カテゴリー: ホンダF1

  • アストンマーティンF1、ホンダと挑むニューウェイ設計『AMR26』リバリー発表

    アストンマーティンF1、ホンダと挑むニューウェイ設計『AMR26』リバリー発表

    アストンマーティンは、2026年F1マシン『AMR16』に採用されるリバリーをサウジアラビア・ダンマンで開催された特別イベントで公開した。このマシンは、エイドリアン・ニューウェイが設計を主導した初のチャレンジャーとなる。

    会場となったのは、ダンマンにある文化施設「Ithra(キング・アブドゥルアジーズ世界文化センター)」だ。

    イベントの夜、チームはAMR26に採用されるデザインをまとったコンセプトカーを披露し、数日後にバーレーンで始まる公式プレシーズンテストを前に、その姿を初めて明らかにした。

    AMR26は、2026年F1レギュレーションに基づいて開発された最初のマシンであるだけでなく、アストンマーティンにとって節目のシーズンを象徴する存在でもある。ホンダとのワークスパートナーシップ初年度であり、同時に、エイドリアン・ニューウェイが主導し、最高技術責任者エンリコ・カルディレの統括のもとで設計された最初のマシンとなる。

    AMR26をドライブするのは、引き続きフェルナンド・アロンソとランス・ストロールの2人だ。両者は2026年シーズンでチームメイト4年目を迎える。

    エグゼクティブチェアマンのローレンス・ストロールは、リバリー発表後に次のようにコメントした。

    「AMR26は、2026年というF1の新時代に突入するアストンマーティン・アラムコにとって、決定的な一歩を示す存在だ。今回のレギュレーションは、1世代に一度と言えるほど大きなリセットであり、我々は明確な野心をもって臨んでいる。勝てるチームを築くこと、それが目標だ。」

    「我々のすべての判断は、意図を持ち、熟考されたものだ。そして、将来を見据えて積み上げている。今年はホンダとのワークス体制初年度でもあり、アラムコやバルボリンといった世界トップクラスのパートナーの支えを受けている。」

    「AMRテクノロジーキャンパスが完成した今、最高レベルで戦うために必要な人材、施設、そして長期的な投資がすべて揃った。今日という日は、その歩みにおける重要なマイルストーンだ。」

    2026年シーズンからは、ニューウェイがマネージング・テクニカル・パートナーに加え、チーム代表としての役割も担う。そのニューウェイも、次のように語っている。

    「2026年は、F1において非常に稀なタイミングだ。シャシーとパワーユニットのレギュレーションが、同時に変更されるからだ。」

    「まったく新しいレギュレーションのもとでは、最適な哲学が最初から明確になることはない。マシンを開発していく過程で、理解は常に進化していく。AMR26では、1つの突出した要素に頼るのではなく、パッケージ全体がどう機能するかという、ホリスティックなアプローチを取っている。」

    「重視してきたのは、強固な基礎、開発のポテンシャル、そしてランスとフェルナンドが安定してパフォーマンスを引き出せるマシンであることだ。」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ

    最近行われたバルセロナでのシェイクダウンでAMR26を初めて走らせたフェルナンド・アロンソは、再びコースに戻る日を心待ちにしている。

    「新しいルール、新しいパワーユニット、新しいアイデアに適応していくこのタイミングは、アストンマーティン・アラムコにとって本当にエキサイティングな新章だ」と、2度のワールドチャンピオンは語った。

    「ローレンスとエイドリアンという、私がこれまで出会った中でも最も強い意志と競争心を持つ2人がチームを率いている。ここ数年は簡単ではなかったが、多くを学んだし、その経験は必ず自分たちを強くしてくれる。」

    「チーム全員が競争力を高めたいという同じ飢えを共有しているし、シーズンを通して開発できるマシンを用意するために、舞台裏でどれほどの努力が重ねられているかも見てきた。」

    「今週バーレーンで走り出し、マシンを開発していくのが楽しみだ。全力でプッシュして、アストンマーティン・アラムコをより強く、より競争力のある存在にしたい。」

    ランス・ストロールも、シーズンを前にした思いを次のように述べている。

    「AMR26は、完成したキャンパスから生まれた最初のマシンであり、ホンダとのワークス体制としての最初の1台だ。チームにとって非常に大きな瞬間だ。新車でのシェイクダウンは順調で、まずは良い感触を得ることができた。」

    「2026年のレギュレーションは大きな変化で、すべてのチームにとって本当の挑戦になる。だからこそ、シーズンを通してアップグレードを重ねていくことを目標に、まずはマシンへの理解を深めていくことが重要になる。」

    「エイドリアン・ニューウェイや、アストンマーティン・アラムコで懸命に取り組んでいる多くの才能ある人たちと一緒に仕事ができるのは素晴らしいことだ。次はバーレーンでのテストだ。開幕戦メルボルンに向けて、できる限り多くの情報を集めていく。ファンにとっても、ワクワクする1年になるはずだ。」

