カテゴリー: スクーデリア・フェラーリ

  • フェラーリF1、雨用「パーシャル・アクティブ・エアロ」を初テスト

    フェラーリF1、雨用「パーシャル・アクティブ・エアロ」を初テスト

    バルセロナで行われているF1非公開シェイクダウン2日目は、走行したチームこそ2チームのみだったが、技術的な観点では注目すべき要素が数多く見られた。

    午前中、フェラーリはSF-26でデータ収集と走行距離の消化を進めるなか、シャルル・ルクレールがウエットコンディションでの初走行を実施した。2026年シーズンに極端な路面状況で使用されるフルウエットタイヤを装着し、濡れたアスファルトで周回を重ねている。

    その走行のなかでルクレールは、2026年F1の技術・スポーティング両面における新要素のひとつである「パーシャル・アクティブ・エアロ・モード」を試している。

    メインストレートではフロントウイングが開かれ、第2・第3フラップが作動して失速する形となった。一方で、リアウイングはレギュレーションに従い閉じたままとされていた。

    アクティブ・エアロは、2025年限りで廃止されたDRS(ドラッグ・リダクション・システム)を発展させた概念で、ストレートでの効率向上を目的としている。空気抵抗を低減することで、電力エネルギー使用量の抑制にもつながる設計だ。

    一方、コーナー用の高ダウンフォース仕様では前後ウイングは閉じられ、十分な空力負荷を確保することで、直線以外の区間でも高いパフォーマンスを発揮できるようになっている。

    3つ目のモードにあたるパーシャル・アクティブ・エアロは、昨年12月に承認された最新レギュレーション草案で正式に導入された。それ以前は、濡れた路面ではアクティブ・エアロの使用が認められていなかったが、新モードではフロントウイングのみを開き、リアウイングは閉じた状態を維持することが可能となる。

    スクーデリア・フェラーリ

    少なくとも一方のウイングを開く必要がある理由は、ストレートでの過度なエネルギー消費を防ぐためであり、同時に過剰なダウンフォースによってマシンが路面に押し付けられすぎるのを避ける狙いもある。これによりスキッドブロックの摩耗が進み、規定値を下回れば失格につながる可能性があるためだ。

    パーシャル・アクティブ・エアロは、主にウエット寄りの路面状況での使用が想定されている。速度域が依然として高く、エネルギー消費が大きい一方で、空力負荷がマシンを強く路面に押し付ける状況が生まれるためである。

    ただし、強い雨や極端に濡れたコンディションでは、レースディレクターが安全上の理由からアクティブ・エアロを完全に無効化する権限を持つ。その場合、直線でもより高いグリップを確保することが優先され、アクアプレーニングのリスク低減につながる措置となる。

  • フェラーリF1、ルイス・ハミルトン担当に“元マクラーレン幹部”引き抜きか

    フェラーリF1、ルイス・ハミルトン担当に“元マクラーレン幹部”引き抜きか

    スクーデリア・フェラーリは、2026年シーズンに向けてルイス・ハミルトンの新レースエンジニア候補として、マクラーレンの元上級スタッフを引き抜く可能性が浮上している。

    7度の世界王者であるルイス・ハミルトンは、2026年F1シーズンからフェラーリに加入するが、同チームはすでに彼のレースエンジニア体制の再編に着手している。フェラーリは、これまでハミルトンを担当してきたリカルド・アダミをアカデミー部門の新たな役職へ異動させることを正式に認めており、これによりハミルトンの新レースエンジニア探しが本格化した。

    シャルル・ルクレールのレースエンジニアであるブライアン・ボッツィは、先週金曜日に行われたフィオラノでのSF-26シェイクダウンにおいて、ルクレールとハミルトンの両方を担当した。また、バルセロナで予定されている非公開テストでも、1日1台のみ走行する体制の中で、引き続き同様の役割を担う見通しだ。

    一方で、イタリア紙コリエーレ・デロ・スポルトは、フェラーリが「マクラーレンから来る新たな人物を待っている」と報じている。その有力候補とされているのが、セドリック・ミシェル・グロージャンだ。グロージャンは直近までマクラーレンでトラックサイド・パフォーマンス部門の責任者を務め、オスカー・ピアストリと緊密に仕事をしてきた人物である。

    グロージャンは2025年シーズン終了後にマクラーレンを離脱しており、本人のLinkedInによれば現在は「キャリアブレイク中」とされている。また、彼はフェラーリF1のチーム代表フレデリック・バスールがSF-26について語った投稿に「いいね」をしていたことも注目を集めている。

