カテゴリー: ルイス・ハミルトン

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1で「なぜ君の話を聞く?」から信頼獲得

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1で「なぜ君の話を聞く?」から信頼獲得

    ルイス・ハミルトンが、2026年シーズンにフェラーリで復活を遂げた最大の理由として、チームとの「協力体制」と「信頼関係」の構築を挙げた。2025年には自身の提案が十分に受け入れられず苦戦したものの、現在は開発面でも重要な役割を担えるようになり、それがタイトル争いにつながっているという。

    ハミルトンは、フェラーリ首脳陣との関係を見直し、「敵ではなく味方」として同じ方向を向けるようになったことが、現在の好調の土台になったと語った。

    「信頼」を築くまでの長い道のり
    ハミルトンは、2026年型マシンには自身の要望が数多く反映されていると説明した。

    「一番大きいのは、自分が開発に深く関わったマシンになったことだ」

    「例えばフロントサスペンションは昨年から要望していたもので、シミュレーター用に製作してテストも行っていた。今年になってようやく望んでいたブレーキも導入された。これはかなり強く求めていた部分だった」

    さらに、自身のレースエンジニアを含むパーソナルチームの体制変更や、フェラーリ本部との連携強化も大きな転機だったという。

    「自分のチーム体制を見直し、チーム全体との連携も改善した」

    「さらに組織の上層部とも関係を築き直した。同じ方向を向き、敵同士ではなく味方として仕事ができるようになった」

    「今ではその関係が非常に良い状態になっている。そのおかげでチーム全体が同じ方向へ進めるようになった」

    「なぜ君の話を聞く必要がある?」
    ハミルトンは、結果が伴わなかった2025年には、自身の意見が受け入れられにくい状況だったことも率直に明かした。

    「昨年は毎週末が本当に苦しかった。当然、そういう状況では周囲も耳を傾けなくなる」

    「『そんな結果しか出せていないのに、なぜ君の話を聞く必要があるんだ?』という空気になるものだ」

    だからこそ、現在の信頼関係を築くまでには時間が必要だったという。

    「その信頼を築くには長い時間がかかった。でも今ではその信頼がある。僕が求めたことは実際に形になっている」

    「もちろん一方通行ではない。お互いに刺激し合いながら前へ進んでいる。ようやく本当の意味で協力体制が築けた。それが一番重要なことだと思う」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェラーリは再び革新者へ
    ハミルトンは、2025年に未勝利に終わったフェラーリが、わずか1年でタイトル争いを演じるまでに復活したことを「驚くべき変貌」と評価した。

    「昨年の状況から再びトップ争いができるようになったのは、本当に素晴らしい変化だ」

    「チームのみんなを誇りに思っている。毎週末、新しいパーツを投入し続け、常に進化している」

    昨年はフェラーリの開発姿勢にも疑問を感じていたという。

    「昨年、僕が何度も投げかけていたのは『イノベーションはどこにあるんだ?』ということだった」

    「フェラーリはF1で最も偉大で成功してきたチームだ。誰もがフェラーリを追いかける存在であるべきなんだ」

    その変化はすでにライバルにも影響を与えているとハミルトンは説明する。

    「例えばリアウイングを見てもそうだし、排気系のアイデアも今では他チームが採用している。そういう姿を見るのは本当にうれしい」

    「素晴らしい人たちが懸命に働き、僕たちを前進させてくれている。僕が望むのは、その小さな積み重ねを続けることだけだ」

    2025年には結果不足から発言力を得られず、「なぜ君の話を聞く必要があるのか」と見られる状況だったと明かしたハミルトン。しかし2026年は、開発への貢献とチームとの信頼関係を築いたことで、フェラーリは再びタイトル争いを演じる強豪へと返り咲いた。ハミルトンは、その最大の要因はマシン性能以上に「協力」と「信頼」の確立だったと強調している。

  • シャルル・ルクレールの転機「セットアップのコピペはセカンドドライバーの発想」

    シャルル・ルクレールの転機「セットアップのコピペはセカンドドライバーの発想」

    シャルル・ルクレールが2026年F1イギリスGPで今季初優勝を飾るまでには、大きな方向転換があった。苦戦が続く中でルイス・ハミルトンのセットアップを参考にしていたが、自身の強みを取り戻す決断が復活のきっかけになったという。

    長年ルクレールを支えるメンタルコーチのリカルド・チェッカレッリは、「他人のセットアップをそのまま真似するのは勝者の考え方ではない」と指摘。フェラーリF1のエース争いは、今後さらに激しさを増しそうだ。

