投稿者: dbcheck

  • マクラーレンF1 予算上限に余力「MCL40の開発を続けられる」

    マクラーレンF1 予算上限に余力「MCL40の開発を続けられる」

    マクラーレンは、2026年F1シーズン後半に向けてもMCL40のアップグレードを継続する方針だ。ライバル勢がコストキャップ(予算上限)の残額を意識し始めるなか、チーム代表のアンドレア・ステラは、シーズン中の開発競争を想定してあらかじめ十分な予算を確保していたことを明かした。

    マクラーレンは第11戦ハンガリーGPで今季初勝利を挙げたが、コンストラクターズ選手権では220ポイントで3位。首位メルセデスとは159ポイント差がある。

    タイトル防衛に向けて厳しい状況にある一方、チームは現在のMCL40の開発を止める考えはない。

    2026年F1は「初期性能よりアップグレード競争」
    2021年から導入されているF1のコストキャップは、トップチームと中小チームの財政力による格差を縮小することを目的としている。2026年の上限額は2億1500万ドルに設定され、21戦を超えるグランプリについては1戦あたり180万ドルが追加される。

    新テクニカルレギュレーション初年度となった今季は各チームが積極的にマシンを開発しており、どの段階まで現行車への投資を続けるかも重要な戦略となっている。

    メルセデス代表のトト・ヴォルフは、特にフェラーリの開発ペースに注目。フェラーリがマイアミGPとバルセロナで大規模なアップグレードを投入したことについて、予算上限の余裕がどこまで残っているのか疑問を呈している。

    「フェラーリがあれほど大規模なアップデートをマシンに投入できることには、いつも少し驚かされている」

    「僕の考えでは、そろそろ予算上限の資金を使い果たしていてもおかしくない。僕たちには同じことはできない。あれほど多くのパーツを投入するための予算上限内の余裕が単純にないからだ」

    「だからシーズン終盤には状況が変わり、彼らがもうパーツを投入できなくなることを期待している。少なくとも論理的にはそうなるはずで、そのときには僕たちがより多く投入できる」

    マイアミ以降の新パーツ数はマクラーレンが最多
    ただし、マイアミGP以降に最も多くの新パーツを投入しているのは、ヴォルフが名前を挙げたフェラーリではなくマクラーレンだ。

    マクラーレンはマイアミからハンガリーまでに計32点の新パーツを投入。フェラーリとレッドブル・レーシングがそれぞれ29点、メルセデスが20点となっている。

    マイアミではマクラーレン7点、メルセデス2点、フェラーリ11点、レッドブル7点。カナダでは7点、8点、0点、4点、モナコでは6点、1点、3点、4点だった。

    バルセロナではマクラーレン1点に対してフェラーリが8点を投入。オーストリアではマクラーレン2点、メルセデス2点、フェラーリ4点、レッドブル7点となり、イギリス、ベルギーを経て、ハンガリーではマクラーレンがさらに5点を持ち込んだ。

    そして、その開発はまだ終わっていない。

    「ハンガリーに持ち込んだアップグレードは、数戦にわたって投入する一連のアップグレードの一部だ。今回がその最初のパートだった」

    「次の数戦でも、いくつか新しいものを投入する予定だ」

    マクラーレンは予算に「余力」を確保
    新パーツの投入数が多いにもかかわらず、ステラはコストキャップについて懸念していない。

    マクラーレンは2026年の新レギュレーションでは開幕時点のマシン性能だけでシーズンが決まるのではなく、年間を通じた開発競争になると予測。そのため、シーズン途中のアップグレードに使える予算を最初から残していたという。

    「予算上限へのアプローチという点では、2026年はスタート地点がそれほど重要なのではなく、むしろマシンをアップグレードしていく競争になると分かっていた」

    「だから予算の見通しには十分な余裕を残して、マシンのアップグレードに資金を使える状態にしておきたかった」

    この計画によって、マクラーレンは2026年後半もMCL40に開発資金を投入できるという。

    「2027年のパワーユニット規則変更によって認められる追加枠とは関係なく、僕たちはすでにMCL40のアップグレードに投資できるという意味で良いポジションにいた」

    2027年向け追加枠をどう使うか
    一方、2027年の規則変更に関連して認められる追加の予算枠については、慎重な判断が必要になる。

    「来年に向けて認められている枠を使うことはできる。ただし、その資金がマシンに適用しなければならない変更のために必要になる可能性があるので、当然ながら注意しなければならない」

    「とはいえ、今季に集中したいのであれば、前倒しして活用できるものではある」

    つまり、制度上利用可能な余裕があるからといって、すべてを2026年型MCL40の性能向上に投入できるわけではない。2027年に必要となる変更を見越して資金を残す必要があるためだ。

    予算だけではない「2026年か2027年か」の判断
    さらにステラは、シーズン後半の開発を左右するのはコストキャップだけではないと指摘する。

    限られた設計リソースを現行マシンと翌年型マシンのどちらに振り分けるのか、風洞でどちらのマシンを優先するのかといった判断も必要になる。

    「いくつかのチームにとっては、ある段階でどちらのシーズンに集中するのかという問題にもなると思う」

    「制約になるのは予算だけではない。設計面でも制約があるし、風洞に入れるのは来年のマシンなのか、それとも今年のマシンなのかという問題もある」

    「だから答えを出さなければならない問題はいくつもある。その答えの一部は、今季にどこまで重点を置くのか、それとも完全に来年へ焦点を移すのかによって変わってくる」

    マクラーレンは新レギュレーション初年度を単なる開幕時の性能勝負ではなく、シーズンを通じた開発競争と捉えて予算を配分してきた。すでにライバルを上回る数の新パーツを投入しているものの、ステラによればMCL40をさらに進化させるための余力は残されている。

    ただし、シーズン後半になれば各チームにとって「2026年を追うのか、2027年へ移行するのか」という判断の重要性が増していく。マクラーレンが現在の159ポイント差を追いながら、どのタイミングで次期マシンへ開発リソースを切り替えるのかも今後の焦点となる。

  • ジョニー・ハーバート「熱狂的なフェルスタッペンファンは最悪」殺害予告も告白

    ジョニー・ハーバート「熱狂的なフェルスタッペンファンは最悪」殺害予告も告白

    元F1ドライバーで、FIAスチュワードやテレビ解説者を務めたジョニー・ハーバートが、マックス・フェルスタッペンを批判したことで受けた誹謗中傷について振り返った。

    ハーバートは、フェルスタッペンの熱狂的なファンから「ハーバートに死を」といったメッセージまで送られたと明かし、スチュワードや解説者として活動してきたなかで「彼らが最悪だった」と語った。

    フェルスタッペン批判をきっかけに激しい反発
    ジョニー・ハーバートとフェルスタッペン陣営の対立が表面化したのは、2024年F1メキシコシティGPだった。

    このレースでフェルスタッペンはランド・ノリスとのバトル中、同一周回で発生した2つのインシデントについて、それぞれ10秒のタイムペナルティを科された。

    当時FIAスチュワードも務めていたハーバートは、レース後にベッティング関連サイトの取材に応じ、フェルスタッペンのドライビングについて「やりすぎだ」と批判。さらに、ライバルをコース外へ押し出すことでアドバンテージを得ようとする「ひどい考え方」に陥っているとの見解を示した。

