カテゴリー: ハースF1チーム

  • ジャック・ドゥーハン ハースF1で再出発「過去は置いて前に進む」

    ジャック・ドゥーハン ハースF1で再出発「過去は置いて前に進む」

    ジャック・ドゥーハンは、2026年F1シーズンをハースF1チームのリザーブドライバーとして迎えるにあたり、バーレーン・インターナショナル・サーキットのパドックで新たなスタートへの意欲を語った。

    2024年終盤にアルピーヌでF1デビューを果たし、2025年もフル参戦を予定していたが、その体制は6戦で終了。以降はレースから離れる期間を過ごし、2026年シーズン開幕前にアルピーヌとの関係を正式に終えた。

    その後、ハースF1チームのリザーブドライバー就任が発表されている。

    「素晴らしい気分だ。ハースから温かく迎えられて、本当にありがたい。新しい名前や顔ぶれを覚えているところだし、スタートを切るのが本当に楽しみだ」とドゥーハンは語った。

    「この10カ月はベストな時間だったとは言えないが、今は新たなスタートだ。過去は置いて前に進み、この新しい旅路をクリーンな状態で始められることを嬉しく思っている。もう一度原点に立ち返り、スポンジのようにすべてを吸収して、できる限り多くを学びたい。そして、自分が貢献できるところでチームに力を尽くしたい」

    2024年から2025年にかけて出場したグランプリは合計7戦にとどまり、実戦経験は限られている。ドゥーハンはハースF1での役割と並行し、レースプログラムへの復帰も望んでいることを明かした。

    「最も重要なのは、今もレースを続けていること、そしてレースフィットを維持することだ。ここ2年はほとんどレースをしていない。2024年はチームの判断で参戦せず、昨年も思うように走ることができなかった」

    「今年は何としてもレースフィットを保つ必要がある。ここ数日中に最終決定できることを願っているプログラムがある。それが決まれば、F1週末での帯同スケジュールをチームと調整し、できるだけトラックサイドにいるようにすると同時に、ファクトリーのシミュレーターでも作業を進めていく」

    ジャック・ドゥーハン ハースF1チーム

    さらに、ハースのマシンで走行機会を得られる可能性について問われると、次のように答えた。

    「それが実現すれば理想的だ。双方にとって良いことだと思う。ただし、それは全体の計画と自分のレース活動が最終決定してから構築されることになるだろう」

    過去10カ月の停滞を経て、ドゥーハンは“クリーンな状態”からの再出発を誓う。ハースF1チームでの裏方としての役割と、実戦復帰への準備。その両立が、彼の2026年シーズンの鍵となる。

  • ハースF1が信頼性アピール ベアマン130周で「懸命な作業を継続」

    ハースF1が信頼性アピール ベアマン130周で「懸命な作業を継続」

    ハースF1チームは、2026年F1バーレーンテスト2日目も高い信頼性を示した。前日にエステバン・オコンが115周を走行してフェラーリ製パワーユニットの信頼性を称賛したのに続き、2日目はオリバー・ベアマンが130周を走破した。

    これによりハースF1チームは、2日間の総走行距離でウィリアムズ、フェラーリ、マクラーレンに次ぐ4番手につけている。

    金曜もこの生産的な作業を継続する必要があるが、収集したデータは極めて重要なものとなっている。

    「良い一日だった。正確には130周を走ることができた」とオリバー・ベアマンは語った。

    「メカニカルな問題が一切発生せず、予定していたプログラムを完了できたことをうれしく思う。マシンについて作業し、昨日エステバンが成し遂げた懸命な取り組みを引き継ぐことができた」

    「全体として、一日を通して進歩できたことに満足している。もちろん、このサーキットは昼と夜で大きく変化するが、それでもあらゆるコンディションで良いデータを得ることができた。満足しているし、明日の午前も作業を続けるのが楽しみだ」

    ハースF1チーム

    チーム代表の小松礼雄も、2日間で積み上げた作業量を評価しつつ、まだやるべきことは多いと強調した。

    「今日も良いテスト日でした。まず何よりもマシンが信頼性を保っており、コース上にいる限り常に何かを学ぶことができています」と小松礼雄は述べた。

    「今日はオリーがステアリングを握り、さまざまなテストプログラムを完了しました。多くを学び、前進しています。まだやるべきことは多く残っていますが、新しいレギュレーションに少しずつ慣れ、マシンから最大限を引き出す方法を学んでいる点には本当に満足しています」

