カテゴリー: ランス・ストロール

  • ランス・ストロール F1イタリアGP初日最下位「ドライバビリティとパワーに課題」

    ランス・ストロール F1イタリアGP初日最下位「ドライバビリティとパワーに課題」

    ランス・ストロールは、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行を終え、アストンマーティン・ホンダがドライバビリティとパワーの両面で改善を必要としていると認めた。FP1は20番手、FP2では22番手に終わり、「現実的に厳しい週末になる」と覚悟を示した。

    ストロールはFP1で1分26秒066を記録して20番手。FP2では1分25秒253までタイムを縮めたものの、トップのジョージ・ラッセルから2.694秒差の22番手となり、初日の最後尾でセッションを終えた。

    「ほぼ予想していた通り」
    モンツァ初日の結果について、ストロールは厳しい状況が想定外だったわけではないと振り返った。

    「今日はほぼ予想していた通りだった。まだ改善しなければならない部分がたくさんある。特にドライバビリティとパワーだ」

    長いストレートを特徴とするモンツァでは、マシンの効率やパワーユニットの性能がラップタイムに大きく影響する。ストロールは初日の走行を終え、現在のパッケージが望んでいるレベルにはまだ達していないとの認識を示した。

    「マシンはまだ僕たちが望んでいるところにはない。だから、まだやるべきことがある」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    FP2は22番手「厳しい週末になる」
    FP1から約0.8秒タイムを縮めたストロールだったが、FP2では順位を22番手まで落とした。トップとのタイム差だけでなく、中団勢との間にも差があり、土曜日に向けてパフォーマンスを引き上げる必要がある。

    ストロール自身も現状を楽観視しておらず、予選と決勝を含めて厳しい週末になるとの見通しを示した。

    「現実的に考えれば、僕たちにとって厳しい週末になる。でも、作業を続けて、何ができるか見ていく」

    それでも金曜日は大きなトラブルなく周回を重ね、マシンの改善に向けたデータを収集した。初日の結果を踏まえ、夜間にセットアップを見直して土曜日のFP3と予選に備えることになる。

    「改善し続けるだけ」
    セッション後のインタビューで、この世代のF1マシンで初めてモンツァを走った感触を聞かれたストロールは、「悪くなかった」と簡潔に回答した。

    さらに、残りの週末への期待を問われても多くを語ることはなく、やるべきことは明確だとした。

    「改善できるように取り組み続けるだけだ」

    ストロールにとってイタリアGP初日は、ドライバビリティとパワーという課題が改めて浮き彫りになる一日となった。FP2では22番手に沈んだだけに、金曜日に収集したデータを生かし、土曜日までにどこまでマシンを改善できるかが焦点となる。

  • ランス・ストロール ホンダF1新PUに苦言「エンジンブレーキは宝くじ」

    ランス・ストロール ホンダF1新PUに苦言「エンジンブレーキは宝くじ」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGPで投入されたホンダの新スペック・パワーユニットについて厳しい評価を下した。新PUによる改善は「全然十分ではない」とし、特にブレーキング時のドライバビリティについて「宝くじみたいなもの」と表現した。

    アストンマーティンはシャシー面では大きな前進を遂げている一方、ホンダのスペック2エンジンではエンジンブレーキの一貫性やダウンシフトに課題を抱えている。

    ストロールは、今後重点的に改善すべき領域としてドライバビリティとパワーを挙げた。

    新PUの進歩は「全然十分じゃない」
    ホンダはF1オランダGPに新スペックのパワーユニットを投入した。アストンマーティンにとっては、ハンガリーでのフィルミングデーを経て、新PUを本格的なレースウイークで走らせる最初の機会となった。

    しかし、土曜日の予選で19番手に終わったストロールは、新PUによる進歩を感じたかと問われ、期待していたほどではないとの見解を示した。

    「それほどでもないと思う。少しは良くなったかもしれないけど、全然十分じゃない」

    一方、マシンのシャシー側については評価が大きく異なる。

    「シャシーについては、かなりいいところにいると思う。ブダペストで大きな一歩を踏み出した」

    「次に本当に取り組まなければならないのは、ドライバビリティとパワーだ」

    アストンマーティンはハンガリーGPでAMR26に大規模なアップデートを投入しており、ストロールはその効果を明確に感じている。だからこそ、次に解決すべきPU側の弱点が浮き彫りになっている。