    この発言は大きな反響を呼び、フェルスタッペン本人だけでなく、父ヨス・フェルスタッペンも反発した。

    ヨス・フェルスタッペンは当時、「FIAはスチュワードの人選をしっかり見直すべきだ。誰を配置しているのか、利益相反と受け取られる可能性がないのかも含めてだ」と語り、ハーバートがスチュワードを務めながらメディアで意見を発信している状況に疑問を呈した。

    「『ハーバートに死を』とまで言われた」
    その翌年1月、ハーバートは2025年F1シーズン開幕を前にFIAのスチュワード職を離れることになった。

    今回、別のベッティング関連サイトのインタビューで、スチュワードや解説者として活動してきたなかで、どのファンから最も激しい攻撃を受けたかと問われると、ハーバートは迷わずフェルスタッペンのファンを挙げた。

    「それは簡単だ! 僕がマックス・フェルスタッペンに疑問を呈したことに腹を立てたオランダのファンだ」

    「実際にはオランダ人だけじゃなかった。他の国の人たちもいた。『ハーバートに死を』とまで言われた。彼らが最悪だった。僕が偏っていると非難するんだ。今でもマーティン・ブランドルに対して同じことを言っている」

    ハーバートによれば、自身がイギリス人ドライバーをひいきしているという批判も繰り返し浴びたという。

    「『ルイス・ハミルトンに偏っている』と言われる。でも僕たちはイギリス人で、ルイスもイギリス人だ。あなたたちはオランダ人でマックスを応援している。それなのに僕たちを偏っていると言いながら、僕たちにもマックスを応援してほしいと言うんだ」

    ジョニー・ハーバート

    「もちろんイギリス人ドライバーを応援する」
    一方でハーバートは、イギリス人としてハミルトンら母国のドライバーを応援することと、F1を評価する際の客観性は別のものだと主張した。

    「もちろん僕たちはイギリス人ドライバーを応援する。でも、それでも客観的に見ている。僕たちだって“フライング・ダッチマン”には驚かされている」

    「もしサッカーでイングランドとオランダが対戦するなら、もちろん僕はイングランドを応援する」

    ハーバートはフェルスタッペンの能力そのものを否定しているわけではなく、あくまで特定のドライビングやインシデントについて批判的な意見を示してきたという立場だ。

    F1で問題となるファンによる誹謗中傷
    F1ではSNSの普及とともにドライバーへの支持が世界規模で拡大する一方、ライバルや評論家、関係者に対する攻撃が過激化するケースも問題となっている。

    フェルスタッペンやハミルトンのように巨大なファンベースを持つドライバーの場合、コース上の接触やタイトル争いをきっかけに、ドライバー本人だけでなくチーム関係者、ジャーナリスト、解説者、スチュワードにまで批判が向かうことがある。

    今回ハーバートが「最悪だった」と表現したのは、フェルスタッペンを支持するすべてのファンではなく、自身に誹謗中傷を浴びせた熱狂的なファンについてだ。実際、ハーバート自身も「オランダ人だけではなかった」と説明しており、国籍ではなくフェルスタッペンへの批判に反発した人々を指している。

    「死」を持ち出すようなメッセージは、ドライバーへの支持やスポーツに対する意見の範囲を明らかに逸脱している。ハーバートの告白は、2024年メキシコシティGPをめぐるフェルスタッペン陣営との対立を改めて浮かび上がらせるとともに、F1の巨大なファンコミュニティが抱える誹謗中傷の問題を示すものとなっている。

  • キャデラックF1 ボッタスにマシン格差? ペレスのスポンサー力が影響か

    キャデラックF1 ボッタスにマシン格差? ペレスのスポンサー力が影響か

    キャデラックF1でバルテリ・ボッタスがセルジオ・ペレスと同等のマシンを与えられていない可能性があるという。

    ジャーナリストのジュリアン・セラソーリは、チームが2台を完全に同じ仕様、同じ品質に仕上げることに苦戦しており、商業面でより大きな価値をもたらすペレスが優先されるケースがあると伝えている。

    2026年にF1へ新規参戦したキャデラックは、ここまでポイントを獲得できていない。新チーム特有の課題に加え、サスペンションのトラブルやブレーキの火災など信頼性と品質管理を巡る問題も発生しており、その影響をより強く受けているのがボッタスだという。

    ボッタスとペレスで「まったく同じ2台」を用意できず
    経験豊富なボッタスとペレスを起用してF1参戦を開始したキャデラックだが、両者の置かれている状況には違いがあるとされる。

    ドライバーズランキングではボッタスがペレスを上回っているものの、実際のレースではペレスの方がマシンへの適応度が高く、中団勢により近い位置で戦う場面が目立っている。モナコGPではポイント獲得に迫ったが、ピットレーンでの速度違反によるペナルティによってトップ10入りを逃した。

    こうした差について、ブラジルのジャーナリストであるジュリアン・セラソーリは、単純なドライバーのパフォーマンスだけで説明できるものではないと指摘する。

    「キャデラックについて重要なのは、ペレスがボッタスを大きく上回ることが時々あって、それに驚いている人もいるということだ」

    「私が調べたところでは、キャデラックは両ドライバーにまったく同じ2台を用意することにかなり苦労している。だから多くの場合、持ち込む資金が少ないボッタスの方が苦しい立場になる」

    セラソーリによれば、キャデラックが意図的にボッタスを不利な状況に置いているわけではない。新規参戦チームとして組織を構築している段階であり、2台のマシンを常に同じ水準に仕上げること自体が難しいという。

    「彼らはこの問題に懸命に取り組んでいる。そうしたくてやっているわけではない。F1で2台をまったく同じレベルに仕上げることが難しいからだ」

    「レッドブルでさえ、それを実現するのに苦労することがある。当然、多くの新しいスタッフを抱えているキャデラックにも、この種の問題は起きる」

    ペレスの強力なスポンサー基盤が優先順位に影響か
    そこで注目されているのが、ペレスが持つ商業的な価値だ。

    ペレスは長年にわたりメキシコを中心とした強力なスポンサー基盤を持ち、キャデラックにとっても重要な商業的存在となっている。セラソーリの説明では、限られたリソースのなかで2台を同じ状態にできない場合、そのスポンサー力が結果的にパーツやマシンの優先順位へ影響している可能性がある。

    ただし、これはキャデラックが公式に「ペレスを優先している」と認めたものではない。あくまでセラソーリが取材で得た情報に基づく説明であり、チーム側の公式見解とは区別する必要がある。

    また、マシンの個体差は必ずしもアップデートの有無だけを意味するものではない。製造品質、スペアパーツ、部品の状態、セットアップの自由度など、新チームが直面する複数の要因によって2台のコンディションに差が生じる可能性がある。

    バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレス(キャデラックF1チーム)

    2027年の契約状況にも違い
    両ドライバーを巡っては、2027年の契約条件にも違いがあるという。

    セラソーリによれば、ペレスには本人が望めばキャデラックを離れられる余地がある一方、ボッタスとの契約を2027年まで継続しない場合には、キャデラック側が契約を買い取る必要があるとされる。