    「明日は、まだ解決できていないいくつかの疑問点への答えを探ることに集中します。今日を終えると、メルボルンでの開幕戦までに残されているテスト日はあと3日しかありません。ですから、明日は非常に重要な一日になります」

  • エステバン・オコン ハースF1バーレーン初日「VF-26は“工場”のようなマシン」

    エステバン・オコン ハースF1バーレーン初日「VF-26は“工場”のようなマシン」

    エステバン・オコン(ハースF1チーム)は、2026年F1プレシーズンテスト初日となったバーレーンで115周を走行し、チームにとって実りある一日になったと振り返った。走行距離ではマックス・フェルスタッペンに次ぐ周回数を記録し、新車VF-26のデータ収集を大きく前進させた。

    2026年型マシンは大幅なレギュレーション変更のもとで開発されており、複雑さが増している。オコンはその難しさを認めつつも、バルセロナでの走行から着実な進歩があったと強調した。

    「これで実質2日間のテストだ。撮影日もあったし、あれは違うタイヤだったけど興味深い一日だった」とオコンは語った。

    「今日の一日にはかなり満足している。多くのことを学ぶことができた」

    「バランスが取れていて、信頼感があり、グリップも向上したマシンに仕上げることができた。タイムはあまり代表的なものではないが、バルセロナから大きく前進している。初日で110周以上走れたのは悪くない」

    バルセロナでは150周を走破しながらもトラブルに見舞われたが、今回は問題が減少しているという。

    「バルセロナよりも問題は少なかった。あちらでは150周走ったがね。周回を重ね続けているし、今のところその点ではすべてうまくいっている」

    「明日はオリバー・ベアマンが良い一日を過ごし、楽しんでくれればいいと思う。僕は今日とても楽しめた」

    エステバン・オコン ハースF1チーム

    さらにオコンは、2026年型マシンの複雑さについても率直に語った。表面上は順調に周回を重ねていても、裏側では多くの課題が存在すると明かす。

    「毎日が学習だ。我々ドライバーだけでなく、特にエンジニアにとってだ。裏側では、すべてがうまくいくように膨大なことが起きているが、僕たちにはコントロールできない部分も多い」

    「クルマがたくさん走っているように見えても、電子系統が完全にうまくいっているとは限らない。非常に多くの要素が絡んでいる。まさに“工場”のようなマシンだが、取り組みがいはある。バルセロナから、そして特に今日、大きな進歩を遂げた」

  • ハースF1 小松礼雄、グロージャン火災事故は「生きているとは思えなかった」

    ハースF1 小松礼雄、グロージャン火災事故は「生きているとは思えなかった」

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、2020年バーレーンGP決勝で起きたロマン・グロージャンの大事故について、今もなお強烈な記憶として残っていると語った。炎に包まれたマシンから脱出するまでの数十秒間について、小松礼雄は「彼が生きているとは思えなかった」と当時の心境を振り返っている。

    グロージャンとはロータス時代から行動をともにし、2016年のハースF1チーム創設時にも再びタッグを組んだ。

    小松礼雄にとって、グロージャンは単なるドライバーではなく、長年苦楽を共にした友人でもあった。そのため、事故の瞬間は強烈な恐怖として刻み込まれている。

    「最初は誰のクラッシュなのか分かりませんでした。でもロマンだと気づいた瞬間、『これは無理だ、生きているはずがない』と思いました。彼は僕のドライバーですが、それ以上に友人なんです」

    マシンが炎に包まれてから、グロージャンが自力で姿を現すまでには約30秒を要した。その時間について小松礼雄は、非常に長く感じられたと振り返る。

    「数秒が永遠のように感じられました。正直、彼がクルマから出てくるところは見ていません。ただ、レースエンジニアのひとりが無線で『違う、違う、ロマンは出た。ロマンは出た』と言ったんです」

