カテゴリー: ジョージ・ラッセル

  • ジョージ・ラッセルのF1スペインGP後の挑発的発言にティクタムが応酬

    ジョージ・ラッセルのF1スペインGP後の挑発的発言にティクタムが応酬

    ジョージ・ラッセルがF1スペインGP後に放ったティクタムへの挑発的発言について、ダン・ティクタムがユーモアを交えて応酬した。

    スペイングランプリでのマックス・フェルスタッペンとの接触を受けて、ラッセルはレース後のメディアペンで「他にあんな動きをするドライバーを知っているか」と問われた際、突如としてティクタムの名前を挙げた。

    「たぶんフォーミュラEの中に一人、イギリス人のドライバーがいるかもしれない。けど、マックスは世界で最も優れたドライバーの一人だ。彼が何を考えていたのかは興味深いね」と、バルセロナでラッセルはRacingNews365を含む一部メディアに語った。

    そのコメントが発せられた頃、ティクタムは上海でカップラ・キロと共にイベントに出席しており、直前の上海E-Prixダブルヘッダーでトップ5フィニッシュを記録するなど好調な週末を終えたばかりだった。

    その夜、ティクタムはInstagramストーリーでコミカルな返答を投稿。ラッセルもその内容を見たようで、カナダGPの場で「あれは悪意のある発言ではなかった。ティクタムが冗談として受け取ってくれて良かった」と説明している。

    しかしティクタムは、中国でのあの投稿が冗談であった一方で、ラッセルの発言に「なぜ?」と感じたことを明かした。

    「正直、なぜそんなこと言ったのかと思ったよ」とティクタムはRacingNews365に語った。

    「僕はジョージのことを昔から知っている。長い間会ってはいないけど、彼の発言に悪意があったとは思ってない。けど、どっちにしろあれはちょっとした皮肉というか、余計だったと思う」

    「どんな角度から見てもあれはちょっとした嫌味だし、正直、ああいうことを言う必要はなかったと思う。彼が今の地位にいることには本当に敬意を持っているし、F1にたどり着いて成功していることは素晴らしいと思ってる」

    「だから、彼をバカにしようとしてるわけじゃない。ただ、あの発言については正直理解できなかっただけだ」

    “400杯くらい飲んでたからね”
    ティクタムは過去、ソーシャルメディアとの関係において何かと注目を集めてきた。下位チームでの厳しい時期には、レース中の無線発言が取り上げられることが多く、好パフォーマンスよりもそちらに注目が集まりがちだった。

    だが今シーズン、ティクタムは自らのSNSでより積極的に発信を行い、パフォーマンスの良さを強調する形でイメージを改善している。Instagramストーリーでの「非公式デブリーフ」などもその一環だ。

    「最近はSNSでより積極的に発信していて、レース後に話すようなデブリーフっぽいこともやってる。自分でやってる非公式なやつだよ」とティクタムは説明。

    「たぶんあの動画を撮ったときはビール3、4杯は飲んでたんじゃないかな。正直に言うとね。モナコでのやつは削除したよ。あの時はたぶん400杯くらい飲んでたからね」

    「でも、ちょうど良いくらいのビールを飲んでて、クリエイティブな感覚で話せる状態だった。誰がラッセルのコメントのリンクを送ってきたのか覚えてないけど、ちょうどホテルに戻る途中で受け取って、『何かやってやろう』って思ったんだ」

    「あれは面白い感じでやったつもりだし、さっきも言ったけど、ジョージに対して特に悪意があるわけじゃない。ただ、彼のキャラクターの見せ方というか、“いい子”っぽい感じがあんまり自分には合わないってだけ。まあ、それが彼のスタイルだし、それはそれでいいと思う」

    “フェルスタッペンと比べられるのはいいこと”
    そして、SNSでの反応が示すように、ティクタムはかつてないほど多くの支持を受けるようになった。ラッセルの発言に対する批判も集まる中で、ティクタムのファン層は確実に拡大している。

    「さっきも言ったけど、ジョージをドライバーとしては本当に尊敬してる。ただ、今回に限っては僕のほうが正しいことを言ったと思うし、支持が集まったのもそれが理由だと思う」とティクタム。