  • アストンマーティンF1、2026年F1マシン『AMR26』のリバリーを披露

    アストンマーティンF1、2026年F1マシン『AMR26』のリバリーを披露

    アストンマーティンF1チームは2月9日、2026年F1シーズンを戦う新車「AMR26」のリバリーを正式に発表した。

    アストンマーティンは2026年シーズンに向けた全11チームの中で最後にリバリーを公開したチームとなり、今週後半に開幕するバーレーンでのプレシーズンテストを前に、その全貌が明らかになった。

    リバリー発表は「Opening Night Season Launch」と銘打たれ、サウジアラビア・ダンマンにある文化施設「キング・アブドゥルアジーズ世界文化センター(Ithra)」で実施された。同施設はタイトルスポンサーであるアラムコの本拠地としても知られている。

    発表イベントは英国時間19時(日本時間10日午前4時)にスタートし、アストンマーティンF1チームの公式TikTokおよびYouTubeチャンネルを通じてライブ配信されたほか、英国ではSky Sports F1でも放送された。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ

    イベントでは、チーム代表であり2026年マシンの設計を手がけたエイドリアン・ニューウェイが基調講演を行い、さらにアラムコ、ホンダ、バルボリンが技術面での取り組みを紹介した。

    加えて、「The World of Hans Zimmer」による音楽演出(指揮:ヨドク・ヴィルレ)や、俳優のカヤ・スコデラリオによるメッセージも盛り込まれ、チームが予告していた通り“シネマティックな体験”を前面に打ち出した演出となった。

    AMR26は、2026年の新レギュレーションに対応する初のアストンマーティンF1マシンであり、ニューウェイが全面的に設計を主導した初のシャシーでもある。先月行われたバルセロナでのシェイクダウンでは、最終日にオールブラックのステルスカラーで初走行を行い、その独特なパッケージングが注目を集めていた。

    アストンマーティンは2026年からホンダとワークスパワーユニット提携を開始しており、AMR26は新時代の幕開けを象徴する一台として、大きな注目を集めることになりそうだ。

  • アストンマーティンF1、ホンダの新「Hマーク」入り2026年レーシングスーツ公開

    アストンマーティンF1、ホンダの新「Hマーク」入り2026年レーシングスーツ公開

    アストンマーティンF1は、2026年F1シーズンに向けた最新レーシングスーツを公開した。

    フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが着用したビジュアルでは、チームの象徴であるブリティッシュグリーンを基調としつつ、2026年の新体制を反映したディテールが随所に見て取れる。

    2026年はF1が大幅なテクニカルレギュレーション変更を迎える節目の年であり、アストンマーティンにとってはエイドリアン・ニューウェイ体制の本格始動、そしてホンダとのワークスパートナーシップがスタートする重要なシーズンとなる。

    プーマ製レーシングスーツ、左胸にホンダ新ロゴ
    今回公開されたレーシングスーツはプーマ製。

    左胸には、2026年からワークスパートナーとなるホンダの新「Hマーク」が配置されており、公のビジュアルとしては初めて確認された形となる。

    ホンダは2026年F1レギュレーションに合わせてブランドロゴを刷新しており、この新「Hマーク」は、アストンマーティンとともに戦う新時代を象徴する存在だ。
    レーシングスーツという高い視認性を持つアイテムに採用されたことで、両者の関係性が明確に示されている。

    伝統色を保ちながら洗練された全体像
    スーツ全体は、従来どおり深みのあるグリーンを基調に、イエローのアクセントラインをシャープに配置。

    基本的なカラーリングやトーンは踏襲しつつ、細部ではアップデートも見られる。

    今回のスーツでは、首回りのカラーがブラックとなっており、全体の印象を引き締める要素として機能している。大きな変更ではないものの、細かな部分での調整によって、より洗練された仕上がりとなった。

    胸部と脚部には「aramco」をはじめとする主要パートナーのロゴが整理され、ホンダ、コアウェーブ、バルボリン、BOSS、JCBなど、2026年体制を支えるスポンサーがバランスよく配置されている。

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダランス・ストロール アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ

    ニューウェイ体制初年度を象徴する装い
    2026年は、アストンマーティンにとって単なる新シーズンではない。

    ニューウェイが設計思想の中核に関与する初のF1マシン、そしてホンダのワークスパワーユニット体制が本格稼働する年となる。

    今回公開されたレーシングスーツは、その新章の幕開けを象徴する最初のビジュアルとも言える。

    大胆な刷新ではなく、伝統を尊重しながら細部を磨き上げる姿勢が、チームの現在地と野心を静かに示している。

    アストンマーティンは2月10日(火)午前4時(日本時間)に、サウジアラビア・ダンマンの文化施設「Ithra」で2026年F1マシン『AMR26』のリバリーを発表する。

    発表イベントはYouTubeで日本時間10日(火)午前4時から配信されるほか、TikTokでは同日午前3時15分(日本時間)から事前番組が行われる予定だ。

  • エイドリアン・ニューウェイのAMR26に衝撃 「非常に過激」とF1ライバル代表

    エイドリアン・ニューウェイのAMR26に衝撃 「非常に過激」とF1ライバル代表

    アストンマーティンの2026年F1マシンAMR26は、エイドリアン・ニューウェイが同チームに加わって以降、初めて全面的に関与したマシンとして注目を集めている。

    1月にバルセロナで行われた非公開シェイクダウンで初走行を迎えると、パドックではその独創的な設計が大きな話題となった。

    中でも注目を浴びているのがリアサスペンションだ。ウィリアムズのチーム代表を務めるジェームス・ボウルズは、このAMR26のサスペンション構成について「非常にエクストリームだ」と評し、ニューウェイの設計思想に強い印象を受けたと語っている。