    小松礼雄はすぐにサーキット内のメディカルセンターへ向かった。そこで、ヘリコプター搬送前のグロージャンを一瞬だけ目にすることができたという。

    「彼が親指を立ててくれたのを見ました。その瞬間に初めて、『ああ、生きている』と思えました。彼はメディカルセンターの中にいて、僕は外にいたんですが、あるところまで入れてもらえたんです。彼は僕に気づいて、また親指を立ててくれました。そのときにようやく、『大丈夫だ、生きている』と実感しました」

    レース後も、その衝撃は簡単には消えなかった。ケビン・マグヌッセンも病院へ向かうことを強く望み、小松礼雄自身も同じ気持ちだったという。

    「ケビンはまだロマンに会っていなくて、『病院に行かなきゃいけない』と言っていました。僕もまったく同じ気持ちでした。テレビで彼の姿を見ていても、生きているという実感が湧かなかったんです。自分の目で確認する必要がありましたし、奥さんにも『彼は生きています』と伝えたかったんです」

    ハースF1チーム 小松礼雄

    事故では、ハースVF-20がダニール・クビアトとの接触をきっかけにガードレールへ突っ込み、マシンは真っ二つに裂けた。現在、その残骸はF1エキシビションに展示されているが、小松礼雄の記憶に最も強く残っているのは、マシン回収時の匂いだという。

    「とにかく匂いが酷かったです。焼けたゴムの匂いで、本当に耐えがたいものでした。あのコクピットを見れば、誰もが『ここから生きて出られるとは思えない』と感じるはずです」

    後日のマシン検証でも、事故の凄惨さは明らかだった。グロージャンの左足はペダル周辺に引っかかり、脱出の途中で一度体を戻して足を引き抜く必要があった。その際、レーシングシューズが脱げてコクピット内に残されたという。

    「彼のレーシングシューズがペダルの後ろに残っていました。左足が引っかかっていたんです。一度クルマから出ようとして、足が抜けないと分かって、体を戻して力を入れて引き抜いた。そのときにシューズが脱げたんだと思います」

    最終的にグロージャンは両手に火傷を負いながらも自力で脱出し、衝撃は最大67Gに達していたことが後に判明した。それでも歩いて姿を見せた光景は、家族やチームに「彼が生きている」ことを強く印象づけるものだった。

    現在、グロージャンはインディカー・シリーズで活動を続けているが、小松礼雄にとってバーレーンでのあの夜は、今も決して消えることのない記憶として胸に刻まれている。

  • エステバン・オコン、F1テストで広まった“松葉杖負傷説”を一蹴「侮辱だ」

    エステバン・オコン、F1テストで広まった“松葉杖負傷説”を一蹴「侮辱だ」

    エステバン・オコン(ハースF1チーム)は、2026年F1バルセロナ・シェイクダウン中に広まった自身の負傷説について、事実ではないと明確に否定した。スタンドで撮影された「松葉杖を持っている」写真をきっかけに憶測が拡散したが、オコン本人はこれを笑い飛ばしつつ、「正直、少し侮辱的ですらある」と率直な思いを明かしている。

    バルセロナで行われた非公開テストは、メディア取材が限定されたクローズド形式で実施された。

    そのため、断片的な情報や写真が独り歩きしやすい状況にあり、マシンの挙動や技術的解釈だけでなく、ドライバー個人を巡る噂も生まれやすかった。

    そのひとつが、オコンがサーキット・デ・バルセロナ=カタルーニャのスタンドにいる姿を捉えた写真だった。ターン10付近のスタンドで、父親とともに走行を見守っていたオコンの手元に松葉杖が写り込んだことで、SNS上では「負傷を抱えたままテストに参加しているのではないか」という憶測が一気に広がった。

    記者会見でこの件について問われたオコンは、まずその噂自体をユーモア交じりに振り返った。

    「みんなが、僕が松葉杖で運転していたなんて言っていた。最高だよ。あの写真を見たか分からないけどね。実際には父がひざの手術を受けていて、僕たちはブレーキングポイントやマシンの挙動、ターン10でフロントウイングのフラップがどう閉じているかを一緒に見ていただけなんだ」

