カテゴリー: ランド・ノリス

  • ランド・ノリス F1オランダGPスプリント予選で0.041秒差の2番手「少し残念」

    ランド・ノリス F1オランダGPスプリント予選で0.041秒差の2番手「少し残念」

    ランド・ノリスは、2026年F1オランダGPのスプリント予選で2番手となり、ポールポジションをわずか0.041秒差で逃した。マクラーレンの競争力には手応えを感じる一方、トップに届かなかった結果については「少し残念」と率直に振り返った。

    前戦ハンガリーGPでポール・トゥ・ウインを飾ったノリスは、アップデートが投入されたMCL40でも好調を維持。ザントフォールトではメルセデス、フェラーリとの接戦となり、週末に向けてさらなる改善の余地があるとみている。

    わずか0.041秒差でスプリントポールを逃す
    ノリスはSQ1、SQ2をともに2番手で通過。SQ3では1分11秒608を記録して暫定トップに立ったが、最後はメルセデスのジョージ・ラッセルが0.041秒上回り、フロントロウ2番手となった。

    セッション後、その僅差を知らされたノリスは結果を前向きに受け止めつつも、悔しさを隠さなかった。

    「そうなんだ。それでも何かはあるね! まずまず満足していると思う。まだいいポジションだ」

    「まずまずのラップだったし、これだけ僅差だったことを考えれば、簡単に1番手にもなれたし、4番手や5番手にもなり得た。いいスプリント予選だった」

    「どのチームも接近していて、まさに僕たちが予想していた通りだった。でももちろん、1番手ではなく2番手だったのは少し残念だ」

    実際、上位争いは極めて僅差だった。ポールのラッセルとノリスとの差は0.041秒。3番手シャルル・ルクレール、4番手オスカー・ピアストリまでを含めても、その差はわずかだった。

    ソフトタイヤで「もう少し攻められた」
    ノリスが改善点として挙げたのは、SQ3で使用したソフトタイヤへの対応だった。ミディアムからソフトへ切り替えた際、増加したグリップを完全には引き出せなかったという。

    「SQ3でミディアムからソフトに替えたとき、グリップがもう少し増えていたと思うけど、そこを十分に引き出せなかった」

    「もう少し攻められたかもしれない。でも、それ以外ではマシンはしっかり機能しているし、ブダペストで見せた強さをそのまま継続できているように思う」

    前戦ハンガリーGPで速さを見せたマクラーレンにとって、ザントフォールトでもメルセデスやフェラーリとトップ争いを演じられたことは重要な材料となった。異なる特性を持つサーキットでもMCL40が競争力を維持していることを示した形だ。

    「ポジティブなことはたくさんあるし、このまま週末の残りも続いてほしい。僕自身が改善できるところもあるし、明日の予選に向けてマシンからもう少し引き出せる部分もあるかもしれない」

    「週末をいい形でスタートできたので、それについては満足している」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ピアストリもソフトタイヤへの切り替えに苦戦
    チームメイトのオスカー・ピアストリはSQ2でミディアムタイヤを履いて好タイムを記録したものの、SQ3では4番手。1分11秒666を記録し、3番手ルクレールとは0.044秒、ノリスとは0.058秒差だった。

    ピアストリもノリスと同様、ソフトタイヤに履き替えた際のバランス変化を課題に挙げた。

    「ソフトでのラップが少し良くなかっただけだと思う。今年はよくあることだけど、ソフトタイヤを履くと、ミディアムで得られていたバランスほど良く感じられないことがある」

    それでも、フリー走行からマシンを改善できたことには手応えを感じている。

    「今朝のプラクティスと比べれば、かなり満足している。いくつか変更して、ずっと良くなった。そこがポジティブなところだし、朝から進歩できた」

    「もちろんかなり僅差だったし、もっといいラップをまとめられていればポールを取れたかもしれない。でも、僕は学んで改善している。それが一番大事だ」

    ピアストリはスプリントでの勢力図について「僕たちとフェラーリ、メルセデスの間でかなり接戦になると思う」と予想。「最後の細かな部分やギャップを埋めて、何ができるかを見ることになる」と語った。

    マクラーレンはスプリント予選でノリスが2番手、ピアストリが4番手につけ、ハンガリーGPから続く競争力を示した。一方、2人ともソフトタイヤで最大限のパフォーマンスを引き出せなかったとの認識で一致しており、その改善がスプリントと決勝予選でメルセデス、フェラーリを上回る鍵となりそうだ。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「今でもものすごく運転が難しい」

    ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「今でもものすごく運転が難しい」

    ランド・ノリスは、2026年F1第11戦ハンガリーGPで勝利を挙げたマクラーレンのマシンについて、依然として「ものすごく運転が難しい」と語った。新フロアの投入によってパフォーマンスは向上したものの、特にストリートサーキットでは扱いづらさが大きな課題として残っているという。

    サマーブレイク前最後の一戦となったハンガリーGPでノリスは今季初勝利を達成。マクラーレンはアップデートによって大きな前進を果たしたが、ノリスはその速さが簡単に引き出せるものではないと強調している。

    「マシンは今でもものすごく運転が難しい」
    2026年F1第12戦オランダGPを前に行われたFIA木曜記者会見で、ノリスはシーズン後半戦に向けてマクラーレンが改善すべき部分について質問された。