    ルイス・ハミルトン スクーデリア・フェラーリ

    さらに、現在ハミルトンのパフォーマンスエンジニアを務めるルカ・ディエッラも、レースエンジニア昇格候補として名前が挙がっている。

    この体制変更について、スカイスポーツF1の解説者デビッド・クロフトは、ハミルトンにとって「大きなプレッシャーになる」との見解を示した。

    「まったく驚きではなかった。あの関係は前向きな方向に進んでいなかったからだ」とクロフトは『The F1 Show』で語った。

    「人を一緒にして、うまくいくことを期待するのは難しい。優れた組織やマネージャーは、チームに人をうまく溶け込ませる方法を見つけるが、そうでない場合はそれができない。残念ながら今回はうまくいかなかった」

    「ただし、これはルイスに大きなプレッシャーをかけることになる。とはいえ、彼はその重圧に対処できるだけの力を持っているし、より良い関係を築けるエンジニアを得られれば、安心感も得られるはずだ」

    「フェラーリ内部には、すでに昇格して新たな役割を担う人物がいるとかなり確信しているし、ルイスも以前からその人物を知っているはずだ」

    2026年F1レギュレーション初年度を迎えるフェラーリF1にとって、ハミルトンとレースエンジニアの関係構築は、パフォーマンス面でも極めて重要な要素となる。新体制がどのような形で固まるのか、今後の動向が注目される。

  • フェラーリF1、SF-26に空力新機軸 革新的フロアとフロントウイング

    フェラーリF1、SF-26に空力新機軸 革新的フロアとフロントウイング

    フェラーリはSF-26のAスペック仕様のベールを脱ぎ、その中で革新的なフロアおよびフロントウイングの解決策を明らかにした。

    その設計選択は、来週バルセロナでマシンが走り出した際に、スクーデリアにアドバンテージをもたらす可能性のある高度な空力的工夫を示唆している。

    確固たるベース
    マシン前方で最も目を引く特徴は、ノーズとフロントウイング支柱の設計だ。

    ウイング支柱は、マシンのセンターライン下を流れる気流を最大化するため、可能な限りアウトボード側に配置されている。これにより、その下にあるフルスパンのフロントウイング要素にとって、より良好な流れの条件が整えられている。

    ただし、これらの支柱は、これまでに見られた他チームのものと比べると、やや太く見える。

    ウイングそのものの設計は比較的シンプルな解決策であり、チームは今後数週間のうちに、さらに多くの要素を用意している可能性が高い。

    たとえば、現在採用されているフラップ形状は簡素で、新レギュレーションの要件を満たすことを主眼に置いたものであり、必ずしも性能追求を目的としたものではない。

    アウトボード側のウイングには、ダイブプレーンやフットプレートベーンの配置も見られない。ただし、エンドプレートには注目すべき設計ディテールが存在する。デザイナーは上部後端の角を切り欠き、さらに全体の面をねじることで、狙い通りに気流を誘導しようとしている。

    メルセデスで見られた解決策と同様に、フェラーリも従来型のフロントブレーキインレットスクープを採用せず、ブレーキダクトのエンドフェンスとタイヤ側壁との間に隙間を設けている。

    このような配置は、ここ数年、多くのチームがスクープと組み合わせる形で採用してきたが、今回それが省かれている点は、MGU-Kによる回生量の増加に伴い、制動時に必要とされるブレーキ力が低減していることを雄弁に物語っているのかもしれない。

    予想通り、フロントおよびリアサスペンションはいずれもプッシュロッド方式を採用している。フロントサスペンションのウィッシュボーンには一定の傾斜が与えられているが、前世代マシンで見られたような極端な解決策ではない。

    フロントレイアウトにおける最大の変更点は、すでにハースで確認されていた通り、フェラーリもマルチリンク式ウィッシュボーン配置へと移行した点だ。これはタイヤマネジメントに寄与する可能性があり、昨シーズンにはマクラーレンが活用していた特徴でもある。

    スクーデリア・フェラーリ

    フロアのディテール
    ホイールカバーについては、前世代マシンでは標準デザインが義務付けられていたが、現在は各チームに一定の設計裁量が与えられている。フェラーリは、外周部をリング状とし、中央部をフラットパネルとする構成を選択した。

    この領域は、新レギュレーション下における設計上の議論の的となる部分であり、各チームがアセンブリ周辺の流れ、そこから発生する後流乱流、そしてその管理方法について、それぞれ独自のアプローチを模索することになる。