    「宝くじみたいなもの」
    ストロールが特に問題視しているのが、新PUのドライバビリティだ。その感触について尋ねられると、非常に厳しい言葉で現状を説明した。

    「良くない。本当に良くない。宝くじみたいなものだ」

    「今のところ、コーナー進入で一貫したエンジンブレーキが得られていない。それに、ダウンシフトがうまく決まらないことも多い。だから、問題はたくさんある」

    ブレーキング時にどの程度のエンジンブレーキが得られるのかを予測しにくく、さらに要求したダウンシフトが成立しないケースもあるという。コーナー進入時のマシンの挙動を安定させるうえで、大きな課題となっている。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アロンソも同様の問題を指摘
    この問題を訴えているのはストロールだけではない。チームメイトのフェルナンド・アロンソもオランダGP週末、新PUのドライバビリティに苦戦した。

    アロンソはスプリント予選で、ブレーキング時にもエンジンがマシンを押し続けるような挙動があり、「マシンを止めるのが難しい」と報告していた。

    さらに決勝後には、ダウンシフトやエンジンブレーキの挙動がコーナーごとに安定していないことを説明しており、ストロールと共通した問題を感じていることが明らかになっている。

    ホンダF1のチーフエンジニアを務める折原慎太郎も、両ドライバーから同様のフィードバックを受けていることを認めている。

    ホンダもドライバビリティ改善を最優先
    一方、新スペックエンジンは信頼性という点では大きな問題なくオランダGP週末を走り切った。

    折原は、スプリントと予選を通じて新スペックエンジンに信頼性上の問題は発生しなかったと説明。そのうえで、HRCさくらのテストベンチでの作業を含め、内燃エンジンの制御や燃焼挙動の一貫性を改善する作業を進めているとした。

    「ドライバーが必要とするときに、エンジンが必要とされる動きをするようにしなければならない」

    「今日は前進することができたが、ドライバーが必要とする自信を与えるためには、まだやるべきことがある。これは短期的にも中期的にも我々の最優先事項だ」

    ストロールの言葉は厳しいものだったが、問題点についてはアストンマーティンとホンダの双方で認識が一致している。

    オランダGPではアロンソが9位入賞を果たし、シャシー側の進歩を結果につなげた。一方のストロールはマシンに受けたダメージによってリタイアを余儀なくされた。

    シャシーについて「かなりいい」と評価するストロールにとって、次の焦点は明確だ。エンジンブレーキを「宝くじ」と表現するほど不安定なドライバビリティを改善し、新PUのパワーを安定して引き出せるようにすることが、アストンマーティンとホンダの次なる課題となる。

  • ランス・ストロール 赤信号無視のライバルに厳罰要求「ルールではストップ&ゴー」

    ランス・ストロール 赤信号無視のライバルに厳罰要求「ルールではストップ&ゴー」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGPの赤旗中断後の再スタートを前に、ピット出口の赤信号を無視してコースへ出たオリバー・ベアマンとガブリエル・ボルトレトに対し、ストップ&ゴーペナルティを科すべきだと無線で繰り返し訴えた。

    通常であれば「非常に重大なペナルティ」が科される違反だったが、スチュワードは特殊な状況だったことや、両者がアドバンテージを得ていなかったことなどを考慮。最終的にベアマンとボルトレトには戒告処分が下されるにとどまった。

    赤旗後のピット出口で信号が突然赤に
    問題の場面は、マックス・フェルスタッペンのクラッシュによる赤旗中断からレースが再開される際に発生した。

    各車がピットレーンからコースへ向かい始めた時点では、ピット出口の信号はグリーンだった。しかし、フェルナンド・アロンソが通過した後、信号は点滅する赤へと変わった。

    その直後、オリバー・ベアマンとガブリエル・ボルトレトは赤信号を通過。そのままグリッドへ向かった。ベアマンはその後、パワーユニットのトラブルに見舞われ、グリッドに到達する前にマシンを止めることになった。

    一方、2台の後方にいたストロールは赤信号を確認すると、ピット出口で停止した。

    ストロール「赤だよね? 僕はグリーンになるまで行かない」
    ストロールはすぐにレースエンジニアのゲイリー・ギャノンに状況を伝えた。

    ストロール:「ライトが赤だよね? 赤だ」

    ギャノン:「確認している。今確認している」

    ストロール:「グリーンになるまで僕は行かないよ」

    ギャノン:「ああ、了解した、ランス」

    それから約10秒後、まだ赤信号が続くなかでストロールは再び確認を求めた。

    ストロール:「行っていいのか、ダメなのか教えて」

    ギャノン:「FIAからの返答を待っている」

    その後、信号がグリーンに変わり、ストロールはようやくピット出口からコースへと向かった。

    「赤で出た全員にペナルティだ。ストップ&ゴー」
    ストロールが強く問題視したのは、赤信号を無視して先に出ていったドライバーへの処分だった。

    F1のペナルティガイドラインでは、レース中にピット出口の赤信号を通過した場合、10秒間のストップ&ゴーペナルティが基本的な処分とされている。ストロールはその点を認識しており、無線で繰り返しチームに訴えた。

