カテゴリー: スクーデリア・フェラーリ

  • シャルル・ルクレール F1新世代マシンに苦戦「自分の武器が通用しなくなった」

    シャルル・ルクレール F1新世代マシンに苦戦「自分の武器が通用しなくなった」

    フェラーリのシャルル・ルクレールは、2026年のF1新レギュレーションで導入されたマシンによって、自身最大の武器だったアグレッシブなドライビングスタイルを見直さざるを得なくなったと明かした。

    イギリスGPで今季初優勝を飾ったルクレールは、シルバーストンでの改善はマシンだけでなく、自身のドライビングへの小さな変更が大きく影響したと説明している。一方で、それが本物の進歩かどうかは今後複数のサーキットで証明する必要があると冷静に語った。

    ルクレール「問題はフェラーリではなく新世代マシン」
    2026年のF1はダウンフォース低下に加え、エネルギーマネジメントやパワーユニット効率の重要性が大きく増したことで、ドライバーに求められる走らせ方が従来とは大きく変化した。

    ルクレールは、フェラーリのマシンがチームメイトのルイス・ハミルトン向きという見方を否定し、苦戦の原因は自身のドライビングスタイルにあると説明した。

    「フェラーリ自体の問題ではないと思う。むしろ、この世代のマシンによるものだと思う」

    「僕は基本的にかなりアグレッシブなドライビングスタイルなんだ」

    「それはキャリアを通して自分の強みだった。でも、この世代のマシンでは、限界を少し越えてしまうと一気にパフォーマンスが落ちてしまうことがある」

    アクセル操作がラップ全体に影響
    ルクレールは、現在のマシンではアクセルワークのわずかな違いがエネルギー効率に直結し、その影響がコーナー全体へ連鎖していくと説明した。

    「効率よく走れなかったり、アクセルをスムーズに踏めなかったり、一貫性がなかったりすると、パワーユニットの面でかなりパフォーマンスを失ってしまう」

    「そうなると次のコーナーへの進入速度も変わり、ブレーキングポイントまで変わってしまう。毎回基準を修正し続けることになり、とても難しくなるんだ」

    「そういう部分が少しあったと思う」

    シルバーストンで見つけた小さな改善
    イギリスGPでは、シルバーストンでドライビングとセットアップに小さな変更を加えたことで、大きくフィーリングが改善したという。

    「シルバーストンでは、この世代のマシンに合わせて自分のドライビングを少し変えてみた。それが本当に大きな改善につながった」

    ただし、1勝だけで問題が解決したとは考えていない。

    「この改善を複数のサーキットで証明したい。優勝できたのは本当にうれしいけど、1勝したからすべて解決したとは思っていない」

    「このフィーリングを維持するためには、まだ多くの作業が必要だ」

    「以前からそうだけど、マシンに良い感触を持てているときは、自然とラップタイムやパフォーマンスもついてくる」

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

    データ解析が導いた転機
    ルクレールによると、転機となったのは劇的な発見ではなく、シルバーストンのスプリント予選後に行ったデータ解析だった。

    「すべてを理解した瞬間があったわけではない。データを見ながら、なぜ自分がこのマシンを快適に感じられないのかを分析し続けた結果なんだ」

    「シルバーストンの金曜日の夜、ひとつ細かなポイントに気づいた」

    「『数値化するのは難しいけど、ここを自分好みに変えられれば、フィーリングはかなり良くなるはずだ』と思った」

    その変更を土曜日に施した結果、マシンの感触は大幅に改善したという。

    「土曜日の午後にマシンを変更できたら、すべてがかなり良くなった」

    一方で、その具体的な内容については明かさなかった。

    「残念ながら詳しいことは話せない。詳細を言わずに説明してもあまり意味がないと思う」

    「本当にごく小さなディテールに関わる話で、外から見えるほど単純なものではない。でも、それが結果につながったのは良かった」

    ルクレールにとってシルバーストンでの優勝は、単に今季初勝利というだけでなく、新世代F1マシンへの適応に向けた確かな手応えを得た週末となった。

  • ルイス・ハミルトン F1終盤の赤旗判断に裁量拡大を提案「ファンのためになる」

    ルイス・ハミルトン F1終盤の赤旗判断に裁量拡大を提案「ファンのためになる」

    ルイス・ハミルトンは、F1ベルギーGPを前に、レース終盤でセーフティカーのまま決着する展開を避けるため、FIAレースディレクターに赤旗を掲示する裁量をより与える案に前向きな考えを示した。