    フロア前端部のフットおよびディフレクター配列も、開発の激戦区となるだろう。チームは、流れの条件に対処するため、それぞれ独自の解決策を構築していくことになる。

    レギュレーションでは、引き続きインウォッシュ思想の継続が求められているが、これに対抗する方向で開発が進められることも予想されている。

    フェラーリは、この問題に対し、アセンブリ前方にアウトボード方向へ傾けられた垂直要素を配置することで対応している。その後方に配置されたトリプルスラット構成はアップウォッシュを生み出し、気流をアウトボード側へと押し出す役割を果たす。

    フェラーリは、金属製ステーとフロアボードブレースの双方を用いることで、この領域が柔軟性テストに適合し、走行中の空力フラッターを防ぐようにしている。

    フロアエッジに目を向けると、メルセデスの設計と共通点が多く、フェラーリも三角形の切り欠きを採用している。これは、2021年にチームが使用を義務付けられていたものに似た形状だ。さらに、その前方にはスクロール状のセクションが設けられており、三角形の切り欠きが始まる位置でキックダウンによる剥離エッジが形成されている。

    リア側フロアのタイヤスパット周辺についても、今後アップデートが施される可能性が高い。現時点では比較的シンプルなスロット構成だが、レギュレーション上は、はるかに大きな開発余地が認められている。

    スクーデリア・フェラーリ SF-26

    ディフューザーと後方構造
    フェラーリは、ディフューザー側壁の「マウスハウス」と呼ばれる領域においても、メルセデスと類似した解決策を採用している。トラックで撮影された画像から確認できるように、この開口部は前世代マシンよりもはるかに大きい。

    フェラーリのものは、メルセデスのようにディフューザー上部まで達してはいないように見えるが、異なる流れ構造が競合し、ディフューザー性能に悪影響を及ぼす可能性があるこの領域について、各チームがどのように考えているかを示している。

    興味深い点として、フェラーリはビブおよびスプリッター周辺を、よりオープンな構成としたようだ。アセンブリ前方ではステー機構のみが覆われており、これは前世代以前のマシンで見られた解決策を思い起こさせる。

    この部分もまた、チームが性能を追求していく領域となるだろう。大きな三角形のフロアセクションが許容されている中で、フェラーリは現段階では最大サイズのバリエーションを選択しているように見える。

    サイドポッドと冷却
    SF-26のサイドポッドボディワークは、これまでに登場した他のマシンと比べても、かなり大きな容積を持っている。最も可能性の高い説明は、これが最終仕様ではなく、チーム自身が示唆している通り、テスト用の「Aスペック」マシンに過ぎないという点だ。

    現行デザインではP字型のインレットと幅広いボディワークが採用されており、前世代マシンで見られた手法と同様、流入してくる後流乱流の管理を目的としている。

    ボディワーク後半部も比較的オーソドックスで、ハイウエストなアンダーカットがフロア周辺に空間を生み出している。

    上部ボディワークの下り勾配はリアでフロアまで達しておらず、2012~13年にセミ・コアンダ排気を用いていた時代の形状を想起させる。

    フェラーリは冷却面でも慎重なアプローチを取っている。リアアウトレットは現時点で最も大きく、将来的に、よりタイトにシュリンクラップされた解決策を導入する余地を残している。

    スクーデリア・フェラーリ フォーミュラ1カー

    細部の工夫とリアウイング
    フェラーリがこのマシンをAスペックと位置付けていることを踏まえると、いくつかの興味深い技術的工夫が随所に見られる。

    サイドポッド上部のフロアには、コブラ形状のベーンが取り付けられており、シャシー側面からアンダーカット周辺へと気流を導く役割を果たしている。この形状は、過去数シーズンにわたり、ハロ横に同様のものを使用してきたフェラーリにとって、馴染みのあるジオメトリーだ。

    エアボックスは、再び三角形レイアウトが採用され、以前よりやや大型化している。その脇には、ホーン形状のウイングレットが一対配置されている。

    これらは、過去にフェラーリが用いてきたものより小型だが、レギュレーションボックス内に収める必要があるためだろう。それでも、独自の後方流れの空力構造を生み出すことになる。

    フェラーリはシャークフィンに鋸歯状のエッジを採用しており、各エッジから渦が発生することで、空力的な影響を及ぼす。

    リアウイングは、この世代のマシンとしては標準的な構成で、トリプルエレメント配置が採用されている。これは「アクティブ・エアロ」を活用するためであり、コーナーでは最大ダウンフォースを発生させ、ストレートではウイングを開いてダウンフォースとドラッグを減少させる。

