カテゴリー: ホンダF1

  • ジェンソン・バトン、アストンマーティン・ホンダF1のアンバサダーに就任

    ジェンソン・バトン、アストンマーティン・ホンダF1のアンバサダーに就任

    アストンマーティンF1は、2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンを、チームアンバサダーとして複数年契約で迎え入れたと発表した。バトンは2021年から2025年までウィリアムズでアンバサダー、アドバイザー、ヘリテージドライバーを務めてきたが、2026年F1シーズンを前に新たな役割へと移ることになる。

    バトンは2000年にウィリアムズでF1デビューを果たしており、今回の決断はキャリアの原点を経たうえでの新章となる。

    一方で、これまでシルバーストン拠点のチーム、かつてのジョーダンやフォース・インディア時代に同チームでレースをした経験はない。しかし、アストンマーティンが2026年からホンダのワークスチームとなることを考えれば、この移籍は極めて自然な流れと言える。

    バトンはF1キャリアの大半をホンダ製パワーユニット搭載車で戦ってきた。BARホンダ、ホンダ、そしてマクラーレン時代を通じて、ホンダエンジンで142戦に出走しており、この数字はアイルトン・セナの96戦を大きく上回る。2006年ハンガリーGPでは、ホンダがフルコンストラクターとして参戦した体制で勝利をもたらした。さらに引退後もホンダとの関係は続き、2018年にはホンダ陣営でスーパーGTのタイトルを獲得している。

    46歳となったバトンの新たな役割は、アストンマーティンF1の「メディア、パートナー、商業活動」を支援することだ。チームは、彼が持つ信頼性、世界的な知名度、ストーリーテリング能力、視点、そして情熱を高く評価している。

    「チームとこのスポーツにとって変革期となるタイミングでアストンマーティンに加われることは、本当にエキサイティングだ」とバトンは語った。

    「ホンダとの新たなワークスパートナーシップは、僕にとって大きな魅力だった。これまで彼らと一緒に仕事をしてきた経験を、このアンバサダーという役割で生かしていきたい。2026年シーズンは非常に興味深いものになるだろうし、これほど野心的なチームの一員になれるのは大きなチャンスだ。メルボルンが待ちきれない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1 ジェンソン・バトン

    バトンは2025年限りでプロフェッショナルレーシングから退き、キャデラック・チーム・ジョタから参戦していた世界耐久選手権を最後に第一線を離れている。今後はヒストリックカーでの活動に重点を置く意向を示している。

    「耐久レースをやるなら、常に関わり続けなければならない」と彼は昨年9月に説明していた。

    「クルマやシステムで何が起きているのかを理解している必要がある。僕が乗るたびに、毎回何かが違っていて、新しいことを学ばなければならない。44歳で飛び込むと、20代の頃よりもどうしても時間がかかる」

    ウィリアムズでの役割を終え、ホンダとの深い縁を背景にアストンマーティンF1へと加わるバトン。2026年F1の新時代において、その経験と存在感がチームにどのような価値をもたらすのか、注目が集まる。

  • アストンマーティン・ホンダF1、ブライトリングと提携でイエロー追加の噂

    アストンマーティン・ホンダF1、ブライトリングと提携でイエロー追加の噂

    アストンマーティン・ホンダF1は、時計ブランドのブライトリングとのパートナーシップを現地時間2月5日に正式発表する見通しだ。現時点で噂されている新規スポンサーはブライトリングのみだが、チーム周辺ではAMR26のカラーリングにイエローが加わる可能性も取り沙汰されている。

    この動きと前後して、アストンマーティンF1がバルセロナで予定していた追加の撮影日(フィルミングデー)をキャンセルしたことが注目を集めている。

    新スポンサーの発表と公式リバリー公開を控え、正式お披露目前に新カラーリングを見せたくないという判断があったとみられている。

    AMR26の初走行は最小限にとどまる
    2026年F1の新世代マシンとして高い注目を集めるAMR26は、エイドリアン・ニューウェイ主導で設計されたアクティブエアロ世代の一台だが、バルセロナでの初走行は限定的だった。木曜の終盤にランス・ストロールがコースインし、最初の5周を走行したのみで走行は中断された。

    走行停止の原因は電気系トラブルとされ、マシンのライト周辺に異常が確認されたため、ストロールはコース上で停止。回収時には高電圧対応の装備を着用したメカニックが対応する慎重な場面も見られた。

