ガブリエル・ボルトレト アウディF1との長期契約を明言「僕のシートは確保」

ガブリエル・ボルトレト アウディF1との長期契約を明言「僕のシートは確保」

ガブリエル・ボルトレトは、自身のF1での将来がアウディと強く結びついていることを明言した。ブラジル出身の21歳は、ドイツメーカーが進める長期的なF1プロジェクトにコミットし、チームをトップ争いができる存在へと成長させることを目指している。

2025年にF2タイトルを獲得してザウバーからF1デビューしたボルトレトは、ルーキーシーズンに19ポイントを獲得。

アウディのワークス体制初年度となった2026年は、ここまでチームの12ポイント中10ポイントを挙げ、ドライバーズランキング14位につけている。

「来年だけではない」ボルトレトがアウディとの長期契約を明言
アウディにとって2026年は、新しいマシンとパワーユニットを同時に立ち上げる基盤構築のシーズンだ。短期的な結果よりも長期的な成長を重視するプロジェクトのなかで、ボルトレトも自身の将来をアウディに託している。

Motorsport.comブラジル版のインタビューで、ボルトレトは契約の詳細についてすべてを明かすことはできないとしながらも、アウディとの関係が複数年にわたるものであることを認めた。

「機密事項だから言える範囲になるけど、条項はないとだけ言っておこう。僕はアウディと長期契約を結んでいる。すでに言っているけど、僕は来年もアウディにいる。来年だけじゃなく、その先の数年間もだ」

ボルトレトにとって重要なのは、単に現在の契約期間を全うすることではない。アウディが掲げる長期的なビジョンそのものを信じているという。

「狙いは、最初からずっと言っているように、これが長期的なプロジェクトだということだ」

「マッティア(ビノット)はいつも2030年について話している。そういうふうに考えてもらえばいい。僕たちはこのプロジェクトを本当に信じている。僕は加入したときから信じていたし、彼らも僕のポテンシャルを信じてくれている。僕から言えるのはそこまでだけど、長期的なものだ」

「すごく楽しみにしている。今年は新しいマシンと新しいエンジンを作る最初のステップだった。来年はまた次のステップになる。そして、そこからいろいろなものを実際の結果につなげていけるようになる」

ヒュルケンベルグとのコンビを評価「僕のシートは確保されている」
一方、チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグの将来について、ボルトレトは具体的な発言を避けた。

ヒュルケンベルグの豊富なF1経験は、ザウバーからアウディへと移行するチームにとって重要な財産となっている。ボルトレトも、その存在を高く評価している。

「僕自身のシートが確保されていることは言える。他の人の契約について話すつもりはないけど、僕はニコと一緒に仕事をするのが本当に好きだ」

「そこは言っておきたいし、はっきりさせておきたい。僕は彼のことが本当に好きだ。速くて経験豊富だし、チームに多くのポジティブなものをもたらしてくれている。将来がどうなるかは、これから分かるだろう」

「でも、僕は満足している。自分自身を信じているし、自分のポテンシャルも信じている」

ガブリエル・ボルトレト(アウディF1)

F1デビュー時は「かなり未完成だった」18カ月で大きく成長
ボルトレトは、現在の自信がF1参戦後の急速な成長によって築かれたものだと振り返った。

F1昇格前に現行世代に近いマシンを走らせた経験は非常に限られており、2024年にオーストリアで旧型車テスト(TPC)を経験した程度だった。その年末にはアブダビでのテストにも参加したが、本格的な走行経験は乏しいままF1の実戦へと飛び込むことになった。

また、マクラーレンのドライバー育成プログラムに所属していた期間もわずか1年だった。F2タイトル獲得後、ザウバーとアウディが獲得に動き、マクラーレンはボルトレトを契約から解放した。

F1デビュー当時と現在の自分を比較し、ボルトレトは「まったく違う」と語る。

「まったく違う。F1に来たときの僕はかなり未完成だった。すべてが本当に速いスピードで進んだ。F1のチャンスも突然やってきたし、テストもほとんど経験していなかった。TPCすらほとんどやっていなかった」

「基本的には、そのままF1シーズンに入って、バーレーンでプレシーズンテストをやって、それだけだった。だから、その1年間で学んだことはものすごく多かった。今もまだたくさんのことを学んでいる。チームはずっと僕を支えてくれている」

「昨年はいくつか素晴らしい瞬間があった。今年もここまで自分のシーズンにはとても満足している。一緒に多くのことを成し遂げてきたし、マシンもどんどん競争力を高めている」

2030年を見据えるアウディのF1計画で中核を担うボルトレト
アウディはF1参戦初年度から即座にトップ争いをすることではなく、複数年をかけてワークスチームとしての競争力を構築する方針を明確にしている。ビノットが繰り返し「2030年」をひとつの長期的な目標として挙げていることも、その姿勢を示している。

そのなかで、ボルトレトが「来年だけでなく、その先の数年間も」と明言した意味は大きい。若手ドライバーを短期的な結果だけで評価するのではなく、チームとともに成長させるというアウディの方針が契約にも反映されていることになる。

2025年のF1デビューから急速に経験を積み、2026年にはアウディの獲得ポイントの大半を担っているボルトレト。現在のポイント数はまだ大きくないが、アウディが長期的にトップチームを目指すうえで、21歳のブラジル人ドライバーはその計画の中核を担う存在となっている。