    この発言は、マックス・フェルスタッペンのクラッシュによってセーフティカー決着となった2026年F1イギリスGPを受けたもの。ハミルトンは、ファンにとってより見応えのあるレースを実現するためには、終盤の赤旗運用に柔軟性を持たせることも選択肢のひとつだとの考えを語った。

    ルイス・ハミルトンは、F1ベルギーGPを前に、レース終盤でセーフティカーのまま決着する展開を避けるため、FIAレースディレクターに赤旗を掲示する裁量をより与える案に前向きな考えを示した。

    この発言は、マックス・フェルスタッペンのクラッシュによってセーフティカー決着となった2026年F1イギリスGPを受けたもの。ハミルトンは、ファンにとってより見応えのあるレースを実現するためには、終盤の赤旗運用に柔軟性を持たせることも選択肢のひとつだとの考えを語った。

    「ファンに最高のレースを届けられる」
    レース終盤に赤旗を掲示し、最後をグリーンフラッグ下で争わせるためにレースディレクターへより大きな裁量を与えることについて質問されたハミルトンは、メディアに対して次のように語った。

    「そうだね、間違いなくそう思う」

    「オーストラリアでもそういうことがあったし、あれは本当に最高のレースのひとつだった。もちろん自分がトップを走っている立場なら歓迎できないかもしれないけど、ファンにとっては最高のレース体験になる」

    「これまでも実際にそういう判断は行われてきた。だからセーフティカーのままレースが終わるのは、僕としても残念だ」

    「マシンに乗っているドライバーとしても残念に思うし、アスリートとしてもそう感じる。だからファンがどんな気持ちだったかは想像できるよ」

    議論の発端となったシルバーストンの結末
    この議論のきっかけとなったのは、前戦イギリスGP終盤の出来事だった。

    レース終盤、フェルスタッペンがクラッシュしたことでセーフティカーが導入され、多くの関係者は51周終了時点でセーフティカーが退去し、最後の1周をレーシングスピードで争う展開になると予想していた。

    しかし実際には、競技規則に従ってセーフティカーは52周終了時までコース上に留まり、シャルル・ルクレールは追い抜きのないままトップチェッカーを受けた。

    FIAはその後、51周終了時に表示された「Safety Car in this Lap」のメッセージはソフトウェアエラーによるものだったと説明している。

    ルイス・ハミルトン F1終盤の赤旗判断に裁量拡大を提案「ファンのためになる」

    過去にも赤旗再スタートで劇的な決着
    F1では近年、レース終盤に赤旗が掲示され、再スタートによって劇的な決着が演出されたケースもある。

    2021年アゼルバイジャンGPでは、首位を走行していたフェルスタッペンがタイヤバーストでクラッシュしたことを受けて赤旗が提示され、スタンディングスタートによる2周のスプリント勝負が行われた。この際、ハミルトンは1コーナーでロックアップを喫し、大きく順位を落としたことでも知られている。

    また2023年オーストラリアGPでは、ケビン・マグヌッセンのクラッシュによるデブリ回収のため終盤に赤旗が掲示され、残り2周で再スタートが実施された。しかし1コーナーで多重クラッシュが発生し、再び赤旗中断となった後、最終ラップはセーフティカー先導で終了した。

    今回のハミルトンの発言は、こうした過去の事例を踏まえたうえで、ファンにとってより見応えのあるレースを実現するために、終盤の赤旗運用について議論する余地があるとの考えを示したものだ。

  • フェラーリF1代表が明かすルクレール復調の理由 ブレーキ変更で自信回復

    フェラーリF1代表が明かすルクレール復調の理由 ブレーキ変更で自信回復

    シャルル・ルクレールは2026年F1第9戦イギリスGPで今季初優勝を飾り、不振からの完全復活を印象づけた。フェラーリF1代表フレデリック・バスールは、その背景にはブレーキ変更による「自信の回復」があったと明かした。

    シーズン序盤のルクレールはチームメイトのルイス・ハミルトンに苦戦し、ランキングでも40ポイント以上の差をつけられていた。しかし数戦前にブレーキをブレンボ製からカーボン・インダストリーズ製へ変更し、ハミルトンと同じ仕様へ合わせたことで流れが変わったという。

    バスール「最大の変化は自信を取り戻したこと」
    イギリスGP優勝後、バスールはルクレールの復調について次のように語った。

    「結果こそが、彼にとって最高の自信になると思う」

    「シーズン開幕からマシンを開発し続けているので、そのたびにセットアップも調整しなければならない。さらにシャルルは数戦前にブレーキを変更したので、すべてを少し組み直す必要があった」