    ルクレールはハミルトンのセットアップを参考にしていた
    シャルル・ルクレールは2026年シーズン序盤、フェラーリSF-26への適応に苦しみ、直近5戦ではルイス・ハミルトンに84対30と大きくポイント差をつけられていた。

    シルバーストンでは、ルクレール自身も「ルイスがやっていることを再現しようとしていた。実際にうまくいっていたから」と認めている。

    その一例がブレーキシステムだった。ルクレールは、それまで使用していたブレンボ製ディスクから、ハミルトンがシーズン序盤に切り替えたカーボン・インダストリー製ディスクへ変更していた。

    しかし、この試みは本質的な解決策にはならなかった。

    長年ルクレールを支えるメンタルコーチのリカルド・チェッカレッリは、Motorsport Italyに対して次のように語っている。

    「勝者を目指す人間にとって、それは決して解決策ではない。セカンドドライバーで満足する人なら構わないかもしれない」

    「シャルルは間違った方向へ進みかけていた。だから元に戻った判断は間違いなく正しかった」

    自分自身のスタイルへ戻したことが勝利につながった
    チェッカレッリによれば、他人のやり方を参考にすること自体は悪くないという。

    新たな考え方を取り入れるきっかけになる一方で、それをそのままコピーしてしまえば、自分本来の武器を失ってしまうからだ。

    「他人が何をしているかを見ることは視野を広げる刺激になる。しかし、それが自分の進むべき道とは限らない」

    「元の方向へ戻したことが勝利につながった」

    ルクレールはシルバーストンで2024年アメリカGP以来、37戦ぶりとなる勝利を挙げ、フェラーリでの苦しい流れを断ち切ることに成功した。

    シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェラーリF1の主導権争いはこれから本格化
    現在のドライバーズランキングでは、ハミルトンがルクレールを39ポイントリードしている。

    それでもチェッカレッリは、フェラーリがどちらか一方を優先する状況にはならないとみている。

    「2人は対等に戦うことになる。ハミルトンの方がここまでは安定していてポイントも多いが、実力は互角だ。どちらか一方が優れているとは思わない」

    「差を生むのは細かな状況や小さなディテールだ」

    さらに、チームメートのセットアップをそのまま真似することについては、改めて強い言葉で警鐘を鳴らした。

    「隣のガレージでチームメートが何をしているのか気になることはあるだろう。しかし、そのセットアップをコピー&ペーストした時点で、自分がセカンドドライバーであることを受け入れたことになる。それはシャルルらしくない」

    イギリスGP後には、ハミルトンが「スプリント後に自分の方向性をルクレールも取り入れた」と語る一方、ルクレールは異なる説明をしており、両者のライバル関係は今後さらに注目を集めそうだ。

  • ルイス・ハミルトンがメルセデスF1に警鐘 今季PUペナルティを予想

    ルイス・ハミルトンがメルセデスF1に警鐘 今季PUペナルティを予想

    ルイス・ハミルトンは、2026年シーズン中にメルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリが、パワーユニット(PU)の使用制限超過によるグリッド降格ペナルティを受ける可能性があるとの見方を示した。

    フェラーリの高い信頼性を称賛する一方で、メルセデスは今季、特にパワーユニット関連のトラブルに苦しんでいる。ハミルトンは、この信頼性の差がタイトル争いを左右する重要な要素になると強調した。

    メルセデスの信頼性に懸念「いずれペナルティになるはず」
    今季のメルセデスは速さでは他チームをリードしているものの、信頼性が最大の課題となっている。

    ジョージ・ラッセルはカナダGPで首位走行中にバッテリー関連のトラブルでリタイア。さらにアンドレア・キミ・アントネッリもスペインGPで2番手走行中に同様のバッテリー系トラブルによりリタイアを喫した。

    こうした状況を踏まえ、ハミルトンはメルセデス勢が今後PU交換によるペナルティを受ける可能性があると語った。

    「本当に感心している。シーズン前から、プロセスやレースウイークの進め方を一段引き上げる必要があると分かっていた」

    「それは昨年から求めていたことだった。そしてチーム全員が最高の仕事を持ち寄っている。ガレージのスタッフはピットストップのために本当に懸命に働いているし、素晴らしいピットストップができている」

    スクーデリア・フェラーリ vs メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    フェラーリの安定感を高評価
    ハミルトンは、フェラーリ全体の安定したオペレーションこそが今季の強みだと説明した。

    開幕から9戦を終えた時点で、ハミルトンは全レースで全周回を走破した唯一のドライバーとなっており、フェラーリの高い信頼性を象徴している。

    「ファクトリーのみんなも、この一貫性を実現するために本当に努力してくれた。そして最終的には、それが今年の違いを生むと思っている」

    「今年は例年以上にエンジン関連のトラブルが起きている。ジョージやキミのバッテリーの状況がどうなっているのか詳しくは分からない。でも、バッテリーは使える数に制限があるので、いずれはペナルティを受けることになるはずだと思う」