    ストロール:「じゃあ、赤信号で出ていった全員がペナルティを受けるべきだ」

    ギャノン:「ああ、そうだ」

    ストロール:「ストップ&ゴーだ」

    ギャノン:「了解した。報告する」

    ストロール:「それがルールだ」

    ストロールは、実際に赤信号を通過したベアマンとボルトレトだけでなく、さらに多くのドライバーが違反したと考えていたようで、その後も追及を続けた。

    ストロール:「明らかに全員が赤で出ていったんだったら、全員がペナルティを受けるべきだ」

    ギャノン:「今確認している」

    ストロール:「ストップ&ゴーだ」

    ギャノン:「ああ、今確認している」

    ストロール:「全員だよ」

    ギャノン:「最初はグリーンだった。それから赤になった。誰が赤で通過したのか確認して、できるだけ早く報告している。間違いなく対応しているよ、ランス」

    F1 オランダグランプリ

    エンジニアが「レースに集中して」と促す場面も
    ストロールの主張はフォーメーションラップに入ってからも続いた。

    前方ではベアマンがマシントラブルによってスローダウンしており、ギャノンはストロールに注意を促した。しかし、ストロールはなおも赤信号の件を気にしていた。

    ギャノン:「ベアマンがターン10から11の間で遅い。前方イエロー、ベアマンが止まっている。ターン10から11の間だ。ベアマンに注意して……」

    ストロール:「それがルールだ」

    ギャノン:「……そこにいる。ベアマンに注意して」

    ストロール:「ルールでは、赤だったら……」

    ここでギャノンは、すでにチームからFIAへ報告済みであることを強調し、ストロールに再スタートへ集中するよう求めた。

    ギャノン:「ランス、もう報告した。報告済みだ。今はグリッドに向かうことに集中しよう、いいね? こちらから報告してあるし、彼らが対処する」

    スチュワードは「非常に重大なペナルティ」の可能性を認める
    しかし、スチュワードが下した裁定は、ストロールが求めていたストップ&ゴーではなかった。

    ベアマンとボルトレトはともにピット出口の赤信号を無視した違反について戒告処分を受けた。スチュワードは、通常のレース中に同様の違反が起きれば非常に重大なペナルティの対象になると認めた一方、今回は特殊な状況だったと説明した。

    スチュワードによれば、ピット出口の信号は両ドライバーが赤旗中断後の再スタートに向けてコースへ合流しようとしていたタイミングで赤に変わった。

    「このような違反がレース中に発生した場合、ドライバーは常に信号に従う義務があるため、通常は非常に重大なペナルティが必要となる」

    その一方で、今回については通常の意味でレースが進行している最中ではなかったことを考慮した。

    「しかし今回、この違反はレースがライブの状態で発生したものではなく、再スタートに向けた準備段階で発生した。ただし、レース自体は第B5.15.2g条に従い、技術的にはすでに再開されていた」

    さらにスチュワードは、ベアマンとボルトレトの行為によって競技上の利益や危険な状況が生じなかったことも軽減要素とした。

    「加えてスチュワードは、いずれのドライバーもアドバンテージを得ておらず、潜在的に危険または安全ではない状況も生み出していなかったことを認める。したがって、軽減すべき事情と今回の特殊な状況を考慮し、ドライバーへの戒告が適切であると判断した」

    この結果、ベアマンとボルトレトにはそれぞれ今季初となるドライビングに関する戒告が科された。

    ピット出口の信号がなぜ突然グリーンから赤に変わったのかについて、公式な説明は出されていない。信号システム上のミスだった可能性も指摘されている。

    ストロールは赤信号を確認して正しく停止し、「それがルールだ」「ストップ&ゴーだ」と無線で何度も主張したが、スチュワードは通常のレース中とは異なる特殊な再スタート手順だったことを重視。規則上は重大な違反になり得る行為だったものの、最終的には戒告という軽い処分で決着した。