    「昔からずっと応援してくれてる人もいるし、そういう人たちが今もついてきてくれてるのはありがたいよ」

    「今回は自分の言ったことが正しかったし、それをちょっと笑いに変えただけなんだ」

    「それに、フェルスタッペンと比較されるのは確実にいいことだよね。誰が自分より強いと思うかって聞かれたら、『誰にだって勝てる気はするけど、フェルスタッペンにはたいていの日で負けるだろうね』って答えることにしてるんだ」とティクタムは笑いながら締めくくった。

  • ダニエル・リカルド F1後輩オスカー・ピアストリのSNSに登場

    ダニエル・リカルド F1後輩オスカー・ピアストリのSNSに登場

    ダニエル・リカルドと、ますます立派になったそのヒゲが、マクラーレンのオスカー・ピアストリが投稿したSNSのアップデートに登場した。

    昨シーズン限りでF1を去って以来、リカルドは控えめな姿勢を保ち、メディアの取材にも応じていなかったが、今週末、ジョージ・ラッセル、オスカー・ピアストリ、そしてスコット・ジェームズと一緒にパデルを楽しむ姿を見せた。

    モンテカルロで撮影されたダニエル・リカルド
    日曜日、ピアストリは自身のInstagramアカウントに1枚の写真を投稿。その中で、同じオーストラリア出身のリカルドと、グリッド上のライバルであるジョージ・ラッセルと一緒に写っていた。

    彼らはモンテカルロ国際スポーツ・コンプレックスでパデルを楽しんだ後に撮影されたもので、ラッセルは元レッドブルのスター、リカルドの肩に腕を回し、リカルドはF1で走っていたときよりもずっと豊かなヒゲを蓄えていた。

    2023年にマクラーレンでリカルドの後任としてF1デビューを果たしたピアストリ、リカルドの親友であるオーストラリアのオリンピックスノーボード選手スコット・ジェームズも、F1で通算8勝を挙げたリカルドとともにポーズを取った。

    昨年のシンガポールGPを最後にレーシングブルズから外されたリカルドは、F1復帰の可能性からは距離を置いているが、最近「引退生活はやってみたけど、僕には向いてなかった」と語っていた。


    リカルドは現在、ギャンブル系企業のDabbleと提携し、「Dabble Dan’s Tailgate Party」という名の賞品を提供するキャンペーンを展開中。このコンペに当選すると、イギリス国内の主要空港からテキサス州オースティンまでの航空券、3泊の宿泊、そして9月20日に開催されるアメリカンフットボールの試合前イベント「テイルゲートパーティー」のVIPチケットが2名分提供される。

    このパッケージには、リカルド本人とのミート&グリートも含まれており、この「テイルゲートパーティー」とはスポーツイベントの試合前後に駐車場で行われる社交的な集まりのことだ。

    最新のプロジェクトを紹介するプロモーション動画とともに、リカルドはInstagramに次のように投稿した。

    「Dabbleのレジェンドたちと組んで、テイルゲートビジネスを始めたよ… DabbleDan.comをチェックしてくれ」

    このサイトにアクセスすると、リカルドがこの新たな取り組みについてさらに語っているコメントも掲載されていた。

    「ヘルメットを脱いだ後、引退生活を試してみたんだ。ゴルフをしたり、ガーデニングをしたり、たっぷり寝たりね。そんな感じさ。しばらくの間は、それも悪くなかったよ」

    「でも、あの感覚が戻ってきた。分かるだろ? 何かをしたいっていう衝動。あの興奮、エネルギーが恋しくなったんだ」

    「そしてそのとき、気づいたんだ……」

    「本当の情熱を追いかけるときが来たってね」

    この新しいテイルゲートビジネスの応募は、21歳以上を対象に、Webサイトを通じて受付中だ。

    一方でピアストリは、2025年シーズンのF1ですでに5勝を挙げており、あと1勝すればリカルドのキャリア通算勝利数8に並ぶことになる。

    さらに、ピアストリは1シーズンで5勝を挙げたことで、ジャック・ブラバム卿(1960年)とアラン・ジョーンズ(1980年)というオーストラリア人F1ワールドチャンピオンたちの記録に並んだ。

    この勢いを維持すれば、ピアストリは21世紀におけるオーストラリアで最も成功したF1ドライバーになる可能性がある。彼はチャンピオンたちに並ぶことについて、冗談交じりにこう語っている。