    ノリスが最初に挙げたのは、さまざまなタイプのコーナーやコンディションへの対応力だった。そして、現時点で最大の疑問としてストリートサーキットを挙げた。

    「いろいろなタイプのコーナーや、異なるコンディションがある。現時点では、ストリートサーキットがおそらく一番大きな疑問点だ」

    その理由について、ノリスは現在のマシンが持つ根本的な難しさを率直に語った。

    「マシンは今でも本当に、本当に運転するのが難しい」

    ハンガリーGPで勝利できるだけの速さを持ちながらも、ドライバーが簡単にその性能を引き出せるマシンではないという。

    「もちろん、ものすごく速くなることはある。それは前回も見せることができた。でも、ただマシンをコースに置けば速いというわけではないんだ」

    ノリスによれば、そのポテンシャルを引き出すためには、ドライバー側がマシンの特性を細部まで理解する必要がある。

    「すべてのコーナー、すべてのコンディション、そしてタイヤライフのあらゆる段階で、どうやってドライブしなければならないのかを理解する必要がある」

    マクラーレンの速さは明らかになっている一方、それを安定して引き出すための許容範囲は依然として狭いというのがノリスの評価だ。

    ここ1~2カ月で理解は進んだ
    ノリス自身もシーズン序盤からマシンへの理解を深め、最近になって扱い方をかなりつかめるようになったと感じている。

    「ここ1~2カ月で、そういうことをかなりうまく理解できるようになってきたと感じている」

    それでも、根本的な扱いづらさが解消されたわけではない。

    「それでも、まだものすごく難しい。だから、もう少しだけ簡単になってくれればいいと思っている」

    マシンがより扱いやすくなれば、ドライバーが限界を探るための余裕も増える。特にその影響が大きくなるとノリスが考えているのが、ミスの許される範囲が小さいストリートサーキットだ。

    「そうなれば、ストリートコースのように、いろいろなことを試したり探ったりする余裕が少ない場所でも、もっと良くなれると思う」

    常設サーキットとは異なり、ストリートコースではランオフエリアが限られ、マシンの挙動を探りながら限界を見つけていくことが難しい。そのため、現在のマクラーレンが持つ扱いづらさが、より大きな弱点として表れやすいとノリスは考えている。

    モナコは「かなりひどいレースだった」
    その具体例としてノリスが挙げたのが、今季のモナコGPだった。

    「ストリートコースはまだ課題だ。振り返ってみれば、モナコは僕たちにとってかなりひどいレースだった」

    モナコのようにコース幅が狭く、ドライバーがマシンの限界を探る余地がほとんどないサーキットでは、マクラーレンの扱いづらさがパフォーマンスに大きく影響したという。

    ノリスは特定のサーキットだけではなく、「いくつかのタイプのコーナーでも十分に強くない」と分析しており、シーズン後半戦に向けて改善すべき領域が残されていると認めている。

    それでもハンガリーでは昨年以上のペース差
    一方で、マクラーレンのマシンにポテンシャルがないわけではない。むしろ、条件が合えば非常に高いパフォーマンスを発揮できることをハンガリーGPで証明した。

    ノリスはハンガリーでのパフォーマンスについて、かなり強い表現で評価している。

    「前回の日曜日に僕たちが持っていたペースアドバンテージを見ると、昨年のどの時点で僕が持っていたものよりも大きかったと思う」

    前年にタイトルを獲得したシーズンと比較しても、ハンガリーで示した相対的な速さはそれ以上だったという認識だ。

    「それが残りのシーズンにもつながってくれることを願っている」

    つまり現在のマクラーレンが抱えている問題は、絶対的な速さが不足しているという単純なものではない。高いピークパフォーマンスを持ちながら、それを幅広い条件で安定して引き出すことが難しいという点にある。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    新フロア投入で明確な前進
    ハンガリーGPでは、マクラーレンが新しいフロアを投入していた。オランダGPを前にノリスは、そのアップデートによってチームが一歩前進したこと自体には手応えを示している。

    「僕自身にとってもチーム全体にとっても、かなり自信になった」

    ただし、ハンガリーで発揮した速さが新フロアによる普遍的な改善なのか、それともハンガロリンクの特性との相性によって生まれたものなのかについては、まだ判断を急いでいない。

    「ブダペストで投入した新しいパーツ、新しいフロアについて、それがすべての場所ですべてのパフォーマンスをもたらしてくれたのかを理解する必要がある」

    「すべてのサーキット、あらゆる路面、あらゆるタイプのコーナーで効果があるのか、それともあそこにより特化したものだったのか。それについてはまだ理解している途中だ」

    それでも、アップデートが一定の成果をもたらしたことには疑いを持っていない。

    「でも、一歩前進したことは明らかだった。それはいい兆候だ」

    ノリスはザントフォールトでも高い競争力を発揮できると期待している。

    ザントフォールトで真価を確認
    ザントフォールトは、ハンガロリンクと一部似た特徴を持つ一方、風や気温など条件には違いがある。

    ノリスも「いくつかの点ではブダペストとそれほど違わないけど、風のコンディションや、明らかにかなり気温が低いことなど、違うところもある」と説明している。

    そのため、ハンガリーで大きな成果を挙げたアップデートが異なる条件でも機能するかを確認するうえで、オランダGPは重要な機会となる。

    「マシンの弱点がどこにあるのか、何が良くなったのかは明確だったと思う」

    「でも、日曜日のパフォーマンスは、おそらく昨年のどの時点よりも良かった。それでも僕たちは昨シーズンより少し波があって、一貫性に欠けることがあるということでもあると思う」

    マクラーレンは現在もマシンを「完全に理解しようとしている段階」だとノリスは説明する。その一方で、ザントフォールトは自身が以前から好んできたサーキットであり、マクラーレンも過去に好成績を残してきたことから、今週末については期待を寄せている。

    ハンガリーGPで勝利し、昨年を上回るほどのペースを示したマクラーレン。それでもノリスが「今でもものすごく運転が難しい」と語るように、その速さを引き出す難しさは依然として残されている。

    絶対的な速さをさらに高めるだけでなく、幅広いコースやコンディションでドライバーが性能を引き出しやすいマシンにできるか。ハンガリーで大きな前進を果たしたマクラーレンにとって、後半戦ではピークパフォーマンスと扱いやすさを両立させることがさらなる課題となりそうだ。