  • ランス・ストロール F1オランダGP決勝リタイア「マシンは運転不可能だった」

    ランス・ストロール F1オランダGP決勝リタイア「マシンは運転不可能だった」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGP決勝をマシンダメージによってリタイアした。アストンマーティンは空力性能に大きな損失が生じていたことを確認しており、ストロールは「運転するのは不可能だった」と厳しいレースを振り返った。

    チームメイトのフェルナンド・アロンソが18番グリッドから9位まで挽回して2ポイントを獲得した一方、ストロールは序盤からマシンの挙動に苦しんだ。ハードタイヤへの早めの交換も状況を改善できず、最終的にアストンマーティンはマシンをリタイアさせる判断を下した。

    「空力で20~30ポイント失っていた」
    レース後、ストロールはリタイアにつながった原因について、マシンに大きなダメージがあったことを明かした。

    「マシンに大きなダメージがあった。空力で20~30ポイントくらい失っていたと思う」

    「おそらくスタート直後からデブリか何かを拾って、それで大きなダメージを負ったんだと思う。そこからは本当に難しいレースになった」

    アストンマーティンのチームコメントでも、ストロールは序盤に受けたダメージによってマシンのパフォーマンスが損なわれていたと説明している。

    「序盤に何らかのダメージを負って、それがマシンのパフォーマンスに影響した。ペースがまったくなくて、かなりスライドしていた。それで早めにハードタイヤに交換したけど、残念ながら何をやっても改善しなかった」

    「マシンのドライバビリティを改善するためには、まだやるべきことがたくさんある」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    ダメージを負ったマシンは「運転不可能」
    序盤から空力性能を大幅に失った状態で走行を続けたストロール。インタビューで「かなり運転が難しい状態だったのではないか」と問われると、その深刻さを端的に表現した。

    「そうだね。運転するのは不可能だった」

    「ただなんとかコース上に留まっているだけという感じで、あまりにも難しかった」

    チーム代表のエイドリアン・ニューウェイも、ストロールがハンドリング上の問題を抱えていたと説明。その原因について、マシンが受けたダメージによる可能性が高いとの見方を示した。

    「ランスはハンドリングの問題に苦しんでいた。マシンに何らかのダメージを負ったことが原因ではないかと考えており、最終的にはリタイアさせなければならなかった」

    アロンソが9位入賞を果たし、アップデートによる前進を示したアストンマーティンだが、ストロールにとってはマシンダメージによって本来のパフォーマンスを確認することすら難しいレースとなった。

  • ランス・ストロール ホンダF1新PUに厳しい評価「ドライバビリティとパワーに苦戦」

    ランス・ストロール ホンダF1新PUに厳しい評価「ドライバビリティとパワーに苦戦」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGPの予選を19番手で終え、アストンマーティンが依然としてドライバビリティとパワーに苦しんでいると語った。

    アストンマーティンはザントフォールトでアップデートされたホンダのパワーユニット(PU)を投入しているが、ストロールはスプリントを17位で終え、予選でも1分13秒818の19番手にとどまった。チームメイトのフェルナンド・アロンソとともにQ1敗退となった。

    ストロールはで、金曜日から抱えていた問題が土曜日になっても続いていると説明。特にマシンのドライバビリティとバランスを改善する必要があると語った。

    「今日も昨日と似たような問題に苦しんだ。マシンのドライバビリティとバランスについて改善する必要があり、そこに集中しなければならない」

    一方で、決勝に向けてはレースペースの方が予選ペースよりも良いとの感触を得ている。

    「レースペースは予選ペースよりも良さそうだ。予選では、ラップを本当に攻めるためにもっとプッシュできるようにする必要がある」

    「でも、僕たちは前進しているし、懸命に取り組んでいる。さらに一歩前進できるようプッシュし続ける」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    予選でも改善実感なし「状況はほとんど同じ」
    予選後のインタビューでは、ストロールはより端的に現在の問題を指摘した。

    スプリント後にはマシンを改善するために多くの作業が必要だと話していたストロール。スプリントから予選までに多くの変更を施したのか、そして、それによって正しい方向へ進んだ感触があったかと質問されると、ドライバビリティとパワーを課題として挙げた。

    「まだドライバビリティの問題とパワーに苦しんでいる。そこが主なところだ」

    さらに、少なくとも予選ではそれまでより改善した感触があったかと尋ねられたが、ストロールの評価は変わらなかった。

    「ドライバビリティとパワー。それが僕たちが苦しんでいるところで、状況はほとんど同じだ」

    ホンダの新PUを投入したアストンマーティンは、絶対的なパフォーマンスでは前進を見せているものの、ストロールはドライバビリティとパワーを繰り返し課題として指摘した。予選では19番手に沈んだ一方でレースペースにはより良い感触を得ており、決勝でどこまで挽回できるかが焦点となる。