    「エイドリアンのサスペンションの選択は、本当に印象的だ。正直に言って、とてもエクストリームだと思う。」

    「彼はウィッシュボーンを、正直言って“そこに置くべきではないのでは”と思うような場所に配置している。でも、実際にやってのけている。」

    ボウルズは、AMR26がニューウェイにとってアストンマーティン移籍後初のF1マシンである点にも触れ、その設計がパドック全体の視線を集めた理由を説明した。

    「バルセロナで初めて走ったとき、パドックは完全に立ち止まった。あのマシンはそれだけ注目を集める存在だった。」

    AMR26の設計については、技術的観点からも高い評価が寄せられている。メルセデスのジョージ・ラッセルも、同車のリアサスペンションに言及し、2026年型マシンの中でも際立った存在だと語っている。

    「誰もがあのリアサスペンションに目を奪われていたと思う。見た目としては本当に印象的だ。」

    「でも、セクシーさを競うレースじゃない。どれだけ速く走れるかの勝負だ。」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム F1 エイドリアン・ニューウェイ

    ライバル代表が見たAMR26の「異質さ」
    ボウルズ自身も、AMR26のリアサスペンションについて、エンジニアリングの観点から高く評価している。

    「エンジニアリングという視点で見れば、本当に見事だと思う。」

    一方でボウルズは、バルセロナでのテスト全体を振り返り、他チームについても言及している。特にレッドブル・フォードのパワーユニットの信頼性、フェラーリSF-26の一貫性、そしてメルセデスW17の堅牢性を称賛した。

    「まず、レッドブルには本当に感心した。特にパワーユニットだ。ゼロから作り上げて、あれほどの信頼性を実現するのは並大抵のことじゃない。」

    「次にフェラーリだ。絶対的な速さには疑問符が付くかもしれないが、立ち上がりからの一貫性は本当に素晴らしい。」

    「そしてメルセデスだ。私は長くあそこにいたから分かるが、彼らはレギュレーション変更を正しく捉え、堅牢で信頼性の高いパッケージを持ち込むのが本当にうまい。」

    「テスト開始から1日ほどでレースシミュレーションをこなしているのを見ると、本当に印象的だ。」

    その上で、再びアストンマーティンとニューウェイの仕事ぶりに話題を戻した。

    「最後にアストンだ。本当に印象的だ。」

    「エイドリアンはとにかく創造的なデザイナーだ。自分なら設計したくないと思うようなウィッシュボーン配置を、彼は実現している。」

    「ただ、それこそが今シーズンに必要な“物語”なんだと思う。」

    ボウルズは、2026年シーズン序盤に勢力図を判断する難しさにも触れている。

    「正直なところ、現時点で序列を語るのは難しい。今見ているマシンが、メルボルンで見るマシンと同じとは限らないからだ。」

    「それがシーズン序盤を面白くしている。」

    さらにボウルズは、ニューウェイの設計アプローチを改めてこう表現した。

    「エイドリアンについては、さっきも少し触れたが、我々のフロントウィッシュボーンも少し違ったアプローチを取っている。」

    「でも、彼が行った方向性は……とにかく非常に印象的で、創造的で、そしてエクストリームだ。」

    「正直に言えば、あの設計の責任者にはなりたくないね。」

    こうした評価の背景には、ニューウェイ自身がAMR26について「開幕戦までに非常に大きく変わる」と語っている点もある。2026年は新シャシー、新パワーユニットという大改革の初年度であり、開発競争はシーズン序盤から激化すると見られている。

    ウィリアムズもまた、2026年型マシンFW48のサスペンション構成について慎重な姿勢を取っている。ボウルズはフロントサスペンションが「やや異なる」と認めつつも、詳細を伏せてきた。

    2026年F1で分かれたサスペンションの選択
    実際、ウィリアムズが発表したショーカーやレンダリング画像では、一部のサスペンションアームが意図的に省かれていたことが後に明らかになっている。

    その後、ウィリアムズはFW48がフロントにプルロッド、リアにプッシュロッドを採用していることを正式に認め、シルバーストンでのシェイクダウン走行時の初画像を公開した。

    この構成により、ウィリアムズは2026年シーズンにおいて、前後で異なる方式を採用する唯一のチームとなっている。

    多くのチームは前後ともプッシュロッドを選択しており、ダブルプルロッドを採用しているのはアルピーヌとキャデラックのみだ。

    AMR26の“極端”とも言えるサスペンション設計は、2026年F1の技術的多様性と開発競争の激しさを象徴する存在となっている。ニューウェイの創造性が、実際の競争力としてどこまで結実するのか。その答えは、開幕戦オーストラリアGPで明らかになる。