  • ランド・ノリス フェルスタッペンに反論「F1ではドライバーがまだ差をつけられる」

    ランド・ノリス フェルスタッペンに反論「F1ではドライバーがまだ差をつけられる」

    ランド・ノリスは、2026年のF1で導入された新しいパワーユニット(PU)のエネルギーマネジメントによって「ドライバーが違いを生み出せなくなった」とするマックス・フェルスタッペンの見解に異論を唱えた。

    フェルスタッペンは、新世代PUでは電気エネルギーの展開がアルゴリズムによって強く管理されるため、ドライバーが自らの判断やテクニックによってラップタイムを稼げる余地が狭まっていると指摘している。

    一方、ノリスは一部のコーナーで差が縮まったことは認めながらも、「より優れたドライバー」であれば依然としてアドバンテージを生み出せると主張した。

    フェルスタッペンが問題視する新PUのエネルギー制御
    2026年のF1では、電動出力の比重が大幅に高まった新世代PUが導入され、バッテリーに蓄えられたエネルギーをどこで、どのように使用するかがパフォーマンスを左右する重要な要素となっている。

    そのエネルギー展開を支えているのが高度なアルゴリズムだ。システムはドライバーの走行をもとにラップ全体で効率的にエネルギーを使用しようとするため、ドライバーにはクリーンで一貫性のある走りが求められる。

    フェルスタッペンは、この仕組みがドライバーの自由度を奪っていると考えている。

    「違いを生み出すことが許されていない。そうすると次のストレートでペナルティを受けることになる」

    例えば、あるコーナーで通常より強く攻めてタイムを稼いだとしても、それによってエネルギーの使用パターンが変化し、その後のストレートで十分な電力を使えなくなる可能性がある。フェルスタッペンが問題視しているのは、こうしたドライバーの入力とエネルギーマネジメントの関係だ。

    ノリス「優れたドライバーならまだ差をつけられる」
    しかし、ノリスはフェルスタッペンの見方には全面的には同意していない。

    RacingNews365を含むメディアに対し、ノリスはスパ・フランコルシャンの高速コーナー、プーオンを例に挙げた。

    「確かに、いくつかのコーナーでは差が小さくなっている。例えばプーオンでは、去年なら全開で行けるドライバーと行けないドライバーがいて、それによって0.05秒くらい稼げたかもしれない」

    「そういう意味では、一部のコーナーで差が縮まっていることはある。でも、より優れたドライバーなら、他のみんなに対してアドバンテージを得られるコーナーはまだある。だから、彼の言っていることすべてに同意するわけではない」

    ノリスは、シルバーストンやスパのような高速サーキットでは、そもそもラップタイムを生み出せるコーナーの数が少ないため、ドライバー間の差が表れにくくなる側面もあると説明する。

    「より良いドライビングをしていれば、シルバーストンやスパのような非常に高速なサーキットでも前にいられると思う。ただ、そういうコースでは、そもそもラップタイムを稼げるコーナーが少ない」

    ハンガロリンクでは「まったく当てはまらない」
    一方、低速から中速コーナーが連続するハンガロリンクでは事情が異なるという。

    「ハンガロリンクのようなコースでは、彼の言っていることはまったく当てはまらないと思う」

    ノリスによれば、問題は単純にドライバーの走りによってアルゴリズムが「混乱する」ことだけではない。

    「アルゴリズムを混乱させるというだけじゃない。単純に、ときどきランダムなことをするんだ」

    つまり、2026年のF1ではドライバーがエネルギー展開を完全に予測できるわけではなく、システム側の挙動に合わせながら走り方を調整する必要があるということだ。

    バッテリーに合わせてドライビングも変化
    ノリスは、新世代PUへの対応によってドライビングスタイルそのものにも変化が生じていると説明した。

    「バッテリーを助けるために、特定の場面でやらなければならないことがある。以前よりうまく機能するドライビングスタイルもあるし、去年まで以上に意識してやらなければならないこともある」

    ただし、変化しているのはPUだけではない。

    「それはクルマそのものというより、明らかにバッテリーのための部分が大きい。でも、タイヤも少し変わっているし、その特性によって、以前のようにクルマをアグレッシブに攻められない部分もある。少なくとも僕たちのクルマではそうだ」

    2026年のレギュレーション変更ではPUだけでなくシャシーとタイヤも変化している。そのため、前年までのドライビングスタイルをそのまま持ち込めるわけではなく、それぞれのマシンに合わせた適応が必要になる。

    「ただ、クルマによって大きく違うから、他のみんなを代表して話すことはできない。僕たちも去年とはかなり違う方法でこのクルマを走らせなければならない。でも、それが僕たちの仕事だ」

    「ドライバーの差」は消えたのか
    フェルスタッペンとノリスの主張は、必ずしも完全に対立しているわけではない。

    フェルスタッペンが問題視しているのは、ドライバーがコーナーで積極的にタイムを稼ごうとした結果、その入力が後のエネルギー展開に影響し、従来とは異なる形で帳尻を合わせられてしまう点だ。

    一方のノリスも、新しいエネルギーマネジメントによって一部のコーナーでドライバー間の差が縮まったこと自体は認めている。そのうえで、コーナリング、タイヤマネジメント、そして新しいPUに適応したドライビングなど、ドライバーが違いを生み出せる領域は依然として残されていると考えている。

    2026年のF1では「速く走る」ことだけでなく、バッテリーとアルゴリズムが求める走行パターンを理解し、それを最大限に利用する能力もドライバーの技量の一部になった。フェルスタッペンがその変化をドライバーの自由度低下と捉えるのに対し、ノリスは新しい条件への適応もまた、優れたドライバーが差を生み出す要素だと捉えている。

  • F1王者ランド・ノリス パパラッチの追跡に怒り「プライベートを侵害された」

    F1王者ランド・ノリス パパラッチの追跡に怒り「プライベートを侵害された」

    2025年のF1ワールドチャンピオン、ランド・ノリスは、知名度の高まりとともに私生活まで追い回されるようになった現状について、「侵害されていると感じた」と強い不快感を示した。