  • ランス・ストロール F1オランダGPスプリント17位「エンジン側にまだ課題」

    ランス・ストロール F1オランダGPスプリント17位「エンジン側にまだ課題」

    ランス・ストロールは、2026年F1第12戦オランダGPのスプリントを17位で終えた。アストンマーティンがザントフォールトで投入したホンダの新仕様パワーユニットについて、ドライバビリティを含めて「取り組むべきことがある」と語った。

    アストンマーティンは今週末、ホンダが開発した新仕様PUを投入。金曜日の走行ではストロールがドライバビリティに課題があることを明かしており、土曜日の24周のスプリントは新たなパッケージについて実戦でデータを集める機会となった。

    スプリントを17位でフィニッシュ
    ストロールは16番グリッドからスプリントをスタート。オーバーテイクが難しいザントフォールトで大きく順位を上げることはできず、17位でチェッカーを受けた。

    チームメイトのフェルナンド・アロンソは、パルクフェルメ下でセットアップを変更したことでピットレーンからスタート。前日のスプリント予選で発生していたStraight Line Mode(SLM)の問題はスプリントまでに修正され、18位で完走した。

    アストンマーティン勢はポイント圏内から離れた位置でレースを終えたが、ストロールにとってはホンダの新仕様PUをレース距離で走らせ、その特性を確認する機会となった。

    「エンジン側で取り組む必要がある」
    スプリント後、新しいマシンとホンダのアップデートについてさらに学ぶことができたか、そしてドライバビリティが改善したかと質問されたストロールは、依然として課題が残っていることを認めた。

    「いくつか取り組むべきことがある。そうだね」

    さらに、今回の走行から何を学んだかを問われると、ストロールはエンジン側とマシン側の双方を改善する必要性を挙げた。

    「エンジン側でいくつか取り組み続けないといけない。それから、マシンをもっといいウインドウに入れる必要がある」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    わずか27秒ほどの短いインタビューだったが、ストロールの言葉からは、金曜日に指摘していたドライバビリティの課題が完全に解消されたとは言い切れない状況がうかがえる。

    一方で、ストロールは具体的な問題点や新仕様PUの性能についてそれ以上の詳細には踏み込んでおらず、今回の発言だけからエンジン側の課題の原因や程度を判断することはできない。

    ホンダの新仕様PUを投入して迎えたオランダGPでは、限られた走行時間のなかでアストンマーティンがパッケージの最適化を進めている。スプリントを17位で終えたストロールは、午後の予選に向けてエンジン側の改善とともに、マシンをより適切な作動領域へ持ち込むことを課題に挙げた。

  • ランス・ストロール ホンダF1新PUで19番手「ドライバビリティに課題」

    ランス・ストロール ホンダF1新PUで19番手「ドライバビリティに課題」

    アストンマーティンのランス・ストロールは、F1オランダGPで投入されたホンダのアップグレード版パワーユニットについて、週末前に「ラップタイムにつながらなければ意味がない」と率直な期待を口にしていた。しかし、金曜日のスプリント予選では19番手に終わり、ドライバビリティを含めて改善が必要だと語った。

    アストンマーティンはザントフォールトでホンダのアップグレード版パワーユニットを投入。

    前戦ハンガリーGPでマシンの競争力が大きく改善したこともあり、ストロールはパワーユニット側の進歩がシーズン後半の戦力を左右すると考えている。

    「ラップタイムにつながらなければ意味がない」
    走行開始前の木曜日、ストロールは新しいホンダ製パワーユニットへの期待について質問されると、前戦ハンガリーGPでの改善を振り返った。

    「間違いなく、とてもポジティブな前進だった。ブダペストの日曜日はいいレースができたし、マシンは今年これまでよりずっと競争力があった」

    「だから本当によかったし、今度はエンジン側でも前進できればと思っている。明日になればもっと分かるはずだ」

    さらに、アップグレードによってシーズン後半をより楽観的に迎えられるかと問われると、その評価は新しいパワーユニットの性能次第だと強調した。

    「今週末のエンジンが、その質問への答えになると思う。エンジン側で大きくパワーを得られれば、シーズン後半はもっと競争力を持てると思う」

    そして、単に開発が前進したというだけでは十分ではないとした。

    「前進になっていればいい。でも、ラップタイムにつながらない進歩なら意味がない。だから、単純に良くなっていて、そこから大きくラップタイムを見つけられることを期待している」