    実際の使用状況ではフェラーリとメルセデスは同数
    一方で、現時点のPU使用状況を見ると、ハミルトンの予想どおりとは限らない。

    メルセデスとフェラーリは、ICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー(TC)、エナジーストア(ES)、コントロールエレクトロニクス(CE)の使用数はいずれも同じとなっている。

    一方で、フェラーリはエキゾーストの使用数が少ない反面、MGU-Kはメルセデスより多く投入している。

    そのため現時点では、両チームとも直ちにPU交換ペナルティが避けられない状況ではない。ただし、今季すでにメルセデスではバッテリー関連のトラブルが複数発生しており、今後の信頼性次第ではハミルトンの懸念が現実となる可能性もある。

    タイトル争いでも差を縮めるハミルトン
    ハミルトンはイギリスGPで3位表彰台を獲得。一方、アンドレア・キミ・アントネッリは不運な週末となり、ランキング首位との差を広げられた。

    その結果、ハミルトンはドライバーズランキングでアントネッリとの差を32ポイントまで縮めており、今後は速さだけでなく、PUの信頼性やペナルティ戦略も王座争いを左右する重要な要素になりそうだ。

  • ジョージ・ラッセル フェラーリのハミルトンSC戦略を擁護「正しい判断だった」

    ジョージ・ラッセル フェラーリのハミルトンSC戦略を擁護「正しい判断だった」

    ジョージ・ラッセルは、F1イギリスGP終盤のセーフティカー中にルイス・ハミルトンをピットへ呼び戻したフェラーリの戦略について、「正しい判断だった」と擁護した。

    結果的にこの判断はハミルトンの2位を失わせ、フェラーリは2024年アメリカGP以来となる1-2フィニッシュを逃した。しかしラッセルは、レース再開の可能性を考えればフェラーリには難しい判断だったと理解を示している。

    フェラーリの戦略を「正しい判断」と評価
    レース終盤のセーフティカー導入時、フェラーリは残り数周というタイミングでハミルトンに新品タイヤへの交換を指示した。チームはレース再開後の短距離勝負を想定していたが、実際にはポジションを失い、ハミルトンはジョージ・ラッセルに逆転を許して3位でフィニッシュした。

    レース後、ハミルトンは記者団に対し、不満を隠さなかった。

    「ピットに入ればポジションは維持できると思っていた。もし『ピットに入れば順位を失う』と伝えられていたら、入らなかっただろう」

    この結果、フェラーリはシャルル・ルクレールとの1-2フィニッシュを逃しただけでなく、タイトル争いでもハミルトンはラッセルに3ポイント差を広げられ、ランキングでは10ポイント差をつけられる形となった。

    それでもラッセルは、メルセデスの公式ラジオ番組『Nu Silver Arrows Radio Show』でフェラーリの判断に理解を示した。

    「正直なところ、僕は3位が妥当な結果だと思っていた。前にはキミ(アントネッリ)とシャルル(ルクレール)がいたし、その後キミは不運に見舞われ、さらにマックス(フェルスタッペン)にもトラブルが起きた」

    「ルイスはセーフティカー中にピットへ入ったけど、あれはおそらく正しい判断だったと思う。ああいう状況では、ピットに入らずレースが再開されたら『なぜ入らなかったんだ』と後悔することになる。一方でピットに入れば順位を失う」

    「何もしていないのに2位になったようだった」
    ラッセルは、自身の2位という結果についても複雑な心境だったと振り返った。

    「2位まで戻れたのは本当に不思議な感覚だった。レース全体を通して、すべてが僕たちに不利に働いているように感じていた。でも突然、自分たちは特別なことを何もしていないのに2位になっていた。まさに運が向いたという感じだった」

    さらに、シーズン前半に続いてきた不運を思えば、ようやく流れが変わったレースだったと語った。

    「シーズン序盤に何もかもうまくいかないように見えても、自信を失わなかった理由はそこにある。流れというものは必ず変わる。ホームレースで表彰台に立てたのは特別な瞬間だった」

    スローパンクでも諦めなかったラッセル
    レース中盤、ラッセルはマックス・フェルスタッペンを抜いて3番手へ浮上した直後、レースエンジニアのマーカス・ダドリーからスローパンクを知らせる無線を受けていた。