    F1王者となって以降、ランド・ノリスを取り巻く環境は大きく変わった。グランプリの週末だけでなく、サーキットを離れた日常生活でもカメラを向けられる機会が増え、本人は「F1ドライバーであること」と「ひとりの人間として生活すること」の境界線をどこに引くべきかという問題に直面している。

    ロンドンでの外出がSNSで拡散
    ノリスの不満が表面化するきっかけのひとつとなったのが、ロンドンのプライベート会員制クラブ「The Twenty Two」から出てきた際の出来事だった。

    ノリスはそこで、アメリカ人モデル兼インフルエンサーのアリックス・アールと会っていたとされ、店を出たところを撮影された。パパラッチから逃れるように走る姿まで撮られ、その映像や写真がSNSなどで広まった。

    だが、ノリスが問題視しているのは、単に外出しているところを撮影されたことだけではない。F1とは無関係の時間まで継続的に追跡され、誰と会い、どこへ向かうのかまで監視されるような状況になっていることだ。

    「僕も少しずつ歳を重ねてきたし、外に出られるようになりたいんだ。外に出るといっても、パーティーに行くという意味じゃない。友達と夕食を食べたり、家の外に出たりするということだよ」

    「去年だったら、ずっとゲームをして、自分の家にこもって負け犬みたいな気分になっていた。それが悪いことだという意味じゃないよ。自分だけで過ごして、規律を保っていたんだ」

    「でも今は、夜中までゲームをする代わりに、友達と出かけて夜中まで夕食を楽しむようになった。そういうことは昔から好きだったけど、今はその様子がSNSに出ることが増えたし、カメラも増えている」

    「F1の世界の外にある人生を経験するということなんだ。僕にはそうする権利がある」

    F1王者になって変わった日常
    ノリスの発言の背景にあるのは、ここ1年ほどで急激に高まった知名度だ。

    F1ワールドチャンピオンとなったことで注目度はさらに増し、グランプリの週末にはファンやメディアから多くの時間を求められるようになった。ノリス自身も、サーキットにいる間はそれが仕事の一部であることを理解している。

    一方で、私生活については別の線引きが必要だと考えている。

    その考えを決定的にしたのが、ロンドンで友人宅へ向かった際の経験だった。

    「さらに次のレベルになると、パパラッチがどこかで待っていたり、後をつけてきたりする。ロンドンで友達の家に車で向かったとき、パパラッチがずっと僕を追いかけているのが分かったんだ」

    「ロンドンの街中を40分間もずっとついてきた。僕が誰に会うのか、どこへ行くのかを確認するためだけにね」

    ノリスにとって、単に写真を撮られることと、移動先を突き止める目的で長時間追跡されることはまったく別の問題だった。

    「そこで初めて、自分の人生が少し侵害されているように感じるようになった。ホテルや家から出るだけで、誰かが僕の行動をひとつ残らず見ようとしているような状況だからね」

    「人について回るのはおかしい」
    著名なF1ドライバーである以上、完全な匿名性を保つことが難しいことはノリス自身も認識している。

    それでも、有名人だからという理由ですべての私生活が公のものになるわけではないというのがノリスの主張だ。

    「もうプライベートな生活がプライベートだとは感じられない。ただの『生活』になってしまった感じだね」

    「それもF1ドライバーであることの一部ではある。でも、そこには境界線がある。僕は人につけ回されることまでは受け入れない。それは単純におかしなことだよ」

    この発言でノリスは、メディアから注目されること自体を拒絶しているわけではない。サーキットではF1ドライバーとして注目を受ける立場を受け入れる一方、仕事を離れた時間まで継続的に追跡されることには明確に一線を引いている。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    好調マクラーレンを牽引する一方で直面する「王者の代償」
    コース上では、ノリスは直近のF1ハンガリーGPで優勝を飾った。新レギュレーション導入後に出遅れたマクラーレンもここ数戦で競争力を高めており、ノリス自身も再び結果を残し始めている。

    しかし、F1で頂点に立ったことで得たものは、成功や名声だけではなかった。

    世界王者として注目度が高まれば、サーキット外での関心も必然的に大きくなる。ただし、40分間にわたって車で追跡され、誰と会うのかまで探られる行為は、通常の取材やファンからの注目とは性質が異なる。

    ノリスが求めているのは、注目されない生活ではない。F1ドライバーとして公の場に立つ時間と、友人と夕食を楽しんだり、誰かの家を訪ねたりする個人としての時間を区別することだ。

    F1王者となり、以前とは比較にならないほど大きな注目を浴びるようになったノリス。その成功によって変化した日常のなかで、今度は「どこまでが公人で、どこからが私人なのか」という新たな問題と向き合っている。

  • ランド・ノリス F1ハンガリーGP勝利の裏側「ステラ代表は金曜から勝利を確信」

    ランド・ノリス F1ハンガリーGP勝利の裏側「ステラ代表は金曜から勝利を確信」

    ランド・ノリスは、2026年F1第11戦ハンガリーGPで今季2勝目を挙げ、マクラーレンにとっても前半戦を締めくくる重要な勝利をもたらした。しかし本人は、金曜日の時点では優勝など到底考えられなかったと明かしている。

    一方で、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は早い段階からチームの可能性を信じていたようだ。ノリスはレース後の記者会見で、ステラ代表が金曜日に「賭けをしよう」と持ちかけてきたエピソードを披露し、週末を通じてどのように自信を深めていったのかを語った。

    ステラ代表は金曜日から自信を持っていた
    ノリスは、初日の走行ではマシンの感触に大きな不満を抱いており、勝利を争えるとは考えていなかったという。

    「正直、勝てるなんて全く思っていなかった。特に最初のフリー走行の後はね」

    「アンドレアは実は僕と賭けをしたがっていたんだ。FP1ではペースにもマシンのフィーリングにもかなり落胆していたからね。FP2では少し改善したけど、それでもフェラーリは別次元に見えていた。予選であれだけ接近できるなんて、本当に予想していなかった」