  • エイドリアン・ニューウェイ、ホンダF1の評価は「年末に聞いてほしい」

    エイドリアン・ニューウェイ、ホンダF1の評価は「年末に聞いてほしい」

    エイドリアン・ニューウェイは、アストンマーティンとホンダF1による新たなパートナーシップについて、現時点での評価を保留した。2026年F1シーズンに向けた準備が進む中で、同氏は「結論を出すのはまだ早い」と慎重な姿勢を示している。

    アストンマーティンは長年続いたメルセデス製パワーユニットからホンダF1へと切り替え、大きな転換点を迎えている。

    ニューウェイは、チーム、燃料パートナー、そしてホンダF1との連携が重要になるとしたうえで、その成否については「年末に改めて聞いてほしい」と語った。

    約50年に及ぶF1キャリアを持つエイドリアン・ニューウェイは、2026年F1シーズンに向けて初めて、F1マシンの設計という技術的役割とチーム全体を統括する立場を同時に担っている。67歳の英国人であるニューウェイは、2024年末にアストンマーティンで現在の肩書きを与えられた。前チーム代表であったアンディ・コーウェルがチーム内で別の役職に就いたことを受けての人事だった。

    F1におけるチーム代表は、従来ニューウェイが携わってきた純粋な技術業務よりも、はるかに幅広い責任を伴う。それでも本人は、その役割の変化を冷静に受け止めている。

    「僕にとっては、ほとんどが肩書きに過ぎない」

    ニューウェイは、アストンマーティンの公式コンテンツ『Undercut』のインタビューでそう語った。

    「チーム代表としての僕の仕事は、チーム文化と、我々がどのように協力していくかという方向性を示すことだ。あらゆるレベルで、人を成長させることが重要なんだ」

    この考え方は、アストンマーティンが大きな飛躍を目指す今シーズンにおいて、重要な意味を持つ。AMRテクノロジー・キャンパスは現在も拡張が続いており、新しい風洞施設が完全稼働したのは2025年4月になってからだった。

    さらにチームは、長年使用してきたメルセデス製パワーユニットに代わり、2026年からホンダF1を新たなパワーユニットパートナーとして迎える。すべてを軌道に乗せるための時間的プレッシャーは非常に大きく、ニューウェイ自身もレッドブル・レーシングを離れた後、2025年3月になってようやく、このプロジェクトに本格的に加わった。

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) ホンダ F1

    「非常に慌ただしい10か月だった」

    ニューウェイは、開発初期をそう振り返る。

    「我々は大きな遅れを抱えた状態でスタートした。ほとんどのチームは2025年1月の時点で、すでに新車のモデルを風洞に入れていたが、我々がそれを始められたのは4月だった」

    その遅れは大きな負担となったものの、ニューウェイは、この1年でチームが強く結束したと感じている。

    「彼らの仕事を楽にしたわけではないが、皆が自分たちの限界を超えて取り組んでくれた」

    その結束は、アストンマーティン内部にとどまらない。燃料パートナーであるアラムコ、そして新たなパワーユニットパートナーとなるホンダF1も、このプロジェクトにおいて重要な役割を担っている。

    「アラムコの技術的な知見がなければ、ホンダF1のエンジン開発は制限を受けてしまう。そうなれば、我々の開発も同様だ」

    ニューウェイは、3者による協力体制の重要性を強調する。

    「これは複雑だが、不可欠なパートナーシップだ。我々は、さらに発展させていくための基盤を築こうとしている。そのためには、信頼と忍耐、そして協力が必要になる」

    では、その取り組みは最終的に成功するのか。その問いに対し、ニューウェイは慎重な姿勢を崩さなかった。

    「それについては、年末にもう一度聞いてほしいね」

  • ホンダF1を支える現場責任者 折原伸太郎が語るアストンマーティンとの挑戦

    ホンダF1を支える現場責任者 折原伸太郎が語るアストンマーティンとの挑戦

    ホンダは、2026年F1シーズンから新たなワークスパートナーとしてアストンマーティンと本格的な挑戦をスタートさせる。その最前線に立つのが、HRC F1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎だ。

    2003年に本田技術研究所へ入社して以来、量産車開発からF1の最前線まで、20年以上にわたりホンダのエンジン開発を支えてきた折原。2026年からは、サーキット現場におけるパワーユニット運用の最終責任者として、新時代のF1に臨む。

    ホンダ入社の原点はF1だった
    折原がホンダを志した原点は、中学生時代にテレビで見たF1だったという。

    「テレビでF1を見ていて、特に際立っていたのがHondaエンジンを搭載したマクラーレンのマシンでした。その瞬間から、ホンダに入り、この素晴らしいスポーツの一部になりたいと思うようになりました」

    2003年に入社後、最初の10年間は量産車プロジェクトに従事。それでもF1への情熱は消えることはなかった。

    「F1への愛と情熱は消えることなく、努力が実を結びました。2013年にレース部門へ異動し、夢を叶えることができたのです」

    F1エンジニアとしての道のりは、決して平坦ではなかった。

    「激しい逆境の時も経験しましたが、最終的には栄光の思い出や素晴らしい時間を過ごすことができました。ホンダとF1は、私の人生の一部であると自信を持って言えます」

    トラックサイド・ゼネラルマネージャーとしての役割
    2026年、折原はHRC F1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアとしてサーキットに立つ。