    当時の心境についてラッセルは次のように振り返っている。

    「特に反応はしなかった。今年は不運が続いていたからね。スローパンクを告げられた時も、『またか』という感じだった」

    「でも、ピットアウトした時に『14周後には2位でフィニッシュする』と言われても、そんなことはあり得ないと思っただろう」

    「大雨でも降らない限り、あんな展開になるとは想像もしていなかった。でも、それがモータースポーツだ。最後まで諦めず、プッシュし続けるしかない」

    終盤のセーフティカーを巡るフェラーリの判断は今も議論を呼んでいるが、結果的に利益を得た当事者であるラッセル自身は、レース再開の可能性を考えればフェラーリの戦略は十分に合理的だったとの見方を示した。一方で、自身の2位については速さだけで勝ち取った結果ではなく、運も味方したレースだったと率直に振り返っている。

  • フェラーリF1にハミルトン優先論 元エンジニア「極端な決断が必要」

    フェラーリF1にハミルトン優先論 元エンジニア「極端な決断が必要」

    2026年F1イギリスGPでシャルル・ルクレールが今季2勝目を挙げ、ルイス・ハミルトンも3位表彰台を獲得したことで、フェラーリのタイトル争いへの期待が高まっている。

    一方で、元フェラーリのレースエンジニアであるロブ・スメドレーは、ドライバーズタイトル獲得を本気で狙うのであれば、フェラーリはハミルトンを優先する「極端な決断」を下すべきだと主張した。

    イギリスGPで縮まったタイトル争い
    シルバーストンではルクレールが優勝し、ジョージ・ラッセルが2位、ハミルトンが3位に続いた。一方、ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリは5秒ペナルティの影響もあってノーポイントに終わり、選手権争いは再び接戦となっている。

    現在のランキングではアントネッリが首位を維持し、ラッセルが25ポイント差、ハミルトンが32ポイント差で続く。ルクレールは首位から71ポイント差となっている。

    メルセデスではラッセルとアントネッリの自由なレースが続くとみられるなか、フェラーリは異なる戦略を採るべきではないかとの議論が浮上している。

    「唯一の戦略」はハミルトン優先
    2004年から2013年までフェラーリで活躍した元レースエンジニアのロブ・スメドレーは、『High Performance Racing』ポッドキャストで、フェラーリがドライバーズタイトルを狙うにはハミルトンを全面的に支援するしかないとの見解を示した。

    スメドレーは、イギリスGP終盤にルクレールとハミルトンが1位と2位を走行していた場面で、順位を入れ替えるべきだったかと問われると、次のように答えた。

    「自分の論理には反するが、フェラーリが今年のワールドチャンピオンを獲得する唯一の可能性は、それほど極端な決断をすることだと思う」

    「マシン性能だけでメルセデスに勝とうとし、さらにルイスとシャルルを自由に戦わせ続ければ、ドライバーズタイトルを獲得できる確率は大きく下がる」

    「私の考え方には反するが、オトマー(・サフナウアー)が言ったように、この先は変数が多すぎる。だから普通ならそんなことはしない。しかし、ルイスがワールドチャンピオンになるためには、それが唯一の戦略だと思う」

    シューマッハならチームオーダーを求めた?
    さらにスメドレーは、「もしミハエル・シューマッハがハミルトンの立場だったら、チームオーダーを要求したと思うか」と質問されると、即座にこう答えた。

    「もちろんだ。答えは一言、『イエス』だ」

    フェラーリ時代のシューマッハは、タイトル争いでチーム全体の支援を受ける体制を築いており、スメドレーはハミルトンも同様のサポートを受けるべきとの考えを示した形だ。

    フェラーリが決断を迫られる時期は来るのか
    現時点では、フェラーリがルクレールを犠牲にしてまでハミルトンを全面支援する可能性は高くない。シーズンはまだ前半戦であり、両ドライバーともタイトル獲得の可能性を残しているためだ。

    しかし、ハミルトンが現在の好調を維持し、メルセデスに信頼性トラブルが再び発生するような展開になれば、フェラーリはチームオーダーを含めた戦略的な判断を迫られる可能性がある。

    次戦はベルギーGP。スパ・フランコルシャンでの結果は、フェラーリが「両ドライバー平等」の方針を維持するのか、それともタイトル獲得を最優先に戦略を切り替えるのかを占う重要な一戦となりそうだ。

  • フェラーリF1 ハミルトンのフォルススタート判定に異議「センサーは検知せず」

    フェラーリF1 ハミルトンのフォルススタート判定に異議「センサーは検知せず」

    ルイス・ハミルトンがF1イギリスGPで科されたフォルススタート(false start)による5秒加算ペナルティについて、フェラーリのフレデリック・バスール代表は「やや厳しすぎる判定だった」との見解を示した。