    その流れを変えたのは、土曜日に吹いた風だったという。

    「でも金曜日から土曜日にかけて風向きが変わって、その風が僕たちのマシンにはすごく合っていた。急にクルマへの信頼が高まって、もっとプッシュできるようになった」

    「その時にはポールポジションを獲れると思ったし、レースにも勝てるという自信が生まれた」

    40周にわたってピアストリを抑え続けた
    決勝ではオスカー・ピアストリとの直接対決を制したことが、自身にとっても特別な意味を持つ結果だったと振り返る。

    「レースペースは予想していたよりずっと良かったし、タイヤのデグラデーションも想像より小さかった。でも個人的には、自分のベストレースのひとつだったと思う」

    「こういう抜くのが難しく、前のマシンに付いていくのも難しいサーキットで、オスカーについていけたんだ。40周くらいにわたって0.8秒以内を維持できた」

    その一方で、自身がチームメイトより速かった理由については、ノリス自身も明確な答えを持っていない。

    「それができたことで、何が起きても勝てるという自信になった。僕にはかなり大きなアドバンテージがあった。でも、その理由は分からない。クルマは同じだからね。ただ最近は本当に調子がいいと感じている」

    マクラーレン

    答えは『ハードワーク』
    ノリスは現在の好調ぶりについて、才能ではなく積み重ねてきた努力の成果だと強調した。

    「昨年から本当にたくさんのことに取り組んできた。パフォーマンスを最大限引き出すことへの自信も大きくなったし、エンジニアと一緒にこのクルマを理解するために努力してきた」

    「このマシンは決して簡単なクルマじゃない。常に限界で走る方法を見つけるのは難しいんだ」

    「どうして速くなれたのかって? 答えはシンプルだよ。ハードワークさ。エンジニアたちも懸命に働いてくれたし、僕自身も自分とドライビングスタイルを改善するために努力してきた。それが答えだ」

    金曜日には優勝を諦めかけていたノリスだったが、マシン特性とコンディションが噛み合ったことで状況は一変した。そして、そのチャンスを確実に結果へ結び付けた背景には、本人とチームが積み重ねてきた地道な努力があった。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1のルールに不満「僕の方がはるかに速かった」

    ランド・ノリス マクラーレンF1のルールに不満「僕の方がはるかに速かった」

    ランド・ノリスはF1ハンガリーGPで今季初優勝を飾ったが、レース中にはチームメイトのオスカー・ピアストリとの戦いを巡るマクラーレンの戦略に不満を示した。一方で、大型アップグレードによって生まれたマシンの速さを絶賛し、「これまで経験した中でも最高レベルのペースだった」と振り返った。

    ポールポジションからスタートしたノリスはオープニングラップでピアストリに先行を許したものの、優れたレースペースを武器に逆転。

    チーム戦略を巡る無線でのやり取りは緊張感を帯びたが、最終的には今季初勝利を手にし、タイトル争いへ向けて大きな弾みをつけた。

    「僕の方がはるかに速かった」と戦略判断に不満
    レース序盤からノリスは、自身の方がピアストリより速いペースを持ちながら前を走れない状況に不満を募らせていた。

    第2スティントを前にノリスは、自ら先にピットインしてアンダーカットを狙いたいと無線で要請。しかしチームはこれを認めず、ノリスは「つまり行かせてくれないってこと? 僕の方がはるかに速いじゃないか」と反発した。

    それでも結果的には、ピアストリが先にピットインした後、ノリスは数周にわたって圧倒的なラップタイムを刻み逆転に成功。ピアストリは周回遅れのカルロス・サインツJr.との接触でタイムを失ったこともあり、ノリスが主導権を握った。

    レース後、ノリスは次のように語った。

    「僕はただレースに勝ちたいだけなんだ。チームには守るべきルールがある。お互いのレースを壊すような攻撃的なことはできない。でも僕は勝ちたいし、間違いなく僕の方がはるかに、はるかに速かった」

    「僕たちには勝つためのもっと良いチャンスがあった。僕がオスカーの後ろで詰まっていた時、マックス(フェルスタッペン)は3〜4秒後ろにいて、まだ脅威だった」

    「もし僕が前に出ていれば脅威はなくなっていたし、チームとして勝利する可能性ももっと高まっていたはずだ」

    2024年のハンガリーGPでは、ノリスが「君の言いたいことは分かった」と無線で諭された後にピアストリへ勝利を譲った経緯があった。今年もレース中には「ランド、君が一番速いのは分かっている。だからターン4とターン8でリアが暴れるような走りはもうやめよう」と無線で注意を受けている。

    ノリスは自身が先にピットへ入りたかった理由についても説明した。

    「先にピットインしてアンダーカットを決めたかった。そうすれば十分に引き離して、必要ならもう一度ピットに入る余裕もあったと思う」

    「あるいはオスカーを早めにピットへ誘い込めたかもしれない。でも、早過ぎるピットインは2台ともレースを台無しにする危険もあった」

    「だからチームとして最善の判断を優先した。それは当然理解している。でも僕はレースに勝つためなら、できることは何でもやりたいんだ」

    「これまで経験した中でも最高レベルのペースだった」
    一方でノリスは、今季初勝利をもたらしたマクラーレンのアップグレードと自身のレースペースを高く評価した。

    スタート直後を振り返り、ノリスは次のように語った。

    「正直、何が起きたのか分からない。リアが何度も滑ってしまって、3〜4回も大きくスナップした。本当にひどい感触だったし、オスカーもうまくクロスラインを使って抜き返した」