    シーズン序盤から問題となっていた振動などについては改善を認める一方、依然としてパワー不足を課題に挙げた。

    「そういう部分は改善している。でも、まだかなりパワーが足りない。だから、とにかくパワーを見つけられることを期待している」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    スプリント予選は19番手「まだ理解する必要がある」
    しかし、実際にアップグレード版パワーユニットで走行した金曜日は期待どおりの展開とはならなかった。

    ストロールはスプリント予選SQ1で1分15秒391を記録したものの19番手で敗退。アストンマーティンはドライバビリティに苦しみ、十分なペースを引き出すことができなかった。

    「今日はもっとできたと思う。ドライバビリティに苦しんでいたし、ほかにもいくつかうまくいっていない部分があった。なぜそうなったのか理解する必要がある」

    「かなり風が強かったけど、それは全員同じだ。今夜すべてを確認してデータを見て、明日に向けて改善していく」

    走行後、アップグレード版パワーユニットについて改めて尋ねられたストロールは、まだ評価を下す段階ではないとの姿勢を示した。

    「分からない。もっといいラップはできたと思うけど、それでも僕たちはかなり離されている。だから理解する必要がある」

    特に課題として挙げたのが、フェルナンド・アロンソも指摘していたドライバビリティだった。

    「そうだね。ドライバビリティには取り組む必要がある。それ以外にも、何ができるか考えないといけない部分がある」

    ザントフォールトは強風と低いグリップもドライバーを苦しめたが、ストロールはそれを言い訳にはしなかった。

    「とても風が強くて、グリップもかなり低い。でも風が強いのは全員同じだから、予選に向けてどうすればマシンを良くできるか考えないといけない」

    投入前にはホンダのアップグレードによる「大きなパワー向上」を期待していたストロールだが、初日の段階ではその効果を十分なラップタイムとして示すことはできなかった。アストンマーティンにとっては、ドライバビリティを含めたパワーユニットの特性を理解し、残る週末でどこまで性能を引き出せるかが焦点となる。

  • ランス・ストロール モナコで5億円超の希少アストンマーティンをドライブ

    ランス・ストロール モナコで5億円超の希少アストンマーティンをドライブ

    アストンマーティンF1のランス・ストロールが、夏休み中のモナコで極めて希少な「アストンマーティン DBR22」を運転する姿が目撃された。

    世界でわずか22台しか生産されなかったオープンコックピットのV12スピードスターで、現在の市場価値は最大300万ポンド(約5億9000万円)とも推定されている。F1で苦しいシーズンを送るストロールだが、束の間の休暇を特別な1台とともに過ごしているようだ。

    世界22台限定のアストンマーティン DBR22
    ストロールがモナコの公道で運転していたのは、アストンマーティン DBR22。2022年、同社のビスポーク部門「Q by Aston Martin」の設立10周年を記念して発表されたモデルだ。

    デザインの着想源となったのは、1959年のル・マン24時間レースで総合優勝を飾った名車DBR1。フロントウインドスクリーンを最小限に抑えたオープンコックピットを採用し、アストンマーティンのレーシングヘリテージを現代的に再解釈している。

    搭載されるのは5.2リッターV12ツインターボエンジンで、最高出力705馬力、最大トルク752Nmを発生する。0-60mph(約96km/h)加速は3.5秒、最高速度は198mph(約319km/h)に達する。

    生産台数はわずか22台。新車時の価格はカスタマイズ費用を除いて約150万ポンドだったが、その希少性から現在では250万~300万ポンドの価値があると推定されている。

    ストロールが所有する高級車コレクション
    27歳のストロールは、DBR22以外にも複数の高性能車を所有しているとされる。

    VIP Fortunesによれば、そのコレクションにはアストンマーティン・ヴァンテージ、メルセデスAMG GT R、フェラーリ・カリフォルニア、ランボルギーニ・ウラカンなどが含まれている。

    その中でもDBR22は、生産台数とブランドの歴史的背景を考えれば別格の存在だ。単純な高級車というだけではなく、アストンマーティンのレーシング史を象徴するモデルをモチーフとしたコレクターズカーでもある。


    F1では苦戦が続くストロールとアストンマーティン
    一方、ストロールが所属するアストンマーティンは、2026年のF1世界選手権で厳しい前半戦を強いられている。