    チームのセンサーではマシンの動きは検知されなかったと説明し、ハミルトンのミスと断定する見方にも反論した。

    フォルススタート判定に「少し厳しすぎる」
    ハミルトンはイギリスGPのスタートで好発進を決めたものの、スタート直後にフォルススタートの疑いで審議対象となった。

    スチュワードは、5つある赤信号のうち3つ目が点灯した後、スタートシグナルが出る前に44号車が前進したと判断。オンボード映像では、タイヤ側面の黄色いピレリロゴが前方へ回転していることが確認できたとして、競技規則B5.11.1条違反で5秒加算ペナルティを科した。

    一方、バスール代表はチームの計測データと映像との違いを指摘した。

    「センサーではマシンがグリッド上で動いたことは確認できなかった。ただ、映像ではタイヤのステッカーが少し動いているように見える。それがフォルススタートかどうかを判断するのは私の役目ではない」

    「センサーが動きを検知していない状況であれば、少し厳しすぎる判定だったと思う」

    「ミス」との指摘にも反論
    記者から、このフォルススタートはハミルトンの「ミス」の一つではないかと問われると、バスール代表はその表現自体に異議を唱えた。

    「ミス? その言い方は少し厳しすぎる」

    「グリッド上で2mmほど動いた可能性はあるが、それをミスと言うのは少し厳しいと思う」

    フェラーリは、映像上ではわずかな動きが確認できたことは認めつつも、車載センサーでは動きを検知しておらず、判定基準との違いに疑問を示した形だ。


    ハミルトンとフェラーリの連携は着実に前進
    レース終盤にはセーフティカー中のピットストップによってハミルトンは2位から3位へ順位を落としたが、バスール代表はドライバーとチームの関係性は着実に深まっていると強調した。

    「これは双方から来ているものだ。我々はルイスをより深く理解し、彼もチームをより理解している」

    「彼はかなり前から2026年型マシンの開発プロジェクトに関わってきた。すべては小さな積み重ねだ。何か一つの劇的な変化があったわけではなく、一つひとつの積み重ねによって、今は全体がより噛み合うようになっている」

    今回のフォルススタート判定についてフェラーリは完全に否定しているわけではないが、車両データでは動きを確認できなかったとして、5秒加算という裁定は厳しかったとの立場を示した。一方でバスール代表は、ハミルトンとチームの連携は着実に向上しており、その成果が近年の競争力向上にもつながっているとの認識を示している。

  • フレデリック・バスール ハミルトン残留を明言「2027年もフェラーリにいる」

    フレデリック・バスール ハミルトン残留を明言「2027年もフェラーリにいる」

    ルイス・ハミルトンの2027年以降の去就を巡る憶測が続くなか、フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールが、現時点で最も明確な形で残留を示唆した。

    一方で、契約延長交渉については「まだその時期ではない」と強調し、現行契約を尊重する姿勢を示している。また、シャルル・ルクレールについても全面的な信頼を口にし、チームは両ドライバーを平等に支えていると説明した。

    ハミルトンの2027年残留を明言
    ドイツの『Auto Motor und Sport』によると、ハミルトンのフェラーリとの契約には2027年まで継続できるオプションが含まれているとの見方が広がっている。その発動は成績、あるいは本人の意思が大きく影響すると報じられている。

    こうした状況のなか、イタリア紙『Corriere della Sera』から「ハミルトンは2027年もフェラーリに残るのか」と問われたバスール代表は、短く「はい」と答えた。

    その後、シルバーストンでも契約延長について質問を受けると、笑みを浮かべながら慎重な姿勢を崩さなかった。

    「契約延長について誰が話したんだい?」

    「彼とは契約延長について話し合うことになるし、ほかのドライバーとも同じだ。彼はまだ我々と契約中であり、契約延長を議論する時期ではない」

    ハミルトン「ここは自分の居場所」
    ハミルトンはシルバーストンでスプリント予選のポールポジションを獲得。フェラーリは今季中に2回目のADUOパワーユニットアップグレードを投入する計画を進めるなど、さらなる戦闘力向上を目指している。

    そんななか、ハミルトンは『Sky Italia』の取材で、フェラーリでの生活に完全に馴染んだと語った。

    「8回目のワールドチャンピオン? 現実的に考えているけれど、そのために努力している」

    「僕はこの仕事が大好きだし、それが前へ進み続ける力になっている。子どもの頃の自分との強いつながりも感じているし、ここは自分の居場所だと思っている」

    「まだ自分には与えられるものがあると思う。フェラーリへの移籍は文化もまったく違うから二重の衝撃だった。でも今は、このチームの一員でいられることを本当に光栄に思っている」

