位表彰台を獲得できた可能性があった。

    さらにジョージ・ラッセルについても、複数のペナルティによって大きく順位を落としており、結果的に表彰台争いに加われなかったとの見方がある。

    つまり、ガスリーだけが後から救済された一方で、同じ計測システムを前提にペナルティを受け入れたドライバーたちは不利益を被ったままになっているというのがマクラーレン側の主張だ。

    マクラーレン「競技の整合性が問われる」
    マクラーレンは声明で次のように説明した。

    「我々はFIAの司法プロセスとスチュワードの役割を全面的に尊重している。しかし、この件はスポーツの公平性、規則適用の一貫性、そして競技の整合性に関する重要な疑問を提起している」

    「モナコGP週末を通じて、すべてのチームは当時適用されていた規則と標準運用手順に従って行動した。必要に応じてペナルティを受け入れ、それを消化した」

    「その後になってペナルティが取り消されることで、当初の判断に従った競技者が不利益を被る状況が生まれている」

    マクラーレンは今回の控訴について、アルピーヌやガスリー個人を対象としたものではなく、F1選手権全体の公平性を守るための措置だと強調している。

    争点はガスリーではなくFIAの判断基準
    今回の一連の問題で焦点となっているのは、ガスリーの処分の是非そのものではない。

    本質的な争点は、「後になって計測システムの問題が判明した場合、すでにペナルティを消化したドライバーとの公平性をどう担保するのか」という点にある。

    メルセデスは再審請求という手段を選択し、マクラーレンは正式控訴へ踏み切った。さらにレッドブル・レーシングも控訴意思通知を提出済みとされるが、正式な手続きへ進むかどうかはまだ明らかになっていない。

    FIA国際控訴裁判所の判断次第では、モナコGPの最終結果が再び変更される可能性もあり、2026年シーズンのランキング争いにも影響を及ぼす重要案件となりそうだ。

  • マクラーレンF1リザーブのレオナルド・フォルナローリがハースのTPCに参加

    マクラーレンF1リザーブのレオナルド・フォルナローリがハースのTPCに参加

    レオナルド・フォルナローリがF1キャリアの次なるステップを踏み出す。マクラーレンのリザーブドライバーを務める2025年FIA F2王者のフォルナローリは、今週スペインのヘレス・サーキットで行われるハースF1のTPC(旧車テスト)に参加することが決定した。

    先週のF1バルセロナ・カタルーニャGPでマクラーレンからFP1デビューを果たし好印象を残したフォルナローリ。今度はハースの2025年型マシン「VF-25」をドライブし、将来的なF1レギュラー昇格に向けてさらなる経験を積むことになる。

    ハースF1がフォルナローリにテスト機会を提供
    6月17日と18日にヘレスで実施されるTPCテストで、フォルナローリはハースのVF-25をドライブする。TPC(Testing of Previous Cars)は過去のマシンを使用したテストプログラムであり、若手ドライバーの育成や評価の場として活用されている。

    今回のテストにはハースのリザーブドライバーである平川亮も参加する。平川亮は先週末のル・マン24時間レースで3位表彰台を獲得しており、その直後にF1マシンでの走行に臨むことになる。

    ハースは声明で次のように説明した。

    「TGRハースF1チームはTPC(Testing of Previous Cars)プログラムを通じてドライバーをテストし評価する機会を有している」

    「2025年FIA F2チャンピオンのレオナルド・フォルナローリに対し、6月17日から18日にかけてスペインのヘレス・サーキットでVF-25をドライブする機会を提供した。TGRハースF1チームのリザーブドライバーである平川亮もこのテストに参加する」

    F3とF2を連覇してマクラーレン入り
    フォルナローリは2024年にFIA F3、2025年にFIA F2のタイトルを獲得。2年連続でジュニアカテゴリーの頂点に立ったことで高い評価を獲得した。

    その活躍を受けて2026年シーズンからマクラーレンのリザーブドライバーに起用され、今年はTPCプログラムでマクラーレンの2023年型マシンも経験している。

    そして先週末のバルセロナ・カタルーニャGPでは、ランド・ノリスに代わってFP1に出走。自身初となる公式F1セッションで5番手タイムを記録し、オスカー・ピアストリから0.6秒差という好パフォーマンスを見せた。