    「そういう記録はもちろんすごいけど、結局それが僕がここにいる理由じゃない」

    「もっと多くのレースに勝って、チャンピオン争いをするためにここにいるんだ。だから、もっとカッコいい記録がこれから出てくると思ってる」

  • ジョージ・ラッセル ハミルトンのフェラーリF1苦境に見解「やりすぎて逆効果」

    ジョージ・ラッセル ハミルトンのフェラーリF1苦境に見解「やりすぎて逆効果」

    ジョージ・ラッセルは、元チームメイトのルイス・ハミルトンが今季フェラーリでより良い結果を出そうとするあまり、「やりすぎて逆効果になっている」と推測している。

    7度のワールドチャンピオンであるハミルトンは、今シーズンのスクーデリアでの戦いに苦戦しており、これまでの勝利は中国スプリントでの1勝のみ。

    その後、ハミルトンは扱いにくいSF-25への適応に苦しみ、ドライバーズ選手権では現在6位、獲得ポイントは79と控えめで、メルセデスで後任となったアンドレア・キミ・アントネッリとの差はわずか16ポイントにとどまっている。

    ハミルトンは、2021年のマックス・フェルスタッペンとの激闘以来、グラウンドエフェクト時代が始まって以降、比較的苦戦を続けている。

    3年間チームメイトとして過ごした中で、ラッセルはハミルトンを2度上回るポイントを獲得してきたが、それでもハミルトンがいまだに驚異的なパフォーマンスを発揮できることを認めており、現在の苦戦の原因は「ポテンシャルを超えた結果を求めすぎていること」にあると示唆した。

    「7度のワールドチャンピオンともなれば、勝利以外はすべて失敗と捉えてしまう。だからこそ、本人もチームも自分たちのポテンシャルを超えて成果を出そうとしすぎていて、結果として逆効果になっている可能性があると思う」とラッセルはメディアに語った。

    「去年の彼を見ていて思ったのは、彼が本気を出したときは本当に手強い相手だったし、素晴らしい走りをしていたということだ」

    ジョージ・ラッセル F1 ルイス・ハミルトン

    「勝利の可能性が薄いことに、誰もがフラストレーションを感じている」
    ラッセルは、ハミルトンの現在のパフォーマンスについては依然として高い能力を示していると述べ、マクラーレンが現時点で支配的なチームであることが、多くのドライバーにとってフラストレーションの要因になっていると語った。

    「去年のシルバーストンや、今年の中国でもそうだったけど、ハミルトンのようなドライバーがまだ輝ける場面はある。けど、僕ら全員にとって、今のオレンジのマシン(マクラーレン)以外では勝利のチャンスがほとんどないのが現実で、そこにフラストレーションを感じてる」

    「僕自身もそうだし、シャルル(ルクレール)にとってもそうだ。彼も素晴らしいドライバーだけど、タイトル争いのチャンスはほとんどなかった。2022年が少しそうだったかもしれないけど、それがこのスポーツの現実なんだ」

    カナダGPでは、ハミルトンはチームメイトのラッセルが今季初勝利を挙げるのを見守る立場となり、6位に終わった。なお、そのレースでは序盤にグラウンドホッグ(マーモットの一種)と接触してマシンのフロアを損傷し、結果的にパフォーマンスに影響を及ぼした。

  • レッドブルF1代表 「抗議は意図的にラッセルを標的にしたわけではない」

    レッドブルF1代表 「抗議は意図的にラッセルを標的にしたわけではない」

    クリスチャン・ホーナーは、メルセデスのジョージ・ラッセルに対する2件の抗議を巡り、レッドブルが意図的にラッセルを標的にしているわけではないと主張している。

    レッドブルは、マイアミGP後に27歳のラッセルが黄旗区間で十分に減速しなかったとして処分を求めた。この抗議が認められていれば、ラッセルは3位から降格し、マックス・フェルスタッペンがフロリダで表彰台に上がることになっていた。

    この件に続き、カナダGPでも物議を醸すことになる。レッドブルはラッセルに対して、セーフティカー中の2件の違反行為についてスチュワードに抗議を申し立てた。

    その結果、レース結果はジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでチェッカーフラッグが振られてから5時間以上経ってようやく確定する事態となった。

    マイアミGPと同様に、いずれの抗議も却下され、元の順位が変更されることはなかった。

    レッドブルがレース結果に異議を唱えた理由について問われたホーナーは、直近5戦で2度目の「ラッセルを標的にしたような抗議」であることを指摘された上で、それが偶然なのかどうかを問われた。