    「ターン2で少しワイドになってダートに乗ってしまった時点で、最初のラップは終わったようなものだった」

    それでも諦めることなくプッシュを続けたという。

    「でも、とにかく全力でプッシュして、オスカーにミスをさせようとしていた。今日のペースは、おそらく僕がこれまで経験した中でも最高レベルだった」

    「マシンは本当に美しく走ってくれたし、自信を持って攻められた。素晴らしいレースだった」

    ロングスティント戦略が機能したことも勝因に挙げた。

    「長く走る戦略になるとは思っていなかった。でもペースが非常に良かったからスティントを延ばせたし、新しいタイヤを履いた時に勝負を決めることができた」

    「またマシンに『1』のゼッケンを付けて勝てたことが本当にうれしい」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    アップグレードに手応え 夏休み明けにも自信
    今週末に投入された大型アップグレードについて、ノリスは今後の戦いにも期待を寄せた。

    「今日のフィーリングを考えれば、この勢いを維持できると信じたい」

    「もちろん苦戦するレースもあれば、もっと良いレースもある。このサーキットが僕たちに合っていることは分かっているし、僕自身も得意なコースのひとつだ」

    「現時点ではこれ以上ない週末だったかもしれない。でも、これからもレースには勝てると信じている。チームは再び勝てるマシンを作るために本当に多くの努力を重ねてくれた。その成果を結果で返せたことがうれしい」

    さらにタイトル争いを見据え、次のように締めくくった。

    「本当に巻き返したいなら、こういう週末をもっと増やさなければならないし、ライバルにプレッシャーをかけ続けなければならない」

    「チームには本当に感謝している。ここまで勝てるマシンを取り戻してくれたことを誇りに思う。まずは夏休みを楽しんで、しっかりリフレッシュし、さらに強くなって戻ってきたい」

    今季初優勝を飾ったノリスは、チームオーダーへの不満を率直に明かしながらも、マクラーレンのアップグレードによる大幅なパフォーマンス向上には強い自信を示した。ランキングでもシャルル・ルクレールとの差を10ポイントまで縮めており、夏休み明けのオランダGP以降もタイトル争いを盛り上げる存在となりそうだ。

  • ランド・ノリス F1ハンガリーGPで今季初ポール「フェラーリ勢を倒せて驚いた」

    ランド・ノリス F1ハンガリーGPで今季初ポール「フェラーリ勢を倒せて驚いた」

    ランド・ノリスは、2026年F1第11戦ハンガリーGPの予選でルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールのフェラーリ勢を僅差で破り、今季初のポールポジションを獲得した。

    マクラーレンにとっても2026年シーズン初のポールとなったが、ノリスはQ3での自身のラップを「ベストではなかった」と振り返り、速さを見せていたフェラーリ勢を上回れたことに「うれしい驚き」を感じていると語った。

    フェラーリ勢を0.012秒差で逆転
    土曜日のフリー走行3回目でトップタイムを記録したノリスは、タイトでツイスティなハンガロリンクでポールポジションを争う有力候補のひとりだった。マクラーレンが投入したアップグレードも、MCL40のパフォーマンス向上につながったとみられている。

    Q3最初のアタックを終えた段階では、フェラーリのハミルトンがトップに立っていた。しかし、ハミルトンとチームメイトのルクレールはいずれも最後のアタックでタイムを更新できなかった。

    そのチャンスを生かしたノリスは、最終アタックでハミルトンを0.012秒上回り、ポールポジションを獲得した。

    「本当に、本当にうれしい。トップに戻れてとてもうれしいよ」

    ノリスは予選後、今季初ポールの喜びを次のように語った。

    「とても難しい予選だった。もちろん、ここにいるフェラーリのふたりはとても速かった。週末を通してずっと僅差だった」

    「最初のラップから僕たちは速そうだった。いくつかアップグレードを持ち込んだけど、それがラップタイムにどれくらい貢献しているのかを判断するのは難しい。それでも、今日は間違いなく助けになった」

    「トップに戻れて本当にうれしい。特にポールポジションが重要になるサーキットだからね」

    「Q3のラップはベストではなかった」
    ノリスは土曜日を通してマシンに自信を持っていた一方で、Q3で記録した2周はいずれも完璧ではなかったと明かした。

    「正直に言えば、今日は一日を通して自信があった。Q3での僕のラップはベストではなかったし、最後のラップさえそうだった。だから、トップに立てたことにはうれしい驚きを感じている」

    「僕たちはいい仕事をしてきたし、マシンの感触も良かった。僕自身も自信を持てていた。最後のラップでは確かに少し強くプッシュした。うまくいった部分もあれば、そうでなかった部分もあったけど、重要なのは最終的にやり遂げたということだ」

    「チームのためにも本当にうれしい。懸命に働いてくれたみんなに心から感謝している。そして、明日にはもうひとつ大きな仕事が待っている」

    ノリスにとって今回のポールポジションは、マクラーレンが今季進めてきた開発の成果を示すものでもある。低速から中速コーナーが連続するハンガロリンクでフェラーリを上回ったことは、アップグレードによってマシンの競争力が高まっている可能性を示している。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    決勝ではフェラーリのスタートとタイヤ戦略を警戒
    ノリスは決勝でポールポジションを今季初優勝につなげることを目指す。ただし、スタートに強く、シーズンを通して速さを示してきたフェラーリ勢との戦いは簡単ではないと警戒している。

    「もちろん、僕が一番いいポジションにいる。でも、フェラーリのふたりはスタートがいいし、今季を通して速かった。厳しいレースになると思っている」

    フェラーリ勢はQ1をミディアムタイヤで通過しており、ソフトタイヤを温存している可能性がある。ノリスは、そのタイヤ配分が決勝の戦略に影響する可能性にも注目した。

    「彼らはQ1をミディアムで走っていたから、明日どのタイヤでスタートするのかは興味深い。いくつかの面では、彼らの方が少し有利なポジションにいる可能性もある」

    「それでも、今日は僕たちがやるべき仕事をやり遂げた。そのことには満足している。今夜は明日に向けて可能な限り最高の準備をする」

    ノリスとマクラーレンは今季初のポールポジションを獲得し、決勝での初勝利に向けて最前列を確保した。ただし、わずか0.012秒差だったフェラーリ勢のレースペースやタイヤ戦略を考えれば、ハンガリーGP決勝ではスタート直後から緊迫した首位争いが展開されることになりそうだ。