    「最終的には、サーキットにおけるパワーユニットに関する最終決定を下すことが私の役割です」

    現場では、Honda Racing Corporationの全トラックサイドメンバーを統括し、パワーユニットの準備状況を管理する。

    レースウイーク前には、日本のさくらの施設にいる同僚と入念な打ち合わせを行う。

    「レースに向けて出発する前に、一連の会議を行い、状況確認とイベントに向けた計画を立てます。週の初めに移動し、サーキット到着時にはメンテナンス後のエンジン状態を確認します」

    現地では、エンジニアとともに週末の計画を微調整し、コンディションに応じた選択肢やシナリオを評価する。

    「その後、アストンマーティン・アラムコF1のエンジニアとミーティングを行い、細部に至るまで確認し合い、完全な統合を図ります」

    セッション中は、パワーユニットの操作自体は他のホンダスタッフが担当し、折原は全体を俯瞰する立場に立つ。

    「私が判断を下し、無線を通じてチームとコミュニケーションを取ります」

    一日の終わりには、現場と日本のコントロールルームをつないだ内部のパワーユニットミーティングを実施する。

    「何が起きたかを振り返り、問題が発生した場合は対策を講じます。その後、チームに報告・協議し、認識の統一を図ります」

    アストンマーティンとの最初の“実戦の年”
    アストンマーティン・アラムコF1との関係について、折原は2026年を「本当の意味でのスタートの年」と位置づける。

    「2026年は、私たちがサーキットでアストンマーティン・アラムコと共に学ぶ最初の年です。パートナーシップは2023年に発表されましたが、これまではすべて理論とシミュレーションに基づいて進められてきました」

    そのため、実走テストへの期待は大きい。

    「第一の目標は、現場における両者の基礎的な関係を構築することです。そして第二に、走行距離を重ねてデータを収集し、RA626HパワーユニットがAMR26という車体でどのように機能するかを理解することです」

    バーレーン公式テストへの思い
    バーレーンで行われるF1公式プレシーズンテストを前に、折原は率直な心境を明かす。

    「正直なところ、待ち遠しかったです。長年の開発と努力が、ここで結実するのですから」

    日本のさくらの施設、HRC UK、そしてアストンマーティン・アラムコF1。それぞれの拠点が一体となり、準備を重ねてきた。

    「バルセロナでのシェイクダウンは、私たちの関係における極めて重要な瞬間であり、正しい方向への大きな一歩となりました」

    次に見据えるのは、信頼性と実走データの積み重ねだ。

    「我々のパワーユニットで走行距離を重ね、エンジンの信頼性を確認し、すべての機能をチェックすることが次の目標です。車体とパワーユニットがひとつのマシンとして、どのような挙動を見せるかを楽しみにしています」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    折原伸太郎 キャリア概要

    ■ 2003年
    本田技術研究所(栃木)入社。四輪エンジンベンチテストエンジニア

    ■ 2013年
    HRD F1プロジェクト(さくら)、ベンチテストエンジニア

    ■ 2014年
    HRD F1プロジェクト(ミルトンキーンズ)、PUファクトリーマネージャー

    ■ 2018年
    HRC F1プロジェクト(さくら)、PUテストチームリーダー

    ■ 2022年
    ホンダ・レーシング(さくら)、テストチームリーダー

    ■ 2023年
    ホンダ・レーシング(F1活動)、PUチーフエンジニア

    ■ 2025年
    ホンダ・レーシング、F1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア

  • エイドリアン・ニューウェイが語るアストンマーティン・ホンダF1の設計思想

    エイドリアン・ニューウェイが語るアストンマーティン・ホンダF1の設計思想

    エイドリアン・ニューウェイは、先週バルセロナで行われたテストでわずか65周の走行ながら注目を集めたマシンについて、初めて口を開いた。

    AMR26が姿を現したのは、非公開で実施された5日間のシェイクダウン4日目、最終時間帯になってからだったが、その瞬間から、極めて攻撃的と受け止められる設計思想で関係者の注目を集めた。

    技術解説者のパオロ・フィリゼッティは、数多くの領域で目にした特徴を踏まえ、このマシンを「すべてのライバルの設計からのラディカルな逸脱」と評している。

    昨年3月にマネージング・テクニカル・パートナーとしてチームに加わり、11月にチーム代表へ就任したニューウェイは、アストンマーティンのF1復帰以降で初めて、今回のマシンが「極めてタイトにパッケージされている」と認めている。

    「このマシンは非常にタイトにまとめられている。私の知る限り、これまで試みられてきたものより、はるかにタイトだ」とニューウェイは語った。

    「そのため、我々が求める空力形状を実現するには、メカニカルデザイナーとの非常に緊密な協力関係が必要だった」と続ける。

    「正直に言って、ここにいるメカニカルデザイナー全員が、その思想を本当に受け入れてくれた。彼らの仕事を簡単にしたわけではない。むしろその逆だが、彼らは見事にその挑戦に応えてくれた」