    また、フェラーリはライバルの一部よりも装飾性の高いセンターウイング支柱を採用している。これらのレギュレーションでは2本の支柱が義務付けられており、過去に見られたシングルピラー解決策は排除されている。

    総括
    全体として、フェラーリは現行レギュレーションに忠実でありながら、多くの興味深い特徴を備えたマシンを提示した。一方で、開発の余地が非常に大きいことも明らかだ。

    そのため、2026年シーズン序盤は、非常に魅力的な展開となりそうだ。

  • シャルル・ルクレール、フェラーリSF-26初走行で実感「F1史上最大級の変化」

    シャルル・ルクレール、フェラーリSF-26初走行で実感「F1史上最大級の変化」

    シャルル・ルクレールは、スクーデリア・フェラーリの2026年F1マシン「SF-26」の初走行を終え、新レギュレーション時代がもたらす変化の大きさについて率直な感想を語った。

    フェラーリは1月23日、フィオラノでSF-26を正式に公開。新世代パワーユニット規定に基づく2026年F1マシンとして、初のシェイクダウンを実施した。この日は朝から雨と霧が立ち込める難しいコンディションとなったが、ティフォシは悪天候にもかかわらず数百人がサーキットに集まり、新車の初走行を見守った。

    最初にステアリングを握ったのはルイス・ハミルトンで、その後ルクレールが交代。走行時間は限られていたものの、新車の基本的なチェックが進められた。

    初走行後、ルクレールは次のように語っている。

    「毎年この日を楽しみにしている。ただ、この日は基本的に、すべてが正しく機能しているか、大きな問題がないかを確認することが主な目的だ。今日はまさにその通りで、大きなトラブルはなかった。それはポジティブな点だ。」

    一方で、走行条件と周回数の制限から、パフォーマンス面については慎重な姿勢を崩していない。

    「パフォーマンスやフィーリングについては、まだ何とも言えない。霧が出ていて路面も少し濡れていたし、初走行としては決して良いコンディションではなかった。」

    それでも、SF-26を実際に走らせた意義は大きかったという。

    「この瞬間にたどり着くまで、舞台裏では本当に多くの議論と作業があった。マシンがきちんと走れる状態になっているか、そして初めて実車のセンサーが想定通りの挙動をしているかを確認できたのは重要だった。」

    さらに、舞台がフィオラノであったことも特別な意味を持った。

    「フィオラノでは、コースの周りにたくさんのティフォシがいる。その存在が、より特別な感覚を与えてくれる。本当にエキサイティングな瞬間だった。」

    シャルル・ルクレール スクーデリア・フェラーリ

    ルクレールは、2026年の新レギュレーションについても言及し、ドライバーに求められる適応の大きさを強調している。

    「多くの部分を学び直す必要があるし、システムをより深く理解しなければならない。ドライビングやレースマネジメントの面でも影響は大きい。F1史上でも最大級の変化のひとつになると思う。」

    「大きなチャレンジだけど、それが僕をワクワクさせてくれる。裏側で積み重ねてきた作業が、実際に走らせてみてどう感じるのかを知るのが待ち遠しかった。」

    この日は本格的に攻めることはできなかったとしつつ、次のテストへの期待も口にした。

    「バイザーを下ろしたら、誰だって全開で走りたくなる。でも今日はその日ではなかった。バルセロナでは限界を探る走りができるはずだし、シーズン最初の予選から限界に近づけるように準備していきたい。」

    「2026年シーズンが始まるのが本当に楽しみだ。」

    フェラーリは来週のバルセロナでの走行、そしてバーレーンでのプレシーズンテストを通じて、SF-26の理解を一気に深めていく構えだ。ルクレールにとっても、新時代のF1に向けた本格的な挑戦が、いよいよ始まろうとしている。

  • ルイス・ハミルトン、フェラーリF1との2026年シーズンに高揚「新たな始まり」

    ルイス・ハミルトン、フェラーリF1との2026年シーズンに高揚「新たな始まり」

    ルイス・ハミルトンは、スクーデリア・フェラーリの2026年F1マシン「SF-26」の初走行を終え、来季開幕に向けて「非常に興奮している」と語った。

    フェラーリがSF-26を発表した翌日、ハミルトンはフィオラノでのシェイクダウンで新車のステアリングを握った。自身にとってフェラーリの新型車を初めてドライブする瞬間となり、その特別な体験を次のように振り返っている。

    「フェラーリで目覚めるというのは、本当に特別だ。ここ1週間ほど過ごしてきたが、マシンが形になっていく過程を見て、どれだけ多くの人たちが懸命に働いているかを実感している。」