    「ジョージに対して個人的な意図があるわけではまったくない」と、51歳のホーナーはメディアに語った。

    「レギュレーションはかなりバイナリー(明確)で、非常にクリアだ。だから、我々は抗議を提出したんだ」

  • ジョージ・ラッセル「なぜマクラーレンF1に迫れているか分からない」

    ジョージ・ラッセル「なぜマクラーレンF1に迫れているか分からない」

    ジョージ・ラッセルは、今シーズンのF1世界選手権でマクラーレンの両ドライバーとどれだけ接近しているかについて「正直よく分からない」と明かした。

    メルセデスのラッセルは、ポールポジションから圧倒的な走りを見せ、F1カナダGPで優勝を飾った。最も接近した挑戦者はマックス・フェルスタッペンだった。

    一方で、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリの両マクラーレンドライバーは、チームの基準から見て精彩を欠いた走りで、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでは苦戦を強いられた。

    ピアストリは3番グリッドから4位にとどまり、ノリスは67周目のスタート・フィニッシュストレートでピアストリと接触し、自らリタイアを喫するという痛恨の展開で、チームの午後はさらに悪化した。

    ドライバーズ選手権で現在4位につけているラッセルは、ノリスとの差が40ポイント、ピアストリとの差が62ポイントに縮まったが、タイトル争いに本格的に絡んでいるとの見方を否定した。

    「正直なところ、マックスと僕がどうやって彼ら2人にこんなに接近できているのか、あまりよく分かっていない」とラッセルはMotorsport Weekなどのメディアに語った。

    「彼らは明らかに最も支配的なマシンを持っている。でも、僕たち2人は毎週末、手持ちのパッケージで最大限の結果を引き出し続けている。とはいえ、彼らが今のようにポイントを取りこぼし続けるとは思えない」

    「もちろん、それが続いてくれれば嬉しいけど、昨年のランドのように純粋な速さでチャンピオン争いに加われるとは思っていない。今日のような結果、あるいは今日のような展開が続かない限り、僕たちがそこに加わることはないと思う」

    ラッセルは今シーズン、マクラーレンの“パパイヤカラー”の2台にレース距離で近づくことができているが、タイトル争いには懐疑的な姿勢を崩していない。

    マクラーレン ジョージ・ラッセル F1

    「オーストリアでも再現できるかは“時が教えてくれる”」
    来週のF1オーストリアGPは、マクラーレンが再び強さを発揮すると予想されるサーキットであり、レッドブル・リンクの高速コーナー群はレッドブルRB21にも有利に働く可能性がある。

    より“通常型”のサーキットに加え、気温が高くなることが見込まれており、冷涼なコンディションで力を発揮する傾向のあるメルセデスW16にとっては、厳しい戦いになるかもしれない。

    ラッセルは昨年の同GPで、終盤に起きたノリスとフェルスタッペンの接触をうまく利用して優勝しており、再び勝利を収められるかについては慎重な姿勢を見せた。

    「時が教えてくれる。時が教えてくれる」とラッセルは語った。「去年オーストリアで勝ったから、もしかしたら良い前兆かもしれないね」

  • F1移籍市場の主導権はフェルスタッペン ラッセルやアロンソにも波及

    F1移籍市場の主導権はフェルスタッペン ラッセルやアロンソにも波及

    本来であれば、今年のF1シリーシーズンは比較的静かなものになるはずだった。今季末で契約が満了するのは、メルセデスとレーシングブルズのドライバーたちのみだ。そして例年どおり、レッドブルのセカンドシートとアルピーヌの一角は、少なくとも短期的には不透明――フランコ・コラピントの去就もその一環だ。

    そのほかのドライバーたちは契約期間が2025年以降も残っている。フェラーリの2人は2026年のレギュレーション変更後も継続が決まっており、マックス・フェルスタッペンも2028年末までの契約がある。マクラーレンも現在のラインアップと長期契約を結んでいる。

    フェルスタッペンの将来は依然として大きな論点
    とはいえ、F1の世界ではすべてが紙の上の話で収まるとは限らない。契約が絶対的なものとは言いがたく、水面下では誰もが誰とでも話をしている。特にレギュレーション変更が控える中での不確実性を考慮すればなおさらだ。