    翌金曜はフェルナンド・アロンソがステアリングを握り、61周を走破。ベストタイムは1分20秒795で、最速だったフェラーリ勢からは大きく遅れていたが、これは意図的に最高速を230〜275km/hに制限した状態での走行だったとされる。チームは純粋なパフォーマンス評価よりも、AMR26のシステム確認と新ホンダ製パワーユニットの統合チェックを優先していた。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    幻に終わった42周分の追加走行
    当初アストンマーティンF1は、バルセロナに残り追加のフィルミングデーを実施する計画だった。F1の規則では、1日あたり200kmまでの撮影走行が認められており、全長4.657kmのカタロニア・サーキットでは理論上ちょうど42周を追加できる計算になる。

    この追加走行が実現すれば、AMR26の走行距離は大きく増え、初期信頼性の確認に貴重な機会となるはずだった。しかし計画は最終的に取りやめとなり、チームはシルバーストンへ戻ってバーレーン公式テストへの準備を優先する判断を下した。

    リバリー刷新への含み
    66周という控えめな走行距離にもかかわらず追加走行を見送った背景には、信頼性への一定の手応えに加え、リバリー戦略の影響があると見られている。新スポンサー発表を前に、正式カラーリングを隠すために走行機会を犠牲にしたのであれば、それはAMR26が「単なるグリーンカー」ではないことを示唆している。

    2月5日の発表で明らかになるブライトリングとの関係性、そしてAMR26に施される新たなカラーリングが、2026年シーズンを前にしたアストンマーティンF1の方向性を象徴するものとなりそうだ。

  • アストンマーティンF1、AMR26は「別次元」 ニューウェイ設計の衝撃

    アストンマーティンF1、AMR26は「別次元」 ニューウェイ設計の衝撃

    2026年型アストンマーティンF1マシンは、木曜にバルセロナでついに姿を現した。

    急進的な外観を持つ2026年型アストンマーティンF1マシンは、「別次元」「驚異的な細部へのこだわり」と評され、エイドリアン・ニューウェイによる設計がテスト現場で大きな注目を集めた。

    ホンダ製パワーユニットを搭載するこのマシンは、スペインでの走行開始が木曜の遅い時間帯となり、まずはランス・ストロールが低速で数周を走行。その後、金曜にはフェルナンド・アロンソがニューウェイ設計のマシンを初めてドライブし、49周を走り込んだ。

    アストンマーティンは2026年F1の新時代に大きな期待を寄せている。シルバーストンに建設された最先端ファクトリーへの巨額投資、ホンダとのワークスPU契約、そして設計の天才ニューウェイの加入。彼がレギュレーションをどう解釈するのかは、パドックでも大きな関心事となっていた。

    ニューウェイの目を引く設計については、RacingNews365のテクニカルアナリストであるパオロ・フィリゼッティが分析。さらに、チームの古参メンバーがAMR26開発の舞台裏をSNSで明かしている。

    「AMR26──私にとって25台目のF1マシンだが、初めての“ニューウェイ車”だ」

    そうLinkedInに投稿したのは、製作部門のリーダーであるニール・ザンバーディ=クリスティーだ。彼はジョーダン時代から、ミッドランド、スパイカー、フォース・インディア、レーシング・ポイントを経て、現在のチームに在籍してきた。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1 本田技研工業

    「これまで素晴らしいマシンもあったし(ひどい出来のものもいくつかあった)、だがこれは別次元だ。デザインと細部へのこだわりは驚異的だが、それ以上に印象的なのは、この設計と厳しいタイムフレームが生み出した課題に対し、チーム全体がどう立ち向かったかという点だ」

    「工場の清掃スタッフからテクニカルディレクターに至るまで、全員がこのマシンに関わっている。これは完全なチームワークであり、我々が作り上げたものを誇りに思うべきだ」

    「多くの人が何カ月にもわたり、常軌を逸した時間を費やしてここまでたどり着いた。その負担が本人や家族、愛する人たちにどれほど影響しているかは、過小評価されがちだ。しかし、その献身、覚悟、そして本当に血のにじむような努力が、我々をこの地点まで導いた。彼らは、得られるよりもはるかに多くの評価を受けるべき存在だ。私から同僚全員に大きな感謝を伝えたい」