    「シミュレーターで積み重ねてきた作業や、ひとつひとつ築いてきた土台が、最終的に1台のマシンとして完成する。その瞬間は一年の中で最もワクワクする時だ。さまざまな部門から集まったパーツが、最終的にひとつにまとまる。そしてそれを運転できるのは、たった2人だけなんだ。」

    初めてガレージを出てコースへ向かった瞬間についても、ハミルトンは強い感情を口にした。

    「エンジンに火が入って、新しい振動が体に伝わる瞬間は本当にエキサイティングだ。ターン1へ向かうと、そこにはティフォシがいる。これは何度経験しても慣れることはないし、決して忘れられない。」

    「今日はチームとの再接続の日でもあった。フェラーリを支える人たちの情熱に触れて、なぜ自分がこのスポーツを愛しているのかを改めて思い出させてくれる一日だった。」

    ルイス・ハミルトン スクーデリア・フェラーリ

    来週のバルセロナ・シェイクダウン、そしてバーレーンでの2回のテストを経て、3月に開幕するシーズンに向けて、ハミルトンの期待は高まっている。

    「これまでのインタビューでは、あまり“興奮している”とは言ってこなかった。でも今回は本当にワクワクしている。それでいいと思っている。新しい始まりに興奮しているんだ。」

    「チームはリフレッシュされているし、あらゆる部門で本当に多くの作業が行われてきた。そのエネルギーを持って、1日1日を大切に積み重ねていきたい。」

  • BBSジャバン、フェラーリF1に2026年からマグネシウム鍛造ホイールを供給

    BBSジャバン、フェラーリF1に2026年からマグネシウム鍛造ホイールを供給

    BBSジャパンは、スクーデリア・フェラーリHPと複数年契約のテクニカルパートナーシップを締結したと発表した。2026年F1シーズンから、BBSジャパンはスクーデリア・フェラーリHPにマグネシウム鍛造ホイールを供給する。

    両社の関係は1992年に始まり、BBSはF1史上初となるマグネシウム鍛造ホイールの開発に成功。フェラーリへの供給を通じて、同チームはコンストラクターズタイトル8回、ドライバーズタイトル6回を獲得してきた。

    特に2000年から2004年にかけては、ミハエル・シューマッハが5年連続でドライバーズタイトルを制する黄金時代を築いている。

    BBSジャパン代表取締役社長の新田孝之は、「スクーデリア・フェラーリ HP と新たなテクニカルパートナーシップを開始できることを、大変光栄に思います。両社の関係は 30 年以上にわたり築かれたものであり、再び最高峰の舞台で肩を並べて挑戦できることに大きな意義を感じています」とコメント。

    「フェラーリが持つ情熱、闘争心、そして卓越性へのあくなき追求は、BBS の価値観そのものです。私たちは、鍛造ホイールの開発を通じて、スクーデリア・フェラーリ HP が新たな歴史を切り拓く次の章を力強く支えてまいります。」

    スクーデリア・フェラーリ

    BBSジャパンは今後、テクニカルパートナーとしてフェラーリと密接に連携し、高度なホイール設計技術、最先端の鍛造技術、厳格な品質管理体制を通じて、最高水準のパフォーマンス提供を目指すとしている。

  • メルセデスとフェラーリ導入 2026年F1マシン“スロットディフューザー”の狙い

    メルセデスとフェラーリ導入 2026年F1マシン“スロットディフューザー”の狙い

    2026年F1マシン「W17」の発表後、メルセデスは当初、シンプルなレンダー画像のみを公開した。しかし、その後のシェイクダウンで、ライバルたちが思わずレギュレーションブックを確認したくなるような、ある空力ディテールを明らかにした。

    ディフューザーウォールに大きなスロット(開口部)が設けられていたのだ。これには複数の利点が考えられ、端的に言えばダウンフォースを増加させる可能性がある。

    メルセデスに続いてシェイクダウンを行ったフェラーリの2026年F1マシン「SF-26」にも、同様のスロットディフューザーが搭載されていたことが確認された。

    この新たな空力処理について、F1テクニカル解説者のクレイグ・スカーボローが、その仕組みと狙いを解説した。

    2026年F1レギュレーションの解釈
    2026年F1レギュレーションでは、完全に成形されたグラウンドエフェクト式フロアから一歩後退し、旧世代のフラットフロアとディフューザーを拡大したようなコンセプトへと移行している。