    「しかし、これは単純なパフォーマンスの問題ではなかった。速さ自体はあったと思う。より大きかったのは自信の問題であり、それが今回の結果によって大きく改善された」

    バスールは、マシンの速さそのものよりも、ドライバーが限界まで攻められる安心感が重要だったと説明している。

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

    セットアップ変更はラップタイム以上の効果
    バスールは、細かなセットアップ変更は必ずしも大幅なタイム短縮につながるわけではないものの、ドライバーの感覚には大きな影響を与えると強調した。

    「彼は自信を見つけた。それがすべてだ」

    「セットアップを一段階変更しても、ラップタイムが劇的に変わるわけではない。しかし、ドライバーに『もっと攻められる』という自信を与えることがある」

    「特にレースペースではそれが非常に重要だ。彼はレースを通して非常に安定していた。最初の20周を見れば、ラップタイムは常に1~2分の1秒以内に収まっていた。それがメルセデスと戦う上で大きな武器になった」

    イギリスGPでは序盤から安定したペースを維持し続けたことが勝利につながったと評価している。

    タイトル争いでも再浮上
    イギリスGP優勝により、ルクレールはランキングでハミルトンとの差を39ポイントまで縮めた。一方、ランキング首位のキミ・アントネッリもスペインGPとイギリスGPで信頼性トラブルに見舞われたことで、タイトル争いは再び接戦となりつつある。

    フェラーリはマシン開発を継続しており、バスールは今回の勝利によってルクレールが本来のパフォーマンスを発揮できる状態になったと見ている。今後のアップデートとともに、フェラーリがメルセデスとのタイトル争いへ本格的に加わるかが注目される。

  • フェラーリF1が“パラシュート”を取り除く ハミルトンを苦しめた弱点を改善

    フェラーリF1が“パラシュート”を取り除く ハミルトンを苦しめた弱点を改善

    ルイス・ハミルトンは2026年F1第9戦イギリスGPで優勝を逃したものの、フェラーリが投入した最新アップデートはチームにとって大きな成果となった。

    スプリントではポールポジションを獲得し、決勝でもシャルル・ルクレールが今季初優勝を達成。データ分析では、これまで高速サーキットで足かせとなっていた空力上の弱点が大きく改善されたことが明らかになっている。

    フェラーリは高速性能を大幅改善
    Motorsport Italyによると、シルバーストンでフェラーリはSF-26の空力特性を大幅に改善した。

    決勝ではハミルトンがフォルススタート(false start)のペナルティを受けたほか、アンダーステアの強いセッティングにも苦しみ、優勝争いから後退。一方のルクレールはキミ・アントネッリと首位争いを展開し、最終的に今季初勝利を手にした。

    メルセデスはレース中にアントネッリのホイールシールド破損という不運がなければ優勝していた可能性もあったが、それでもフェラーリは事前予想を大きく上回る競争力を示した。

    チームのシミュレーションでは、パワー依存度の高いシルバーストンではメルセデスに0.6~0.7秒遅れると予測していた。しかし実際の予選では、その差は0.2秒未満にまで縮まっていた。

    ハミルトンの最高速データに異変
    週末序盤にはハミルトンがスプリント予選でポールポジションを獲得した。

    その際、スピードトラップではハミルトンが全体最速を記録。これは開幕から8戦の傾向とは異なる「異常値」ともいえるデータだった。

    オーストリアGPではフェラーリは最高速で20km/h以上劣っており、アントネッリがルクレールへ急接近しすぎることを懸念する場面もあった。しかしシルバーストンではフェラーリがその弱点を大幅に改善。決勝でもハミルトンは352km/hを記録し、全ドライバー中トップスピードをマークした。

    スクーデリア・フェラーリ

    SF-26から“パラシュート”を取り除いたアップデート
    報道によると、フェラーリは今回のアップデートによって、SF-26に取り付けられていた「パラシュート」を外したような効果を得ることに成功したという。

    ブレーキダクト、バージボード、ディフューザーを見直したことで、空気抵抗を大幅に低減。マシン全体の空力効率が向上し、高速域での伸びが改善された。

    これまでフェラーリはダウンフォースを増やす開発を優先してきた一方、その代償となるドラッグ(空気抵抗)の増加には十分対応できていなかった。しかし今回のアップデートでは、その開発方針を見直した格好となる。