    ニューウェイは、新レギュレーションに対する攻撃的な解釈だと断定することについては、あえて踏み込まなかった。

    19年間にわたりレッドブルで攻撃的なマシンを手がけてきたことで知られるニューウェイだが、自身の設計について次のように述べている。

    「私は自分の設計を攻撃的だとは考えたことがない。ただ、我々が正しいと感じる方向性を追求しているだけだ」

    「我々が選んだ方向性は、確かに攻撃的だと解釈されるかもしれない。これまでに例のない特徴もいくつか盛り込まれている。それが攻撃的かどうか? そうかもしれないし、そうでないかもしれない」

    総合的なアプローチと不確実性
    ニューウェイは、マシンの設計において「総合的なアプローチ」を採ったとしながらも、どの解釈が最善なのかについて、確信を持てていないことを率直に明かしている。

    「正直なところ、レギュレーションの最善の解釈が何なのか、そして従うべき最良の哲学が何なのか、私自身にも分からない」と述べた。

    「開発期間が非常に圧縮されていたため、我々は特定の方向性を選び、それを追求する決断を下した。それが正しかったかどうかは、時間が教えてくれるだろう。ただ、道は選ばなければならないし、選んだ以上は前に進むしかない」

    設計の中身について、ニューウェイは次のように分解して説明している。

    「すべてはマシン全体のパッケージングから始まる。ホイールベース上でマシンをどう配置するのか、主要な質量をどこに置くのかという点だ」

    「そこからフロントとリアのサスペンションへと話は進む。フロントもリアも、流れ場をコントロールするうえで非常に重要な役割を果たしている」

    「さらにフロントウイングとノーズ形状があり、これらも今年はやや異なっている。そこからサイドポッド、そしてマシン後方周辺の処理へと続くが、ここも我々がこれまでに行ってきたものとは確実に異なる」

    「他のチームが我々と似た解決策に行き着くのかどうかは分からない。実際に他のマシンを目にするまでは分からないだろう」

    「我々は、自分たちにとって正しいと考える方向性を追求しただけだ。他の人たちは別の方向を選んだかもしれない。それこそが新レギュレーションの醍醐味であり、皆が何を生み出してくるのかを見る楽しみだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    開発遅れがもたらした影響
    今回のプロジェクトにおける大きな問題の一つは、ニューウェイ自身がレギュレーション公開から2か月遅れてチームに合流したことにある。

    その影響で、アストンマーティンはライバルに比べて開発曲線の後方に置かれ、バルセロナでのシェイクダウン参加も大幅に遅れる結果となった。

    「現実として、我々が2026年マシンのモデルを風洞に入れたのは4月中旬だった。一方で、ほとんど、あるいはすべてのライバルは、前年1月初めに2026年向けの空力開発制限が解除された瞬間から、風洞にモデルを入れていたはずだ」とニューウェイは述べている。

    「それによって、我々は約4か月分の遅れを負うことになった。その結果、研究と設計のサイクルは極端に圧縮された。マシンは文字どおり最後の瞬間にようやく完成し、だからこそ我々はバルセロナ・シェイクダウンに間に合わせるために必死に戦うことになった」

  • アストンマーティンの2026年F1マシンは「4か月遅れて始まった」とニューウェイ

    アストンマーティンの2026年F1マシンは「4か月遅れて始まった」とニューウェイ

    アストンマーティンは2026年F1レギュレーション時代の幕開けを前に、技術開発の出遅れという現実に直面している。

    エイドリアン・ニューウェイは、AMR26の風洞プログラムが本来あり得た時期より約4か月遅れて始まったことを明かし、その影響がバルセロナ・シェイクダウンでの走行制限として表面化したと説明した。

    先週行われたバルセロナでの5日間のシェイクダウンでは、各チームが3日間まで走行可能だったが、アストンマーティンは木曜夜にわずかな周回を行った後、実質的にフルで走れたのは金曜の1日のみだった。

    新車はシルバーストーンのファクトリーから空輸され、バーミンガムやジローナといった最寄り空港を経由してサーキットに届けられるという、綱渡りの対応を強いられた。

    こうした遅れの背景は、約1年前のシルバーストーンに遡る。2026年に向けた空力開発は、コスト抑制とリソース管理の観点から、2025年1月1日までは風洞およびCFDの使用が禁止されていた。多くのチームが解禁と同時に開発を開始した一方、アストンマーティンは新設した風洞施設が完全に稼働するのを待つ判断を下した。

    「2026年は、F1の歴史上おそらく初めて、パワーユニットのレギュレーションとシャシーのレギュレーションが同時に変わる年だ。すべてが新しくなるので、全チームにとって大きな挑戦だが、我々にとっては特にそうだ」とニューウェイは語る。

    「AMRテクノロジーキャンパスはまだ発展途上で、CoreWeave風洞も4月までは本調子ではなかった。そして私は昨年3月にチームへ加わったばかりだった。正直に言えば、スタート時点で遅れを取っていた」

    「非常に圧縮されたスケジュールで、極めて忙しい10か月だった。実際、2026年型マシンのモデルを風洞に入れられたのは4月中旬だった。一方で、ほとんど、あるいはすべてのライバルは、前年1月の2026年空力開発制限解除と同時に風洞テストを始めていたはずだ」