    フロアでダウンフォースを生み出すことは、あらゆる空力部門にとって最重要課題のひとつだ。

    一方でFIAとF1は、ボディワーク規則の文言を年々厳密化し、ボディワークを配置できる領域を正確に制御し、想定外の抜け道を封じてきた。

    それでもなお、ディフューザー周辺の規則には、解釈の余地が残されているように見える。

    スロット付きディフューザー
    シェイクダウンで走行する実車を見ると、ディフューザー周辺では、ほぼあらゆる角度から光が通過しているのが確認できた。

    これは白い塗装や部品の欠落ではなく、意図的に設けられた開口部によるものだ。
    ディフューザーウォールにスロットが設けられ、フロア上方から空気が流入し、ウォール内部を通って流れていく構造となっている。

    メルセデスに続き、フェラーリSF-26にも同様の処理が確認されたことで、この解釈が単独のアイデアではない可能性が浮かび上がった。

    スクーデリア・フェラーリ フォーミュラ1カー

    その仕組み
    一見すると、ディフューザーは低圧を作り出すため密閉されている必要があり、そこに穴を開ければ効果を損なうようにも思える。

    しかし、ディフューザーの空力はそれほど単純ではない。

    重要なのは、急角度の面に沿って気流を付着させ続けることだ。
    これは急勾配のウイングと同じで、気流が剥離すれば失速し、ダウンフォースは大きく低下する。

    レーシングカーのウイングでは、複数のエレメントがスロットギャップで分離されている。
    このスロットを通過する空気が、ウイング下面の流れを付着させ、ダウンフォースを維持する役割を果たしている。

    ディフューザーでも同様に、フラットフロアから立ち上がる気流は、内側の壁面に付着し続けることが難しい。

    スロットがもたらす効果
    このスロットは、上流で発生した渦を活性化させ、ディフューザー内部の流れを安定させる。

    その結果、ディフューザー内での気流の拡散が促進され、ダウンフォース生成に寄与する。

    より急なキックラインを持つディフューザーを採用したい一方で、流れを剥離させない必要がある。
    このスロットは、その両立を可能にする手段となる。

    また、ディフューザー内壁に沿った流れが強化されることで、車高変化やヨーといった車体姿勢の変化時にも、流れが剥離しにくくなる。

    これはドライバーにとって、より予測しやすいハンドリングにつながる。

    タイヤスクワートへの影響
    シェイクダウン時のウェットコンディションでは、リアタイヤ周辺のスプレーパターンも確認できた。

    タイヤからの空気は横方向へ流れ、ディフューザーへ侵入し、その効果を低下させようとする。
    これは「タイヤスクワート」として知られる現象だ。

    ディフューザーウォール沿いの流れが強化されていれば、このタイヤスクワートの影響を抑え、ディフューザーの性能低下を防ぐことができる。

    結果として、スロット付きディフューザーは、さまざまな走行条件下で安定した空力性能をもたらす。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ フォーミュラ1カー

    過去のディフューザートリックとの違い
    過去にもディフューザーを巡るトリックは存在した。

    2009年のダブルディフューザーが代表例だが、これは異なるレギュレーションと異なる空力原理によるものだった。

    今回の構造は、その延長線上にはない。

    また、排気ガスを吹き込むブロウンディフューザーとも異なり、スロットに流れ込む空気はエンジンで加圧されたものではない。

    そのため、この構造はダブルディフューザーでもブロウンディフューザーでもなく、現時点では「スロット付きディフューザー」と呼ぶのが最も適切だ。

    合法性と今後
    当初、ディフューザーにスロットを組み込むことは、明確に想定されていなかった。

    規則では、ディフューザーウォールはソリッドで、厳密に定められた容積内に収める必要があるとされている。

    ただし、フロアとリア下部ブレーキディフレクターとの関係性には、わずかな解釈の余地が残されている。

    このディフレクターはFIAが規定する標準部品であり、規則では他のボディワークを近づけることが制限されている。

    その結果、ディフューザーウォールを意図的に取り除く必要が生じ、その空間がスロットとして機能している可能性がある。

    現時点では、メルセデスやフェラーリから公式な説明はなく、ライバルチームやFIAからの異議も出ていない。

    正式な抗議が可能になるのは、開幕戦のレース週末以降となる。

    この解釈がどこまで許容されるのか、そして他チームが追随するのか。2026年F1シーズン序盤の重要な注目点となりそうだ。

  • フェラーリF1、2026年パワーユニット『067/6』は「明確な哲学の転換」

    フェラーリF1、2026年パワーユニット『067/6』は「明確な哲学の転換」

    スクーデリア・フェラーリのパワーユニット担当テクニカルディレクターを務めるは、2026年F1レギュレーションのもとで開発された新パワーユニット『067/6』について、従来世代からの単なる進化ではなく、「明確な哲学の転換」だと語った。