    「実際、ペレスは望めば離れることができる。そういう状況に近い」

    「ボッタスについて私が聞いているのは、2年目の契約を履行しなくていいようにするには、キャデラックが契約を買い取らなければならないということだ」

    「2人ともキャデラックとの契約を持っている。結局のところ、商業面も含め、あらゆる意味でより良い解決策を提示できるかどうかという問題になる」

    ペレスについては2027年に向けてウィリアムズとの関連も取り沙汰されており、ドライバー市場の動き次第ではキャデラックのラインアップにも変化が生じる可能性がある。

    ブコウスキー新体制で品質管理も課題
    キャデラックは参戦初年度から組織面でも大きな変化を迎えている。グレアム・ロウドンの退任後、新たにチーム代表となったマルチン・ブコウスキーには、競争力向上だけでなく組織と開発プロセスを整える役割も求められている。

    新規F1チームにとって、速いマシンを開発することと同時に重要なのが、2台分の部品を安定した品質で製造し、レースごとに同じ仕様を揃える能力だ。キャデラックで発生しているとされる問題は、単なるボッタス対ペレスというドライバー間の比較だけではなく、チームがF1の製造・運用体制を確立していく過程で直面している課題ともいえる。

    ペレスのスポンサー力が実際にどこまでマシンの優先順位へ影響しているのかは、現時点ではチームによって確認された事実ではない。それでも、2台を同じ水準に揃えられていないとの情報が事実なら、ボッタスの成績を評価するうえで無視できない要素となる。ブコウスキー新体制のキャデラックにとって、速さだけでなく2台を平等な競争環境に置ける品質と供給体制を構築することも、今後の重要な課題となりそうだ。

  • アストンマーティンF1 2026年前半戦総括 苦戦の末に見えた反撃の兆し

    アストンマーティンF1 2026年前半戦総括 苦戦の末に見えた反撃の兆し

    アストンマーティンにとって、2026年F1シーズン前半戦は期待とは大きく異なる厳しいものとなった。新レギュレーションとホンダとのワークス体制が始まった重要なシーズンだが、11戦を終えた段階でチーム選手権では下位に低迷している。

    それでも、サマーブレイク直前のハンガリーGPで投入した大規模アップデートには明確な前進が見られた。

    フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが初めて純粋なペースで中団勢と争えるところまで接近し、後半戦に向けてようやく反撃への足掛かりをつかんでいる。

    ベストリザルト:アロンソのモナコGP 10位
    アストンマーティンのシーズンは、開幕前から厳しい状況にあった。AMR26はシャシーとホンダ製パワーユニット(PU)の双方に問題を抱え、プレシーズンテストでは全チーム中最少の走行距離に終わった。

    開幕戦オーストラリアGPでも慢性的な振動に悩まされ、アロンソとストロールは十分な周回を重ねることができなかった。その後、対策は段階的に進められたものの、ライバルとのパフォーマンス差は依然として大きかった。

    そのなかで結果を残したのがモナコGPだった。アストンマーティンは積極的な戦略を採用し、展開にも恵まれたことでアロンソが10位に入り、今季初ポイントを獲得した。

    アロンソはこの結果について、苦しい状況で作業を続けてきたチーム全体にとって「いいご褒美になった」と振り返っている。

    現時点で、この1ポイントがアストンマーティンの2026年前半戦における唯一の得点となっている。

    予選対決:アロンソがストロールに9勝2敗
    AMR26の競争力不足は予選でも顕著だった。アロンソとストロールはグリッド後方からスタートするレースが多く、Q1突破そのものが大きな目標となる状況が続いた。

    それでもチームメイト対決ではアロンソが明確に優位に立っている。前半11戦の予選対決はアロンソの9勝2敗だ。

    さらに、ハンガリーGPではアロンソがアストンマーティンにとって今季初となるQ2進出を果たした。単なるチーム内対決以上に、この結果はアップデートされたAMR26の進歩を示す材料となった。

    決勝対決:アロンソが6勝2敗
    決勝でもアロンソがストロールを上回っている。両者がともにリタイアしたオーストラリア、中国、バルセロナの3戦を除く直接対決では、アロンソが6勝2敗となっている。

    ただし、サマーブレイク前最後のハンガリーGPではストロールが13位でフィニッシュし、14位のアロンソを上回った。

    重要なのは順位そのものだけではない。大規模アップデートを投入したAMR26で、2台がそれまでより明確にライバルとのギャップを縮めたことだった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ベストモーメント:ハンガリーでAMR26の大規模アップデートが機能
    結果だけを見れば、アロンソがポイントを獲得したモナコGPが前半戦最大のハイライトとなる。しかし、チームの将来という観点では、ハンガリーGPの方が重要な週末だったと言える。

    アストンマーティンはシーズン中に小規模なアップデートを繰り返すのではなく、変更をまとめて投入する方針を選択した。その結果、最初の10戦ではライバルが進歩する一方で、自分たちは「立ち止まっている」ように感じる期間を受け入れなければならなかった。

    チーム代表のエイドリアン・ニューウェイも、この方針を「苦しい決断だった」と認めている。

    しかし、その我慢はハンガロリンクで一定の成果につながった。アップデートを施されたAMR26は最も近いライバルとのギャップを縮め、決勝では複数のマシンを実力で上回った。

    2026年に入ってから、アストンマーティンが純粋なパフォーマンスで中団グループと戦える兆候を示したのは、このハンガリーGPが初めてだった。

    ワーストモーメント:開幕前に判明した想定以上の遅れ
    アストンマーティンの前半戦には厳しい場面がいくつもあったが、最大の打撃はシーズンが始まる前に、自分たちが置かれている状況の深刻さを認識したことだった。

    チームはバルセロナでのシェイクダウンへの参加が遅れ、続くバーレーンでのプレシーズンテストでも十分な準備を整えられなかった。

    テストのラップタイムだけから各チームの実力を判断することは難しいが、新規参戦のキャデラックに対しても明確なペース不足が見られたことは、AMR26に根本的な問題が存在する可能性を示していた。

    さらにホンダ製PUにも信頼性上のトラブルが発生した。結果としてアストンマーティンのテスト走行距離はメルセデスのおよそ3分の1にとどまり、シーズン開幕を前に大きな遅れを背負うことになった。

    新レギュレーション初年度に加え、ホンダとの新たなワークス体制をスタートさせるシーズンだけに、この走行不足はシャシーとPU双方の理解を深めるうえでも大きな痛手となった。

    後半戦:ザントフォールトでホンダのPUアップデート投入へ
    それでもハンガリーGPを終えた時点で、チーム内の空気には変化が生まれている。

    アロンソはブダペストでのレース後、新しいマシンについて「取り組んでいくためのいいベースができた」と評価。サマーブレイク後についても「チャンピオンシップが新しく始まるような感覚」にできる可能性があるとの期待を示した。

    もちろん、課題が解決したわけではない。わずか3年前には定期的に表彰台を争っていたチームが本来の位置へ戻るには、まだ大幅な改善が必要だ。ハンガリーGPの金曜日にもストロール車で信頼性問題が発生しており、安定してパフォーマンスを引き出せる段階には達していない。