    ルクレールへの信頼も強調
    一方、最近のマシン開発がハミルトン寄りに進められているのではないかとの見方について、バスール代表は明確に否定した。

    「シャルルも毎日のようにチームへ多くの要求をしている」

    「我々がルイスを迎え入れた理由のひとつは、彼が持ち込む経験にある」

    また、「ハミルトン向けのマシンになっているのではないか」との指摘にも次のように反論した。

    「いや、我々は特定のドライバー専用のF1マシンを作っているわけではない」

    「ドライバーのフィードバックを反映することはある。彼らの意見は重要だが、その違いはごくわずかなものだ」

    さらに、開発への適応に苦戦していると認めているルクレールについても、心配はしていないと強調した。

    「決して速さの問題ではない」

    「彼はより多くの周回で、すべてをうまくまとめる必要がある。新しいマシンや最新アップデート、新しいブレーキに適応することも必要だ」

    「そして何より冷静でいることだ。私はまったく心配していない。ここには彼を支える1000人のスタッフがいる」

    今回の発言からは、バスール代表がハミルトンの長期的な残留に前向きな姿勢を示す一方で、ルクレールへの信頼も揺らいでいないことがうかがえる。フェラーリは両ドライバーの強みを生かしながら、タイトル獲得に向けた体制づくりを進めている。

  • フェラーリF1代表 ハミルトンのSC中タイヤ交換を正当化「今でも同じ判断をする」

    フェラーリF1代表 ハミルトンのSC中タイヤ交換を正当化「今でも同じ判断をする」

    フェラーリは2026年F1第9戦イギリスGPでシャルル・ルクレールが優勝し、ルイス・ハミルトンも3位表彰台を獲得した。しかし、終盤のセーフティカー(SC)中にハミルトンをピットへ呼び込んだ戦略については議論を呼んでいる。

    フェラーリのフレデリック・バスール代表は、レース後にその判断の理由を説明。結果的にジョージ・ラッセルに2位を奪われたものの、レース再開を想定すれば「唯一の選択だった」と強調した。

    ハミルトンのタイヤ交換は「唯一の選択」
    レース終盤、マックス・フェルスタッペンのスピンによってセーフティカーが導入されると、フェラーリは首位ルクレールにソフトタイヤへの交換を実施。一方、2番手を走るハミルトンについてもピットインを決断した。

    しかし、メルセデスはラッセルをコース上に残したため、ハミルトンはピットアウト後にラッセルの後方となり、そのままレースはSC先導のまま終了。ハミルトンは3位でチェッカーを受けた。

    この判断についてバスール代表は、レース再開を前提にすれば避けられない決断だったと説明した。

    「ルイスについては『ピットインが正しい判断だったのか』という議論はできる」

    「しかし、もしピットインしなければ、ラッセルがピットへ入り、新品ソフトタイヤを履いてくる。そして我々は摩耗したハードタイヤで前にいることになり、大きなリスクを負うことになる」

    「セーフティカーがこれほど長く続くとは少し予想外だったし、我々はレース再開を想定していた。この判断についてはいくらでも議論できるだろう。しかし、今もう一度やり直しても私は同じ判断をする」

    フェラーリは着実に前進
    バスール代表は、オーストリアGPでタイヤマネジメントに苦しんだものの、シルバーストンではフェラーリが大きく前進したと評価した。

    一方で、依然としてマシン性能には改善の余地があると冷静に分析している。

    「我々にはまだパフォーマンス不足がある。それは理解している」

    「シルバーストンはモナコよりもエンジン性能が重要なサーキットなので、正直それほど楽観視してはいなかった」

    「その一方で、だからこそ週末を通してあらゆる部分でコンマ数秒を積み重ねようと努力した。そして、小さな改善を積み重ねた結果、決勝では非常に高い競争力を発揮できた」

    さらに、今回の好結果はエンジン性能だけで説明できるものではないと語った。

    「確かにシルバーストンは2週間前のスペインよりエンジン性能の影響が大きい。しかし今回は風が強く、フロントの性能が重要になるコンディションだった。このコース自体も非常にフロント寄りの特性を持っている」

    「つまり、エンジンだけの話ではない。我々はこうしたあらゆる要素にうまく対応できたと思っている」

    フレデリック・バスール(スクーデリア・フェラーリ)

    スパでも慢心はしない
    バスール代表は、今回の勝利によってフェラーリが一気に優位へ立ったわけではないと強調。次戦スパ・フランコルシャンでもゼロから挑む姿勢を崩さなかった。

    「来週のスパではまた違った挑戦が待っている。おそらく天候も違うだろうし、毎週末ゼロからスタートしなければならない」

    「魔法のようなものは存在しない。1週間でコンマ5〜6秒も速くなることはない。あらゆる分野で小さな改善を積み重ね、その合計が違いを生み出すのだ」

    ルクレールの復活を確信
    今回優勝したシャルル・ルクレールについても、バスール代表は以前からパフォーマンス自体は高いレベルにあったと説明。結果が伴わなかっただけだと振り返った。