    チームは2025年3月13日に新風洞の稼働開始を発表していたが、実際に2026年仕様マシンのモデルが風洞に入ったのは4月中旬だったという。

    「現実には、26年車のモデルを風洞に入れられたのは4月中旬だった。一方で、ほとんど、あるいはすべてのライバルは、1月初めに2026年向け空力テストの禁止が解けた瞬間から風洞にモデルを入れていたはずだ。その結果、我々は約4か月のビハインドを負い、研究と設計のサイクルは極端に圧縮された。マシンが完成したのは本当にギリギリで、だからこそバルセロナ・シェイクダウンに間に合わせるため必死だった」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム エイドリアン・ニューウェイ

    CoreWeave風洞とは?

    「CoreWeave風洞は、まさに最先端だ。F1用途としては、世界最高の風洞だと思う。我々の仕様に完全に合わせて設計され、CoreWeaveの専門性が組み込まれている。これは我々にとってゲームチェンジャーになる」

    「空力はF1における最大の性能差別化要素であり、その主要な研究ツールが風洞だ。我々はすでにその恩恵を受け始めている」

    「運用支援もあれば、計測支援もある。例えばPIV(粒子画像流速測定法)は、空気中に粒子を散布し、レーザーを当てて流れを可視化する技術だが、非常に複雑な解析が必要になる。CoreWeaveの計算能力と最先端AIソフトウェアを風洞に組み込むことで、フロー解析や制御、CFDとの整合が飛躍的に向上する」

    開幕を前にしたAMR26は、今後も大きく姿を変えていく見通しだ。

    「メルボルンでレースをするAMR26は、バルセロナのシェイクダウンで人々が見たものとは大きく異なるだろうし、アブダビでシーズンを終える時のAMR26は、開幕時のそれとはまったく別物になる。常にオープンマインドでいることが非常に重要だ」

    開発の遅れというハンディを抱えつつも、アストンマーティンは長いシーズンを通じてマシンを進化させる覚悟を示している。

  • ホンダ新パワーユニット始動 アストンマーティンF1、AMR26初走行の舞台裏

    ホンダ新パワーユニット始動 アストンマーティンF1、AMR26初走行の舞台裏

    アストンマーティンF1は、バルセロナで行われたシェイクダウンの最終前日に2026年型マシンAMR26を初走行させた。チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、この節目の瞬間について「少し遅れての到着にはなったが、誇りに思い、喜ぶことができる」と語っている。

    AMR26は水曜夜にカタルーニャ・サーキットへ搬入され、メカニックたちは新たなパワーユニットパートナーであるホンダとともに、木曜の初走行に向けた最終準備に追われた。

    AMR26がバルセロナに到着するまでには、舞台裏で慌ただしい動きがあった。シルバーストーンのファクトリーでは、技術陣が夜間作業も含めた対応を続け、少なくとも1日分の走行を実現するため、マシンを時間内にスペインへ送り出す必要があった。

    出発のゴーサインが出たのは水曜早朝。チームのロジスティクス担当は、最寄りの国際空港であるバーミンガムから、サーキットへのアクセスが最も良いジローナ空港までの緊急輸送を短時間で手配することを求められた。

    ただし、問題は輸送手段だった。AMR26を収めた大型コンテナを搭載できる航空機を確保する必要があり、最初に確保できたのが、ウクライナの貨物航空会社が運航する機体だった。

    用意されたのは、1972年製のアントノフAn-12BP。半世紀以上前に製造された4発プロペラ機が、エイドリアン・ニューウェイ設計による最新F1マシンを運ぶという、対照的な組み合わせとなった。

    この“空のベテラン”は任務を問題なく完遂し、ミッドランズからカタルーニャまでのフライトは3時間足らずで終了。到着時には、その姿を目撃したファンが写真を撮影し、SNSに投稿する様子も見られた。

    パドックでは「博物館級の機体が、現代F1でも屈指の最先端プロジェクトを運んできた」と冗談交じりに語る関係者もいたが、結果的に輸送自体が遅延の原因になることはなかった。AMR26が“少し遅れて”バルセロナ入りした背景には、こうした綱渡りのような舞台裏があった。

    ホンダF1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    現地時間17時ごろ、デイ4の残り1時間というタイミングで、ランス・ストロールがエイドリアン・ニューウェイによる初のアストンマーティン設計車でピットを離れ、インスタレーションランを兼ねた探索的な走行で4周を記録した。

    この日を振り返り、クラックは次のように語っている。

    「新車が出るたびにそうだが、いつも感情が高ぶるし、本当にエキサイティングな瞬間だ。ここ数日、非常に多くのハードワークが注ぎ込まれてきた。まだやるべき仕事は山ほどあるが、今日はひと息ついて、マシンをコースに送り出せたことを喜んでいいと思う」

    「とても感情的で、チームにとって素晴らしい瞬間だった。全員が注いできた努力への賛辞でもある。F1は容赦なく、常に前を見続けなければならないし、これからもさらに多くのハードワークが待っているが、それを楽しみにしている」