    そして後半戦最初のザントフォールトでは、ホンダのPUアップデートが投入される予定となっている。

    チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、今後について「次の数レースで何を引き出せるのかを見ていく」と説明している。

    アストンマーティンにとって2026年前半戦は、モナコでの1ポイントよりも、なぜこれほど苦戦したのかを理解するための期間だったとも言える。開幕前から露呈したシャシーとPUの問題、少ない走行距離、そしてライバルに対する大幅な性能不足。その代償は大きかった。

    一方、ハンガリーでAMR26の大規模アップデートが一定の成果を示したことで、後半戦への方向性はようやく見え始めた。ザントフォールトから加わるホンダPUの進化と合わせて、この改善を継続できるか。アストンマーティンの2026年は、サマーブレイク明けから事実上の「再スタート」を迎える。

  • FIA ピエール・ガスリーのF1モナコGPペナルティ巡る控訴審を8月25日に開催

    FIA ピエール・ガスリーのF1モナコGPペナルティ巡る控訴審を8月25日に開催

    FIA(国際自動車連盟)は、2026年F1モナコGPでピエール・ガスリーに科されたペナルティが取り消された問題を巡り、マクラーレンとレッドブル・レーシングが申し立てた控訴について、8月25日(火)に審理を行うことを決定した。

    焦点となるのは、アルピーヌによる再審請求(Right of Review)が認められたことでガスリーの5秒ペナルティのひとつが取り消され、最終結果が変更された一件だ。

    ガスリーは7位から3位へ復帰し、その影響でアイザック・ハジャーやオスカー・ピアストリらの順位がひとつずつ繰り下がった。今回の控訴審は、その判断を維持するのか、それとも当初のペナルティを復活させるのかを決める重要な手続きとなる。

    FIAが8月25日にパリで控訴審
    審理は8月25日(火)の現地時間9時からパリで行われる。マクラーレンとレッドブル・レーシングは、2026年モナコGPのDocument 99に記された決定#1および#2を対象として控訴している。

    両チームが求めているのは、ガスリーに対するペナルティ取り消しの撤回、つまり当初科されていた5秒ペナルティの復活だ。

    控訴は6月16日に正式に提出されており、審理はオランダGP終了後の火曜日に設定された。FIAによれば、審理は一般およびメディアには公開されない。

    モナコGPで複数ドライバーにピットレーン速度違反
    問題の発端となったモナコGPでは、ガスリーを含む複数のドライバーがピットレーンの速度制限違反としてタイムペナルティを受けた。

    当時モナコのピットレーンでは60km/hの速度制限が設定されており、ガスリーのほか、ルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセル、フランコ・コラピント、ピアストリにも5秒ペナルティが科された。

    ガスリーには2件のペナルティが科されており、そのうちひとつについてはピットストップ時に5秒間停止することで消化していた。しかし、もうひとつの5秒がレースタイムに加算されたことで、当初の最終結果では7位となっていた。

    アルピーヌの再審請求で計測方法に問題が発覚
    その後、アルピーヌはガスリーに対する2件のペナルティについて再審請求を提出した。

    審理の過程で判明したのが、タイムキーパーによるピットレーンの距離の計測に問題があったことだった。

    速度違反の判断では、ピット入口や出口に設けられた単一の計測地点だけではなく、速度、距離、時間を用いた計算式によってピットレーン内の平均速度が算出されていた。しかし、その計算の基礎となるピットレーンの距離が正しく測定されていなかったことが明らかになった。

    この情報は、モナコGP当日にスチュワードが最初の裁定を下した時点では入手できなかった。そのためFIAは、再審請求を成立させるために必要となる「重要かつ新しい証拠」の条件を満たしていると判断した。

    結果としてガスリーに残されていた5秒ペナルティが取り消され、順位は7位から3位へと戻された。

    ガスリー3位復帰でハジャーとピアストリが降格
    この裁定によってモナコGPの最終順位は大きく変わった。

    ガスリーが3位に復帰したことで、レッドブル・レーシングのハジャーは3位から4位、マクラーレンのピアストリは4位から5位へ後退。さらにレーシングブルズのリアム・ローソンもひとつ順位を落として6位となった。

    つまり今回の控訴は、ガスリーだけでなく複数のドライバーとチームのF1選手権ポイントにも直接影響する案件となる。

    特にレッドブル・レーシングにとってはハジャーの表彰台、マクラーレンにとってはピアストリの4位がかかっており、両チームが控訴に踏み切った背景には明確な競技上の利害がある。

    メルセデスは控訴を見送る
    ガスリーのペナルティが取り消されたことで、同じモナコGPでピットレーン速度違反の裁定を受けた他のドライバーにも波紋が広がった。

    メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、バルセロナGPでガスリーの裁定変更が発表された後、ラッセルのペナルティについても何らかの対応が可能か検討していることを示唆していた。

    ただし、ラッセルのケースには別の事情があった。

    ラッセルは5秒ペナルティを消化する際、ピットで5秒間待機する前に作業を開始してしまったため、ペナルティを正しく消化したとは認められなかった。その結果、自動的にドライブスルーペナルティへ変更され、終盤の赤旗後にこれを消化。最終的に12位まで順位を落としていた。

    メルセデスは最終的に正式な手続きを取らないことを選択した一方、マクラーレンとレッドブル・レーシングは控訴を継続した。

    モナコGPの最終結果が再び変わる可能性
    8月25日の審理で最大の焦点となるのは、アルピーヌの再審請求を受けて下されたペナルティ取り消しが法的・競技的に妥当だったのかという点だ。

    FIAが現在の裁定を維持すれば、ガスリーの3位はそのまま確定する。一方、マクラーレンとレッドブル・レーシングの主張が認められ、5秒ペナルティが復活すれば、モナコGPの最終順位が再び変更される可能性がある。

    モナコGPから約3カ月を経てもなお確定を巡る争いが続く異例の展開となっており、ガスリーの表彰台だけでなく、ハジャー、ピアストリ、ローソンの順位と各チームの獲得ポイントにも関わるFIAの判断が注目される。

  • F1アフリカGP復活へ前進 ドメニカリCEO「交渉は非常に順調」

    F1アフリカGP復活へ前進 ドメニカリCEO「交渉は非常に順調」

    F1が30年以上途絶えているアフリカでのグランプリ復活に向け、開催候補地との交渉を進めている。F1のステファノ・ドメニカリCEOは、アフリカでのレース開催について「交渉は非常に順調に進んでいる」と明かした。

    アフリカ大陸で最後にF1が開催されたのは、キャラミで行われた1993年南アフリカGPまでさかのぼる。

    現在、南極大陸を除けばF1グランプリが開催されていない唯一の大陸であり、世界選手権としてのさらなる市場拡大を進めるF1にとって、アフリカ復帰は長年の重要課題となっている。

    アフリカGP復活へ「交渉は非常に順調」
    RacingNews365を含むメディアの取材に対し、ステファノ・ドメニカリはアフリカでの開催交渉について前向きな状況を説明した。