    「信じられない経験だった」
    FP1走行後、フォルナローリは初めてのF1公式セッションを振り返り、興奮を隠さなかった。

    「素晴らしかった。本当に信じられない気分だった。セッション前はとても感情が高ぶっていた」

    「初めての公式F1セッションだったし、毎レース週末にテレビで見ているドライバーたちと同じコースを走ることができた」

    「いつも『彼らは本当にすごいし、とても速い』と思いながら見ていた。そのドライバーたちと同じトラックを走れたことは信じられない経験だった」

    今回のハースでのTPCテストは、フォルナローリにとって異なるチーム環境やマシン特性を学ぶ貴重な機会となる。F1パドック内で評価を高め続ける21歳のイタリア人ドライバーにとって、将来的なレギュラーシート獲得へ向けた重要な一歩となりそうだ。

  • ランド・ノリス フェラーリF1を警戒「ADUOでエンジン改善なら誰も勝てない」

    ランド・ノリス フェラーリF1を警戒「ADUOでエンジン改善なら誰も勝てない」

    ルイス・ハミルトンがフェラーリ移籍後初優勝を飾ったバルセロナ・カタルーニャGPを終え、ランド・ノリスはフェラーリのパフォーマンスに強い警戒感を示した。

    ノリスは、現在のフェラーリがコーナリング性能でグリッドの基準になっていると認め、パワーユニット面で改善が進めば、ライバルを圧倒する存在になると語った。

    ノリス「フェラーリはコーナリングで最強」
    ハミルトンはスペインGPでメルセデス勢を相手に主導権を握り、フェラーリでの初勝利、通算106勝目を挙げた。表彰台はハミルトン、ジョージ・ラッセル、ノリスによる英国人トップ3となった。

    ノリスはキミ・アントネッリのリタイアにより3位表彰台を獲得したが、週末を通じてマクラーレンはフェラーリとメルセデスに対して苦戦していた。

    レース後、ノリスはSky Sportsに対し、フェラーリのシャシー性能を高く評価した。

    「今のところ、フェラーリにもっと良いエンジンがないのは僕たちにとって幸運です。もしもっと良いエンジンがあれば、彼らが支配するでしょう」

    「現時点で、コーナリング性能では彼らがクラス最高です。僕たちは彼らにまったく近づけていません。それが現実です。僕たちは必要な場所からはかなり遠いところにいます」

    「もし彼らがエンジン面で改善してきたら、全員を置き去りにするでしょう。僕たちは本当に頭を下げて、どんな改善ができるかを見つけなければなりません」

    ADUOでフェラーリに開発余地か
    報じられているADUOの評価表では、フェラーリのパワーユニットは基準とされるRBPTから約4%遅れているとみられている。

    その一方で、フェラーリは規則上、今年と来年にかけてエンジン開発を継続できる見通しとされる。対照的に、ミルトンキーンズを拠点とするレッドブル系パワーユニット側には同様の介入機会がないとみられている。

    ノリスの発言は、フェラーリがすでに車体面で強力な武器を持っていることを示すものだ。そこにパワーユニットの改善が加われば、勢力図がさらに大きく動く可能性がある。

    ヴォルフもハミルトンの勢いを警戒
    メルセデス代表のトト・ヴォルフも、GPBlogに対してハミルトンの勝利を称賛した。昨季から難しい時間を過ごしてきたハミルトンが報われたことを喜び、フェラーリ代表フレデリック・バスールにとっても大きな勝利だったと語った。

    同時に、ヴォルフはハミルトンをタイトル争いの相手にしたくないと認めた。

    「彼とタイトルを争うのはできれば避けたい。彼が何をできるかを知っているからです。血の匂いを嗅ぎつけたら、彼は行きます。ルイス・ハミルトン列車が走り出すと、止めるのは非常に難しいという場面を何年も見てきました」

    ヴォルフは、41ポイント差はまだ逆転可能な範囲だとし、信頼性、車体とパワーユニットの開発、ミスの回避、そして戦略遂行の精度が今後のタイトル争いを左右すると指摘した。

    フェラーリはバルセロナでハミルトンの勝利によって存在感を一気に高めた。ノリスの警戒は、単なるライバルへの称賛ではなく、今後の開発競争における現実的な警告でもある。

  • オスカー・ピアストリに逆風 元F1王者2人が厳しい評価「誰も話題にしない」

    オスカー・ピアストリに逆風 元F1王者2人が厳しい評価「誰も話題にしない」

    2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGP後、マクラーレンのオスカー・ピアストリに対して厳しい評価が相次いでいる。決勝で5位に終わったピアストリについて、元F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグとジャック・ヴィルヌーヴは、昨年と比較して存在感が薄れていると指摘した。

    ピアストリは2025年にタイトル争いを演じ、マクラーレンのエース候補として高い評価を受けていた。

    しかし2026年は苦戦が続いており、チームもコンストラクターズランキング3位に後退。ドライバーズランキングでも6位にとどまっている。

    ロズベルグ「市場価値が下がっている」
    2016年F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグは、ピアストリが新世代マシンへの適応に苦しんでいるとの見方を示した。