    昨年と同様に、フェルスタッペンの去就はパドックで最も議論されている話題のひとつだ。昨年、トト・ヴォルフはフェルスタッペンと話をしたことを認めており、ザントフォールトでは「2025年に移籍は現実的ではない」ということで夏の間に合意に達したと語っていた。

    1年が経った現在も、フェルスタッペンはレッドブルに残る「意向」があると繰り返している。彼の契約には2028年までの条項が含まれているが、それにはいくつかの条件がある。ヘルムート・マルコによれば、そのうちの1つは、ドライバーズチャンピオンシップでの彼の順位に連動しており、その評価の時期は夏とされている。

    クリスチャン・ホーナーはモントリオールで次のように語った。「ドライバーの契約にはパフォーマンス条項があり、シーズンの中で特定の時期、たいてい夏頃にいろいろなことが動き出す」

    より重要なのは、契約や条項がすべてではないということだ。ホーナーは以前「紙切れだけで誰かを縛るようなことはしない」と語っており、今回のカナダでも同様の主張を繰り返した。「我々にとって重要なのはどうやって改善するかであって、紙に書かれたことではない。人生において契約書を引き合いに出すような関係は問題だと思う。重要なのはドライバーとの信頼関係だ」

    ジョージ・ラッセル F1

    モントリオールでのラッセルの注目発言
    カナダGP週末中のジョージ・ラッセルの発言も見逃せない。メルセデスとの契約交渉について問われると、「正直なところ、あまり話し合っていない。今はもっと重要な問題、つまりクルマを速くすることに集中している。来年もF1にいることは分かっているし、メルセデスに残るのが僕の意図であり、トトもそのつもりだと思う」と答えた。

    さらに興味深いのは彼の次の発言だ。「理解できるよ。マックスのような存在が常に注目の的になるのは当然だ。彼はGOAT(史上最高のひとり)だからね」

    この発言の注目すべき点は、フェルスタッペンについて質問されてもいないのに彼の名前を自ら持ち出したことだ。「でも結局は、自分自身の価値を証明できるかどうかなんだ。僕はF1での7年間、そしてそれ以前のキャリアを通してそれを証明してきたつもりだ。だから心配はしていない」

    数日後、彼はその言葉を裏付けるかのようにカナダGPで勝利を挙げた。「今の自分は調子がいい。将来やスペインでの出来事についていろいろ騒がれているけど、1年前だったらもっと気にしていたかもしれない。今は気にしない。自分の仕事に集中しているし、自分を信じている。チャンピオン争いをする準備はできていると感じている」

    これらの発言は、関係者があらゆる可能性を視野に入れて動いていることを示唆している。フェルスタッペンだけでなく、メルセデス側もそうだ。ヴォルフは昨年、将来的にフェルスタッペンとメルセデスの「道が交わるだろう」と語っていた。ただし、メルセデスがアンドレア・キミ・アントネッリを引き留めたいのであれば、既にチームリーダー的な役割を果たしつつあるラッセルはコスト面でも理想的な選択肢となる。

    2026年に勝つために何が必要なのか――とりわけ、メルセデスのパワーユニットが期待どおりの性能を発揮するなら――それがチームにとって最大の課題だ。F1のシリーシーズンはチェスのようなものであり、今年も例外ではない。ヴォルフも、フェルスタッペンも、ラッセルも、皆が駒を温存して動いている。

    フェルナンド・アロンソ F1

    アストンマーティンもラッセルに注目か
    そうした中、オートスポーツ誌が「アストンマーティンがラッセルの獲得を検討している」と報じたことは実に理にかなっている。2026年からの新時代に向けて当然の成り行きと言える。

    フェルスタッペンがメルセデスのレーダーにある中で、ラッセルが自らの選択肢を残しておくのは自然なことだ。彼はメルセデスに残る意向を明言しており、実際そうなる可能性は高いが、「来年もF1にいるのは間違いない」という発言からは、仮に何か想定外の事態が起きた場合にも備えていることがうかがえる。2025年における彼の安定した成績を考えれば、シートを失う可能性は事実上ゼロに近いが、F1の世界では常に「自分の選択肢を確保しておく」ことが賢明とされる。

    それにしても、アストンマーティンの名前がここで浮上するのは興味深い。フェルナンド・アロンソには契約があり、ローレンス・ストロールの投資は基本的に息子ランスとともにF1での成功を目指したものだ。ランスが希望する限り、彼のシートは保証されている。