    「この一員であることを誇りに思う、素晴らしいチームの成果だ」

    「速さについては時間が教えてくれるだろう。だが、見た目どおりに速ければ、我々は良い年を迎えることになるかもしれない…」

    エイドリアン・ニューウェイの哲学が細部にまで刻み込まれたAMR26。その真価が問われるのはこれからだが、少なくとも最初の一歩は、パドックに強烈な印象を残した。

  • 角田裕毅は「もう誰のレーダーにもいない」 モントーヤが語るF1の悲しい現実

    角田裕毅は「もう誰のレーダーにもいない」 モントーヤが語るF1の悲しい現実

    角田裕毅は、2025年F1シーズン終了からわずか1か月あまりで、すでにF1界の関心から外れてしまった存在なのか。元F1ドライバーのフアン・パブロ・モントーヤは、その現状を「悲しい」と表現し、トップカテゴリーにおける評価の移ろいやすさを指摘した。

    100戦以上を戦いながらも表彰台に届かず、2026年シーズンはテストドライバーとして迎える角田裕毅。

    モントーヤの言葉は、角田裕毅個人だけでなく、ヒーローと忘れ去られる存在が紙一重で入れ替わるF1という世界の非情な現実を浮き彫りにしている。

    フェルスタッペンの隣で続いた“短命な共闘”
    近年のレッドブル・レーシングでは、マックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めたドライバーの多くが、長期的なキャリアを築けずにチームを去ってきた。

    リアム・ローソンはわずか2戦でレーシングブルズへ降格。セルジオ・ペレスは90戦を戦ったものの、最終的にシートを失った。2026年シーズンには、レーシングブルズから昇格したアイザック・ハジャーがその役割を担うことになる。

    その流れの中で、角田裕毅もまた、フェルスタッペンの隣で結果を残すという困難な課題に直面してきた。

    正ドライバーを失った2026年
    角田裕毅は2025年シーズン途中、ローソンに代わってレッドブル・レーシングに昇格したが、その座を長く維持することはできなかった。

    2026年シーズンに向けて、角田裕毅はレッドブルのテストドライバーに就任。かつて所属していたレーシングブルズでも正ドライバーの座は与えられず、2026年F1グリッドにその姿はない。

    レーシングブルズはアービッド・リンドブラッドを起用し、彼が2026年シーズン唯一のルーキーとしてF1に参戦する。

    「もう誰も考えていない」モントーヤの言葉
    2021年にF1デビューを果たし、100戦以上を戦った角田裕毅。しかし、そのキャリアは今、すでに過去のものとして扱われつつある。

    モントーヤはASコロンビアのインタビューで、F1の厳しさを次のように語った。

    「どれだけF1が悲しいスポーツか分かるだろう。もう誰も角田のことを考えていない。最後のレースからまだ1か月と1週間しか経っていないのに、彼はもう誰のレーダーにも映っていない」

    さらに、成功と評価の移ろいやすさについても言及している。

    「今日はヒーローでも、明日はゼロになる。それがこの世界の現実だ。だからこそ、ヒーローでいられる時間を最大限に生かさなければならない」

    角田裕毅の現状は、F1という舞台がいかに非情で、結果と注目がすべてを左右する世界であるかを、あらためて浮き彫りにしている。

  • フェルナンド・アロンソ、ニューウェイのF1影響力「常に何かを教えてくれる」

    フェルナンド・アロンソ、ニューウェイのF1影響力「常に何かを教えてくれる」

    フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンF1で初めてエイドリアン・ニューウェイと共に仕事をする機会を得たことについて、その影響力の大きさに強い敬意を示している。バルセロナで行われたプレシーズンテストの場で、アロンソはニューウェイを「常に何かを教えてくれる存在」だと語り、チーム内に生まれている独特の雰囲気を明かした。

    エイドリアン・ニューウェイは今季、シルバーストーンを拠点とするアストンマーティンF1チームを率い、2026年型マシンAMR26を設計した。

    そのAMR26は今週のテストで初めてサーキットを走行し、ニューウェイらしい特徴を随所に備えながらも、アストンマーティンのライバル勢と比べて、よりラディカルな印象を与えている。

    アロンソは、ランス・ストロールが木曜に数周を走らせた日にサーキットへ姿を現し、満面の笑みを浮かべていた。スペインメディアに対し、ニューウェイの存在が現場にもたらす影響について、次のように語っている。