  • オスカー・ピアストリ F1現行PUを酷評「コンピューター任せではレースにならない」

    オスカー・ピアストリ F1現行PUを酷評「コンピューター任せではレースにならない」

    2026年F1マシンのパワーユニット(PU)を巡る議論がさらに過熱している。ベルギーGPではエネルギーマネジメントの問題が各チームで顕在化したが、マクラーレンのオスカー・ピアストリは現在のシステムを「ひどい」と厳しく批判。予選結果がドライバーではなくコンピューターの挙動に左右される現状へ強い不満を示した。同僚ランド・ノリスも同様の見解を示し、「今季を通して苦しんできた」と告白。両者は2027年に予定されるレギュレーション変更でも根本的な解決にはならないとの見方を示している。

    ピアストリ「コンピューターが予選順位を決めるのは最悪」
    スパ・フランコルシャンでは長い全開区間の影響もあり、PUのエネルギー展開(デプロイメント)の制御が例年以上に重要となった。現在のPUは、ドライバーが完全には制御できない領域でエネルギー配分が変化することがあり、その不安定さが予選順位を左右している。

    ピアストリは現状を次のように酷評した。

    「ひどい。本当にそれ以外に言いようがない」

    「不満を口にしているのは僕だけじゃない。ジョージ(ラッセル)も今週末、そしておそらくここ2戦ほど苦しんでいたし、他のドライバーと話しても同じような状況だった」

    「コンピューターの機嫌次第で予選グリッドが決まるなんて、レースとしては本当に最悪だ。ここ(スパ)は特に問題が大きく出るサーキットだけど、予選後に全コーナーのデータを見返して『チームメイトとほぼ同じなのに最終的には0.2秒遅れていた』となるのは、とても納得できるものではない」

    さらに、この問題はメルセデスPUだけではなく、すべてのメーカーに共通していると指摘した。

    「これはメルセデスHPPだけの問題ではない。他のエンジンメーカーでも起きていると思うし、特定メーカーだけの問題ではない」

    「今のエンジンはあまりにも複雑すぎる。あらゆることに敏感で、アウトラップで何をしたかが、その後の展開を左右してしまう。本当に扱いが難しいレースになっている」

    ノリス「運ではなくドライバーで勝負したい」
    ランド・ノリスも、予選でドライバー自身がコントロールできる要素が少なすぎると訴えた。

    「正直に言えば、これはドライバーとはほとんど関係がない。もちろんボタンを押すタイミングが数メートル早かったとか、そういう違いはある。でも、自分でコントロールできることは少なくて、コントロールできないことの方がずっと多い」

    「予選のペースを左右する要素があまりにも多すぎるのは残念だ。ドライバーの問題ではなく、パワーユニットが期待通りに動いてくれて、変なことをしないよう祈るしかない状況なんだ」

    ベルギーGPではノリス自身は直線スピードに満足できたが、それは今季初めてだったという。

    「正直、この問題で今シーズンずっと苦しんできた。ストレートで競争力があると感じられたのは、今季ではこの週末が初めてだと思う」

    「今回は僕が満足できて、逆にオスカーが少し苦しんでいた。でも、それは彼のせいでもない。結局はパワーユニットが勝手なことをしているだけなんだ」

    オスカー・ピアストリとランド・ノリス(マクラーレン)

    2027年規則変更でも根本解決には懐疑的
    2027年には内燃機関の出力比率引き上げや燃料流量の増加などが予定されているが、ピアストリは今回の問題とは別だと考えている。

    「これはシステム全体の制御方法の問題なんだ。燃料流量を増やしたり、デプロイメントを減らしたりしても、この問題そのものは解決しない」

    「エンジンのキャリブレーションや学習方法に関係する話で、今のPUそのものに組み込まれている性質なんだ」

    一方で、各メーカーが経験を積めば改善の余地はあるとしながらも、現時点では全メーカー共通の課題だと強調した。

    「時間が経って各メーカーがエンジンを理解すれば改善していくだろう。でも、これは僕たちやメルセデスだけの問題ではない。他のドライバーから聞く限り、すべてのメーカーで起きている」

    「それでも、こんな問題が存在していること自体、多くの人にとって本当に腹立たしいことなんだ」

  • ランド・ノリス マクラーレンF1に手応え「表彰台を争えるだけの速さはあった」

    ランド・ノリス マクラーレンF1に手応え「表彰台を争えるだけの速さはあった」

    ランド・ノリスは、2026年F1ベルギーGP決勝で13番グリッドから7位まで追い上げたものの、ピットストップのミスと戦略判断が表彰台争いを逃す要因になったと振り返った。

    ノリスは、マクラーレンのレースペースは「表彰台を争うには十分すぎるほど良かった」と評価する一方、ベルギーGPで投入した新パーツはなく、本格的なアップグレードは次戦ハンガリーGPからになると明かした。

    「表彰台を争えるだけの速さはあった」
    パワーユニット交換による10グリッド降格で13番手スタートとなったノリスは、序盤から着実にポジションを回復。しかし、マクラーレンは終盤のセーフティカーを見越してピットストップを遅らせる戦略を選択したものの、そのセーフティカーは最後まで出動しなかった。