    しかし、噂はそれだけにとどまらず、次第に話が膨らんでいったという。

    「いつの間にか、僕がひざの手術を受けたけど問題なくて、チームのメディカルからOKをもらって走っている、なんて話になっていた。どうやって松葉杖をついてF1カーを運転できるっていうんだい?」

    オコンは、負傷した状態でF1マシンをドライブすること自体が現実的ではないと強調し、その点で噂に強い違和感を覚えたと語っている。

    「正直、あれはちょっとした侮辱だと思った。ケガをしていたらF1カーなんて絶対に運転できない。それは明らかだ」

    エステバン・オコン ハースF1チーム

    一方で、スタンドからマシンを観察した経験そのものについては、非常に有意義だったとも振り返った。

    「外から見るのはとても興味深かった。ラインの違いや、ターン10の立ち上がりで各ドライバーがエンジンをどう使っているかがよく分かった」

    さらに、バルセロナの重要なセクターについても言及している。

    「10コーナーから12コーナーにかけては、とても繊細で重要な区間だ。メーカーごとに違う戦略が見られたし、ウエットコンディションでもそれがはっきりしていた。テストというのは、まさにそういう点を見るためのものだ」

    オコンにとって、こうした外部視点での観察は限られた機会でもある。

    「テストはそのためにあるし、僕が外からマシンの走りを見ることができるのは、基本的にこのタイミングだけだからね」

    結果的に、松葉杖を巡る負傷説は完全な誤解だったことが明らかになった。オコン自身は問題なく2026年F1シーズンに向けた準備を進めており、今回の一件は非公開テストという特殊な環境が生んだ、象徴的な“噂話”として収束している。

  • ハースF1小松礼雄「2026年F1マシンはエネルギーマネジメントが最大の課題」

    ハースF1小松礼雄「2026年F1マシンはエネルギーマネジメントが最大の課題」

    ハースF1チームの小松礼雄は、2026年F1バルセロナ・シェイクダウンを終え、チーム全体の対応力と学習量に手応えを示した。信頼性トラブルに見舞われながらも、最終的に合計391周を走破。メルセデスとフェラーリに次ぐ走行距離を記録し、新レギュレーション初年度としては収穫の多いテストとなった。

    シェイクダウン序盤、VF-26は信頼性の問題により走行時間を失ったが、木曜に新パーツが空輸で到着。

    夜通しの作業を経て、金曜朝9時から予定通りのプログラムを再開し、最終日にはオリバー・ベアマンが100周超を走行。チームは一気に周回数を積み上げた。

    「水曜に信頼性の問題がありましたが、チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれました」

    「パーツの到着は遅かったのですが、木曜の夜から深夜にかけての準備は見事でした」

    「金曜は計画通りに走ることができ、多くを学べました。本当に満足しています」と小松礼雄は振り返った

    今回の段階で重要だったのは、ラップタイムそのものではなく、マシンへの理解を深めることだった。2026年はパワーユニットとシャシーの双方が大きく刷新され、学習曲線は極めて急だ。

    「新レギュレーションでは、パフォーマンスの引き出し方や、予選一周の一貫性、ロングランでの安定性まで、すべてが大きく変わっています」

    「我々は走るたびに多くを学んでいますし、それが次のテストに向けて、より良い立ち位置を与えてくれると思います」

    安定性の向上とドライバーの手応え
    マシンの挙動についても、小松礼雄は前進を感じているという。オリバー・ベアマンとエステバン・オコンのフィードバックが、開発作業を後押ししている。