    しかしカナダGPの週末中、アロンソがアルピーヌのホスピタリティエリアを何度も訪れていたとの噂が流れた。アルピーヌは彼が3度にわたり所属した古巣でもあり、現アドバイザーのフラビオ・ブリアトーレは彼のマネージャーでもある。

    アストンマーティンのチーム代表アンディ・コーウェルは、こうした報道を気にしていない様子だった。「フェルナンドがガレージを訪れるのは構わない。彼はパドック中に知り合いがたくさんいるしね。

    来年も彼はうちと契約しているし、将来的にはアンバサダーとしても関係を続けてほしい。彼と一緒に仕事ができて光栄だよ」アストンマーティンによれば、アルピーヌ訪問は単なる旧友との昼食だったとのことだ。

    たとえそれがもっと踏み込んだ話だったとしても、今回の流れ全体には合致している。つまり、「この時期は誰もが誰とでも話をしている」という現実だ。

    アロンソがエイドリアン・ニューウェイ設計のマシンに乗れるチャンスを見逃すとは考えにくい。アストンマーティンはホンダとのワークス契約もあり、最新の設備を備えている。アルピーヌのセカンドシートは、2026年に注目されるメルセデスPUを搭載する数少ない空席かもしれないが、アストンマーティンが新レギュレーション下での成功に向けて体制を整えている現状を見る限り、アロンソが他所へ移籍する理由は見当たらない。

    結局、鍵を握るのはフェルスタッペン
    つまり、ここ数週間の報道の多くは少し性急に過ぎる。実際には、選択肢をテーブルの上に並べている段階にすぎない。それこそが“シリーシーズン”序盤の本質だ。昨年と同様に、すべてはフェルスタッペンの本当の意志次第という構図だ。彼がレッドブル残留の「意向」を示しているとはいえ、状況が一変する可能性は常にある。

    このシリーシーズンが本格的に動き出すか、それとも静かなままで終わるか――その分かれ道を握っているのは、やはりフェルスタッペンなのだ。

    なお、マクラーレンはオスカー・ピアストリの契約を早期に更新したことで、状況を非常にうまく切り抜けている。ホーナーが「マクラーレンから1人選べるとしたらオスカー」と語った際の対応としても見事だった。F1のドライバー市場がこれから荒れるとしても、マクラーレンのメッセージは明確だ。「うちは干渉無用」――である。

  • ラッセルは「仕掛けてくる」 レッドブルF1がフェルスタッペン狙いの策略を警戒

    ラッセルは「仕掛けてくる」 レッドブルF1がフェルスタッペン狙いの策略を警戒

    レッドブル・レーシングは、F1カナダGPでメルセデスのジョージ・ラッセルがマックス・フェルスタッペンに「ゲームを仕掛ける」可能性があると予想していたことを認めた。

    フェルスタッペンとラッセルは、2週間前のスペインGPでの物議を醸した接触のあと、カナダで再びフロントロウに並んでスタート。フェルスタッペンはこの時、レーシングライセンスにおける出場停止寸前のポイント数に達していた。

    ラッセルは、ターン1で「普段よりも肘を張っていく」つもりだと示唆していた。

    「僕の方が、まだライセンスに余裕があるからね」と、メルセデスのラッセルは語っていた。

    ターン1では両者に接触などはなかったが、後のセーフティカー中に一悶着があった。ある時点で、セーフティカーの後方でフェルスタッペンがラッセルの前に出る場面があり、両者ともに相手がルール違反をしたと非難した。

    レース後、2人は一緒にスチュワードルームへ向かい、FIAはレッドブルによるラッセルのセーフティカー中の挙動に対する正式抗議を審議した。

    ロシアのF1コメンテーター、アレクセイ・ポポフは、レッドブルの抗議には正当性があったと述べている。

    「ラッセルが予選後に『マックスをちょっと陥れたい』という意図を見せていたのは事実だ」とポポフは述べた。「セーフティカーの後ろで急ブレーキをかけた場面を見れば明らかだ」

    スチュワードはフェルスタッペンとラッセルを約1時間にわたって事情聴取し、その影響で正式なレース結果が確定したのはチェッカーフラッグから5時間後となった。

    レッドブル・レーシング

    独紙『Bild』は「このような長時間の遅延は今後改善されるべきだ」と批判している。

    一方、レッドブルF1代表のクリスチャン・ホーナーは、今回の抗議について「ラッセルのセーフティカー中の行動を明確にするためだった」と説明した。

    「ジョージが土曜にメディアに語っていたことを聞けば分かるように、彼の目的はかなり明確だった」とホーナーは述べた。「何らかの駆け引きが行われることは避けられなかったと思う」