    オーストリアGPで初投入されたADUO支援のアップグレードは、高地特有の条件もあり評価が難しかった。しかし標高の低いシルバーストンでは効果がはっきりと表れた。

    メルセデスは依然としてストレートスピードでわずかに優位を保っており、それがハミルトンが決勝でジョージ・ラッセルを攻略できなかった一因とも考えられる。それでもフェラーリは、高速サーキットでもタイトル争いの有力候補として戦えるだけの性能を取り戻しつつあることを証明した。

  • ルイス・ハミルトン キム・カーダシアンと密着2ショット 夏のバカンス満喫

    ルイス・ハミルトン キム・カーダシアンと密着2ショット 夏のバカンス満喫

    ルイス・ハミルトンと実業家のキム・カーダシアンが、F1ベルギーGPを前にアメリカで夏のバカンスを過ごす様子が話題となっている。

    キム・カーダシアンがSNSで公開した写真には、2人が寄り添う姿も収められており、交際を公にして以降も控えめな姿勢を貫いてきたカップルの貴重なプライベートショットとして注目を集めている。

    4月に交際を公表した2人は、公の場で関係をアピールすることは少ない。それだけに、今回の投稿で見せた自然なツーショットや「お気に入りの人たち」の一人としてハミルトンを紹介したコメントは、多くのファンの関心を集めている。

    ベルギーGP前のオフを利用してリフレッシュ
    F1は今週末のベルギーGPから戦いを再開するが、その前のオフを利用してハミルトンはキム・カーダシアンとともにリラックスした時間を過ごした。

    キム・カーダシアンは子どもたちとともにアメリカで夏のバカンスを楽しんでおり、湖畔の別荘でハミルトンと合流。家族ぐるみで数日間を過ごした。

    滞在中は湖でのレジャーやトレーニングを楽しんだほか、モトクロスにも挑戦。ハミルトンはキム・カーダシアンの子どもたちや親族を乗せて走行する場面もあり、家族との交流を深める様子が伝えられている。

    SNS投稿で寄り添う2人の姿が話題に
    キム・カーダシアンが公開した写真の中でも特に注目を集めたのが、2枚目に収められたハミルトンとのツーショットだ。

    2人は肩を寄せ合うように並び、自然な笑顔を見せており、投稿にはハミルトンを「お気に入りの人たち」の一人として紹介するコメントも添えられていた。

    交際を公表して以降も、2人はプライベートをあまり公にしない姿勢を続けているため、この投稿はファンにとって貴重な一幕となった。

    交際公表後も変わらぬ慎重なスタンス
    ハミルトンとキム・カーダシアンは2026年4月に交際を公表したが、それ以降はメディアへの露出を控え、関係について積極的に語ることもほとんどない。

    それでも6月のF1モナコGPではキム・カーダシアンが現地でハミルトンを応援する姿が確認され、レース後にはハミルトンが表彰台を獲得したことを祝うSNS投稿にも登場していた。

    今回公開された仲睦まじい写真は、ベルギーGPを前にした束の間のオフを2人で満喫していることをうかがわせる内容となり、ハミルトンがシーズン後半戦へ向けて英気を養う様子としても注目を集めている。

  • フェラーリF1代表バスールの意外な素顔 トト・ヴォルフが結婚式の珍事件を暴露

    フェラーリF1代表バスールの意外な素顔 トト・ヴォルフが結婚式の珍事件を暴露

    フェラーリF1代表のフレデリック・バスールの半生を描いた伝記『En Piste』がフランスで発売され、メルセデスF1代表トト・ヴォルフが明かした意外なエピソードが話題を呼んでいる。

    サーキットではライバルとして激しく競い合う2人だが、25年以上にわたる深い友情を築いており、その関係を象徴する思い出として、ヴォルフは自身の結婚式で起きた“珍事件”を紹介した。

    フレデリック・バスールの伝記がフランスで発売
    7月初旬、フランスではモータースポーツ専門誌『AutoHebdo』の記者ジャン=ミシェル・デヌーが執筆したフレデリック・バスールの伝記『En Piste』が発売された。

    同書では、バスールのモータースポーツ界での歩みを振り返るとともに、トト・ヴォルフ、ローラン・メキース、シャルル・ルクレール、ジェローム・ダンブロシオら、長年彼を知る関係者の証言を交えながら、多くの舞台裏や秘話が紹介されている。