    新車と新たなワークスエンジン契約という形でプロジェクトが進んだ点について、クラックはこう続けた。

    「我々は少し特別な状況にある。新しいパワーユニットパートナーとしてホンダを迎え、長い年月を経て自分たちで初めてギアボックスを製作し、そこに新シャシーレギュレーションと新パワーユニットレギュレーションが重なっている」

    「最悪のケースとも最高のケースとも言えるが、チームとしてはワークスチーム、ファクトリーチームになるという大きな変化だ。それがこれらのレギュレーションと同時に訪れた。さらにエイドリアンが加わったことで、すべてがとてもエキサイティングで、大きな変化がある」

    「F1は待ってくれないから、準備ができていなければならない。今回は少し遅れたが、このテストには間に合った。だから、この達成を誇りに思い、喜んでいいと思う」

    ホンダとの新たな関係性についても、クラックは率直に語っている。

    「まだ新しい関係だし、以前のパートナーと長い付き合いがあった分、人を知り、名前を覚え、どのように一緒に仕事をするのか、期待値や責任の範囲は何なのか、そういったことを学んでいく必要がある」

    「ただ、良いスタートだった。お互いに笑顔もあった。我々の目標は、この時間を使ってできるだけ統合を進め、どうやって一緒に仕事をしていくかを学ぶことだ。彼らはレーサーで、とてもオープンだし、こちらからチャレンジすることもできる。本当に良い関係で、これを続けていくのが楽しみだ」

    ストロールもまた、コックピットからの初体験について短く言葉を残し、金曜の走行をチームメイトのフェルナンド・アロンソに託した。

    「良い感触だった。数週間ぶりにクルマに戻れて良かったし、今日クルマを走らせるために、みんなが本当に良い仕事をしてくれた。メカニックもチーム全員も、フルプッシュで準備してくれて、長い一日だった」

    「一日の終わりに少し周回できて、フィーリングも良かった。このマシンには本当に多くの時間が費やされてきたから、実際にステアリングを握れて、新しいホンダのパワーユニットや、この新世代のクルマに慣れ始めることができたのは良かったし、とてもワクワクしている」

  • アストンマーティンF1、テスト総括「ホンダと協力関係を築く上でも有益だった」

    アストンマーティンF1、テスト総括「ホンダと協力関係を築く上でも有益だった」

    アストンマーティンF1は、2026年F1シーズンに向けた重要な準備段階として、スペイン・バルセロナ=カタルーニャ・サーキットでのシェイクダウン走行を継続した。

    新レギュレーション初年度となる2026年に向け、アストンマーティンとホンダは新車AMR26の基礎データ収集と信頼性確認に重点を置き、着実にプログラムを進めている。

    最終日はフェルナンド・アロンソがAMR26を初めてドライブ。午前9時30分頃から走行を開始し、午前・午後の両セッションを通じて走行距離を重ねた。チームはマイレージの蓄積と初期信頼性チェックを主目的とし、アロンソは1日で合計61周を走破した。

    バルセロナで実施された2日間のシェイクダウンでは、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールの両ドライバーがAMR26をドライブ。これによりチームは、新車の挙動や特性に関する初期ベースラインを構築した。アストンマーティンF1はこれでシェイクダウンプログラムを完了し、2月9日に予定されているシーズンローンチおよびリバリー発表、さらに数週間後に控えるバーレーンでのプレシーズンテストへと準備を進めていく。最終的な目標は、3月6日から8日にメルボルンで開催される2026年F1開幕戦での戦闘力最大化だ。

    「新しいレギュレーションサイクルの始まりに、新車を初めてドライブする瞬間はいつも特別だ。これまでF1で多くの変化を経験してきたが、マシンがどの方向に向かっているのかはすぐに感じ取れる」とフェルナンド・アロンソは語った。

    「今回はしっかりとしたプログラムをこなし、十分な走行距離を稼ぐことができた。今の段階で最も重要なのはそこだ。まだ本当に初期段階で、3月にメルボルンへ向かうまでには、やるべきことがたくさん残っている」

    ランス・ストロールもまた、限られた走行の中で新車との最初の対話を終えた。

    「マシンを走らせるために、チーム全体が本当に大きな努力をしてくれた。そのハードワークには心から感謝している」とストロールは述べた。

    「自分の走行は限られていたが、初めてステアリングを握ってマシンの感触をつかめたのは良かった。バーレーンに行って、またこのクルマをドライブするのを楽しみにしている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

    チーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、今回のシェイクダウンの意義について次のように説明している。

    「新車を初めてサーキットに送り出すことは、常に非常に重要なステップだ。今回バルセロナでAMR26を走らせるまでには、AMRテクノロジー・キャンパスと現地チームの双方で大きな努力が必要だった」とクラックは語った。

    「ここまで到達するために尽力してくれたチーム全員に感謝したい。両ドライバーがマシンに乗り、貴重なフィードバックとデータを提供してくれたことは、プレシーズン準備において極めて重要だ」

    「また、ホンダを含む新たなワークスパートナーとの協力関係を構築していく上でも、今回の走行は非常に有益だった。ここで得た学びを生かし、バーレーンテストに向けてAMR26の開発を続けていく」