    ホーナーはさらに、レース前のドライバーズブリーフィング終了後に、ラッセルによる反フェルスタッペン的な動きの可能性についてレースディレクターに事前に注意を促していたことも明かした。

    「こうしたことが起こり得ると分かっていたので、我々は『メディアで発言があったので注意して見てほしい』と伝えた」と語っている。

    フェルスタッペン自身が抗議を促したのかと問われたホーナーは、「全く違う」と否定した。

    なお、レッドブルの抗議は最終的に棄却された。

  • ジョージ・ラッセル アストンマーティンF1移籍の噂を完全否定

    ジョージ・ラッセル アストンマーティンF1移籍の噂を完全否定

    アストンマーティンF1が2026年のF1レギュレーション大改革を見据えてジョージ・ラッセルを将来のチームリーダー候補として狙っているとの報道が浮上した。しかし、ラッセル本人はこの噂を明確に否定している。

    Motorsport.comが「有力なパドック筋」の話として伝えたところによれば、アストンマーティンはラッセルに関心を寄せており、2026年以降のチーム体制強化を目指して動いているという。

    ラッセルの現在のメルセデスとの契約は今年末で満了となり、両者はまだ契約延長に合意していない。これまでは形式的な手続きに過ぎないと見られていたが、状況に変化が生じている。

    ラッセルが移籍するとなれば、2026年まで契約があるフェルナンド・アロンソかランス・ストロールのいずれかがシートを譲ることになる。ストロールは1年ごとのローリング契約だが、父親のローレンス・ストロールがチームを所有しているため、彼がチームを去る可能性は低いと見られている。

    一方、アロンソはカナダGPの週末中に何度かアルピーヌを訪れている姿が目撃されており、2度の世界王者がエンストンのチームに電撃復帰するのではないかという憶測を呼んでいる。

    ジョージ・ラッセル アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ラッセル「僕はメルセデスに忠誠を誓っている」
    2026年の契約がまだ決まっていない有力ドライバーの中で唯一の存在となっているラッセルだが、カナダでレッドブルのマックス・フェルスタッペンを下して勝利した直後、他チームとの交渉を明確に否定した。

    「いや、他の誰とも話していないし、興味を示してくれたチームがあったとしても、僕の意思はメルセデスに残ることだってずっとはっきり伝えてきた。それは最初から明確だった」とラッセルは強調した。

    「それに、僕はメルセデスに忠誠を誓っている。このチームが僕にF1へのチャンスを与えてくれた。最近いろんな話が出てるけど、特に悪い感情はない。特にマックスに関する話題については、前にも何度も言ったけど、なぜチームがマックスに興味を持たないはずがあるのかって思う。もし全ドライバーの契約が白紙になったら、マックスはどのチームにとってもナンバーワンの選択になるはずだし、それは当然のことだと思う」

    「でも最終的にどのチームにもシートは2つしかない。僕は今のようにパフォーマンスを出し続けていれば、自分の立場が脅かされることはないって分かっていた。だから今はすごくいい状況にいると思っているし、契約交渉を急ぐ必要もまったく感じていない」

    ラッセルがモントリオールでの予選でポールポジションを獲得した後、メルセデス代表のトト・ヴォルフも、契約延長が間近であることを示唆した。

    「彼は我々が契約を早くまとめたくなるだけの理由をすべて示してくれている」とヴォルフはSky Sports F1に語った。「彼がどれだけの力を持っているかは分かっているし、もうしばらくの間チームをリードしてくれている。速さもあるし、姿勢も素晴らしい」

    「彼は長年メルセデスのジュニアドライバーだったし、我々がこれまでずっと計画してきた通りに物事は進んでいる」

  • F1カナダGP:ジョージ・ラッセル優勝を支えた日本人エンジニア桑原克英

    F1カナダGP:ジョージ・ラッセル優勝を支えた日本人エンジニア桑原克英

    2025年F1第10戦カナダGPで、メルセデスのジョージ・ラッセルがポール・トゥ・ウィンを達成。今季初優勝を飾ったこのレースで、日本人エンジニアの桑原克英氏が異例の表彰台登壇を果たし、大きな注目を集めた。