    トト・ヴォルフ「ライバルであり親友」
    バスールとヴォルフは現在、それぞれフェラーリとメルセデスを率いるライバル同士だ。最近もF1のコストキャップを巡って舌戦を繰り広げたばかりだが、その一方で25年以上に及ぶ友情でも知られている。

    本書の序文を担当したヴォルフは、バスールについて「ライバルであると同時に、パドックで最高の友人の一人」と表現している。

    「時には口論したこともあったが、ほとんどの場合は一緒に笑っていた。互いへの敬意と友情は、年月を重ねるごとに強くなっていった」

    結婚式で起きた“プラスチックの花事件”
    ヴォルフは、自身と妻スージー・ヴォルフの結婚式で起きた忘れられない出来事も明かしている。

    式はイタリア・カプリ島で行われ、バスールも招待客として出席していた。

    ヴォルフは次のように振り返っている。

    「フレッドは長年にわたり、旅仲間であり、トレーニング仲間であり、ルームメイトであり、そしてカプリで行ったスージーとの結婚式にも出席してくれた」

    「その日、彼は一日の中でも最も忘れられない瞬間を演出してくれた。ワインを何杯か飲んだあと、『テーブルを飾っている花を食べるのは良い考えだ』と思ったらしいんだ。ただ残念なことに、それがプラスチック製だったことを忘れていたんだよ」

    パドックの外でも続く友情
    現在はフェラーリとメルセデスを率いるライバル同士として激しく競い合うバスールとヴォルフだが、このエピソードはサーキットを離れた場所では気心の知れた親友同士であることを物語っている。

    コストキャップを巡る議論などで対立する場面があっても、25年以上にわたって育まれた友情は変わらず続いているようだ。

  • フェラーリF1 コストキャップ下でも大型アップデート連発できる理由

    フェラーリF1 コストキャップ下でも大型アップデート連発できる理由

    フェラーリは2026年シーズン、F1のコストキャップ(予算上限)制度下にありながら、ライバルを上回るハイペースでアップデートを投入し続けている。

    その背景には、長年にわたって築き上げたイタリア国内のサプライチェーンがあり、メルセデスをはじめとするライバルには真似しにくい構造的な優位性が存在するとみられている。

    メルセデスのトト・ヴォルフ代表は、フェラーリが大型アップグレードを立て続けに投入していることについて、「このままでは資金が尽きるはずだ」と皮肉を交えながら疑問を呈した。しかし実際には、フェラーリはコストキャップ制度の範囲内でも開発を継続できるだけの「見えない武器」を持っているようだ。

    イタリア拠点ならではの“コストキャップボーナス”
    2026年のF1ではコストキャップが2億1500万ドルに設定されており、各チームは限られた予算内で開発競争を戦っている。

    ヴォルフ代表はイギリスGPで、「フェラーリがこれほど頻繁にアップデートを投入できることには少し驚いている」と語り、「彼らもそろそろ資金が尽きるはずだ」と発言。これに対しフェラーリ代表のフレデリック・バスールは「冗談だ」と一蹴していた。

    その理由について、イタリアの専門メディア『Formula Technica』は、フェラーリが持つサプライチェーンの優位性を挙げている。

    現在のF1チームの多くはイギリスの「モータースポーツ・バレー」に本拠地を置いており、メルセデス、レッドブル・レーシング、マクラーレン、ウィリアムズ、アルピーヌ、ハース、アストンマーティンなどは、同じサプライヤーや加工業者を巡って競争している。

    一方、イタリアを拠点とするフェラーリは事情が異なる。国内で直接競合するF1チームはレーシングブルズのみであり、多くの部品メーカーや加工会社を比較的余裕を持って活用できる環境にある。

    その結果、部品価格が抑えられるだけでなく、加工待ちや輸送待ちの時間も短縮されるため、新パーツをより短期間かつ低コストで完成させることが可能になる。

    つまり、同じアップグレードを製作しても、フェラーリはライバルより少ない予算で完成させられるケースが多く、コストキャップ制度の中ではこれ自体が大きなアドバンテージとなる。

    数十年かけて築いた供給網が武器
    フェラーリは数十年にわたりイタリア国内のサプライヤーや協力企業とのネットワークを構築してきた。

    設計データの受け渡しから試作品の製作、加工、品質確認までを効率的に行える体制が整っており、アップデート部品を短期間でサーキットへ投入できる。

    こうした外部協力会社との連携によって、自社設備だけに頼ることなく開発を進められるため、時間とコストの両方を削減できることが大きな強みとなっている。

    その成果は2026年シーズンにも表れており、フェラーリはマイアミGPで大型空力アップデートを投入し、スペインGPではさらに改良型パッケージを導入。ベルギーGPでは新仕様のリアウイングや排気システム、オランダGPでは空力アップデートとADUO開発トークンを活用した改良が予定されるなど、積極的な開発を続けている。