    「最近はあまりうまくいっていない。ここ数週間から数か月で彼の市場価値は少し下がってしまった」

    「少し意外だ。昨年は常にランド・ノリスと同等のレベルにいたが、今年はノリスが少し前に出ている」

    「新しいレギュレーション、新しいマシンになって、オスカーはまだ快適に感じられていないようだ。少し奇妙な状況だし、彼は本当に改善しなければならない。今は順位を落としているからだ」

    ヴィルヌーヴ「誰も彼について話していない」
    1997年F1ワールドチャンピオンのジャック・ヴィルヌーヴは、さらに踏み込んだ評価を下した。

    ヴィルヌーヴは、昨年中盤までパドックで最も注目を集める若手のひとりだったピアストリが、その後急速に存在感を失ったと指摘する。

    「昨年からその傾向は見えていた。シーズン前半の彼はパドックの話題の中心だった。F3やF2で見せた才能を証明していたし、マクラーレンが契約したのは正しかったと言われていた」

    「だが、その後に失速した。パフォーマンスが落ちてしまい、そこから回復できていない。本当に奇妙だ」

    「そして今では誰も彼について話していない。それがたった6か月ほどの間に起きたことだ」

    「スポーツの世界では最後のレースの結果で評価される。そこが厳しいところだ」

    「ルイス・ハミルトンのように何度もチャンピオンを獲得しているなら別だ。そういう実績を拠り所にできる」

    「だが普通は2、3レース悪い結果が続けば、人々は次の話題へ移ってしまう」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    数字上はノリスと互角の戦い
    もっとも、数字だけを見るとピアストリが大きく劣勢というわけではない。

    今季ここまで予選成績はピアストリが4勝3敗、決勝成績も4勝3敗でノリスを上回っている。獲得ポイント差もわずか5点で、表彰台回数もともに2回と拮抗している。

    ただしバルセロナでは苦しいレースとなった。序盤はフェルスタッペンを追走したものの攻略できず、その後はフェラーリ勢のペースと戦略に苦戦。最終的にはルイス・ハミルトンの優勝を許し、自身は5位に終わった。

    ピアストリ「フェラーリは明らかに前進した」
    レース後のピアストリは、自身のパフォーマンスだけでなくマクラーレン全体にも改善が必要だと認めた。

    「そう思う。シーズン序盤から僕たちとフェラーリは非常に接近していた」

    「ただ、ここ数戦は彼らの方が一歩前にいたと思う」

    「そして今週末は新しいパーツを投入していたが、それが明らかに機能している」

    「今日のようにグリップが低くてタイヤの扱いが難しいレースでは、彼らのマシン特性が強みになったと思う」

    「彼らはおそらく全チームの中で最もダウンフォースが大きい。ただしドラッグも大きい」

    「でもタイヤを守る必要がある状況では、それが有利に働く」

    「だから僕たちにも改善すべき点があるし、僕自身にも改善すべき点がある。簡単なレースではなかった」

    マクラーレンは現在、コンストラクターズランキング首位のメルセデスに121ポイント差、2位フェラーリにも49ポイント差をつけられている。2025年のタイトル争いから一転して苦戦が続くなか、ピアストリが再び評価を取り戻せるかに注目が集まっている。

  • ランド・ノリス F1バルセロナGPで今季2度目の表彰台「すぐに勝利争いできる」

    ランド・ノリス F1バルセロナGPで今季2度目の表彰台「すぐに勝利争いできる」

    ランド・ノリスが2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPで3位表彰台を獲得した。マクラーレンにとって勝利には届かなかったものの、王者ノリスにとっては今季2度目の表彰台であり、苦戦が続く中で前向きな結果となった。

    フェラーリのルイス・ハミルトンが優勝し、メルセデスのジョージ・ラッセルが2位。ノリスはレースを通じて先頭集団に食らいつき、終盤にアンドレア・キミ・アントネッリがリタイアしたことで3位を手にした。

    「また表彰台に戻れてうれしい」
    ノリスは決勝後、ハミルトンとラッセルのペースには届かなかったことを認めつつも、表彰台獲得を喜んだ。

    「タフなレースだった。この2人についていこうとベストを尽くしたけど、彼らは速すぎた。それでも僕たちはそこにとどまり、何かが起きたときにチャンスを得られる位置にいた。もちろんアントネッリのリタイアで少し運もあった」