    「メカニックたちは皆、彼がクルマの細部や改善点を指摘してくれるのではないかと、彼の動きを見ている。彼はいつも、僕たちに何かを教えてくれる。」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    金曜にはアロンソ自身が49周を走行し、ニューウェイ設計による最初のアストンマーティンを本格的にシェイクダウンした。前日のストロールの走行は、電気系トラブルと見られるオン・トラックでの停止によって短時間に終わっていたが、この日は順調に周回を重ねている。

    44歳のアロンソは、現在のF1グリッドにおける最年長ドライバーだ。そのアロンソと、現代F1で最も成功した設計者の一人であるニューウェイが手を組む構図は、多くのファンにとって極めて魅力的なものとなっている。2026年シーズンに向け、この“師弟関係”がどのような成果を生むのか、パドックの注目は確実に高まりつつある。

  • フェルナンド・アロンソ、アストンマーティン・ホンダF1初走行「反応は良い」

    フェルナンド・アロンソ、アストンマーティン・ホンダF1初走行「反応は良い」

    フェルナンド・アロンソが、アストンマーティンの2026年F1マシンAMR26の本格的な初走行を担った。バルセロナで行われた非公開シェイクダウン最終日、アロンソは61周を走行し、遅れて始まったテストウイークの中で、チームにとって初めて意味のあるデータ収集を行った。

    アストンマーティンは搬入の遅れと準備の難航により、木曜終盤になってようやくAMR26をコースへ送り出した。

    ランス・ストロールがステアリングを握ったその初走行は短時間で終わり、エイドリアン・ニューウェイ新体制の準備状況に疑問を投げかける形となった。

    さらに今季は、ホンダとの新たなパワーユニット提携に加え、長年使用してきたメルセデス製ではなく、自社開発のギアボックスを初めて導入するという大きな転換点も迎えている。

    一方で、こうした制約は設計面での自由度も生んだ。既存コンセプトに縛られることなく、サスペンションやシャシー配置を最適化できる環境が整ったことは、開発陣にとって重要な機会となっている。

    金曜日、すべての視線はアロンソに集まった。AMR26が本来の姿を見せられるかどうか、その最初の判断材料となる一日だった。

    「良かったよ」とアロンソは初走行後に語った。

    「冬を挟んでまたクルマに戻れたこと自体が嬉しいし、僕たちにとっては本当にこれが初日だった」

    「1月の初めにフィルミングデーをやったチームもあるし、今週ずっとバルセロナで走っていたチームもある。でも僕たちは今日が実質的な初日だった。その中でポジティブな一日だったと思う」

    「60周以上走れて、クルマの反応も良い。初日としては十分で、これからだ」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ニューウェイの存在感がもたらす変化
    ニューウェイの緻密な仕事ぶりは、ガレージの雰囲気にもはっきりと表れていたという。

    「彼がガレージにいて、細部まで気を配っているのを見ると、全員のモチベーションが上がる」とアロンソは語る。

    「メカニックの表情を見ても分かる。みんな彼を見ているし、クルマについて何かコメントしたんじゃないか、改善点を示したんじゃないかと気にしている。彼は常に何かを教えてくれる存在だ」

    アロンソの安定したロングランと、慎重に組まれた走行プログラムにより、AMR26はその一端ながらポテンシャルを示した。スタートは遅れたものの、アストンマーティンはニューウェイの監督下で、競争力ある2026年F1シーズンへ向けた土台を着実に築き始めている

  • アストンマーティン・ホンダF1、AMR26のリア警告灯が青く点灯した理由

    アストンマーティン・ホンダF1、AMR26のリア警告灯が青く点灯した理由

    アストンマーティン・ホンダF1の2026年型マシンAMR26がバルセロナで初走行した際、リア中央の警告灯が通常の赤ではなく青く点灯していたことに、多くの関係者が気づいた。

    2026年のF1テクニカルレギュレーションでは、マシン後方に警告灯の装着が義務づけられている。リアクラッシュ構造の中央に1灯、さらにリアウイングのエンドプレート内に2灯を備える仕様だ。

    色について明確な規定はないものの、一般的には赤色が用いられ、ウエットやインターミディエイトタイヤ装着時、ピットレーン速度制限中、あるいはエネルギー回生中やフルパワーで走行していない場合など、安全上の理由から点灯・点滅する。

    ところが、ランス・ストロールがAMR26でピットを離れた木曜、そしてフェルナンド・アロンソが金曜朝に行った序盤の周回では、中央の警告灯が赤ではなく青く点灯していた。F1が公開した公式動画でも、この点ははっきりと確認できる。