    さらにノリスのピットストップは7.8秒を要し、大きくタイムを失った。

    「正直、今日はもっといい結果になっていたはずだ」とノリスは語った。

    「ペースは表彰台争いをするには十分すぎるほど良かった。でもピットストップがひどかったし、バーチャルセーフティカーのタイミングにも恵まれなかった」

    「VSC中に止まるべきだった」
    ノリスは、戦略面でも改善の余地があったと考えている。

    「たぶんVSC中にピットインするべきだった」

    「ミディアムタイヤではかなり長いスティントになっただろうけど、それでも5周長く走るより、VSC中にピットインしたほうが失う時間は少なかったと思う」

    「今日は本当に難しいレースになった。でもレースペースはすごく良かった。それは数少ないポジティブな点だった」

    「まだメルセデスとは差がある」
    ベルギーGPでは好調なペースを見せたマクラーレンだったが、ノリスはそれを過大評価すべきではないと語る。

    「サーキットが変わるから、あまり期待し過ぎるべきじゃない」

    「メルセデスとはまだ大きな差がある。昨日の予選でも約0.5秒遅れていた」

    ベルギーでの好走は、コース特性による部分も大きいと分析している。

    また、ベルギーGPではマシンにアップグレードを投入していなかったことも明かした。

    「マシンには何も変更を加えていない」

    「次の週末が、ようやく本格的なアップグレードを投入する最初のレースになる。期待しているし、それがしっかり機能するか見てみよう」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ステラ代表「表彰台を争えるマシンだった」
    マクラーレン代表のアンドレア・ステラも、結果以上にマシンの競争力は高かったと評価した。

    「ランドが3番グリッドからスタートしていれば、表彰台争いをしていただろう」

    「13番手からでも非常に力強いレースだった。しかし、バーチャルセーフティカーのタイミングと技術的な問題によるピットストップのロスが重なり、7位以上は難しかった」

    「それでも今日は表彰台を狙えるだけのマシンだった。それは非常に励みになる」

    ステラは、次戦ハンガリーGPでコーナリング性能を改善するアップグレードを投入する予定だと説明した。

    「ハンガリーでアップグレードを投入する予定だ」

    「その後のレースでもさらに開発を進める必要がある」

    「目標は明確だ。ハンガリーだけですべて解決するわけではないが、シーズン後半には勝利争いができる状態にしたい」

    ベルギーGPは7位という結果に終わったノリスだが、チーム全体としては今季最高クラスのレースペースを確認できた週末となった。ハンガリーGPで導入されるアップグレードが、その速さを安定して引き出し、勝利争いへとつなげられるか注目される。

  • ランド・ノリス F1ベルギーGP予選3番手「人生最高レベルの予選ラップだった」

    ランド・ノリス F1ベルギーGP予選3番手「人生最高レベルの予選ラップだった」

    ランド・ノリスはF1ベルギーGP予選で3番手タイムを記録したものの、パワーユニット交換による10グリッド降格ペナルティのため、決勝は13番グリッドからスタートする。それでも本人は、自身のアタックを「これまでで最高の予選ラップのひとつ」と高く評価し、内容には大きな満足感を示した。

    マクラーレンは週末開幕前に、信頼性対策としてノリス車へ新しいパワーエレクトロニクスを投入することを決定。

    年間使用基数を超過したため10グリッド降格が科されたが、オーバーテイクが比較的容易なスパ・フランコルシャンをペナルティ消化の舞台に選択した。

    「これまでで最高の予選ラップのひとつ」
    予選Q3では、ノリスが最初のアタックで暫定ポールポジションに立つ力走を披露。その後、アンドレア・キミ・アントネッリとマックス・フェルスタッペンに逆転され3番手となったが、1分44秒801というタイムを記録した。

    2回目のアタックではファーニュ・シケインでコースオフし、グラベルに飛び出したことでラップを中断。週末には同じ場所でルイス・ハミルトンとピエール・ガスリーがクラッシュしており、リスクを避ける判断となった。

    それでも最初のラップが十分に速く、3番手を確保。ノリスはその内容を高く評価した。

    「本当に良い予選だった。正直、3番手になれたことには少し驚いている。あのラップは本当に素晴らしかったし、予選ではこれまでで最高のラップのひとつだったと思う。本当に満足している」

    「唯一残念なのは、明日13番手スタートになることだ。でも、それ以外は週末を通して満足しているし、自分としてはマシンの力を最大限に引き出せていると感じている。今日もそれができた。3番手が現実的な最高順位だったと思う」

    決勝はトップ6入りを現実的な目標に
    マクラーレンは今季、中国、日本、モナコで発生した信頼性トラブルを受けて対策部品を投入。追い抜きがしやすいスパでペナルティを消化する戦略を選択した。

    ノリス自身も決勝での追い上げには期待しつつ、過度な楽観はしていない。

    「順位を上げることはできると思う。でも、トップ8のどこまで行けるかは別問題だ」

    「今日のラップで3番手になれたのは本当に素晴らしかった。でも、他のみんなより圧倒的に速かったわけじゃない。コンマ05秒とかコンマ1秒くらいの差だった」

    「今日のような完璧に近いラップでようやくその差だったことを考えると、実際には僕たちがライバルより速いとは言えない」

    「明日、大きく順位を上げられるとは思っていない。でもトップ6に入れたら最高だし、トップ8なら現実的な結果だと思う」

    オスカー・ピアストリ

    ピアストリは苦戦を認める
    一方のオスカー・ピアストリは7番手に終わり、チームメイトから0.2秒以上遅れた。2025年のベルギーGP勝者は、週末を通じてマシンバランスに苦しんでいることを認めている。

    「正直、週末を通して簡単ではなかった。マシンバランスに苦しんでいるし、特に今日はタイムを引き出すのが本当に大変だった。簡単な一日ではなかったね。明日どうなるか見てみたい」

    また、FP2が赤旗で十分なロングランを行えなかったこともあり、決勝ペースの比較は難しいと説明した。

    「レースペースは正直分からない。FP2では誰も十分な走行ができなかったし、ランドも僕もまともなロングランはしていない。おそらく僕たちは3番手か4番手くらいの速さだと思うけど、全体の差は非常に小さい。何かひとつで順位は大きく変わるはずだ」

    決勝ではノリスが13番手からどこまで追い上げられるかが注目される一方、ピアストリは苦戦した予選からレースペースでの巻き返しを狙う。マクラーレン勢にとっては、それぞれ異なる課題を抱えながらポイント獲得を目指すベルギーGPとなる。