    「言えることは、アフリカでの交渉が非常に順調に進んでいるということだ」

    具体的な開催国やサーキットについては明言しなかったものの、F1がアフリカ復帰に向けた協議を継続し、一定の進展を得ていることを認めた形だ。

    最も有力な候補として長年名前が挙がってきたのが、南アフリカのヨハネスブルグ北部に位置するキャラミ・グランプリ・サーキットである。キャラミは1967年から1993年まで断続的に南アフリカGPを開催しており、アフリカにおけるF1の象徴的な舞台でもある。

    一方、近年は南アフリカでの復活計画に加えて、モロッコやルワンダもF1開催候補として取り沙汰されてきた。現時点でドメニカリは交渉相手を特定しておらず、どの計画が最も実現に近いのかは明らかになっていない。

    ハミルトンも強く求めてきたアフリカ開催
    アフリカでのF1開催を強く支持してきたドライバーのひとりがルイス・ハミルトンだ。ハミルトンはこれまで繰り返し、F1がアフリカ大陸に戻ることの重要性を訴えてきた。

    アフリカGPの復活は単なる開催地域の追加というだけではない。F1は北米、中東、アジアで積極的に市場を拡大してきた一方、アフリカでは1993年以来レースを開催していない。世界選手権として主要地域を網羅するという意味でも、その空白は際立っている。

    ただし、新規グランプリの追加には既存イベントとの調整という問題もある。年間レース数がすでに高水準に達しているため、新たな開催地を加える場合には、既存グランプリとのローテーションや契約終了を組み合わせる必要性が高まっている。

    2027年はトルコとポルトガルもF1カレンダー復帰
    F1の開催地域をめぐる動きはアフリカだけではない。ドメニカリは、南米や極東でも複数の協議を行っていることを明らかにした。

    「来年は再びポルトガルに戻り、トルコにも戻る。南米でもほかの国々と話し合っているし、極東でも協議している」

    2027年にはトルコGPが5年契約でF1カレンダーに復帰する。また、ポルティマオで行われるポルトガルGPも2年契約で復活する。

    ポルティマオは、新型コロナウイルスの世界的流行によって従来のレース開催が困難となった2020年と2021年にもF1を開催した実績を持つ。

    こうした復帰イベントが加わるなか、F1は単純に年間開催数を増やし続けるのではなく、複数のグランプリを交互に開催するローテーション方式も本格的に導入している。

    日本と中国には「2レース目」の開催要望
    ドメニカリはさらに、中国と日本について、現在の年1戦に加えて2つ目のF1グランプリを開催したいという要望が寄せられていることも明らかにした。

    「ひとつ言えるのは、中国と日本では2レース目を開催してほしいという要望がさらに多く寄せられているということだ」

    「ただ、現時点では中国での開催は1レースにとどめたい。ほかの選択肢を考える前に、まず市場をより強固なものにする必要があるからだ」

    F1にとってアジア市場への関心は依然として高く、日本についても追加開催を求める動きが存在している。ただし、ドメニカリの発言からは、開催希望があることと実際に2戦目を追加することは別問題であり、市場規模や既存カレンダーとのバランスを慎重に評価していることがうかがえる。

    ローテーション導入で新開催地を受け入れる余地
    今後のF1カレンダーを考えるうえで重要になるのが、既存グランプリのローテーションだ。

    バルセロナ・カタルーニャGPとベルギーGPは隔年開催を取り入れ、スパ・フランコルシャンでのベルギーGPは2027年、2029年、2031年に開催。バルセロナは2028年、2030年、2032年に開催される予定となっている。

    こうした方式を採用すれば、年間の総レース数を大幅に増やすことなく、新しい開催国や復活を希望するサーキットをカレンダーに組み込むことが可能になる。

    アフリカGPについても、実現する場合にはこうした新たなカレンダー戦略のなかに組み込まれる可能性がある。キャラミをはじめ、モロッコやルワンダなど複数の候補が取り沙汰されてきたなか、ドメニカリが「非常に順調」と表現したことは、F1がアフリカ復帰を具体的な選択肢として引き続き検討していることを示している。

    1993年の南アフリカGPから続く30年以上の空白が、近い将来ついに埋まるのか。トルコとポルトガルの復帰、既存グランプリのローテーション、さらに日本や中国を含む各地域からの開催要望が重なるなか、アフリカGPをめぐる交渉の行方は今後のF1カレンダーを左右する重要な焦点となりそうだ。

  • ウクライナ自動車連盟 FIAにロシア復帰決定の撤回を要求

    ウクライナ自動車連盟 FIAにロシア復帰決定の撤回を要求

    ウクライナ自動車連盟(FAU)は、FIA(国際自動車連盟)がロシアおよびベラルーシのドライバーや関係者に対する国際モータースポーツでの制限を解除した決定について、正式に異議を申し立てた。

    FIAは2026年8月3日の世界モータースポーツ評議会(WMSC)で、2022年3月から実施してきた措置を解除。ロシアとベラルーシのドライバー、ナショナルチーム、個人競技者、役員が制限なく国際大会に参加できるようにするとともに、国旗や国家シンボルの使用、国歌の演奏も認めた。

    これに対しFAUは「断固として反対する」と表明し、決定の撤回を求めている。

    FIAがロシア・ベラルーシへの制限を解除
    FIAはロシアによるウクライナ侵攻を受け、2022年3月からロシアおよびベラルーシのモータースポーツ関係者に対する特別措置を導入していた。

    ドライバーや競技者、役員を国際大会から全面的に排除するものではなく、FIA旗の下で中立的な立場として参加することは認められていた。一方、国を代表する形での参加や国家シンボルの使用には制限が設けられていた。

    しかしFIAの法務部門は今回、これらの措置を解除すると通知した。

    「ロシアおよびベラルーシのドライバー、ナショナルチーム、個人競技者、役員は、いかなる制限もなく国際大会およびゾーン大会への参加を認められる」

    「中立性に関する誓約書への署名義務も適用されなくなる」

    この方針は8月3日に開催されたWMSCで正式に決定された。これによりロシアとベラルーシの国旗や国家シンボルの使用が再び認められ、表彰式などで国歌を演奏することも可能となった。

    ただし、ロシアおよびベラルーシ国内でFIAの国際競技を開催することについては、引き続き禁止されている。

    FIAはウクライナ情勢について「引き続き注意深く監視する」と説明しており、制裁制度への対応など必要が生じた場合には、追加措置を講じる権利を留保するとしている。

    ウクライナ側が「断固として反対」
    この決定に対し、FAUはFIA会長とWMSCメンバーに正式な申し立てを行った。

    RacingNews365が確認したFAUの申し立てによれば、同連盟は今回の決定に「断固として反対する」と表明。FIAに対し「2026年8月3日の決定を緊急に再検討して撤回し、ロシア連邦およびベラルーシ共和国の国家シンボル使用に対する制限を復活させる」よう求めている。