    この青いライトは、スポーティングレギュレーション上では「スーパーライセンスを所持しないドライバーが走行する際」に装着が義務づけられている装備として言及されている。そのため、経験豊富なストロールやアロンソがドライブしている状況で青色が使われたことが、さらに疑問を呼ぶことになった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    アストンマーティンは、自らの走行プログラムの詳細を明かさない方針を理由に、公式な説明を避けている。ただし、他チームが明らかにしたところによると、これはAMR26の初期段階における特別な走行計画と関係しているという。

    アストンマーティンは一部の走行において、ストレートで最高速まで加速しない、いわば速度制限をかけたプログラムを採用していたと理解されている。他チームはその情報を受け、自チームのドライバーに注意を促していた。

    この速度制限の正確な理由は明らかにされていないが、空力データ収集のため、あるいは新車の初期段階でコンポーネントに過度な負荷をかけないためだった可能性がある。実際、木曜のストレールは1分40秒台という非常に遅いラップを刻んでおり、テスト最速タイムからは約30秒遅れていた。金曜朝のアロンソのインスタレーションラップでも、メインストレートでフルスロットルにしていない様子が見られた。

    2026年型F1マシンはコーナー立ち上がりの加速が非常に鋭いため、前を走るマシンがストレートで想定よりも遅いと、後続車が急接近してしまうリスクがある。そこでアストンマーティンは、速度を抑えた走行中であることを周囲に分かりやすく示す手段として、リア中央の青い警告灯を点灯させていたと考えられている。

    この工夫は、スポンサーロゴのないカーボンむき出しのカラーリングで、通常以上に見分けがつきにくいAMR26を後続車が認識しやすくする効果もあった。

    なお、金曜午前の後半には、アストンマーティンの走行プログラムが次の段階に進んだとみられ、青い警告灯は消灯していた。その代わり、通常通りリアウイングのエンドプレート内にある2灯の赤いライトが点滅しており、他車と同様の速度プロファイルで走行していたことを示唆している。

    アロンソのペースも時間とともに向上し、序盤の1分25秒台から、最終的には1分20秒795まで短縮された。これは、他チームと同じ土俵に近づきつつあることを示すタイムだった。

  • アストンマーティンF1、ホンダとの新時代が始動「率直に意見をぶつけ合える」

    アストンマーティンF1、ホンダとの新時代が始動「率直に意見をぶつけ合える」

    アストンマーティンのチーフトラックサイドオフィサーを務めるマイク・クラックは、2026年F1バルセロナ・シェイクダウンで新型マシンが初めてコースに姿を現した瞬間について、「感情的で特別な時間だった」と語った。

    ホンダとの新たなワークスパートナーシップ、自社製ギアボックスの投入、そして大幅なレギュレーション変更が重なる中で迎えた初走行。その舞台裏と今後に向けた見通しを、クラックが明かしている。

    Q:バルセロナ・シェイクダウンで新しいアストンマーティンがガレージから出ていく瞬間を見て、どんな気持ちでしたか?

    新車が完成するたびにそうだが、いつも感情的になる。本当にエキサイティングな瞬間だ。ここ数日間、非常に多くのハードワークがあって、これからもまだやるべきことは山ほどあるが、今日はひと息ついて、無事にマシンをコースに送り出せたことを喜んでいいと思っている。

    チーム全員が注いだ努力への賛辞でもあるし、とても良い瞬間だった。

    Q:ここまでのプレシーズン準備について教えてください。今回の状況はかなり特別ですよね。

    その通りだ。我々は新たにホンダを迎え、パワーユニットのワークスパートナーとなった。さらに、長い年月を経て初めて自分たちでギアボックスを製作し、新しいシャシー規則、新しいパワーユニット規則が同時に導入されている。

    ワークスチームとしての本格始動とレギュレーション変更が重なり、大きな変化の中にいる。エイドリアンも加わり、非常にエキサイティングな状況だ。

    正直に言えば少し遅れはあったが、このテストに間に合わせることができた。その点は誇りに思っていい。

    Q:ホンダとの新しいパートナーシップ、パワーユニット統合の現状はいかがですか?