    今季からホンダとのワークス体制がスタートし、エイドリアン・ニューウェイの指揮下で初めて開発されたマシンとしてAMR26には大きな期待が寄せられていた。

    しかし、開幕後はマシンとパワーユニットの双方で問題に直面。フェルナンド・アロンソとストロールを合わせ、シーズン前半だけでグランプリにおけるリタイアまたは完走扱いとならなかったケースが11回に達した。

    状況を改善するため、アストンマーティンはハンガリーGPで大幅に改良されたBスペックのマシンを投入。ハンガロリンクではストロールが13位、アロンソが14位でフィニッシュし、一定のパフォーマンス向上を示した。

    それでも、アストンマーティンはコンストラクターズ選手権で1ポイントにとどまり10位。新規参戦のキャデラックを上回っているだけという厳しい位置にいる。

    夏休み明けにはさらなる巻き返しが求められるストロールだが、その前にモナコでは、F1マシンとはまったく異なる希少なV12マシンのステアリングを握り、ひとときのオフを楽しんでいる。

  • ランス・ストロール F1引退をモントーヤが予測「アストンマーティンの2席が空く」

    ランス・ストロール F1引退をモントーヤが予測「アストンマーティンの2席が空く」

    元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤは、アストンマーティンが競争力を取り戻せなければ、ランス・ストロールがF1から退く可能性があるとの見方を示した。さらにフェルナンド・アロンソも含め、2028年には「2つのシートが空く」と大胆に予測している。

    アストンマーティンは2026年、ホンダとのワークス体制をスタートさせ、エイドリアン・ニューウェイが手掛けるマシンで大きな飛躍を期待された。

    しかし、シーズン前半は技術的な問題やリタイアに苦しみ、期待された結果を残せていない。モントーヤは、この状況が続けばストロール自身がF1を続ける意味を見いだせなくなる可能性があると考えている。

    モントーヤ「マシンが良くならなければストロールは去る」
    ストロールはアストンマーティンと複数年契約を結んでいる。契約延長が発表された際には「2025年以降」もチームに残るとされ、具体的な終了時期は明らかにされていない。

    一方、アロンソの現行契約は2026年末までとなっている。両者とも今後もF1を続ける可能性はあるが、モントーヤはストロールが長期的にアストンマーティンに残り続けるとは考えていない。

    「マシンが良くならなければ、ストロールは去るだろう」

    モントーヤはそう予測した。

    「来年もマシンが良くなっていなければ、2028年にはアストンマーティンの2つのシートが空いていると思う」

    ストロールは2017年にウィリアムズからF1デビューし、2019年にレーシングポイントへ移籍。チームがアストンマーティンとなった2021年以降も継続してドライブしてきた。

    父ローレンス・ストロールがチームのオーナーであることから、その去就は通常のドライバーとは異なる視点で語られることが多い。それでもモントーヤは、ストロール自身が競争力のない状況でいつまでもF1を続けるとは限らないとみている。

    「ストロールのいないアストンマーティンはいずれ実現する」
    アストンマーティンはニューウェイの加入とホンダとの提携によって将来的なタイトル争いを目標としているが、2026年シーズンは厳しい戦いを強いられている。

    モントーヤは、ニューウェイとホンダが状況を好転させることへの期待がある一方で、ストロールにとって待ち続けられる時間には限界があると指摘した。

    「誰もがエイドリアン・ニューウェイとホンダによってマシンが良くなることを期待している。ストロールはもう何年もF1を走っている。本当に状況が良くなっていく兆しが見えなければ、あとどれだけこれを続けたいと思うだろう?」

    そして、アストンマーティンとストロールの関係が永遠に続くわけではないとの考えを示した。

    「遅かれ早かれ、ランス・ストロールのいないアストンマーティンは実現する。来年かもしれないし、その翌年かもしれない」

    2026年はストロール、アロンソともにポイント獲得に苦戦している。ストロールはここまでノーポイントで、アロンソもわずか1ポイントにとどまっている。

    ストロールにとってシーズン前半で最も良い結果となったのは第11戦ハンガリーGPの13位だった。一方のアロンソは14位でフィニッシュした。

    ただし、このハンガリーGPではアップデートされたAMR26Bに一定の改善がみられた。モントーヤも、このレースがチームにとってひとつの転機になった可能性を指摘している。

    「でも、前にも言ったように、ハンガリーでのレースは彼らに新しい活力を与えたと思う」

    「突然、『ちょっと待てよ。これはまた面白くなってきたぞ』という感じになったんじゃないかな」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ニューウェイとホンダの成果が去就を左右
    アストンマーティンにとって重要なのは、ニューウェイが率いる技術陣とホンダが今後どこまで競争力を引き上げられるかだ。