    「シュピールベルクではフロントロウに並んでいたし、常に速さは見せていた。我々はデータを見て悲観的にはなっていなかった」

    「彼にとって厳しかったのは、ポイントや結果が伴わなかったことだった」

    また、シーズン中の開発やブレーキ変更によるセットアップ調整も影響していたという。

    「今日の結果は、彼にとって最高の自信回復になるはずだ」

    「シーズン開幕からマシンを開発し続けているため、そのたびにセットアップを調整する必要がある。シャルルは数戦前にブレーキも変更しており、それに合わせて全体を見直さなければならなかった」

    「しかし、これは単純にパフォーマンスの問題ではない。むしろ自信の問題だった。そして今日の結果は、その自信を大きく取り戻す助けになるだろう」

    フェラーリはルクレールの優勝とハミルトンの3位によって、シルバーストンで改めて高い競争力を示した。ハミルトンのSC中ピット戦略には議論が残るものの、バスール代表は再スタートを見据えた最善の判断だったと説明しており、チームは小さな改善を積み重ねながら次戦ベルギーGPでも上位争いを目指す姿勢を示している。

  • ルイス・ハミルトン F1イギリスGP表彰台も反省「自分のミスがすべてを難しくした」

    ルイス・ハミルトン F1イギリスGP表彰台も反省「自分のミスがすべてを難しくした」

    ルイス・ハミルトンは2026年F1第9戦イギリスGPで3位表彰台を獲得した。しかし、母国シルバーストンでのレースを「最初から最後までうまくいかなかった」と振り返り、スタート手順違反やセットアップの判断ミスを悔やんだ。

    その一方で、フェラーリの競争力については「予想を上回る速さだった」と評価し、今後のタイトル争いに向けて大きな手応えを口にした。

    「最初から最後まで苦しいレースだった」
    3番グリッドからスタートしたハミルトンは、スタート直後にアンドレア・キミ・アントネッリをかわして2番手へ浮上。しかし、シグナル消灯前にマシンを動かしたとして5秒タイムペナルティを科され、レースを難しくしてしまった。

    「まずはシャルルにおめでとうと言いたい。今日の彼は本当に素晴らしかったし、勝利にふさわしい走りだった」

    「僕のレースは最初から最後まで良くなかった。380戦以上戦ってきた中でも、スタート手順違反をしたことはほとんどない。でも今日はやってしまった。それにクルマのバランスにも最後まで苦しんだ」

    セットアップ変更が裏目「大きなアンダーステアだった」
    ハミルトンは苦戦の原因について、自身が選択したセットアップにもあったと明かした。

    予選後、チームメイトのシャルル・ルクレールはフロントウイングを増やす方向へセットアップを変更したが、ハミルトンは逆にウイングを減らす判断を下した。

    「シャルルは予選からフロントウイングを増やす方向へ変更した。一方で僕はウイングを減らしたんだ。その結果、レース序盤はものすごいアンダーステアに苦しんだ」

    「最初のスティントの途中でデファレンシャルの調整をして少し改善したけど、その頃にはシャルルとのギャップは大きく開いてしまっていた。そのあと5秒ペナルティもあり、一つ悪いことが起きると、次々に重なってしまった」

    また、スタート手順違反については「自分でも理由が分からない」と苦笑いを浮かべた。

    「手が勝手に動いたんだ。本当に分からない。自分で動かそうと思ったわけじゃないし、『動け』と命令した覚えもない。でも、そういうことも起きる」


    終盤の戦略「順位を失うとは思わなかった」
    終盤、マックス・フェルスタッペンのクラッシュでセーフティカーが導入されると、フェラーリはハミルトンをピットへ呼び込み、新品ソフトタイヤを装着した。

    しかし、メルセデスはジョージ・ラッセルをステイアウトさせたため、ハミルトンは2位から3位へ後退する結果となった。

    「チームからピットインするよう言われたので従った。もちろん、あの時は順位を維持できると思っていた」

    「もし『ピットに入れば順位を失う』と言われていたら、止まることはなかったと思う」

    さらに、レース後には黄旗区間での走行について審議対象となった場面も振り返った。

    「ちょうどマックスを抜いた直後で、ミラーばかり見ていた。ジョージが抜き返してくると思っていたからね。そのせいで黄旗を見落としてしまった。だから無線で『黄旗は出ていた?』と確認したんだ」