    まだ始まったばかりだ。長年組んできた以前のパートナーとの関係があったからこそ、新しい人たちを知り、働き方や責任分担を理解する必要がある。

    ただ、スタートは良かった。お互いに笑顔もあり、彼らは本当にレーサーだ。率直に意見をぶつけ合えるし、とても前向きな関係だと感じている。今後もこの関係を深めていくのが楽しみだ。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    Q:ピットレーンではフェルナンドがピットウォールに立ち、ランスが走り、ローレンスやエイドリアンもガレージにいました。あの瞬間のやり取りは?

    正直に言うと、その前は「いつ出られる?」「本当に準備できている?」という会話ばかりだった。トラックサイドチームとして、まず安全性と信頼性を確保することが最優先だからだ。レギュレーションもマシンも非常に複雑で、こうした状況では絶対に妥協できない。

    マシンがコースに出ると、それは特別な瞬間になる。ただし30秒もすれば、すぐに次の段階、次の走行、次の課題へと意識が移る。F1は本当に容赦がない。

    それでも新車の最初の周回は、誰にとっても特別だし、あの時間を共有できたのは良かった。フェルナンドがピットウォールにいたのも印象的だったが、正直に言えば彼にはピットウォールではなく、マシンに乗っていてほしい。ただ、ランスが最初に走ったのも含めて、良い瞬間だった。

    Q:明日以降に向けての見通しは?

    今日は基本的にインストールとシェイクダウンだった。今はシェイクダウンウイークであることを忘れてはいけない。ここからは走行距離を重ね、作業を積み重ね、互いの働き方を学び、ホンダとの統合を進めていく段階になる。

    天候も良さそうだし、タイヤも十分にある。与えられた一日を最大限に活かしたい。

  • アストンマーティンF1の革命 リアサスアームがピラーに接続されたAMR26

    アストンマーティンF1の革命 リアサスアームがピラーに接続されたAMR26

    アストンマーティンF1の2026年型マシンAMR26は、バルセロナで行われているシェイクダウンの終盤、日没直前にようやくコースに姿を現した。走行はわずか3周にとどまったが、ランス・ストロールが刻んだ短い周回の中で、エイドリアン・ニューウェイが持ち込んだ数々の技術的アイデアがはっきりと確認できた。その内容は、パドック内にとどまらず、今後大きな議論を呼ぶ可能性が高い。

    AMR26は、シルバーストンのチームにとってニューウェイが初めて手がけたF1マシンである。カラーリングはまだおなじみのグリーンではなく、カーボンむき出しのブラック。水曜夜にガレージへ運び込まれた後、細かなトラブルを解消しながら最終組み立てが行われ、出走は大きく遅れた。まるで主役級の登場を演出するかのようなタイミングだったが、その期待は裏切られなかった。

    強烈なスライド形状と極端に絞られたサイドポッド
    AMR26が最初に目を引いたのは、ニューウェイらしさ全開のエクストリームな外形だった。サイドポッド上面はマクラーレンに近い思想で、大きくスライドしながら後方へ下がっていくが、フロアまでは落とし切らず、コークボトル領域を強く意識した構成となっている。

    一方で、レッドブル時代のニューウェイの代名詞とも言えた深いアンダーカットは姿を消し、サブ構造にはウイング形状を思わせる処理が与えられている。ラジエーターインレット下部には大きなトレー状の構造が残され、正面から見ると開口部は極端に狭い。

    このタイトなパッケージングは、アストンマーティンがホンダから独占供給を受けるRA626Hの冷却戦略と直結している。レギュレーションで再び許可されたプロファイルド・ラジエーターを用いることで、サイドポッド形状を極限まで引き締めていると考えられる。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    三角形エアボックスと中央ラジエーター
    空力効率への執念は上部構造にも表れている。エアボックスはフェラーリほど小型ではないが、基本形状は三角断面を維持している。その内部には、エンジン上に配置された中央ラジエーターへ空気を送るための吸気が組み込まれている。

    2025年型では6気筒エンジン上に比較的大型の放熱体が載っていたが、AMR26では大幅にスリム化された。その結果、エンジンカバーは非常にタイトなラインを描き、長く伸びた縦フィンが、リアウイング周辺の気流効率を最大化しようとする意図を物語っている。

    “角”を生やしたAMR26と大胆な排熱処理
    マシンを後方から見ると、SF-26を思わせる“角”状の2枚のプロファイルが確認できる。さらにHalo両脇には、前年型フェラーリの「コブラ」位置に相当する縦フィンも配置された。