    対照的にメルセデスの本格的なアップグレードはカナダGPが中心で、その後は慎重な開発方針を採っている。

    スクーデリア・フェラーリ

    ウィリアムズ代表も「トップチームとの差」を説明
    ウィリアムズのジェームス・ボウルズ代表も、トップチームとの差は単純な予算額ではないと説明している。

    ボウルズ代表によれば、メルセデスは約12年かけて優秀なサプライヤーとの関係を築き上げ、必要な部品を適切なタイミングで供給できる生産体制を完成させた。

    一方のウィリアムズは、資金不足もあって十分な外部サプライネットワークを構築できず、同じ部品を製作するにも時間やコストが余計にかかってしまうという。

    ボウルズ代表は「メルセデスには12年間かけて築いた供給網がある。フェラーリも同じだ。トップチームは皆、そのような効率的なプロセスを持っている」と説明。「我々はそのレベルに到達する道筋を作らなければならない」と語っている。

    2026年は新レギュレーション初年度であり、開発競争がそのまま勢力図を左右している。コストキャップは各チームの支出額を制限する制度ではあるものの、長年かけて築いた供給網や生産効率まで平等にするものではない。フェラーリが見せる積極的なアップデート攻勢は、こうした”見えない資産”が大きく支えていると言えそうだ。

  • ルイス・ハミルトン 新F1開催地マドリンクに注文「コンプレッションが強すぎる」

    ルイス・ハミルトン 新F1開催地マドリンクに注文「コンプレッションが強すぎる」

    フェラーリが実施したマドリード市街地サーキット「マドリンク」でのフィルミングデーを受け、ルイス・ハミルトンが新コースについて気になる点を指摘した。一方で、バルセロナ市のスポーツ担当者は「ドライバーも好んでいない」とまで発言しており、2026年スペインGPの新開催地を巡る議論はさらに熱を帯びている。

    フェラーリはルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールを起用し、9月にF1スペインGP初開催を迎えるマドリンクでフィルミングデーを実施した。

    他チームに先駆けて新コースを走行したことには公平性を疑問視する声も上がったが、FIAによる制限はなくテストは予定通り行われた。

    ハミルトンが指摘したのは「コンプレッション」
    テスト後、マドリンクのゼネラルマネージャーを務めるルイス・ガルシア・アバド氏は、スペイン紙『Diario AS』に対し、両ドライバーから受けた感想を明かした。

    ルクレールは新コースを高く評価し、「予選は素晴らしいものになる」と語ったという。

    一方のハミルトンはコースレイアウトの一部について懸念を示した。

    「ドライバーたちは気に入っていた。彼らは路面温度73度を超えるコンディションで走行した。シャルル・ルクレールは『予選は素晴らしいものになる』と言っていたが、ルイス・ハミルトンはコンプレッションについて不満を口にしていた」

    ここでいう「コンプレッション」はマシンやタイヤではなく、コース形状によって生じる上下方向の強いGのことを指す。

    特に高速バンクコーナー「ラ・モニュメンタル」では、時速250kmで約4Gの圧縮荷重が約2秒間続くとされている。F1では4~6Gのコンプレッションは非常に大きな負荷とされており、ハミルトンが違和感を覚えた理由とみられる。

    バルセロナ市幹部「マドリンクは誰も好まない」
    こうしたハミルトンのコメントを受ける形で、バルセロナ市議会のスポーツ担当議員ダビド・エスクデ氏も、新サーキットに厳しい見方を示した。

    バルセロナは2026年からスペインGPの開催権をマドリードへ譲り、「バルセロナ・カタルーニャGP」として隔年開催へ移行する予定となっている。

    しかしエスクデ氏は、将来的にはスペインGPが再びカタルーニャへ戻ると考えているという。

    「時間が経てば、私たちが正しかったことが証明されると思う。これは国や州政府が主導しているプロジェクトであり、私たちも当然協力しているが、最終的には時間がすべてを正しい位置へ戻してくれるだろう」