    FAUはその理由として、ロシアによるウクライナへの「武力侵攻」が現在も続いていることを挙げた。

    また「侵略国の国家シンボルを復活させることはフェアプレーの原則に反し、重大な倫理的および安全上のリスクを生じさせる」と主張している。

    「スポーツが国家プロパガンダに利用されている」
    FAUはさらに、ロシアとベラルーシが「スポーツを国家プロパガンダの手段として利用している」と指摘した。

    「侵略国に対する国際スポーツ政策は、戦争の実際の状況とウクライナの立場を考慮することなく変更されるべきではない」

    FAUによれば、戦争によってこれまでにウクライナのアスリートやコーチ650人以上が死亡しており、その中にはモータースポーツ関係者も含まれているという。

    同連盟は今回のFIAの決定についてウクライナ青年・スポーツ省にも報告し、FIAへの働きかけに加わるよう要請した。

    FAUは現在、同省からの「正式な回答を待っている」と説明しており、今後の対応については状況に応じて発表するとしている。

    IOCもロシアへの措置を緩和
    国際スポーツ界では、ロシアの扱いを巡る動きに変化も見られている。

    国際オリンピック委員会(IOC)も2026年7月、ロシアに対する資格停止措置を暫定的に解除した。この措置は2023年10月に科されていたものだった。

    ロシアの選手については、それ以前にも国家ぐるみのドーピング問題を背景として、国を代表する形でのオリンピック参加が制限されてきた。

    FIAによる今回の決定は、こうした国際スポーツ界の動きと重なる一方、ウクライナ側は戦争が継続している状況で国家シンボルまで解禁することに強く反発している。

    焦点となるのは、FAUの正式な申し立てを受けてFIAとWMSCが8月3日の決定を再検討するかどうかだ。FIA自身も情勢次第で追加措置を取る可能性を残しており、ロシアとベラルーシのモータースポーツへの参加を巡る議論は今後も続くことになりそうだ。

  • アレクサンダー・アルボン ウィリアムズF1と2027年まで契約延長

    アレクサンダー・アルボン ウィリアムズF1と2027年まで契約延長

    アレクサンダー・アルボンが、2027年もウィリアムズでF1を戦うことが決まった。ウィリアムズは2026年8月18日、アルボンとの契約を延長し、来季も継続して起用すると正式発表した。

    2022年にウィリアムズへ加入して以来、チーム再建の中心を担ってきたアルボン。2026年は厳しいシーズンを送っているものの、チームとドライバーの双方が長期的なプロジェクトへの信頼を改めて示す形となった。

    アルボンが2027年もウィリアムズ残留
    ウィリアムズは、アルボンが2027年もチームのF1ドライバーとして参戦すると発表した。

    30歳のアルボンは2022年にウィリアムズへ加入。当時グリッド後方に低迷していた名門チームが、人材、設備、技術、組織体制を全面的に見直す再建プロジェクトを進めるなか、コース上だけでなくファクトリーでも重要な役割を担ってきた。

    ウィリアムズは今回の契約延長について、2026年の成績だけで判断するのではなく、グローブで進められている長期的な改革に対する双方の信頼を示すものだとしている。

    アルボンも、今季の苦戦によってチームの進む方向に対する考えが変わることはないと強調した。

    「2022年にウィリアムズへ加入してから、このチームが遂げてきた変化を言葉で表現するのは難しい」

    「厳しい1年だけで全体を判断することはできないし、むしろファクトリーのみんなやファンと一緒に、素晴らしいことを成し遂げるためにもっと築き上げ、プッシュしていきたいというモチベーションが高まっている」

    「僕たちの物語はまだ終わっていない。だから今は、グリッドの前方へ戻るために必要なことを何でもやることに全力を注いでいる」

    2025年は自己最高のランキング8位
    アルボンはウィリアムズ再建の成果を象徴する存在でもある。

    2025年シーズンには複数回の5位入賞を記録し、年間73ポイントを獲得。ドライバーズ選手権8位でシーズンを終え、ウィリアムズも2016年以来となる好成績を残した。

    予選でマシン性能以上の結果を引き出す速さに加え、レースではタイヤマネジメントやディフェンス、戦略判断に強みを見せてきた。チームが競争力を取り戻す過程において、アルボンのフィードバック能力も重要な要素となっている。

    一方、2026年はウィリアムズにとって再び難しいシーズンとなっている。それでもチームは短期的な結果ではなく、中長期でF1の上位争いへ復帰することを目標に再建を継続している。

    今回の契約延長は、その計画の中核にアルボンを据え続けるという明確な意思表示でもある。

    ウィリアムズ最多出走記録を更新
    アルボンは今季、ウィリアムズの歴史にも新たな記録を刻んだ。

    スペインGPでウィリアムズから通算96戦目のスタートを切り、ナイジェル・マンセルが保持していたチーム最多出走記録を更新。さらにハンガリーGPでは、ウィリアムズでの通算100戦目を迎えた。

    1977年にF1参戦を開始したウィリアムズは、これまでアラン・ジョーンズ、ケケ・ロズベルグ、マンセル、アラン・プロスト、デイモン・ヒル、ジャック・ヴィルヌーヴら数多くの名手を擁してきた。

    その歴史のなかで最多出走ドライバーとなったアルボンは、2027年に創設50周年を迎えるチームとともに、その記録をさらに伸ばしていくことになる。

    アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ・レーシング)

    ジェイムス・ボウルズ「まだやり残したことがたくさんある」
    チーム代表のジェイムス・ボウルズも、アルボンとの契約延長を歓迎した。

    「アレックスとウィリアムズが、この特別な旅をこれからも一緒に続けられることを非常にうれしく思う」

    「アレックスは初日からこの改革プロジェクトのリーダーのひとりだった。そして我々には、まだやり残していることがたくさんある。それを成し遂げる決意だ」

    「アレックスはグリッドで最高のドライバーのひとりであり、ここ数年で我々がどれだけ大きな進歩を遂げてきたかを誰よりも理解している」

    「彼との再契約は、我々が向かっている方向に双方が確信を持っていることを示している」

    再建の象徴から勝利を目指す存在へ
    アルボンが加入した2022年当時と現在では、ウィリアムズを取り巻く状況は大きく変わった。

    ジェイムス・ボウルズの下で旧態依然としていた設備や製造プロセスの刷新が進められ、チームは短期的な順位を追うだけではなく、将来的にF1のトップグループへ復帰するための基盤づくりを優先してきた。

    その過程を最も長くドライバーとして経験してきたのがアルボンである。

    苦しい時期を支えた再建の象徴という立場から、次に求められるのは、そのプロジェクトを実際の表彰台や勝利へ結びつけることになる。

    2027年に創設50周年を迎えるウィリアムズと、チーム最多出走記録を更新し続けるアルボン。「僕たちの物語はまだ終わっていない」という言葉通り、両者の長期プロジェクトは新たな段階へ入る。

  • ホンダF1 新スペックPU投入のオランダGP「待ち望んでいた機会」

    ホンダF1 新スペックPU投入のオランダGP「待ち望んでいた機会」

    ホンダF1は、2026年F1第12戦オランダGPで新スペックのパワーユニット(PU)を投入する。アストンマーティンとのワークス体制で迎えた今季、苦しい序盤戦を経て開発を進めてきたホンダにとって、シーズン後半戦の巻き返しを左右する重要なアップデートとなる。

    舞台となるザントフォールトではスプリントフォーマットが採用され、実走による確認機会はFP1の1セッションのみ。

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、限られた時間で新PUを仕上げる難しさを認めながらも、「待ち望んでいた機会」と位置づけている。