    サイドからの熱気は、短く強烈なバズーカ形状のアウトレットから排出される。メガホンのように開いたこの出口は、見た目にも非常に強い主張を放っている。

    フロントはマルチリンク、ステアリングはトライアングル後方
    サスペンションは、空力と機械の融合というニューウェイ哲学を最も端的に示す部分だ。前後ともにプッシュロッドを採用し、軽量性とフロー適合性を優先している。

    フロントでは、マルチリンクの上側アームとプッシュロッドの取り付け点がシャシー上部の最も高い位置に集約されている。三角形アームの後端は大きく開かれ、下向きに傾けられたアンチダイブ志向のレイアウトだ。マクラーレンやレッドブルがステアリングをシャシー前方に移したのに対し、AMR26では後方配置を維持しており、風洞で得られた成果がこの選択を後押ししたと見られる。

    アストンマーティン ホンダF1

    リアウイングのピラーがサスペンションを支える
    リアでは、プッシュロッド自体は比較的オーソドックスだが、決定的に異なる点がある。上側トライアングルの後方アームが、リアウイング支持用ピラーに接続されているのだ。これは2026年F1マシンの中でも極めて大胆な発想であり、構造と空力を一体化しようとする試みがはっきりと表れている。

    ディフューザー直後には、フロアに切り欠きが設けられており、抽出部の流量を増やす狙いも確認できる。

    プロファイル化されたノーズとアクティブエアロ
    ノーズは上面がシャープに整形され、下面は深くえぐられているが、可動フロントウイング用アクチュエーターを収めるための突起が残されている。メルセデスと同様に、第2フラップに2本のピラーを固定し、第3要素のみを可動させるアクティブエアロ構成を選択した。

    メインプレーンにはサイドウォール手前で小さなカールが入り、エンドプレート内側には簡素ながら縁取りが確認できる。現時点ではフットプレーンやバージボードは非常にベーシックで、真に創造的な空力パーツはバーレーンでの第2テストに温存されていると見られる。

    AMR26は、長い待ち時間の末にようやくコースインしたものの、低速での3周のみで走行を終えた。デビューを担ったランス・ストロールのマシンは、初期トラブルに悩まされている可能性が高く、ニューウェイ渾身の革命的コンセプトが本領を発揮するまでには、まだ時間が必要になりそうだ。

  • ランス・ストロール アストンマーティンF1新車初走行「ホンダPUに慣れる段階」

    ランス・ストロール アストンマーティンF1新車初走行「ホンダPUに慣れる段階」

    ランス・ストロールは、バルセロナで行われている2026年F1シェイクダウン終盤に、アストンマーティンの新車AMR26を初めてコースに送り出した。新レギュレーション対応マシンに加え、ワークスパートナーであるホンダの新パワーユニットも初走行を迎える一日となり、チームにとって大きな節目となった。

    数週間ぶりにマシンへ戻ったストロールは、限られた周回数ながらも前向きな感触を口にしつつ、AMR26がいかに大規模かつ複雑なプロジェクトであるかを強調。

    残りのシェイクダウンでは、周回を重ねながらマシン理解とデータ収集に集中していく考えを示した。

    Q:ランス、新しいアストンマーティンがついにコースに登場しました。今日の午後、そのマシンを初めて走らせましたが、実際に走ってみてどうでしたか。

    良かった。数週間ぶりにマシンに戻れて、またクルマに乗れたのはうれしかった。今日マシンを仕上げるために、チーム全員が本当によくやってくれたと思う。メカニックも含めて、みんなが全開で準備してくれた長い一日だった。その結果、終盤に何周か走ることができたし、感触も良かった。

    ランス・ストロール アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    Q:新レギュレーションの新車に加えて、新しいホンダのパワーユニットもあります。このプロジェクトはチームにとってどれほど大きなものだったのでしょうか。そのプロセスについて教えてください。

    大きなプロジェクトだし、すごく複雑だ。とにかく膨大な時間がこのマシンに注ぎ込まれている。だからこそ実際にステアリングを握れたのはうれしかったし、新しいホンダのパワーユニットや、この新世代のマシンに慣れていく段階に入れたのは良かった。ワクワクする気持ちがある。

    Q:今回のバルセロナ・シェイクダウンで、残りの走行に向けたチームの課題は何でしょうか。

    とにかく周回を重ねて、学ぶことだ。マシンを理解して、強みと弱みを把握する。そのために、これらの新しいマシンについて、できるだけ多くの情報を集めていく。