    さらに、新コースについて次のように踏み込んだ。

    「マドリードのサーキットは誰も好んでいない。ドライバーたちもそうだ。それは事実だ。ドライバーの意見は非常に大きな影響力を持っている。フェルナンド・アロンソがバルセロナ・サーキットについて語っていた言葉も覚えている。経験を積めば、最終的には物事は元に戻ると信じている」

    「私たちには世界でも最高レベルのサーキットがある。もちろん近代化のための投資は必要だが、素晴らしいレースを開催できているし、最終的にはあるべき姿に落ち着くと信じている」

    マドリンク

    開幕前から続くマドリンクへの逆風
    マドリンクを巡っては、建設工事の進捗が遅れているとの報道や、開幕までに完成が間に合うのかという懸念が相次いできた。

    さらにフェラーリによるフィルミングデーについても、他チームより先にコースデータを得られるとして議論を呼んだが、最終的に実施は認められた。

    ルクレールはコースに好印象を抱いた一方、ハミルトンは強いコンプレッションを指摘。そこへバルセロナ市側から「誰も好まないサーキット」との厳しい発言も飛び出し、9月のF1スペインGP初開催を前にマドリンクを巡る論争は一段と加熱している。

    9月の初開催でドライバーやファンから高い評価を得られるかどうかは、マドリンクの将来だけでなく、スペインGP開催地を巡る議論にも大きな影響を与えそうだ。

  • PUBG MOBILEがフェラーリと初コラボ F1マシンもゲーム内に登場

    PUBG MOBILEがフェラーリと初コラボ F1マシンもゲーム内に登場

    KRAFTON JAPANは、スマートフォン向けバトルロイヤルゲーム『PUBG MOBILE』で、フェラーリおよびスクーデリア・フェラーリHPとのコラボレーションを開始した。開催期間は2026年7月10日から9月7日までとなっている。

    今回のコラボレーションでは、フェラーリを代表する市販車4モデルに加え、スクーデリア・フェラーリHPのF1マシンもゲーム内に登場。限定デザインの車両やアクセサリー、フォトスポットなど、多彩なコンテンツが用意される。

    フェラーリの4モデルが限定仕様で登場
    今回のコラボレーションでは、フェラーリの象徴的な4モデルが専用リバリーで実装される。

    ■ Ferrari Roma
    ■ Ferrari Purosangue
    ■ LaFerrari
    ■ Ferrari SF90 XX Spider

    時代を超えたスタイルとエレガンスを現代的に解釈したFerrari Roma、スポーティさと実用性を両立したFerrari Purosangue、技術革新を体現するハイブリッドスーパーカーのLaFerrari、そしてレーシングテクノロジーを公道走行可能なモデルへと昇華させたFerrari SF90 XX Spiderが、それぞれ専用リバリーで登場する。

    フェラーリ仕様のアイテムやカスタマイズ機能も充実
    車両だけでなく、フェラーリブランドをテーマにした各種アイテムも登場する。

    ■ フェラーリデザインのパラシュート
    ■ フェラーリバックパック
    ■ フェラーリオーナメント

    さらに車両カスタマイズでは、以下のアイテムが用意される。

    ■ フェラーリ純正ホイール
    ■ フェラーリ限定デカール
    ■ フェラーリのオリジナルカラー
    ■ 公式カラーのブレーキキャリパー

    プレイヤーは好みに合わせて、ゲーム内の車両をフェラーリ仕様にカスタマイズできる。

    スクーデリア・フェラーリHPのF1マシンを展示
    コラボレーションの目玉となるのが、スクーデリア・フェラーリHPのF1マシンを展示する特別なディスプレイスタンドだ。

    プレイヤーがディスプレイに近づいて操作すると専用演出が発動し、F1マシンを間近で鑑賞できる没入型コンテンツを体験できる。

    また、2025年シーズンのスクーデリア・フェラーリHPのF1マシンとゲーム内で記念撮影できる機能も実装されており、撮影した画像はゲーム外でも共有できる。

    コラボレーション概要
    ■ 開催期間:2026年7月10日~9月7日

    ■ コラボレーション車両
    Ferrari Roma
    Ferrari Purosangue
    LaFerrari
    Ferrari SF90 XX Spider

    ■ 主な限定コンテンツ
    フェラーリ仕様の車両リバリー
    フェラーリデザインのパラシュート
    フェラーリバックパック
    フェラーリオーナメント
    フェラーリ純正ホイール
    フェラーリ限定デカール
    フェラーリカラーのブレーキキャリパー
    スクーデリア・フェラーリHPのF1マシン展示
    F1マシンとのゲーム内記念撮影