    ホンダF1が新スペックPUを実戦投入
    2026年シーズン第12戦オランダGPは、8月21日(金)にザントフォールト・サーキットで開幕する。今大会はスプリント形式で行われ、金曜日にFP1とスプリント予選、22日(土)にスプリント決勝と公式予選、23日(日)に決勝レースが実施される。

    ホンダにとって最大の焦点となるのが、新スペックPUの実戦投入だ。

    新PUは、HRC Sakuraを中心にHRC UK、そしてアストンマーティンが連携して開発を進めてきたもの。ハンガリーGP後にはハンガロリンクで実走確認も行われており、ザントフォールトでいよいよレースウイークエンドに投入される。

    これまで明らかにされている新スペックでは、内燃エンジン(ICE)を中心に燃焼効率やフリクション低減、ターボ関連などに改良が施され、パフォーマンスだけでなくドライバビリティの改善も狙われている。

    スプリント週末でFP1だけの厳しい評価
    一方、新スペックを投入するタイミングとしてザントフォールトは簡単な舞台ではない。

    スプリント形式のため、通常のグランプリ週末とは異なりフリー走行は金曜日のFP1だけ。その後すぐにスプリント予選へと入るため、新PUの各種設定やエネルギーマネジメント、車体とのマッチングを確認できる時間は限られる。

    折原伸太郎は、この条件をホンダにとって大きなチャレンジと捉えている。

    「今週末のオランダGPは、ホンダにとって新スペックのパワーユニットを投入する重要な一戦です。これは、HRC SakuraがHRC UK、そしてアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームと一体となって、集中的に取り組んできた成果です。

    ザントフォールトはスプリント形式で開催されるため、フリー走行は1回のみとなります。この限られた走行時間のなかで新パッケージの評価をやり切ることは大きなチャレンジですが、私たちにとっては待ち望んでいた機会でもあります」

    オランダグランプリ ホンダ

    アストンマーティンの車体アップデートと相乗効果へ
    アストンマーティン側にも前進の兆しが見え始めている。

    前戦ハンガリーGPでは車体アップデートを投入し、AMR26の挙動やドライバビリティに改善が確認された。そこにホンダの新スペックPUが加わることで、車体とPUの両面からパフォーマンスを引き上げることが期待される。

    折原伸太郎も、ハンガリーで得られた進歩をシーズン後半につなげたいと語った。

    「前戦ハンガリーGPでは、車体のアップデートによる前進を確認できました。ここに新スペックのパワーユニットが加わることで、シーズン後半に向けてチームとともにさらに前進できるようにしたいと考えています」

    2026年から始まったホンダとアストンマーティンのワークスプロジェクトは、序盤から複数の課題に直面してきた。その一方で、両者は日本と英国、そしてサーキットを結んだ密接な連携によって問題解決とパフォーマンス向上を進めてきた。

    ザントフォールトで投入される新スペックPUは、そうした共同作業がひとつの形となったものでもある。FP1だけという厳しい条件のなかでどこまで新パッケージを仕上げられるか。ホンダとアストンマーティンにとって、オランダGPはシーズン後半戦の方向性を占う重要な週末となる。

  • レッドブルF1 メキースが語る激動の1年「今では少し非現実的に感じる」

    レッドブルF1 メキースが語る激動の1年「今では少し非現実的に感じる」

    レッドブル・レーシングのチーム代表兼CEOを務めるローラン・メキースが、就任から約1年を振り返った。

    2025年シーズン後半の劇的な巻き返しから、レッドブル・フォード・パワートレインズによる自社製F1パワーユニットのデビュー、そして2026年序盤の苦戦からトップ争いへの復帰まで、目まぐるしく状況が変化した1年を「ジェットコースターのようだった」と表現している。

    49歳のメキースが特に強調するのは、2026年の新レギュレーションを控えながらも2025年型マシンの開発を諦めなかったチームの姿勢だ。その決断によってマックス・フェルスタッペンはタイトル争いに復帰し、同時に新時代に向けた巨大プロジェクトも進められていた。メキースは、この二つを並行して成し遂げた組織の粘り強さこそ、現在のレッドブルの競争力につながっていると評価している。

    2025年の逆襲「誰も諦めようとしなかった」
    メキースがクリスチャン・ホーナーの後任としてレッドブルを率いることになった当時、2025年のドライバーズタイトル獲得は厳しい状況にあるとみられていた。しかし、フェルスタッペンはシーズン後半に猛烈な追い上げを見せ、最終的にはランド・ノリスにわずかなポイント差まで迫った。

    「この1年はジェットコースターのようだった。率直に言って、何よりもまず、このチームの一員でいられることは大きな名誉だ。昨年加入した当初の数週間を振り返ると、今では少し非現実的に感じる」

    メキースはまず、シャシー部門とパワーユニット部門のスタッフをできるだけ早く理解することに努めたという。その一方で、チームは2025年序盤の低迷から立て直すための大規模な作業を続けていた。

    「シャシー側にもパワーユニット側にも素晴らしい人材がいる。そうした人たちをできるだけ早く理解しようとしていた。そして最初に取り組んだのが、2025年シーズン序盤の難しい状況から立て直すための大きなプッシュだった」

    「ピエール(ワシェ)とチームが諦めようとしなかったことをよく覚えている。彼らは昨年のマシンにパフォーマンスが足りないという状況を受け入れようとはしなかった」

    2026年には全面的なレギュレーション変更と新パワーユニットの導入が控えていた。さらにチーム代表も交代しており、2025年型マシンを早期に見切る理由はいくらでもあったとメキースは振り返る。

    「2026年のレギュレーションがあり、新しいパワーユニットがあり、新しいチーム代表もいる。『このマシンはうまくいっていない。来年解決すればいい』と言う理由はいくらでもあった」

    「しかし、誰もそうしようとはしなかった。少しずつではあるが確実に、マシンの新しいバランスポイントを見つけ、新たな開発、新たな方向性を見いだしていった。そこにマックスの少しばかりの魔法が加わり、あの巻き返しにつながった」

    F1パワーユニット自社開発という「最もクレイジーなプロジェクト」
    2025年のタイトル争いが終わっても、レッドブルに休む時間はなかった。2026年には、フォードとの協力によって開発した自社製パワーユニットを初めてF1に投入するという、チーム史上最大級の挑戦が待っていたからだ。

    「アブダビでシーズンが本当に終わったと実感する時間さえなかった。目の前には大きなカウントダウンがあったからだ。正確に言えば、スタッフにとってそのカウントダウンは4年ほど前から始まっていた」

    「その先にあったのは、自分たちでパワーユニットを作るという、考え得る中でも最もクレイジーなプロジェクトだった」

    メキースは、既存メーカーに依存せずF1パワーユニットを構築するという決断そのものが、通常の企業論理では考えにくいものだったと語る。

    「世界中のどんな取締役会や株主でも、『これはいいアイデアだ。自分たちでF1パワーユニットを作り、90年にわたってそれをやってきた人たちと戦おう』とは、なかなか考えないだろう。普通なら選ばない道だ」