    2026年からホンダのワークスパワーユニットを搭載するアストンマーティンは、新しい技術体制の構築と同時にマシン開発を進めてきた。しかし、シーズン序盤から信頼性やパフォーマンスの両面で課題が表面化し、期待された上位争いには加われていない。

    それでもハンガリーGPでは大規模なアップデートを投入し、ドライバーからもマシンの挙動について前向きな反応が聞かれた。夏休み明けにはホンダも改良型パワーユニットを投入する予定であり、シーズン後半で状況を好転させられるかが焦点となる。

    モントーヤの発言はストロール本人が引退を示唆したものではなく、あくまで外部からの予測だ。それでも、長年アストンマーティンのシートを占めてきたストロールについて「いずれチームを去る時が来る」と踏み込んだ点は注目される。

    アストンマーティンがニューウェイとホンダを軸に復調できれば、ストロールとアロンソが引き続きチームの将来を担う可能性は残されている。逆に低迷が長期化すれば、モントーヤが予測するように、2028年に向けてドライバーラインアップそのものが大きく変わる可能性も出てきそうだ。

  • ランス・ストロール ホンダF1に期待も現実的「メルセデス並みは難しい」

    ランス・ストロール ホンダF1に期待も現実的「メルセデス並みは難しい」

    アストンマーティンF1のランス・ストロールは、F1ハンガリーGP後、ザントフォールトで投入予定のホンダF1新パワーユニットに期待を寄せながらも、「メルセデスと同じくらい速くなれるかといえば、おそらくそこまではいかないだろう」と現実的な見方を示した。

    一方で、ハンガリーGPで初投入されたAMR26Bの大規模アップデートについては「チーム史上最も励みになるアップデートかもしれない」と高く評価。マシンの進歩を実感したことで、今後はホンダF1のパワーユニット改善が競争力向上の鍵になるとの認識を明かした。

    ホンダF1新PUに期待も「メルセデス並みは難しい」
    ストロールは、今週ハンガロリンクでテストされるホンダF1の新パワーユニットについて、期待を寄せながらも慎重な姿勢を崩さなかった。

    「ザントフォールトでエンジンアップデートがどれだけ効果を発揮するか見てみないと分からない。でも、それでもサーキット次第な部分はある」

    そして、その効果については現実的な見方を示した。

    「エンジンが改善されたからといって、メルセデスと同じくらい速くなれるか? そうなればいいと思うけど、おそらくそこまではいかないだろう。だからバクーやモンツァのようにパワーが重要になるサーキットでは、やはりもっと厳しい戦いになるはずだ」

    アストンマーティンは今季、シャシー性能の不足とホンダ製パワーユニットの出力不足に苦しんできた。ハンガリーGPでは空力アップデートで前進を果たしたが、ストロールは真の競争力を得るためにはパワーユニットの改善が不可欠との考えを示した。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「チーム史上最も励みになるアップデート」
    エイドリアン・ニューウェイの指揮のもと、アストンマーティンはハンガリーGPで16項目に及ぶ空力アップデートを投入。予選ではQ1敗退を喫したものの、決勝では13位まで順位を回復し、ストロールはマシンの進歩を実感したという。

    「本当に良かった。今週末は大きな前進を果たした。まだ中団の先頭争いをできる位置ではないけれど、十分に戦えるところまで来ている。もちろん、もっとパワーが必要だし、パフォーマンスもさらに向上させなければならない。ダウンフォースもパワーももっと必要だけど、この方向で開発を続けていくだけだ」

    さらに、今回のアップデートがチームにとって大きな転機になるとの手応えも口にした。

    「本当に素晴らしいことだ。これは本当に長い間で最も励みになるアップデートだし、もしかしたらこのチームの歴史の中でも一番かもしれない」

    また、決勝で早めにソフトタイヤへ交換した理由については、戦略ではなくクリーンエアを確保するためだったと説明した。

    「昨日の予選は本当に悪くて、ウィリアムズ勢の後ろに埋もれてしまっていた。このコースはオーバーテイクが難しいから、とにかく前が空いた状態で走りたかったんだ」

    ストロールは今回の空力アップデートによってアストンマーティンが正しい開発の方向性を見いだしたと感じている。そのうえで、今後はホンダF1の新パワーユニットとさらなる空力アップデートが加わることで、チームが中団争いでどこまで競争力を高められるかに期待を寄せた。