    「クルマは、より一貫した作動ウインドウで走れるようになってきました」

    「ドライバーたちは、次に何をすべきか、どう改善すればいいのかを感じ取れる状態にあります」

    ハースF1チーム

    2026年F1特有のエネルギーマネジメント
    さらに小松礼雄は、2026年F1レギュレーションで最大の課題となるエネルギーマネジメントについても言及した。

    「明らかに、我々は非常に多くの電気エネルギーを使おう、展開しようとしていますが、実際に回収できる量、リカバリーできる量は本当に十分ではありません」

    「これが、非常にシンプルなメッセージだと思っています」

    「そのため、エネルギーをいかにうまく回収するか、そして回収したエネルギーを無駄にしないことが非常に重要になります。正しく展開できるようにするためです」

    「例えばアウトラップや、レース中の特定の区間でエネルギーを無駄にしてしまうと、肝心なところで展開するためのエネルギーが残っていません」

    「限られた回収エネルギーをどう最大限に活用するかという点で、すべてのチームが非常に厳しい状況に置かれています」

    「これが過去数年との最大の違いで、ひとつ間違えることのペナルティが非常に大きいのです」

    次は分析とバーレーンへ
    ハースF1チームは、2月11〜13日に行われるバーレーンでのプレシーズンテストに向け、これから本格的な分析フェーズに入る。

    「非常に多くのデータがあります」

    「空力はまったく新しい特性ですし、パワーユニット側にもやるべき作業は多いです」

    「それでも、我々は確実に前進しています」

  • 「満足している人はいない」ハースF1小松礼雄が語るオコンの2025年

    「満足している人はいない」ハースF1小松礼雄が語るオコンの2025年

    エステバン・オコンは2025年シーズンを通じて期待通りの結果を残せなかった。だが、その責任はドライバー一人に帰するものではない。ハースF1チーム代表の小松礼雄は、率直な評価と同時に、チーム側の課題も明確に認めている。

    2026年F1レギュレーション導入を前に、ハースはエステバン・オコンとオリバー・ベアマンを軸に再出発を図る。

    2025年コンストラクターズランキング9位という結果を受け、近年はトヨタ・ガズー・レーシングからの支援も強化されており、体制の立て直しが進められている。

    小松礼雄は、まず2025年の結果について率直に語った。

    「純粋に結果だけを見れば、昨年のエステバンの成績に満足している人はいないだろう。ルーキーがチームメイトだったとはいえ、彼はF1で10年の経験があり、優勝経験も表彰台経験もある。我々はもっと多くを期待していた」

    その一方で、小松礼雄はドライバーを一方的に責める姿勢は取らなかった。チームとしても、オコンが能力を発揮できる環境を十分に整えられなかったと認めている。

    「もちろん、すべてが彼の責任ではない。責任は50対50だ。特に予選では、彼が自信を持って走れるマシンを与えられない場面があった。サーキットによってはその問題が顕著に出た」

    具体例として挙げられたのが、2025年F1アゼルバイジャンGPだった。

    「バクーではブレーキングに強い不満を抱えていて、予選ペースも非常に悪かった。確かにオリバーにとっては得意な週末だったが、エステバンがここまで離されるとは予想していなかった」

    問題は単一の要因ではなく、積み重なった小さな要素にあると小松礼雄は説明する。

    「ドライバーだけの問題でも、チームだけの問題でもない。共通する一つの原因や“銀の弾丸”は存在しない。我々が一緒にどう作業し、どう早く問題を掘り下げ、次のレースに向けて解決策を実行するか、そのプロセスの問題だ」

    「正直に言って、その部分で我々は昨年うまくやれなかった。もっと早い段階で解決できているべきだったと感じている」

    ハースF1チーム エステバン・オコン

    シーズン最終戦の2025年F1アブダビGPでは、その不安定さが象徴的に表れた。オコンは金曜走行後、フランスのテレビ局に対し「F1を一度も運転したことがないルーキーのように感じる」と語っている。

    「大きな不安定さがある。自分がもうクルマを運転できなくなったように感じるし、1周をまとめることができない。それが多くのレースで手に負えない状況だった。問題を解決できず、マシンも自分のドライビングスタイルに合わない。だから単純に遅い。本来いるべき位置から大きく離れている」

    しかし、状況は週末の中で劇的に変わった。オコンは予選でQ3進出を果たし、決勝では8番グリッドから7位でフィニッシュしている。

    「アブダビの金曜日を見てほしい。オリバーからコンマ4秒ほど遅れて完全に外れていた。だが土曜日には、突然ペースに乗った」と小松礼雄は振り返る。

    「ここでも一つの大きな理由があるわけではない。むしろ些細な要素、ほんの小さなことが連鎖して雪崩のような影響を生む。それをもっと早く管理しなければならない。なぜなら、エステバンのポテンシャルは明らかだからだ」