    2026年F1では、MGU-Hの廃止、電動出力の大幅増加、99%持続可能燃料の導入など、パワーユニットの位置づけが根本から変わる。

    フェラーリの新マシンSF-26に搭載されるユニットも、こうした前提を踏まえ、白紙に近い状態から再設計された。

    グアルティエリは、新レギュレーション下ではパワーユニットが車両全体のコンセプトに、これまで以上に深く関与すると説明している。

    「2026年レギュレーションでは、パワーユニットはこれまで以上にマシン全体のコンセプトに不可欠な存在になる。電動コンポーネントの役割が大幅に拡大し、99%持続可能燃料の導入、そしてMGU-Hの廃止は、2014年から2025年までの時代と比べても、単なる進化ではなく明確な思想の転換を意味している」

    この変化に対応するため、フェラーリは開発初期段階からパワーユニットのアーキテクチャを根本的に見直したという。

    「我々は最初からパワーユニットの構造を再考する必要があった。重視したのは効率、統合性、そしてエネルギーマネジメントだ。これらすべてを、シャシー部門の同僚たちと緊密に連携しながら進めてきた」

    スクーデリア・フェラーリ

    また、グアルティエリはこの新世代パワーユニット開発を「非常に複雑な技術的挑戦」と表現しつつも、慎重かつ規律ある姿勢で取り組んできたと強調した。

    「これは非常に複雑な技術的チャレンジだ。我々は常に大きな敬意と規律をもって取り組んできた。目標は、シーズンを通してマシン全体のシステムを最適化していくことにある」

    2026年F1は、すべてのマニュファクチャラーにとって未知数の要素を多く含むシーズンとなる。その中でフェラーリは、パワーユニットとシャシーを一体として捉える開発哲学のもと、新時代への第一歩を踏み出そうとしている。

  • フェラーリF1、SF-26初走行でアクティブ・エアロが実走初公開

    フェラーリF1、SF-26初走行でアクティブ・エアロが実走初公開

    ルイス・ハミルトンが、2026年F1レギュレーションの象徴となる「アクティブ・エアロダイナミクス」を実走で初めて披露した。舞台はフェラーリのフィオラノ・サーキット。フェラーリの2026年F1マシンSF-26のシェイクダウン走行で、新世代マシンの可動式ウイングが作動する様子が初めて映像に収められた。

    この日、ハミルトンは最初の走行を担当し、その後シャルル・ルクレールにステアリングを引き継いだ。

    アウディ、キャデラック、レーシングブルズ、メルセデス、アルピーヌといった他チームの2026年型マシンのシェイクダウンでは、これまでアクティブ・エアロの動作が確認できる映像は公開されておらず、フェラーリが最初にその挙動を明確に示した形となった。

    2026年から導入されるアクティブ・エアロでは、リアウイングは従来のDRSと同様にスロットギャップが開く構造を採用。一方でフロントウイングは、作動時にダウンフォースを生み出すウイング要素そのものが下がる仕組みとなっており、直線区間で大幅な空気抵抗低減を狙っている。前後ウイングの可動化は、DRSに代わるシステムとして位置づけられ、ストレートでは常時使用が可能とされている。


    この新システムについて、フェラーリのシャシー・テクニカルディレクターであるロイック・セラは、その技術的な難しさを次のように説明している。

    「これまでと大きく違うのはハードウェア面だ。高速域で動作する部品を成立させる必要があり、信頼性とパフォーマンスの両方で目標を満たさなければならない。そこが技術的な課題になる」

    セラはまた、アクティブ・エアロが正しく機能すれば、マシン全体の効率を大きく高められると強調する。

    「ラップタイムに重要な場面ではダウンフォースを確保し、直線ではドラッグを削減する。グリップに制約される区間ではダウンフォースに集中し、そうでない区間では空気抵抗を最大限減らすことになる」

    さらにセラは、開発の中心にシミュレーションがあることも明かした。前年型マシンという基準が存在しないため、仮想環境での作業が不可欠だという。

    「頼れる前年型マシンがないため、シミュレーションが開発の中核になる。ファクトリーではまず純粋な性能を積み上げ、その性能をドライバーが最大限使える形にする。その過程でドライバーの役割は非常に重要になる。人とマシンの相互作用が鍵であり、レギュレーションが完全に新しい今回、その重要性はこれまで以上に高い」