    「しかし、それこそがレッドブルのやり方だ。我々は、不可能だと思われることに挑戦する。当時、株主と経営陣がそう決断した。そしてベン(ホジキンソン)が率いる素晴らしいチームが集められ、彼らは4年間、舞台裏で仕事を続けてきた」

    失敗すれば「1年、2年、3年と競争力を失う」
    メキースは、新パワーユニットのデビューが近づくにつれて、チーム内の緊張感が高まっていったことも明かした。

    「ある時点から、カウントダウンの終わりが近づいてくる。そして冬の間、我々の頭上には黒い雲があったと言っていい」

    「パワーユニットのプロジェクトに失敗すれば、1年、2年、場合によっては3シーズンにわたって競争力を失うことになるからだ」

    その危険性を示す例として、メキースは2014年に始まった前回のパワーユニット規則時代を挙げた。

    「2014年に始まった前回のレギュレーションサイクルでもそれを見ている。新規参入だったかどうかに関係なく、最初につまずいたところは非常に長い期間にわたってトップから遅れることになった」

    バルセロナでハジャーが100周「それが普通に見えた」
    大きな不安を抱えたまま迎えた2026年1月、レッドブル・フォードの新パワーユニットはバルセロナで実走デビューを果たした。プレシーズンテスト初日にはアイザック・ハジャーが100周を走破した。

    「キャンパスにいる全員が何日も何晩も、週末まで働き続け、ようやく1月を迎えた。そしてバルセロナでのプレシーズンテスト初日、アイザック(ハジャー)がマシンを走らせて100周した」

    「我々はただ顔を見合わせた。それがあまりにも普通のことのように感じられた」

    「レッドブル・パワートレインズ・フォードのスタッフとシャシー側のスタッフが、同じシャツを着て一緒に働いている。それを見るのは素晴らしい感覚だった。そしてかなり早い段階で、自分たちは戦いの中にいると感じられるようになった。それが本当に短い時間で当たり前のことになった」

    もちろん、すべてが順調だったわけではない。

    「誤解してほしくない。普通に感じられたと言っても、望んだように機能していないものは数多くあったし、必要なレベルに達していない部分も数多くあった。それでも、戦えるだけの距離にはいると感じられた」

    開幕戦で突きつけられた「1.2秒」の現実
    プレシーズンで手応えを得たレッドブルだったが、開幕戦オーストラリアGPでは厳しい現実を突きつけられた。基準となったメルセデスに対し、約1.2秒もの差があったという。

    「メルボルンに着いた時点では、大きなポジティブ要素がいくつもあった。黒い雲はもうなくなっていたし、戦えると思っていた。しかし、そこで突きつけられた厳しい現実は、ペースから1.2秒遅れていたということだった」

    ただしメキースは、その差について、2025年型マシンの開発をシーズン終盤まで続けたことを考えれば、ある程度は合理的だったと分析する。

    「正直なところ、昨年どれだけ遅い時期まで開発をプッシュしたかを考えれば、おそらくかなり論理的な結果だった。今年のマクラーレンにも、ある意味で同じことが見えている。そして我々は昨年、彼ら以上に強く、より遅い時期までプッシュしていたと思う」

    「そこにパワーユニットの要素も加わる。1.2秒という差の一部はシャシー側、一部はパワーユニット側にあった。それでも我々には戦えるという感覚があった」

    当時のレッドブルは自らを「4番手チーム」と評価していた。

    「我々が『今は4番手チームだ。それでも現時点ではポジティブに受け止めている』と言ったことで、ファンやもっと広い層の人たちは驚いたかもしれない」

    「もちろんレース週末になり、実際に3チームが自分たちの前にいる現実を見るのは、決して気分のいいものではない」

    半年足らずで約1秒を挽回「残りは0.3秒」
    そこからレッドブルは急速に差を縮めた。メキースによれば、開幕時にあった1.2秒の大部分はすでに解消されており、現在トップとの差は約0.3秒まで縮まっている。

    「しかし、レッドブル・レーシングは再び、自分たちが非常に得意としていることをやった。それが開発のスピードだ」

    「まだ半シーズンほどしか経っていないが、あの1.2秒の大部分は消えた。究極のペースに対して、残っているのはおそらく0.3秒だ」

    一方で、最後の数コンマを埋めることこそ最も難しいとも認める。

    「最後の0.3秒が最も難しいことはよく分かっている。その最後の0.3秒を取りにいけるかどうかは、時間が教えてくれるだろう」

    「ただ、この4カ月、5カ月で成し遂げたことについて、ピエールのチームとベンのチームには敬意を表さなければならない。ある日は勝利を争い、次のレースでは表彰台を争う。そうした状態を普通だと思えるところまで我々を戻してくれた」

    レッドブル・フォードは「期待を上回った」
    新規開発したパワーユニットでここまで競争力を発揮できたことは、メキース自身にとっても予想以上だったという。

    「私にとっても、おそらく多くの人にとっても、期待を上回るものだった」

    「パワーユニットの専門家たちについて言えば、この12カ月で最も厳しかった時期には、グリッドに並び、しかも適切なレベルで戦うために解決しなければならない、かなり複雑で深刻な問題もあった」

    「しかし最も難しい時でさえ、彼らは正しい場所に到達するために必要な手段を自分たちは持っているという確信を失わなかった」

    「だから、確かに驚きではあった。彼らが期待を上回ったことに疑いはない」

    メキースは特に、ホジキンソン率いるパワーユニット部門が困難な局面でも強さを失わなかったことを評価した。

    「改めて、ベンと彼のチームを評価しなければならない。順調な日だけでなく、より重要なのは、うまくいかない日にも強さを保ち続けたことだ」

    2027年タイトル争いへ「不利だとは思わない」
    2025年後半から2026年前半にかけて、レッドブルは主要スタッフの離脱や独自パワーユニットへの移行という大きな変化を経験した。それでもメキースは、チームが将来の勝利とタイトルを争うための基盤をすでに築いたと考えている。

    「2025年のあの段階からシーズン終了まで、レッドブルの進歩は非常に大きなものだった。そして大物の離脱や新しいパワーユニットプロジェクトがありながら、今年前半の進歩もそれに匹敵するものだった」

    「将来の勝利とタイトルに向けた基盤は整っている。そして現実的なタイムラインは、当初考えられたものよりはるかに短くなっている」

    そのうえでメキースは、2027年に向けてレッドブルがメルセデス、マクラーレン、フェラーリに対して構造的な不利を抱えているとは考えていないと強調した。

    「来年に向けて、メルセデス、マクラーレン、フェラーリに対して我々が何らかの不利を抱えているとは思わない」

    「だからといって、我々が勝つとか、彼らが勝つとか、そういう意味ではない。来年のタイトル争いに向けてマシンを開発していくうえで、かなり平等なチャンスを持った4つの大きなチームがいるということだ」

    2025年型マシンを最後まで開発しながら、並行して自社製パワーユニットという巨大プロジェクトを進め、2026年開幕時の約1.2秒差を半年足らずで約0.3秒まで縮めたというのが、メキースが振り返るこの1年だ。残された最後の数コンマを埋められるかが、レッドブル・レーシングとレッドブル・フォード・パワートレインズが再びF1タイトル争いの中心に立てるかを左右することになる。