    「でも、それ以外はとても満足している。チームのためにも本当にうれしいし、また表彰台に戻れてうれしい。僕たちにとっていい一日だった」

    「彼らの方がいい仕事をしている」
    今季のグランプリ優勝はメルセデスとフェラーリのみ。マクラーレンは依然として勝利に届いていないが、ノリスはチームの進歩に手応えを感じている。

    「僕たちはチームとしていい仕事をしているし、いい進歩をしていると思う。でも彼らの方がいい仕事をしている。そこは称賛しなければならないし、自分たちでも認めなければならない」

    「もっと努力を続けなければならないし、取り組み続けなければならない。チーム全体がそれをやっているから、僕はとても満足している。ただ、僕たちは下を向いて作業を続けるだけだ。すぐにそこへ行けるはずだ」

    今季ここまで苦戦が続くマクラーレンだが、ノリスはチームの方向性に自信を示しており、次戦オーストリアGPでさらなる前進を目指す。

  • マクラーレンF1 昨季最大の武器を喪失 タイヤ管理で後退

    マクラーレンF1 昨季最大の武器を喪失 タイヤ管理で後退

    2025年にランド・ノリスのドライバーズタイトル獲得を支えたマクラーレン最大の強みのひとつが、2026年シーズンには失われているようだ。

    マクラーレンは昨年、優れたタイヤ温度管理能力によってライバルを圧倒していたが、チーム代表のアンドレア・ステラは、今年のMCL40ではそのアドバンテージを維持できていないことを認めている。

    マクラーレン最大の武器だったタイヤ管理能力
    2025年のマクラーレンは、とりわけリアタイヤの温度管理とデグラデーション抑制で大きな優位性を持っていた。

    その性能はライバル陣営の間でさまざまな憶測を呼び、「タイヤに水を注入しているのではないか」といった根拠のない噂まで飛び交ったほどだった。

    しかし、タイヤへの熱負荷が大きいバルセロナ・カタルーニャGPを前に、ランド・ノリスは現在の勢力図が変わったことを認めた。

    「僕たちはメルセデスほどタイヤのデグラデーションに強くないと思う」

    「今はメルセデスがこの分野のトップだと思う。僕たちも他チームと比べれば良い方だけど、フェラーリもコーナーでは信じられないほど速い」

    ステラ代表も後退を認める
    ステラは、タイヤを適正温度に持ち込む能力と、その温度を維持する能力の両面で、昨年ほど競争力がないと説明した。

    「我々には改善できる余地があることを理解している」

    「カナダのような低温コンディションではタイヤ温度の問題によって競争力を失った。そしてここバルセロナのような高温条件でも、2025年ほどタイヤコンディショニングやデグラデーション管理で優位に立てていない」

    「これは開発面で非常に明確な課題だ。プラクティスで見た限り、この分野で特別な優位性は持っていないように見える」

    2026年レギュレーション変更が影響
    ステラによると、2026年の大幅なレギュレーション変更が影響しているという。

    ダウンフォースの減少、小径化されたタイヤ、新しいブレーキ冷却システム、さらに回生エネルギー増加への対応などにより、車両設計全体が大きく変化した。

    その結果、昨年まで培ってきたタイヤ管理技術をそのまま適用することが難しくなった。

    「タイヤだけではなく、設計上のさまざまな理由からリセットしなければならない部分があった」

    「完全な新車を開発する中で、多くの要求を同時に満たす必要があった。我々は今、その中で最も改善余地の大きい領域を微調整している段階だ」

    「タイヤ自体の要求が大きく変わったわけではない。むしろ、その要求に応えられるマシンを設計する必要があるということだ」

    メルセデスとフェラーリが優勢か
    こうした状況を受け、オスカー・ピアストリも決勝レースでは苦戦を覚悟している。

    「厳しいレースになると思う」

    「予選ではメルセデスに近づけるかもしれないし、フロントローやトップ3争いはできると思っていた。でも決勝距離では隠れる場所はない」

    ノリスも、現在はメルセデスとフェラーリの方がタイヤを温存しながら速く走れると分析した。

    「彼らはコンマ3秒遅いペースで走りながらタイヤを守っても、それでも僕たちより速い」

    「僕はさらにコンマ1秒プッシュしなければならないし、その結果タイヤをオーバーヒートさせてしまう。だから今回は無理に攻め過ぎたくないレースになると思う」

    マクラーレンの開発競争が今後の焦点
    2025年にタイトル獲得の原動力となったタイヤ管理性能を失ったマクラーレンは、2026年シーズン序盤においてメルセデスとフェラーリの後塵を拝している。

    ステラが明言したように、この分野は今後の開発における最優先課題のひとつとなっており、シーズン後半に向けて再び強みを取り戻せるかがタイトル争いの重要な分岐点となりそうだ。