    「アブダビで見せたように、非常に悪い金曜日の後でも土曜と日曜にあれだけの走りができる。それが彼の才能であり、能力だ。我々はそれを活かさなければならない。今年は2人のドライバーが本当に必要だ。昨年も必要だったが、今年はさらに重要になる」

    2026年の新時代を前に、ハースF1チームはオコンの才能を最大限に引き出せるかどうか、その真価が問われるシーズンを迎えようとしている。

  • ハースF1チーム 小松礼雄 「2023年のバクーで辞めるつもりだった」

    ハースF1チーム 小松礼雄 「2023年のバクーで辞めるつもりだった」

    ハースF1チームのチーム代表である小松礼雄は、チームが深刻な低迷に陥っていた2023年シーズンの最中、実際に辞任を考えるほど追い込まれていたことを明かした。最終的に彼はチームに残り、その後ギュンター・シュタイナーの後任として代表に就任することになる。

    当時、小松礼雄は現場のエンジニアリングディレクターを務めており、チーム代表はギュンター・シュタイナーだった。

    その状況を振り返り、小松礼雄はチーム内に透明性も足並みもなく、組織として機能していなかったと語っている。

    「正直に言うと、2023年のバクーで辞めるつもりでした」と小松礼雄はポッドキャスト『High Performance』で語った。

    「なぜなら、このやり方でどうやって前に進めるのかがまったく見えなかったからです。人同士が話をしていませんでしたし、透明性もありませんでした。方向性もそろっていませんでしたし、オープンで明確な議論もありませんでした。我々はチームとして振る舞えていなかったと思います」

    「自分としては、できることはすべてやったつもりでした。それでも何も変わりませんでした。私は時間を無駄にするのが好きではありません。ただグリッドを埋めるためだけにサーキットに行くことにも興味はありません。ですから、前進できていないのであれば……内心では、本当に辞める寸前でした」

    ハースF1チーム

    それでも最終的に彼が踏みとどまった理由は、自身を頼りにしている人々への責任感だったという。

    「それでも辞めなかった理由は、強い責任を感じていたからです。自分に頼ってくれている人たちがいますし、違いを生み出してくれると信じてくれている人たちがいます。ですから、すべてをやり切るまでは辞めないでおこう、あるいは自分の意思ではない形で終わるまでは続けよう、そう考えました」

    「大切に思っている人たちを置き去りにして、ただ去るという選択はできませんでした。それが、私が辞めなかった唯一の理由です」

    その決断から1年も経たないうちに、シュタイナーがチームを去り、小松礼雄がハースF1チームの代表に就任することになる。代表就任初年度となった2024年シーズン、チームはコンストラクターズ選手権7位でシーズンを終え、最下位に沈んだ2023年から大きな改善を果たした。

  • ジャック・ドゥーハン、ハースF1チームのリザーブドライバーに就任

    ジャック・ドゥーハン、ハースF1チームのリザーブドライバーに就任

    ジャック・ドゥーハンが、2026年F1シーズンに向けてTGRハースF1チームのリザーブドライバーとして加入することが発表された。

    ハースは、2026年F1キャンペーンに向けた体制の一環として、元アルピーヌのドライバーであるジャック・ドゥーハンと契約を結んだ。ドゥーハンは、平川亮とともにリザーブドライバーを務める。

    元アルピーヌのF1ドライバーであるドゥーハンは、500ccクラスで5度の世界王者に輝いたミック・ドゥーハンの息子。2023年と2024年にアルピーヌのリザーブドライバーを務めた後、2024年アブダビGPから2025年シーズン開幕6戦まで、計7レースにわたってレースドライバーとして起用された。

    その後、フランコ・コラピントの起用により再びリザーブに戻り、2025年シーズン終盤をその役割で過ごしたが、先月エンストン拠点のチームと袂を分かっていた。

    バーレーンでの公式プレシーズンテスト開始を翌週に控え、ハースはドゥーハンの加入を正式に発表。アメリカ拠点のチームは、2026年型マシンの開発を進めながら、新時代に向けた準備を本格化させている。

    「TGRハースF1チームに加入できて本当にうれしい」とドゥーハンは語った。

    「ここは、僕のF1キャリアを続けていくうえで理想的な場所だと思っている。チームが成長の機会を与えてくれたこと、そして2026年という大きなチャレンジに一緒に取り組めることに感謝している。チームと仕事を始め、成功したシーズンに向けて協力していくのが待ちきれない」