    『PUBG MOBILE』ゲーム概要
    『PUBG MOBILE』は、最大100人のプレイヤーがマップ内に配置された武器や車両、装備アイテムを駆使し、最後の1人になるまで生き残ることを目指すバトルロイヤルゲームだ。

    プレイヤーは時間の経過とともに狭くなる安全地帯の中で生存競争を繰り広げ、最後まで生き残ると「勝った!勝った!夕飯はドン勝だ!!」というメッセージが表示される。

    日本では2018年5月16日にサービスを開始し、全世界で累計10億ダウンロードを突破している。

    ■ タイトル:PUBG MOBILE
    ■ ジャンル:バトルロイヤルシューター
    ■ 対応機種:iOS/Android
    ■ 価格:基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
    ■ 日本サービス開始日:2018年5月16日
    ■ 権利表記:© 2017 KRAFTON, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

    『PUBG MOBILE』とフェラーリ、スクーデリア・フェラーリHPによる初のパートナーシップでは、フェラーリを代表する市販車からF1マシンまで、ブランドの世界観を幅広く体験できる。車両や限定アイテムに加え、F1マシンとの記念撮影も楽しめる期間限定コラボレーションとなっている。

  • ルイス・ハミルトン F1新PU規則の複雑さを指摘「ファンも僕たちも理解が難しい」

    ルイス・ハミルトン F1新PU規則の複雑さを指摘「ファンも僕たちも理解が難しい」

    2026年から導入されたF1の新パワーユニット(PU)規則について、ルイス・ハミルトンは「ファンにとって理解しづらいだけでなく、ドライバー自身にとっても難しい」と語り、現在のエネルギーマネジメントがレースやドライビングに大きな影響を及ぼしていると説明した。

    2026年のレギュレーションではMGU-Hが廃止され、電力回生はブレーキングやアクセルオフ時にほぼ依存する形へ変更された。

    その結果、ドライバーは1周を通してバッテリー残量を常に管理する必要があり、従来とは異なる走り方が求められている。

    MGU-H廃止で一変したエネルギーマネジメント
    2026年のF1では、排気ガスからエネルギーを回収していたMGU-Hが廃止された。一方でMGU-Kの出力は350kWまで大幅に引き上げられ、パワーユニットは内燃機関と電力をほぼ50対50で使用する設計となっている。

    そのため、エネルギー回収はブレーキングやアクセルオフ時、さらに新たな「スーパークリッピング」モードによって行われるようになり、ドライバーは1周を通じてバッテリー残量を細かく管理しなければならない。

    予選でもブレーキングポイントのかなり手前からアクセルを戻して回生を行い、次のストレートで十分な電力を使える状態を作る必要がある。

    ハミルトン「限界まで攻めるほど不利になる」
    マイアミGP期間中に収録され、後日公開された『StarTalk』の動画でハミルトンは、新規則の難しさについて次のように語った。

    「ファンが完全に理解するのは本当に難しいし、僕たち自身にとっても理解が難しいんだ。F1カーを運転するときの究極の目標は、常に限界まで攻めることだからね」

    「本来ならコーナーを速く走れば、その分だけライバルよりタイムを稼げるはずなんだ」

    「でも今は使えるバッテリー量に限りがあるから、アクセルを戻している間は常に充電し、アクセルを踏んでいる間はその電力を使っている」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    「リスクを取るほど後でペナルティになる」
    ハミルトンは、MGU-H廃止によって生まれた新たなジレンマにも言及した。

    「今年はMGU-Hがなくなったことで充電量が少なくなっている。それが少し分かりにくいところなんだ」

    そして、高速コーナーで全開走行した場合の影響について、次のように説明した。

    「高速セクションを全開で走り抜けて、より思い切ってリスクを取ってコーナーを速く通過すると、その後で十分に充電できなくなってしまう」

    「つまり、速く走ろうとすればするほど、その後にペナルティを受けるような状態になっているんだ」

    従来はMGU-Hがターボから継続的にエネルギーを回収していたため、ドライバーは限界まで攻めながらも比較的安定して電力を確保できた。しかし2026年型パワーユニットではその仕組みがなくなり、「攻めること」と「エネルギーを蓄えること」のバランスがこれまで以上に重要になっている。

    こうした特徴についてハミルトンは、ファンだけでなくドライバー自身も完全には把握し切れていない複雑なシステムだと率直な思いを明かした。