    決勝ではラッセルが危なげないレース運びでトップを快走し、2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)という順位でチェッカー。

    レース後のセレモニーでは、ラッセルのパフォーマンスエンジニアを務める桑原氏がチームを代表して登壇し、ドライバーたちとともにシャンパンファイトを楽しんだ。

    桑原氏は2020年にメルセデスF1に加入し、2023年からはラッセル専属のパフォーマンスエンジニアとして活動。データ解析、セットアップ、戦略立案など多岐にわたる業務を担い、今季のマシン開発とレースパフォーマンスにおいて中心的な役割を果たしてきた。

    ラッセルはレース後、「チームとファクトリーの努力に感謝したい」と語り、支えてくれたスタッフに勝利を捧げた。今回の表彰台登壇は、桑原氏の貢献がチーム内でも特に高く評価されていることを示す象徴的な出来事となった。

    F1の表彰台に日本人エンジニアが立つ機会は非常に稀であり、技術者として最前線で戦うその姿は、今後モータースポーツの世界を目指す日本の若者たちにとって大きな励みとなるだろう。

  • ジョージ・ラッセル F1カナダGP決勝「再び表彰台の頂点に戻れて最高だ」

    ジョージ・ラッセル F1カナダGP決勝「再び表彰台の頂点に戻れて最高だ」

    メルセデスはジョージ・ラッセルの活躍により、今季これまでで最も好成績となる週末を迎えた。ラッセルはポールポジションを勝利に結びつけ、マックス・フェルスタッペンとキミ・アントネッリを抑えてカナダGPのチェッカーを受けた。

    メルセデスF1チームは、これまでトップチームとのペースの差に苦しんでいたが、モントリオールの涼しい気温と滑らかな路面は彼らに完璧に味方し、ラッセルが今季初のポールポジションと優勝を手にする助けとなった。

    レースでは、スタートから主導権を握ったラッセルが、レッドブルのフェルスタッペンからの序盤のプレッシャーをしのぎ、2ストップ戦略を遂行。全70周を通じて、フェルスタッペンは常にラッセルの背後に迫っていたが、ついに逆転するには至らなかった。

    チャンピオンシップリーダーからのさらなるプレッシャーを予想していたラッセルだったが、オスカー・ピアストリはアントネッリにオープニングラップで抜かれたことで最終的に4位に留まった。さらに終盤にはランド・ノリスとの接触もあり、レースはセーフティカーのもとで終了。これによりラッセルの優勝が確定した。

    「再び表彰台の頂点に戻れて最高だ。最後に僕たちが勝ったのはベガスだったしね」とラッセルは語った。「昨年はカナダで勝利を逃したと思っていたけど、今回は昨日の素晴らしいポールラップのおかげで勝利できた」

    「キミ(アントネッリ)が表彰台に上がったのを見ることができたのも本当に嬉しい。チームにとって素晴らしい1日だった。ここまで必死に努力してきたファクトリーのみんなに感謝している。再び勝利争いができるのはいい気分だ」

    ジョージ・ラッセル カナダGP F1 メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツこれはラッセルにとってマイアミGP以来の表彰台だった

    この週末の一部は2024年のカナダGPを思い起こさせた。当時もメルセデスのラッセルがフェルスタッペンを抑えてポールを獲得したが、気まぐれな混合コンディションの中で順位を落とし、最終的に3位に終わった。

    だが今回、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでの「リベンジ・ドライブ」はメルセデスにとって今季最高の結果となり、1-3フィニッシュによってコンストラクターズ選手権での2位の座を固めた。それでも、ラッセルはこの勢いが今後のヨーロッパラウンドまで続くかどうかについては慎重な姿勢を見せた。

    根本的に何かが変わったのかと問われると、ラッセルはこう答えた。

    「いや、ここは少し涼しいんだ。去年のカナダでも同じような傾向が見られた」

    「希望を持ちたいところだけど、僕たちのクルマの強みはこういう涼しいコンディションにあると思う。これからのレースでどうなるか見てみよう。とりあえず今はこの結果を楽しみたい」

    「時が経てば分かるよ。去年はオーストリアでも勝ったから、もしかしたらそれが良い兆しかもしれない。でも、今はとにかくこの勝利を喜びたい。今週末には高い期待を持って臨んでいて、その通りの結果になった」