    ジャック・ドゥーハン ハースF1チーム

    一方、チーム代表の小松礼雄も、ドゥーハンの加入を歓迎している。

    「彼のこれまでのレースキャリアの強さや、F1でリザーブドライバーを務めてきた経験を考えると、個人的にもジャックがチームに加わってくれることをとてもうれしく思っています」

    「チームのやり方を理解しながら、常にレースに出られる準備を保つというのは、どのドライバーにとっても簡単なことではありません。特に、再びこのレベルで走りたいという強い意欲を持っているドライバーにとっては、なおさらだと思います。これまでジャックと話を重ねる時間を楽しんできましたし、彼をチームに迎え入れ、その貢献を得られることを楽しみにしています」

    ハースは、他チームと同様に2026年型マシンの作業を継続中で、2回に分けて行われるバーレーンでの3日間テストに向けて準備を進めている。最初のテストは2月11日にスタートする予定だ。

  • エステバン・オコンが警鐘「2026年F1マシンは追い抜きが難しい」

    エステバン・オコンが警鐘「2026年F1マシンは追い抜きが難しい」

    ハースF1チームのドライバーであるエステバン・オコンとオリバー・ベアマンは、2026年F1マシンでの追い抜きが、必ずしも簡単にはならない可能性があるとの見解を示した。

    先週バルセロナで行われたF1シェイクダウンでの初走行を受け、両者は新世代マシンの挙動、とりわけ追走時の難しさについて慎重な姿勢を崩していない。

    ハースの2人は、規則で認められた最大日数となる3日間にわたって走行を行い、非公式データでは合計で約400周を走破した。この走行距離は、2026年F1レギュレーションに対応した新車VF-26の初期評価を行うには十分なものだった。

    VF-26は、新しいシャシーおよびパワーユニット規則に準拠し、空力は大幅に簡素化されている。ダウンフォースは15〜30%削減され、空気抵抗は最大で40%低減された。一方で、DRSに代わって導入されるオーバーテイク・モードは、前走車から1秒以内に接近した際に電動パワーのブーストを得られる仕組みだが、それでも追い抜きが容易になるとは限らないという。

    エステバン・オコンの見解
    「何台かのクルマの後ろを走ってみた」とオコンは語った。

    「フロントのダウンフォースをかなり失っているように感じる。もしかすると、以前よりも少し大きいかもしれないけど、そこはまだ見極める必要がある。オーバーテイク・モードについても、確かに試してみた」

    続けてオコンは、現時点での評価はあくまで暫定的なものだと強調した。

    「どういう結果になるのかについて、あまりにも早く結論を出したくはない。明らかに、完璧に機能させるには調整や最適化が必要だからだ。ただ、今のところは追い抜くのが難しそうに見える。それが最初の印象だし、最終的にはもっと簡単になることを願っている」

    オリバー・ベアマン ハースF1チーム

    オリバー・ベアマンが感じた課題
    2年目を迎えるベアマンも、追走時に「かなり大きなバランス変化」がある点でオコンの見解に同意した。

    「他のクルマを追いかけたり、追い抜いたりという点については、正直なところ、はっきりした感触はなかった。もちろん、それが今回の最優先事項でもないからね。とはいえ、他のクルマの近くで何周か走ることはできた」

    そのうえで、少ない走行周回数ながらも違いは明確だったという。

    「正直に言うと、追走は少し難しかった。走行周回が比較的少なかったことを考慮しても、クリーンエアと比べてバランスがかなり変わるのを感じた。その変化は、前世代のマシンよりも大きいように思えた。ただし、繰り返しになるけど、まだ本当に初期段階だ」

    オーバーテイク・モードの実戦効果
    ベアマンは、新システムであるオーバーテイク・モードについても言及している。

    「実際には、オーバーテイク・モードを使って誰かを抜くことはできなかった。クリーンエアの中でテストすることはできたけどね。冷却への影響や、そういった要素についても確認する必要がある。だから試すことはできたけれど、誰かを追い抜くために使えたわけではなかった、という意味だ」