    フェラーリの進歩に確かな手応え
    悔しさを残しながらも、ハミルトンはフェラーリの戦闘力については大きな前進を感じていた。

    「このサーキットでこれだけ速かったのは本当に素晴らしいことだ。正直、ここまで競争力があるとは思っていなかった」

    「チームは本当に素晴らしい仕事をしている。ガレージのメカニックは毎回ピットストップを完璧に決めてくれるし、ファクトリーのスタッフも一貫したパフォーマンスを発揮できるよう懸命に働いてくれている。それが今年の大きな強みになっている」

    フェラーリは今季ここまで高い信頼性も維持しており、ハミルトンは「こういう積み重ねが最終的にはタイトル争いを左右する」と評価した。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    スパへ向けて「進むべき方向は見えている」
    次戦ベルギーGPについても、ハミルトンは前向きな姿勢を見せた。

    シミュレーターではルクレールが採用したセットアップ方向が推奨されていたものの、自身は従来の方向性を選択。その後、ルクレールも最終的にはハミルトンが進めてきた方向へセットアップを近づけたという。

    「シミュレーターでは違う方向を勧められていたけど、僕たちはこれまでの方向性を続けることにした。最終的にはシャルルもその方向へ近づけてきたし、自分たちが進めてきた開発の方向性が間違っていなかったことを確認できた」

    「今は本当に良い進歩を続けられている。この流れを維持しながらアップデートを投入し続ける必要がある。ただ、スパでは僕自身が今週末より良い仕事をしなければならない」

    母国グランプリで勝利には届かなかったものの、フェラーリの競争力と開発の方向性には確かな自信を深めたハミルトン。ドライバーとしての反省を率直に認めながらも、その視線はすでに次戦スパ・フランコルシャンへ向けられていた。

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  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1にデプロイメント不具合「0.3秒を失った」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1にデプロイメント不具合「0.3秒を失った」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1第9戦イギリスGP予選で3番手を獲得した後、Q3最後のアタックでフェラーリにデプロイメント(エネルギー展開)のトラブルが発生し、約0.3秒を失っていたことを明かした。

    それでも母国GPで表彰台を狙える位置を確保したハミルトンは、決勝ではチームメイトのシャルル・ルクレールとの連携が勝利への鍵になると語った。

    前日のスプリント予選ではポールポジションを獲得したハミルトンだったが、決勝グリッドを決める予選ではキミ・アントネッリとルクレールに続く3番手。シルバーストンで自身10勝目を目指す戦いは、やや苦しいスタートとなった。

    ストレートで0.3秒を失う
    ハミルトンは、Q3最後のアタック自体には満足していたものの、マシンのトラブルがタイムを大きく左右したと説明した。

    「特別にもっとタイムを見つけられたとは思わない」

    「Q3最後のラップはかなり良かった。でもデプロイメントに問題があって、バックストレートで0.3秒くらい失ったんだ。でも最後にはその問題は解決した」

    さらに、この日は前日ほどマシンのバランスが良くなかったことも苦戦の要因だったという。

    「この予選ではクルマにかなり苦しんだ。アンダーステアがずっと強かった。でも、それでも3番手には満足している」

    別の取材では、ブレーキングでも苦労していたことを明かした。

    「昨日はクルマのバランスが本当に良くて、セッションを重ねるごとに速くなっていた。でも今日はブレーキングに苦しんだ。クルマが急に向きを変えたり、タイヤをロックさせたりして、昨日のように自分の思い通りには動いてくれなかった」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    メルセデス撃破へフェラーリの連携を重視
    ハミルトンは、5度目のポールポジションを獲得したアントネッリとメルセデスの速さを高く評価しており、正攻法で勝つのは簡単ではないと認めた。

    「ネガティブになりたいわけじゃないけど、メルセデスは単純に速い」

    「もしスタート直後にキミを抜けなければ、そのまま逃げられてしまうだろう」

    そのうえで、フェラーリ勢が2台そろって上位からスタートすることを強みに挙げた。

    「僕たち2台が前にいるのは間違いなく大きい。キミについていけるかどうかは明日になってみないと分からない。でも戦略を工夫して、チームとして彼らを倒せるよう挑戦したい。全力を尽くすよ」

    10勝目へ望みは残る
    ハミルトンはシルバーストンで前人未到となる10勝目を狙っている。予選ではデプロイメントトラブルとマシンバランスの乱れに見舞われたものの、3番手という好位置は確保した。決勝ではルクレールとの連携や戦略を駆使し、勢いに乗るメルセデス勢に挑むことになる。

    フェラーリは予選で2台を2番手・3番手に並べることに成功した。ハミルトンが明かしたトラブルが決勝で解消されれば、地元シルバーストンで記録更新となる10勝目に向けて、アントネッリ率いるメルセデスにプレッシャーをかける展開が期待される。

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