    ルイス・ハミルトンによるフィオラノでの初走行は、2026年F1マシンが目指す方向性を視覚的に示す最初の瞬間となった。アクティブ・エアロという新時代の中核技術が、今後のテストやシーズン開幕後にどのような差を生むのか。フェラーリSF-26は、その行方を占う存在として注目を集めている。

  • フェラーリSF-26初走行 ハミルトンのマシン停止をフェラーリF1が説明

    フェラーリSF-26初走行 ハミルトンのマシン停止をフェラーリF1が説明

    スクーデリア・フェラーリは、2026年F1マシン「SF-26」の初走行をフィオラノ・サーキットで実施し、ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが新車で最初のラップを完了した。初走行中、ハミルトンのマシンがコース上で停止する場面が確認され、一部でトラブルではないかとの憶測が広がった。

    これについてフェラーリF1は、当該の停止はマシントラブルではなく、F1レギュレーションに基づくデモンストレーションイベントの走行距離を最適化するため「計画通り」に行われたものだと説明。

    チームは、SF-26が問題なく初走行を終えたことを強調し、来週の開幕前テストに向けた重要な節目になったとしている。

    SF-26は金曜朝に正式発表され、その後すぐにフィオラノでシェイクダウンが行われた。フェラーリの本拠地マラネロに隣接するこのテストコースでは、SF-26は数周をトラブルなく走行し、来週カタルーニャ・サーキットで行われる開幕前テストに向けた初期確認を終えた。

    フィオラノ・サーキットは公道に近接していることから、走行映像はすぐにファンや放送関係者によって撮影され、オンライン上に拡散された。ハミルトンの特徴的な黄色いヘルメットが初ラップで確認される一方、マシンがピット前のメインストレートで停止する映像も出回り、トラブルを疑う声が広がった。

    しかしフェラーリの広報担当者は、ESPNに対し「これは計画の一部だった」と説明。F1では公式テスト以外に、1シーズンにつき200kmまで走行可能なプロモーションイベント(いわゆるフィルミングデー)が2回、さらに15kmに制限されたデモンストレーションイベントが2回認められており、今回の走行はその規定内で実施されたものだという。

    フィオラノで走行距離を無駄にしないため、ハミルトンはコース上で一度停止し、スタート練習のような動作を行った後、メカニックによってガレージへ戻された。その後、同じ走行距離枠の中でルクレールもSF-26の初走行を行った。


    フェラーリF1のフレデリック・バスール代表は、初走行を終えた一日を振り返り、次のように語っている。

    「ローンチは常に感情的なものだ。チームが多大な努力を注いでいることが分かっているからだ。ここで言うチームとは、サーキットにいる目に見える人たちだけでなく、ファクトリーでシャシーやエンジン、生産に携わっている人たち全員を含んでいる。今シーズンは特に、このプロジェクトにどれだけの作業を投入したかを理解しているから、なおさら感慨深い」

    2026年F1では新レギュレーションが導入され、パワーユニットは電動出力の比重が大きく引き上げられたほか、シャシー規則の変更によってマシンは小型化と軽量化が図られている。さらに、フロントウイングとリアウイングにはアクティブエアロダイナミクスが導入され、効率向上が重視された。フィオラノでは、ハミルトンがコーナー進入時にウイングを作動させている様子も確認されている。

    バスールは、今回の初走行がプロジェクトにおける重要な節目である一方、最終的な目標ではないことも強調した。

    「ガレージからマシンが出ていった今日は良い一日だったが、これはゴールではない。本当のターゲットはシーズンだ。今日から新たな旅が始まったということだ。重要なのは走行距離を稼ぐこと。その点で、今日はトラブルなく終えられたので満足している。バルセロナに向けて良い一歩になった」

    スクーデリア・フェラーリ

    フェラーリF1は、来週のバルセロナでの開幕前テストでは初日を走行せず、2日目から走行を開始する予定だ。バスールは「最大限の情報とデータを得ることが目標だ」と述べ、テスト後はバーレーン以降の開発フェーズに移行するとしている。また、フェラーリは昨年末の段階で、開幕前テストでは信頼性重視のAスペック仕様を投入し、本格仕様は開幕戦前に投入する方針を明らかにしている。

    技術責任者のロイック・セラも、今後の開発計画について次のように述べた。

    「もちろん進化はある。開発はシーズン開幕と同時に始まるわけではなく、冬のテスト期間中も続く。バーレーンで行われる第2、第3テストではさらなるアップデートが予定されている」

    フェラーリSF-26は、まず安定した走行距離の確保を最優先としながら、2026年F1シーズン開幕に向けて本格的な性能追求へと歩みを進めていく。